JP2001015057A - 荷電粒子線装置および荷電粒子線装置用試料供給方法 - Google Patents

荷電粒子線装置および荷電粒子線装置用試料供給方法

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JP2001015057A
JP2001015057A JP18706699A JP18706699A JP2001015057A JP 2001015057 A JP2001015057 A JP 2001015057A JP 18706699 A JP18706699 A JP 18706699A JP 18706699 A JP18706699 A JP 18706699A JP 2001015057 A JP2001015057 A JP 2001015057A
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vacuum
oxygen
chamber
charged particle
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Kazuhiro Honda
和広 本田
Yukihiro Tanaka
幸浩 田中
Eiji Kawai
英治 河合
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Jeol Ltd
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Jeol Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課 題】 コンタミネーションの発生を減少させた荷
電粒子線装置を提供すること。 【解決手段】 荷電粒子ビーム(17)を真空中で試料
(S)に照射する真空試料室(2)と、前記真空試料室
(2)に内部仕切弁(11)を介して連通・遮断可能に
接続され且つ真空状態で前記内部仕切弁(11)を通っ
て前記真空試料室(2)との間で試料(S)が交換され
る試料交換室(3)と、前記試料交換室(3)に酸素を
導入する酸素導入装置(33)と、前記試料交換室
(3)内の試料表面に接近して配置され、試料表面近傍
の酸素分子(28)を活性化してオゾン(31)と酸素
ラジカル(30)を生成する酸素活性化装置(13)と
を備えた荷電粒子線装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、荷電子粒子ビーム
照射によって、試料を観察・加工する荷電粒子線装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、荷電粒子ビーム照射によって試料
を観察・加工するため、荷電粒子線装置が使用されてい
る。荷電粒子線装置としての走査型電子顕微鏡は、半導
体試料である、ウェーハまたはウェーハ上のパターン形
成の原版となるマスクを観察する際等に使用される。図
4はウェーハまたはマスクを観察する従来の走査型電子
顕微鏡の説明図である。図4において、前記走査型電子
顕微鏡Uは、主に、鏡筒1と真空試料室2と試料交換室
3とからなり、前記鏡筒1内部は図示しないポンプによ
り真空に保たれ、前記真空試料室2と前記試料交換室3
の内部はポンプ4によって真空にされる。前記鏡筒1
は、電子を放出するエミッタ7と、図示していない複数
の電子レンズの最終段に位置し前記エミッタ7から放出
された電子ビーム(荷電粒子ビーム)17を試料S上に
収束させる対物レンズ8とからなる。前記真空試料室2
と前記試料交換室3とは、内部仕切弁11で仕切られて
おり、前記試料交換室3が大気圧になっても、前記真空
試料室2は常に高真空に保たれている。
【0003】また、前記試料交換室3の内部をポンプ4
で排気し、前記真空試料室2と同程度の高真空になった
状態で、前記内部仕切弁11を開閉し、前記試料Sの出
し入れを行う。前記試料Sは試料ホルダ10に保持され
ており、試料ホルダ10は試料交換室3および真空試料
室2に搬送されたとき、それぞれ図示しないホルダ支持
部材に支持される。前記試料交換室3は外部仕切弁12
