JP2001033556A - 放射線画像装置 - Google Patents

放射線画像装置

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JP2001033556A
JP2001033556A JP11210708A JP21070899A JP2001033556A JP 2001033556 A JP2001033556 A JP 2001033556A JP 11210708 A JP11210708 A JP 11210708A JP 21070899 A JP21070899 A JP 21070899A JP 2001033556 A JP2001033556 A JP 2001033556A
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radiation
unit
arrival
histogram
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JP11210708A
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Keiji Shimizu
啓司 清水
Mutsuji Takahashi
睦司 高橋
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Hamamatsu Photonics KK
Original Assignee
Hamamatsu Photonics KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンピュータ機種依存性が小さい放射線画像
装置を提供する。 【解決手段】 検出部10の複数の放射線検出器D1
Nのうちの何れかにより放射線の到来が検出される
と、その放射線の到来が有効事象であるか否かが信号処
理部20により判定される。信号処理部20により有効
事象であると判定された放射線の到来に関する情報(検
出器情報)は、バッファメモリ30に一旦記憶される。
バッファメモリ30に一旦記憶されたデータは、一定時
間間隔毎に或いは規定量が記憶された時点で読み出さ
れ、その読み出されたデータがパケットとしてまとめて
インターフェイス部40からホストアダプタ部50へ送
信される。そして、コンピュータ60では、ホストアダ
プタ部50により受信されたデータに基づいてヒストグ
ラミング処理が行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、γカメラ、SPE
CTおよびPETを含む放射線画像装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】放射線画像装置は、検出部に含まれる複
数の放射線検出器のうちの何れかの放射線検出器が検出
した放射線の到来が有効事象であるか否かを信号処理部
により判定し、信号処理部により有効事象であると判定
された放射線の到来に関するヒストグラムをヒストグラ
ム生成部により生成し、このヒストグラムに基づいて画
像再構成部により放射線の発生頻度の空間分布を表す画
像を再構成する。このような放射線画像装置には、γカ
メラ、SPECT(single photon emission computed
tomography)およびPET(positron emission tomogr
aphy)が含まれる。
【0003】特に、PETは、RI線源が投入された生
体(被検体)内における電子・陽電子の対消滅に伴って
発生し互いに逆方向に飛行する光子対を同時計数法によ
り検出することにより、その被検体内の極微量物質の挙
動を画像化することができる装置である。PETは、被
検体が置かれる測定空間の周囲に配列された多数の小型
の放射線検出器を有する検出部を備えており、電子・陽
電子の対消滅に伴って発生するエネルギ511keVの
光子対を同時計数法で検出し、これを蓄積してヒストグ
ラムを作成する。そして、この作成されたヒストグラム
に基づいて、測定空間における光子対の発生頻度の空間
分布を表す画像を再構成する。このPET装置は核医学
分野等で重要な役割を果たしており、これを用いて例え
ば生体機能や脳の高次機能の研究を行うことができる。
【0004】図9は、従来の放射線画像装置の構成を示
