JP2001052076A - 環境負荷評価方法、その装置およびその方法をコンピュータに実行させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents

環境負荷評価方法、その装置およびその方法をコンピュータに実行させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体

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JP2001052076A
JP2001052076A JP2000085399A JP2000085399A JP2001052076A JP 2001052076 A JP2001052076 A JP 2001052076A JP 2000085399 A JP2000085399 A JP 2000085399A JP 2000085399 A JP2000085399 A JP 2000085399A JP 2001052076 A JP2001052076 A JP 2001052076A
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environmental
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JP2000085399A
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Seizo Kato
征三 加藤
Naoki Maruyama
直樹 丸山
Yukio Kimura
幸雄 木村
Atsushi Shimizu
篤 清水
Takanori Kanno
恭範 冠野
Yoko Hasegawa
陽子 長谷川
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Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
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    • Y02P90/00Enabling technologies with a potential contribution to greenhouse gas [GHG] emissions mitigation
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  • Management, Administration, Business Operations System, And Electronic Commerce (AREA)
  • Testing Of Devices, Machine Parts, Or Other Structures Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 単一の指標を採用することによって、様々な
因子を同一のテーブル上で、客観的かつ定量的に評価す
ること。 【解決手段】 ヒト一人が最大に許容することができる
共通の基準値を定義する定義工程と、評価対象のヒトの
全数を基準値に乗算した最大許容環境負荷値MEVを算
出する乗算工程と、ヒトに影響を及ぼす環境問題カテゴ
リーの各環境負荷因子毎の最大排出量あるいは最大消費
量である最大許容量Piを決定する決定工程と、最大許
容環境負荷値MEVを各環境負荷因子毎の最大許容量P
iで除算した各環境負荷因子毎の統合基準値ELMiを算
出する統合基準値算出工程と、統合基準値ELMiを用
いて、各環境負荷因子毎の実排出量あるいは実消費量を
等価表現し、所定の製品のライフサイクルの各段階およ
び全段階における環境問題カテゴリー毎の環境負荷を評
価する評価工程とを含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、製品の材料調達
段階から廃棄・リサイクルに至るまでのライフサイクル
の環境負荷を全体的に解析・評価する環境負荷評価方
法、その装置およびその方法をコンピュータに実行させ
るプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記
録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、地球環境に調和した工業製品の設
計、開発が社会的に強く養成されている。このような工
業製品の設計、開発には、工業製品の環境負荷を定量的
に把握する必要がある。この定業的な把握を実現するた
めに、ライフサイクルアセスメント(LCA:Life Cyc
le Assessment)が注目されている。
【0003】LCAとは、製品などの環境影響に関する
情報を提供することによって、製品の選択などの意思決
定を支援するツールである。この情報は、消費者だけで
なく、政府、企業、NGOも、製品にかかわる意思決定
に用いることができる。
【0004】このLCAにおいて、製品の環境影響は、
この製品の全ライフサイクル、いわゆる「揺りかごから
墓場まで」を通じて評価される。すなわち、LCAで
は、製品を作るための資源の採取から始まり、寿命を終
えた製品が廃棄されて環境に戻るまでの全ライフサイク
ルにわたって、環境に対する負荷を積算し、環境に対す
るインパクト、すなわち影響を評価する。
【0005】たとえば、電気自動車は、走行時にCO2
を排出しないので、ガソリン自動車に比して地球温暖化
に対して「良い製品」であるように思えるが、電池を製
造する際にCO2を多量に排出していないだろうか、ま
た充電する際の電力を供給している発電所ではCO2
排出しているが、どちらが環境に対して「良い製品」な
のであろうか、という疑問に答えるため、CO2の排出
量を全ライフサイクルで通算して評価する必要がある。
さらに、電池を廃棄する際に、鉛などの有害物の環境影
響を考慮するのであれば、地球温暖化だけでなく、鉛が
生態系にもたらす影響や、健康影響などの環境影響をも
考慮しなければならない。このような問題に取り組むツ
ールがLCAである。
【0006】LCAの目的は、つぎの4点がある。 (1)製品が環境に与えるインパクトに関する情報を消
費者に対して提供することによって、製品選択に影響を
与え、結果として環境影響の小さな社会を目指す。 (2)企業が自社製品の環境影響をライフサイクルで評
価することによって、製品の環境面での改善を行う。 (3)政府などが、技術システムや、対象物の環境面か
らの優先順位づけのために用いる。 (4)政府、産業界、市民が環境政策や、環境目標に関
しての合意を作るための共通の言語として用いる。
【0007】製品選択に用いる場合の具体的な例とし
て、金属缶(アルミ缶もしくはスチール缶)に充填され
た清涼飲料を考えると、消費者にとっては、容器の素材
を区別して意識することはほとんどない。この清涼飲料
を消費する段階では、大気汚染物質の排出はなく、また
冷蔵庫の消費エネルギーを考えても、両者の差はないと
思われる。
【0008】しかし、容器素材の製造段階、容器の製造
段階、小庇護のリサイクル、最終処分段階を考えると、
環境に対する影響は同じではないはずである。アルミ缶
は、ボーキサイトを採掘し、アルカリを用いてアルミナ
を抽出し、電力で還元してアルミニウムを得る。このア
ルミニウムを薄板に圧延し、缶を作る。一方、スチール
缶は、鉄鉱石をコークスなどとともに、高炉に投入し、
酸化鉄を還元して銑鉄を転炉で製鋼し、圧延して薄板を
製造し、缶を製造する。主に消費する資源として、アル
ミ缶はボーキサイトであり、スチール缶は、鉄鉱石とコ
ークス(石炭)であり、両者は異なっているし、消費す
るエネルギー源としても、アルミ缶は、主に電力であ
り、スチール缶は、石炭であり、両者は量のみでなく、
質も異なっている。したがって、環境に排出される汚染
物質の種類、量ともに、両者は異なっているはずであ
る。
【0009】製品の改善に用いられた例として、Volvo
社の例がある。Volvo社では、スチール製のバンパーと
プラスチック製のバンパーとを、LCAを用いて比較
し、プラスチック製のバンパーの方が、環境影響が少な
いと判断し、自社製品に採用している。主な論拠は、プ
ラスチックバンパーによる軽量化効果によって、走行時
の燃料消費が少なくなることである。このほかにも、製
品改善目的で用いられた例は少なからずあるが、社内的
に利用されることが多い。
【0010】LCAが実際の意思決定に用いられた最も
有名な例は、スイスの生活協同組合であるミグロ(Migr
os)の牛乳容器のピロー包装である。ミグロは、リフィ
ラブルガラス瓶、紙パック、ポリエチレンのピローパッ
クのLCAを実施し、ピローパックによる環境影響が最
も少ないとして、ピローパックを牛乳容器として採用し
ている。また、実際の意思決定で、どのように用いられ
ていたかは明らかでないが、LCAの先駆けとして知ら
れているMRIのレポートは、1970年代に、EPA
(Environmental Protection Agency)もしくは、民間
企業(Regello Pak AB)の委託を受けて数種の飲料容器
についてREPA(Resource and Enviromental Profil
e Analysis)の手法によって相対比較したものである。
【0011】日本においては,個別の企業が行ったLC
Aの結果が発表された例は少なかったが、1998年11月に
開かれた第2回エコバランス国際会議では、自社製品の
評価結果が多数発表され関心を集めていた。
【0012】現状では、政府の意志決定にLCAが利用
された例としては,現在ヨーロッパ各国で進行中のLC
Aプロジェクトがあり、廃棄処理/リサイクルシステム
などの評価(ドイツ)、長期的なタンパク供給システム
の評価(オランダ)、環境政策の優先順位付け(スイ
ス)等があり,国の資金が投入されている。
【0013】ドイツの例では,我が国でいうところの
「その他プラスチック」に分類される包装廃棄物のリサ
イクルシステムに関する比較評価が公開されており、高
炉での原料・燃料としての利用、浄化などの手段が導入
されている。このほかには、オランダでは、あたらしい
one-way の容器の導入は、環境面でリフィラブル容器
より優れていると示された場合にのみ、認められるとい
う規定がある。スイスでも政府が環境面での評価をLC
Aで行うことをすすめており、これが産業界、環境保護
団体がケーススタディを行う重要な動機となっている。
これらの例は、環境影響を議論するときに、LCAが共
通の言語として利用されている例である。
【0014】一方では、LCAを用いて国に政策の変更
を迫る例もある。スイスの連邦環境庁は、リフィラブル
ボルト(ガラスもしくはプラスチックの詰め替え可能容
器)を推奨しているが、飲料業界は、PETボトルのマ
テリアルリサイクル(回収したボトルを洗浄粉砕して再
生樹脂として使える)を推進している。連邦政府と飲料
業界の間には、リフィラブルボトルのシェアに関して紳
士協定が存在するが、飲料業界は、LCAの結果から、
マテリアルリサイクルの方が環境影響は少ないとしてこ
の協定の見直しを主張している。
【0015】我が国においても、農林水産省でプラスチ
ック包装廃棄物のリサイクルシステムをCO2排出量、
エネルギー消費などの指標でLCA比較を行うプロジェ
クトが行われている。これらの適用例では、LCAは、
政府の政策決定に関して環境面での評価を行うツールと
して利用されている。
【0016】つぎに、LCAの処理手順について説明す
る。図144は、ISOで認められたフレーム(ISO140
40)である。図144に示すように、LCAは、つぎの
4つの項目に定義されている。 (1)目的と範囲の設定(Goal Definition) (2)インベントリー分析(Inventory Analysis) (3)影響分析(Impact Analysis) (4)解釈(Evaluation and Improvement Analysis) これらのステップは、順番に実行するだけではなく、む
しろ実行結果を常に吟味し、必要な場合には前のステッ
プに戻って繰り返し実行するような手順を踏む点が重要
である。通常は、目的や範囲が調査研究の最初の段階で
最終的な形で決まっているケースは少なく、調査を進め
る段階で選られた情報や、得られないことが分かった情
報によって目的や範囲を修正しつつ調査を行うことが多
い。
【0017】重要なことは、最終的に完成した段階で、
目的と範囲が得られた結果と論理的整合性がとれている
ことである。もちろん作業中に目的と範囲を変更したと
しても調査研究自体の意味が失われない範囲の変更であ
ることは言うまでもない。
【0018】目的と範囲の設定では、研究の対象、目
的、機能単位、製品システム境界等を設定する。目的設
定では、適用対象、研究が必要な理由、対象とするグル
ープ(消費者、製造者、政府等)を明記することが必要
である。範囲の設定では、対象となる製品もしくはシス
テム、機能単位、製品システムの境界、配分の手順、影
響評価手法および解釈の方法、データ品質、前提条件、
クリティカルレビューの種類、報告書の種類と書式など
について述べる。
【0019】最も重要なことは、機能単位の定義であ
る。機能単位は、目的と整合性をもった形で定義しなけ
ればならない。機能単位とは、製品が提供する本質的な
昨日の単位である。例えば牛乳1リットルを製造し、小
売店まで配送することのみを考慮するのでは十分ではな
い。消費者が1リットルの牛乳を消費し容器を廃棄し、
リサイクルもしくは処分されるところまで含まれるはず
である。
【0020】製品システム境界では、これらのプロセス
のうち何が製品システム境界に含まれ、何を省いたのか
を、明示する。しかしながら実際問題として、何を省い
てよいか、また省くべきかの判断は、LCA実施者にと
って、最も重要である。
【0021】影響評価手法および解釈の方法について
は、標準として統一された手法は、現在存在しないの
で、どのような方法によったかについては誤解のないよ
うに記述する必要がある。
【0022】前提条件は牛乳を例として挙げると、消費
者の行動パターンについてのデータは得難いので何らか
のシナリオを設定する(モデル化)することが必要とな
る。具体的には、消費者が小売店からどのようにして運
ぶか、何日間で消費するか、1回に飲む量はどの程度で
容器は何か、その容器に付着残存する量はどの程度で洗
浄はどのようにするかなど、さまざまなことを想定して
みる必要がある。これらについてごくごくおおざっぱに
環境負荷を推定してみて量的に少なく重要でないものは
省略してシナリオを簡略化すればよい。環境負荷の酸い
定量がない場合には、そのシナリオについて裏付けとな
る情報もしくは別途の調査が必要となる。
【0023】インベントリー分析ではCO2、石油、石
炭、鉄鉱石、CH4、NOx、SOx、BOD、COD、
xy、フロン、重金属、農薬などの、物質として物理
的に把握、集計可能なものについて製品のライフサイク
ルを通じて積算する。
【0024】インベントリー分析では、客観的に計算で
きると考えられている指数について、ライフサイクルに
