JP2001009643A - 空気圧縮機静翼抜き取り装置、空気圧縮機静翼抜き取り方法および空気圧縮機静翼抜き取り装置の保管装置 - Google Patents

空気圧縮機静翼抜き取り装置、空気圧縮機静翼抜き取り方法および空気圧縮機静翼抜き取り装置の保管装置

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JP2001009643A
JP2001009643A JP11184389A JP18438999A JP2001009643A JP 2001009643 A JP2001009643 A JP 2001009643A JP 11184389 A JP11184389 A JP 11184389A JP 18438999 A JP18438999 A JP 18438999A JP 2001009643 A JP2001009643 A JP 2001009643A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】空気圧縮機ケーシングからの空気圧縮機静翼の
交換作業にあたり、安全かつ効率的な作業の運用がで
き、かつ交換作業の保管が容易な空気圧縮機静翼抜き取
り装置、空気圧縮機静翼抜き取り方法および空気圧縮機
静翼抜き取り装置の保管装置を提供する。 【解決手段】本発明に係る空気圧縮機静翼抜き取り装置
は、空気圧縮機静翼28および翼植込み部44に切込み
部45を成形加工する切削部5と、この切削部5を空気
圧縮機下半ケーシング2の周方向に沿って移動させる切
削部駆動操作部6と、この切削部駆動操作部6を組み込
んだハウジング8をフレーム部4の横断方向に移動操作
するハウジング操作部10とを備えたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空気圧縮機の静翼
交換時、円滑にして効率的な作業が行え、かつ交換作業
後の保管が容易な空気圧縮機静翼抜き取り装置、空気圧
縮機静翼抜き取り方法および空気圧縮機静翼抜き取り装
置の保管装置に関する。
【0002】
【従来の技術】最近の火力発電プラントでは、ガスター
ビンプラントに蒸気タービンプラントおよび排熱回収ボ
イラを組み合せたコンバインドサイクル発電プラントが
主流を占めるようになっている。
【0003】このコンバインドサイクル発電プラント
は、ガスタービンプラントから排出される排ガス(排
熱)を排熱回収ボイラに供給し、ここで発生した蒸気を
蒸気タービンプラントに供給するもので、排ガスの熱の
有効利用を図る点でガスタービンプラント単体あるいは
蒸気タービンプラント単体のコンベンショナル発電プラ
ントに較べてプラント熱効率が高くなっている。
【0004】このように、プラント熱効率の高いコンバ
インドサイクル発電プラントは、今後、ますます実機適
用への台数の増加が見込まれており、これに伴ってガス
タービン入口燃焼ガス温度を現在の1100℃から13
00℃を経て1500℃以上に増加させて高出力化を図
る研究が進められている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、コンバイン
ドサイクル発電プラントは、燃料輸送の利便性を考慮し
て臨界地帯に設置されることが多く、環境の悪い条件下
で運転が行われている。このため、ガスタービンプラン
トに組み込まれた空気圧縮機は、海水の塩分を含んだ大
気を吸い込んで高圧化する関係上、腐食を受け易く、腐
食を受けた場合、例えば空気圧縮機静翼、具体的には静
翼の一つの段落における全翼数の交換作業を行ってい
る。
【0006】従来、静翼の交換作業は、空気圧縮機ケー
シングに固設された静翼の翼有効部をグラインダ等の切
断機でカットし、翼植込み部に空気圧縮機ケーシングの
周方向に沿って切込みを入れる切削加工を行い、最後に
ハンマ等の叩打装置で叩打させ、翼植込み部を空気圧縮
機ケーシングから抜き取っていた。
【0007】これら一連の抜き取り装置は、専ら現地組
立て作業者の労力に依存しており、作業者の安全性およ
び労力の軽減、周辺部材への損傷防止、効率的な作業の
運用等を考慮すると、何らかの新たな改善策が求められ
ていた。
【0008】本発明は、このような事情に基づいてなさ
れたもので、空気圧縮機ケーシングからの空気圧縮機静
翼の交換作業にあたり、安全かつ効率的な作業の運用が
でき、かつ交換作業の保管が容易な空気圧縮機静翼抜き
取り装置、空気圧縮機静翼抜き取り方法および空気圧縮
機静翼抜き取り装置の保管装置を提供することを目的と
する。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る空気圧縮機
静翼抜き取り装置は、上記目的を達成するために、請求
項1に記載したように、水平結合部で上下部ケーシング
に2分割される空気圧縮機ケーシングの上部ケーシング
および動翼を含む回転体を取り外した後に、下部ケーシ
ングの水平結合部間に載置された着脱自在なフレーム
と、このフレームから下方に吊下げられると共に、空気
圧縮機ケーシングの軸線方向に移動可能に設けられたハ
ウジングと、このハウジングに設けられ、上記下部ケー
シングの内周面に沿って先端部を移動させる切削部駆動
操作部と、この切削部駆動操作部の先端部に設けられ、
上記下部ケーシングの内周面に固設された静翼およびそ
の翼植込み部に切り込み部を形成する切削部と、上記ハ
ウジングを操作するハウジング操作部とから成るもので
ある。
【0010】また、本発明に係る空気圧縮機静翼抜き取
り装置は、上記目的を達成するために、請求項2に記載
したように、切削部は、スピンドルヘッドに設けられた
チップソーとこのチップソーを回転駆動する切削部駆動
モータとを備えたものである。
【0011】また、本発明に係る空気圧縮機静翼抜き取