すブロック図である。検出部10は、被検体1が置かれ
る測定空間の周囲に配列された多数の小型の放射線検出
器を有している。検出部10に含まれる複数の放射線検
出器それぞれは、放射性薬剤が投与された被検体1から
放射される放射線(ガンマ線)の到来を検出すると、そ
の旨を示す電気信号を出力する。信号処理部20は、検
出部10の何れかの放射線検出器から出力された電気信
号を入力し、その放射線検出器が検出した放射線の到来
が有効事象であるか否かを判定する。
【0005】信号処理部20により有効事象であると判
定された放射線の到来に関する情報は、コンピュータ6
0内のヒストグラムメモリ61に送られる。そして、こ
のヒストグラムメモリ61では、有効な放射線の到来を
検出した放射線検出器の位置を示す座標に対応するアド
レスの内容に所定値(例えば値1)が加算されることに
よりヒストグラムが生成される。これをヒストグラミン
グ処理と言う。そして、このヒストグラムメモリ61に
より生成されたヒストグラムに基づいて、放射線の発生
頻度の空間分布を表す画像がコンピュータ60により再
構成され、その再構成画像は表示部70により表示され
る。
【0006】図10は、従来の放射線画像装置における
有効事象の発生とヒストグラミング処理との関係を説明
するタイミングチャートである。この図に示すように、
従来の放射線画像装置では、信号処理部20により有効
事象であると判定された放射線の到来に関する情報は、
その判定の度にヒストグラムメモリ61に送られて、ヒ
ストグラムメモリ61によりヒストグラミング処理が行
われる。放射線画像装置の計数率特性は、信号処理部2
0により有効事象であると判定された放射線の到来に関
する情報をヒストグラムメモリ61に転送する速度、お
よび、ヒストグラムメモリ61によりヒストグラミング
処理速度に依存している。
【0007】そこで、従来の放射線画像装置では、ヒス
トグラミング処理速度の高速化を図る為に、ヒストグラ
ムメモリ61は専用ハードウェアにより構成される(例
えば、J. L. Cahoon, et al., "The Electronics For T
he Donner 600-Crystal Positron Tomograph", IEEE Tr
ans. Nucl. Sci., Vol.33, No.1, pp.570-574 (1986)
や、W. F. Jones, et al., "Next Generation PET Data
Acquisition Architecture", IEEE Trans. Nucl. Sc
i., Vol.44, No.3, pp.1202-1207 (1997) を参照)。ま
た、ヒストグラム作成後に画像再構成を行う為に、ヒス
トグラムメモリ61はコンピュータ60に組み込まれ
る。そして、このヒストグラムメモリ61を駆動するた
めのドライバソフトが必要となる。このドライバソフト
は、ヒストグラムメモリ61に対応して専用に開発さ
れ、コンピュータ60上で動作する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】以上のように上記従来
の放射線画像装置におけるヒストグラムメモリ61およ
びドライバソフトは、組み込まれるコンピュータ60の
機種に専用のものであり、機種に依存するものである。
したがって、コンピュータ60の機種の陳腐化等に因り
コンピュータ60の機種を変更しようとするときには、
ヒストグラムメモリ61およびドライバソフトを新たに
開発することが必要となる。しかしながら、新たなヒス
トグラムメモリ61およびドライバソフトの開発は多大
なコストを要し、このことからコンピュータ60の機種
の更新は容易ではない。
【0009】本発明は、上記問題点を解消する為になさ
れたものであり、コンピュータ機種依存性が小さい放射
線画像装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係る放射線画像
装置は、(1) 放射線の到来を各々検出する複数の放射線
検出器を含む検出部と、(2) 複数の放射線検出器のうち
の何れかの放射線検出器が検出した放射線の到来が有効
事象であるか否かを判定する信号処理部と、(3) 信号処
理部により有効事象であると判定された放射線の到来に
関する情報を含むデータを記憶するデータ記憶部と、
(4) データ記憶部に記憶されているデータを読み出し