で大気側と仕切られており、前記試料交換室3をリーク
し(試料交換室3に気体を導入し)、大気圧と同程度に
なった状態で前記外部仕切弁12を開閉し、前記試料S
の出し入れを行う。前記試料Sの出し入れは手動で行う
場合もあり、搬送器16によって自動で行う場合もあ
る。前記真空試料室2および前記試料交換室3は前記ポ
ンプ4で、排気/リークされ、弁5,弁6を状況に合わ
せて開閉する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来より、荷電粒子ビ
ーム照射によって試料を観察・加工する荷電粒子線装置
においては、荷電粒子ビームを照射することによって試
料が汚染されてしまう問題があった。以下、走査型電子
顕微鏡を例に図面を元に説明する。
【0005】図5は、試料S上に収束された電子ビーム
17を図示しないX−Y偏向器によって、前記試料S上
の前記観察領域18をX、Y方向に走査する様子を示し
ている。前記電子ビーム17を前記試料Sに照射する
と、試料面から2次電子22が放出され、前記2次電子
22は検出器32によって検出される。検出された2次
電子信号は、前記図示しないXY偏向器の走査信号と同
期して走査されるCRT上に投影され、前記観察領域1
8の画像を得ることができる。
【0006】図6はコンタミネーションの説明図で、図
6Aは、観察領域18にパターン19がある場合の観察
例を示す図、図6Bはコンタミネーションの生成プロセ
スの説明図である。図6Aにおいて、前記観察領域18
の大きさによって倍率が変わり、観察領域18−2は高
倍率時観察領域、観察領域18−1は低倍率時観察領域
を示している。図6Aに示す様に、高倍率で観察した後
に、同視野を低倍率で観察すると、観察領域18−2に
コンタミネーションが観察される。
【0007】図6Bにおいて、前記コンタミネーション
の生成プロセスには、前記真空試料室2の真空度が大き
く寄与している。すなわち、雰囲気中の残留ガス分子2
0が前記電子ビーム17の作用を受けて縮合し、前記試
料Sの前記観察領域18上に吸着するものと考えられて
いる。また、前記雰囲気中の残留ガス分子20だけでは
なく、前記電子ビーム17が前記試料Sに照射されるこ
とにより、前記試料Sの表面および内部に拡散保持され
ているガス分子20−1が、雰囲気中に放出されること
により前記電子ビーム17の作用を受けて縮合してい
る。従って、前記真空試料室2の真空度を良くするだけ
では、前記コンタミネーションの問題を解決できない問
題点があった。
【0008】図7は前記試料S上にある粒塊21を観察
した場合の説明図で、図7Aは前記試料S上にコンタミ
ネーション25が生成されている場合の説明図、図7B
はコンタミネーションが生成されなかった場合の説明図
である。図7Aにおいて、試料S上にコンタミネーショ
ン25が生成されている場合、前記電子ビーム17を照
射し、走査して画像を得ると、前記粒塊の周辺がボヤけ
て観察される。これは、試料Sから放出される2次電子
22が、前記コンタミネーション25によって散乱され
てしまう為であり、その時の走査方向のプロファイル2
3(2次電子信号)には、図7Aにリング状の斜線領域
で示す様なハロー(霧がかかったようなぼけた画像)2
4が生じている。
【0009】図7Bにおいて、前記コンタミネーション
25が生成されなかった場合、プロファイル23および
前記粒塊21の周辺は鮮明に観察される。この様に、コ
ンタミネーションが生成されると、分解能が劣下する問
題点があった。
【0010】本発明は、前述の事情に鑑み、下記の記載
内容(O01)を課題とする。(O01)コンタミネーショ
ンの発生を減少させた荷電粒子線装置を提供すること。
【0011】
【課題を解決するための手段】次に、前記課題を解決す
るために案出した本発明を説明するが、本発明の要素に
は、後述の実施例の要素との対応を容易にするため、実
施例の要素の符号をカッコで囲んだものを付記する。ま
た、本発明を後述の実施例の符号と対応させて説明する
理由は、本発明の理解を容易にするためであり、本発明
の範囲を実施例に限定するためではない。
【0012】(第1発明)前記課題を解決するために、