り装置は、上記目的を達成するために、請求項3に記載
したように、チップソーは超硬具であることを特徴とす
るものである。
【0012】また、本発明に係る空気圧縮機静翼抜き取
り装置は、上記目的を達成するために、請求項4に記載
したように、切削部駆動操作部は、スライドベースに形
成する摺動溝内を移動させて切削部を空気圧縮機静翼に
対し進退させるスライドテーブルと、上記スライドベー
スかせ延びた回転アームに接続されるシャフトと、この
シャフトにギヤを介して回転力を与え、上記切削部を空
気圧縮機ケーシングの周方向に沿って移動させ、かつハ
ウジングに組み込まれたモータとを備えたものである。
【0013】また、本発明に係る空気圧縮機静翼抜き取
り装置は、上記目的を達成するために、請求項5に記載
したように、摺動溝は、鳩尾状に形成したものである。
【0014】また、本発明に係る空気圧縮機静翼抜き取
り装置は、上記目的を達成するために、請求項6に記載
したように、ハウジング操作部は、ハウジングをフレー
ム部の横断方向に進退させ、ナット部に螺合させたネジ
軸と、上記ハウジングを適正位置に移動させたときにロ
ックするロック手段とを備えたものである。
【0015】また、本発明に係る空気圧縮機静翼抜き取
り装置は、上記目的を達成するために、請求項7に記載
したように、ロック手段はロックボルトであることを特
徴とするものである。
【0016】また、本発明に係る空気圧縮機静翼抜き取
り方法は、上記目的を達成するために、請求項8に記載
したように、空気圧縮機ケーシングに列状に配置した空
気圧縮機静翼の一部に切削加工を行った後、上記空気圧
縮機ケーシングの水平継手部に設置され、フレーム部に
組み込まれた切削部駆動操作部の駆動力により切削部を
上記水平継手部に移動させて上記空気圧縮機静翼および
翼植込み部に切込み部を成形加工し、切込み部を成形加
工した上記空気圧縮機静翼および翼植込み部のうち、一
方を他方に寄せて上記空気圧縮機ケーシングの嵌合部か
ら離して抜き出す方法である。
【0017】また、本発明に係る空気圧縮機静翼抜き取
り装置の保管装置は、上記目的を達成するために、請求
項9に記載したように、切削部および切削部駆動操作部
を組み込んだフレーム部を支持する架台と、この架台を
構成する枠材を補強する補強枠に設けたテスト材とを備
えたものである。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る空気圧縮機静
翼抜き取り装置、空気圧縮機静翼抜き取り方法および空
気圧縮機静翼抜き取り装置の保管装置の実施形態を図面
および図面に付した符号を引用して説明する。
【0019】図1〜図4は、本発明に係る空気圧縮機静
翼抜き取り装置の実施形態を示す図であり、図1は、本
発明に係る空気圧縮機静翼抜き取り装置を空気圧縮機ケ
ーシングに設置した正面図、図2は、図1のA−A矢視
方向から見た側面図、図3は、図1のB−B矢視方向か
ら見た平面図、図4は、図2のC部部分拡大図をそれぞ
れ示している。
【0020】本実施形態に係る空気圧縮機静翼抜き取り
装置は、空気圧縮機上・下半ケーシング1,2のうち、
空気圧縮機下半ケーシング2の水平継手部3に設けた締
結部(図示せず)を利用して接続させたフレーム部4
と、フレーム部4に組み込まれ、切削部5を湾曲状の空
気圧縮機下半ケーシング2の周方向に沿って移動させる
切削部駆動操作部6とを備えて構成される。
【0021】フレーム部4は、型鋼等で門形に製作さ
れ、頂部側に揚重機にワイヤ等を介して接続させる吊り
耳7を備える。そして、このフレーム部4の底部側に
は、切削部駆動操作部6のハウジング8を摺動ガイド9
a,9bを介して摺動自在に設けるとともに、このハウ
ジング8をロックさせるハウジング操作部10を設けて
いる。
【0022】このハウジング操作部10は、図3に示す
ように、軸受11a,11bで軸支されたネジ軸12の
両端にハンドル13a,13bを設け、中間部分にハウ
ジング8に固設するナット部14を設け、作業員による
ハンドル13a,13bの回転力でナット部14を介し
てネジ軸12を進退させ、ハウジング8を適正位置に移
動させるようになっている。
【0023】また、ハウジング操作部10は、ハンドル
13a,13bの回転力でハウジング8が適正位置にセ
ットされたときにロックするロックボルト15をハウジ
ング8に設けている。
【0024】一方、切削部駆動操作部6は、図1に示す
ように、ハウジング8に組み込まれ、切削部5を空気圧
縮機下半ケーシング2に沿って移動させるモータ16
と、このモータ16に駆動ギヤ17、中間ギヤ18、シ
ャフトギヤ19を介して接続させるシャフト20を備え
ている。
【0025】さらに、切削部駆動操作部6は、シャフト
20に一体削り出しまたは溶接で接続させたスライドベ
ース21に対して進退させるスライドテーブル22を備
えるとともに、スライドテーブル22に接続し、空気圧
縮機静翼28に切込み部を加える切削部5を備え、図示
の二点鎖線で示すように、切削部5を回転させながら空
気圧縮機下半ケーシング2の周方向に沿って移動させる
ようになっている。
【0026】なお、切削部駆動操作部6および切削部5
を図2および図3を用いて今少し詳しく説明する。
【0027】切削部駆動操作部6は、図4に示すよう
に、ハウジング8に組み込まれたモータ16の軸端に設
けた駆動ギヤ17に、中間軸受23に軸支され、中間ギ
ヤ18を備えた中間軸24およびシャフトギヤ19を介
してシャフト20を接続させ、モータ16の駆動力を駆
動ギヤ17、中間ギヤ18、シャフトギヤ19を介して
シャフト20に伝え、シャフト20を回転させている。
【0028】また、切削部駆動操作部6は、ベース25
に載設する軸受26a,26bでシャフト20を軸支さ
