JP2001026203A - 空気入りタイヤ - Google Patents
空気入りタイヤInfo
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- pneumatic tire
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Abstract
(57)【要約】
【課題】スチールコード被覆ゴムの吸湿性を低減させ、
タイヤの湿潤時の耐久性を向上させることのできる空気
入りタイヤを提供する。 【解決手段】スチールコードを埋設した補強層を有する
空気入りタイヤにおいて、前記補強層のスチールコード
被覆ゴム組成物が、天然ゴム、または、天然ゴムと少な
くとも一種の合成ゴムとの混合物、および、ヨウ素吸着
量が40mg/g以下のカーボンブラックを含有する空
気入りタイヤ。
タイヤの湿潤時の耐久性を向上させることのできる空気
入りタイヤを提供する。 【解決手段】スチールコードを埋設した補強層を有する
空気入りタイヤにおいて、前記補強層のスチールコード
被覆ゴム組成物が、天然ゴム、または、天然ゴムと少な
くとも一種の合成ゴムとの混合物、および、ヨウ素吸着
量が40mg/g以下のカーボンブラックを含有する空
気入りタイヤ。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空気入りタイヤに
関し、更に詳しくはスチールコード被覆ゴムの吸湿性を
低減させ、タイヤの吸湿時の耐久性を向上させた空気入
りタイヤに関する。
関し、更に詳しくはスチールコード被覆ゴムの吸湿性を
低減させ、タイヤの吸湿時の耐久性を向上させた空気入
りタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】図1は、空気入りタイヤの子午線方向一
部断面を示し、1はベルト層、2はカーカス層、3はサ
イドウォール部である。ベルト層1やカーカス層4等に
は、スチールコードを埋設した補強層が使用されてい
る。このスチールコードを被覆するゴムとしては、一般
に、ゴムの強度を得るために、天然ゴムを主成分とする
ゴムに、HAF級カーボンブラック等の小粒径のカーボ
ンブラックを配合した被覆ゴム組成物が用いられてい
る。
部断面を示し、1はベルト層、2はカーカス層、3はサ
イドウォール部である。ベルト層1やカーカス層4等に
は、スチールコードを埋設した補強層が使用されてい
る。このスチールコードを被覆するゴムとしては、一般
に、ゴムの強度を得るために、天然ゴムを主成分とする
ゴムに、HAF級カーボンブラック等の小粒径のカーボ
ンブラックを配合した被覆ゴム組成物が用いられてい
る。
【0003】小粒径のカーボンブラックは、比表面積が
大きいために水分を吸着しやすく、吸湿性が高く、ゴム
中に配合すると、ゴムの水分率が大きくなってしまう。
また、天然ゴムには蛋白質や糖類を不純物として含有し
ており、この蛋白質が親水性であるため、水分を取り込
みやすく、やはりゴムの水分率が大きくなってしまう。
ゴムの水分率が上昇すると、ゴム中に埋設されるスチー
ルコードの錆や腐食を促進させ、吸湿疲労性が悪化する
という問題がある。
大きいために水分を吸着しやすく、吸湿性が高く、ゴム
中に配合すると、ゴムの水分率が大きくなってしまう。
また、天然ゴムには蛋白質や糖類を不純物として含有し
ており、この蛋白質が親水性であるため、水分を取り込
みやすく、やはりゴムの水分率が大きくなってしまう。
ゴムの水分率が上昇すると、ゴム中に埋設されるスチー
ルコードの錆や腐食を促進させ、吸湿疲労性が悪化する
という問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の課題
は、スチールコード被覆ゴムの吸湿性を低減させ、タイ
ヤの湿潤時の耐久性を向上させた空気入りタイヤを提供
することにある。
は、スチールコード被覆ゴムの吸湿性を低減させ、タイ
ヤの湿潤時の耐久性を向上させた空気入りタイヤを提供
することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に従えば、スチー
ルコードを埋設した補強層を有する空気入りタイヤにお
いて、前記補強層のスチールコード被覆ゴム組成物が、
天然ゴム、または、天然ゴムと少なくとも一種の合成ゴ
ムとの混合物、および、ヨウ素吸着量が40mg/g以
下のカーボンブラックを含有する空気入りタイヤが提供
