JP2001009363A - モノコートメタリック塗膜の形成方法 - Google Patents

モノコートメタリック塗膜の形成方法

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JP2001009363A
JP2001009363A JP18588199A JP18588199A JP2001009363A JP 2001009363 A JP2001009363 A JP 2001009363A JP 18588199 A JP18588199 A JP 18588199A JP 18588199 A JP18588199 A JP 18588199A JP 2001009363 A JP2001009363 A JP 2001009363A
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metallic
monocoat
metallic coating
pigment
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Shinichi Fujiwara
真一 藤原
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Nippon Paint Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】光輝性顔料濃度(PWC)を高くしても経時に
よる光輝性顔料の変色や腐食が発生せず、特に酸性雨等
の問題がある屋外での使用に耐え、且つ外観及び意匠性
に優れたモノコートメタリック塗膜を形成できる方法を
提供することにある。 【解決手段】本発明は、本発明は、下塗りされた基材上
に、平均粒径(D50)約3〜18μmであるアルミニウ
ム顔料を、顔料重量濃度(PWC)15〜40%で含有
するメタリック塗料を用いて、75〜100の塗膜L値
を有するモノコートメタリック塗膜を形成する方法を提
供するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車車体等の塗
装に用いられるモノコートメタリック塗膜の形成方法、
その方法に用いられる塗料組成物およびその方法により
モノコートメタリック塗膜が形成された塗装物に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】近年、鱗片状の光輝性顔料を含有するい
わゆるメタリック塗料により形成されるメタリック塗膜
が増えてきている。自動車用メタリック塗膜には、メタ
リックベース塗料とクリヤ塗料とによるウエットオンウ
エット塗装方法により積層塗膜が形成されるものと、例
えば、特開平7−179794号公報に示されるよう
に、上記メタリックベース塗膜に含まれるものと同様の
光輝性顔料を含有するメタリック塗料によって形成され
るモノコート塗膜とがある。
【0003】上記クリヤ塗膜層を有しないモノコートの
メタリック塗膜では、例えばアルミニウム粉等の鱗片状
の光輝性顔料を使用して、白く輝くシルバーを創色しよ
うとした場合、光輝性顔料の添加量増加に伴い、図1の
模式図に示すように、メタリック塗膜2から塗膜表面へ
の光輝性顔料1の突きだしが起きていた。この突き出し
が起こると塗膜は、外観的には艶引け現象が起きたよう
に見えるため、意匠的にも工法的にも限界があった。
【0004】更に、メタリック塗膜2から光輝性顔料1
が突き出すことにより、経時で光輝性顔料自身が変色
や、腐食を起こしたりしていた。
【0005】また、このようなモノコートのメタリック
塗膜では、下地保護に十分な膜厚をかせぐことができな
いため、光線の透過を防ぐことができず、透過光によっ
て下地との界面で劣化が引き起こされ、下地との界面で
剥離等の問題も起こしていた。
【0006】
【解決しようとする課題】本発明の課題は、光輝性顔料
濃度(PWC)を高くしても経時による光輝性顔料の変
色や腐食が発生せず、特に酸性雨等の問題がある屋外で
の使用に耐え、且つ外観及び意匠性に優れたモノコート
メタリック塗膜を形成できる方法を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、下塗りされた
