JP2001050355A - ローラチェーン - Google Patents

ローラチェーン

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JP2001050355A
JP2001050355A JP11222308A JP22230899A JP2001050355A JP 2001050355 A JP2001050355 A JP 2001050355A JP 11222308 A JP11222308 A JP 11222308A JP 22230899 A JP22230899 A JP 22230899A JP 2001050355 A JP2001050355 A JP 2001050355A
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bush
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pin
thickness
kgf
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JP11222308A
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Inventor
Masazumi Iwata
正純 岩田
Muneaki Shibayama
宗昭 芝山
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Shikoku Research Institute Inc
Shikoku Electric Power Co Inc
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Shikoku Research Institute Inc
Shikoku Electric Power Co Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ブッシュの内筒が対面するピンの材料と異なる
非鉄金属とすることができるため、ブッシュとピンとの
溶着が防止される。また、固体潤滑材料が併用されてい
るため、さらに低い摩擦係数の下での摺動とすることが
できるローラチェーンを提供する。 【解決手段】非鉄全属材料からなる内筒21に細孔23
を設けると共にこの細孔23内に固体潤滑材料24が充
填され、鋼材料からなる外筒22を内筒21に焼きばめ
一体化してブッシュ20が構成されると共に、ブッシュ
20に鋼材料からなるピンが貫通されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ローラチェーン、
特に、バケットエレベータ型の連続アンローダ等に用い
られるように、グリースの注入や保持が難しかったり石
炭粉や土砂が混入しやすい環境で使われ、且つ大荷重
(ピンおよびブッシュの面圧は200kgf/cm2
上)を伝達するのに適したローラチェーンに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、バケットエレベータ型の連続
アンローダ等にあっては、図6に示すように、複数のロ
ーラリンク1と、この複数のローラリンク1の隣接端部
間に跨る複数のピンリンク2と、複数のローラリンク1
の隣接端部の各々とピンリンク2の両端部の各々とを連
結する複数のピン3と、ピン3の先端に係合された抜け
止め用の割ピン4とを備え、各リンク1,2を交互に連
結することによって環状としたローラチェーン5が用い
られている。
【0003】ローラリンク1は、一対のインナープレー
ト6,7と、このインナープレート6,7の両端間を結
合する筒状のブッシュ8,9と、ブッシュ8,9の外周
を覆う筒状ローラ10,11とを備えている。
【0004】ピンリンク2は、両端に貫通孔12a,1
3aを形成した一対のアウタープレート12,13を備
え、隣接するローラリンク1の隣接端部間に跨った状態
でアウタープレート12,13の貫通孔12a,13a
並びに隣接するローラリンク1のブッシュ9及びブッシ
ュ8にピン3を貫通させることで各リンク1,2が交互
に連結される。
【0005】ローラチェーン5は、大荷重を伝達するた
め、ピン3やブッシュ8,9は、引っ張り強さが100
kgf/mm2以上、ビッカース硬さ(Hv)で400
以上に調整された鋼を材料として作られる。また、ピン
3とブッシュ8,9との間にはローラチェーン5の円滑
な回動移動を可能とすると同時に摩耗を防止するために
グリースが注入されている。
【0006】尚、連続アンローダーなどではピン3とブ
ッシュ8,9との間に運搬物質が侵入・蓄積され、ある
程度の運搬物質が蓄積されるとグリースを伴って散逸す
るという問題が生じていた。
【0007】そこで、このようなグリース枯渇状態下で
のブッシュ8,9の摩粍を低滅するため、ブッシュ8,
9の内外表面のビッカース硬さを600〜700とする
窒化処理や浸炭処理が施されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記の如く
構成されたローラチェーン5にあっては、例えば、標準
的な窒化処理や浸炭処理によって、ビッカース硬さを6
00〜700にしたものは、面圧300kgf/cm2
の下で摩耗が発生し、摺動距離1km当たりでは3mm
前後の深さの摩耗(比摩耗量は10-6mm2/kgf)
