JPH09545A - 歯科用咬合器 - Google Patents

歯科用咬合器

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JPH09545A
JPH09545A JP15314295A JP15314295A JPH09545A JP H09545 A JPH09545 A JP H09545A JP 15314295 A JP15314295 A JP 15314295A JP 15314295 A JP15314295 A JP 15314295A JP H09545 A JPH09545 A JP H09545A
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angle
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articulator
inclination angle
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JP15314295A
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Sumiya Hobo
須弥也 保母
Toshio Takayama
寿夫 高山
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SHIODA KK
Hobo Sumiya
Original Assignee
SHIODA KK
Hobo Sumiya
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Publication date
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    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61CDENTISTRY; APPARATUS OR METHODS FOR ORAL OR DENTAL HYGIENE
    • A61C11/00Dental articulators, i.e. for simulating movement of the temporo-mandibular joints; Articulation forms or mouldings
    • A61C11/02Dental articulators, i.e. for simulating movement of the temporo-mandibular joints; Articulation forms or mouldings characterised by the arrangement, location or type of the hinge means ; Articulators with pivots
    • A61C11/022Dental articulators, i.e. for simulating movement of the temporo-mandibular joints; Articulation forms or mouldings characterised by the arrangement, location or type of the hinge means ; Articulators with pivots with two adjustable pivoting points, e.g. Argon-type articulators
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    • A61C11/06Dental articulators, i.e. for simulating movement of the temporo-mandibular joints; Articulation forms or mouldings with incisal guide
