JP2001013422A - 内視鏡照明光学系 - Google Patents

内視鏡照明光学系

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JP2001013422A
JP2001013422A JP11184875A JP18487599A JP2001013422A JP 2001013422 A JP2001013422 A JP 2001013422A JP 11184875 A JP11184875 A JP 11184875A JP 18487599 A JP18487599 A JP 18487599A JP 2001013422 A JP2001013422 A JP 2001013422A
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illumination
endoscope
optical system
observation
window
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JP11184875A
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Tsutomu Igarashi
勉 五十嵐
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Olympus Corp
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Olympus Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構成で処置具の誘導が行いやすく、観
察画像の見た目のコントラストを増強可能な内視鏡照明
光学系。 【解決手段】 挿入部先端1に観察窓2を有する観察光
学系と、挿入部先端1に照明窓3を有する照明光学系と
を有する内視鏡において、 (1) L/De≧0.4 (2) Si/Se≦0.09 を満足する。ここで、L :観察窓2中心と照明窓3中
心との間の距離,De:内視鏡挿入部先端1外径,S
i:照明窓3の断面積,Se:内視鏡挿入部先端1の断
面積である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内視鏡の光学系に
関するもので、特に内視鏡照明光学系に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、内視鏡下外科手術が一般に広く認
知され、その適用手技の拡大や既存手技の作業効率改善
が期待されている。
【0003】図8は、内視鏡下外科手術における観察シ
ステムの模式図であり、特に硬性鏡を用いたTV観察シ
ステムでの構成を示すものである。例えば、トラカール
を介して生体内に挿入された硬性鏡内に形成される物体
の像は、その対物光学系とリレー光学系により結像及び
伝送され、接眼光学系によって拡大される。接眼光学系
を射出した光束は、カメラヘッドのテレビカメラ用アダ
プタ内の撮像光学系を通してテレビカメラ内に設けた撮
像素子上に結像され、映像信号はカメラコントロールユ
ニットに送られ、そこで信号処理後、TVモニター上に
表示される。術者は、モニター上に表示される生体内の
画像を見ながら、各種処置具を操作して手術を行う。な
お、光源からの照明光はLG(ライトガイド)ケーブル
で硬性鏡に導かれ、生体内の物体を照明する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この際の問題点とし
て、処置具の奥行き方向の誘導が難しい点があげられ
る。この問題点は両眼視差方式の立体視内視鏡システム
を使用すれば解消されるが、立体視内視鏡システムは複
雑なシステムとなるため、コストが高く、また、特殊な
眼鏡やモニター観察が術者に生理的な負担をかけるた
め、術者の疲労を増大させる問題を有する。
【0005】また、従来の内視鏡の照明系は、観察視野
内の明るさをできるかぎり一様にする設計思想で作られ
ており、照明される被写体の明暗差が小さくなってい
