JP2001046080A - アンプリコンの製法及びそれを用いた検出法 - Google Patents

アンプリコンの製法及びそれを用いた検出法

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JP2001046080A JP2000071790A JP2000071790A JP2001046080A JP 2001046080 A JP2001046080 A JP 2001046080A JP 2000071790 A JP2000071790 A JP 2000071790A JP 2000071790 A JP2000071790 A JP 2000071790A JP 2001046080 A JP2001046080 A JP 2001046080A
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Seiichiro Matsuzaki
誠一郎 松崎
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Mizuho Medy Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 検出感度及び特性が高く、しかも容易に検出
できるアンプリコンの製法及びそれを用いた検出法を提
供する。 【解決手段】 増幅用のプライマーに既知塩基配列から
なるオリゴヌクレオチドを付加し、オリゴヌクレオチド
により標識されたアンプリコンを合成する。また、オリ
ゴヌクレオチドに相補的な領域を含むプローブを用いて
アンプリコンを検出する。簡便かつ精度良くアンプリコ
ンを検出できる。複数種のアンプリコンにおいて、プロ
ーブを共用化できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、RNA又はDNA
の検出に好適に用いられるアンプリコンの製法及びそれ
を用いた検出法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、遺伝子工学の進歩により微量の遺
伝子を大量に増幅する方法が、数多く開発され、これら
の方法を用いて高感度に遺伝子を検出できるようになっ
ている。これらの増幅法は、アンプリコンを、RNAと
して得る、RNA増幅法と、DNAとして得る、DNA
増幅法に大別できる。
【0003】そして、このうち、代表的なDNA増幅法
であるPCR法では、アンプリコンに増幅用のプライマ
ーそのものが組み込まれる。したがって、アンプリコン
を検出するには、増幅反応の前に、このプライマーを、
例えばビチオンやハプテンなどの標識物で標識し、増幅
後に、これらの標識物を、アビジン−ビチオン反応や免
疫測定法などで捕捉すればよい。
【0004】一方、TMA法、NASBA法といったR
NA増幅法では、プライマーは、RNA合成のための鋳
型DNAに組み込まれ、そこから転写されるRNAアン
プリコンには、プライマーそのものが含まれない。した
がって、RNA増幅法では、DNA増幅法のように、簡
便にアンプリコンを直接標識することは困難である。
【0005】このため、RNAアンプリコンの検出に
は、標識プローブを用いた一般的なハイブリタイゼーシ
ョンが使用される。しかしながら、ハイブリタイゼーシ
ョンは、感度、特異性、最適温度条件などが、アンプリ
コンや検出用プローブの塩基配列に依存するため、検出
項目によっては十分な感度、特異性が得られなかった
り、検出項目毎に測定条件を変更しなければならないな
どの問題点がある。
【0006】さらに、1種類の標的遺伝子に対して、捕
捉プローブと標識プローブの2種類のプローブを設計し
なければならず、この点が、設計上又は工業上の隘路に
なっていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明者は、特
にRNA増幅法において簡便かつ精度良くアンプリコン
を検出できる方法はないかと、鋭意研究の結果、本発明
を完成するに至ったものである。また、本発明者は、R
NA増幅法における発明をDNA増幅法にも応用できる
との知見を得た。即ち、本発明は、検出感度及び特性が
高く、しかも容易に検出できるアンプリコンの製法及び
それを用いた検出法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明では、増幅用のプ
ライマーに既知塩基配列からなるオリゴヌクレオチドを
付加し、オリゴヌクレオチドにより標識されたアンプリ