せる一方、このシャフト20にキー27を介してスライ
ドベース21を接合させる。また、スライドベース21
には、回転アーム29が設けられ、シャフト20の回転
力により回転アーム29を図1に示した空気圧縮機下半
ケーシング2の水平継手部3までスイングさせることが
できるようになっている。
【0029】また、切削部駆動操作部6は、ブラケット
30に接続させたスライドテーブル22を矢印Eの方向
に進退させるタブテール(鳩尾)状の摺動溝32を設け
るとともに、摺動溝32に設けた台形ネジ軸33にウォ
ームホイール34を介してウォーム35を螺合させ、ウ
ォーム35にインパクトレンチ(図示せず)からの回転
力を与えてスライドテーブル22を進退させるようにな
っている。
【0030】他方、切削部5は、図2に示すように、切
削部駆動操作部6のブラケット30に接続させたフレー
ムに載設する切削部駆動モータ36と、切削部駆動モー
タ36の軸端に設けたプーリ37から歯付ベルト38、
歯付プーリ39を介して接続するスピンドルヘッド40
と、スピンドルヘッド40の軸端に設けられ、カバー4
1で包囲された、例えば超硬具を備えたチップソー42
とを備え、切削部駆動モータ36の回転力をチップソー
42に伝えて空気圧縮機下半ケーシング2に固設した空
気圧縮機静翼28に切込みを与えるようになっている。
【0031】次に、このような構成を備えた空気圧縮機
静翼抜き取り装置を用いた空気圧縮機静翼抜き取り方法
を説明する。
【0032】空気圧縮機静翼抜き取りにあたり、本実施
形態では、まず図8に示すように、空気圧縮機下半ケー
シング2に列状に固設させた空気圧縮機静翼28を翼ル
ート部(翼根元部)31から高さ約10mm程度残すよ
うにしてグライダ等の切削機43で切削し、図9に示す
ように、切削した状態の空気圧縮機静翼28の翼植込み
部44を空気圧縮機下半ケーシング2に固設させてお
く。
【0033】列状に配置した空気圧縮機静翼28の切削
作業が全て終了すると、本実施形態では、図1および図
3に示すように、フレーム部4を空気圧縮機下半ケーシ
ング2の水平継手部3に載置するとともに、ハウジング
操作部10のハンドル13a,13bを駆動してハウジ
ング8を摺動ガイド9a,9bを介して移動させ、空気
圧縮機静翼28に対する切削部5の位置決めを行った
後、ロックボルト15でハウジング8をロックし、さら
に切削部駆動操作部6のモータ16を駆動し、その駆動
力を駆動ギヤ17、中間ギヤ18、シャフトギヤ19を
介してシャフト20に伝えて回転させ、空気圧縮機下半
ケーシング2の水平継手部3まで切削部5をスイング移
動させる。ここで、切削部駆動操作部6のウォーム35
をインパクトレンチで駆動させ、空気圧縮機静翼28に
対する切削部5の位置調整を行い、空気圧縮機静翼28
に当接させる。
【0034】空気圧縮機静翼28に対する切削部5の位
置調整作業が終了すると、本実施形態では、切削部駆動
操作部6を駆動させ、その駆動力をプーリ37、歯付ベ
ルト38、歯付プーリ39、スピンドルヘッド40を介
してチップソー42に伝え、図2,図10および図11
に示すように、空気圧縮機静翼28および翼植込み部4
4に切込み部45を形成させる。
【0035】このように、初段落の空気圧縮機静翼28
および翼植込み部44への切込み部45の形成作業が終
了すると、本実施形態では、図5に示すように、切削部
駆動操作部6を揚重機で反転させ、2段落以後の空気圧
縮機静翼28および翼植込み部44に切込み部45を次
々に形成させる。
【0036】そして、空気圧縮機静翼28および翼植込
み部44への切込み部45の成形作業が終了すると、本
実施形態では、図12に示すように、空気圧縮機静翼2
8および翼植込み部44の切込み加工翼部46a,46
bのうち、一方の切込み加工翼部46aを他方の切込み
加工翼部46bに寄せて空気圧縮機下半ケーシング2の
嵌合部47から距離Lだけ離した後、図13に示すよう
に、一方の切込み加工翼部46aを空気圧縮機下半ケー
シング2から抜き取り、残りの切込み加工翼部46bも
空気圧縮機下半ケーシング2から抜き取る。
【0037】このように、本実施形態は、空気圧縮機静
翼28を切削機43で切削した後、空気圧縮機下半ケー
シング2の水平継手部3に切削部5と切削部駆動操作部
6を組み込んだフレーム部4を設置し、切削部駆動操作
部6のモータを駆動して切削部5を空気圧縮機下半ケー
シング2の水平継手部3にスイング移動させ、ここから
切削部5の切削部駆動モータ36でチップソー42を高
速で回転駆動させて空気圧縮機静翼28および翼植込み
部44に切込み部45を形成し、切込み部45を形成し
た空気圧縮機静翼28および翼植込み部44の一方を他
方に寄せてから空気圧縮機静翼28および翼植込み部4
4を空気圧縮機下半ケーシング2から抜き取るので、空
気圧縮機静翼28等を空気圧縮機下半ケーシング2から
容易に引き抜くことができ、引抜き作業を安全かつ効率
的に行うことができる。
【0038】図6および図7は、本発明に係る空気圧縮
機静翼抜き取り装置の保管装置の実施形態を説明する図
である。なお、図6は本発明に係る空気圧縮機静翼抜き
取り装置の保管装置を示す正面図であり、図7は図6の
D−D矢視方向から見た側面図である。
【0039】本実施形態に係る空気圧縮機静翼抜き取り
装置の保管装置は、図10および図11で示した空気圧
縮機静翼28および翼植込み部44に切込み部45を成
形加工した後の切削部5と切削部駆動操作部6とを組み
込んだフレーム部4を保管するもので、フレーム部4を
フランジ48a,48bで支持させる架台49を設けた
ものである。
【0040】この架台49は、枠材50の外側をカバー
51で包囲するとともに、枠材50を補強する補強枠5
2にテスト材53を設けたものである。テスト材53
