JP2001029364A - 顎運動装置 - Google Patents

顎運動装置

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JP2001029364A
JP2001029364A JP20823499A JP20823499A JP2001029364A JP 2001029364 A JP2001029364 A JP 2001029364A JP 20823499 A JP20823499 A JP 20823499A JP 20823499 A JP20823499 A JP 20823499A JP 2001029364 A JP2001029364 A JP 2001029364A
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jaw
mouthpiece
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JP20823499A
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English (en)
Inventor
Atsuo Takanishi
淳夫 高西
Hideaki Takanobu
英明 高信
Takeo Maruyama
健男 丸山
Masatoshi Onishi
正俊 大西
Kayoko Otsuki
佳代子 大月
Yukie Yanagisawa
幸江 柳沢
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Waseda University
Original Assignee
Waseda University
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 患者個人の下顎パラメータに応じて患者の下
顎に下顎の確実にマウスピースを装着した状態で開閉口
訓練を可能とする。 【解決手段】 下顎に装着する下部マウスピース6を6
本のリンク20a〜20fで支持してパラレルメカニズムに
よる6自由度を持たせて取り付ける。6本のリンク20a
〜20fは、可動部10の両側に前後2本ずつ、中央部に2
本配置して顎運動ロボット1のリンク配置を人の下顎の
自由度配置と一致させる。これにより、顎運動ロボット
1における下部マウスピース6の回転軸と人の下顎の全
運動軸とが一致し、下部マウスピース6に下顎の運動を
再現することが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、顎運動装置、特
に、パラレルメカニズムにより6自由度を持たせた顎運
動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】現在歯科医学分野で行われている顎機能
異常に対する治療器として図21に示すように上下一対
のレバーa,bの中央を支点部Cによって開閉自在に枢
着した木製開口機が知られている。この木製開口機によ
る治療に際して上下レバーa,bの一端側を口内に挿入
し、レバーa,bの多端側を握ることで顎が充分に開か
ない被訓練者の顎を強制的に自力最大開口量以上に開く
ことによって最大開口の訓練を行うものである。なお、
上下レバーa,bの他端側にはゴムバンドrbが架け渡し
おり、ゴムバンドrbの張力によって上下レバーa,bで
被訓練者の顎を強制的に開いた状態を持続的に保持でき
るようになっている。
【0003】しかし、このような木製開口機は単に中央
部の支点部Cを中心して上下方向に開閉させることか
ら、1自由度、すなわち、下顎を全運動軸(左右の顆頭
Kを仮想的に結んだ軸)まわりに回転させることしかで
きないため、開閉運動のみしか訓練できない。しかし、
実際の下顎運動は、全運動軸回りの開閉運動を含め、前
後運動、左右運動を同時に行う複雑な3次元運動を行っ
ており、単に開閉運動のみしか訓練できない開口機では
前後運動、左右運動の訓練を行うことができないため、
実際の下顎運動により適用した開口訓練を行うことがで
きない。そこで、近年、図22に示すように開閉運動、
前後運動、左右運動の3自由度を持たせた顎運動装置も
開発されている。この顎運動装置の自由度は人体の下顎
の自由度と一致しているが図23に示すように被訓練者
の口が開けば開くほど下部マウスピースd4と被訓練者
の歯が点接触となり、下部マウスピースd4が外れる虞
れがあるばかりでなく、被訓練者の顎関節に充分な力成
分をかけることができないため、充分な訓練が行えない
可能性がある。さらに、前歯に過度の負担がかかること
から、訓練者に苦痛を強いるなどの問題があった。
【0004】さらに、この顎運動装置は、基本的に位置
制御により開口・前後及び左右の各自由度を制御するも
のであるが、これらの制御は、平均的な顎の運動をモデ
ルとしたものであり、訓練者の個人的なデータに基づい
て制御するものはないため、個人差を考慮した訓練を行
うことができない。しかし、実際の人体の下顎の動き
は、下顎の大きさなどによって異なり、また、顎運動障