基材上に、平均粒径(D50)約3〜18μmであるアル
ミニウム顔料を、顔料重量濃度(PWC)15〜40%
で含有するメタリック塗料を用いて、75〜100の塗
膜L値を有するモノコートメタリック塗膜を形成する方
法を提供するものである。本発明は更に、上記モノコー
トメタリック塗膜を形成するメタリック塗料組成物およ
び上記方法によりモノコートメタリック塗膜が形成され
た塗装物を提供するものである。
【0008】以下、本発明についてさらに詳細に説明す
る。
【0009】メタリックベース塗料 本発明においてモノコートメタリック塗膜の形成に用い
られるメタリック塗料は、アルミニウム顔料、熱硬化性
樹脂および硬化剤等を含有するが、その他に、上記アル
ミニウム顔料以外の光輝性顔料、有機系あるいは無機系
の各種着色顔料、体質顔料等を含有していてもよい。
【0010】本発明の方法では、上記アルミニウム顔料
の平均粒径(D50)が、約3〜18μmであることが好
ましく、更に好ましくは平均粒径が、約4〜15μmで
ある。上限を越えると、光輝性顔料が塗膜上に突きだ
し、塗膜の光沢が低下する上、更に緻密感が低下し光線
透過率の上昇をまねき、下地との付着性が低下する。下
限を越えると顔料としての光輝感が低下する。尚、上記
平均粒径は、光散乱法等により求められる値である。
【0011】上記メタリック塗料中のアルミニウム顔料
及び必要により添加されるその他の光輝性顔料を含めた
総ての光輝性顔料の濃度(PWC)は、15.0%〜5
0.0%であることが好ましい。下限未満では白さが低
下し、上限を越えると塗膜の外観が低下し、経時変色も
起こる。
【0012】更に、モノコートメタリック塗膜として、
白く輝くシルバー色を創色するため、なかでも塗膜のL
値が、75〜100程度のより白いシルバーメタリック
塗膜を得るためには、総アルミニウム顔料の濃度(PW
C)が、15.0%〜40.0%であることが好まし
く、15.0%〜35.0%がより好ましい。下限未満
では白さが低下し、上限を越えると塗膜の外観が低下
し、経時変色が起こる。尚、塗膜測色において、L値は
明度を表す値で、高くなる程、白くなることを表す。
【0013】上述の下地との界面での劣化発生の限界
は、乾燥膜厚が20μmの塗膜における、波長領域が3
00〜360nmの光線透過率で0.001%未満であ
る。好ましくは、波長が300〜360nmの光線透過
率で0.001%未満で、且つ波長が360〜420n
mの光線透過率で0.25%未満である。上記光線透過
率は、下限より更に低いことがより好ましく、上限を越
えると、メタリック塗膜層を光線が透過し、下塗りとの
界面で劣化をひき起こし、塗膜剥離が起こる。
【0014】尚、光線透過率は、上記メタリック塗料
を、形成した塗膜を剥離できるようなポリプロピレン板
等の被塗物上に塗布し、塗膜を加熱硬化させ、その後、
メタリック塗膜を単体として剥がし、所定の大きさに調
整したものを透過型の光線透過率計に供することで求め
られる。
【0015】また、本発明の方法において用いられるメ
タリック塗料には、上記アルミニウム顔料あるいはその
一部として、樹脂被覆されたアルミニウム顔料を含有す
ることが好ましい。
【0016】上記樹脂被覆されたアルミニウム顔料とし
ては、通常のアルミニウム顔料の表面から脂肪酸を除去
し、モノマーの溶液重合により形成したゲルポリマーの
皮膜層でカプセル化したアルミニウム顔料が挙げられ
る。なかでもアルミニウム顔料の表面に重合度が高く、
有機溶剤に不溶性の合成樹脂の薄膜を形成させたノンリ
ーフィング型のアルミニウム顔料が好適である。
【0017】上記樹脂被覆されたアルミニウム顔料を用
いることにより、従来のアルミニウム顔料がもっていた
金属アルミニウムであるが故の、アルミニウム顔料と塗
料中のバインダー樹脂との付着性の悪さに起因する、図
1の模式図に示すような光輝材の突きだしを防ぐことが
でき、更に、高アルミニウム顔料濃度で使用した場合の
静電リークの危険性、あるいは耐薬品性、耐候性等の性
能の低さ等のアルミニウム顔料自身の弱点を克服するこ
とができる。
【0018】特に本発明の方法では、緻密で白さに優れ
たシルバー感を有するメタリック塗膜を提供する為、比