第1発明の荷電粒子線装置は、次の要件(A01)〜(A
04)を備えたことを特徴とする、(A01)荷電粒子ビー
ム(17)を真空中で試料(S)に照射する真空試料室
(2)、(A02)前記真空試料室(2)に内部仕切弁
(11)を介して連通・遮断可能に接続され且つ真空状
態で前記内部仕切弁(11)を通って前記真空試料室
(2)との間で試料(S)が交換される試料交換室
(3)、(A03)前記試料交換室(3)に酸素を導入す
る酸素導入装置(33)、(A04)前記試料交換室
(3)内の試料表面に接近して配置され、試料表面近傍
の酸素分子(28)を活性化してオゾン(31)と酸素
ラジカル(30)を生成する酸素活性化装置(13)。
【0013】前記酸素導入装置(33)としては、前記
真空試料室(2)に低圧酸素ガスを導入する低圧酸素ガ
ス導入装置を使用することが好ましい。前記酸素活性化
装置(13)としては試料(S)表面に1mm〜10m
mの間隙で近接し配置され且つ真空紫外線を発光する真
空紫外発光器(13)を使用することができる。また、
前記酸素活性化装置(13)としては低圧水銀灯を使用
することも可能である。
【0014】(第1発明の作用)前記構成を備えた第1
発明の荷電粒子線装置では、試料交換室(3)と真空試
料室(2)は隣接しており、内部仕切弁(11)を介し
て連通・遮断可能に接続されている。酸素導入装置(3
3)は前記試料交換室(3)に酸素を導入する。酸素活
性化装置(13)は前記試料交換室(3)内の試料
(S)表面に接近して配置され、試料(S)表面近傍の
酸素分子(28)を活性化してオゾン(31)と酸素ラ
ジカル(30)を生成する。前記オゾン(31)と酸素
ラジカル(30)により、試料(S)表面の不純物を除
去することができる。前記試料交換室(3)は真空状態
で、前記内部仕切弁(11)を通って前記真空試料室
(2)との間で試料(S)が交換される。前記真空試料
室(2)では真空中で試料(S)に荷電粒子ビーム(1
7)が照射される。したがって、不純物が除去された試
料(S)表面に対して荷電粒子ビーム(17)が照射さ
れるので、コンタミネーションの発生を減少させること
ができる。
【0015】(第2発明)第2発明の荷電粒子線装置用
試料供給方法は、次の要件(B01)〜(B05)を備えた
ことを特徴とする。 (B01)荷電粒子ビーム(17)を真空中で試料(S)
に照射する真空試料室(2)に内部仕切弁(11)を介
して連通・遮断可能に接続され且つ真空状態で前記内部
仕切弁(11)を通って前記真空試料室(2)との間で
試料(S)が交換される試料交換室(3)に試料(S)
を搬入する試料搬入工程、(B02)試料(S)が搬入さ
れた試料交換室(3)を真空にする真空吸引工程、(B
03)真空の試料交換室(3)に酸素導入装置(33)に
より酸素を導入する酸素導入工程、(B04)酸素活性化
装置(13)により試料(S)表面近傍の酸素分子(2
8)を活性化してオゾン(31)と酸素ラジカル(3
0)を生成し、前記オゾン(31)および酸素ラジカル
(30)により前記試料(S)表面を洗浄する試料洗浄
工程、(B05)試料交換室(3)で洗浄された試料
(S)を前記真空試料室(2)に搬送する試料搬送工
程。
【0016】(第2発明の作用)前記構成を備えた第2
発明の荷電粒子線装置用試料供給方法は、試料搬入工程
では、外部の試料保管場所等から試料交換室(3)に試
料(S)を搬入する。真空吸引工程では試料(S)が搬
入された前記試料交換室(3)を真空にする。酸素導入
工程では真空の前記試料交換室(3)に酸素導入装置
(33)により酸素を導入する。試料洗浄工程では酸素
活性化装置(13)による紫外線照射により試料(S)
表面近傍の酸素分子(28)を活性化してオゾン(3
1)と酸素ラジカル(30)を生成し、前記オゾン(3
1)および酸素ラジカル(30)により前記試料(S)
表面を洗浄する。前記試料交換室(3)と真空試料室
(2)は隣接しており、内部仕切弁(11)を介して連
通・遮断可能に接続されている。前記試料交換室(3)
は真空状態で、前記内部仕切弁(11)を通って前記真
空試料室(2)との間で試料(S)が交換される。試料
搬送工程では前記洗浄された試料(S)を前記真空試料