に達した。また、強度の窒化処理や浸炭処理によってビ
ッカース硬さを700〜750にした場合には摩耗は1
/3に減じたが、今度は疲労破壊が発生した。
【0009】尚、揚炭機のバケットを昇降させるローラ
ーチェーン5は高い張力で張られ、関節となるピン3や
ブッシュ8,9には300kgf/cm2程度の大きい
面圧(通常の軸受では潤滑下で50kgf/cm2
度)がかかっており、摩耗防止のため、ピン3とプッシ
ュ8,9の双方には硬い鋼材を用いると同時に種々の硬
化処理を行うことが定石とされている。
【0010】このような摩耗発生理由を解明するため、
両端摺動部分の外径38.5mm、長さ97.0mmの
ピン3をブッシュ8,9と対とし、100対のピンリン
ク2で1ラインを形成し、2ラインでバケットを上下さ
せる揚炭機で使用した。
【0011】尚、揚炭機でのローラチェーン5の張力は
12トンに設定されているので、各ピン3の投影面積の
1cm2当たりの荷重は300kgfとなる。また、ピ
ン3は焼入れ・焼戻し炭素鋼とし、ビッカース硬さで約
450である。ブッシュ8,9は焼入れ焼戻しステンレ
ス鋼とし、浸炭処理することで表面のビッカース硬さを
約650としている。
【0012】このような環境下で使用したローラチェー
ン5から10個のローラリンク1を選び、その各リンク
1の両端に位置するピン3の中心位置の変化を計測した
ところ、図7のグラフ図に示すように、正味稼働時間3
00時間で廃棄対象となるピン3が発生している。
【0013】この結果を踏まえ、ピン3およびブッシュ
8,9を長手方向(軸線方向)に切り出して、実際と同
じように300kgf/cm2の面圧を生じるように押
しつけることができ、かつ、ローラチェーン5が1周す
る間にピン3とブッシュ8,9との問に生じる往復の傾
斜を再現することができる試験装置を作成した。
【0014】この試験装置を用いて、焼入れ・焼戻し炭
素鋼のピン3と、焼入れ・焼戻しステンレス鋼に浸炭処
理したブッシュ8,9とを試験した。
【0015】その結果、図8に示すように、揚炭機で使
用した際のローラチェーン5と略同じ摩耗(比摩耗量は
10-7mm2/kgf)を生じさせることができた。
【0016】図9(A)はこのような擬着摩耗が発生し
た状態のピン3の表面拡大図、図9(B)は同じくブッ
シュ8,9の表面拡大図である。尚、図9(A),
(B)で示した顕微鏡観察(倍率6倍)の結果、ピン3
では2.6mmの摩耗(摩滅)が発生し、ブッシュ8,
9では0.6mmの摩耗(摩滅)が発生していた。
【0017】この図9(A),(B)で示した顕微鏡観
察の結果、通常の窒化処理などではブッシュ8,9の内
表面の大部分は鉄で覆われており、対面するピン3の外
表面も鉄で覆われているので、強く押しつけながら擦ら
れる際に両者が結合しようとした直後に強制的に離され
るため、その離される際に互いに相手をむしりとろうと
する凝着摩耗が発生することが判明した。
【0018】尚、ピン3とブッシュ8,9の材質(表面
上)のお互いに独立した固体間の摩擦係数は0.2〜
0.3であるが、この場合には摩擦係数は0.5〜1.
0となる。また、強度の浸炭処理が鋼を脆化させるため
疲労破壊強度を低下させることになる。
【0019】本発明は、上記事情に鑑みなされたもので
あって、ピンとブッシュとの摩耗を低減し得て、大荷重
伝達の長期使用を可能とすることができるローラチェー
ンを提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】その目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明は、非鉄全属材料及び固体潤
滑材料からなる内筒と、鋼材料からなる外筒とを備え、
前記内筒に前記外筒を焼きばめ一体化したブッシュを備
えていると共に、該ブッシュに鋼材料からなるピンを貫
通させたことを要旨とする。
【0021】請求項2に記載の発明は、前記ピンは降伏
点が80〜130kgf/mm2に調整されると共に、
前記非鉄金属材料は降伏点が30〜50kgf/mm2
に調整された銅合金筒であり、前記固体潤滑材料は炭素
・鉛・四ふっ化エチレン樹脂を主成分として練り合わせ
たものであり、前記非鉄金属材料からなる銅合金筒に多
数の細孔を形成すると共にその多数の細孔に前記固体潤
滑材料を充填して前記内筒を構成したことを要旨とす
る。
【0022】請求項3に記載の発明は、前記外筒の鋼材
料は、降伏点が80〜130kgf/mm2或いはビッ
カース硬さで400〜650となるように熱処理された
炭素鋼或いは合金鋼であることを要旨とする。
【0023】請求項4に記載の発明は、前記ブッシュの
肉厚を内径の0.15〜0.30倍とすると共に、前記
内筒の肉厚を前記ブッシュの肉厚の0.2〜0.4倍と
したことを要旨とする。
【0024】
【作用】請求項1に記載の発明によれば、ブッシュの内
筒が対面するピンの材料と異なる非鉄金属とすることが
できるため、ブッシュとピンとの溶着が防止される。ま
た、固体潤滑材料が併用されているため、さらに低い摩
擦係数の下での摺動とすることができる。
【0025】また、請求項2に記載の発明によれば、非
鉄合金材料には降伏点が30〜50kgf/mm2に調
整された銅合金を用いているため、大荷重が負荷された
際のブッシュ内面の局部的な変形が防止され、ピンとブ
ッシュとの間の隙間やガタの発生を防止することができ
る。
【0026】対向するピンは降伏点が80〜130kg
f/mm2に調整され、ブッシュに対して平均的に2.