較的平均粒径(D50)が小さい、特に約3〜15μm、
好ましくは平均粒径が約4〜13μmである樹脂被覆さ
れたアルミニウム顔料を用い得る。上限を越えると、光
輝性顔料の緻密感が低下し、更に光線透過率が上がるこ
とにより下地との付着性が経時で低下する。下限を越え
ると、シルバー感および色相の白さが低下する。
【0019】上記総アルミニウム顔料のなかでも、樹脂
被覆されたアルミニウム顔料のみの濃度(PWC)は、
7.0%〜40.0%である。下限未満では塗膜の艶感
が低下し、経時変色が発生し、上限を越えると塗膜の外
観が低下する。好ましくは、7.0%〜35.0%であ
り、より好ましくは、7.0%〜30.0%である。
【0020】上述のその他に併用できる鱗片状の光輝性
顔料としては、メタリック塗膜に金属光沢を付与するた
めに利用する鱗片状顔料であって、例えば着色アルミニ
ウム粉、ブロンズ粉、アルミナ粉、ステンレス粉、チタ
ニウム粉、マイカ粉、干渉マイカ粉、着色マイカ粉、M
IO、グラファイト粉、その他の着色あるいは有色の偏
平顔料等が挙げられる。
【0021】上述のその他に併用できる着色顔料として
は、例えば有機系のアゾキレート系顔料、不溶性アゾ系
顔料、縮合アゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、インジ
ゴ顔料、ペリノン系顔料、ペリレン系顔料、ジオキサン
系顔料、キナクリドン系顔料、イソインドリノン系顔
料、金属錯体顔料等が例示される。
【0022】その他に無機系顔料としては黄塩、黄色酸
化鉄、ベンガラ、カーボンブラック、二酸化チタンなど
が挙げられる。また、体質顔料として、炭酸カルシウ
ム、硫酸バリウム、クレー、タルク等を用いてもよい。
【0023】上記光輝性顔料およびその他の顔料を含め
た塗料中の全顔料濃度(PWC)としては、15.0〜
60%であり、好ましくは、15.0%〜50%であ
り、より好ましくは、15.0%〜45%である。上限
を越えると塗膜外観が低下し、下限未満ではシルバー感
が低下する。
【0024】本発明の方法において用いられるメタリッ
ク塗料に含まれる上記熱硬化性樹脂としては、一般に塗
料用に用いられる樹脂を使用することができ、例えば、
アクリル樹脂、ポリアミド樹脂、ウレタン樹脂、ポリエ
ステル樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。また、硬化
剤としては、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂等に
代表されるアミノ樹脂、あるいはイソホロンジイソシア
ネート(IPDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート
(HMDI)等に代表されるイソシアネートあるいはそ
のイソシアヌレート体およびこれらのブロック体等が挙
げられる。顔料分散性あるいは作業性の点から、アクリ
ル樹脂および/またはポリエステル樹脂とメラミン樹脂
との組合わせが好ましい。
【0025】上記メタリック塗料を水性型塗料として用
いる場合には、メタリック塗料の熱硬化性の塗膜形成性
樹脂として、米国特許第5,151,125号および同
5,183,504号等に具体的に説明されている熱硬
化性塗膜形成性樹脂が用い得る。特に米国特許第5,1
83,504号記載のアクリルアミド基、水酸基および
酸基を有するアクリル樹脂とメラミン樹脂とを組み合わ
せた熱硬化性塗膜形成性樹脂は仕上がり、外観性能の点
で良好である。
【0026】また、本発明の方法に用いられるメタリッ
ク塗料は、粘性制御剤を含んで良い。粘性制御剤は、ム
ラ及びたれのない塗膜を良好に形成するために用いられ
るのであり、一般にチクソトロピー性を示すものを使用
できる。
【0027】このようなものとしては例えば、脂肪酸ア
マイドの膨潤分散体、アマイド系脂肪酸、長鎖ポリアミ
ノアマイドの燐酸塩等のポリアマイド系のもの、酸化ポ
リエチレンのコロイド状膨潤分散体等のポリエチレン系
等のもの、モンモリナイト等の有機ベントナイト系のも
の、硫酸バリウム等の無機顔料、極性基の相互作用を利
用する非架橋あるいは架橋型の樹脂あるいは粒子等を粘
性制御剤として挙げることができる。
