JP2001037422A - 鳥卵改質剤及びその配合飼料並びに得られた鳥卵 - Google Patents

鳥卵改質剤及びその配合飼料並びに得られた鳥卵

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JP2001037422A
JP2001037422A JP11249105A JP24910599A JP2001037422A JP 2001037422 A JP2001037422 A JP 2001037422A JP 11249105 A JP11249105 A JP 11249105A JP 24910599 A JP24910599 A JP 24910599A JP 2001037422 A JP2001037422 A JP 2001037422A
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貞子 上田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】産卵鳥に負担をかけずに、自然の状態で鳥卵を
低コルステロール化や高ハウ・ユニット化等に改質する
ことが出来る鳥卵改質剤及びその配合飼料並びに得られ
た鳥卵を提供する。 【解決手段】石灰質や珪酸等からなる各種ネクトン、プ
ランクトン、藻類、海草等が埋没して堆積し、腐植溶性
を帯びた結晶体である貝化石を有効成分としてなり、卵
質を専ら改質するものである鳥卵改質剤を、産卵鳥に継
続して与えることで、低コルステロール化、高ハウ・ユ
ニット化、卵白高の向上、個卵重の向上した鳥卵を得る
ことが出来、更に産卵鳥が長期にわたり高い産卵率を維
持でき、生産コストの低下にもつながる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鶏等の鳥卵の性質
を専ら改質する鳥卵改質剤及びその配合飼料並びに得ら
れた鳥卵に関する。
【0002】
【従来の技術】鳥卵、特に鶏卵は、栄養学的に見て優れ
しかも日本では物価優等生的な食品であり、食物繊維と
ビタミンC以外の主要な栄養成分をバランス良く含んで
いるから、調理されあるいは加工食品として広く利用さ
れている。鶏卵1個、約60gを生産するために給餌さ
れる飼料は約110gであり、鶏卵に含有する栄養成分
のうち、卵黄脂質の構成脂肪酸、脂溶性ビタミン、ミネ
ラルなどは鶏の飼料から鶏卵に移行することが知られて
いる。したがって、既に様々な栄養成分を強化した鶏卵
が知られている。
【0003】例えば、通常の鶏卵では、ヨウ素は通常の
飼料1kgあたり0.3mg配合され、通常の鶏卵に含
まれるヨウ素量は検出限界の0.2mg/100g以下
であるのに対し、ヨウ素強化卵は、数十倍のヨウ素が飼
料に添加され、鶏卵1個、約60gあたり0.3mgの
ヨウ素が含まれている。そして、人間のヨウ素必要量は
0.1mg/日であるから、吸収率を考慮しても、十分
なヨウ素が補給され、高コルステロール、皮膚炎、成人
病、アレルギー疾患などの改善がなされる。
【0004】また、EPA(エイコサペンタエン酸、C
22:5)、DHA(ドコサヘキサエン酸、C22:
6)が不足すると血栓症や心臓疾患などの成人病が増
え、また、乳幼児では視力や学習能力が低下すると言わ
れている。EPA・DHA強化卵は、EPAが多く含ま
れるマグロ油、イワシ油、サバ油、DHAが多く含まれ
るマグロ油、ハマチ油、サバ油、イワシ油、サンマ油等
が適切に混合された魚油が飼料に約5%配合されること
で得られる。産卵鶏に上記魚油を添加した飼料を投与し
て8週間後に、鶏卵1個、約60gあたり、EPA9〜
18mg、DHA180〜270mg含まれるEPA・
DHA強化卵になる。因みに、飼料に上記魚油を添加し
ないと、EPAは検出されず、DHAは54mg含有す
るにすぎない。したがって、EPA・DHA強化卵は、
通常の鶏卵よりEPA・DHA強化卵を多く含み上記成
人病や乳幼児の視力や学習能力の低下を予防できる。
【0005】また、ビタミンAは、視覚、聴覚、生殖な