コンを合成する。また、オリゴヌクレオチドに相補的な
領域を含むプローブを用いてアンプリコンを検出する。
【0009】この構成により、簡便かつ精度良くアンプ
リコンを検出できる。また、複数種のアンプリコンにお
いて、プローブを共用化できる。
【0010】
【発明の実施の形態】請求項1記載のアンプリコンの製
法では、標的RNAを、TMA法又はNASBA法を用
いて増幅しRNAアンプリコンを得るものであって、増
幅用のプライマーに既知塩基配列からなるオリゴヌクレ
オチドを付加し、オリゴヌクレオチドにより標識された
RNAアンプリコンを合成する。
【0011】請求項2記載のアンプリコンの製法では、
標的RNAを、逆転写PCR法を用いて増幅しDNAア
ンプリコンを得るものであって、増幅用のプライマーに
既知塩基配列からなるオリゴヌクレオチドを付加し、オ
リゴヌクレオチドにより標識されたDNAアンプリコン
を合成する。
【0012】請求項3記載のアンプリコンの製法では、
標的DNAを、PCR法を用いて増幅しDNAアンプリ
コンを得るものであって、増幅用のプライマーに既知塩
基配列からなるオリゴヌクレオチドを付加し、オリゴヌ
クレオチドにより標識されたDNAアンプリコンを合成
する。
【0013】これらの構成により、合成されたアンプリ
コンそのものを標識することができる。この既知塩基配
列は、標的の核酸と相同性を持たないものである以上、
任意に設定でき、GC含量を調節できるなど、有利な条
件を選択できる。即ち、従来技術では、検査項目によっ
ては感度や特異性が不十分になりがちで、検査項目毎に
プローブを設計せざるを得なかった、RNAの検出性能
及び要領を大幅に改善できる。また、DNAについても
RNAと統一された方法で検出しやすいアンプリコンを
増幅できる。
【0014】請求項4記載のアンプリコンの製法では、
オリゴヌクレオチドは、15から25の塩基配列からな
る。
【0015】この構成により、事実上、標識領域の一部
の塩基配列とオリゴヌクレオチドが一致する確率はほと
んどゼロ(例えば、15塩基では約10億分の1)にな
り、プライマーに工夫するだけで、十分な感度及び特異
性を確保できる。
【0016】請求項6記載のアンプリコンの検出法で
は、請求項1から5記載のアンプリコンの製法により合
成したアンプリコンを、ハイブリダイゼーションにより
検出するものであって、オリゴヌクレオチドに相補的な
領域を含むプローブを用いてアンプリコンを検出する。
【0017】この構成により、プローブの感度及び特異
性を大幅に向上できる。
【0018】請求項10記載のアンプリコンの検出法で
は、複数の種類のアンプリコンについて、オリゴヌクレ
オチド及びプローブを共用する。
【0019】この構成により、プローブ(捕捉プローブ
又は標識プローブ)を共用化してコストダウンを図るこ
とができる。
【0020】次に図面を参照しながら、本発明の実施の
形態について説明する。図1は、本発明の一実施の形態
における凡例図である。
【0021】図1において、上段から順に、DNA(1
本鎖)、DNA(2本鎖)、RNA(1本鎖)、任意配
列(既知塩基配列)部位、RNAポリメラーゼプロモー
ター部位を示している。図示しているように、最終的に
は、RNA及びDNAのいずれのアンプリコンについて
も、標的領域からはずれたその他の領域に、任意配列が
組み込まれることになる。
【0022】次に、本発明の方法を述べる前に、一般的
なRNA増幅法を説明する。RNA増幅法とは、標的1
本鎖RNAを鋳型として相補的な2本鎖DNAを合成
し、その2本鎖DNAを鋳型として、RNAポリメラー
ゼによって、RNAを転写・増幅する方法である。これ
には、TMA(Transcription Mediated Amplificatio
n)法(特表平4−500759,USP 5,39
9,491)及びNASBA(Nucleic Acid Sequence
Based Amplification)法(特開平9−327298、
USP 5,409,818、USP 5,130,2
38)があるが、両者は使用する酵素の種類が異なるだ
けで、原理的には同一である。
【0023】次に、図2を参照しながら、RNAアンプ
リコンの製法を説明する。ここで、本発明では、プライ
マー2(プロモーター配列を含まない方のプライマー)
の5’末端側に、既知の任意塩基配列(好ましくは、1
5〜25塩基)を付加したもの(さらに、必要に応じ
て、20塩基以下の配列を付加してもよい)を作製し、
このプライマー2を含む増幅用反応液を調製する。な
お、他の組成は、従来のRNA増幅法と同じである。