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    • A61C11/088Dental articulators, i.e. for simulating movement of the temporo-mandibular joints; Articulation forms or mouldings with means to secure dental casts to articulator using screws

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 歯科補綴物の品質向上を図るとともに調節作
業の容易な歯科用咬合器を提供する。 【構成】 左右後端に立設した脚部2上端に顆頭球5を
対向して設けた下顎フレーム1と、脚部上端に開閉自在
に装着される上顎フレーム1と、その先端に設けられ前
後傾斜角調節機構を備えた台部10bおよび台部の両側
に側翼角調節機構を備えた左右側翼11とからなる切歯
指導板10と、上顎フレームの先端に設けられ切歯指導
板上面で形成される前歯誘導機構上を接触滑走させる切
歯指導桿15と、上顎フレームの左右に設けた顆路誘導
機構内に顆頭球を位置させ、顆頭球が上顎フレームに対
し相対的に前下方に移動可能であって、その移動方向を
調節する顆路傾斜角調節機構を備えた歯科用咬合器Aに
おいて、切歯指導板の前後傾斜角および側翼角と顆路傾
斜角を、第1群の特定値aと第2群の特定値bとの2段
階調節とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、歯科用咬合器、特に、
顆路誘導機構と前歯誘導機構に調節機能を備えた歯科用
咬合器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】歯科用咬合器Bは、一般に、図5に示す
ように、下顎フレーム1の左右後端に立設された脚部2
の上端に、開閉機構3により上顎フレーム4が設けら
れ、この開閉機構3(生体の顎関節部にあたる)は、前
記下顎フレーム1の脚部2の上端に設けた顆頭球5(生
体の下顎頭にあたる)と、それを囲む前記上顎フレーム
4の箱状部(生体の下顎窩にあたる)とによって構成さ
れている。そして、上顎フレーム4は左右の顆頭球5の
中心を結ぶ線分を回転軸(顆頭間軸)として開閉運動を
行なう。
【0003】また、前記箱状部6の内面には顆路誘導機
構として、上顎フレーム4の上面で規定される水平基準
面に対し下方に向かって角度α(矢状顆路傾斜角)だけ
前傾した上壁7が設けられ、その角度αは6角ネジ4a
により一定の範囲内で調節可能となっている。また、箱
状部6の後面には後壁8が設けられ、顆頭球5の運動経
路の後端を遮っており、咬合器Bが偏心運動するとき、
顆頭球5は上壁7によって相対的に誘導される。すなわ
ち、前記角度αにより顆路傾斜角が設定され、顆路傾斜
角αを一定の範囲内で容易に調節できるように、前記顆
路誘導機構の上部にあたる上顎フレーム4の上面に、0
〜60度の範囲にわたり、5度刻みの調節目盛9が施さ
れている。
【0004】さらに、前記箱状部6の内側面には第2の
顆路誘導機構として、図6に示すように、内側方に向か
って角度βをなす内側壁8′が設けられ、その角度は一
定の範囲内で調節可能かまたは特定値に固定されてい
る。すなわち、この角度βにより咬合器Bの運動におけ
るベネット角が設定される。ベネット角βを一定の範囲
内で調節可能にするときは、通常0〜25度の範囲にわ
たり調節可能となっている。
【0005】一方、前記下顎フレーム1の前端には前歯
誘導機構として、切歯指導板10が設けられ、前記上顎
フレーム4の前端には切歯指導桿15が設けられて上下
顎フレーム4,1間の垂直顎間距離保持機構を構成して
いる。そして、切歯指導板10には水平基準面に対し下
顎フレーム1の基部に向かって角度γの傾斜角が付与さ
れ、また指導板面に対し角度δをなす側翼11が設けら
れ、それぞれの角度γおよびδは特定値となっているか
(図5のもの)、一定の範囲内で調節可能となってい
る。指導板傾斜角γを一定の範囲内で調節可能にすると
きは、図7に示すように、通常、切歯指導板10の底部
にあるγ角調節機構(図示せず)の側面に0〜60度の
範囲にわたり5度刻みの調節目盛13を設ける。また、
指導板側翼角δを一定の範囲内で調節可能にするとき
は、通常切歯指導板10の底部にあるδ角調節機構(図
示せず)の側面に0〜40度の範囲にわたり5度刻みの
調節目盛14を設ける。なお、W1,W2は下顎フレーム
1および上顎フレーム4に従来周知の手段でマウントさ
