JP2001041529A - 空気調和機 - Google Patents

空気調和機

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JP2001041529A
JP2001041529A JP11219575A JP21957599A JP2001041529A JP 2001041529 A JP2001041529 A JP 2001041529A JP 11219575 A JP11219575 A JP 11219575A JP 21957599 A JP21957599 A JP 21957599A JP 2001041529 A JP2001041529 A JP 2001041529A
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heating
air
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JP11219575A
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Motoo Morimoto
素生 森本
Kuniyuki Yamada
邦之 山田
Yoshimi Inoue
義美 井上
Norio Miyazaki
則夫 宮崎
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】空気調和機の暖房機能において、特に壁掛けタ
イプの空気調和機では「足元が暖めにくい」、「風が気
になる」という問題がある。かかる問題の一方を解決し
ようと特化すると、気流による暖房の特性上、もうひと
つの問題の解決が難しくなるという問題点もある。 【解決手段】熱交換器と送風機と吐出空気を吹き出す吹
き出し口と吐出空気を上下方向に偏向させる2つの上下
風向板と上記上下風向板をそれぞれ駆動させる2つの駆
動手段を備えた空気調和機において上下風向板と送風
機、目標温度の設定値の最適な制御により足元を充分に
暖める機能と足元の温度分布を壊さずに気流感を減少さ
せる機能を併せ持つ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、快適な風向きを選
択できる上下風向板を備えた空気調和機に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】近年、ガス、石油等の家庭用暖房器具に
代わるものとして、安全で、クリーンなルームエアコン
での暖房の要求が高まって来ている。そのため、ルーム
エアコンの暖房をガス、石油なみの暖房力を得たいとい
う要求が強く、圧縮機の回転数制御や熱交換器の改良な
どにより暖房力は、大幅に改善されてきた。
【0003】しかしながら、ルームエアコンによる暖房
に対する顧客のイメージは、冷房運転や除湿運転のイメ
ージが強く、ルームエアコンをメインの暖房器具とする
イメージまでには至っていない。
【0004】ルームエアコンの暖房に対するイメージ
は、図15に示したように、「電気代がかかる」「暖ま
りが遅い」「足元まで暖まらない」「風がいや」(気流
感がいや)などの不満が多く、現状では、ガス、石油に
取って代わる暖房までには至っていないもの考えられ
る。
【0005】ところで、「電気代がかかる」「暖まりが
遅い」という不満は、上述した改良により年々改善され
てきている。一方、「足元まで暖まらない」という要求
は、特開平10−19300号公報に記載されているよ
うに、二枚の風向板を垂直に向けて暖気を足元に集中的
に吹付けるものがある。また、「風がいや」という不満
は、例えば、特開平5−60367号公報に記載されて
いるように、二枚の上下風向板の一枚を垂直に向け、一
方の一枚を水平に向けて気流を上下に吹き分けて肌に感
じる気流感を抑えたものがある。
【0006】一方、冷房においても冷気の真下吹付けと
上下吹き分けを行うことによって、冷房の早期立上げと
気流感の少ない冷房が得られる。ただし、冷房における
「気流感」は、暖房より不快感を感じる人が少なく、む
しろ、一時的なスポット冷房としての効果を要求するに
は、むしろ多少の「気流感」は必要である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術のよう