6倍、最小で1.6倍となるため、製造時にブッシュ上
に若干の凹凸があっても、早期に削りとられ、ピン側を
快ることがなく、疲労破壊耐性も十分に大きいものとす
ることができる。
【0027】さらに、請求項3に記載の発明によれば、
固体潤滑材料には炭素・鉛・四ふっ化エチレン樹脂を主
成分として練り合わせたものを用いるため、蒸発や水に
よる乳化散逸が少なく、長期に安定した潤滑が可能とな
る。
【0028】しかも、請求項4に記載の発明によれば、
ブッシュの肉厚を内径の0.15〜0.30倍とし、内
筒の肉厚をブッシュの肉厚の0.2〜0.4倍としてい
るため、200〜400kgf/cm2の過酷な面圧を
受ける場合においても、内筒及び外筒の各部に生じる応
力は各材料の降伏点の30%以下に保つことができ、変
形や疲労或いは亀裂などの不具合を生じることが防止さ
れる。
【0029】また、全体の肉厚に上限を設けることによ
ってローラチェーンを回動移動させるスプロケットの設
計余裕度を増すことができ、内筒厚さに下限を設けるこ
とによって潤滑余裕度を増すと共に安定した焼きばめを
可能とすることができる。
【0030】
【発明の実施の形態】次に、本発明のローラチェーンの
実施の形態を図面に基づいて説明する。尚、上述したブ
ッシュ8,9以外のローラチェーンの構造は、上述した
ものと同一であるため、以下の説明では同一構成の詳細
な説明は省略する。
【0031】図1,図2において、ブッシュ20は、内
筒21と、この内筒21に焼きばめした外筒22とを備
えていると共に、内筒21に多数の細孔23が形成され
ている。
【0032】内筒21には降伏点が30〜50kgf/
mm2に調整された銅合金筒が用いられ、細孔23には
炭素・鉛・四ふっ化エチレン樹脂を主成分として練り合
わせた固体潤滑材料24が充填されている。また、ブッ
シュ20の肉厚を内径の0.15〜0.30倍とすると
共に、内筒21の肉厚をブッシュ20の肉厚の0.2〜
0.4倍としている。
【0033】外筒22には、降伏点が80〜130kg
f/mm2、或いは、ビッカース硬さで400〜650
となるように熱処理された炭素鋼或いは合金鋼が用いら
れている。
【0034】
【検討例1】上述したように、ピン3とブッシュ20と
を異なる材料にすることが有効であることから、ピン3
は焼入れ・焼戻し炭素鋼製(降伏点100kgf/mm
2)とし、ブッシュ20には降伏点35kgf/mm2
黄銅合金とし、試験装置を用いて試験した。
【0035】その結果、図3に示すように、比摩耗量は
6.3×l0-7mm2/kgfであった(No2参
照)。従来技術で説明したピン3とブッシュ8,9との
比摩耗量が10.7×l0-7mm2/kgfであること
から(No1参照)、検討例1では従来に対して0.6
倍程度にまで減少させることができた。尚、その他の異
材料間での試作試験の結果をNo3,No4に列記す
る。
【0036】
【検討例2】そこで、黄銅合金製の内筒21に5mm問
隔で直径5mmの細孔23を160個所に設け、その細
孔23に黒鉛をバインダーと共に充填した。試験装置を
用いて試験したところ、比摩耗量は0.23×10-7
2/kgfであって(No5参照)、No1に対して
1/50程度にまで減少させることができた。
【0037】この結果、No5に示した組み合わせが効
果的であることが判明した。尚、このNo5での摩耗試
験後のピン3の表面は図4(A)のようであり、内筒2
1の内表面は図4(B)のようであり、共に凝着摩耗が
防止されていることは明らかである。
【0038】
【検討例3】実際の使用状態では石炭に混じって微量の
砂や雨水が混入するため、No5のピン3及びブッシュ
20に微量の砂あるいは石炭と水を注入したところ(N
o6及びNo7参照)、比摩耗量は0.37×l0-7
2/kgf(No6)及び0.53×10-7mm2/k
gf(No7)と混入前に対して増加したが、No1の
場合の1/20程度にまで減少している。
