JP2001047490A - 樹脂枠体付き板状体の製造方法およびその装置 - Google Patents

樹脂枠体付き板状体の製造方法およびその装置

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JP2001047490A
JP2001047490A JP11228595A JP22859599A JP2001047490A JP 2001047490 A JP2001047490 A JP 2001047490A JP 11228595 A JP11228595 A JP 11228595A JP 22859599 A JP22859599 A JP 22859599A JP 2001047490 A JP2001047490 A JP 2001047490A
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plate
frame
molded body
roller
molding die
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JP11228595A
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Shoji Takeda
尚司 竹田
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Asahi Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 板状体に圧着された枠体に形崩れが生じない
ようにする。 【解決手段】 回動枠30に設けた圧着ローラ38によ
り、すくなくとも一部を仕切られた、枠体8の断面形状
とほぼ同じ形状および大きさの画成空間を形成し、画成
空間に成形体3および板状体7を通過させつつ圧着ロー
ラ38により成形体3を板状体7の周縁部に圧着させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両や建築物の窓
のような開口に適した樹脂枠体付き板状体の製造方法お
よびその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】車両や建築物においては、ガラス板やプ
ラスチック板などの板状体の周縁部に装飾性またはシー
ル性を高めるために合成樹脂性のモール、ガスケットな
どの樹脂枠体を取り付けた樹脂枠体付き板状体を、窓の
ような開口部に嵌め込むことが通常行われている。
【0003】図10は従来の樹脂枠体付き板状体の製造
方法に用いる装置を示す斜視図、図11は図10に示す
圧着部材に成形体が挿入される状態を示す斜視図、図1
2は図11のXII−XII方向矢視図である。図中、
1は押出し機、2は押出し機1の先端に取り付けられて
枠体用樹脂材料を所定の断面形状で押出し、枠体の成形
体3を形成するための成形ダイである。また、4は成形
ダイ2から所定距離離れた位置に設置された圧着部材、
5は圧着部材4の成形体3入側に設けられた上下一対の
スリット板である。スリット板5は、駆動ロボット6に
吸着支持されている板状体7の周縁部を成形体3の噛み
込み部3aに容易に噛み込ませ得るよう、噛み込み部3
aの開口を広げるためのものである。
【0004】圧着部材4は成形体3の挿通される空胴部
4aを備えるとともに、駆動ロボット6により吸着支持
されている板状体7の周縁部が挿入される板状体挿入ス
リット4bを備えている。空胴部4aの断面形状は、成
形体3が板状体7の周縁部に取付けられて形成された枠
体8の断面形状にほぼ一致している。なお、図12中、
9は板状体7の端面と成形体3内壁との間に形成された
隙間である。
【0005】かかる装置で板状体7の周縁部に成形体3
を枠体8として一体化させ、樹脂枠体付き板状体を製造
する場合には、以下に述べるような手順で操作を行う。
すなわち、押出し機1の先端に取付けた成形ダイ2から
所定の断面形状で押出された枠体用樹脂材料は、図示し
てない引取り機により引き取られて成形体3として圧着
部材4へ向い進行し、スリット板5により噛み込み部3
aを広げられた状態で圧着部材4の空胴部4aへ導入さ
れ、空胴部4a内を通過させられる。また、このとき駆
動ロボット6は板状体7を保持して停止し、板状体7を
所定位置に待機させている。
【0006】ついで、あらかじめ移動径路を教示されて
いる駆動ロボット6が駆動されて板状体7は移動を開始
する。そして板状体7は圧着部材4の板状体挿入スリッ
ト4bへ挿入される。このように、圧着部材4が板状体
7の周縁部に沿って相対移動するように、板状体7が移
動すると、板状体7は、板状体挿入スリット4bから圧
着部材4の空胴部4aを通過している成形体3の噛み込
み部3aに挿入されて噛み込まれる。このため、成形体
3は圧着部材4により板状体7の周縁部に圧着され、枠
体8として一体化される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述の装置において成
形体3が圧着部材4の空胴部4aを通過する際には、成
形体3は圧着部材4の空胴部4a内壁に対して摺動す
る。このため、成形体3の表面は空胴部4a内壁と摩擦
を起こし、その結果、板状体7に圧着された枠体8の形
状が崩れ、見映えが悪くなって製品としての価値が低下
する虞れがある。
【0008】本発明は上述の実情に鑑み、圧着部材にお
いて成形体が摺動することをできるだけ防止し、見映え
の良い樹脂枠体付き板状体の製造方法およびその装置を
提供することを目的としてなしたものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、枠体用樹
脂材料を成形ダイより所定の形状で押出して枠体の成形
体を形成し、前記成形ダイから所定距離離れた位置に配
した圧着部材に前記成形体を進入させるとともに、圧着
部材に板状体を挿入し、板状体の周縁部に沿うよう圧着
部材を板状体に対し相対移動させて板状体の周縁部のす
くなくとも片面に成形体を圧着する樹脂枠体付き板状体
の製造方法において、前記圧着部材に配した圧着ローラ
により、枠体の断面形状とほぼ同じ形状および大きさの
画成空間のすくなくとも一部を形成し、前記画成空間に
前記成形体を通過させつつ成形体により回転させられて
いる圧着ローラにより前記成形体を板状体の周縁部に圧
着することを特徴とする樹脂枠体付き板状体の製造方法
を提供する。
【0010】第2の発明は、枠体用樹脂材料を成形ダイ
より所定の形状で押出して枠体の成形体を形成し、前記
成形ダイから所定距離離れた位置に配した圧着部材に前