に、冷房、暖房において、気流の垂直吹付け、吹き分け
運転をリモコンで任意に指示し、居住者の要求に応じて
運転の開始、解除を行うものである。ところが、上記従
来技術には、思わぬ問題点があった。
【0008】冷房運転において、冷気を垂直に吹付ける
場合、二枚の風向板は、冷気吹出口を若干閉塞ぎみにし
て吹出口を絞り込み、冷気の吐出スピードを速くしてい
るため、大量の冷気が吐出されることになる。従って、
冷たい冷気と室内の高い空気温度との温度差によって上
下風向板に露が付着し、付着した露が室内に滴下してし
まう恐れがあった。
【0009】本発明の目的は、上下風向板の角度制御に
より快適な冷房、暖房運転を得ることができる空気調和
機を得ることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的は、空気を上下
方向に変更させる上下風向板を備えた空気調和機におい
て、冷房時に空気を前記上下風向板で下方に吐出するモ
ードに選択されたとき、前記モードは、所定時間で終了
することにより達成される。
【0011】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施例を図面を用い
説明する。図1は本発明を備えた3つの暖房モードを用
いてその機能を説明するものである。
【0012】1はリモコンを表しており、空気調和機停
止中に運転/停止ボタン3を押すと運転を開始し、空気
調和機運転中に運転/停止ボタンを押すと運転が停止す
る。また暖房運転中に気流ボタン2を押すと、暖房機能
の中でモードが切り替わる。その操作をサイクリックに
行うことにより使用者所望の暖房機能にワンボタンの操
作により切り替えることが可能である。
【0013】例えば、空気調和機停止中に運転/停止ボ
タン3を押すと「通常運転モード」が優先して開始す
る。「通常運転モード」は、足元から部屋をまんべんな
く暖めるような吹き出し空気の流れになるようにする。
「通常運転モード」運転中に気流ボタン2を押すと、
「ビームモード」に切り替わる。「ビームモード」は、
足元全体を暖めることの出来る吹き出し空気の流れにな
るようにする。「ビームモード」運転中に気流ボタン2
を押すと「吹分けモード」に切り替わる。「吹分け暖房
モード」は、天井面とほぼ平行の吹き出し空気と斜め下
向きの吹き出し空気の流れになるようにする。「吹分け
モード」運転中に気流ボタン2を押すと「通常運転モー
ド」に戻るように設定されている。
【0014】モードの切り替わる順番はニーズの高い機
能の順としたが、この順を変更することは、特に問題は
なく、また運転停止直前の運転モードを記憶しておき、
再度運転を開始するときは運転停止直前の運転モードで
運転を開始するようにしても良い。
【0015】この運転モード切替えを図2に示したフロ
ーチャートで説明する。まず暖房運転時のモード切替え
を説明すると、運転/停止ボタンを押すと優先的に「通
常暖房モード」で運転する。この「通常暖房モード」運
転中に足元を集中的に暖めたいという要求があれば、気
流ボタンを押すことによって「ビームモード」が選択さ
れる。この「ビームモード」によって足元が十分に暖め
られたら、暖気に直接当たりたくないかを判断し、直接
当たりたくないと判断されたら、気流ボタンを押して
「吹分けモード」を選択する。「吹分けモード」で部屋が
十分に暖められたら、気流ボタンを押して「通常暖房モ
ード」に戻る。これら3つのモードの運転時間は、タイ
マーによって所定時間が決められるものではなく、使用
者の好みの時間となる。
【0016】次に、冷房運転について説明すると、運転
/停止ボタンを押すと、優先的に「通常冷房モード」で
の冷房運転を開始する。風呂あがりや、外出から帰って
きたとき、風に直接あたって涼しくなりたいとの要求が
あった場合、気流ボタンを押して「ビームモード」を選
択する。この「ビームモード」は、風が真下に吐出され
るように2枚の風向板で吐出口を絞るので、冷気の吹出
しスピードが速くなり、室内側に露出した風向板の先端
に露が付着し、この露が室内に滴下する恐れがあるの
で、冷房運転での「ビームード」は、タイマーによって
運転時間に制限を設けている。タイマーカウンターで一
定時間を経過したかどうかを判断し、経過したら「通常
運転モード」に切り換わる。経過していなければ、タイ
マーによるカウントを継続する。使用者が冷気に直接あ