て、そのデータをパケットにして送出するデータ送信部
と、(5) データ送信部により送出されたデータを受信す
るデータ受信部と、(6) データ受信部により受信された
データに基づいて、信号処理部により有効事象であると
判定された放射線の到来に関するヒストグラムを生成す
るヒストグラム生成部と、(7)ヒストグラム生成部によ
り生成されたヒストグラムに基づいて、放射線の発生頻
度の空間分布を表す画像を再構成する画像再構成部と、
を備えることを特徴とする。
【0011】この放射線画像装置によれば、検出部の複
数の放射線検出器のうちの何れかにより放射線の到来が
検出されると、その放射線の到来が有効事象であるか否
かが信号処理部により判定される。信号処理部により有
効事象であると判定された放射線の到来に関する情報を
含むデータは、データ記憶部により一旦記憶された後、
データ記憶部から読み出されてデータ送信部によりパケ
ットとして送出される。データ送信部により送出された
データはデータ受信部により受信されて、この受信され
たデータに基づいてヒストグラム生成部によりヒストグ
ラミング処理が行われる。そして、ヒストグラム生成部
により生成されたヒストグラムに基づいて、画像再構成
部により画像が再構成される。
【0012】また、本発明に係る放射線画像装置では、
データ記憶部に記憶されるデータは時刻に関する情報を
も含むことを特徴とする。この場合には、一定時間毎の
ヒストグラムが生成され、一定時間毎の再構成画像が連
続的に取得される。
【0013】また、本発明に係る放射線画像装置では、
データ記憶部が複数の部分データ記憶部に分割され、そ
の複数の部分データ記憶部それぞれに対応してデータ送
信部、データ受信部およびヒストグラム生成部を備え
る、ことを特徴とする。この場合には、並列処理を行う
ことにより、より高速のデータ収集およびヒストグラミ
ング処理が可能である。
【0014】また、本発明に係る放射線画像装置では、
データ記憶部は、信号処理部により有効事象であると判
定された放射線の到来を検出した放射線検出器に関する
情報を含むデータを記憶し、ヒストグラム生成部は、デ
ータ受信部により受信されたデータに基づいて測定系の
アドレスを算出し、そのアドレスについてヒストグラム
を生成する、ことを特徴とする。この場合には、データ
送信部によるデータ送信より前では測定系のアドレスを
算出しないので、高速のデータ収集が可能である。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の実施の形態を詳細に説明する。なお、図面の説明にお
いて同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を
省略する。
【0016】(第1の実施形態)先ず、本発明に係る放
射線画像装置の第1の実施形態について説明する。図1
および図2は、第1の実施形態に係る放射線画像装置の
構成を示すブロック図である。なお、図1は、放射線画
像装置として特にPETを示すものである。本実施形態
に係る放射線画像装置は、検出部10、信号処理部2
0、バッファメモリ(データ記憶部)30、インターフ
ェイス部(データ送信部)40、ホストアダプタ部(デ
ータ受信部)50、コンピュータ(ヒストグラム生成
部、画像再構成部)60および表示部70を備える。
【0017】検出部10は、放射線の到来を各々検出す
る複数の放射線検出器D1,D2,D 3,…,DN-1,DN
を含む。放射線検出器Di(i=1〜N)は、被検体1
が置かれる測定空間の周囲に配列されている。被検体1
は注射や呼気経由で放射性薬剤が投与されており、放射
線検出器Di(i=1〜N)それぞれは、被検体1から
放射される放射線(ガンマ線)の到来を検出すると、そ
の旨を示す電気信号を出力する。なお、図1において被
検体1内の特定点から放射線検出器へ延びる2つの矢印
は、被検体1内における電子・陽電子の対消滅に伴って
発生したエネルギ511keVの光子対が互いに逆方向
に飛行する様子を表す同時計数ラインを示す。
【0018】信号処理部20は、検出部10の何れかの
放射線検出器から出力された電気信号を入力し、その放
射線検出器が検出した放射線の到来が有効事象であるか
否かを判定する。ここで、有効事象であるか否かの判定
の方法は、γカメラやSPECTの場合にはエネルギ弁
別等であり、PETの場合にはエネルギ弁別等に加えて
