JP2001032701A - 復水器,発電プラント設備、及びその運転方法 - Google Patents

復水器,発電プラント設備、及びその運転方法

Info

Publication number
JP2001032701A
JP2001032701A JP2000144576A JP2000144576A JP2001032701A JP 2001032701 A JP2001032701 A JP 2001032701A JP 2000144576 A JP2000144576 A JP 2000144576A JP 2000144576 A JP2000144576 A JP 2000144576A JP 2001032701 A JP2001032701 A JP 2001032701A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
condensate
water
condenser
steam
condensed
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000144576A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3758465B2 (ja
Inventor
Naoki Kadani
直樹 甲谷
Hisahiro Ootomo
寿洋 大友
Mitsuru Sudo
充 数藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP2000144576A priority Critical patent/JP3758465B2/ja
Publication of JP2001032701A publication Critical patent/JP2001032701A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3758465B2 publication Critical patent/JP3758465B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明の目的は、冷却水の漏洩を早期検出して
海水漏洩等による海水混入水が蒸気発生器や蒸気タービ
ンへ流入することを抑制する復水器,発電プラント設備
およびその運転方法を提供する。 【解決手段】復水凝縮部を構成する伝熱管の管巣の直下
の復水滞留部と、前記復水が復水器の外部へ導かれる復
水出口部、或いはその近傍に海水漏洩を検知するための
水質検出点を設置し、両検出点の検出値の差を監視す
る。また、海水の漏洩が発生した場合、海水が混入した
系統を切離すために給水止め弁、あるいは復水止め弁を
閉止させると共に蒸気発生器に補給水を供給する。ま
た、海水が混入した復水に薬品又は薬品希釈水を注入す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、復水器,発電プラ
ント設備、及びその運転方法に関する。
【0002】
【従来の技術】火力発電プラント或いは原子力発電プラ
ント等では、蒸気タービンから排出される蒸気は、海水
を冷却水に用いた復水器によって冷却されている。しか
し、前述したように復水器では冷却水として海水を用い
ているため、復水器内に海水が流入した場合には発電プ
ラントの構成機器や配管等の腐食等の原因になってしま
うので、復水器内に海水が漏洩していないかどうか系統
内の水質を常に監視する必要がある。もし、海水が復水
器内に漏洩することによって系統内の水質が定められた
設定値を超えた場合には検出部から信号が発信され、モ
ニターや操作盤等に警報が発生される。運転員は、この
警報を受けて漏洩箇所及び漏洩の程度の特定を行い、そ
の結果によりプラント運転を継続、又は停止するかどう
か判断して手動にて操作を行っていた。
【0003】なお、従来の水質監視装置の一例として
は、特開平3−248030 号公報,特開平6−11406号公報,
特開平5−264393 号公報に記載のものが提案されてい
る。
【0004】例えば、特開平3−248030 号公報には、復
水器ホットウェルを隔壁により第1水室と第2水室とに
分け、各水室ごとに電気伝導率測定装置を設け、2つの
電気伝導率の差の絶対値が上限値内にあるかどうか監視
するものについて記載されている。また、特開平6−114
06号公報には、復水器から抜き出されガス透過性膜で脱
気された試料液の伝導率と、復水ポンプより送出された
循環水から採取され同じく脱気された試料液の伝導率と
を比較して海水の混入を判別するものについて記載され
ている。また、特開平5−264393 号公報には、復水系配
管の複数箇所の水質を検出し、夫々から漏洩を判定し、
これから漏洩状態の総合診断を段階に別け表示するもの
について記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特開平3−248
030 号公報,特開平6−11406号公報、及び特開平5−264
393号公報に記載のものは、全ての復水が通過する復水
器出口、または復水器の復水を送水する復水ポンプの後
流側、或いは復水器から蒸気発生器へ接続する配管に検
出水を取り出す検出点を設けている。このように、検出
点を復水器出口、または復水器の復水を送水する復水ポ
ンプの後流側、或いは復水器から蒸気発生器へ接続する
配管に設けたものでは海水漏洩の検出までに時間を要
し、さらには漏洩検出後にプラントの停止や給水系統の
閉止を行ったとしても、海水が混入した海水混入水は復
水器から流出し、さらには復水ポンプによって送水され
ているので、海水混入水が蒸気発生器や蒸気タービンな
どに流入してしまう可能性があった。
【0006】本発明の目的は、冷却水の漏洩を早期検出
して海水漏洩等による海水混入水が蒸気発生器や蒸気タ
ービンへ流入することを抑制する復水器,発電プラント
設備およびその運転方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、以下の復水器
を提供する。
【0008】すなわち、本発明の復水器は、タービンよ
り流入する蒸気を凝縮し、この凝縮された復水を蒸気発
生器に至る給水系統に供給する復水器において、前記復
水器は、伝熱管の管巣を有し蒸気を凝縮する復水凝縮部
と、該復水凝縮部で凝縮した復水を滞留する復水滞留部
とを備え、前記復水滞留部に該復水の水質を検出する検
出器及び/又は前記復水を取水する検出口を複数個設置
し、前記複数個の検出器及び/又は検出口から検出され
た水質検出値に基づいて、前記復水器から前記給水系統
に供給される復水の供給を調節する制御弁を前記給水系
統に設置し、前記制御弁より下流側の該給水系統に補給
水を供給する補給水系統を備えたものである。
【0009】また、本発明の復水器は、タービンより流
入する蒸気を凝縮し、この凝縮された復水を蒸気発生器
に至る給水系統に供給する復水器において、前記復水器
は、伝熱管の管巣を有し蒸気を凝縮する復水凝縮部と、
該復水凝縮部で凝縮した復水を滞留する復水滞留部とを
備え、前記復水滞留部に該復水の水質を検出する検出器
及び/又は前記復水を取水する検出口を複数個設置し、
前記複数個の検出器及び/又は検出口から検出された水
質の検出値に基づいて、前記給水系統に薬品希釈水を供
給する薬注系統を備えたものである。
【0010】好ましくは、前記復水器は、前記検出器及
び/又は検出口が、該復水凝縮部から復水が流入する復
水滞留部の上流側から、該給水系統に復水を流出する復
水滞留部の下流側に至る経路に離間して設置され、これ
ら検出器及び/又は検出口から検出される夫々の水質の
検出値を比較して、上流側の検出器及び/又は検出口で
検出した水質の検出値が下流側の検出器及び/又は検出
口で検出した水質の検出値より水質が低下した場合に海
水漏洩を判断する判定手段を備えたものである。
【0011】本発明は、以下の発電プラント設備を提供
する。
【0012】すなわち、本発明の発電プラント設備は、
蒸気を発生させる蒸気発生器と、該蒸気発生器で発生し
た蒸気により駆動される蒸気タービンと、該蒸気タービ
ンから排出される蒸気を凝縮して復水する復水器と、前
記復水を前記蒸気発生器に供給する給水系統とを備えた
発電プラント設備において、前記復水器は、伝熱管の管
巣を有し蒸気を凝縮する復水凝縮部と、該復水凝縮部で
凝縮した復水を滞留する復水滞留部とを備え、前記復水
滞留部に該復水の水質を検出する検出器及び/又は前記
復水を取水する検出口を複数個設置し、前記複数個の検
出器及び/又は検出口から検出された検出値に基づい
て、前記復水器から前記給水系統に供給される復水の供
給を調節する制御弁を前記復水系統に設置し、前記制御
弁より下流側の該給水系統に連通し補給水を供給する補
給水系統を備えたものである。
【0013】また、本発明の発電プラント設備は、蒸気
を発生させる蒸気発生器と、該蒸気発生器で発生した蒸
気により駆動される蒸気タービンと、該蒸気タービンか
ら排出される蒸気を凝縮して復水する復水器と、前記復
水を前記蒸気発生器に供給する給水系統とを備えた発電
プラント設備において、前記復水器は、伝熱管の管巣を
有し蒸気を凝縮する復水凝縮部と、該復水凝縮部で凝縮
した復水を滞留する復水滞留部とを備え、前記復水滞留
部に該復水の水質を検出する検出器及び/又は前記復水
を取水する検出口を複数個設置し、前記複数個の検出器
及び/又は検出口から検出された水質の検出値に基づい
て、前記給水系統に連通し薬品希釈水を供給する薬注系
統を備えたものである。
【0014】好ましくは、前記発電プラント設備は、補
給水が貯水された補給水タンクと、前記補給水タンクに
貯水された補給水を前記復水器、或いは前記給水系統に
供給する補給水供給装置とを備えたものである。
【0015】また、好ましくは、海水が混入した復水を
中和する薬品希釈水を貯蔵する薬品貯蔵タンクと、前記
薬品貯蔵タンクに貯蔵された薬品希釈水を前記復水器、
或いは前記給水系統に供給する薬品希釈水供給装置とを
