JP2001053651A - 受信器、タイミング再生方法およびその方法をコンピュータに実行させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents
受信器、タイミング再生方法およびその方法をコンピュータに実行させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体Info
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- JP2001053651A JP2001053651A JP22575199A JP22575199A JP2001053651A JP 2001053651 A JP2001053651 A JP 2001053651A JP 22575199 A JP22575199 A JP 22575199A JP 22575199 A JP22575199 A JP 22575199A JP 2001053651 A JP2001053651 A JP 2001053651A
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- timing
- transmission signal
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- Cable Transmission Systems, Equalization Of Radio And Reduction Of Echo (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 等化器トレーニングとタイミング再生の関わ
りを明らかにし、どの段階でどのようにタイミング再生
を始めるべきかを明らかにして、もって効率良くシンボ
ルタイミングを再生することを課題とする。 【解決手段】 送信信号推定部501が受信信号を利用
して送信信号を推定し、誤差算出部502が推定された
信号と受信信号との誤差を算出し、タイミング誤差推定
部503が算出された誤差および推定された送信信号の
信頼度に基づいてタイミング誤差を推定する。
りを明らかにし、どの段階でどのようにタイミング再生
を始めるべきかを明らかにして、もって効率良くシンボ
ルタイミングを再生することを課題とする。 【解決手段】 送信信号推定部501が受信信号を利用
して送信信号を推定し、誤差算出部502が推定された
信号と受信信号との誤差を算出し、タイミング誤差推定
部503が算出された誤差および推定された送信信号の
信頼度に基づいてタイミング誤差を推定する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、受信信号を再生
するためのシンボルタイミングを再生する受信器、タイ
ミング再生方法およびその方法をコンピュータに実行さ
せるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な
記録媒体に関し、特に、等化器トレーニングとタイミン
グ再生の関わりを明らかにし、どの段階でどのようにタ
イミング再生を始めるべきかを明らかにして、効率良く
シンボルタイミングを再生することができる受信器、タ
イミング再生方法および記録媒体に関する。
するためのシンボルタイミングを再生する受信器、タイ
ミング再生方法およびその方法をコンピュータに実行さ
せるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な
記録媒体に関し、特に、等化器トレーニングとタイミン
グ再生の関わりを明らかにし、どの段階でどのようにタ
イミング再生を始めるべきかを明らかにして、効率良く
シンボルタイミングを再生することができる受信器、タ
イミング再生方法および記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、モデム等を介してデータ通信をお
こなう際には、送信器側のクロックと受信器側のクロッ
クとを同期させる必要があるため、入力サンプルを2乗
してシンボルレート成分を抽出したり、シンボルレート
の上下の成分を抽出することにより、タイミングの誤差
を検出する技術が知られている。
こなう際には、送信器側のクロックと受信器側のクロッ
クとを同期させる必要があるため、入力サンプルを2乗
してシンボルレート成分を抽出したり、シンボルレート
の上下の成分を抽出することにより、タイミングの誤差
を検出する技術が知られている。
【0003】しかし、一般の電話回線では、通常3.4
KHz程度の帯域のシンボルレートしか通さないため、そ
れ以上のたとえば8000Hzや4000Hzといったシン
ボルレートを抽出するのは難しい。
KHz程度の帯域のシンボルレートしか通さないため、そ
れ以上のたとえば8000Hzや4000Hzといったシン
ボルレートを抽出するのは難しい。
【0004】このため、シンボルレートを抽出する代わ
りに、データを載せた信号の他にパイロット信号を混入
する技術が提案されているが、かかるパイロット信号を
混入する技術では、本来の受信信号に悪影響を与えると
いうという欠点がある。
りに、データを載せた信号の他にパイロット信号を混入
する技術が提案されているが、かかるパイロット信号を
混入する技術では、本来の受信信号に悪影響を与えると
いうという欠点がある。
【0005】また、復号データを利用して最尤推定をお
こなう技術も提案されているが、かかる復号データを利
用して最尤推定をおこなう技術では、多くの計算を要す
るために実際のDSP(Digital Signal
Prosessor)に適用するのは難しく、また、
パイロット信号を混入する技術では、本来の受信信号に
悪影響を与えるというという欠点がある。
こなう技術も提案されているが、かかる復号データを利
用して最尤推定をおこなう技術では、多くの計算を要す
るために実際のDSP(Digital Signal
Prosessor)に適用するのは難しく、また、
パイロット信号を混入する技術では、本来の受信信号に
悪影響を与えるというという欠点がある。
【0006】このため、シンボルレートを抽出する代わ
りに復号データを利用して簡単な計算によりタイミング
の誤差を推定するタイミング再生技術が知られている。
たとえば、特開平9−214574号公報には、直線モ
デルを使用して推定された中間シンボルサンプルと実際
の中間シンボルサンプルの間の差をタイミングエラーに
よるものと想定することにより、効率が良く、正確であ
り、構成が簡単なタイミング推定装置を実現するデータ
同期装置の位相検出器が開示されている。
りに復号データを利用して簡単な計算によりタイミング
の誤差を推定するタイミング再生技術が知られている。
たとえば、特開平9−214574号公報には、直線モ
デルを使用して推定された中間シンボルサンプルと実際
の中間シンボルサンプルの間の差をタイミングエラーに
よるものと想定することにより、効率が良く、正確であ
り、構成が簡単なタイミング推定装置を実現するデータ
同期装置の位相検出器が開示されている。
【0007】また、本発明の出願人が平成11年2月9
日に出願した特願平11−031996号には、受信信
号を利用して送信信号を推定し、推定された信号と受信
信号との誤差を算出し、算出した誤差に基づいてタイミ
ング誤差を推定し、推定したタイミング誤差を利用して
シンボルタイミングを再生するよう構成した受信器、タ
イミング再生方法および記録媒体が記載されている。
日に出願した特願平11−031996号には、受信信
号を利用して送信信号を推定し、推定された信号と受信
信号との誤差を算出し、算出した誤差に基づいてタイミ
ング誤差を推定し、推定したタイミング誤差を利用して
シンボルタイミングを再生するよう構成した受信器、タ
イミング再生方法および記録媒体が記載されている。
【0008】
【発明が解消しようとする課題】しかしながら、これら
の従来技術に代表される従来のタイミング再生技術は、
トレーニングの初期段階で等化器が十分収束していない
場合には適用することができず、逆にタイミング再生を
おこなわなければ等化器が十分に収束できないという問
題がある。かかる問題は、どの段階でどのようにタイミ
ング再生を始めるべきかが不明なことがその一つの原因
である。
の従来技術に代表される従来のタイミング再生技術は、
トレーニングの初期段階で等化器が十分収束していない
場合には適用することができず、逆にタイミング再生を
おこなわなければ等化器が十分に収束できないという問
題がある。かかる問題は、どの段階でどのようにタイミ
ング再生を始めるべきかが不明なことがその一つの原因
である。
【0009】図1は、従来のタイミング再生技術(特願
平11−031996号)によるタイミング誤差の推定
要領を説明するための説明図である。同図に示すよう
に、もし、受信器側における等化が完全におこなわれ、
かつ、ノイズなどが存在しない場合には、観測値の誤差
Δfとタイミングの誤差Δtは、 f(t+Δt)−f(t)=Δf≒df/dt・Δt (1) を満たすような関係を持つ。なお、関数f(t)は、送
信された波形である。
平11−031996号)によるタイミング誤差の推定
要領を説明するための説明図である。同図に示すよう
に、もし、受信器側における等化が完全におこなわれ、
かつ、ノイズなどが存在しない場合には、観測値の誤差
Δfとタイミングの誤差Δtは、 f(t+Δt)−f(t)=Δf≒df/dt・Δt (1) を満たすような関係を持つ。なお、関数f(t)は、送
信された波形である。
【0010】ここで、十分に同期がとれている場合に
は、Δtが非常に小さくなるため、上記の式はかなり厳
密に成立する。また、復号エラーが小さい場合には、送
信された信号波形は、受信点のスライス結果を用いて精
度良く推定することが可能となる。
は、Δtが非常に小さくなるため、上記の式はかなり厳
密に成立する。また、復号エラーが小さい場合には、送
信された信号波形は、受信点のスライス結果を用いて精
度良く推定することが可能となる。
【0011】ところが、上記推定は、あくまでも「等化
が完全におこなわれ、かつ、ノイズが存在しない」こと
を前提とするものであるので、現実には上記推定を精度
良くおこなうことは難しい。その理由は、かかる等化を
完全におこなうためには、タイミング再生を通じて同期
をとる必要があるためである。
が完全におこなわれ、かつ、ノイズが存在しない」こと
を前提とするものであるので、現実には上記推定を精度
良くおこなうことは難しい。その理由は、かかる等化を
完全におこなうためには、タイミング再生を通じて同期
をとる必要があるためである。
【0012】また、df/dtを推定するためには、ス
ライス結果の誤りが非常に少ないことが必要となるが、
かかるスライス結果が信頼できるかどうかを判断する基
準が明確ではない。
ライス結果の誤りが非常に少ないことが必要となるが、
