JP2001028227A - 電流ヒュ−ズエレメント - Google Patents
電流ヒュ−ズエレメントInfo
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Abstract
(57)【要約】
【課題】Znの合金化に頼ることなく実質的にZn単体
をヒュ−ズエレメント本体とする電流遮断特性及び加工
性に優れた電流ヒュ−ズエレメントを提供する。 【解決手段】Zn単体またはZnが95重量%以上のZ
n合金製の線径30μm〜200μmの金属細線1また
は厚み20μm〜150μmで、巾が50μm〜300
0μm金属リボンの表面に融点が300℃以上の厚み
0.1μm〜20μmの酸素遮断金属膜2、例えばN
i、Cu、Pd、Sn、In、Al、Ag、Au等の金
属膜を設けた。
をヒュ−ズエレメント本体とする電流遮断特性及び加工
性に優れた電流ヒュ−ズエレメントを提供する。 【解決手段】Zn単体またはZnが95重量%以上のZ
n合金製の線径30μm〜200μmの金属細線1また
は厚み20μm〜150μmで、巾が50μm〜300
0μm金属リボンの表面に融点が300℃以上の厚み
0.1μm〜20μmの酸素遮断金属膜2、例えばN
i、Cu、Pd、Sn、In、Al、Ag、Au等の金
属膜を設けた。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子部品用の電流ヒ
ュ−ズエレメントに関し、特にコンデンサやICまたは
半導体装置等の電子部品に内蔵させて使用する電流ヒュ
−ズエレメントとして有用なものである。
ュ−ズエレメントに関し、特にコンデンサやICまたは
半導体装置等の電子部品に内蔵させて使用する電流ヒュ
−ズエレメントとして有用なものである。
【0002】
【従来の技術】コンデンサやICまたは半導体装置に内
蔵させて使用する電流ヒュ−ズエレメントは速動型であ
る。電流ヒュ−ズは、タイムラグ溶断型、普通溶断型、
速動溶断型に大別でき、それぞれ溶断特性を異にしてい
る。これらの特性中、速動溶断型の溶断特性は、溶断電
流をI、溶断時間をtm、ヒュ−ズエレメントの融点を
Tm、同じく抵抗をR、同じく熱容量をC、周囲温度を
θとすると、
蔵させて使用する電流ヒュ−ズエレメントは速動型であ
る。電流ヒュ−ズは、タイムラグ溶断型、普通溶断型、
速動溶断型に大別でき、それぞれ溶断特性を異にしてい
る。これらの特性中、速動溶断型の溶断特性は、溶断電
流をI、溶断時間をtm、ヒュ−ズエレメントの融点を
Tm、同じく抵抗をR、同じく熱容量をC、周囲温度を
θとすると、
【数1】 tm=C(Tm−θ)/(RI2) で与えられる。
【0003】上記コンデンサ等の電子部品に内蔵させる
電流ヒュ−ズにおいては、溶断時間tmをできるだけ短
くするために、融点Tmの低い金属を使用することが要
求される。しかしながら、電子部品がはんだ付けによっ
て実装されるので、その融点がはんだ付けとの関係で制
約される。而して、上記コンデンサ用等の電子部品用電
流ヒュ−ズには、融点300℃以上のPb−Sn−Ag
合金が伝統的に使用されてきた。しかしながら、鉛が生
体系に悪影響を及ぼす畏れがあり、近来では環境対策
上、鉛フリ−ヒュ−ズエレメントの出現が要請されるに
至り、上記融点上の条件を充足するZn系合金を上記電
子部品用ヒュ−ズエレメントとして使用することが提案
されている。例えば、アルミニウムを0.5〜17重量
%を含有し残部がZnであるZn合金を電流ヒュ−ズエ
レメントとして使用すること(特開平10−13469
8号)、純Znに5重量%以下の銅を添加したZn合金
を電流ヒュ−ズエレメントとして使用すること(特開昭
53−138918号)が提案されている。
電流ヒュ−ズにおいては、溶断時間tmをできるだけ短
くするために、融点Tmの低い金属を使用することが要
求される。しかしながら、電子部品がはんだ付けによっ
て実装されるので、その融点がはんだ付けとの関係で制
約される。而して、上記コンデンサ用等の電子部品用電
流ヒュ−ズには、融点300℃以上のPb−Sn−Ag
合金が伝統的に使用されてきた。しかしながら、鉛が生
体系に悪影響を及ぼす畏れがあり、近来では環境対策
上、鉛フリ−ヒュ−ズエレメントの出現が要請されるに
