JP2001021360A - 角速度センサ - Google Patents

角速度センサ

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JP2001021360A
JP2001021360A JP11194081A JP19408199A JP2001021360A JP 2001021360 A JP2001021360 A JP 2001021360A JP 11194081 A JP11194081 A JP 11194081A JP 19408199 A JP19408199 A JP 19408199A JP 2001021360 A JP2001021360 A JP 2001021360A
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Japan
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angular velocity
vibrating body
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English (en)
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Shinichi Deo
晋一 出尾
Tsukasa Matsuura
司 松浦
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 オフセット信号を低減することができ、且つ
製造コストを低くすることができる角速度センサ及び角
速度センサの作製方法を得る。 【解決手段】 第1の方向に並んで設けられ、各々固定
部4から第1の方向に振動可能に支持された2つの第1
振動体1a,1bと、伸縮方向を第1の方向に一致させ
て2つの第1振動体1a,1bを連結する振動バネ2
と、固定部および連結された第1振動体1a,1bは同
一平面上にあり、該平面に直交する第2の方向に振動可
能に2つの第1振動体1a,1bのそれぞれに支持され
た第2振動体7と、第1の方向に直交する第2の方向に
振動可能に2つの第1振動体1a,1bのそれぞれに支
持された第2振動体7と、2つの第1振動体1a,1b
を第1の方向に互いに逆位相となるように振動させる振
動発生手段9と、第2振動体7の第2の方向の振動を検
出する振動検出手段13とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はコリオリ力により角
速度を検出する角速度センサに関し、特にオフセット信
号を低減することができ、且つ製造コストを低くするこ
とができる角速度センサ及び角速度センサの作製方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】図10は例えば特開平6−288774
号公報に示された従来の角速度センサを示す斜視図であ
る。図10で示された角速度センサは、単一材料で構成
される片持ち振動梁構造の角速度センサである。
【0003】図10の角速度センサにおいては、外部圧
電素子85により、振動子81を第1の方向(X軸方
向)に振動させ、この状態で第1の方向(X軸方向)と
直交する第3の方向(Y軸方向)軸周りに入力角速度が
加わると振動子81がコリオリ力により第2の方向(Z
軸方向)に振動する。このコリオリ力による振動を、振
動子81と検出電極83a、83b間の容量変化を検知
することにより測定し、角速度を検出する。
【0004】図11は例えば特開平4−233468号
公報に示された従来の他の角速度センサを示す斜視図で
ある。また、図12は図11のXII-XII線に沿う矢視断
面図である。図11及び図12で示された角速度センサ
は、多層材料で構成された角速度センサである。
【0005】図11の角速度センサにおいては、振動体
91の表面に第1の方向(X軸方向)に振動しやすい舌
片92を懸架ウェブ93を介して振動体91表面に平行
に配置する。振動体91を第2の方向(Z軸方向)に振
動させ、この状態で第3の方向(Y軸方向)軸回りに角
