JP2001047309A - レンズ加工方法 - Google Patents

レンズ加工方法

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JP2001047309A
JP2001047309A JP11224609A JP22460999A JP2001047309A JP 2001047309 A JP2001047309 A JP 2001047309A JP 11224609 A JP11224609 A JP 11224609A JP 22460999 A JP22460999 A JP 22460999A JP 2001047309 A JP2001047309 A JP 2001047309A
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  • Grinding And Polishing Of Tertiary Curved Surfaces And Surfaces With Complex Shapes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 工具の公差によらず、高精度の加工を行う。 【解決手段】 レンズの周面を切削加工するヤゲンカッ
タ部Y1、Y2の寸法を実測して工具寸法実測データを
取得する工程と、レンズ枠形状データに従ってカッタで
レンズの周面をヤゲン加工する工程と、カッタでレンズ
の周面を加工した後のレンズ寸法を割り出す際に、該レ
ンズ寸法を工具寸法実測データに基づいて算出する工程
と、該算出したレンズ寸法に基づいてレンズ周面エッジ
部の面取り加工をエンドミルで行う工程とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、眼鏡レンズ等の被
加工レンズをレンズ枠に枠入れするため、該被加工レン
ズの周縁を所定形状に加工するレンズ加工方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、眼鏡レンズをレンズ枠に枠入れす
るために所定の周縁形状に加工する場合、例えば砥石で
レンズ周面を研削したり、カッタでレンズ周面を切削し
たりすることで、被加工レンズをレンズ枠形状データに
従った所定の周縁形状に仕上げている。この場合、工具
である砥石やカッタとしては、所定の公差で製作された
ものが一般的には使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、例えば、前
述のように周面加工したレンズの周面エッジ部に精密な
糸面取りを施すような場合、前記の砥石やカッタで周面
加工した後で、面取り工具をレンズの周面エッジ部に正
確に位置合わせしなければならない。そのためには、周
面加工した段階で、レンズの周面エッジ部の位置データ
を高精度で把握していなければならない。
【0004】この点、従来では、公差の範囲で製作され
た工具の標準的な寸法データを用いて、前記の周面エッ
ジ部の位置データを割り出している。
【0005】しかし、実際の工具には公差の範囲のバラ
ツキがあり、前述の標準的な寸法データを用いて周面エ
ッジ部の座標を割り出しても、その座標データには公差
レベルの誤差が含まれていることになる。従って、その
ようにして求めたレンズ周面エッジ部の座標データに基
づいて以降の面取り加工を行っても、精度の良い面取り
加工を行うことはできない。
【0006】本発明は、上記事情を考慮し、工具の公差
によらず、高精度の加工を行うことのできるレンズ加工
方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、眼鏡
用の被加工レンズの周縁をレンズ枠形状データに従って
加工するレンズ加工方法において、前記被加工レンズの
周面を加工する工具の寸法を実測して工具寸法実測デー
タを取得する工程と、前記レンズ枠形状データに従って
前記工具で被加工レンズの周面を加工する工程と、前記
工具で被加工レンズの周面を加工した後のレンズ寸法を
割り出す際に、該レンズ寸法を前記工具寸法実測データ
を用いて算出する工程と、該算出したレンズ寸法に基づ
いて以後の加工を行う工程と、を有することを特徴とす
る。
【0008】請求項2の発明は、請求項1において、前
記工具がカッタであり、前記被加工レンズの周面を加工
する工程において、前記レンズ枠形状データに従ってカ
ッタにより被加工レンズの周面を切削することを特徴と
する。
【0009】本発明のレンズ加工方法では、予め工具の
寸法を実測することにより工具寸法データを正確に把握
しておき、加工後のレンズ寸法を割り出す際に、実測し
た工具寸法実測データに基づいてレンズ寸法を算出する
ようにしている。従って、算出したレンズ寸法に公差レ
ベルの誤差が含まれないようにすることができ、高精度
のレンズ寸法割り出しが可能になり、この割り出したデ
ータに基づいて以後の加工を行うことにより高精度の加
工ができるようになる。
【0010】工具は砥石でもカッタでもよく、例えば、
ヤゲン溝があるカッタの場合には、ヤゲン溝の底部を基
準点にして、各部の主要寸法(径や基準点からの距離な
ど)を実測しておく。その場合の主要寸法は、加工後の
レンズ寸法に影響を与える可能性のあるもの全てであ
る。
【0011】請求項3の発明は、請求項1または2にお
いて、前記以後の加工として、レンズ周面とレンズ面と
の交差エッジ部の面取り加工を行うことを特徴とする。
【0012】工具寸法を正確に実測した場合、その実測
データに基づいて、周面加工後のレンズ周面エッジ部の
座標を精度良く割り出すことができる。従って、その座
標データを利用することで、周面エッジ部への面取り加
工を精度良く行うことができる。
【0013】請求項4の発明は、請求項3において、前
記面取り加工をボールエンドミルの先端アール部で行う
ことを特徴とする。
【0014】ボールエンドミルの先端でレンズの面取り
を行う場合、周面加工したレンズの周面エッジ部に対す
るボールエンドミルの位置決めを極めて精度よく行わな
ければならないが、工具寸法実測データに基づいてエッ
ジ部の座標を求めると、実際にその工具で加工した状態
におけるレンズ寸法を高精度で求めることができるの
で、ボールエンドミルを精度良くエッジ部に対して位置
決めすることができ、面取り加工を精度良く行うことが
できる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。ここではまず、本発明のレンズ加工
方法を実施するためのレンズ加工装置を説明する。本発
明の加工方法は、このレンズ加工装置でレンズ加工を行
う際に実施される。図1はレンズ加工装置の全体構成を
示す斜視図、図2は同全体構成を示す平面図、図3は同
全体構成を装置手前側から見た正面図である。
【0016】この加工装置10は、従来一般的に知られ
ている、砥石でレンズ周面を研削する研削式のものでは
なく、回転切削工具でレンズ周面を強制切削する切削式
レンズ加工装置である。この種の切削式レンズ加工装置
は、プラスチックレンズの場合に有効であり、加工効率
の向上を図ることができる。
【0017】この加工装置10は、各機構部が基台11
に取り付けられることにより構成されている。基台11
の基板11aは水平に設けられており、この基板11a
上には、レンズ保持ユニット12と、レンズの周面切削
加工を行うカッタ回転機構部13と、溝加工並びに面取
り加工を行うエンドミル回転機構部14とが設けられて
いる。これらは、基板11a上のほぼ同じ平面内にレイ
アウトされ、カッタ回転機構部13とエンドミル回転機
構部14とが、共に装置の手前側に配置され、レンズ保
持ユニット12が装置に奥側に配置されている。
【0018】また、基板11aには測定ユニット15が
設けられている。測定ユニット15は、レンズ形状測定
手段としての測定ヘッド16を有しており、該測定ユニ
ット16は、カッタ回転機構部13とエンドミル回転機
構部14との干渉を避けるために、カッタ回転機構部1
3とエンドミル回転機構部14の上方の空きスペースに
配設されている。
【0019】レンズ保持ユニット12は、被加工レンズ
1を保持すると共に、レンズ周方向の加工位置を移動す
るために、被加工レンズ1をレンズ中心回りに周回させ
るものである。カッタ回転機構部13は、被加工レンズ
1の周縁を強制切削するカッタ(周面加工手段)131
を有しており、該カッタ131を水平な軸回りに回転さ
せることで、被加工レンズ1の周面の平切削並びにヤゲ
ン切削を行うものである。エンドミル回転機構部14
は、溝彫り加工手段及び面取り加工手段としてボールエ
ンドミル(以下、単に「エンドミル」という)141を
有しており、該エンドミル141を水平な軸回りに回転
させることで、レンズ1の周面に溝(この溝は、リムレ
スフレームにレンズを装着する際にナイロンなどの糸を
通すためのもの)を形成したり、被加工レンズ1の周面
とレンズ面との交差エッジ部に面取りを施したりするも
のである。
【0020】測定ユニット15は、レンズ1のコバ厚及
びコバ厚方向のレンズ位置を測定する測定ヘッド16を
有しており、該測定ヘッド16を必要に応じて上下方向
に旋回させることのできるものである。
【0021】レンズ保持ユニット12は、後述する機構
により、基板11aの面と平行で且つカッタ131の軸
と垂直な方向(以後Y軸方向と呼ぶ)にスライド可能に
設けられると共に、基板11aの面と平行で且つカッタ
131の軸と平行な方向(以後Z軸方向と呼ぶ)にスラ
イド可能に設けられている。
【0022】カッタ回転機構部13は、基板11a上に
固定されている。カッタ回転機構部13のカッタ131
はスピンドル132に取り付けられており、カッタ回転
用モータ133の回転をベルト134でスピンドル13
2に伝えることで、自身の軸芯回りに回転させられる。
【0023】基板11aには切り込み動作機構部24が
設けられている。切り込み動作機構部24は、レンズ保
