JP2001024596A - 無線装置および通信システム - Google Patents

無線装置および通信システム

Info

Publication number
JP2001024596A
JP2001024596A JP11192930A JP19293099A JP2001024596A JP 2001024596 A JP2001024596 A JP 2001024596A JP 11192930 A JP11192930 A JP 11192930A JP 19293099 A JP19293099 A JP 19293099A JP 2001024596 A JP2001024596 A JP 2001024596A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical
signal
optical signal
photoelectric conversion
transmitting
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11192930A
Other languages
English (en)
Inventor
Tatsuya Kato
辰也 加藤
Hiroshige Kimura
博茂 木村
Osamu Ogawa
理 小川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokyo Electric Power Company Holdings Inc
Original Assignee
Tokyo Electric Power Co Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokyo Electric Power Co Inc filed Critical Tokyo Electric Power Co Inc
Priority to JP11192930A priority Critical patent/JP2001024596A/ja
Publication of JP2001024596A publication Critical patent/JP2001024596A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Mobile Radio Communication Systems (AREA)
  • Optical Communication System (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 大規模電源や特殊構造の光電変換素子を用い
ずに、光信号を、実用的な強度と利便性の高い周波数帯
域とを有する電波信号に変換することを可能とする無線
装置および通信システムを提供する。 【解決手段】 伝送路301を介して光信号発信装置2
00から送られてきた高周波変調された光信号22を、
バイアス電圧電源104からのバイアス電圧が印加され
た光電変換素子101により光電変換し、高周波の電気
信号を出力する。その電気信号を、増幅器を用いずに、
送信アンテナ102に直接供給して電波を発信する。従
来用いられていた増幅器が不要になる。バイアス電圧電
源104によるバイアス電圧を光電変換素子101に印
加して光電変換を行うようにしたことにより、送信アン
テナ102からの出力電波の電界強度を実用レベルまで
高めることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、通信媒体を光から
電波に変換して発信するための無線装置およびそれを用
いた通信システムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、通信媒体として光と電波とを
用いた通信システムが提案されている。図13は、その
ような通信システムの概略構成を表すものである。
【0003】この通信システムは、光信号を発信する光
信号発信装置1000と、光信号発信装置1000から
発せられた光信号を伝送する光伝送路2000と、光伝
送路2000を介して送られてきた光信号を電波信号に
変換して発信する無線装置3000と、無線装置300
0から発せられた電波を受信する携帯型の無線端末装置
4000とを含んでいる。
【0004】光信号発信装置1000は、所定の波長
(周波数)の光を発する光源1001と、この光源10
01に対して送信信号を供給する信号供給源1002と
を備えている。光源1001は、送信信号による強度変
調を受けた光信号を光伝送路2000に送出するように
なっている。無線装置3000は、光伝送路2000を
介して伝送されてきた光信号を受信して、その光信号の
強度変化を電気信号に変換する光電変換素子3001
と、光電変換素子3001から出力された電気信号を増
幅するための増幅器3003と、光電変換素子3001
および増幅器3003に電力を供給する電源設備300
2と、増幅器3003で増幅された電気信号に応じた電
波を放射するアンテナ3004とを備えている。
【0005】この通信システムの無線装置3000は、
光信号発信装置1000から光伝送路2000を介して
送られてきた光信号を光電変換素子3001により電気
信号に変換し、これを増幅器3003により電気的に増
幅した後にアンテナ3004を介して電波の形でその周
囲に送信する。無線装置3000から送信された電波は
周囲に伝搬して行き、無線装置3000を中心とする通
信可能エリア内のユーザが所持している無線端末装置4
000によって受信されるようになっている。
【0006】このような通信システムでは、比較的簡易
な構造により実用範囲内で十分使用に耐え得る通信機能
を達成し得ることから、例えば空中線電力が10dBm
以下のいわゆる特定小電力無線等に好適な通信システム
として期待されている。
【0007】無線装置3000の光電変換素子3001
としては、例えばフォトダイオードが用いられる。この
フォトダイオードは、一般に、構造が簡易で技術的にも
比較的容易に製造可能であるので製造コストを低減で
き、消費電力が他の素子と比較して少ないという特質を
有しているからである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
通信システムでは、例えば10dBm程度の空中線電力
を得るために、光電変換素子3001から出力される電
気信号を増幅するための増幅器3003が用いられてお
り、このため、次に述べるような種々の問題が生じる。
【0009】すなわち、上記のシステムでは、たとえ微
弱な電気信号であってもそれを増幅器によって所定の値
以上の空中線電力として出力可能な振幅にまで増幅する
必要があることから、大きな電力を供給し得る電源が必
要であり、消費電力が大きくなる。その結果、小電力を
長期間に亙って継続的に出力するために開発されたリチ
ウム電池等の小型の電池は電源として用いることができ
ず、出力電力が大きい大型の蓄電池や発電装置等のよう
な大規模な電源設備が必要となり、装置全体としての消
費電力の低減や小型化が困難になる。
【0010】また、増幅器を用いること自体が、回路構
造、ひいては装置全体の構造を複雑化する原因ともな
る。
【0011】一方、例えば特表平8−508370号公
報には、光電検出器に対して直接に送信アンテナを接続
すると共に、増幅器も駆動用電源系も全く用いることな
く光電検出器に入力された光信号を、その光電検出器に
より直接的に電気信号に光電変換し、その出力を直接に
送信アンテナから電波として送出するという技術が提案
されている。
【0012】この技術によれば、受信した光信号に応じ
て光電検出器から出力される電気信号を直接に送信アン
テナから電波の形で出力するようにしているので、増幅
器を省略することが可能となり、増幅器を用いることに
起因した種々の問題を回避することができる。
【0013】ところで、単に、光電変換素子として通常
のフォトダイオードを用いると共に増幅器を省略した場
合、出力される電波の空中線電力の大きさは、実用的な
程度のレベルに達しない。それは次のような理由からで
ある。すなわち、増幅器を省略した場合には、送信アン
テナから出力される電波の空中線電力の大きさは、光電
検出器に入力される光信号の強さおよびその光電検出器
の光電変換特性の2点のみによって定まる。ところが、
一般に、フォトダイオードは、入力される光信号の強度
がそのフォトダイオードに固有の値を越えると飽和状態
に入るという光電変換特性を有する。特に、バイアス電
圧をかけない状態では、この現象は顕著に現れてくる。
このため、たとえ光信号の強度を十分大きくしたとして
も、光電検出器から出力される電気信号を増幅せずに直
接に電波として出力した場合には、実用的なレベルの電
波強度を得ることはできないのである。