速度が加わると、舌片92がコリオリ力により第1の方
向(X軸方向)に振動する。舌片92の振動を舌片92
と振動体91の表面に形成された電極94間の容量変化
で読みとり、角速度を検出する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図10
で示された角速度センサは第1の方向(X軸方向)に振
動させ、コリオリ力によって励起される第2の方向(Z
軸方向)の振動を読みとる原理であるから、一つの振動
子81が少なくとも2方向に振動しやすい構造にする必
要がある。そのため振動子81が第1の方向(X軸方
向)に振動するとき、振動方向がわずかに第2の方向
(Z軸方向)にずれることがある。第1の方向(X軸方
向)に振動するとき、第2の方向(Z軸方向)にも振動
しやすい。
【0007】すなわち角速度が加わっていない状態でも
第2の方向(Z軸方向)に振動しやすくオフセット信号
がでやすい。さらに外部加速度によるノイズ振動とコリ
オリ力による振動が同一振動モードのため外部加速度に
よるノイズ振動を除去できないといった問題が存在し
た。
【0008】また図11,図12示された角速度センサ
は前記の課題を克服する目的の構造だが、図12で示す
断面図からわかるようにセンサ部が舌片92の層、中空
98の層、振動体91の層からなる多層構造である。そ
のため角速度センサを作製するにはそれぞれの層を加工
するプロセスが必要となり、プロセス数の増大、それに
伴う製造コスト高の課題を有していた。
【0009】この発明は、上述の課題を解決するために
なされたもので、オフセット信号を低減することがで
き、且つ製造コストを低くすることができる角速度セン
サ及び角速度センサの作製方法を得ることを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明に係る角速度セ
ンサは、第1の方向に並んで設けられ、各々固定部から
第1の方向に振動可能に支持された2つの第1振動体
と、伸縮方向を第1の方向に一致させて2つの第1振動
体を連結する振動バネと、固定部および連結された第1
振動体は同一平面上にあり、該平面に直交する第2の方
向に振動可能に2つの第1振動体のそれぞれに支持され
た第2振動体と、2つの第1振動体を第1の方向に互い
に逆位相となるように振動させる振動発生手段と、第2
振動体の第2の方向の振動を検出する振動検出手段とを
備えている。
【0011】また、振動発生手段は、第1振動体に第1
の方向と直交する方向に延設された導体配線と、導体配
線に交流電流を流す交流電源と、第1振動体に第1の方
向かつ導体配線方向に直交する方向に磁場を印可する磁
場印可手段とからなる。
【0012】また、振動検出手段は、第2振動体に対し
て、第2の方向に所定の距離離して対向して設けられた
導体電極と、第2振動体と導体電極との間の静電容量変
化を測定する静電容量変化測定手段とからなる。
【0013】また、第1振動体は、固定部から懸吊バネ
で懸吊され、第1振動体は、枠部と、該枠部の中空内部
にて第2振動体を支持する支持部とを有し、固定部、第
1振動体、第2振動体、振動バネ、懸吊バネ、枠部、支
持部は、単一の材料からなる。
【0014】また、単一の材料は、シリコンである。
【0015】また、固定部は、概略枠状をなし、第1振
動体及び第2振動体は、該枠の中空内部に配設され、該
固定部の枠と概略同形の外径寸法の概略板状をなし一側
の主面に凹部が形成された絶縁性の第1保持部材をさら
に有し、該第1保持部材は、該凹部を第1振動体側に向
けて外周縁を固定部の枠に接合され、導体電極は、凹部
に配設されている。
【0016】また、固定部の第1保持部材と反対側の面
に、該固定部の枠と概略同形の外径寸法の概略板状をな
し一側の主面に凹部が形成された第2保持部材がさらに
配設され、該第2保持部材は、該凹部を第1振動体側に
向けて外周縁を固定部の枠に接合されている。
【0017】また、第1保持部材及び第2保持部材は、
第1振動体及び第2振動体が収納された固定部の枠内の
中空内部を密閉している。
【0018】また、第1保持部材あるいは第2保持部材
には、貫通穴が設けられている。
【0019】また、第1保持部材には、導体電極に通じ