る。このため、観察光学系のMTFや映像信号処理系の
性能以前の問題として、被写体の見た目のコントラスト
が下がっており、いわゆるメリハリのない画像に見えて
しまう。
【0006】本発明は従来技術のこのような問題点に鑑
みてなされたものであり、その目的は、簡単な構成で処
置具の誘導が行いやすい内視鏡照明光学系を提供するこ
とであり、第2の目的は、観察画像の見た目のコントラ
ストを増強可能な内視鏡照明光学系を提供することであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の内視鏡照明光学
系は、被写体側から観察光学系に光を受け入れる観察窓
と、被写体に照明光を射出させる照明光学系の照明窓と
の間隔を大きくし、かつ、照明窓の面積を小さくするこ
とにより、被写体に斜め方向から指向性の強い照明を行
う構成とすることである。
【0008】以下、図面を参照にして説明する。図1
は、本発明で用いるパラメータを示す図である。図1
(a)は、内視鏡挿入部1内に観察光学系と照明光学系
の両方を含む場合の、内視鏡先端側から見たときの外観
図である。
【0009】本発明では、観察光学系の先端レンズ面を
観察窓2、照明光学系の先端面を照明窓3と呼ぶことと
する。記号Lは、観察窓2中心と照明窓3中心の距離を
示す。記号Deは、内視鏡挿入部1外径を示す。
【0010】図1(b)は、内視鏡挿入部1とは別体の
シース4に照明光学系を有する場合の、内視鏡先端側か
ら見たときの外観図である。記号Dsは、シース4挿入
部外径を示す。
【0011】図2は、影を用いた鉗子5位置の奥行き知
覚を説明するための図である。図2(a)は、観察時の
物体の配置を示す図であり、図2(b)は、モニター上
に表示される画像を示す図である。
【0012】図2(a)で、鉗子5が位置Aにある場合
は、鉗子5と被写体Oの距離の差が大きいため、図2
(b)の位置Aのように、モニター上での鉗子像と鉗子
の影の像の位置が大きくずれて見える。
【0013】図2(a)で、鉗子5が位置Bにある場合
は、鉗子5と被写体Oの距離の差が小さいため、図2
(b)の位置Bのように、モニター上での鉗子像と鉗子
の影の像の位置ずれは小さく見える。
【0014】このモニター上での鉗子像と鉗子の影の像
の位置ずれに注意を払えば、鉗子5と被写体Oとの相対
距離を直観的に把握できる。これを利用すれば、内視鏡
下外科手術の術者は、直観的に鉗子の奥行き方向の誘導
が行えるようになる。
【0015】この原理は、測定用途で用いる三角測距の
原理と同じであるが、内視鏡下外科手術の場合は、物体
距離の絶対測定よりも、人間の感性にマッチした奥行き
知覚情報を術者に提供することの方が重要であり、本原
理は非常に単純であるが効果的である。
【0016】ただし、この原理を用いる際には、影の濃
さを高めないと術者に直観的な奥行き情報の提供ができ
なくなるため、影の濃さを十分に高めねばならない。影
の濃淡は、照明窓3の大きさと相関がある。
【0017】図3は、照明窓3の大きさと鉗子5の影の
濃淡を説明する図である。図3(a)は、観察時の物体
の配置を示す図であり、図3(b)は、モニター上に表
示される画像を示す図である。
【0018】照明窓3の大きさにより被写体O面に形成
される鉗子5の影にはボケが生じる。このボケは、鉗子
5の影の濃度を低下させる要因となる。図3(b)のよ
うに、照明窓3が無限小の場合には、濃い影ができ、照
明窓3が大きい場合には、ボケにより影が薄くなり、鉗
子5と被写体Oとの相対距離を直観的に把握し難くな
る。
【0019】以上より、内視鏡下外科手術の術者に直観
的な奥行き情報を提供するには、以下の2点が重要であ
る: (1)モニター上での鉗子像と鉗子の影の像の位置ずれ
を大きくするために、観察窓2中心と照明窓3中心の距
離を適度に離す、(2)鉗子の影を濃くするために、照
明窓3の大きさをできる限り小さくする。
【0020】また、上記工夫は、観察画像の見た目のコ
ントラスト改善にも有効である。
【0021】図4は、完全同軸照明の場合の視野内照度
分布に関する図である。図4(a)は、観察時の物体の
配置を示す図であり、図4(b)は、視野内照度分布の
グラフである。