持ユニット12をY軸方向に移動させて、レンズ1をカ
ッタ131やボールエンドミル141に対して切り込み
動作させる機構である。
【0024】基板11aの下側には、加工粉の吸引除去
手段を構成する図示略のダクトが配されており、そのダ
クトが、基板11aに開口された掃除口993に接続さ
れている。掃除口993の上方には、空気噴射手段とし
てのエアー噴射ノズル992が複数配されている。これ
らエアー噴射ノズル992は、カッタ131の近傍及び
エンドミル141の近傍に配されており、レンズ保持ユ
ニット12に装着された被加工レンズ1に対して周面切
削加工や溝彫り加工あるいは面取り加工を行っていると
きの加工粉をエアー噴射ノズル992で吹き飛ばし、吹
き飛ばした加工粉を掃除口993から吸引除去するよう
になっている。
【0025】レンズ加工装置10の各機構部は、基板1
1a下側等に設けられた後述の制御装置(図示略)によ
って、電気的に制御される。
【0026】基台11の基板11a上には、Y軸方向に
移動するYテーブル20が設けられている。このYテー
ブル20は、Y軸方向に向くように基板11aに固定さ
れた平行な2本のレール21、21上に摺動可能に設け
られると共に、前述の切り込み動作機構部24と連結さ
れており、該切り込み動作機構部24によりY軸方向へ
移動制御される。
【0027】Yテーブル20の上面には、Z軸方向に向
くように2本のレール31、31が固定されている。こ
れらレール31、31には、Zテーブル30が摺動可能
に設けられている。Zテーブル30は、Yテーブル20
上に固定されたZテーブル移動機構部(レンズをその軸
芯方向に移動させる軸芯方向移動機構部)33によって
移動制御される。Zテーブル移動機構部33には、Z軸
用モータ331が設けられている。Z軸用モータ331
の回転軸には、ボールネジ332が連結されており、こ
のボールネジ332には、Zテーブル30に固定された
スライドブロック333が螺合している。Z軸用モータ
331は、後述の制御装置からの指令に応じて、正逆両
方向に回転する。
【0028】Z軸用モータ331が回転することによ
り、ボールネジ332が回転する。そして、このボール
ネジ332の回転によってスライドブロック333が移
動し、スライドブロック333と一体にZテーブル30
が、レール31,31に沿って移動する。Zテーブル3
0の上面には、レンズ保持ユニット12が固定されてい
る。
【0029】図4はレンズ保持ユニット12の詳細構成
を示す平面図である。レンズ保持ユニット12は、カッ
タ131(図2参照)の軸と平行なレンズ保持軸121
を有している。レンズ保持軸121は、レンズ保持ユニ
ット12内の回転機構部によって回転させられる。レン
ズ保持軸121の先端には、レンズホルダ受け121a
が固定され、レンズホルダ受け121aには、被加工レ
ンズ1が固定されたレンズホルダ19が着脱自在に取り
付けられている。
【0030】また、レンズ保持ユニット12には、前記
レンズ保持軸121と同軸に、レンズ押さえ軸(これも
レンズ保持軸と言える)122がアーム部122bを介
してレンズ保持軸121方向にスライド可能に取り付け
られている。レンズ押さえ軸122は、エアシリンダ1
23の圧力を受けてレンズ1側に移動し、その先端のレ
ンズ押さえ122aによってレンズ1を押圧し、レンズ
保持軸121との間でレンズ1を挟み込んで保持する。
【0031】この場合、レンズホルダ19の端面(凹面
状に形成されている)に、両面接着パッド191を介し
て、レンズ1の凸側レンズ面1Aが接着されており、レ
ンズ押さえ122aは、レンズ1の凹側レンズ面1Bに
圧接する。また、レンズ押さえ122aは、レンズ押さ
え軸122の先端に全方向揺動自在に取り付けられてお
り、レンズ1の凹側レンズ面1Bに片当たりせずに、バ
ランスよく圧接するようになっている。
【0032】レンズ保持ユニット12のケース12a内
に設けられた前記エアーシリンダ123は、外部に設け
られた図示されていないエアーポンプから送られるエア
ーの圧力によって、そのロッド123aをZ軸方向に移
動させる。ロッド123aの先端には、アーム123b
が固定され、ロッド123aと一体に移動するように設
けられている。このアーム123bには、ガイドテーブ
ル123c及びレンズ押さえ軸122のアーム部122
bが固定されている。レンズ押さえ軸122は、ケース
12aに形成されたZ軸方向に延びる長穴12bに沿っ
て移動できるように設けられている。レンズ押さえ軸1
22の先端には、レンズ押さえ122aがZ軸周りに正
逆自由回転できるよう設けられている。
【0033】ガイドテーブル123cは、レール台12
4の側面にZ軸方向に平行となるように設けられたレー
ル124aに摺動可能に嵌合している。これにより、エ
アーシリンダ123のロッド123aが移動すると、こ
れと一体にアーム123b、ガイドテーブル123c、
及びレンズ押さえ軸122がZ軸方向に移動して、レン
ズ押さえ122aがレンズ1に対して圧接したり、離間
したりする。
【0034】また、ケース12a内には、レンズ回転用
モータ125が設けられている。このレンズ回転用モー
タ125の軸125aには、カップリング125bを介
して小径のギア125cが連結されている。このギア1
25cは、大径のギア125dに連結されている。さら
にギア125dの同軸にはプーリ125eが設けられて
おり、このプーリ125eは、ベルト125fを介し
て、前記軸121上に固定されたプーリ121bに連結
されている。
【0035】これにより、レンズ回転用モータ125が
駆動されると、軸125aの回転がカップリング125
b、ギア125cに伝達され、さらに、ギア125dで
減速され、この減速された回転がプーリ125e、ベル
ト125f、プーリ121bを介してレンズ保持軸12
1に伝達され、レンズ1が回転する。
【0036】また、レンズ保持軸121にはスリット板
121cが固定されており、このスリット板121cの
回転位置を、ケース12a内に固定された光センサ12
6が検出することにより、レンズ保持軸121に保持さ
れたレンズ1の原点位置が検出される。
【0037】このような構成のレンズ保持ユニット12
では、レンズホルダ受け121aにレンズ1が固定され
ると、エアシリンダ123が駆動して、レンズ押さえ軸
122が図面左側に移動する。そして、レンズ1をレン
ズ押さえ122aによって押圧することにより、レンズ
1が固定される。レンズ1の加工時及びレンズ測定時
は、レンズ回転用モータ125が駆動して、レンズ保持
軸121が回転し、それによりレンズ1が回転する。ま
た、レンズ1が回転することにより、レンズ押さえ12
2aも一体に回転する。
【0038】図5(a)はY軸方向移動機構としての切
り込み動作機構部24の概略構成を示す平面図、図5
(b)は(a)図のVb−Vb矢視図である。切り込み
動作機構部24は、基板11aの開口下面に取り付けた
凹形部材68の凹部上面に固定されている。凹形部材6
8の凹部上面には、間隔をおいて2つの軸受支持部材6
1、61が設けられ、これら支持部材61、61にY軸
方向を向いたボールネジ62が回転自在に取り付けられ
ている。ボールネジ62の一端は、凹形部材68に固定
された切り込み用モータ63の軸と連結されている。
【0039】切り込み用モータ63は、後述の制御装置
からの指令に従って正逆両方向に回転し、この切り込み
用モータ63の回転と連動してボールネジ62が回転す
る。ボールネジ62には、移動ブロック64が螺合され
ており、この移動ブロック64が、前述したYテーブル
20に連結されている。よって、Yテーブル20及びレ
ンズ保持ユニット12は、切り込み動作機構部24の移
動ブロック64と一体にY軸方向に移動する。これによ
り、レンズ1のカッタ131への切り込み動作が行われ
る。
【0040】移動ブロック64にはスイッチ片641が
取り付けられている。このスイッチ片641は、移動ブ
ロック64が切り込み量計測の基準となる原点位置にあ
るときに、凹形部材68に固定された光センサ642を
オンにする。また、移動ブロック64が一方のリミット
位置にあるときに、凹形部材68に固定された光センサ
643をオンにする。また、移動ブロック64が他方の
リミット位置にあるときに、凹形部材68に固定された
光センサ644をオンにする。
【0041】次に、エンドミル回転機構部14について
説明する。エンドミル回転機構部14は、カッタ回転機
構部13のカッタ131に隣接して配設されており、基
板11aの上に、エンドミル141の軸線を、レンズ保
持ユニット12のレンズ保持軸121及びレンズ押さえ
軸122と垂直な方向で且つ基板11aと平行な方向に
向けて固定されている。しかも、エンドミル141の軸
線とカッタ131の軸線とレンズ保持軸121及びレン
ズ押さえ軸122の軸線は、同じ高さに位置している。
エンドミル回転機構部14には、エンドミル141を回
転駆動するスピンドルモータ142が設けられている。
【0042】次に、図6〜図8を参照して測定ユニット
15について説明する。測定ユニット15は、一対のス
タイラス161,162を備えた測定ヘッド16を有す
る。図8に示すように、測定ヘッド16は、基板11a
上に間隔をおいて立設した2つの支持壁151,151
に、旋回軸152を介して取り付けられている。旋回軸
152は、カッタ131の軸と平行に配されており、支
持壁151,151の上端近くの高さに、上下方向回動
可能に支持されている。この旋回軸152には、測定ヘ
ッド16の下方に突設した2本のアーム163,163
が固定されており、これにより、旋回軸152を回すこ
とで、測定ヘッド16が、図6(a)及び図7(a)に
示すアンロード位置(測定に供しないときの待避位置)
と、図6(b)及び図7(b)に示すロード位置(測定
に供するときの位置)との間で回動するようになってい
る。
【0043】旋回軸152は一端が片方の支持壁151
から水平方向に突出しており、この突出端が、基板11