【0028】但し、塗膜化した場合に光沢、発色性に影
響を及ぼさないものが好ましく、特に好ましいものとし
て、極性基の相互作用を利用する非架橋あるいは架橋型
の樹脂あるいは粒子を、粘性制御剤として挙げることが
できる。
【0029】なかでも好適なものとしては、有機溶剤に
不溶で、平均粒子径が0.02〜0.5μmの架橋性樹
脂粒子がよい。平均粒子径が上限を越えると安定性が低
下する。
【0030】上記粘性制御剤の添加量は、上記メタリッ
ク塗料の樹脂固形分100重量部に対して0.01〜1
5重量部であり、好ましくは0.1〜12重量部、より
好ましくは0.2〜9重量部の量で添加される。粘性制
御剤の添加量が、15重量部を越えると、外観が低下
し、0.01重量部を下回ると粘性制御効果が得られ
ず、層間でなじみや反転をおこす原因となる。
【0031】その他に本発明の方法に使用されるメタリ
ック塗料には、硬化触媒、紫外線吸収剤、酸化防止剤、
表面調製剤、シランカップリング剤、可塑剤、分散剤等
を含有させることができる。
【0032】本発明の方法に使用されるメタリック塗料
の全固形分量は、20〜70重量%であり、好ましくは
30〜50重量%である。この範囲外では、塗料安定性
が低下する。また塗布時の全固形分量は、10〜60重
量%であり、好ましくは20〜50重量%である。上限
を越えると、粘性が高すぎて塗膜外観が低下し、下限を
下回ると粘性が低すぎてなじみやムラ等の外観不良が発
生する。
【0033】本発明の方法に使用されるメタリック塗料
は、一般には溶液型のものが好ましく用いられ、溶液型
であれば有機溶剤型、水性型(水溶性、水分散性、エマ
ルジョン)、非水分散型のいずれでもよい。
【0034】後述するものを含めて本発明で使用される
塗料の製造方法は、特に限定されず、顔料等の配合物を
ニーダーまたはロール等を用いて混練、分散する等の当
業者に周知の全ての方法を用い得る。
【0035】基材 本発明のメタリック塗膜の形成方法は、種々の基材、例
えば金属、ガラス、プラスチック、発泡体等、特に金属
表面、および鋳造物の塗装に有利に用い得るが、カチオ
ン電着塗装可能な金属製品に更に好適に使用できる。
【0036】上記金属製品としては、例えば、鉄、銅、
アルミニウム、スズ、亜鉛等およびこれらの金属を含む
合金が挙げられる。具体的には、乗用車、トラック、オ
ートバイ、バス等の自動車車体および部品が挙げられ
る。これらの金属は予めリン酸塩、クロム酸塩等で化成
処理されたものが防錆上特に好ましい。
【0037】上記基材は、下塗りが施されている。例え
ば、この下塗りにはカチオン型及びアニオン型の電着塗
料を用いることができる。カチオン型電着塗料組成物が
防食性において優れた複合塗膜を与えるため好ましい。
尚、下塗りは、硬化させても、未硬化の状態であっても
使用できる。
【0038】メタリック塗膜の形成方法 本発明のメタリック塗膜の形成方法では、上記の樹脂被
覆されたアルミニウム顔料等を含有するメタリック塗料
を必要に応じて水あるいはシンナーで塗装に適した粘度
に希釈した後、図2の模式図に示すように、上記下塗り
塗膜3を形成された基材4に、メタリック塗料をスプレ
ー塗装し、メタリック塗膜2を形成し、しかる後に所要
条件で焼き付けすることによって行う。
【0039】本発明で使用されるメタリック塗料の塗装
時の塗膜膜厚は所望の用途により変化するが、多くの場
合5〜50μmが有用であり、より好ましくは7〜40
μm程度である。上限を越えると、鮮映性が低下した
り、塗装時にムラあるいは流れ等の不具合が起こること
があり、下限を下回ると、下地が隠蔽できず膜切れが発
生する。また、光輝感のムラを抑制するためには、1ス
テージよりも2ステージで塗装することがより好まし
い。
【0040】本発明のメタリック塗料の自動車車体への
塗装は、エアー静電塗装、回転霧化型静電塗装、エアー
スプレー等の塗装方法で行われることが好ましい。
【0041】上記メタリック塗料を水性型塗料で用いる
場合には、良好な仕上がり塗膜を得るために、焼き付け
前に予めメタリック塗膜を60〜100℃で2〜10分
間加熱しておくことが望ましい。
【0042】
【実施例】以下、具体的な実施例を挙げて本発明を詳細