【0014】このようなフォトダイオードの飽和現象に
起因した出力電力の限界の低さを改善するために、上記
の特表平8−508370号公報では、フォトダイオー
ド自体に大幅な改良を加えて、比較的高いエネルギの光
信号をそのフォトダイオードに入力するとともに、その
フォトダイオード自体の光電変換特性を向上させて、そ
の電気信号出力を向上させることが提案されている。
【0015】しかしながら、上記の特表平8−5083
70号公報に提案されている技術では、周波数帯として
ミリ波帯を使用しており、送受信アンテナとしてホーン
アンテナという高利得のアンテナを用いることで遠達性
(通信可能なレベルの電波が届く距離の長短)を向上さ
せている。ところが、特別の免許等を必要としない、い
わゆる特定小電力無線においては、送信用アンテナとし
て、ホーンアンテナに比べて利得の低いダイポールアン
テナを使用しなければならないという制約があり、上記
のようなホーンアンテナを使用することができない。こ
のため、特定小電力無線等の免許取得を要しない簡易な
通信システムを上記の技術によって構築しようとして
も、実用レベルの遠達距離の実現に十分な空中線電力を
取り出すことは困難である。
【0016】このように、増幅器を用いない場合には、
送信アンテナから出力される電波の空中線電力が低過ぎ
て実用に適さないものとなるおそれがあること、およ
び、製造や構成が繁雑で特殊な構造のフォトダイオード
を用いる必要があること、等の問題が生ずると考えられ
る。
【0017】本発明はかかる問題点に鑑みて成されたも
ので、その目的は、大規模な電源設備や特殊な構造の光
電変換素子を用いることなく、光信号を、実用的な出力
レベルの電波信号に変換することを可能にする簡易かつ
低消費電力の無線装置およびそれを用いた通信システム
を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の無線装置
は、所定の光伝送路を介して入力された光信号を、バイ
アス電圧を利用して電気信号に変換する光電変換手段
と、光電変換手段から出力された電気信号を直接に受け
て、この電気信号に応じた電波を放射する送信アンテナ
とを備えている。
【0019】この無線装置では、光伝送路を介して入力
された光信号がバイアス電圧を利用する光電変換手段に
より電気信号に変換され、電気的増幅を受けることな
く、送信アンテナに直接供給される。送信アンテナから
は、供給された電気信号に応じた電波が放射される。
【0020】請求項2記載の無線装置は、請求項1記載
の無線装置において、光信号が並列に分配入力される複
数の光電変換素子を含むように光電変換手段を構成する
と共に、これらの複数の光電変換素子からそれぞれ出力
される電気信号の総和を送信アンテナに入力するように
したものである。
【0021】この無線装置では、光信号が複数の光電変
換素子に並列に分配入力されると、各光電変換素子は、
それぞれに入力された光信号に応じた光電変換を行って
電気信号を出力する。これらの電気信号の総和は送信ア
ンテナに供給され、そこから、供給された電気信号の総
和に応じた電波が放射される。
【0022】請求項3記載の無線装置は、請求項1また
は請求項2記載の無線装置において、光電変換手段にお
いて利用されるバイアス電圧が太陽電池から出力された
ものであるようにしたものである。
【0023】請求項4記載の無線装置は、請求項1ない
し請求項3のいずれか1項に記載の無線装置において、
フォトダイオードを用いて光電変換手段を構成するよう
にしたものである。
【0024】請求項5に記載の通信システムは、光信号
を発信する光信号発信装置と、光信号を伝送する光伝送
路と、無線装置とを備えている。無線装置は、光信号発
信装置から光伝送路を介して入力された光信号をバイア
ス電圧を利用して電気信号に変換して出力する光電変換
手段と、光電変換手段から出力された電気信号を直接に
受けて、この電気信号に応じた電磁波を放射する送信ア
ンテナとを備えている。ここで、「システム」とは、複
数の装置が論理的に集合した物をいい、各構成の装置が
同一筐体中にあるか否かは問わない。
【0025】この通信システムでは、光信号発信装置か
ら光信号が発信され、光伝送路を伝送して無線装置に到
達する。無線装置では、光伝送路を介して入力された光
信号が光電変換手段により電気信号に変換され、電気的
増幅を受けることなく、送信アンテナに直接供給され
る。送信アンテナからは、供給された電気信号に応じた
電波が放射される。
【0026】請求項6に記載の通信システムは、請求項
5に記載の通信システムにおいて、光信号発信装置が、
互いに異なる周波数を有する複数の電気信号を多重化し
て発信する機能を備えるようにしたものである。
【0027】請求項7に記載の通信システムは、請求項
5または請求項6に記載の通信システムにおいて、さら
に、光信号発信装置の側に配置された光源と、光源から
発せられた光を伝送する光伝送往路と、無線装置の側に
設けられ、外部からの電波を受信する受信用アンテナ
と、受信用アンテナにより受信された電波に応じて、光
源から光伝送往路を介して送られてきた光を変調する光
変調装置と、光変調装置により変調された光を伝送する
光伝送復路と、光信号発信装置の側に配置され、光伝送
復路を介して送られてきた光を受信する光受信装置とを
備えている。
【0028】この通信システムでは、光信号発信装置か
ら無線装置に伝送された光信号は、請求項5に記載の通
信システムの場合と同様に、光電変換手段により電気信
号に変換され、電気的増幅を受けることなく、送信アン
テナに直接供給され、送信アンテナから電波が放射され
る。一方、光信号発信装置側の光源から発せられた光
は、光伝送往路を介して光変調装置に伝送され、そこ
で、受信用アンテナにより受信された電波に応じて変調
される。この変調された光は、光伝送復路を介して光信
号発信装置側の光受信装置に伝送され、受信される。
【0029】請求項8に記載の通信システムは、請求項
5または請求項6に記載の通信システムにおいて、さら
に、無線装置の送信アンテナから放射された電波を受信
する無線端末装置を含むように構成したものである。
【0030】請求項9に記載の通信システムは、請求項
5に記載の通信システムにおいて、光信号発信装置を外
部からの電波を遮断可能に構成された電波暗室の外部に
配置し、無線装置を電波暗室の内部に設置し、電波暗室
の内外に配置された光信号発信装置と無線装置との間を
光伝送路によって接続するようにしたものである。
【0031】この通信システムでは、電波暗室の外部に
配置された光信号発信装置から発せられた光信号は、光
伝送路によって、電波暗室内に導かれ、そこに設置され
た無線装置に伝送される。無線装置に伝送された光信号
は、請求項5に記載の通信システムの場合と同様に、光
電変換手段により電気信号に変換され、電気的増幅を受
けることなく、送信アンテナに直接供給され、送信アン
テナから電波が放射される。
【0032】請求項10に記載の通信システムは、請求
項5に記載の通信システムにおいて、無線装置を、電力
を送るための送電線を支持する搭状構造物に付設し、光
伝送路を送電線に沿って敷設し、光信号発信装置を無線
装置が付設された塔状構造物から離隔した地点に設置
し、光伝送路によって光信号発信装置と無線装置とを接
続するように構成したものである。
【0033】この通信システムでは、送電線支持用の搭
状構造物から離隔した地点に設置された光信号発信装置
から発信された光信号は、送電線に沿って敷設された光
伝送路を介して、上記の搭状構造物に付設された無線装
置に伝送される。この無線装置に伝送された光信号は、
請求項5に記載の通信システムの場合と同様に、光電変
換手段により電気信号に変換され、電気的増幅を受ける
ことなく、送信アンテナに直接供給され、送信アンテナ
から電波が放射される。
【0034】請求項11に記載の通信システムは、請求
項5ないし請求項10のいずれか1項に記載の通信シス
テムにおいて、光信号発信装置が、光信号を増幅して発
信する光増幅手段を備えるようにしたものである。
【0035】この通信システムでは、光信号発信装置に
備えられた光増幅手段によって光信号が増幅され、この
増幅された光信号が光伝送路を介して無線装置に伝送さ
れる。これにより、無線装置が受信する光信号の強度が
増大する。
【0036】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。
【0037】[第1の実施の形態]図1は、本発明の一
実施の形態に係る通信システムの要部構成を表すもので
ある。本実施の形態では、通信システムが、電力伝送用
の送電線施設と共に敷設されて用いられる場合を例示し
て説明する。なお、本発明の実施の形態に係る無線装置
は本実施の形態に係る通信システムに含まれるものであ
るので、以下、併せて説明する。