室(2)に搬送する。真空試料室(2)では真空中で、
試料(S)に荷電粒子ビーム(17)を照射して、試料
(S)表面に対する顕微分析作業(観察等)が行われ
る。
【0017】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)第1発明の荷電
粒子線装置の実施の形態1は前記第1発明において次の
要件(A05)を備えたことを特徴とする。 (A05)試料(S)表面に紫外線を照射する紫外線照射
装置(13)により構成された前記酸素活性化装置(1
3)。
【0018】(実施の形態1の作用)前記構成を備えた
第1発明の荷電粒子線装置の実施の形態1では、紫外線
照射装置(13)により構成された前記酸素活性化装置
(13)は試料(S)表面に紫外線を照射する。前記紫
外線により試料(S)表面近傍の酸素が活性化し、活性
化酸素(オゾンおよび酸素ラジカル)により試料(S)
表面が洗浄される。
【実施例】次に図面を参照しながら、本発明の実施の形
態の例(実施例)を説明するが、本発明は以下の実施例
に限定されるものではない。
【0019】(実施例1)図1は本発明の荷電粒子線装
置の実施例の全体説明図である。図1において、荷電粒
子線装置としての走査型電子顕微鏡Uは、半導体試料で
あるウェーハまたはウェーハ上のパターン形成の原版と
なるマスクを観察する際に使用される。図1において、
前記走査型電子顕微鏡Uは、主に、鏡筒1と真空試料室
2と試料交換室3とからなり、前記鏡筒1内部は図示し
ないポンプにより真空に保たれ、前記真空試料室2と前
記試料交換室3の内部はポンプ4によって真空に保たれ
る。前記鏡筒1は電子を放出するエミッタ7と、図示し
ていない複数の電子レンズの最終段に位置し、前記エミ
ッタ7から放出された電子ビーム17を試料S上に収束
させる対物レンズ8とからなる。前記真空試料室2と前
記試料交換室3とは、内部仕切弁11で仕切られてお
り、前記試料交換室3が大気圧になっても、前記真空試
料室2は常に高真空に保たれている。
【0020】また、前記試料交換室3を排気し、前記真
空試料室2と同程度の高真空になった状態で、前記内部
仕切弁11を開閉し、前記試料Sの出し入れを行う。前
記試料Sは、試料ホルダ10に保持されており、試料ホ
ルダ10は試料交換室3および真空試料室2に搬送され
たとき、それぞれ図示しないホルダ支持部材に支持され
る。前記試料交換室3は、外部仕切弁12で大気側と仕
切られており、前記試料交換室3をリークし、大気圧と
同程度になった状態で前記外部仕切弁12を開閉し、前
記試料Sの出し入れを行う。前記試料Sの出し入れは、
手動で行う場合もあり、搬送器16によって自動で行う
場合もある。前記真空試料室2および前記試料交換室3
は前記ポンプ4で、排気/リークされ、弁5,弁6を状
況に合わせて開閉する。
【0021】前記試料交換室3の内部には、前記試料ホ
ルダ10に保持された前記試料Sと1mm〜10mmの
間隙で近接した真空紫外発光器(酸素活性化装置)13
があり、前記試料交換室3には、低圧酸素ガスを導入す
る低圧酸素ガス導入装置(酸素導入装置)33が接続さ
れている。前記低圧酸素ガス導入装置33は、酸素ガス
を貯蔵しておくボンベ15と前記試料交換室3に導入す
る酸素量を調節する弁14からなる。
【0022】前記真空紫外発光器13は公知技術であ
り、ガスを封入した誘電体バリア放電エキシマランプか
らの、波長180nm以下の真空紫外線を発光してい
る。すなわち、封入ガス中でプラズマ放電させることに
より、放電ガスの原子が励起されて、瞬間的にエキシマ
状態となり、このエキシマ状態から基底状態に戻る時
に、封入されたガス特有のスペクトルを発光する。
【0023】封入ガスとしては、Xeガス、Krガス、
Arガス等を使用可能である。前記各ガスを使用した場
合の発光の中心波長は、例えば、Xeガス(172n
m)、Krガス(146nm)、Arガス(126n
m)である。これらエキシマ発光は、発光がごく狭い波
長領域でしか行われない単色光であり、化学反応に必要
なエネルギーを選択することができる。また、前記各ガ
スを使用した場合に得られる紫外線は波長180nm以
下の短波長の為、光の持つ化学的エネルギーが強く、化