至り、上記融点上の条件を充足するZn系合金を上記電
子部品用ヒュ−ズエレメントとして使用することが提案
されている。例えば、アルミニウムを0.5〜17重量
%を含有し残部がZnであるZn合金を電流ヒュ−ズエ
レメントとして使用すること(特開平10−13469
8号)、純Znに5重量%以下の銅を添加したZn合金
を電流ヒュ−ズエレメントとして使用すること(特開昭
53−138918号)が提案されている。
【0004】これらの従来技術は、アルミニウムや銅を
添加することにより、式における抵抗値Rを高くする
か、または融点Tmを低くすることにより溶断時間tm
を短くし、かつアルミニウムや銅の添加量を制限するこ
とにより金属細線やリボンへの加工性を保証しようとし
ている。しかしながら、本発明者の検討結果によれば、
Znに他の金属を添加してヒュ−ズの電流溶断特性を改
善しようとする場合、他金属の添加量を多くすると融点
が高くなり、加工性も低下し、実質的に単体Zn使用の
場合と差がないか、むしろ劣ることが多い。
添加することにより、式における抵抗値Rを高くする
か、または融点Tmを低くすることにより溶断時間tm
を短くし、かつアルミニウムや銅の添加量を制限するこ
とにより金属細線やリボンへの加工性を保証しようとし
ている。しかしながら、本発明者の検討結果によれば、
Znに他の金属を添加してヒュ−ズの電流溶断特性を改
善しようとする場合、他金属の添加量を多くすると融点
が高くなり、加工性も低下し、実質的に単体Zn使用の
場合と差がないか、むしろ劣ることが多い。
【0005】そこで、本発明者はZn単体の母材をタン
タルコンデンサ用ヒュ−ズエレメントとして使用するこ
とを検討すべく、Zn単体のヒュ−ズエレメントを製作
し、その電流遮断特性を試験したところ、ヒュ−ズエレ
メント表面に生じた酸化膜が溶断特性を悪化しており、
この酸化膜の関与を排除すれば溶断特性に優れたヒュ−
ズエレメントを得ることができることを知った。すなわ
ち、Znは酸化還元電位が低くイオン化傾向の大きい金
属であるために酸化され易く、前記タンタルコンデンサ
用ヒュ−ズエレメントの径が極めて細い(50〜100
μm)ために、その線径に対して前記酸化膜の厚みが占
める割合がかなり大きく、芯のZn材が溶融してもZn
よりも高融点の前記酸化膜のさやがヒュ−ズエレメント
の溶断を阻止して式におけるヒュ−ズエレメントの融
点Tmを実質的に高め、他方、酸化膜のさやの形成によ
る抵抗値の増加が期待できずに式における抵抗Rが殆
ど高くならず、結局式において、抵抗Rの増加による
溶断時間tmの減少よりも融点Tmの増加による溶断時
間tmの増大が勝り、全体として溶断時間tmが長くな
ることを知った。
タルコンデンサ用ヒュ−ズエレメントとして使用するこ
とを検討すべく、Zn単体のヒュ−ズエレメントを製作
し、その電流遮断特性を試験したところ、ヒュ−ズエレ
メント表面に生じた酸化膜が溶断特性を悪化しており、
この酸化膜の関与を排除すれば溶断特性に優れたヒュ−
ズエレメントを得ることができることを知った。すなわ
ち、Znは酸化還元電位が低くイオン化傾向の大きい金
属であるために酸化され易く、前記タンタルコンデンサ
用ヒュ−ズエレメントの径が極めて細い(50〜100
μm)ために、その線径に対して前記酸化膜の厚みが占
める割合がかなり大きく、芯のZn材が溶融してもZn
よりも高融点の前記酸化膜のさやがヒュ−ズエレメント
の溶断を阻止して式におけるヒュ−ズエレメントの融
点Tmを実質的に高め、他方、酸化膜のさやの形成によ
る抵抗値の増加が期待できずに式における抵抗Rが殆
ど高くならず、結局式において、抵抗Rの増加による
溶断時間tmの減少よりも融点Tmの増加による溶断時
間tmの増大が勝り、全体として溶断時間tmが長くな
ることを知った。
【0006】本発明の目的は、上記電流ヒュ−ズの検討
結果に基づき、Znの合金化に頼ることなく実質的にZ
n単体をヒュ−ズエレメント本体とする電流遮断特性及
び加工性に優れた電流ヒュ−ズエレメントを提供するこ
とにある。
結果に基づき、Znの合金化に頼ることなく実質的にZ
n単体をヒュ−ズエレメント本体とする電流遮断特性及
び加工性に優れた電流ヒュ−ズエレメントを提供するこ
とにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係る電流ヒュ−