れた歯列模型である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来、歯科
用咬合器においては、生体の顆路の値を個体ごとに計測
した左右の顆路傾斜角αを咬合器上に再現しなければな
らないというのが歯科医学における常識であった。した
がって、パントグラフや全調節性咬合器といった精緻な
器具を用いて補綴物を製作するのが理想とされてきた。
しかしながら、パントグラフや全調節性咬合器の操作に
は高度の熟練が必要とされるうえ、手間と時間がかか
り、しかもその労力に見合うだけの臨床効果が保証され
なかった。そのため、治療や技工の現場ではパントグラ
フや全調節性咬合器はほとんど用いられず、半調節性咬
合器が一部に用いられるだけで、一般には平線咬合器や
平均値咬合器が多用されているのが現状である。
【0007】平線咬合器は顆頭間軸を回転軸とした運動
だけを行なうものであり、空口時の下顎の開閉運動はほ
ぼ模擬できるが、ヒトは、食物を右で咬むときは下顎を
右へ寄せ、左で咬むときは下顎を左へ寄せて咬む習性を
もっている。このような下顎運動を模擬するには、上下
顎歯牙を接触滑走させながら、咬合器の上顎フレームの
先端を左または右側方へ動かす必要がある。平線咬合器
ではこのような運動はできないから、この咬合器では正
しい上下顎歯牙の咬合関係は得られない。
【0008】一方、平均値咬合器は下顎運動の各要素を
解剖学的平均値に固定した咬合器で、操作が容易である
ため広く用いられている。しかし、ヒトでは右で咬んで
いるときは左側、左で咬んでいるときは右側、すなわち
咬んでいる側と反対側の上下顎臼歯咬頭の間に隙間がで
きる。この現象は臼歯離開と呼ばれ、歯科医学では咀嚼
運動時の水平側方咬合圧から歯牙を守るため生理的に必
要不可欠のものとされている。そして咬む側と反対側の
上下顎臼歯咬頭がたがいに衝突する逆の現象を非作業側
の咬頭干渉(クロスアーチ・バランスまたはバランスシ
ング・コンタクト)といい、この咬頭干渉は咬耗、歯周
炎、顎関節症などの症状を誘発し易いという理由で上下
顎歯牙の咬合関係に関する代表的な禁忌のひとつとされ
ている。
【0009】ところで、補綴物の試適時や咬合調節時に
患者に下顎運動を行なわせ、咬頭干渉の認められる部位
を削合することは日常臨床の中で一般化した術式である
が、その削合作業は咬頭干渉が除かれたところで留める
のが常識となっている。そうするとその削合部位の臼歯
離開量はほぼゼロになるはずである。したがって、これ
では臼歯離開を付与したことにならない。このことは咬
合器上で補綴物を製作する場合についても同様で、平均
値咬合器では適量の臼歯離開を補綴物に付与することは
できない。
【0010】一方、前歯誘導機構についても従来の技術
では、切歯指導板10の前後傾斜角γと側翼角δを調節
するための基準が確立されていなかった。そのため、図
7に示したような調節機能をもつ切歯指導板10はほと
んど活用することができず、一般には図5に示したよう
なγやδの角度をそれぞれひとつの特定値に固定したも
のや、平板型のもの(図示せず)が多用されている。下
顎の運動は左右の顆頭と切歯点で形作られる下顎三角の
運動により代表されるとするのは歯科医学における常識
であるが、咬合器の前歯誘導機構を調節するための基準
がないということは、この下顎三角の3頂点のうち、前
方の一頂点をなおざりにしていることに等しい。また、
前歯誘導が臼歯離間に関与する重要な要因のひとつであ
ることはよく知られており、これをなおざりにしては適
量の臼歯離開が得られるはずがなく、満足な補綴物を得
ることができない。
【0011】このように、従来の技術では、患者の口腔
内だけでなく咬合器上でも適量の臼歯離間が得られるよ
うに咬合調整を行なうことは極めて困難であるが、歯科
の臨床をこのような状態に放置することは、一時的に患
者の満足が得られても、咬耗、歯周病、顎関節症などの
潜在要因を放置することになるおそれがあり、極めて望
ましくない状態と言える。
【0012】したがって、補綴物の製作時はもちろんの
こと、患者の口腔内での咬合調整に際しても、まず事前
に、咬合器にマウントした歯列模型上で適量の臼歯離開
を実現し、次にそれを口腔内に移すようにしなければな
らない。
【0013】ところで、咬合器上にマウントされた歯列
模型に適量の臼歯離開を付与する方法が、咬合に関する