る貫通穴が形成され、該貫通穴は、該導体電極と外部と
の電気的導通を取るための導電材料で塞がれている。
【0020】また、固定部の枠内の中空内部は、真空と
されている。
【0021】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1はこの発明の
角速度センサを示す斜視図である。また、図2は図1の
II-II線に沿う矢視断面図である。図1において、セン
サ部材8は、概略枠状の固定部としての固定端4、第1
振動体1a、1b、振動バネ2、懸吊バネ3からなり、
更に第1振動体1a、1bは、枠部5と支持部6と第2
振動体7から構成され、支持部6により第2振動体7が
枠部5に連結されている。
【0022】枠部5と第2振動体7との連結方法は、図
1で示されるように第2振動体7を支持部6で片持ちで
支持している。この支持方法は、場合により図3で示さ
れるように、第2振動体7を両持ちで支持しても良い。
固定端4と第1振動体1a、1bとが懸吊バネ3で連結
され、振動バネ2で2つの第1振動体1a、1bは連結
されている。支持部6の第2の方向(Z軸方向)の厚み
は懸吊バネ3及び振動バネ2に比べ十分薄く、また懸吊
バネ3及び振動バネ2は第2の方向(Z軸方向)に厚
く、第1の方向(X軸方向)に十分薄い構造を有するた
め、第1振動体1a、1bは第1の方向(X軸方向)の
みに振動可能であり、第2振動体7は第2の方向(Z軸
方向)のみに振動可能である。
【0023】枠部5上に第3の方向(Y軸方向)方向に
延びる導体配線9が形成され、導体配線9はさらに懸吊
バネ3を通り、固定端4上に形成された導体パッド10
a、10bと接続されている。導体配線9に図示しない
交流電源から交流電流を流し、第2の方向(Z軸方向)
に磁界を印加する事で、第1振動体1a、1bにローレ
ンツ力による振動が発生する。交流電流の周波数を調節
することで、第1振動体1a、1b同士が逆位相で振動
可能となる。導体配線9の配線の経路においては、第1
振動体1a、1bに設けられ、第3の方向(Y軸方向)
と平行であれば任意とされて良いが、配線経路が最短で
あると配線抵抗を少なくすることができる。導体配線
9、導体パッド10a、10b、及び図示しない交流電
源は、2つの第1振動体1a、1bを第1の方向(X軸
方向)に互いに逆位相となるように振動させる振動発生
手段を構成している。
【0024】また、図4に示すように2つの第1振動体
1a、1bに、それぞれ導体配線9a、9bが形成され
ても良い。2つの配線9a、9bそれぞれに、同周波数
で位相が180度異なる交流電流を流すことで、強制的
に2つの第1振動体1a、1b同士を逆位相で振動させ
ることが可能である。
【0025】センサ部材8に一側には、絶縁性の第1保
持部材11が配設されている。第1保持部材11は、セ
ンサ部材8と外径寸法が同じ板状をなし、固定端4の周
縁部と第1保持部材11の周縁部とが接合され合体され
ている。第1保持部材11には、センサ部材8側に凹部
12が形成され、凹部12底面の第2振動体7と対向す
る位置に、導電性材料の導体電極13が配設されてい
る。導体電極13の形状はどのような形状でも良いが、
導体電極13と対面する第2振動体7の面形状と同一に
することが望ましい。
【0026】上述の振動発生手段により、第1振動体1
a、1bが第1の方向(X軸方向)に振動している状態
で、第3の方向(Y軸方向)軸周りに角速度が印加され
ると第2の方向(Z軸方向)にコリオリ力が発生し、こ
のコリオリ力によって励起される第2振動体7の振動を
導体電極13と第2振動体7間の静電容量変化で読みと
り、角速度を検出する。導体電極13及びこれに連結さ
れた図示しない静電容量変化測定手段は、第2振動体7
の第2の方向(Z軸方向)の振動を検出する振動検出手
段を構成している。
【0027】尚、第2振動体7の振動の検出する振動検
出手段は、他にも、レーザードップラー振動計や圧電素
子を用いることでも可能である。
【0028】次に図1及び図2で示した角速度センサの
作製方法について図5を用いて説明する。図5のaは、
例えば厚さ約400μmのシリコンからなる矩形平板状
