JP2001025846A - 金属の連続鋳造方法および装置 - Google Patents
金属の連続鋳造方法および装置Info
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- JP2001025846A JP2001025846A JP11201169A JP20116999A JP2001025846A JP 2001025846 A JP2001025846 A JP 2001025846A JP 11201169 A JP11201169 A JP 11201169A JP 20116999 A JP20116999 A JP 20116999A JP 2001025846 A JP2001025846 A JP 2001025846A
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Abstract
(57)【要約】
【課 題】 超音波振動法による金属の連続鋳造方法に
おいて、鋳型内面側への振動の伝達効率を上げて製品表
面品質を改善し、かつ鋳型寿命を延長することができる
金属の連続鋳造方法および装置を提供する。 【解決手段】 超音波振動体14を鋳型銅板１の溶融金属
（溶鋼）13側の面12に接触させ、鋳造中、鋳型銅板１に
超音波振動を、例えば超音波源２で発生させた超音波を
超音波ホーン３で超音波振動体14に伝えてこれを振動さ
せることにより、鋳型内面側から付与して初期凝固シェ
ル９への介在物10や気泡11の付着を防止する。
おいて、鋳型内面側への振動の伝達効率を上げて製品表
面品質を改善し、かつ鋳型寿命を延長することができる
金属の連続鋳造方法および装置を提供する。 【解決手段】 超音波振動体14を鋳型銅板１の溶融金属
（溶鋼）13側の面12に接触させ、鋳造中、鋳型銅板１に
超音波振動を、例えば超音波源２で発生させた超音波を
超音波ホーン３で超音波振動体14に伝えてこれを振動さ
せることにより、鋳型内面側から付与して初期凝固シェ
ル９への介在物10や気泡11の付着を防止する。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属の連続鋳造方
法および装置に関し、とくに、金属主として鋼の連続鋳
造時に溶鋼中の介在物や気泡が初期凝固シェルへ付着す
るのを防止して、鋳片の表面性状を改善するための連続
鋳造方法および装置に関する。
法および装置に関し、とくに、金属主として鋼の連続鋳
造時に溶鋼中の介在物や気泡が初期凝固シェルへ付着す
るのを防止して、鋳片の表面性状を改善するための連続
鋳造方法および装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】金属例えば鋼の連続鋳造工程において、
鉄鋼製品欠陥を防止する技術として、 １）大容量タンディッシュの採用による介在物の浮上分
離の促進、 ２）浸漬ノズル形状の改善による介在物、パウダの巻き
込み防止、などの手段が知られている。
鉄鋼製品欠陥を防止する技術として、 １）大容量タンディッシュの採用による介在物の浮上分
離の促進、 ２）浸漬ノズル形状の改善による介在物、パウダの巻き
込み防止、などの手段が知られている。
【０００３】しかし、これらの従来方法は、鋳片表面の
清浄度を十分なレベルに到達させることができず、不完
全なものであった。これに対し、従来、それ以前の既知
技術の難点を克服する方法として、図２に示すように、
鋳型銅板１の鋳型外側の面に超音波ホーン３を押し当
て、鋳型を超音波振動させながら鋳造する超音波振動法
（日本鉄鋼協会編、第153,154 回西山記念技術講座（19
94）「鋼のスラブ連続鋳造技術の最近の動向」参照）が
実施されてきた。
清浄度を十分なレベルに到達させることができず、不完
全なものであった。これに対し、従来、それ以前の既知
技術の難点を克服する方法として、図２に示すように、
鋳型銅板１の鋳型外側の面に超音波ホーン３を押し当
て、鋳型を超音波振動させながら鋳造する超音波振動法
（日本鉄鋼協会編、第153,154 回西山記念技術講座（19
94）「鋼のスラブ連続鋳造技術の最近の動向」参照）が
実施されてきた。
【０００４】この方法によれば、従来の縦方向の鋳型振
動に加え、周波数：15〜20kHz 、振幅：数μｍの水平方
向の振動を鋳型に付与することにより、初期凝固シェル
への介在物や気泡の付着を防止し、また、鋳片と鋳型の
間へのパウダ流入を増加させ鋳型内面の潤滑を促進する
効果をあげることができる。
動に加え、周波数：15〜20kHz 、振幅：数μｍの水平方
向の振動を鋳型に付与することにより、初期凝固シェル
への介在物や気泡の付着を防止し、また、鋳片と鋳型の
間へのパウダ流入を増加させ鋳型内面の潤滑を促進する
効果をあげることができる。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、こうし
た従来の超音波振動法は、鋳型外面側から超音波を印加
しているため、 鋳型銅板１とバックアッププレート４の間の接合ボル
ト６に損傷が生じ、鋳型冷却水のの漏れが生じる、 鋳型冷却水の通水スリット５に亀裂を生じる、 溶融金属側の面12への振動の伝達効率が悪い、などの
欠点を有していた。また、とくに、の欠点のため
に、その鋳型寿命は、鋳型使用回数でいえば100 回程度
で、通常の超音波振動なしの場合の鋳型寿命の４〜５％
程度と短く、実用化に不向きであった。
た従来の超音波振動法は、鋳型外面側から超音波を印加
しているため、 鋳型銅板１とバックアッププレート４の間の接合ボル