かかるスライス結果が信頼できるかどうかを判断する基
準が明確ではない。
【0013】さらに、等化器が十分トレーニングされて
いない場合やノイズが存在する場合には、観測値の誤差
=Δt×df/dtという関係が成り立たなくなり、観
測値の誤差=Δt×df/dt+errorという関係
となる。このエラーの影響を軽減するため、時間平均を
とる方法も考えられるが、どの程度の時間平均をとるべ
きであるのかという明確な基準が存在しない。
いない場合やノイズが存在する場合には、観測値の誤差
=Δt×df/dtという関係が成り立たなくなり、観
測値の誤差=Δt×df/dt+errorという関係
となる。このエラーの影響を軽減するため、時間平均を
とる方法も考えられるが、どの程度の時間平均をとるべ
きであるのかという明確な基準が存在しない。
【0014】この発明は、上述した従来技術による問題
点を解消するため、等化器トレーニングとタイミング再
生の関わりを明らかにし、どの段階でどのようにタイミ
ング再生を始めるべきかを明らかにして、もって効率良
くシンボルタイミングを再生することができる受信器、
タイミング再生方法およびその方法をコンピュータに実
行させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可
能な記録媒体を提供することを目的とする。
点を解消するため、等化器トレーニングとタイミング再
生の関わりを明らかにし、どの段階でどのようにタイミ
ング再生を始めるべきかを明らかにして、もって効率良
くシンボルタイミングを再生することができる受信器、
タイミング再生方法およびその方法をコンピュータに実
行させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可
能な記録媒体を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決し、
目的を達成するため、請求項1の発明にかかる受信器
は、受信信号を再生するためのシンボルタイミングを再
生する受信器において、前記受信信号を利用して送信信
号を推定する送信信号推定手段と、前記送信信号推定手
段により推定された信号と前記受信信号との誤差を算出
する誤差算出手段と、前記誤差算出手段により算出され
た誤差および前記送信信号推定手段により推定された送
信信号の信頼度に基づいてタイミング誤差を推定するタ
イミング誤差推定手段と、前記タイミング誤差推定手段
により推定されたタイミング誤差を利用してシンボルタ
イミングを再生するシンボルタイミング再生手段と、を
備えたことを特徴とする。
目的を達成するため、請求項1の発明にかかる受信器
は、受信信号を再生するためのシンボルタイミングを再
生する受信器において、前記受信信号を利用して送信信
号を推定する送信信号推定手段と、前記送信信号推定手
段により推定された信号と前記受信信号との誤差を算出
する誤差算出手段と、前記誤差算出手段により算出され
た誤差および前記送信信号推定手段により推定された送
信信号の信頼度に基づいてタイミング誤差を推定するタ
イミング誤差推定手段と、前記タイミング誤差推定手段
により推定されたタイミング誤差を利用してシンボルタ
イミングを再生するシンボルタイミング再生手段と、を
備えたことを特徴とする。
【0016】この請求項1の発明によれば、受信信号を
利用して送信信号を推定し、推定された信号と受信信号
との誤差を算出し、算出された誤差および推定された送
信信号の信頼度に基づいてタイミング誤差を推定し、推
定されたタイミング誤差を利用してシンボルタイミング
を再生することとしたので、等化器トレーニングとタイ
ミング再生の関わりを明らかにし、どの段階でどのよう
にタイミング再生を始めるべきかを明らかにして、もっ
て効率良くシンボルタイミングを再生することができ
る。
利用して送信信号を推定し、推定された信号と受信信号
との誤差を算出し、算出された誤差および推定された送
信信号の信頼度に基づいてタイミング誤差を推定し、推
定されたタイミング誤差を利用してシンボルタイミング
を再生することとしたので、等化器トレーニングとタイ
ミング再生の関わりを明らかにし、どの段階でどのよう
にタイミング再生を始めるべきかを明らかにして、もっ
て効率良くシンボルタイミングを再生することができ
る。
【0017】また、請求項2の発明にかかる受信器は、
請求項1の発明において、前記タイミング誤差推定手段
が、前記送信信号推定手段により推定された送信信号が
信頼できるか否かを判定する判定手段を備え、該判定手
段により信頼できると判定された場合にのみ前記誤差算
出手段により算出された誤差に基づいて前記タイミング
誤差を推定することを特徴とする。
請求項1の発明において、前記タイミング誤差推定手段
が、前記送信信号推定手段により推定された送信信号が
信頼できるか否かを判定する判定手段を備え、該判定手
段により信頼できると判定された場合にのみ前記誤差算
出手段により算出された誤差に基づいて前記タイミング
誤差を推定することを特徴とする。
【0018】この請求項2の発明によれば、推定された
送信信号が信頼できるか否かを判定し、信頼できると判
定された場合にのみ算出された誤差に基づいてタイミン
グ誤差を推定することとしたので、推定した送信信号が
信頼できる場合にのみタイミング誤差の推定をおこなっ
て、タイミング誤差の推定における誤りを低減すること
ができる。
送信信号が信頼できるか否かを判定し、信頼できると判
定された場合にのみ算出された誤差に基づいてタイミン
グ誤差を推定することとしたので、推定した送信信号が
信頼できる場合にのみタイミング誤差の推定をおこなっ
て、タイミング誤差の推定における誤りを低減すること
ができる。
【0019】また、請求項3の発明にかかる受信器は、
請求項2の発明において、前記判定手段が、判定誤差の
大きさに基づいて前記送信信号推定手段により推定され
た送信信号が信頼できるか否かを判定することを特徴と
する。
請求項2の発明において、前記判定手段が、判定誤差の
大きさに基づいて前記送信信号推定手段により推定され
た送信信号が信頼できるか否かを判定することを特徴と
する。
【0020】この請求項3の発明によれば、判定誤差の
大きさに基づいて推定された送信信号が信頼できるか否
かを判定することとしたので、受信部で簡単に測定可能
な判定誤差の大きさという指標に基づいて軽易に推定送
信信号の信頼度を判定することができる。
大きさに基づいて推定された送信信号が信頼できるか否
かを判定することとしたので、受信部で簡単に測定可能
な判定誤差の大きさという指標に基づいて軽易に推定送
信信号の信頼度を判定することができる。
【0021】また、請求項4の発明にかかる受信器は、
請求項3の発明において、前記判定手段が、判定誤差の
分散に基づいて前記送信信号推定手段により推定された
送信信号が信頼できるか否かを判定することを特徴とす
る。
請求項3の発明において、前記判定手段が、判定誤差の
分散に基づいて前記送信信号推定手段により推定された
送信信号が信頼できるか否かを判定することを特徴とす
る。
【0022】この請求項4の発明によれば、判定誤差の
分散に基づいて推定された送信信号が信頼できるか否か
を判定することとしたので、受信部で簡単に測定可能な
判定誤差の分散という指標に基づいて軽易に推定送信信
号の信頼度を判定することができる。
分散に基づいて推定された送信信号が信頼できるか否か
を判定することとしたので、受信部で簡単に測定可能な
判定誤差の分散という指標に基づいて軽易に推定送信信
号の信頼度を判定することができる。
【0023】また、請求項5の発明にかかる受信器は、
請求項4の発明において、前記判定手段が、判定誤差の
分散をσ2、最小符号間距離を2Dとしたとき、σ=D
/2若しくはσ=D/3となった時点で前記送信信号推
定手段により推定された送信信号が信頼できると判定す
ることを特徴とする。
請求項4の発明において、前記判定手段が、判定誤差の
分散をσ2、最小符号間距離を2Dとしたとき、σ=D
/2若しくはσ=D/3となった時点で前記送信信号推
定手段により推定された送信信号が信頼できると判定す
ることを特徴とする。
【0024】この請求項5の発明によれば、判定誤差の
分散をσ2、最小符号間距離を2Dとしたとき、σ=D
/2若しくはσ=D/3となった時点で推定された送信
信号が信頼できると判定することとしたので、判定誤差
の分散を利用して信頼度を判定する際に、符号間距離に
応じて簡単にしきい値を求めることができる。
分散をσ2、最小符号間距離を2Dとしたとき、σ=D
/2若しくはσ=D/3となった時点で推定された送信
信号が信頼できると判定することとしたので、判定誤差
の分散を利用して信頼度を判定する際に、符号間距離に
応じて簡単にしきい値を求めることができる。
【0025】また、請求項6の発明にかかる受信器は、
請求項2の発明において、前記判定手段が、判定誤差の
大きさが所定の値よりも大きくなる頻度に基づいて、前
記送信信号推定手段により推定された送信信号が信頼で
きるか否かを判定することを特徴とする。
請求項2の発明において、前記判定手段が、判定誤差の
大きさが所定の値よりも大きくなる頻度に基づいて、前
記送信信号推定手段により推定された送信信号が信頼で
きるか否かを判定することを特徴とする。
【0026】この請求項6の発明によれば、判定誤差の
大きさが所定の値よりも大きくなる頻度に基づいて、推
定された送信信号が信頼できるか否かを判定することと
したので、受信部で簡単に測定可能な頻度分布を利用し
て推定送信信号の信頼度を判定することができる。
大きさが所定の値よりも大きくなる頻度に基づいて、推
定された送信信号が信頼できるか否かを判定することと
したので、受信部で簡単に測定可能な頻度分布を利用し
て推定送信信号の信頼度を判定することができる。
【0027】また、請求項7の発明にかかる受信器は、
請求項1の発明において、前記タイミング誤差推定手段
が、前記誤差算出手段により算出された誤差の時間平均
に基づいてタイミング誤差を推定することを特徴とす
る。
請求項1の発明において、前記タイミング誤差推定手段
が、前記誤差算出手段により算出された誤差の時間平均
に基づいてタイミング誤差を推定することを特徴とす
る。
【0028】この請求項7の発明によれば、算出された
誤差の時間平均に基づいてタイミング誤差を推定するこ
ととしたので、等化器が十分トレーニングされていない
場合や、ノイズが存在する場合であっても、その影響を
軽減することができる。
誤差の時間平均に基づいてタイミング誤差を推定するこ
ととしたので、等化器が十分トレーニングされていない
場合や、ノイズが存在する場合であっても、その影響を
軽減することができる。
【0029】また、請求項8の発明にかかる受信器は、
請求項7の発明において、前記タイミング誤差推定手段
が、前記時間平均をとる間隔を観測誤差に応じて変更す
ることを特徴とする。