最近の包括的かつ体系的な研究によりようやく確立され
た。この結果は多くの計測データと下顎運動理論を組み
合わせた膨大な解析の結果として得られたものである
が、主な結論と方法の骨子を箇条書きで示すと、次の通
りである。
【0014】1)結論 (1)顆路の計測値は、従来咬合修復の基準とされ、そ
れによって咬合器の調節が行なわれてきたが、同一個体
上でのぶれが大きく、患者ごとの顆路は咬合修復のため
の基準になり得ないことが分かった。したがってパント
グラフなどにより患者ごとに顆路を計測することは臨床
上意味がない。 (2)咬合器は半調節性咬合器で十分であり、全調節性
咬合器の必要は全くない。 (3)切歯路は個体間のばらつきが大きいため、切歯路
も咬合修復のための基準とはなり得ない。 (4)前記の研究結果から、臼歯離開量の要因は、顆
路、切歯路、咬頭傾斜の3つであることが分かったが、
そのうち、咬合の基準として最も信頼度の高い要因は臼
歯の咬頭傾斜角であることが明らかになった。したがっ
て標準的な咬頭傾斜角の値を基準として、咬合器上で適
量の臼歯離間が得られるようにすべきである。 (5)特定の水平基準面に対する臼歯咬頭傾斜角の基準
値は、対合歯咬頭の前方運動路に沿って25度、非作業
側の側方運動路に沿って20度、作業側の側方運動路に
沿って15度である。 (6)咬合器上で基準値の咬頭傾斜角をもった臼歯の咬
頭形態を補綴するには、咬合器の偏心運動に伴い上下顎
臼歯咬頭が接触滑走する状態を作り出さなければならな
い。しかし、前歯があると前歯誘導により上下顎臼歯が
離間し接触滑走しなくなるので、前歯が邪魔になる。し
たがって、臼歯の咬頭形態の補綴には、歯列模型の前歯
部を着脱可能にした上で取り外し、その代わりに咬合器
の切歯指導板を用いて、上記の結果が得られるような条
件に設定しなければならない。その際顆路はぶれの下限
値に設定する。この第1の工程で用いる咬合器の調節条
件を条件1と呼んでいる。 (7)第1の工程で基準値の咬頭傾斜角を均一に付与し
た臼歯歯列模型に前歯部を戻し、標準的な前歯誘導を付
与すれば、標準値の臼歯離開を発現する歯列模型が得ら
れる。その際顆路はぶれの上限値に設定し、その条件下
で標準値の切歯路が得られるように咬合器の切歯指導板
を設定した上で、上顎前歯の口蓋面形態の補綴を行な
う。この第2の工程で用いる咬合器の調節条件を条件2
と呼んでいる。
【0015】2)方法 (1)咬合器にマウントした歯列模型上で補綴物を製作
したり、咬合診断や調整を行なうに当たっては、歯列模
型の前歯部をダウエル・ピンを用いた通法により可撤式
にした上で工程を2つに分け、第1の工程では歯列模型
の前歯部を取り外した状態で臼歯歯列の咬頭形態を補綴
または調整し、第2の工程では前歯部を戻した状態で前
歯を補綴または調整する。これにより、全臼歯歯列にわ
たって適量かつ均一な臼歯離開を行なう理想的な咬合状
態を実現できる。ちなみに、臼歯離開量の標準値は前方
運動における3mm移動時に1.0mm、側方運動時の
非作業側で1.0mm、作業側で0.5mmである。 (2)第1の工程における咬合器の調節条件を条件1、
第2の工程における咬合器の調節条件を条件2としたと
き、下顎運動と臼歯離開量の計測データ並びに下顎運動
の数学モデルにもとづいたコンピュータ演算を用いて算
出した咬合器調節のための基準値を表1に示す。
【表1】 なお、表1においてベネット角(β)の調節値は条件1
と条件2とで同じ値に設定されているので、両条件間で
調節する必要がなく、固定値でよい。本発明は、上記
2)に略述した新しい補綴臨床術式を臨床に適用するた
めのものである。
【0016】表1に示した条件1と条件2の咬合器調節
値を適用することによって、新補綴臨床術式は、適量か
つ均一な臼歯離開を発現する良質な補綴物の製作を可能
とし、かつ咬合診断や調整の確度を飛躍的に向上させる
顕著な効果を有することが咬合器上と生体上の両臨床治
験により検証されている。この臨床術式は、従来の歯科
用咬合器でも、図5に示したような顆路傾斜度の調節目
盛と図7に示したような切歯指導板の調節目盛を備え、
かつそれらの調節機能が表1に記載した咬合器調節のた
めの基準値の範囲をカバーするものであれば実施可能で
ある。
【0017】しかし、新臨床術式の効果を確実にするた
めには、診療室および技工室のいずれの場合において
も、咬合器を表1に示した条件1または条件2の値にそ