備えたものである。
【0016】また、好ましくは、前記蒸気発生器へ供給
される復水の流量を制御する制御弁より上流側に復水を
給水系統外に排出する排出系統を備えたものである。
【0017】本発明は、以下の発電プラント設備の運転
方法を提供する。
【0018】すなわち、本発明の発電プラント設備の運
転方法は、蒸気を発生させる蒸気発生器と、該蒸気発生
器で発生した蒸気により駆動される蒸気タービンと、該
蒸気タービンから排出される蒸気を復水する復水器と、
前記復水を前記蒸気発生器に供給する給水系統とを有す
る発電プラント設備の運転方法において、前記復水器内
で凝縮した復水を滞留する復水滞留部の複数箇所で復水
の水質を検出し、この複数の検出点で検出される水質の
検出値に基づいて海水漏洩を判定し、海水漏洩と判定さ
れた場合に、前記給水系統に設置された制御弁を操作し
て前記復水器から前記給水系統に供給される復水の供給
を調節し、更に、前記制御弁より下流側の該給水系統に
連通した補給水系統から補給水を該給水系統に供給する
ものである。
【0019】また、本発明の発電プラント設備の運転方
法は、蒸気を発生させる蒸気発生器と、該蒸気発生器で
発生した蒸気により駆動される蒸気タービンと、該蒸気
タービンから排出される蒸気を復水する復水器と、前記
復水を前記蒸気発生器に供給する給水系統とを有する発
電プラント設備の運転方法において、前記復水器内で凝
縮した復水を滞留する復水滞留部の複数箇所で復水の水
質を検出し、この複数の検出点で検出される水質の検出
値に基づいて海水漏洩を判定し、海水漏洩が判定された
場合に、前記給水系統に薬品希釈水を供給するものであ
る。
【0020】好ましくは、前記発電プラント設備の運転
方法は、海水漏洩と判定された場合、海水が混入した復
水を復水器から蒸気発生器へ導く流路の途中で前記給水
系統外に排出するものである。
【0021】また、好ましくは、前記復水器内で凝縮し
た復水が滞留する復水滞留部の上流側から、該給水系統
に復水を流出する復水滞留部の下流側に至る経路の離間
する位置にて復水の水質を夫々検出し、これら検出点か
ら検出される夫々の水質の検出値を比較して、上流側の
検出点で検出した水質の検出値が下流側の検出手段で検
出した水質の検出値より水質が低下した場合に海水漏洩
を判断するものである。
【0022】
【発明の実施の形態】図2は本発明の一実施例を示した
発電プラントの系統構成図である。
【0023】本実施例の発電プラントは、大別してガス
タービン系統,蒸気タービン系統,復水・給水系統及
び、蒸気発生器系統で構成されている。
【0024】ガスタービン系統は、空気を圧縮する圧縮
機1a,圧縮機1aで圧縮された空気に燃料を混合させ
燃焼させる燃焼器1b,燃焼器1bで燃焼された燃焼ガ
スで駆動されるガスタービン1cで構成されている。
【0025】また、蒸気タービン系統は、高圧蒸気ター
ビン2,中圧蒸気タービン3及び、低圧蒸気タービン4
で構成されている。これら蒸気タービン系統には、後述
する蒸気発生器系統によって加熱された蒸気が供給され
る。また、本実施例では、ガスタービン1,高圧蒸気タ
ービン2,中圧蒸気タービン3及び低圧蒸気タービン4
は一軸に駆動軸が形成されており、この駆動軸に接続さ
れた発電機5を駆動して電力を発生させている。
【0026】復水・給水系統は、低圧蒸気タービン4で
仕事を終えた蒸気を冷却水、例えば海水との熱交換によ
って凝縮して復水する復水器6,復水器6によって凝縮
された復水を排熱回収ボイラ系統へ供給する給水配管6
aで構成されている。ここで、復水器6で凝縮された復
水は、復水器内の図示しないホットウェル部に溜まり、
復水器下部から復水ポンプ13へ送水され昇圧される。
復水ポンプ13で昇圧された復水は、復水止め弁23,
グランド蒸気復水器14,給水止め弁17を経由して、
ボイラ給水ポンプ15及び排熱回収ボイラ16へ夫々供
給される。また、系統の水が余った場合には、給水配管
6aに設けられた排出流量調節弁20を制御して排出配
管19から系外に排出される。
【0027】さらに復水器6には、復水器6内に補助的
に蒸気を供給して脱気を促進する補助蒸気供給配管27
と、復水器6に補給水を供給する補給水配管22aが接
続されている。この補給水配管22aには、補給水供給
弁21a及び、補給水ポンプ26を介して補給水タンク
28が接続されている。また補給水配管22aには、補
給水ポンプ26で送水される補給水を給水配管6aに設
置された給水止め弁17の後流側に供給する補給水配管
22bが接続され、この補給水配管22bには補給水供
給弁21aが設置されている。
【0028】なお、図2に示す本実施例では給水配管6
aに供給する補給水は補給水タンク28から導いている
が、図2に示す発電プラントが複数設置されたものであ
れば、図示しない別の復水器6から給水配管6aに復水
を供給することが可能である。また、復水器6に復水室
が複数形成されたものであれば、別の復水室の復水に切
替えて復水を供給することも可能である。
【0029】また、給水配管6aには薬品供給配管73
を介して薬品又は薬品希釈水が貯蔵された薬品貯蔵タン
ク70が接続されている。この薬品供給配管73には薬
品希釈水を送水する薬品移送ポンプ71と、薬品希釈水
の流量を調節する流量調節弁72が設置されている。な
お、図2に示す本実施例においては、薬品希釈水の注入
点を給水止め弁17の後流側に設置しているが、給水止
め弁17より上流側の給水配管6a、或いは排熱回収ボ
イラ16のボイラドラムに注入することも可能である。
【0030】蒸気発生器系統である排熱回収ボイラ16
では、ガスタービン1から排出される高温の排熱を利用
して蒸気が発生される。ボイラ給水ポンプ15によって
供給される復水は、排熱回収ボイラ16で加熱されて蒸
気となり、ここで発生した蒸気は主蒸気配管9を流れて
高圧蒸気タービン2に流入する。また、高圧蒸気タービ
ン2から排出される蒸気は、高圧タービン排気配管18
を流れて中圧蒸気と混合され、排熱回収ボイラ16の再
熱器18aで再び加熱される。再熱器18aで再加熱さ
れた蒸気は、再熱蒸気配管7を流れて中圧蒸気タービン
3に供給される。また一方で、中圧蒸気タービン3には
排熱回収ボイラ16で加熱された低圧蒸気が低圧蒸気配
管8によって供給される。再熱蒸気配管7及び低圧蒸気
配管8によって中圧蒸気タービン3に供給された蒸気は
混合されて低圧蒸気となり、さらに低圧蒸気タービン4
へと供給される。また、再熱蒸気配管7,低圧蒸気配管
8及び、主蒸気配管9には、高圧タービンバイパス配管
11,中圧タービンバイパス配管10及び、低圧タービ
ンバイパス配管12が各々接続されており、これらのバ
イパス配管によって排熱回収ボイラ16で発生した蒸気
は復水器6に供給される。
【0031】次に、図2に示す復水器6の具体的な一実
施例について図1を用いて説明する。蒸気タービンから
排気される蒸気35は、復水器6の上方から復水器胴体
31の内部に流入する。復水器胴体31に流入した蒸気
35は冷却水、例えば海水が内部を流れる伝熱管の管巣
29の間を通過することにより熱交換が行われる。熱交
換された蒸気35は、凝縮されて復水44となり復水滞
留部(ホットウェル部)41に滴下する。滴下した復水4
4は復水滞留部41に滞留し、復水器出口36に向かっ
て傾斜した底面を流れ復水器6の外部へ導かれる。
【0032】また、本実施例に示す復水器は、復水44
が滴下する復水滞留部41に、検出水取出口33,3
9,45が複数設けられた構造となっている。検出水取
出口33は、管巣29の直下の位置、または滴下して最
初に滞留する箇所、或いはその近傍に設置される。すな
わち、蒸気の熱交換を行う管巣29の真下部、或いはそ
の近傍に設置することが好ましい。また、検出水取出口
39は復水滞留部41に滞留した復水44が排出される
復水器出口36、或いはその近傍に設置される。また、
検出水取出口45は管巣29の直下の位置に設置される
検出水取出口33と、復水44が排出される復水器出口
36、或いはその近傍に設置される検出水取出口39と
の略中間位置、或いは復水滞留部41に滞留した復水4
4が復水器出口36へ向かって流れる途中位置に設置さ
れる。検出水取出口33,39,45で検出された検出
水は図示しない検査装置にて水質検査が行われる。な
お、図1に示すものにおいては、復水滞留部41のコー
ナー部にも検出水取出口45を配置している。
【0033】このように本実施例では、復水滞留部41
の上流位置と下流位置、さらには復水滞留部41の上流
側から下流側に向かって流れる流路の略中間位置、或い
は流路の途中位置にて復水44の水質検査を行ってい
る。すなわち、管巣29で凝縮された復水が流入する復
水滞留部41の上流側から、給水系統に復水を流出する
復水滞留部41の下流側に至る経路に離間して検出水取
出口を設置している。尚、図1に示す検出水取出口3
3,39,45で取水された検出水(復水)は、夫々の
検出水取水口に接続された配管を介して図示しない水質
測定器に導かれ、そこで前述した複数の検出水取水口で
採取された夫々の検出水の水質検査が行われる。なお、
復水器(復水滞留部41)内に検出器を設置して水質の
監視を直接行うこともできるが、復水滞留部41に滞留
する復水の温度や流量の状態が一定ではないため、水質
検出の際にこれらの状態変化の影響を受けてしまう虞が
ある。そこで、本実施例では検出水取出口から検出水を
採取することにより、復水の測定条件を一定に近づける
ようにして、より正確に、安定した海水漏洩の検出を行
うことを可能としている。なお、海水漏洩の検出方法の
詳細については後述する。
【0034】以上のように本実施例によれば、検出水取
出口33は管巣29の直下の位置に設置しているので、
海水が漏洩した場合には復水が滴下した直後に海水混入
水が検出される。従って、海水が混入した復水が蒸気発
生器や蒸気タービン等の他のプラント構成機器へ供給さ
れるまでに復水の供給を停止させる等の防止策をとるた
めの時間的余裕を長く取ることができる。また、復水器
