JP2001009260A - ポリビニルアルコール水溶液の供給装置 - Google Patents

ポリビニルアルコール水溶液の供給装置

Info

Publication number
JP2001009260A
JP2001009260A JP11184410A JP18441099A JP2001009260A JP 2001009260 A JP2001009260 A JP 2001009260A JP 11184410 A JP11184410 A JP 11184410A JP 18441099 A JP18441099 A JP 18441099A JP 2001009260 A JP2001009260 A JP 2001009260A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polyvinyl alcohol
supply
aqueous solution
flow path
circulation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11184410A
Other languages
English (en)
Inventor
Saizo Hoshiyama
才三 星山
Koji Sasagawa
高次 笹川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daicel Corp
Original Assignee
Daicel Chemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daicel Chemical Industries Ltd filed Critical Daicel Chemical Industries Ltd
Priority to JP11184410A priority Critical patent/JP2001009260A/ja
Publication of JP2001009260A publication Critical patent/JP2001009260A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Feeding, Discharge, Calcimining, Fusing, And Gas-Generation Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】ポリビニルアルコール(PVA)の粉塵爆発の
危険性を除き、かつ吸湿して固形状になり管内が閉塞す
るのを防ぎ、貯蔵からPVA水溶液使用工程であるエマ
ルジョン製造設備まで、精度よくかつ幅広い運転条件で
流量制御できる装置を提供することを目的とする。 【解決手段】付設された加温器を有し、ホッパーより供
給された微粉末のPVAを溶解し、PVA水溶液を生成
する溶解槽と該溶解槽に接続して設けられ、PVA水溶
液を貯留する貯液槽と、該貯液槽の外部に設けられ、前
記PVA水溶液を循環する循環流路を有する液循環手段
と、前記循環流路および循環流路に連通する供給流路に
設けられ、これら流路を介して次工程のエマルジョン製
造装置に、前記PVA水溶液を加圧し供給する加圧手段
と、前記供給流路に設けられ、加圧されたPVA水溶液
の供給流量を計測する質量流量計を備えたことを特徴と
するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリビニルアルコ
ール水溶液の供給装置に関し、さらに詳しくは、微粉末
のポリビニルアルコールを水溶液とし、例えばエマルジ
ョン製造装置等のポリビニルアルコール水溶液使用工程
に高精度でかつ幅広い運転条件で供給するポリビニルア
ルコール水溶液の供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、微粉末のポリビニルアルコールを
エマルジョン製造装置に供給する場合、計量した微粉末
のポリビニルアルコールを風力輸送で行うのが一般的で
あるが、粉体輸送に特有な現象として、配管内の閉塞、
粉塵爆発の危険性等の問題点がある。すなわち、微粉末
のポリビニルアルコールが水分を含んだ場合、ポリビニ
ルアルコールの粉末の表面が溶解して粘着性が増加し、
配管内等で固形状になったり容器や配管の周壁に付着し
流量を変化させたり悪化させたりするという問題点があ
る。
【0003】また、微粉末のポリビニルアルコールを可
撓性のコンテナーバッグいわゆるフレコンバッグからホ
ッパーヘ投入する際、投入時の静電気の発生によって、
爆発する危険性もある。これはアースの設置、除電ネッ