どの機能維持、皮膚や粘膜の正常保持、成長促進、癌予
防、複合糖質の合成などに関与すると言われている。通
常の鶏卵では、ビタミンAは通常の飼料1kgあたり6
000IU含有し、鶏卵1個、約60gに含まれるビタ
ミンA量は384IUであるのに対し、ビタミンA強化
卵は、2〜4倍のビタミンAを飼料に添加され、鶏卵1
個、約60gあたり700〜1400IUのビタミンA
を含んでいる。したがって、ビタミンA強化卵は、上記
機能維持、成長促進、癌予防に効果がある。
【0006】更に、鶏卵は上記の通り優れた栄養食品で
あるが、コルステロールを含む食品でもある。通常の鶏
卵1個、約60gに含まれるコルステロール量は、23
5mg程度である。健常者にとって、この235mg程
度のコルステロール量は全く気にする量ではない。しか
し、コルステロールの摂取を制限されている高脂血症体
質の人は、コルステロール低減卵は価値があることか
ら、卵黄からのコルステロール除去技術が種々開発され
ている。この除去技術としては、n−ヘキサンやアセト
ンなどの有機溶媒によるコルステロール除去方法、液状
食用油によるコルステロール除去方法、サイクロデキス
トリンによるコルステロール除去方法、超臨界流体CO
によるコルステロール除去方法などがある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
たヨウ素強化卵は、人が食した場合有機ヨウ素として体
内に取り込まれ、上記の通りの改善がなされるとして
も、卵黄のコルステロール値自体が低下したり、ヨウ素
以外の卵質が改善されている訳ではないので、改質卵と
しての効果に限界があり、更に、ヨウ素の過剰添加は産
卵率の低下を招くと言われている。また、EPA・DH
A強化卵も、上記のヨウ素強化卵と同様のことが言え、
EPA・DHA以外の要素については特に考慮されてい
ない。逆に上記した魚油は、不飽和脂肪酸であるため酸
化を受け易く、過酸化脂質となりそれを与えられた産卵
鶏の臓器や生理に障害を与え、産卵率が低下してしま
う。また、ビタミンA強化卵は、ビタミンAが鶏自体の
成長を高め、かつ鶏卵自体に多く含まれ、人が食した場
合上記の通りの改善がなされる。しかし、上記のヨウ素
強化卵と同様であり、ビタミンA以外の要素については
特に考慮されていない。ビタミンAは鶏卵中に移行し易
いから、逆に、他の脂溶性ビタミンが相対的に欠乏する
ことになり、ビタミンAの過剰添加により、産卵鶏の発
育の遅れや産卵率が低下してしまう。
【0008】また、鶏卵の成分を低コルステロール化す
る上記除去方法は、いずれも既に鶏卵中に含まれている
コルステロールを除くものであるため、その工学的な操
作を必要とし高コストになり易い。しかも得られた低コ
ルステロール鶏卵は、殻付き卵でなく液卵の状態である
から、家庭での保存が難しく、さらに、コルステロール
抽出物の完全除去が難しく、液卵中に残留する。従っ
て、上記除去方法は、現状では実用化していない。
【0009】そこで、本発明は、上記事情に鑑みてなさ
れたもので、特定成分を集中的に産卵鳥に与えるなどし
て特定成分を強化するのではなく、産卵鳥に負担をかけ
ず、自然の状態で鳥卵を低コルステロール化や高ハウ・
ユニット化などに改質することが出来る鳥卵改質剤及び
その配合飼料並びに得られた鳥卵を提供することを課題
とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者は、長年貝化石
の組成、性質について調査研究を続け、同時に、産卵鶏
に貝化石を与えた場合、産卵率や卵質にどのような影響
を与えるかについて、鋭意研究をした。その結果、上記
貝化石を有効成分とし、それを産卵鶏に与え続け、得ら
れた鶏卵の性質を調査すると、低コルステロール、高ハ
ウ・ユニット、卵白高の向上、個卵重の向上などで改質
し、加えて産卵率も向上している、という貝化石の有す
る新たな側面を見い出し、本発明に到達したのである。
【0011】すなわち、請求項1の発明は、石灰質や珪
酸等からなる各種ネクトン、プランクトン、藻類、海藻
