JP2001032159A - 耐炎性不織布 - Google Patents

耐炎性不織布

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JP2001032159A
JP2001032159A JP19911299A JP19911299A JP2001032159A JP 2001032159 A JP2001032159 A JP 2001032159A JP 19911299 A JP19911299 A JP 19911299A JP 19911299 A JP19911299 A JP 19911299A JP 2001032159 A JP2001032159 A JP 2001032159A
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JP
Japan
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flame
resistant
nonwoven fabric
polyvinyl alcohol
binder
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JP19911299A
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English (en)
Inventor
Masatoshi Fujikawa
正敏 藤川
Toshinari Watanabe
年往 渡辺
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 使用中に炎に曝されても強度が低下すること
がなく、形が崩れない薄手の耐炎化不織布の提供。 【解決手段】 耐炎化短繊維ウェブからなり、繊維間が
ポリビニルアルコールからなるバインダーにより接合さ
れてなることを特徴とする耐炎性不織布。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ファイヤーブロッ
キングレイヤーなど火炎から被覆物を護る耐炎化布など
に用いられる耐炎化繊維の不織布に関するものである。
【0002】
【従来の技術】短繊維不織布は、合成樹脂エマルジョン
であるブタジエン−スチレン、ブタジエン−アクリロニ
トリルなどの合成ゴム系バインダーや水に易溶性でかつ
接合性を有するポリアクリル酸エステル、ポリビニルア
ルコール、繊維素グリコーゲン酸ナトリウム、デンプン
などを繊維間接合用バインダーに用いて構造固定される
場合が多い。
【0003】従来の耐炎化繊維の不織布は、耐炎化繊維
の短繊維原料を開綿機にかけてほぐし、次にこれを紡績
用カードを用いて薄いウェブとした後、この耐炎化繊維
のウェブにニードルパンチ、柱状水流などの機械的な交
絡手段を適用することで、繊維を絡合させて製造されて
いる。ところが、このような方法で得られる耐炎性不織
布は、ファイヤーブロッキングレイヤーなどでの使用の
際、繊維の絡合の耐久性が不充分であるし、不織布の強
度も不足しており、使用中形崩れが起こって布帛として
の形態が保てなくなる欠点があった。
【0004】このような欠点を解消する方法の試みが実
開昭63−69181号公報に開示されている。この公
知の耐炎化布帛は、耐熱耐炎性繊維ウェブの間に耐熱耐
炎性編織物を挟んで調製した複合ウエブに柱状水流を適
用して、繊維、編織物とを絡合一体化したものである。
しかしながら、この布帛は耐炎化繊維のみによる不織布
ではないし、目付も大きくなってしまう欠点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
問題を解決して、使用中に炎に曝されたとしても強度低
下が抑制されて、形態も保つことができる薄手の耐炎化
不織布を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、耐炎化短繊維
ウェブからなり、繊維間がポリビニルアルコールからな
るバインダーにより接合されてなることを特徴とする耐
炎性不織布である。本発明に用いられる耐炎化繊維は、
ポリアクリロニトリル、セルロースなどの繊維を原料と
した通常の方法で処理して得られる耐炎化繊維であり、
好適にはアクリロニトリル系繊維を酸化性雰囲気中で酸
化処理して得られるアクリロニトリル系耐炎化繊維であ
る。アクリロニトリル系繊維は、アクリロニトリルを8
5重量%以上好ましくは90〜98重量%含む重合体ま
たは共重合体より得られた繊維である。この場合、繊維
を形成重合体に用いられるコモノマーは、アクリル酸、
メタクリル酸、アクリルスルホン酸またはこれらの塩
類、エステル類、酸クロライド類、酸アミド類、塩化ビ
ニリデン等から選ばれる。アクリロニトリル系繊維は、
酸化性雰囲気、例えば空気中200〜400℃で0.5
〜5時間熱処理されアクリロニトリル系耐炎化繊維が得
られる。アクリロニトリル系耐炎化繊維は、常法により
捲縮が施された後、カッターで短繊維とし、紡績用カー
ドで耐炎性繊維のウェブが調製される。この耐炎化繊維
のウェブの目付は、10〜150g/m2 好ましくは2
0〜50g/m2 とされる。本発明では、このウェブに
特にポリビニルアルコール系のバインダーを適用して、
所望の繊維間の接合を形成して本発明の耐炎性不織布が
調製される。ポリビニルアルコールは、接着性、柔軟
性、耐熱性に優れており、その上特に瞬間の耐炎性に優
れた接合を形成するバインダーであるとが見いだされ
た。
【0007】本発明の耐炎化不織布のより好ましい態様