学反応を効率良く行えるのが特徴である。図2は封入ガ
スに応じて得られる紫外線の発光スペクトル例を正規化
(ピーク値を100)として示す図で、図2AはXeガ
スの発光スペクトルを示す図、図2BはKrガスの発光
スペクトルを示す図、図2CはArガスの発光スペクト
ルを示す図である。
【0024】前記電子ビーム照射による試料汚染(コン
タミネーション)は、元々前記試料Sに付着していたハ
イドロカーボン系(CmHnOk;m,n,kは整数)
の吸着ガス分子26が再縮合したもの、または、雰囲気
中のハイドロカーボン系ガス分子20が再縮合したもの
と考えられている。雰囲気中のハイドロカーボン系ガス
分子20は、真空度を良くしたり、冷却装置を組み込む
等して低減可能である。
【0025】(実施例1の作用)試料に付着した前記ハ
イドロカーボン系のガス分子20は、前記真空紫外発光
器13からの前記試料S表面への真空紫外光29の照射
によって、以下に述べる化学反応プロセスにより除去さ
れる。図3は前記試料Sの表面近傍(試料内部も含む)
のガス分子20の様子の説明図で、図3Aは前記真空紫
外光29照射前の前記試料Sの表面近傍の様子の説明
図、図3Bは前記試料交換室3に前記低圧酸素ガス導入
装置33から酸素ガスを導入し、かつ、前記試料交換室
3を大気圧以下に減圧した状態で、前記真空紫外発光器
13から真空紫外光29を前記試料Sの表面に照射した
場合の前記試料Sの表面近傍の様子を示す図である。図
3Aにおいて、前記試料Sの表面には、吸着ガス分子2
6が物理・化学吸着している。また、前記試料Sの表層
にも、表層ガス分子27が潜在している。
【0026】図3Bにおいて、雰囲気中の酸素分子28
は、前記真空紫外光29により励起酸素原子(酸素ラジ
カル)30となる。また、前記酸素分子28は前記真空
紫外光29により、オゾン31ともなり、前記オゾン3
1が前記真空紫外光29により、酸素分子28と励起酸
素原子30を生成するプロセスもある。
【0027】前記真空紫外光29は、前記ハイドロカー
ボン系の分子結合を切断し、これら切断された分子が、
前記複合したプロセスで生成された励起酸素原子30と
反応し、炭酸ガス分子、水分子等のガス分子20とな
り、排気、除去される。この時、試料S表面に付着した
不純物が除去される。設定された照射時間経過後、前記
酸素導入をやめ、前記試料交換室3を排気し、前記試料
Sを前記真空試料室2に移動して、通常の観察・加工を
行う。前記試料Sは、試料交換室3で表面の不純物が除
去され、洗浄された状態で真空試料室2に搬送されるの
で、真空試料室2内でのコンタミネーション発生を減少
させることができる。
【0028】(変更例)以上、本発明の実施例を詳述し
たが、本発明は、前記実施例に限定されるものではな
く、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内
で、種々の変更を行うことが可能である。本発明の変更
実施例を下記(H01)〜(H03)に例示する。 (H01)本発明による荷電粒子線装置は、試料交換室に
酸素を導入するかわりに空気(酸素を含んだ気体)を導
入しても同様の効果が得られる。 (H02)試料Sを観察・加工後、試料交換室3において
再度試料Sに真空紫外光29を照射すれば、非常に清浄
な表面の試料Sとすることが可能である。 (H03)真空紫外光29の代わりに、低圧水銀ランプに
よる紫外光を使用することが可能である。
【0029】
【発明の効果】前述の本発明の荷電粒子線装置および荷
電粒子線装置用試料供給方法は、下記の効果(E01)〜
(E04)を奏することができる。 (E01)荷電粒子ビーム17照射による、試料汚染(コ
ンタミネーション)を軽減できる。 (E02)電子顕微鏡に適用した場合、電子顕微鏡の分解
能および像質を向上することができる。 (E03)走査型電子顕微鏡Uを用いた測長機に適用した
場合、精度の高い測長値および測長再現性を得ることが
できる。 (E04)荷電粒子ビーム17を用いた露光装置に適用し
た場合、精度の高いパターン転写ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の荷電粒子線装置の実施例の全
