JP2001037570A - 難燃性部材とその難燃性部材を使用した難燃性キャビネット - Google Patents

難燃性部材とその難燃性部材を使用した難燃性キャビネット

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JP2001037570A
JP2001037570A JP11213286A JP21328699A JP2001037570A JP 2001037570 A JP2001037570 A JP 2001037570A JP 11213286 A JP11213286 A JP 11213286A JP 21328699 A JP21328699 A JP 21328699A JP 2001037570 A JP2001037570 A JP 2001037570A
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flame
cabinet
retardant
wooden
volcanic glassy
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English (en)
Inventor
Yasunori Naka
靖典 中
Terumi Torikai
照美 鳥飼
Tetsuo Kamo
哲雄 加茂
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 部材点数を削減し、生産性の向上を図るとと
もに法規制のある部位に使用可能で、耐水、耐湿性に優
れ、軽量で強度が高く環境・健康面に優れた難燃性部材
を提供すると共に上記課題に対応した難燃性キャビネッ
トを提供する。 【解決手段】 木質部材7aと、火山性ガラス質積層部
材7bを、一体に貼り合わせた事を特徴とする難燃性部
材と、その難燃性部材を側板7及び底板8の少なくとも
一方に使用しキ難燃性キャビネット10を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は難燃性部材と、その
難燃性部材を利用した難燃性キャビネットに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の難燃性キャビネットは図
10ないし図12に示されている様に、キャビネット1
を構成する木製側板2及び木製底板3の外面に、スラグ
石膏板やケイカル板等の難燃部材を生地のままで使用し
た不燃板4を位置させ、不燃板4には貫通穴4aを穿設
すると共に、同じく貫通穴5aを穿設した薄物の塗装銅
板5を、不燃板4を覆うように、ビス6により木製側板
2及び木製底板3に取り付けて構成したものであった。
【0003】また、塗装銅板5の前部端面5bをL字状
に庫内側に向け屈曲形成する事により、不燃板4の木口
面4bを覆い、不燃板4の生地を見えなくして外観上の
意匠性を向上させていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の塗装銅板を用いた難燃性キャビネットでは、同じサイ
ズの木製キャビネットと比較すると、不燃材や塗装銅板
等といった別部品を余計に取付けなければならず、組立
工数が多く掛かり、生産性は良くなかった。また、不燃
材の厚みに相当する分庫内収納容積を減少させていると
共に、不燃材を覆い隠している塗装銅板の外面色が、隣
接する一般木製キャビネットの外面色と色調をあわせる
のが難しく、意匠的にも課題があった。
【0005】更に、不燃材はスラグ石膏板やケイカル板
等であり、それぞれ比重が1.25とか1.11と非常
に重く、薄物とはいえ塗装銅板を使用している事から、
キャビネット1台あたりの重量も一般木製キャビネット
よりかなり重く、省施工の観点から軽量化が求められて
いる昨今において、課題視されていた。また、塗装銅板
を使用せず木質部材と従来の不燃材とを一体に貼り合わ
せた不燃性キャビネットを製作したとしても、不燃材の
比重が高いので、物流及び現場施工における作業者の労