の都度誤りなく調節しなければならない。繁忙な診療室
および技工室の現場で、この調節操作を行なうごとに表
1の数値をその都度確認しながら誤りなきを期すること
は、言うは易いが行なうは至難のことである。慣れるに
つれつい記憶に頼りがちになるが、そうすると誤った値
を正しいと思い込み何度も誤りを繰り返すことになり易
い。これは本術式の臨床治療中に実際に起こった苦い体
験であった。
【0018】さらに、表1に示した条件1または条件2
の各1回の調節操作には、左右の顆路傾斜角、指導板傾
斜角、および左右の指導板側翼確、合わせて5箇所の調
節が必要であるため、1回の操作に1分前後の調節時間
を必要とする。大規模な補綴物製作の場合、慎重を期す
るときはこのような調節操作を十数回繰り返すことにな
るのでこの時間も作業効率上無視できないものとなる。
したがって、新臨床術式の臨床治療における効果が如何
に著しいものであっても、これらの調節作業を可能な限
り簡便化することが、本術式を普及させ歯科補綴物の品
質を向上させ、かつ咬合診断や調整の確度を向上するた
めに不可欠の要件である。本発明は、表1に示した条件
1および条件2の調節条件を満たすために必要かつ十分
な機能を有し、かつその調節作業が従来に比べ格段に簡
便化された咬合器を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記の目的を
達成するために、請求項1の発明では、左右後端に立設
された脚部上端に顆頭球を対向して設けた下顎フレーム
と、前記脚部上端に開閉機構により開閉自在に装着され
る上顎フレームと、前記下顎フレームの先端に設けられ
前後傾斜角調節機構を備えた台部およびこの台部の両側
に側翼角調節機構を備えた左右側翼とからなる切歯指導
板と、前記上顎フレームの先端に設けられ前記切歯指導
板上面で形成される前歯誘導機構上を接触滑走させる切
歯指導桿と、前記上顎フレームに設けた上壁と後壁およ
びベネット角付与部材の内側壁とで形成される左右の顆
路誘導機構内に前記顆頭球を位置させ、顆頭球が前記上
顎フレームに対し相対的に前下方に移動可能であって、
その移動方向を調節する顆路傾斜角調節機構を備えた歯
科用咬合器において、前記切歯指導板の前記前後傾斜角
および側翼角と顆路傾斜角を、第1群の特定値と第2群
の特定値との2段階調節とするようにしたものである。
請求項2の発明では、前記前後傾斜角調節機構、側翼角
調節機構および顆路傾斜角調節機構における目盛を、第
1群の特定値、第2群の特定値が他の一般値に対して弁
別可能に表示したものである。請求項3の発明では、前
記前後傾斜角調節機構、側翼角調節機構および顆路傾斜
角調節機構の角度調節範囲を第1群および第2群の特定
値に制限するストッパ機構により行なうようにしたもの
である。請求項4の発明では、前記ベネット角を15度
とするとともに、前記前後傾斜角、側翼角および顆路傾
斜角の第1群の特定値を25度、10度および25度、
第2群の特定値を45度、20度および40度としたも
のである。請求項5の発明では、左右後端に立設された
脚部上端に顆頭球を対向して設けた下顎フレームと、前
記脚部上端に開閉機構により開閉自在に装着される上顎
フレームと、前記下顎フレームの先端に設けられ上面が
前後に傾斜した台部およびこの台部の両側に左右側翼と
からなる切歯指導板と、前記上顎フレームの先端に設け
られ前記切歯指導板上面で形成される前歯誘導機構上を
接触滑走させる切歯指導桿と、前記上顎フレームに設け
た上壁と後壁およびベネット角付与部材の内側壁とで形
成される左右の顆路誘導機構内に前記顆頭球を位置さ
せ、顆頭球が前記上顎フレームに対し相対的に前下方に
移動可能であって、その移動方向を調節する顆路傾斜角
調節機構を備えた歯科の咬合器において、前記切歯指導
板を前後傾斜角および側翼角が第1群の零と異なり、か
つ互いに異なる特定値としたものと第2群の第1群の特
定値より大きく、かつ互いに異なる特定値としたものと
に交換可能としたものである。前述のように、従来の技
術では切歯指導板の前後傾斜角と側翼角を調節するため
の基準が確立されていなかったため、従来も切歯指導板
を交換可能としたものが市販されているが、一般には前
後傾斜角と側翼角をそれぞれひとつの特定値に固定した
ものと平板型のものの組合せが用いられており、種類を
増やした一列でも前後傾斜角、側翼角を共に0度、5
度、10度、15度とし、症例に応じて交換するとして
いるに過ぎない。請求項6の発明では、前記切歯指導板
の前後傾斜角および側翼角の第1群の特定値を25度お
よび10度、第2群の特定値を45度および20度とし
たものである。
【0020】
【実施例】つぎに、本発明の実施例を図1〜4にしたが
って説明する。なお、図1〜4において、図5,6,7
と同一部分については同一符号を付して説明を省略す
る。図1〜4と図5,6,7とを比較すれば明らかなよ
うに、本発明における歯科用咬合器Aにおいては、前記
上顎フレーム4に設けられた顆路傾斜角αの調節目盛9
は、a,bの2種類となっており、aは赤線、bは青線
で表1に示すように、aは25度(条件1)、bは40
度(条件2)となっている。なお、ベネット角βは15
度に固定されている。
【0021】また、下顎フレーム1の前端部に設けた切
歯指導板10は、図3,4に示すように、図7に示した
ものと略同一構成からなり、台部10bの傾斜角γはつ
まみ16により調節し、その傾斜角γは目盛13と本体
フレーム10aの上線で読み取るようになっている。目
盛13は0〜60度まで付されているが、25度(条件
1)と45度(条件2)は赤線および赤字aと青線およ
び青字bとで他と区別できるようになっている。
【0022】一方、側翼11,11の側翼角δは調節つ
まみ17によって調節されるもので、その側翼角δは目
盛14と台部10bに設けた基線で読み取るようになっ
ており、目盛14は0〜40度まで付されているが、1
0度(条件1)と20度(条件2)は赤線および赤字a
と青線および青字bとで他と区別できるようになってい
る。なお、前記目盛13,14の他の目盛は黒線と黒字
となっている。
【0023】したがって、前記歯科用咬合器Aにより、
咬合器にマウントした歯列模型W1,W2の咬合調整を行
なうに際しては、歯列模型を、たとえば、ダウエル・ピ
ンを用いて前歯歯列と残りの臼歯歯列部とを分離可能な
可撤式のものとし、前歯部を取り外した臼歯歯列模型を
上,下顎フレーム4,1とにそれぞれマウントし、顆路
傾斜角αを25度、切歯指導板傾斜角γを25度、側翼
角δを10度として咬合器Aを操作することにより上下
顎臼歯の咬頭を接触滑走させて臼歯の咬頭傾斜角を均一
になるよう補綴する。この場合、臼歯歯列模型は前歯歯
列がないため前歯誘導がなく、切歯指導桿15を切歯指
導板10上を滑走させることにより極めて容易、正確に
行なうことができる。ついで、前記臼歯歯列模型に前歯
歯列模型を一体化するとともに、前記顆路傾斜角αを4
0度、切歯指導板傾斜角γを45度、側翼角δを20度
に調節し、標準的な前歯誘導を行なうことによって補綴
するものである。なお、本実施例においてはベネット角
βは15度に固定されている。
【0024】前記実施例においては、第1群および第2
群の特定値とを調節つまみ15,16,17等により赤
線、青線等を目印として手動操作するようにしたが、ス
トッパ機構により調節範囲を第1群および第2群の特定
値とすることにより切換操作をより容易にすることがで
きる。
【0025】なお、本発明の咬合器Aにおいては、図2
に示すように、顆路傾斜角αの調節目盛は第1群および
第2群の特定値のみを示したが、図5のように、0〜6
0度の目盛とし、半調節性咬合器として使用できるよう
にしてもよい。また、図1〜図4において、切歯指導板
は前後角および両翼角を可変としたものを示したが、そ
れぞれ第1群と第2群の特定値となった前記前後角およ
び側翼角を有する2個の図5に示されるような角度固定
型切歯指導板10を前記下顎フレーム1の先端に装着可
能とし、これらを取り換えるようにしてもよい。なお、
前記特定値は現在のところ前述の数値であるが、将来、
骨格の変化等により±5度程度の変更があり得る。
【0026】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
かかる歯科用咬合器によれば、新臨床術式に不可欠な調
節値の2段階切り替えを簡便に行なうことができ、従来
の咬合器では約60秒を要した切り替え操作が、目盛り
の色による弁別では約30秒、ストッパー機能付では約
20秒、切歯指導板の交換方式では約10秒で容易に、
かつ、確実に行なうことができる。しかも、いずれの方
法でも術者が表1の調節値を一々確認しながら操作する
必要がないため、作業中のストレスが軽減されるだけで
なく、誤調節の確率が約百分の一に減少するという効果
を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる歯科用咬合器の斜視図。
【図2】 図1の背面図。
【図3】 図1の切歯指導板の詳細図。
【図4】 図3の正面図。
【図5】 従来の歯科用咬合器の斜視図。
【図6】 図5の上顎フレームの裏面図。
【図7】 図5の咬合器における切歯指導板の他の実施
例を示す側面図。
【符号の説明】
1…下顎フレーム、2…脚部、3…開閉機構、4…上顎
フレーム、5…顆頭球、10…切歯指導板、11…側
翼、15…切歯指導桿、α…顆路傾斜角、β…ベネット
角、γ…指導板傾斜角、δ…側翼角、W1,W2…歯列模
型。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 左右後端に立設された脚部上端に顆頭球
    を対向して設けた下顎フレームと、前記脚部上端に開閉
    機構により開閉自在に装着される上顎フレームと、前記
    下顎フレームの先端に設けられ前後傾斜角調節機構を備
    えた台部およびこの台部の両側に側翼角調節機構を備え
    た左右側翼とからなる切歯指導板と、前記上顎フレーム
    の先端に設けられ前記切歯指導板上面で形成される前歯
    誘導機構上を接触滑走させる切歯指導桿と、前記上顎フ
    レームに設けた上壁と後壁およびベネット角付与部材の
    内側壁とで形成される左右の顆路誘導機構内に前記顆頭
    球を位置させ、顆頭球が前記上顎フレームに対し相対的
    に前下方に移動可能であって、その移動方向を調節する
    顆路傾斜角調節機構を備えた歯科用咬合器において、 前記切歯指導板の前記前後傾斜角および側翼角と顆路傾
    斜角を、第1群の特定値と第2群の特定値との2段階調
    節とするようにしたことを特徴とする歯科用咬合器。
  2. 【請求項2】 前記前後傾斜角調節機構、側翼角調節機
    構および顆路傾斜角調節機構における目盛を、第1群の
    特定値、第2群の特定値が他の一般値に対して弁別可能
    に表示したものであることを特徴とする前記請求項1に
    記載の歯科用咬合器。
  3. 【請求項3】 前記前後傾斜角調節機構、側翼角調節機
    構および顆路傾斜角調節機構の角度調節範囲を第1群お
    よび第2群の特定値に制限するストッパ機構により行な
    うようにしたことを特徴とする前記請求項1に記載の歯
    科用咬合器。
  4. 【請求項4】 前記ベネット角を15度とするととも
    に、前記前後傾斜角、側翼角および顆路傾斜角の第1群
    の特定値を25度、10度および25度、第2群の特定
    値を45度、20度および40度としたことを特徴とす
    る前記請求項1〜3のいずれかに記載の歯科用咬合器。
  5. 【請求項5】 左右後端に立設された脚部上端に顆頭球
    を対向して設けた下顎フレームと、前記脚部上端に開閉
    機構により開閉自在に装着される上顎フレームと、前記
    下顎フレームの先端に設けられ上面が前後に傾斜した台
    部およびこの台部の両側に左右側翼とからなる切歯指導
    板と、前記上顎フレームの先端に設けられ前記切歯指導
    板上面で形成される前歯誘導機構上を接触滑走させる切
    歯指導桿と、前記上顎フレームに設けた上壁と後壁およ
    びベネット角付与部材の内側壁とで形成される左右の顆
    路誘導機構内に前記顆頭球を位置させ、顆頭球が前記上
    顎フレームに対し相対的に前下方に移動可能であって、
    その移動方向を調節する顆路傾斜角調節機構を備えた歯
    科の咬合器において、 前記切歯指導板を前後傾斜角および側翼角が第1群の零
    と異なり、かつ互いに異なる特定値としたものと第2群
    の第1群の特定値より大きく、かつ互いに異なる特定値
    としたものとに交換可能としたことを特徴とする歯科用
    咬合器。
  6. 【請求項6】 前記切歯指導板の前後傾斜角および側翼
    角の第1群の特定値を25度および10度、第2群の特
    定値を45度および20度としたことを特徴とする前記
    請求項5に記載の歯科用咬合器。
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