トの設置、窒素ガスの封入等により着火を防止すること
もできる。しかしながら、ホッパーからポリビニルアル
コールを使用した製品製造装置、例えば、エマルジョン
製造装置まで輸送距離があると、風力による輸送の場
合、輸送の配管内で、ポリビニルアルコール粉体が互い
に接触し、かつ何らかの不具合で窒素ガスが十分に封入
されなかった場合には、極めて危険な状態になる可能性
があるという問題点がある。また、微粉末のポリビニル
アルコールを流量計で計測して、エマルジョン製造装置
に投入するとき、計量誤差が大き過ぎるという問題点が
ある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ポリ
ビニルアルコールの粉塵爆発の危険性を除去し、かつ吸
湿して固形状になり管内が閉塞するのを防ぎ、貯蔵から
ポリビニルアルコール水溶液使用工程、例えばエマルジ
ョン製造装置まで、精度よくかつ幅広い運転条件で流量
制御できる装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ポリビニ
ルアルコール等の粉体の輸送条件、輸送方法、製造条
件、供給精度とその関係等を、鋭意研究した結果、ポリ
ビニルアルコール粉体を一度、適度の水溶液とするため
に溶解し、次いで、そのポリビニルアルコール水溶液の
一定量を貯蔵しながら、ポリビニルアルコール水溶液使
用工程であるエマルジョン製造装置へ質量流量計を用い
て輸送することにより、ポリビニルアルコール水溶液と
して極めて精度良く製造装置に供給でき、かかる問題点
を解決しうることを見い出し、本発明を完成するに至っ
た。
【0006】すなわち本発明のポリビニルアルコール水
溶液の供給装置は、付設された加温器を有し、ホッパー
より供給された微粉末のポリビニルアルコールを溶解
し、ポリビニルアルコール水溶液を生成する溶解槽と、
該溶解槽に接続して設けられ、ポリビニルアルコール水
溶液を貯留する貯液槽と、該貯液槽の外部に設けられ、
前記ポリビニルアルコール水溶液を循環する循環流路を
有する液循環手段と、前記循環流路および循環流路に連
通する供給流路に設けられ、これら流路を介して次工程
のポリビニルアルコール水溶液使用工程、例えばエマル
ジョン製造装置に、前記ポリビニルアルコール水溶液を
加圧し供給する加圧手段と、前記供給流路に設けられ、
加圧されたポリビニルアルコール水溶液の供給流量を計
測する質量流量計を備えたことを特徴とするものであ
る。
【0007】また、本発明は、前記発明においてホッパ
ーより溶解槽への微粉末のポリビニルアルコールの供給
が、変速機付きロータリーバルブを介して行うことを特
徴とするものである。
【0008】また、本発明は、前記発明においてポリビ
ニルアルコールが供給される溶解槽の供給口の近傍に、
供給を遮断する高気密性の遮断弁を設けたことを特徴と
するものである。
【0009】また、本発明は、前記発明においてホッパ
ーから溶解槽へポリビニルアルコールを供給する供給路
に、不活性ガスを注入するガス注入口を設けたことを特
徴とするものである。
【0010】また、本発明は、前記発明において液循環
手段が、循環流路とその循環流路に設けられた循環ポン
プであることを特徴とするものである。
【0011】また、本発明は、前記発明の加圧手段が、
供給流路の質量流量計の上流側または循環流路に設けら
れた加圧ポンプと供給流路の下流側に設けられた絞り弁
であることを特徴とするものである。
【0012】また、本発明は、前記発明において質量流
量計の上流側の供給流路に、水供給のための給水路が接
続していることを特徴とするものである。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明のホッパーには、微粉末の
ポリビニルアルコールを収納したいわゆるフレコンバッ
グからポリビニルアルコールが投入されるのであるが、
粉塵爆発の危険を避けるために、ホッパーの投入側に粉
塵を外部に放出するための吸入ブロワーダクトの設置お
よび、投入口への流速を制限できるスペーサを設けるよ
うにすることが好ましい。
【0014】また、微粉末のポリビニルアルコールは、
予め注入された水を撹拌翼で撹拌中の溶解槽内の水面上
に供給落下され、撹拌翼での撹拌により逐次水に溶解す
る。このとき供給速度にバラツキがあると、未溶解の塊
状物の発生の可能性があるため、供給は一定速度で行う
ことが好ましい。このため、定量供給ができ、かつ、溶
解条件に対応できるように変速機付きのロータリーバル
ブが好ましい。しかし、一定の供給速度で供給でき、か
つ溶解条件により供給速度を変化できるものであれば、
これに限定するものではない。ポリビニルアルコール水
溶液の濃度は、通常0.5%〜20%が望ましいが、製