ズエレメントは、Zn単体またはZnが95重量%以上
のZn合金製の線径30μm〜200μmの金属細線ま
たは厚み20μm〜150μmで、巾が50μm〜30
00μm金属リボンの表面に融点が300℃以上の厚み
0.1μm〜20μmの酸素遮断金属膜、例えばNi、
Cu、Pd、Sn、In、Al、Ag、Au等の金属膜
を設けたことを特徴とする構成である。
ズエレメントは、Zn単体またはZnが95重量%以上
のZn合金製の線径30μm〜200μmの金属細線ま
たは厚み20μm〜150μmで、巾が50μm〜30
00μm金属リボンの表面に融点が300℃以上の厚み
0.1μm〜20μmの酸素遮断金属膜、例えばNi、
Cu、Pd、Sn、In、Al、Ag、Au等の金属膜
を設けたことを特徴とする構成である。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ本発明の
実施の形態について説明する。図1は本発明に係る電流
ヒュ−ズエレメントを示している。図1において、1は
Zn単体を母材とした線径30μmφ〜200μmφ、
好ましくは50μmφ〜100μmφのヒュ−ズエレメ
ント本体である。このZn単体は純度を高くするほど加
工性がよくなるので、99.99%以上とすることが好
ましい。2は融点が300℃以上で厚みが0.1μm〜
20μm、好ましくは1μm〜5μmの酸素遮断金属膜
であり、例えばZnよりもイオン化傾向の低い金属乃至
はイオン化傾向がZnに近接する金属であるNi、C
u、In、Alの何れかを使用することができ、または
Ag、Au、Pd、Sn等の使用も可能である。
実施の形態について説明する。図1は本発明に係る電流
ヒュ−ズエレメントを示している。図1において、1は
Zn単体を母材とした線径30μmφ〜200μmφ、
好ましくは50μmφ〜100μmφのヒュ−ズエレメ
ント本体である。このZn単体は純度を高くするほど加
工性がよくなるので、99.99%以上とすることが好
ましい。2は融点が300℃以上で厚みが0.1μm〜
20μm、好ましくは1μm〜5μmの酸素遮断金属膜
であり、例えばZnよりもイオン化傾向の低い金属乃至
はイオン化傾向がZnに近接する金属であるNi、C
u、In、Alの何れかを使用することができ、または
Ag、Au、Pd、Sn等の使用も可能である。
【0009】上記ヒュ−ズエレメントの線径を線径30
μmφ〜200μmφとする理由は、式における熱容
量Cを可及的に小さくして溶断時間tmを短くすること
にあり、200μmφを越えると熱容量Cが大きくなり
過ぎ、30μmφ未満ではヒュ−ズエレメントの線引き
加工が困難になる。上記酸素遮断金属膜の融点を300
℃以上とする理由は、300℃未満でははんだ付け時、
特にリフロ−の際に酸素遮断金属膜が溶融流出してヒュ
−ズエレメント本体が露出する畏れがあるからである。
また、酸素遮断金属膜の厚みを0.1μm〜20μmと
する理由は、0.1μmでは被覆が難しく、20μmを
越えると後述する通り上記遮断時間tmが酸素遮断金属
膜のために遅延されるからである。
μmφ〜200μmφとする理由は、式における熱容
量Cを可及的に小さくして溶断時間tmを短くすること
にあり、200μmφを越えると熱容量Cが大きくなり
過ぎ、30μmφ未満ではヒュ−ズエレメントの線引き
加工が困難になる。上記酸素遮断金属膜の融点を300
℃以上とする理由は、300℃未満でははんだ付け時、
特にリフロ−の際に酸素遮断金属膜が溶融流出してヒュ
−ズエレメント本体が露出する畏れがあるからである。
また、酸素遮断金属膜の厚みを0.1μm〜20μmと
する理由は、0.1μmでは被覆が難しく、20μmを
越えると後述する通り上記遮断時間tmが酸素遮断金属
膜のために遅延されるからである。
【0010】本発明において、ヒュ−ズエレメント本体
をリボン状とすることもでき、この場合、厚みが20μ
m〜150μm、巾が50μm〜3000μmとされ
る。本発明に係る電流ヒュ−ズエレメントを製造するに
は。Zn母材のロッドを冷間押出しにより製作し、この
ロッドをダイスで線引きして線状とし、またはロ−ル圧
延によりリボン状とし、酸素遮断金属膜をめっき、また
はクラッド加工により被覆する方法を使用できる。この