たって十分に冷えたら、冷気に直接当たりたいかどうか
を判断し、あたりたくないと判断したら「吹分けモー
ド」に切換わる。この「吹分けモード」も「ビームモー
ド」と同じように、タイマーにより運転時間に制限を設
けている。これも「ビームモード」と同じように、風向
板に露が付着する恐れがあるからである。タイマーカウ
ントにより一定時間経過したら「通常運転モード」に切
換わる。経過していなければ、タイマーによるカウント
を継続する。
【0017】図3は本実施例の空気調和機の室内機4の
内部構造概略断面図である。5は空気の吸込口、6は熱
交換器、7は室内ファン、8は室内ファン駆動モータ、
9は第1の上下風向板、10は第2の上下風向板、11
は第1の上下風向板用の駆動モータ、12は第2の上下
風向板用の駆動モータ、13は吹出口である。
【0018】図3において、暖房運転時は室内ファン駆
動モータ8により室内ファン7が回転し、吸込口5から
室内空気が吸い込まれ、熱交換器6で加熱されて吹出口
13から室内に吹き出される。加熱された空気が室内に
吹き出される際、第1の上下風向板用の駆動モータ1
1、第2の上下風向板用の駆動モータ12は、それぞれ
で第1の上下風向板9、上下風向板10の角度を調節す
ることで吹出空気の吹き出す方向を制御することができ
る。
【0019】ところで、図3に示した空気調和機の冷凍
サイクルについて説明する。冷房運転の場合、圧縮機か
らの高温高圧の冷媒ガスは、四方弁によって室外側の熱
交換器に流れ、室外ファンからの風によって放熱され、
凝縮し、常温の高圧液冷媒となる。液状となった冷媒
は、絞り装置によって低圧の液冷媒となり、室内側の熱
交換器に流れ、蒸発すると同時に周囲の熱を吸熱してガ
ス冷媒となる。その後、四方弁を介して圧縮機に戻る。
【0020】暖房運転の場合、圧縮機からの高温高圧の
冷媒ガスは、四方弁によって複数段に分割された室内側
の熱交換器に流れ、室内ファンからの風によって放熱さ
れ、凝縮し、常温の高圧液冷媒となる。液状となった冷
媒は、絞り装置によって低圧の液冷媒となり、室内側の
熱交換器に流れ、蒸発すると同時に周囲の熱を吸熱して
ガス冷媒となる。その後、四方弁を介して圧縮機に戻
る。
【0021】除湿運転の場合、圧縮機からの高温高圧の
冷媒ガスは、四方弁によって室外側の熱交換器に流れ、
室外ファンからの風によって放熱され、凝縮し、常温の
高圧液冷媒となる。この液状冷媒は、複数段に分割され
た室内側の熱交換器に流れ、一部の熱交換器が凝縮器と
なって凝縮熱を発する。その後、絞り弁によって減圧さ
れた冷媒が室内側の一部の熱交換器に流れて蒸発すると
同時に周囲の熱を吸熱してガス冷媒となる。その後、四
方弁を介して圧縮機に戻る。
【0022】図4は、本発明の実施例の制御機構を示す
ブロック図である。1はリモコンであり、運転モードを
サイクリックに選択できるは気流ボタン2と、冷房、暖
房運転の運転/停止ボタン3を備えている。14はリモ
コン制御用CPU、15はリモコン記憶部、16は送信
部、17は室内機制御用CPU、18は受信部、19は
室温センサー、20は室内機記憶部、21は室外機であ
る。
【0023】図4においては、空気調和機停止中にリモ
コン1の中の運転/停止ボタン3が押されるとリモコン
制御用CPU14を介し運転モード、風速モード、設定
温度等と運転開始命令が送信部より送信され、室内機4
の受信部18で受信し、運転を開始する。空気調和機運
転中に気流ボタン3が押されるとリモコン制御用CPU
14を介し使用者所望の運転モードが選択される。気流
ボタン3の操作で選択され、リモコン記憶部15で記憶
している暖房モードがリモコン1の送信部16より送信
され、室内機4の受信部18で受信される。室内機記憶
部20には、複数の暖房モードに対応して風速設定値、
第1の上下風向板の風向角度、第2の上下風向板の風向
角度、圧縮機司令値が記憶されており、受信した暖房モ
ード名に対応して室内機制御用CPU17が風速設定
値、第1の上下風向板の風向角度、第2の上下風向板の
風向角度、圧縮機司令値を呼び出す。この呼出された指
令値によって室内ファンモータ8に風速設定値を、第1
の上下風向板の駆動モータ11に第1の上下風向板の風
向角度を、第2の上下風向板の駆動モータ12に第2の
上下風向板の風向角度を、室外機21に圧縮機司令値を
送信する。