は、現地で空気圧縮機静翼28等に切込み部45を成形
加工する際、切削部5の切込み深さ、回転数等の切込み
加工に必要なデータを予めチェックしておくために設け
たものである。なお、他の構成は、既に説明しているの
で、同一符号を付すにとどめてその説明を省略する。
【0041】このように、本実施形態では、切削部5お
よび切削部駆動操作部6を組み込んだフレーム部4を支
持する架台49を設けるとともに、架台49の補強枠5
2にテスト材53を設け、空気圧縮機静翼28等の切込
み加工に必要な情報を予めチェックしておくので、切込
み加工作業を容易にして確実に行うことができ、併せて
保管および現地への輸送もコンパクトに行うことができ
る。
【0042】
【発明の効果】以上の説明のとおり、本発明に係る空気
圧縮機静翼抜き取り装置および空気圧縮機静翼抜き取り
方法は、空気圧縮機下半ケーシングに列状に固設した空
気圧縮機静翼を短く切削し、短く切削した空気圧縮機静
翼および翼植込み部に切削部駆動操作部の切削部による
駆動力で切込み部を形成して空気圧縮機下半ケーシング
から抜き取るので、空気圧縮機静翼および翼植込み部を
空気圧縮機下半ケーシングから容易に引き抜くことがで
き、引抜き作業の時間を短かくし、かつ他の周辺部材に
損傷を与えることなく空気圧縮機静翼等を確実に引き抜
くことができる。
【0043】また、本発明に係る空気圧縮機静翼抜き取
り装置の保管装置は、空気圧縮機静翼等に切込み成形加
工を行った切削部および切削部駆動操作部を組み込んだ
フレーム部を支持する架台を設け、架台内にテスト材を
設け、切削部の切込み深さ、回転数等切込みに必要な情
報を事前にチェックできるようにしたので、コンパクト
な保管および輸送と相俟って切込み加工作業を効果的に
行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る空気圧縮機静翼抜き取り装置の実
施形態を示す概略正面図。
【図2】図1のA−A矢視方向から見た概略側面図。
【図3】図1のB−B矢視方向から見た概略平面図。
【図4】図2のC部部分拡大図。
【図5】図1で示した空気圧縮機静翼抜き取り装置を反
転させた空気圧縮機静翼に切込み加工作業を行うことを
説明するために用いた図。
【図6】本発明に係る空気圧縮機静翼抜き取り装置の保
管装置の実施形態を示す概略正面図。
【図7】図6のD−D矢視方向から見た概略側面図。
【図8】空気圧縮機静翼を切削機で切削することを説明
するために用いた本発明に係る空気圧縮機静翼抜き取り
方法を示す図。
【図9】図8で切削機により切削された後の空気圧縮機
静翼を示す斜視図。
【図10】図8で切削機により切削された後の翼植込み
部を示す図。
【図11】図8で切削機により切削された後の空気圧縮
機静翼および翼植込み部を示す斜視図。
【図12】空気圧縮機静翼および翼植込み部に切込み加
工を行った一方を他方に寄せることを説明するために用
いた本発明に係る空気圧縮機静翼抜き取り方法を示す
図。
【図13】切込み加工を行った空気圧縮機静翼および翼
植込み部を空気圧縮機下半ケーシングから抜き出すこと
を説明するために用いた本発明に係る空気圧縮機静翼抜
き取り方法を示す図。
【符号の説明】
1 空気圧縮機上半ケーシング 2 空気圧縮機下半ケーシング 3 水平継手部 4 フレーム部 5 切削部 6 切削部駆動操作部 7 吊り耳 8 ハウジング 9a,9b 摺動ガイド 10 ハウジング操作部 11a,11b 軸受 12 ネジ軸 13a,13b ハンドル 14 ナット部 15 ロックボルト 16 モータ 17 駆動ギヤ 18 中間ギヤ 19 シャフトギヤ 20 シャフト 21 スライドベース 22 スライドテーブル 23 中間軸受 24 中間軸 25 ベース 26a,26b 軸受 27 キー 28 空気圧縮機静翼 29 回転アーム 30 ブラケット 31 翼ルート部 32 摺動溝 33 台形ネジ軸 34 ウォームホイール 35 ウォーム 36 切削部駆動モータ 37 プーリ 38 歯付ベルト 39 歯付プーリ 40 スピンドルヘッド 41 カバー 42 チップソー 43 切削機 44 翼植込み部 45 切込み部 46a,46b 切込み加工翼部 47 嵌合部 48a,48b フランジ 49 架台 50 枠材 51 カバー 52 補強枠 53 テスト材
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年6月23日(2000.6.2
3)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 空気圧縮機静翼抜き取り装置、空気圧
縮機静翼抜き取り方法および空気圧縮機静翼抜き取り装
置の保管装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空気圧縮機の静翼
交換時、円滑にして効率的な作業が行い、かつ交換作業
後の保管が容易な空気圧縮機静翼抜き取り装置、空気圧
縮機静翼抜き取り方法および空気圧縮機静翼抜き取り装
置の保管装置に関する。
【0002】
【従来の技術】最近の火力発電プラントでは、ガスター
ビンプラントに蒸気タービンプラントおよび排熱回収ボ
イラを組み合せたコンバインドサイクル発電プラントが
主流を占めるようになってきている。
【0003】このコンバインドサイクル発電プラント
は、ガスタービンプラントから排出される排ガス(排
熱)を排熱回収ボイラに供給し、ここで発生した蒸気を
蒸気タービンプラントに供給するもので、排ガスの熱の
有効利用を図る点でガスタービンプラント単機あるいは
蒸気タービンプラント単機のコンベンショナル発電プラ
ントに較べてプラント熱効率が高くなっている。
【0004】このように、プラント熱効率の高いコンバ