出口36近傍に設置される検出水取出口39で検出され
る検出値は、管巣29の真下部で検出される検出値に比
べて時間遅れをもって検知される。
【0035】尚、図1では復水の水質を検出する手段と
して検出水取出口33,39,45を復水滞留部41に
設置した例を図示しているが、海水漏洩を検出すること
が可能な検出器を設置することも可能である。その際に
は、図1に図示する検出水取出口33,39,45と同
じ、或いはその近傍箇所に検出器を設置することが望ま
しい。また、検出水取水口と検出器を組み合わせて設置
することも可能である。
【0036】次に、本実施例における海水漏洩の検出方
法について図3を用いて説明する。図3は、導電率及び
導電率差の特性例を示した図である。図中Aはプラント
起動運転時、Bは通常運転時、Cは海水漏洩時の導電率
特性を示している。なお、本実施例では水質検査に導電
率検出器を用い、また、検出水取出口を復水滞留部の上
流側である管巣29の直下の位置と、下流側である復水
器出口36の位置に各々設置した例である。
【0037】蒸気タービンを有する発電プラントにおい
ては、起動時等に溶存炭酸ガスや不純物の影響により系
統全体の導電率が大きく変化する場合がある。即ち、起
動時等にはAに示すように、起動時等には溶存炭酸ガス
を多く含んでいるため導電率が高くなる一方、通常運転
中にはBに示すように導電率が低くなる。そのため導電
率の絶対値だけを監視していた場合、導電率の上昇の原
因が、起動などによるものか、冷却水例えば海水の漏洩
によるものかを特定できないため、運転の状況に応じて
警報を発生させる制限値を切り替える操作が必要であっ
た。また、海水漏洩の検出までに時間を要するために、
漏洩検出後にプラントの停止や給水系統の閉止を行った
としても、海水が混入した海水混入水は復水器から流出
しているので、海水混入水が蒸気発生器や蒸気タービン
などに流入してしまう可能性があった。
【0038】これに対して、本実施例では前述したよう
に、検出水取出口を復水滞留部の上流側と復水下流側に
各々設置し、2箇所の検出器の導電率の差を監視してい
る。以上のように構成することにより、例えばAのプラ
ント起動運転時、またはBの通常運転時に示す2箇所の
導電率の差の特性に着目すると、変化の特性は、元々の
導電率の大きさに関係なく同じとなる。
【0039】ここで、Cに図示するように海水の漏洩が
発生した場合には、海水が混入した海水混入水は上流の
検出器で検知された後、時間遅れをもって下流の検出器
で検知される。そのため、海水混入水が下流側の検出器
に到達するまでは、上流側の検出器の指示値と下流側の
指示値が大きく異なり、導電率の差は大きくなる。よっ
て、2箇所の検出点の導電率差を監視することにより、
海水漏洩を早期検出することが可能となり、また運転状
態によって警報の制限値を設定し直すことなく冷却水例
えば海水の漏洩のみを精度良く検出することが可能とな
る。
【0040】また、2箇所の検出点の導電率差の変化の
程度によって漏洩が大規模であるか小規模であるか判定
することができる。即ち、導電率差が時間経過に対して
急速に増加した場合、或いは伝導率差があらかじめ設定
された制限値を超えた場合には大規模な漏洩が発生した
と判定する。また、導電率差が緩やかに増加した場合、
或いは伝導率差があらかじめ設定された制限値よりも小
さいが、一定時間経過しても検出される伝導率の値が低
下しない場合には小規模の漏洩と判定する。
【0041】ここで、漏洩が大規模と判定された場合に
はプラント運転を停止または安全と判断される負荷まで
負荷降下させ、冷却水例えば海水が混入した復水がター
ビン等に流入しないよう系統を隔離する。また、漏洩が
小規模と判定された場合には、海水混入水を中和するた
めの薬品または薬品希釈水を注入させる。
【0042】以下、海水漏洩時のプラントの運転方法に
ついて図4を用いて説明する。図4は、海水漏洩時のプ
ラントの運転方法の詳細を示したフロー図である。
【0043】通常、復水器滞留部の上流側と下流側にて
復水器内部の水質検査を行う(101)。そして、上流側或
いは下流側の検出点から検出される検出値が、予め設定
された設定値より高くないかどうかの判定を行い(10
2)、上流側及び下流側の検出点で検出した何れの検出
値も設定値より低い場合は、海水の漏洩はないものと判
定される(103)。ここで、復水器内部に設置された
上流側検出器のうち、少なくとも1箇所以上で検出され
た検出値が予め設定された設定値よりも高い値を示した
場合には、下流側の検出点で検出された検出値と比較さ
れる(104)。そして、下流側の検出器で検出された
検出値との差が予め設定された設定値よりも大きい場合
には、復水器内部で大規模な海水漏洩が発生したと判定
する(105)。この場合、海水を含んだ復水が蒸気発
生器や蒸気タービン等に流入することを抑制するため
に、早急に海水を含んだ復水の蒸気発生器等への供給を
停止する必要がある。そのため、図4に示すように、海
水漏洩の信号を受けて自動的に海水混入水の蒸気発生器
等への流入防止策(106)を行う。
【0044】その一例として、蒸気発生器の上流に設置
された給水止め弁17を閉止し、復水器から流れてくる
海水混入水が下流に流れるのを防止する。また、給水が
停止することによって蒸気発生器が空焚きとなるのを防
止するため、補給水タンクに貯水された補給水を補給水
ポンプにより給水配管に供給する。ここで、補給水の供
給により水が余剰となった場合には、制御装置にてスピ
ルオーバー系統の排出配管に設置された排出流量調節弁
を開方向に制御して余剰水を排出する(107)。また、
別の一例として、蒸気発生器の上流に設置された復水止
め弁を閉止し、復水器から流れてくる海水混入水が下流
に流れるのを抑制する。また、復水が停止することによ
って蒸気発生器が空焚きとなるのを防止するため、補給
水タンクに貯水された補給水を補給水ポンプにより給水
配管に供給する。ここで、補給水の供給により水が余剰
となった場合には、制御装置にてスピルオーバー系統の
排出配管に設置された流量調節弁を開方向に制御して余
剰水を排出する(108)。これらの動作によりプラン
ト機器を保護しつつ、漏洩の影響が及ばない安全な負荷
までの負荷降下、またはプラント停止を行うことができ
る(109)。
【0045】また、図4において、復水器内部に設置さ
れた上流側検出器のうち少なくとも1箇所以上で予め設
定された設定値よりも高い値を示しているときであって
も、下流側検出器との差が予め設定された設定値よりも
小さい場合(110)には、起動時の一時的な導電率の
上昇か、または導電率が急激に上昇しない程度の小規模
な海水漏洩が発生していることが考えられる。この場
合、検出される値が運転を続けても減少しない場合に
は、復水器内部で冷却水例えば海水が小規模で漏洩して
いると判定される(111)。小規模漏洩の場合には、
早急に漏洩箇所の隔離やプラント負荷降下またはプラン
ト停止を行う必要はないため、海水混入水が蒸気発生器
等へ流入する際の影響を緩和する為の対策がとられる
(112)。この影響緩和策としては、例えば海水混入
水を中和するための薬品または薬品希釈水を注入するこ
とで、応急的な処置が行われる(113)。また、この
影響緩和策を実施した後も、プラントの停止または負荷
を降下させることが必要かどうか、継続した水質の監視
が行われる(114)。すなわち、薬品や薬品希釈水の
注入だけでは十分ではないと判断された場合には、プラ
ント負荷降下やプラント停止の操作が行われ(10
9)、プラント停止や負荷降下の必要はないと判断され
た場合には、プラントの運転は継続されることになる
(116)。なお、注入する薬品または薬品希釈水の一
例としては、リン酸ソーダ等が一般に使用される。
【0046】また、復水器内部に設置された上流側検出
器のうち少なくとも1箇所以上で予め設定された設定値
よりも高い値を示していて、下流側検出器との差が予め
設定された設定値よりも小さく、導電率の検出値が運転
時間とともに減少する場合には、起動時等の一時的な導
電率上昇と判断し(115)、プラントの運転は継続さ
れる(116)。
【0047】次に、本実施例の発電プラントの制御方法
について、図5を用いて説明する。図5は、図2に示し
た系統構成図を簡略化したものであり、図2と同一のも
のについては説明を省略する。
【0048】復水器6の図示しないホットウェル入口及
び出口には、前述したように検出水取出口が設けられ、
配管を介して取り出された水は検出部65,55にて水
質が監視される。また、復水器6には水位計66が設け
られ、復水滞留部に滞留する復水の水位が検出される。
検出部65,55および水位計66で検出された情報は
制御装置64に伝達される。制御装置64は、この伝達
された情報を基に、給水止め弁17,補給水供給弁21
b及び、排出流量調節弁20の開閉制御を行う。
【0049】本実施例では、復水の検出を検出部65,
55で行っており、検出値の変化を制御装置64で検知
して漏洩の程度を判断している。もしここで復水器6の
内部で海水の漏洩が発生した場合には、海水混入水が蒸
気タービン等のプラント機器に流入することを抑制し
て、速やかに漏洩箇所を隔離する必要がある。もし、検
出結果より漏洩の程度が大規模であると判定された場合
には、蒸気発生器60の上流に設置された給水止め弁1
7が閉止され、復水器6から流れてくる海水混入水が下
流に流れるのを抑制する。また、給水が停止することに
よって蒸気発生器60が空焚きとなるのを防止するた
め、補給水タンク28に貯水された補給水を補給水ポン
プ26により給水配管6aに供給される。ここで、補給
水の供給により水が余剰となった場合には、制御装置6
4にてスピルオーバー系統の排出配管19に設置された
排出流量調節弁20を開方向に制御して、余剰水が排出
される。
【0050】以上述べたように、本実施例によれば、海
水漏洩が大規模な場合に海水が蒸気タービン等に流入す
ることを抑制するため、漏洩の検知信号を受けると、制
御装置64は、給水止め弁17を閉止し、給水止め弁1