【0024】図5に本実施例の暖房機能の想定される使
用シーンと使用目的を示す。図5において、通常暖房モ
ードの使用目的は「部屋をまんべんなく暖めたい」、
「できれば省エネにしたい」等オールマイティー的な機
能を備え、もっとも使用頻度が高いモードである。
【0025】図16に使用者のルームエアコンの暖房に
対するニーズを示すと、「足元を充分に暖める機能」の
ニーズが最も高い。このニーズに対応する機能が「ビー
ムモード」である。この「ビームモード」は、「部屋に
人が大勢いるとき」「奥に長い部屋で部屋の手前も奥も
暖めたいとき」など通常よりもさらに足元を暖めたいと
きでの要求が使用シーンとなっているものと想定され
る。一方で、図15にも示したように「風がいや」(気
流感がいや)いう不満も多いので、「風を避ける機能」
に対するニーズも高い。この不満を解消し、ユーザニー
ズに対応する機能が「吹分けモード」である。「暖房の
風が気になる時」「暖房時の風は嫌い」などが使用シー
ンとして想定される。
【0026】図15に示すように「電気代がかかる」と
思っている人は多い。図15に示した調査では、調査内
容に入れていなかったが、「省エネ運転で、部屋をまん
べんなく暖めたい」というニーズは高いと思われる。
【0027】本発明の実施例では、かかる不満を解消
し、ユーザーニーズに対応する3つの暖房機能を具備
し、暖房モードで1つのボタンをサイクリックに押すこ
とにより各種モードを選択できるようにして操作の簡便
性も図ったものである。
【0028】図6〜図7を用いて本発明の一実施例の中
の「通常運転モード」と「ビームモード」について具体
的な制御例を示す。図6は、吹き出し口12における第
1の上下風向板9、第2の上下風向板10の配置を示し
たものであり、(a)は「通常運転モード」、(b)は
「ビームモード」を表す。図6(a)において、「通常
運転モード」は、第2の上下風向板10と室内機キャビ
ネットの間に形成される吹き出し口(B部)と第1の上
下風向板9と第2の上下風向板10の間に形成される吹
き出し口(A部)がほぼ同じ面積になるよう上下風向板
が配置される。これは部屋を省エネ運転でまんべんなく
暖めるために斜め下向きでかつ、吹き出し空気のなるべ
く抵抗にならないような配置となっている。
【0029】図6(b)の「ビームモード」は、第2の
上下風向板10が右回転つまり通常暖房時と比較して逆
方向に回動し、第2の上下風向板10と室内機キャビネ
ットの間に形成される吹き出し口(B部)より、第1の
上下風向板9と第2の上下風向板10の間に形成される
吹き出し口(A部)の方が狭くなるように上下風向板が
配置される。かかる配置とすることで第1の上下風向板
9と第2の上下風向板10の間に形成される吹き出し口
(A部)から吹き出される空気の風速のほうが第2の上
下風向板10と室内機キャビネットの間に形成される吹
き出し口(B部)吹き出される空気の風速よりも速くな
り、その風速の違いにより、浮き上がりにくく、遠くま
で届く吹き出し空気となる。
【0030】また「ビームモード」時は、かかる第1の
上下風向板9、第2の上下風向板10の制御と併せて、
設定風速は使用者所望の設定風速より若干高目の設定風
速とする。つまり、使用者が、例えば通常暖房時にリモ
コン等により微風設定を選んでいた状態から「ビーム暖
房モード」に切り替えた場合、リモコンの表示はそのま
ま“微風”となる。この“微風”は、室内ファン駆動モ
ータ8に与えられる回転数司令が900rpmとすると
「ビームモード」時は、例えば50rpm高くして950r
pmの室内ファン回転数司令を与えるようにする。これは
「ビームモード」を“足元暖房”として考えた場合、使
用者により効果を実感させるために足元の温度分布の広
がりをより向上させるという効果をねらったものであ
る。使用者が所望の風速設定から何回転高目にするか
は、実測により求める事が望ましい。
【0031】第1の上下風向板9、第2の上下風向板1
0の制御、風速設定値の制御と併せて設定温度を通常暖
房時に比べて、例えば2℃高目の設定とする。これは通
常暖房時よりも設定風速を高めとすることによって全体
的な足元の温度分布の広がりが向上するばかりでなく、
吹き出し温度が通常暖房時に比べ低下するという点をカ
バーするための手段の1つである。ほかにも例えば通常
の圧縮機に与える回転数司令値よりも一定回転数高くす