【0038】図1に示したように、この通信システム
は、監視センタ側に配置されると共に光信号を発信する
光信号発信装置200と、光信号発信装置200から発
せられた光信号を伝送する光ファイバ等からなる光伝送
路301と、無線基地局側に配置されると共に光伝送路
301を介して送られてきた光信号を受信し、これを電
波に変換して送信する無線装置100と、無線装置10
0から発せられた電波を受信することが可能な携帯型の
無線端末装置600とを含んでいる。ここで、光信号発
信装置200が本発明における「光信号発信装置」の一
具体例に対応し、無線装置100が本発明における「無
線装置」の一具体例に対応し、光伝送路301が本発明
における「光伝送路」の一具体例に対応する。
【0039】光信号発信装置200は、送信信号21を
出力する信号供給源201と、光信号を発する光源20
2と、この光源202から出力された光信号を増幅する
光増幅器203とを備えている。信号供給源201とし
ては、例えば、音声マイク(図示せず)から入力された
音声信号に増幅処理等を施して出力する音声信号出力回
路が用いられる。この場合には、そこから出力される音
声信号が送信信号21となる。光源202は、例えば半
導体レーザ等のような一定波長の光を出力可能な光源で
あり、信号供給源201からの送信信号21に応じて、
強度変調が施された光信号を出力するようになってい
る。光源202の出力する光の波長帯としては、光ファ
イバの低損失領域である1.31μm帯や1.55μm
帯等が用いられる。光増幅器203は、光源202から
出力された光信号を所定の増倍率で増幅して光信号22
として出力するものであり、例えば、後述する図2に示
したような構成を有している。
【0040】無線装置100は、光の強度変化を電気信
号に変換する光電変換素子101と、この光電変換素子
101にバイアス電圧を供給するバイアス電圧電源10
4と、光電変換素子101の出力端に接続され、光電変
換素子101から出力された電気信号に応じた電波を放
射する送信アンテナ102とを備えている。光電変換素
子101は、光伝送路301を介して伝送されてきた光
信号22を受信して、その強度変化に応じた電気信号を
出力するようになっている。光電変換素子101として
は、例えば、後述する図3および図4に示したフォトダ
イオードが用いられる。バイアス電圧電源104は、光
電変換素子101が必要とするバイアス電圧のみを供給
するためのもので、例えば、比較的小規模の蓄電池等が
使用可能である。送信アンテナ102としては、例えば
ダイポールアンテナのような、さほど利得の高くないア
ンテナが使用可能である。但し、特定小電力無線システ
ムに限定されないのであれば、ホーンアンテナのような
高利得アンテナを使用してもよい。ここで、光電変換素
子101が本発明における「光電変換手段」の一具体例
に対応し、送信アンテナ102が本発明における「送信
アンテナ」の一具体例に対応する。
【0041】無線端末装置600は、無線装置100か
ら放射された電波103を受信するアンテナ601と、
受信した電波103を復調して、例えば音声信号等の受
信信号を出力する回路(図示せず)と、受信信号を音声
に変換して出力する回路(図示せず)とを備えている。
【0042】図5は、この通信システムが適用される一
具体例を表すものである。この具体例において、光信号
発信装置200は監視センタとしての変電所900に設
置され、無線装置100は無線基地局としての鉄塔90
2に設置されている。鉄塔902は、例えば変電所90
0を起点としてほぼ一定の間隔で配設されたものであ
り、電力送電線901を支持している。光伝送路301
としては、電力送電線901に沿って敷設された、いわ
ゆるOPGW(Optical Fiber Overhead GroundWires
;光ファイバ複合架空地線)が用いられている。無線
装置100は、鉄塔902の所定の位置に取り付けられ
ており、例えば鉄塔902の比較的近傍で巡視作業をす
る巡視員が携帯している無線端末装置600に対して電
波103を発信するようになっている。ここで、鉄塔9
02が本発明における「搭状構造物」の一具体例に対応
し、電力送電線901が本発明における「送電線」の一
具体例に対応する。
【0043】図2は、図示に示した通信システムの光増
幅器203の概略構成を表すものである。この図に示し
たように、光増幅器203は、励起光を出力する励起光
源2031と、光信号発信装置200の光源202(図
1)から出力された光信号Sと励起光源2031から出
力された励起光Pとが入力される光合波器2032と、
光合波器2032の出力側に光ファイバ2033を介し
て接続された光アイソレータ2034とを備えている。
【0044】励起光源2031としては、例えばレーザ
ダイオード等の光源が用いられる。光合波器2032
は、入力された光信号S1と励起光Pとを合波して光フ
ァイバ2033に入射させるためのもので、例えばWD
M(Wavelength Division Multiplex ;波長分割多重方
式)合波器等が用いられる。光アイソレータ2034
は、入射側(光合波器203の側)から出射側(光伝送
路301の側)に向かう順方向においては低損失の光通
過特性を有する一方、その逆の方向においては高損失の
光透過特性を有するもので、例えばファラデー回転子と
偏光子とを用いて構成される。この光アイソレータ20
34により、順方向にのみ光を伝搬させることができ、
戻り光によるレーザ発振が防止されるようになってい
る。光ファイバ2033は、その構成材料の原子が励起
光Pを容易に吸収してレーザ上準位に遷移し得るように
構成されたもので、例えばエルビウム(Er)等の希土
類元素が添加された希土類添加光ファイバが用いられ
る。
【0045】この光増幅器203では、励起光Pが光フ
ァイバ2033内を伝搬する間に、この光ファイバ20
33の構成材料の原子が励起光Pによって基底準位から
レーザ上準位へと励起されて、いわゆる反転分布状態に
なる。この状態で光信号Sが光ファイバ2033に入力
されると、誘導放出が起こり、光信号Sと同一の波長お
よび位相を有し、かつ、より大きな強度をもった光信号
(すなわち、増幅された光信号)が出力される。この光
信号は、光アイソレータ2034を通過して、光信号2
2として光伝送路301に送出されるようになってい
る。
【0046】図3は、図1に示した通信システムの光電
変換素子101として用いられるフォトダイオードの構
成を表し、図4は、このフォトダイオードの動作を説明
するための等価回路を表すものである。図3に示したよ
うに、この光電変換素子101(図3および図4では、
フォトダイオード101という。)は、1対の電極間
に、p型半導体領域101aとn型半導体領域101b
とを接合してなるpn接合構造を有している。p型半導
体領域101aの電極とn型半導体領域101bの電極
との間には、抵抗値RL を有する負荷抵抗105を介し
てバイアス電圧電源104( 図1参照) が接続されてお
り、これにより、フォトダイオードのpn接合に、逆方
向のバイアス電圧Vbbが印加されている。なお、フォト
ダイオード101を構成する半導体結晶としては、使用
する光波長に応じて、例えばシリコン(Si)、ゲルマ
ニウム(Ge),インジウム・ガリウム・砒素(InG
aAs)、あるいはインジウム・ガリウム・砒素・燐
(InGaAsP)等が用いられる。
【0047】このフォトダイオード101は、光信号2
01が入力されると、その光信号201の強度に対応し
て、バイアス電圧Vbbによって増倍された電気信号を出
力する。より具体的には、フォトダイオード101に、
光信号201として、エネルギーhν(hはプランク定
数、νは周波数)のフォトン(光子)が入射すると、そ
れがpn接合面近傍の空乏層(光吸収層)で吸収され、
そのときの光起電力効果によってフォトキャリアが発生
する。このとき、pn接合間には逆方向のバイアス電圧
Vbbが印加されて空乏層が拡大しているため、フォトキ
ャリアの発生が促進される。そして、発生したフォトキ
ャリアを電極から引き抜くことによって、光電流IL が
得られる。
【0048】なお、図4の等価回路では、光電流IL
と、次の(1)式で表される電流IFとの和が定電流Ip
hとなっている様子を示している。 IF =Is0・[exp(qV/kT)−1)]…(1) ここに、Is0は接合飽和電流、qは電子の電荷量、Vは
出力電圧、kはボルツマン定数、Tは絶対温度である。
【0049】このような光起電力作用を行うフォトダイ
オードの種類としては、一般的に安定的な動作と高信頼
性および広帯域性が期待でき、しかも低消費電力で小型
かつ低廉な特質を備えたPINフォトダイオードが好ま
しい。
【0050】次に、以上のような構成の通信システムの
動作を説明する。
【0051】図1において、光信号発信装置200から