7の下流側に補給水を補給し、補給水の供給により余剰
となる水を系外に排出させることにより、冷却水が混入
した復水が復水器下流に流出して蒸気発生器60を経由
し蒸気タービン51に流入することを運転員の判断に依
らず、早期に且つ高い信頼性で抑制することができる。
さらに、本実施例によれば、プラントを緊急停止させる
ことなく、プラント機器に漏洩の影響が及ばない安全な
負荷までの負荷降下を行うことができる。
【0051】図6は、本発明の他の実施例を示す発電プ
ラントの系統構成図である。図6は、図2に示した系統
構成図を簡略化したものであり、図2と同一の構成につ
いては説明を省略する。
【0052】本実施例では、薬品又は薬品希釈水が貯蔵
された薬品貯蔵タンク70,薬品又は薬品希釈水を蒸気
発生器60に導く薬品供給配管73,薬品供給配管73
に設置され薬品又は薬品希釈水を蒸気発生器60に送水
する薬品移送ポンプ71,蒸気発生器60に供給する薬
品又は薬品希釈水の流量を調節する流量調節弁72が設
けられている。
【0053】また、復水器6の図示しない復水滞留部の
管巣の真下部及び復水器出口には、前述したように検出
水取出口が設けられ、配管を介して取り出された水は検
出部65,55にて水質が監視される。検出部65,5
5で検出された情報は制御装置64に伝達される。制御
装置64は、この伝達された情報を基に、薬品移送ポン
プ71及び流量調節弁72の制御を行う。
【0054】本実施例では、復水の水質監視を検出部6
5,55で行っており、検出値の変化を制御装置64で
検知して漏洩の程度を判断している。もしここで復水器
6の内部で冷却水、例えば海水の漏洩が発生して、検出
結果より漏洩の程度が小規模であると判定された場合に
は、プラント運転を継続しつつ、薬品貯蔵タンク70内
の薬品又は薬品希釈水を薬品移送ポンプ71で給水配管
6aに供給を行い、その後プラントを手動にて停止させ
る。
【0055】本実施例では、冷却水漏洩が小規模で、直
ちに復水器6からの復水の流出を停止させる必要はない
が漏洩への対応が必要な場合に、海水が混入した復水に
よる蒸気タービンへの影響を緩和する薬品又は薬品希釈
水を制御装置64からの信号により注入量を制御しなが
ら注入を行うものである。以上のように制御すること
で、プラントを緊急停止させることなく、プラント機器
に漏洩の影響が及ばない安全な負荷までの負荷降下を行
うことができる。
【0056】図7は、図1に示す復水器の変形例を示す
図である。本実施例では、復水器内を構造体30、例え
ば天板によって蒸気凝縮部40と復水滞留部41に区画
した構造としている。
【0057】蒸気タービンから排気される蒸気35は、
復水器6の上方から復水器胴体31内部の蒸気凝縮部4
0に流入される。流入した蒸気35は冷却水、例えば海
水が内部を流れる管巣29の間を通過することにより熱
交換が行われる。熱交換された蒸気35は、凝縮されて
復水となり管巣29から構造体30へ滴下する。構造体
30上に滴下した復水は構造体30上を流れて、構造体
30の一角に設けられた連絡部34によって復水滞留部
41へと導入される。復水滞留部41に導入された復水
は復水滞留部41内を流れて、復水器出口36から外部
へ排出される。なお、蒸気凝縮部40と復水滞留部41
を連絡する連絡部34は、復水滞留部41内部での水の
流れに対して復水器出口36から最も遠い箇所に復水が
流入するように形成している。
【0058】また、復水滞留部41には復水の水質を監
視するための検出水取出口33を連絡部34の真下部、
或いはその近傍に、すなわち復水滞留部41の最上流部
に配置している。また、検出水取出口39は復水滞留部
41に滞留した復水44が排出される復水器出口36、
或いはその近傍に、すなわち復水滞留部41の最下流部
に設置している。また、検出水取出口45は復水44が
復水滞留部41に流入する箇所、またはその近傍に設置
される検出水取出口33と、復水滞留部41に滞留した
復水44が排出される復水器出口36、或いはその近傍
に設置される検出水取出口39との略中間位置、または
復水滞留部41に流入した復水44が復水器出口36へ
向かって流れる流路の途中位置に設置している。
【0059】本実施例によれば、冷却水例えば海水の漏
洩が発生しても、検出水取出口33によって復水滞留部
41に海水混入水が流入した直後に漏洩を検知すること
ができる。従って、海水が混入した復水が蒸気発生器や
蒸気タービン等の他のプラント構成機器へ供給されるま
でに、復水の供給を停止させる等の防止策をとるための
時間的余裕を長く取ることができる。このように、2箇
所の検出点の導電率差を監視することにより、海水漏洩
を早期検出することが可能となり、また運転状態によっ
て警報の制限値を設定し直すことなく海水の漏洩が大規
模であるか小規模であるか確実に判定することができ
る。なお、海水漏洩と判定された場合には、前述した図
4に示すフロー図と同様に海水漏洩の規模によってその
防止策が選択される。
【0060】図8は、図1に示す復水器の変形例を示す
図である。本実施例に示す復水器6は、蒸気凝縮部40
と復水滞留部41とがそれぞれ独立した筐体で構成され
たものである。
【0061】蒸気タービンから排気される蒸気35は、
復水器6の上方から復水器胴体31内部の蒸気凝縮部4
0に流入される。流入した蒸気35は冷却水、例えば海
水が内部を流れる管巣29の間を通過することにより熱
交換が行われる。熱交換された蒸気35は、凝縮されて
復水となり管巣29から筐体の蒸気凝縮部40の底部へ
滴下する。蒸気凝縮部40の底部へ滴下した復水は、そ
の一角に形成された連絡部42から筐体の復水滞留部4
1へと導入される。復水滞留部41に導入された復水は
復水器出口36から外部へ排出される。なお、蒸気凝縮
部40と復水滞留部41を連絡する連絡部42は、復水
滞留部41内部での水の流れに対して復水器出口36か
ら最も遠い箇所に復水が流入するように形成している。
【0062】また、復水滞留部41には復水の水質を監
視するための検出水取出口33を連絡部42の真下部、
或いはその近傍に、すなわち復水滞留部41の最上流部
に配置している。また、検出水取出口39は復水滞留部
41に滞留した復水44が排出される復水器出口36、
或いはその近傍に、すなわち復水滞留部41の最下流部
に設置している。また、検出水取出口45は復水44が
復水滞留部41に流入する箇所、またはその近傍に設置
される検出水取出口33と、復水滞留部41に滞留した
復水44が排出される復水器出口36、或いはその近傍
に設置される検出水取出口39との略中間位置、または
復水滞留部41に流入した復水44が復水器出口36へ
向かって流れる流路の途中位置に設置している。
【0063】以上のように本実施例によれば、冷却水例
えば海水の漏洩が発生しても、検出水取出口33によっ
て復水滞留部41に海水混入水が流入した直後に漏洩を
検知することができる。また、復水滞留部41例えばホ
ットウェル内の復水の最上流部に検出水取出口33を設
置することにより、従って、海水が混入した復水が蒸気
発生器や蒸気タービン等の他のプラント構成機器へ供給
されるまでに復水の供給を停止させる等の防止策をとる
ための時間的余裕を長く取ることができる。
【0064】さらに本実施例では、復水滞留部41の最
上流部と最下流部、さらにその中間部の複数箇所に検出
点を設けており、その各々の導電率差の変化の程度を見
ることによって漏洩が大規模であるか小規模であるか確
実に判定することができる。よって、2箇所の検出点の
導電率差を監視することにより、海水漏洩を早期検出す
ることが可能となり、また運転状態によって警報の制限
値を設定し直すことなく海水の漏洩のみを精度よく検出
することが可能となる。なお、海水漏洩と判定された場
合には、前述した図4に示すフロー図と同様に海水漏洩
の規模によってその防止策が選択される。
【0065】図9は、図1に示す復水器の変形例を示す
図である。本実施例に示す復水器6は、それぞれ独立し
た筐体である蒸気凝縮部40と復水滞留部41が隣り合
わせの位置に配置した構成としたものである。
【0066】先に述べたものと同様に、復水器6に流入
した蒸気35は熱交換によって凝縮され復水し、筐体の
蒸気凝縮部40の底部へ滴下する。蒸気凝縮部40の底
部へ滴下した復水は、その一角に形成された連絡部42
から筐体の復水滞留部41へと導入される。復水滞留部
41に導入された復水は復水器出口36から外部へ排出
される。なお、蒸気凝縮部40から復水滞留部41へ連
絡する連絡部42の出口は、復水滞留部41内部での水
の流れに対して復水器出口36から最も遠い箇所に復水
が流入するように形成している。
【0067】また、復水滞留部41には復水の水質を監
視するための検出水取出口33を連絡部42の近傍に、
すなわち復水滞留部41の最上流部に配置している。ま
た、検出水取出口39は復水滞留部41に滞留した復水
44が排出される復水器出口36、或いはその近傍に、
すなわち復水滞留部41の最下流部に設置している。
【0068】また、特に図示していないが、検出水取出
口33と検出水取出口39との略中間位置、または復水
滞留部41に流入した復水44が復水器出口36へ向か
って流れる流路の途中位置に検出水取出口45を設置す
ることも可能である。
【0069】以上のように本実施例によれば、冷却水例
えば海水の漏洩が発生しても、検出水取出口33によっ
て復水滞留部41に海水混入水が流入した直後に漏洩を
検知することができる。また、復水滞留部41例えば復
水滞留部41の最上流部に検出水取出口33を設置する
ことにより、海水が混入した復水が蒸気発生器や蒸気タ
ービン等の他のプラント構成機器へ供給されるまでに復
水の供給を停止させる等の防止策をとるための時間的余
裕を長く取ることができる。
【0070】さらに本実施例では、復水滞留部41の最
上流部と最下流部、さらにその中間部といった複数箇所
に検出点を設けており、その各々の導電率差の変化の程
度を見ることによって漏洩が大規模であるか小規模であ
るか確実に判定することができる。よって、2箇所の検