るなどの手段が考えられる。
【0032】かかる「ビームモード」の効果を説明す
る。図7(a)に安定時に設定温度23℃、設定風速微
風で「通常暖房モード」で運転した場合と、図7(b)
に「ビームモード」を使用した場合の床上5cmの温度
分布の比較を示す。図7(b)に示す通り、「ビームモ
ード」は、「通常運転暖房モード」に比べ足元の温度分
布を大幅に向上している事が判る。
【0033】図8〜図11を用いて本発明の一実施例の
中の吹分け暖房モードについて具体的な制御例を示す。
図8は吹き出し口12における第1の上下風向板9、第
2の上下風向板10の角度および配置を示したものであ
る。「吹分けモード」時は第1の上下風向板9が空気調
和機設置壁面に対して初期設定値として例えば80°に
配置されている。また、第2の上下風向板10が右回転
つまり通常暖房時と比較して逆方向に回動し、空気調和
機設置壁面に対して初期設定値として、例えば20°に
配置される。ここで第2の上下風向板10を空気調和機
設置壁面に対して初期設定値として例えば20°に配置
した理由は、足元の温度分布を壊さない事を優先して実
測によって求めた角度である。ただし、この角度は、足
元の温度分布の確保と足元の気流感の減少という2つの
要求のどちらに重きを置くかにより最適値は若干変わ
る。また、角度を使用者に選択させる事も考えられる。
また、この時、第1の上下風向板9の先端部と第2の上
下風向板10の先端部との距離は43mm以上とする。
【0034】空気の流れを図9を用いて説明する。第1
の上下風向板9と第2の上下風向板10を図8のように
配置することにより、吹き出し空気を天井面とほぼ水平
な吹き出し空気と、下斜め向きの吹き出し空気に吹き分
けることができる。図9のような空気の流れにすること
で室内において上下の温度差が少なくなり、下斜め向き
の吹き出し空気の浮力が抑えられ、少ない風量でも床面
付近を暖めることができるので、気流感が抑えられると
いう効果がある。
【0035】図10に本発明における一実施例の「吹分
けモード」と「通常運転モード」の室内の気流速の実測
結果を示す。測定室洋室10畳の洋間で、空気調和機の
暖房運転が安定した状態の空気調和機から1.8m離れ
た点で測定した。図10に示すように、本発明における
一実施例の「吹分けモード」は、「通常運転モード」に
比べ、床上5〜30cmという足元の気流が減少してお
り、平均値で約4割の気流速が減少するという結果が実
測された。
【0036】また第1の上下風向板9の先端部と第2の
上下風向板10の先端部との距離を43mm以上として
いる点について図11(a)(b)を用いて説明する。
図11(a)(b)は、吹き出し気流の流れを実測デー
タを基にして部屋の横断面から見たイメージとして表し
たものであり、(a)は本発明の一実施例の「吹分けモ
ード」で、第1の上下風向板9の先端部と第2の上下風
向板10の先端部との距離を43mmとしたものであ
り、(b)は第1の上下風向板9の先端部と第2の上下
風向板10の先端部との距離を39mmとしたものであ
る。その結果、図11(a)の如く、天井面とほぼ水平
な吹き出し空気と下斜め向きの吹き出し空気に吹き分け
ることができ、本発明でねらった効果が実現できた。
【0037】上下風向板9の先端部と第2の上下風向板
10の先端部との距離を39mmにすると、天井面とほ
ぼ水平な吹き出し空気と下斜め向きの吹き出し空気が互
いに干渉して混ざり合い、図11(b)の如く斜め下向
きの吹き出し気流となってしまう。これは天井面とほぼ
水平な吹き出し空気のベクトル成分が入っているため、
「通常運転モード」の吹き出し空気の流れよりもより部
屋中央向きとなり、空気調和機より1.8m離れた点に
いる人の胸等に直接当ってしまう流れとなる。従って、
気流感を減少させるという効果を達成することができな
かった。
【0038】また、本発明の一実施例の中の「吹分けモ
ード」のねらいとして、ただ単に気流感を減少させるの
ではなく、足元の温度分布を壊さないことを掲げた。図
12(a)(b)に示すように、ユーザのニーズとして
「風よけ暖房」とあるものの、これは暖かさそのまま
で、風だけ避けたいというもので、風をさけるから寒く
なっても仕方がないというものではない。
【0039】「風よけ暖房」という観点では従来技術に
挙げている、「左右風向板で吹き出し気流を左右に吹き