働負荷が大きいという従来の課題は解消されないことに
加え、吸水率がスラグ石膏板は25%、ケイカル板は4
5〜65%と高く、寸法安定性が悪いことから、水蒸気
の多く発生する加熱源近傍にこのようなキャビネットを
設置することは不適切なものであり、実現は困難なもの
であった。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するため、木質部材と火山性ガラス質積層部材を一体に
貼り合わせて難燃部材としたものである。
【0007】上記発明によれば、難燃性部材を分離した
別部材として扱わず、木質部材と火山性ガラス質積層部
材を一体に貼り合わせた構成であるため、キャビネット
に使用した場合には一般木製キャビネットと同様の組立
てを可能とし、生産性を向上させたものであると同時
に、一般木製キャビネットと同等の庫内収納容積を確保
しつつ、木製キャビネットの外面色と色調をあわせやす
くなり、重量問題も解決できるものである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1にかかる難燃性
部材は、木質部材と火山性ガラス質積層部材を一体に張
り合わせる事を特徴とするもので、一部木質部材を有す
るものある。
【0009】そして、部材を一体化した事により、部材
点数が削減され、生産性の向上を図ることができるとと
もに火山性ガラス質積層部材板は鉱物質繊維と軽量ガラ
ス質材料という無機質であり、難燃認定を得ることに何
ら問題がないので法規制のある部位に使用することが可
能である。また、比重は0.7前後で軽量かつ比強度が
大きいので、内部に重量物を収納する可能性があり、高
所に設置されて下方に支えのないウォールキャビネット
等に使用するのに問題がない。かつまた、耐水、耐湿性
に優れ、吸水率も9%と低く、寸法安定性が良いので水
蒸気の多く発生する加熱源近傍に使用することができ
る。その上切断等の加工性は木材並みであるので従来品
のように加工時に特に気を遣う必要がなく、生産性が向
上する。さらにまた、アスベストを含むことなく低ホル
ムアルデヒドであり、環境・健康面で優れている。
【0010】本発明の請求項2にかかる難燃部材は、木
質部材の厚みを少なくとも5mm以上としたものである。
【0011】そして、木質部材の厚みを5mm以上とした
ため、キャビネット組立て時におけるビス保持力やダボ
強度、及び接着剤による接着強度等の、木製キャビネッ
トの基本構造性能を確保する事ができる。
【0012】本発明の請求項3にかかる難燃性部材は、
木質部材と火山性ガラス質積層部材の厚みが1:1の比
率としたものである。
【0013】そして、不燃材を使用する箇所が有する法
的規制(消防法:6mm以上の場合、9mm以上の場合)に
対応しつつ、その法的規制を受けた不燃材の厚みと同じ
厚みの木質部材を使用し、一体化しているため、ビス保
持力やダボ強度、及び接着剤による接着強度等の木質キ
ャビネットとしての基本性能を更に向上させることがで
きる。
【0014】本発明の請求項4にかかる難燃性部材は、
木質部材と火山性ガラス質積層部材を接着剤にて一体に
貼り合わせて構成するものである。
【0015】そして、接着剤を用いて一体に貼り合わせ
る事で、ビスや釘等を使用せずに一体化することができ
る。
【0016】本発明の請求項5ならびに6にかかる難燃
性部材は、請求項4における発明での接着剤の替わり
に、メラミン樹脂やダップ樹脂等の熱硬化性樹脂の含浸
紙を使用するものである。
【0017】そして、この含浸紙が木質部材と火山性ガ
ラス質積層部材との間に介在された状態で、熱圧成型さ
れるため、含浸紙が接着剤の替わりとなって、木質部材
と火山性ガラス質積層部材を一体に貼り合わせることが
できる。
【0018】本発明の靖求項7にかかる難燃性部材は、
少なくとも火山性ガラス質積層部材の表面に、防水、防
汚、又は易清掃機能を持たせたものである。
【0019】これにより、撥水性、撥油性を高め、清掃
時の拭き取り作業を容易に行うことができ、清掃作業の
作業性が向上すると共に長期にわたって美観を保つこと