ト６に損傷が生じ、鋳型冷却水のの漏れが生じる、 鋳型冷却水の通水スリット５に亀裂を生じる、 溶融金属側の面12への振動の伝達効率が悪い、などの
欠点を有していた。また、とくに、の欠点のため
に、その鋳型寿命は、鋳型使用回数でいえば100 回程度
で、通常の超音波振動なしの場合の鋳型寿命の４〜５％
程度と短く、実用化に不向きであった。
【０００６】本発明は、上記従来技術の欠点を解消し、
超音波振動法による金属の連続鋳造方法において、鋳型
内面側への振動の伝達効率を上げて製品表面品質を改善
し、かつ鋳型寿命を延長することができる金属の連続鋳
造方法および装置を提供することを目的とする。
超音波振動法による金属の連続鋳造方法において、鋳型
内面側への振動の伝達効率を上げて製品表面品質を改善
し、かつ鋳型寿命を延長することができる金属の連続鋳
造方法および装置を提供することを目的とする。
【０００７】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
になされた本発明は、金属の連続鋳造方法において、鋳
造中、鋳型銅板に超音波振動を鋳型内面側から付与して
初期凝固シェルへの介在物、気泡の付着を防止すること
を特徴とする金属の連続鋳造方法である。この方法を実
施するための装置としては、金属の連続鋳造装置におい
て、超音波振動体を鋳型銅板の溶融金属側の面に接触さ
せてなることを特徴とする金属の連続鋳造装置が好適で
ある。
になされた本発明は、金属の連続鋳造方法において、鋳
造中、鋳型銅板に超音波振動を鋳型内面側から付与して
初期凝固シェルへの介在物、気泡の付着を防止すること
を特徴とする金属の連続鋳造方法である。この方法を実
施するための装置としては、金属の連続鋳造装置におい
て、超音波振動体を鋳型銅板の溶融金属側の面に接触さ
せてなることを特徴とする金属の連続鋳造装置が好適で
ある。
【０００８】
【発明の実施の形態】本発明では、図１に示すように、
超音波振動体14を鋳型銅板１の溶融金属（溶鋼）13側の
面12に接触させ、鋳造中、鋳型銅板１に超音波振動を、
例えば超音波源２で発生させた超音波を超音波ホーン３
で超音波振動体14に伝えてこれを振動させることによ
り、鋳型内面側から付与して初期凝固シェル９への介在
物10や気泡11の付着を防止する。
超音波振動体14を鋳型銅板１の溶融金属（溶鋼）13側の
面12に接触させ、鋳造中、鋳型銅板１に超音波振動を、
例えば超音波源２で発生させた超音波を超音波ホーン３
で超音波振動体14に伝えてこれを振動させることによ
り、鋳型内面側から付与して初期凝固シェル９への介在
物10や気泡11の付着を防止する。
【０００９】本発明では、鋳型銅板に超音波振動を鋳型
内面側から付与するようにしたので、鋳型外面側から付
与する従来よりも鋳型内面の振動効率が上がり、介在物
10、気泡11の初期凝固シェル９への付着をより効果的に
防止できて鋳片表面品質が向上する。また、鋳型銅板１
とバックアッププレート４の間の振動を抑制できるた
め、両者の接合のズレ、接合ボルト６の損傷を防止でき
るとともに、通水スリット５の亀裂も防止することがで
きて鋳型寿命が延長する。
内面側から付与するようにしたので、鋳型外面側から付
与する従来よりも鋳型内面の振動効率が上がり、介在物
10、気泡11の初期凝固シェル９への付着をより効果的に
防止できて鋳片表面品質が向上する。また、鋳型銅板１
とバックアッププレート４の間の振動を抑制できるた
め、両者の接合のズレ、接合ボルト６の損傷を防止でき
るとともに、通水スリット５の亀裂も防止することがで
きて鋳型寿命が延長する。
【００１０】
【実施例】表１に示す実験条件で、１チャージ取鍋溶鋼
量250 トンの鋳造を実施した。実験では、２ストランド
のうち第１ストランドには従来通常法（鋳型に通常の縦
振動を付与すること）に加え本発明法（鋳型銅板に鋳型
内面側から超音波振動を付与すること）を適用し、第２
ストランドには従来通常法のみ適用した。
量250 トンの鋳造を実施した。実験では、２ストランド
のうち第１ストランドには従来通常法（鋳型に通常の縦
振動を付与すること）に加え本発明法（鋳型銅板に鋳型
内面側から超音波振動を付与すること）を適用し、第２
ストランドには従来通常法のみ適用した。
【００１１】鋳造された極低炭アルミキルド鋼（Ｃ：20
〜30ppm 、Al：0.020 〜0.025 ％）の鋳片を厚み0.8mm
の冷延板にした際の表面欠陥発生率を本発明法と通常従
来法とで比較した。その結果を表２に示す。表２より、
本発明法では、従来通常法よりも格段に欠陥の少ない優
れた表面品質を有する鉄鋼製品を製造することができ
た。
〜30ppm 、Al：0.020 〜0.025 ％）の鋳片を厚み0.8mm
の冷延板にした際の表面欠陥発生率を本発明法と通常従
来法とで比較した。その結果を表２に示す。表２より、
本発明法では、従来通常法よりも格段に欠陥の少ない優
れた表面品質を有する鉄鋼製品を製造することができ
た。
【００１２】さらに、本発明法で操業したときの鋳型寿
命を、従来通常法および従来超音波振動法（図２のよう
に鋳型銅板に鋳型外面側から超音波振動を付与するこ
と）と比較して表３に示す。表３より、従来超音波振動
法は、鋳型寿命が従来通常法の４％と非常に短く、実用
化に値しないものであったが、本発明法は、鋳型寿命が
従来通常法と同等程度（従来通常法の97％）に長く、十
分実用に供することができる。
命を、従来通常法および従来超音波振動法（図２のよう
に鋳型銅板に鋳型外面側から超音波振動を付与するこ
と）と比較して表３に示す。表３より、従来超音波振動
法は、鋳型寿命が従来通常法の４％と非常に短く、実用