の基板17の断面図である。基板17の表側には導体配
線9が形成されている。導体配線9は、例えばアルミニ
ウムなどで良い。この基板17の導体配線9の反対側を
例えばドライエッチング法により異方性エッチングをお
こない図5のbに示すように深さ約200μmの溝を掘
り込む。ここで支持部6にあたる箇所は若干浅めの溝に
形成する。深さの異なる溝を形成するには、エッチング
の際のマスク材料を2層構造にし、エッチングを2回に
分けて行うことで可能となる。ドライエッチングではS
F6ガスを主体としたエッチングガスを用い、異方性が
高く、かつ溝の側壁面が平滑になるようにする。
【0029】次に図5のcに示すようにエッチングを行
った面に凹部12と導体電極13が形成された例えばガ
ラス製の第1保持部材11を接合する。凹部12は、例
えばフッ酸水溶液によるエッチングで形成できる。導体
電極13は導電性の材料、例えば、クロムや白金などを
蒸着法やスパッタ法で成膜することで形成できる。接合
は例えば陽極接合法を用いる事で精度良い接合が可能で
ある。
【0030】次に図5のdに示すように基板の表側から
例えばドライエッチング法により裏側と同様の形状をエ
ッチングする。所定領域を貫通させ、また支持部6を所
定の厚みに調節する。厚みの調節はエッチング時間の調
整により達成できる。この工程でもSF6ガスを主体と
したエッチングガスを用い、異方性が高く、かつ溝の側
壁面が平滑になるようにする。
【0031】このようにドライエッチング法を用いるこ
とで、本実施の形態の角速度センサについては、センサ
部材8を1枚のシリコンウェハから作製することがで
き、ドライエッチングの加工精度から、1mm角以上1
cm角以下の大きさのセンサが達成できる。またドライ
エッチング法を用いるため、シリコンウェハの結晶方位
によらず溝の垂直性、壁面の平滑性に優れたバネ、振動
体を容易に形成することができる。またセンサ部材を1
枚のシリコン基板から作製するため製造コストを削減
し、特性を均一化することが可能である。
【0032】尚、この実施の形態1にかかる角速度セン
サではドライエッチングの反応ガスとしてSF6を主体
に用いているが、これに限定されることはなく、塩素
系、フッ素カーボン系、塩化カーボン系、アルゴン等の
ガス及びそれらの混合ガスを用いた場合にも同様のエッ
チングが可能である。
【0033】実施の形態2.図6はこの発明の角速度セ
ンサの他の例を示す斜視図である。本実施の形態におい
ては、図6において、第1振動体1a上の導体配線9a
と反対の端に、第3の方向(Y軸方向)に沿って導体配
線9bが形成され、懸吊バネ3を通り、固定端4上のパ
ッド10a、10bに接続されている。その他の構成は
実施の形態1と同様である。
【0034】もう一方の導体配線9bに交流電流を与
え、第2の方向(Z軸方向)に磁界を印加させローレン
ツ力で第1振動体1aを第1の方向(X軸方向)に振動
させると導体配線9aに連結したパッド10a、10b
間に誘電作用による電圧が発生する。発生する電圧は第
1振動体1aの速度に比例するので、固定端4上のパッ
ド10a、10b間の電圧を測定することにより第1振
動体の振動が検出可能である。
【0035】図6では左側のみの第1振動体1aに導体
配線が形成されているが、同様に右側の第1振動体1b
に導体配線を形成しても同様の作用が得られる。また、
第1振動体1a、1bの振動を検出し検出結果を上記駆
動力にフィードバックさせてやることで第1振動体の振
動を一定の状態に保つことができる。第1振動体の振動
が安定すると、コリオリ力によって発生する第2振動体
7の振動も安定するといった利点がある。
【0036】実施の形態3.図7はこの発明の角速度セ
ンサの他の例を示す断面図である。本実施の形態は、角
速度センサを封止構造としたものである。センサ部材8
は、実施の形態1で示したものと同様である。図7にお
いて、凹部12bが形成された第2保持部材14aを第
1保持部材11aが配されている面と反対側に配してい
る。なお第2保持部材14aは第1保持部材11aと同
様にガラスで良い。第2保持部材14aとセンサ部材8
の接合は例えば低融点ガラスにより接合可能である。こ