請求項7の発明において、前記タイミング誤差推定手段
が、前記時間平均をとる間隔を観測誤差に応じて変更す
ることを特徴とする。
【0030】この請求項8の発明によれば、時間平均を
とる間隔を観測誤差に応じて変更することとしたので、
ノイズなどが大きな場合に生ずる誤差の時間平均のばら
つきを抑制することができる。
とる間隔を観測誤差に応じて変更することとしたので、
ノイズなどが大きな場合に生ずる誤差の時間平均のばら
つきを抑制することができる。
【0031】また、請求項9の発明にかかる受信器は、
請求項8の発明において、前記タイミング誤差推定手段
が、前記時間平均をとる間隔を前記観測誤差の分散に比
例して特定することを特徴とする。
請求項8の発明において、前記タイミング誤差推定手段
が、前記時間平均をとる間隔を前記観測誤差の分散に比
例して特定することを特徴とする。
【0032】この請求項9の発明によれば、時間平均を
とる間隔を観測誤差の分散に比例して特定することとし
たので、ほぼ一定の精度でタイミング誤差の推定をおこ
なうことができる。
とる間隔を観測誤差の分散に比例して特定することとし
たので、ほぼ一定の精度でタイミング誤差の推定をおこ
なうことができる。
【0033】また、請求項10の発明にかかる受信器
は、請求項8の発明において、前記タイミング誤差推定
手段が、前記観測誤差の分散の最上位ビットの位置をk
としたとき、前記時間平均をとる間隔を2k+a(aは整
数)として設定することを特徴とする。
は、請求項8の発明において、前記タイミング誤差推定
手段が、前記観測誤差の分散の最上位ビットの位置をk
としたとき、前記時間平均をとる間隔を2k+a(aは整
数)として設定することを特徴とする。
【0034】この請求項10の発明によれば、観測誤差
の分散の最上位ビットの位置をkとしたとき、時間平均
をとる間隔を2k+a(aは整数)として設定することと
したので、観測誤差の分散にほぼ比例した間隔で時間平
均をとることが可能となり、また、時間平均をとる際に
必要となる除算処理をビットシフトに置き換え、計算量
を削減することが可能となる。
の分散の最上位ビットの位置をkとしたとき、時間平均
をとる間隔を2k+a(aは整数)として設定することと
したので、観測誤差の分散にほぼ比例した間隔で時間平
均をとることが可能となり、また、時間平均をとる際に
必要となる除算処理をビットシフトに置き換え、計算量
を削減することが可能となる。
【0035】また、請求項11の発明にかかる受信器
は、請求項7の発明において、前記タイミング誤差推定
手段が、前記誤差算出手段により算出された誤差の時間
平均をランニングアベレージの近似を用いて算出するこ
とを特徴とする。
は、請求項7の発明において、前記タイミング誤差推定
手段が、前記誤差算出手段により算出された誤差の時間
平均をランニングアベレージの近似を用いて算出するこ
とを特徴とする。
【0036】この請求項11の発明によれば、算出され
た誤差の時間平均をランニングアベレージの近似を用い
て算出することとしたので、単純に時間平均をとる場合
のように誤差を保持する必要をなくし、少ないメモリで
時間平均を求めることができる。
た誤差の時間平均をランニングアベレージの近似を用い
て算出することとしたので、単純に時間平均をとる場合
のように誤差を保持する必要をなくし、少ないメモリで
時間平均を求めることができる。
【0037】また、請求項12の発明にかかるタイミン
グ再生方法は、受信信号を再生するためのシンボルタイ
ミングを再生するタイミング再生方法において、前記受
信信号を利用して送信信号を推定する送信信号推定工程
と、前記送信信号推定工程により推定された信号と前記
受信信号との誤差を算出する誤差算出工程と、前記誤差
算出工程により算出された誤差および前記送信信号推定
工程により推定された送信信号の信頼度に基づいてタイ
ミング誤差を推定するタイミング誤差推定工程と、前記
タイミング誤差推定工程により推定されたタイミング誤
差を利用してシンボルタイミングを再生するシンボルタ
イミング再生工程と、を含んだことを特徴とする。
グ再生方法は、受信信号を再生するためのシンボルタイ
ミングを再生するタイミング再生方法において、前記受
信信号を利用して送信信号を推定する送信信号推定工程
と、前記送信信号推定工程により推定された信号と前記
受信信号との誤差を算出する誤差算出工程と、前記誤差
算出工程により算出された誤差および前記送信信号推定
工程により推定された送信信号の信頼度に基づいてタイ
ミング誤差を推定するタイミング誤差推定工程と、前記
タイミング誤差推定工程により推定されたタイミング誤
差を利用してシンボルタイミングを再生するシンボルタ
イミング再生工程と、を含んだことを特徴とする。
【0038】この請求項12の発明によれば、受信信号
を利用して送信信号を推定し、推定された信号と受信信
号との誤差を算出し、算出された誤差および推定された
送信信号の信頼度に基づいてタイミング誤差を推定し、
推定されたタイミング誤差を利用してシンボルタイミン
グを再生することとしたので、等化器トレーニングとタ
イミング再生の関わりを明らかにし、どの段階でどのよ
うにタイミング再生を始めるべきかを明らかにして、も
って効率良くシンボルタイミングを再生することができ
る。
を利用して送信信号を推定し、推定された信号と受信信
号との誤差を算出し、算出された誤差および推定された
送信信号の信頼度に基づいてタイミング誤差を推定し、
推定されたタイミング誤差を利用してシンボルタイミン
グを再生することとしたので、等化器トレーニングとタ
イミング再生の関わりを明らかにし、どの段階でどのよ
うにタイミング再生を始めるべきかを明らかにして、も
って効率良くシンボルタイミングを再生することができ
る。
【0039】また、請求項13の発明にかかるタイミン
グ再生方法は、請求項12の発明において、前記タイミ
ング誤差推定工程が、前記送信信号推定工程により推定
された送信信号が信頼できるか否かを判定する判定工程
を含み、該判定工程により信頼できると判定された場合
にのみ前記誤差算出工程により算出された誤差に基づい
て前記タイミング誤差を推定することを特徴とする。
グ再生方法は、請求項12の発明において、前記タイミ
ング誤差推定工程が、前記送信信号推定工程により推定
された送信信号が信頼できるか否かを判定する判定工程
を含み、該判定工程により信頼できると判定された場合
にのみ前記誤差算出工程により算出された誤差に基づい
て前記タイミング誤差を推定することを特徴とする。
【0040】この請求項13の発明によれば、推定され
た送信信号が信頼できるか否かを判定し、信頼できると
判定された場合にのみ算出された誤差に基づいてタイミ
ング誤差を推定することとしたので、推定した送信信号
が信頼できる場合にのみタイミング誤差の推定をおこな
って、タイミング誤差の推定における誤りを低減するこ
とができる。
た送信信号が信頼できるか否かを判定し、信頼できると
判定された場合にのみ算出された誤差に基づいてタイミ
ング誤差を推定することとしたので、推定した送信信号
が信頼できる場合にのみタイミング誤差の推定をおこな
って、タイミング誤差の推定における誤りを低減するこ
とができる。
【0041】また、請求項14の発明にかかるタイミン
グ再生方法は、請求項13の発明において、前記判定工
程が、判定誤差の大きさに基づいて前記送信信号推定工
程により推定された送信信号が信頼できるか否かを判定
することを特徴とする。
グ再生方法は、請求項13の発明において、前記判定工
程が、判定誤差の大きさに基づいて前記送信信号推定工
程により推定された送信信号が信頼できるか否かを判定
することを特徴とする。
【0042】この請求項14の発明によれば、判定誤差
の大きさに基づいて推定された送信信号が信頼できるか
否かを判定することとしたので、受信部で簡単に測定可
能な判定誤差の大きさという指標に基づいて軽易に推定
送信信号の信頼度を判定することができる。
の大きさに基づいて推定された送信信号が信頼できるか
否かを判定することとしたので、受信部で簡単に測定可
能な判定誤差の大きさという指標に基づいて軽易に推定
送信信号の信頼度を判定することができる。
【0043】また、請求項15の発明にかかるタイミン
グ再生方法は、請求項14の発明において、前記判定工
程が、判定誤差の分散に基づいて前記送信信号推定工程
により推定された送信信号が信頼できるか否かを判定す
ることを特徴とする。
グ再生方法は、請求項14の発明において、前記判定工
程が、判定誤差の分散に基づいて前記送信信号推定工程
により推定された送信信号が信頼できるか否かを判定す
ることを特徴とする。
【0044】この請求項15の発明によれば、判定誤差
の分散に基づいて推定された送信信号が信頼できるか否
かを判定することとしたので、受信部で簡単に測定可能
な判定誤差の分散という指標に基づいて軽易に推定送信
信号の信頼度を判定することができる。
の分散に基づいて推定された送信信号が信頼できるか否
かを判定することとしたので、受信部で簡単に測定可能
な判定誤差の分散という指標に基づいて軽易に推定送信
信号の信頼度を判定することができる。
【0045】また、請求項16の発明にかかるタイミン
グ再生方法は、請求項15の発明において、前記判定工
程が、判定誤差の分散をσ2、最小符号間距離を2Dと
したとき、σ=D/2若しくはσ=D/3となった時点
で前記送信信号推定工程により推定された送信信号が信
頼できると判定することを特徴とする。
グ再生方法は、請求項15の発明において、前記判定工
程が、判定誤差の分散をσ2、最小符号間距離を2Dと
したとき、σ=D/2若しくはσ=D/3となった時点
で前記送信信号推定工程により推定された送信信号が信
頼できると判定することを特徴とする。
【0046】この請求項16の発明によれば、判定誤差
の分散をσ2、最小符号間距離を2Dとしたとき、σ=
D/2若しくはσ=D/3となった時点で推定された送
信信号が信頼できると判定することとしたので、判定誤
差の分散を利用して信頼度を判定する際に、符号間距離
に応じて簡単にしきい値を求めることができる。
の分散をσ2、最小符号間距離を2Dとしたとき、σ=
D/2若しくはσ=D/3となった時点で推定された送
信信号が信頼できると判定することとしたので、判定誤
差の分散を利用して信頼度を判定する際に、符号間距離
に応じて簡単にしきい値を求めることができる。
【0047】また、請求項17の発明にかかるタイミン
グ再生方法は、請求項13の発明において、前記判定工
程が、判定誤差の大きさが所定の値よりも大きくなる頻
度に基づいて、前記送信信号推定工程により推定された
送信信号が信頼できるか否かを判定することを特徴とす
る。
グ再生方法は、請求項13の発明において、前記判定工
程が、判定誤差の大きさが所定の値よりも大きくなる頻
度に基づいて、前記送信信号推定工程により推定された
送信信号が信頼できるか否かを判定することを特徴とす
る。