ができる。
【0020】本発明の請求項7にかかる難燃性キャビネ
ットは、底板と両側板と天板と背板よりなるキャビネッ
トにおいて、請求項1〜7のいずれかに記載する難燃性
部材を、底板と側板の一方もしくは両方に使用したもの
である。
【0021】そして、木質部材と火山性ガラス質積層部
材を一体に貼り合わせた難燃性部材を別邸材として扱う
ことなく一般木製キャビネットと同様の組立てを可能と
し、生産性を向上させることができると同時に、一般木
製キャビネットと同等の庫内収納容積を確保しつつ、木
製キャビネットの外面色と色調をあわせやすくすること
が可能である。また、重量問題も解決でき、寸法安定性
が良いので水蒸気の多く発生する加熱源近傍に使用する
ことができるとともに、切断等の加工性は木材並みであ
るので従来品のように加工時に特に気を遣う必要がな
く、生産性が向上する。さらにまた、アスベストを含ま
ず低ホルムアルデヒドであり、環境・健康面で優れた収
納装置を提供することが可能となる。
【0022】本発明の請求項9にかかる難燃性キャビネ
ットは、火山性ガラス質積層部材を庫外側に、木質部材
を庫内側に位置させたものである。
【0023】そして、火山性ガラス質積層部材を庫外側
に、木質部材を庫内側に位置させているので、法規制に
対応した不燃キャビネットを通常の木製キャビネットと
同様の工程でむだなく作製することができる。
【0024】本発明の請求項10にかかる難燃性キャビ
ネットは、側板の庫内面側両端部に火山性ガラス質積層
部材に至るダボ穴を穿設し、底板の両木口面に木質部材
と火山性ガラス質積層部材板間に跨ったダボ穴を穿設し
たものである。
【0025】そして、側板にはその両端部に火山性ガラ
ス質積層部材に至るダボ穴が穿設され、底板にはその両
木口面に木質部材と火山性ガラス質積層部材間に跨った
ダボ穴が穿設されているか、もしくは木ネジを側板では
火山性ガラス質積層部材に至らせ、底板では木質部材と
火山性ガラス質積層部材間に跨らせて螺着させているの
で、充分なダボ接着強度や木ネジ保持力等の性能を確保
できる。
【0026】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を用いて
説明する。
【0027】(実施例1)図1は本発明の実施例1にお
ける難燃性キャビネットを示す外観斜視図、図2は同難
燃性キャビネットの側板と底板の構造を示した要部縦断
面図である。
【0028】図1〜2において、7は木質部材7aと火
山性ガラス質積層部材7bを一体に貼り合わせた側板で
あり、8は同種の底板である。側板7にはその両端部に
火山性ガラス質積層部材7bに至るダボ穴が穿設され、
底板8にはその両木口面に木質部材7aと火山性ガラス
質積層部材7b間に跨ったダボ穴が穿設されている。
【0029】9は、側板7と底板8を−体化させ、難燃
性キャビネット10を組立てるためのダボである。木質
部材7aの表面には化粧シート11が施され、火山性ガ
ラス質積層部材7bの表面には別の化粧シート12が施
されている。
【0030】なお表面の化粧シート12はキャビネット
の庫内面にあたり、通常は物品の収納に用いられる部分
の為、物品の出し入れを考慮すると、その表面性能はス
クラツチ性の高いものが要求される。従って、庫内面に
あたる部分の化粧シート12は、メラミン樹脂やダップ
樹脂等の含浸紙系シートが好ましい。逆に外面にあたる
表面の化粧シート11は、図9に示す換気扇フード13
と隣接する事から、浄水、撥油等が求められる。従っ
て、フツ素樹脂やシリコン樹脂を被覆させた印刷紙や合
成樹脂系のシートを貼る事で、防水、油汚れを、容易に
拭き取れるようにすることが好ましい。
【0031】14は側板7の木口面を化粧するために貼
り付けられた木ロシートであり、底板8と面一になる部
分及び、キャビネットの開口部木口面に施してある。木
ロシート14の材質は、メラミン樹脂含浸紙を低圧で成
型したものである。なお、ポリプロピレン等の耐熱性合
成樹脂からなるシートを用いるのも効果的である。