a上に架台154を介して固定されたエア駆動式の測定
ヘッド回転アクチュエータ155の回転軸155aに、
カップリング152aを介して連結されている。測定ヘ
ッド16は、エア駆動式の回転アクチュエータ155に
よってアンロード位置とロード位置とに移動させられる
ので、アンロード位置とロード位置には、測定ヘッド1
6が確実に止まるように、ストッパ156、157が設
けられている(図6参照)。ストッパ156、157
は、非旋回側の部材、つまり支持壁151に固定された
ブラケット156a、157aに設けられており、これ
らのストッパ156、157に測定ヘッド16の特定箇
所が当たることで、測定ヘッド16の位置決めが行われ
るようになっている。
【0044】アンロード位置側のストッパ156は、特
に正確な位置決め機能を発揮する必要のないものである
が、ロード位置側のストッパ157は、測定ヘッド16
による計測精度に影響を及ぼすため、きわめて正確な位
置決め機能を発揮する必要がある。そのため、ロード側
のストッパ157としては、位置決め位置を精度よく調
整できるマイクロヘッド(1/1000mm)が用いら
れている。このマイクロヘッド式のストッパ157で位
置決めすることにより、ロード位置に移動させられた測
定ヘッド16のスタイラス161、162は、レンズ保
持軸121の回転中心やカッタ131の回転中心と同一
の高さレベルに正確に保持される。
【0045】また、回転アクチュエータ155で測定ヘ
ッド16をアンロード位置またはロード位置に移動した
とき、ストッパ156、157に測定ヘッド16の特定
箇所が衝突すると衝撃が生じるおそれがあるので、測定
ヘッド16のアーム163及び支持壁151に固定され
たブラケット156aには、衝撃吸収作用を果たす緩衝
器(ショックアブソーバー)158、159が設けられ
ている。これらの緩衝器158、159は、測定ヘッド
16がストッパ156、157に当たる直前に、相手側
部材に当接して緩衝作用を発揮し、ストッパ156、1
57への測定ヘッド16の当たりを軟らかくする役目を
果たす。
【0046】また、測定ヘッド16をロード位置に移動
したときには、ロード位置に測定ヘッド16が倒れてい
ることを確認しておく必要があるので、図6、図7に示
すように、ロード位置側には、支持壁151に固定され
たブラケット160aに光学センサ160を設けて、測
定ヘッド16の有無を検出するようにしている。
【0047】このようにロード位置とアンロード位置間
で旋回可能に構成されることで、測定ヘッド16は、必
要なときに、上方から測定すべき位置(ロード位置)に
供給され、不必要なときには、上方の待避位置(アンロ
ード位置)へ待避することができようになっている。従
って、こうしてカッタ131やエンドミル141による
作業の邪魔にならないように測定ヘッド16が搭載され
ていることにより、いったんレンズ保持ユニット12に
よりレンズ1を保持したら、測定から加工までチャッキ
ングを解かずに、ワンチャックで作業を進めることがで
きる。また、特殊な場合として、レンズ1の加工途中で
必要に応じて測定を実行する場合にも、レンズ1のチャ
ッキングを解かずに、そのままレンズ1を保持した状態
で、レンズ1のコバ厚等を測定することができる。
【0048】測定ヘッド16の具体的な構成を述べる
と、図2や図7(a)に示すように、測定ヘッド16に
は、レンズ保持ユニット12に保持された被加工レンズ
1の凸側レンズ面及び凹側レンズ面に接触する一対のス
タイラス(測定子)161,162が設けられている。
一対のスタイラス161、162は、レンズ厚み方向
(旋回軸152と平行な方向)に平行な一直線上に位置
しており、互いに球状の先端部を対向させて配されてい
る。
【0049】図9は測定ヘッド17の原理構成を示す図
である。各スタイラス161、162は、図示しない案
内機構により平行移動するように配されたアーム16
4、165に取り付けられている。スタイラス161
(もう一方のスタイラス162も同じ構成)は、図9
(b)、(c)に詳細を示すように、棒状のスタイラス
本体161aの先端に、真球状のスチールボール(摩耗
や形状変形に強い超鋼製の2φ程度の鋼球)161bを
取り付けた構造のものである。スタイラス本体161a
の側面には平坦面が形成されており、スチールボール1
61bは、その平坦面側に寄せてスタイラス本体161
aに偏心して溶接により取り付けられている。
【0050】この場合、スタイラス本体の真ん中にスチ
ールボールを取り付けることがまず考えられるが、そう
すると取付誤差や加工誤差により実際は真ん中から外れ
た位置にスチールボールが付いてしまうおそれが大き
く、そうするとスタイラスの中心座標のずれ補正が難し
い。この点、前記のようにスタイラス本体161aの側
面に平坦面を形成し、その平坦面の延長面上にスチール
ボール161bの外周が接するようにスチールボール1
61bを取り付けるようにすれば、スチールボール16
1bの中心位置は、スタイラス本体161aの平坦面か
らスチールボール161bの半径分の距離のところに配
置されることになる。従って、正確にスチールボール1
61bの中心位置座標を把握することができるようにな
り、それを測定に反映させることができる。
【0051】このようなスタイラス161、162を取
り付けたアーム164、165は、平行移動することに
より、相互の間隔を開いたり閉じたりする。アーム16
4、165は、バネ(図示例では圧縮バネ)166a,
167aを内蔵したリニアエンコーダ166、167の
可動子166b、167bに連結されおり、バネ166
a,167aによって互いに閉じ方向に付勢されてい
る。リニアエンコーダ166、167は、可動子166
b、167bの移動位置を電気的に検出するもので、各
リニアエンコーダ166、167によりスタイラス16
1,162の位置が検出される。
【0052】上記のようにスタイラス161、162
は、バネ166a,167aによって閉じ方向に付勢さ
れていて自動的に閉じるが、開き方向には何らかの駆動
機構で動かしてやらなければならない。そこで、アーム
164、165の上方には、一対のプーリ171、17
2に巻回されたループ状のベルト173が配され、プー
リ171をスタイラス開閉用DCモータ170で回転さ
せてベルト173を周回動させることにより、ベルト1
73に設けた係合片173a、173bで、アーム16
4,165を引っ掛けて、開き方向に動かすようになっ
ている。
【0053】なお、この場合も、光センサ174、17
5で係合片173aの位置を検出することにより、スタ
イラス161、162が開いているか閉じているかを検
出できるようになっている。また、光センサ176、1
77によって、各アーム164、165が原点位置にあ
るか否かを検出できるようになっている。
【0054】図10、図11に測定ヘッド16のスタイ
ラス161、162によるレンズ位置の測定の原理を示
す。スタイラス161、162は、レンズ保持軸121
と平行な同一直線上で対向している。ここで、図9のベ
ルト173を駆動して、スタイラス161、162を開
いた状態で、両スタイラス161、162の先端間にレ
ンズ1を移動し、ベルト173を反対側に戻すと、リニ
アエンコーダ166、167内のバネ166a、167
aの作用で、スタイラス161、162が閉じて、図1
0に示すように、一方のスタイラス161はレンズ1の
凸側レンズ面1Aに先端が当接し、他方のスタイラス1
62はレンズ1の凹側レンズ面1Bに先端が当接する。
【0055】今、レンズ枠形状データ(=形状データ)
に基づいてレンズ1を移動制御すると、図11に示すよ
うに、スタイラス161、162は、形状データに沿っ
た軌跡Sをトレースする。
【0056】例えば、形状データとして動径情報(ρi,
θi)が与えられている場合、動径長ρiに基づく量だ
け切り込み動作機構部24を制御することで、レンズ1
がスタイラス161、162に対してレンズ半径方向に
移動し、スタイラス161、162が、レンズ保持軸1
21の中心軸線から動径長ρiの位置に位置付けられ
る。また、動径角θiに基づく量だけレンズ保持ユニッ
ト12のレンズ回転機構部を制御することで、レンズ1
がスタイラス161、162に対して動径角θiだけ回
転させられる。スタイラス161、162の先端は、レ
ンズ1の凸側レンズ面1A及び凹側レンズ面1B上をト
レースするので、スタイラス161、162の移動量を
リニアエンコーダ166、167で検出することによ
り、動径情報に対応したコバ厚方向(Z軸方向)のレン
ズ位置データ(Zi)を得ることができる。そして、こ
の検出動作を動径情報(ρi,θi)の全てについて実行
することで、レンズ動径形状軌跡(ρi,θi)上におけ
る凸側レンズ面1Aの位置データ及び凹側レンズ面1B
の位置データ(ρi,θi,Zi)を得ることができる。
そして、これら凸側レンズ面1Aの位置データ及び凹側
レンズ面1Bの位置データにより、レンズ動径形状軌跡
(ρi,θi)上におけるレンズ厚さ(コバ厚)を算出す
ることができる。
【0057】次にカッタ回転機構部13のカッタ131
について説明する。図12はカッタ131の構成を示し
ている。このカッタ131は、図12(b)に示すよう
に、外周面に突出した形の2枚の切削刃131aを有し
ており、切削刃131aは円周方向に180度間隔で設
けられている。カッタ131は、図12(a)に示すよ
うに、小ヤゲン溝Y1aを有する小ヤゲンカッタY1
(例:メタルフレーム用)と、大ヤゲン溝Y2aを有す
る大ヤゲンカッタY2(例:プラスチックセルフレーム
用)と、ヤゲン溝のない平削り用カッタH1(例:縁無
しフレーム用)との3つのカッタを同一軸線上に並べて
一体に連結したものであり、加工種目に応じて各カッタ
部分を使い分けられるようになっている。
【0058】ヤゲン溝Y1a、Y2aは、図12(c)
に示すようになっている。ヤゲン角度は例えば110〜
125度、ヤゲン高さは、小ヤゲンの場合は例えば0.