【0048】この請求項17の発明によれば、判定誤差
の大きさが所定の値よりも大きくなる頻度に基づいて、
推定された送信信号が信頼できるか否かを判定すること
としたので、受信部で簡単に測定可能な頻度分布を利用
して推定送信信号の信頼度を判定することができる。
の大きさが所定の値よりも大きくなる頻度に基づいて、
推定された送信信号が信頼できるか否かを判定すること
としたので、受信部で簡単に測定可能な頻度分布を利用
して推定送信信号の信頼度を判定することができる。
【0049】また、請求項18の発明にかかるタイミン
グ再生方法は、請求項12の発明において、前記タイミ
ング誤差推定工程が、前記誤差算出工程により算出され
た誤差の時間平均に基づいてタイミング誤差を推定する
ことを特徴とする。
グ再生方法は、請求項12の発明において、前記タイミ
ング誤差推定工程が、前記誤差算出工程により算出され
た誤差の時間平均に基づいてタイミング誤差を推定する
ことを特徴とする。
【0050】この請求項18の発明によれば、算出され
た誤差の時間平均に基づいてタイミング誤差を推定する
こととしたので、等化器が十分トレーニングされていな
い場合や、ノイズが存在する場合であっても、その影響
を軽減することができる。
た誤差の時間平均に基づいてタイミング誤差を推定する
こととしたので、等化器が十分トレーニングされていな
い場合や、ノイズが存在する場合であっても、その影響
を軽減することができる。
【0051】また、請求項19の発明にかかるタイミン
グ再生方法は、請求項18の発明において、前記タイミ
ング誤差推定工程が、前記時間平均をとる間隔を観測誤
差に応じて変更することを特徴とする。
グ再生方法は、請求項18の発明において、前記タイミ
ング誤差推定工程が、前記時間平均をとる間隔を観測誤
差に応じて変更することを特徴とする。
【0052】この請求項19の発明によれば、時間平均
をとる間隔を観測誤差に応じて変更することとしたの
で、ノイズなどが大きな場合に生ずる誤差の時間平均の
ばらつきを抑制することができる。
をとる間隔を観測誤差に応じて変更することとしたの
で、ノイズなどが大きな場合に生ずる誤差の時間平均の
ばらつきを抑制することができる。
【0053】また、請求項20の発明にかかるタイミン
グ再生方法は、請求項19の発明において、前記タイミ
ング誤差推定工程が、前記時間平均をとる間隔を前記観
測誤差の分散に比例して特定することを特徴とする。
グ再生方法は、請求項19の発明において、前記タイミ
ング誤差推定工程が、前記時間平均をとる間隔を前記観
測誤差の分散に比例して特定することを特徴とする。
【0054】この請求項20の発明によれば、時間平均
をとる間隔を観測誤差の分散に比例して特定することと
したので、ほぼ一定の精度でタイミング誤差の推定をお
こなうことができる。
をとる間隔を観測誤差の分散に比例して特定することと
したので、ほぼ一定の精度でタイミング誤差の推定をお
こなうことができる。
【0055】また、請求項21の発明にかかるタイミン
グ再生方法は、請求項19の発明において、前記タイミ
ング誤差推定工程が、前記観測誤差の分散の最上位ビッ
トの位置をkとしたとき、前記時間平均をとる間隔を2
k+a(aは整数)として設定することを特徴とする。
グ再生方法は、請求項19の発明において、前記タイミ
ング誤差推定工程が、前記観測誤差の分散の最上位ビッ
トの位置をkとしたとき、前記時間平均をとる間隔を2
k+a(aは整数)として設定することを特徴とする。
【0056】この請求項21の発明によれば、観測誤差
の分散の最上位ビットの位置をkとしたとき、時間平均
をとる間隔を2k+a(aは整数)として設定することと
したので、観測誤差の分散にほぼ比例した間隔で時間平
均をとることが可能となり、また、時間平均をとる際に
必要となる除算処理をビットシフトに置き換え、計算量
を削減することが可能となる。
の分散の最上位ビットの位置をkとしたとき、時間平均
をとる間隔を2k+a(aは整数)として設定することと
したので、観測誤差の分散にほぼ比例した間隔で時間平
均をとることが可能となり、また、時間平均をとる際に
必要となる除算処理をビットシフトに置き換え、計算量
を削減することが可能となる。
【0057】また、請求項22の発明にかかるタイミン
グ再生方法は、請求項18の発明において、前記タイミ
ング誤差推定工程が、前記誤差算出工程により算出され
た誤差の時間平均をランニングアベレージの近似を用い
て算出することを特徴とする。
グ再生方法は、請求項18の発明において、前記タイミ
ング誤差推定工程が、前記誤差算出工程により算出され
た誤差の時間平均をランニングアベレージの近似を用い
て算出することを特徴とする。
【0058】この請求項22の発明によれば、算出され
た誤差の時間平均をランニングアベレージの近似を用い
て算出することとしたので、単純に時間平均をとる場合
のように誤差を保持する必要をなくし、少ないメモリで
時間平均を求めることができる。
た誤差の時間平均をランニングアベレージの近似を用い
て算出することとしたので、単純に時間平均をとる場合
のように誤差を保持する必要をなくし、少ないメモリで
時間平均を求めることができる。
【0059】また、請求項23の発明にかかる記憶媒体
は、請求項12〜22に記載された方法をコンピュータ
に実行させるプログラムを記録したことで、そのプログ
ラムを機械読み取り可能となり、これによって、請求項
12〜22の動作をコンピュータによって実現すること
が可能である。
は、請求項12〜22に記載された方法をコンピュータ
に実行させるプログラムを記録したことで、そのプログ
ラムを機械読み取り可能となり、これによって、請求項
12〜22の動作をコンピュータによって実現すること
が可能である。
【0060】
【発明の実施の形態】以下に添付図面を参照して、この
発明にかかる受信器、タイミング再生方法およびその方
法をコンピュータに実行させるプログラムを記録したコ
ンピュータ読み取り可能な記録媒体の好適な実施の形態
を詳細に説明する。なお、本実施の形態では、PAM
(Pulse Amplitude Modulati
on)を用いた場合を示すこととする。
発明にかかる受信器、タイミング再生方法およびその方
法をコンピュータに実行させるプログラムを記録したコ
ンピュータ読み取り可能な記録媒体の好適な実施の形態
を詳細に説明する。なお、本実施の形態では、PAM
(Pulse Amplitude Modulati
on)を用いた場合を示すこととする。
【0061】まず最初に、この発明にかかる受信器およ
びタイミング再生方法の動作原理について説明する。受
信器側の等化器が十分にトレーニングを終えていない場
合、または、ノイズが存在する場合には、対向モデルが
送信した信号レベルをf(t)とすると、受信器側での
等化器出力r(t)は、次式のように表すことができ
る。なお、p(err)は、大きさerrの誤差が起こ
る確率を表す確率分布関数であり、通常ガウス分布で近
似することができる。
びタイミング再生方法の動作原理について説明する。受
信器側の等化器が十分にトレーニングを終えていない場
合、または、ノイズが存在する場合には、対向モデルが
送信した信号レベルをf(t)とすると、受信器側での
等化器出力r(t)は、次式のように表すことができ
る。なお、p(err)は、大きさerrの誤差が起こ
る確率を表す確率分布関数であり、通常ガウス分布で近
似することができる。
【数1】
【0062】図2は、このような等化器エラー若しくは
ノイズがある場合に、スライス結果が誤る確率を示す説
明図である。同図に示す判定点よりも上部の黒塗りをし
た領域は、本来の送信点nとしては受信されず、一つ上
のレベルの点n+1として受信されてしまう。逆に、本
来n+1またはn−1として送信された点が受信点nと
して誤って判定されるため、見かけ上の等化器出力の誤
差分布は、ガウス分布とはならない。
ノイズがある場合に、スライス結果が誤る確率を示す説
明図である。同図に示す判定点よりも上部の黒塗りをし
た領域は、本来の送信点nとしては受信されず、一つ上
のレベルの点n+1として受信されてしまう。逆に、本
来n+1またはn−1として送信された点が受信点nと
して誤って判定されるため、見かけ上の等化器出力の誤
差分布は、ガウス分布とはならない。
【0063】通常、等化器トレーニングが十分おこなわ
れていない場合の等化器エラーは、同期ずれによる誤差
よりもはるかに大きいため、これを無視すると、スライ
ス結果が誤る確率は、最小符号間距離が2Dのときに次
式で表される。
れていない場合の等化器エラーは、同期ずれによる誤差
よりもはるかに大きいため、これを無視すると、スライ
ス結果が誤る確率は、最小符号間距離が2Dのときに次
式で表される。
【数2】
【0064】したがって、df/dtを利用したタイミ
ング再生方式を開始する際には、上式で表される確率P
slicが十分小さくなったことを確認する必要があるが、
かかる計算は容易ではないため実用的とは言えない。
ング再生方式を開始する際には、上式で表される確率P
slicが十分小さくなったことを確認する必要があるが、
かかる計算は容易ではないため実用的とは言えない。
【0065】図2に示すように、見かけ上の誤差の分布
が広がると、スライス結果が誤る確率Pslicが大きくな
り、誤差の大きさの平均が小さくなれば、スライス結果
が誤る確率Pslicが小さくなる。また、誤差の分布が小
さくなった場合にも、同様に誤る確率Pslicが小さくな
る。
が広がると、スライス結果が誤る確率Pslicが大きくな
り、誤差の大きさの平均が小さくなれば、スライス結果
が誤る確率Pslicが小さくなる。また、誤差の分布が小
さくなった場合にも、同様に誤る確率Pslicが小さくな
る。
【0066】これらの関係を用いて、任意のスライス結
果誤り率にあわせるように、誤差の大きさや分散のしき
い値を決め、判定誤差の大きさや分散の観測値と比較す
ることにより、スライス結果が信頼できるかどうかを判
断することができる。たとえば、スライス結果が95%
以上信頼できるように誤差の分布のしきい値を求める場
合に、(4)式のPslicを0.05以下とすることにな
る。
果誤り率にあわせるように、誤差の大きさや分散のしき
い値を決め、判定誤差の大きさや分散の観測値と比較す
ることにより、スライス結果が信頼できるかどうかを判
断することができる。たとえば、スライス結果が95%
以上信頼できるように誤差の分布のしきい値を求める場
合に、(4)式のPslicを0.05以下とすることにな
る。
【0067】周知のように、正規分布で近似される分布
関数では、中心から±2σの範囲内に存在する確率が約
95パーセントであることから、(4)式におけるσ=
D/2が、求めるしきい値となる。この(4)式における
分散σ2は、図2に示すように実際に観測される誤差分
布から計算される分散σ'2とは正確には異なるが、95
パーセントが±Dの範囲内にあり、隣接するシンボルか
