JP2001036104A - 太陽電池モジュール - Google Patents

太陽電池モジュール

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JP2001036104A
JP2001036104A JP11203481A JP20348199A JP2001036104A JP 2001036104 A JP2001036104 A JP 2001036104A JP 11203481 A JP11203481 A JP 11203481A JP 20348199 A JP20348199 A JP 20348199A JP 2001036104 A JP2001036104 A JP 2001036104A
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solar cell
cell module
electrode
integrated
groove
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JP11203481A
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Eiji Maruyama
英治 丸山
Makoto Nakagawa
誠 中川
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Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高い電圧を出力できると共に信頼性の高
い太陽電池モジュールを提供することを目的とする。 【構成】 絶縁性表面を有する基板1上に、互いに電気
的に直列接続された複数個の光起電力素子2からなる複
数の集積型素子群30,40を備え、該複数の集積型素
子群30,40が分離溝50を介して並列配置されると
共に互いに電気的に直列接続され、且つ該複数の集積型
素子群30,40の裏面側に樹脂からなる接着層5を介
して裏面材4が接着されてなる太陽電池モジュールであ
って、前記接着層5は、前記分離部50に対応する領域
を除いて前記集積型素子群30,40の裏面を覆うよう
に設けられたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特に高電圧を出力
することのできる太陽電池モジュールに関する。
【0002】
【従来の技術】現在、太陽電池を用いた太陽光発電シス
テムはクリーンな電源システムであることから、住宅用
の電源システム等への普及が進んでいる。太陽電池を構
成する材料としては、単結晶シリコンや多結晶シリコン
等の結晶系半導体材料、非晶質シリコンや非晶質シリコ
ンゲルマニウム等の非晶質半導体材料、或いはGaA
s,CdTe等の化合物半導体材料が検討されている。
このうち、非晶質半導体材料を用いた太陽電池は、基板
の選択自由度や出力設計における自由度が高く、且つ安
価に製造することができる、という特徴を有している。
【0003】斯かる非晶質半導体を用いた従来の太陽電
池モジュールの構造を、図10に示す断面図を参照して
説明する。
【0004】同図において、1はガラス、プラスチック
等の透光性且つ絶縁性表面を有する材料からなる基板で
あり、2は該基板1上に形成された複数の光起電力素子
である。この光起電力素子2は同図に示す如く、SnO
2,ITO或いはZnO等の透光性を有する導電性材料
からなる第1電極11と、非晶質半導体からなり内部に
pin接合を有する光電変換層12と、Ag,Al等の
高反射性材料からなる第2電極13と、がこの順に積層
されて構成されている。また、第2電極13が相隣接し
て配置された光電変換層12間の分離部に埋設され、第
1電極11と接することにより、隣接する光起電力素子
2が電気的に直列接続されている。
【0005】さらに、3は、後工程において作業中に光
起電力素子2の表面に引っかき傷等が付くことを防止す
るために該光起電力素子2の表面を覆って設けられた保
護層であり、通常エポキシ樹脂を用いて形成される。ま