【0032】また木ロシート14も同様に、フツ素樹脂
やシリコン樹脂を被覆させる事で、撥水、撥油効果が得
られて好適である。
【0033】15はこの2つの部材すなわち木質部材7
aと火山性ガラス質積層部材7bと一体に貼り合わせる
為の接着剤である。
【0034】次に動作、作用について説明すると、木質
部材7aと火山性ガラス質積層部材7bの間に接着剤1
5を塗布し、この2つの材料を貼りあわせて難燃性部材
を形成する。庫内面側にあたる木質部材7aの表面には
化粧シート12を貼り付け、庫外面側にあたる火山性ガ
ラス質積層部材7bの表面にも化粧シート11を貼り付
ける。この難燃性部材を通常の木質部材と同様に所定の
寸法にカットし、それぞれの小口面に木ロシート14を
貼り付け、ダボ穴を穿設する。そして、ダボ穴に接着剤
とダボ9を挿入、嵌合し、圧接して難燃性キャビネット
10を構成する。
【0035】このようにして得られた難燃性キャビネッ
ト10は、通常の木質部材のみで構成されたキャビネッ
トと同様の組立方法で組立てることができるので、特別
な工程が必要なく、従来の難燃性キャビネットにはない
優れた組立作業性を有するとともに庫内収納容積を減少
させない、隣接するキャビネットおよび換気扇フードと
色調の統一が図れ、美観のよい難燃性キャビネットを提
供することができる。庫内面側にあたる木質部材7aの
表面にはメラミン樹胎やダップ樹脂等の含浸紙系シート
を貼り付けており、また庫外面側にあたる火山性ガラス
質積層部材7bの表面にはフツ素樹脂やシリコン樹脂を
被覆させた印刷紙や合成樹脂系のシートを貼り付けてい
るので、物品の出し入れ性がよく、清掃性がよいので、
難燃性キャビネットとして最も適切な機能を発揮するこ
とができる。
【0036】側板7にはその両端部に火山性ガラス質積
層部材7bに至るダボ穴が穿設され、底板8にはその両
木口面に木質部材78と火山性ガラス質積層部材7b間
に跨ったダボ穴が穿設されているので、充分なダボ接着
強度や木ネジ保持力等の性能を確保できる。
【0037】なお、この2つの材料を一体に貼り合わせ
る為、接着剤15を用いている。しかし通常の接着剤の
場合、接着剤15中の水分が、木質部材の方へ浸透して
しまい、お互いの材料の含水率バランスがくずれ、一体
に貼り合わせた後に材料が反るという問題が発生しやす
い。
【0038】そこで、接着剤15の替わりにメラミン樹
脂やダップ樹脂等の熱硬化性樹脂系の含浸紙を用いる。
これによると、木質部材7aの表面に施してあるスクラ
ッチ性を高めるための熱硬化性の含浸紙系の化粧シート
12の貼り合わせの時に、火山性ガラス質積層部材7b
をも同時に熱圧成型が可能となり、生産性の手間も省け
るというメリットがある。また、各々の材料の厚みに関
していえば、火山性ガラス質積層部材7bは消防法によ
り、6mm以上の厚みを有していなければならず、これに
対応してほば同じ厚みの6mm以上の木質部材7aを使用
する事で、通常の木製キャビネットの基本的なダボ接着
強度や木ネジ保持力等の性能を確保できるようにしてい
る。
【0039】(実施例2)図3は本発明の実施例2にお
ける難燃性キャビネットを示す外観斜視図、図4は難燃
性キャビネットの側板と底板の構造を示した要部分解斜
視図、図5は同難燃性キャビネットの組立順序を示す要
部断面図である。本実施例2において、実施例1と異な
る点は、側板7と底板8と面−になる部分の木口面に貼
る木ロシート14の替わりに、アクリル系塗料による塗
装を施したL字状金具16をビス17で取りつけた点で
ある。
【0040】なお、実施例1と同一符号の部分は同一構
造を有し、説明は省略する。
【0041】次に動作、作用を説明すると、側板7の木
口面を覆うようにL字状金具16をビス17で取りつ
け、次に実施例1と同様に各々のダボ穴に接着剤とダボ
を挿入し、圧接して難燃性キャビネットを組立てる。
【0042】これによれば、メラミン樹脂やダップ樹脂
等の熱硬化性樹脂の含浸紙系シートや、ポリプロピレン
等の耐熱性合成樹脂からなるシート類の替わりに、アク
リル系塗料による焼付塗装を施したL字状金具16を側