発信された光信号22は、光伝送路301を介して、無
線装置100へと伝送され、光電変換素子101に入射
する。光電変換素子101は、バイアス電圧電源104
から印加されているバイアス電圧を用いて、光信号22
を、その入射強度に応じた電気信号に変換し、送信アン
テナ102に供給する。送信アンテナ102は、光電変
換素子101から供給された電気信号自体の電圧変化に
よって生じる電磁波つまり電波103を放射する。無線
装置100の送信アンテナ102から放射された電波は
周囲に伝搬して行き、無線装置100を中心とする通信
可能エリア内の作業員等が所持している無線受信装置6
00によって受信される。これにより、その作業員は、
例えば、基地局としての変電所900から送られてきた
音声による指示を聴取することができる。
【0052】(試算の一例)次に、光電変換素子101
への光信号の入射光強度、およびその場合の消費電力に
ついて試算した一例を説明する。ここでは、例えば10
mWの検出電力を得るために必要な値を試算するものと
する。
【0053】まず、入射光強度を試算する。入射光電力
をP,量子効果をηとすると、入射光が無変調の場合の
検波電流iは次の(2)式で表すことができる。 i=η・e・P/h/f…(2) ここに、eは電子の電荷量、hはプランク定数、fは入
射光の周波数である。
【0054】ここで、角周波数ωm で強度変調されてい
る場合について考える。変調度をmとすると、入射光電
力P(t)は、次の(3)式で表される。 P(t)=P0 [1+m・cos(ωm ・t)]…(3)
【0055】そして、(2)および(3)式から、強度
変調されている場合の検波電流を求める式を得ることが
できる。この式を用いて計算をすると、検波電流の信号
成分の最大値は、 i=m・η・e・P0 /h/f となる。
【0056】ここで、光の波長=1.55μm、m=1
(100%)、η=0.8(80%)、負荷抵抗値RL
=75Ωであるとすると、検出電力Sは、次の(4)式
で表される。
【0057】ここで、高い光入力レベルにおいて光電変
換素子101の飽和がないと仮定すると、10mWの検
出電力を得るためには、入射光強度Pが約16mW程度
であればよいことが判る。この16mW程度の入射光強
度Pは、光増幅器203を用いることで十分に実現可能
な値である。
【0058】次に、上記のような10mWの検出電力が
得られた場合における光電変換素子101の実質的な消
費電力を試算する。
【0059】消費電力は、電源電圧と電源に流れる直流
電流との積で求められる。この場合の電源に流れる直流
電流は光電流と一致する。上記の場合、光電流は16m
Aであるから、電源電圧(バイアス電圧)を例えば3V
とすると、消費電力は48mWとなる。この程度の消費
電力であれば、現在一般的に市販されているリチウム電
池等の小型蓄電池を用いて10,000時間(約1年)
程度の連続運転が可能である。
【0060】図6は、実際に伝送実験を行った場合の結
果を表すものである。この図で、横軸は光電変換素子1
01への光入力電力[単位はdBm]を表し、縦軸は送
信到達距離[単位はメートル]を表す。なお、この実験
結果は、次の条件下で行ったものである。
【0061】送信信号の周波数:427MHz 送信信号のビットレート:4.8Kbps 送信信号の変調方式:2値FSK変調(周波数偏移:1
0kHz)
【0062】図6に示したように、光電変換素子101
に入力される光信号22の電力が13.7dBmのと
き、空中線電力は−6.3dBmであり、このときの送
信到達距離は23mである。ここで、送信空中線電力を
例えば10dBmとすると、送信到達距離は、送信空中
線電力の1/2乗に比例することから、約150メート
ルとなる。すなわち、約150メートルの距離を隔てて
無線通信を行うことが可能となる。
【0063】このように、本実施の形態の通信システム
によれば、光伝送路301を介して送られてきた高周波
の光信号を、バイアス電圧が印加された光電変換素子1
01によって光電変換して高周波の電気信号を出力する
と共に、その電気信号を送信アンテナ102に直接供給
して電波を発信するようにしたので、従来用いられてい
た増幅器が不要になり、その結果、以下のような効果を
奏する。
【0064】(1)増幅器のための大規模な電源設備が
不要となる。したがって、本実施の形態の通信システム
を用いることにより、監視センタから遠隔の山間部等に
設けられた基地局に高価な大規模電源設備を設置するこ
となく、その基地局の無線装置を介して、その周辺に位
置する無線端末装置との間で通信を行うことが可能とな
る。
【0065】(2)本実施の形態の通信システムでは、
従来のように光電変換素子の光起電力作用のみによって
光電変換を行うのではなく、バイアス電圧電源104か
ら出力されるバイアス電圧を補助的に利用して光電変換
を行っていることから、より大きな光電流を得ることが
でき、送信アンテナ102から発信される電波の送信空
中線電力をより大きくすることができる。この結果、実
用的な距離まで電波を到達させることが可能となる。こ
の場合、バイアス電圧電源104からのバイアス電圧は
低くてよく、消費電流が極めて小さいので、小型の電池
を用いても実用的な期間の連続運転が可能となる。ま
た、同様の理由から、送信アンテナ102として、例え
ばダイポールアンテナのような、さほど利得の高くない
アンテナを使用することが可能である。
【0066】(3)特に、本実施の形態のように、電力
送電線に沿って予め敷設されているOPGW等を光伝送
路301として用い、電力送電線を支持する鉄塔を無線
基地局として、これに無線装置を取り付けると共に、電
力送電線や鉄塔等の保守点検を行う巡視員が無線端末装
置を携帯するようにした場合には、変電所等の監視セン
タからの指示を鉄塔付近にいる巡視員に対して確実かつ
低コストで伝達することができる。
【0067】(4)光電変換素子とアンテナとの間に増
幅器を設けていないので、主として次の2つの点から、
ノイズの発生または混入による悪影響が少なくなる。
【0068】第1に、増幅器は、一般に電気的振動波形
や電波を発振するための回路系を多く含んでいるもので
あるから、そのような増幅器を用いること自体、光電変
換素子に対するノイズの混入や周囲に対するノイズやE
MIの要因となり得るが、本実施の形態では増幅器自体
を設けていないので、そのような不都合がない。
【0069】第2に、フォトダイオード等の光電変換素
子に増幅器を電気的に接続するための接続部位を設ける
必要がなく、この結果、そのような接続部位においてE
MI(電磁気漏洩)が発生したり、あるいはクロストー
クやその他の外乱的なノイズの混入が生じることがな
い。例えば、同一の小型プリント配線基板上に、増幅器
と、実装パッケージ化されたフォトダイオード等の光電
変換素子とを実装する場合を想定すると、その光電変換
素子のリード端子と小型プリント配線基板の接続端子
(ターミナル)とを接合することが必要となるが、その
場合には、例えば「社団法人電子情報通信学会・信学技
報1998-06 」第37頁〜42頁等にも報告されているよ
うに、その接続部位(接続端子)において、顕著にEM
I(電磁気漏洩)が発生したり、あるいはクロストーク
やその他の外乱的なノイズの混入が生じる。一般に、フ
ォトダイオード等の光電変換素子で光電変換されて出力
される電気信号は微弱な信号であるから、その出力端に
おいて上記のようなノイズやクロストークが混入する
と、信号自体の正確さが著しく劣化低下する。そして、
そのような劣化した入力信号を増幅器でいかに増幅して
も、本来の情報に正確に対応した電波を出力することは
不可能である。むしろ、その劣化した部分(ノイズ成
分)が強調されてしまうことになる。これに対し、本実
施の形態では増幅器自体を設けていないので、そのよう
な不都合がない。
【0070】なお、本実施の形態において、無線端末装
置600は、携帯および移動の可能な無線端末装置とし
たが、固定されたものであっても構わない。
【0071】[第2の実施の形態]次に、本発明の第2
の実施の形態について説明する。
【0072】フォトダイオード等の光電変換素子は、一
般に、固有の光電変換の飽和点を有している。従って、
そのような光電変換素子に高いエネルギの光が入力され
た場合には、その飽和現象によって変換効率が低下した
り、あるいは光電変換作用自体が頭打ちになる場合があ
る。このため、基地局の無線装置から、より遠い距離ま
で電波を送信しようとして、たとえ上記の飽和点以上の
強度を有する光信号を光電変換素子101に入力したと
しても、その光電変換素子101は、その飽和点に対応
するレベル以上の大きさの電気信号を出力することはで
きず、結果として、無線装置から発せられる電波の到達
可能範囲(遠達距離)を拡大することができない。本発
明の第2の実施の形態に係る通信システムは、そのよう
