JP2001045888A - サイホン式取水装置 - Google Patents

サイホン式取水装置

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JP2001045888A
JP2001045888A JP11225204A JP22520499A JP2001045888A JP 2001045888 A JP2001045888 A JP 2001045888A JP 11225204 A JP11225204 A JP 11225204A JP 22520499 A JP22520499 A JP 22520499A JP 2001045888 A JP2001045888 A JP 2001045888A
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Masato Ogawa
真人 小川
Hiromi Onuma
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 サイホンを形成するパイプ内に流入した空気
をパイプ内から確実に排除することができ、安定した取
水状態を持続させることができるサイホン式取水装置を
提供する。 【解決手段】 サイホン管4の最高地点に、サイホン管
内を流れる水に含まれる気泡を捕捉するための気泡捕捉
室11を設けるとともに、該気泡捕捉室11の上方に水
タンク12を設け、気泡捕捉室11と水タンク12との
間に気泡捕捉室内の気泡を水タンク内に排出して水タン
ク内の水を気泡捕捉室に供給する気泡排出手段10を設
ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、サイホン式取水装
置に関し、詳しくは、溜池等の水を水田の灌漑用水とし
て供給するためのサイホン式取水装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の水田の灌漑方法は、そのほとんど
が開水路によるものであり、溜池(貯水池)からの取水
も斜樋による方法が多く用いられている。一方、近年
は、水の有効利用や、水管理の省力化のために、パイプ
ラインによる灌漑方法が採用されつつあるが、従来の斜
樋からパイプラインに取水すると、ウオーターハンマー
やエアハンマーが発生してパイプラインを破壊したり、
無効放流が発生したりする問題がある。
【0003】このため、溜池の堤体に新たなパイプを貫
通させたり、堤体底部に設けられている従来の底樋内に
パイプを敷設したりすることも考えられるが、両者とも
多額の費用を必要とする。また、底樋内にパイプを敷設
する方法は、前者に比べて安価ではあるが、本来の底樋
の機能を損なうことになり、溜池自体の寿命にも関連す
る問題となる。現実的には、溜池の大幅な改修を行うと
き以外は、これらの方法を実施することは不可能と思わ
れる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】また、堤体の上にパイ
プライン(サイホン管)を配置し、サイホンにより取水
する方法が考えられるが、このサイホン方式は、サイホ
ン管内が減圧状態になるため、水中に溶解している空気
が気泡となって分離し、サイホン管の最高地点に空気溜
まりが発生することにより、サイホンが機能しなくなる
などの運用上の問題点を多く抱えている。
【0005】そこで本発明は、サイホンを形成するパイ
プ内で発生したり、流入したりした空気をパイプ内から
確実に排除することができ、安定した取水状態を持続さ
せることができるサイホン式取水装置を提供することを
目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のサイホン式取水装置は、溜池等の水をサイ
ホン管により取水して灌漑用水等として給水するサイホ
ン式取水装置であって、前記サイホン管の最高地点に、
サイホン管内を流れる水に含まれる気泡を捕捉するため
の気泡捕捉室を設けるとともに、該気泡捕捉室の上方に