4〜0.68mm、大ヤゲンの場合は例えば0.7〜
0.9mmになっている。また、ヤゲン溝Y1a、Y2
aの隣りの平面部は、片側のみ例えば3.5〜5度のテ
ーパ面となっている。これは、ヤゲンの隣りにフレーム
に対する逃げを作るためである。
【0059】図13にカッタ131によるレンズ1の周
縁切削の原理を示す。カッタ131とレンズ1の干渉部
位で見ると、カッタ131は上から下に回転し、レンズ
1は下から上に回転する。そして、干渉部位でカッタ1
31の切削刃131aがレンズ1を、設定された切り込
み量だけ強制切削する。今、レンズ枠形状データ(=形
状データ)に基づいて加工プログラムを作成し、その加
工プログラムに従ってレンズ1を移動制御すると、カッ
タ131はレンズ1の移動内容に応じてレンズ1の周面
を削っていく。
【0060】平削りの場合は、平削り用カッタH1の前
の適正位置にレンズ1を位置決めして、カッタ131を
回転させながら、切り込み動作機構部24を駆動するこ
とにより加工を行う。また、ヤゲン加工の場合は、図1
4に示すように、ヤゲンカッタY1、Y2の前の適正位
置にレンズ1を位置決めして、Zテーブル移動機構部3
3のZ軸方向の移動と合わせて、カッタ131を回転さ
せながら、切り込み動作機構部24を駆動することによ
り加工を行う。図において、1aはヤゲンを示す。
【0061】図15、図16、図17(a)、(b)
に、エンドミル141による溝彫りとコバ(レンズ周
面)の両端エッジ部の面取りの原理を示す。形状加工さ
れたレンズ1の端面(周面)に溝1bを彫る場合は、図
15、図16に示すように、レンズ1を移動制御するこ
とで、回転するエンドミル141の先端に対するレンズ
端面のアプローチを行う。
【0062】アプローチが完了したら、レンズ1を回転
させながら、切り込み量を切り込み動作機構部24によ
り適当に設定する。そうすると、レンズ1の回転にとも
なって、レンズ端面に、予め設定された深さ(切り込み
量)の溝1bが連続形成される。加工中は、レンズ1の
形状データに基づいて、エンドミル141が現在接触し
ている端面位置とレンズ中心との距離を計算し、この距
離に応じてレンズ1のY軸方向の位置を移動制御する。
また、加工中は、形状データに基づいて、端面の特定の
位置、例えば端面の幅方向(コバ厚方向)の中心位置、
あるいは、レンズ前面(凸側レンズ面1A)から一定距
離の位置にエンドミル141の先端が常に位置するよう
に、レンズ1をZ軸方向に移動制御する。
【0063】このような制御を継続してレンズ1が1回
転することにより、レンズ端面には溝1bがレンズ全周
にわたって形成される。エンドミル141は、元の開始
点に戻ると、アプローチのときとは逆方向に移動してレ
ンズ1から離れる。
【0064】また、コバの両端エッジ部(レンズ周面と
レンズ面との交差エッジ部)に割れや欠け防止のための
糸面取りを施す場合は、図17に示すように、エンドミ
ル141の先端のR部を利用する。図(a)はレンズ周
面に溝1bを加工したものについて面取りを行う場合、
図(b)はレンズ周面にヤゲン1aを加工したものにつ
いて面取りを行う場合をそれぞれ示している。凸面側の
エッジ部1cや凹面側のエッジ部1dをエンドミル14
1の先端で落とす場合、エンドミル141の先端R部の
肩部分を利用する。
【0065】このとき、エッジ部1c、1dの位置座標
データを利用して、エンドミル141に対するレンズ1
の位置出し(面取りのための)を行う。つまり、エッジ
部1c、1dの形状等により面取り寸法(ΔZ,ΔY)
がほぼ決まるから、面取りを行うエンドミル141の中
心位置及びR部の半径とエッジ部1c,1dの位置デー
タとを計算に入れることで、レンズ1のエッジ部1c、
1dとエンドミル141の先端間の相互位置関係であ
る、取り代Q11、Q12、Q21、Q22が決まる。
よって、エンドミル141の中心の座標と、前記取り代
Q11、Q12、Q21、Q22のデータにより、制御
すべきレンズ1のエッジ部1c、1dの位置座標データ
を決定することができ、その位置座標データに基づい
て、レンズ1をY軸方向及びZ軸方向に位置制御すると
共に周回動作させることにより、適正な面取りのための
レンズ1とエンドミル141の相互位置出しが行われ
る。つまり、レンズ1をY軸方向及びZ軸方向に移動し
且つ周回動作させることにより、加工すべきエッジ部1
c、1dを、固定位置で回転駆動されているエンドミル
141の先端R部に対して正確に位置出しすることがで
きる。これは、エンドミル141の形状及び位置情報と
レンズ1の位置情報とを正確に把握していることからで
きることである。なお、凸面側の面取りと凹面側の面取
りは、それぞれエンドミル141に対するレンズ1のア
プローチを含めて独立して行われる。
【0066】図18は、この加工装置10において使用
しているレンズホルダ19の構成を示す。図18(a)
に示すように、レンズホルダ19は、図4に示した筒状
のレンズホルダ受け121aの内周に嵌まる嵌合軸部1
93と、レンズホルダ受け121aの端面に当たる嵌合
軸部フランジ194と、図10に示すように、レンズ1
の凸側レンズ面1Aに両面接着パッド191を介して圧
接するレンズ保持用フランジ196とを有したパイプ状
のものである。嵌合軸部フランジ194には、レンズホ
ルダ受け121a側の突起(図示略)に嵌まる回り止め
用切欠195が形成されている。
【0067】また、レンズ保持用フランジ196の環状
端面はレンズ保持面197とされ、レンズ1の凸側レン
ズ面1Aに対応した凹球面状に形成されている。図18
(b)に示すように、この凹球面よりなるレンズ保持面
197には、両面接着パッド191との密着結合力を増
すための微小凹凸198が周方向に放射状に形成されて
おり、微小凹凸198の各山と谷は、環状のレンズ保持
面197の半径方向にほぼ一定の角度で延びている。
【0068】図18(c)、(d)は、本レンズホルダ
19のレンズ保持面197に形成した微小凹凸198の
断面形状と、該微小凹凸198に対してパッド191を
密着させた状態をそれぞれ示す図、図18(e)、
(f)は、比較例として、従来のレンズホルダにおける
微小凹凸199の断面形状と、該微小凹凸199に対し
てパッド191を密着させた状態をそれぞれ示す図であ
る。いずれも、レンズ保持面197の周方向に微小凹凸
198、199の山が連なった断面形状をなしている。
【0069】従来のレンズホルダでは、図18(e)、
(f)に示すように微小凹凸199の断面形状を、回転
方向を考慮した片斜面形にし、回転で生じるパッド19
1への食い込み作用により、パッド191との結合力を
維持するようになっていた。即ち、微小凹凸199の山
の頂点199aを境に、その回転方向前側の壁面199
bが垂直面で構成され、反対側の壁面199cが斜面で
構成されていた。
【0070】しかし、このような片斜面形の微小凹凸1
99をレンズ保持面197に形成した場合、パッド19
1に対する食い込み作用でパッド191との結合力が得
られるものの、図18(f)に示すようにパッド191
との密着度が低くなるので、必ずしも高いレンズ保持力
を発揮できないという問題があった。また、片斜面形で
あるため、パッド191との間に圧接力が作用した際
に、パッド厚が厚い場合などはアンバランスな回転力を
与えてしまい、パッド191が僅かに回転方向へずれる
ことで、高精度のレンズ保持に影響が出るおそれがあ
る。
【0071】それに対し、本レンズホルダ19(φ2
0)では、厚めの接着パッドを使用すると共にレンズ保
持面197の凹凸198の断面形状を、図18(c)、
(d)に示すように両斜面形に形成している。即ち、凹
凸198の山の頂点198aを境に、その回転方向前側
の壁面198bと、反対側の壁面198cとを、同じ傾
斜角度(45度)の斜面で構成している。
【0072】従って、図18(d)に示すように、パッ
ド191を微小凹凸198に圧接させた際に、両方の斜
面に均等にパッド191が密着することになり、接触面
積の増大により、パッドの適度な可撓性や変形性が生か
され、レンズ保持力の増大が図れる。また、同じ傾斜角
度の両斜面に均等にパッド191が圧接するので、アン
バランスな回転力が相殺されて発生しなくなり、従って
パッド191が回転ずれして、レンズの保持精度が低下
するようなこともなくなる。
【0073】また、レンズ保持力の増大が図れることに
より、レンズ保持用フランジ196の小径化を図ること
もできる。このことは、以下に述べる利点を生む。
【0074】まず、径の小さいレンズの加工が可能にな
る。この他に、レンズカーブに応じて用意していたレン