加工において、Znは比較的じん性に優れ、線径30μ
mφまでの細線加工、厚み20μmまでのリボンへの加
工が容易であり、本発明の電流ヒュ−ズエレメントは加
工が容易である。
をリボン状とすることもでき、この場合、厚みが20μ
m〜150μm、巾が50μm〜3000μmとされ
る。本発明に係る電流ヒュ−ズエレメントを製造するに
は。Zn母材のロッドを冷間押出しにより製作し、この
ロッドをダイスで線引きして線状とし、またはロ−ル圧
延によりリボン状とし、酸素遮断金属膜をめっき、また
はクラッド加工により被覆する方法を使用できる。この
加工において、Znは比較的じん性に優れ、線径30μ
mφまでの細線加工、厚み20μmまでのリボンへの加
工が容易であり、本発明の電流ヒュ−ズエレメントは加
工が容易である。
【0011】本発明に係る電流ヒュ−ズエレメントは速
動溶断型として使用され、溶断作動時には、Znヒュ−
ズエレメントがジュ−ル熱により溶融されて蒸気化さ
れ、その蒸気圧も溶断時間に関与し、蒸発が抑えられる
ような条件下では遮断時間の遅延が生じる。而るに、本
発明に係る電流ヒュ−ズエレメントでは、ヒュ−ズエレ
メント本体に蒸気圧の高いZnを使用し、かつ酸素遮断
金属膜の厚みを20μm以下、好ましくは5μm以下と
してあるから、酸素遮断金属膜がZnの蒸発で即座に破
断され得、溶断時間が遅延されるようなことがない。
動溶断型として使用され、溶断作動時には、Znヒュ−
ズエレメントがジュ−ル熱により溶融されて蒸気化さ
れ、その蒸気圧も溶断時間に関与し、蒸発が抑えられる
ような条件下では遮断時間の遅延が生じる。而るに、本
発明に係る電流ヒュ−ズエレメントでは、ヒュ−ズエレ
メント本体に蒸気圧の高いZnを使用し、かつ酸素遮断
金属膜の厚みを20μm以下、好ましくは5μm以下と
してあるから、酸素遮断金属膜がZnの蒸発で即座に破
断され得、溶断時間が遅延されるようなことがない。
【0012】前述した通り、速動溶断型ヒュ−ズの溶断
時間tmは前記式で把握できる。而るに、本発明に係
る電流ヒュ−ズエレメントでは、Znヒュ−ズエレメン
ト本体に酸素遮断金属膜を被覆してあり、Znが化学的
に不安定であるにもかかわらず、ヒュ−ズエレメント本
体の融点をその酸化を防止してZn本来の融点(420
℃)に保持でき、かつ前記したように酸素遮断金属膜の
厚みをヒュ−ズ溶断時間を遅延させないように制限して
あるから、式において、融点Tmを酸化の影響を受け
ていないZn本来の融点(420℃)として取り扱うこ
とができる。従って、溶断時間を充分に短くできる。
時間tmは前記式で把握できる。而るに、本発明に係
る電流ヒュ−ズエレメントでは、Znヒュ−ズエレメン
ト本体に酸素遮断金属膜を被覆してあり、Znが化学的
に不安定であるにもかかわらず、ヒュ−ズエレメント本
体の融点をその酸化を防止してZn本来の融点(420
℃)に保持でき、かつ前記したように酸素遮断金属膜の
厚みをヒュ−ズ溶断時間を遅延させないように制限して
あるから、式において、融点Tmを酸化の影響を受け
ていないZn本来の融点(420℃)として取り扱うこ
とができる。従って、溶断時間を充分に短くできる。
【0013】本発明に係る電流ヒュ−ズエレメントは、
タンタルコンデンサ素子にヒュ−ズエレメントを直列に
接続しコンデンサ素子と共にヒュ−ズエレメントを樹脂
で封止した形態、半導体チップにヒュ−ズエレメントを
直列に接続しコチップと共にヒュ−ズエレメントを樹脂
で封止した形態の他、電子部品を搭載した回路板の所定
箇所に接続した形態で使用できる。また、本発明に係る
電流ヒュ−ズエレメントは、温度ヒューズや抵抗体付き
温度ヒューズにおいて、電流ヒューズ機能も併せ持つも
のに使用することも可能である。
タンタルコンデンサ素子にヒュ−ズエレメントを直列に
接続しコンデンサ素子と共にヒュ−ズエレメントを樹脂
で封止した形態、半導体チップにヒュ−ズエレメントを
直列に接続しコチップと共にヒュ−ズエレメントを樹脂
で封止した形態の他、電子部品を搭載した回路板の所定
箇所に接続した形態で使用できる。また、本発明に係る
電流ヒュ−ズエレメントは、温度ヒューズや抵抗体付き
温度ヒューズにおいて、電流ヒューズ機能も併せ持つも
のに使用することも可能である。
【0014】本発明において、ヒュ−ズエレメントに