害者の中には健常者の顎運動モデルに当てはまらない患
者も存在する。すなわち、健常者の開閉口経路は全運動
軸を中心として一定の円弧を描くが、顎運動障害者は軌
跡が一定とはならない場合もある。このように、被訓練
者の下顎が想定した軌跡をとらなかった場合、マウスピ
ースがずれたり、被訓練者の下顎に大きな力がかかると
いった課題を有していた。このため、訓練者の個人差に
応じた下顎の動きを正確に再現させて効果的な訓練が可
能な顎運動装置の開発が望まれている。
【0005】また、人体の下顎の動きを正確に再現させ
て動作させることは、前述した歯科医学分野に限らず、
生体の咀嚼システムを解析する上で非常に重要である。
そして、現在、人体の下顎運動を再現するモデルとして
各種の咬合器が臨床的に広く用いられているが、このよ
うな咬合器は、単に人体の下顎の動きを再現するもので
あって、実際、各種の食品を模擬的に咀嚼して再現し得
る咬合器はなかった。
【0006】本発明は、このような課題を解決しようと
するものであり、人体の下顎の動きを正確に再現させて
効果的な開口訓練を可能とするとともに、多自由度の動
作をコンパクトな機能で動作することができ、かつ、位
置精度の高い制御が可能な顎運動装置を提供することを
目的とする。
【0007】また、本発明においては、各種の食品を模
擬的に咀嚼して再現し得る顎運動装置を提供することを
第2の目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の解決手段
によると、6軸力センサを有し、6本のリニアアクチュ
エータによって駆動され、人間の顎運動範囲並びに咬合
力と同等以上の可動範囲および力のモーメントが発生可
能で、歯科,口腔外科並びに食品工学における測定,工
作,治療および訓練に応用可能な顎運動装置を提供す
る。
【0009】また、本発明の第2の解決手段によると、
被訓練者の上顎に装着する上部マウスピースと、被訓練
者の下顎に装着する下部マウスピースを具備し、前記上
部マウスピースに対して前記下側マウスピースを相対的
に動かす顎運動装置であって、前記下部マウスピースを
取り付ける可動部を設け、この可動部を6箇所の支点部
で支持する6本のリンクを備えた下顎駆動手段を設ける
とともに、この下顎駆動手段を操作する操作手段と、こ
の操作手段からの指令値に基いて前記各リンクをそれぞ
れ独立して制御する制御手段とを設けた顎運動装置を提
供する。
【0010】また、本発明の第3の解決手段によると、
前記可動部を支持する6本のリンクは、被訓練者の左右
顆頭に対応するように前記可動部の両側側に前後一対の
リンクで支持するとともに、残りの2本のリンクは被訓
練者の切歯側に対応するように前記可動部のほぼ中央を
支持するように構成したことを特徴とする。
【0011】さらに、本発明の第4の解決手段による
と、顎運動装置は、前記リンクは、該リンクの長さを伸
縮させるリニアアクチュエータを有することを特徴とす
る。
【0012】また、本発明の第5の解決手段によると、
前記可動部にレーザー光を照射する照射手段を設け、こ
の照射手段からのレーザー光を被訓練者の左右顆頭に合
わせて照射して被訓練者の左右顆頭を仮想的に結んだ全
運動軸と前記可動部の回動軸とを一致させものである。
【0013】また、本発明の第6の解決手段によると、
前記操作手段は、上下一対のレバー有し、その一方のレ
バーを他方のレバーに対して開閉可能に枢着し、この可
動側レバーの操作により前記制御手段への開口運動指令
値を出力するとともに、固定側レバーには前記制御手段
への前後運動指令値を出力する操作体を設けたことを特
徴とする。
【0014】また、本発明の第7の解決手段によると、
前記可動部に検知手段を介して食品を圧縮する押圧手段
を取り付け、この押圧手段の下部に各種食品を載置する
試料台を設けたことを特徴とする。
【0015】
【発明の実施形態】以下、本発明の実施例について、図
1〜図20を参照しながら説明する。顎運動装置は、顎
運動ロボット1、顎運動ロボット1の操作手段60、顎運
動ロボットの制御手段で構成されている。
【0016】まず、顎運動ロボット1の構成について主
に図1〜図2を参照して説明する。顎運動ロボット1は
ベースユニット部2に固定した上部マウスピース5と、
この上部マウスピース5に対して相対的に移動する下部
マウスピース6と、この下部マウスピース6を取り付け
る可動部10と、この可動部10を6箇所の支点部で支持す
る6本のリンク20a〜20fとで構成される。
【0017】前記ベースユニット部2は、ベース基板3
と、該ベース基板3の両側に並設した左右一対の側板
4,4とで構成され、ベース基板3のほぼ中央に前記上
部マウスピース5を固定する枠状フレーム7を立設して
いる。また、前記側板4,4は、前面上部に傾斜面4
A,4Aを有し、この傾斜面4A,4Aの上端部及び下
端部にそれぞれ前後一対のリンク20a〜20dを枢着する
とともに、前記側板4,4の内面側に2本のリンク20
e,20fを枢着し、これら6本のリンク20a〜20fで前
記可動部10を支持している。