ら誤ってスライスされることは少ないため、分布の形に
大きな変化はなく、近似値としては十分有効である。
関数では、中心から±2σの範囲内に存在する確率が約
95パーセントであることから、(4)式におけるσ=
D/2が、求めるしきい値となる。この(4)式における
分散σ2は、図2に示すように実際に観測される誤差分
布から計算される分散σ'2とは正確には異なるが、95
パーセントが±Dの範囲内にあり、隣接するシンボルか
ら誤ってスライスされることは少ないため、分布の形に
大きな変化はなく、近似値としては十分有効である。
【0068】さらに信頼度を高め、99.7パーセント
程度の確率を求める場合には、同様にσ=D/3となる。
これらの値は、最小符号間距離さえ決まれば簡単に求め
ることができるため、しきい値若しくはその参照値とし
ての利用価値が高い。
程度の確率を求める場合には、同様にσ=D/3となる。
これらの値は、最小符号間距離さえ決まれば簡単に求め
ることができるため、しきい値若しくはその参照値とし
ての利用価値が高い。
【0069】Pslicが大きいかどうかを判断する基準と
して、判定誤差errの絶対値が、D≧|err|>D
−α(αは小さな値)にある確率を利用することもでき
る。この確率が高いということは、誤差の分布が広がっ
ているということであり、スライス結果が信頼できない
ということを意味する。かかる要領でスライス結果が信
頼できるか否かを判断することにより、df/dtの推
定値が信頼できるか否かを判断可能となる。
して、判定誤差errの絶対値が、D≧|err|>D
−α(αは小さな値)にある確率を利用することもでき
る。この確率が高いということは、誤差の分布が広がっ
ているということであり、スライス結果が信頼できない
ということを意味する。かかる要領でスライス結果が信
頼できるか否かを判断することにより、df/dtの推
定値が信頼できるか否かを判断可能となる。
【0070】推定したdf/dtが信頼できるようにな
った時点で、タイミング再生方式の適用を開始すること
により、等化器が十分にトレーニングを終わっていない
段階でも、本発明にかかるタイミング再生を利用するこ
とが可能となる。
った時点で、タイミング再生方式の適用を開始すること
により、等化器が十分にトレーニングを終わっていない
段階でも、本発明にかかるタイミング再生を利用するこ
とが可能となる。
【0071】しかしながら、(2)式に示したように、
観測誤差にはΔtから生ずる誤差だけではなく、等化器
のエラーやノイズも含まれているため、十分にトレーニ
ングが終わっていない段階では、推定されるΔtにも大
きな誤差が含まれてしまう。
観測誤差にはΔtから生ずる誤差だけではなく、等化器
のエラーやノイズも含まれているため、十分にトレーニ
ングが終わっていない段階では、推定されるΔtにも大
きな誤差が含まれてしまう。
【0072】図3は、タイミングの誤差によりずれたシ
ンボル点に等化器のエラーなどが加わったために生ずる
観測誤差の確率分布を示す説明図である。同図に示すよ
うに、タイミングの誤差によりずれた量(Δft)を推
定するためには、観測誤差の平均をとる必要がある。理
想的には、無限個数の標本の平均をとることにより、Δ
ftに限りなく近づいていくが、実用上は有限個の平均
をとって逐次的にタイミングの誤差を検出する必要があ
る。
ンボル点に等化器のエラーなどが加わったために生ずる
観測誤差の確率分布を示す説明図である。同図に示すよ
うに、タイミングの誤差によりずれた量(Δft)を推
定するためには、観測誤差の平均をとる必要がある。理
想的には、無限個数の標本の平均をとることにより、Δ
ftに限りなく近づいていくが、実用上は有限個の平均
をとって逐次的にタイミングの誤差を検出する必要があ
る。
【0073】ところで、数理統計学では、「Xが平均
μ、分散σ2の正規分布にしたがうとき、この正規母集
団からとった大きさnの無作為標本の平均はYは、平均
μ、分散σ2/nの正規分布にしたがう」という定理が
知られている。
μ、分散σ2の正規分布にしたがうとき、この正規母集
団からとった大きさnの無作為標本の平均はYは、平均
μ、分散σ2/nの正規分布にしたがう」という定理が
知られている。
【0074】このため、かかる定理を上述した分布に当
てはめると、観測誤差Δfは、平均Δft、分散σ2の正
規分布にしたがい、n個の平均をとったavg(Δf)
は、平均Δft、分散σ2/nの正規分布にしたがうこと
になる。
てはめると、観測誤差Δfは、平均Δft、分散σ2の正
規分布にしたがい、n個の平均をとったavg(Δf)
は、平均Δft、分散σ2/nの正規分布にしたがうこと
になる。
【0075】このため、必要とするΔftの推定精度に
あわせて、平均をとる個数nを決めることができる。ま
た、推定精度を一定に保ちたい場合には、個数nを分散
σ2に比例させることにより、等化器のトレーニングの
進み具合によらず、ほぼ一定の推定精度に保つことがで
きる。
あわせて、平均をとる個数nを決めることができる。ま
た、推定精度を一定に保ちたい場合には、個数nを分散
σ2に比例させることにより、等化器のトレーニングの
進み具合によらず、ほぼ一定の推定精度に保つことがで
きる。
【0076】デジタル信号処理により平均化処理をおこ
なう場合、計算量を要する除算をおこなわなければなら
ないが、nを2のべき乗の自然数に限れば、ビットシフ
ト処理で対応することが可能となり、計算量の大幅な削
減が可能となる。このため、観測された分散σ2を2進
数表記した場合の最上位ビットの位置をkとし、n=2
k+a(aは整数値をとる定数)とすれば、nは分散にほ
ぼ比例しながら2のべき乗に限ることが可能となり、簡
単かつ迅速に除算処理をおこなうことができる。
なう場合、計算量を要する除算をおこなわなければなら
ないが、nを2のべき乗の自然数に限れば、ビットシフ
ト処理で対応することが可能となり、計算量の大幅な削
減が可能となる。このため、観測された分散σ2を2進
数表記した場合の最上位ビットの位置をkとし、n=2
k+a(aは整数値をとる定数)とすれば、nは分散にほ
ぼ比例しながら2のべき乗に限ることが可能となり、簡
単かつ迅速に除算処理をおこなうことができる。
【0077】平均化処理は、単純な時間平均を用いるこ
ともできるが、かかる時間平均を算出するためには平均
化間隔分のΔfを保持する必要があり、多量のメモリを
要することとなる。このため、かかる時間平均の近似と
して、ランニングアベレージ(Running Ave
rage)と呼ばれる平均化処理を利用すれば、多量の
メモリを使うことなく平均化処理をおこなうことができ
る。
ともできるが、かかる時間平均を算出するためには平均
化間隔分のΔfを保持する必要があり、多量のメモリを
要することとなる。このため、かかる時間平均の近似と
して、ランニングアベレージ(Running Ave
rage)と呼ばれる平均化処理を利用すれば、多量の
メモリを使うことなく平均化処理をおこなうことができ
る。
【0078】具体的には、
【数3】 の算定式を用いることとなるが、このランニングアベレ
ージを用いる場合にも、n=2k+a(aは整数値をとる
定数)とすれば、除算処理をビットシフトで置き換える
ことが可能となり、計算量を削減することができる。
ージを用いる場合にも、n=2k+a(aは整数値をとる
定数)とすれば、除算処理をビットシフトで置き換える
ことが可能となり、計算量を削減することができる。
【0079】次に、本実施の形態にかかる受信器の構成
について具体的に説明する。図4は、本実施の形態にか
かる受信器の構成を示すブロック図である。図4のブロ
ック図において、この受信器は、アナログ信号をディジ
タル信号へ変換するA/D変換器401と、補間器(I
nterpolator)402と、振幅ゆがみや遅延
ゆがみなどの各種ゆがみを補正する等化器(Equal
izer)403と、入力波形に対してあらかじめ設定
した一定レベル以上または以下、あるいは中間にある部
分波形だけを選択して取り出すスライサ(Slice
r)404と、デコーダ(Decoder)405と、
タイミング再生部(Timing Recovery)
406とから構成される。
について具体的に説明する。図4は、本実施の形態にか
かる受信器の構成を示すブロック図である。図4のブロ
ック図において、この受信器は、アナログ信号をディジ
タル信号へ変換するA/D変換器401と、補間器(I
nterpolator)402と、振幅ゆがみや遅延
ゆがみなどの各種ゆがみを補正する等化器(Equal
izer)403と、入力波形に対してあらかじめ設定
した一定レベル以上または以下、あるいは中間にある部
分波形だけを選択して取り出すスライサ(Slice
r)404と、デコーダ(Decoder)405と、
タイミング再生部(Timing Recovery)
406とから構成される。
【0080】図5は、図4に示したタイミング再生部4
06の具体的な構成を示すブロック図である。図5にお
いて、タイミング再生部406は、送信信号推定部50
1と、誤差算定部502と、タイミング誤差推定部50
3と、遅延回路504と、df/dt算出部505とか
らなる。
06の具体的な構成を示すブロック図である。図5にお
いて、タイミング再生部406は、送信信号推定部50
1と、誤差算定部502と、タイミング誤差推定部50
3と、遅延回路504と、df/dt算出部505とか
らなる。
【0081】送信信号推定部501は、スライサ404
によりスライスされた受信信号を利用して送信信号を推
定する処理部であり、具体的には、スライサによってス
ライスされた受信信号をラグランジェ補間などによっ
て、本来の送信波形を表す関数f(t)を推定する。
によりスライスされた受信信号を利用して送信信号を推
定する処理部であり、具体的には、スライサによってス
ライスされた受信信号をラグランジェ補間などによっ
て、本来の送信波形を表す関数f(t)を推定する。
【0082】誤差算定部502は、送信信号推定部50
1によって推定された送信波形f(t)と実際に受信し
た受信信号の波形との誤差Δfを算出する処理部であ
り、タイミング誤差推定部503は、誤差算出部502
によって算出された誤差Δfに基づいてタイミング誤差
Δtを推定する処理部であり、遅延回路504は、等化
器403からの受信信号を送信信号推定部401で導入
される遅延と同一時間だけ遅延させる処理部である。
1によって推定された送信波形f(t)と実際に受信し
た受信信号の波形との誤差Δfを算出する処理部であ
り、タイミング誤差推定部503は、誤差算出部502
によって算出された誤差Δfに基づいてタイミング誤差
Δtを推定する処理部であり、遅延回路504は、等化
器403からの受信信号を送信信号推定部401で導入
される遅延と同一時間だけ遅延させる処理部である。
【0083】df/dt算出部505は、送信信号推定
部501によって推定された送信信号に基づいてdf/