出点の導電率差を監視することにより、海水漏洩を早期
検出することが可能となり、また運転状態によって警報
の制限値を設定し直すことなく海水の漏洩のみを精度よ
く検出することが可能となる。なお、海水漏洩と判定さ
れた場合には、前述した図4に示すフロー図と同様に海
水漏洩の規模によってその防止策が選択される。
【0071】図10は、図1に示す復水器の変形例を示
す図である。
【0072】本実施例では、復水器6内を天板43にて
蒸気凝縮部40と復水滞留部41に区画し、さらに復水
滞留部41内を仕切り板37で区切り隘路を形成した構
造としている。また、復水器6内には復水滞留部41の
復水に蒸気を噴射する脱気蒸気噴射管32が設けられ、
噴射する蒸気は脱気蒸気噴射管32と接続された脱気蒸
気管38から復水器の内部に導かれる。
【0073】蒸気タービンから排気される蒸気35は、
復水器6の上方から復水器胴体31内部の蒸気凝縮部4
0に流入される。流入した蒸気35は冷却水、例えば海
水が内部を流れる管巣29の間を通過することにより熱
交換が行われる。熱交換された蒸気35は、凝縮されて
復水となり管巣29から天板43へ滴下する。天板43
上に滴下した復水は天板43上を流れて、天板43の一
角に設けられた連絡部34によって復水滞留部41へと
導入される。復水滞留部41に導入された復水は、仕切
り板37によって形成された隘路に沿って流れて、復水
器出口36から外部へ排出される。なお、蒸気凝縮部4
0と復水滞留部41を連絡する連絡部34は、復水滞留
部41内部での水の流れに対して復水器出口36から最
も遠い箇所に復水が流入するように形成している。
【0074】また、復水滞留部41には復水の水質を監
視するための検出水取出口33を連絡部34の真下部、
或いはその近傍に、すなわち復水滞留部41の最上流部
に配置している。また、検出水取出口39は復水滞留部
41に滞留した復水44が排出される復水器出口36、
或いはその近傍に、すなわち復水滞留部41の最下流部
に設置している。
【0075】また、特に図示していないが、検出水取出
口33と検出水取出口39との略中間位置、または復水
滞留部41に流入した復水44が復水器出口36へ向か
って流れる流路の途中位置に検出水取出口45を設置す
ることも可能である。
【0076】また、本実施例では、起動時などで復水の
脱気が必要な場合には、脱気蒸気管38で蒸気を復水器
の内部に導き、ホットウェル内部の復水に水没している
脱気蒸気噴射管32より蒸気を復水内に噴射し脱気を促
している。
【0077】以上のように本実施例によれば、ホットウ
ェルの上部、すなわち復水滞留部41を広く天板43で
覆って、復水滞留部41を仕切り板37で区切って隘路
を形成し、復水が隘路に沿って流れるようにしているの
で、海水の漏洩が発生したとしても、復水器ホットウェ
ルから系統内へ海水が混入した復水が出ていくまで、即
ち、海水が混入した復水が蒸気発生器や蒸気タービン等
の他のプラント構成機器へ供給されるまでに復水の供給
を停止させる等の防止策をとるための時間的余裕を長く
取ることができる。また、海水の漏洩が発生した場合で
も、復水滞留部41例えばホットウェル内の復水の最上
流部に検出水取出口33を設置しているので、復水滞留
部41に海水混入水が流入した直後に漏洩を検出するこ
とができる。
【0078】よって、2箇所の検出点の導電率差を監視
することにより、海水漏洩を早期検出することが可能と
なり、また運転状態によって警報の制限値を設定し直す
ことなく冷却水例えば海水の漏洩のみを精度よく検出す
ることが可能となる。なお、海水漏洩と判定された場合
には、前述した図4に示すフロー図と同様に海水漏洩の
規模によってその防止策が選択される。
【0079】図10は、本発明の他の実施例を示した発
電プラントの系統構成図である。なお、図2と同一の構
成については説明を省略する。
【0080】本実施例では、補給水を導く補給水配管2
2bを給水止め弁23の下流側、すなわちグランド蒸気
復水器14の上流側へ接続した構成となっている。ま
た、復水ポンプ13の後流には、排水流量調節弁24を
介して排水配管25が設置されている。
【0081】以上のように構成されたものにおいて、復
水器6内部で冷却水である海水が漏洩した場合、排熱回
収ボイラ16や高圧蒸気タービン2,中圧蒸気タービン
3及び低圧蒸気タービン4などに流入することを抑制す
るために、まず始めに復水ポンプ13出口に設置された
復水止め弁23を閉止して、復水器6から流れてくる海
水が混入した復水が下流に流れるのを抑制して漏洩箇所
を隔離する。次に、排熱回収ボイラ16に必要な給水量
を確保するため、補給水配管22bに設置された補給水
供給弁21bを制御し、補給水を復水止め弁23の下流
側に供給する。また、補給水の補給によって余剰となっ
た内部保有水は、復水ポンプ13下流側に接続された排
水配管25を介し、排水流量調節弁24を調節して系外
に排出される。
【0082】図12は、図11に示した系統構成図を簡
略化したものである。
【0083】復水器6の図示しない復水滞留部の管巣の
直下の位置、及び復水器出口の位置には、前述したよう
に検出水取出口が設けられ、配管を介して取り出された
水は検出部65,55にて水質が監視される。また、復
水器6には水位計66が設けられ、ホットウェルに滞留
する復水の水位が検出される。検出部65,55および
水位計66で検出された情報は制御装置64に伝達され
る。制御装置64は、この伝達された情報を基に、復水
止め弁23,補給水供給弁21b及び、排水流量調節弁
24の開閉制御を行う。
【0084】本実施例では、復水の水質監視を検出部6
5,55で行っており、検出値の変化を制御装置64で
検知して漏洩の程度を判断している。もしここで復水器
6の内部で冷却水、例えば海水の漏洩が発生した場合に
は、海水混入水が蒸気タービン等のプラント機器に流入
することを抑制して、速やかに漏洩箇所を隔離する必要
がある。もし検出結果より漏洩の程度が大規模であると
判定された場合には、復水ポンプ13の下流に設置され
た復水止め弁23が閉止され、復水器6から流れてくる
海水混入水が下流に流れるのを抑制する。また、給水が
停止することによって蒸気発生器60が空焚きとなるの
を防止するため、補給水タンク28に貯水された補給水
を補給水ポンプ26により給水配管6aに供給される。
ここで、補給水の供給により水が余剰となった場合に
は、制御装置64にて排水配管25に設置された排水流
量調節弁24を開方向に制御して、余剰水が排出され
る。
【0085】以上述べたように、本実施例によれば、海
水漏洩が大規模な場合に海水がプラント機器に流入する
ことを抑制するため、漏洩の検知信号を受けると制御装
置64は、復水止め弁23を閉止し、復水止め弁23の
下流側に補給水を補給し、補給水の供給により余剰とな
る水を復水ポンプ13の下流側から系外に排出させるこ
とにより、冷却水が混入した復水が復水器下流に流出し
て蒸気発生器60を経由し蒸気タービン51などに流入
することを運転員の判断に依らず早期に且つ高い信頼性
で抑制することができる。さらに、本実施例によれば、
プラントを緊急停止させることなく、プラント機器に漏
洩の影響が及ばない安全な負荷までの負荷降下を行うこ
とができる。
【0086】なお、海水漏洩が小規模と判断された場合
は、プラント運転を継続しつつ、図示しない薬品貯蔵タ
ンク内の薬品又は薬品希釈水を給水配管6aに供給を行
いその後プラントを手動にて停止させる。以上のように
制御することで、プラントを緊急停止させることなく、
プラント機器に漏洩の影響が及ばない安全な負荷までの
負荷降下を行うことができる。
【0087】
【発明の効果】本発明によれば、冷却水の漏洩を早期検
出して海水漏洩等による海水混入水が蒸気発生器や蒸気
タービンへ流入することを抑制できるという効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の復水器の構造図である。
【図2】本発明の一実施例を示した発電プラントの系統
構成図である。
【図3】導電率及び導電率差の特性例を示した図であ
る。
【図4】本発明の一実施例である発電プラントの運転方
法のフロー図である。
【図5】図2に示す発電プラントの系統構成図である。
【図6】図2に示す発電プラントの系統構成図である。
【図7】図1に示す復水器の変形例を示す図である。
【図8】図1に示す復水器の変形例を示す図である。
【図9】図1に示す復水器の変形例を示す図である。
【図10】図1に示す復水器の変形例を示す図である。
【図11】本発明の他の実施例を示した発電プラントの
系統構成図である。
【図12】図11に示す発電プラントの系統構成図であ
る。
【符号の説明】
1…ガスタービン、2…高圧蒸気タービン、3…中圧蒸
気タービン、4…低圧蒸気タービン、5…発電機、6…
復水器、6a…給水配管、7…再熱蒸気配管、8…低圧
蒸気配管、9…主蒸気配管、10…中圧タービンバイパ
ス配管、11…高圧タービンバイパス配管、12…低圧
タービンバイパス配管、13…復水ポンプ、14…グラ
ンド蒸気復水器、15…ボイラ給水ポンプ、16…排熱
回収ボイラ、17…給水止め弁、18…高圧タービン排
気配管、18a…再熱器、19…排出配管、20…排出
流量調節弁、21a,21b…補給水供給弁、22a,
22b…補給水配管、23…復水止め弁、24…排水流
量調節弁、25…排水配管、26…補給水ポンプ、27
…補助蒸気供給配管、28…補給水タンク、29…管
巣、30…構造体、31…復水器胴体、32…脱気蒸気
噴射管、33…検出水取出口、34…連絡部、35…蒸
気、36…復水器出口、37…仕切り板、38…脱気蒸
気管、39…検出水取出口、40…蒸気凝縮部、41…
復水滞留部、42…連絡部、43…天板、44…復水、
45…検出水取出口、51…蒸気タービン、55,65
…検出部、59…給水ポンプ、60…蒸気発生器、64
…制御装置、66…水位計、68…排出配管、69,7
2…流量調節弁、70…薬品貯蔵タンク、71…薬品移
送ポンプ、73…薬品供給配管。