インドサイクル発電プラントは、今後、ますます実機適
用への台数の増加が見込まれており、これに伴ってガス
タービン入口燃焼ガス温度を現在の1100℃から13
00℃を経て1500℃以上に増加させて高出力化を図
る研究が進められている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、コンバイン
ドサイクル発電プラントは、燃料輸送の利便性を考慮し
て臨界地帯に設置することが多く、環境の悪い条件下で
運転が行われている。このため、ガスタービンプラント
に組み込まれた空気圧縮機は、海水の塩分を含んだ大気
を吸い込んで高圧化する関係上、腐食を受け易く、腐食
を受けた場合、例えば空気圧縮機静翼、具体的には静翼
の一つの段落における全翼数の交換作業を行っている。
【0006】従来、静翼の交換作業は、空気圧縮機ケー
シングに固設された静翼の翼有効部をグラインダ等の切
断機でカットし、翼植込み部に空気圧縮機ケーシングの
周方向に沿って切込みを入れる切削加工を行い、最後に
ハンマ等の叩打装置で叩打させ、翼植込み部を空気圧縮
機ケーシングから抜き取っていた。
【0007】これら一連の抜き取り装置は、専ら現地組
立て作業者の労力に依存しており、作業者の安全性およ
び労力の軽減、周辺部材への損傷防止、効率的な作業の
運用等を考慮すると、何らかの新たな改善策が求められ
ていた。
【0008】本発明は、このような事情に基づいてなさ
れたもので、空気圧縮機ケーシングからの空気圧縮機静
翼の交換作業にあたり、安全かつ効率的な作業の運用が
でき、かつ交換作業の保管が容易な空気圧縮機静翼抜き
取り装置、空気圧縮機静翼抜き取り方法および空気圧縮
機静翼抜き取り装置の保管装置を提供することを目的と
する。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る空気圧縮機
静翼抜き取り装置は、上記目的を達成するために、請求
項1に記載したように、空気圧縮機ケーシングにおける
下部ケーシングの水平結合部に載置されるフレームと、
このフレームの下方に設けられると共に、空気圧縮機ケ
ーシングの軸線方向に移動可能に設けられたハウジング
と、このハウジングに設けられ、上記下部ケーシングの
内周面に沿って先端部を移動させる切削部駆動操作部
と、この切削部駆動操作部の先端部に設けられ、上記下
部ケーシングの内周面に固設された静翼の翼植込み部に
切り込み部を形成する切削部とから成るものである。
【0010】また、本発明に係る空気圧縮機静翼抜き取
り装置は、上記目的を達成するために、請求項2に記載
したように、切削部は、スピンドルヘッドに設けられた
チップソーと、このチップソーを回転駆動する切削部駆
動モータとを備えたものである。
【0011】また、本発明に係る空気圧縮機静翼抜き取
り装置は、上記目的を達成するために、請求項3に記載
したように、切削部駆動操作部は、スライドベースに形
成する摺動溝内を移動させて切削部を空気圧縮機静翼に
対し進退させるスライドテーブルと、上記スライドベー
スから延びた回転アームに接続されるシャフトと、この
シャフトにギヤを介して回転力を与え、上記切削部を空
気圧縮機ケーシングの周方向に沿って移動させ、かつハ
ウジングに組み込まれたモータとを備えたものである。
【0012】また、本発明に係る空気圧縮機静翼抜き取
り装置は、上記目的を達成するために、請求項4に記載
したように、摺動溝は、鳩尾状に形成したものである。
【0013】また、本発明に係る空気圧縮機静翼抜き取
り装置は、上記目的を達成するために、請求項5に記載
したように、空気圧縮機ケーシングにおける下部ケーシ
ングの水平結合部に載置されるフレームと、このフレー
ムの下方に設けられると共に、空気圧縮機ケーシングの
軸線方向に移動可能に設けられたハウジングと、このハ
ウジングに設けられ、上記下部ケーシングの内周面に沿
って先端部を移動させる切削部駆動操作部と、この切削
部駆動操作部の先端部に設けられ、上記下部ケーシング
の内周面に固設された静翼のよく植込み部に切り込み部
を形成する切削部と、上記ハウジングを操作するハウジ
ング操作部とから成るものである。
【0014】また、本発明に係る空気圧縮機静翼抜き取
り装置は、上記目的を達成するために、請求項6に記載
したように、ハウジング操作部は、ハウジングをフレー
ム部の横断方向に進退させ、ナット部に螺合させたネジ
軸と、上記ハウジングを適正位置に移動させたときにロ
ックするロック手段とを備えたものである。
【0015】また、本発明に係る空気圧縮機静翼抜き取
り方法は、上記目的を達成するために、請求項7に記載
したように、空気圧縮機ケーシングに列状に配置した空
気圧縮機静翼に切削加工を行った後、上記空気圧縮機ケ
ーシングの水平継手部に設置され、フレーム部に組み込
まれた切削部駆動操作部の駆動力により切削部を上記空
気圧縮機ケーシング周方向に沿って移動させ上記空気圧
縮機静翼および翼植込み部に切込み部を成形加工し、切
込み部を成形加工した上記空気圧縮機静翼および翼植込
み部のうち、一方を他方に寄せて上記空気圧縮機ケーシ
ングの嵌合部から離して抜き出す方法である。
【0016】また、本発明に係る空気圧縮機静翼抜き取
り方法は、上記目的を達成するために、請求項8に記載
したように、切削部および切削部駆動操作部を組み込ん
だフレーム部を支持する架台と、この架台を構成する枠
材を補強する補強枠に設けたテスト材とを備えた方法で
ある。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る空気圧縮機静
翼抜き取り装置、空気圧縮機静翼抜き取り方法および空
気圧縮機静翼抜き取り装置の保管装置の実施形態を図面
および図面に付した符号を引用して説明する。
【0018】図1〜図4は、本発明に係る空気圧縮機静