記成形体を進入させるとともに、圧着部材に板状体を挿
入し、板状体の周縁部に沿うよう圧着部材を板状体に対
し相対移動させて板状体の周縁部の片面に成形体を圧着
する樹脂枠体付き板状体の製造方法において、前記圧着
部材に配した圧着ローラと圧着部材へ挿入されて移動し
ている板状体とにより枠体の断面形状とほぼ同じ形状お
よび大きさの画成空間を形成し、該画成空間に前記成形
体を通過させつつ成形体により回転させられている圧着
ローラにより前記成形体を板状体の周縁部に圧着するこ
とを特徴とする樹脂枠体付き板状体の製造方法を提供す
る。
【0011】第3の発明は、枠体用樹脂材料を成形ダイ
より所定の形状で押出して枠体の成形体を形成し、前記
成形ダイから所定距離離れた位置に配した圧着部材に前
記成形体を進入させるとともに、圧着部材に板状体を挿
入し、板状体の周縁部に沿うよう圧着部材を板状体に対
し相対移動させて板状体の周縁部の両面に成形体を圧着
する樹脂枠体付き板状体の製造方法において、前記圧着
部材に配した上、下圧着ローラにより枠体の断面形状と
ほぼ同じ形状および大きさの画成空間を形成し、該画成
空間に前記成形体を通過させつつ、成形体により回転さ
せられている上、下圧着ローラにより前記成形体を板状
体の周縁部に圧着することを特徴とする樹脂枠体付き板
状体の製造方法を提供する。
【0012】第4の発明は、枠体用樹脂材料を成形ダイ
より所定の形状で押出して枠体の成形体を形成し、前記
成形ダイから所定距離離れた位置に配した圧着部材に前
記成形体を進入させるとともに、圧着部材に板状体を挿
入し、板状体の周縁部に沿うよう圧着部材を板状体に対
し相対移動させて板状体の周縁部の両面に成形体を圧着
する樹脂枠体付き板状体の製造方法において、前記圧着
部材に配した上、下圧着ローラと成形体の端面を支持す
る上、下立て壁支持ローラとにより枠体の断面形状とほ
ぼ同じ形状および大きさの画成空間を形成し、該画成空
間に前記成形体を通過させつつ成形体により回転させら
れている上、下圧着ローラにより前記成形体を板状体の
周縁部に圧着することを特徴とする樹脂枠体付き板状体
の製造方法を提供する。
【0013】第5の発明は、枠体用樹脂材料を所定の形
状で押出して枠体の成形体を形成するための成形ダイ
と、該成形ダイから所定距離離れて配され、板状体の周
縁部に沿うよう板状体に対し相対移動して挿入された成
形体を板状体の周縁部のすくなくとも片面に圧着する圧
着部材とを備えた樹脂枠体付き板状体の製造装置におい
て、前記圧着部材に、成形体を通過させつつ板状体の周
縁部に圧着する画成空間のすくなくとも一部を形成する
ための圧着ローラを回転自在に設け、前記画成空間を枠
体の断面形状とほぼ同じ形状および大きさとしたことを
特徴とする樹脂枠体付き板状体の製造装置を提供する。
【0014】第6の発明は、枠体用樹脂材料を所定の形
状で押出して枠体の成形体を形成するための成形ダイ
と、該成形ダイから所定距離離れて配され、板状体の周
縁部に沿うよう板状体に対し相対移動して挿入された成
形体を板状体の周縁部の片面に圧着する圧着部材とを備
えた樹脂枠体付き板状体の製造装置において、前記圧着
部材に、挿入された板状体と協働して成形体を通過させ
つつ板状体の周縁部に圧着する画成空間を形成するため
の圧着ローラを回転自在に設け、前記画成空間を枠体の
断面形状とほぼ同じ形状および大きさとしたことを特徴
とする樹脂枠体付き板状体の製造装置を提供する。
【0015】第7の発明は、枠体用樹脂材料を所定の形
状で押出して枠体の成形体を形成するための成形ダイ
と、該成形ダイから所定距離離れて配され、板状体の周
縁部に沿うよう板状体に対し相対移動して挿入された成
形体を板状体の周縁部の両面に圧着する圧着部材とを備
えた樹脂枠体付き板状体の製造装置において、前記圧着
部材に、成形体を通過させつつ板状体の周縁部に圧着す
る画成空間を形成するための上、下圧着ローラを回転自
在に設け、前記画成空間を枠体の断面形状とほぼ同じ形
状および大きさとしたことを特徴とする樹脂枠体付き板
状体の製造装置を提供する。
【0016】上記の製造装置において、上、下圧着ロー
ラと協働して枠体の断面形状とほぼ同じ形状および大き
さの画成空間を形成するよう、成形体端面の立て壁を支
持する上、下立て壁支持ローラを設けることは好まし
い。
【0017】上記のいずれの発明においても、成形体を
通過させて板状体の周縁部に圧着するための画成空間の
すくなくとも一部は、回転自在な圧着ローラあるいは
上、下圧着ローラにより仕切られ形成されている。この
ため、圧着部材において成形体が摺動する部分はごくわ
ずかかまたはまったくなくなり、圧着部材を通過する際
に成形体に対する摩擦抵抗が減少する。その結果、板状
体に圧着された枠体に形崩れが生じず、見映えの良い品
質の良好な樹脂枠体付き板状体を製造することが可能と
なる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の樹脂枠体付き板状
体の製造方法およびその装置に使用する圧着部材の好ま
しい実施の形態を添付図面を参照しつつ説明する。図1
は本発明の樹脂枠体付き板状体の製造方法およびその装
置に適用される圧着部材の一例の正面図、図2は図1の
II−II方向矢視図、図3は図1に示す圧着部材にお
ける回動枠の回転中心近傍の拡大図である。
【0019】本発明の樹脂枠体付き板状体の製造方法お
よびその装置に適用される装置自体は、圧着部材を除
き、従来の装置と同一であるので、以下の説明では、圧
着部材を主体に説明する。本実施の形態においても、圧
着部材4は図10に示すと同様に、押出し機1の先端に
取付けられた成形ダイ2から所定距離離れた位置に設置
されている。
【0020】つぎに圧着部材4の詳細について説明す
る。本実施の形態における圧着部材4は、ガラス板やプ
ラスチック板などの板状体7の周縁部の片面(一面)に
成形体3を圧着し、一体化するようにしたものである。
すなわち支柱12の上端に取付けた基板13上には、平
面視で成形体3の進行方向Dとほぼ直交する方向へ延在
する案内レール14が設置されている。そして案内レー
ル14の駆動ロボット6(図10参照)設置側X(以下
駆動ロボット設置側Xという)とは反対側の端部には、
案内ブラケット15が取付けられている。
【0021】案内レール14の上方には縦枠状の外側台
枠16が配設されており、外側台枠16の基板の底面1
6aには下方へ向けて開口した凹形状の案内ブロック1
7が固設されている。また、案内ブロック17の凹部は
案内レール14に嵌合されており、外側台枠16は案内
ブロック17を介して案内レール14の長手方向へ摺動
し得るようになっている。そして外側台枠16の案内ブ