同時事象判定である。バッファメモリ30は、信号処理
部20により有効事象であると判定された放射線の到来
に関する情報(検出器情報)を含むデータを記憶する。
【0019】インターフェイス部40は、バッファメモ
リ30に記憶されているデータを読み出して、そのデー
タをパケットにしてまとめて送出する。なお、バッファ
メモリ30がFIFO(First-In First-Out)メモリで
ある場合には、バッファメモリ30に記憶されたデータ
であって未だ読み出されていないものを選択的に読み出
す上で好適である。ホストアダプタ部50は、インター
フェイス部40により送出されたデータを受信するもの
であり、コンピュータ60に組み込まれている。
【0020】インターフェイス部40からホストアダプ
タ部50へのパケットによるデータ送信はSCSI(Sm
all Computer System Interface)やIEEE1394
などの汎用規格によるのが好適である。これにより、コ
ンピュータ機種依存性が小さくなる。また、高機能のプ
ロトコル制御用LSIが既に数多く開発され市販されて
おり、このプロトコル制御用LSIによりデータ転送プ
ロトコル固有の動作は殆ど自動的に実行される。したが
って、従来の如く専用のヒストグラムメモリおよびドラ
イバソフトを開発することが不要となり、コンピュータ
60の機種の更新が容易となる。
【0021】コンピュータ60は、ホストアダプタ部5
0により受信されたデータに基づいて、信号処理部20
により有効事象であると判定された放射線の到来に関す
るヒストグラムを生成する。このヒストグラミング処理
では、有効な放射線の到来を検出した放射線検出器の位
置を示す座標に対応するアドレスの内容に所定値(例え
ば値1)が加算されることによりヒストグラムが生成さ
れる。なお、γカメラおよびSPECTの場合には常に
所定値を加算するが、PETの場合であって偶発同時計
数の補正の為にディレイドコインシデンスと呼ばれる方
法を採用している場合には、同時事象判定の結果により
加算する場合と減算する場合とがある。
【0022】本実施形態では、このヒストグラミング処
理はコンピュータ60上のソフトウェアにより行われ、
ヒストグラムメモリはコンピュータ60のメインメモリ
上に展開される。そして、コンピュータ60は、その生
成されたヒストグラムに基づいて、放射線の発生頻度の
空間分布を表す画像を再構成し、表示部70は、コンピ
ュータ60により再構成された画像を表示する。
【0023】図3は、第1の実施形態に係る放射線画像
装置における有効事象の発生、データ転送およびヒスト
グラミング処理の関係を説明するタイミングチャートで
ある。この図に示すように、本実施形態に係る放射線画
像装置では、信号処理部20により有効事象であると判
定された放射線の到来に関する情報(検出器情報)は、
その判定の度にヒストグラムメモリに送られるのではな
く、バッファメモリ30に一旦記憶される。バッファメ
モリ30に一旦記憶されたデータは、一定時間間隔毎に
或いは規定量が記憶された時点で読み出され、その読み
出されたデータがパケットとしてまとめてインターフェ
イス部40からホストアダプタ部50へ送信される。そ
して、コンピュータ60では、ホストアダプタ部50に
より受信されたデータに基づいてヒストグラミング処理
が行われる。
【0024】なお、信号処理部20により有効事象であ
ると判定された放射線の到来を検出した放射線検出器に
基づいて測定系のアドレスを算出し、この測定系のアド
レスをバッファメモリ30に記憶してもよい。しかし、
バッファメモリ30は、信号処理部20により有効事象
であると判定された放射線の到来を検出した放射線検出
器に関する情報(検出器情報)を含むデータを記憶し、
コンピュータ60は、ホストアダプタ部50により受信
されたデータに基づいて測定系のアドレスを算出し、そ
のアドレスについてヒストグラムを生成するのが好適で
ある。この場合には、インターフェイス部40によるデ
ータ送信より前では測定系のアドレスを算出しないの
で、高速のデータ収集が可能である。
【0025】また、インターフェイス部40からホスト
アダプタ部50へのデータ送信に際してはバス使用権を
得る必要があり、そのバス使用権を得る為にはアービト
レーションフェーズ等を経る必要がある。このアービト
レーションフェーズはデータ転送を行うことができない
デッドタイムとなる期間である。しかし、バッファメモ