翼抜き取り装置の実施形態を示す図であり、図1は、本
発明に係る空気圧縮機静翼抜き取り装置を空気圧縮機ケ
ーシングに設置した正面図、図2は、図1のA−A矢視
方向から見た側面図、図3は、図1のB−B矢視方向か
ら見た平面図、図4は、図2のC部部分拡大図をそれぞ
れ示している。
【0019】本実施形態に係る空気圧縮機静翼抜き取り
装置は、空気圧縮機上・下半ケーシング1,2のうち、
空気圧縮機下半ケーシング2の水平継手部3に設けた締
結部(図示せず)を利用して接続させたフレーム部4
と、フレーム部4に組み込まれ、切削部5を湾曲状の空
気圧縮機下半ケーシング2の周方向に沿って移動させる
切削部駆動操作部6とを備えて構成される。
【0020】フレーム部4は、型鋼等で門形に作製さ
れ、頂部側に揚重機にワイヤ等を介して接続させる吊り
耳7を備える。そして、このフレーム部4の底部側に
は、切削部駆動操作部6のハウジング8を摺動ガイド9
a,9bを介して摺動自在に設けるとともに、このハウ
ジング8をロックさせるハウジング操作部10を設けて
いる。
【0021】このハウジング操作部10は、図3に示す
ように、軸受11a,11bで軸支されたネジ軸12の
両端にハンドル13a,13bを設け、中間部分にハウ
ジング8に固設するナット部14を設け、作業員による
ハンドル13a,13bの回転力でナット部14を介し
てネジ軸12を進退させ、ハウジング8を適正位置に移
動させるようになっている。
【0022】また、ハウジング操作部10は、ハンドル
13a,13bの回転力でハウジング8が適正位置にセ
ットされたときにロックするロックボルト15をハウジ
ング8に設けている。
【0023】一方、切削部駆動操作部6は、図1に示す
ように、ハウジング8に組み込まれ、切削部5を空気圧
縮機下半ケーシング2に沿って移動させるモータ16
と、このモータ16に駆動ギヤ17、中間ギヤ18、シ
ャフトギヤ19を介して接続させるシャフト20を備え
ている。
【0024】さらに、切削部駆動操作部6は、シャフト
20に一体削り出しまたは溶接で接続させたスライドベ
ース21に対して進退させるスライドテーブル22を備
えるとともに、スライドテーブル22に接続し、空気圧
縮機静翼28に切込み部を加える切削部5を備え、図示
の二点鎖線で示すように、切削部5を回転させながら空
気圧縮機下半ケーシング2の周方向に沿って移動させる
ようになっている。
【0025】なお、切削部駆動操作部6および切削部5
を図2および図3を用いて今少し詳しく説明する。
【0026】切削部駆動操作部6は、図4に示すよう
に、ハウジング8に組み込まれたモータ16の軸端に設
けた駆動ギヤ17に、中間軸受23に軸支され、中間ギ
ヤ18を備えた中間軸24およびシャフトギヤ19を介
してシャフト20を接続させ、モータ16の駆動力を駆
動ギヤ17、中間ギヤ18、シャフトギヤ19を介して
シャフト20に伝え、シャフト20を回転させている。
【0027】また、切削部駆動操作部6は、ベース25
に載設する軸受26a,26bでシャフト20を軸支さ
せる一方、このシャフト20にキー27を介してスライ
ドベース21を接合させる。また、スライドベース21
には、回転アーム29が設けられ、シャフト20の回転
力により回転アーム29を図1に示した空気圧縮機下半
ケーシング2の水平継手部3までスイングさせることが
できるようになっている。
【0028】また、切削部駆動操作部6は、ブラケット
30に接続させたスライドテーブル22を矢印Eの方向
に進退させるタブテール(鳩尾)状の摺動溝32を設け
るとともに、摺動溝32に設けた台形ネジ軸33にウォ
ームホイール34を介してウォーム35を螺合させ、ウ
ォーム35にインパクトレンチ(図示せず)からの回転
力を与えてスライドテーブル22を進退させるようにな
っている。
【0029】他方、切削部5は、図2に示すように、切
削部駆動操作部6のブラケット30に接続させたフレー
ムに載設する切削部駆動モータ36と、切削部駆動モー
タ36の軸端に設けたプーリ37から歯付ベルト38、
歯付プーリ39を介して接続するスピンドルヘッド40
と、スピンドルヘッド40の軸端に設けられ、カバー4
1で包囲された、例えば超硬具を備えたチップソー42
とを備え、切削部駆動モータ36の回転力をチップソー
42に伝えて空気圧縮機下半ケーシング2に固設した空
気圧縮機静翼28に切込みを与えるようになっている。
【0030】次に、このような構成を備えた空気圧縮機
静翼抜き取り装置を用いた空気圧縮機静翼抜き取り方法
を説明する。
【0031】空気圧縮機静翼抜き取りにあたり、本実施
形態では、まず図8に示すように、空気圧縮機下半ケー
シング2に列状に固設させた空気圧縮機静翼28を翼ル
ート部(翼根元部)31から高さ約10mm程度残すよ
うにしてグライダ等の切削機43で切削し、図9に示す
ように、切削した状態の空気圧縮機静翼28の翼植込み
部44を空気圧縮機下半ケーシング2に固設させてお
く。
【0032】列状に配置した空気圧縮機静翼28の切削
作業が全て終了すると、本実施形態では、図1および図
3に示すように、フレーム部4を空気圧縮機下半ケーシ
ング2の水平継手部3に載置するとともに、ハウジング
操作部10のハンドル13a,13bを駆動してハウジ
ング8を摺動ガイド9a,9bを介して移動させ、空気
圧縮機静翼28に対する切削部5の位置決めを行った
後、ロックボルト15でハウジング8をロックし、さら
に切削部駆動操作部6のモータ16を駆動し、その駆動
力を駆動ギヤ17、中間ギヤ18、シャフトギヤ19を
介してシャフト20に伝えて回転させ、空気圧縮機下半
ケーシング2の水平継手部3まで切削部5をスイング移
動させる。ここで、切削部駆動操作部6のウォーム35