ラケット15と対向する側面には、案内レール14と平
行となるよう案内ロッド18が水平に取付けられてお
り、案内ロッド18は案内ブラケット15に穿設した案
内孔15aに摺動自在に嵌入されている。
【0022】案内ロッド18の外周には、案内ブラケッ
ト15と外側台枠16側面との間に位置するよう、圧縮
コイルバネ19が巻装されており、外側台枠16を駆動
ロボット設置側Xへ付勢し得るようになっている。また
基板13の駆動ロボット設置側Xの側面には、ストッパ
20が取付けられており、ストッパ20と外側台枠16
の駆動ロボット設置側X側面との間にはスペーサ21を
介在させ得るようになっている。そしてストッパ20お
よびスペーサ21ならびに外側台枠16下側部をボルト
22により締結することにより、外側台枠16が案内レ
ール14に対して摺動せず固定されるようになってい
る。
【0023】外側台枠16の縦向きの枠面16bには、
正面視でほぼ円形をしかつ駆動ロボット設置側Xが開口
した切除部が設けられるとともに枠面16bにおける
上、下部の幅方向両側には、案内部16cが設けられて
いる。そして、外側台枠16の前面には、案内部16c
に案内されて上下方向へフローティングし得るようにし
たほぼ縦枠状の内側台枠23が配設されている。内側台
枠23の縦向きの枠面23aには、正面視でほぼ円形を
しかつ駆動ロボット設置側Xが開口した切除部23bが
設けられている。また枠面23aには、円形の切除部2
3bの周縁に沿って円周方向へ所要の間隔で、軸心が成
形体3の進行方向Dへ延びる複数の水平軸24が取付け
られ、水平軸24には回転自在に水平支持ローラ25が
外嵌されている。
【0024】外側台枠16の底面16a部および上面1
6d部には、幅方向へ所定の間隔でそれぞれ複数の案内
ロッド26、27が縦向きに取付けられている。案内ロ
ッド26の上端側は内側台枠23の下端に設けた縦向き
の案内孔に遊嵌合され、案内ロッド27の下端側は内側
台枠23の上端に設けた縦向きの案内孔に遊嵌合されて
いる。そして、案内ロッド26の底面16a部から上方
へ突出した部分の外周および案内ロッド27の上面16
d部から下方へ突出した部分の外周には、内側台枠23
を上方または下方へ付勢するための圧縮コイルバネ2
8、29が内側台枠23をフローティングし得るよう巻
装されている。
【0025】内側台枠23の切除部23bには、回動枠
30が水平支持ローラ25により支持されて円周方向へ
回動し得るよう嵌入されている。回動枠30の駆動ロボ
ット設置側Xは切除されており、したがって回動枠30
は全体としてほぼ半円板状に形成されている。そして、
回動枠30の下端に形成された円弧状のアーム部30a
には、ほぼ縦向きの案内孔が設けられ、該案内孔に遊嵌
合された案内ロッド31は案内孔から上方へ突出してい
る。
【0026】案内ロッド31の上端には正面視形状がほ
ぼL字状のブラケット32が固設されている。そしてブ
ラケット32には、平面視で軸心が水平軸24と直交す
る方向へ延在する水平軸33を介して、板状体7を位置
決めするためのフローティングローラ34が回転自在に
取り付けられている。また、案内ロッド31のブラケッ
ト32下面よりも下方部外周には、ブラケット32を介
してフローティングローラ34を上方へ付勢してフロー
ティングし得るよう、圧縮コイルバネ35が巻装されて
いる。
【0027】フローティングローラ34の回動枠30中
心側の端部は、ほぼ回動枠30の回転中心O直下に位置
している。またフローティングローラ34の駆動ロボッ
ト設置側X端部には、駆動ロボット6により供給される
板状体7を円滑に案内し得るよう、回動枠30の外方へ
向けて縮径される円弧状の面取り部34aが形成されて
いる。さらにフローティングローラ34の外周部上端は
回転中心Oよりも若干下方に位置している。
【0028】回動枠30の回転中心Oよりも上方には、
回動枠30よりも駆動ロボット設置側Xへ突出する水平
軸36が水平軸33と平行に取付けられている。水平軸
36の回動枠30よりも外方端部には、板状体7を案内
して位置決めする案内ローラ37が回転自在に外嵌され
ている。また、水平軸36の回転中心O側には所定の断
面形状の成形体3を案内しつつ成形体3を板状体7の周
縁部に圧着するための圧着ローラ38が回転自在に嵌合
されている。
【0029】案内ローラ37の回動枠30中心側の端部
は、フローティングローラ34の軸心方向中途部上方に
位置している。また、案内ローラ37の駆動ロボット設
置側X端部はフローティングローラ34の駆動ロボット
設置側X端部よりもさらに若干外方へ突出している。ま
た案内ローラ37の駆動ロボット設置側X端部は、供給
される板状体7を円滑に案内して位置決めし得るよう、
回動枠30の外方へ向けて先細りとなる円弧状の面取り
部37aが形成されている。しかし、フローティングロ
ーラ34と案内ローラ37の駆動ロボット設置側Xの円
筒部の端部位置はほぼ同じ位置となっている。
【0030】圧着ローラ38の回動枠30回転中心O側
端部は、回転中心Oよりも若干駆動ロボット設置側Xに
位置している。また、圧着ローラ38の回転中心O側端
部には、回転中心Oに向って拡径されるようフランジ3
8aが設けられており、フランジ38a以外の外周部
は、フローティングローラ34や案内ローラ37の面取
り部34a、37a以外の外周部と平行になっている。
さらに、圧着ローラ38の真直円筒状外周部下端は、案
内ローラ37の真直円筒状外周部下端より若干上方に位
置している。
【0031】案内ローラ37とフローティングローラ3
4との間のクリアランスは板状体7の厚さを考慮して設
定されており、圧着ローラ38とフローティングローラ
34との間のクリアランスは、成形体3の形状、板厚お
よび板状体7の板厚を考慮して設定されている。また、
案内ローラ37の外周部下端は、回動枠30の回転中心
Oとほぼ同じ高さに位置するようになっている。さらに
供給される板状体7の板厚を変更する場合で案内ローラ
37とフローティングローラ34との間のクリアランス
を変更する必要があるときには、案内ローラ37を径の
異なるものと交換するようになっている。
【0032】また、案内ローラ37を交換せずに、水平
軸36を偏心軸としておき、この偏心軸の周方向位置を
調整することにより、案内ローラ37とフローティング
ローラ34との間のクリアランスを調整するようにして
も良い。さらに、案内ローラ37の外周にフッ素樹脂テ
ープを巻付けるようにしても良い。フローティングロー
ラ34、案内ローラ37、圧着ローラ38の外周は、板
状体7や成形体3に傷を付けないよう、フッ素樹脂など
の樹脂により構成することが好ましいが、金属であって