水タンクを設け、気泡捕捉室と水タンクとの間に気泡捕
捉室内の気泡を水タンク内に排出して水タンク内の水を
気泡捕捉室に供給する気泡排出手段を設けたことを特徴
としている。
【0007】また、前記気泡排出手段の第1の構成は、
前記気泡捕捉室の上部に連設した第1の開閉弁と、該第
1の開閉弁の上部に連設した耐圧タンクと、該耐圧タン
クの上部に連設して前記水タンクに接続する第2の開閉
弁とにより形成されていることを特徴としている。
【0008】気泡排出手段の第2の構成は、前記気泡捕
捉室の上部にシリンダーを配置し、該シリンダーの一側
方下部に前記気泡捕捉室に連通する下部開口を設け、他
側方上部に前記水タンクに連通する上部開口を設けると
ともに、シリンダー内を移動するスプールに、該スプー
ルが一側方に移動したときに前記下部開口に連通し、他
側方に移動したときに前記上部開口に連通する上下方向
の通路を設けたものであることを特徴としている。
【0009】気泡排出手段の第3の構成は、前記気泡捕
捉室の上部に、断面が円形の回転部材を回転可能に収納
する回転部材収納室を設け、該収納室の下部に前記気泡
捕捉室に連通する下部開口を設け、上部に前記水タンク
に連通する上部開口を設けるとともに、前記回転部材
に、該回転部材の回転によって前記下部開口及び上部開
口に交互に連通する凹部を設けたものであることを特徴
としている。
【0010】気泡排出手段の第4の構成は、前記気泡捕
捉室と水タンクとの間に鉛直方向にシリンダーを設け、
該シリンダー内に、連結軸により連結された上部弁体と
下部弁体とを上下方向に移動可能に設けて両弁体間に弁
室を形成するとともに、上部弁体には、下部弁体をシリ
ンダー内に上昇させて上部弁体をシリンダー上端から突
出させたときに、前記水タンクと前記弁室とを連通させ
る上部通水路と、該上部通水路の水タンク側開口より上
方の水タンク内に開口して水タンクと弁室とを連通させ
る上部通気路とを設け、前記下部弁体には、上部弁体を
シリンダー内に下降させて下部弁体をシリンダー下端か
ら突出させたときに、前記気泡捕捉室と前記弁室とを連
通させる下部通気路と、該下部通気路の気泡捕捉室側開
口より下方の気泡捕捉室内に開口して気泡捕捉室と弁室
とを連通させる下部通水路とを設けたものであることを
特徴としている。
【0011】
【発明の実施の形態】図1及び図2は、本発明のサイホ
ン式取水装置の第1形態例を示すもので、図1は全体的
な構成を示す説明図、図2は要部の縦断面図である。こ
のサイホン式取水装置は、溜池1から取水して灌漑用の
パイプライン2に給水するためのものであって、堤体3
の上にサイホンを構成するパイプラインからなるサイホ
ン管4を配置している。このサイホン管4の溜池側4a
には、逆止弁、一方弁、仕切弁等の遮断弁5を介して取
水フロート6に接続するフレキシブル管7が設けられて
おり、パイプライン側4bは、遮断弁8を介してパイプ
ライン2に接続している。
【0012】なお、取水フロート6は、比較的温度が高
い表面水を取水するためのものであって、水位の変動に
伴ってフレキシブル管7が屈曲することにより上下動す
る。また、取水フロート6の取水部は、取水時に空気を
吸入しないような構造に形成されている。さらに、遮断
弁5は、維持管理の点から水面より上部に設け、遮断弁
8は、土中に設置することが好ましい。また、パイプラ
イン2側からの空気の逆流を防止するため、パイプライ
ン側4bは、U字トラップ形状としておくことが好まし
い。
【0013】前記サイホン管4の最高地点4cには、サ
イホン管内で発生したり、流入したりした気泡を捕捉し
て排出するための気泡排出手段10が設けられている。
この気泡排出手段10は、図2に示すように、サイホン
管4の上部に設けられた気泡捕捉室11と、気泡排出分
に相当する水を補給するための水タンク12との間に設
けられるものであって、気泡捕捉室11の上部に連設し
た第1開閉弁13と、該第1開閉弁13の上部に連設し
た耐圧タンク14と、該耐圧タンク14の上部に連設し
て前記水タンク12に接続する第2開閉弁15とにより