【0018】可動部10は、左右一対の腕部11,11を有し
て全体としてほぼU字状に湾曲した可動アーム12と、互
いに直交する横杆13と縦杆14とをT字型に連結した左右
一対の連結アーム15,15とを備えている。前記可動アー
ム12は腕部11,11の先端が上方側に向かって傾斜し、そ
の先端に前記横杆13の基端部をそれぞれ固定することに
よって可動アーム12の両側から連結アーム15,15の縦杆
14が外側に向かって突出している。また、前記可動アー
ム12の中央部には前記下部マウスピース6を取り付ける
台部16が固定され、この下部マウスピース6と前記ベー
ス基板3に固定した上部マウスピース5とが上下に対向
している。そして、可動アーム12の両側から突出した連
結アーム15,15の縦杆14の両端側に前記各側板4,4に
取り付けた4本のリンク20a,20b,20c,20dを枢着
し、さらに、前記下部マウスピース6が取り付けられた
可動アーム12の下面中央に前記ベース基板3に取り付け
た2本のリンク20e,20fを枢着している。すなわち、
可動部10と6本のリンク20a〜20fとは、図3の連結構
造を示す模式的に表す概略説明図で示すように、生体の
左右の顆頭kに対応させて可動部10の左右両側に2本ず
つ配した4本のリンク20a,20b,20c,20d(以下、
顆頭点リンクと称す)は左右の側板4,4の傾斜面4
A,4Aの上端及び下端から連結アーム15,15の縦杆1
4,14の両端に向かって概ね逆V型に傾斜し、かつ、顆
生体の切歯hに対応させてベース基板3に取り付けた2
本のリンク20e,20f(以下、切歯点リンクと称す)は
下部マウスピース6に向かってハの字型に傾斜する。こ
れにより、左側顆頭点リンク20a,20bと右側顆頭点リ
ンク20c,20dを結んだ軸t(可動部10における連結ア
ーム15の横杆13の軸線)が生体の左右の顆頭kを仮想的
に結んだ全運動軸t1上に位置し、前記歯切点リンク20
e,20fの伸縮により軸tを回動中心として回転する。
【0019】また、可動部10を支持する6本のリンク20
a〜20fは、それぞれ独立して伸縮するように、それぞ
れリニアアクチュエータ25によって構成されている。図
4はリニアアクチュエータ25の構造を示すものであり、
同図に示すように、リニアアクチュエータ25は位置制御
性を考慮してボールねじ26を用いている。そして、直流
サーボモータ27,カップリング28,ボールねじ26をサポ
ートユニット18で固定し、サーボモータ27によってボー
ルねじ26を回転させ、このボールねじ26と螺合するボー
ルねじナット29を軸方向に動かすことによってロッド30
を伸縮させている。また、リニアアクチュエータ25には
前記サーボモータ27の回転変位を検出するロータリーエ
ンコーダ31と速度検出のためのタコジェネレータ32を組
み込むとともに、リニアアクチュエータ25の外側にはロ
ッド30の移動量を検出するポテンショメータ34と、リニ
アアクチュエータ25が限界移動量まで達したときにサー
ボモータ27を停止させるリミットスイッチ35が取り付け
されている。さらに、リニアアクチュエータ25には該リ
ニアアクチュエータ25の伸縮方向に生じる力を測定する
軸力センサ36が搭載されている。この軸力センサ36は、
リニアアクチュエータ25の基端側に取り付けた円板38
と、この円板38の表裏4ヵ所に貼り合わせた歪ゲージ39
(図13(A)(B)に示す)で構成され、リニアアク
チュエータ25の伸縮方向に生じる力によって円板38に曲
げ応力を発生させ、これを歪ゲージ39によって電圧に変
換してリニアアクチュエータ25の伸縮方向に生じる力を
測定するようにしている。また、リニアアクチュエータ
25のロッド30の先端とリニアアクチュエータ25の基端部
にはそれぞれ可動部10とベースユニット部2との支点部
となるボールジョイント33が設けられている。これによ
り、下部マウスピース6がいわゆるパラレルメカニズム
による6自由度を持たせて可動部10に取り付けられ、ベ
ース基板3に固定した上部マウスピース5に対して三次
元的な位置や姿勢を自由に変えることができる。また、
図5に示すように前記可動部10にはレーザー光を照射す
る一対の照射手段40,40が顆頭点リンク20a〜20dの軸
t上に位置して組み込まれており、この照射手段40,40
から照射したレザー光を被訓練者の左右の顆頭kに貼り
付けたマーカーポイントPに合わせることによって被訓
練者の全運動軸t1と顆頭点リンク20a〜20dの軸tと
の相対的な位置合わせを行うようにしている。また、顎
運動ロボット1には、可動部10に動きを制限する第1の
ストッパ44と第2のストッパ50が備えられている。第1
のストッパ44は図6に示すように、固定枠45と、この固
定枠45の内側に組み込んだ可動枠46と、固定枠45に架け
渡したねじ棒47と、このねじ棒47に螺着したナット48
と、前記連結アーム15,15から水平方向に突出したスト
ッパ軸49とから成り、ナット48を回することによって可
動枠46を構成する4枚の板46Aで形成される枠の大きさ