ズホルダの種類を少なくする(弱度と強度、もしくはそ
の中間に1種か2種を加える程度にする)ことができ
る。つまり、一般的には、レンズカーブに応じて使い分
けができるように、レンズ保持面197の曲率を段階的
に変えた複数種のレンズホルダ19を用意している。そ
の場合、全てのレンズカーブに応じてレンズホルダを用
意するのは現実的ではないため、1種のレンズホルダ
で、何種類か(弱度、強度、もしくはその中間の度数
用)のレンズカーブの範囲をカバーするようにしてい
る。
【0075】図19は、ある曲率のレンズ保持面197
と、レンズ面1Aの関係を示している。レンズ保持面1
97の曲率よりレンズ面1Aの曲率が大きい場合、レン
ズ保持面197の外周縁がレンズ面1Aに当たり、レン
ズ保持面197のカーブとレンズ面1Aのカーブとの間
に深さの差Fができる。この深さの差Fが大きいと、レ
ンズ保持面197とレンズ面1Aの密着度が低くなるた
め、その差が大きくならないように、レンズ面1Aに対
応したレンズホルダを用意して選択できるようにしてい
る。
【0076】ところが、同じカーブの場合でも、レンズ
保持面197(レンズ保持用フランジ196)の外径の
小径化を図ると、前述の深さの差Fを減らすことがで
き、多くのカーブのレンズに対応できるようになる。従
って、小径化したレンズホルダによれば、カバーできる
レンズカーブ範囲を広げることができ、結果として、レ
ンズホルダの種類を減らすことができる。
【0077】なお、上記の例では、レンズ保持面197
に形成した微小凹凸198の断面形状を山形にしている
が、山の頂点や谷の底をR形状にして滑らかな波形状と
してもよい。また、上記の例では、微小凹凸198の山
と谷を環状のレンズ保持面197の半径方向に連続的に
延ばしているが、微小凹凸をレンズ保持面197全体に
分散的に配置してもよい。
【0078】図20はレンズ加工装置10における制御
装置を中心とした電気的な接続関係を示すブロック図で
ある。ただし、ここでは、主要な構成のみを示す。制御
装置は、サーボモータ制御部1001とI/O制御部1
002とからなる。両制御部1001、1002は互い
にデータのやりとりを行い、且つ、図示略のホストコン
ピュータともデータのやりとりを行う。加工システム全
体を管理するホストコンピュータからは、レンズの形状
データ(動径情報、レンズ厚、外径等を含む)や加工情
報等が送られ、制御部1001、1002は、この送ら
れた形状データや加工情報に基づいて、レンズに対し必
要な加工を施す。
【0079】サーボモータ制御部1001は、X軸サー
ボモータ(レンズ回転用モータ125)、Y軸サーボモ
ータ(切り込み動作用モータ63)、Z軸サーボモータ
(Z方向移動用モータ331)の駆動制御を行う。ま
た、I/O制御部1002は、カッタ回転機構部13の
カッタ回転用モータ(TOOL用モータ)133、面取
りモータ(エンドミル回転機構部14のスピンドルモー
タ142)、レンズチャックエアーシリンダ123、測
定ヘッド用回転アクチュエータ155、冷却用エアブロ
ー1010、スタイラス開閉用DCモータ170を、制
御部や電磁弁1021〜1026を介して駆動制御し、
必要な動作を行わせる。その際、各種センサの信号を制
御に利用する。
【0080】また、I/O制御部1002は、測定用リ
ニアエンコーダ166、167の検出信号をカウンタユ
ニット1030でカウントして取り込む。更に、表示操
作部1100に対して必要な表示を行うと共に、操作信
号を取り込む。また、集塵機インターフェースや搬送ロ
ボットインターフェースに必要な信号を送る。
【0081】次に図21のフローチャートに従って、制
御部1001及び1002で行われる制御の流れを説明
する。被加工レンズ1をレンズ保持ユニット12にセッ
トしてスタートの操作を行うと、最初に、ホストコンピ
ュータより送られて来る測定軌跡データを入力する(ス
テップS1)。次いで、測定ヘッド16を下降させてロ
ード位置に位置決めし(ステップS2)、スタイラス1
61,162をレンズ1に対してローディングし(ステ
ップS3)、レンズ位置を測定して(ステップS4)、
その測定データをホストコンピュータへ送る(ステップ
S5)。
【0082】レンズの全周について測定が完了すると、
スタイラス161、162をレンズ1からアンローディ
ングし(ステップS6)、測定ヘッド16をアンロード
位置に上昇させる(ステップS7)。次に、ホストコン
ピュータより加工軌跡データを入力し(ステップS
8)、カッタ回転機構部13のモータ(TOOLモー
タ)133を回転させると共に、エアーブローを開始し
(ステップS9)、集塵機を運転する(ステップS1
0)。
【0083】そして、所定回転数でカッタ131を回す
ことで荒加工を強制切削により実施し(ステップS1
1)、次にカッタ用のモータ133の回転速度を変更し
て(ステップS12)、仕上げ加工を同じくカッタ13
1による強制切削で行う(ステップS13)。このと
き、ヤゲン加工が必要な場合は、ヤゲンカッタY1、Y
2を選択して加工を行う。
【0084】仕上げ加工が終了すると、カッタ131を
停止し(ステップS14)、面取りモータ142を回転
して(ステップS15)、エンドミル141により凸側
レンズ面及び凹側レンズ面のエッジ部に対する面取りを
行う(ステップS17)。その前に、ヤゲン加工の代わ
りに、レンズ周面に対する溝彫り加工が必要な場合に
は、面取り加工に先立って、面取りモータ142でエン
ドミル141を回して、レンズ端面の溝彫りを実行する
(ステップS16)。面取りが全周にわたり完了した
ら、面取りモータ142及びエアーブローを停止し(ス
テップS18)、集塵機も停止して(ステップS1
9)、1個のレンズの加工を終了する。
【0085】上記の荒加工及び仕上げ加工は同じカッタ
で行う。即ち、平削りの場合は平削りカッタH1、小ヤ
ゲンの場合は小ヤゲンカッタY1、大ヤゲンの場合は大
ヤゲンカッタY2を選択し、同一カッタで荒加工から仕
上げ加工まで行う。従って、工程移動を行わずにワンチ
ャックで連続的な加工が可能であり、加工時間の短縮や
装置の小型化を実現することができる。また、荒加工用
と仕上げ加工用の工具を別に用意しなくてよいので、工
具の配置スペースを小さくできる上、工具の管理も楽に
なる。
【0086】また、カッタ131でレンズ1を強制切削
するので、切り込み量を適当に設定しながら切削を進め
ることができる。従って、仕上げ形状に至るまでの過程
を、形状データに最適な加工条件で決めることができ
る。例えば、何回の回転で切削を完了するかとか、何秒
で切削を完了するかとかの目標設定が任意にできるよう
になるので、加工時間の短縮と加工精度の向上を図るこ
とができる。
【0087】また、面取り加工を溝彫り用の小径のエン
ドミル141の先端のR部(アール部)で行うので、砥
石に比べて、他の箇所との干渉が少なく、小さな面取り
を正確に仕上げることができる。特に、1個のエンドミ
ル141を溝彫り加工と面取り加工に兼用するので、工
具数を減らすことができてコスト削減に寄与することが
できるし、溝彫り加工と面取り加工を、ワンチャックの
ままほぼ連続して行うことができるため、加工時間の短
縮も図れる。また、工具の兼用により駆動系が1つで済
むため、装置の小型化及びコストの削減を図ることがで
きる。また、工具の数を増やさないため、工具の管理も
楽になる。
【0088】また、本レンズ加工装置10の場合、加工
手段としてのカッタ131やエンドミル141の上方
に、レンズ測定を行う測定ヘッド16を配置し、必要な
ときにだけ、測定ヘッド16を前に倒して、レンズ保持
ユニット12に保持されたレンズ1の測定が行えるよう
にしているので、測定ヘッド16を無理なレイアウトを
せずに加工装置10上に搭載することができる。また、
カッタ131やエンドミル141の上方の空きスペース
を有効利用して測定ヘッド16を加工装置10上に搭載
しているので、加工装置10の平面面積を拡大せずに済
み、加工装置10の小型化を図ることができる。また、
レンズ保持ユニット12にレンズを保持した状態で、測
定から加工までの一連の工程を全てこなすことができる
ので、工程移動のためのレンズの持ち替えが全くなくな
り、レンズの持ち替えによる加工精度の低下の心配もな
くなって、レンズ形状を正確に仕上げることができる。
【0089】次に、加工精度の向上や加工効率等の向上
を図るために、本レンズ加工装置10において実行され
る各種方法について説明する。
【0090】まず、このレンズ加工装置10では、カッ