は、前記の短繊維ウェブにニードルパンチあるいは柱状
水流による機械的絡合を施した後に、バインダーを含浸
して乾燥せしめて得られる機械的絡合とバインダーによ
る接合が併存する不織布である。バインダーとしての、
ポリビニルアルコールは、重合度2000以下好ましく
は500〜1000、けん化度70モル%以上好ましく
は80〜90モル%のポリビニルアルコ−である。バイ
ンダーはバインダ−水溶液、すなわちポリビニルアルコ
ールが0.5〜5重量%含まれる水溶液の態様で用いら
れる。
【0008】耐炎化繊維の接合は、含浸法による方法に
よるのが一般的である。含浸方法としては、ウェブを直
接バインダー水溶液に浸漬してマングルで絞る方法、ス
プレーによりバインダー水溶液をウェブに吹き付ける方
法などがある。より均一な繊維間の接着接合が得られる
好適方法は、浸漬法である。ポリビニルアルコールの含
浸量は、特に制限はなく、必要な不織布強度から設定さ
れるが、好ましくは、通常、繊維への付着純分として
0.1〜5重量%か選ばれる。バインダー含浸ウエブ
は、乾燥により余分な水分を除去することで、接合の優
れた不織布とすることができる。以上の処理を経て得ら
れる本発明の耐炎化不織布は、充分な強度と形状の安定
性をもち、炎に曝されても引張り強さの変化が極めて少
ない。耐炎化不織布である。
【0009】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳しく説明す
る。不織布強度は、JISL1096に準じて測定し
た。ブンゼンバーナーによる炎の接触は、JISL10
91に準じて行った。 〔実施例1〕アクリロニトリル97重量%、アクリル酸
メチル3重量%の共重合体からなる単糸デニール2dの
アクリロニトリル系繊維を空気中250℃30分、続い
て300℃30分間処理してアクリロニトリル系耐炎化
繊維を得た。この耐炎化繊維に捲縮を施した後、カッタ
ーにて75mmの短繊維となした。この耐炎化繊維をカ
ードにかけ、目付30g/m2 のウェブを調製した。こ
の耐炎化繊維のウエブにニードルパンチ処理を適用し
て、ウエブ中繊維を絡合させたウエブを得た。
【0010】絡合化ウエブとニードルパンチ前のウエブ
とを、けん化度88モル%、重合度800のポリビニル
アルコール2重量%の水溶液のバインダーにそれぞれ浸
漬し、次いでマングルで絞り量を調整した後、120℃
で2分間乾燥した。得られた耐炎化繊維不織布は、共
に、ポリビニルアルコールの付着量が0.5重量%であ
った。
【0011】この耐炎化繊維不織布にブンゼンバーナー
の炎を5秒間接触させた、その前と後の不織布につい
て、引張強さを測定した。測定結果は、第1表に示す通
りであった。比較例1として、ニードルパンチ後、アク
リル樹脂のバインダー水溶液に浸漬してアクリル樹脂の
バインダーを付着させ乾燥した不織布の引張強さの測定
結果もあわせて第1表に示した。
【0012】本発明の耐炎化不織布は、引張強さが充分
にあり、またブンゼンバーナーの炎にさらしても引張強
さの低下が小さい。
【0013】
【表1】
【0014】〔実施例2〕実施例1におけるカードにて
得られたウェブをニードルパンチの代わりに圧力50k
g/cm2 の柱状水流で絡合し、けん化度88モル%、
重合度800のポリビニルアルコール2重量%の水溶液
バインダーに浸漬した。マングルで絞りを調整し、12
0℃で2分間乾燥した。ポリビニルアルコールの付着量
は0.6重量%であった。得られた耐炎化繊維不織布の
引張強さをブンゼンバーナーの炎を5秒間接触させた前
と後で測定した。結果は第2表に示す通りであった。比
較例2として、柱状水流による絡合の後、ポリビニルア
ルコールのバインダー水溶液を含浸しなかった不織布の
引張強さの測定結果もあわせて第2表に示す。
【0015】本発明の耐炎化不織布は、引張強さが充分
にあり、またブンゼンバーナーの炎に曝されても引張強
さの低下が小さい。
【0016】
【表2】
【0017】
【発明の効果】本発明による耐炎化不織布は、薄く、低
目付であっても充分な形態安定性、不織布強度を有して
いる。本発明による耐炎化不織布は、使用時に炎に曝さ
れたとしてもバインダーの耐熱性が良好なことから強度
の低下が少なく、ファイヤーブロッキングレイヤーとし
ても好適な布帛であうる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 耐炎化短繊維ウェブからなり、繊維間が
    ポリビニルアルコールからなるバインダーにより接合さ
    れてなることを特徴とする耐炎性不織布。
  2. 【請求項2】 耐炎化短繊維ウェブがニードルパンチあ
    るいは柱状水流により機械的に絡合されてなる請求項1
    記載の耐炎性不織布。
JP19911299A 1999-07-13 1999-07-13 耐炎性不織布 Pending JP2001032159A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN115125672A (zh) * 2022-07-19 2022-09-30 湖北省纤维检验局(湖北省纤维制品检测中心) 高性能聚丙烯熔喷无纺布及其制备方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN115125672A (zh) * 2022-07-19 2022-09-30 湖北省纤维检验局(湖北省纤维制品检测中心) 高性能聚丙烯熔喷无纺布及其制备方法
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