分ける」「上下風向板を最も下向きとして気流感を減少
させる」という手段があるがいずれの手段も足元の温度
が低下してしまうというデメリットがある。そこで本発
明の一実施例の中の「吹分けモード」は、第1の上下風
向板9、第2の上下風向板10の制御により吹き出し気
流を天井面とほぼ水平な気流と斜め下向きの気流に吹き
分けるという手段を取った。これは先にも記載したとお
り吹き出し空気を天井面とほぼ水平な吹き出し空気と斜
め下向きの吹き出し空気に吹き分けるので、室内におい
て上下の温度差を少なくすることにより、斜め下向きの
吹き出し空気の浮力が抑えられ、少ない風量でも床面付
近を暖めることができるという効果をねらったものであ
る。
【0040】かかる第1の上下風向板9、第2の上下風
向板10の制御と併せて、設定温度を通常暖房時に比べ
て、例えば2℃高目の設定としている。これは暖められ
た空気が身体に当たらない事による物足りなさをカバー
するとともに、空気調和機の設置されている壁面からみ
て部屋奥方向の足元の温度上昇を促すという効果をねら
ったものである。
【0041】かかる「吹分けモード」の効果として図1
2に設定温度23℃、設定風速微風で通常暖房と使用し
た場合と、「吹分けモード」を使用した場合の床上5c
mの温度分布の比較を示す。図12は、洋室10畳の試
験室で安定状態に測定した結果であり、吹分け暖房モー
ドにより通常暖房暖房に比べ足元の温度分布がさらに向
上している事がわかる。図7に示す結果と図12に示す
効果をあわせ、足元の温度を向上させながら、気流を4
割減少させる事のできる暖房モードを使用者に提供出来
る事がわかる。
【0042】また、本発明の実施例では図6(b)に示
す「ビームモード」時の第1の上下風向板9、第2の上
下風向板10の制御と図8に示す「吹分けモード」時の
第1の上下風向板9、第2の上下風向板10の制御を同
時に可能としなければならず、そのためには図13に示
す配置となり、第1の上下風向板9の回転軌跡9'と第
2の上下風向板10の回転軌跡10'が重なってしま
い、衝突してしまうという事態が起こりかねない。そこ
で本発明の実施例では、図13に示した第1の上下風向
板9、第2の上下風向板10の回転順序や回転速度をル
ール化した。このルール化を図14(a)(b)に示す
と、各暖房モードへの切り替わる時は、必ず図14
(a)の如く、あらかじめ設定されているイニシャル動
作を行ない、その後図14(b)の如く各暖房モード設
定位置に配置されるようにする。
【0043】図14(a)は各暖房モードからイニシャ
ル動作への移行を示す。図14(a)において、まず各
暖房モードから第2の上下風向板10は固定したまま
で、第1の上下風向板9を左回りで一番下向きとする
(この状態をイニシャル動作1とする)。イニシャル動
作1のあと、第1の上下風向板9を右回りで突き当たり
まで通常の回転速度(ここでは100PPS(パルス・
パー・セック))で回転させ、同時に第2の上下風向板
10を通常の倍の速度(ここでは200PPS(パルス
・パー・セック))で左回りで突き当たりまで回転させ
る。図14(b)は図14(a)のイニシャル動作終了
各暖房モードの第1の上下風向板9と第2の上下風向板
10の設定位置への移行を示す。通常暖房の場合は、第
1の上下風向板9と第2の上下風向板10夫々が同時に
通常の倍の速度で設定位置まで回転して固定される。
「ビームモード」、「吹分けモード」では、まず第2の
上下風向板10が通常の倍の速度で設定位置まで回転し
て固定され、その後第2の上下風向板10が通常の倍の
速度で設定位置まで回転して固定される。
【0044】以上のような第1の上下風向板9、第2の
上下風向板10の回転順序や回転速度をルールとして定
めることにより、図6(b)に示す「ビームモード」時
の第1の上下風向板9、第2の上下風向板10の制御と
図8に示す「吹分けモード」時の第1の上下風向板9、
第2の上下風向板10の制御の両方を実行する事が可能
となり、また空気調和機停止状態は図13に示すように
第1の上下風向板9と第2の上下風向板10の間の隙間
が狭く吹き出し口がほとんどしまった状態となり、停止
中の見栄えがよい。
【0045】本発明は、「通常運転モード」「ビームモ
ード」「吹分けモード」を冷房運転にそのまま適用可能
である。各種モードをリモコンでサイクリックに選択