も使用できる。
【0033】回動枠30の回転中心O近傍上方には、圧
着ローラ38により板状体7に圧着される成形体3のリ
ップ部3bを案内するよう、縦向きの案内面30bが形
成されている。また案内面30bの上部には、成形体3
のリップ部3bが通過し得るよう空隙30cが形成され
ている。さらに、案内ローラ37と圧着ローラ38との
間には、回動枠30の構成部材30dが介在している。
【0034】構成部材30dの下端は、案内ローラ37
の外周下端よりもわずかに上方に位置している。回動枠
30の回転中心O直下部には、板状体7の端面を案内し
得るよう案内面30eが形成されている。
【0035】そして、圧着ローラ38外周下端、板状体
7の上面、案内面30b、構成部材30dの案内面30
fにより包囲された空間により、成形体3を通過させつ
つ圧着する画成空間10が形成されている。画成空間1
0は成形体3の断面形状とほぼ同一形状で同一の大きさ
に形成されている。
【0036】また案内面30b、30eは成形体3のリ
ップ部3bや板状体7の端面に傷が付かないよう、摩擦
抵抗のすくないフッ素樹脂などの樹脂製とするのが好ま
しい。
【0037】なお、図1中、39は回転中心Oなどを理
想的な位置に位置させるために回動枠30を引張るよ
う、内側台枠23と回動枠30との間に設けた引張りコ
イルバネである。また40は回動枠30の脱落を防止す
るために内側台枠23に固設したストッパである。さら
に図2中、41は案内ローラ37とフローティングロー
ラ34間に供給される板状体7の端面を案内するよう圧
着部材4の入側に設けた案内部材である。さらにまた、
フローティングローラ34は内側台枠23よりも小さい
力でフローティングし得るようになっている。
【0038】つぎに図1、2、3に示す圧着部材を備え
た装置により、成形体を板状体に圧着して一体化する場
合の手順の一例を図4および図10をも参照しつつ説明
する。図4は板状体の上面一面の周縁部に成形体が圧着
されて枠体として一体化された樹脂枠体付き板状体の断
面図である。図4に示す樹脂枠体付き板状体は、たとえ
ば成形体3が板状体7の周縁部に圧着されて一体化する
ことにより形成された枠体8を板状体7の端面外側へわ
ずかに突出させるとともに、枠体8の外側基準面間の寸
法W1を所定の寸法にしたものである。
【0039】図4に示すように、枠体8の外側基準面間
の寸法W1を所定の寸法にするよう成形体3を板状体7
に圧着する場合には、ボルト22によりストッパ20、
スペーサ21、外側台枠16を締結し、外側台枠16が
案内レール14に沿って摺動しないようにしておく。ま
た、案内ローラ37とフローティングローラ34との間
のクリアランスは、製作誤差によりもっとも薄くなった
板状体7の板厚よりも小さく設定しておく。
【0040】さらに板状体7の移動軌跡はあらかじめ図
10に示す駆動ロボット6に教示しておく。この際、板
状体7の寸法のいかんに拘らず、図3に示すように板状
体7の仮想線で示す端面7aと回動枠30の回転中心O
直下部に形成された案内面30eとの間には、かならず
クリアランスC1が形成されるように駆動ロボット6に
移動軌跡を教示する。また板状体7の上面はかならずフ
ローティングローラ34上部の案内ローラ37の外周下
端により位置決めされるよう、すなわち、板状体7の端
面7aが案内ローラ37の面取り部37aに当接して案
内されるように、駆動ロボット6に移動軌跡を教示す
る。さらにまた、本例の場合には、図10に示すスリッ
ト板5は不要である。
【0041】押出し機1の先端に取付けた成形ダイ2か
ら所定の断面形状で押出された枠体用樹脂材料は、図示
してない引取り機により引取られて成形体3として圧着
部材4へ送られる。またこのとき、駆動ロボット6は板
状体7を保持して停止し、板状体7を所定位置に待機さ
せている。ついで、駆動ロボット6が駆動されて板状体
7は移動を開始する。そして、板状体7の端面7aは入
側に設けられている案内部材41に当接して案内され、
ついで案内ローラ37の面取り部37aに当接して面取
り部37aに案内されつつわずかに下降し、案内ローラ
37とフローティングローラ34との間のクリアランス
に挿入される。このため、板状体7は案内ローラ37の
下端外周により上面位置を位置決めされる。また、この
際板状体7はフローティングローラ34の外周上端に当
接し、フローティングローラ34を下方へ押圧する。こ
のためフローティングローラ34は圧縮コイルバネ35
の付勢力に打勝って下降(フローティング)し、板状体
7は案内ローラ37とフローティングローラ34に挾持
されて位置決めされた状態で円滑に圧着ローラ38とフ
ローティングローラ34との間のクリアランスへ挿入さ
れる。案内ローラ37およびフローティングローラ34
は、板状体7との摩擦力により回転する。
【0042】圧着部材4においては、圧着ローラ38の
外周下端と板状体7の上面と案内面30e、30fの間
にリップ部3bを除いて成形体3の断面形状とほぼ同一
形状で同一寸法の画成空間10が形成されている。この
ため圧着部材4へ供給された成形体3は、画成空間10
に導入され、圧着ローラ38により板状体7の周縁部上
面に圧着され、枠体8として一体化される。また、成形
体3のリップ部3bは回動枠30の案内面30bに案内
されつつ空隙30c内を通過するため、リップ部3bが
損傷することはない。圧着時には成形体3の送り速度と
板状体7の送り速度は同期している。また、成形体3は
進行しつつ摩擦力により圧着ローラ38を回転させると
ともに回動枠30の案内面30bや構成部材30dの案
内面30fに対し摺動する。したがって、成形体3の引
取り抵抗は、画成空間10全体が案内面のような摺動面
により形成されている場合に比べて減少する。
【0043】板状体7が平板の場合には、回動枠30は
回動せずに図1に示すような位置にある。そして、板状
体7の板厚方向に板厚偏差がある場合には、案内ローラ
37とフローティングローラ34により挾まれて位置決
めされている板状体7により、案内ローラ37、水平軸
36、回動枠30を介して内側台枠23が圧縮コイルバ
ネ28、29の付勢力に抗して上、下へフローティング
する。内側台枠23がフローティングする際には、フロ
ーティングローラ34、案内ローラ37、圧着ローラ3
8も一緒にフローティングする。このため、内側台枠2
3がフローティングする場合にもフローティングしない
場合にも成形体3と板状体7の周縁部の位置関係はつね
に一定である。したがって、成形体3の板状体7に対す
る圧着面はつねに板状体7の周縁部平面と平行となる。
その結果、成形体3の板状体7に対する圧着を全体的に