形成されている。
【0014】さらに、この気泡排出手段10には、自動
的に気泡を排出するための手段として、CPU等の制御
装置21と、耐圧タンク14部分の気泡の有無を検出す
る気泡センサー22と、水タンク12の水位を検出する
水位センサー23と、水タンク12に溜池1からの水を
供給するためのポンプ24とが設けられており制御装置
21は、各センサー22,23からの検出信号に応じ
て、前記第1開閉弁13及び第2開閉弁15の開閉信号
25,26を出力するとともに、ポンプ24の運転信号
27を出力する。
【0015】次に、このサイホン式取水装置により溜池
1の水をパイプライン2に供給する手順を説明する。ま
ず、パイプライン側の遮断弁8を閉じた状態で、溜池側
の遮断弁5、第1開閉弁13及び第2開閉弁15をそれ
ぞれ開く。これにより、サイホン管4内の空気が気泡排
出手段10を通って外部に抜け、取水フロート6からフ
レキシブル管7に水が流入して弁5に至る管路内が水で
満たされることになる。次に、遮断弁5を閉じてからポ
ンプ24を運転し、水タンク12に水を注入する。水タ
ンク12に注入された水は、気泡排出手段10の部分
で、サイホン管4内の空気と比重差で入れ替わり、順次
サイホン管4内に流入していく。なお、このときのサイ
ホン管4内の空気の排出と水の流入とを効果的に行うた
め、サイホン管4の最高地点4cに、別途排気弁を設け
ておくこともでき、ポンプ24で気泡捕捉室11に水を
注入することもできる。さらに、真空ポンプによりサイ
ホン管4内に溜池1の水を吸引して充填するようにして
もよい。
【0016】サイホン管4内が水で満たされたら、第2
開閉弁15を閉じてからサイホン管4の両端の遮断弁
5,8を開く。これにより、サイホン管4にサイホン作
用が発生し、溜池1の水が取水フロート6から取水さ
れ、サイホン管4を経てパイプライン2に供給される状
態となる。
【0017】この取水運転において、サイホン管4内が
減圧状態になるため、水中に溶け込んでいる空気が気泡
となって分離することがある。この気泡は、サイホン管
4内の流速が毎秒0.7〜0.8m以上の場合は、その
まま水と共にパイプライン2にまで流れて行くが、これ
以下の流速になると、気泡がサイホン管4の管壁上部側
を伝わって上昇していくので、サイホン管4の最高地点
4cに設けられている気泡捕捉室11内に浮上して捕捉
されることになる。
【0018】気泡捕捉室11に捕捉された気泡(空気)
は、開状態の第1開閉弁13を経て耐圧タンク14内に
上昇し、この気泡の体積に相当する分の水が、耐圧タン
ク14から第1開閉弁13を経て気泡捕捉室11内に流
下していく。したがって、サイホン管4内を流れる気泡
は、順次気泡捕捉室11に捕捉され、耐圧タンク14内
の水と入れ替わって耐圧タンク14内に溜まることにな
る。
【0019】耐圧タンク14内が上昇した気泡(空気)
によって満たされると、これを気泡センサー22が検出
して検出信号を制御装置21に出力する。制御装置21
は、ポンプ24を運転する信号を出力して水タンク12
内に溜池1からの水を注入し、水位センサー23によっ
て水タンク12内に十分な量の水が補給されたことを確
認し、ポンプ24を停止させた後、第1開閉弁13を閉
じる信号を出力し、続いて第2開閉弁15を開く信号を
出力する。これにより、耐圧タンク14内の空気が第2
開閉弁15を通って水タンク12内に上昇し、入れ替わ
りに水タンク12内の水が耐圧タンク14内に流下して
いくことになり、耐圧タンク14内の空気が排出されて
耐圧タンク14内に水が注入されることになる。適当な
時間が経過した時点で第2開閉弁15を閉じ、次いで、
第1開閉弁13を開くことにより、通常の取水運転状態
に戻る。
【0020】このように、取水運転を継続しながら、サ
イホン管4の最高地点4cから気泡を排除するように形
成したことにより、空気溜まりの発生を未然に防止する
ことができ、安定した状態で取水運転を継続することが
できる。特に、制御装置21等を設けて自動的に空気の
排出を行うようにしておくことにより、無人状態での取