等が埋没して堆積し、腐植溶性を帯びた結晶体である貝
化石を有効成分としてなり、卵質を専ら改質するもので
あることを特徴とする鳥卵改質剤である。
【0012】この鳥卵改質剤は、貝化石を有効成分とす
るから、貝化石単独あるいは貝化石に後の詳述する他の
物を添加したものにより、構成される。本発明に使用さ
れる貝化石は、考古学名では有孔虫化石、地質学名では
石灰質砂岩であり、日本では富山県、石川県能登半島、
岐阜県高山市、北海道、山口県、徳島県、福島県、鹿児
島県に産するが、産地による限定がない。以下に順次説
明する特性を有する貝化石であれば、いかなる産地の貝
化石であっても良い。その主な産地における貝化石の分
析値は、表1のとおりである。
【0013】更に、本発明の貝化石は、より具体的に
は、富山県内の数カ所の採掘場において採掘された試料
についての下記定量分析表(表2)によるものと、これ
らの採掘場から採掘された表2に示す成分の貝化石の類
似品と、である。
【0014】
【表1】
【0015】
【表2】
【0016】なお、上記富山県において採掘されている
貝化石は、日本の他の地域で採掘される貝化石の成分構
成と、分子集合形態が大きく異なり、特に珪素もある程
度含有するが、炭酸カルシウムの含有率が非常に高いこ
とが特徴となっている。また、前記腐植溶性は、つぎの
通り定義される。腐植は、動植物及び微生物の遺体が土
壌中で酸素の乏しい状態で生物群集により分解され、ポ
リフェノール類、キノン類、アミノ化合物が生成され、
さらにこれらの物質は酵素、微生物の酸化酵素、無機イ
オン、粘土鉱物などの触媒作用により重縮合され、土壌
固有の暗色無定形コロイド状高分子化合物に変化するこ
とである。したがって、腐植溶性とは、動植物及び微生
物の遺体が土壌中で分解、重縮合して生成した物質が可
溶性を示すこと、である。そして、腐植溶性を帯びた結
晶体とは、動植物及び微生物の遺体が数百万年に及ぶ地
球規模の変遷を経て姿かたちを変えたものであると、言
える。この貝化石は、生体より分泌されたアラゴライト
形の結晶構造をとり、一定の有効径を持つ小孔が無数に
有り、これら無数の小孔には結晶水を含むものと、含ま
ないものとがあり、様々である。これら結晶水を含まな
い小孔は、活性炭と同様に吸着性能を有し、被吸着物質
の種類によっては活性炭の数十倍の能力を示す場合があ
る。
【0017】そして、鳥卵改質剤の有効成分であり、主
成分である貝化石と他のもの、例えば、酵素、ビタミン
剤、酵母などの有効微生物・発酵生成物、ニンニク、胆
汁末、スピルリナー、甘草、海藻などとを併用して一定
の効果を上げようとすることは、本発明の範囲内であ
る。更に、鳥卵改質剤としての効果、すなわち、貝化石
を有効成分としてなり、卵質を専ら改質する特性を害し
ない範囲内で他の物を添加しても良い。例えば、卵殻、
貝殻、エビ・カニ類の殻、魚の骨・ウロコ、陸上動物の
骨などの生体に由来する生体ミネラル及びこれら生体ミ
ネラルの加工品を、補助剤あるいは増量剤として、貝化
石に添加しても無論本発明の範囲内である。
【0018】前記鳥卵は、特に限定がなく、代表的なも
のとして鶏卵、鶉卵があり、他にアヒル卵、鴨卵、駝鳥
卵、七面鳥卵、雉卵、ほろほろ鳥卵などがある。
【0019】この鳥卵改質剤の使用形態は、産卵鳥に鳥
卵改質剤を直接与え、この場合は粉末状にしないで、塊
状にするのが良い。また、飼料に鳥卵改質剤を添加混合
して、飼料中に鳥卵改質剤を均一に分散させ、それを産
卵鳥に与える。この際、飼料に鳥卵改質剤を均一に分散
させることが重要である。鳥卵改質剤を飼料中に均一に
分散させるために、粉砕され粉末状になっているのが良
いが、鳥の性質上塊状態となっていることが望ましい。
なお、前記飼料は、特に限定がなく、通常鳥の種類によ
りそれ専用の飼料があるから、その専用飼料に対して鳥
卵改質剤を添加することになる。
【0020】なお、鳥卵改質剤における有効成分である
貝化石の粒径は、特に限定がないが、一般的に小さい方
が産卵鳥の体内で鳥卵改質剤としての作用、例えば、ミ