が無段階に可変し、可動枠46の内側に位置するストッパ
軸49の動きを制限する。一方、第2のストッパ50は図7
に示すように、複数の取付孔51を有する固定枠52と、こ
の固定枠52の任意の取付孔51に挿通するストッパシャフ
ト43と、前記固定枠52に掛け渡したねじ棒53によって保
持される左右一対の板材54と、ねじ棒54に螺着したナッ
ト55と、前記可動アーム14の中央部から背面方向に突出
したストッパ軸56とを備え、固定枠52の取付孔51に嵌合
させたストッパシャフト43の高さを変え、かつ、ねじ棒
53に螺着したナット55によって左右一対の板材54の間隔
を変えることによって、左右の板材54とストッパシャフ
ト52で囲まれた空間部内に位置するストッパ軸56の動き
を制限する。これにより、6自由度に動く下部マウスピ
ース6の可動範囲を制限する。また、顎運動ロボット1
には被訓練者の手元に位置して緊急停止スイッチ57が設
けられ、さらに、図11に示すように、前記サーボモー
タ27には、サーボモータ27に過電流が流れた際、サーボ
モータ27を停止させる速断型のヒューズ58を設けてい
る。
【0020】次に顎運動ロボット1の操作手段60につい
て主に図8〜図10を参照して説明する。操作手段60
は、従来からの訓練環境を互換性を有するように、前述
した従来例の木製開口機をモデルとするものである。す
なわち、操作手段60は枠状のフレーム61に固定した固定
レバー62と、フレーム61に軸支した可動レバー63とを備
え、図9に示すように、医師などが手動操作により上下
のレバー62,63を握ることによって、可動レバー63の回
転変位をロータリーエンコーダ66で検知して顎運動ロボ
ット1に開口運動の指令値を生成する。一方、固定レバ
ー62には操作体として回動可能なエンコーダ64が設けら
れ、このエンコーダ64の回転変位をロータリーエンコー
ダ67で検知して顎運動ロボット1に前後運動の指令値を
生成する。
【0021】固定レバー62には、可動レバー63を上下方
向に無段階に固定できるねじ式の状態保持ストッパ68
と、医師が回動操作した可動レバー63を任意の角度で保
持する開角度ストッパ69とが設けられている。また、可
動レバー63には、この可動レバー63を常に開方向に付勢
するコイルばね70が連結され、このコイルばね70に連結
したワイヤ71を2本のガイド軸72を介してフレーム61に
固定した直流サーボモータ78に連結するとともに、可動
レバー63に連結したワイヤ71には張力センサ72が組み込
まれている。この張力センサ72は図14(A)(B)に
示すように、張力によって曲げ歪を発生させる金属板73
と、その金属板73に貼られた歪ゲージ74を備え、ワイヤ
71の張力によって金属板73に曲げ応力を発生させ、これ
を歪ゲージ74によって電圧に変換して張力を測定するも
のである。また、前記サーボモータ78の回転を検出する
ロータリーエンコーダ75とサーボモータ78の速度を制御
するタコジェネレータ76が組み込まれている。なお、ワ
イヤ71に所定の張力を加えるサーボモータ78は、前記各
リニアアクチュエータ25のサーボモータ27と同様、サー
ボモータ78に過電流が流れた際、速断型のヒューズ77に
よってサーボモータ78への給電を停止させるようにして
いる。
【0022】次に、本発明の顎運動ロボット1の制御の
構成について説明する。
【0023】図11示すように顎運動ロボット1の各リ
ニアアクチュエータ25に組み込まれたロータリーエンコ
ーダ31によって各リニアアクチュエータ25の位置(角
度)を検出し、そのデータを増幅器たるバッファ81で増
幅してからカウンタボード82を通して、制御手段たる例
えばパーソナルコンピュータなどのマイクロコンピュー
タ80(以下、単にマイコンと称す)に取り込むととも
に、ポテンショメータ34によって各リニアアクチュエー
タ25の初期位置を検出し、そのポテンショメータ34の出
力電圧信号をA/Dボード83によってデジタル数値化し
てマイコン80に出力してする。84は下部マウスピース6
に組み付け、被訓練者(患者)からの反力を各軸毎に検
知する6軸センサであり、この6軸センサ84の出力はレ
シーバボード85を通してマイコン80に取り込んでいる。
また、各リニアアクチュエータ25に組み込んだ軸力セン
サ36からの出力電圧信号はストレインアンプ86で増幅
し、A/Dボード83によってデジタル数値化してマイコ
ン80に取り込み、これら各センサ84,36からの取り込ん
だ値をもとにマイコン80で演算した指令値に基いてD/
Aボード87を通してサーボモジュール88に送り、各リニ
アアクチュエータ25のサーボモータ27を制御する。ま
た、サーボモジュール88には各リニアアクチュエータ25
に設けた一対のリミットスイッチ35及びタコジェネレー
タ32の検知信号が送られ、各リニアアクチュエータ25が
限界移動量をまで達した際、リミットスイッチ35からの
検知信号によってサーボモータ27を停止制御する。
【0024】操作手段60は、前記顎運動ロボット1と同
様、マイコン80によって制御する。すなわち、図12に
示すように、可動レバー63とエンコーダ64の回転変位を