わたって積算することが目標となる。例えば、CO2
NOx、SOx、BOD、COD、各種重金属などの環境
汚染物質をはじめとし、化石燃料枯渇、鉱物資源などの
枯渇性資源、木材資源、などの非枯渇性資源のほか、騒
音、空間利用などもあげられている。インベントリー分
析は、LCAの中心となる部分であり、最も時間のかか
る部分でもある。これは4つの部分に分けられる。プロ
セスフローの作成、データ収集、製品システムの定義、
データ処理である。
【0025】プロセスフロー図とは、調査研究する製品
システムのライフサイクルにわたって関係する全ての工
程をグラフィカルかつ、定性的に表現したものである。
物質・エネルギーのフローで連結された工程で構成され
る。プロセスフロー図の主要な目的は、全体的な鳥瞰図
を示すことにある。したがって、100%網羅すること
を目指して努力するよりも、最も主要な工程と、主要な
環境負荷に集中する方がよい。プロセスフロー図を作成
するにあたっては、つぎの4つの重要な点がある。 データが得られないような詳細な工程は表現しても意
味がない。 大まかな見積もりで、大きな環境負荷がある部分はな
るべく詳細に表現する。 あまり環境負荷が大きくないと見積もられる部分は、
簡略に表現する。 研究の目的に照らして省略場合がある。例えば、2つ
のシステムを比較する場合には、共通する工程は省略で
きる。
【0026】データ収集は、もっとも時間がかかるステ
ップであるが、それだけ重要なステップである。時間が
かかる原因は、工程と工程ごとのデータ項目が多いこと
もあるが、目的に合ったデータがデータベースとして容
易に利用可能とは限らないからである。しかし、汎用的
に適用できる推計方法として産業連関表の利用がある。
産業連関表の本来の利用方法である国民経済全体への波
及効果の推定とは異なるが、産業連関表の製品カテゴリ
ーごとに燃料・電力の投入量が金額表示で得られるか
ら、価格データを利用してエネルギー資源の物量投入量
を推定できる。製品の形での投入・産出関係も同様にわ
かるから、製品のフローを設定すれば概算は可能であ
る。但し産業連関表の場合はカテゴリーが400強であ
るので、最終製品の分類としてはきわめて粗いこと、国
内のみが対象なので、海外の情報がないこと、資源とそ
れから推計できるCO2に限られる点の限界がある。した
がって、この結果のみで目的を達成する場合は限られて
いると考えられるが、ライフステージごとの資源消費と
CO2排出の相対的な大きさや、工程ごとの相対的な重
要性を判断するためには有用である。データ収集では単
にデータを得るだけでは十分ではない。得られたデータ
の精度、信頼性を評価する必要がある。データベースを
利用した場合には、利用したデータベースの範囲・制約
をよく調べなければならない。
【0027】影響分析では、インベントリーデータを環
境に対する潜在的な影響に結び付ける作業を行う。影響
分析は、分類化、特性化、重み付けの3つの部分に分け
られる。影響評価では、インベントリー表の結果を集約
し環境プロファイル(環境影響指数の表)を作成する。
具体的にはまず、分析の対象となる環境カテゴリーを選
び、CO2、NOx、SOxなどをそれぞれが影響を及ぼ
す影響カテゴリーに割り当てる。これを分類化という。
環境カテゴリーとは、地球温暖化、オゾン層破壊、富栄
養化等の各種環境問題をさす。通常考慮される環境カテ
ゴリーとしては、非生物資源枯渇、生物資源枯渇、地球
温暖化、オゾン層破壊、人間毒性、水圏生態毒性、土壌
圏生態毒性、光化学オキシダント、酸性化、富栄養化、
などがありこのほかに、廃熱、臭気、騒音、土地利用な
ども考えられている。
【0028】それぞれの環境カテゴリーの中で、割り当
てられたCO2、NOx、SOxがどのように影響を及ぼ
すかについてモデル化して、地球温暖化指標、オゾン層
破壊指標などを求める。このステップが特性化という。
この特性化では、それぞれの環境カテゴリーの中で、影
響を及ぼすインベントリー表の中の因子の間に等価係数
を定義し、代表的な因子の値に換算し、合計値を求め指
標とする。例えば、地球温暖化効果に対してメタンの及
ぼす効果をCO2の及ぼす効果の何倍に相当するか評価
して、地球温暖化に対するメタンを等価なCO2量で表
す。したがってこの段階は、問題となっている環境カテ
ゴリーとインベントリー表中の環境負荷の関係が分かっ
ていれば機械的に作業が可能で、価値観の入る余地はな
い。その意味でこのステップは自然科学的であると言え
る。
【0029】これまでで得られた環境プロファイルの各
環境指標を統合して単一の指標とする(評価)のが重み
付けである。ライフサイクル影響分析の部分は、影響の
選択、モデル化、評価など主観が入る部分であり、他の
部分で要求されるよりもさらに高い透明性が要求され
る。現在のところ様々な手法が提案されていて、標準と
して国際的に認められている方法は未だ存在しない。
【0030】重み付けの方法は、大きく分けて目標距離
評価法、スコアリング法、外部費用評価法の3つの方法
が提案されている。
【0031】(1) 目標距離評価法 この方法は、それぞれの環境指標に関して社会的に合意
された目標と現在の値との距離の大小によって重みを評
価しようとするものである。この方法の最大の長所は、
重み付けのための新たな調査を必要としない点であり、
欠点はなんらかの社会的に合意された目標がないと利用
できない点である。開発されている手法は、臨界容積
法、スイスエコポイント、オランダ環境性能指標法、E
SS(Eco-Load Standardization Scheme)がある。
【0032】(2) スコアリング法 アンケートによって、あるグループの各環境カテゴリー
に対する重みを評価する方法である。対象となるグルー
プは専門家、利害関係者、一般まで考えることができる
が、一般の(例えば成人)を対象としたアンケート調査
は実際問題として困難であり、LCAの重み付けを目的
としたものは行われていない。利害関係者を対象とした
ものとしても具体的な重みを求める目的のものはないが
(厳密な意味では利害関係者ではないが)、環境に関す
る目標として合意を形成するために行われた例はある。
開発されている手法として、NEGEPAプロジェクト、早稲
田大学永田研究室の研究がある。
【0033】(3) 外部費用評価法 外部費用評価法は、通常マネタリゼーションと呼ばれる
方法であり、環境への影響を金額で表示しようとする方
法である。方法としては、経済的損害評価法、境保全費
用評価法がある。基本的には、環境汚染のような市場価
格ない問題に関してなんらかの方法で適切な価格を評価
しようとする方法である。この意味では、LCAの中に
通常は含まれる資源消費は、市場が存在するにも関わら
ず別な方法で評価するという意味で、他の環境への排出
などによる環境影響とは質的に異なる問題である。
【0034】もう一つの論点は、マネタリゼーション
は、疑似市場とはいえ市場を基本としているので、価値
の集約の基本がone man one vote ではなく、one dolla
r onevote であることである。経済的な意味での資源配
分にこの市場メカニズムが有効であることは異論は少な
いと思うが、環境問題に関しては違った違和感をもつむ
きも少なくはない。
【0035】また、別な表現では、環境問題の解決のた
めに如何に(広義の)資源を配分するかが効率的か、と
いう問題を考えると、経済学的な評価が効率的である。
しかし、何が重要な環境問題であるのか、という問いに
答える場合に、one dollar one vote のようなシステム
は、公平性にかけるという批判がある。開発されている
手法として、スウェーデン環境研究所が開発した、EPS
Enviro-Accounting System、環境保全費用評価法があ
る。
【0036】解釈では、目的と範囲に整合性を保った形
で結論を結び付ける。解釈では、ライフサイクルインベ
ントリー分析、ライフサイクル影響分析で得られた結果
を「目的と範囲の設定」で定義された目的、範囲と整合
した形に構成して結論を得る。したがって、この段階
は、「目的と範囲の設定」を参照し、必要ならばそれを
修正しながら、繰り返し行うことになる。
【0037】データの不確実性や、計算過程の不確実
さ、例えば割り付け規則の選択、重みの変更などの結論
に対する影響を感度分析(Sensitivity Analysis)、不
確実性分析(Uncertainty Analysis)によって検討す
る。また、優先度分析(Dominance Analysis)、限界分
析(Marginal Analysis)などの手法も利用して、得ら
れた結果から可能な限り有意義な結論を引き出すことが
望まれる。
【0038】感度分析とは、データの不確実性によって
最終的な結論がどの程度影響を受けるかを分析する手法
である。通常のLCAでは、ほぼ全ての場合に必要にな
る分析であり重要である。
【0039】思想的には、データの不確実性が統計的な
分布が分かっていて分散のような形で与えられることが
望ましいが、現在のところこれは望めない。現状では、
専門家による最大見積もり、最小見積もりに置き換えて
計算してみて結論に大きな影響があるかどうかを確かめ
る程度で満足するほかない。これによっても結論がどの
程度確実なものかは確かめることが可能である。
【0040】不確実性分析とは、方法論上の選択に関す
る不確実性が結果にどの程度影響を与えるのかを分析す
る手法である。これも通常のLCAでは全てのケースで
必要な手法である。
【0041】最もよく起こるケースは、いずれかの行程
で配分をせざるを得ないときに配分のためのパラメータ
の選択に関する分析である。これ以外にもシナリオ上の
選択、例えば、リサイクルを含むシステムの分析を行う
場合には再生素材が何を代替するかは必ずしも明確であ
るとは限らず、いくつかの選択肢があり得るケースがあ
る。また、行程が非線形の場合には、平均値を用いる
か、勾配を用いるかの選択がある(図145参照)。図
145に示すように、行程の環境負荷(例えばCO2
発生量)が生産性に比例してないときには、環境負荷を
生産量で割って得られる平均的環境負荷原単位は、現実
の生産量の状態で微少量(例えば1トン)生産量を増や
したときに増加する環境負荷の勾配で定義される限界的
環境負荷原単位とは一致しない。通常は、このような環
境負荷が生産量の関数として与えられる場合は少ない
が、分かっている場合にはこの選択肢が結果に影響を及
ぼすかどうかは検討する必要がある。また方法論上の選
択は、分類化、特性化、重み付けの各プロセスに関して
特に重要である。
【0042】優先度分析は、最終的な結果に対して何が
最も寄与が大きいかを分析する手法である。これはほと
んどの場合に必要な作業である。特別な手法というより
も結果の表示とその解釈という意味合いが強い。
【0043】限界分析とは、対象となる製品のライフサ
イクルの一部を変化させたときの最終的な環境影響の変
化を分析する手法である。通常リサイクルシステムに関
する研究でリサイクル率を変化させての結果の変化を分
析することがよく行われるが、これは、LCAの領域で
は、限界分析と呼ばれている。LCAで得られたモデル
を使ってのシミュレーションといってもよい。この分析
は、研究結果を積極的に利用する意味では、大変重要で
ある。
【0044】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したよ
うに、影響分析における重み付けについては、現在種々
の手法が提案されているものの、標準の重み付け手法と
して国際的に認められているものがない。しかも、上述
した目標距離評価法では、社会的に合意された目標がな
いと利用できないという問題点があった。
【0045】また、スコアリング法では、一般の人を対
象としたアンケート調査を行うのは困難である。さら
に、外部費用評価法では、本質的に経済学的な評価であ
り、環境への影響を分析する手法として、常に適当な手
法ではないという問題点があった。
【0046】すなわち、影響分析における適切な重み付
けを行う手法が存在せず、各種の地球環境問題を客観的
かつ定量的にとらえることが困難であるという問題点が
あった。
【0047】この発明は上記に鑑みてなされたものであ
って、単一の指標を採用することによって、様々な因子
を同一のテーブル上で、客観的かつ定量的に評価するこ
とができるLCAにおける環境負荷評価方法、その装置
およびその方法をコンピュータに実行させるプログラム
を記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供
することを目的とする。
【0048】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1の発明に係る環境負荷評価方法は、各単位
生態系あるいは各単位生態領域が最大に許容することが
できる共通の環境負荷基準値を定義する定義工程と、評
価対象の前記単位生態系あるいは単位生態領域の全数量
を前記環境負荷基準値に乗算した最大許容環境負荷値を
算出する乗算工程と、生態系あるいは生態領域に影響を
及ぼす環境問題カテゴリーの各環境負荷因子毎の最大排
出量あるいは最大消費量である最大許容量を決定する決
定工程と、前記最大許容環境負荷値を各環境負荷因子毎
の最大許容量で除算した各環境負荷因子毎の統合基準値
を算出する統合基準値算出工程と、前記統合基準値を用
いて、各環境負荷因子毎の実排出量あるいは実消費量を
等価表現し、所定の製品のライフサイクルの各段階およ
び全段階における前記環境問題カテゴリー毎の環境負荷
を評価する評価工程と、を含むことを特徴とする。
【0049】請求項1の発明によれば、まず、定義工程
によって、各単位生態系あるいは各単位生態領域が最大
に許容することができる共通の環境負荷基準値を定義
し、その後、乗算工程によって、評価対象の前記単位生
態系あるいは単位生態領域の全数量を前記環境負荷基準
値に乗算した最大許容環境負荷値を算出する。その後、
決定工程によって、生態系あるいは生態領域に影響を及
ぼす環境問題カテゴリーの各環境負荷因子毎の最大排出
量あるいは最大消費量である最大許容量を決定し、統合
基準値算出工程によって、前記最大許容環境負荷値を各
環境負荷因子毎の最大許容量で除算した各環境負荷因子
毎の統合基準値を算出する。その後、評価工程によっ
て、前記統合基準値を用いて、各環境負荷因子毎の実排
出量あるいは実消費量を等価表現し、所定の製品のライ
フサイクルの各段階および全段階における前記環境問題
カテゴリー毎の環境負荷を評価する。すなわち、環境負
荷基準値なる基準単位を新規に導入し、種々の環境問題
カテゴリーあるいは環境負荷因子間における共通の指標
として用い、製品の環境負荷を統合的に評価するように
している。
【0050】また、請求項2の発明に係る環境負荷評価
方法は、上記の発明において、前記評価工程は、所定の
製品のライフサイクルの各段階毎であって各環境問題カ
テゴリー毎に、各環境負荷因子毎の実排出量あるいは実
消費量に各統合基準値を乗算した値を加算した統合環境
負荷値を算出する統合環境負荷値算出工程を含むことを
特徴とする。
【0051】請求項2の発明によれば、前記評価工程に
おいて、統合環境負荷値算出工程が、所定の製品のライ