リ30の容量を大きくすることにより、アービトレーシ
ョンフェーズにおけるデータ取りこぼしを防止すること
ができる。また、コンピュータ60は、データ受信処理
およびヒストグラミング処理の2つのタスクを実行する
必要がある。しかし、例えばUNIXのようなマルチタ
スクOSを搭載することにより、これら2つのタスクを
コンカレント処理することができる。
【0026】例えば、コンピュータ60は、CPUとし
てインテル社Pentium2(300MHz)を用
い、OSとしてLinuxを搭載する。また、インター
フェイス部40からホストアダプタ部50へのパケット
によるデータ送信のプロトコルを UltraSCSIとす
る。そして、このような条件の下で、データ収集しなが
らヒストグラミング処理を実行させたところ、データ送
信の平均レートは5MB/sであり充分に高速であっ
た。
【0027】以上のように本実施形態に係る放射線画像
装置は、信号処理部20により有効事象であると判定さ
れた放射線の到来に関する情報(検出器情報)をバッフ
ァメモリ30に一旦記憶し、このバッファメモリ30に
記憶されたデータを一定時間間隔毎に或いは規定量が記
憶された時点で読み出して、この読み出したデータをパ
ケットとしてまとめてインターフェイス部40からホス
トアダプタ部50へ送信する。したがって、インターフ
ェイス部40からホストアダプタ部50へのパケットに
よるデータ送信は汎用規格によることができ、また、ヒ
ストグラミング処理をコンピュータ60上のソフトウェ
アにより行うことができるので、従来の如く専用のヒス
トグラムメモリおよびドライバソフトを開発することが
不要となり、コンピュータ60の機種の更新が容易とな
る。
【0028】予想される最大計数率にデータ転送レート
が満たない場合には、後述する第3の実施形態に係る放
射線画像装置の構成とするのが好適である。一方、デー
タ転送レートに余裕がある場合には、従来ではハードウ
ェアに実現していた機能をソフトウェアで置き換えるこ
とができ、これにより、装置に必要な部品点数を更に削
減することができる。
【0029】(第2の実施形態)次に、本発明に係る放
射線画像装置の第2の実施形態について説明する。図4
は、第2の実施形態に係る放射線画像装置の構成を示す
ブロック図である。第2の実施形態に係る放射線画像装
置は、一定時間毎の画像を連続的に取得するものであっ
て、第1の実施形態に係るものの構成に加えてタイマ8
0を備える。
【0030】タイマ80は、時刻情報を出力する。例え
ば、タイマ80から出力される時刻情報は、一定時間毎
の時刻を表す。このとき、図5に示すように、バッファ
メモリ30は、信号処理部20により有効事象であると
判定された放射線の到来に関する情報(検出器情報)を
順次記憶する一方、タイマ80から時刻情報が出力され
ると該時刻情報を記憶する。また、例えば、タイマ80
から出力される時刻情報は、信号処理部20により有効
事象であると判定された放射線の到来が検出された時刻
を表す。このとき、図6に示すように、バッファメモリ
30は、検出器情報と時刻情報とを対にして記憶する。
【0031】このバッファメモリ30に記憶された検出
器情報および時刻情報を含むデータは、インターフェイ
ス部40からホストアダプタ部50へ送信され、コンピ
ュータ60によるヒストグラミング処理に用いられる。
このヒストグラミング処理では、時刻情報に基づいて、
検出器情報に対応するアドレスの内容に所定値が加算さ
れて一定時間毎のヒストグラムが生成される。また、コ
ンピュータ60による画像再構成も、一定時間毎のヒス
トグラムぞれぞれに基づいて行われる。
【0032】本実施形態では、コンピュータ60は、デ
ータ受信処理およびヒストグラミング処理の2つのタス
クに加えて、受信されたデータの格納というタスクをも
実行する必要がある。しかし、この場合でも、例えばU
NIXのようなマルチタスクOSを搭載することによ
り、これら3つのタスクをコンカレント処理することが
できる。
【0033】(第3の実施形態)次に、本発明に係る放
射線画像装置の第3の実施形態について説明する。図7
は、第3の実施形態に係る放射線画像装置の構成を示す
ブロック図である。第3の実施形態に係る放射線画像装
置は、3つのバッファメモリ31〜33を備えており、
バッファメモリ31に対応してインターフェイス部4
1、ホストアダプタ部51およびコンピュータ61を備