タ131の回転速度、カッタ131による周面切削時の
レンズ保持軸121の回転速度(送りスピード)、周面
切削加工のためのレンズ1の周回数、溝彫り時や面取り
時のエンドミル141の回転速度、そのときのレンズ保
持軸121の回転速度(送りスピード)等を変更可能な
パラメータとして持っており、レンズ1の材種(硝種=
ここではプラスチックの種類)や度数(コバ厚)、仕上
げ加工と荒加工の加工工程の別などに応じて、それらパ
ラメータの設定を行うことにより、最適な加工条件を選
べるようになっている。
【0091】例えば、レンズ1の材種(硝種)や度数
(コバ厚)に応じてパラメータ(カッタ回転速度、レン
ズ保持軸回転速度、加工周回数)を変えることにより、
レンズ1の材種や度数によらず、加工負荷を揃えること
ができるようになって、レンズサイズやレンズ形状(ヤ
ゲン位置を含む)を正確に均一に仕上げることができる
し、加工箇所をきれいに仕上げることができる。また、
適正な加工条件の選択により、加工応力の低減を図って
レンズ軸のずれを少なくできるし、工具寿命を延ばした
り、加工時間を短縮したりすることもできる。
【0092】また、仕上げ加工と荒加工の加工工程の別
に応じて、パラメータ(カッタ回転速度、レンズ保持軸
回転速度)を変えることにより、同じカッタで加工しな
がらも、仕上げ面を良好にすることができるし、レンズ
サイズやレンズ形状(ヤゲン位置を含む)を正確に仕上
げることができる。また、適正な加工条件の選択によ
り、加工応力の低減を図ってレンズ軸のずれを少なくで
きるし、工具寿命を延ばすこともできる。
【0093】また、同じ加工工程において、カッタ13
1の回転速度やレンズの回転角速度を変えることで、切
削速度の均一化を図ることができるので、加工面を均質
な状態に仕上げることができる。
【0094】また、エンドミル141による溝彫り加工
時あるいは面取り加工時にも、レンズ1の材種(硝種=
ここではプラスチックの種類)に応じて、パラメータ
(エンドミル回転速度、レンズ保持軸回転速度)を変え
ることにより、レンズ1の材種によらず、精度良く溝や
面取り部を形成することができる。また、適正な加工条
件の選択により、工具寿命を延ばしたり、加工時間を短
縮したりすることもできる。
【0095】また、このレンズ加工装置10では、ヤゲ
ン加工の際に必要なレンズ位置データを正確に得るため
に、次に述べるような演算機能を備えている。図22を
用いて説明する。
【0096】通常、レンズ面1A、1Bの位置データを
得るためには、測定ヘッドのスタイラス161、162
を、レンズ形状データに従ってレンズ面1A、1B上で
トレースさせ、その軌跡の各点において各スタイラス1
61、162の位置を検出することにより、レンズ面の
位置1e、1fを計測している。この場合のスタイラス
161、162のトレース位置は、レンズ1がヤゲン加
工されたときに形成されるヤゲン1aの頂点のレンズ保
持軸方向の延長線ST上である。
【0097】しかし、そのようにして求めた位置データ
(1e、1fの座標データ)に基づいて、そのままヤゲ
ン加工をすると、ヤゲン1aの位置を正確に仕上げるこ
とができないという問題がある。即ち、加工した状態で
のレンズ周面におけるヤゲン1aの位置を、レンズ周面
の両端エッジ部1c、1dを基準にして精度良く出した
いのに、実際のヤゲン加工は、両端エッジ部1c、1d
の位置よりヤゲン高さSH分だけ外周側の位置1e、1
fで測定したデータに基づいて行っている。従って、ヤ
ゲン1aが高精度に仕上がらない。
【0098】そこで、予めレンズ形状データで規定され
る位置からヤゲン高さSHを引いた位置で、スタイラス
161、162をトレースさせることにより、加工後の
状態におけるレンズ周面の両端エッジ部1c、1dの位
置を予め計測して、その位置データに基づいてヤゲン加
工することが考えられている。
【0099】しかし、そうすると、スタイラス161、
162を、レンズ形状データで規定される位置よりもレ
ンズ中心側でトレースさせなくてはならないため、スタ
イラス161、162をトレースさせるためのデータ
を、予めレンズ形状データとは別に作成しなくてはなら
ない。また、レンズ中心側でトレースさせるため、最終
的に利用可能性のあるレンズ面1A、1Bの範囲に、ス
タイラス161、162の接触痕が残るおそれもある。
【0100】そこで、本レンズ加工装置10では、点1
e、1fの座標測定データと、別途与えられるレンズ1
の設計データ(動径データ、凸側レンズ面形状データ、
凹側レンズ面形状データ、レンズ厚データ、外径デー
タ)に基づいて、点1c、1dの座標値を算出するよう
にしている。この場合のレンズ1の設計データには、凸
側レンズ面1A及び凹側レンズ面1Bの形状を規定する
有限数の座標データ(ρi,θi,Zi)が含まれてお
り、非球面レンズの場合にも、凸側レンズ面1A及び凹
側レンズ面1Bの任意の点の座標を取り出すことができ
る。従って、ヤゲン頂点のレンズ保持軸方向の延長線S
H上のトレース点において測定した実測データと、この
設計データを利用することにより、点1c、1dの位置
を精度良く算出することができ、これらの点1c、1d
の座標データを用いることで、ヤゲン1aを精度良く加
工することができる。なお、設計データは、ホストコン
ピュータのレンズ設計プログラムデータから与えられる
ようになっている。
【0101】また、本レンズ加工装置10では、レンズ
形状やレンズ位置を測定する測定ヘッド16を、必要に
応じて、レンズ保持ユニット12に保持されたレンズ1
に対して、待避場所からアプローチすることができるよ
うになっているので、加工前の計測の他に、特別な場合
には、加工途中で、レンズ形状やレンズ位置を計測する
こともできる。次に、そのような加工途中で測定を実施
する場合の例について説明する。
【0102】図23は加工工程の例を示す。(a)は通
常の場合の加工工程、(b)は特別な場合(本発明の加
工方法を実施する場合)の加工工程を示す。(a)の加
工工程は、未加工レンズの段階でレンズ測定を行うも
の、(b)の加工工程は、荒加工の途中の段階でレンズ
測定を行うものである。本レンズ加工装置10では、レ
ンズの材種(硝種)や度数(コバ厚)に応じて、(a)
の加工工程か、(b)の加工工程か、を選択して加工を
実施するようにしている。このように(b)の特別な加
工工程を選択肢に設けている理由は、レンズにより、未
加工レンズの段階と荒加工の途中の段階でのレンズ測定
値に差が出る場合があり、全ての場合を(a)の通常の
加工工程で統一すると、最終仕上げ加工でヤゲン位置が
正確に仕上がらないことがあるためである。
【0103】(a)に示す通常の加工工程の場合は、最
初にレンズの測定を行う。次に荒加工を実施し、その
後、仕上げ加工を実施し、最後に面取り加工を実施し
て、最終形状のレンズを得る。荒加工は、仕上げ用の削
り代(例えば0.25〜0.35mm)を残したところ
まで行い、仕上げ加工で最後の削り代を取り除いて最終
寸法に仕上げる。
【0104】一方、(b)に示す特別な加工工程の場合
は、最初に1次荒加工を実施し、その後でレンズの測定
を実施する。図24(a)、(b)に示すように、1次
荒加工は、仕上げ寸法に対して測定可能幅SKを残した
寸法まで行う。通常の加工工程における荒加工では、残
りの仕上げ用の削り代を残すが、この程度の削り代の範
囲にスタイラス161、162をトレースさせるのは難
しい。そこで、この加工工程では、敢えて1次荒加工に
より、測定できる範囲の幅(例えば1.5〜1.8mm
程度)を残したところまで加工するのである。
【0105】何故そうするかというと、前述したよう
に、未加工レンズから一気に仕上げ用の削り代を残した
ところまで荒加工すると、特殊レンズの場合など、レン
ズの保持状態が変化する場合がある。即ち、レンズの保
持状態によっては、未加工レンズの段階では、これから
荒加工で取り除こうとする部分が補強効果を発揮して保
持バランスをとり、変形を表に現れないように留めてい
たものが、荒加工でその部分が取り除かれることによ
り、補強効果がなくなって、保持変形が表に現れる場合
がある。従って、そのような場合、未加工レンズの段階
でレンズ測定値を求めても、実際に荒加工した後の段階
ではその当初のレンズの位置データが変わってしまい信
頼性が低下してしまうからである。
【0106】このように、1次荒加工を行った段階でレ
ンズ測定を実施し、レンズ保持の変形を受けない状態で
コバ厚を含むレンズ情報を得たら、その後で2次荒加工
により、仕上げ用の削り代を残した段階まで取り除き、
後は通常の場合の加工工程と同様に、仕上げ加工を実施