フサイクルの各段階毎であって各環境問題カテゴリー毎
に、各環境負荷因子毎の実排出量あるいは実消費量に各
統合基準値を乗算した値を加算した統合環境負荷値を算
出するようにしている。
【0052】また、請求項3の発明に係る環境負荷評価
方法は、上記の発明において、前記評価工程は、所定の
製品のライフサイクルの所定段階における各環境問題カ
テゴリー毎の統合環境負荷値を各環境問題カテゴリー毎
に出力する出力工程をさらに含むことを特徴とする。
【0053】請求項3の発明によれば、前記評価工程に
おいて、出力工程が、所定の製品のライフサイクルの所
定段階における各環境問題カテゴリー毎の統合環境負荷
値を各環境問題カテゴリー毎に出力するようにしてい
る。
【0054】また、請求項4の発明に係る環境負荷評価
方法は、上記の発明において、前記評価工程は、所定の
環境問題カテゴリーの統合環境負荷値を、所定の製品の
ライフサイクルの各段階毎に出力する出力工程をさらに
含むことを特徴とする。
【0055】請求項4の発明によれば、前記評価工程に
おいて、出力工程が、所定の環境問題カテゴリーの統合
環境負荷値を、所定の製品のライフサイクルの各段階毎
に出力するようにしている。
【0056】また、請求項5の発明に係る環境負荷評価
方法は、上記の発明において、前記評価工程は、各環境
問題カテゴリー毎に、所定の製品のライフサイクルの各
段階毎の統合環境負荷値を積み上げし、積み上げした値
を各環境問題カテゴリー毎に出力する出力工程をさらに
含むことを特徴とする。
【0057】請求項5の発明によれば、前記評価工程に
おいて、出力工程が、各環境問題カテゴリー毎に、所定
の製品のライフサイクルの各段階毎の統合環境負荷値を
積み上げし、積み上げした値を各環境問題カテゴリー毎
に出力するようにしている。
【0058】また、請求項6の発明に係る環境負荷評価
方法は、上記の発明において、前記所定の環境問題カテ
ゴリーとして、リサイクル効果を含め、前記所定の製品
のライフサイクルにリサイクル段階を有し、前記評価工
程は、前記リサイクル段階によって回収される材料に基
づいた環境負荷軽減値を加味して前記リサイクル効果を
評価することを特徴とする。
【0059】請求項6の発明によれば、前記評価工程
が、リサイクル段階によって回収される材料に基づいた
環境負荷軽減値を加味してリサイクル効果を評価するよ
うにしている。
【0060】また、請求項7の発明に係る環境負荷評価
方法は、上記の発明において、前記評価工程は、複数の
製品に対する統合環境負荷値をグラフィカルに比較出力
することを特徴とする。
【0061】請求項7の発明によれば、前記評価工程
が、複数の製品に対する統合環境負荷値をグラフィカル
に比較出力するようにしている。
【0062】また、請求項8の発明に係る環境負荷評価
装置は、予め定義された、各単位生態系あるいは各単位
生態領域が最大に許容することができる共通の環境負荷
基準値に、評価対象の前記単位生態系あるいは単位生態
領域の全数量を乗算した最大許容環境負荷値を算出する
最大許容環境負荷値算出手段と、生態系あるいは生態領
域に影響を及ぼす環境問題カテゴリーの各環境負荷因子
毎の最大排出量あるいは最大消費量である最大許容量を
設定する設定手段と、前記最大許容環境負荷値を各環境
負荷因子毎の最大許容量で除算した各環境負荷因子毎の
統合基準値を算出する統合基準値算出手段と、前記統合
基準値を用いて、各環境負荷因子毎の実排出量あるいは
実消費量を等価表現し、所定の製品のライフサイクルの
各段階および全段階における前記環境問題カテゴリー毎
の環境負荷を評価する評価手段と、を備えたことを特徴
とする。
【0063】請求項8の発明によれば、最大許容環境負
荷値算出手段が、予め定義された、各単位生態系あるい
は各単位生態領域が最大に許容することができる共通の
環境負荷基準値に、評価対象の前記単位生態系あるいは
単位生態領域の全数量を乗算し、設定手段が、生態系あ
るいは生態領域に影響を及ぼす環境問題カテゴリーの各
環境負荷因子毎の最大排出量あるいは最大消費量である
最大許容量を設定し、統合基準値算出手段が、前記最大
許容環境負荷値を各環境負荷因子毎の最大許容量で除算
した各環境負荷因子毎の統合基準値を算出し、評価手段
が、前記統合基準値を用いて、各環境負荷因子毎の実排
出量あるいは実消費量を等価表現し、所定の製品のライ
フサイクルの各段階および全段階における前記環境問題
カテゴリー毎の環境負荷を評価するようにしている。
【0064】また、請求項9の発明に係る環境負荷評価
装置は、上記の発明において、前記評価手段は、所定の
製品のライフサイクルの各段階毎であって各環境問題カ
テゴリー毎に、各環境負荷因子毎の実排出量あるいは実
消費量に各統合基準値を乗算した値を加算した統合環境
負荷値を算出することを特徴とする。
【0065】請求項9の発明によれば、前記評価手段
が、所定の製品のライフサイクルの各段階毎であって各
環境問題カテゴリー毎に、各環境負荷因子毎の実排出量
あるいは実消費量に各統合基準値を乗算した値を加算し
た統合環境負荷値を算出するようにしている。
【0066】また、請求項10の発明に係る環境負荷評
価装置は、上記の発明において、前記評価手段は、所定
の製品のライフサイクルの所定段階における各環境問題
カテゴリー毎の統合環境負荷値を各環境問題カテゴリー
毎に出力する出力手段をさらに備えたことを特徴とす
る。
【0067】請求項10の発明によれば、前記評価手段
内の出力手段が、所定の製品のライフサイクルの所定段
階における各環境問題カテゴリー毎の統合環境負荷値を
各環境問題カテゴリー毎に出力するようにしている。
【0068】また、請求項11の発明に係る環境負荷評
価装置は、上記の発明において、前記評価手段は、所定
の環境問題カテゴリーの統合環境負荷値を、所定の製品
のライフサイクルの各段階毎に出力する出力手段をさら
に備えたことを特徴とする。
【0069】請求項11の発明によれば、前記評価手段
内の出力手段が、所定の環境問題カテゴリーの統合環境
負荷値を、所定の製品のライフサイクルの各段階毎に出
力するようにしている。
【0070】また、請求項12の発明に係る環境負荷評
価装置は、上記の発明において、前記評価手段は、各環
境問題カテゴリー毎に、所定の製品のライフサイクルの
各段階毎の統合環境負荷値を積み上げし、積み上げした
値を各環境問題カテゴリー毎に出力する出力手段をさら
に備えたことを特徴とする。
【0071】請求項12の発明によれば、前記評価手段
の出力手段が、各環境問題カテゴリー毎に、所定の製品
のライフサイクルの各段階毎の統合環境負荷値を積み上
げし、積み上げした値を各環境問題カテゴリー毎に出力
するようにしている。
【0072】また、請求項13の発明に係る環境負荷評
価装置は、上記の発明において、前記所定の環境問題カ
テゴリーとして、リサイクル効果を有し、前記所定の製
品のライフサイクルにリサイクル段階を設定し、前記評
価手段は、前記リサイクル段階によって回収される材料
に基づいた環境負荷軽減値を加味して前記リサイクル効
果を評価することを特徴とする。
【0073】請求項13の発明によれば、前記評価手段
が、前記リサイクル段階によって回収される材料に基づ
いた環境負荷軽減値を加味して前記リサイクル効果を評
価するようにしている。
【0074】また、請求項14の発明に係る環境負荷評
価装置は、上記の発明において、前記評価手段は、複数
の製品に対する統合環境負荷値をグラフィカルに比較出
力することを特徴とする。
【0075】請求項14の発明によれば、前記評価手段
が、複数の製品に対する統合環境負荷値をグラフィカル
に比較出力するようにしている。
【0076】また、請求項15の発明に係る記録媒体
は、請求項1〜7に記載されたいずれかの方法をコンピ
ュータに実行させるプログラムを記録したことを特徴と
する。
【0077】請求項15の発明によれば、請求項1〜7
に記載されたいずれかの方法をコンピュータに実行させ
るプログラムを記録したことで、そのプログラムを機械
読み取り可能となり、当該方法の動作をコンピュータに
よって実現することができる。
【0078】
【発明の実施の形態】以下に添付図面を参照して、この
発明に係る環境負荷評価方法、その装置およびその方法
をコンピュータに実行させるプログラムを記録したコン
ピュータ読み取り可能な記録媒体の好適な実施の形態を
詳細に説明する。
【0079】図1は、この発明の実施の形態である環境
負荷評価方法の処理手順を示すフローチャートである。
また、図2は、この発明の実施の形態である環境負荷評
価装置の構成を示すブロック図である。
【0080】図2において、この環境負荷評価装置は、
キーボードやマウス等によって実現され、各種の情報を
入力する入力部1と、各種の情報を記憶する記憶部2
と、CRTディスプレイなどによって実現され、環境負
荷評価に関する各種の情報を表示出力する表示部3と、
入力部1から入力された情報を処理し、記憶部2あるい
は表示部3に出力する処理部10とを有する。処理部1
0は、処理制御部11、最大許容環境負荷値算出部1
2、統合基準値算出部13、および表示処理部15を有
する。
【0081】ここで、図1および図2を参照して、環境
負荷評価装置を用いた環境負荷評価方法について説明す
る。まず、操作者は、環境負荷の統合化を行うための環
境負荷基準値を決定する(ステップS101)。ここで
は、操作者が入力部1から、100[NETS]とする環境
負荷基準値D1を入力し、記憶部2に記憶させる。この
環境負荷基準値D1は、たとえばヒト一人が最大に許容
できる環境負荷量であり、人間的に生活ができなくなる
状態となることを意味する。なお、環境負荷基準値D1
は、ヒトなどの単位生態系が最大に許容できる環境負荷
量の他に、単位生態領域が最大に許容できる環境負荷量
としてもよい。
【0082】その後、最大許容環境負荷値算出部12
は、最大許容環境負荷値MEV(Maximum Eco-Load Val
ue)を算出する(ステップS102)。最大許容環境負
荷値算出部12は、環境負荷基準値D1に、対象となる
単位生態系あるいは単位生態領域の数量を乗算した最大
許容環境負荷値MEVを算出する。この単位生態系ある
いは単位生態領域の数量は、評価対象となる環境問題の
環境カテゴリーの範囲によって異なる値をもつ。すなわ
ち、地球規模の地球環境問題である場合と、地域を対象
とした地域環境問題である場合とでは、異なる値をも
つ。したがって、環境問題が地球環境問題である場合
で、単位生態系がヒトである場合には、環境負荷基準値
D1に世界人口を乗算した値が、最大許容環境負荷値M
EVとなる。ここで、世界人口は、5.9×109であ
るので、最大許容環境負荷値MEVの値は、5.9×1
11[NETS]となる。この最大許容環境負荷値MEV
(D2)は、記憶部2内に格納される。なお、世界人口
などのデータは、環境データD3として記憶部2に格納
されている。
【0083】ここで、環境問題の環境カテゴリーは、上
述したように地球環境問題と地域環境問題とに大きく分
けることができる。そして、図3に示すように、地球環
境問題としては、化石燃料・天然資源枯渇、地球温暖
化、オゾン層破壊、水質汚染、大気汚染を取り上げ、地
域環境問題としては、酸性雨、廃棄物問題を取り上げ
た。なお、地域環境問題は、地球環境問題としても取り
上げることができる。
【0084】その後、操作者は、対象とする環境問題の
環境負荷因子毎の最大許容量Piを決定する(ステップ
S103)。すなわち、対象とする環境問題の環境負荷
因子を最大どれだけ排出できるか、または資源としてど
れだけ採掘可能かなどの量を決定する。この最大許容量
iの決定に用いるファクターは、図3に示すような各
環境問題毎に設定され、具体的な環境負荷因子によって
構成される。具体的な環境負荷因子とは、たとえば化石
燃料・天然資源枯渇におけるファクターが確認可採埋蔵
量である場合に、石油や天然ガスなどが相当するが、詳
細については後述する。なお、これらのファクターに対
応する具体的な環境負荷因子は、既に公表されているデ
ータを用い、このデータは、記憶部3の環境データD3
として格納されている。公表されているデータとは、た
とえば国際機関であるIEAから公表されている資源量
などである。
【0085】その後、統合基準値算出部13は、各環境
負荷因子i毎の統合基準値ELMi(Environmental Loa
d Module)を算出し、記憶部2に統合基準値ELM
i(D4)を格納する。この統合基準値ELMiは、環境
負荷基準値MEVを最大許容量Piによって除算した値
である。したがって、統合基準値ELMiは、各環境負
荷因子iの単位当たりの環境負荷値を示している。
【0086】その後、統合基準値ELMiを用いて総合
評価を行う(ステップS105)。この総合評価処理手
順は、図4に示すフローチャートに従って処理される。
すなわち、図4において、対象とする製品のライフサイ
クルの各段階を設定する(ステップS201)。ここで
は、製品のライフサイクルを、材料調達段階→運輸段階
「0」→製造段階→運輸段階「1」→使用・運転段階→
運輸段階「2」→廃棄処理段階の7段階にモデル化して
いる。
【0087】その後、さらに追加すべき調査段階がある
か否かを判断し(ステップS202)、追加する場合
(ステップS202,YES)には、ステップS201
に移行して、新たな段階を追加し、追加しない場合(ス
テップS202,NO)には、ステップS203に移行
する。
【0088】その後、各段階における環境負荷因子の排
出量または消費量xiを設定する(ステップS20
3)。各段階における環境負荷因子の実排出量または実
消費量x iは、入力部1から入力され、記憶部2に格納
されている。
【0089】その後、各段階における環境負荷因子の排
出量または消費量xiに、各環境負荷因子の統合基準値
ELMiを乗算し、その結果を加算することによって、
各段階の各環境負荷因子毎の環境負荷値ECLj(D
5)を算出し、記憶部2に格納する(ステップS20
4)。
【0090】その後、さらに各環境負荷値ECLjを加
算した各段階の環境負荷値ECLkを算出し(ステップ
S205)、さらに各段階の環境負荷値ECLkを加算
した全環境負荷値ECLtotalを算出し(ステップS2
06)、それぞれ記憶部2に格納する。
【0091】その後、記憶部に格納された各段階の各環
境負荷因子毎の環境負荷値ECLj、各段階の環境負荷
値ECLk、全環境負荷値ECLtotalなどをグラフィカ
ルに表示出力し(ステップS207)、ステップS10
5にリターンして、本処理を終了する。
【0092】ここで、各環境問題における各環境負荷因
子の具体的な統合基準値ELMの算出について説明す
る。まず、化石燃料・天然資源枯渇の環境問題について
説明する。化石燃料枯渇および天然資源枯渇に関する最
大許容量Piは、確認可採埋蔵量である。したがって、
図5に示す石油、天然ガス、石炭、ウランなどの確認可
採埋蔵量は、化石燃料枯渇の最大許容量Piとなり、図
6に示すアンチモンなどの金属の確認可採埋蔵量は、天
然資源枯渇の最大許容量Piとなる。
【0093】ここで、化石燃料枯渇・天然資源枯渇は、
地球環境問題であるので、環境負荷基準値MEV=5.