【0039】
【検討例4】この検討例3を考慮し、実際の使用環境用
として、ニッケル(Ni)とクロム(Cr)の合金を溶
射したピン3と鋼製のブッシュ8,9との組み合わせ、
および鋼製のピン3とニッケルとクロムの合金を溶射し
たブッシュ8,9との組み合わせを摩耗試験に供したと
ころ、比摩耗量はそれぞれ、0.73×10-7mm2
kgfおよび2.3×10-7mm2/kgfとなった。
現用の1/15および1/5で鋼と非鉄の組合せの有効
さがわかる。ただし、鋼と黄銅・固体潤滑材料の組合せ
には及ばないことも分かる。
【0040】
【実施例】そこで、弾性率11000kgf/mm2
降伏点35kgf/mm2の黄銅を用いて、内径39.
4mm、厚さ2.05mm、外径43.5mm、長さ9
7.0mmの内筒21を製作すると共に、内筒21に直
径5mmの細孔23を160箇開け、その細孔23に固
体潤滑材料24を充填した。
【0041】また、これとは別に、弾性率21000k
gf/mm2、降伏点100kgf/mm2の焼入れ・焼
戻し鋼を用いて、内径43.4mm、厚さ5.05m
m、長さ97.0mmの外筒22を製作した。さらに、
この外筒22を加熱膨張させて内筒21と合体・焼きば
めした。
【0042】尚、ブッシュ20の全体厚さは7.1mm
で内径39.4mmに対して0.18倍となっている。
また、内筒21の厚さは2.05mmであるため全体の
厚さ7.1mmに対して0.29倍である。
【0043】そして、このようなブッシュ20の内面に
300kgf/mm2の面圧を与えた場合の各部位に生
じる応力を有限要素法を用いて解析した。
【0044】その解析の結果、図2に示すように、外筒
22の最大応力は27.9kgf/mm2,内筒21の
最大応力は7.1kgf/mm2であった。
【0045】焼入れ・焼戻し鋼の疲労強度は、安全側評
価で60kgf/mm2(降伏点の60%)であるか
ら、27.9kgf/mm2に対して2.15倍の余裕
度がある。また、黄銅の疲労強度は、安全側評価で28
kgf/mm2(降伏点の80%)であるから、細孔2
3の応力集中率の3倍した応力21.3kgf/mm2
(7.1×3)としても、1.31倍の余裕度がある。
【0046】
【比較例】参考までに、ブッシュ20の内径および全体
厚さを上記と同じとし、内筒21の肉厚を全体肉厚の
0.5倍とした場合の応力を解析した結果、図5に示す
ように、疲労破壊に対する耐性の無いことが判明した。
【0047】このように、引張り強度が100kgf/
mm2相当の鋼材を外筒22とし、30〜50%強度の
銅合金に固体潤滑材料24を埋め込んで内筒21として
外筒22に焼きばめすると共に、内筒21の肉厚をブッ
シュ20の全体の肉厚の30%としたことによって、高
い張力の下でも応力を低い水準に保つことができた。こ
れにより、疲労破壊が防止できる見通しを得ることがで
きた。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のローラチ
ェーンにあっては、非鉄全属材料及び固体潤滑材料から
なる内筒と、鋼材料からなる外筒とを備え、前記内筒に
前記外筒を焼きばめ一体化したブッシュを備えていると
共に、該ブッシュに鋼材料からなるピンを貫通させたこ
とにより、ブッシュの内筒が対面するピンの材料と異な
る非鉄金属とすることができるため、ブッシュとピンと
の溶着が防止される。また、固体潤滑材料が併用されて
いるため、さらに低い摩擦係数の下での摺動とすること
ができる。
【0049】また、請求項2に記載の発明によれば、非
鉄合金材料には降伏点が30〜50kgf/mm2に調
整された銅合金を用いているため、大荷重が負荷された
際のブッシュ内面の局部的な変形が防止され、ピンとブ
ッシュとの間の隙間やガタの発生を防止することができ
る。
【0050】対向するピンは降伏点が80〜130kg
f/mm2に調整され、ブッシュに対して平均的に2.