【0022】凹凸を有する被写体Oを観察する際に、観
察窓2中心と照明窓3中心が同じ位置にある仮定した完
全同軸照明では、被写体Oの照明窓3からの距離が近い
凸部が明るく、凹部が暗くなるので、図4(b)のよう
な視野内照度分布になる。この場合、凸部の影は観察視
野内に入らないため、視野内照度分布グラフへの影響は
ない。
【0023】次に、同軸照明でない場合について説明す
る。図5は、照明窓3が観察窓2から離れている場合の
視野内照度分布に関する図である。図5(a)は、観察
時の物体の配置を示す図であり、図5(b)は、視野内
照度分布のグラフである。
【0024】同軸照明の場合と異なり、このケースで
は、被写体Oの凸部の影となって直接照明光が当たらな
い部分が観察視野内に入ってくる。このときに、視野内
照度分布グラフには、図5(b)で明らかなように、図
4(b)のグラフ形状に影の影響を加えたものとなる。
影の部分は直接照明光がなく、物体空間での光の拡散で
照明されるため、非常に暗くなり、照度分布のダイナミ
ックレンジを拡大する効果が生じる。このため、観察者
は見た目のコントラストが向上したような印象を受け
る。
【0025】以上から明らかなように、本発明の内視鏡
照明光学系は、挿入部先端に観察窓を有する観察光学系
と、挿入部先端に照明窓を有する照明光学系とを有する
内視鏡において、下記条件を満足することを特徴とする
ものである。
【0026】(1) L/De≧0.4 (2) Si/Se≦0.09 ここで、L :観察窓中心と照明窓中心との間の距離 De:内視鏡挿入部先端外径 Si:照明窓の断面積 Se:内視鏡挿入部先端の断面積 である。
【0027】本発明のもう1つの内視鏡照明光学系は、
内視鏡と、使用時に前記内視鏡の外套として用いるシー
スとを含む内視鏡システムにおいて、前記内視鏡は挿入
部先端に観察窓を有する観察光学系を有し、前記シース
はシース挿入部先端に照明窓を有する照明光学系を有
し、下記条件を満足することを特徴とするものである。
【0028】(3) L/Ds≧0.4 (4) Si/Ss≦0.09 ここで、L :観察窓中心と照明窓中心との間の距離 Ds:シース挿入部先端外径 Si:照明窓の断面積 Ss:シース挿入部先端の断面積 である。
【0029】これらの場合に、照明窓は単数であること
が望ましい。
【0030】また、本発明は、観察光学系を有する主観
察用内視鏡を被写体近傍位置に配置するステップと、照
明光学系を有する照明プローブを前記観察光学系と異な
る被写体近傍位置に配置するステップと、照明された被
写体に前記被写体形状に基づく陰影が形成されるよう
に、前記照明プローブの先端位置と前記主観察用内視鏡
の先端位置を調整するステップとを含むことを特徴とす
る画像形成方法を含むものである。
【0031】また、本発明は、観察光学系を有する主観
察用内視鏡をポートを通して患者の体内に挿入するステ
ップと、照明光学系を有する照明プローブを前記ポート
と異なるポートを通して患者の体内に挿入するステップ
と、照明された被写体に前記被写体形状に基づく陰影が
形成されるように、前記照明プローブの挿入部先端位置
と前記主観察用内視鏡の挿入部先端位置を調整するステ
ップとを含むことを特徴とする内視鏡下外科手術におけ
る画像形成方法を含むものである。
【0032】これらの場合に、照明窓は単数であること
が望ましい。
【0033】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を実施
例に基づいて説明する:本発明の第1の内視鏡照明光学
系は、上記のように、挿入部先端に観察窓を有する観察
光学系と、挿入部先端に照明窓を有する照明光学系とを
有する内視鏡において、下記条件を満足することを特徴
とするものである。
【0034】(1) L/De≧0.4 (2) Si/Se≦0.09 ここで、L :観察窓中心と照明窓中心との間の距離 De:内視鏡挿入部先端外径 Si:照明窓の断面積 Se:内視鏡挿入部先端の断面積 である。
【0035】これは、内視鏡挿入部内に観察光学系と照
明光学系の両方を含む場合のものである。上記の各パラ
メータを図1(a)に示す。
【0036】上記の(1)式は、鉗子の影の位置のずれ