dtを算出し、算出したdf/dtをタイミング誤差推
定部503に対して出力する処理部である。
部501によって推定された送信信号に基づいてdf/
dtを算出し、算出したdf/dtをタイミング誤差推
定部503に対して出力する処理部である。
【0084】図6は、図5に示したタイミング再生部4
06の処理手順を示すフローチャートである。同図に示
すように、このタイミング再生部406では、送信信号
推定部501がスライサ404の出力s(t)を受け付
けると(ステップS601)、この送信信号推定部50
1は、ラグランジェ補間などにより本来の送信波形を表
す関数f(t)を推定する(ステップS602)。
06の処理手順を示すフローチャートである。同図に示
すように、このタイミング再生部406では、送信信号
推定部501がスライサ404の出力s(t)を受け付
けると(ステップS601)、この送信信号推定部50
1は、ラグランジェ補間などにより本来の送信波形を表
す関数f(t)を推定する(ステップS602)。
【0085】また、等化器403の出力r(t)は、遅
延回路504にて送信信号推定部501で導入される遅
延量と同じ時間分遅延されたのち誤差入力部502に入
力され(ステップS603)、該誤差入力部502は、
推定された送信波形f(t)と、実際に受信した受信波
形r(t)とに基づいて誤差Δfを算出する(ステップ
S604)。
延回路504にて送信信号推定部501で導入される遅
延量と同じ時間分遅延されたのち誤差入力部502に入
力され(ステップS603)、該誤差入力部502は、
推定された送信波形f(t)と、実際に受信した受信波
形r(t)とに基づいて誤差Δfを算出する(ステップ
S604)。
【0086】そして、タイミング誤差推定部503は、
誤差Δfとdf/dt算出部505により算出されたd
f/dtとを用いてΔtを推定し(ステップS60
5)、推定したΔtを補間器402に出力する(ステッ
プS606)。
誤差Δfとdf/dt算出部505により算出されたd
f/dtとを用いてΔtを推定し(ステップS60
5)、推定したΔtを補間器402に出力する(ステッ
プS606)。
【0087】次に、図5に示したタイミング誤差推定部
503のさらに具体的な構成について説明する。図7
は、図5に示したタイミング誤差推定部503の具体的
な構成を示すブロック図である。同図に示すように、こ
のタイミング誤差推定部503は、推定送信信号信頼度
判定部701と、Δft推定部702と、誤差推定部7
03とからなる。
503のさらに具体的な構成について説明する。図7
は、図5に示したタイミング誤差推定部503の具体的
な構成を示すブロック図である。同図に示すように、こ
のタイミング誤差推定部503は、推定送信信号信頼度
判定部701と、Δft推定部702と、誤差推定部7
03とからなる。
【0088】推定送信信号信頼度判定部701は、誤差
算出部502によって算出されたΔfの分散の算出処理
などをおこない、推定された送信信号が信頼できるか否
かを判定する処理部である。
算出部502によって算出されたΔfの分散の算出処理
などをおこない、推定された送信信号が信頼できるか否
かを判定する処理部である。
【0089】Δft推定部702は、Δfの平均化処理
などをおこなってタイミング誤差から生ずる誤差Δft
を推定し、誤差推定部703に出力する処理部であり、
誤差推定部703は、推定送信信号信頼度判定部701
が「信頼できる」と判定した場合に限り、Δft=Δt
×df/dtの関係を用いてΔtを算出する処理部であ
る。
などをおこなってタイミング誤差から生ずる誤差Δft
を推定し、誤差推定部703に出力する処理部であり、
誤差推定部703は、推定送信信号信頼度判定部701
が「信頼できる」と判定した場合に限り、Δft=Δt
×df/dtの関係を用いてΔtを算出する処理部であ
る。
【0090】次に、図7に示したΔft推定部702の
さらに具体的な構成について説明する。図8は、図7に
示したΔft推定部702の具体的な構成を示すブロッ
ク図である。同図に示すように、このΔft推定部70
2は、平均化間隔決定部801と、平均化部802とか
らなる。
さらに具体的な構成について説明する。図8は、図7に
示したΔft推定部702の具体的な構成を示すブロッ
ク図である。同図に示すように、このΔft推定部70
2は、平均化間隔決定部801と、平均化部802とか
らなる。
【0091】平均化間隔決定部801は、平均化をおこ
なう時間間隔nを決定する処理部であり、具体的には、
Δfの分散σ2の最上位ビットの位置をkとしたときの
n=2k+aを算定して時間間隔nを決定する。平均化部
802は、誤差算出部502により算出されたΔfの時
間平均をとることにより、Δftの推定をおこなう処理
部である。
なう時間間隔nを決定する処理部であり、具体的には、
Δfの分散σ2の最上位ビットの位置をkとしたときの
n=2k+aを算定して時間間隔nを決定する。平均化部
802は、誤差算出部502により算出されたΔfの時
間平均をとることにより、Δftの推定をおこなう処理
部である。
【0092】上述してきたように、本実施の形態では、
送信信号推定部501が受信信号を利用して送信信号を
推定し、誤差算出部502が推定された信号と受信信号
との誤差を算出し、タイミング誤差推定部503が算出
された誤差および推定された送信信号の信頼度に基づい
てタイミング誤差を推定するよう構成したので、等化器
トレーニングとタイミング再生の関わりを明らかにし、
どの段階でどのようにタイミング再生を始めるべきかを
明らかにして、もって効率良くシンボルタイミングを再
生することができる受信器が得られる
送信信号推定部501が受信信号を利用して送信信号を
推定し、誤差算出部502が推定された信号と受信信号
との誤差を算出し、タイミング誤差推定部503が算出
された誤差および推定された送信信号の信頼度に基づい
てタイミング誤差を推定するよう構成したので、等化器
トレーニングとタイミング再生の関わりを明らかにし、
どの段階でどのようにタイミング再生を始めるべきかを
明らかにして、もって効率良くシンボルタイミングを再
生することができる受信器が得られる
【0093】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、受信信号を利用して送信信号を推定し、推定さ
れた信号と受信信号との誤差を算出し、算出された誤差
および推定された送信信号の信頼度に基づいてタイミン
グ誤差を推定し、推定されたタイミング誤差を利用して
シンボルタイミングを再生するよう構成したので、等化
器トレーニングとタイミング再生の関わりを明らかに
し、どの段階でどのようにタイミング再生を始めるべき
かを明らかにして、もって効率良くシンボルタイミング
を再生することができる受信器が得られるという効果を
奏する。
よれば、受信信号を利用して送信信号を推定し、推定さ
れた信号と受信信号との誤差を算出し、算出された誤差
および推定された送信信号の信頼度に基づいてタイミン
グ誤差を推定し、推定されたタイミング誤差を利用して
シンボルタイミングを再生するよう構成したので、等化
器トレーニングとタイミング再生の関わりを明らかに
し、どの段階でどのようにタイミング再生を始めるべき
かを明らかにして、もって効率良くシンボルタイミング
を再生することができる受信器が得られるという効果を
奏する。
【0094】また、請求項2の発明によれば、推定され
た送信信号が信頼できるか否かを判定し、信頼できると
判定された場合にのみ算出された誤差に基づいてタイミ
ング誤差を推定するよう構成したので、推定した送信信
号が信頼できる場合にのみタイミング誤差の推定をおこ
なって、タイミング誤差の推定における誤りを低減する
ことができる受信器が得られるという効果を奏する。
た送信信号が信頼できるか否かを判定し、信頼できると
判定された場合にのみ算出された誤差に基づいてタイミ
ング誤差を推定するよう構成したので、推定した送信信
号が信頼できる場合にのみタイミング誤差の推定をおこ
なって、タイミング誤差の推定における誤りを低減する
ことができる受信器が得られるという効果を奏する。
【0095】また、請求項3の発明によれば、判定誤差
の大きさに基づいて推定された送信信号が信頼できるか
否かを判定するよう構成したので、受信部で簡単に測定
可能な判定誤差の大きさという指標に基づいて軽易に推
定送信信号の信頼度を判定することができる受信器が得
られるという効果を奏する。
の大きさに基づいて推定された送信信号が信頼できるか
否かを判定するよう構成したので、受信部で簡単に測定
可能な判定誤差の大きさという指標に基づいて軽易に推
定送信信号の信頼度を判定することができる受信器が得
られるという効果を奏する。
【0096】また、請求項4の発明によれば、判定誤差
の分散に基づいて推定された送信信号が信頼できるか否
かを判定するよう構成したので、受信部で簡単に測定可
能な判定誤差の分散という指標に基づいて軽易に推定送
信信号の信頼度を判定することができる受信器が得られ
るという効果を奏する。
の分散に基づいて推定された送信信号が信頼できるか否
かを判定するよう構成したので、受信部で簡単に測定可
能な判定誤差の分散という指標に基づいて軽易に推定送
信信号の信頼度を判定することができる受信器が得られ
るという効果を奏する。
【0097】また、請求項5の発明によれば、判定誤差
の分散をσ2、最小符号間距離を2Dとしたとき、σ=
D/2若しくはσ=D/3となった時点で推定された送
信信号が信頼できると判定するよう構成したので、判定
誤差の分散を利用して信頼度を判定する際に、符号間距
離に応じて簡単にしきい値を求めることができる受信器
が得られるという効果を奏する。
の分散をσ2、最小符号間距離を2Dとしたとき、σ=
D/2若しくはσ=D/3となった時点で推定された送
信信号が信頼できると判定するよう構成したので、判定
誤差の分散を利用して信頼度を判定する際に、符号間距
離に応じて簡単にしきい値を求めることができる受信器
が得られるという効果を奏する。
【0098】また、請求項6の発明によれば、判定誤差
の大きさが所定の値よりも大きくなる頻度に基づいて、
推定された送信信号が信頼できるか否かを判定するよう
構成したので、受信部で簡単に測定可能な頻度分布を利
用して推定送信信号の信頼度を判定することができる受
信器が得られるという効果を奏する。
の大きさが所定の値よりも大きくなる頻度に基づいて、
推定された送信信号が信頼できるか否かを判定するよう
構成したので、受信部で簡単に測定可能な頻度分布を利
用して推定送信信号の信頼度を判定することができる受
信器が得られるという効果を奏する。
【0099】また、請求項7の発明によれば、算出され
た誤差の時間平均に基づいてタイミング誤差を推定する
よう構成したので、等化器が十分トレーニングされてい
ない場合や、ノイズが存在する場合であっても、その影