た、光起電力素子2の裏面側にはガラス、プラスチック
或いは鋼鈑等からなる裏面材4がEVA等の熱可塑性樹
脂からなる接着層5により接着されている。この接着層
5はまた、外部からの水分の侵入を防止するための役割
も有しており、このため撥水性に優れた材料から構成さ
れる。
【0006】また、光起電力素子2で発生した起電力
は、両端に位置する光起電力素子2の第1電極及び第2
電極からリード線(図示せず)を介して外部に取出され
る。
【0007】ところで、非晶質半導体を用いた太陽電池
モジュールは前述の通り出力設計の自由度が高く、通常
よりも高い電圧を出力することのできる太陽電池モジュ
ールが検討されている(実開平6−60155号)。
【0008】図1〜図3を参照して、斯かる太陽電池モ
ジュールの構造を説明する。尚、図1は太陽電池モジュ
ールの平面図であり、図2は図1におけるA−A線の断
面図、また図3は図1におけるB−B線の断面図であ
る。尚、これらの図において、図10と同一の機能を呈
する部分には同一の符号を付している。
【0009】これらの図を参照して、1はガラス、プラ
スチック等の透光性材料からなり且つ絶縁性表面を有す
る基板であり、2は該基板1上に形成された光起電力素
子である。光起電力素子2はSnO2,ITO或いはZ
nO等の透光性材料から成る第1電極11と、非晶質半
導体からなり基板1側から順にpin接合を有する光電
変換層12と、Ag,Al等の高反射性の金属材料から
成る第2電極13と、が積層されて構成されている。
【0010】隣接する第1電極11の間は、基板1の絶
縁性表面が露出されて形成された第1電極分離溝21に
より分離されている。また、隣接する光電変換層12の
間は、前記第1電極11の表面を露出して形成された光
電変換層分離溝22により互いに分離されている。さら
に、隣接する第2電極13の間は、前記光電変換層12
の表面を露出して形成された第2電極分離溝23により
分離されている。そして、前記光電変換層分離溝22中
を第2電極13が埋設して第1電極11と接することに
より、隣接する光起電力素子2が電気的に直列接続され
ている。
【0011】30は、このように電気的に直列接続され
た複数個の光起電力素子2からなる第1集積型素子群で
あり、40は同じく電気的に直列接続された複数個の光
起電力素子2からなる第2集積型素子群である。これら
第1集積型素子群30及び第2集積型素子群40の周囲
には溝8が設けられ、形成時に基板1の側面に被着した
第1電極、光電変換層或いは第2電極を介したリークが
防止されている。この溝8は、第1電極、光電変換層お
よび第2電極が除去され、基板1の絶縁性表面が露出さ
れて形成されている。
【0012】第1集積型素子群30と第2集積型素子群
40とは、分離溝50を介して並列配置されている。こ
の分離溝50も、この部分における第1電極、光電変換
層及び第2電極が除去され、基板1の絶縁性表面が露出
せしめられることにより形成されており、第1集積型素
子群30と第2集積型素子群とを電気的に分離してい
る。また、第1の集積型素子群30と第2の集積型素子
群40における直列接続の方向は、互いに逆向きとされ
ている。即ち、第1集積型素子群30においては紙面右
方向が負、左側が正の方向であるのに対し、第2集積型
素子群40においては紙面左方向が正、右側が負の方向
とされている。
【0013】そして、これら第1及び第2の集積型素子
群30,40は接続線6により電気的に直列接続されて
おり、また基板1の一方の側部に設けられた正負一対の
出力端子7から電気出力が外部に取出される。接続線6
としては例えば半田メッキ銅箔を用いることができ、こ
の接続線6を、第1集積型素子群30における紙面左端
に位置する第1電極11a上及び第2集積型素子群40
における紙面左端に位置する第2電極13a上に半田を
用いて接続している。また、正側の出力端子7は、第2
集積型素子群40の紙面右端に位置する第1電極11b
上と接続され、負側の出力端子7は第1集積型素子群3
0の右端に位置する第2電極13b上にリード線(図示
せず)を介して接続されている。