な不都合に対処可能なものである。
【0073】図7は本発明の第2の実施の形態に係る無
線装置の要部構成を表すものである。この図に示したよ
うに、本実施の形態では、複数個(この例では4個)の
光電変換素子406a,406b,406c,406d
を並列配置し、光伝送路301からの光信号22を光カ
プラ409によって各光電変換素子406a〜406d
にそれぞれ均等に分配する。光電変換素子406a〜4
06dには、それぞれ、図示しないバイアス電圧電源か
らのバイアス電圧を印加しておく。光電変換素子406
a〜406dの各々から出力される電気信号は、位相調
整器411に入力されるようにする。その他の構成は上
記第1の実施の形態の場合と同様である。
【0074】本実施の形態では、光伝送路301を介し
て送られてきた光信号22は、光カプラ409によっ
て、元の光強度の1/4の強度の光信号に4等分され、
それぞれ、光電変換素子406a〜406dに入力され
る。光電変換素子406a〜406dの各々における光
電変換の結果得られる電気信号410a,410b,4
10c,410dは、位相調整器411によって同一位
相となるように位相調整がなされると共に合成され、そ
の合成結果が電気送信信号412として出力される。こ
の結果、入力された光信号22の強度にほぼ対応した大
きさの電気送信信号412が得られ、これがアンテナに
供給されることにより、より遠方まで電波が到達するこ
ととなる。その他の動作は上記第1の実施の形態の場合
と同様である。
【0075】なお、光電変換素子406a〜406dか
らそれぞれ出力される電気信号410a,410b,4
10c,410dの位相がほぼ同位相であれば、特に位
相調整器411を用いる必要はなく、電気信号410a
〜410dを光カプラ(図示省略)等によって直接合成
して電気送信信号412を出力するようにしてもよい。
【0076】本実施の形態では、光電変換素子の飽和点
を超えるような強度の光信号が送られてきた場合におい
ても、その光信号が複数の光電変換素子に分配されるの
で、各光電変換素子についてみれば、飽和点以下の光信
号が入力されるようにすることができる。より正確に
は、光電変換素子の数をnとし、各光電変換素子の飽和
光強度をAとすると、光信号22の強度がnA以下であ
れば、各光電変換素子は飽和することなく、それぞれに
入力された光信号に対応して正確な光電変換動作を行う
ことが可能である。したがって、監視センタ側の光信号
発信装置200において、光増幅器203により、光電
変換素子の飽和点をはるかに超えるレベルまで光増幅を
行って送信するようにしたとしても、無線基地局側の無
線装置では光から電波への通信媒体変換を適切に行うこ
とができ、無線装置を中心とした電波到達範囲をさらに
拡大することが可能である。
【0077】[第3の実施の形態]次に、本発明の第3
の実施の形態について説明する。
【0078】図8は本発明の第3の実施の形態に係る通
信システムの概略構成を表すものである。本実施の形態
の通信システムは、周波数多重化方式によって光信号を
送信するようにしたものである。なお、図8において、
上記第1の実施の形態における図1における要素と同一
の構成要素には同一の符号を付し、適宜説明を省略す
る。
【0079】本実施の形態の通信システムでは、監視セ
ンタ側の光信号発信装置200′は、図1における信号
供給源201に代えて、互いに異なる周波数(f1 ,f
2 ,f3 )を有する送信信号21a〜21cを出力する
複数(ここでは3つ)の信号供給源201a〜201c
を備えている。送信信号21a〜21cは光源202に
供給されるようになっている。光信号発信装置200′
におけるその他の構成は図1の光信号発信装置200と
同様である。
【0080】一方、無線基地局側の無線装置100の周
囲には、例えば複数の巡視員によって携帯された複数の
無線端末装置600a,600b,600cが位置して
いる。無線端末装置600a〜600bは、それぞれ、
受信した信号の中から固有の周波数の信号を選択するた
めのバンドパスフィルタ(BPF)を備えている。ここ
では、無線端末装置600a〜600cが備えるBPF
の固有周波数帯域は、それぞれ、周波数f1 ,f2 ,f
3 であるとする。これらの無線端末装置600a〜60
0bにおける他の構成は、図1における無線端末装置6
00と同様である。
【0081】本実施の形態では、光信号発信装置20
0′の信号供給源201a〜201cから出力された送
信信号21a〜21cが光源202に供給され、そこで
周波数多重化変調が行われる。そして、光信号発信装置
200′から、周波数多重化変調された光信号22′が
光伝送路301上に送信される。無線基地局側の無線装
置100は、送られてきた光信号22′を光電変換素子
101によって光電変換し、電気信号として送信アンテ
ナ102に供給する。送信アンテナ102は、周波数多
重化された送信信号を電波として送信する。この電波
は、無線端末装置600a〜600cによって受信され
る。
【0082】周波数f1に同調された無線端末装置60
0aは、受信信号の中から周波数f1の帯域信号のみを
取り出し、これを復調して出力する。また、周波数f2
に同調された無線端末装置600bは、受信信号の中か
ら周波数f2の帯域信号のみを取り出し、これを復調し
て出力する。周波数f3に同調された無線端末装置60
0cは、受信信号の中から周波数f3の帯域信号のみを
取り出し、これを復調して出力する。その他の動作は、
図1の場合と同様である。
【0083】このように、本実施の形態の通信システム
によれば、監視センタ側の光信号発信装置200′か
ら、周波数多重化された光信号22′を共通の光伝送路
301を介して送出すると共に、各無線基地局側の無線
端末装置600a〜600cでは、それぞれ、受信信号
の中から自局向けの周波数成分のみを取り出すようにし
たので、1本の光伝送路を用いて複数回線分の通信を同
時に行うことが可能である。
【0084】なお、本実施の形態では、3つの送信信号
の多重化を行う場合について説明したが、それ以上また
は以下の数の送信信号を多重化するようにしてもよい。
【0085】[第4の実施の形態]次に、本発明の第4
の実施の形態について説明する。
【0086】図9は、本発明の第4の実施の形態に係る
通信システムの概略構成を表すものである。この通信シ
ステムは、上記第1の実施の形態(図1)で示した構成
に加えて、無線基地局側から監視センタ側への送信を可
能とする部分を設けることで、双方向通信を可能とした
ものである。なお、この図で、上記の図1で示した構成
要素と同一の構成要素には同一の符号を付し、適宜説明
を省略する。
【0087】図9に示したように、本実施の形態の通信
システムは、図1に示した構成に加えて、さらに、監視
センタ側に設けられた光信号受信装置500と、無線基
地局側に設けられた受信アンテナ403および光変調装
置700とを備えている。監視センタ側の光信号受信装
置500と無線基地局側の光変調装置700との間は、
2本の光伝送路302,303によって接続されてい
る。なお、光伝送路302,303は、光伝送路301
と共に、1つの光ファイバケーブル300を構成してい
る。ここで、光伝送路302が本発明における「光伝送
往路」に対応し、光伝送路303が本発明における「光
伝送復路」に対応する。また、受信アンテナ403が本
発明における「受信用アンテナ」の一具体例に対応し、
光変調装置700が本発明における「光変調装置」の一
具体例に対応する。
【0088】光信号受信装置500は、一定の強度およ
び波長を有する基準光401を光伝送路302上に送出
する光源402と、無線基地局側の光変調装置700で
変調されて戻って来た光信号404を受信して電気信号
に変換する光電変換素子406と、光電変換素子406
から出力された受信信号を復調する復調器407とを備
えている。なお、必要に応じて光源402の後段に、光
信号発信装置200の光増幅器203と同様の構造およ
び機能を有する光増幅器を配置するようにしてもよい。
ここで、光源402が本発明における「光源」の一具体
例に対応する。
【0089】受信アンテナ403は、無線端末装置60
0からの電波を受信して電気信号に変換するためのもの
である。光変調装置700は、受信アンテナ403によ
って得られた電気信号(受信信号)に基づき、光伝送路
302を介して送られてくる一定強度の基準光401に
対して強度変調を行うためのもので、例えば図10に示
したような構成を有する。
【0090】図10は光変調装置700の要部構成を表
すものである。この光変調装置700は、いわゆる光電
界センサの原理を応用して構成されている。すなわち、
光変調装置700は、高周波信号源としての受信用アン
テナ403に接続された一対の信号端子701a,70
1bと、互いに対向配置された一組の信号電極702