響を軽減することができる受信器が得られるという効果
を奏する。
た誤差の時間平均に基づいてタイミング誤差を推定する
よう構成したので、等化器が十分トレーニングされてい
ない場合や、ノイズが存在する場合であっても、その影
響を軽減することができる受信器が得られるという効果
を奏する。
【0100】また、請求項8の発明によれば、時間平均
をとる間隔を観測誤差に応じて変更するよう構成したの
で、ノイズなどが大きな場合に生ずる誤差の時間平均の
ばらつきを抑制することができる受信器が得られるとい
う効果を奏する。
をとる間隔を観測誤差に応じて変更するよう構成したの
で、ノイズなどが大きな場合に生ずる誤差の時間平均の
ばらつきを抑制することができる受信器が得られるとい
う効果を奏する。
【0101】また、請求項9の発明によれば、時間平均
をとる間隔を観測誤差の分散に比例して特定するよう構
成したので、ほぼ一定の精度でタイミング誤差の推定を
おこなうことができる受信器が得られるという効果を奏
する。
をとる間隔を観測誤差の分散に比例して特定するよう構
成したので、ほぼ一定の精度でタイミング誤差の推定を
おこなうことができる受信器が得られるという効果を奏
する。
【0102】また、請求項10の発明によれば、観測誤
差の分散の最上位ビットの位置をkとしたとき、時間平
均をとる間隔を2k+a(aは整数)として設定するよう
構成したので、観測誤差の分散にほぼ比例した間隔で時
間平均をとることが可能となり、また、時間平均をとる
際に必要となる除算処理をビットシフトに置き換え、計
算量を削減することができる受信器が得られるという効
果を奏する。
差の分散の最上位ビットの位置をkとしたとき、時間平
均をとる間隔を2k+a(aは整数)として設定するよう
構成したので、観測誤差の分散にほぼ比例した間隔で時
間平均をとることが可能となり、また、時間平均をとる
際に必要となる除算処理をビットシフトに置き換え、計
算量を削減することができる受信器が得られるという効
果を奏する。
【0103】また、請求項11の発明によれば、算出さ
れた誤差の時間平均をランニングアベレージの近似を用
いて算出するよう構成したので、単純に時間平均をとる
場合のように誤差を保持する必要をなくし、少ないメモ
リで時間平均を求めることができる受信器が得られると
いう効果を奏する。
れた誤差の時間平均をランニングアベレージの近似を用
いて算出するよう構成したので、単純に時間平均をとる
場合のように誤差を保持する必要をなくし、少ないメモ
リで時間平均を求めることができる受信器が得られると
いう効果を奏する。
【0104】また、請求項12の発明によれば、受信信
号を利用して送信信号を推定し、推定された信号と受信
信号との誤差を算出し、算出された誤差および推定され
た送信信号の信頼度に基づいてタイミング誤差を推定
し、推定されたタイミング誤差を利用してシンボルタイ
ミングを再生するよう構成したので、等化器トレーニン
グとタイミング再生の関わりを明らかにし、どの段階で
どのようにタイミング再生を始めるべきかを明らかにし
て、もって効率良くシンボルタイミングを再生すること
ができるタイミング再生方法が得られるという効果を奏
する。
号を利用して送信信号を推定し、推定された信号と受信
信号との誤差を算出し、算出された誤差および推定され
た送信信号の信頼度に基づいてタイミング誤差を推定
し、推定されたタイミング誤差を利用してシンボルタイ
ミングを再生するよう構成したので、等化器トレーニン
グとタイミング再生の関わりを明らかにし、どの段階で
どのようにタイミング再生を始めるべきかを明らかにし
て、もって効率良くシンボルタイミングを再生すること
ができるタイミング再生方法が得られるという効果を奏
する。
【0105】また、請求項13の発明によれば、推定さ
れた送信信号が信頼できるか否かを判定し、信頼できる
と判定された場合にのみ算出された誤差に基づいてタイ
ミング誤差を推定するよう構成したので、推定した送信
信号が信頼できる場合にのみタイミング誤差の推定をお
こなって、タイミング誤差の推定における誤りを低減す
ることができるタイミング再生方法が得られるという効
果を奏する。
れた送信信号が信頼できるか否かを判定し、信頼できる
と判定された場合にのみ算出された誤差に基づいてタイ
ミング誤差を推定するよう構成したので、推定した送信
信号が信頼できる場合にのみタイミング誤差の推定をお
こなって、タイミング誤差の推定における誤りを低減す
ることができるタイミング再生方法が得られるという効
果を奏する。
【0106】また、請求項14の発明によれば、判定誤
差の大きさに基づいて推定された送信信号が信頼できる
か否かを判定するよう構成したので、受信部で簡単に測
定可能な判定誤差の大きさという指標に基づいて軽易に
推定送信信号の信頼度を判定することができるタイミン
グ再生方法が得られるという効果を奏する。
差の大きさに基づいて推定された送信信号が信頼できる
か否かを判定するよう構成したので、受信部で簡単に測
定可能な判定誤差の大きさという指標に基づいて軽易に
推定送信信号の信頼度を判定することができるタイミン
グ再生方法が得られるという効果を奏する。
【0107】また、請求項15の発明によれば、判定誤
差の分散に基づいて推定された送信信号が信頼できるか
否かを判定するよう構成したので、受信部で簡単に測定
可能な判定誤差の分散という指標に基づいて軽易に推定
送信信号の信頼度を判定することができるタイミング再
生方法が得られるという効果を奏する。
差の分散に基づいて推定された送信信号が信頼できるか
否かを判定するよう構成したので、受信部で簡単に測定
可能な判定誤差の分散という指標に基づいて軽易に推定
送信信号の信頼度を判定することができるタイミング再
生方法が得られるという効果を奏する。
【0108】また、請求項16の発明によれば、判定誤
差の分散をσ2、最小符号間距離を2Dとしたとき、σ
=D/2若しくはσ=D/3となった時点で推定された
送信信号が信頼できると判定するよう構成したので、判
定誤差の分散を利用して信頼度を判定する際に、符号間
距離に応じて簡単にしきい値を求めることができるタイ
ミング再生方法が得られるという効果を奏する。
差の分散をσ2、最小符号間距離を2Dとしたとき、σ
=D/2若しくはσ=D/3となった時点で推定された
送信信号が信頼できると判定するよう構成したので、判
定誤差の分散を利用して信頼度を判定する際に、符号間
距離に応じて簡単にしきい値を求めることができるタイ
ミング再生方法が得られるという効果を奏する。
【0109】また、請求項17の発明によれば、判定誤
差の大きさが所定の値よりも大きくなる頻度に基づい
て、推定された送信信号が信頼できるか否かを判定する
よう構成したので、受信部で簡単に測定可能な頻度分布
を利用して推定送信信号の信頼度を判定することができ
るタイミング再生方法が得られるという効果を奏する。
差の大きさが所定の値よりも大きくなる頻度に基づい
て、推定された送信信号が信頼できるか否かを判定する
よう構成したので、受信部で簡単に測定可能な頻度分布
を利用して推定送信信号の信頼度を判定することができ
るタイミング再生方法が得られるという効果を奏する。
【0110】また、請求項18の発明によれば、算出さ
れた誤差の時間平均に基づいてタイミング誤差を推定す
るよう構成したので、等化器が十分トレーニングされて
いない場合や、ノイズが存在する場合であっても、その
影響を軽減することができるタイミング再生方法が得ら
れるという効果を奏する。
れた誤差の時間平均に基づいてタイミング誤差を推定す
るよう構成したので、等化器が十分トレーニングされて
いない場合や、ノイズが存在する場合であっても、その
影響を軽減することができるタイミング再生方法が得ら
れるという効果を奏する。
【0111】また、請求項19の発明によれば、時間平
均をとる間隔を観測誤差に応じて変更するよう構成した
ので、ノイズなどが大きな場合に生ずる誤差の時間平均
のばらつきを抑制することができるタイミング再生方法
が得られるという効果を奏する。
均をとる間隔を観測誤差に応じて変更するよう構成した
ので、ノイズなどが大きな場合に生ずる誤差の時間平均
のばらつきを抑制することができるタイミング再生方法
が得られるという効果を奏する。
【0112】また、請求項20の発明によれば、時間平
均をとる間隔を観測誤差の分散に比例して特定するよう
構成したので、ほぼ一定の精度でタイミング誤差の推定
をおこなうことができるタイミング再生方法が得られる
という効果を奏する。
均をとる間隔を観測誤差の分散に比例して特定するよう
構成したので、ほぼ一定の精度でタイミング誤差の推定
をおこなうことができるタイミング再生方法が得られる
という効果を奏する。
【0113】また、請求項21の発明によれば、観測誤
差の分散の最上位ビットの位置をkとしたとき、時間平
均をとる間隔を2k+a(aは整数)として設定するよう
構成したので、観測誤差の分散にほぼ比例した間隔で時
間平均をとることが可能となり、また、時間平均をとる
際に必要となる除算処理をビットシフトに置き換え、計
算量を削減することができるタイミング再生方法が得ら
れるという効果を奏する。
差の分散の最上位ビットの位置をkとしたとき、時間平
均をとる間隔を2k+a(aは整数)として設定するよう
構成したので、観測誤差の分散にほぼ比例した間隔で時
間平均をとることが可能となり、また、時間平均をとる
際に必要となる除算処理をビットシフトに置き換え、計
算量を削減することができるタイミング再生方法が得ら
れるという効果を奏する。
【0114】また、請求項22の発明によれば、算出さ
れた誤差の時間平均をランニングアベレージの近似を用
いて算出するよう構成したので、単純に時間平均をとる
場合のように誤差を保持する必要をなくし、少ないメモ
リで時間平均を求めることができるタイミング再生方法
が得られるという効果を奏する。
れた誤差の時間平均をランニングアベレージの近似を用
いて算出するよう構成したので、単純に時間平均をとる
場合のように誤差を保持する必要をなくし、少ないメモ
リで時間平均を求めることができるタイミング再生方法
が得られるという効果を奏する。
【0115】また、請求項23の発明にかかる記憶媒体
は、請求項12〜22に記載された方法をコンピュータ
に実行させるプログラムを記録したことで、そのプログ
ラムを機械読み取り可能となり、これによって、請求項
12〜22の動作をコンピュータによって実現すること
が可能な記録媒体が得られるという効果を奏する。
は、請求項12〜22に記載された方法をコンピュータ
に実行させるプログラムを記録したことで、そのプログ
ラムを機械読み取り可能となり、これによって、請求項
12〜22の動作をコンピュータによって実現すること
が可能な記録媒体が得られるという効果を奏する。
【図1】従来のタイミング再生技術によるタイミング誤
差の推定要領を説明するための説明図である。
差の推定要領を説明するための説明図である。