される。また、本発明に従えば、前記カーボンブラック
のDBP吸油量が95ml/100g未満である空気入
りタイヤが提供される。
ルコードを埋設した補強層を有する空気入りタイヤにお
いて、前記補強層のスチールコード被覆ゴム組成物が、
天然ゴム、または、天然ゴムと少なくとも一種の合成ゴ
ムとの混合物、および、ヨウ素吸着量が40mg/g以
下のカーボンブラックを含有する空気入りタイヤが提供
される。また、本発明に従えば、前記カーボンブラック
のDBP吸油量が95ml/100g未満である空気入
りタイヤが提供される。
【0006】また、本発明によれば、前記天然ゴムを、
ゴム合計量100重量部に対し、20〜50重量部含有
する空気入りタイヤが提供される。
ゴム合計量100重量部に対し、20〜50重量部含有
する空気入りタイヤが提供される。
【0007】また、本発明によれば、前記合成ゴムが、
ポリイソプレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ポリ
ブタジエンゴムからなる群より選ばれる少なくとも一種
を含む空気入りタイヤが提供される。
ポリイソプレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ポリ
ブタジエンゴムからなる群より選ばれる少なくとも一種
を含む空気入りタイヤが提供される。
【0008】さらに、本発明によれば、前記補強層が、
カーカス層である空気入りタイヤが提供される。
カーカス層である空気入りタイヤが提供される。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明は、空気入りタイヤに配設
されたスチールコードを埋設した補強層のスチールコー
ド被覆ゴム組成物に、ヨウ素吸着量を40mg/g以下
としたカーボンブラックを主として配合することによ
り、吸湿性の高い小粒径のカーボンブラックの配合量を
減少させ、被覆ゴム組成物の水分率を小さくして、スチ
ールコードの耐吸湿疲労性を向上させ、空気入りタイヤ
の吸湿時の耐久性を改善するものである。
されたスチールコードを埋設した補強層のスチールコー
ド被覆ゴム組成物に、ヨウ素吸着量を40mg/g以下
としたカーボンブラックを主として配合することによ
り、吸湿性の高い小粒径のカーボンブラックの配合量を
減少させ、被覆ゴム組成物の水分率を小さくして、スチ
ールコードの耐吸湿疲労性を向上させ、空気入りタイヤ
の吸湿時の耐久性を改善するものである。
【0010】カーボンブラックのヨウ素吸着量を40m
g/g以下とすることによって、比表面積が小さくな
り、含水率が減少して、スチールコードの耐吸湿疲労性
を向上させる。
g/g以下とすることによって、比表面積が小さくな
り、含水率が減少して、スチールコードの耐吸湿疲労性
を向上させる。
【0011】例えば、HAF(ショウブラックN330
T,昭和キャボット社製、ヨウ素吸着量82mg/g)
と、GPF(ヨウ素吸着量35mg/g、N−660、
三菱化学社製)の2種のカーボンブラックの乾燥後およ
び70℃、湿度95%の雰囲気中に72時間放置した吸
湿後の水分率をそれぞれ測定したところ、下記表1のよ
うな結果が得られた。
T,昭和キャボット社製、ヨウ素吸着量82mg/g)
と、GPF(ヨウ素吸着量35mg/g、N−660、
三菱化学社製)の2種のカーボンブラックの乾燥後およ
び70℃、湿度95%の雰囲気中に72時間放置した吸
湿後の水分率をそれぞれ測定したところ、下記表1のよ
うな結果が得られた。
【0012】 表1 ──────────────────────────────────── カーボンブラック 乾燥後の水分率(%) 吸湿後の水分率(%) ──────────────────────────────────── HAF 0.153 0.443 GPF 0.059 0.060 ────────────────────────────────────
【0013】上記の結果より、ヨウ素吸着量の小さいカ
ーボンブラックは、吸湿後の水分率の増加が極めて小さ
いことがわかる。なお、水分率は、三菱化学社製VA−
06型水分気化装置にてサンプル中の水分を気化し、三
菱化学社製CA−06型電量滴定式水分測定装置により
サンプル中の水分量(重量%)を測定した。
ーボンブラックは、吸湿後の水分率の増加が極めて小さ
いことがわかる。なお、水分率は、三菱化学社製VA−
06型水分気化装置にてサンプル中の水分を気化し、三