9×1011[METS]を用いて、石油枯渇の統合基準値E
LM oilは、次のように算出される。 ELMoil[NETS/kg]=MEV[METS]/Poil[kg] =5.9×1011[METS]/1.42×1014[kg] =4.15×10-3[METS/kg] また、鉄鋼石枯渇の統合基準値ELMironは、次のよう
に算出される。 ELMiron[NETS/kg]=MEV[METS]/Piron[kg] =5.9×1011[METS]/1.4×1014[kg] =4.21×10-3[METS/kg] その他の化石燃料枯渇および天然資源枯渇についての統
合基準値ELMは、図7および図8に示すような値とな
る。
【0094】つぎに、地球温暖化の環境問題における統
合基準値ELMの算出について説明する。気候変動に関
する政府間パネル(IPCC)の第2回報告にあるよう
に、二酸化炭素を現在のまま何も対策を施さない場合、
約100年後には、地球の平均気温が2℃上昇し、平均
海水面が約50cm上昇するといわれている。また、こ
の気温上昇によって、地球上の植生、水資源、食料生
産、洪水・高潮、健康などに大きな影響を及ぼすと予測
されている。そこで、1990年の世界におけるCO2
排出を100年間、続けた量、すなわち2.1×1010
[ton-CO2]×100[year]=2.1×1012[ton-C
O2]を、地球温暖化における最大許容量PC O2とする。
【0095】ここで、地球温暖化は、地球環境問題であ
るので、環境負荷基準値MEV=5.9×1011[MET
S]を用いて、二酸化炭素の統合基準値ELMCO2は、次
のように算出される。 ELMCO2[NETS/kg]=MEV[METS]/PCO2[kg] =5.9×1011[METS]/2.1×1015[kg] =2.81×10-4[METS/kg] その他の地球温暖化についての統合基準値ELMは、図
9に示すような値となる。
【0096】つぎに、オゾン層破壊の環境問題における
統合基準値ELMの算出について説明する。フロンガス
は、大気に放出されてから分解されるまで20〜30年
かかるといわれており、現在オゾン層を破壊しているフ
ロンガスは、1970年以前に放出されたものであると
家庭する。1970年以前に放出されたフロンガスの累
計は、ODPをもとに、CFC−11換算で、4.61
×106[ton]となる。このフロンガスによって、19
97年のオゾンホールの面積約2600万m3が破壊さ
れたとする。約2600万m3は、オゾン層が最も多く
存在する上空20〜30kmの大気の表面積の約5%に
あたり、全オゾン層を破壊するのは、1970年までに
排出されたフロンガスの累計の20倍の量9.22×1
7[ton]であると仮定した。また、最大許容量P
iは、現在からのフロンの排出可能量となるので、9.
22×107[ton]から現在までの排出量2.00×1
7[ton]を差し引いた7.22×107[ton]を最大
許容量PCFC-11とする。なお、図10は、フロンガスの
排出量を示している。
【0097】ここで、オゾン層破壊は、地球環境問題で
あるので、環境負荷基準値MEV=5.9×1011[ME
TS]を用いて、フロンガスCFC−11の統合基準値E
LM CFC-11は、次のように算出される。 ELMCFC-11[NETS/kg]=MEV[METS]/PCFC-11[kg] =5.9×1011[METS]/7.22×1010[kg] =8.17[METS/kg] その他、モントリオール議定書で定められた、オゾン層
破壊因子の統合基準値ELMは、ODP(Ozone Deplet
ion Potential)を用いて算出する。図11は、各オゾ
ン層破壊因子のODPと統合基準値ELMとを示す。
【0098】つぎに、水質汚染の環境問題における統合
基準値ELMの算出について説明する。水質汚染が及ぶ
範囲として、海岸線から200海里、水深200mと設
定した。この範囲の海水の体積は、図12に示すよう
に、各大陸を円形とみなす。なお、各大陸の面積は、図
13に示す値をもつ。この図12に示す形状と図13に
示す面積とから、水質汚染が及ぶ水域を算出する。算出
結果は、図14に示す値となる。また、水質汚染の最大
許容量Piの決定には、図15に示す環境基準を用い、
水質汚染の各因子毎の最大許容量Piを図15に示すよ
うに決定する。
【0099】ここで、水質汚染は、地球環境問題である
ので、環境負荷基準値MEV=5.9×1011[METS]
を用いて、カドミウムの統合基準値ELMCdは、次のよ
うに算出される。 ELMCd[NETS/kg]=MEV[METS]/PCd[kg] =5.9×1011[METS]/6.99×1010[kg] =8.44[METS/kg] その他の水質汚染の各因子のELMは、図16に示す値
となる。
【0100】つぎに、大気汚染の環境問題における統合
基準値ELMの算出について説明する。水質汚染が及ぶ
範囲としては、上空5kmまでの大気とした。図17に
示すように、上空0kmから上空5kmまでの間の差体
積をもって、大気の体積とした。大気汚染の最大許容量
iの決定には、図18に示す環境基準を用い、大気汚
染の各因子毎の最大許容量Piを図18に示すように決
定する。
【0101】ここで、大気汚染は、地球環境問題である
ので、環境負荷基準値MEV=5.9×1011[METS]
を用いて、大気汚染における二酸化硫黄SO2の統合基
準値ELMSO2は、次のように算出される。 ELMSO2[NETS/kg]=MEV[METS]/PSO2[kg] =5.9×1011[METS]/1.13×1011[kg] =4.50[METS/kg] その他の大気汚染の各環境負荷因子の統合基準値ELM
は、図19に示す値となる。
【0102】ところで、大気汚染において、空中に浮遊
する環境負荷因子は、雨によって地表に流されると考え
られる。そこで、上空1kmまでの範囲の環境負荷因子
は、すべて雨によって流されるものとし、雨を考慮する
場合、雨が考慮しない場合の約4/5の値とする。この
結果、雨を考慮した場合の各環境負荷因子の統合基準値
ELMは、図20に示すような値となる。
【0103】つぎに、酸性雨の環境問題における統合基
準値ELMの算出について説明する。まず、酸性雨の各
環境負荷因子の最大許容量Piの決定には、酸性雨によ
る森林の減衰量を用いる。図21は、ヨーロッパにおけ
る森林減衰の状況を示す図である。この森林減衰を、過
去19年間(1970〜1988年)におけるNOX
SOX排出による影響と仮定する。ここで、イギリス、
旧西ドイツ、フランスを取り上げ、この3カ国のN
X、SOX排出量と森林減衰量とから、SO2の単位当
たりの森林減衰量を算出する。図21に示した葉の損失
率11〜25%、26〜60%、60%〜をそれぞれ平
均化し、18%、43%、80%とし、イギリス、旧西
ドイツ、フランスの森林減衰量を、図24に示した各国
の森林面積をもとに算出すると、図25のようになる。
【0104】この結果、3カ国のNOX、SOX排出量
は、図26に示すような値となる。この図26に示した
NOX、SOX排出量から、NOX、SOXを、NO2、S
2とみなして、酸性化ポテンシャル(Acidification P
otential)を用いて、それぞれの排出量をSO2換算す
る(図27参照)。その結果、3カ国のSO2排出量
は、図28に示すようになる。この結果、376549
×103[ton]のSO2で、2387×103[ha]の森
林が減衰したことになる。
【0105】ここで、酸性雨を地球環境問題として取り
扱う場合、世界の森林面積が4179808×103[h
a]であるから、SO2の最大許容量PSO2は、6.59
×1011[ton]となる。なお、酸性雨を地域環境問題
として取り扱う場合、酸性雨の影響を受けるエリアを設
定する必要がある。影響を受けるエリアを日本と考えた
場合、日本の森林面積が25105×103[ha]であ
るので、SO2の最大許容量PSO2は、3.96×109
[ton]となる。
【0106】酸性雨を地球環境問題として取り扱う場
合、環境負荷基準値MEV=5.9×1011[METS]を
用いて、酸性雨におけるSO2の統合基準値ELM
SO2は、次のように算出される。 ELMSO2[NETS/kg]=MEV[METS]/PSO2[kg] =5.9×1011[METS]/6.59×1014[kg] =8.95×10-4[METS/kg] その他の酸性雨の各環境負荷因子の統合基準値ELM
は、図29に示す酸性化ポテンシャルを用いて、求め
る。
【0107】酸性雨を地域環境問題として取り扱う場合
で、酸性雨の影響を受けるエリアを日本とする場合、日
本の人口1.26×108[person]に、環境負荷基準
値100[NETS]を乗算した値1.26×1010[NET
S]を、環境負荷基準値MEVとする。したがって、こ
の場合、酸性雨におけるSO2の統合基準値ELM
SO2は、次のように算出される。 ELMSO2[NETS/kg]=MEV[METS]/PSO2[kg] =1.26×1010[METS]/3.96×1012[kg] =3.18×10-3[METS/kg] その他の酸性雨の各環境負荷因子の統合基準値ELM
は、図30に示す酸性化ポテンシャルを用いて、それぞ
れ求める。
【0108】つぎに、廃棄物問題を環境問題として取り
扱う場合の統合基準値ELMの算出について説明する。
この場合、まずエリアを設定する必要がある。エリアを
日本とする場合、日本の最終処分場の残余容量が最大許
容量Piとなる。日本の産業廃棄物の最終処分場の残余
容量は、平成8年末現在で20767万m3である。な
お、[ton]と[m3]との換算値を「1」とすると、残
余容量は、20767万tonとなる。この量を産業廃棄
物の最大許容量PIWとする。一方、一般廃棄物の場合、
最終処分場の残余容量は、14200万m3である。な
お、[ton]と[m3]との換算値を「1」とすると、残
余容量は、14200万tonとなる。この量を産業廃棄
物の最大許容量PDWとする。
【0109】また、廃棄物問題を地球環境問題として取
り扱う場合、世界の産業廃棄物と一般廃棄物の最終処分
場の残余容量を知る必要がある。しかし、このようなデ
ータを収集するのは困難である。そこで、日本における
データを世界に拡張して考える。日本の面積当たりの最
終処分場面積を世界に拡張して、世界の産業廃棄物と一
般廃棄物の最終処分場の残余容量とする。日本の産業廃
棄物最終処分場の残余容量は1[km3]当たり、550
[ton]であり、一般廃棄物最終処分場の残余容量は1
[km3]当たり、376[ton]である。この値と図13
に示した世界の面積とを用いて、世界の産業廃棄物最終
処分場の残余容量を算出すると、7.46×1010[to
n]となる。また、世界の一般廃棄物最終処分場の残余
容量は、5.10×1010[ton]となる。これらの量
をそれぞれ最大許容量Piとする。
【0110】ここで、廃棄物問題を地球環境問題として
取り扱う場合、環境負荷基準値MEV=5.9×1011
[METS]を用いて、産業廃棄物の統合基準値ELM
IWは、次のように算出される。 ELMIW[NETS/kg]=MEV[METS]/PIW[kg] =5.9×1011[METS]/7.46×1013[kg] =7.91×10-3[METS/kg] また、一般廃棄物の統合基準値ELMDWは、次のように
算出される。 ELMDW[NETS/kg]=MEV[METS]/PDW[kg] =5.9×1011[METS]/5.10×1013[kg] =1.16×10-2[METS/kg]
【0111】一方、廃棄物問題を地域環境問題(日本)
として取り扱う場合、環境負荷基準値MEV=1.26
×1010[METS]を用いて、産業廃棄物の統合基準値E
LM IWは、次のように算出される。 ELMIW[NETS/kg]=MEV[METS]/PIW[kg] =1.26×1010[METS]/2.08×1011[kg] =6.06×10-2[METS/kg] また、一般廃棄物の統合基準値ELMDWは、次のように
算出される。 ELMDW[NETS/kg]=MEV[METS]/PDW[kg] =1.26×1010[METS]/1.42×1011[kg] =8.87×10-2[METS/kg]
【0112】ところで、環境問題として、リサイクル効
果なる環境問題カテゴリーを追加設定する。リサイクル
効果を考える場合、一般的なリサイクル率を基準とする
方式と、純粋な天然資源のみを考える方式との2種類の
方式がある。まず、各種天然資源に対して、一般的なリ
サイクル率を基準とする方式を採用する場合、一般的な
リサイクル率は、最低リサイクルされるべきものとし、
リサイクル量が一般的なリサイクル率を超えて始めて、
環境負荷が軽減される。したがって、リサイクル量が一
般的なリサイクル率を超えない場合には、たとえリサイ
クルしたとしても、環境負荷が加算されることになる
(図31参照)。図31では、リサイクル段階(廃棄処
理段階)において、リサイクル効果による10%の環境
負荷軽減が図られている。
【0113】このリサイクル効果によるリサイクル効果
重量RWは、次式で表すことができる。 RW=(D−(C×(A/100)/(B/100))
×B/100 ここで、「A」は、一般リサイクル率(%)、「B」
は、リサイクル効率(%)、「C」は、製品中含有量、
「D」は、リサイクル量である。リサイクル効率「B」
とは、回収した廃材から、どれくらいの再生材料が生成
されるかの割合である。たとえば、1kgのスクラップ鉄
から0.8kgの鉄が再生される場合、リサイクル効率
「B」は、80%となる。また、製品中含有量「C」
は、たとえば鉄のリサイクルの場合、製品製造に使用す
る鉄の重量である。
【0114】つぎに、純粋な天然資源のみを考える方式
によるリサイクル効果について示す。この方式は、10
0%リサイクル材を使用した材料をリサイクルする場合
を除き、リサイクルすれば確実に環境負荷は削減される
(図32参照)。このリサイクル効果によるリサイクル
効果重量RWは、次式のように表すことができる。 RW=(D−(D×(A/100))×B/100 このような式をもとにリサイクル効果の環境問題を評価