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】タービンより流入する蒸気を凝縮し、この
    凝縮された復水を蒸気発生器に至る給水系統に供給する
    復水器において、 前記復水器は、伝熱管の管巣を有し蒸気を凝縮する復水
    凝縮部と、該復水凝縮部で凝縮した復水を滞留する復水
    滞留部とを備え、前記復水滞留部に該復水の水質を検出
    する検出器及び/又は前記復水を取水する検出口を複数
    個設置し、 前記複数個の検出器及び/又は検出口から検出された水
    質検出値に基づいて、前記復水器から前記給水系統に供
    給される復水の供給を調節する制御弁を前記給水系統に
    設置し、前記制御弁より下流側の該給水系統に補給水を
    供給する補給水系統を備えたことを特徴とする復水器。
  2. 【請求項2】タービンより流入する蒸気を凝縮し、この
    凝縮された復水を蒸気発生器に至る給水系統に供給する
    復水器において、 前記復水器は、伝熱管の管巣を有し蒸気を凝縮する復水
    凝縮部と、該復水凝縮部で凝縮した復水を滞留する復水
    滞留部とを備え、前記復水滞留部に該復水の水質を検出
    する検出器及び/又は前記復水を取水する検出口を複数
    個設置し、 前記複数個の検出器及び/又は検出口から検出された水
    質の検出値に基づいて、前記給水系統に薬品希釈水を供
    給する薬注系統を備えたことを特徴とする復水器。
  3. 【請求項3】前記検出器及び/又は検出口は、該復水凝
    縮部から復水が流入する復水滞留部の上流側から、該給
    水系統に復水を流出する復水滞留部の下流側に至る経路
    に離間して設置され、これら検出器及び/又は検出口か
    ら検出される夫々の水質の検出値を比較して、上流側の
    検出器及び/又は検出口で検出した水質の検出値が下流
    側の検出器及び/又は検出口で検出した水質の検出値よ
    り水質が低下した場合に海水漏洩を判断する判定装置を
    備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の復水
    器。
  4. 【請求項4】タービンより流入する蒸気を凝縮し、この
    凝縮された復水を蒸気発生器に至る給水系統に供給する
    復水器において、 前記復水器は、伝熱管の管巣を有し蒸気を凝縮する復水
    凝縮部と、該復水凝縮部で凝縮した復水を滞留する復水
    滞留部と、該復水滞留部に滞留した復水を復水器から該
    給水系統へ導く復水出口部とを備え、前記復水凝縮部を
    構成する伝熱管の管巣の直下の復水滞留部に該復水の水
    質を検出する第1の検出手段を設置し、前記復水出口
    部、或いはその近傍に復水の水質を検出する第2の検出
    手段を設置し、 前記第1および第2の検出手段から検出された復水の水
    質の検出値の差に基づいて、前記復水器から前記給水系
    統に供給される復水の供給を調節する制御弁を前記給水
    系統に設置し、前記制御弁より下流側の該給水系統に補
    給水を供給する補給水系統を備えたことを特徴とする復
    水器。
  5. 【請求項5】タービンより流入する蒸気を凝縮し、この
    凝縮された復水を蒸気発生器に至る給水系統に供給する
    復水器において、 前記復水器は、伝熱管の管巣を有し蒸気を凝縮する復水
    凝縮部と、該復水凝縮部で凝縮した復水を滞留する復水
    滞留部と、該復水滞留部に滞留した復水を復水器から該
    給水系統へ導く復水出口部とを備え、前記復水凝縮部を
    構成する伝熱管の管巣の直下の復水滞留部に該復水の水
    質を検出する第1の検出手段を設置し、前記復水出口
    部、或いはその近傍に復水の水質を検出する第2の検出
    手段を設置し、 前記第1および第2の検出手段から検出された水質の検
    出値の差に基づいて、前記給水系統に薬品希釈水を供給
    する薬注系統を備えたことを特徴とする復水器。
  6. 【請求項6】タービンより流入する蒸気を凝縮し、この
    凝縮された復水を蒸気発生器に至る給水系統に供給する
    復水器において、 前記復水器は、伝熱管の管巣を有し蒸気を凝縮する復水
    凝縮部と、該復水凝縮部と区画された復水滞留部と、前
    記復水凝縮部にて凝縮された復水を前記復水滞留部に導
    く復水連絡部と、前記復水滞留部に滞留した復水を復水
    器から給水系統へ導く復水出口部とを有し、 前記復水滞留部に、前記復水凝縮部から凝縮された復水
    を導く復水連絡部、或いはその近傍に復水の水質を検出
    する第1の検出手段を設置し、前記復水凝縮部に滞留し
    た復水を復水器から給水系統に導く復水出口部、或いは
    その近傍に復水の水質を検出する第2の検出手段を設置
    し、 前記第1および第2の検出手段から検出された復水の水
    質の検出値の差に基づいて、前記復水器から前記給水系
    統に供給される復水の供給を調節する制御弁を前記給水
    系統に設置し、前記制御弁より下流側の該給水系統に補
    給水を供給する補給水系統を備えたことを特徴とする復
    水器。
  7. 【請求項7】タービンより流入する蒸気を凝縮し、この
    凝縮された復水を蒸気発生器に至る給水系統に供給する
    復水器において、 前記復水器は、伝熱管の管巣を有し蒸気を凝縮する復水
    凝縮部と、該復水凝縮部と区画された復水滞留部と、前
    記復水凝縮部にて凝縮された復水を前記復水滞留部に導
    く復水連絡部と、前記復水滞留部に滞留した復水を復水
    器から給水系統へ導く復水出口部とを有し、 前記復水滞留部に、前記復水凝縮部から凝縮された復水
    を導く復水連絡部、或いはその近傍に復水の水質を検出
    する第1の検出手段を設置し、前記復水凝縮部に滞留し
    た復水を復水器から給水系統に導く復水出口部、或いは
    その近傍に復水の水質を検出する第2の検出手段を設置
    し、 前記第1および第2の検出手段から検出された水質の検
    出値の差に基づいて、前記給水系統に薬品希釈水を供給
    する薬注系統を備えたことを特徴とする復水器。
  8. 【請求項8】タービンより流入する蒸気を凝縮し、この
    凝縮された復水を蒸気発生器に至る給水系統に供給する
    復水器において、 前記復水器は、伝熱管の管巣を有し蒸気を凝縮する復水
    凝縮室と、該復水凝縮室と区画された復水滞留室と、前
    記復水凝縮室で凝縮された復水を前記復水滞留室に導く
    復水連絡部と、前記復水滞留室に滞留した復水を復水器
    から給水系統へ導く復水出口部とを有し、 前記復水滞留室に、前記復水凝縮部から凝縮された復水
    を導く復水連絡部、或いはその近傍に復水の水質を検出
    する第1の検出手段を設置し、前記復水凝縮室に滞留し
    た復水を復水器から給水系統に導く復水出口部、或いは
    その近傍に復水の水質を検出する第2の検出手段を設置
    し、 前記第1および第2の検出手段から検出された復水の水
    質の検出値の差に基づいて、前記復水器から前記給水系
    統に供給される復水の供給を調節する制御弁を前記給水
    系統に設置し、前記制御弁より下流側の該給水系統に補
    給水を供給する補給水系統を備えたことを特徴とする復
    水器。
  9. 【請求項9】タービンより流入する蒸気を凝縮し、この
    凝縮された復水を蒸気発生器に至る給水系統に供給する
    復水器において、 前記復水器は、伝熱管の管巣を有し蒸気を凝縮する復水
    凝縮室と、該復水凝縮室と区画された復水滞留室と、前
    記復水凝縮室で凝縮された復水を前記復水滞留室に導く
    復水連絡部と、前記復水滞留室に滞留した復水を復水器
    から給水系統へ導く復水出口部とを有し、 前記復水滞留室に、前記復水凝縮部から凝縮された復水
    を導く復水連絡部、或いはその近傍に復水の水質を検出
    する第1の検出手段を設置し、前記復水凝縮室に滞留し
    た復水を復水器から給水系統に導く復水出口部、或いは
    その近傍に復水の水質を検出する第2の検出手段を設置
    し、 前記第1および第2の検出手段から検出された復水の水
    質の検出値の差に基づいて、前記給水系統に薬品希釈水
    を供給する薬注系統を備えたことを特徴とする復水器。
  10. 【請求項10】前記復水器は、前記第1および第2の検
    出手段から検出される夫々の復水の水質の検出値の差を
    比較して、前記第1の検出手段で検出した水質の検出値
    が前記第2の検出手段で検出した水質の検出値より水質
    が低下した場合に海水漏洩を判断する判定装置を備えた
    ことを特徴とする請求項4,5,6,7,8または9の
    いずれかに記載の復水器。
  11. 【請求項11】蒸気を発生させる蒸気発生器と、該蒸気
    発生器で発生した蒸気により駆動される蒸気タービン
    と、該蒸気タービンから排出される蒸気を凝縮して復水
    する復水器と、前記復水を前記蒸気発生器に供給する給
    水系統とを備えた発電プラント設備において、 前記復水器は、伝熱管の管巣を有し蒸気を凝縮する復水
    凝縮部と、該復水凝縮部で凝縮した復水を滞留する復水
    滞留部とを備え、前記復水滞留部に該復水の水質を検出
    する検出器及び/又は前記復水を取水する検出口を複数
    個設置し、 前記複数個の検出器及び/又は検出口から検出された検
    出値に基づいて、前記復水器から前記給水系統に供給さ
    れる復水の供給を調節する制御弁を前記復水系統に設置
    し、前記制御弁より下流側の該給水系統に連通し補給水
    を供給する補給水系統を備えたことを特徴とする発電プ
    ラント設備。