し、最後に面取り加工を実施して、最終形状のレンズを
得る。
【0107】このように荒加工の途中の段階でレンズ測
定を実施することにより、信頼性の高いレンズ測定値を
得ることができるので、その後の仕上げ加工をそのレン
ズ測定値を用いて行うことにより、レンズ形状及びヤゲ
ン形状を正確に仕上げることができる。
【0108】次に、各種の公差や誤差を補正する方法に
ついて説明する。
【0109】まず、カッタ131の公差や誤差を補正す
る方法について説明する。本レンズ加工装置10におい
ては、カッタ131による周面切削加工の後に、レンズ
周面の両端エッジ部1c、1dの面取りを行う。ここ
で、面取りを正確に行うには、カッタ131で周面切削
した段階でのエッジ部1c、1dの位置が正確に把握さ
れている必要がある。つまり、ヤゲン加工後のレンズ形
状が正確に把握されていなければならない。
【0110】そのために、本レンズ加工装置10では、
製作されたカッタ131を実測し、カッタ131の形状
データを、その加工公差レベルを超えた高精度の単位で
の実測値による位置データとして持ち、加工時の計算に
反映させるようにしているのである。
【0111】図25は必要な実測データの例を示してい
る。これらのデータは、ヤゲンカッタY1、Y2のヤゲ
ン溝Y1a、Y1bの底部を基準にして実測した値であ
り、TD1〜TD5は径変化する各ポイントの直径、T
W1〜TD4は各ポイント間の距離である。これらのデ
ータにより、ヤゲンカッタY1、Y2の形状が、カッタ
毎に個別に特定される。このようなデータを予めレンズ
加工装置10の制御部に入力しておくことにより、レン
ズの周面切削段階で、カッタ131の公差や誤差による
加工誤差までを含めてレンズ形状を把握することができ
る。従って、ヤゲン位置を含めて、レンズ形状の精度を
高めることができ、周面切削後のエンドミル141によ
る面取り加工を精度良く行うことができる。
【0112】次に、測定ヘッド16のスタイラス16
1、162の誤差を補正する方法を説明する。一対のス
タイラス161、162は、レンズ面に当接する先端の
位置が互いに正確に一致している、つまり、正確に同芯
であることが理想であるが、現実には必ずしも一致して
いない場合が想定される。そこで、レンズの加工に先立
って、予め測定原器を用いることで、2つのスタイラス
161、162の「芯ずれ」量を測定する。
【0113】図26は測定原器50の構成を示す。測定
原器50は、図26(a)に示すように、レンズホルダ
に相当する部分59と、レンズに相当する矩形状の平板
部(厚み4.00mm)57とを一体に形成したもので
ある。レンズホルダに相当する部分59は、レンズホル
ダ受け121aの内周に嵌まる嵌合軸部53と、回り止
め用切欠55を有した嵌合軸部フランジ54と、平板部
57につながるフランジ56とを有している。
【0114】平板部57は、嵌合軸部53の中心軸線に
対して精度良く直交するように形成されている。平板部
57の表裏面には、図26(b)に示すような、円環形
のV溝58Aと、十字形のV溝58Bがけがかれてい
る。円環形のV溝58Aは、その中心を嵌合軸部53の
中心軸線に置いて所定径(通常加工する未加工レンズよ
り小さい径)でけがかれている。また、十字形のV溝5
8Bは、その交差点を前記中心軸線に置いてけがかれて
いる。ここで重要なことは、十字形のV溝58Bの一方
が嵌合軸部53の回り止め用切欠55の位置と一致し、
他方が回り止め用切欠55に直交する位置と一致してい
ることで、さらに、図26(c)に示すように、表面と
裏面のV溝58A、58Bの位置が精度良く一致してい
ることである。また、V溝58A、58Bの開き角度
が、精度良く所定角度(90度)に設定されていること
である。
【0115】次にこの測定原器50を用いて両スタイラ
ス161、162の「ずれ」を計測する手順を説明す
る。計測にあたり、まず、測定原器50を、レンズ保持
ユニット12のレンズホルダ受け121aに、通常のレ
ンズを固定したレンズホルダと同様にセットする。そし
て、スタイラス161、162の「ずれ」を、レンズ径
方向(Y軸方向)と、上下方向に分けて計測する。
【0116】図27はY軸方向の「ずれ」を計測する場
合を示している。この場合は、円環形のV溝58Aを利
用するため、平板部57をある角度だけ回して、円環形
のV溝58Aがスタイラス161、162の位置に来る
ようにする。その状態で、スタイラス161、162の
各先端を、測定原器50の平板部57の表裏面のV溝5
8A以外の場所に当接させる。
【0117】次に、測定原器50をY軸方向に移動し
て、スタイラス161、162の先端が円環形のV溝5
8Aを横断するように操作する。すると、図27(b)
に示すように、スタイラス161、162の先端が、V
溝58Aのある平板部57の表裏面をY軸方向にトレー
スする。その際、V溝58Aを通過する過程で、スタイ
ラス161、162は、V溝58Aの深さ方向に変位す
る。そこで、V溝58Aの一番深いところにスタイラス
161、162の先端が当接したときのY軸方向の測定
原器50の位置を読みとる。これを各スタイラス16
1、162ごとに行うと、それぞれに読みとったY軸方
向の値の差が、スタイラス161、162のY軸方向の
「ずれ」として検出されることになる。
【0118】図28は上下方向(Y軸方向と直交する方
向)の「ずれ」を計測する場合を示している。この場合
は、十字形のV溝58Aのうち1本を利用するため、平
板部57をある角度だけ回して、十字形のV溝58Aの
1本がスタイラス161、162の高さと同じ水平位置
に来るようにする。その状態で、スタイラス161、1
62の各先端を、測定原器50の平板部57の表裏面の
V溝58B以外の場所に当接させる。
【0119】次に、測定原器50を僅かに回して(矢印
X方向に移動して)、スタイラス161、162の先端
が、水平に位置させた十字のV溝58Aを上下方向に横
断するように操作する。すると、図28(b)に示すよ
うに、スタイラス161、162の先端がV溝58Bの
ある平板部57の表裏面を上下方向にトレースする。そ
の際、V溝58Bを通過する過程で、スタイラス16
1、162は、前述したのと同様に、V溝58Bの深さ
方向に変位する。そこで、V溝58Bの一番深いところ
にスタイラス161、162の先端が当接したときの回
転方向の測定原器50の位置(角度)を読みとる。これ
を各スタイラス161、162ごとに行うと、それぞれ
に読みとった回転方向の値の差が、スタイラス161、
162の上下(回動)方向の「ずれ」として検出される
ことになる。
【0120】このようにスタイラス161、162の
「ずれ」を検出したら、その「ずれ」に関するデータを
レンズ加工装置10の制御部に入力しておく。そうする
と、スタイラス161、162を用いてレンズ測定して
得たデータを、前記の「ずれ」を考慮して補正すること
ができ、より精度のよい測定値を得ることができる。つ
まり、両方のスタイラス161、162の芯ずれ量を補
正値として持たせることで、スタイラス161、162
で測定した測定値に反映させるのである。
【0121】補正の例としては次のような態様が考えら
れる。即ち、片方のスタイラス161(162側でもよ
い)を基準側として決めておき、基準側として決めてお
いたスタイラス161を、正しく指令したポイントに沿
ってトレースさせる。そうすると、それと反対の非基準
側のスタイラス162は、本来と違うポイント、つま
り、指令したポイントから前記「ずれ」量だけずれたポ
イントをトレースすることになるが、その位置での測定
データは、前記「ずれ」量が分かっているので、レンズ
設計データがあれば、演算して本来のポイントにおける
測定値に補正することができる。従って、このようにレ
ンズ設計データを利用して補正することにより、精度の
良い測定値を得ることができる。また、Z軸方向の補正
は、平板部57の厚み(4.00mm)を基準値とし
て、両スタイラス161、162を接近・離間して平板
部57の厚みを測定することにより、ずれ量を把握し補
正する。
【0122】次に、カッタ131とエンドミル141の
高さのずれを補正する方法を説明する。エンドミル14
1は、カッタ131で周面研削したレンズ1の周面エッ
ジ部1c、1dに対し面取りを施す。そのため、カッタ
131とエンドミル141は、その中心高さが正確に合
っているのが、精度の良い面取り加工を行う上で望まし
い。しかし、カッタ131とエンドミル141の高さを
正確に揃えるには、高さ合わせのための特別な調整機構