を大きくするための条件である。内視鏡での平均観察距
離は挿入部外径と相関を有する。太い内視鏡は明るいの
で広い空間を観察するのに好適であり、細い内視鏡は挿
入性が良いのと光学系が暗いので、狭い空間を観察する
際に用いられる。このため、内視鏡での平均観察距離
は、挿入部外径に比例すると仮定しても差支えない。
【0037】平均観察距離WD(図2)は、挿入部外径
Deの4倍程度と仮定できる。したがって、 WD=4De De=10mmの内視鏡では、WD=40mm、De=
5mmの内視鏡では、WD=20mmとなる。
【0038】被写体表面にできる鉗子の影の位置ずれ
は、観察窓中心と照明窓中心との間の距離Lと平均観察
距離WDの比率であるL/WDに比例する。
【0039】L/WDを少なくとも0.1以上にする必
要がある。L/WD≧0.1の場合は、被写体表面上の
点と各窓中心の挟み角がtan-1(0.1)≧5.7°
となり、観察光学系の画角(通常70°から120°程
度)との比率でみても5%以上の十分に大きな角度とな
り、観察視野内での判別を行うには十分な角度となる。
このため、以下のように(1)式が導かれる。
【0040】 L/WD=L/4De≧0.1 →(1)式 (1)式を満足しないと、上記の影の位置ずれが小さく
なりすぎ、術者の鉗子操作時の奥行き知覚を改善するこ
とができない。
【0041】上記の(2)式は、影の濃度を濃くするた
めの条件である。照明窓の形状が円であると仮定する
と、照明窓の直径が大きくなる程、図3で示したよう
に、影がボケて薄くなってしまう。この影響について
も、平均観察距離WDとの相関があり、ボケの幅は照明
窓の直径と平均観察距離WDの比率に比例すると考えて
よい。
【0042】照明窓の直径をDiとすると、Di/WD
が小さい程影のボケが小さくなり、濃い影を形成でき
る。Di/WDは、(1)式による影の位置に対し、相
対的に小さくなければならない。Di/WDは(1)式
のL/WDの比率よりも確実に小さくする必要があり、
(1)式の境界値である0.1の3/4倍である0.0
75以下とする必要がある。
【0043】このため、以下のように(2)式が導かれ
る: Si=π・Di2 /4 Se=π・De2 /4 Di/WD=√(4Si/π)/4√(4Se/π) =√(Si/Se)/4≦0.075 →(2)式 (2)式を満足しないと、影のボケが位置ずれに対して
相対的に大きくなって影が薄くなってしまうので、術者
の影の位置ずれ判別が困難となってしまう。
【0044】以上の説明では、照明窓が円であることと
仮定しているが、照明窓が円でない場合でも、前記条件
(1)、(2)が適用可能である。この際、照明窓中心
は照明窓の重心位置とする。なお、観察窓中心は観察窓
面上での光軸位置とする。
【0045】また、上記説明では、照明窓が1つである
ことを仮定しており、照明窓は1つであることが望まし
い。ただし、内視鏡先端に複数の照明窓がある場合で
も、各照明窓を近接させて配置することで1つの照明窓
と考えることができ、前記条件(1)、(2)による判
断を行なうことが可能である。具体的には、複数の照明
窓間の距離がLよりも小さい場合は、1つの照明窓と考
えて重心位置と総断面積を求め、前記条件式(1)、
(2)で判断できる。
【0046】具体的な数値例として、De=10mmの
ときには、L≧4mmであればよく、照明窓の直径Di
は3mm以下であればよい。
【0047】次に、本発明の第2の内視鏡照明光学系
は、前記のように、内視鏡と、使用時に前記内視鏡の外
套として用いるシースとを含む内視鏡システムにおい
て、前記内視鏡は挿入部先端に観察窓を有する観察光学
系を有し、前記シースはシース挿入部先端に照明窓を有
する照明光学系を有し、下記条件を満足することを特徴
とするものである。
【0048】(3) L/Ds≧0.4 (4) Si/Ss≦0.09 ここで、L :観察窓中心と照明窓中心との間の距離 Ds:シース挿入部先端外径 Si:照明窓の断面積 Ss:シース挿入部先端の断面積 である。
【0049】これは、照明光学系が内視鏡を覆うシース
内にある場合のものである。上記の各パラメータを図1
(b)に示す。