は、ZnにAu、Ag、Cu等の他の金属をZnの加工
性、融点、電気抵抗等に実質的に影響を与えない程度に
添加したZn95重量%以上のZn合金を使用すること
も可能である。
は、ZnにAu、Ag、Cu等の他の金属をZnの加工
性、融点、電気抵抗等に実質的に影響を与えない程度に
添加したZn95重量%以上のZn合金を使用すること
も可能である。
【0015】
【実施例】以下の何れの実施例及び比較例においてもヒ
ュ−ズエレメントの線径を100μmφ、ヒュ−ズ長さ
を3mmとした。
ュ−ズエレメントの線径を100μmφ、ヒュ−ズ長さ
を3mmとした。
【0016】〔実施例1〕ヒュ−ズエレメント本体の母
材にZn単体を使用し、酸素遮断金属膜にNiを使用
し、その被覆厚さを2μmとした。
材にZn単体を使用し、酸素遮断金属膜にNiを使用
し、その被覆厚さを2μmとした。
【0017】〔実施例2〜12〕ヒュ−ズエレメント本
体の母材、酸素遮断金属膜の金属、酸素遮断金属膜の厚
みを表1に示すとおりとした。
体の母材、酸素遮断金属膜の金属、酸素遮断金属膜の厚
みを表1に示すとおりとした。
【0018】〔実施例13〕ヒュ−ズエレメント本体の
母材に、ZnにAlを1重量%添加したZn合金を使用
し、酸素遮断金属膜にNiを使用し、その被覆厚さを2
μmとした。
母材に、ZnにAlを1重量%添加したZn合金を使用
し、酸素遮断金属膜にNiを使用し、その被覆厚さを2
μmとした。
【0019】〔実施例14及び15〕ヒュ−ズエレメン
ト本体の母材に表1に示すとおりのZn合金を使用し、
酸素遮断金属膜の金属、酸素遮断金属膜の厚みを表1に
示すとおりとした。
ト本体の母材に表1に示すとおりのZn合金を使用し、
酸素遮断金属膜の金属、酸素遮断金属膜の厚みを表1に
示すとおりとした。
【0020】〔比較例1〕ヒュ−ズエレメント本体の母
材にZn単体を使用し、酸素遮断金属膜は省略した。
材にZn単体を使用し、酸素遮断金属膜は省略した。
【0021】〔比較例2〕ヒュ−ズエレメント本体の母
材にZn単体を使用し、Niを厚さ25μmで被覆し
た。
材にZn単体を使用し、Niを厚さ25μmで被覆し
た。
【0022】〔比較例3〕ヒュ−ズエレメント本体の母
材に、Alを5重量%添加した融点382℃のZn合金
を使用したが、線引き中に断線が頻繁に生じ、ヒュ−ズ
エレメントの製造が実際上不可であった。
材に、Alを5重量%添加した融点382℃のZn合金
を使用したが、線引き中に断線が頻繁に生じ、ヒュ−ズ
エレメントの製造が実際上不可であった。
【0023】
【表1】 エレメントの母材 金属膜材 膜厚み(μm) 溶断特性 実施例1 Zn単体 Ni 2 ○ 実施例2 Zn単体 Au 2 ○ 実施例3 Zn単体 Ag 2 ○ 実施例4 Zn単体 Cu 2 ○ 実施例5 Zn単体 Pd 2 ○ 実施例6 Zn単体 Al 2 ○ 実施例7 Zn単体 Sn 2 ○ 実施例8 Zn単体 In 2 ○ 実施例9 Zn単体 Ni 10 ○ 実施例10 Zn単体 Ni 20 ○ 実施例11 Zn単体 Sn 20 ○ 実施例12 Zn単体 Cu 20 ○ 実施例13 Zn−1Au Ni 2 ○ 実施例14 Zn−1Ag Ni 2 ○ 実施例15 Zn−1Cu Sn 2 ○ 比較例1 Zn単体 なし 0 × 比較例2 Zn単体 Ni 25 △ 比較例3 Zn−5Al なし 0 評価不可
【0024】上記の各実施例品及び比較例品について、
印加電流4アンペアで溶断試験を行い、溶断時間0.5
秒未満のものを○、溶断時間0.5秒以上で2秒未満の
ものを△、溶断時間2秒以上のものを×として評価した
ところ、表1の通りであった。
印加電流4アンペアで溶断試験を行い、溶断時間0.5
秒未満のものを○、溶断時間0.5秒以上で2秒未満の
ものを△、溶断時間2秒以上のものを×として評価した
ところ、表1の通りであった。
【0025】表1の比較例1と実施例1〜15との対比
から、本発明に係るヒュ−ズエレメントによれば、電流
溶断特性に優れていることが確認できる。そして、この
成果がNi、Cu、Pd、Sn、In、Al、Ag、A
u等の何れかを20μm以下の厚みで被覆したことによ
るものであることが、比較例1及び2と実施例特に実施
例10〜12との対比から確認できる。また、Znの合