化に値しないものであったが、本発明法は、鋳型寿命が
従来通常法と同等程度（従来通常法の97％）に長く、十
分実用に供することができる。
【００１３】
【表１】
【００１４】
【表２】
【００１５】
【表３】
【００１６】
【発明の効果】かくして本発明によれば、超音波振動法
による金属の連続鋳造方法において、製品表面品質、鋳
型寿命がともに向上するという優れた効果を奏する。
による金属の連続鋳造方法において、製品表面品質、鋳
型寿命がともに向上するという優れた効果を奏する。
【図１】本発明の要点を示す（ａ）は立体模式図、
（ｂ）は断面模式図である。
（ｂ）は断面模式図である。
【図２】従来の超音波振動法の要点を示す説明図であ
る。
る。
１ 鋳型銅板 ２ 超音波源 ３ 超音波ホーン ４ バックアッププレート ５ 通水スリット ６ 接合ボルト ７ 浸漬ノズル ８ 溶融パウダ ９ 初期凝固シェル 10 介在物 11 気泡 12 溶融金属側の面 13 溶鋼（溶融金属） 14 超音波振動体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三木 祐司 千葉県千葉市中央区川崎町１番地 川崎製 鉄株式会社技術研究所内 Ｆターム(参考） 4E004 AD01 MA02
Claims (2)
- 【請求項１】 金属の連続鋳造方法において、鋳造中、
鋳型銅板に超音波振動を鋳型内面側から付与して初期凝
固シェルへの介在物、気泡の付着を防止することを特徴
とする金属の連続鋳造方法。 - 【請求項２】 金属の連続鋳造装置において、超音波振
動体を鋳型銅板の溶融金属側の面に接触させてなること
を特徴とする金属の連続鋳造装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11201169A JP2001025846A (ja) | 1999-07-15 | 1999-07-15 | 金属の連続鋳造方法および装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11201169A JP2001025846A (ja) | 1999-07-15 | 1999-07-15 | 金属の連続鋳造方法および装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2001025846A true JP2001025846A (ja) | 2001-01-30 |
Family
ID=16436517
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11201169A Pending JP2001025846A (ja) | 1999-07-15 | 1999-07-15 | 金属の連続鋳造方法および装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2001025846A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN103192039A (zh) * | 2013-04-18 | 2013-07-10 | 中冶赛迪工程技术股份有限公司 | 确定特厚板坯连铸机垂直段高度去除夹杂物的方法 |
| CN108834406A (zh) * | 2016-03-07 | 2018-11-16 | 艾欧那卡斯特咨询有限公司 | 用于生产金属铸件，尤其是电机定子壳体、电力电子部件壳体、蓄电池液槽或者蓄电池壳体的方法，通过该方法生产出的铸件以及通过滚焊生产出的冷却管道的应用 |
-
1999
- 1999-07-15 JP JP11201169A patent/JP2001025846A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN103192039A (zh) * | 2013-04-18 | 2013-07-10 | 中冶赛迪工程技术股份有限公司 | 确定特厚板坯连铸机垂直段高度去除夹杂物的方法 |
| CN103192039B (zh) * | 2013-04-18 | 2014-07-16 | 中冶赛迪工程技术股份有限公司 | 确定特厚板坯连铸机垂直段高度去除夹杂物的方法 |
| CN108834406A (zh) * | 2016-03-07 | 2018-11-16 | 艾欧那卡斯特咨询有限公司 | 用于生产金属铸件，尤其是电机定子壳体、电力电子部件壳体、蓄电池液槽或者蓄电池壳体的方法，通过该方法生产出的铸件以及通过滚焊生产出的冷却管道的应用 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20041027 |
|
| A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20060904 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060906 |
|
| A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20061026 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070502 |
|
| A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20070627 |
|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20070724 |