【0014】上記の構成によれば、2つの集積型素子群
30,40を備えているので、1つの集積型素子群しか
備えない場合に比べて高い電圧を出力することができ
る。例えば、非晶質シリコンを用いた場合1つの光起電
力素子での動作電圧は約0.6Vであるので、この素子
を100個直列接続して1つの集積型素子群とすること
で約60Vの出力電圧を得ることができ、この集積型素
子群を2つ備えることにより約120Vの動作電圧を得
ることができる。また、光起電力素子の構造を、複数の
pin接合を有する所謂積層型の構造とすると、1つの
光起電力素子の動作電圧を2V程度にまで高めることが
できるので、200V程度の高い動作電圧を得ることが
可能となる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】然し乍ら、斯かる高電
圧を出力可能とした太陽電池モジュールにおいて、図1
0に示すように光起電力素子2の裏面に保護層3、接着
層5及び裏面材4を設けたところ、良好な信頼性を得ら
れなかった。
【0016】そこで、本発明は斯かる課題を解決し、高
電圧を出力できると共に信頼性の良好な太陽電池モジュ
ールを提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明太陽電池モジュー
ルは、絶縁性表面を有する基板上に、互いに電気的に直
列接続された複数個の光起電力素子からなる複数の集積
型素子群を備え、該複数の集積型素子群が分離溝を介し
て並列配置されると共に互いに電気的に直列接続され、
且つ該複数の集積型素子群の裏面側に樹脂からなる接着
層を介して裏面材が接着されてなる太陽電池モジュール
であって、前記接着層は、前記分離部に対応する領域を
除いて前記集積型素子群の裏面を覆うように設けられた
ことを特徴とする。
【0018】また、前記基板上に、該基板の絶縁性表面
を露出させて前記複数の集積型素子群を囲繞するように
設けられた溝を有し、且つ前記接着層は、該溝に対応す
る領域を除いて前記集積型素子群の裏面を覆うように設
けられたことを特徴とする。
【0019】さらには、前記光起電力素子が、非晶質半
導体からなることを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】まず、図1に示す構成を用いて、
裏面側に接着層を用いて裏面材を接着した太陽電池モジ
ュールを製造した。太陽電池モジュールの製造工程につ
いて図4〜図7を参照して説明する。尚、図4〜図6は
平面図であり、図7は分解断面図である。また、これら
の図において図1と同様の機能を呈する部分には同一の
符号を付している。
【0021】まず、図4に示す工程においては、325
mm×880mmで厚さ4mmのガラスからなる基板1
上の全面に、熱CVD法を用いてSnO2膜を形成し
た。このSnO2膜の外周部に波長約1.06μmのY
AGレーザを照射し、外周部を約200μ幅に枠状に除
去して溝8となる領域を形成した。尚、溝8を形成する
にあたっては必ずしも枠状とする必要はなく、基板1の
外周部において四辺と平行に形成された4本の直線状の
溝を組み合わせた井桁状の形状としても良い。
【0022】また、分離溝50に対応する領域のSnO
2膜をYAGレーザの照射により約200μ幅で除去し
た。さらに、SnO2膜を、上記YAGレーザの照射に
より分離溝50とは直交する方向に約8mm間隔で約5
0μm幅に線状に除去し、基板1の絶縁性表面を露出せ
しめて第1電極分離溝21を形成すると共に、複数の第
1電極11を形成した。この工程により、一列当たり1
00個の第1電極11を形成した。
【0023】次いで、図5に示す工程においては、上記
第1電極11上を覆って基板1の全面に非晶質半導体膜
を形成した。非晶質半導体膜の形成あたっては、プラズ
マCVD法を用いて膜厚約100Åのp型の非晶質シリ
コンカーバイド層、膜厚約1000Åの真性の非晶質シ
リコン層、膜厚約200Åのn型の非晶質シリコン層、
膜厚約100Åのp型の非晶質シリコン層、膜厚約17
00Åの真性の非晶質シリコンゲルマニウム層及び膜厚
約200Åのn型の非晶質シリコン層をこの順に積層