【0050】図6は、この発明の製品構成の例を示す側
面図であり、内視鏡挿入部1を覆うシース4内にLG6
先端に設けられた照明窓3が位置し、そのLG(ライト
ガイド)6にLGケーブル7を経て光源からの照明光が
導入される。
【0051】この場合の上記の(3)式、(4)式の内
容は、第1の発明の(1)式、(2)式と同じである。
また、照明窓3が円でない場合や、複数の照明窓が存在
する場合等の考え方も第1の発明と同じである。
【0052】また、具体的な数値例として、Ds=10
mmのときには、L≧4mmであればよく、照明窓の直
径Diは3mm以下であればよい。
【0053】次に、本発明の画像形成方法の発明は、照
明光学系を内視鏡とは別ポートから挿入して奥行き知覚
の改善を行うものである。この方法は、例えば、以下の
ステップを含む内視鏡下外科手術における画像形成方法
である。 (1)観察光学系を有する主観察用内視鏡をポートを通
して患者の体内に挿入するステップ、(2)照明光学系
を有する照明プローブを前記ポートと異なるポートを通
して患者の体内に挿入するステップ、(3)照明された
被写体に被写体形状に基づく陰影が形成されるように、
照明プローブの挿入部先端位置と主観察用内視鏡の挿入
部先端位置を調整するステップ。
【0054】図7は、その画像形成方法の1例を示す図
であり、観察光学系を有する硬性鏡10の接眼部にTV
カメラヘッド11を取り付け、トランカール8を通して
患者の体内に硬性鏡10を挿入し(ステップ(1))、
LGケーブル7が接続され、照明光学系を有する照明プ
ローブ12を別のトランカール8を通して患者の体内に
挿入し(ステップ(2))、照明された患者の体内の被
写体に被写体形状に基づく陰影が形成されるように、照
明プローブ12の挿入部先端位置と硬性鏡10の挿入部
先端位置を調整する(ステップ(3))。
【0055】この場合は、本発明の第1及び第2の内視
鏡照明光学系と異なり、照明窓の位置を独立に設定する
ことが可能である。このため、観察窓中心と照明窓中心
との間の距離は、本発明の第1及び第2の内視鏡照明光
学系の場合よりも確実に大きくとることが可能である。
また、照明窓と被写体との距離も独立して設定できるた
め、照明窓の断面積が多少大きくても、照明窓と被写体
との距離を離して設定してやることにより(ステップ
(3))、影のボケの影響を十分に軽減できる。
【0056】したがって、上記のステップ(1)〜
(3)に基づく機材のセッティングを行うことで、本発
明の第1及び第2の内視鏡照明光学系と同等以上の立体
知覚を得ることが可能である。
【0057】なお、本発明では、両眼視差を用いた立体
視内視鏡を用いずとも、処置具操作時の奥行き知覚が得
られる構成を提案してきたが、本構成はシンプルである
ため、当然、両眼視差式の立体視内視鏡への適用も可能
である。これら2つの方式を共存させることにより、さ
らなる立体知覚の向上、及び、見た目の画像のコントラ
スト向上が可能となる。
【0058】以上の本発明の内視鏡照明光学系及び画像
形成方法は、例えば次のように構成することができる。
【0059】〔1〕 挿入部先端に観察窓を有する観察
光学系と、挿入部先端に照明窓を有する照明光学系とを
有する内視鏡において、下記条件を満足することを特徴
とする内視鏡照明光学系。
【0060】(1) L/De≧0.4 (2) Si/Se≦0.09 ここで、L :観察窓中心と照明窓中心との間の距離 De:内視鏡挿入部先端外径 Si:照明窓の断面積 Se:内視鏡挿入部先端の断面積 である。
【0061】〔2〕 内視鏡と、使用時に前記内視鏡の
外套として用いるシースとを含む内視鏡システムにおい
て、前記内視鏡は挿入部先端に観察窓を有する観察光学
系を有し、前記シースはシース挿入部先端に照明窓を有
する照明光学系を有し、下記条件を満足することを特徴
とする内視鏡照明光学系。
【0062】(3) L/Ds≧0.4 (4) Si/Ss≦0.09 ここで、L :観察窓中心と照明窓中心との間の距離 Ds:シース挿入部先端外径 Si:照明窓の断面積 Ss:シース挿入部先端の断面積 である。
【0063】〔3〕 前記照明窓は単数であることを特
徴とする上記1又は2記載の内視鏡照明光学系。