a,702a′と、これらの信号電極702a,702
a′の間に、各信号電極と所定の間隔をおいて対向配置
された共通の信号電極702bとを備えている。信号端
子701aは信号電極702a,702bに電気的に接
続され、信号端子701bは信号電極702bに電気的
に接続されている。この光変調装置700の内部におい
て、入力側(光伝送路302の側)と出力側(光伝送路
303の側)との間は、2つに分岐された光導波路70
3a,703bによって接続されている。その一方の光
導波路703aは信号電極702aと702bとの間の
空隙を通り、他方の光導波路703bは信号電極702
a′と702bとの間の空隙を通っている。光導波路7
03a,703bは、例えば、ニオブ酸リチウムにチタ
ンを拡散した材料で形成されている。但し、これには限
定されず、他の材料を採用してもよい。
【0091】図11は、光電界センサとしての光変調装
置700の動作特性を表すものである。この図に示した
ように、光導波路703a,703bを透過する光の強
度および位相は、印加電圧に対して正弦波状をなす変調
関数Fに従って変調されるようになっている。例えば、
受信用アンテナ403が受信した図示したような波形の
受信電波103′によって光導波路703a,703b
を透過する光が変調を受けて、図示したような波形の光
信号404として出力される。
【0092】なお、図10に示したように、信号電極7
02bを共通の電極とし、これを中心として対称な位置
に信号電極702aと702a′を配置すると共に、信
号電極702bと信号電極702aとの間、および信号
電極702bと信号電極702a′との間に、それぞ
れ、光導波路703a,703bを配するようにしたこ
とにより、印加される電界の方向が光の進行方向に関し
て対称の関係になり、光導波路703a,703bのそ
れぞれにおいて生ずる位相変化の方向が一致する。この
ため、のちに2つの光波が合成されたときに、両光波の
山と山、谷と谷が重畳され、変調の度合いが向上する。
【0093】次に、このような構成の通信システムの動
作を説明する。なお、監視センタ側から無線基地局側へ
の送信動作は、上記第1の実施の形態(図1)の場合と
同様であるので、その説明を省略し、ここでは、無線基
地局側から監視センタ側への送信動作についてのみ説明
する。
【0094】本実施の形態の通信システムでは、無線端
末装置600から発信された電波103′は、受信アン
テナ403により受信されて電気信号となり、光変調装
置700の信号端子701a,701b間に印加され
る。これにより、信号電極702bと信号電極702
a、702a′との間には、受信信号に対応した電界変
化が発生する。この電界による電気光学効果により、信
号電極702bと信号電極702a、702a′との間
の光導波路703a,703bをそれぞれ透過する光の
強度および位相が変調され、その変調された光が光信号
404として光伝送路303に送出される。
【0095】光信号受信装置500の光電変換素子40
6は、光伝送路303を介して送られてきた光信号40
4を光電変換により電気信号に変換し、復調器407に
供給する。復調器407は、供給された受信信号を復調
して、例えば音声信号として出力する。
【0096】このように、本実施の形態の通信システム
によれば、上記第1の実施の形態(図1)の構成に加え
て、無線基地局側から監視センタ側への送信を可能とす
る部分を設けるようにしたので、双方向通信が可能とな
る。
【0097】また、本実施の形態では、監視センタ側か
ら一定強度の基準光401を無線基地局側に送ると共
に、無線基地局側では、無線端末装置600から送られ
てきた電波103′を受信アンテナ403で受信し、そ
の受信信号に基づき、光変調装置700によって基準光
401を変調し、この変調した光信号404を監視セン
タ側に送出するようにしたので、無線基地局側には、送
信用の電源を設置する必要がない。したがって、例えば
図5において、鉄塔付近にいる巡視員から変電所等の監
視センタに対する応答を、確実かつ低コストで伝達する
ことができる。
【0098】[第5の実施の形態]次に、本発明の第5
の実施の形態について説明する。
【0099】図12は、本発明の第5の実施の形態に係
る通信システムの概略構成を表すものである。この通信
システムは、電波暗室内での電波測定に適用されるもの
で、以下のように構成されている。なお、この図で、上
記の図1に示した通信システムの構成要素と同一の構成
要素には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0100】この図に示したように、電波暗室800に
は、試験用電波103″を送信するための送信アンテナ
102と、この送信アンテナ102に接続された無線装
置100と、試験用電波103″を受信するための受信
アンテナ801とが配置されている。
【0101】一方、電波暗室800の外側には、一般に
RCA(Radio Communication Analizer)と呼ばれる解
析装置802と、受信アンテナ801で受信された電波
信号を電波暗室800から外部の解析装置802へと伝
送する信号伝送路803と、試験用のパターン信号を発
振する信号生成装置(SG:Signal Generator)804
と、この信号生成装置804から出力されるパターン信
号に基づいて光信号を出力するレーザダイオード(L
D:Lazer Diode )805と、その光信号を増幅して無
線装置100へと送出する光増幅器806とが設置され
ている。信号生成装置804から出力されたパターン信
号は解析装置802にも入力されるようになっている。
【0102】このシステムでは、信号生成装置804か
ら出力された所定のパターン信号は、レーザダイオード
805に供給され、ここで光信号に変換される。レーザ
ダイオード805から出力された光信号は、光増幅器8
06で所定のレベルにまで増幅されたのち、光伝送路3
05を介して、電波暗室800内の無線装置100に伝
送される。無線装置100は、図1の場合と同様の光電
変換動作により、光信号を電気信号に変換する。変換さ
れた電気信号は、送信送信アンテナ102から試験用電
波103″として送信され、受信アンテナ801によっ
て受信されて電気信号(受信信号)となり、信号伝送路
803によって電波暗室800外の解析装置802へと
伝送される。解析装置802は、信号伝送路803を介
して送られてきた受信信号と、信号生成装置804から
出力されたパターン信号とを比較して、その比較結果か
らエラーレートを演算する。
【0103】電波暗室800の内部には、電磁気的ノイ
ズの発生源となるような増幅回路系は全く配置されてお
らず、極めて純度の高い電波暗室状態を保つことが可能
である。
【0104】このように、本実施の形態によれば、光電
変換素子自体の増倍作用を利用することにより、電波暗
室800内の無線装置100の後段に増幅器を設けずに
送信送信アンテナ102から直接電波発信を行うように
したので、電波暗室内に増幅器を配置することに起因し
て生じていたノイズやEMI(Electro Magnetic Inter
ference ;電磁妨害雑音)等をなくすることができ、伝
送エラーレートの測定精度を高めることができる。
【0105】以上、いくつかの実施の形態を挙げて本発
明を説明したが、本発明はこれらの実施の形態に限定さ
れず、種々の変形が可能である。例えば、上記の各実施
の形態では、監視センタ側あるいは電波暗室側に光増幅
器を配置するようにしたが、光源の発光強度が要求を満
たすに十分であれば、これらの光増幅器は必ずしも必要
なものではない。
【0106】また、上記各実施の形態では、バイアス電
圧電源104の一例として、小型の蓄電池を利用するも
のとして説明したが、本発明はこれに限定されない。例
えば、一般に送電線の鉄塔が敷設されている場所は日当
たりが良好である場合が多いことから、そのような環境
条件を積極的に利用して、バイアス電圧電源として、太
陽電池を用いるようにしてもよい。あるいは、バイアス
電圧電源として例えばNi−Cd(ニッケル−カドミウ
ム)電池等の二次電池を用いると共に、太陽電池をその
二次電池の充電用として用いるようにしてもよい。この
ように、太陽電池を用いるようにした場合には、基本的
にバイアス電圧電源のメンテナンスの頻度を少なくでき
るという利点がある。
【0107】なお、上記実施の形態においては、光電変
換素子としてフォトダイオードを用いるものとした説明
したが、この他、フォトトランジスタ等の半導体素子
や、その他の光電変換素子を用いることも可能である。
【0108】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1ないし請
求項4のいずれか1項に記載の無線装置、または請求項
5ないし請求項11のいずれか1項に記載の通信システ