均等に行うことができ、接着状態にばら付きが生じない
ため、接着力を確保することができる。
【0044】板状体7の周縁部に板厚方向へ向いた板反
りや板反りのばら付きがある場合には、フローティング
ローラ34と案内ローラ37とにより挾まれて位置決め
されている板状体7の板反りに対応して、案内ローラ3
7、水平軸36を介して回動枠30が回動する。回動枠
30が回動する際には、フローティングローラ34、案
内ローラ37、圧着ローラ38、圧着ローラ38などに
より形成された画成空間10も一緒に回動する。このた
め、回動枠30が回動する場合も回動しない場合と同
様、成形体3と板状体7の位置関係はつねに一定であ
る。したがって、成形体3の板状体7に対する圧着面は
つねに板状体7の周縁部の面に対しほぼ平行となる。そ
の結果、成形体3の板状体7に対する圧着を全体的に均
等に行うことができ、接着状態にばら付きが生じないた
め、接着力を確保することができる。このことは、板状
体7の板反りに倣って回動枠30が回動した状態で、板
反り部の板厚偏差により内側台枠23がフローティング
した場合も同様である。
【0045】さらに、本実施の形態においては、回転自
在な圧着ローラ38および成形体3と同期して移動して
いる板状体7などにより仕切られて画成空間10が形成
されている。このため、圧着部材4の摺動部がわずかと
なり、成形体3の摩擦抵抗が減少する。その結果、板状
体7に圧着された枠体8に形崩れが生じず、見映えの良
い良好な品質の樹脂枠体付き板状体を製造することが可
能となる。
【0046】ついで、図1、2、3に示す本発明の実施
の形態に示す装置により成形体を板状体に圧着して一体
化する場合の手順の他の例を図5および図10をも参照
しつつ説明する。図5は板状体の上面一面の周縁部に成
形体が圧着されて枠体として一体化された樹脂枠体付き
板状体の他の例の断面図である。図5に示す樹脂枠体付
き板状体は、たとえば成形体3が板状体7の周縁部に圧
着されて一体化することにより形成された枠体8を端面
から寸法C2だけ板状体7の内側に位置させたものであ
り、板状体7の端面基準となるものである。
【0047】図5に示すよう、枠体8を板状体7の端面
から寸法C2だけ内側に位置するよう成形体3を板状体
7に圧着する場合には、図1に示すボルト22を外して
スペーサ21をストッパ20と外側台枠16との間から
撤去し、外側台枠16が案内レール14に沿って摺動し
得るようにしておく。また案内ローラ37とフローティ
ングローラ34との間のクリアランスは、製作誤差によ
りもっとも薄くなった板状体7の板厚よりも小さく設定
しておく。さらに、板状体7の移動軌跡はあらかじめ図
9に示す駆動ロボット6に教示しておく。この際、板状
体7の寸法のいかんに拘らず、板状体7の端面はかなら
ず回動枠30の回転中心O直下部に形成された案内面3
0eと当接するよう駆動ロボット6に移動軌跡を教示す
る。これにより内側台枠23は回動枠30と一体的に案
内レール14に沿い往復摺動し得るようになっている。
【0048】この場合、駆動ロボット6が駆動されて板
状体7が圧着部材4の案内ローラ37とフローティング
ローラ34との間に挿入されると、板状体7の端面は回
動枠30の回転中心O直下部の案内面30eに当接し
て、回動枠30を駆動ロボット設置側Xとは反対側へ押
圧する。このため、回動枠30および内側台枠23なら
びに外側台枠16は一体的に駆動ロボット設置側X側と
は反対側へ案内レール14に沿い移動し、フローティン
グローラ34、案内ローラ37、圧着ローラ38も回動
枠30とともに駆動ロボット設置側Xとは反対側へ移動
する。
【0049】また、圧着ローラ38外周下端、板状体7
上面、回動枠30の案内面30b、回動枠30の構成部
材30dの案内面30fにより形成された画成空間10
に送り込まれた成形体3は、回動枠30の回転中心O側
端部を回動枠30の案内面30bにより案内される。し
たがって、板状体7の端面から成形体3の外側面までの
寸法はつねにC2となる。したがって、この場合には板
状体7の端面を基準として成形体3を圧着し枠体8とし
て一体化することができる。板状体7に板厚偏差、板
列、板反りのばら付きがある場合のフローティングロー
ラ34、回動枠30、内側台枠23の挙動とその挙動に
ともなう作用は、図4に示すような、枠体8の外側の寸
法W1を基準とする樹脂枠体付き板状体を製造する場合
と同様である。
【0050】図6は本発明の樹脂枠体付き板状体の製造
方法に適用される圧着部材の他の例の正面図、図7は図
6のVII−VII方向矢視図、図8は図6に示す内側
台枠における上、下圧着ローラ、上、下立て壁支持ロー
ラにより形成される画成空間の部分の拡大図である。本
実施の形態における圧着部材4は、板状体7の周縁部の
上下両面および板状体7の端面の三面に成形体3を圧着
し、一体化するようにしたものである。そして本実施の
形態においては内側台枠23および内側台枠23に取付
けられる各ローラの構造、配置に特長がある。なお、図
6、7中、図1、2に示すものと同一のものには同一の
符号が付してある。
【0051】外側台枠16の案内部16cに案内されか
つ圧縮コイルバネ28、29に付勢されて上下へフロー
ティングし得るようにした内側台枠23の枠面23aに
は後述の各種ローラを取付けるために駆動ロボット設置
側Xが開口した切除部が設けられている。そして、内側
台枠23の駆動ロボット設置側X下端部近傍に設けた縦
向きの案内孔には案内ロッド42が遊嵌合され、案内ロ
ッド42の上端は内側台枠23の枠面23aの切除部に
突出している。案内ロッド42の上端には正面形状がほ
ぼU字状のブラケット43が固設され、ブラケット43
には、軸心が案内ロッド18と平行な水平軸44を介し
て板状体7を案内するためのフローティングローラ45
が回転自在に取付けられている。フローティングローラ
45の駆動ロボット設置側X端部には、挿入される板状
体7を円滑に案内し得るよう、内側台枠23の外方へ向
けて縮径される面取り部45aが形成されている。また
案内ロッド42のブラケット43下面よりも下方部外周
には、ブラケット43を介してフローティングローラ4
5を上方へ付勢してフローティングさせ得るよう、圧縮
コイルバネ46が巻装されている。
【0052】内側台枠23の枠面23aには、フローテ
ィングローラ45の水平軸44よりも若干低い位置に、
水平軸44と平行に水平軸47が取付けられており、水
平軸47には下圧着ローラ48が回転自在に嵌合されて
いる。下圧着ローラ48は、フローティングローラ45
と並んでいるが、フローティングローラ45よりも駆動
ロボット設置側Xから離れた側に位置している。そし