板7の内面方向から取付けているので、耐汚染性、耐薬
品性、耐摩耗性に優れており、木口面部の耐火性を更に
向上させ、消防法による規制を解消する事ができるとと
もに取付部が見えないので美観もよいものである。
【0043】(実施例3)図6は本発明の実施例3にお
ける難燃性キャビネットを示す外観斜視図であり、図7
は同要部断面図である。本実施例3において、実施例1
または2と異なる点は、実施例2で説明した塗装を施し
たL字状金具16を側板7の外面方向から取付けた点で
あり、L字状金具16の取付け作業を容易にしたもので
ある。
【0044】なお、実施例1と同一符号の部分は同一構
造を有し、説明は省略する。
【0045】次に動作、作用を説明すると、組みあがっ
た難燃性キャビネットの最終工程において、L字状金具
16をビス17で難燃性キャビネット10に取りつけ
る。
【0046】そして、通常のキャビネットと同様に組立
てた後でL字状金具16をビス17で取りつけるので、
取付け作業が容易であり工程がスツキリとして組立作業
がよいものである。
【0047】(実施例4)図8は本発明の実施例4にお
ける難燃性キャビネットを示す要部断面図である。本実
施例4において、実施例1〜3と異なる点はキャビネッ
トの組立構造であり、図8の組立構造はダボ9に替わっ
て潤滑性、耐摩耗性、耐薬品性や耐熱性にも優れたホッ
トメルト接着剤として用いられているポリアミド樹脂1
8を用い、キャビネットの箱を形成するものである。こ
れによると、側板7と底板8の接合面は各々45度の傾
斜面を有しており、かつ側板7については庫内側からの
切欠き量を底板8の切欠き量よりも深く形成している。
したがって接合面同士が合致した状態で溶融されたポリ
アミド樹脂18を射出成形にて注入すると木口中央部に
樹脂溜り18aが形成される。更に樹脂溜り18aは木
質部材7aまで達しているので、樹脂が木質部材の間隙
に浸透し、硬化後にはアンカー効果が増大される。よっ
てダボ構造に比べ約3倍強のキャビネット剛性が得られ
るという効果がある。
【0048】なお、前記各実施例においては、図9に示
すようにキッチンの換気扇フード13に隣接する難燃キ
ャビネット10としたが、これに限定されるものではな
く、加熱機器(コンロ部分)に隣接される大型収納キャ
ビネットに関しても、同様に実施することもできるもの
である。
【0049】
【発明の効果】本発明の請求項1にかかる難燃性部材
は、木質部材と火山性ガラス質積層部材を一体に貼り合
わせる事を特徴とした、木質部材を有した難燃部材であ
る。
【0050】そして、部材を一体化にした事により、部
材点数が削減され、生産性の向上を図ることができると
ともに火山性ガラス質積層部材は鉱物質繊維と軽量ガラ
ス質材料とからなる無機質であり、不燃認定を得ること
に何ら問題がないので法規制のある部位に使用すること
が可能である。また、比重が0.7前後で軽量かつ比強
度が大きいので、内部に重量物を収納する可能性があ
り、高所に設置されて下方に支えのないウォールキャビ
ネット等に使用するのに問題がない。かつまた、耐水、
耐湿性に優れ、吸水率も9%と低く、寸法安定性が良い
ので水蒸気の多く発生する加熱源近傍に使用することが
できる。また切断等の加工性は木材並みであるので従来
品のように加工時に特に気を遣う必要がなく、生産性が
向上する。さらにまた、アスベストを含まず低ホルムア
ルデヒドであり、環境・健康面で優れている。
【0051】本発明の請求項2にかかる難燃性部材は、
木質部材の厚みを少なくとも5mm以上としたものであ
る。
【0052】そして、木質部材の厚みを5mm以上とした
ため、キャビネット組立て時におけるビス保持力やダボ
強度、及び接着剤による接着強度等の、木製キャビネッ
トの基本構造性能を確保する事ができる。
【0053】本発明の請求項3にかかる難燃性部材は、
木質部材と火山性ガラス質積層部材の厚みが1:1の比
率を有するものである。
【0054】そして、難燃性部材を使用する箇所が有す
る法的規制(消防法:6mm以上の場合、9mm以上の場