ムによれば、光伝送路を介して入力された光信号を光電
変換手段がバイアス電圧を利用して電気信号に変換する
と共に、この電気信号を送信アンテナに直接供給し、送
信アンテナから電波として送信するようにしたので、増
幅器の設置が不要となり、装置構成を簡略化できると共
に、増幅に要する電力の削減が可能になるという効果を
奏する。しかも、光電変換素子の光起電力のみを用いる
のでなく、バイアス電圧を利用して光電変換を行うよう
にしていることから、より大きな光電流を得ることがで
き、送信アンテナからの発信電波の電力が増加し、実用
的な距離まで電波を到達させることも可能となる。ま
た、バイアス電圧は一般に低くてよいので消費電力が極
めて小さくて済み、バイアス電圧電源としては小規模の
ものを用いることができる。したがって、従来のような
大規模な電源設備の場合と比べて、設置コストを低減す
ることができる。また、例えば小型の一次電池を用いた
としても、実用的な期間の連続運転が実現可能である。
【0109】特に、請求項2記載の無線装置によれば、
光信号が並列に分配入力される複数の光電変換素子を含
むように光電変換手段を構成すると共に、これらの複数
の光電変換素子からそれぞれ出力される電気信号の総和
を送信アンテナに入力するようにしたので、相当強い光
信号が送られてきたとしても、個々の光電変換素子に入
力される光信号の強度を低下させることが可能となると
いう効果を奏する。例えば、光電変換素子の光電変換特
性が飽和する程の強い光信号が光伝送路を介して送られ
てきたとしても、光電変換素子の設置個数を適宜に設定
すれば、個々の光電変換素子に入力される光信号の強度
を飽和点以下にすることが可能となり、正常な光電変換
特性を担保することができる。そして、各光電変換素子
から出力された電気信号の総和が電波に変換されるよう
になるので、十分な強度の電波が放射されることとな
り、電波到達距離をさらに伸ばすことができる。
【0110】また、請求項4に記載の通信システムによ
れば、光電変換手段としてフォトダイオードを用いるよ
うにしたので、構造が簡易で低廉かつ利便性の高い、例
えば特定小電力無線システムを構築することも容易であ
る。
【0111】また、請求項6に記載の通信システムによ
れば、光信号発信装置が、互いに異なる周波数を有する
複数の電気信号を多重化して発信する機能を備えるよう
にしたので、1本の光伝送路を用いて複数回線分の通信
を同時に行うことも可能になるという効果を奏する。
【0112】また、請求項7に記載の通信システムによ
れば、さらに、光信号発信装置側の光源からの光を光伝
送往路を介して光変調装置に伝送すると共に、光変調装
置において、その伝送されてきた光を、受信用アンテナ
により受信された電波に応じて変調し、この変調された
光を、光伝送復路を介して光信号発信装置側の光受信装
置に伝送するようにしたので、双方向の通信が可能にな
ると共に、無線装置の側には、光信号発信装置に対する
送信用の電源を設置する必要がないという効果を奏す
る。
【0113】また、請求項9に記載の通信システムによ
れば、光信号発信装置を電波暗室の外部に配置する一
方、無線装置を電波暗室の内部に設置し、光伝送路によ
って両者を接続し、電波暗室の外部から内部に供給した
光信号を光信号発信装置の光電変換手段によりバイアス
電圧を利用して電気信号に変換し、電気的増幅を行わな
いようにしたので、電波暗室内で電波の放射を行うに際
して無用なノイズの発生を抑制することができる。した
がって、より理想に近い電波暗室環境を実現することが
できるという効果を奏する。
【0114】また、請求項10に記載の通信システムに
よれば、光信号発信装置から発信した光信号を、送電線
に沿って敷設された光伝送路を介して、搭状構造物に付
設された無線装置に伝送するようにしたので、例えば変
電所等に設置された光信号発信装置と搭状構造物側に設
置された無線装置との間の通信が容易に実現可能になる
という効果を奏する。
【0115】また、請求項11に記載の通信システムに
よれば、光信号発信装置が光増幅手段を備えるようにし
たので、無線装置からの電波到達距離を伸ばすことがで
きるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る通信システム
の概略構成を表す図である。
【図2】図1における光増幅器の構成を表す図である。
【図3】図1における光電変換素子の構造およびその周
辺回路の構成を表す図である。
【図4】図3に示した光電変換素子の等価回路を表す回
路図である。
【図5】図1の通信システムが適用される一応用例を表
す図である。
【図6】図1の通信システムを用いて行った無線送信実
験の結果の一例を表す図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態に係る通信システム
において用いられる無線装置の要部を表す図である。
【図8】本発明の第3の実施の形態に係る通信システム
の概略構成を表す図である。
【図9】本発明の第4の実施の形態に係る通信システム
の概略構成を表す図である。
【図10】図9における光変調装置の構成を表す図であ
る。
【図11】図9における光変調装置の動作を説明するた
めの図である。
【図12】本発明の第5の実施の形態に係る通信システ
ムの概略構成を表す図である。
【図13】従来の通信システムの概略構成を表す図であ
る。
【符号の説明】
100…無線装置、101…光電変換素子、102…送
信アンテナ、104…バイアス電圧電源、200…光信
号発信装置、201…信号供給源、202…光源、20
3…光増幅器、301,302,303…光伝送路、4
03…受信アンテナ、500…光信号受信装置、600
…無線端末装置、700…光変調装置。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04B 7/26 H04J 14/00 14/02 (72)発明者 小川 理 神奈川県横浜市鶴見区江ヶ崎4−1 東京 電力株式会社システム研究所内 Fターム(参考) 5K002 AA01 AA03 BA15 CA13 DA02 FA01 5K067 BB02 CC02 EE02 EE06 EE10 EE32 EE37 KK01

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の光伝送路を介して入力された光信
    号を、バイアス電圧を利用して電気信号に変換する光電
    変換手段と、 前記光電変換手段から出力された前記電気信号を直接に
    受けて、この電気信号に応じた電波を放射する送信アン
    テナとを備えたことを特徴とする無線装置。
  2. 【請求項2】 前記光電変換手段は、前記光信号が並列
    に分配入力される複数の光電変換素子を含み、 前記複数の光電変換素子からそれぞれ出力される電気信
    号の総和が前記送信アンテナに入力されることを特徴と
    する請求項1記載の無線装置。
  3. 【請求項3】 前記バイアス電圧は、太陽電池から出力
    されたものであることを特徴とする請求項1または請求
    項2に記載の無線装置。
  4. 【請求項4】 前記光電変換手段は、フォトダイオード
    を用いて構成されていることを特徴とする請求項1ない
    し請求項3のいずれか1項に記載の無線装置。
  5. 【請求項5】 光信号を発信する光信号発信装置と、 前記光信号を伝送する光伝送路と、 前記光信号発信装置から前記光伝送路を介して入力され
    た光信号を、バイアス電圧を利用して電気信号に変換し
    て出力する光電変換手段と、前記光電変換手段から出力
    された前記電気信号を直接に受けて、この電気信号に応
    じた電磁波を放射する送信アンテナとを有する無線装置
    とを含むことを特徴とする通信システム。
  6. 【請求項6】 前記光信号発信装置は、互いに異なる周
    波数を有する複数の電気信号を多重化して発信する機能
    を備えていることを特徴とする請求項5に記載の通信シ
    ステム。
  7. 【請求項7】 さらに、 前記光信号発信装置の側に配置された光源と、 前記光源から発せられた光を伝送する光伝送往路と、 前記無線装置の側に設けられ、外部からの電波を受信す
    る受信用アンテナと、 前記受信用アンテナにより受信された電波に応じて、前
    記光源から前記光伝送往路を介して送られてきた光を変
    調する光変調装置と、 前記光変調装置により変調された光を伝送する光伝送復
    路と、 前記光信号発信装置の側に配置され、前記光伝送復路を
    介して送られてきた光を受信する光受信装置とを備えた
    ことを特徴とする請求項5または請求項6に記載の通信
    システム。
  8. 【請求項8】 さらに、前記無線装置の送信アンテナか