  12. 【請求項12】蒸気を発生させる蒸気発生器と、該蒸気
    発生器で発生した蒸気により駆動される蒸気タービン
    と、該蒸気タービンから排出される蒸気を凝縮して復水
    する復水器と、前記復水を前記蒸気発生器に供給する給
    水系統とを備えた発電プラント設備において、 前記復水器は、伝熱管の管巣を有し蒸気を凝縮する復水
    凝縮部と、該復水凝縮部で凝縮した復水を滞留する復水
    滞留部とを備え、前記復水滞留部に該復水の水質を検出
    する検出器及び/又は前記復水を取水する検出口を複数
    個設置し、 前記複数個の検出器及び/又は検出口から検出された水
    質の検出値に基づいて、前記給水系統に連通し薬品希釈
    水を供給する薬注系統を備えたことを特徴とする発電プ
    ラント設備。
  13. 【請求項13】蒸気を発生させる蒸気発生器と、該蒸気
    発生器で発生した蒸気により駆動される蒸気タービン
    と、該蒸気タービンから排出される蒸気を凝縮して復水
    する復水器と、前記復水を前記蒸気発生器に供給する給
    水系統とを備えた発電プラント設備において、 前記復水器は、伝熱管の管巣を有し蒸気を凝縮する復水
    凝縮部と、該復水凝縮部で凝縮した復水を滞留する復水
    滞留部と、該復水滞留部に滞留した復水を復水器から該
    給水系統へ導く復水出口部とを備え、前記復水凝縮部を
    構成する伝熱管の管巣の直下の復水滞留部に該復水の水
    質を検出する第1の検出手段を設置し、前記復水出口
    部、或いはその近傍に復水の水質を検出する第2の検出
    手段を設置し、 前記第1および第2の検出手段から検出された復水の水
    質の検出値の差に基づいて、復水の水質低下が生じた際
    に、前記復水器から前記給水系統に供給される復水の供
    給を調節する制御弁を前記給水系統に設置し、前記制御
    弁より下流側の該給水系統に連通し補給水を供給する補
    給水系統を備えたことを特徴とする発電プラント設備。
  14. 【請求項14】蒸気を発生させる蒸気発生器と、該蒸気
    発生器で発生した蒸気により駆動される蒸気タービン
    と、該蒸気タービンから排出される蒸気を凝縮して復水
    する復水器と、前記復水を前記蒸気発生器に供給する給
    水系統とを備えた発電プラント設備において、 前記復水器は、伝熱管の管巣を有し蒸気を凝縮する復水
    凝縮部と、該復水凝縮部で凝縮した復水を滞留する復水
    滞留部と、該復水滞留部に滞留した復水を復水器から該
    給水系統へ導く復水出口部とを備え、前記復水凝縮部を
    構成する伝熱管の管巣の直下の復水滞留部に該復水の水
    質を検出する第1の検出手段を設置し、前記復水出口
    部、或いはその近傍に復水の水質を検出する第2の検出
    手段を設置し、 前記第1および第2の検出手段から検出された復水の水
    質の検出値の差に基づいて、復水の水質低下が生じた際
    に、前記給水系統に連通し薬品希釈水を供給する薬注系
    統を備えたことを特徴とする発電プラント設備。
  15. 【請求項15】前記発電プラント設備は、補給水が貯水
    された補給水タンクと、前記補給水タンクに貯水された
    補給水を前記復水器、或いは前記給水系統に供給する補
    給水供給装置とを備えたことを特徴とする請求項11ま
    たは13に記載の発電プラント設備。
  16. 【請求項16】前記発電プラント設備は、海水が混入し
    た復水を中和する薬品希釈水を貯蔵する薬品貯蔵タンク
    と、前記薬品貯蔵タンクに貯蔵された薬品希釈水を前記
    復水器、或いは前記給水系統に供給する薬品希釈水供給
    装置とを備えたことを特徴とする請求項12または14
    に記載の発電プラント設備。
  17. 【請求項17】前記発電プラント設備は、前記蒸気発生
    器へ供給される復水の流量を制御する制御弁より上流側
    に復水を給水系統外に排出する排出系統を備えたことを
    特徴とする請求項11または13に記載の発電プラント
    設備。
  18. 【請求項18】蒸気を発生させる蒸気発生器と、該蒸気
    発生器で発生した蒸気により駆動される蒸気タービン
    と、該蒸気タービンから排出される蒸気を復水する復水
    器と、前記復水を前記蒸気発生器に供給する給水系統と
    を有する発電プラント設備の運転方法において、 前記復水器内で凝縮した復水を滞留する復水滞留部の複
    数箇所で復水の水質を検出し、この複数の検出点で検出
    される水質の検出値に基づいて海水漏洩を判定し、 海水漏洩と判定された場合に、前記給水系統に設置され
    た制御弁を操作して前記復水器から前記給水系統に供給
    される復水の供給を調節し、更に、前記制御弁より下流
    側の該給水系統に連通した補給水系統から補給水を該給
    水系統に供給することを特徴とする発電プラント設備の
    運転方法。
  19. 【請求項19】蒸気を発生させる蒸気発生器と、該蒸気
    発生器で発生した蒸気により駆動される蒸気タービン
    と、該蒸気タービンから排出される蒸気を復水する復水
    器と、前記復水を前記蒸気発生器に供給する給水系統と
    を有する発電プラント設備の運転方法において、 前記復水器内で凝縮した復水を滞留する復水滞留部の複
    数箇所で復水の水質を検出し、この複数の検出点で検出
    される水質の検出値に基づいて海水漏洩を判定し、 海水漏洩が判定された場合に、前記給水系統に薬品希釈
    水を供給することを特徴とする発電プラント設備の運転
    方法。
  20. 【請求項20】蒸気を発生させる蒸気発生器と、該蒸気
    発生器で発生した蒸気により駆動される蒸気タービン
    と、該蒸気タービンから排出される蒸気を復水する復水
    器と、前記復水を前記蒸気発生器に供給する給水系統と
    を有する発電プラント設備の運転方法において、 前記復水器内で凝縮した復水を滞留する復水滞留部の複
    数箇所で復水の水質を検出し、この複数の検出点で検出
    される水質の検出値に基づいて海水漏洩を判定し、 海水漏洩と判定された場合に、前記給水系統に設置され
    た制御弁を操作して前記復水器から前記給水系統に供給
    される復水の供給を調節し、前記制御弁より下流側の該
    給水系統に連通した補給水系統から補給水を該給水系統
    に供給し、更に、前記給水系統に薬品希釈水を供給する
    ことを特徴とする発電プラント設備の運転方法。
  21. 【請求項21】前記発電プラント設備の運転方法は、海
    水漏洩と判定された場合、海水が混入した復水を復水器
    から蒸気発生器へ導く流路の途中で前記給水系統外に排
    出することを特徴とする請求項18,19または20の
    いずれかに記載の発電プラント設備の運転方法。
  22. 【請求項22】前記発電プラント設備の運転方法は、前
    記復水器内で凝縮した復水が滞留する復水滞留部の上流
    側から、該給水系統に復水を流出する復水滞留部の下流
    側に至る経路の離間する位置にて復水の水質を夫々検出
    し、これら検出点から検出される夫々の水質の検出値を
    比較して、上流側の検出点で検出した水質の検出値が下
    流側の検出点で検出した水質の検出値より水質が低下し
    た場合に海水漏洩を判断することを特徴とする請求項1
    8,19または20のいずれかに記載の発電プラント設
    備の運転方法。
  23. 【請求項23】前記発電プラント設備の運転方法は、前
    記復水器内で凝縮した復水が滞留する復水滞留部の上流
    側から、該給水系統に復水を流出する復水滞留部の下流
    側に至る経路の離間する位置にて復水の水質を夫々検出
    し、これら検出点から検出される夫々の水質の検出値を
    比較して、上流側の検出点で検出した水質の検出値が下
    流側の検出点で検出した水質の検出値より大きい場合に
    海水漏洩を判断することを特徴とする請求項22,23
    または24のいずれかに記載の発電プラント設備の運転
    方法。
  24. 【請求項24】前記発電プラント設備の運転方法は、前
    記復水器内で凝縮した復水が滞留する復水滞留部の上流
    側から、該給水系統に復水を流出する復水滞留部の下流
    側に至る経路の離間する位置にて復水の水質を夫々検出
    し、これら検出点から検出される夫々の水質の検出値の
    差が所定値を超えた場合に海水漏洩を判断することを特
    徴とする請求項22,23または24のいずれかに記載
    の発電プラント設備の運転方法。
JP2000144576A 1999-05-17 2000-05-12 復水器,発電プラント設備、及びその運転方法 Expired - Fee Related JP3758465B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000144576A JP3758465B2 (ja) 1999-05-17 2000-05-12 復水器,発電プラント設備、及びその運転方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13537799 1999-05-17
JP11-135377 1999-05-17
JP2000144576A JP3758465B2 (ja) 1999-05-17 2000-05-12 復水器,発電プラント設備、及びその運転方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001032701A true JP2001032701A (ja) 2001-02-06
JP3758465B2 JP3758465B2 (ja) 2006-03-22