ネラル供給作用、吸着作用が良いが、各種物質を吸着す
る小孔より小さい粒径では意味がなく、粉砕コストも上
昇する。逆に粒径があまり大きいと、上記のように飼料
中に貝化石を均一に分散させることがむずかしくなる。
したがって、貝化石の粒径は2mm以下(0.5μmま
で)の範囲、好ましくは2μm〜800μmの範囲、よ
り好ましくは10μm〜625μmの範囲であり、少な
くとも上記0.5μm〜2mmの粒度分布内であれば、
飼料に添加し易く、かつ均一分散と吸着効果とを同時に
バランス良く満足し、その性能を維持することが容易と
なる。さらに、異なる粒径の貝化石を所定比率で混合し
ても良く、例えば、2μm〜100μmの範囲の貝化石
と100μm〜2mmの範囲の貝化石とを1対3、1対
2、1対1などの比率で混合する。なお、上記のように
産卵鳥に鳥卵改質剤の有効成分である貝化石を直接与え
るような場合は、2mm前後の粒度にして粉末状にしな
いのが良い。
【0021】鳥卵改質剤が直接あるいは飼料と共に産卵
鳥の体内に取り込まれると、必要なミネラルとして吸収
され、更に体内の有害物質が吸着されて、産卵鳥の生理
活性が高まり、良好な健康状態が保持される。産卵鳥が
良好な健康状態になると、飼料中の栄養素、血や肉とな
る成分、特に卵に移行する成分(有機物、無機質)が充
分に消化吸収される。その結果として、産卵鳥に大きな
負担をかけること無く、卵質の向上、産卵率の向上とな
って現れる。
【0022】請求項2の発明は、前記貝化石は、石灰質
や珪酸等からなる各種ネクトン、プランクトン、藻類、
海藻等が埋没して堆積し腐植溶性を帯びた結晶体が、加
熱処理されて結晶水が除去されている鳥卵改質剤であ
る。
【0023】結晶水が加熱処理により除去されている貝
化石、すなわち、熱処理貝化石は、未熱処理の貝化石が
150°C〜300°Cの範囲内で加熱処理され、貝化
石の小孔に含まれている結晶水がほぼ完全に除去された
ものである。この熱処理貝化石は、吸着性能が高められ
ていると共に、加熱処理により未熱処理の貝化石に付着
している雑菌が死滅している。したがって、この熱処理
貝化石は、小孔に含まれている結晶水を除去した分、吸
着性能が向上し、鳥卵改質剤としての性能が向上してい
るし、さらに、雑菌を死滅させているから、産卵鳥に投
与の際の安全性が高いことになる。
【0024】請求項3の発明は、飼料に請求項1又は2
記載の鳥卵改質剤を含有させていることを特徴とする配
合飼料である。
【0025】飼料は、特に限定がなく、通常鳥の種類に
合わせた専用の飼料があるから、その専用飼料に対し
て、本発明の鳥卵改質剤を含有させることになり、得ら
れた混合飼料は鶏、鶉、アヒル、鴨、駝鳥、七面鳥、
雉、ほろほろ鳥などの産卵鳥に与えられる。なお、専用
飼料は各メーカーから販売されているが、鳥卵改質剤と
競合する成分がある場合は、除去した状態の方が望まし
い。しかし、除去しないで、そのまま専用飼料に鳥卵改
質剤を含有させても、特に問題は生じない。含有させる
鳥卵改質剤の粒径は、上記したように、0.5μm〜2
mmの粒度分布内である。
【0026】請求項4の発明は、前記飼料に対して、
0.2〜10.0重量%、好ましくは0.3〜5.0重
量%、より好ましくは0.4〜2.0重量%の前記鳥卵
改質剤を含有させた配合飼料である。
【0027】前記鳥卵改質剤の含有率は、飼料に対して
鳥卵改質剤0.2〜10.0重量%であり、好ましくは
0.3〜5.0重量%であり、より好ましくは0.4〜
2.0重量%である。0.2重量%未満では上記効果を
確認出来ず、10.0重量%を越えて添加すると、所謂
配合飼料としての摂餌性及び栄養価が低下し、例えば、
産卵率や卵質の低下を招き、かつ効果の上積みが無いの
に鳥卵改質剤の費用がかさむことになり、無駄となる。
【0028】請求項5の発明は、請求項1又は2記載の
鳥卵改質剤を産卵鳥に与え卵質を改質したことを特徴と
する鳥卵である。
【0029】鳥卵改質剤は、貝化石を有効成分としてな
り、卵質を専ら改質するものである。そして、鳥卵改質
剤は、上述のように、貝化石単独である場合、貝化