金化によって融点、抵抗値を調整して溶断特性を向上さ
せようとする場合とは異なり、線引き加工性の制約を受
けないことも比較例3から明かである。
から、本発明に係るヒュ−ズエレメントによれば、電流
溶断特性に優れていることが確認できる。そして、この
成果がNi、Cu、Pd、Sn、In、Al、Ag、A
u等の何れかを20μm以下の厚みで被覆したことによ
るものであることが、比較例1及び2と実施例特に実施
例10〜12との対比から確認できる。また、Znの合
金化によって融点、抵抗値を調整して溶断特性を向上さ
せようとする場合とは異なり、線引き加工性の制約を受
けないことも比較例3から明かである。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、上述した通り、鉛フリ
−であり環境汚染の問題がなく、はんだ付けを安全に行
い得、溶断特性及び加工性に優れた電流ヒュ−ズエレメ
ントを提供できる。
−であり環境汚染の問題がなく、はんだ付けを安全に行
い得、溶断特性及び加工性に優れた電流ヒュ−ズエレメ
ントを提供できる。
【図1】本発明に係る電流ヒュ−ズエレメントを示す図
面である。
面である。
1 Zn細線 2 酸素遮断金属皮膜
Claims (4)
- 【請求項1】Zn単体またはZnが95重量%以上のZ
n合金の金属細線または金属リボンの表面に融点が30
0℃以上で厚み0.1μm〜20μmの酸素遮断金属膜
を設けたことを特徴とする電流ヒュ−ズエレメント。 - 【請求項2】金属細線が線径30μm〜200μm、ま
たは金属リボンが厚み20μm〜150μmで、かつ巾
50μm〜3000μmである請求項1記載の電流ヒュ
−ズエレメント。 - 【請求項3】酸素遮断金属膜の金属がNi、Cu、P
d、Sn、In、Al、Ag、Auの何れかである請求
項1または2記載の電流ヒュ−ズエレメント。 - 【請求項4】コンデンサまたは半導体装置に内蔵されて
使用される請求項1〜3何れか記載の電流ヒュ−ズエレ
メント。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11199594A JP2001028227A (ja) | 1999-07-13 | 1999-07-13 | 電流ヒュ−ズエレメント |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11199594A JP2001028227A (ja) | 1999-07-13 | 1999-07-13 | 電流ヒュ−ズエレメント |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001028227A true JP2001028227A (ja) | 2001-01-30 |
Family
ID=16410458
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11199594A Pending JP2001028227A (ja) | 1999-07-13 | 1999-07-13 | 電流ヒュ−ズエレメント |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001028227A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102543612A (zh) * | 2012-01-13 | 2012-07-04 | 东莞市贝特电子科技有限公司 | 一种熔丝、制造熔丝的装置及熔丝的制造方法 |
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1999
- 1999-07-13 JP JP11199594A patent/JP2001028227A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN102543612A (zh) * | 2012-01-13 | 2012-07-04 | 东莞市贝特电子科技有限公司 | 一种熔丝、制造熔丝的装置及熔丝的制造方法 |
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