に説明するが、本発明は以下の実施例により限定される
ものではない。尚、以下に於いて「部」とあるのは「重
量部」を意味する。
【0043】実施例1 メタリック塗料の調整 メタリック塗膜の形成に用いる塗料として下記に示す配
合で、メタリック塗料(樹脂被覆アルミニウム顔料のP
WC=9.7%、総アルミニウム顔料のPWC=17.5
%、総ての顔料のPWC=17.6%)を調整した。
【0044】 アルペースト92−0592 4.59部 (東洋アルミニウム社製アルミニウム顔料、固形分61%、平均粒径8μm) アルペースト2172EA 7.29部 (昭和アルミニウム社製樹脂被覆アルミニウム顔料、固形分48%、平均粒径1 0μm) シャニンブルーMR−3 0.03部 (山陽色素社製ブルー顔料、平均粒径0.02μm) 熱硬化性アクリル樹脂 41.40部 (日本ペイント社製、水酸基価45、酸価15、数平均分子量21000、固形 分50%) ユーバン20N60 14.83部 (三井東圧社製ブチル化メラミン樹脂、固形分60%) アクリル系表面調整剤 0.20部 紫外線吸収剤 0.60部 光安定剤 0.06部 架橋樹脂粒子 12.00部 (日本ペイント社製構造粘性付与剤、固形分20%) nブタノール 6.30部 キシロール 9.39部トルエン 3.31部 合計 100.00部
【0045】メタリック塗膜の形成方法 リン酸亜鉛処理した厚さ0.8mm、縦30cm×横4
0cmのダル鋼板に、「パワートップ U−50」(日
本ペイント社製、カチオン型電着塗料)を、乾燥膜厚が
20μmとなるように電着塗装し、160℃で30分間
焼き付けた。次に、得られた電着塗膜上に、予め、希釈
溶剤(酢酸エチル/酢酸ブチル/キシレン/ソルベッソ
#100(エッソ社製芳香族系溶剤)/セロソルブアセ
テート=30/10/30/20/10)を用いて17
秒(/20℃・#4FordCup)に希釈された先に調整した
メタリック塗料を、20μmとなるように、エアー圧
3.5kg/cm2で「オートREA」(ランズバーグ社製
エアー静電塗装機)により2ステージで静電スプレー塗
装した。10分間のセッテイングの後、140℃で20
分間焼き付けた。得られた塗膜について、変角色差計G
CMS−3(村上色彩技術社製)を用いて測定した。L
値は87であった。
【0046】塗膜外観評価 得られた塗膜の艶感(光沢感)と塗膜の白さ(シルバー
感)とを目視により、下記の基準で評価した。 5:艶感あるいは白さに、かなり優れている 4:艶感あるいは白さに、優れている 3:艶感あるいは白さには、問題ない程度である 2:艶感あるいは白さに、若干劣る 1:艶感あるいは白さに、かなり劣る
【0047】耐酸性テスト 塗膜面に内径38mmφ、深さ15mmの樹脂リング
(円柱形)を密着させ、内部に0.1Nの硫酸水溶液を
5ml滴下し、20℃で24時間保持した。その後、硫
酸水溶液に接触していた塗膜面を水洗いし、外観を目視
により評価した。尚、外観は、下記判定基準で判定し
た。 5:評価初期塗膜と比較し、全く変化なく、光輝感に優
れている 4:評価初期塗膜と比較し、光輝感に優れている 3:評価初期塗膜と比較し、かすかに退色されている
が、問題ない 2:評価初期塗膜と比較し、若干退色された感じがする 1:評価初期塗膜と比較し、かなり退色が進んでいる
【0048】メタリック塗膜の光線透過率測定 先のメタリック塗料を用いて、縦10cm×横20cm
×厚さ5mmの予め脱脂したポリプロピレン板に、乾燥
膜厚が20μmとなるように、先と同様にスプレー塗装
した。10分間のセッテイングの後、140℃で20分
間焼き付けた。得られたモノコート塗膜を剥がし、「U
−3200 Spectrophotometer」(日立社製透過型分
光光度計)を使用して、波長領域が300nm〜360
nm、及び360nm〜420nmでの光線透過率をそ
れぞれ測定した。
【0049】実施例2、比較例1及び2 実施例2のメタリック塗料は、実施例1のアルペースト
92−0592(東洋アルミニウム社製アルミニウム顔
料、固形分61%、平均粒径8μm)2.80部を、ア
ルペースト2172EA(昭和アルミニウム社製樹脂被
覆アルミニウム顔料、固形分48%、平均粒径10μ
m)に置き換えて、総ての光輝性顔料のPWCが25.