し、所謂積層型の構成に形成した。斯かる構成によれ
ば、1つの光起電力素子あたり、約1Vの動作電圧を得
ることができる。
【0024】そして、第1電極11上において、第1電
極分離溝21と平行に、非晶質半導体膜に波長0.53
μmのYAGレーザの第2高調波を照射し、該非晶質半
導体膜を溶融除去して光電変換層分離溝22を形成する
と共に複数の光電変換層12を形成した。このとき、第
1集積型素子群30に対応する部分と第2集積型素子群
40に対応する部分とで、第1電極分離溝21に対して
それぞれ逆方向に50μmずらしてレーザ光を照射し、
非晶質半導体膜を溶融除去した。
【0025】さらに、図6に示す工程においては、上記
光電変換層12上を含んで基板1上の全面にスパッタ法
を用いてAg膜を形成した。斯かる工程においてAg膜
が光電変換層分離溝22中に埋設され、第1電極11と
接することとなる。そして、SnO2膜の除去により形
成された溝8と分離溝50の領域内において、Ag膜に
レーザ光を照射し、この領域内におけるAg膜及び光電
変換層12を完全に除去して基板1の絶縁性表面を露出
させた。尚、溝8の領域内でAg膜及び光電変換層を除
去するにあたっては必ずしも枠状に除去する必要はな
く、直列接続方向(紙面左右方向)と平行な方向のみ溝
状に除去しても良い。また、溝8に対応する領域を除去
するにあたってはYAGレーザを用い、分離溝50に対
応する領域を除去するにあたってはYAGレーザの第2
高調波を用いた。
【0026】さらに、光電変換層12上において、光電
変換層分離部22と平行にAg膜にYAGレーザの第2
高調波を照射し、Ag膜を線状に溶融除去して第2電極
分離溝23を形成すると共に、複数の第2電極13を形
成した。このとき、第1集積型素子群30に対応する部
分と第2集積型素子群40に対応する部分とで、光電変
換層分離溝22に対してそれぞれ逆方向に50μmずら
してレーザ光を照射し、Ag膜を溶融除去した。
【0027】そして、半田メッキ銅箔からなる接続線6
を用いて、図2に示すように第1集積型素子群30の左
端に位置する第1電極11aと、図3に示す第2集積型
素子群40の左端に位置する第2電極13aとを接続し
た。尚、この接続用電極6は、導電性樹脂を用いた印刷
電極等により形成することもできる。
【0028】さらに、図7の工程においては、印刷法を
用いてエポキシ樹脂を複数の光起電力素子2の表面を覆
って基板1上に塗布し、保護層3を形成した。そして、
保護層3上にEVAシートなどの熱可塑性樹脂シート
5'を介してプラスチックからなる裏面材4を積層し、
真空熱圧着法により保護層3の裏面に裏面材4を接着し
た。
【0029】そして、以上の工程により製造した太陽電
池モジュールを温度85℃、湿度93%の雰囲気中で1
000時間放置した後に光電変換特性を測定したとこ
ろ、放置前の特性に比べて15%〜20%低下してい
た。
【0030】本発明者らはこのように光電変換特性が低
下した理由について鋭意検討を行い、その原因を次の様
に推察するに至った。
【0031】再度図1を参照して、第1集積型素子群3
0及び第2集積型素子群40は、いずれもn個の光起電
力素子2から構成されているものとする。ここで、第1
集積型素子群30における右端からk個目の光起電力素
子をaとすると、光起電力素子aの左側には(n−k)
個の光起電力素子が存在することとなる。また、分離溝
50を挟んで前記光起電力素子aと隣接する光起電力素
子をbとする。この光起電力素子bは第2集積型素子群
40を構成する光起電力素子であり、この素子bの左側
にも(n−k)個の光起電力素子が存在することとな
る。従って、これら光起電力素子a,b間に生じる電位
差は、光起電力素子1個当たりの電圧をvとすると、2
(n−k)vとなる。即ち、1個当たりの電圧の2(n
−k)倍の電位差が素子a,b間に生じることとなる。
【0032】前述したように非晶質半導体からなる積層
型の光起電力素子1個当たりの動作電圧は約1Vである
ので、隣接する光起電力素子間に生じる電位差はたかだ
か1Vに過ぎない。然し乍ら、上記のように高電圧を出