することができる。
【0115】つぎに、表示処理部15による表示処理例
について説明する。図33は、2つの製品に対する環境
負荷値ECLを各環境問題毎に棒グラフ化表示した一例
を示す図である。これによって、製品が及ぼす環境問題
の軽重を認識できるとともに、各製品間の差異、すなわ
ち効果を認識することができる。なお、棒グラフ化のも
とになった表データも表示出力される。一方、図34
は、2つの製品に対する環境負荷値ECLを各環境問題
毎に円グラフ化表示した一例を示す図である。これによ
って、各製品に及ぼす環境問題の軽重を一層容易に認識
することができる。
【0116】図35は、2つの製品に対する各段階にお
ける環境負荷値ECLを棒グラフ化表示した一例を示す
図である。また、図36は、2つの製品に対する一定の
環境問題の各段階における環境負荷値ECLを棒グラフ
化表示した一例を示す図である。図36では、地球温暖
化の環境問題に対する各段階の環境負荷値ECLが表示
されている。これによって、各製品の詳細な環境負荷を
比較検討することができる。
【0117】図37は、図35に対応し、2つの製品に
対する各段階における環境負荷値ECLを円グラフ化表
示した一例を示す図である。また、図38は、図36に
対応し、2つの製品に対する一定の環境問題の各段階に
おける環境負荷値ECLを円グラフ化表示した一例を示
す図である。図37および図38による円グラフ化表示
によって、各製品間の詳細な環境負荷を比較検討するこ
とができる。
【0118】つぎに、上述した環境負荷評価方法および
その装置を用いて、自動販売機(自販機)を評価した一
例について説明する。自販機(飲料用のみ)は、199
7年末現在、日本全国で2597180台、普及してお
り、1000人当たり20.6台の割合となっている。
そこで、日本自動販売機工業会で定める消費電力量算定
方法と資料とをもとに、現在日本全国で普及している全
自販機の年間消費電力量を算出すると、7.73×10
9kwh/年となる。これは、日本の総消費電力量の0.8
7%(産業部門の消費電力量の2.2%)に相当し、ま
た、発電による二酸化炭素排出量の値を用いて自販機の
総排出量を計算すると、3.40×10 9[Kg-C0/年]
(=0.93×109[Kg-C/年])となり、日本の96
年の二酸化炭素排出量(=1.08×1012[Kg-C0
2])の約0.32%を占めている。自販機一台当たり
の使用最大電力を中サイズの500Wと仮定し、コンプ
レッサーが一斉に稼働すると思われる真夏の自販機全体
のピーク電力が1.30百万kwに達し、大型原子力発
電所一基に相当するという報告もある。また、飲料用自
販機は約50人に一台という割合まで増加し、正当な配
置、便利さに頼るライフスタイルの転換を求める声もあ
がっている。そこで、工業製品の一つとして自販機を環
境負荷評価対象として評価することとした。
【0119】目的の設定における実施の事由は、缶飲料
用自動販売機のライフサイクルにおける環境負荷および
環境影響を定量的かつ統合的に評価し、その環境負荷分
布や、環境影響の特徴を調査することである。結果の応
用としては、LCAの計算結果をもとに、缶飲料自動販
売機3機種(93年機、98年機、99年機)それぞれ
の環境統合評価だけでなく、93年機から98年機、さ
らに99年機へと新型機移行による環境負荷低減効果を
調査する。また、リサイクル、リユースによる一層の環
境負荷低減の可能性を探り、今後のエコ製品設計支援に
役立たせることである。
【0120】実施範囲の設定として、まず、製品機能
は、貨幣(硬貨または紙幣)を使用することによって自
動的に缶飲料を販売することである。機能単位として
は、今回の分析の目的である「缶飲料自販機のライフサ
イクルを通しての環境負荷または環境影響の分布の調
査」という実施事由、および「新型機移行による環境負
荷低減効果、またはリサイクル、リユースによる一層の
環境負荷低減の可能性の調査」という結果の応用に照ら
して、缶飲料自販機の機能単位を具体的かつ、出きる限
り特定して設定している。
【0121】機能単位の設定としては、 93年機缶飲料自動販売機:ホット&コールド缶飲料自
販機20セクション、3室機 98年機缶飲料自動販売機:ホット&コールド缶飲料自
販機20セクション、3室機 99年機缶飲料自動販売機:ホット&コールド缶飲料自
販機20セクション、3室機 を設定している。
【0122】システム境界としての基本フローは、図3
9に示す段階をもつフローを設定した。各段階について
は後述する。また、環境負荷項目としては、図40に示
した項目を設定した。
【0123】ライフサイクルのインベントリー分析につ
いて説明する。上述したように、評価対象は、缶飲料自
動販売機の93年機、98年機、99年機の3機種であ
り、各機種毎の機種別評価と、リユースによる環境負荷
低減の可能性評価とである。
【0124】3機種の機種別評価のデータ収集は、各段
階毎に行う。材料調達段階では、原材料などの海外から
日本までの輸送に関わる工程を含んでいる。材料調達段
階では、工場で製造される自販機に使用される材料およ
び廃棄物を調査し、その一ヶ月当たりの重量を算出し
た。この材料調達段階における収集データの入力値を図
41に示す。
【0125】製造段階では、各製造工程ごとの調査は行
わず、自動販売機を製造する工場全体で使用される、一
ヶ月当たりの電力、燃料、ガスなどの量を調査した。製
造段階で使用される燃料などの資源消費は、予め材料調
達段階で加算されており、ここでは、それらの使用によ
る排出物などが環境負荷として加算される。この製造段
階における収集データの入力値を図42に示す。
【0126】使用運転段階では、稼働中の電力のみを使
用することとした。電力量は、日本自動販売機工業会で
定める次式の消費電力算定方法に基づいて算出する。使
用運転段階の電力は、平均電力を使用する。平均電力と
は、現在の日本の電力の構成比を考慮している。構成比
とは、石油13.6%、石炭14.9%、天然ガス(L
NG)24.4%、原子力36.3%、水力10.8%
である。
【0127】年間消費電力量Wyは、次式によって算出
される。 Wy=((WA27+W1)×A+(WB27+W1)×(7
−A))/7×B+(WA15+W1)×E+(WB15
1)×(7−E))/7×(365−B−C)+(W
5+W1)×C+(WB5+W1)×(7−C))/7×
D なお、WAは、自販機で販売する商品を最大量収納し、
扉を開けたまま放置する。機体、販売商品ともに周囲温
度に安定した後、電源投入と同時に測定を開始する。そ
の開始後24時間の消費電力である。また、WBは、W
Aに続く24時間の消費電力である。A,C,Eは、一
週間に行われる補充回数の換算を表す数値であり、Aは
夏、Cは冬、Eは春・秋である。B,Dは、夏および冬
を年間に換算するための日数であり、Bは夏、Dは冬で
ある。W1は、蛍光灯の使用電力である。このようにし
て計算した使用運転段階における収集データの入力値を
図43に示す。なお、各自販機は、使用年数を5年とし
て、夏、冬の日数は、それぞれ60日とした。また、蛍
光灯の点灯時間は、一日当たり12時間とした。
【0128】製品廃棄処理段階では、自動販売機のシュ
レッダー処理と、冷媒フロンの回収を行う。シュレッダ
ー処理は、自販機一台当たり100kwの電力で5分間
行うこととした。冷媒フロンは、80%が回収されると
した。この製品廃棄処理段階における収集データの入力
値を図44に示す。
【0129】「最終処分場1」では、自動販売機の重量
の11%がシュレッダーダストとして埋め立てられるこ
ととした。この「最終処分場1」における収集データの
入力値を図45に示す。
【0130】リサイクル段階では、自動販売機で使用さ
れる鉄、アルミ、銅がシュレッダー処理後、それぞれ8
0%、60%、60%回収されるとし、その重量が鉄、
アルミ、銅リサイクルにまわるとした。このリサイクル
段階における収集データの入力値を図46に示す。
【0131】工場ゴミ処理段階では、自動販売機が製造
される工場の一ヶ月当りの廃棄物を調査した。そのう
ち、紙類・ダンボール屑、木屑、汚泥、廃油を焼却処分
するとした。入力の際には、1台当りの量を入力する。
この工場ゴミ処理段階における収集データの入力値を図
47に示す。
【0132】「最終処分場2」では、自動販売機が製造
される工場から排出される廃プラスチックと、工場ゴミ
処理段階で廃棄物を焼却した際に発生する残さを埋め立
てるとした。残さの重量は焼却前の重量の15.8%に
なるとした。この「最終処分場2」における収集データ
の入力値を図48に示す。
【0133】工場ゴミリサイクルでは、自動販売機を製
造する工場から排出される鉄板屑、鉄屑、アルミ屑、銅
屑、銅パイプ屑の一ヶ月当りの重量を調査し、それらを
鉄、アルミ、銅リサイクルにまわるとした。この工場ゴ
ミリサイクルにおける収集データの入力値を図49に示
す。
【0134】「運輸段階1」は、材料調達段階と製造段
階との間の運輸である。「運輸段階1」では、材料調達
段階で入力する総重量を100[km]輸送するとする。
この「運輸段階1」における収集データの入力値を図5
0に示す。
【0135】「運輸段階2」は、製造段階と使用運転段
階との間の運輸である。「運輸段階2」では、93年機
はトラック1台で13台、98年機は16台、99年機
は18台の自販機を414[km]輸送するとする。この
「運輸段階2」における収集データの入力値を図51に
示す。
【0136】「運輸段階3」は、使用運転段階と製品廃
棄処理段階との間の運輸である。「運輸段階3」では、
93年機はトラック1台で10台、98年機は12台、
99年機は14台の自販機を50[km]輸送するとす
る。この「運輸段階3」における収集データの入力値を
図52に示す。
【0137】「運輸段階9」は、製品廃棄処理段階と
「最終処分場1」との間の運輸である。「運輸段階9」
では、製品廃棄処理段階で発生した自動販売機の重量の
11%のシュレッダーダストを100[km]輸送すると
する。この「運輸段階9」における収集データの入力値
を図53に示す。
【0138】「運輸段階8」は、製品廃棄処理段階とリ
サイクル段階との間の運輸である。「運輸段階8」で
は、製品廃棄処理段階で発生した自動販売機の重量の8
9%のリサイクル回収材を100[km]輸送するとす
る。この「運輸段階8」における収集データの入力値を
図54に示す。
【0139】「運輸段階6」は、製造段階と工場ゴミ処
理段階との間の運輸である。「運輸段階6」では、自動
販売機を製造する工場において発生する1ヵ月当りの、
鉄板屑、鉄屑、ステンレス屑、銅屑、銅パイプ屑、アル
ミ屑、ガラス廃棄物、塗料かす・汚泥、廃油、廃プラス
チック、紙類・ダンボール屑、木屑、を50[km]輸送
するとする。この「運輸段階6」における収集データの
入力値を図55に示す。
【0140】「運輸段階11」は、工場ゴミ処理段階と
「最終処分場2」との間の運輸である。「運輸段階1
1」では自動販売機を製造する工場から発生する1ヵ月
当りの廃プラスチックと、工場ゴミ処理段階で廃棄物を
焼却した際に発生する残さを100[km]輸送するとす
る。この「運輸段階11」における収集データの入力値
を図56に示す。
【0141】「運輸段階12」は、工場ゴミ処理段階と
工場ゴミリサイクルとの間の運輸である。「運輸段階1
2」では工場ゴミリサイクルでリサイクルされる、鉄、
アルミ、銅を100[km]輸送するとする。この「運輸
段階12」における収集データの入力値を図57に示
す。
【0142】つぎに、リユースによる環境負荷低減の可
能性評価のデータ収集について説明する。現状では、缶
飲料自動販売機はリユースはされておらず正確な入力デ
ータの入手は困難であるが、リユースを「通常使用年数
5年に分解、メンテナンス等を行ない、さらに5年、計
10年使用できること」と定義し、リユース可能であろ
う部品とその材質を調査し、各段階における入力データ
を作成した。ここでは使用年数5年の99年機自販機を
2台、合計10年間と、使用年数5年の99年機と、そ
の自動販売機に分解、メンテナンスを加え、さらに5年
使用する合計10年間の比較を行うためのデータに関し
て述べる。
【0143】また、リサイクル段階において廃プラスチ
ックの油化リサイクル計算を取り入れ、更なる環境負荷
低減の可能性を探った。廃プラスチック油化リサイクル
の計算の際には、現在稼動している廃プラスチック油化
プラントのデータを用いた。油化リサイクルの諸データ
に関しては後述する。なお、「1台目」とは、リユース
前の自動販売機5年、「2台目」とは、リユース後の自
動販売機5年のことを意味する。
【0144】材料調達段階では、1台目は、99年機製
造に使用する材料の重量と同当量を使用する。2台目
は、リユースされた部品によって使用量および工場で発
生する廃棄物が減少する。ここで、図58は、99年機
自販機1台当りのリユース可能材料の重量を示し、図5
9は、材料調達段階におけるデータ収集の入力値を示
す。
【0145】製造段階においても、材料調達段階同様、
2台目はリユースされた部品によって製造に使用する電
力、燃料などの使用量が減少する(図60参照)。一
方、使用運転段階における入力値は、99年機自販機に
使用した入力値と同様である(図61参照)。
【0146】製品廃棄処理段階において、1台目の分
解、メンテナンスは、この製品廃棄処理段階で行う。分
解、メンテナンスに使用する電力は、99年機を製造す
るときの工場での1台当りの使用電力の10分の1とし
た。シュレッダー処理は、自販機一台当り100kWの電
力で5分間行うこととした。冷媒フロンは、80%が回
収されるとした。図62は、製品廃棄処理段階における
データ収集の入力値を示す。
【0147】「最終処分1」では、1台目、2台目共
に、シュレッダーダストの埋立量が廃プラスチック油化
リサイクルによって、99年機製造による量と比べ、減
少している。1台目は、リユースによって2台目に比べ
てさらに減少している(図63参照)。1台目のシュレ
ッダーダストの埋立量は、自販機重量の5.2%、2台