【0024】さて、試料中に標的RNAが存在すると、
これにプライマー1が結合(アニーリング)し、逆転写
酵素の持つDNAポリメラーゼ活性によって、標的RN
Aに相補的なDNAが合成される(1サイクル目)。こ
の段階では、任意配列の部分に2本鎖が形成されていな
いため、転写されるRNAアンプリコンには、任意配列
は組み込まれていない。
【0025】次に、2サイクル目に入る。ここで、上記
1サイクル目に転写されたRNAアンプリコンを基に合
成される2サイクル目の鋳型DNAには、任意配列部分
に2本鎖が形成されるため、以降に起こるRNA転写時
には、任意配列が3’末端に組み込まれたRNAアンプ
リコンが合成される。
【0026】その結果、RNA増幅サイクルが進むと、
任意配列が組み込まれたRNAアンプリコンが多数増幅
される。
【0027】次に、図3を参照しながら、PCR(Poly
merase Chain Reaction)法(特開昭60−281)を
用いたDNAアンプリコンの製法を説明する。ここで、
PCR法は、標的DNAの標的領域の両端に位置する2
種類のプライマーと、耐熱性DNAポリメラーゼを用い
て、2本鎖DNAの熱変性と合成とを繰り返し行うこと
で、標的DNAを増幅する方法である。
【0028】そして、増幅反応は、次の3段階(3温
度)を繰り返しことで進行する。 (1)熱処理(94〜95℃)によって標的2本鎖DN
Aを1本鎖に変性させる。 (2)温度を下げる(50〜55℃)ことで1本鎖DN
Aにプライマーがアニーリングする。 (3)温度を耐熱性DNAポリメラーゼの至適温度(7
2〜74℃)にして2本鎖DNAを合成する。 なお、これら工程(1)〜(3)の温度、時間、反応サ
イクルの制御は、PCR専用機(サーマル・サイクラ
ー)で行われる。
【0029】図3から明らかなように、これらの工程を
経て増幅されるDNAアンプリコンには、プライマー1
に付加された任意配列が組み込まれる。
【0030】次に、図4を参照しながら、逆転写PCR
法を用いたDNAアンプリコンの製法を説明する。この
方法では、標的1本鎖RNAから2本鎖DNAを合成す
る逆転写反応の段階で、逆転写に使用するプライマーの
5’末端側に任意配列を付加する。これにより、任意配
列を含んだ1本鎖DNAが合成され、この1本鎖DNA
を通常のPCRサイクルに用いて、任意配列が組み込ま
れたDNAを多数増幅する。
【0031】上記各形態では、次の効果がある。 (1)組み込んだ任意配列に対するハイブリダイゼーシ
ョン・プローブを使用して感度、特異性を向上できる。
このとき、ハイブリダイゼーション・プローブに標的遺
伝子配列が一部含まれるようにすると、一層特異性が向
上する。 (2)プローブの共用化により、コストを低減できる。
例えば、任意塩基配列に対する捕捉プローブを設計し
て、テストチューブやマイクロタイタープレートなどの
固相に使用すると、全ての検査項目で、固相を共通化で
き、標識プローブを変更することで、各項目の検査に使
用できる。 (3)反応条件、時間のばらつきを抑制できる。ハイブ
リダイゼーションは、一般に、アンプリコンとプローブ
の塩基配列(特にGC含量)やプローブのサイズなどに
よって、最適な反応温度、反応時間が異なるが、任意塩
基配列及びプローブを共用化して、これらの条件の差異
を最小にすることができる。また、任意塩基配列は、試
料に含まれる核酸と相同性を持たなければ任意であるか
ら、ハイブリダイゼーションを任意の条件に設定するこ
ともできる。
【0032】(配列例)次表の配列を、NASBAの上
流プライマーの5’末端に連結して増幅を行い、下線部
の20塩基を認識する標識プローブを用いてドットブロ
ット法で検出したところ、任意配列の組み込みが確認さ
れた。
【0033】
【表1】
【0034】この表の配列を含めて、計9種類の任意配
列組み込みを行ったが、任意配列を組み込まない対照実
験よりも、増幅効率が上昇した。
【0035】なお以下、任意配列を設計する上での、注
意点を指摘する。 (1)任意配列は、増幅対象を含む標的遺伝子と相同性
を持たないこと。 (2)標的遺伝子を含む生物が寄生性で、その標的遺伝
子が宿主の体液などから抽出される場合は、任意配列
は、宿主の遺伝子と相同性を持たないことが望ましい。 (3)RNAポリメラーゼの転写終結シグナルとなりう
る配列(例えば、T7RNAポリメラーゼに対するAT
CTGTTなど;Heら(1998)J.Biol.C
hem.273:18802−18811参照)を含ま
ないこと。 (4)RNAポリメラーゼが、条件によっては、鋳型D