水運転が可能となる。また、気泡センサー22の気泡検
出に頼らずに、適当な時間間隔で上記弁の開閉操作を行
うようにしてもよい。
【0021】なお、気泡捕捉室11は、T字管やY字管
等の立上がり管部を上方に向けて設置することのよって
形成することが可能である。さらに、第1,第2開閉弁
13,15やその前後の配管は、空気と水との入れ替え
を円滑に行える口径のものを選定し、耐圧タンク14
は、サイホン管4の最高地点4cにおける真空度に耐え
られる強度を有するものを選定すればよい。また、第
1,第2開閉弁13,15は、空気上昇用と水流下用と
に分けて設置することもできる。例えば、第1開閉弁部
分では、下端が気泡捕捉室11の頂部に開口して上端が
耐圧タンク14の底部より上方に開口した空気上昇管
と、下端が気泡捕捉室11の頂部より下方に開口して上
端が耐圧タンク14の底部に開口した水流下管とを設
け、両管に第1開閉弁に相当する弁をそれぞれ設けるよ
うにしてもよい。さらに、水タンク12内に水を補給す
る手段として、溜池1から水を汲み上げるポンプ24を
使用したが、上水道等の配水設備からの水を、例えばボ
ールタップ等を利用して用いることも可能である。
【0022】図3は、本発明のサイホン式取水装置の第
2形態例を示す要部の縦断面図であって、気泡排出手段
として横置きのシリンダー31を使用した例を示すもの
である。シリンダー31は、気泡捕捉室11と水タンク
12との間に、軸線を水平方向に向けて設けられてお
り、該シリンダー31の一側方下部には、気泡捕捉室1
1に連通する下部開口32が設けられ、他側方上部に
は、水タンク12に連通する上部開口33が設けられて
いる。そして、駆動手段34によってシリンダー31内
を移動するスプール35には、リング状の溝からなる気
液交換通路36が設けられている。
【0023】気液交換通路36は、スプール35が図3
において右側に移動したときに前記下部開口32に連通
し、逆に左側に移動したときに前記上部開口33に開口
する位置及び形状に形成されており、一方の開口に気液
交換通路36が連通した状態になったときには、他方の
開口はスプール35によって閉塞されるように形成され
ている。
【0024】この気泡排出手段は、前記駆動手段34を
モーター等で駆動し、スプール35を適当な移動速度で
往復動させることにより、気泡捕捉室11内の空気を水
タンク12に自動的に排出する。すなわち、気液交換通
路36が下部開口32に連通した状態になると、気泡捕
捉室11内の空気が気液交換通路36に上昇して気液交
換通路36内の水が気泡捕捉室11内に流下し、気液交
換通路36が上部開口33に連通した状態になると、気
液交換通路36内の空気が水タンク12に上昇して水タ
ンク12の水が気液交換通路36に流下する。
【0025】なお、シリンダー31の軸線は、水平方向
に限るものではなく、空気と水との入れ替えができれば
任意の方向に向けて設置することができる。また、気液
交換通路は、スプール35を上下方向に貫通した通孔で
形成することもできる。
【0026】図4は、本発明のサイホン式取水装置の第
3形態例を示す要部の縦断面図であって、気泡排出手段
としてロータリーバルブ41を使用した例を示すもので
ある。このロータリーバルブ41は、内部に4葉型の凹
凸を有する弁体(回転部材)42を回転可能に収納した
円筒形の弁箱(回転部材収納室)43を軸線を水平方向
にして設置し、該弁箱14の下部に前記気泡捕捉室11
に連通する下部開口44を設けるとともに、上部に前記
水タンク12に連通する上部開口45を設けたものであ
って、弁体42の回転軸46をモーター等で駆動し、弁
体42を適当な速度で回転させて弁体42の凹部47を
上下の各開口に順次連通させることにより、気泡捕捉室
11の空気を水タンク12に排出して水タンク12の水
を気泡捕捉室11に流下させるようにしたものである。
【0027】なお、弁体42のような回転部材は、円盤
状以外にも球形のものも使用することができ、軸線を水
平方向にせずに設置することも可能である。