目は6.8%とした。
【0148】リサイクル段階では、鉄、アルミ、銅リサ
イクルに加え、さらに廃プラスチック油化リサイクルの
計算を追加した。廃プラスチック油化リサイクルの計算
の際には、現在稼動している廃プラスチック油化プラン
トのデータを用いた。このデータによると、再生油は精
製すると、ガソリン留分50%、軽油留分25%、灯油
留分25%に分かれる。また、廃プラスチック100kg
にポリオレフィン系プラスチックが68kg含まれる場合
の物質収支は、図64に示すようになる。これらのデー
タを基に廃プラスチックの油化リサイクル計算を行う。
図65は、リサイクル段階におけるデータ収集の入力値
を示す。
【0149】工場ゴミ処理段階では、99年機自販機を
製造する際のデータと同様のものを入力する(図66参
照)。「最終処分場2」では、ゴミ処理段階で廃棄物を
焼却した際に発生する残さを埋め立てるとした。残さの
重量は、焼却前の重量の15.8%になるとした。図6
7は、「最終処分場2」におけるデータ収集の入力値を
示す。
【0150】工場ゴミリサイクルでは、99年機自販機
を製造する工場から一ヶ月で排出される鉄板屑、鉄屑、
アルミ屑、銅屑、銅パイプ屑、廃プラスチックを鉄、ア
ルミ、銅リサイクル、また廃プラスチック油化リサイク
ルにまわるとした。図68は、工場ゴミリサイクルにお
けるデータ収集の入力値を示す。
【0151】「運輸段階1」は、材料調達段階と製造段
階との間の運輸である。「運輸段階1」では、材料調達
段階で入力する総重量を100[km]輸送するとする。
図69は、「運輸段階1」におけるデータ収集の入力値
を示す。「運輸段階2」は、製造段階と使用運転段階と
の間の運輸である。ここでは、99年機同様トラック1
台で18台の自販機を414[km]輸送するとする。図
70は、「運輸段階2」におけるデータ収集の入力値を
示す。
【0152】「運輸段階3」は、使用運転段階と製品廃
棄処理段階との間の運輸である。「運輸段階3」では、
99年機同様トラック1台で14台の自販機を50[km]
輸送するとする。図71は、「運輸段階3」におけるデ
ータ収集の入力値を示す。「運輸段階9」は、製品廃棄
処理段階と「最終処分場1」との間の運輸である。「運
輸段階9」では、1台目は、製品廃棄処理段階で発生し
た自動販売機の重量の5.2%、2台目は、6.8%の
シュレッダーダストを100[km]輸送するとする。図
72は、「運輸段階9」におけるデータ収集の入力値を
示す。
【0153】「運輸段階8」は、製品廃棄処理段階とリ
サイクル段階との間の運輸である。「運輸段階8」で
は、1台目は、製品廃棄処理段階で発生した自動販売機
の重量の94.8%、2台目は93.2%のリサイクル
回収材を100[km]輸送するとする。図73は、「運
輸段階8」におけるデータ収集の入力値を示す。「運輸
段階6」は、製造段階と工場ゴミ処理段階との間の運輸
である。「運輸段階6」では、99年機自販機を製造す
る工場において発生する1ヵ月当りの、鉄板屑、鉄屑、
ステンレス屑、銅屑、銅パイプ屑、アルミ屑、ガラス廃
棄物、塗料かす・汚泥、廃油、廃プラスチック、紙類・
ダンボール屑、木屑、を50[km]輸送するとする。図
74は、「運輸段階6」におけるデータ収集の入力値を
示す。
【0154】「運輸段階11」は、工場ゴミ処理段階と
「最終処分場2」との間の運輸である。「運輸段階1
1」では、99年機自販機の1ヵ月当りの工場ゴミ処理
段階で廃棄物を焼却した際に発生する残さを100[k
m]輸送するとする。図75は、「運輸段階6」におけ
るデータ収集の入力値を示す。「運輸段階12」は、工
場ゴミ処理段階と工場ゴミリサイクルとの間の運輸であ
る。「運輸段階12」では、工場ゴミリサイクルでリサ
イクルされる、鉄、アルミ、銅、廃プラスチックを10
0[km]輸送するとする。図76は、「運輸段階12」
におけるデータ収集の入力値を示す。
【0155】つぎに、図77は、本評価に用いた統合基
準値ELMの値を示す図である。なお、リサイクル効果
の計算は、純粋な天然資源の使用のみを考える方式を採
用して行った。
【0156】ここで、93年機の計算結果について示
す。図78は、93年機のインベントリー分析結果を示
し、図79および図80は、93年機の統合化計算結果
を示す図である。統合化計算結果とは、各段階毎の各環
境問題毎の環境負荷値ECLと、各段階毎および各環境
問題毎の環境負荷値ECLである。図81は、環境負荷
値ECLをもとに優先度分析を行った結果を示す図であ
る。また、図82は、93年機の環境問題別の環境負荷
値の割合を示す円グラフである。また、図83は、93
年機の段階別の環境負荷値を示す棒グラフである。それ
ぞれは、図79および図80に示した環境負荷値ECL
をもとに表示したものである。さらに、図84は、93
年機の材料別の環境負荷値を環境問題毎および各材料毎
に求めた結果である。図85は、図84で求めた環境負
荷値をもとに、金属別の環境負荷値の割合を円グラフ化
した図であり、図86は、図84で求めた環境負荷値を
もとに、プラスチック別の環境負荷値の割合を円グラフ
化した図である。これによって、材料のカテゴリーに対
応した各材料の環境負荷割合を容易に認識することがで
きる。
【0157】つぎに、98年機の計算結果について示
す。図87は、98年機のインベントリー分析結果を示
し、図88および図89は、98年機の統合化計算結果
を示す図である。統合化計算結果とは、各段階毎の各環
境問題毎の環境負荷値ECLと、各段階毎および各環境
問題毎の環境負荷値ECLである。図90は、環境負荷
値ECLをもとに優先度分析を行った結果を示す図であ
る。また、図91は、98年機の環境問題別の環境負荷
値の割合を示す円グラフである。また、図92は、98
年機の段階別の環境負荷値を示す棒グラフである。それ
ぞれは、図88および図89に示した環境負荷値ECL
をもとに表示したものである。さらに、図93は、98
年機の材料別の環境負荷値を環境問題毎および各材料毎
に求めた結果である。図94は、図93で求めた環境負
荷値をもとに、金属別の環境負荷値の割合を円グラフ化
した図であり、図95は、図93で求めた環境負荷値を
もとに、プラスチック別の環境負荷値の割合を円グラフ
化した図である。これによって、材料のカテゴリーに対
応した各材料の環境負荷割合を容易に認識することがで
きる。
【0158】つぎに、99年機の計算結果について示
す。図96は、99年機のインベントリー分析結果を示
し、図97および図98は、99年機の統合化計算結果
を示す図である。統合化計算結果とは、各段階毎の各環
境問題毎の環境負荷値ECLと、各段階毎および各環境
問題毎の環境負荷値ECLである。図99は、環境負荷
値ECLをもとに優先度分析を行った結果を示す図であ
る。また、図100は、99年機の環境問題別の環境負
荷値の割合を示す円グラフである。また、図101は、
99年機の段階別の環境負荷値を示す棒グラフである。
それぞれは、図97および図98に示した環境負荷値E
CLをもとに表示したものである。さらに、図102
は、99年機の材料別の環境負荷値を環境問題毎および
各材料毎に求めた結果である。図103は、図102で
求めた環境負荷値をもとに、金属別の環境負荷値の割合
を円グラフ化した図であり、図104は、図102で求
めた環境負荷値をもとに、プラスチック別の環境負荷値
の割合を円グラフ化した図である。これによって、材料
のカテゴリーに対応した各材料の環境負荷割合を容易に
認識することができる。
【0159】つぎに、上述した計算結果をもとに、93
年機、98年機、99年機の3機種の環境負荷値の比較
結果について示す。図105は、環境問題毎の各機種間
における環境負荷値を比較した図である。図106は、
図105をもとに、93年機を基準とした比較結果を示
す図である。図107は、図106の結果をもとに、3
機種の環境問題毎の環境負荷値の比較結果を示すレーダ
チャートである。また、図108および図109は、各
段階毎の3機種の環境負荷値を比較した棒グラフであ
る。
【0160】また、図110は、地球温暖化の環境問題
に対する各段階の3機種の環境負荷値を比較する図であ
り、図111は、図110の結果をもとに、棒グラフ化
した図である。また、図112は、化石燃料枯渇の環境
問題に対する各段階の3機種の環境負荷値を比較する図
であり、図113は、図112の結果をもとに、棒グラ
フ化した図である。また、図114は、天然資源枯渇の
環境問題に対する各段階の3機種の環境負荷値を比較す
る図であり、図115は、図114の結果をもとに、棒
グラフ化した図である。また、図116は、オゾン層破
壊の環境問題に対する各段階の3機種の環境負荷値を比
較する図であり、図117は、図116の結果をもと
に、棒グラフ化した図である。また、図118は、酸性
雨の環境問題に対する各段階の3機種の環境負荷値を比
較する図であり、図119は、図118の結果をもと
に、棒グラフ化した図である。また、図120は、水質
汚染の環境問題に対する各段階の3機種の環境負荷値を
比較する図であり、図121は、図120の結果をもと
に、棒グラフ化した図である。また、図122は、大気
汚染の環境問題に対する各段階の3機種の環境負荷値を
比較する図であり、図123は、図122の結果をもと
に、棒グラフ化した図である。また、図124は、廃棄
物問題の環境問題に対する各段階の3機種の環境負荷値
を比較する図であり、図125は、図124の結果をも
とに、棒グラフ化した図である。また、図126は、リ
サイクル効果の環境問題に対する各段階の3機種の環境
負荷値を比較する図であり、図127は、図126の結
果をもとに、棒グラフ化した図である。
【0161】ここで、上述した3機種の環境負荷評価に
ついて考察する。図82、図91、および図100に示
した円グラフから、93年機、98年機、99年機共に
廃棄物問題の環境負荷値が大きく占めている。次いで、
化石燃料枯渇、天然資源枯渇となっている。天然資源枯
渇の環境負荷値はリサイクル効果の環境負荷低減効果に
よって最終的に削減されている。廃棄物問題に関して
は、廃棄物の最終処分場の残余容量の少なさが顕著に反
映されているといえる。
【0162】また、化石燃料枯渇に関しては耐用年数が
5年という使用期間の長さが反映しているといえる。廃
棄物問題、天然資源枯渇に関しては、そのほとんどが材
料調達段階で発生している。これらの結果から、材料調
達段階における、無駄のないかつ廃棄物の少ない材料の
調達、また使用運転段階における省エネなどが自動販売
機の環境負荷低減には重要であることが推測される。
【0163】さらに、金属別、プラスチック別環境負荷
値に関しては、それら材料の使用量に比例して増加して
いる。自動販売機の使用材料は、そのほとんどが鉄であ
るので鉄の環境負荷値の占める割合は、93年機、98
年機、99年機全てにおいて大きくなっている。鉄は、
他の材料と比べても製造における廃棄物が多く発生する
ため、天然資源枯渇だけでなく、その廃棄物による廃棄
物問題の環境負荷によっても大きい環境負荷値を示して
いる。
【0164】また、図105および図107に示すよう
に、93年機、98年機、99年機と移行するにしたが
って、全ての環境問題において環境負荷値が低減されて
いる。図128は、93年機を基準とした98年機およ
び99年機の各環境問題毎の環境負荷値の低減率を示し
ている。
【0165】地球温暖化に関しては、93年機から98
年機にかけて約43%の大幅な環境負荷低減がなされて
いる。図111に示すように、製造段階における冷媒フ
ロンのR-11からR-22への変更、断熱材フロンのR-11から
R-141bへの変更、また使用運転段階における機種の性能
上昇による省エネ効果が大きな負荷低減の要因となって
いる。機種の省エネ効果に伴って、図113に示すよう
に化石燃料枯渇に関しても、93年機から98年機にか
けて約34%の環境負荷低減がなされている。オゾン層
破壊に関しては、冷媒フロンのR-11からR-22への変更、
断熱材フロンのR-11からR-141bへの変更によって約88
%という大幅な環境負荷低減がなされている。その他の
環境問題に関しては、いずれも材料調達段階における使
用材料の減少によって大きく低減がなされている。
【0166】これらの環境負荷評価結果によれば、93
年機に比べ98年機の方が、98年機に比べ99年機の
方が、環境調和型工業製品であることが定量的かつ統合
的に示された。
【0167】つぎに、リユースによる環境負荷低減の可
能性評価について説明する。まず、図129は、リユー
スのライフサイクル全体のインベントリー分析結果を示
す図である。結果は、1台目の使用年数5年と2台目の
使用年数5年の合わせて10年の結果である。また、図
130は、通常の99年機使用年数5年を2台合わせて
10年とした場合のインベントリー分析結果を示す図で
ある。
【0168】また、図131および図132は、99年
機をリユースした場合の統合化計算結果を示す図であ
る。一方、図133および図134は、通常99年機5
年を2台合わせて10年とした場合の統合化計算結果を
示す図である。また、図135は、99年機リユースと
した場合における段階別の優先度分析結果を示す図あ
る。さらに、図136は、図133および図134をも
とに生成した環境問題別の環境負荷値割合を示す円グラ
フである。さらに、図137は、図133および図13
4をもとに生成した段階別の環境負荷値を示す棒グラフ
である。
【0169】さらに、99年機リユースと通常99年機
との環境負荷値の比較を行う。図138は、機種別の環
境問題毎の環境負荷値を比較する図である。図139
は、図138をもとに、通常99年機を基準とした99
年機リユースの場合の環境負荷値割合の低減率を示す図
である。また、図140は、図139の結果をもとに、
通常99年機と99年機リユースの場合の各環境問題毎
の環境負荷値を比較するレーダチャートである。さら
に、図141および図142は、各段階毎に、通常99
年機と99年機リユースとの環境負荷値を比較した棒グ
ラフである。
【0170】上述した比較結果をもとに、リユースによ
る環境負荷低減の可能性評価を検討する。上述した比較
結果から、リユースを行うことによって、通常の99年
機を2台製造して合わせて10年とする場合の環境負荷
値に比して約14%の環境負荷低減の可能性があること
が分かった。リユースを行うことによって、使用材料の
重量が減少し、それによって材料調達段階における天然
資源枯渇の環境負荷低減が大きく寄与している。製造段
階では、使用材料の減少によって、電力、燃料の使用量
が減り、環境負荷値が低減されている。製品廃棄処理段
階でリユース機の方が環境負荷値が多いのは、分解、メ
ンテナンスによる電力使用による環境負荷値が加算され
たためである。
【0171】また、このリユース計算には、廃プラスチ
ックの油化リサイクル計算も行っている。廃プラ油化リ
サイクルの油化プラントでは、生成した再生油を燃料と
して稼動しているが、その前の段階の前処理プラントで
は、稼動のため電力を使用する。また油化の際には、全
ての廃プラスチックが油化されるわけではなく残さが発
生する。そのため、廃プラスチックの油化リサイクル
は、環境負荷値のマイナス分だけでなくプラス分も発生
する。図143は、廃プラスチック1kgの油化リサイク
ルの各環境問題別の環境負荷値を示す図である。
【0172】図143に示すように、廃プラスチックの
油化リサイクルは、トータルで見ると環境負荷値はマイ
ナスではなくプラスとなっている。これは、再生油によ
るリサイクル効果のマイナス分よりも、電力使用による
環境負荷と残さによる環境負荷の方が大きいからであ
る。しかしながら、廃プラスチックを産廃繊維屑埋立と
して、1kg埋め立てた場合の環境負荷値が、9.04×
10-3であるので、廃プラスチックの油化リサイクルに
よる環境負荷低減効果は十分にあると考えられる。
【0173】この計算は、実際にリユースを行なった際
のデータを使用して計算を行なったものではなく、リユ
ースのモデルとして「通常使用年数5年に分解、メンテ
ナンス等を行ないさらに5年、計10年使用できるこ
と」と定義してデータを作成し、計算を行なったもので
ある。したがって、実際にリユース、廃プラスチック油
化リサイクルを行なった場合の結果は、この結果とは違
った結果となる可能性もあるが、この計算によって、自
動販売機のリユース、リサイクル、廃プラスチックの油
化リサイクルによって、十分環境負荷低減の可能性があ
ることが確認された。
【0174】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、まず、定義工程によって、各単位生態系あるい
は各単位生態領域が最大に許容することができる共通の
環境負荷基準値を定義し、その後、乗算工程によって、
評価対象の前記単位生態系あるいは単位生態領域の全数
量を前記環境負荷基準値に乗算した最大許容環境負荷値
を算出する。その後、決定工程によって、生態系あるい
は生態領域に影響を及ぼす環境問題カテゴリーの各環境
負荷因子毎の最大排出量あるいは最大消費量である最大
許容量を決定し、統合基準値算出工程によって、前記最
大許容環境負荷値を各環境負荷因子毎の最大許容量で除
算した各環境負荷因子毎の統合基準値を算出する。その
後、評価工程によって、前記統合基準値を用いて、各環
境負荷因子毎の実排出量あるいは実消費量を等価表現
し、所定の製品のライフサイクルの各段階および全段階
における前記環境問題カテゴリー毎の環境負荷を評価す
る。すなわち、環境負荷基準値なる基準単位を新規に導
入し、種々の環境問題カテゴリーあるいは環境負荷因子
間における共通の指標として用い、製品の環境負荷を統
合的に評価するようにしているので、製品の環境負荷を
客観的かつ定量的に評価することができるという効果を
奏する。
【0175】また、請求項2の発明によれば、前記評価
工程において、統合環境負荷値算出工程が、所定の製品
のライフサイクルの各段階毎であって各環境問題カテゴ
リー毎に、各環境負荷因子毎の実排出量あるいは実消費
量に各統合基準値を乗算した値を加算した統合環境負荷
値を算出するようにしているので、環境問題カテゴリー
別あるいは製品のライフサイクルの段階別に環境負荷値
が得られ、迅速に所望の環境負荷評価を行うことができ
るという効果を奏する。
【0176】また、請求項3の発明によれば、前記評価
工程において、出力工程が、所定の製品のライフサイク
ルの所定段階における各環境問題カテゴリー毎の統合環
境負荷値を各環境問題カテゴリー毎に出力するようにし
ているので、所定段階における環境問題カテゴリー毎の
環境負荷を迅速に把握することができるという効果を奏
する。
【0177】また、請求項4の発明によれば、前記評価
工程において、出力工程が、所定の環境問題カテゴリー
の統合環境負荷値を、所定の製品のライフサイクルの各
段階毎に出力するようにしているので、所定の環境カテ
ゴリーにおける、所定の製品のライフサイクルの各段階
毎の環境負荷を迅速に把握することができるという効果
を奏する。
【0178】また、請求項5の発明によれば、前記評価
工程において、出力工程が、各環境問題カテゴリー毎
に、所定の製品のライフサイクルの各段階毎の統合環境
負荷値を積み上げし、積み上げした値を各環境問題カテ
ゴリー毎に出力するようにしているので、各環境問題カ
テゴリー毎の環境負荷を迅速に把握することができると
いう効果を奏する。
【0179】また、請求項6の発明によれば、前記評価
工程が、リサイクル段階によって回収される材料に基づ
いた環境負荷軽減値を加味してリサイクル効果を評価す
るようにしているので、一層、現実的でかつ統合的な環
境負荷評価を行うことができるという効果を奏する。
【0180】また、請求項7の発明によれば、前記評価
工程が、複数の製品に対する統合環境負荷値をグラフィ
カルに比較出力するようにしているので、環境負荷評価
結果を容易に把握することができるという効果を奏す
る。
【0181】また、請求項8の発明によれば、最大許容
環境負荷値算出手段が、予め定義された、各単位生態系
あるいは各単位生態領域が最大に許容することができる
共通の環境負荷基準値に、評価対象の前記単位生態系あ
るいは単位生態領域の全数量を乗算し、設定手段が、生
態系あるいは生態領域に影響を及ぼす環境問題カテゴリ
ーの各環境負荷因子毎の最大排出量あるいは最大消費量
である最大許容量を設定し、統合基準値算出手段が、前
記最大許容環境負荷値を各環境負荷因子毎の最大許容量
で除算した各環境負荷因子毎の統合基準値を算出し、評
価手段が、前記統合基準値を用いて、各環境負荷因子毎
の実排出量あるいは実消費量を等価表現し、所定の製品
のライフサイクルの各段階および全段階における前記環
境問題カテゴリー毎の環境負荷を評価するようにしてい
るので、製品の環境負荷を客観的かつ定量的に評価する
ことができるという効果を奏する。
【0182】また、請求項9の発明によれば、前記評価
手段が、所定の製品のライフサイクルの各段階毎であっ
て各環境問題カテゴリー毎に、各環境負荷因子毎の実排
出量あるいは実消費量に各統合基準値を乗算した値を加
算した統合環境負荷値を算出するようにしているので、
環境問題カテゴリー別あるいは製品のライフサイクルの
段階別に環境負荷値が得られ、迅速に所望の環境負荷評
価を行うことができるという効果を奏する。
【0183】また、請求項10の発明によれば、前記評
価手段内の出力手段が、所定の製品のライフサイクルの
所定段階における各環境問題カテゴリー毎の統合環境負
荷値を各環境問題カテゴリー毎に出力するようにしてい
るので、所定段階における環境問題カテゴリー毎の環境
負荷を迅速に把握することができるという効果を奏す
る。
【0184】また、請求項11の発明によれば、前記評
価手段内の出力手段が、所定の環境問題カテゴリーの統
合環境負荷値を、所定の製品のライフサイクルの各段階
毎に出力するようにしているので、所定の環境カテゴリ
ーにおける、所定の製品のライフサイクルの各段階毎の
環境負荷を迅速に把握することができるという効果を奏
する。
【0185】また、請求項12の発明によれば、前記評
価手段の出力手段が、各環境問題カテゴリー毎に、所定
の製品のライフサイクルの各段階毎の統合環境負荷値を
積み上げし、積み上げした値を各環境問題カテゴリー毎
に出力するようにしているので、各環境問題カテゴリー
毎の環境負荷を迅速に把握することができるという効果
を奏する。
【0186】また、請求項13の発明によれば、前記評
価手段が、前記リサイクル段階によって回収される材料
に基づいた環境負荷軽減値を加味して前記リサイクル効
果を評価するようにしているので、一層、現実的でかつ
統合的な環境負荷評価を行うことができるという効果を
奏する。
【0187】また、請求項14の発明によれば、前記評
価手段が、複数の製品に対する統合環境負荷値をグラフ
ィカルに比較出力するようにしているので、環境負荷評
価結果を容易に把握することができるという効果を奏す
る。
【0188】また、請求項15の発明によれば、請求項
1〜7に記載されたいずれかの方法をコンピュータに実
行させるプログラムを記録したことで、そのプログラム
を機械読み取り可能となり、当該方法の動作をコンピュ
ータによって実現することができるという効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態である環境負荷評価方法
の処理手順を示すフローチャートである。
【図2】この発明の実施の形態である環境負荷評価装置
の構成を示すブロック図である。
【図3】環境問題のカテゴリーを示す図である。
【図4】図1に示した総合評価処理の詳細フローチャー
トである。
【図5】化石燃料の確認可採埋蔵量を示す図である。
【図6】金属の確認可採埋蔵量を示す図である。
【図7】化石燃料枯渇の統合基準値ELMを示す図であ
る。
【図8】天然資源枯渇の統合基準値ELMを示す図であ
る。
【図9】地球温暖化の統合基準値ELMを示す図であ
る。
【図10】フロンガス排出量の年変化を示す図である。
【図11】オゾン層破壊因子の統合基準値ELMを示す
図である。
【図12】水質汚染が及ぶ範囲を定義する図である。
【図13】各大陸の面積を示す図である。
【図14】水質汚染が及ぶ水域とその体積を示す図であ
る。
【図15】水質汚染の各環境負荷因子の最大許容量を示
す図である。
【図16】水質汚染の各環境負荷因子の統合基準値EL
Mを示す図である。
【図17】地球上空0〜5kmの範囲の大気の体積を示
す図である。
【図18】大気汚染の各環境負荷因子の最大許容量を示
す図である。
【図19】大気汚染の各環境負荷因子の統合基準値EL
Mを示す図である。
【図20】雨を考慮した場合における大気汚染の各環境
負荷因子の統合基準値ELMを示す図である。
【図21】ヨーロッパにおける森林衰退の状況を示す図
である。
【図22】ヨーロッパ3国のSOX排出量の年変化を示
す図である。
【図23】ヨーロッパ3国のNOX排出量の年変化を示
す図である。
【図24】ヨーロッパ3国の森林面積を示す図である。
【図25】ヨーロッパ3国の森林衰退量を示す図であ
る。
【図26】ヨーロッパ3国のSOX,NOX排出量を示す
図である。
【図27】SOX,NOXの酸性化ポテンシャルを示す図
である。
【図28】ヨーロッパ3国における、換算されたSO2
排出量を示す図である。
【図29】酸性雨の環境負荷因子の酸性化ポテンシャル
と統合基準値ELMを示す図である。
【図30】日本における、酸性雨の環境負荷因子の酸性
化ポテンシャルと統合基準値ELMを示す図である。
【図31】各種天然資源に対して一般的なリサイクル率
を基準とする方式によってリサイクル効果を評価する概
念を示す図である。
【図32】純粋な天然資源の使用のみを考える方式によ
ってリサイクル効果を評価する概念を示す図である。
【図33】各環境問題毎の環境負荷値を示す棒グラフで
ある。
【図34】各環境問題毎の環境負荷値を示す円グラフで
ある。
【図35】各段階毎の環境負荷値を示す棒グラフであ
る。
【図36】地球温暖化に対する各段階毎の環境負荷値を
示す棒グラフである。
【図37】各段階毎の環境負荷値を示す円グラフであ
る。
【図38】地球温暖化に対する各段階の環境負荷値を示
す円グラフである。
【図39】評価対象のライフサイクルの基本フローを示
す図である。
【図40】環境負荷項目を示す図である。
【図41】材料調達段階における入力値を示す図であ
る。
【図42】製造段階における入力値を示す図である。
【図43】使用運転段階における入力値を示す図であ
る。
【図44】製品廃棄処理段階における入力値を示す図で
ある。
【図45】「最終処分場1」における入力値を示す図で
ある。
【図46】リサイクル段階における入力値を示す図であ
る。
【図47】工場ゴミ処理段階における入力値を示す図で
ある。
【図48】「最終処分場2」における入力値を示す図で
ある。
【図49】工場ゴミサイクル段階における入力値を示す
図である。
【図50】「運輸段階1」における入力値を示す図であ
る。
【図51】「運輸段階2」における入力値を示す図であ
る。
【図52】「運輸段階3」における入力値を示す図であ
る。
【図53】「運輸段階9」における入力値を示す図であ
る。
【図54】「運輸段階8」における入力値を示す図であ
る。
【図55】「運輸段階6」における入力値を示す図であ
る。
【図56】「運輸段階11」における入力値を示す図で
ある。
【図57】「運輸段階12」における入力値を示す図で
ある。
【図58】リユース可能材料重量を示す図である。
【図59】材料調達段階における入力値を示す図であ
る。
【図60】製造段階における入力値を示す図である。
【図61】使用運転段階における入力値を示す図であ
る。
【図62】製品廃棄処理段階における入力値を示す図で
ある。
【図63】「最終処分場1」における入力値を示す図で
ある。
【図64】廃プラスチック油化物質収支を示す図であ
る。
【図65】リサイクル段階における入力値を示す図であ
る。
【図66】工場ゴミ処理段階における入力値を示す図で
ある。
【図67】「最終処分場2」における入力値を示す図で
ある。
【図68】工場ゴミサイクル段階における入力値を示す
図である。
【図69】「運輸段階1」における入力値を示す図であ
る。
【図70】「運輸段階2」における入力値を示す図であ
る。
【図71】「運輸段階3」における入力値を示す図であ
る。
【図72】「運輸段階9」における入力値を示す図であ
る。
【図73】「運輸段階8」における入力値を示す図であ
る。
【図74】「運輸段階6」における入力値を示す図であ
る。
【図75】「運輸段階11」における入力値を示す図で
ある。
【図76】「運輸段階12」における入力値を示す図で
ある。
【図77】統合化計算に用いた統合基準値ELMを示す
図である。
【図78】93年機のインベントリー分析結果を示す図
である。
【図79】93年機の統合化計算結果を示す図である
(その1)。
【図80】93年機の統合化計算結果を示す図である
(その2)。
【図81】93年機の段階別の優先度分析結果を示す図
である。
【図82】93年機の環境問題別の環境負荷値割合を示
す円グラフである。
【図83】93年機の段階別の環境負荷値を示す棒グラ
フである。
【図84】93年機の材料別の環境負荷値を示す図であ
る。
【図85】93年機の金属別の環境負荷値割合を示す円
グラフである。
【図86】93年機のプラスチック別の環境負荷値割合
を示す円グラフである。
【図87】98年機のインベントリー分析結果を示す図
である。
【図88】98年機の統合化計算結果を示す図である
(その1)。
【図89】98年機の統合化計算結果を示す図である
(その2)。
【図90】98年機の段階別の優先度分析結果を示す図
である。
【図91】98年機の環境問題別の環境負荷値割合を示
す円グラフである。
【図92】98年機の段階別の環境負荷値を示す棒グラ
フである。
【図93】98年機の材料別の環境負荷値を示す図であ
る。
【図94】98年機の金属別の環境負荷値割合を示す円
グラフである。
【図95】98年機のプラスチック別の環境負荷値割合
を示す円グラフである。
【図96】99年機のインベントリー分析結果を示す図
である。
【図97】99年機の統合化計算結果を示す図である
(その1)。
【図98】99年機の統合化計算結果を示す図である
(その2)。
【図99】99年機の段階別の優先度分析結果を示す図
である。
【図100】99年機の環境問題別の環境負荷値割合を
示す円グラフである。
【図101】99年機の段階別の環境負荷値を示す棒グ
ラフである。
【図102】99年機の材料別の環境負荷値を示す図で
ある。
【図103】99年機の金属別の環境負荷値割合を示す
円グラフである。
【図104】99年機のプラスチック別の環境負荷値割
合を示す円グラフである。
【図105】環境問題毎における機種別の環境負荷値を
比較する図である。
【図106】93年機を基準とした環境負荷値を比較し
た図である。
【図107】環境問題別に各機種間の環境負荷値を比較
するレーダチャートである。
【図108】段階別の各機種間の環境負荷値を比較する
棒グラフである(その1)。
【図109】段階別の各機種間の環境負荷値を比較する
棒グラフである(その2)。
【図110】地球温暖化の環境問題に対する各段階で各
機種間の環境負荷値を比較する図である。
【図111】地球温暖化の環境問題に対する各段階で各
機種間の環境負荷値を比較する棒グラフである。
【図112】化石燃料枯渇の環境問題に対する各段階で
各機種間の環境負荷値を比較する図である。
【図113】化石燃料枯渇の環境問題に対する各段階で
各機種間の環境負荷値を比較する棒グラフである。
【図114】天然資源枯渇の環境問題に対する各段階で
各機種間の環境負荷値を比較する図である。
【図115】天然資源枯渇の環境問題に対する各段階で
各機種間の環境負荷値を比較する棒グラフである。
【図116】オゾン層破壊の環境問題に対する各段階で
各機種間の環境負荷値を比較する図である。
【図117】オゾン層破壊の環境問題に対する各段階で
各機種間の環境負荷値を比較する棒グラフである。
【図118】酸性雨の環境問題に対する各段階で各機種
間の環境負荷値を比較する図である。
【図119】酸性雨の環境問題に対する各段階で各機種
間の環境負荷値を比較する棒グラフである。
【図120】水質汚染の環境問題に対する各段階で各機
種間の環境負荷値を比較する図である。
【図121】水質汚染の環境問題に対する各段階で各機
種間の環境負荷値を比較する棒グラフである。
【図122】大気汚染の環境問題に対する各段階で各機
種間の環境負荷値を比較する図である。
【図123】大気汚染の環境問題に対する各段階で各機
種間の環境負荷値を比較する棒グラフである。
【図124】廃棄物問題の環境問題に対する各段階で各
機種間の環境負荷値を比較する図である。
【図125】廃棄物問題の環境問題に対する各段階で各
機種間の環境負荷値を比較する棒グラフである。
【図126】リサイクル効果の環境問題に対する各段階
で各機種間の環境負荷値を比較する図である。
【図127】リサイクル効果の環境問題に対する各段階
で各機種間の環境負荷値を比較する棒グラフである。
【図128】機種間の環境負荷軽減率を示す図である。
【図129】99年機リユースの場合のインベントリー
分析結果を示す図である。
【図130】通常99年機の場合のインベントリー分析
結果を示す図である。
【図131】99年機リユースの場合の統合化計算結果
を示す図である(その1)。
【図132】99年機リユースの場合の統合化計算結果
を示す図である(その2)。
【図133】通常99年機の場合の統合化計算結果を示
す図である(その1)。
【図134】通常99年機の場合の統合化計算結果を示
す図である(その2)。
【図135】99年機リユースの場合の段階別の優先度
分析結果を示す図である。
【図136】99年機リユースの場合における環境問題
別の環境負荷値割合を示す円グラフである。
【図137】99年機リユースの場合における段階別の
環境負荷値を示す棒グラフである。
【図138】通常99年機と99年機リユースとの環境
負荷値を比較する図である。
【図139】通常99年機を基準とした99年機リユー
スの環境負荷値の削減率を示す図である。
【図140】通常99年機と99年機リユースとの環境
問題別の環境負荷削減効果を示すレーダチャートであ
る。
【図141】通常99年機と99年機リユースとの段階
別の環境負荷削減効果を示す棒グラフである(その
1)。
【図142】通常99年機と99年機リユースとの段階
別の環境負荷削減効果を示す棒グラフである(その
2)。
【図143】廃プラスチック油化リサイクルの環境負荷
値を示す図である。
【図144】ISOで認められたフレームを示す図であ
る。
【図145】生産量と環境負荷の関係が非線形の場合を
示す図である。
【符号の説明】
1 入力部 2 記憶部 3 表示部 10 処理部 11 処理制御部 12 最大許容環境負荷値算出部 13 統合基準値算出部 14 環境負荷算出部 15 表示処理部 D1 環境負荷基準値 D2(MEV) 最大許容環境負荷値 D3 環境データ D4(ELM) 統合基準値 D5(ECL) 環境負荷値
フロントページの続き (72)発明者 木村 幸雄 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 (72)発明者 清水 篤 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 (72)発明者 冠野 恭範 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 (72)発明者 長谷川 陽子 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 Fターム(参考) 4D004 AA50 DA16 DA17 5B049 BB07 CC00 EE01 FF01 GG09

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各単位生態系あるいは各単位生態領域が
    最大に許容することができる共通の環境負荷基準値を定
    義する定義工程と、 評価対象の前記単位生態系あるいは単位生態領域の全数
    量を前記環境負荷基準値に乗算した最大許容環境負荷値
    を算出する乗算工程と、 生態系あるいは生態領域に影響を及ぼす環境問題カテゴ
    リーの各環境負荷因子毎の最大排出量あるいは最大消費
    量である最大許容量を決定する決定工程と、 前記最大許容環境負荷値を各環境負荷因子毎の最大許容
    量で除算した各環境負荷因子毎の統合基準値を算出する
    統合基準値算出工程と、 前記統合基準値を用いて、各環境負荷因子毎の実排出量
    あるいは実消費量を等価表現し、所定の製品のライフサ
    イクルの各段階および全段階における前記環境問題カテ
    ゴリー毎の環境負荷を評価する評価工程と、 を含むことを特徴とする環境負荷評価方法。
  2. 【請求項2】 前記評価工程は、 所定の製品のライフサイクルの各段階毎であって各環境
    問題カテゴリー毎に、各環境負荷因子毎の実排出量ある
    いは実消費量に各統合基準値を乗算した値を加算した統
    合環境負荷値を算出する統合環境負荷値算出工程を含む
    ことを特徴とする請求項1に記載の環境負荷評価方法。
  3. 【請求項3】 前記評価工程は、 所定の製品のライフサイクルの所定段階における各環境
    問題カテゴリー毎の統合環境負荷値を各環境問題カテゴ
    リー毎に出力する出力工程をさらに含むことを特徴とす
    る請求項2に記載の環境負荷評価方法。
  4. 【請求項4】 前記評価工程は、 所定の環境問題カテゴリーの統合環境負荷値を、所定の
    製品のライフサイクルの各段階毎に出力する出力工程を
    さらに含むことを特徴とする請求項2に記載の環境負荷
    評価方法。
  5. 【請求項5】 前記評価工程は、 各環境問題カテゴリー毎に、所定の製品のライフサイク
    ルの各段階毎の統合環境負荷値を積み上げし、積み上げ
    した値を各環境問題カテゴリー毎に出力する出力工程を
    さらに含むことを特徴とする請求項2に記載の環境負荷
    評価方法。
  6. 【請求項6】 前記所定の環境問題カテゴリーとして、
    リサイクル効果を含め、 前記所定の製品のライフサイクルにリサイクル段階を有
    し、 前記評価工程は、前記リサイクル段階によって回収され
    る材料に基づいた環境負荷軽減値を加味して前記リサイ
    クル効果を評価することを特徴とする請求項1〜5のい
    ずれか一つに記載の環境負荷評価方法。
  7. 【請求項7】 前記評価工程は、複数の製品に対する統
    合環境負荷値をグラフィカルに比較出力することを特徴
    とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の環境負荷評
    価方法。
  8. 【請求項8】 予め定義された、各単位生態系あるいは
    各単位生態領域が最大に許容することができる共通の環
    境負荷基準値に、評価対象の前記単位生態系あるいは単
    位生態領域の全数量を乗算した最大許容環境負荷値を算
    出する最大許容環境負荷値算出手段と、 生態系あるいは生態領域に影響を及ぼす環境問題カテゴ
    リーの各環境負荷因子毎の最大排出量あるいは最大消費
    量である最大許容量を設定する設定手段と、 前記最大許容環境負荷値を各環境負荷因子毎の最大許容
    量で除算した各環境負荷因子毎の統合基準値を算出する
    統合基準値算出手段と、 前記統合基準値を用いて、各環境負荷因子毎の実排出量
    あるいは実消費量を等価表現し、所定の製品のライフサ
    イクルの各段階および全段階における前記環境問題カテ
    ゴリー毎の環境負荷を評価する評価手段と、 を備えたことを特徴とする環境負荷評価装置。
  9. 【請求項9】 前記評価手段は、 所定の製品のライフサイクルの各段階毎であって各環境
    問題カテゴリー毎に、各環境負荷因子毎の実排出量ある
    いは実消費量に各統合基準値を乗算した値を加算した統
    合環境負荷値を算出することを特徴とする請求項8に記
    載の環境負荷評価装置。
  10. 【請求項10】 前記評価手段は、 所定の製品のライフサイクルの所定段階における各環境
    問題カテゴリー毎の統合環境負荷値を各環境問題カテゴ
    リー毎に出力する出力手段をさらに備えたことを特徴と
    する請求項9に記載の環境負荷評価装置。
  11. 【請求項11】 前記評価手段は、 所定の環境問題カテゴリーの統合環境負荷値を、所定の
    製品のライフサイクルの各段階毎に出力する出力手段を
    さらに備えたことを特徴とする請求項9に記載の環境負
    荷評価装置。
  12. 【請求項12】 前記評価手段は、 各環境問題カテゴリー毎に、所定の製品のライフサイク
    ルの各段階毎の統合環境負荷値を積み上げし、積み上げ
    した値を各環境問題カテゴリー毎に出力する出力手段を
    さらに備えたことを特徴とする請求項9に記載の環境負
    荷評価装置。
  13. 【請求項13】 前記所定の環境問題カテゴリーとし
    て、リサイクル効果を有し、 前記所定の製品のライフサイクルにリサイクル段階を設
    定し、 前記評価手段は、前記リサイクル段階によって回収され
    る材料に基づいた環境負荷軽減値を加味して前記リサイ
    クル効果を評価することを特徴とする請求項8〜12の
    いずれか一つに記載の環境負荷評価装置。
  14. 【請求項14】 前記評価手段は、複数の製品に対する
    統合環境負荷値をグラフィカルに比較出力することを特
    徴とする請求項8〜13のいずれか一つに記載の環境負
    荷評価装置。
  15. 【請求項15】 請求項1〜7に記載されたいずれかの
    方法をコンピュータに実行させるプログラムを記録した
    ことを特徴とする記載のコンピュータ読み取り可能な記
    録媒体。
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