ロータリーエンコーダ66,67によって検出し、そのデー
タをバッファ91で増幅してからカウンタボード92を通し
てマイコン80に取り込むとともに、張力センサ72からの
出力電圧信号をストレインアンプ93で増幅し、A/Dボ
ード94によってデジタル数値化してマイクロコンピュー
タ80に取り込み、マイコン80で演算した指令値に基いて
D/Aボード95を通してサーボモジュール96に送り、サ
ーボモジュール96によってサーボモータ78を制御するよ
うになっている。
【0025】上記のように構成される顎運動ロボット1
を用いた顎運動障害者の開閉口運動訓練方法について、
説明する。
【0026】開閉口運動訓練を行う場合、被訓練者とな
る患者の病状に合わせて患者の口に装着する下部マウス
ピース6を可動部10の台部16に取り付ける。すなわち、
開口域が狭い(20mm以下)患者は平板状の下部マウ
スピース6を用い、開口域がある程度確保できる患者に
は予め患者個人の歯型を製作し、これを装着した下部マ
ウスピース6を可動部10の台部16に取り付ける。そし
て、上下のマウスピース5,6を患者の口に装着し、医
師などが操作する操作手段60からの指令値をマイコン80
が演算処理し、その演算処理結果に基づきマイコン80上
部マウスピース5に対して下部マウスピース6を相対的
に動かして、患者の下顎を開口させる方向あるいは前方
に引出す方向へ動かして開閉口運動訓練を行うものであ
る。なお、顎運動ロボット1は、平均的な健常者の下顎
の大きさを参考に機構上の全運動軸の位置(下部マウス
ピース6の回動軸となる左側顆頭点リンク20a,20bと
右側顆頭点リンク20c,20dを結んだ軸t)と切歯の位
置関係を設定しているが、下顎の大きさなどは、個人差
があり、全運動軸Kと切歯との距離などは患者個人で異
なる。このため、治療前に患者個人の下顎に関するパラ
メータに応じて機構上の全運動軸の位置び下部マウスピ
ース6の初期位置を補正する。まず、下部マウスピース
6を取り付けた可動部10のレーザー光照射手段40から照
射されるレーザー光線を患者の顆頭kに貼り付けたマー
カーポイントPに合わせる。レーザー光照射手段40は下
部マウスピース6の回動軸(機構上の全運動軸)左側顆
頭点リンク20a,20bと右側顆頭点リンク20c,20dを
結んだ軸t上に取り付けられ、レーザー光の指向方向が
下部マウスピース6の回動軸と一致する。すなわち、レ
ーザー光照射手段40から照射したレーザー光を患者の顆
頭kに合わせることで患者個人の全運動軸tと下部マウ
スピース6の回動軸が一致させる。このようしてレーザ
ー光照射手段40によって患者の全運動軸tを測定した
後、患者個人の下顎のデータに合わせて下部マウスピー
ス6を位置を合わせる。このとき、下部マウスピース6
は、パラレルメカニズムによる6自由度を持たせて可動
部10に取り付けられ、下部マウスピース6の向きや角度
を手動により自由に動かすことが可能である。このよう
にして患者の下顎のパラメータに応じた下部マウスピー
ス6の初期位置及び初期姿勢を設定するとともに、その
下部マウスピース6を支持する各リニアアクチュエータ
25の位置関係に関する情報をマイコン80にフィードバッ
クする。つまり、ロータリーエンコーダ31によってリニ
アアクチュエータ25の位置(角度)を検出するととも
に、ポテンショメータ34によって各リニアアクチュエー
タ25の伸張長さを検出して各リニアアクチュエータ25の
頂点座標として数値化し、開閉口訓練は患者の下顎のパ
ラメータに応じた下部マウスピース6の初期位置及び初
期姿勢を設定した状態から開始する。
【0027】開閉口運動訓練に際しては、医師が操作手
段60を操作して開口指令値と前後運動指令値を生成す
る。開口指令値は医師が回動操作する可動レバー63の回
転変位をロータリーエンコーダ66で検知して取得し、一
方、前後運動指令値は固定レバー62に設けたエンコーダ
64の回転変位をロータリーエンコーダ67で検知して取得
し、これらの操作手段60からの下部マウスピース6の初
期位置から開口変位と前方変位を加えることで下部マウ
スピース6の5自由度指令値を生成し、下部マウスピー
ス6の位置制御・力制御を行うことによって患者の下顎
を開口させる方向あるいは前方に引出す方向へ動かして
開閉口運動訓練を行う。このとき、医師が操作する操作
手段60からのデータに基いて下部マウスピース6を制御
する。すなわち、可動レバー63のロータリーエンコーダ
66から取得した指令値を、過去の診療データとを比較
し、その値と治療時における値が閾値以内なら医師が患
者の下顎の開口量を保持している、と認識する。その
時、操作手段60からの指令値が変化しても、顎運動ロボ
ット1に伝えられる値は一定値とし、医師が可動レバー
63を微少に動かしても、その振動が顎運動ロボット1に
は伝わらない。
【0028】一方、前記ロータリーエンコーダ66から取
得した指令値が過去の値より大きく、かつその絶対値が
閾値を超えていたら、医師が患者の顎をより大きく開こ
うとしていると認識し、顎運動ロボット1に伝えられる