合)に対応しつつ、その法的規制を受けた難燃性部材の
厚みと同じ厚みの木質部材を使用し、一体化するため、
ビス保持力やダボ強度、及び接着剤による接着強度等の
木質キャビネットとしての基本性能を更に向上させるこ
とができる。
【0055】本発明の請求項4にかかる難燃性部材は、
木質部材と火山性ガラス質積層板を接着剤にて一体に貼
り合わせてなるものである。
【0056】そして、接着剤を用いて一体に貼り合わせ
る事で、ビスや釘等を使用せずに一体化することができ
る。
【0057】本発明の請求項5ならびに6にかかる難燃
性部材は、請求項4での接着剤の替わりに、メラミン樹
脂やダップ樹脂等の熱硬化性樹脂の含浸紙を使用するも
のである。
【0058】そして、この含浸紙が木質部材と火山性ガ
ラス質積層部材との間に介在された状態で、熱圧成型さ
れるため、含浸紙が接着剤の替わりとなって、木質部材
と火山性ガラス質積層部材を一体に貼り合わせることが
できる。
【0059】本発明の請求項7にかかる難燃性部材は、
少なくとも火山性ガラス質積層部材の表面に、防水、防
汚、又は易清掃機能を持たせたものである。
【0060】これにより、撥水性、撥油性を高め、清掃
時の拭き取り作業を容易に行うことができ、清掃作業の
作業性が向上すると共に長期にわたって美観を保つこと
ができる。
【0061】本発明の請求項8にかかる難燃性キャビネ
ットは、底板と両側板と天板と背板よりなるキャビネッ
トにおいて、請求項1〜6のいずれかによる難燃性部材
を、底板と側板の一方もしくは両方に使用したものであ
る。
【0062】そして、木質部材と火山性ガラス質積層部
材を一体に貼り合わせた難燃性部材を別部材扱いするこ
となく一般木製キャビネットと同様の組立てを可能と
し、生産性を向上させることができると同時に、一般木
製キャビネットと同等の庫内収納容積を確保しつつ、木
製キャビネットの外面色と色調をあわせやすくすること
が可能である。また、重量問題も解決でき、寸法安定性
が良いので水蒸気の多く発生する加熱源近傍に使用する
ことができるとともに、切断等の加工性は木材並みであ
るので従来品のように加工時に特に気を遣う必要がな
く、生産性が向上する。さらにまた、アスベストを含ま
ず低ホルムアルデヒドであり、環境・健康面で優れた収
納装置を提供することが可能となる。
【0063】本発明の請求項8にかかる、難燃性キャビ
ネットは、火山性ガラス質積層部材を庫外側に、木質部
材を庫内側に位置させたものがある。
【0064】そして、火山性ガラス質部材を庫外側に、
木質部材を庫内側に位置させているので、法規制に対応
した不燃キャビネットを通常の木製キャビネットと同様
の工程でむだなく作成することができる。
【0065】本発明の請求項10にかかる、難燃性キャ
ビネットは、側板の庫内面側両端部に火山性ガラス質積
層部材に至るダボ穴を穿投し、底板の両木口面に木質部
材と火山性ガラス質積層部材に跨ったダボ穴を穿設して
なるものである。
【0066】そして、側板にはその両端に火山性ガラス
質積層部に至るダボ穴が穿設され底板にはその両木口面
に木質部材と火山性ガラス質積層部材に跨ったダボ穴が
穿設されているか、もしくは木ネジを側板では火山性ガ
ラス質積層部材に至らせ、底板では木質部材と火山性ガ
ラス質積層部材間に跨らせて螺着させているので、充分
なダボ接着強度や木ネジ保持力等の性能を確保できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における難燃性キャビネット
の外観斜視図
【図2】同難燃性キャビネットの要部縦断面図
【図3】本発明の実施例2における難燃性キャビネット
の外観斜視図
【図4】同難燃性キャビネットの要部分解斜視図
【図5】同難燃性キャビネットの要部断面図
【図6】本発明の実施例3における難燃性キャビネット
の外観斜視図
【図7】同難燃性キャビネットの側板及び底板部分の要
部断面図
【図8】本発明の実施例4における難燃性キャビネット
の要部断面図
【図9】本発明の配置例を示す外観斜視図
【図10】従来の難燃性キャビネットの外観斜視図