菱化学社製CA−06型電量滴定式水分測定装置により
サンプル中の水分量(重量%)を測定した。
【0014】また、ヨウ素吸着量の下限値は特に限定さ
れないが、一般的にはゴム強度の点から25mg/g以
上のものが使用されている。
れないが、一般的にはゴム強度の点から25mg/g以
上のものが使用されている。
【0015】このカーボンブラックとしては、例えば、
GPF、GPF−HS、SRF、SRF−HS、AP
F、MPF等の種々のグレードのものが挙げられる。こ
れらのカーボンブラックは、それぞれ単独で、あるいは
2種以上を組み合わせて用いることができる。
GPF、GPF−HS、SRF、SRF−HS、AP
F、MPF等の種々のグレードのものが挙げられる。こ
れらのカーボンブラックは、それぞれ単独で、あるいは
2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0016】ヨウ素吸着量が40mg/g以下であるカ
ーボンブラックは、DBP吸油量を95ml/100g
未満、さらには75〜93ml/100gとするのが、
吸湿性をさらに減少させる点で好ましい。
ーボンブラックは、DBP吸油量を95ml/100g
未満、さらには75〜93ml/100gとするのが、
吸湿性をさらに減少させる点で好ましい。
【0017】また、上記以外のタイヤ用ゴムに通常配合
されるHAF、SAF、ISAF等のカーボンブラック
を、ゴムの吸湿性が悪化しない範囲で、さらに少量配合
しても良く、例えばその配合量を全カーボンブラック中
に10重量%未満とすればよい。全カーボンブラックの
配合量は、ゴム100重量部に対し、カーボンブラック
を30〜150重量部とするのが良好なゴム物性が得ら
れるという点で好ましい。
されるHAF、SAF、ISAF等のカーボンブラック
を、ゴムの吸湿性が悪化しない範囲で、さらに少量配合
しても良く、例えばその配合量を全カーボンブラック中
に10重量%未満とすればよい。全カーボンブラックの
配合量は、ゴム100重量部に対し、カーボンブラック
を30〜150重量部とするのが良好なゴム物性が得ら
れるという点で好ましい。
【0018】本発明に使用するゴムは、天然ゴム(N
R)、または、天然ゴムと少なくとも一種の合成ゴムと
の混合物である。天然ゴム中には、上述したように、蛋
白質や糖類を不純物として含有しており、この蛋白質や
糖類が親水性であるため、水分を取り込みやすく、ゴム
の水分率が大きくなる原因となるため、天然ゴムの配合
量を少なくして、他の合成ゴムとの混合物とするのが好
ましい。合成ゴムとしては、例えばポリイソプレンゴム
(IR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ポリ
ブタジエンゴム(BR)、アクリロニトリル−ブタジエ
ンゴム(NBR)、ブチルゴム(IlR)等のジエン系
ゴムをあげることができ、特にポリイソプレンゴム、ス
チレン−ブタジエンゴム、ポリブタジエンゴムが好まし
い。これらの合成ゴムは単独又は任意のブレンドとして
少なくとも一種を配合することができる。また、ゴム混
合物における天然ゴムの好ましい配合量は、ゴム合計量
100重量部に対し、20〜50重量部である。天然ゴ
ムの配合量が、20重量部未満では、未加硫ゴムの強度
(グリーンモジュラス)が低下してスチールコード補強
層の成形加工性が悪化してしまうとともに、ゴムの破壊
特性が低下してタイヤの耐久性が劣ってしまい、逆に5
0重量部を超えると、ゴムの水分率が上昇して、タイヤ
の吸湿時の耐久性の向上効果が小さいものとなる。
R)、または、天然ゴムと少なくとも一種の合成ゴムと
の混合物である。天然ゴム中には、上述したように、蛋
白質や糖類を不純物として含有しており、この蛋白質や
糖類が親水性であるため、水分を取り込みやすく、ゴム
の水分率が大きくなる原因となるため、天然ゴムの配合
量を少なくして、他の合成ゴムとの混合物とするのが好
ましい。合成ゴムとしては、例えばポリイソプレンゴム
(IR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ポリ
ブタジエンゴム(BR)、アクリロニトリル−ブタジエ
ンゴム(NBR)、ブチルゴム(IlR)等のジエン系
ゴムをあげることができ、特にポリイソプレンゴム、ス
チレン−ブタジエンゴム、ポリブタジエンゴムが好まし
い。これらの合成ゴムは単独又は任意のブレンドとして