NAの末端10数塩基を転写しない可能性がある場合に
は、標識プローブで検出する領域を確保するために、プ
ライマーに付加する任意配列の5’末端側に、任意配列
に加えてさらに20塩基以下の配列を付加すること。 (5)A+T-richな領域で、RNAポリメラーゼが遊離
することが知られており、検討においても、組み込む任
意配列のGC含量が低いと、検出効率が良くなかった。
よって、組み込む任意配列のGC含量は、40%以上、
望ましくは、50%以上にすること。 (6)任意配列の中に、塩基の偏在(特に、A+T-rich
な部分)が、できるだけ無いようにすることが、望まし
い。
【0036】(実施例) 1.試料RNA C型肝炎ウイルス(HCV)のゲノムの一部を、in vit
ro Transcription法で合成したものを試料RNAとし
た。
【0037】2.NASBA 純水中に5μlあたり1ngの試料RNAを含む溶液
を、酵素を除くNASBA反応液(プライマーや各基質
ヌクレオチド、バッファー成分を含む)15μlと混合
し、RNA変性のために70℃で10分間インキュベー
トし、次いで、プライマーのアニーリングのために42
℃で5分間インキュベートした。
【0038】次に、酵素溶液(逆転写酵素(AMV−R
T)、T7RNAポリメラーゼ、RNaseH、BSA
を含む)5μlを加えて軽く混合した後、42℃で2時
間インキュベートした。対照の標準NASBAに用いた
プライマーは、文献(Hollingsworthら(1996)J.Hepato
l.25:301-306参照)に記載された以下の塩基配列を有す
るDNAであった。なお下流プライマーの下線部はT7
RNAポリメラーゼのプロモーター配列を示す。 上流プライマー 5’−GTCTAGCCATGGCGTTAGTA−3’ 下流プライマー 5’−AATTCTAATACGACTCACTATAGGG CAAGCACCCTATCAGCAGTA−3’
【0039】任意配列組み込みに用いた上流プライマー
は、対照NASBAの上流プライマーの5’末端に以下
の塩基配列を有するDNAであった。なお下流プライマ
ーは対照NASBAと同一プライマーを用いた。 NP9 5’−AGATACTCTTTCGGGAGTACTCTCGACCAG−3’ NP10 5’−CAGTCATCGTCTAGCGTCCGAACTTTAGGA−3’ NP12 5’−GCCAGAAGTTACGGCCCGTGACACGAAGCT−3’
【0040】また、最終的な各試薬の濃度は、次の通り
である。 Tris−HCl(pH8.5) 40 mM MgCl2 12 mM KCl 70 mM DTT 5 mM DMSO 15 %(v/v) dNTPs 各1 mM NTPs 各2 mM 上流プライマー 0.2 μM 下流プライマー 0.2 μM RNaseインヒビター 12.0 units/tube RNaseH 0.1 units/tube T7RNAポリメラーゼ 40.0 units/tube AMV−RT 8.0 units/tube BSA 2.5 μg/tube
【0041】3.ドットブロット・ハイブリタイゼーシ
ョンによる検出 ハイブリダイゼーションに用いるジゴキシゲニン(DI
G)標識プローブとしては、対照のHCV−RNA検出
用として以下の塩基配列を有するDNAを用いた。 HCV−RNA検出用プローブ 5’−CCATAGTGGTCTGCGGAACCGGTGAGTACA−3’
【0042】また任意配列検出用として以下の塩基配列
を有するDNAを用いた。なお、これらのプローブはア
ンプリコン(アンチセンスRNA)に組込まれた任意配
列の5’側20塩基の領域と結合する。 NP9検出用プローブ 5’−TCGGGAGTACTCTCGACCAG−3’ NP10検出用プローブ 5’−CTAGCGTCCGAACTTTAGGA−3’ NP12検出用プローブ 5’−ACGGCCCGTGACACGAAGCT−3’
【0043】プローブの標識は、市販のDIGオリゴヌ
クレオチド3’末端標識キット(ロシュ・ダイアグノス
ティックス社製)を用いて、その説明書に従って標識プ
ローブを作製した。
【0044】ハイブリダイゼーションには、市販のDI
G(ジゴキシゲニン)標識核酸検出キット(ロシュ・ダ
イアグノスティックス社製)を用いて、その説明書に従
って行なったが、ハイブリダイゼーションの温度条件
は、HCV−RNA検出用プローブを用いた場合は、ハ
イブリダイゼーション、洗浄ともに50℃で行なった。
任意配列検出用プローブを用いた場合は、ハイブリダイ