て、下圧着ローラ48の外周は、椀を横向きにしたごと
く外へ向かって膨らんだ形状をしており、フローティン
グローラ45から離れるにつれて縮径している。また、
フローティングローラ45の真直円筒状の外周上端位置
は、下圧着ローラ48外周の最大外径部上端位置よりも
若干上方に位置している。
【0053】内側台枠23の枠面23aの上部には、水
平軸44、47と平行に水平軸49が取付けられ、水平
軸49には、案内ローラ50と上圧着ローラ51が並ん
だ状態で回転自在に嵌合されている。そして、案内ロー
ラ50はフローティングローラ45のほぼ真上に位置
し、上圧着ローラ51は下圧着ローラ48のほぼ真下に
位置している。また案内ローラ50の駆動ロボット設置
側X端部には、板状体7を円滑に案内し位置決めし得る
よう、内側台枠23の外方へ向けて縮径される面取り部
50aが形成されている。フローティングローラ45と
案内ローラ50の真直円筒状部の面取り部45a、50
a側端部は、ほぼ同一垂直面内に位置している。
【0054】上圧着ローラ51の外周は水平軸49側へ
向ってわずかにへこんだ形状としており(図8参照)、
案内ローラ50から離れるにつれて縮径している。ま
た、内側台枠23の枠面23aには、水平軸47、49
よりも駆動ロボット設置側Xから離れた位置に縦軸52
が取付けられており、縦軸52には、上下へ所要の間隔
を置いて下立て壁支持ローラ53と上立て壁支持ローラ
54が回転自在に嵌合されている。下立て壁支持ローラ
53は、上端および下端がほぼ同径の円板状に形成され
ている。また上立て壁支持ローラ54は、上方から下方
へ行くに従い若干縮径されている。そして、下立て壁支
持ローラ53外周部の下圧着ローラ48側下端部は、下
圧着ローラ48の駆動ロボット設置側Xとは反対側端部
の外周部上端部近傍に位置している。また、上立て壁支
持ローラ54外周部の上圧着ローラ51側上端部は、上
圧着ローラ51の駆動ロボット設置側Xとは反対側端部
の外周部下端部近傍に位置している。
【0055】案内ローラ50の外周部下端とフローティ
ングローラ45の外周部上端との間に形成されるクリア
ランスには、駆動ロボット6により支持された板状体7
が挿入されるようになっている。また下圧着ローラ48
の外周上端、上圧着ローラ51の外周下端、下立て壁支
持ローラ53の下圧着ローラ48側外周側面、上立て壁
支持ローラ54の上圧着ローラ51側外周側面、内側台
枠23の下圧着ローラ48上側部の案内面23c、内側
台枠23の上圧着ローラ51上側部の案内面23dによ
り画成空間10が形成されている。この画成空間10
は、成形体3のリップ部3b以外の部分が通過する空隙
で、成形体3の断面形状とほぼ同一形状となるように形
成されている。また下立て壁支持ローラ53と上立て壁
支持ローラ54との間には成形体3のリップ部3bが通
過する空隙が形成されている。なお、案内ローラ50と
フローティングローラ45との間のクリアランスを変更
する場合には、図1に示す案内ローラ37とフローティ
ングローラ45との間のクリアランスを変更する場合と
同様にして行う。
【0056】つぎに、図6、7、8に示す装置により成
形体を板状体に圧着して一体化する場合の手順について
図9をも参照しつつ説明する。図9は板状体の上面周縁
部および下面周縁部ならびに端面の三面を覆うよう周縁
部に成形体が圧着されて枠体として一体化された樹脂枠
体付き板状体の断面図である。図9に示す樹脂枠体付き
板状体は、たとえば成形体3が板状体7の周縁部に圧着
されて一体化することにより形成された枠体8を板状体
7の端面外側へ突出させるとともに、枠体8の外側基準
面間寸法W2を所定の寸法にしたものである。
【0057】図9に示すように、枠体8の外側基準面間
の寸法W2を所定の寸法にするよう成形体3を板状体7
に圧着する場合には、ボルト22によりストッパ20、
スペーサ21、外側台枠16を締結し、外側台枠16が
案内レール14に沿って摺動しないようにしておく。ま
た、案内ローラ50とフローティングローラ45との間
のクリアランスは、製造誤差によりもっとも薄くなった
板状体7の板厚よりも小さく設定しておく。さらに板状
体7の移動軌跡はあらかじめ図10に示す駆動ロボット
6に教示しておく。この際、板状体7の寸法のいかんに
拘らず、図8、9に示すように、たとえば板状体7の端
面7aと下立て壁支持ローラ53との間にはクリアラン
スC3が形成されるよう、駆動ロボット6に移動軌跡を
教示する。また、板状体7の上面にはかならず、フロー
ティングローラ45上部の案内ローラ50の外周下端に
より位置決めされるよう、すなわち、板状体7の端面7
aが案内ローラ50の面取り部50aにより案内される
ように、駆動ロボット6に移動軌跡を教示する。さら
に、本例の場合には、図10に示すスリット板5を使用
する必要がある。
【0058】押出し機1の先端から所定の断面形状で押
出された枠体用樹脂材料は、図示してない引取り機によ
り引取られて成形体3として圧着部材4へ送られる。ま
たこのとき、駆動ロボット6(図10参照)は板状体7
を保持して停止し、板状体7を所定位置に待機させてい
る。ついで、駆動ロボット6が駆動されて板状体7は移
動を開始する。そして、板状体7の端面は案内ローラ5
0の面取り部50aに当接して面取り部50aに案内さ
れつつわずかに下降し、案内ローラ50とフローティン
グローラ45との間のクリアランスに挿入され、その後
成形体3の噛み込み部3aに挿入される。このため、板
状体7は案内ローラ50の下端外周により上面位置を位
置決めされる。また、この際、板状体7はフローティン
グローラ45の外周上端に当接し、フローティングロー
ラ45を下方へ押圧する。このため、フローティングロ
ーラ45は圧縮コイルバネ46の付勢力に打勝って下降
(フローティング)し、板状体7は案内ローラ50とフ
ローティングローラ45に挾持されて位置決めされた状
態で円滑に、成形体3の噛み込み部3aへ挿入される。
案内ローラ50およびフローティングローラ45は、板
状体7との摩擦力により回転する。
【0059】圧着部材4へ供給された成形体3は上、下
圧着ローラ51、48、上、下立て壁支持ローラ54、
53、案内面23d、23eで包囲される画成空間10
に送り込まれ、リップ部3bを除いて上、下圧着ローラ
51、48により板状体7の周縁部に圧着され、枠体8
として一体化される。また、成形体3のリップ部3bは
上、下立て壁支持ローラ54、53の間の空隙を通過す
るため、リップ部3bが損傷することはない。さらに、
圧着ときには、成形体3の送り速度と板状体7の送り速
度は同期している。さらにまた、成形体3は、進行しつ
つ摩擦力により上、下圧着ローラ51、48、上、下立