    ら放射された電波を受信する無線端末装置を含むことを
    特徴とする請求項5ないし請求項7のいずれか1項に記
    載の通信システム。
  9. 【請求項9】 前記光信号発信装置は、外部からの電波
    を遮断可能に構成された電波暗室の外部に配置され、 前記無線装置は、前記電波暗室の内部に設置され、 前記光伝送路は、前記電波暗室の内外に配置された前記
    光信号発信装置と前記無線装置との間を接続しているこ
    とを特徴とする請求項5に記載の通信システム。
  10. 【請求項10】 前記無線装置は、電力を送るための送
    電線を支持する搭状構造物に付設され、 前記光伝送路は、前記送電線に沿って敷設され、 前記光信号発信装置は、前記無線装置が付設された塔状
    構造物から離隔した地点に設置されると共に、前記光伝
    送路によって前記無線装置と接続されていることを特徴
    とする請求項5に記載の通信システム。
  11. 【請求項11】 前記光信号発信装置は、前記光信号を
    増幅して発信する光増幅手段を備えていることを特徴と
    する請求項5ないし請求項10のいずれか1項に記載の
    通信システム。
JP11192930A 1999-07-07 1999-07-07 無線装置および通信システム Pending JP2001024596A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11192930A JP2001024596A (ja) 1999-07-07 1999-07-07 無線装置および通信システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11192930A JP2001024596A (ja) 1999-07-07 1999-07-07 無線装置および通信システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001024596A true JP2001024596A (ja) 2001-01-26

Family

ID=16299370

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11192930A Pending JP2001024596A (ja) 1999-07-07 1999-07-07 無線装置および通信システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001024596A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6788832B2 (en) 2001-12-28 2004-09-07 Communications Research Laboratory, Independent Administrative Institution Optical modulator and optical signal and electric wave signal converter using same
JP2005311722A (ja) * 2004-04-21 2005-11-04 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 光伝送システム及びその送信機並びに受信機
JP5536209B2 (ja) * 2010-06-14 2014-07-02 富士通テレコムネットワークス株式会社 光伝送システム

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6788832B2 (en) 2001-12-28 2004-09-07 Communications Research Laboratory, Independent Administrative Institution Optical modulator and optical signal and electric wave signal converter using same
JP2005311722A (ja) * 2004-04-21 2005-11-04 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 光伝送システム及びその送信機並びに受信機
JP4575703B2 (ja) * 2004-04-21 2010-11-04 日本電信電話株式会社 光伝送システム及びその送信機
JP5536209B2 (ja) * 2010-06-14 2014-07-02 富士通テレコムネットワークス株式会社 光伝送システム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5949564A (en) Transducer
Kaszubowska et al. Remote downconversion with wavelength reuse for the radio/fiber uplink connection
US5287212A (en) Optical link
Kuri et al. Fiber-optic millimeter-wave uplink system incorporating remotely fed 60-GHz-band optical pilot tone
Renaud et al. A high responsivity, broadband waveguide uni-travelling carrier photodiode
JPH05260018A (ja) 無線信号用光伝送システム
JPH1168675A (ja) 光送受信システム
CN101109771A (zh) 一种用于高电压测量的模拟信号隔离传输系统
US20140334824A1 (en) Fiber optic receiver, transmitter, and transceiver systems and methods of operating the same
JPH098737A (ja) 受信システム
CN112865867A (zh) 一种基于多功能光伏探测器的直调单纤光信能同传系统及方法
CN111585654A (zh) 一种低功耗远端天线单元实现方法及远端天线装置
Umezawa et al. Multi-core based 94-GHz radio and power over fiber transmission using 100-GHz analog photoreceiver
Zainurin et al. A study on Malaysia atmospheric effect on radio over free space optic through radio frequency signal and light propagation in fiber for future communication development
JP2001024596A (ja) 無線装置および通信システム
Malyshev et al. PIN photodiodes for frequency mixing in radio-over-fiber systems
JPH10162280A (ja) 送電線監視システム
JP4444103B2 (ja) 光ヘテロダインを用いたミリメートル波送信器
Young et al. Generation and transmission of FM and/spl pi//4 DQPSK signals at microwave frequencies using harmonic generation and optoelectronic mixing in Mach-Zehnder modulators
US6678444B2 (en) Low power fiberoptic relay for radio communications
JPH06153255A (ja) 無線信号の光ファイバ伝送装置
CN115274909A (zh) 雪崩光电平衡探测器
Achouche et al. High speed and high responsivity UTC photodiode module for> 40 Gb/s optical receivers
Yang et al. Simultaneous Signals and Power Transmission over Hybrid RoF and PWoF System
Wu et al. Heterogeneous Integration of Si Photonics and CMOS circuits for Ultracompact mmWave-over-Fiber Remote Radio Head