力するために複数の集積型素子群を並列配置した構成に
よれば、これら集積型素子群の間には従来よりも大きな
電位差が発生することとなる。
【0033】例えば、第1及び第2集積型素子群30,
40が夫々100個ずつの光起電力素子から構成される
場合、これら集積型素子群30,40における右端から
50番目の光起電力素子間には、2(100−50)×
1=100Vもの電位差が生じる。さらには、太陽電池
モジュールの動作電圧が200Vの場合、第1及び第2
集積型素子群30,40の右端に位置する光起電力素子
間には200Vもの電位差が生じることとなる。
【0034】ところで、接着層5は前述の通り裏面材4
を接着する役割と共に、外部からの水分の侵入を防止す
る役割を有している。従って、この接着層5としてはE
VA等の撥水性を有する熱可塑性の樹脂が用いられる。
【0035】然し乍ら、このように撥水性を有する樹脂
からなる接着層5は、容易に水分が侵入しにくい反面、
一旦水分が侵入するとこの水分はなかなか外部に放出さ
れない。そして、上記の様に高電圧を出力できるように
複数の集積型素子群を備えた太陽電池モジュールにあっ
ては、この集積型素子群間に従来よりも大きな電位差が
発生する。従って、接着層5に水分が侵入し、そしてこ
の水分が上記集積型素子群を分離する分離部50に対応
する位置に移動すると、その水分の量が微量であったと
しても集積型素子群間に生じる電位差が従来よりもはる
かに大きいために、水分を介した電流リークが生じ、光
電変換特性が低下すると考えられる。
【0036】そこで、本発明においては斯かる課題を解
決するために、分離部50に対応する領域を除いて集積
型素子群の裏面を覆うように接着層を設けた。
【0037】(実施例)前述した図7に示す工程におい
て、保護層3上に載置する接着剤シート5'として、図
8の平面図に示す2種類のシートを準備した。同図
(A)に示したのは一般に用いられている方形状の接着
剤シートであり、同図(B)に示したのは、分離溝50
に対応する領域5'Aが若干広めにくり抜かれている形
状の接着剤シートである。そして、同図(A)に示した
接着剤シートを用いて比較例の太陽電池モジュールを製
造すると共に、同図(B)に示した接着剤シートを用い
て実施例1の太陽電池モジュールを製造し、これらを温
度80℃、湿度80%の高温高湿雰囲気中に放置して、
500時間、1000時間及び2000時間放置後の光
電変換特性を測定した。その結果を表1に示す。尚、同
表には、放置後の変換効率の値を放置前の変換効率(初
期特性)に対する相対値で示している。
【0038】
【表1】
【0039】表1に示す如く、比較例の太陽電池モジュ
ールでは放置時間が長くなるにつれて光電変換効率が次
第に低下し、2000時間放置後では初期特性の80%
の変換効率しか得られず、信頼性が悪いことがわかる。
一方、実施例1の太陽電池モジュールによれば、上記の
高温高湿雰囲気中に2000時間放置後も初期特性の9
2%の変換効率が得られており、信頼性が向上している
ことがわかる。
【0040】このように、実施例1の太陽電池モジュー
ルにより信頼性を向上することができた理由は、分離部
50に対応する領域に接着層5が存在しないために、例
え接着層5中に水分が侵入したとしても、この水分を介
した集積型素子群30,40間でのリーク電流の発生を
防止することができたことによるものと考えられる。
【0041】また、本発明太陽電池モジュールにおいて
は、集積型素子群30,40を囲繞するように溝8が設
けてある。この溝8は、前述したように基板1の側面に
被着した第1電極、光電変換層或いは第2電極を介して
リーク電流が発生することを防止するためのものである
が、この溝8に対応する領域の接着層5に水分が侵入し
た場合にも、この水分を介したリーク電流が発生する可
能性がある。そこで、図9の平面図に示す形状の接着剤
シートを用いて実施例2の太陽電池モジュールを製造し
た。図9に示すように、この接着剤シートにおいては分
離部50及び溝8に対応する領域5'Aが若干広めにく
り抜かれている。この実施例2の太陽電池モジュールに
ついても温度80℃、湿度80%の高温高湿雰囲気中に