石と他のもの、例えば、酵素、ビタミン剤、酵母などの
有効微生物・発酵生成物、ニンニク、胆汁末、スピルリ
ナー、甘草、海藻などとを併用した場合、貝化石に、
卵殻、貝殻、エビ・カニ類の殻、魚の骨・ウロコ、陸上
動物の骨などの生体に由来する生体ミネラル、これら生
体ミネラルの加工品などである補助剤あるいは増量剤を
添加した場合、などに分かれる。この鳥卵改質剤は、貝
化石重量でみると1日1羽あたり、例えば、産卵鶏の場
合であれば1g前後となり、これを産卵鶏に与え、得ら
れた鶏卵は、後に詳述するように、今までにない特殊な
ものとなる。すなわち、この鶏卵は、低コルステロー
ル、高ハウ・ユニット、卵白高の向上、個卵重の向上な
どが改質され、特殊卵となり、加えて産卵率も向上して
いる。
【0030】請求項6の発明は、請求項3又は4記載の
配合飼料を産卵鳥に与え卵の性状を改質したことを特徴
とする鳥卵である。
【0031】上記した、、の鳥卵改質剤は、上記
の専用飼料に配合されて配合飼料として、産卵鳥に与え
ても、得られた鳥卵は、上述の通りの特殊卵となる。
【0032】
〔実施例1〕
1.試験期間 春期(4月〜6月)における63日間(うち3日間は初
期値の測定に使用する。) 2.試験鶏 ハイライン、351日令 3.鶏の飼育状況 健康と診断された鶏36羽を12羽づつI、II、II
Iの3群に分ける。そのうちのI群−12羽について、
亀家商事(株)製の完全配合飼料に鳥卵改質剤として、
2mmアンダーの熱処理貝化石を1重量%添加混合し、
60日間連続投与した。1ゲージに2羽の鶏を収容し、
水は自由飲水とした。 4.検査項目 (1)産卵率 (2)卵質検査 個卵重、卵殻強度、卵殻厚、卵白高、ハウ・
ユニット、卵黄色、コルステロール、一般分析、
について鶏卵の検査基準により測定する。 5.検査方法 (1)産卵率 初期値は試験前3日間の(総産卵個数/12羽×3日
間)×100%を算定し、さらに30日値は1〜30
日、60日値は31日から60日の各30日間における
(総産卵個数/12羽×30日間)×100%を算定す
る。 (2)卵質検査 初期値は試験前3日間の総産卵重量/総産卵個数を算定
し、さらに30日値は1〜30日、60日値は31日か
ら60日の各30日間における総産卵重量/総産卵個数
を算定する。 卵殻強度 初期値は試験前3日間の卵殻強度を測定し、その平均値
をとる。さらに30日目及び60日目の卵殻強度を測定
し、その平均値をとる。 卵殻厚 初期値は試験前3日間の卵殻厚を測定し、その平均値を
とる。さらに30日目及び60日目の卵殻厚を測定し、
その平均値をとる。 卵白高 初期値は試験前3日間の卵白高を測定し、その平均値を
とる。さらに30日目及び60日目の卵白高を測定し、
その平均値をとる。 ユニット(H.U.)=100・log(H−1.7W
0.37+7.6)で定義される。ここで、Hは濃厚卵
白の高さ(mm)、Wは個卵重(g)を示す。そして、
アメリカ農務省の卵質基準では、ハウ・ユニット72以
上が最高のAAランクとなり、71〜55がAランク、
54〜31がBランク、30以下がCランクとなる。初
期値は試験前3日間のハウ・ユニットを測定し、その平
均値をとる。さらに30日目及び60日目のハウ・ユニ
ットを測定し、その平均値をとる。 、そのカラーファンと対比した数値であり、7以上あれ
ば良いとされる。初期値は試験前3日間の卵黄色を測定
し、その平均値をとる。さらに30日目及び60日目の
卵黄色を測定し、その平均値をとる。 コルステロール 30日目及び60日目のコルステロールを測定する。 一般分析 一般分析は、60日目の卵について、△水分、△タンバ
ク質、△脂質、△繊維、△灰分、△糖質、を実施する。
【0033】〔実施例2〕II群−12羽について、亀
家商事(株)製の完全配合飼料に、鳥卵改質剤として、
2mmアンダーの熱処理貝化石0.35重量%+74μ
mアンダーの熱処理貝化石を0.15重量%=0.5重
量%添加混合し、60日間連続投与したこと以外、実施
例1と全く同様に飼育する。飼育した結果の産卵率、産