をインパクトレンチで駆動させ、空気圧縮機静翼28に
対する切削部5の位置調整を行い、空気圧縮機静翼28
に当接させる。
【0033】空気圧縮機静翼28に対する切削部5の位
置調整作業が終了すると、本実施形態では、切削部駆動
操作部6を駆動させ、その駆動力をプーリ37、歯付ベ
ルト38、歯付プーリ39、スピンドルヘッド40を介
してチップソー42に伝え、図2,図10および図11
に示すように、空気圧縮機静翼28および翼植込み部4
4に切込み部45を形成させる。
【0034】このように、初段落の空気圧縮機静翼28
および翼植込み部44への切込み部45の形成作業が終
了すると、本実施形態では、図5に示すように、切削部
駆動操作部6を揚重機で反転させ、2段落以後の空気圧
縮機静翼28および翼植込み部44に切込み部45を次
々に形成させる。
【0035】そして、空気圧縮機静翼28および翼植込
み部44への切込み部45の成形作業が終了すると、本
実施形態では、図12に示すように、空気圧縮機静翼2
8および翼植込み部44の切込み加工翼部46a,46
bのうち、一方の切込み加工翼部46aを他方の切込み
加工翼部46bに寄せて空気圧縮機下半ケーシング2の
嵌合部47から距離Lだけ離した後、図13に示すよう
に、一方の切込み加工翼部46aを空気圧縮機下半ケー
シング2から抜き取り、残りの切込み加工翼部46bも
空気圧縮機下半ケーシング2から抜き取る。
【0036】このように、本実施形態は、空気圧縮機静
翼28を切削機43で切削した後、空気圧縮機下半ケー
シング2の水平継手部3に切削部5と切削部駆動操作部
6を組み込んだフレーム部4を設置し、切削部駆動操作
部6のモータを駆動して切削部5を空気圧縮機下半ケー
シング2の水平継手部3にスイング移動させ、ここから
切削部5の切削部駆動モータ36でチップソー42を高
速で回転駆動させて空気圧縮機静翼28および翼植込み
部44に切込み部45を形成し、切込み部45を形成し
た空気圧縮機静翼28および翼植込み部44の一方を他
方に寄せてから空気圧縮機静翼28および翼植込み部4
4を空気圧縮機下半ケーシング2から抜き取るので、空
気圧縮機静翼28等を空気圧縮機下半ケーシング2から
容易に引き抜くことができ、引抜き作業を安全かつ効率
的に行うことができる。
【0037】図6および図7は、本発明に係る空気圧縮
機静翼抜き取り装置の保管装置の実施形態を説明する図
である。なお、図6は本発明に係る空気圧縮機静翼抜き
取り装置の保管装置を示す正面図であり、図7は図6の
D−D矢視方向から見た側面図である。
【0038】本実施形態に係る空気圧縮機静翼抜き取り
装置の保管装置は、図10および図11で示した空気圧
縮機静翼28および翼植込み部44に切込み部45を成
形加工した後の切削部5と切削部駆動操作部6とを組み
込んだフレーム部4を保管するもので、フレーム部4を
フランジ48a,48bで支持させる架台49を設けた
ものである。
【0039】この架台49は、枠材50の外側をカバー
51で包囲するとともに、枠材50を補強する補強枠5
2にテスト材53を設けたものである。テスト材53
は、現地で空気圧縮機静翼28等に切込み部45を成形
加工する際、切削部5の切込み深さ、回転数等の切込み
加工に必要なデータを予めチェックしておくために設け
たものである。なお、他の構成は、既に説明しているの
で、同一符号を付すにとどめてその説明を省略する。
【0040】このように、本実施形態では、切削部5お
よび切削部駆動操作部6を組み込んだフレーム部4を支
持する架台49を設けるとともに、架台49の補強枠5
2にテスト材53を設け、空気圧縮機静翼28等の切込
み加工に必要な情報を予めチェックしておくので、切込
み加工作業を容易にして確実に行うことができ、併せて
保管および現地への輸送もコンパクトに行うことができ
る。
【0041】
【発明の効果】以上の説明のとおり、本発明に係る空気
圧縮機静翼抜き取り装置および空気圧縮機静翼抜き取り
方法は、空気圧縮機下半ケーシングに列状に固設した空
気圧縮機静翼を短く切削し、短く切削した空気圧縮機静
翼および翼植込み部に切削部駆動操作部の切削部による
駆動力で切込み部を形成して空気圧縮機下半ケーシング
から抜き取るので、空気圧縮機静翼および翼植込み部を
空気圧縮機下半ケーシングから容易に引き抜くことがで
き、引抜き作業の時間を短かくし、かつ他の周辺部材に
損傷を与えることなく空気圧縮機静翼等を確実に引き抜
くことができる。
【0042】また、本発明に係る空気圧縮機静翼抜き取
り装置の保管装置は、空気圧縮機静翼等に切込み成形加
工を行った切削部および切削部駆動操作部を組み込んだ
フレーム部を支持する架台を設け、架台内にテスト材を
設け、切削部の切込み深さ、回転数等切込みに必要な情
報を事前にチェックできるようにしたので、コンパクト
な保管および輸送と相俟って切込み加工作業を効果的に
行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る空気圧縮機静翼抜き取り装置の実
施形態を示す概略正面図。
【図2】図1のA−A矢視方向から見た概略側面図。
【図3】図1のB−B矢視方向から見た概略平面図。
【図4】図2のC部部分拡大図。
【図5】図1で示した空気圧縮機静翼抜き取り装置を反
転させた空気圧縮機静翼に切込み加工作業を行うことを
説明するために用いた図。
【図6】本発明に係る空気圧縮機静翼抜き取り装置の保
管装置の実施形態を示す概略正面図。
【図7】図6のD−D矢視方向から見た概略側面図。
【図8】空気圧縮機静翼を切削機で切削することを説明
するために用いた本発明に係る空気圧縮機静翼抜き取り
方法を示す図。
【図9】図8で切削機により切削された後の空気圧縮機
静翼を示す斜視図。
【図10】図8で切削機により切削された後の翼植込み