え、バッファメモリ32に対応してインターフェイス部
42、ホストアダプタ部52およびコンピュータ62を
備え、また、バッファメモリ33に対応してインターフ
ェイス部43、ホストアダプタ部53およびコンピュー
タ63を備えている。また、コンピュータ61〜63
は、Ethernet等のネットワークカード91〜9
3を有しており、これによりLAN100に接続されて
いる。
【0034】本実施形態では、信号処理部20により有
効事象であると判定された放射線の到来に関する情報
(検出器情報)を含むデータは、その事象を検出した放
射線検出器に応じて、3つのバッファメモリ31〜33
のうち何れかに一旦記憶される。バッファメモリ31に
記憶されたデータは、パケットとしてまとめられてイン
ターフェイス部41からホストアダプタ部51へ送信さ
れ、コンピュータ61によりヒストグラミング処理が行
われる。バッファメモリ32に記憶されたデータは、パ
ケットとしてまとめられてインターフェイス部42から
ホストアダプタ部52へ送信され、コンピュータ62に
よりヒストグラミング処理が行われる。また、バッファ
メモリ33に記憶されたデータは、パケットとしてまと
められてインターフェイス部43からホストアダプタ部
53へ送信され、コンピュータ63によりヒストグラミ
ング処理が行われる。そして、コンピュータ61〜63
それぞれにより生成されたヒストグラムは、ネットワー
クカード91〜93およびLAN100を介して何れか
のコンピュータに転送され、そのコンピュータによりヒ
ストグラムが統合されて画像再構成される。
【0035】本実施形態では、バッファメモリ、インタ
ーフェイス部、ホストアダプタ部およびコンピュータを
3式備えて並列処理を行うことにより、より高速のデー
タ収集およびヒストグラミング処理が可能である。
【0036】図8は、第3の実施形態に係る放射線画像
装置の構成の変形例を示すブロック図である。この図に
示す放射線画像装置は、ネットワークカード94を有し
LAN100に接続されたコンピュータ64を更に備え
ている。このコンピュータ64は、コンピュータ61〜
63それぞれにより生成されたヒストグラムを、ネット
ワークカード91〜94およびLAN100を介して受
け取り、ヒストグラムを統合して画像再構成する。この
ように、ヒストグラム統合および画像再構成の為の専用
のコンピュータ64を設けてもよい。
【0037】本発明は、上記実施形態に限定されるもの
ではなく種々の変形が可能である。例えば、上記実施形
態では、ホストアダプタ部50がデータを受信する毎に
コンピュータ60が測定系のアドレスに変換してヒスト
グラムを生成していくフレームモードについて説明した
が、ホストアダプタ部50が受信したデータをコンピュ
ータ60内で一旦記憶しておきデータ収集後にヒストグ
ラムを生成するリストモードを採用してもよい。また、
第3の実施形態はバッファメモリ、インターフェイス
部、ホストアダプタ部およびコンピュータを3式備える
ものであったが、3式に限られない。
【0038】
【発明の効果】以上、詳細に説明したとおり、本発明に
よれば、検出部の複数の放射線検出器のうちの何れかに
より放射線の到来が検出されると、その放射線の到来が
有効事象であるか否かが信号処理部により判定される。
信号処理部により有効事象であると判定された放射線の
到来に関する情報を含むデータは、データ記憶部により
一旦記憶された後、データ記憶部から読み出されてデー
タ送信部によりパケットとして送出される。データ送信
部により送出されたデータはデータ受信部により受信さ
れて、この受信されたデータに基づいてヒストグラム生
成部によりヒストグラミング処理が行われる。そして、
ヒストグラム生成部により生成されたヒストグラムに基
づいて、画像再構成部により画像が再構成される。この
ような構成としたことにより、データ送信部からデータ
受信部へのパケットによるデータ送信は汎用規格による
ことができ、また、ヒストグラム生成部としてコンピュ
ータ上のソフトウェアによりヒストグラミング処理を行
うことができるので、従来の如く専用のヒストグラムメ
モリおよびドライバソフトを開発することが不要とな
り、コンピュータの機種の更新が容易となる。
【0039】また、データ記憶部に記憶されるデータは
時刻に関する情報をも含む場合には、一定時間毎のヒス
トグラムが生成され、一定時間毎の再構成画像が連続的
に取得される。