の構造を用いることでセンサ部材8に外部からの異物の
混入を防ぐことができる。
【0037】実施の形態4.図8はこの発明の角速度セ
ンサの他の例を示す断面図である。本実施の形態は、第
2保持部材14bに貫通穴15aをもうけたものであ
る。本実施の形態においては、貫通穴15aを介して、
導体電極13や、センサ部材の導体パッド10と、例え
ばワイヤボンド等で結線が容易にできる。
【0038】実施の形態5.図9はこの発明の角速度セ
ンサの他の例を示す断面図である。本実施の形態は、第
1保持部材11cの導体電極13が形成された箇所に貫
通穴15bをもうけ、導電材料である例えば、半田16
などで導体電極13と外部との導通をとり且つ貫通穴を
密閉する構造である。密閉時にセンサ部材内を真空にす
ることでセンサ部材内を真空に保つことができ、振動が
空気の粘性に阻害されないため振動特性が向上する。
【0039】尚、本発明は、例示された実施の形態に限
定されるものでなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲に
おいて種々の改良及び設計上の変更が可能であるのは言
うまでもない。
【0040】
【発明の効果】この発明に係る角速度センサは、第1の
方向に並んで設けられ、各々固定部から第1の方向に振
動可能に支持された2つの第1振動体と、伸縮方向を第
1の方向に一致させて2つの第1振動体を連結する振動
バネと、固定部および連結された第1振動体は同一平面
上にあり、該平面に直交する第2の方向に振動可能に2
つの第1振動体のそれぞれに支持された第2振動体と、
2つの第1振動体を第1の方向に互いに逆位相となるよ
うに振動させる振動発生手段と、第2振動体の第2の方
向の振動を検出する振動検出手段とを備えている。第1
振動体、第2振動体それぞれは一方向のみに振動し、そ
の振動方向は互いに垂直である。第1振動体の振動が、
第2振動体の振動を励起しない構造であるから、オフセ
ット信号の低減ができる。また外部加速度によるノイズ
振動は2つの第1振動体に対し同位相で作用し、2つの
第1振動体を互いに逆位相に振動させることで、外部加
速度によるノイズ振動は2つの第2振動体に対し同位相
で作用するが、コリオリ力による振動は逆位相で作用す
るので、2つの第2振動体の変位差をとることでコリオ
リ力による振動のみを抽出することができる。すなわ
ち、第1振動体、第2振動体それぞれは一方向のみに振
動し、その振動方向は互いに垂直である。すなわち第1
振動体の振動が、第2振動体の振動を励起しない構造で
あるから、オフセット信号の低減ができる。また外部加
速度によるノイズ振動は2つの第1振動体に対し同位相
で作用し、2つの第1振動体を互いに逆位相に振動させ
ることで、外部加速度によるノイズ振動は2つの第2振
動体に対し同位相で作用するが、コリオリ力による振動
は逆位相で作用するので、2つの第2振動体の変位差を
とることでコリオリ力による振動のみを抽出することが
できる。
【0041】また、振動発生手段は、第1振動体に第1
の方向と直交する方向に延設された導体配線と、導体配
線に交流電流を流す交流電源と、第1振動体に第1の方
向かつ導体配線方向に直交する方向に磁場を印可する磁
場印可手段とからなる。そのため、導体配線に交流電流
を流すことで発生するローレンツ力によって第1振動体
の振動を励起させることができる。
【0042】また、振動検出手段は、第2振動体に対し
て、第2の方向に所定の距離離して対向して設けられた
導体電極と、第2振動体と導体電極との間の静電容量変
化を測定する静電容量変化測定手段とからなる。そのた
め、第2振動体と電極との静電容量変化を検出すること
により、第2振動体の振動数を検出することができる。
【0043】また、第1振動体は、固定部から懸吊バネ
で懸吊され、第1振動体は、枠部と、該枠部の中空内部
にて第2振動体を支持する支持部とを有し、固定部、第
1振動体、第2振動体、振動バネ、懸吊バネ、枠部、支
持部は、単一の材料からなる。そのため、単一材料であ
るから機械的特性の均一化がはかれる。
【0044】また、単一の材料は、シリコンである。そ
のため、シリコンの微細加工技術を適用することがで