が、このとき、医師が急激に可動レバー63を操作して
も、顎運動ロボット1が急激に動くことがない。
【0029】また、前記ロータリーエンコーダ66から取
得した指令値が過去の値より小さく、かつその絶対値が
閾値を超えていたら、医師が患者の顎を閉じようとして
いると認識する。このとき、操作手段60からの指令値
は、そのまま顎運動ロボット1に伝えられる。
【0030】以上のように、医師が操作する操作手段60
の指令値に基いて開口指令値と前後運動指令値を生成
し、その指令値によって患者の口に装着した下部マウス
ピース6を動作させて開閉口訓練を行う。この下部マウ
スピース6は6本のリンク20a〜20fで支持してパラレ
ルメカニズムによる6自由度を持たせて可動部10に取り
付けられているから、下部マウスピース6が三次元的な
位置や姿勢を自由に変えることができ、患者個人の下顎
に個人差があっても、患者個人の下顎もパラメータに対
応して下部マウスピース6の初期位置・初期姿勢を合わ
せることができる。さらに、下部マウスピース6の回動
中心となる左側顆頭点リンク20a,20bと右側顆頭点リ
ンク20c,20dを結んだ軸tが患者(被訓練者)の全運
動軸t1と患者の全運動軸t1と一致させることによっ
て、訓練時において患者の咬合面と下部マウスピース6
の面が合致し、下部マウスピース6に外れることなく安
定して開閉口訓練を行うことができる。また、患者の各
筋及び歯根等に無理な力を加えることなく、訓練を実行
することができる。また、医師が操作する操作手段60
は、従来からこの種の開閉口訓練の際に用いられている
木製開口機をモデルとするものであり、医師が握る可動
レバー63を握ってその回動変位をロータリーエンコーダ
66で検出して開口運動指令を生成することから、従来の
治療環境と互換性を有し、パソコン操作に知識を有しな
い医師あるいは操作者でも感覚的に治療(訓練)が可能
である。また、前後方向の運動指令値は、固定レバー62
に組み込んだエンコーダ64を回転操作し、その回動変位
をロータリーエンコーダ67で検出して生成するようにし
たから、小さな動きで前後方向の操作が可能となり、操
作性も向上することができる。また、顎運動ロボット1
は下部マウスピース6の動きを機械的に制限するため顆
頭側および切歯側にそれぞれ第1,第2のストッパ44,
50を設けるととともに、各リニアアクチュエータ25の伸
縮方向の移動量を電気的に制限するリミットスイッチ35
を設け、さらに、看者が危険を感じた際、すべてのサー
ボモータ27を停止させる緊急停止スイッチ57および各サ
ーボモータ27に過大な電流が流れたとき、各サーボモー
タ27が直ちに停止する速断ヒューズ58を具備することに
より、訓練を受ける患者の安全性にも優れている。
【0031】次に顎運動ロボットの応用例について説明
する。
【0032】図15〜図20に、本発明を食品の特性測
定・評価試験に適用するための構成を示す。
【0033】食品の特性測定・評価試験に適用する場
合、可動部10に取り付けるプランジャ部100と、ベース
ユニット部2に固定した試料台110とを具備する。プラ
ンジャ部100は、下部マウスピース6に変えて可動部10
に固定され、センサ本体101と、このセンサ本体101にプ
ランジャ受け102を介して組み付けられるプランジャ103
とで構成されている。プランジャ103はプランジャ受け1
02にねじ104によって固定され、プランジャ受け102に対
して着脱自在に固定され、各種のプランジャ103が交換
可能であり、種々の食品Fの特性測定・評価試験に対応
できる。また、センサ本体101にはプランジャ103を介し
て食品Fからの反力を6自由度で測定できる6軸センサ
105を内蔵し、この6軸センサ105の出力は図11に示す
ように、レシーバボード85を通してマイコン80に取り込
んでいる。
【0034】試料台110は試料をセットする載置台111
と、これを支持する支柱112および載置台111上に被せて
試料を固定するサンプルカバー113とで構成され、サン
プルカバー113には3本のボルト114が螺着され、載置台
111上にセットする食品Fの厚さに応じてサンプルカバ
ー113の高さが調整できるようになっている。
【0035】以上のように構成される顎運動ロボット1
を用いた食品Fの特性測定方法についてかまぼことよう
かんを例にして説明する。載置台111に対象となる食品
Fをセットし、マイコン80に目標値を入力し、D/Aボ
ード87を通して各リニアアクチュエータ25のサーボモー
タ27に指令値を送る。なお、指令値は人の咀嚼運動に基
いてプランジャ103を人の顎運動を再現し、咀嚼速度と
側方運動量の2つのパラメータを変化させ、それぞえの
条件での荷重の最大値を求めて比較・評価する。また、
咀嚼速度は5,10,15(mm/s)、側方運動量は
0〜6(mm)も7段階とする。
【0036】実験の結果、ようかんについては、図18
に示すように、上下方向の硬さ最大値は、側方運動量が
増加するのに伴い、緩やかに減少する傾向が見られ、ま
た、左右方向の最大値は、速度が遅いほど減少し、側方