少なくとも一種を配合することができる。また、ゴム混
合物における天然ゴムの好ましい配合量は、ゴム合計量
100重量部に対し、20〜50重量部である。天然ゴ
ムの配合量が、20重量部未満では、未加硫ゴムの強度
(グリーンモジュラス)が低下してスチールコード補強
層の成形加工性が悪化してしまうとともに、ゴムの破壊
特性が低下してタイヤの耐久性が劣ってしまい、逆に5
0重量部を超えると、ゴムの水分率が上昇して、タイヤ
の吸湿時の耐久性の向上効果が小さいものとなる。
【0019】下記表2には、天然ゴム(NR)と合成ゴ
ムとしてポリイソプレンゴム(IR)との水分率を測定
して比較したデータを示す。ゴムをカーボンブラックを
含まない表2の配合(重量部)で混練、加硫したゴムサ
ンプルを、乾燥後および70℃、湿度95%の雰囲気中
に72時間放置した吸湿後の水分率を上記と同様の測定
方法でそれぞれ測定したところ、吸湿後の水分率は天然
ゴムに比較して、ポリイソプレンゴムの方が小さな値を
示した。
ムとしてポリイソプレンゴム(IR)との水分率を測定
して比較したデータを示す。ゴムをカーボンブラックを
含まない表2の配合(重量部)で混練、加硫したゴムサ
ンプルを、乾燥後および70℃、湿度95%の雰囲気中
に72時間放置した吸湿後の水分率を上記と同様の測定
方法でそれぞれ測定したところ、吸湿後の水分率は天然
ゴムに比較して、ポリイソプレンゴムの方が小さな値を
示した。
【0020】
【表1】
【0021】上記配合剤は、以下のものを使用した。 NR:TTR−20 IR:NipolIR2000、日本ゼオン社製 亜鉛華:亜鉛華3種、正同化学工業社製 老化防止剤:老化防止剤RD、大内新興化学工業社製、
ポリ(2,4,6−トリメチル−1,2−ジヒドロキノ
リン) ナフテン酸コバルト:大日本インキ化学工業社製 硫黄:油処理硫黄、軽井沢製錬所社製 加硫促進剤:ノクセラーDZ−G、大内新興化学工業社
製 メタクレゾール樹脂:スミカノール610、住友化学工
業社製 ヘキサメトキシメチルメラミン:サイレッツ964、ア
メリカンサイアナミド社製
ポリ(2,4,6−トリメチル−1,2−ジヒドロキノ
リン) ナフテン酸コバルト:大日本インキ化学工業社製 硫黄:油処理硫黄、軽井沢製錬所社製 加硫促進剤:ノクセラーDZ−G、大内新興化学工業社
製 メタクレゾール樹脂:スミカノール610、住友化学工
業社製 ヘキサメトキシメチルメラミン:サイレッツ964、ア
メリカンサイアナミド社製
【0022】本発明のスチールコード被覆ゴム組成物
は、ゴム工業で通常使用される他の配合剤を必要に応じ
て配合することができる。例えば、シリカ、プロセスオ
イル、加硫剤、加硫促進剤、加硫活性化剤、老化防止
剤、活性剤、可塑剤等が挙げられる。
は、ゴム工業で通常使用される他の配合剤を必要に応じ
て配合することができる。例えば、シリカ、プロセスオ
イル、加硫剤、加硫促進剤、加硫活性化剤、老化防止
剤、活性剤、可塑剤等が挙げられる。
【0023】本発明のスチールコードを埋設した補強層
は、カーカス層、ベルト層、スチールチェーファー等、
空気入りタイヤの使用部材に制限はないが、図1に示す
ようにサイドウォール部3のゴムの肉厚が比較的小さい
ためサイドウォール部3から吸湿しやすく、サイドウォ
ール部3に位置しているカーカス層2に本発明のゴム組
成物を用いるのがより効果的であり好ましい。また、乗
用車用空気入りタイヤに限らずトラックやバス等に用い
られる重荷重用空気入りタイヤにも適用可能である。
は、カーカス層、ベルト層、スチールチェーファー等、
空気入りタイヤの使用部材に制限はないが、図1に示す
ようにサイドウォール部3のゴムの肉厚が比較的小さい
ためサイドウォール部3から吸湿しやすく、サイドウォ
ール部3に位置しているカーカス層2に本発明のゴム組
成物を用いるのがより効果的であり好ましい。また、乗
用車用空気入りタイヤに限らずトラックやバス等に用い
られる重荷重用空気入りタイヤにも適用可能である。
【0024】
【実施例】以下、実施例によって本発明を更に説明する
が、本発明の範囲をこれらの実施例に限定するものでな
いことは言うまでもない。
が、本発明の範囲をこれらの実施例に限定するものでな
いことは言うまでもない。
【0025】スチールカーカスコードを引き揃えて、下
記表3に示す配合(重量部)のスチールコード被覆ゴム
組成物をカレンダーにより被覆することによって得られ
たカーカス層2を配置して、図1に示すようなタイヤサ