Family

ID=26469236

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000144576A Expired - Fee Related JP3758465B2 (ja) 1999-05-17 2000-05-12 復水器,発電プラント設備、及びその運転方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3758465B2 (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012167909A (ja) * 2011-02-17 2012-09-06 Tlv Co Ltd 廃蒸気回収装置
JP2013032725A (ja) * 2011-08-01 2013-02-14 Ihi Corp 発電装置
JP2013170544A (ja) * 2012-02-22 2013-09-02 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 発電プラントおよびその運転方法
JP2014085091A (ja) * 2012-10-26 2014-05-12 Nippon Steel & Sumitomo Metal ボイラ水の水質管理方法および水質管理装置
JP2015148411A (ja) * 2014-02-07 2015-08-20 富士電機株式会社 冷却水リーク診断システム
JP2016085189A (ja) * 2014-10-29 2016-05-19 日立Geニュークリア・エナジー株式会社 発電プラント
JP2017020938A (ja) * 2015-07-13 2017-01-26 三菱日立パワーシステムズ株式会社 監視装置、これを備える蒸気タービン設備、及び蒸気タービン設備の監視方法
JP2020169592A (ja) * 2019-04-02 2020-10-15 中国電力株式会社 縁切り方法

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012167909A (ja) * 2011-02-17 2012-09-06 Tlv Co Ltd 廃蒸気回収装置
JP2013032725A (ja) * 2011-08-01 2013-02-14 Ihi Corp 発電装置
JP2013170544A (ja) * 2012-02-22 2013-09-02 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 発電プラントおよびその運転方法
JP2014085091A (ja) * 2012-10-26 2014-05-12 Nippon Steel & Sumitomo Metal ボイラ水の水質管理方法および水質管理装置
JP2015148411A (ja) * 2014-02-07 2015-08-20 富士電機株式会社 冷却水リーク診断システム
JP2016085189A (ja) * 2014-10-29 2016-05-19 日立Geニュークリア・エナジー株式会社 発電プラント
LT6286B (lt) 2014-10-29 2016-07-25 Hitachi-Ge Nuclear Energy, Ltd. Jėgainė
JP2017020938A (ja) * 2015-07-13 2017-01-26 三菱日立パワーシステムズ株式会社 監視装置、これを備える蒸気タービン設備、及び蒸気タービン設備の監視方法
JP2020169592A (ja) * 2019-04-02 2020-10-15 中国電力株式会社 縁切り方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3758465B2 (ja) 2006-03-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5794446A (en) Power plant performance management systems and methods
US6655144B2 (en) Condenser, power plant equipment and power plant operation method
US5005351A (en) Power plant condenser control system
US4896500A (en) Method and apparatus for operating a combined cycle power plant having a defective deaerator
US20160125965A1 (en) Power Plant
JPH0539902A (ja) 熱交換器の異常監視装置
US5791147A (en) Power plant performance management systems and methods
JP3758465B2 (ja) 復水器,発電プラント設備、及びその運転方法
CN113404556B (zh) 一种汽轮机低压轴封减温系统
KR100958939B1 (ko) 연료가스의 습분감시장치 및 습분감시방법
JP4435922B2 (ja) ガス漏れ検出装置
JP5213324B2 (ja) 復水器の漏洩冷却管の特定方法
CN207131454U (zh) 一种无人值守自动疏水系统
JP4106241B2 (ja) 原子力発電所における非凝縮性ガスの蓄積・滞留防止装置
CN109960289B (zh) 凝结水氧含量的控制方法及系统
KR20210109622A (ko) 배기열 회수 장치 및 그 제어 방법
US20220254530A1 (en) Hydrogenation system for pressurized water reactor and according method
CN107060913A (zh) 一种无人值守自动疏水系统
JP5042008B2 (ja) 補機冷却装置における冷却水冷却器の漏洩検査方法
KR100201587B1 (ko) 복합발전 폐열회수 보일러 절탄기 증발현상 방지구조
CN114033513B (zh) 一种火电机组应急启动供汽系统及方法
JP6335660B2 (ja) タービン建屋の浸水防止装置
JP2014118887A (ja) 配管漏れ検知システム
JPH1181916A (ja) タービングランドシール蒸気危急放出装置
CN114459700A (zh) 测漏装置

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20051213

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20051226

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 3758465

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090113

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100113

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100113

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110113

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110113

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120113

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130113

Year of fee payment: 7

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees