JP2001029335A - 放射線画像処理装置 - Google Patents

放射線画像処理装置

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JP2001029335A
JP2001029335A JP11207813A JP20781399A JP2001029335A JP 2001029335 A JP2001029335 A JP 2001029335A JP 11207813 A JP11207813 A JP 11207813A JP 20781399 A JP20781399 A JP 20781399A JP 2001029335 A JP2001029335 A JP 2001029335A
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radiation
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shielding area
image processing
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JP11207813A
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Daisuke Kaji
大介 梶
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は放射線画像処理装置に関し、画像内
の放射線が遮蔽された領域を認識し、その領域を除いた
部分内でROIを設定することによりROI認識精度を
向上させ、安定した画像処理を行なうことができる放射
線画像処理装置を提供することを目的としている。 【解決手段】 人体を透過した放射線に基づいて放射線
画像の画像データを生成する画像データ生成手段と、放
射線画像中の放射線が実質的に照射されなかった遮蔽領
域を決定する遮蔽領域決定手段と、該遮蔽領域決定手段
により得られた認識結果に基づいて放射線画像中の人体
内の所望の関心領域を認識する関心領域認識手段と、前
記関心領域内の画像情報に基づいて画像データの処理条
件を決定する画像処理条件決定手段とを有し、前記画像
処理条件を用いて画像データの処理を行なうように構成
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は放射線画像処理装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、疾病診断用の人体X線画像等の放
射線画像の画像信号を得る方法として、フィルムディジ
タイザや輝尽性蛍光体ディテクタを用いる方法が知られ
ている。フィルムディジタイザを用いる方法では、化学
的現像及び定着等の処理が行われた放射線写真フィルム
にレーザー光を照射し、その透過光或いは反射光をフォ
トマルチプライヤ等の光電変換手段を用いて電気信号に
変換することにより、放射線画像の画像信号が得られ
る。
【0003】また、輝尽性蛍光体ディテクタを用いる方
法では、放射線エネルギーの一部を蓄積して、その後可
色光等の励起光を照射すると、蓄積されたエネルギーに
応じて輝尽発光を示す輝尽性蛍光体を利用し、平板上の
支持体上に輝尽性蛍光体層が形成された放射線画像変換
プレートに被写体の放射線画像の潜像を形成した後、レ
ーザ光等を照射し、輝尽発光を光電変換手段により電気
信号に変換して放射線画像の画像信号が得られる。
【0004】更に、フィルムディジタイザや輝尽性蛍光
体ディテクタを用いる場合のように、透過光や反射光或
いは輝尽発光を集光しなくても、放射線画像の画像信号
を得ることができるFPD(Flat Panel D
etector)を用いる方法も知られている。このF
PDを用いる方法では、複数の検出素子を2次元的に配
列させて撮像パネルを形成し、この撮像パネルの各検出
素子で検出された放射線量に基づいて画像信号が形成さ
れるので、鮮鋭度の高い放射線画像を得ることができ
る。
【0005】このようにして得られた画像信号に基づく
放射線画像を表示したり出力する場合、撮影条件の変動
を受けることなく見やすい放射線画像となるように画像
処理が行われる。この画像処理を行なう場合、例えば特
開平5−7578号公報で示されているように、人体の
解剖学的構造に対応して関心領域を設定し、この関心領
域内の画像信号に基づいて画像処理条件が決定される。
【0006】また、画像内の例えば防護具等で実質的に
放射線が遮蔽された領域を除去する方法としては、画像
データ全体のヒストグラムの形状に基づいて、放射線が
遮蔽された領域と被写体部を含む放射線が放射された領
域とを判別し、少なくとも遮蔽部を除いた被写体部を含
む領域の画像データを抽出し、抽出した画像データに所
定の画像処理を施すものが知られている(特開平6−2
33755号)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】防護具などによる放射
線遮蔽部は、画像内のある一定の場所に位置するのが普
通である。しかしながら、ヒストグラムを用いた遮蔽領
域の認識では、その解剖学的構造情報を全く使用してい
ないため、画像内に遮蔽領域に非常に近い信号値が多く
存在する場合、遮蔽領域の認識は非常に困難になる。遮
蔽領域の認識結果は、ROI(関心領域)認識精度に影
響する。
【0008】本発明はこのような課題に鑑みてなされた
ものであって、画像内の放射線が遮蔽された領域を認識
し、その領域を除いた部分内でROIを設定することに
よりROI認識精度を向上させ、安定した画像処理を行
なうことができる放射線画像処理装置を提供することを
目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】(1)前記した課題を解
決する請求項1記載の発明は、人体を透過した放射線に
基づいて放射線画像の画像データを生成する画像データ
生成手段と、放射線画像中の放射線が実質的に照射され
なかった遮蔽領域を決定する遮蔽領域決定手段と、該遮
蔽領域決定手段により得られた認識結果に基づいて放射
線画像中の人体内の所望の関心領域を認識する関心領域
認識手段と、前記関心領域内の画像情報に基づいて画像
データの処理条件を決定する画像処理条件決定手段とを
有し、前記画像処理条件を用いて画像データの処理を行
なうことを特徴とする。
【0010】このように構成すれば、放射線が実質的に
照射されなかった遮蔽領域を決定し、その領域を除く領
域内に関心領域を設定することで、安定して処理を行な
うことが可能となる。
【0011】(2)請求項2記載の発明は、前記遮蔽領
域決定手段として、実質的に放射線が照射されなかった
遮蔽領域を自動的に認識する遮蔽領域自動認識手段を有
し、該遮蔽領域自動認識手段により、決定された画像情
報に基づいて画像処理条件を決定することを特徴とす
る。
【0012】このように構成すれば、放射線が実質的に
照射されなかった遮蔽領域を自動的に決定し、その領域
を除く領域内に関心領域を設定することで、簡単な操作
で安定して処理を行なうことが可能となる。
【0013】(3)請求項3記載の発明は、前記遮蔽領
域決定手段として、放射線画像中の放射線が実質的に照
射されなかった遮蔽領域の位置を入力する遮蔽領域情報
入力手段を有し、該遮蔽領域情報入力手段により、決定
された画像情報に基づいて画像処理条件を決定すること
を特徴とする。
【0014】このように構成すれば、放射線が実質的に
照射されなかった遮蔽領域を遮蔽領域情報入力手段によ
り決定することで、オペレータの所望する領域内に関心
領域を設定することができ、安定して処理を行なうこと
が可能となる。
【0015】(4)請求項4記載の発明は、前記遮蔽領
域決定手段として、放射線画像中の放射線が実質的に照
射されなかった遮蔽領域の位置を入力する遮蔽領域情報
入力手段と、実質的に放射線が照射されなかった遮蔽領
域を自動的に認識する遮蔽領域自動認識手段と、前記遮
蔽領域決定手段として、遮蔽領域情報入力手段又は遮蔽
領域自動認識手段のいずれの手段で決定するかを選択す
る遮蔽領域決定手段の選択手段とを具備し、該遮蔽領域
決定手段の選択手段により、選択された手段により決定
された遮蔽領域内の画像情報に基づいて画像処理条件を
決定することを特徴とする。
【0016】このように構成すれば、遮蔽領域を遮蔽領
域情報入力手段から得るか、遮蔽領域自動認識手段の何
れかの手段で得るかを選択できるようにすることで、必
要がある場合にはオペレータの所望する領域を遮蔽領域
とすることができ、また、それ以外の場合は遮蔽領域自
動認識手段より得られた結果を用いることで、簡単な操
作で安定して処理を行なうことができる。
【0017】(5)請求項5記載の発明は、前記遮蔽領
域認識手段により認識された遮蔽領域が正しい領域であ
るかを判別する遮蔽領域判別手段を有し、該遮蔽領域判
別手段により、遮蔽領域が誤りであると判断された場合
は、遮蔽領域情報入力手段により得られた遮蔽領域に基
づいて画像処理条件を決定することを特徴とする。
【0018】このように構成すれば、自動遮蔽領域認識
手段により得られた結果が正しい領域であるかを判別
し、誤りである場合のみ、遮蔽領域情報入力手段から得
られた結果を用いるようにすることで、簡単な操作で常
に正しい遮蔽領域を認識することができる。
【0019】(6)請求項6記載の発明は、複数の前記
遮蔽領域認識手段および撮影に関する管理情報を記憶す
る撮影情報記憶手段を有し、前記遮蔽領域認識手段は、
前記撮影情報記憶手段により記憶された撮影に関する情
報に基づいて前記複数の遮蔽領域認識手段から決定され
ることを特徴とする。
【0020】このように構成すれば、撮影に関する情報
に基づいて複数の遮蔽領域認識手段を選択することで、
最も適した遮蔽領域認識手段を用いることができるた
め、より正確に安定して行なうことが可能となる。
【0021】(7)請求項7記載の発明は、前記遮蔽領
域自動認識手段が、放射線画像のプロファイルを作成す
るプロファイル作成手段及び、前記プロファイル作成手
段の結果より遮蔽領域を決定する遮蔽領域決定手段を有
することを特徴とする。
【0022】このように構成すれば、プロファイルを使
用することで、遮蔽領域の正確な位置情報を得ることが
できるため、正確に遮蔽領域以外の領域に関心領域を設
定することが可能となる。
【0023】(8)請求項8記載の発明は、遮蔽領域自
動認識手段が、放射線画像に小領域を設定する小領域設
定手段を有し、該小領域設定手段によって得られた各小
領域内のデータを用いて遮蔽領域を決定することを特徴
とする。
【0024】このように構成すれば、小領域を設定し、
設定した小領域内のデータを用いて遮蔽領域の位置を決
定することで、正確な位置情報を得ることができる。 (9)請求項9記載の発明は、前記小領域設定手段によ
って得られた各小領域内のデータを用いて遮蔽領域を決
定する手段が、該小領域内の画素値を統計的に解析する
統計的解析手段を有することを特徴とする。
【0025】このように構成すれば、小領域を設定し、
設定した小領域内のデータを統計的に解析することで正
確な遮蔽領域の位置情報を得ることができる。 (10)請求項10記載の発明は、前記統計的解析手段
が分散値を求めることであることを特徴とする。
【0026】このように構成すれば、前記統計的解析手
段が分散値を用いて、正確な遮蔽領域の位置情報を得る
ことができる。 (11)請求項11記載の発明は、前記画像処理が階調
処理であることを特徴とする。
【0027】このように構成すれば、実質的に放射線が
照射されなかった遮蔽領域を認識し、遮蔽領域以外の領
域に設定した関心領域内のデータを用いて階調処理を行
なうことで診断上より好ましい階調を得ることが可能と
なる。
【0028】(12)請求項12記載の発明は、前記画
像処理がダイナミックレンジ圧縮処理であることを特徴
とする。このように構成すれば、実質的に放射線が照射
されなかった遮蔽領域を認識し、遮蔽領域以外の領域に
設定した関心領域内のデータを用いてダイナミックレン
ジ圧縮処理を行なうことで、診断上より好ましい画像を
得ることが可能となる。
【0029】(13)請求項13記載の発明は、前記画
像処理が周波数強調処理であることを特徴とする。実質
的に放射線が照射されなかった遮蔽領域を認識し、遮蔽
領域以外の領域に設定した関心領域内のデータを用いて
周波数強調処理を行なうことで、診断上より好ましい画
像を得ることが可能となる。
【0030】(14)請求項14記載の発明は、入力又
は認識された遮蔽領域を表示する遮蔽領域表示手段を有
することを特徴とする。このように構成すれば、実質的
に放射線が照射されなかった遮蔽領域を表示すること
で、、オペレータはその位置を確認しながら処理を行な
うことが可能となる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態例を詳細に説明する。図1は放射線画像処理装
置の構成を示す図である。放射線発生器30は、コント
ローラ10によって制御されて、放射線発生器30から
放射された放射線は、被写体5を通して放射線画像読取
器40の前面に装着されている撮像パネルに照射され
る。
【0032】図2は撮像パネルの構成を示す図である。
撮像パネル41は、所定の剛性を得られるだけの厚みを
有する基板を有しており、この基板上には照射された放
射線の線量に応じて電気信号を出力する検出素子412
−(1,1)〜412−(m,n)が2次元配置されて
いる。また、走査線415−1〜415−mと信号線4
16−1〜416−nが例えば直交するように配設され
る。
【0033】撮像パネル41の走査線415−1〜41
5−mは、走査駆動部44と接続されている。走査駆動
部44から走査線415−1〜415−mのうちの1つ
走査線415−p(pは1〜mの何れかの値)に読み出
し信号RSが供給されると、この走査線415−pに接
続された検出素子から照射された放射線の線量に応じた
電気信号SV−1〜SV−nが出力されて、信号線41
6−1〜416−nを介して画像データ生成部46に供
給される。
【0034】この検出素子412は、照射された放射線
の線量に応じた電気信号を出力するものであればよい。
例えば、放射線が照射された時に電子−正孔対が生成さ
れて抵抗値が変化する光導電層を用いて検出素子が形成
されている場合、この光導電層で生成された放射線量に
応じた量の電荷が電荷蓄積コンデンサに蓄えられて、こ
の電荷蓄積コンデンサに蓄えられた電荷が電気信号とし
て画像データ生成部46に供給される。なお、光導電層
としては、暗抵抗値が高いものが望ましく、アモルファ
スセレン、酸化鉛、硫化カドミウム、ヨウ化第2水銀、
又は光導電性を示す有機材料(X線吸収コンパウンドが
添加された光導電性ポリマを含む)等が用いられ、特に
アモルファスセレンが望ましい。
【0035】また、検出素子412が、例えば放射線が
照射されることにより蛍光を生じるシンチレータ等を用
いて形成されている場合、フォトダイオードでこのシン
チレータで生じた蛍光強度に基づく電気信号を生成して
画像データ生成部46に供給するものとしてもよい。
【0036】画像データ生成部46では、後述する読取
制御部48からの出力制御信号SCに基づいて供給され
た電気信号SVを順次選択して、ディジタルの画像デー
タDTに変換する。この画像データDTは、読取制御部
48に供給される。
【0037】読取制御部48は、コントローラ10と接
続されており、読取制御部48では、コントローラ10
から供給された制御信号CTDに基づいて走査制御信号
RCや出力制御信号SCを生成する。この走査制御信号
RCが走査駆動部44に供給されて、走査制御信号RC
に基づき走査線415−1〜415−mに対しての読み
出し信号RSの供給が行われる。
【0038】また、出力制御信号SCは画像データ生成
部46に供給される。この読取制御部48からの走査制
御信号RCや出力制御信号SCによって、例えば撮像パ
ネル41が上述のように(m×n)個の検出素子412
で構成されている場合には、検出素子412−(1,
1)〜412−(m,n)からの電気信号SVに基づく
データをデータDP(1,1)〜DP(m,n)とする
と、データDP(1,1)、DP(1,2)…、DP
(1,n)、DP(2,1)…、DP(m,n)の順と
して画像データDTが生成されて、この画像データDT
が画像データ生成部46から読取制御部48に供給され
る。また、読取制御部48では、この画像データDTを
コントローラ10に送出する処理も行なう。放射線画像
読取器40で得られた画像データDTは、読取制御部4
8を介してコントローラ10に供給される。なお、放射
線画像読取器40で得られた画像データをコントローラ
10に供給する際に対数変換処理を行なった画像データ
を供給すれば、コントローラ10における画像データの
処理を簡単にすることができる。
【0039】また、放射線画像読取器40はFPDを用
いたものに限られるものではなく、輝尽性蛍光体を用い
たものであってもよい。図3は、輝尽性蛍光体を用いた
放射線画像読取器60を用いた場合の構成例を示してい
る。そして、放射線が照射される変換パネル61では、
支持体上に輝尽性蛍光体層が輝尽性蛍光体の気相堆積あ
るいは輝尽性蛍光体塗料塗布によって設けられる。この
輝尽性蛍光体層は、環境による悪影響及び損傷を遮断す
るために、保護部材によって遮蔽若しくは被覆されてい
る。
【0040】光ビーム発生部(ガスレーザ、固体レー
ザ、半導体レーザ等)62は、出射強度が制御された光
ビームを発生する。この光ビームは種々の光学系を経由
して走査部63に到達し、走査部63で偏向を受け、更
に反射鏡64で光路を偏向させて、変換パネル61に輝
尽励起走査光として導かれる。
【0041】集光体65の光ファイバー又はシート状光
ガイド部材からなる集光端は、輝尽励起光が走査される
変換パネル61に近接して配設されて、光ビーム発生部
62からの光ビームの走査によって変換パネル61で生
じた潜像エネルギーに比例した発光強度の輝尽発光を受
光する。
【0042】フィルタ66は、集光体65より導入され
た光から輝尽発光波長領域の光のみを通過させるもので
あり、このフィルタ66を透過した光はフォトマルチプ
ライヤ67に入射される。
【0043】フォトマルチプライヤ67では、光電変換
によって入射光に対応した電流信号を生成する。この電
流信号は、電流/電圧変換部70に供給されて電圧信号
に変換される。更に、電圧信号は、増幅部71で増幅さ
れた後、A/D変換部72でディジタルの画像データD
Tに変換される。ここで、増幅部71として、対数変換
増幅部(logアンプ)を用いる。画像データDTは、
画像処理装置80において順次画像処理されて、画像処
理後の画像データDTCがインタフェース82を介して
プリンタ83に伝送される。
【0044】CPU(Central Process
ing Unit)81は、画像処理装置80における
画像処理を制御するためのものであり、画像処理装置8
0では、画像データDTに対して種々の画像処理(例え
ば空間周波数処理、ダイナミックレンジの圧縮、階調処
理、拡大/縮小処理、移動、回転、統計処理等)を行な
い、診断に適した形の画像データDTCを生成する。
【0045】この画像データDTCがプリンタ83に供
給されて、プリンタ83から人体各部の放射線画像のハ
ードコピーを得ることができる。なお、インタフェース
82にCRT等のモニタを接続するものとしてもよく、
更に複数の放射線画像の画像データを記憶できる記憶装
置(ファイリングシステム)を接続するものとしてもよ
い。
【0046】また、読取制御部75では、光ビーム発生
部62の光ビーム強度調整、フォトマルチプライヤ用高
圧電源76の電源電圧調整によるフォトマルチプライヤ
67のゲイン調整、電流/電圧変換部70と増幅部71
のゲイン調整、及びA/D変換部72の入力ダイナミッ
クレンジの調整が行なわれ、読取ゲインが総合的に調整
される。
【0047】A/D変換部72から得られた画像データ
DTは、コントローラ10に供給されると共に、コント
ローラ10からの制御信号CTDによって読取制御部7
5の動作の制御を行なう。
【0048】なお、放射線画像読取器60は、放射線画
像を記録した銀塩フィルムにレーザ、蛍光灯等の光源か
らの光を照射し、この銀塩フィルムの透過光を光電変換
して画像データを生成してもよい。また、放射線量子計
数型検出器を用いて放射線エネルギーを直接電気信号に
変換して画像データを生成する構成であってもよい。
【0049】次に、コントローラ10の構成を図4に示
す。コントローラ10の動作を制御するためのCPU
(Central Processing Unit)
11には、システムバス12と画像バス13が接続され
ると共に、入力インタフェース17が接続される。この
コントローラ10の動作を制御するためのCPU11
は、メモリ14に記憶された制御プログラムに基づいて
動作が制御される。
【0050】システムバス12と画像バス13には、表
示制御部15、フレームメモリ制御部16、出力インタ
フェース18、撮影制御部19、ディスク制御部20等
が接続されており、システムバス12を利用し、CPU
11によって各部の動作が制御されると共に、画像バス
13を介して各部間での画像データの転送等が行われ
る。
【0051】フレームメモリ制御部16には、フレーム
メモリ21が接続されており、放射線画像読取器40で
得られた画像データが撮影制御部19やフレームメモリ
制御部16を介して記憶される。フレームメモリ21に
記憶された画像データは、読み出されて表示制御部15
やディスク制御部20に供給される。また、フレームメ
モリ21には、放射線画像読取器40から供給された画
像データをCPU11で処理してから記憶するものとし
てもよい。
【0052】表示制御部15には、画像表示装置22が
接続されており、画像表示装置22の画面上に表示制御
部15に供給された画像データに基づく放射線撮影画像
が表示される。ここで、放射線画像読取器40の画素数
よりも画像表示装置22の表示画素数が少ない場合に
は、画像データを間引きして読み出すことにより、画面
上に撮影画像全体を表示させることができる。また、画
像表示装置22の表示画素数分に相当する領域の画像デ
ータを読み出すものとすれば、所望の位置の撮影画像を
詳細に表示させることができる。
【0053】フレームメモリ21からディスク制御部2
0に画像データが供給される際には、例えば連続して画
像データが読み出されてディスク制御部20内のFIF
Oメモリに書き込まれ、その後順次ディスク装置23に
記憶される。
【0054】更に、フレームメモリ21から読み出され
た画像データやディスク装置23から読み出された画像
データを出力インタフェース18を介して外部機器10
0に供給することもできる。
【0055】画像処理部26では、放射線画像読取器4
0から撮影制御部19を介して供給された画像データD
Tの照射野認識処理、関心領域設定、正規化処理及び階
調処理等が行われる。また、周波数強調処理やダイナミ
ックレンジ圧縮処理等を行なうものとしてもよい。な
お、画像処理部26をCPU11が兼ねる構成として画
像処理等を行なうこともできる。
【0056】入力インタフェース17には、キーボード
等の入力装置27が接続される。この入力装置27を操
作することで、撮影によって得られた画像データを識別
するための情報や撮影に関する情報等の管理情報の入力
が行われる。
【0057】出力インタフェース18に接続される外部
機器100としては、レーザイメージャとも呼ばれる走
査型レーザ露光装置が用いられる。この走査型レーザ露
光装置では、画像データによりレーザビーム強度を変調
し、従来のハロゲン化銀写真感光材料や熱現象ハロゲン
化銀写真感光材に露光したあと適切な現像処理を行なう
ことによって放射線画像のハードコピーが得られるもの
である。
【0058】なお、フレームメモリ21には、放射線画
像読取器40から供給された画像データを記憶するもの
としたが、供給された画像データをCPU11で処理し
てから記憶するものとしてもよい。また、ディスク装置
23には、フレームメモリ21に記憶されている画像デ
ータ、即ち放射線画像読取器40から供給された画像デ
ータやその画像データをCPU11で処理した画像デー
タを、管理情報などと共に保存することができる。
【0059】次に、動作について説明する。被写体5の
放射線画像を得る際には、放射線発生器30と、放射線
画像読取器40の撮像パネル41の間に被写体5が位置
するものとされて、放射線発生器30から放射された放
射線が被写体5に照射されると共に、被写体5を透過し
た放射線が撮像パネル41に入射される。
【0060】なお、放射線画像読取器40に替えて放射
線画像読取器60を用いる場合も同様であり、以下の説
明では、放射線画像読取器40を用いるものとして、放
射線画像読取器60を用いた場合の説明は省略する。
【0061】コントローラ10には、撮影が行われる被
写体5の識別や撮影に関する情報を示す管理情報が入力
装置27を用いて入力される。この入力装置27を用い
た管理情報の入力は、キーボードを操作したり、磁気カ
ード、バーコード、HIS(病院内情報システム:ネッ
トワークによる情報管理)等を利用して行われる。
【0062】この管理情報は、例えばID番号、氏名、
生年月日、性別、撮影日時、撮影部位及び撮影体位(例
えば、放射線を人体のどの部分にどの方向から照射した
か)、撮影方法(単純撮影、造影撮影、断層撮影、拡大
撮影等)、撮影条件(管電圧、管電流、照射時間、散乱
線除去グリッドの使用の有無等)等の情報から構成され
る。
【0063】また、撮影日時は、CPU11に内蔵され
ている時計機能を利用して、CPU11からカレンダや
時刻の情報を自動的に得ることもできる。なお、入力さ
れる管理情報は、その時点で撮影される被写体に関する
ものだけでもよく、一連の管理情報を予め入力しておい
て、入力順に被写体を撮影したり、必要に応じて入力さ
れた管理情報を読み出して用いるものとしてもよい。
【0064】放射線画像読取器40の電源スイッチがオ
ン状態とされると、コントローラ10からの制御信号C
TDに基づき、放射線画像読取器40の読取制御部48
や走査駆動部44によって撮像パネル41の初期化が行
われる。この初期化は、撮像パネル41から照射された
放射線量に応じた正しい電気信号を得るためのものであ
る。
【0065】放射線画像読取器40での撮像パネル41
の初期化が完了すると、放射線発生器30から放射線の
照射が可能とされる。ここで、放射線を照射するための
スイッチが放射線発生器30に設けられている場合、こ
のスイッチが操作されると、放射線発生器30から被写
体5に向けて放射線が所定時間だけ照射されると共に、
放射線の照射開始を示す信号DFSや照射完了を示す信
号DFEがコントローラ10に供給される。
【0066】この時、放射線画像読取器40の撮像パネ
ル41に照射される放射線の放射線量は、被写体5によ
る放射線吸収の度合いが異なるため、被写体5によって
変調される。撮像パネル41の検出素子412−(1,
1)〜412−(m,n)では、被写体5によって変調
された放射線に基づく電気信号が生成される。
【0067】次に、コントローラ10では、信号DFS
が供給されてから所定時間後、例えば放射線の照射時間
が0.1秒程度である時には、この照射時間よりも長い
時間(例えば約1秒)経過後、又は、信号DFEが供給
されてから直ちに、放射線画像読取器40で画像データ
DTの生成を開始するために制御信号CTDが放射線画
像読取器40の読取制御部48に供給される。
【0068】一方、放射線を照射するためのスイッチが
コントローラ10に設けられている場合、このスイッチ
が操作されると、放射線の照射を開始させるための照射
開始信号CSTが撮影制御部19を介して放射線発生器
30に供給されて、放射線発生器30から被写体5に向
けて放射線が所定時間だけ照射される。この照射時間
は、例えば管理情報に基づいて設定される。
【0069】次に、コントローラ10では、照射開始信
号CSTを出力してから所定時間後、放射線画像読取器
40で画像データの生成を開始するための制御信号CT
Dを放射線画像読取器40の読取制御部48に供給す
る。なお、コントローラ10では、放射線発生器30で
の放射線の照射終了を検出してから、放射線画像読取器
40で画像データの生成を開始するための制御信号CT
Dを放射線画像読取器40に供給するものとしてもよ
い。この場合には、放射線の照射中に画像データが生成
されてしまうことを防止できる。
【0070】放射線画像読取器40の読取制御部48で
は、コントローラ10から供給された画像データの生成
を開始するための制御信号CTDに基づいて走査制御信
号RCや出力制御信号SCが生成される。この走査制御
信号RCが走査駆動部44に供給されると共に、出力制
御信号SCが画像データ生成部46に供給されて、画像
データ生成部46から得られた画像データDTが読取制
御部48に供給される。この画像データDTは、読取制
御部48によってコントローラ10に送出される。
【0071】コントローラ10に供給された画像データ
DTは、撮影制御部19やフレームメモリ制御部16等
を介してフレームメモリ21に記憶される。このフレー
ムメモリ21に記憶された画像データを用いて画像表示
装置22に放射線画像を表示させることができる。
【0072】また、フレームメモリ21に記憶された画
像データを画像処理部26で処理して表示制御部15に
供給したり、画像処理が行われた画像データをフレーム
メモリ21に記憶させて、このフレームメモリ21に記
憶された画像データを表示制御部15に供給することに
より、輝度やコントラスト或いは鮮鋭度等が調整され
て、診断等に適した放射線画像を表示することもでき
る。また、画像処理が行われた画像データを外部機器1
00に供給することで、診断等に適した放射線画像のハ
ードコピーを得ることができる。
【0073】画像処理部26では、放射線量が異なるこ
とにより、撮像パネル41から出力された画像データの
レベルの分布が変動した場合であっても、常に安定した
放射線画像が得られるように画像データDTの正規化処
理が行われる。また、画像データのレベルの分布が変動
しても、診断等に適した濃度及びコントラストの放射線
画像を得るために正規化処理後の画像データである正規
化画像データDTregに対して階調処理が行われる。
【0074】更に、画像処理部26では、正規化画像デ
ータDTregに対して正規化放射線画像の鮮鋭度を制
御する周波数強調処理や、ダイナミックレンジの広い放
射線画像の全体を被写体の細かい構造部分のコントラス
トを低下させることなく、見やすい濃度範囲内に収める
ためのダイナミックレンジ圧縮処理を行なうものとして
もよい。
【0075】本発明は上述したような装置を用いて被写
体の放射線が実質的に照射されなかった遮蔽領域を決定
し、それ以外の領域に関心領域を設定し、関心領域内の
画像データを得て、所定の処理条件に基づいて画像処理
を行なうものである。
【0076】以下に示す画像処理の主体は、例えば図4
の画像処理部26又はCPU11である。ここでは、画
像処理の基本となる照射野認識処理について先ず説明す
る。 (a)照射野認識処理 階調処理を行なう際、関心領域の認識の前に照射野認識
処理が行われる。
【0077】先ず、本発明の前提となる照射野認識処理
について説明する。放射線画像の撮影に際しては、例え
ば診断に必要とされない部分に放射線が照射されないよ
うにするため、或いは診断に必要とされない部分に放射
線が照射されて、この部分で散乱された放射線が診断に
必要とされる部分に入力されて分解能が低下することを
防止するため、被写体Mの一部や放射線発生源30に鉛
板等の放射線非透過物質を設置して、被写体Mに対する
放射線の照射野を制限する照射野絞りが行なわれる。
【0078】この照射野絞りが行なわれた場合、照射野
内領域と照射野外領域の画像データを用いてレベルの変
換処理やその後の階調処理を行なうものとすると、照射
野外領域の画像データによって、照射野内の診断に必要
とされる部分の画像処理が適正に行われなくなってしま
う。このため、照射野内領域と照射野外領域を判別する
照射野認識処理が行なわれる。
【0079】照射野認識では、例えば特開昭63−25
9538号で示される方法が用いられて、図5の(A)
に示すように撮像面上の所定の位置Pから撮像面の端部
側に向かう線分上の画像データを用いて、例えば微分処
理が行なわれる。この微分処理によって得られた微分信
号Sdは、(B)に示すように照射野エッジ部で信号レ
ベルが大きくなるため、微分信号Sdの信号レベルを判
別して1つの照射野エッジ候補点EP1が求められる。
【0080】この照射野エッジ候補点を求める処理を、
撮像面上の所定の位置を中心として放射状に行なうこと
により、複数の照射野エッジ候補点EP1〜EPkが求
められる。このようにして得られた複数の照射野エッジ
候補点EP1〜EPkの隣接するエッジ候補点を直線或
いは曲線で結ぶことにより照射野エッジ部が求められ
る。
【0081】また、特開平5−7579号で示される方
法を用いることもできる。この方法では、撮像面を複数
の小領域に分割した時、照射野絞りによって放射線の照
射が遮られた照射野外の小領域では、略一様に放射線の
放射線量が小さくなり画像データの分散値が小さくな
る。
【0082】また、照射野内の小領域では、被写体によ
って放射線量が変調されることから、照射野外に比べて
分散値が高くなる。更に、照射野エッジ部を含む小領域
では最も放射線量が小さい部分と被写体によって変調さ
れた放射線量の部分が混在することから、分散値は最も
高くなる。このことから、分散値によって照射野エッジ
部を含む小領域が判別される。
【0083】また、特開平7−181609号で示され
る方法を用いることもできる。この方法では、画像デー
タを所定の回転中心に関して回転移動させて、平行状態
検出手段によって照射野の境界線が画像上に設定された
直交座標の座標軸と平行となるまで回転を行なうものと
し、平行状態が検出されると、直線方程式算出手段によ
って回転角度と回転中心から境界線までの距離によって
回転前の境界の直線方程式が算出される。
【0084】その後、複数の境界線に囲まれる領域を直
線方程式から決定することで、照射野の領域を判別する
ことができる。また、照射野エッジ部が曲線である場合
には、境界点抽出手段で画像データに基づき例えば1つ
の境界点を抽出し、この境界点の周辺の境界候補点群か
ら次の境界点を抽出する。以下、同様に境界点の周辺の
境界候補点群から境界点を順次抽出することにより、照
射野エッジ部が曲線であっても判別することができる。 (b)放射線が遮蔽された領域の決定 遮蔽領域情報入力手段 1)座標等の入力による手法 オペレータが座標等の位置を表わす数値等を入力するこ
とで遮蔽領域を決定する。例えば、ディスプレイ上にグ
リッド線等で座標を表示し、オペレータは遮蔽領域を多
角形としてその座標を入力することで決定することもで
きる。また、予め画像内を幾つかの領域に分け、その各
領域に番号を振り、オペレータは遮蔽領域をその領域の
番号を入力することで決定することもできる。
【0085】また、オペレータが除去したい領域が存在
すると判断した場合には、初期値として適当に画像上に
表示された遮蔽領域の大きさ及び位置の変更を入力する
入力手段(例えば位置を上方向に移動、領域を横方向に
拡大等)により領域を決定することもできる。
【0086】2)オペレータがディスプレイ上で防護具
を指定する(タッチパネル)方法ディスプレイ上に表示
されている画像から、オペレータが防護具を示している
領域をタッチして指定することにより、遮蔽領域を決定
する。
【0087】1)及び2)については、オペレータがそ
の位置を正確に入力しなくても、例えば、遮蔽領域の中
心付近を入力すると、後は自動的に画像処理部26がそ
の位置を中心とした遮蔽領域を自動的に認識するという
半自動的手段も考えられる。
【0088】この実施の形態例によれば、放射線が実質
的に照射されなかった遮蔽領域を遮蔽領域情報入力手段
により決定することで、遮蔽領域以外のオペレータの所
望する領域内に関心領域(ROI)を設定することがで
き、安定して処理を行なうことが可能となる。
【0089】遮蔽領域自動認識手段 1)胸部正面 図6は胸部正面での放射線遮蔽領域決定の説明図で、既
に放射線画像処理部でディジタル画像データとして画像
処理部26に取り込まれた状態である。図において、8
0が防護具である。胸部正面画像では、防護具等の放射
線を遮蔽する器具は、画像の下部(横隔膜より下の部
分)に位置するのが通常である。この位置的な情報を利
用し、次のような処理により放射線遮蔽領域除去を行な
う。
【0090】画像の上下1/3を除いた領域(図のAの
領域)の水平方向平均化プロファイルを調べ、その最小
値の位置を胸椎の位置とする。図のプロファイルで、縦
軸は画素値である。
【0091】上記胸椎位置の左右の所定の幅を胸椎領域
とし、胸椎上の垂直方向平均化プロファイルを取る(図
のB)。防護具等が使用されていない場合、プロファイ
ルの変化は非常に小さいのが通常である。しかしなが
ら、図に示すように防護具80等で放射線を遮蔽した領
域が存在する場合、その部分で非常に大きな画素値の変
化が起きる。
【0092】そこで、このプロファイルを画像下端から
画像上下間の1/2の部分まで調べ、3ライン以内に画
素値がプロファイルの最大値−最小値の1/5以上変化
する領域(図のC点)が存在した場合のみ、放射線遮蔽
領域が存在したと判定し、そのライン以下の領域は、放
射線遮蔽領域が存在する領域であり、診断上必要な領域
はラインより上に存在すると判断する。
【0093】2)股関節正面 図7は股関節正面放射線遮蔽領域決定の説明図である。
図で81が防護具である。股関節正面画像では、画像上
部中央に防護具81等が含まれている場合がある。先
ず、画像上端から10ライン毎の水平方向平均化プロフ
ァイルを作成する。
【0094】画像中央から左右にプロファイルを調べ、
3カラム(列)以内にプロファイルの最大値−最小値の
1/3以上変化するカラムが存在した場合、その領域A
を防護具等の放射線を遮蔽する領域が存在したと判断す
る。
【0095】上記放射線遮蔽領域が存在した場合のみ、
続けて10ライン下のプロファイルについても同様に調
べる。以上の操作で認識された放射線遮蔽領域以外の領
域が診断上必要な領域であると判断する。
【0096】この実施の形態例によれば、放射線が実質
的に照射されなかった遮蔽領域を自動的に決定し、その
領域を除く領域内に関心領域を設定することで、簡単な
操作で安定して処理を行なうことが可能となる。
【0097】また、プロファイルを使用することで、遮
蔽領域の正確な位置情報を得ることができるため、正確
に遮蔽領域以外の領域に関心領域を設定することが可能
となる。
【0098】上述の説明では、プロファイルを使用した
手法を挙げたが、他にも以下のような方法により、画像
内の放射線が遮蔽された領域を認識することが可能であ
る。 3)小領域内の画像データを調べる方法 防護具等で放射線が遮蔽された領域は、画素値の変化が
少なく、その分散値は非常に小さいのが通常である。こ
れを利用し、胸部正面では画像下端中央付近、股関節正
面では画像上端中央付近での小領域の分散値がしきい値
より小さい領域を求め、放射線遮蔽領域とすることがで
きる。
【0099】また、上記のように分散値を利用するので
はなく、小領域内の最大信号値と最小信号値の差を用い
ることもできる。更に、小領域内の最大信号値、最小信
号値の差ではなく、累積ヒストグラムの所定の割合の値
を比較することで判定することも可能である。
【0100】この他、遮蔽領域の境界部分を検出する手
法として、小領域内のヒストグラムの判別分析法による
分離度により境界部分を判定する方法も考えられる。遮
蔽領域の境界部分では、小領域内に信号値の極端に低い
遮蔽領域部分と、人体やそれ以外の遮蔽領域と比較する
と信号値の高い領域が含まれる。このため、判別分析法
により求めたヒストグラムの分離度は、遮蔽部分の境界
部に位置した小領域で非常に大きな値をとる。
【0101】このことを用いて遮蔽領域の境界を求め、
その境界で囲まれる領域を放射線遮蔽領域と認識するこ
とができる。また、この小領域内のヒストグラムの分離
度は判別分析法により求めるのではなく、小領域内のヒ
ストグラムの高信号値側の最頻度値と低信号値側の最頻
度値の差を用いてもよい。更に、小領域内のヒストグラ
ムの高信号値側と低信号値側の間に所定のしきい値以下
の領域が存在するかを調べることにより判定することも
可能である。
【0102】この実施の形態例によれば、分散値を使用
することで、遮蔽領域の正確な位置情報を得ることがで
きるため、正確に遮蔽領域以外の領域に関心領域を設定
することが可能となる。
【0103】4)境界点追跡法による方法(特開昭62
−26047号) 境界点追跡法を用いた防護具輪郭検出により、放射線遮
蔽領域を認識するものである。 (c)遮蔽領域自動認識手段の自動選択 遮蔽領域の有無やその位置は、患者の年齢や画像のサイ
ズによりある程度分類することができる。このため、撮
影条件や患者条件により、遮蔽領域自動認識手段を変更
することで、より正確な認識を行なうことができる。
【0104】また、遮蔽領域自動認識手段の種類とし
て、図8に示すようなものが考えられる。撮影に関する
患者情報による遮蔽領域自動認識手段の変更としては、
遮蔽領域自動認識手段アルゴリズムの変更、遮蔽領域自
動認識手段パラメータの変更、遮蔽領域認識を行なわな
い等が考えられ、これらの中で最も適したものを用いて
処理を行なう。 (d)遮蔽領域決定手段の選択 手動による選択 手動による選択例として、ディスプレイ上に切り替えの
ボタン等があり、オペレータは遮蔽領域自動認識の結果
を見て、その結果を利用するか、手動入力に切り替える
か判断を行なうという方法が考えられる。また、画像毎
に判断するのではなく、初期設定として自動認識と手動
入力の何れかを設定する方法も考えられる。
【0105】この実施の形態例によれば、遮蔽領域を遮
蔽領域情報入力手段から得るか、遮蔽領域自動認識手段