イズ195/65R15の乗用車用空気入りタイヤを作
製し、以下の試験に供した。なお、図1の4は、スチー
ルチェーファーを示す。
記表3に示す配合(重量部)のスチールコード被覆ゴム
組成物をカレンダーにより被覆することによって得られ
たカーカス層2を配置して、図1に示すようなタイヤサ
イズ195/65R15の乗用車用空気入りタイヤを作
製し、以下の試験に供した。なお、図1の4は、スチー
ルチェーファーを示す。
【0026】調湿後荷重耐久性 70℃、相対湿度95%に保持されたチャンバー内に試
験タイヤを4週間保持後、リムサイズ15×6JJのリ
ムに装着し試験内圧180kPaに調製した。この試験
タイヤを、直径1707mmの表面が平滑な鋼製の室内
ドラム試験機を用い、周辺温度38±3℃、走行速度8
0km/hr、JATMA1998年版記載の最大荷重
の88%の荷重の条件下で2時間走行させた。完走後、
引き続き荷重を13%ずつ上げてさらに2時間走行させ
る。このようにして荷重上昇と2時間走行を中断するこ
となく繰返して、タイヤが破壊するまで試験を続ける。
破壊までの総走行距離を比較タイヤ1を100として指
数表示した。指数値が大きいほど荷重耐久性に優れる。
験タイヤを4週間保持後、リムサイズ15×6JJのリ
ムに装着し試験内圧180kPaに調製した。この試験
タイヤを、直径1707mmの表面が平滑な鋼製の室内
ドラム試験機を用い、周辺温度38±3℃、走行速度8
0km/hr、JATMA1998年版記載の最大荷重
の88%の荷重の条件下で2時間走行させた。完走後、
引き続き荷重を13%ずつ上げてさらに2時間走行させ
る。このようにして荷重上昇と2時間走行を中断するこ
となく繰返して、タイヤが破壊するまで試験を続ける。
破壊までの総走行距離を比較タイヤ1を100として指
数表示した。指数値が大きいほど荷重耐久性に優れる。
【0027】
【表2】
【0028】上記配合剤は、以下のものを使用した。 NR:TTR−20 IR:NipolIR2000、日本ゼオン社製 GPF−HS:N−650、デグッサ社製 GPF:N−660、三菱化学社製 SRF:N−762、旭カーボン社製 HAF−LS:シースト300,東海カーボン社製 FEF:シースト16,東海カーボン社製 亜鉛華:亜鉛華3種、正同化学工業社製 老化防止剤:老化防止剤RD、大内新興化学工業社製、
ポリ(2,4,6−トリメチル−1,2−ジヒドロキノ
リン) ナフテン酸コバルト:大日本インキ化学工業社製 硫黄:油処理硫黄、軽井沢製錬所社製 加硫促進剤:ノクセラーDZ−G、大内新興化学工業社
製 メタクレゾール樹脂:スミカノール610、住友化学工
業社製 ヘキサメトキシメチルメラミン:サイレッツ964、ア
メリカンサイアナミド社製
ポリ(2,4,6−トリメチル−1,2−ジヒドロキノ
リン) ナフテン酸コバルト:大日本インキ化学工業社製 硫黄:油処理硫黄、軽井沢製錬所社製 加硫促進剤:ノクセラーDZ−G、大内新興化学工業社
製 メタクレゾール樹脂:スミカノール610、住友化学工
業社製 ヘキサメトキシメチルメラミン:サイレッツ964、ア
メリカンサイアナミド社製
【0029】ヨウ素吸着量が40mg/gより大きなカ
ーボンブラックを用いた比較例1〜2のタイヤに比べ
て、実施例1〜6のタイヤは、それぞれ調湿後の荷重耐
久性が改善されている。特に、DBP吸油量を95ml
/100g未満としたり(実施例2〜6)、合成ゴムで
あるポリイソプレンゴム(IR)を添加して天然ゴムの
含有量を低減させることにより(実施例4〜6)、一層
の改善効果があるという結果が得られた。
ーボンブラックを用いた比較例1〜2のタイヤに比べ
て、実施例1〜6のタイヤは、それぞれ調湿後の荷重耐
久性が改善されている。特に、DBP吸油量を95ml
/100g未満としたり(実施例2〜6)、合成ゴムで
あるポリイソプレンゴム(IR)を添加して天然ゴムの
含有量を低減させることにより(実施例4〜6)、一層
の改善効果があるという結果が得られた。
【0030】
【発明の効果】本発明に従って、スチールコード被覆ゴ
ム組成物に、ヨウ素吸着量が40mg/g以下のカーボ
ンブラックを配合することによって、スチールコード被
覆ゴムの吸湿性を低減させ、タイヤの湿潤時の耐久性を
向上させることのできる空気入りタイヤを得ることがで
きる。
ム組成物に、ヨウ素吸着量が40mg/g以下のカーボ
ンブラックを配合することによって、スチールコード被
覆ゴムの吸湿性を低減させ、タイヤの湿潤時の耐久性を