き、角速度センサの小型化が容易になる。
【0045】また、固定部は、概略枠状をなし、第1振
動体及び第2振動体は、該枠の中空内部に配設され、該
固定部の枠と概略同形の外径寸法の概略板状をなし一側
の主面に凹部が形成された絶縁性の第1保持部材をさら
に有し、該第1保持部材は、該凹部を第1振動体側に向
けて外周縁を固定部の枠に接合され、導体電極は、凹部
に配設されている。そのため、静電容量の変化で第2の
振動体の変位を精度よく検出することが出来る。
【0046】また、固定部の第1保持部材と反対側の面
に、該固定部の枠と概略同形の外径寸法の概略板状をな
し一側の主面に凹部が形成された第2保持部材がさらに
配設され、該第2保持部材は、該凹部を第1振動体側に
向けて外周縁を固定部の枠に接合されている。そのた
め、構造が頑強となり、信頼性が向上する。
【0047】また、第1保持部材及び第2保持部材は、
第1振動体及び第2振動体が収納された固定部の枠内の
中空内部を密閉している。そのため、角速度センサの信
頼性が向上する。
【0048】また、第1保持部材あるいは第2保持部材
には、貫通穴が設けられている。そのため、貫通穴を介
して、導体電極や、導体パッドと、例えばワイヤボンド
等で結線が容易にでき、作業性が向上する。
【0049】また、第1保持部材には、導体電極に通じ
る貫通穴が形成され、該貫通穴は、該導体電極と外部と
の電気的導通を取るための導電材料で塞がれている。そ
のため、中空内部に異物が混入しにくくなると共に、結
線が容易にでき、角速度センサの信頼性が向上し、作業
性が向上する。
【0050】また、固定部の枠内の中空内部は、真空と
されている。そのため、振動が空気の粘性に阻害されな
いため振動特性が向上する。
【0051】また、他の発明に係る角速度センサの作製
方法は、概略板状の単一の材料から、所定の場所を削除
することにより、固定部と、第1の方向に並んで設けら
れ、各々固定部から第1の方向に振動可能に支持され、
中空内部を形成する枠部を有する2つの第1振動体と、
2との第1振動体を固定部から各々懸吊する懸吊バネ
と、伸縮方向を第1の方向に一致させて2つの第1振動
体を連結する振動バネと、第1振動体の枠部の中空内部
に収納され、第1の方向に直交する第2の方向に振動可
能に2つの第1振動体のそれぞれに支持された第2振動
体と、第1振動体の枠部と第2振動体を連結する支持部
とを有するセンサ部材を形成する工程と、センサ部材
に、2つの第1振動体を第1の方向に互いに逆位相とな
るように振動させる振動発生手段を設ける工程と、セン
サ部材に、第2振動体の第2の方向の振動を検出する振
動検出手段を設ける工程とを備えている。そのため、単
一材料であるから機械的特性の均一化がはかれ、また、
単一材料の加工であるから、製造工程の簡略化、それに
伴いコストの低減ができる。
【0052】また、単一の材料は、シリコンである。シ
リコンの微細加工技術を適用することができ、角速度セ
ンサの小型化が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の角速度センサを示す斜視図であ
る。
【図2】 図1のII-II線に沿う矢視断面図である。
【図3】 第2振動体の他の支持方法を示す断面図であ
る。
【図4】 2つの第1振動体に、それぞれ導体配線が形
成された例を示す斜視図である。
【図5】 角速度センサの作製方法を順を追って示す断
面図である。
【図6】 この発明の角速度センサの他の例を示す斜視
図である。
【図7】 この発明の角速度センサの他の例を示す断面
図である。
【図8】 この発明の角速度センサの他の例を示す断面
図である。
【図9】 この発明の角速度センサの他の例を示す断面
図である。
【図10】 従来の角速度センサを示す斜視図である。
【図11】 従来の他の角速度センサを示す斜視図であ
る。
【図12】 図11XII-XII線に沿う矢視断面図であ
る。
【符号の説明】
1a,1b 第1振動体、2 振動バネ、3 懸吊バ
ネ、4 固定端(固定部)、5 枠部、6 支持部、7
第2振動体、8 センサ部材、9,9a,9b導体配
線(振動発生手段)、13 導体電極(振動検出手