ゼーションを42℃、洗浄を45℃で行なった。
【0045】得られたNASBA反応液を、RNA希釈
液(6×SSC、20%(v/v)ホルムアルデヒド)で
10倍希釈し、1片のナイロンメンブレン(プラスチャ
ージ、0.45μm)上に4条件すべてをスポットして
室温で乾燥した後、ベーキング処理およびUV照射で固
定化した。同様にして、RNAを固定化したメンブレン
4枚を準備した。
【0046】次に、準備したRNA固定化メンブレンの
1枚をHCV−RNA検出用標識プローブで、残り3枚
をそれぞれNP9検出用標識プローブ、NP10検出用
標識プローブ、NP12検出用標識プローブでハイブリ
ダイゼーションを行なった。次いで、DIG標識核酸検
出キットに含まれるアルカリフォスファターゼ(AL
P)標識抗DIG抗体および基質液(BCIPとNBT
を含む)で発色させた。メンブレン上のRNAに標識プ
ローブが結合すると、プローブに標識したDIGにAL
P標識抗体が結合し、基質存在下で紫色の発色を呈す
る。下表にその結果を示した。
【0047】
【表2】
【0048】対照のHCV−RNA検出用プローブを用
いた場合、すべてのNASBA反応液において発色が見
られ、HCV−RNAアンプリコンが得られたことが確
認された。NP9検出用標識プローブ、NP10検出用
標識プローブ、NP12検出用標識プローブを用いた場
合、対応するプライマーを用いてNASBA反応を行な
った場合のみ発色が見られ、組み込みを行なった任意配
列も増幅していることが確認された。
【0049】
【発明の効果】本発明は、アンプリコンに既知塩基配列
からなるオリゴヌクレオチドを付加したので、次の効果
がある。感度、特異性が向上する。プローブを共用化し
て、コストダウンできる。共通の既知塩基配列と共通の
プローブを用いて、反応条件、反応時間のばらつきを抑
制できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態における凡例図
【図2】本発明の一実施の形態におけるRNAアンプリ
コン製造工程図
【図3】本発明の一実施の形態におけるDNAアンプリ
コン製造工程図
【図4】本発明の一実施の形態におけるDNAアンプリ
コン製造工程図

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】標的RNAを、TMA法又はNASBA法
    を用いて増幅しRNAアンプリコンを得るアンプリコン
    の製法であって、 増幅用のプライマーに既知塩基配列からなるオリゴヌク
    レオチドを付加し、前記オリゴヌクレオチドにより標識
    されたRNAアンプリコンを合成することを特徴とする
    アンプリコンの製法。
  2. 【請求項2】標的RNAを、逆転写PCR法を用いて増
    幅しDNAアンプリコンを得るアンプリコンの製法であ
    って、 増幅用のプライマーに既知塩基配列からなるオリゴヌク
    レオチドを付加し、前記オリゴヌクレオチドにより標識
    されたDNAアンプリコンを合成することを特徴とする
    アンプリコンの製法。
  3. 【請求項3】標的DNAを、PCR法を用いて増幅しD
    NAアンプリコンを得るアンプリコンの製法であって、 増幅用のプライマーに既知塩基配列からなるオリゴヌク
    レオチドを付加し、前記オリゴヌクレオチドにより標識
    されたDNAアンプリコンを合成することを特徴とする
    アンプリコンの製法。
  4. 【請求項4】前記オリゴヌクレオチドは、15から25
    の塩基配列からなることを特徴とする請求項1から3記
    載のアンプリコンの製法。
  5. 【請求項5】増幅用のプライマーに付加する前記オリゴ
    ヌクレオチドの5’末端側に、前記オリゴヌクレオチド
    に加えてさらに20塩基以下の塩基配列を付加すること
    を特徴とする請求項1から4記載のアンプリコンの製
    法。
  6. 【請求項6】請求項1から5記載のアンプリコンの製法
    により合成したアンプリコンを、ハイブリダイゼーショ
    ンにより検出する方法であって、 前記オリゴヌクレオチドに相補的な領域を含むプローブ
    を用いてアンプリコンを検出することを特徴とする検出
    法。
  7. 【請求項7】複数の種類のアンプリコンについて、前記
    オリゴヌクレオチド及び前記プローブを共用することを
    特徴とする請求項6記載の検出法。
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