【0028】図5及び図6は、本発明のサイホン式取水
装置の第4形態例を示すもので、図5は要部の縦断面
図、図6は作動の説明図である。本形態例は、気泡排出
手段として二連バルブ51を使用した例を示すものであ
る。この二連バルブ51は、前記気泡捕捉室11と水タ
ンク12との間に鉛直方向に設けられたシリンダー52
内に、連結軸53により連結した上部弁体54と下部弁
体55とを上下方向に移動可能に収納して両弁体54,
55間に弁室56を形成したものである。
【0029】上部弁体54には、下部弁体55をシリン
ダー52内に上昇させて上部弁体54をシリンダー52
の上端から突出させたときに、水タンク12と弁室56
とを連通させる上部通水路57と、該上部通水路57の
水タンク側開口より上方の水タンク内に開口して水タン
ク12と弁室56とを連通させる上部通気路58とが設
けられている。
【0030】一方の下部弁体55には、上部弁体54を
シリンダー52内に下降させて下部弁体55をシリンダ
ー52の下端から突出させたときに、気泡捕捉室11と
弁室56とを連通させる下部通気路59と、該下部通気
路59の気泡捕捉室側開口より下方の気泡捕捉室内に開
口して気泡捕捉室11と弁室56とを連通させる下部通
水路60とが設けられている。
【0031】前記各通水路57,60及び通気路58,
59は、弁体上下動の際に、上下同時に連通状態になら
ない位置に設けられており、いずれか一方が連通状態に
なったときには、他方はシリンダー52内に進入して遮
断状態になるように形成されている。また、上下両弁体
54,55が同時にシリンダー52内に収納された状態
になってもよい。
【0032】さらに、水タンク12の上方には、駆動軸
61を介して前記弁体54,55を上下動させるための
駆動手段62が設けられている。さらに、水タンク12
の底部には、二連バルブ51にゴミが侵入することを防
止するためのスクリーン63が設けられている。
【0033】この二連バルブ51は、図6(A)に示す
ように、上部弁体54をシリンダー52内に下降させて
下部弁体55をシリンダー52の下端から気泡捕捉室1
1内に突出させると、気泡捕捉室11内の空気が下部通
気路59を通って弁室56内に上昇するとともに、弁室
56内の水が下部通水路60を通って気泡捕捉室11内
に流下する状態となる。そして、図6(B)に示すよう
に、下部弁体55をシリンダー52内に上昇させて上部
弁体54をシリンダー52の上端から水タンク12内に
突出させると、弁室56内の空気が上部通気路58を通
って水タンク12内に上昇し、水タンク12内の水が上
部通水路57を通って弁室56内に流下する状態にな
る。
【0034】したがって、適当な時間間隔で弁体54,
55を上下動させることにより、気泡捕捉室11内の空
気を水タンク12に排出して水タンク12内の水を気泡
捕捉室11内に導入することができる。
【0035】なお、第2〜第5形態例においては、水タ
ンク12に水位センサー23を設けてポンプ24を自動
運転させることにより、水タンク12内の水量を所定量
以上に保持しておくことができる。また、各操作は、連
続して行ってもよく、適当な時間間隔で行うようにして
もよく、さらに、気泡捕捉室11部分に気泡センサーを
設け、このセンサーからの信号で作動させるようにする
こともできる。
【0036】図7は、本発明のサイホン式取水装置の第
5形態例を示す要部の縦断面図であって、水タンクを兼
用する耐圧タンク71を設けて気泡を排出するようにし
た例を示すものである。耐圧タンク71は、気泡捕捉室
11の上部に第1開閉弁72を介して設けられた密閉容
器であって、上部には、外気に連通可能な第2開閉弁7
3が設けられるとともに、適宜な位置には、耐圧タンク
71内に水を供給するための水供給経路74が設けられ
ている。
【0037】水供給経路74は、溜池1等の水を汲み上
げて耐圧タンク71内に供給するポンプ75を備えてい
る。このポンプ75には、水中ポンプやマグネットポン
プのように、サイホン管4での取水中に空気を吸い込む
ことがないような形式のものが用いられている。