運動量が増加するのに伴い急速に増加していく傾向が見
られた。また、10,15(mm/s)の曲線がほぼ重
なっていることから、左右方向にかかる力は、その速度
付近で収束するものと思われる。同様に上下方向にかか
る力についても曲線の間隔が狭まっていることから、力
の値が収束する速度が近いものと思われる。
【0037】かまぼこについては、図19に示すよう
に、上下方向の硬さの最大値は、速度が速いほど減少
し、側方運動量が減少するのに伴い、減少していく傾向
が見られ、また、左右方向の力は速度を変化してもあま
り大きな差は見られない。
【0038】このような実験に基いて力が減少する方
向、すなわち、咀嚼時に噛み易いと感じると思われる条
件について考察してみると、図20に示す実験結果か
ら、ようかんの場合、咀嚼速度は遅いほうが噛み易いこ
とがわかる。ところで側方移動量の与える影響は上下と
左右の力で性質が異なっている。しかし、正常有歯顎者
の場合でも最大側方移動量は4mm程度であり、図18
を参照すると左右の最大値が上下の最大値と逆転してお
らず、移動量の増加による左右の力の影響は少ないこと
が予想される。
【0039】また、かまぼこはどちらの方向に働く力も
同じ傾向を示しており、早い速度で咀嚼を行わないと噛
みにくいと感じるものと思われる。
【0040】このように、側方移動量は増加による左右
方向に働く力の増大は、ようかんとかまぼこのように結
果をみる限り、正常有歯顎者での最大側方移動量の範囲
内では、上下方向に働く力を超えることはほとんどない
ので噛み易さに対する影響は少ないと考えられる(ただ
しこれは、噛み心地のみに関して言えることで、粉砕す
るために側方(すりつぶし運動)運動を必要とする食品
等の食べ易さとは無関係である)。
【0041】以上の考察から、ようかんは咀嚼能力の低
下した総義歯者でも咀嚼しやすい食品であり、一方、か
もぼこは咀嚼しにくい食品であることが、本装置を用い
た食品の特性測定によってデータとして定量的に得られ
た。
【0042】このように、顎運動ロボット1によって人
の顎の動きを正確に再現させることができるから、人の
咀嚼運動に即した食品の特性測定などの解析等に利用す
ることができる。
【0043】こうして、6軸力センサたる6軸センサ8
4,105を有し、6本のリニアアクチュエータ25によって
駆動され、これにより人間の顎運動範囲並びに咬合力と
同等以上の可動範囲および力のモーメントが発生可能
で、歯科,口腔外科並びに食品工学における測定,工
作,治療および訓練に応用可能な顎運動装置を提供でき
る。
【0044】
【発明の効果】以上のように、本発明においては、人間
の顎運動範囲並びに咬合力と同等以上の可動範囲および
力のモーメントが発生可能となり、歯科,口腔外科並び
に食品工学における測定,工作,治療および訓練への応
用が可能になる。
【0045】また、マウスピースが6自由度パラレルメ
カニズムによって三次元的な位置や姿勢を自由に変える
ことができるため、被訓練者個人の下顎のパラメータに
対応して被訓練者の下顎の確実にマウスピースを装着す
ることが可能となる。
【0046】また、人の自由度配置と顎運動装置の自由
度配置を同じ配置となるリンク配置となっているから、
マウスピースと被訓練者の咬合面が面接触状態で安定的
に装着することができる。
【0047】さらに、リンクの長さをリニアアクチュエ
ータで構成することにより、マウスピースをコンパクト
な機構で動作させることができるとともに、位置制御性
にも優れる。
【0048】また、レーザー光を被訓練者の左右顆頭に
照射することによって被訓練者の全運動軸とマウスピー
スの回動軸とが確実に一致し、被訓練者個人の下顎のパ
レメータに対応して被訓練者の下顎の確実にマウスピー
スを装着することが可能となる。
【0049】また、顎運動装置に開口運動指令値と前後
運動指令値を一対のレバーを有する操作手段の操作に基
いて動作させるようにしたから、従来からの治療環境と
互換性を有し、医師の経験や勘を治療に効果的に反映さ
せることができる。
【0050】また、顎運動装置によって人の顎の動きを
正確に再現させることができるから、人の咀嚼運動に即
した食品の特性測定などの解析等に利用することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による顎運動ロボットの正面図である。
【図2】本発明による顎運動ロボットの側面図である。
【図3】本発明による顎運動ロボットのリンク配置を示
す概略説明図である。
【図4】本発明のリニアアクチュエータを示す透視斜視
図である。
【図5】本発明による顎運動ロボットを用いて開閉口運
動訓練を行っている状態を示す斜視図である。
【図6】本発明による顎運動ロボットの顆頭側ストッパ
を示す斜視図である。
【図7】本発明による顎運動ロボットの切歯側ストッパ
を示す斜視図である。
【図8】本発明の操作手段を示す断面図である。
【図9】本発明による操作手段の操作方法を示す側面図
である。
【図10】本発明の操作手段におけるストッパを示す側
面図である。
【図11】本発明による顎運動ロボットの回路構成を示