し、任意運転時間後、各種運転モードを解除することも
可能である。ただし、「ビームモード」は、図6(b)
に示したように、上下風向板9、10が室内側に露出す
るように傾斜させるので、上下風向板9、10の先端に
渦流が発生し、この渦流と室内の暖かい空気との温度差
によって上下風向板の先端に露が付着する恐れがある。
そこで、「ビームモード」による冷房運転に関しては、
時間制限を持たせ、タイマーで自動的に「ビームモー
ド」を解除させる必要がある。これにより、第1の上下
風向板への露付きは防止できる。また、冷房運転の「吹
分けモード」にあっても風向板への露付きが予想される
ため、タイマーで自動的に「吹分けモード」を解除する
ようにしている。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
上下風向板の角度制御により快適な冷房、暖房運転が可
能な空気調和機を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の中の3つの暖房機能のイメ
ージとかかる暖房機能を使用者が選択する際の選択方法
を示す図
【図2】本発明を備えた各種運転モードの制御を説明す
るフローチャート
【図3】本発明の一実施例の室内機の内部構造を表す断
面図
【図4】本発明の一実施例の制御機構を示すブロック図
【図5】本発明の一実施例が有する複数の暖房機能とそ
の機能を使用すると想定される使用シーンを示した図で
ある。
【図6】本発明の複数の暖房機能のうち(a)は通常暖
房モードにおける上下風向板の配置を示し、(b)はビ
ーム暖房モードにおける上下風向板の配置を示した図
【図7】本発明の複数の暖房機能のうち(a)は通常暖
房モード、(b)はビーム暖房モードの定常時の床上5
cmの温度分布の実測結果を示した図
【図8】本発明の吹分け暖房モードにおける上下風向板
の配置を示した図
【図9】本発明の吹分け暖房モード運転した場合の吹き
出し空気の流れのイメージを示した図
【図10】本発明の通常暖房モードと吹分け暖房モード
運転した場合の空気調和機から1.8m離れた地点での
足元の気流速の実測値の比較を示した図
【図11】本発明の吹分け暖房モードにおいて、第1の
上下風向板の先端と第2の上下風向板の先端を変えた場
合の吹き出し空気の流れのイメージを示した図
【図12】本発明の一実施例が有する複数の暖房機能の
うち(a)は通常暖房モード、(b)は吹分け暖房モー
ドの定常時の床上5cmの温度分布の実測結果を示した
【図13】本発明の一実施例の第1の上下風向板と第2
の上下風向板の回転軌跡を示した図
【図14】本発明の一実施例の第1の上下風向板と第2
の上下風向板の回転制御を示した図
【図15】エアコン暖房に対する不満点の調査結果
【図16】エアコン暖房の機能に対する魅力度調査の結
【符号の説明】
1…リモコン、2…気流ボタン、3…運転/停止ボタ
ン、4…空気調和機室内機、5…吸い込み口、6…熱交
換器、7…室内ファン、8…室内ファン駆動モーター、
9…第1の上下風向板、9'…第1の上下風向板の回転
軌跡、10…第2の上下風向板、10'…第2の上下風
向板の回転軌跡、11…第1の上下風向板駆動モータ
ー、12…第2の上下風向板駆動モーター、13…吹き
出し口、14…リモコン制御用CPU、15…リモコン
記憶部、16…送信部、17…室内機制御用CPU、1
8…受信部、19…室温センサー、20…室内機記憶
部、21…室外機。
フロントページの続き (72)発明者 井上 義美 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所デジタルメディア開発本 部内 (72)発明者 宮崎 則夫 栃木県下都賀郡大平町富田709番地の2 株式会社日立栃木エレクトロニクス内 Fターム(参考) 3L060 AA05 CC08 DD07 EE01

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】空気を上下方向に変更させる上下風向板を
    備えた空気調和機において、冷房時に空気を前記上下風
    向板で下方に吐出するモードに選択されたとき、前記モ
    ードは、所定時間で終了する空気調和機。
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