【0038】取水運転中は、第1開閉弁72が開、第2
開閉弁73が閉であり、気泡捕捉室11内の空気と耐圧
タンク71内の水とが第1開閉弁72を介して入れ替わ
ることにより、サイホン管4内の空気が排除される。耐
圧タンク71内の水位が下がったら、第1開閉弁72を
閉じ、第2開閉弁73を開くとともにポンプ75を運転
し、水供給経路74から耐圧タンク71内に水を供給
し、耐圧タンク71内の空気を第2開閉弁73から排出
する。このとき、第2開閉弁73は、気液の交換を行わ
ずに空気を排出するだけであるから、小口径の弁を使用
することができる。
【0039】このように、第1開閉弁72及び第2開閉
弁73の開閉とポンプ75の運転とを所定の手順で繰り
返すことにより、サイホン管4内の空気を排出すること
ができる。この場合も、水位センサーや気泡センサーを
使用することにより、前記開閉弁72,73の開閉やポ
ンプ75の運転を自動的に行うことができる。
【0040】なお、水供給経路74に、取水運転中には
閉、水供給中には開となる第3の開閉弁を設けてもよ
い。この場合は、ポンプ75として空気を吸い込むよう
なものを用いることができ、また、水供給経路74を上
水道等に接続することも可能である。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のサイホン
式取水装置によれば、サイホン管内の気泡を確実に排除
することができるので、安定したサイホン作用を得るこ
とができ、溜池等からの堤体越えの取水を効率よく行う
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のサイホン式取水装置の第1形態例を
示す説明図である。
【図2】 同じく要部の縦断面図である。
【図3】 本発明のサイホン式取水装置の第2形態例を
示す要部の縦断面図である。
【図4】 本発明のサイホン式取水装置の第3形態例を
示す要部の縦断面図である。
【図5】 本発明のサイホン式取水装置の第4形態例を
示す要部の縦断面図である。
【図6】 同じく作動の説明図である。
【図7】 本発明のサイホン式取水装置の第3形態例を
示す要部の縦断面図である。
【符号の説明】
1…溜池、2…パイプライン、3…堤体、4…サイホン
管、5…遮断弁、6…取水フロート、7…フレキシブル
管、8…遮断弁、10…気泡排出手段、11…気泡捕捉
室、12…水タンク、13…第1開閉弁、14…耐圧タ
ンク、15…第2開閉弁、21…制御装置、22…気泡
センサー、23…水位センサー、24…ポンプ、25,
26…開閉信号、27…運転信号、31…シリンダー、
32…下部開口、33…上部開口、34…駆動手段、3
5…スプール、36…気液交換通路、41…ロータリー
バルブ、42…弁体、43…弁箱、44…下部開口、4
5…上部開口、46…回転軸、47…凹部、51…二連
バルブ、52…シリンダー、53…連結軸、54…上部
弁体、55…下部弁体、56…弁室、57…上部通水
路、58…上部通気路、59…下部通気路、60…下部
通水路、61…駆動軸、62…駆動手段、63…スクリ
ーン、71…耐圧タンク、72…第1開閉弁、73…第
2開閉弁、74…供給経路、75…ポンプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小川 真人 滋賀県長浜市三ツ矢町5番8号 三菱樹脂 株式会社長浜工場内 (72)発明者 大沼 浩身 滋賀県栗太郡栗東町野尻75 積水化学工業 株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溜池等の水をサイホン管により取水して
    灌漑用水等として給水するサイホン式取水装置であっ
    て、前記サイホン管の最高地点に、サイホン管内を流れ
    る水に含まれる気泡を捕捉するための気泡捕捉室を設け
    るとともに、該気泡捕捉室の上方に水タンクを設け、気
    泡捕捉室と水タンクとの間に気泡捕捉室内の気泡を水タ
    ンク内に排出して水タンク内の水を気泡捕捉室に供給す