放置して、500時間、1000時間及び2000時間
放置後の光電変換特性を測定した。その結果を表2に示
す。
【0042】
【表2】
【0043】同表に示す如く、実施例2の太陽電池モジ
ュールにおいては上記高温・高湿雰囲気中に2000時
間放置した後も初期効率と略同程度の変換効率を得るこ
とができ、信頼性が向上することがわかった。
【0044】以上の様に、本発明によれば、高電圧を出
力できると共に信頼性の良好な太陽電池モジュールを提
供することができる。
【0045】尚、本発明は実施形態に示した構成に限定
されるものではない。例えば以上の実施形態において
は、絶縁性表面を有する基板上に、互いに電気的に直列
接続された複数個の光起電力素子からなる複数の集積型
素子群を2個備えたものについて説明したが、これに限
らず3個以上の集積型素子群を備えたものであっても本
発明を適用することができる。また、本実施形態にあっ
ては正負一対の出力端子を同一の辺に設けたが、正負一
対の出力端子を対向する2辺に夫々設けても良い。
【0046】
【発明の効果】以上説明した如く、本発明太陽電池モジ
ュールは互いに電気的に直列接続された複数個の光起電
力素子からなる集積型素子群を複数備え、この複数の集
積型素子群を分離溝を介して並列配置すると共に電気的
に直列接続することにより、従来よりも高い電圧を出力
することのできる高電圧太陽電池モジュールとされてい
る。そして、上記集積型素子群の裏面に接着層を介して
裏面材を接着するにあたり、接着層を、上記分離溝を除
いて上記集積型素子群上に設けるようにしている。この
ため、例え接着層中に水分が侵入したとしても、この水
分を介して上記集積型素子群間でリーク電流が発生する
ことを抑制でき、従って、高い電圧を出力できると共に
高い信頼性を有する太陽電池モジュールを提供すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】高電圧用の太陽電池モジュールの平面図であ
る。
【図2】図1におけるA−A線の断面図である。
【図3】図1におけるB−B線の断面図である。
【図4】図1の太陽電池モジュールの製造工程を説明す
るための平面図である。
【図5】図1の太陽電池モジュールの製造工程を説明す
るための平面図である。
【図6】図1の太陽電池モジュールの製造工程を説明す
るための平面図である。
【図7】図1の太陽電池モジュールの製造工程を説明す
るための断面図である。
【図8】接着剤シートの平面図である。
【図9】別の接着剤シートの平面図である。
【図10】従来の太陽電池モジュールの断面図である。
【符号の説明】
1…基板、2…光起電力素子、3…保護層、4…裏面
材、5…接着層、30…第1集積型素子群、40…第2
集積型素子群、50…分離部、8…溝

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁性表面を有する基板上に、互いに電
    気的に直列接続された複数個の光起電力素子からなる複
    数の集積型素子群を備え、該複数の集積型素子群が分離
    溝を介して並列配置されると共に互いに電気的に直列接
    続され、且つ該複数の集積型素子群の裏面側に樹脂から
    なる接着層を介して裏面材が接着されてなる太陽電池モ
    ジュールであって、 前記接着層は、前記分離部に対応する領域を除いて前記
    集積型素子群の裏面を覆うように設けられたことを特徴
    とする太陽電池モジュール。
  2. 【請求項2】 前記基板上に、該基板の絶縁性表面を露
    出させて前記複数の集積型素子群を囲繞するように設け
    られた溝を有し、且つ前記接着層は、該溝に対応する領
    域を除いて前記集積型素子群の裏面を覆うように設けら
    れたことを特徴とする請求項1記載の太陽電池モジュー
    ル。
  3. 【請求項3】 前記光起電力素子が、非晶質半導体から
    なることを特徴とする請求項1又は2記載の太陽電池モ
    ジュール。
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