0%になるようにメタリック塗料を調整し、これを用い
て実施例1と同様に、メタリック塗膜を作成し、評価を
行った。
【0050】比較例1は、実施例1のアルペースト21
72EA 3.50部(昭和アルミニウム社製樹脂被覆
アルミニウム顔料、固形分48%、平均粒径10μm)
を、アルペースト92−0592(東洋アルミ社製アル
ミニウム顔料、固形分61%、平均粒径8μm)に置き
換えて調整したメタリック塗料を用いて実施例1と同様
に、メタリック塗膜を作成し、評価を行った。
【0051】比較例2は、実施例1の総ての光輝性顔料
を、一般的なメタリックベース塗料に使われているアル
ペースト7130N(東洋アルミニウム社製アルミニウ
ム顔料、固形分65%、平均粒径18μm)に置き換え
て、濃度(PWC)を10%に調整したメタリック塗料
を用いて、実施例1と同様に、メタリック塗膜を作成
し、評価を行った。以上の評価結果を表1に示す。
【0052】
【表1】
【0053】表1の結果から明らかなように、本発明に
従う実施例1、2のメタリック塗膜は、初期塗膜の艶
(光沢)感およびシルバー塗膜としての白さに優れ、塗
膜層からの光輝材端部の突起が出ないことより耐酸性に
供じても、変色した感じが全くなく、モノコートでメタ
リック塗膜を作成できた。
【0054】
【発明の効果】本発明の方法におけるモノコートメタリ
ック塗膜は、光輝性顔料の濃度(PWC)を高くして
も、光輝性顔料の突き出しがない。その結果、経時変色
や耐酸性に優れ、初期の色相を長期に維持でき、工業的
にも安定に発色できるメタリック塗膜を得ることができ
た。更に、モノコートで白いシルバー色を提供できるこ
とにより、塗装スペースの狭い製造ラインでも、メタリ
ック塗膜が作成できるようになったと同時に、一般にモ
ノコート塗装で仕上げられる自動車車体の内板部にも、
明度の高いシルバーメタリック塗膜が形成できるように
なった。
【0055】また本発明の方法によるメタリック塗膜は
モノコートであっても光線透過率が低いものである。こ
れは、アルミニウム顔料の粒径制御による緻密性の向上
と、アルミニウム顔料濃度(PWC)の高設定化による
ものと考えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来技術のモノコートメタリック塗膜の構造を
示す模式図である。
【図2】本発明のモノコートメタリック塗膜の構造を示
す模式図である。
【符号の説明】
1…光輝性顔料 2…メタリック塗膜 3…下塗り塗膜 4…基材 5…樹脂被覆されたアルミニウム顔料 6…その他の光輝性顔料

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下塗りされた基材上に、メタリック塗料を
    用いて75〜100の塗膜L値を有するモノコートメタ
    リック塗膜を形成する方法。
  2. 【請求項2】前記メタリック塗料が、平均粒径(D50)
    約3〜18μmであるアルミニウム顔料を、顔料重量濃
    度(PWC)15〜40%で含むことを特徴とする請求
    項1記載のモノコートメタリック塗膜の形成方法。
  3. 【請求項3】前記アルミニウム顔料として、樹脂被覆さ
    れたアルミニウム顔料を含むことを特徴とする請求項2
    記載のモノコートメタリック塗膜の形成方法。
  4. 【請求項4】請求項1乃至3のいずれか一つに記載のモ
    ノコートメタリック塗膜を形成するメタリック塗料組成
    物。
  5. 【請求項5】請求項1乃至3記載の方法によりモノコー
    トメタリック塗膜が形成された塗装物。
JP18588199A 1999-06-30 1999-06-30 モノコートメタリック塗膜の形成方法 Pending JP2001009363A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013189488A (ja) * 2012-03-12 2013-09-26 Kmew Co Ltd 塗料組成物及び塗装基材
JP2014008705A (ja) * 2012-06-29 2014-01-20 Yoshino Kogyosho Co Ltd 射出成形品およびその製造方法
JP2020019903A (ja) * 2018-08-01 2020-02-06 日本ペイント・インダストリアルコ−ティングス株式会社 赤外線低放射性塗料組成物

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