を新たに設けなくてはならず、装置が複雑化するという
問題がある。
【0123】そこで、カッタ131とエンドミル141
の高さの微妙な「ずれ」を機械的に合わせるのではな
く、予めその「ずれ」量を測定し、その「ずれ」量を補
正値としてレンズ加工装置10に持たせることにより、
容易に正確な面取り加工ができるようにしている。
【0124】図29はカッタ131とエンドミル141
の高さの「ずれ」を計測する方法の説明図である。ま
ず、図29(a)に示すように、カッタ131に対する
レンズ1のY軸方向の位置と回転角度位置を制御しなが
ら、カッタ131で周面を削ることにより、矩形体10
1を形成する。次に、エンドミル141がカッタ131
と同じ高さにあるものと仮定して、削り深さを一定に設
定する以外、カッタ131による切削時と同じ駆動条件
で矩形体101を動かすことにより、矩形体101の周
面にエンドミル141で溝を彫る。
【0125】そうすると、カッタ131とエンドミル1
41が現実に同じ高さにあれば、図29(b)に示すよ
うに、溝102の深さSFは一定になるが、カッタ13
1とエンドミル141の高さが異なる場合には、図29
(c)に示すように、溝102の深さが一定にならなく
なる。これは、図29(a)に示すように、エンドミル
141がカッタ131の中心高さよりずれている場合、
エンドミル141がカッタ131と同じ高さにあるもの
と仮定して行った加工ポイントよりも、実際の加工ポイ
ントがずれてしまうことにより起こる。ここで、溝10
2の深さの違いは、エンドミル141の高さの「ずれ」
に比例する。従って、矩形体101の辺の中心から一定
距離だけ両端方向(角部の方向)に隔たったポイントに
おける溝102の深さSF1、SF2の差(SF2−S
F1)を求めることで、エンドミル141のカッタ13
1に対する高さの「ずれ」を換算することができる。
【0126】このようにして求めた高さの「ずれ」を補
正値として持ち、エンドミル141による溝彫り加工や
面取り加工の際の制御値に反映させることにより、溝彫
り加工や面取り加工の精度を上げることができる。ま
た、単に補正値を持たせるだけでよいので、高さ合わせ
の機構が不要になり、装置コストの削減も図れる。
【0127】以上で本発明の実施形態を説明したが、本
発明は、上記実施形態のような切削式レンズ加工装置に
限らず、砥石でレンズ周面を研削する方式のレンズ加工
装置にも適用することができる。
【0128】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
工具(例えばカッタ)の実測データを利用して、加工後
のレンズ寸法を算出するようにしたので、算出したレン
ズ寸法に公差レベルの誤差が含まれないようにすること
ができる。従って、高精度のレンズ寸法割り出しが可能
になり、割り出したデータに基づいて以後の加工を行う
ことにより、高精度の加工(例えばボールエンドミルに
よる面取り加工)ができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態のレンズ加工方法を実施する
ためのレンズ加工装置の全体構成を示す斜視図である。
【図2】同加工装置の全体構成を示す平面図である。
【図3】同加工装置の全体構成を示す正面図である。
【図4】同加工装置におけるレンズ保持ユニットの詳細
構成を示す平面図である。
【図5】(a)は同加工装置における切り込み動作機構
部の詳細構成を示す平面図、(b)は(a)図のVb−
Vb矢視図である。
【図6】同加工装置における測定ユニットの側面図であ
り、(a)は測定ヘッドがアンロード位置にある状態を
示し、(b)はロード位置にある状態を示す。
【図7】同加工装置における測定ユニットの平面図であ
り、(a)は測定ヘッドがアンロード位置にある状態を
示し、(b)はロード位置にある状態を示す。
【図8】同加工装置における測定ユニットの正面図であ
る。
【図9】(a)は前記測定ヘッドの原理構成図、(b)
はスタイラスの先端部の詳細を示す側面図、(c)は同
正面図である。
【図10】前記測定ヘッドのスタイラスをレンズにロー
ディングした状態を示す平面図である。
【図11】前記測定ヘッドのスタイラスをレンズにロー
ディングした状態を示す側面図である。
【図12】同加工装置におけるカッタ回転機構部のカッ
タの構成を示し、(a)は半断面図、(b)は側面図、
(c)はヤゲンカッタの要部拡大図である。
【図13】前記カッタでレンズを加工している状態を示
す側面図である。
【図14】前記ヤゲンカッタでレンズを加工している状
態を示す平面図である。
【図15】前記加工装置におけるエンドミル回転機構部
のエンドミルでレンズ端面に溝彫りを行っている状態及
びレンズ端面のエッジ部に面取りを行っている状態を示
す平面図である。
【図16】前記エンドミルで溝彫りまたは面取りを行っ
ている状態を示す側面図である。
【図17】(a)は同エンドミルで溝彫り及び面取りを
行う場合の説明に用いる拡大図、(b)はヤゲンのある
場合の面取りの説明図である。
【図18】前記加工装置におけるレンズホルダの説明図
で、(a)はレンズホルダの側面図、(b)は同レンズ
ホルダのレンズ保持面の平面図、(c)は前記レンズ保
持面に形成されている微小凹凸の断面図、(d)はその
微小凹凸にパッドを圧接させた状態を示す断面図、
(e)は従来のレンズホルダのレンズ保持面に形成され
ている微小凹凸の断面図、(f)はその微小凹凸にパッ
ドを圧接させた状態を示す断面図である。
【図19】同レンズホルダとレンズの曲率の関係による
密着度の説明に用いる断面図である。
【図20】前記加工装置の電気的構成の概略を示すブロ
ック図である。
【図21】同加工装置で行われる加工プロセスを示すフ
ローチャートである。
【図22】同加工装置で行われるレンズ測定の補正方法
の説明図である。
【図23】同加工装置で選択可能な加工工程(a)、
(b)の流れ図であり、(b)の加工工程が本発明の加
工方法に相当する。
【図24】図23の(b)の加工工程の説明図で、
(a)はレンズの正面図、(b)はレンズの断面図であ
る。
【図25】同加工装置で行われるカッタ形状の補正デー
タを示す図である。
【図26】前記測定ヘッドに設けられたスタイラスの芯
ずれ補正に用いる測定原器の構成図であり、(a)は側
面図、(b)は正面図、(c)は(b)のC1−C1矢
視及びC2−C2矢視部の断面図である。
【図27】測定原器によるスタイラスの芯ずれ量の求め
方の説明図で、(a)は正面図、(b)は(a)のB1
−B1矢視断面図である。
【図28】図27の場合と別の方向の芯ずれ量の求め方
の説明図で、(a)は正面図、(b)は(a)のB2−
B2矢視断面図である。
【図29】同加工装置のカッタとエンドミルの高さのず
れ量の求め方の説明図で、(a)は正面図、(b)はず
れがない場合の矩形体の正面図、(c)はずれがある場
合の矩形体の正面図である。
【符号の説明】
1 レンズ 12 レンズ保持ユニット 16 測定ヘッド(レンズ形状測定手段) 131 カッタ(周面加工手段) 141 エンドミル(溝彫り加工手段、面取り加工手
段)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 眼鏡用の被加工レンズの周縁をレンズ枠
    形状データに従って加工するレンズ加工方法において、 前記被加工レンズの周面を加工する工具の寸法を実測し
    て工具寸法実測データを取得する工程と、 前記レンズ枠形状データに従って前記工具で被加工レン
    ズの周面を加工する工程と、 前記工具で被加工レンズの周面を加工した後のレンズ寸
    法を割り出す際に、該レンズ寸法を前記工具寸法実測デ
    ータを用いて算出する工程と、 該算出したレンズ寸法に基づいて以後の加工を行う工程
    と、 を有することを特徴とするレンズ加工方法。
  2. 【請求項2】 前記工具がカッタであり、前記被加工レ
    ンズの周面を加工する工程において、前記レンズ枠形状
    データに従ってカッタにより被加工レンズの周面を切削
    することを特徴とする請求項1記載のレンズ加工方法。
  3. 【請求項3】 前記以後の加工として、レンズ周面とレ
    ンズ面との交差エッジ部の面取り加工を行うことを特徴
    とする請求項1または2記載のレンズ加工方法。
  4. 【請求項4】 前記面取り加工をボールエンドミルの先
    端アール部で行うことを特徴とする請求項3記載のレン
    ズ加工方法。
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