部を示す図。
【図11】図8で切削機により切削された後の空気圧縮
機静翼および翼植込み部を示す斜視図。
【図12】空気圧縮機静翼および翼植込み部に切込み加
工を行った一方を他方に寄せることを説明するために用
いた本発明に係る空気圧縮機静翼抜き取り方法を示す
図。
【図13】切込み加工を行った空気圧縮機静翼および翼
植込み部を空気圧縮機下半ケーシングから抜き出すこと
を説明するために用いた本発明に係る空気圧縮機静翼抜
き取り方法を示す図。
【符号の説明】 1 空気圧縮機上半ケーシング 2 空気圧縮機下半ケーシング 3 水平継手部 4 フレーム部 5 切削部 6 切削部駆動操作部 7 吊り耳 8 ハウジング 9a,9b 摺動ガイド 10 ハウジング操作部 11a,11b 軸受 12 ネジ軸 13a,13b ハンドル 14 ナット部 15 ロックボルト 16 モータ 17 駆動ギヤ 18 中間ギヤ 19 シャフトギヤ 20 シャフト 21 スライドベース 22 スライドテーブル 23 中間軸受 24 中間軸 25 ベース 26a,26b 軸受 27 キー 28 空気圧縮機静翼 29 回転アーム 30 ブラケット 31 翼ルート部 32 摺動溝 33 台形ネジ軸 34 ウォームホイール 35 ウォーム 36 切削部駆動モータ 37 プーリ 38 歯付ベルト 39 歯付プーリ 40 スピンドルヘッド 41 カバー 42 チップソー 43 切削機 44 翼植込み部 45 切込み部 46a,46b 切込み加工翼部 47 嵌合部 48a,48b フランジ 49 架台 50 枠材 51 カバー 52 補強枠 53 テスト材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大久保 陽一 神奈川県横浜市鶴見区末広町二丁目4番地 株式会社東芝京浜事業所内 (72)発明者 谷中 悟 神奈川県横浜市鶴見区末広町二丁目4番地 株式会社東芝京浜事業所内 (72)発明者 工藤 重雄 神奈川県横浜市鶴見区末広町二丁目4番地 東芝アイテック株式会社内 Fターム(参考) 3H034 AA02 AA19 BB03 BB08 CC03 DD07 DD22 DD26 DD28 EE05 EE12 EE17 EE18

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水平結合部で上下部ケーシングに2分割
    される空気圧縮機ケーシングの上部ケーシングおよび動
    翼を含む回転体を取り外した後に、下部ケーシングの水
    平結合部間に載置された着脱自在なフレームと、このフ
    レームから下方に吊下げられると共に、空気圧縮機ケー
    シングの軸線方向に移動可能に設けられたハウジング
    と、このハウジングに設けられ、上記下部ケーシングの
    内周面に沿って先端部を移動させる切削部駆動操作部
    と、この切削部駆動操作部の先端部に設けられ、上記下
    部ケーシングの内周面に固設された静翼およびその翼植
    込み部に切り込み部を形成する切削部と、上記ハウジン
    グを操作するハウジング操作部とから成ることを特徴と
    する空気圧縮機静翼抜き取り装置。
  2. 【請求項2】 切削部は、スピンドルヘッドに設けられ
    たチップソーとこのチップソーを回転駆動する切削部駆
    動モータとを備えたことを特徴とする請求項1記載の空
    気圧縮機静翼抜き取り装置。
  3. 【請求項3】 チップソーは超硬具であることを特徴と
    する請求項2記載の空気圧縮機静翼抜き取り装置。
  4. 【請求項4】 切削部駆動操作部は、スライドベースに
    形成する摺動溝内を移動させて切削部を空気圧縮機静翼
    に対し進退させるスライドテーブルと、上記スライドベ
    ースから延びた回転アームに接続されるシャフトと、こ
    のシャフトにギヤを介して回転力を与え、上記切削部を
    空気圧縮機ケーシングの周方向に沿って移動させ、かつ
    ハウジングに組み込まれたモータとを備えたことを特徴
    とする請求項1記載の空気圧縮機静翼抜き取り装置。
  5. 【請求項5】 摺動溝は、鳩尾状に形成したことを特徴
    とする請求項4記載の空気圧縮機静翼抜き取り装置。
  6. 【請求項6】 ハウジング操作部は、ハウジングをフレ
    ーム部の横断方向に進退させ、ナット部に螺合させたネ
    ジ軸と、上記ハウジングを適正位置に移動させたときに
    ロックするロック手段とを備えたことを特徴とする請求
    項1記載の空気圧縮機静翼抜き取り装置。
  7. 【請求項7】 ロック手段はロックボルトであることを
    特徴とする請求項6記載の空気圧縮機静翼抜き取り装
    置。
  8. 【請求項8】 空気圧縮機ケーシングに列状に配置した
    空気圧縮機静翼の一部に切削加工を行った後、上記空気
    圧縮機ケーシングの水平継手部に設置され、フレーム部
    に組み込まれた切削部駆動操作部の駆動力により切削部
    を上記水平継手部に移動させて上記空気圧縮機静翼およ
    び翼植込み部に切込み部を成形加工し、切込み部を成形
    加工した上記空気圧縮機静翼および翼植込み部のうち、
    一方を他方に寄せて上記空気圧縮機ケーシングの嵌合部
    から離して抜き出すことを特徴とする空気圧縮機静翼抜
    き取り方法。
  9. 【請求項9】 切削部および切削部駆動操作部を組み込
    んだフレーム部を支持する架台と、この架台を構成する
    枠材を補強する補強枠に設けたテスト材とを備えたこと
    を特徴とする空気圧縮機静翼抜き取り装置の保管装置。
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