【図11】従来の難燃性キャビネットの分解斜視図
【図12】従来の難燃性キャビネットの要部断面図
【符号の説明】
7 側板 7a 木質部材 7b 火山性ガラス質積層板 8 底板 10 難燃性キャビネット 15 接着剤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加茂 哲雄 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 2E001 DE01 FA00 GA42 HA11 HC01 HD11 3B060 EA02

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】木質部材と、火山性ガラス質積層部材を、
    一体に貼り合わせて構成した事を特徴とする難燃性部
    材。
  2. 【請求項2】木質部材の厚さを、少なくとも5mm以上と
    した事を特徴とする請求項1記載の難燃性部材。
  3. 【請求項3】木質部材と、火山性ガラス質積層部材の厚
    みの比率を、1:1とした事を特徴とする請求項1また
    は2記載の難燃性部材。
  4. 【請求項4】木質部材と、火山性ガラス質積層部材を接
    着剤によって貼り合わせた事を特徴とする請求項1ない
    し3のいずれか1項に記載の難燃性部材。
  5. 【請求項5】木質部材と、火山性ガラス質積層部材の間
    に、熱硬化性樹脂の含浸紙を介在し、表面上に、前記と
    同種の熱硬化性樹脂の含浸紙を熱圧成型により一体化し
    た事を特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項記載
    の難燃性部材。
  6. 【請求項6】熱硬化性樹脂の含浸紙をメラミン樹脂含浸
    紙またはダツプ樹脂含浸紙とした事を特徴とする請求項
    5記載の難燃性部材。
  7. 【請求項7】木質部材と、火山性ガラス質積層部材を一
    体に貼り合わせた難燃性部材において、少なくとも火山
    性ガラス質積層部材の表面に、防水又は易清掃機能を持
    たせた事を特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項
    記載の難燃性部材。
  8. 【請求項8】底板と両側板と天板と背板よりなるキャビ
    ネットにおいて、請求項1ないし7のいずれか1項に記
    載した難燃性部材を、底板と側板の一方もしくは両方に
    使用した事を特徴とする難燃性キャビネット。
  9. 【請求項9】火山性ガラス質積層部材を庫外側に、木質
    部材を庫内側に位置させた事を特徴とする請求項7記載
    の難燃性キャビネット。
  10. 【請求項10】側板の庫内面側両端部に火山性ガラス質
    積層部材に至るダボ穴を穿設し、底板の両木口面に木質
    部材と火山性ガラス質積層部材間に跨ったダボ穴を穿設
    した事を特徴とする請求項8記載の難燃性キャビネッ
    ト。
JP11213286A 1999-07-28 1999-07-28 難燃性部材とその難燃性部材を使用した難燃性キャビネット Pending JP2001037570A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008212319A (ja) * 2007-03-02 2008-09-18 Sekisui House Ltd カウンター板
JP2009011384A (ja) * 2007-06-29 2009-01-22 Cleanup Corp キッチン用昇降式吊戸棚
JP2010046334A (ja) * 2008-08-22 2010-03-04 Dic Corp 複合化粧板
JP2015029670A (ja) * 2013-08-02 2015-02-16 パナソニック株式会社 吊戸棚

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