体説明図である。
【図2】 図2は封入ガスに応じて得られる紫外線の発
光スペクトル例を正規化(ピーク値を100)として示
す図で、図2AはXeガスの発光スペクトルを示す図、
図2BはKrガスの発光スペクトルを示す図、図2Cは
Arガスの発光スペクトルを示す図である。
【図3】 図3は前記試料Sの表面近傍(試料内部も含
む)のガス分子20の様子の説明図で、図3Aは前記真
空紫外光29照射前の前記試料Sの表面近傍の様子の説
明図、図3Bは前記試料交換室3に前記低圧酸素ガス導
入装置33から酸素ガスを導入し、かつ、前記試料交換
室3を大気圧以下に減圧した状態で、前記真空紫外発光
器13から前記真空紫外光29を前記試料Sの表面に照
射した場合の前記試料Sの表面近傍の様子を示す図であ
る。
【図4】 図4はウェーハまたはマスクを観察する従来
の走査型電子顕微鏡の説明図である。
【図5】 図5は試料S上に収束された電子ビーム17
を図示しないX−Y偏向器によって、前記試料S上の前
記観察領域18をX、Y方向に走査する様子を示す図で
ある。
【図6】 図6はコンタミネーションの説明図で、図6
Aは、観察領域18にパターン19がある場合の観察例
を示す図、図6Bはコンタミネーションの生成プロセス
の説明図である。
【図7】 図7は前記試料S上にある粒塊21を観察し
た場合の説明図で、図7Aは前記試料S上にコンタミネ
ーション25が生成されている場合の説明図、図7Bは
コンタミネーションが生成されなかった場合の説明図で
ある。
【符号の説明】
S…試料、2…真空試料室、3…試料交換室、11…内
部仕切弁、13…酸素活性化装置(真空紫外発光器)、
17…荷電粒子ビーム、28…酸素分子、30…酸素ラ
ジカル(励起酸素原子)、31…オゾン、33…酸素導
入装置(低圧酸素ガス導入装置)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河合 英治 東京都昭島市武蔵野三丁目1番2号 日本 電子株式会社内 Fターム(参考) 2H095 BD02 BD14 BD18 5C001 AA07 BB03 BB07 CC04

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の要件(A01)〜(A04)を備えた荷
    電粒子線装置、(A01)荷電粒子ビームを真空中で試料
    に照射する真空試料室、(A02)前記真空試料室に内部
    仕切弁を介して連通・遮断可能に接続され且つ真空状態
    で前記内部仕切弁を通って前記真空試料室との間で試料
    が交換される試料交換室、(A03)前記試料交換室に酸
    素を導入する酸素導入装置、(A04)前記試料交換室内
    の試料表面に接近して配置され、試料表面近傍の酸素分
    子を活性化してオゾンと酸素ラジカルを生成する酸素活
    性化装置。
  2. 【請求項2】 次の要件(A05)を備えた請求項1記載
    の荷電粒子線装置、(A05)試料表面に紫外線を照射す
    る紫外線照射装置により構成された前記酸素活性化装
    置。
  3. 【請求項3】 次の要件(B01)〜(B05)を備えた荷
    電粒子線装置用試料供給方法、(B01)荷電粒子ビーム
    を真空中で試料に照射する真空試料室に内部仕切弁を介
    して連通・遮断可能に接続され且つ真空状態で前記内部
    仕切弁を通って前記真空試料室との間で試料が交換され
    る試料交換室に試料を搬入する試料搬入工程、(B02)
    試料が搬入された試料交換室を真空にする真空吸引工
    程、(B03)真空の試料交換室に酸素導入装置により酸
    素を導入する酸素導入工程、(B04)酸素活性化装置に
    より試料表面近傍の酸素分子を活性化してオゾンと酸素
    ラジカルを生成し、前記オゾンおよび酸素ラジカルによ
    り前記試料表面を洗浄する試料洗浄工程、(B05)試料
    交換室で洗浄された試料を前記真空試料室に搬送する試
    料搬送工程。
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