すブロック図である。
【図12】本発明の操作手段の回路構成を示すブロック
図である。
【図13】本発明の軸力センサを示し、図13(A)は
斜視図、図13(B)は側面図である。
【図14】本発明の張力センサを示し、図14(A)は
斜視図、図14(B)は側面図である。
【図15】本発明による顎運動ロボットを食品の特性測
定・評価試験に適用する場合を示す斜視図である。
【図16】本発明のプランジャ部を示す分解斜視図であ
る。
【図17】本発明の試料台を示す分解斜視図である。
【図18】本発明のようかんの実験結果を示すグラフで
ある。
【図19】本発明のかもぼこの実験結果を示すグラフで
ある。
【図20】本発明の側方移動距離と力の最大値の相関係
数を示す表である。
【図21】従来の開閉口運動訓練機を示した木製開口機
の側面図である。
【図22】従来の顎運動ロボットの配置を模式的に表す
概略説明図である。
【図23】従来の開閉口運動訓練を行っている状態を示
す説明図である。
【符号の説明】
1 顎運動ロボット 2 ベースユニット部 5 上部マウスピース 6 下部マウスピース 10 可動部 20a〜20f リンク 25 リニアアクチュエータ 60 操作手段 62 固定レバー 63 可動レバー 64 エンコーダ(操作体) 80 マイコン(制御手段) 84 6軸センサ(6軸力センサ) 100 プランジャ部 105 6軸センサ(6軸力センサ) 110 試料台
フロントページの続き (72)発明者 丸山 健男 東京都新宿区戸塚町1丁目104番地 学校 法人早稲田大学内 (72)発明者 大西 正俊 山梨県中巨摩郡玉穂町不河東1110 山梨医 科大学医学部内 (72)発明者 大月 佳代子 山梨県中巨摩郡玉穂町不河東1110 山梨医 科大学医学部内 (72)発明者 柳沢 幸江 千葉県市川市国府台2−3−1 和洋女子 大学内 Fターム(参考) 4C052 MM06 NN01 NN11 NN12 NN16 4C059 CC04 CC20

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 6軸力センサを有し、6本のリニアアク
    チュエータによって駆動され、人間の顎運動範囲並びに
    咬合力と同等以上の可動範囲および力のモーメントが発
    生可能で、歯科,口腔外科並びに食品工学における測
    定,工作,治療および訓練に応用可能な顎運動装置。
  2. 【請求項2】 被訓練者の上顎に装着する上部マウスピ
    ースと、被訓練者の下顎に装着する下部マウスピースを
    具備し、前記上部マウスピースに対して前記下側マウス
    ピースを相対的に動かす顎運動装置であって、前記下部
    マウスピースを取り付ける可動部を設け、この可動部を
    6箇所の支点部で支持する6本のリンクを備えた下顎駆
    動手段を設けるとともに、この下顎駆動手段を操作する
    操作手段と、この操作手段からの指令値に基いて前記各
    リンクをそれぞれ独立して制御する制御手段とを設けた
    ことを特徴とする顎運動装置。
  3. 【請求項3】 前記可動部を支持する6本のリンクは、
    被訓練者の左右顆頭に対応するように前記可動部の両側
    側に前後一対のリンクで支持するとともに、残りの2本
    のリンクは被訓練者の切歯側に対応するように前記可動
    部のほぼ中央を支持するように構成したことを特徴とす
    る請求項2記載の顎運動装置。
  4. 【請求項4】 前記リンクは、該リンクの長さを伸縮さ
    せるリニアアクチュエータを有することを特徴とする請
    求項3記載の顎運動装置。
  5. 【請求項5】 前記可動部にレーザー光を照射する照射
    手段を設け、この照射手段からのレーザー光を被訓練者
    の左右顆頭に合わせて照射して被訓練者の左右顆頭を仮
    想的に結んだ全運動軸と前記可動部の回動軸とを一致さ
    せたことを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記
    載の顎運動装置。
  6. 【請求項6】 前記操作手段は、上下一対のレバー有
    し、その一方のレバーを他方のレバーに対して開閉可能
    に枢着し、この可動側レバーの操作により前記制御手段
    への開口運動指令値を出力するとともに、固定側レバー
    には前記制御手段への前後運動指令値を出力する操作体
    を設けたことを特徴とする請求項2〜5のいずれか1項
    に記載の顎運動装置。
  7. 【請求項7】 6軸センサを介して食品を圧縮するプラ
    ンジャ部を取り付ける可動部を設け、この可動部を6箇
    所の支点部で支持する6本のリンクを備えた下顎駆動手
    段を設けるとともに、前記各リンクをそれぞれ独立して
    制御する制御手段とを設け、前記プランジャ部の下部に
    各種食品を載置する試料台を設けたことを特徴とする顎
    運動装置。
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