【0064】〔4〕 観察光学系を有する主観察用内視
鏡を被写体近傍位置に配置するステップと、照明光学系
を有する照明プローブを前記観察光学系と異なる被写体
近傍位置に配置するステップと、照明された被写体に前
記被写体形状に基づく陰影が形成されるように、前記照
明プローブの先端位置と前記主観察用内視鏡の先端位置
を調整するステップとを含むことを特徴とする画像形成
方法。
【0065】〔5〕 観察光学系を有する主観察用内視
鏡をポートを通して患者の体内に挿入するステップと、
照明光学系を有する照明プローブを前記ポートと異なる
ポートを通して患者の体内に挿入するステップと、照明
された被写体に前記被写体形状に基づく陰影が形成され
るように、前記照明プローブの挿入部先端位置と前記主
観察用内視鏡の挿入部先端位置を調整するステップとを
含むことを特徴とする内視鏡下外科手術における画像形
成方法。
【0066】〔6〕 前記照明窓は単数であることを特
徴とする上記4又は5記載の画像形成方法。
【0067】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の内視鏡照明光学系及び画像形成方法を用いれば、簡単
な構成のままでも処置具の誘導が行いやすく、かつ、見
た目のコントラストの良好な内視鏡を提供することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で用いるパラメータを示すための内視鏡
先端側から見たときの外観図である。
【図2】影を用いた鉗子位置の奥行き知覚を説明するた
めの図である。
【図3】照明窓の大きさと鉗子の影の濃淡を説明するた
めの図である。
【図4】完全同軸照明の場合の視野内照度分布に関する
図である。
【図5】照明窓が観察窓から離れている場合の視野内照
度分布に関する図である。
【図6】本発明の第2の内視鏡照明光学系の製品構成の
例を示す側面図である。
【図7】本発明の画像形成方法の1例を示す図である。
【図8】内視鏡下外科手術における観察システムの模式
図である。
【符号の説明】
1…内視鏡挿入部 2…観察窓 3…照明窓 4…シース 5…鉗子 6…LG(ライトガイド) 7…LGケーブル 8…トランカール 10…硬性鏡 11…TVカメラヘッド 12…照明プローブ O…被写体

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 挿入部先端に観察窓を有する観察光学系
    と、挿入部先端に照明窓を有する照明光学系とを有する
    内視鏡において、下記条件を満足することを特徴とする
    内視鏡照明光学系。 (1) L/De≧0.4 (2) Si/Se≦0.09 ここで、L :観察窓中心と照明窓中心との間の距離 De:内視鏡挿入部先端外径 Si:照明窓の断面積 Se:内視鏡挿入部先端の断面積 である。
  2. 【請求項2】 内視鏡と、使用時に前記内視鏡の外套と
    して用いるシースとを含む内視鏡システムにおいて、前
    記内視鏡は挿入部先端に観察窓を有する観察光学系を有
    し、前記シースはシース挿入部先端に照明窓を有する照
    明光学系を有し、下記条件を満足することを特徴とする
    内視鏡照明光学系。 (3) L/Ds≧0.4 (4) Si/Ss≦0.09 ここで、L :観察窓中心と照明窓中心との間の距離 Ds:シース挿入部先端外径 Si:照明窓の断面積 Ss:シース挿入部先端の断面積 である。
  3. 【請求項3】 観察光学系を有する主観察用内視鏡を被
    写体近傍位置に配置するステップと、照明光学系を有す
    る照明プローブを前記観察光学系と異なる被写体近傍位
    置に配置するステップと、照明された被写体に前記被写
    体形状に基づく陰影が形成されるように、前記照明プロ
    ーブの先端位置と前記主観察用内視鏡の先端位置を調整
    するステップとを含むことを特徴とする画像形成方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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