6倍、最小で1.6倍となるため、製造時にブッシュ上
に若干の凹凸があっても、早期に削りとられ、ピン側を
快ることがなく、疲労破壊耐性も十分に大きいものとす
ることができる。
【0051】さらに、請求項3に記載の発明によれば、
固体潤滑材料には炭素・鉛・四ふっ化エチレン樹脂を主
成分として練り合わせたものを用いるため、蒸発や水に
よる乳化散逸が少なく、長期に安定した潤滑が可能とな
る。
【0052】しかも、請求項4に記載の発明によれば、
ブッシュの肉厚を内径の0.15〜0.30倍とし、内
筒の肉厚をブッシュの肉厚の0.2〜0.4倍としてい
るため、200〜400kgf/cm2の過酷な面圧を
受ける場合においても、内筒及び外筒の各部に生じる応
力は各材料の降伏点の30%以下に保つことができ、変
形や疲労或いは亀裂などの不具合を生じることが防止さ
れる。
【0053】また、全体の肉厚に上限を設けることによ
ってローラチェーンを回動移動させるスプロケットの設
計余裕度を増すことができ、内筒厚さに下限を設けるこ
とによって潤滑余裕度を増すと共に安定した焼きばめを
可能とすることができる。ことにより、。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係わるローラチェーンを
示し、焼きばめ前の内筒と外筒の縦断面図である。
【図2】同じく、ブッシュの側面図に応力値を記入した
図である。
【図3】同じく、各種金属材料を用いたピンと内筒との
関係における比摩耗量を示す図表である。
【図4】同じく、(A)は顕微鏡観察時のピンの表面
図、(B)は顕微鏡観察時の内筒の表面図である。
【図5】本発明の参考例に係わるローラチェーンを示
し、ブッシュの側面図に応力値を記入した図である。
【図6】従来に係わるローラチェーンを示し、一部を省
略したローラチェーンの斜視図である。
【図7】同じく、ローラリンクのピン間隔の経時変化を
示すグラフ図である。
【図8】同じく、実装置と試験装置とのローラリンクの
ピン間隔の経時変化を比較するグラフ図である。
【図9】同じく、(A)は顕微鏡観察時のピンの表面
図、(B)は顕微鏡観察時の内筒の表面図である。
【符号の説明】
3…ピン 20…ブッシュ 21…内筒 22…外筒 23…細孔 24…固体潤滑材料
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16G 13/02 F16G 13/02 B (72)発明者 芝山 宗昭 香川県高松市屋島西町2109番地8 株式会 社四国総合研究所内 Fターム(参考) 3F034 MA02 MA04 MA10 MB05 MC05

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非鉄全属材料及び固体潤滑材料からなる
    内筒と、鋼材料からなる外筒とを備え、前記内筒に前記
    外筒を焼きばめ一体化したブッシュを備えていると共
    に、該ブッシュに鋼材料からなるピンを貫通させたこと
    を特徴とするローラチェーン。
  2. 【請求項2】 前記ピンは降伏点が80〜130kgf
    /mm2に調整されると共に、前記非鉄金属材料は降伏
    点が30〜50kgf/mm2に調整された銅合金筒で
    あり、前記固体潤滑材料は炭素・鉛・四ふっ化エチレン
    樹脂を主成分として練り合わせたものであり、前記非鉄
    金属材料からなる銅合金筒に多数の細孔を形成すると共
    にその多数の細孔に前記固体潤滑材料を充填して前記内
    筒を構成したことを特徴とする請求項1に記載のローラ
    チェーン。
  3. 【請求項3】 前記外筒の鋼材料は、降伏点が80〜1
    30kgf/mm2或いはビッカース硬さで400〜6
    50となるように熱処理された炭素鋼或いは合金鋼であ
    ることを特徴とする請求項1に記載のローラチェーン。
  4. 【請求項4】 前記ブッシュの肉厚を内径の0.15〜
    0.30倍とすると共に、前記内筒の肉厚を前記ブッシ
    ュの肉厚の0.2〜0.4倍としたことを特徴とする請
    求項1に記載のローラチェーン。
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