    る気泡排出手段を設けたことを特徴とするサイホン式取
    水装置。
  2. 【請求項2】 前記気泡排出手段は、前記気泡捕捉室の
    上部に連設した第1の開閉弁と、該第1の開閉弁の上部
    に連設した耐圧タンクと、該耐圧タンクの上部に連設し
    て前記水タンクに接続する第2の開閉弁とにより形成さ
    れていることを特徴とする請求項1記載のサイホン式取
    水装置。
  3. 【請求項3】 前記気泡排出手段は、前記気泡捕捉室の
    上部にシリンダーを配置し、該シリンダーの一側方下部
    に前記気泡捕捉室に連通する下部開口を設け、他側方上
    部に前記水タンクに連通する上部開口を設けるととも
    に、シリンダー内を移動するスプールに、該スプールが
    一側方に移動したときに前記下部開口に連通し、他側方
    に移動したときに前記上部開口に連通する上下方向の通
    路を設けたものであることを特徴とする請求項1記載の
    サイホン式取水装置。
  4. 【請求項4】 前記気泡排出手段は、前記気泡捕捉室の
    上部に、断面が円形の回転部材を回転可能に収納する回
    転部材収納室を設け、該収納室の下部に前記気泡捕捉室
    に連通する下部開口を設け、上部に前記水タンクに連通
    する上部開口を設けるとともに、前記回転部材に、該回
    転部材の回転によって前記下部開口及び上部開口に交互
    に連通する凹部を設けたものであることを特徴とする請
    求項1記載のサイホン式取水装置。
  5. 【請求項5】 前記気泡排出手段は、前記気泡捕捉室と
    水タンクとの間に鉛直方向にシリンダーを設け、該シリ
    ンダー内に、連結軸により連結された上部弁体と下部弁
    体とを上下方向に移動可能に設けて両弁体間に弁室を形
    成するとともに、上部弁体には、下部弁体をシリンダー
    内に上昇させて上部弁体をシリンダー上端から突出させ
    たときに、前記水タンクと前記弁室とを連通させる上部
    通水路と、該上部通水路の水タンク側開口より上方の水
    タンク内に開口して水タンクと弁室とを連通させる上部
    通気路とを設け、前記下部弁体には、上部弁体をシリン
    ダー内に下降させて下部弁体をシリンダー下端から突出
    させたときに、前記気泡捕捉室と前記弁室とを連通させ
    る下部通気路と、該下部通気路の気泡捕捉室側開口より
    下方の気泡捕捉室内に開口して気泡捕捉室と弁室とを連
    通させる下部通水路とを設けたものであることを特徴と
    する請求項1記載のサイホン式取水装置。
  6. 【請求項6】 溜池等の水をサイホン管により取水して
    灌漑用水等として給水するサイホン式取水装置であっ
    て、前記サイホン管の最高地点に、サイホン管内を流れ
    る水に含まれる気泡を捕捉するための気泡捕捉室を設け
    るとともに、該気泡捕捉室の上方に第1の開閉弁を介し
    て耐圧タンクを設け、該耐圧タンクの上部に第2の開閉
    弁を設けるとともに、該耐圧タンク内に水を供給する経
    路を設けたことを特徴とするサイホン式取水装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013127239A (ja) * 2011-11-20 2013-06-27 Yamatatsugumi:Kk 送水装置及び送水方法
CN112014322A (zh) * 2020-08-21 2020-12-01 山东省科学院海洋仪器仪表研究所 一种用于水样光学测量方法的气泡消除装置

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CN112014322A (zh) * 2020-08-21 2020-12-01 山东省科学院海洋仪器仪表研究所 一种用于水样光学测量方法的气泡消除装置
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