【図2】等化器エラー若しくはノイズがある場合に、ス
ライス結果が誤る確率を示す説明図である。
ライス結果が誤る確率を示す説明図である。
【図3】タイミングの誤差によりずれたシンボル点に等
化器のエラーなどが加わったために生ずる観測誤差の確
率分布を示す説明図である。
化器のエラーなどが加わったために生ずる観測誤差の確
率分布を示す説明図である。
【図4】本実施の形態にかかる受信器の構成を示すブロ
ック図である。
ック図である。
【図5】図4に示したタイミング再生部の具体的な構成
を示すブロック図である。
を示すブロック図である。
【図6】図5に示したタイミング再生部の処理手順を示
すフローチャートである。
すフローチャートである。
【図7】図5に示したタイミング誤差推定部の具体的な
構成を示すブロック図である。
構成を示すブロック図である。
【図8】図7に示したΔft推定部の具体的な構成を示
すブロック図である。
すブロック図である。
401 A/D変換器 402 補間器 403 等化器 404 スライサ 405 デコーダ 406 タイミング再生部 501 送信信号推定部 502 誤差算出部 503 タイミング誤差推定部 504 遅延回路 505 df/dt算出部 701 推定送信信号信頼度判定部 702 Δft推定部 703 誤差推定部 801 平均化間隔決定部 802 平均化部
Claims (23)
- 【請求項1】 受信信号を再生するためのシンボルタイ
ミングを再生する受信器において、 前記受信信号を利用して送信信号を推定する送信信号推
定手段と、 前記送信信号推定手段により推定された信号と前記受信
信号との誤差を算出する誤差算出手段と、 前記誤差算出手段により算出された誤差および前記送信
信号推定手段により推定された送信信号の信頼度に基づ
いてタイミング誤差を推定するタイミング誤差推定手段
と、 前記タイミング誤差推定手段により推定されたタイミン
グ誤差を利用してシンボルタイミングを再生するシンボ
ルタイミング再生手段と、 を備えたことを特徴とする受信器。 - 【請求項2】 前記タイミング誤差推定手段は、前記送
信信号推定手段により推定された送信信号が信頼できる
か否かを判定する判定手段を備え、該判定手段により信
頼できると判定された場合にのみ前記誤差算出手段によ
り算出された誤差に基づいて前記タイミング誤差を推定
することを特徴とする請求項1に記載の受信器。 - 【請求項3】 前記判定手段は、判定誤差の大きさに基
づいて前記送信信号推定手段により推定された送信信号
が信頼できるか否かを判定することを特徴とする請求項
2に記載の受信器。 - 【請求項4】 前記判定手段は、判定誤差の分散に基づ
いて前記送信信号推定手段により推定された送信信号が
信頼できるか否かを判定することを特徴とする請求項3
に記載の受信器。 - 【請求項5】 前記判定手段は、判定誤差の分散を
σ2、最小符号間距離を2Dとしたとき、σ=D/2若
しくはσ=D/3となった時点で前記送信信号推定手段
により推定された送信信号が信頼できると判定すること
を特徴とする請求項4に記載の受信器。 - 【請求項6】 前記判定手段は、判定誤差の大きさが所
定の値よりも大きくなる頻度に基づいて、前記送信信号
推定手段により推定された送信信号が信頼できるか否か
を判定することを特徴とする請求項2に記載の受信器。 - 【請求項7】 前記タイミング誤差推定手段は、前記誤
差算出手段により算出された誤差の時間平均に基づいて
タイミング誤差を推定することを特徴とする請求項1に
記載の受信器。 - 【請求項8】 前記タイミング誤差推定手段は、前記時
間平均をとる間隔を観測誤差に応じて変更することを特
徴とする請求項7に記載の受信器。 - 【請求項9】 前記タイミング誤差推定手段は、前記時
間平均をとる間隔を前記観測誤差の分散に比例して特定
することを特徴とする請求項8に記載の受信器。 - 【請求項10】 前記タイミング誤差推定手段は、前記
観測誤差の分散の最上位ビットの位置をkとしたとき、
前記時間平均をとる間隔を2k+a(aは整数)として設
定することを特徴とする請求項8に記載の受信器。 - 【請求項11】 前記タイミング誤差推定手段は、前記
誤差算出手段により算出された誤差の時間平均をランニ
ングアベレージの近似を用いて算出することを特徴とす
る請求項7に記載の受信器。 - 【請求項12】 受信信号を再生するためのシンボルタ
イミングを再生するタイミング再生方法において、 前記受信信号を利用して送信信号を推定する送信信号推
定工程と、 前記送信信号推定工程により推定された信号と前記受信
信号との誤差を算出する誤差算出工程と、 前記誤差算出工程により算出された誤差および前記送信
信号推定工程により推定された送信信号の信頼度に基づ
いてタイミング誤差を推定するタイミング誤差推定工程
と、 前記タイミング誤差推定工程により推定されたタイミン
グ誤差を利用してシンボルタイミングを再生するシンボ
ルタイミング再生工程と、 を含んだことを特徴とするタイミング再生方法。 - 【請求項13】 前記タイミング誤差推定工程は、前記
送信信号推定工程により推定された送信信号が信頼でき
るか否かを判定する判定工程を含み、該判定工程により
信頼できると判定された場合にのみ前記誤差算出工程に
より算出された誤差に基づいて前記タイミング誤差を推
定することを特徴とする請求項12に記載のタイミング
再生方法。 - 【請求項14】 前記判定工程は、判定誤差の大きさに
基づいて前記送信信号推定工程により推定された送信信
号が信頼できるか否かを判定することを特徴とする請求
項13に記載のタイミング再生方法。 - 【請求項15】 前記判定工程は、判定誤差の分散に基
づいて前記送信信号推定工程により推定された送信信号
が信頼できるか否かを判定することを特徴とする請求項
14に記載のタイミング再生方法。 - 【請求項16】 前記判定工程は、判定誤差の分散をσ
2、最小符号間距離を2Dとしたとき、σ=D/2若し
くはσ=D/3となった時点で前記送信信号推定工程に
より推定された送信信号が信頼できると判定することを
特徴とする請求項15に記載のタイミング再生方法。 - 【請求項17】 前記判定工程は、判定誤差の大きさが
所定の値よりも大きくなる頻度に基づいて、前記送信信
号推定工程により推定された送信信号が信頼できるか否
かを判定することを特徴とする請求項13に記載のタイ
ミング再生方法。 - 【請求項18】 前記タイミング誤差推定工程は、前記
誤差算出工程により算出された誤差の時間平均に基づい
てタイミング誤差を推定することを特徴とする請求項1
2に記載のタイミング再生方法。 - 【請求項19】 前記タイミング誤差推定工程は、前記
時間平均をとる間隔を観測誤差に応じて変更することを
特徴とする請求項18に記載のタイミング再生方法。 - 【請求項20】 前記タイミング誤差推定工程は、前記
時間平均をとる間隔を前記観測誤差の分散に比例して特
定することを特徴とする請求項19に記載のタイミング
再生方法。 - 【請求項21】 前記タイミング誤差推定工程は、前記
観測誤差の分散の最上位ビットの位置をkとしたとき、
前記時間平均をとる間隔を2k+a(aは整数)として設
定することを特徴とする請求項19に記載のタイミング
再生方法。 - 【請求項22】 前記タイミング誤差推定工程は、前記
誤差算出工程により算出された誤差の時間平均をランニ
ングアベレージの近似を用いて算出することを特徴とす
る請求項18に記載のタイミング再生方法。 - 【請求項23】 前記請求項12〜22のいずれか一つ
に記載された方法をコンピュータに実行させるプログラ
ムを記録したことを特徴とするコンピュータ読み取り可
能な記録媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22575199A JP2001053651A (ja) | 1999-08-09 | 1999-08-09 | 受信器、タイミング再生方法およびその方法をコンピュータに実行させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22575199A JP2001053651A (ja) | 1999-08-09 | 1999-08-09 | 受信器、タイミング再生方法およびその方法をコンピュータに実行させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001053651A true JP2001053651A (ja) | 2001-02-23 |
Family
ID=16834266
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22575199A Pending JP2001053651A (ja) | 1999-08-09 | 1999-08-09 | 受信器、タイミング再生方法およびその方法をコンピュータに実行させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001053651A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007508725A (ja) * | 2003-10-09 | 2007-04-05 | ローデ ウント シュバルツ ゲセルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディト ゲゼルシャフト | 信頼水準、試験時間及び選択性に応じて装置のエラー率berを試験する方法 |
JP2008544709A (ja) * | 2005-06-27 | 2008-12-04 | インテル・コーポレーション | シンボルエラー分布に基づくイコライザモード選択 |
-
1999
- 1999-08-09 JP JP22575199A patent/JP2001053651A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007508725A (ja) * | 2003-10-09 | 2007-04-05 | ローデ ウント シュバルツ ゲセルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディト ゲゼルシャフト | 信頼水準、試験時間及び選択性に応じて装置のエラー率berを試験する方法 |
JP2008544709A (ja) * | 2005-06-27 | 2008-12-04 | インテル・コーポレーション | シンボルエラー分布に基づくイコライザモード選択 |
JP4922293B2 (ja) * | 2005-06-27 | 2012-04-25 | インテル・コーポレーション | シンボルエラー分布に基づくイコライザモード選択 |
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