の何れかの手段で得るかを選択できるようにすること
で、必要がある場合にはオペレータの所望する領域を遮
蔽領域とすることができ、またそれ以外の場合には遮蔽
領域自動認識手段により得られた結果を用いることで、
簡単な操作で安定して処理を行なうことができる。
【0106】自動による選択 1)遮蔽領域判別手段 上記のプロファイルを使用する方法により領域を決定し
た場合には、上記の小領域の分散値を調べる手法により
領域が正しく指定されているかを確認でき、小領域の分
散を調べる方法で領域を決定した場合は、プロファイル
を使用する方法により領域が正しく指定されているかを
確認することができる。
【0107】上記のような手法により、遮蔽領域が正し
く認識されているかを判定し、正しく認識されていない
場合は、手動入力をオペレータに促し、その入力結果を
使用して処理を行なう。このようにすることで、オペレ
ータは、自動的に認識された遮蔽領域が誤っている場合
のみ手動入力を行なうだけでよい。
【0108】この実施の形態例によれば、自動遮蔽領域
認識手段により得られた結果が正しい領域であるかを判
別し、誤りである場合のみ、遮蔽領域情報入力手段から
得られた結果を用いるようにすることで、簡単な操作で
常に正しい遮蔽領域を認識することができる。 (e)ROI(関心領域)の設定 ここでは、胸隔へのROIの自動設定の方法について説
明する。胸隔へのROIの設定は、まず以下のステップ
S1〜S3によって左右のラインを決定する。 S1:画像データのうち全体に対して影響が低い画像上
下部及び照射野外部、遮蔽領域を省いた部分の垂直方向
平均化プロファイルを求める(図9の(b))。 S2:求められた垂直方向平均化プロファイルから、中
央部分の1/3の範囲(図中1/3*x〜2/3*x)
で信号値が最小値(Pc)を持つ点を正中線のカラム
(Xc)とする。 S3:左右それぞれ画像全体の1/3のカラム(図中2
/3*x,1/3*x)から画像の外側(左右方向)に
向かって、求められた垂直方向平均化プロファイルの値
がしきい値(Tl、Tr)以下の点を探し、最初の点を
肺野の左・右端(Xl、Xr)とする。
【0109】しきい値としては、前記Pcと画像全体の
1/3のカラムから垂直方向平均化プロファイルの値の
最大値(Plx、Prx)を画像の外側(左右方向)に
向かって更新し、 Tl=((kl−1)*Plx+Pc)/kl (1) Tr=((k2−1)*Prx+Pc)/k2 (2) とする。但し、k1、k2は定数である。
【0110】次に、以下のステップS4、S5によって
上下のラインを決定する。 S4:上のステップで決定した区間での水平方向平均化
プロファイルをとる(図9の(c))。 S5:上下それぞれ画像全体の1/4、1/2のライン
(図中1/4*y、1/2*y)から画像の外側(上下
方向)に向かって、求められた水平方向平均化プロファ
イルの値がしきい値以下の点を探し、最初の点を右肺野
の上・下端(Yt、Yb)とする。しきい値としては、
それぞれ画像全体の1/4*y〜1/2*y、1/2*
y〜4/5*yの範囲の水平方向平均化プロファイルの
値の最大値(Ptx、Pbx)とその最大値のラインか
ら画像の外側(上下方向)の範囲の水平方向平均化プロ
ファイルの値の最小値(Ptn、Pbn)を用いて Tt=((k3−1)*Ptx+Ptn)/k3 (3) Tb=((k4−1)*Pbx+Pbn)/k4 (4) とする。但し、k3、k4は定数である。また、以上の
式でしきい値を求めるのに用いたパラメータk1〜k4
は経験的に求められる。 (f)ヒストグラムの正規化及び階調処理 始めに、ROI内の画像データの累積ヒストグラムから
代表値D1,D2を設定する。代表値D1,D2は累積
ヒストグラムの所定の割合となる画像データのレベルと
して設定される。
【0111】累積ヒストグラムが所定の割合m1,m2
となる画像データのレベルである代表値D1,D2が設
定されると、予め設けられた正規化処理ルックアップテ
ーブルを参照して、図10に示すように代表値D1,D
2を所望のS1,S2にレベル変換する正規化処理が行
われる。図で縦軸はレベル、横軸は放射線量である。こ
こで、特性曲線CCは、放射線画像変換パネル54に照
射された放射線の放射線量に応じて出力される信号のレ
ベルを示している。
【0112】また、正規化処理ルックアップテーブル
は、放射線画像変換パネル54の特性曲線CCを示す関
数の逆関数を用いた演算によって生成されるものであ
る。なお、正規化ルックアップテーブルを用いることな
く演算処理によって正規化処理を行なうものとしてもよ
いことは勿論である。
【0113】この正規化処理によって、図11に示すよ
うに放射線が所望の基準値S1,S2の画像データを得
ることができる線量R1,R2よりも低い放射線量R
a,Rbであっても、所望の基準値S1,S2の画像デ
ータを得ることができるので、被写体の被曝量を軽減さ
せることができ、同時に被写体の体型の差による信号分
布のばらつきも補正することができる。
【0114】次に、正規化処理によって得られた正規化
画像データDTregを用いて階調処理が行われる。階
調処理では、例えば図12に示すような階調変換曲線が
用いられ、正規化画像データDTregの基準値S1,
S2をパラメータ値をレベルS1’,S2’として正規
化画像データDTregが出力画像データDToutに
変換される。このレベルS1’,S2’は、出力画像に
おける所定の輝度又は写真濃度と対応するものである。
【0115】階調変換曲線は、正規化画像データDTr
egの全信号領域にわたって連続な関数であることが好
ましく、またその微分関数も連続であることが好まし
い。また、全信号領域にわたって、その微分係数の符号
が一定であることが好ましい。
【0116】また、撮影部位や撮影体位、撮影条件撮影
方法等によって好ましい階調変換曲線の形状やレベルS
1’,S2’が異なることから、階調変換曲線は画像毎
にその都度作成してもよく、また、例えば特公平5−2
6138号で示されているように、予め複数の基本階調
変換曲線を記憶しておくものとし、何れかの基本階調変
換曲線を読み出して回転及び平行移動することにより所
望の階調変換曲線を容易に得ることができる。
【0117】なお、画像処理部26(図4参照)では、
複数の基本階調曲線に対応する階調処理ルックアップテ
ーブルが設けられており、正規化画像データDTreg
に基づいて階調処理ルックアップテーブルを参照して得
られた画像データを基本階調変換曲線の回転及び平行移
動に応じて補正することで階調変換が行われた出力画像
データDToutを得ることができる。なお、階調変換
処理では、2つの基準値S1,S2を用いるだけでな
く、1個の基準値や3個以上の基準値を用いるものとし
てもよい。
【0118】ここで、基本階調曲線の選択や基本階調曲
線の回転及び平行移動は、撮影部位や撮影体位、撮影条
件、撮影方法等に基づいて行われる。これらの情報が管
理情報として入力されている場合には、この管理情報を
利用することで、容易に基本階調曲線を選択することが
できると共に、基本階調曲線の回転方向及び平行移動の
移動量を決定することができる。また、撮影部位や撮影
体位、撮影条件、撮影方法に基づいて基準値S1,S2
のレベルを変更するものとしてもよい。更に、基本階調
曲線の選択や基本階調曲線の回転或いは平行移動は、画
像表示装置の種類や画像出力のための外部機器の種類に
関する情報に基づいて行なうものとしてもよい。これ
は、画像の出力方式に依存して、好ましい階調が異なる
場合があるためである。
【0119】この実施の形態例によれば、実質的に放射
線が照射されなかった遮蔽領域を認識し、遮蔽領域以外
の領域に設定した関心領域内のデータを用いて階調処理
を行なうことで、診断上より好ましい階調を得ることが
可能となる。 (g)周波数強調処理 次に、周波数強調処理及びダイナミックレンジ圧縮処理
について説明する。周波数強調処理では、例えば(5)
式に示す非鮮鋭マスク処理によって鮮鋭度を制御するた
めに、関数Fが特公昭62−62373号や特公昭62
−62376号で示される方法によって定められる。
【0120】 Soua=Sorg+F(Sorg−Sus) (5) なお、Souaは処理後のデータ、Sorgは周波数強
調処理前の画像データであり、Susは周波数強調処理
前の画像データを平均化処理等によって求められた非鮮
鋭データである。
【0121】この周波数強調処理では、例えばF(So
rg−Sus)がβ×(Sorg−Sus)とされて、