【0040】また、データ記憶部が複数の部分データ記
憶部に分割され、その複数の部分データ記憶部それぞれ
に対応してデータ送信部、データ受信部およびヒストグ
ラム生成部を備える場合には、並列処理を行うことによ
り、より高速のデータ収集およびヒストグラミング処理
が可能である。
【0041】また、データ記憶部は、信号処理部により
有効事象であると判定された放射線の到来を検出した放
射線検出器に関する情報を含むデータを記憶し、ヒスト
グラム生成部は、データ受信部により受信されたデータ
に基づいて測定系のアドレスを算出し、そのアドレスに
ついてヒストグラムを生成する場合には、データ送信部
によるデータ送信より前では測定系のアドレスを算出し
ないので、高速のデータ収集が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に係る放射線画像装置の構成を
示すブロック図である。
【図2】第1の実施形態に係る放射線画像装置の構成を
示すブロック図である。
【図3】第1の実施形態に係る放射線画像装置における
有効事象の発生、データ転送およびヒストグラミング処
理の関係を説明するタイミングチャートである。
【図4】第2の実施形態に係る放射線画像装置の構成を
示すブロック図である。
【図5】バッファメモリによる検出器情報および時刻情
報の記憶方法について説明する図である。
【図6】バッファメモリによる検出器情報および時刻情
報の記憶方法について説明する図である。
【図7】第3の実施形態に係る放射線画像装置の構成を
示すブロック図である。
【図8】第3の実施形態に係る放射線画像装置の構成の
変形例を示すブロック図である。
【図9】従来の放射線画像装置の構成を示すブロック図
である。
【図10】従来の放射線画像装置における有効事象の発
生とヒストグラミング処理との関係を説明するタイミン
グチャートである。
【符号の説明】
10…検出部、20…信号処理部、30…バッファメモ
リ(データ記憶部)、40…インターフェイス部(デー
タ送信部)、50…ホストアダプタ部(データ受信
部)、60…コンピュータ(ヒストグラム生成部)、7
0…表示部、80…タイマ。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放射線の到来を各々検出する複数の放射
    線検出器を含む検出部と、 前記複数の放射線検出器のうちの何れかの放射線検出器
    が検出した放射線の到来が有効事象であるか否かを判定
    する信号処理部と、 前記信号処理部により有効事象であると判定された放射
    線の到来に関する情報を含むデータを記憶するデータ記
    憶部と、 前記データ記憶部に記憶されているデータを読み出し
    て、そのデータをパケットにして送出するデータ送信部
    と、 前記データ送信部により送出されたデータを受信するデ
    ータ受信部と、 前記データ受信部により受信されたデータに基づいて、
    前記信号処理部により有効事象であると判定された放射
    線の到来に関するヒストグラムを生成するヒストグラム
    生成部と、 前記ヒストグラム生成部により生成されたヒストグラム
    に基づいて、放射線の発生頻度の空間分布を表す画像を
    再構成する画像再構成部と、 を備えることを特徴とする放射線画像装置。
  2. 【請求項2】 前記データ記憶部に記憶されるデータは
    時刻に関する情報をも含む、ことを特徴とする請求項1
    記載の放射線画像装置。
  3. 【請求項3】 前記データ記憶部が複数の部分データ記
    憶部に分割され、その複数の部分データ記憶部それぞれ
    に対応して前記データ送信部、前記データ受信部および
    前記ヒストグラム生成部を備える、ことを特徴とする請
    求項1記載の放射線画像装置。
  4. 【請求項4】 前記データ記憶部は、前記信号処理部に
    より有効事象であると判定された放射線の到来を検出し
    た放射線検出器に関する情報を含むデータを記憶し、 前記ヒストグラム生成部は、前記データ受信部により受
    信されたデータに基づいて測定系のアドレスを算出し、
    そのアドレスについてヒストグラムを生成する、 ことを特徴とする請求項1記載の放射線画像装置。
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