卵した卵の質について、実施例1と全く同様に検査す
る。 〔比較例1〕III群−12羽について、亀家商事
(株)製の完全配合飼料のみを60日間連続投与したこ
と以外、実施例1と全く同様に飼育する。飼育した結果
の産卵率、産卵した卵の質について、実施例1と全く同
様に検査する。
【0034】以上の検査の結果得られたデータを表3〜
11に示す。 (1)産卵率は表3に示す。 (2)卵質検査 個卵重は表4に示す。 卵殻強度は表5に示す。 卵殻厚は表6に示す。 卵白高は表7に示す。 ハウ・ユニットは表8に示す。 卵黄色は表9に示す。 コルステロールは表10に示す。 一般分析は表11に示す。
【0035】
【表3】
【0036】
【表4】
【0037】
【表5】
【0038】
【表6】
【0039】
【表7】
【0040】
【表8】
【0041】
【表9】
【0042】
【表10】
【0043】
【表11】
【0044】表3によれば、産卵率は、初期値にばらつ
きがあったが、実施例1、2の30日値及び60日値の
平均では、比較例1の平均より明らかに高かった。これ
は鳥卵改質剤が産卵鶏の体内に確実に取り込まれ、吸収
された結果と考えられる。なお、産卵率は、卵質に直接
的に関係がないが、産卵率を考慮して卵質を見なけれ
ば、正確な卵質判断が出来ないので実施した。表4によ
れば、個卵重は、実施例1、2の初期値が比較例1より
も高かったが、実施例1、2の場合は初期値が30日値
及び60日値と比較して下落率が少ない。特に実施例1
の場合はほとんど変わらず、維持しているのに対し、比
較例1はかなり下落している。表5によれば、卵殻強度
は、実施例1、2と比較例1と大差なく改善されていな
いが、これらの間に産卵率の違いがあり、実施例1、2
が比較例1より高いことを考慮すると、十分改善されて
いると判断される。
【0045】表6によれば、卵殻厚は、実施例1、2と
比較例1と大差なく改善されていないが、これらの間に
産卵率の違いがあり、卵殻強度と同じようなことが言
え、実施例1、2の卵殻厚は十分改善されていると判断
される。表7によれば、卵白高は、実施例1が数値的に
良く、その下落率も少ないのに対して、実施例2及び比
較例1は数値が低く、その下落率も大きい。表8によれ
ば、ハウ・ユニットは、実施例1が初期値74.8を3
0日目及び60日目においてもほぼ維持しており、試験
鶏が351日令であることを考慮すると、驚異的な数値
である。すなわち、アメリカ農務省の卵質基準におけ
る、最高のAAランク(ハウ・ユニット72以上)を3
51日+60日=411日令の産卵鶏が出していること
になる。通常、450日令で廃鶏になることを考える
と、正に若鳥の体を維持していることになる。一方、実
施例2は鳥卵改質剤の量不足から改善の度合いが低い。
【0046】表9によれば、卵黄色は、実施例1、2は
比較例1に対して改善されてはいるが、7以上あれば良
いからその意味では大差ない。ただ見た目は卵黄色の数
値が高い方が栄養が濃厚であると感じられるから、都合
良い。表10によれば、コルステロールは、実施例1、
2が比較例1に対して大幅に改善されている。これは次
の一般成分の測定値での脂質の差からも十分読み取れ
る。表11によれば、一般成分は、脂質及び糖質以外は
実施例1、2と比較例1とは大差ない。脂質は上記のコ
ルステロールの低下を支持するものである。糖質の向上
は味を濃厚にしていると、判断される。なお、灰分は実
施例1、2と比較例1とは変わらないが、卵の性質上そ
うなるのである。すなわち、産卵鶏は不足灰分がある
と、自分の体内から調達して卵に供給するのであって、
その状態が継続するとは、産卵鶏の体に大きな負担を強
いていることであるから、早晩破綻が来て、産卵停止、
廃鶏に追い込まれたり、虚弱体質になり病原菌に負け発
病し、発見が遅れれば他の産卵鶏にも伝染し全産卵鶏の
廃鶏に追い込まれることになる。
【0047】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の鳥卵改質
剤及びその配合飼料並びに得られた鳥卵によれば、以下