て壁支持ローラ54、53を回転させ、内側台枠23の
案内面23d、23eに対し摺動する。したがって成形
体3の引取り抵抗は画成空間全体が案内面のような摺動
面により形成されている場合に比べて著しく減少する。
【0060】板状体7が平板でかつ板状体7に板厚偏差
がある場合には、内側台枠23はフローティングし、延
いてはフローティングローラ45、案内ローラ50、
上、下圧着ローラ51、48、上、下立て壁支持ローラ
54、53もフローティングする。したがって、成形体
3と板状体7とはつねに所定の位置関係に保持されるた
め、前述の図1、2に示す実施の形態の場合と同様の作
用効果を奏し得られる。
【0061】板状体7の周縁部に板厚方向へ向いた板反
りや板反りのばら付きがあり、かつ板状体7に板厚偏差
がある場合には、内側台枠23、延いては各ローラ4
5、50、48、51、53、54もフローティングす
る。したがって、板状体7に板反りや板反りのばら付き
があったり、板反りのある板状体7に板厚偏差がある場
合にも、成形体3と板状体7の周縁部とは変ることな
く、つねに所定の位置関係に保持できるため、前述の実
施の形態の場合と同様の作用効果を奏し得られる。
【0062】本例において、板状体7の端面を基準とし
て成形体3を板状体7に対して一体化する場合には、図
1、2で説明したと同様、ボルト22も外してスペーサ
21を除去し、外側台枠16とともに内側台枠23が案
内レール14に沿い摺動し得るようにして作業を行う。
ただし、この場合には成形体3の噛み込み部3aに挿入
された板状体7はかならず、成形体3の噛み込み部3a
奥壁と当接するよう、駆動ロボット6に移動軌跡を教示
しておく必要がある。そしてこの場合にも、成形体3と
板状体7とは変ることなく、つねに所定の位置関係に保
持できるため、前述の成形体3の幅の寸法W1を基準と
した場合と同様の作用効果を奏することができる。
【0063】また、本例においては、回転自在な上、下
圧着ローラ51、48、上、下立て壁支持ローラ54、
53、案内面23c、23dにより仕切られて画成空間
10が形成されている。このため、圧着部材4の摺動部
がわずかとなり、圧着部材4における成形体3の摩擦抵
抗が減少する。その結果、板状体7に圧着された枠体8
に形崩れが生じず、見映えの良い良好な品質の樹脂枠体
付き板状体を製造することが可能となる。
【0064】本発明に用いる板状体としては、単板のガ
ラス板のほか、合わせガラスやガラス板に透明合成樹脂
フィルムが積層された積層ガラス、複層ガラスなど、車
両や建築用の窓として用いられるものが、その用途など
に応じて適宜選択され用いられる。さらに、これらガラ
ス板が曲げ加工、強化処理、機能コーティング処理など
が施されたものであってもよい。また、ガラス板のほか
にも、いわゆる有機ガラスと呼ばれている有機透明樹脂
板や、これとガラス板との積層体なども採用できる。フ
ローティング枠をフローティングさせるのは圧縮コイル
バネのほかに、流体圧シリンダのようなものでもよい。
【0065】本発明における枠体用樹脂材料としては、
加熱溶融させて使用する熱可塑性樹脂材料や、熱硬化性
または湿気硬化性樹脂材料など、押出し成形に用いられ
る材料が例示される。熱可塑性樹脂材料としてはたとえ
ばポリ塩化ビニル、塩化ビニルとエチレンの共重合体や
スチレン系、オレフィン系樹脂が例示できる。また、熱
硬化性樹脂や湿気硬化性樹脂の材料としては、ウレタン
樹脂材料やシリコン樹脂材料が例示できる。ほかに、成
形ダイから押出して、賦形した後に加熱して枠体とする
ゾル状塩化ビニルなどが用いられる。
【0066】以上のうちで、押出された成形体が表層部
のみ固化し、板状体との接合部が接着性に優れたものと
するためには、熱可塑性樹脂材料を選択することが好ま
しい。湿気硬化性樹脂材料や熱硬化性樹脂材料も、表面
のみに水分や熱を与えることによって、押出された成形
体の表層部のみを固化させることはできるが、固化の程
度の制御が困難である。一方、熱可塑性樹脂材料は、溶
融させて押出しグレードとしても、冷却またはたんに放
熱することによって、湿度の低い部分だけ固化させ得る
ため、上記のように成形体の表面のみを変形や表面あれ
の生じない程度に容易に固化させ得るからである。
【0067】枠体の形状は、その用途などに応じて適宜
決定される。したがって、板状体の片面のみ、片面と端
面、板状体の周縁部を覆うように板状体の両面に、それ
ぞれの用途などに応じて、枠体が一体化される。枠体
は、板状体表面に接合する接合面と、板状体表面に対し
立設する方向にある端面とを備える。枠体の端面は、そ
の用途などに応じた適宜の形状を有する。そのため、板
状体の端面の向く方向に枠体の端面の向く方向が完全に
一致しないこともあり得る。一方で、枠体の端面の向く
方向は、板状体表面に比べて板状体の端面の向く方向に
似かよった方向になる。したがって、本発明における成
形体の端面は、枠体の端面と同様に板状体表面に比べて
板状体の端面の向く方向に似かよった方向を向く面を意
味する。
【0068】
【発明の効果】本発明の樹脂枠体付き板状体の製造方法
およびその装置によれば、画成空間のすくなくとも一部
を回転自在な圧着ローラにより形成している。このた
め、圧着部材において成形体が摺動する部分はごくわず
かとなり、成形体に対する摩擦抵抗が減少する。その結
果、板状体に圧着された枠体に形崩れが生じず、見映え
の良い品質の良好な樹脂枠体付き板状体を製造すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の樹脂枠体付き板状体の製造方法および
その装置に用いる圧着部材の実施の形態の一例を示す正
面図である。
【図2】図1のII−II方向矢視図である。
【図3】図1に示す圧着部材における回動枠の回転中心
近傍の拡大図である。
【図4】板状体の上面一面の周縁部に成形体が圧着され
て枠体として一体化された樹脂枠体付き板状体の一例の
断面図である。
【図5】板状体の上面一面の周縁部に成形体が圧着され
て枠体として一体化された樹脂枠体付き板状体の他の例
の断面図である。
【図6】本発明の樹脂枠体付き板状体の製造方法および
その装置に用いる圧着部材の実施の形態の他の例を示す
正面図である。
【図7】図6のVII−VII方向矢視図である。
【図8】図6に示す内側台枠において上、下圧着ロー
ラ、上、下立て壁支持ローラにより形成される画成空間
の部分の拡大図である。
【図9】板状体の上面周縁部および下面周縁部ならびに
端面の三面を覆うよう周縁部に成形体が圧着されて枠体
として一体化された樹脂枠体付き板状体の断面図であ
る。
【図10】従来の樹脂枠体付き板状体の製造方法に用い