向上させることのできる空気入りタイヤを得ることがで
きる。
【図1】乗用車用空気入りタイヤの子午線方向部分断面
図である。
図である。
1 ベルト層 2 カーカス層 3 サイドウォール部 4 スチールチェーファー
Claims (7)
- 【請求項1】 スチールコードを埋設した補強層を有す
る空気入りタイヤにおいて、前記補強層のスチールコー
ド被覆ゴム組成物が、天然ゴム、または、天然ゴムと少
なくとも一種の合成ゴムとの混合物、および、ヨウ素吸
着量が40mg/g以下のカーボンブラックを含有する
空気入りタイヤ。 - 【請求項2】 前記カーボンブラックのDBP吸油量が
95ml/100g未満である請求項1に記載の空気入
りタイヤ。 - 【請求項3】 前記天然ゴムを、ゴム合計量100重量
部に対し、20〜50重量部含有する請求項1または請
求項2に記載の空気入りタイヤ。 - 【請求項4】 前記合成ゴムが、ポリイソプレンゴム、
スチレン−ブタジエンゴム、ポリブタジエンゴムからな
る群より選ばれる少なくとも一種を含む請求項1〜3の
いずれか1項に記載の空気入りタイヤ。 - 【請求項5】 ゴム100重量部に対し、カーボンブラ
ックを30〜150重量部含有するとともに、ヨウ素吸
着量が40mg/g以下のカーボンブラックを全カーボ
ンブラック中に90重量%以上含有する請求項1〜4の
いずれか1項に記載の空気入りタイヤ。 - 【請求項6】 ヨウ素吸着量が40mg/g以下のカー
ボンブラックのDBP吸油量が95ml/100g未満
である請求項5に記載の空気入りタイヤ。 - 【請求項7】 前記補強層が、カーカス層である請求項
1〜6のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11198643A JP2001026203A (ja) | 1999-07-13 | 1999-07-13 | 空気入りタイヤ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11198643A JP2001026203A (ja) | 1999-07-13 | 1999-07-13 | 空気入りタイヤ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001026203A true JP2001026203A (ja) | 2001-01-30 |
Family
ID=16394635
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11198643A Pending JP2001026203A (ja) | 1999-07-13 | 1999-07-13 | 空気入りタイヤ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001026203A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2003020540A1 (fr) * | 2001-09-04 | 2003-03-13 | The Yokohama Rubber Co., Ltd. | Pneumatique et procede de fabrication correspondant |
US7727135B2 (en) | 2005-05-09 | 2010-06-01 | Canon Kasei Kabushiki Kaisha | Conductive rubber roller |
-
1999
- 1999-07-13 JP JP11198643A patent/JP2001026203A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2003020540A1 (fr) * | 2001-09-04 | 2003-03-13 | The Yokohama Rubber Co., Ltd. | Pneumatique et procede de fabrication correspondant |
US7727135B2 (en) | 2005-05-09 | 2010-06-01 | Canon Kasei Kabushiki Kaisha | Conductive rubber roller |
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