段)、11,11a,11b,11c 第1保持部材、
14a,14b,14c 第2保持部材、15a,15
b 貫通穴、16 半田(導電材料)。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の方向に並んで設けられ、各々固定
    部から第1の方向に振動可能に支持された2つの第1振
    動体と、 伸縮方向を第1の方向に一致させて上記2つの第1振動
    体を連結する振動バネと、 上記固定部および連結された上記第1振動体は同一平面
    上にあり、該平面に直交する第2の方向に振動可能に上
    記2つの第1振動体のそれぞれに支持された第2振動体
    と、 上記2つの第1振動体を第1の方向に互いに逆位相とな
    るように振動させる振動発生手段と、 上記第2振動体の第2の方向の振動を検出する振動検出
    手段とを備えたことを特徴とする角速度センサ。
  2. 【請求項2】 上記振動発生手段は、 上記第1振動体に第1の方向と直交する方向に延設され
    た導体配線と、 上記導体配線に交流電流を流す交流電源と、 上記第1振動体に第1の方向かつ上記導体配線方向に直
    交する方向に磁場を印可する磁場印可手段とからなるこ
    とを特徴とする請求項1記載の角速度センサ。
  3. 【請求項3】 上記振動検出手段は、 上記第2振動体に対して、第2の方向に所定の距離離し
    て対向して設けられた導体電極と、 上記第2振動体と上記導体電極との間の静電容量変化を
    測定する静電容量変化測定手段とからなることを特徴と
    する請求項1または2記載の角速度センサ。
  4. 【請求項4】 上記第1振動体は、上記固定部から懸吊
    バネで懸吊され、 上記第1振動体は、枠部と、該枠部の中空内部にて上記
    第2振動体を支持する支持部とを有し、 上記固定部、上記第1振動体、上記第2振動体、上記振
    動バネ、上記懸吊バネ、上記枠部、上記支持部は、単一
    の材料からなることを特徴とする請求項1乃至3のいず
    れか記載の角速度センサ。
  5. 【請求項5】 上記単一の材料は、シリコンであること
    を特徴とする請求項4乃至6のいずれか記載の角速度セ
    ンサ。
  6. 【請求項6】 上記固定部は、概略枠状をなし、上記第
    1振動体及び上記第2振動体は、該枠の中空内部に配設
    され、該固定部の枠と概略同形の外径寸法の概略板状を
    なし一側の主面に凹部が形成された絶縁性の第1保持部
    材をさらに有し、該第1保持部材は、該凹部を上記第1
    振動体側に向けて外周縁を上記固定部の枠に接合され、
    上記導体電極は、上記凹部に配設されていることを特徴
    とする請求項3記載の角速度センサ。
  7. 【請求項7】 上記固定部の上記第1保持部材と反対側
    の面に、該固定部の枠と概略同形の外径寸法の概略板状
    をなし一側の主面に凹部が形成された第2保持部材がさ
    らに配設され、該第2保持部材は、該凹部を上記第1振
    動体側に向けて外周縁を上記固定部の枠に接合されてい
    ることを特徴とする請求項6記載の角速度センサ。
  8. 【請求項8】 上記第1保持部材及び上記第2保持部材
    は、上記第1振動体及び上記第2振動体が収納された上
    記固定部の枠内の中空内部を密閉していることを特徴と
    する請求項7記載の角速度センサ。
  9. 【請求項9】 上記第1保持部材あるいは上記第2保持
    部材には、貫通穴が設けられていることを特徴とする請
    求項7記載の角速度センサ。
  10. 【請求項10】 上記第1保持部材には、上記導体電極
    に通じる貫通穴が形成され、該貫通穴は、該導体電極と
    外部との電気的導通を取るための導電材料で塞がれてい
    ることを特徴とする請求項10記載の角速度センサ。
  11. 【請求項11】 上記固定部の枠内の中空内部は、真空
    とされていることを特徴とする請求項8または10記載
    の角速度センサ。
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