のような効果がある。請求項1の発明は、鳥卵改質剤の
有効成分である貝化石のミネラルを産卵鳥が充分に吸収
し、その結果産卵鳥の生理活性が高まり、良好な健康状
態が保持され、産卵鳥が良好な健康状態になって、飼料
中の栄養素が卵となる成分、有機物及びミネラルが充分
に消化吸収され、それらが卵にスムーズに移行する。し
たがって、特定成分を集中的に産卵鳥に与えるなどして
特定成分を強化するのではなく、産卵鳥に負担をかけ
ず、自然の状態で鳥卵を低コルステロール化や高ハウ・
ユニット化などに改質することが出来る
【0048】請求項2の発明は、上記効果に加えて、鳥
卵改質剤に強力な吸着性能が付与されると共に雑菌が死
滅しているから、産卵鳥に与える際安全であり、体内で
の有害物質をも吸着出来て、なお一層の上記効果が期待
出来る。
【0049】請求項3の発明は、上記効果のある鳥卵改
質剤を飼料に配合してあるから、産卵鳥は配合飼料をつ
いばむ際、鳥卵改質剤を必ず体内に取り込むことにな
り、その鳥卵改質剤の効果を期待でき、さらに鳥卵改質
剤の有する強力な吸着性能により、飼料のにおいを吸着
して、飼料の保存性も高まる。
【0050】請求項4の発明は、上記効果に加えて、飼
料にこの範囲の鳥卵改質剤を配合すれば、配合飼料とし
ての摂餌性及び栄養価を保持出来かつ鳥卵改質剤の費用
がかさむこともない。
【0051】請求項5の発明は、通常の飼料に加えて、
鳥卵改質剤を産卵鳥に継続的に与えることで、産卵率が
上昇する上に、1個あたりの重量が大きく、低コルステ
ロール、高ハウ・ユニット、卵白高の高い改質鳥卵が得
られ、その改質鳥卵は消費者に支持され、医食同源につ
ながり、ブランド化商品となる。
【0052】請求項6の発明は、通常の飼料に鳥卵改質
剤を配合し、配合飼料として産卵鳥に与えれば、産卵鳥
は必ず食べることになり、その結果、上記の通り、産卵
率が上昇する上に、1個あたりの重量が大きく、低コル
ステロール、高ハウ・ユニット、卵白高の高い改質鳥卵
が得られ、その改質鳥卵は消費者に支持され、医食同源
につながり、ブランド化商品となる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】石灰質や珪酸等からなる各種ネクトン、プ
    ランクトン、藻類、海藻等が埋没して堆積し、腐植溶性
    を帯びた結晶体である貝化石を有効成分としてなり、卵
    質を専ら改質するものであることを特徴とする鳥卵改質
    剤。
  2. 【請求項2】前記貝化石は、石灰質や珪酸等からなる各
    種ネクトン、プランクトン、藻類、海藻等が埋没して堆
    積し腐植溶性を帯びた結晶体が、加熱処理されて結晶水
    が除去されている請求項1記載の鳥卵改質剤。
  3. 【請求項3】飼料に請求項1又は2記載の鳥卵改質剤を
    含有させたことを特徴とする配合飼料。
  4. 【請求項4】前記飼料に対して、0.2〜10.0重量
    %、好ましくは0.3〜5.0重量%、より好ましくは
    0.4〜2.0重量%の前記鳥卵改質剤を含有させた請
    求項3記載の配合飼料。
  5. 【請求項5】請求項1又は2記載の鳥卵改質剤を産卵鳥
    に与え卵質を改質したことを特徴とする鳥卵。
  6. 【請求項6】請求項3又は4記載の配合飼料を産卵鳥に
    与え卵質を改質したことを特徴とする鳥卵。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015077150A (ja) * 2015-01-28 2015-04-23 日清丸紅飼料株式会社 栄養強化鶏卵及びその製造方法

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000175628A (ja) * 1998-12-14 2000-06-27 Green Culture:Kk 環境汚染負荷の逓減につながる添加物及びその配合飼料

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