る装置を示す斜視図である。
【図11】図10に示す圧着部材に成形体が挿入される
状態を示す斜視図である。
【図12】図11のXII−XII方向矢視図である。
【符号の説明】
2 成形ダイ 3 成形体 4 圧着部材 7 板状体 8 枠体 10 画成空間 38 圧着ローラ(上圧着ローラ) 48 下圧着ローラ(圧着ローラ) 51 上圧着ローラ(圧着ローラ) 53 下立て壁支持ローラ 54 上立て壁支持ローラ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 枠体用樹脂材料を成形ダイより所定の形
    状で押出して枠体の成形体を形成し、前記成形ダイから
    所定距離離れた位置に配した圧着部材に前記成形体を進
    入させるとともに、圧着部材に板状体を挿入し、板状体
    の周縁部に沿うよう圧着部材を板状体に対し相対移動さ
    せて板状体の周縁部のすくなくとも片面に成形体を圧着
    する樹脂枠体付き板状体の製造方法において、前記圧着
    部材に配した圧着ローラにより、枠体の断面形状とほぼ
    同じ形状および大きさの画成空間のすくなくとも一部を
    形成し、前記画成空間に前記成形体を通過させつつ成形
    体により回転させられている圧着ローラにより前記成形
    体を板状体の周縁部に圧着することを特徴とする樹脂枠
    体付き板状体の製造方法。
  2. 【請求項2】 枠体用樹脂材料を成形ダイより所定の形
    状で押出して枠体の成形体を形成し、前記成形ダイから
    所定距離離れた位置に配した圧着部材に前記成形体を進
    入させるとともに、圧着部材に板状体を挿入し、板状体
    の周縁部に沿うよう圧着部材を板状体に対し相対移動さ
    せて板状体の周縁部の片面に成形体を圧着する樹脂枠体
    付き板状体の製造方法において、前記圧着部材に配した
    圧着ローラと圧着部材へ挿入されて移動している板状体
    とにより枠体の断面形状とほぼ同じ形状および大きさの
    画成空間を形成し、該画成空間に前記成形体を通過させ
    つつ成形体により回転させられている圧着ローラにより
    前記成形体を板状体の周縁部に圧着することを特徴とす
    る樹脂枠体付き板状体の製造方法。
  3. 【請求項3】 枠体用樹脂材料を成形ダイより所定の形
    状で押出して枠体の成形体を形成し、前記成形ダイから
    所定距離離れた位置に配した圧着部材に前記成形体を進
    入させるとともに、圧着部材に板状体を挿入し、板状体
    の周縁部に沿うよう圧着部材を板状体に対し相対移動さ
    せて板状体の周縁部の両面に成形体を圧着する樹脂枠体
    付き板状体の製造方法において、前記圧着部材に配した
    上、下圧着ローラにより枠体の断面形状とほぼ同じ形状
    および大きさの画成空間を形成し、該画成空間に前記成
    形体を通過させつつ、成形体により回転させられている
    上、下圧着ローラにより前記成形体を板状体の周縁部に
    圧着することを特徴とする樹脂枠体付き板状体の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 枠体用樹脂材料を成形ダイより所定の形
    状で押出して枠体の成形体を形成し、前記成形ダイから
    所定距離離れた位置に配した圧着部材に前記成形体を進
    入させるとともに、圧着部材に板状体を挿入し、板状体
    の周縁部に沿うよう圧着部材を板状体に対し相対移動さ
    せて板状体の周縁部の両面に成形体を圧着する樹脂枠体
    付き板状体の製造方法において、前記圧着部材に配した
    上、下圧着ローラと成形体の端面を支持する上、下立て
    壁支持ローラとにより枠体の断面形状とほぼ同じ形状お
    よび大きさの画成空間を形成し、該画成空間に前記成形
    体を通過させつつ成形体により回転させられている上、
    下圧着ローラにより前記成形体を板状体の周縁部に圧着
    することを特徴とする樹脂枠体付き板状体の製造方法。
  5. 【請求項5】 枠体用樹脂材料を所定の形状で押出して
    枠体の成形体を形成するための成形ダイと、該成形ダイ
    から所定距離離れて配され、板状体の周縁部に沿うよう
    板状体に対し相対移動して挿入された成形体を板状体の
    周縁部のすくなくとも片面に圧着する圧着部材とを備え
    た樹脂枠体付き板状体の製造装置において、前記圧着部
    材に、成形体を通過させつつ板状体の周縁部に圧着する
    画成空間のすくなくとも一部を形成するための圧着ロー
    ラを回転自在に設け、前記画成空間を枠体の断面形状と
    ほぼ同じ形状および大きさとしたことを特徴とする樹脂
    枠体付き板状体の製造装置。
  6. 【請求項6】 枠体用樹脂材料を所定の形状で押出して
    枠体の成形体を形成するための成形ダイと、該成形ダイ
    から所定距離離れて配され、板状体の周縁部に沿うよう
    板状体に対し相対移動して挿入された成形体を板状体の
    周縁部の片面に圧着する圧着部材とを備えた樹脂枠体付
    き板状体の製造装置において、前記圧着部材に、挿入さ
    れた板状体と協働して成形体を通過させつつ板状体の周
    縁部に圧着する画成空間を形成するための圧着ローラを
    回転自在に設け、前記画成空間を枠体の断面形状とほぼ
    同じ形状および大きさとしたことを特徴とする樹脂枠体
    付き板状体の製造装置。
  7. 【請求項7】 枠体用樹脂材料を所定の形状で押出して
    枠体の成形体を形成するための成形ダイと、該成形ダイ
    から所定距離離れて配され、板状体の周縁部に沿うよう
    板状体に対し相対移動して挿入された成形体を板状体の
    周縁部の両面に圧着する圧着部材とを備えた樹脂枠体付
    き板状体の製造装置において、前記圧着部材に、成形体
    を通過させつつ板状体の周縁部に圧着する画成空間を形
    成するための上、下圧着ローラを回転自在に設け、前記
    画成空間を枠体の断面形状とほぼ同じ形状および大きさ
    としたことを特徴とする樹脂枠体付き板状体の製造装
    置。
  8. 【請求項8】 上、下圧着ローラと協働して枠体の断面
    形状とほぼ同じ形状および大きさの画成空間を形成する
    よう、成形体端面の立て壁を支持する上、下立て壁支持
    ローラを設けた請求項7に記載の樹脂枠体付き板状体の
    製造装置。
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