β(強調係数が)図13に実線で示されるように基準値
T1,T2間でほぼ線形に変化される。また、図14の
実線で示すように、値A,Bを設定して、低輝度を強調
する場合には基準値T1〜値Aまでのβが最大とされ
て、値B〜基準値T2まで最小とされる。
【0122】また、値A〜値Bまでは、βがほぼ線形に
変化される。高輝度を強調する場合には、破線で示すよ
うに、基準値T1〜値Aまでのβが最小とされて、値B
〜基準値T2まで最大とされる。また、値A〜値Bまで
は、βがほぼ線形に変化される。なお、図示していない
が、中輝度を強調する場合には、値A〜値Bのβが最大
とされる。このように、周波数強調処理では、関数Fに
よって任意の輝度部分の鮮鋭度を制御することができ
る。
【0123】また、周波数強調処理の方法は、上記非鮮
鋭マスク処理に限られるものではなく、特開平9−44
645号で示される多重解像度法等の手法を用いてもよ
い。なお、周波数強調処理では、強調する周波数帯域や
強調の程度は、階調処理での基本階調曲線の選択等と同
様に、撮影部位や撮影体位、撮影条件、撮影方法等に基
づいて設定される。
【0124】この実施の形態例によれば、実質的に放射
線が照射されなかった遮蔽領域を認識し、遮蔽領域以外
の領域に設定した関心領域内のデータを用いて周波数強
調処理を行なうことで、診断上より好ましい画像を得る
ことが可能となる。 (h)ダイナミックレンジ圧縮処理 ダイナミックレンジ圧縮処理では、(6)式に示す圧縮
処理によって見やすい濃度範囲に収める制御を行なうた
め、関数Gが特許公報第266318号で示される方法
によって定められる。
【0125】 Stb=Sorg+G(Sus) (6) なお、Stbは処理後の画像データ、Sorgはダイナ
ミックレンジ圧縮処理前の画像データ、Susはダイナ
ミックレンジ圧縮処理前の画像データを平均化処理等に
よって求められた非鮮鋭データである。
【0126】ここで、G(Sus)は、図15の(A)
に示すように、非鮮鋭データSusがレベルLaよりも
小さくなるとG(Sus)が増加するような特性を有す
る場合、低濃度領域の濃度が高いものとされて、図15
の(B)に示す画像データSorgは図15の(C)に
示すように低濃度側のダイナミックレンジが圧縮された
画像データStbとされる。
【0127】また、G(Sus)は、図15(D)に示
すように、非鮮鋭データSusがレベルLbよりも小さ
くなると、G(Sus)が減少するような特性を有する
場合には、高濃度領域の濃度が高いものとされて、図1
5(B)に示す画像データSorgは図15(E)に示
すように高濃度側のダイナミックレンジが圧縮される。
なお、ダイナミックレンジ圧縮処理も、撮影部位や撮影
体位、撮影条件、撮影方法等に基づいて補正周波数帯域
や補正の程度が設定される。
【0128】この実施の形態例によれば、実質的に放射
線が照射されなかった遮蔽領域を認識し、遮蔽領域以外
の領域に設定した関心領域内のデータを用いてダイナミ
ックレンジ圧縮処理を行なうことで、診断上より好まし
い画像を得ることが可能となる。
【0129】ここで、前述した周波数強調処理やダイナ
ミックレンジ圧縮処理での処理条件である基準値T1,
T2及び値A,B或いはレベルLa,Lbは代表値D
1,D2の解決方法と同様な方法で求められる。
【0130】これらの場合において、入力又は認識され
た遮蔽領域を表示する遮蔽領域表示手段を有するように
することができる。これによれば、実質的に放射線が照
射されなかった遮蔽領域を表示することで、オペレータ
はその位置を確認しながら処理を行なうことが可能とな
る。
【0131】なお、処理条件を決定するために用いる画
像データは、例えば間引き処理した画像データを用いる
ものとしてもよい。この場合には、データ量が少なくな
るので、処理速度の向上及びメモリ容量等の低減を図る
ことができる。この場合、間引きによる縮小画像の実効
画素サイズが0.4mm〜10.0mm、好ましくは
1.0mm〜6.0mmとなるように間引きされた画像
データを用いることが好ましい。
【0132】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よれば、以下の効果が得られる。 (1)請求項1によれば、人体を透過した放射線に基づ
いて放射線画像の画像データを生成する画像データ生成
手段と、遮蔽領域を決定する遮蔽領域決定手段と、該遮
蔽領域決定手段により得られた認識結果に基づいて放射
線画像中の人体内の所望の関心領域を認識する関心領域
認識手段と、前記関心領域内の画像情報に基づいて画像
データの処理条件を決定する画像処理条件決定手段とを
有し、前記画像処理条件を用いて画像データの処理を行
なうことにより、放射線が実質的に照射されなかった遮
蔽領域を決定し、その領域を除く領域内に関心領域を設
定することで、安定して処理を行なうことが可能とな
る。
【0133】(2)請求項2によれば、前記遮蔽領域決
定手段として、遮蔽領域を自動的に認識する遮蔽領域自
動認識手段を有し、該遮蔽領域自動認識手段により、決
定された画像情報に基づいて画像処理条件を決定するこ
とにより、放射線が実質的に照射されなかった遮蔽領域
を自動的に決定し、その領域を除く領域内に関心領域を
設定することで、簡単な操作で安定して処理を行なうこ
とが可能となる。
【0134】(3)請求項3によれば、遮蔽領域の位置
を入力する遮蔽領域情報入力手段を有し、該遮蔽領域情
報入力手段により、決定された画像情報に基づいて画像
処理条件を決定することにより、放射線が実質的に照射
されなかった遮蔽領域を遮蔽領域情報入力手段により決
定することで、オペレータの所望する領域内に関心領域
を設定することができ、安定して処理を行なうことが可
能となる。
【0135】(4)請求項4によれば、遮蔽領域の位置
を入力する遮蔽領域情報入力手段と、遮蔽領域を自動的
に認識する遮蔽領域自動認識手段と、前記遮蔽領域決定
手段として、遮蔽領域情報入力手段又は遮蔽領域自動認
識手段のいずれの手段で決定するかを選択する遮蔽領域
決定手段の選択手段とを具備し、該遮蔽領域決定手段の
選択手段により、選択された手段により決定された遮蔽
領域内の画像情報に基づいて画像処理条件を決定するこ
とにより、遮蔽領域を遮蔽領域情報入力手段から得る
か、遮蔽領域自動認識手段の何れかの手段で得るかを選
択できるようにすることで、必要がある場合にはオペレ
ータの所望する領域を遮蔽領域とすることができ、ま
た、それ以外の場合は遮蔽領域自動認識手段より得られ
た結果を用いることで、簡単な操作で安定して処理を行
なうことができる。
【0136】(5)請求項5によれば、遮蔽領域が誤り
であると判断された場合は、遮蔽領域情報入力手段によ
り得られた遮蔽領域に基づいて画像処理条件を決定する
ことにより、自動遮蔽領域認識手段により得られた結果
が正しい領域であるかを判別し、誤りである場合のみ、
遮蔽領域情報入力手段から得られた結果を用いるように
することで、簡単な操作で常に正しい遮蔽領域を認識す
ることができる。
【0137】(6)請求項6によれば、複数の前記遮蔽
領域認識手段および撮影に関する管理情報を記憶する撮
影情報記憶手段を有し、前記遮蔽領域認識手段は、前記
撮影情報記憶手段により記憶された撮影に関する情報に
基づいて前記複数の遮蔽領域認識手段から決定されるこ
とにより、撮影に関する情報に基づいて複数の遮蔽領域
認識手段を選択することで、最も適した遮蔽領域認識手
段を用いることができるため、より正確に処理を行なう
ことが可能となる。
【0138】(7)請求項7によれば、放射線画像のプ
ロファイルを作成するプロファイル作成手段及び、前記
プロファイル作成手段の結果より遮蔽領域を決定する遮
蔽領域決定手段を有することにより、プロファイルを使
用することで、遮蔽領域の正確な位置情報を得ることが
できるため、正確に遮蔽領域以外の領域に関心領域を設
定することが可能となる。
【0139】(8)請求項8によれば、遮蔽領域自動認
識手段が、放射線画像に小領域を設定する小領域設定手
段を有し、該小領域設定手段によって得られた各小領域
内のデータを用いて遮蔽領域を決定することにより、小
領域を設定し、設定した小領域内のデータを用いて遮蔽
領域の位置を決定することで、正確な位置情報を得るこ
とができる。
【0140】(9)請求項9によれば、前記小領域設定
手段によって得られた各小領域内のデータを用いて遮蔽
領域を決定する手段が、該小領域内の画素値を統計的に
解析する統計的解析手段を有することにより、小領域を
設定し、設定した小領域内のデータを統計的に解析する
ことで正確な遮蔽領域の位置情報を得ることができる。
【0141】(10)請求項10によれば、前記統計的
解析手段が分散値を求めることであることにより、前記
統計的解析手段が分散値を用いて、正確な遮蔽領域の位
置情報を得ることができる。
【0142】(11)請求項11によれば、前記画像処
理が階調処理であることにより、実質的に放射線が照射
されなかった遮蔽領域を認識し、遮蔽領域以外の領域に
設定した関心領域内のデータを用いて階調処理を行なう
ことで診断上より好ましい階調を得ることが可能とな
る。
【0143】(12)請求項12によれば、前記画像処
理がダイナミックレンジ圧縮処理であることにより、実
質的に放射線が照射されなかった遮蔽領域を認識し、遮
蔽領域以外の領域に設定した関心領域内のデータを用い
てダイナミックレンジ圧縮処理を行なうことで、診断上
より好ましい画像を得ることが可能となる。
【0144】(13)請求項13によれば、前記画像処
理が周波数強調処理であることにより、放射線が照射さ
れなかった遮蔽領域を認識し、遮蔽領域以外の領域に設
定した関心領域内のデータを用いて周波数強調処理を行
なうことで、診断上より好ましい画像を得ることが可能
となる。
【0145】(14)請求項14によれば、入力又は認
識された遮蔽領域を表示する遮蔽領域表示手段を有する
ことにより、実質的に放射線が照射されなかった遮蔽領
域を表示することで、、オペレータはその位置を確認し
ながら処理を行なうことが可能となる。
【0146】このように、本発明によれば、画像内の放
射線が遮蔽された領域を認識し、その領域を除いた部分
内でROIを設定することによりROI認識精度を向上
させ、安定した画像処理を行なうことができる放射線画
像処理装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】放射線画像処理装置の構成を示す図である。
【図2】放射線画像読取器の構成を示す図である。
【図3】他の放射線画像読取器を用いた構成を示す図で
ある。
【図4】コントローラの構成を示す図である。
【図5】照射野認識処理の説明図である。
【図6】胸部正面での放射線遮蔽領域決定の説明図であ
る。
【図7】股関節正面放射線遮蔽領域決定の説明図であ
る。
【図8】遮蔽領域認識手段の説明図である。
【図9】胸隔へのROIの自動設定の説明図である。
【図10】レベル変換の説明図である。
【図11】正規化処理の説明図である。
【図12】階調変換特性の説明図である。
【図13】強調係数と画像データの関係を示す図であ
る。
【図14】強調係数と画像データの関係を示す図であ
る。
【図15】ダイナミックレンジ圧縮処理の説明図であ
る。
【符号の説明】
61 変換パネル 62 光ビーム発生部 63 走査部 64 反射鏡 65 集光体 66 フィルタ 70 電流/電流変換部 71 増幅部 72 A/D変換部 75 読取制御部 76 高圧電源 80 画像処理装置 81 CPU 82 インタフェース83 プリンタ

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 人体を透過した放射線に基づいて放射線
    画像の画像データを生成する画像データ生成手段と、 放射線画像中の放射線が実質的に照射されなかった遮蔽
    領域を決定する遮蔽領域決定手段と、 該遮蔽領域決定手段により得られた認識結果に基づいて
    放射線画像中の人体内の所望の関心領域を認識する関心
    領域認識手段と、 前記関心領域内の画像情報に基づいて画像データの処理
    条件を決定する画像処理条件決定手段とを有し、 前記画像処理条件を用いて画像データの処理を行なうこ
    とを特徴とする放射線画像処理装置。
  2. 【請求項2】 前記遮蔽領域決定手段として、実質的に
    放射線が照射されなかった遮蔽領域を自動的に認識する
    遮蔽領域自動認識手段を有し、 該遮蔽領域自動認識手段により、決定された画像情報に
    基づいて画像処理条件を決定することを特徴とする請求
    項1記載の放射線画像処理装置。
  3. 【請求項3】 前記遮蔽領域決定手段として、放射線画
    像中の放射線が実質的に照射されなかった遮蔽領域の位
    置を入力する遮蔽領域情報入力手段を有し、 該遮蔽領域情報入力手段により、決定された画像情報に
    基づいて画像処理条件を決定することを特徴とする請求
    項1記載の放射線画像処理装置。
  4. 【請求項4】 前記遮蔽領域決定手段として、放射線画
    像中の放射線が実質的に照射されなかった遮蔽領域の位
    置を入力する遮蔽領域情報入力手段と、 実質的に放射線が照射されなかった遮蔽領域を自動的に
    認識する遮蔽領域自動認識手段と、 前記遮蔽領域決定手段として、遮蔽領域情報入力手段又
    は遮蔽領域自動認識手段のいずれの手段で決定するかを
    選択する遮蔽領域決定手法の選択手段とを具備し、 該遮蔽領域決定手法の選択手段により、選択された手段
    により決定された遮蔽領域内の画像情報に基づいて画像
    処理条件を決定することを特徴とする請求項1記載の放
    射線画像処理装置。
  5. 【請求項5】 前記遮蔽領域認識手段により認識された
    遮蔽領域が正しい領域であるかを判別する遮蔽領域判別
    手段を有し、 該遮蔽領域判別手段により、遮蔽領域が誤りであると判
    断された場合は、遮蔽領域情報入力手段により得られた
    遮蔽領域に基づいて画像処理条件を決定することを特徴
    とする請求項4記載の放射線画像処理装置。
  6. 【請求項6】 複数の前記遮蔽領域認識手段および撮影
    に関する管理情報を記憶する撮影情報記憶手段を有し、 前記遮蔽領域認識手段は、前記撮影情報記憶手段により
    記憶された撮影に関する情報に基づいて前記複数の遮蔽
    領域認識手段から決定されることを特徴とする請求項1
    乃至5の何れかに記載の放射線画像処理装置。
  7. 【請求項7】 前記遮蔽領域自動認識手段が、 放射線画像のプロファイルを作成するプロファイル作成
    手段及び、 前記プロファイル作成手段の結果より遮蔽領域を決定す
    る遮蔽領域決定手段を有することを特徴とする請求項1
    乃至2、請求項4乃至6の何れかに記載の放射線画像処
    理装置。
  8. 【請求項8】 前記遮蔽領域自動認識手段が、放射線画
    像に小領域を設定する小領域設定手段を有し、 該小領域設定手段によって得られた各小領域内のデータ
    を用いて遮蔽領域を決定することを特徴とする請求項1
    乃至2、請求項4乃至6の何れかに記載の放射線画像処
    理装置。
  9. 【請求項9】 前記小領域設定手段によって得られた各
    小領域内のデータを用いて遮蔽領域を決定する手段が、
    該小領域内の画素値を統計的に解析する統計的解析手段
    を有することを特徴とする請求項8記載の画像処理装
    置。
  10. 【請求項10】 前記統計的解析手段が分散値を求める
    ことであることを特徴とする請求項9記載の画像処理装
    置。
  11. 【請求項11】 前記画像処理が階調処理であることを
    特徴とする請求項1乃至8の何れかに記載の放射線画像
    処理装置。
  12. 【請求項12】 前記画像処理がダイナミックレンジ圧
    縮処理であることを特徴とする請求項1乃至8の何れか
    に記載の放射線画像処理装置。
  13. 【請求項13】 前記画像処理が周波数強調処理である
    ことを特徴とする請求項1乃至8の何れかに記載の放射
    線画像処理装置。
  14. 【請求項14】 入力又は認識された遮蔽領域を表示す
    る遮蔽領域表示手段を有することを特徴とする請求項1
    乃至13の何れかに記載の放射線画像処理装置。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005109867A (ja) * 2003-09-30 2005-04-21 Konica Minolta Medical & Graphic Inc 画像処理方法および画像処理装置ならびに画像処理プログラム
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