造するエマルジョンの性能や撹拌翼等の条件を考慮する
と、10%〜20%が好ましい。
【0015】また、本発明に係る遮断弁は、ホッパーと
溶解槽間の供給路を遮断するものであり、溶解槽内の湿
気がホッパー側に漏れないように、溶解槽とホッパー側
とを完全に遮断するものが好ましく、例えば、遮断弁の
上流側から溶解槽側に窒素ガス等を噴出させながら高度
の気密性で遮断する遮断弁が望ましく。例えば、バタフ
ライ式遮断弁等が好ましい。
【0016】また、本発明の装置に使用する不活性ガス
は、溶解槽および流路配管等の装置内外で粉塵爆発を防
止するものであり、窒素ガス、炭酸ガス、アルゴンガス
等が望ましく、好ましくは窒素ガスである。
【0017】本発明に係る溶解槽は、予め注入された水
の水面上に窒素ガスとともに、ホッパーから供給され落
下する微粉末のポリビニルアルコールを逐次溶解してい
くもので、溶解槽の上部には、給水口および、既存の空
気を排出する排出口が設けられ、さらに、溶解槽の中央
部に撹拌翼が設けられているものが好ましい。また、本
発明では、ポリビニルアルコールの溶解を促進するた
め、加温用ジャッケトを溶解槽の外壁外側に設ける。ポ
リビニルアルコールの溶解時、通常、溶解槽内は、好ま
しくは温度10℃〜90℃、さらに好ましくは60℃〜
80℃に加温される。また、溶解槽内部にコイル等を設
置して、蒸気または温水等を循環させて加温する事も考
えられるが、この場合、コイルの有効伝熱面積が大きく
なり、ポリビニルアルコール粉が付着し、焼き付き等が
発生することがあるので、好ましくない。
【0018】また、本発明に係るの液循環手段は、装置
内で、局所的な温度低下等により未溶解物が発生するこ
とを防止し、槽内や配管内での閉塞等を防ぐとともに、
ポリビニルアルコール水溶液を常に均質に維持するため
のものである。貯液槽の外周に加温用の蒸気パイプを設
けて加温し、かつ、貯液槽の外部には、次工程の例えば
エマルジョン製造装置の近傍まで配管された循環流路を
作り、循環流路内に設けた循環ポンプでポリビニルアル
コール水溶液を貯液槽内と循環流路とを常時循環させ
て、ポリビニルアルコール水溶液の均質を維持するよう
にするのが好ましい。
【0019】また、本発明に係る加圧手段は、ポリビニ
ルアルコールが溶解時に発生する気泡を加圧することに
より潰し、質量流量計での流量測定時の誤差を除くもの
である。ポリビニルアルコール水溶液の供給流路で、質
量流量計の下流側に絞り弁を、上流側に加圧ポンプ、例
えばギヤーポンプ等を設けて、供給流路内への吐出圧を
好ましくは1〜10kg/cm2、さらに好ましくは3
〜6kg/cm2に加圧し気泡を潰す。加圧条件はポリ
ビニルアルコールの種類によって選定される。例えば、
低粘度では3kg/cm2、高粘度では、6kg/cm2
等が選定できる。更に、ポリビニルアルコール水溶液に
適量の消泡剤を添加することによって気泡を潰し、質量
流量計の精度を向上させるようにしてもよい。
【0020】また、本発明に係る質量流量計は、ポリビ
ニルアルコール水溶液の供給流路の供給流量を計測する
もので、高粘度から低粘度まで、また幅広い流量範囲を
高精度に計測することができる。前述の供給流路を加圧
することにより、供給流路内の気泡を潰し供給流量をさ
らに精度よく計測できる。ポリビニルアルコール水溶液
を供給するポリビニルアルコール水溶液使用工程、例え
ばエマルジョン製造では、通常、極めて高精度の定量計
測が要求されるが、従来の流量計、例えば、歯車流量
計、電磁流量計等では、液溜まりや、付着による精度の
低下等があり不十分であり、質量流量計が好ましい。質
量流量計は、コリオリの原理を用いた流量計が好まし
い。例えば、桜エンドレス株式会社製のコリオリ質量流
量計プロマス60等を挙げることができる。この流量計
は高粘度から低粘度まで高精度に測定でき、8つの幅広
い流量レンジをもち、これを切り替えることにより幅広
い流量範囲を高精度に計測できる。
【0021】質量流量計は、2本の計測チューブタイプ
でもよいし、特開平11−6754号公報、特開平7−
83719号公報、及び特開平5−248914号公報
に記載された1本の直管式の計測チューブタイプでも、
特開平8−62013号公報、特開平4−186124
号公報、及び特開平4−236329号公報に記載され
た1本または2本のU字状計測チューブタイプでも、特
開平11−37820号公報に記載の円筒タイプの振動
体を有するもの、特開平10−221146号公報に記
載された変形振動する測定管を有するものでも、特開平
7−134053号公報に記載された曲管状のチューブ
でも、特開平2−99833号公報に記載されたオリフ
ィス板を用いた間接計測型構造のものでもよく、広範囲
の粘度範囲で多岐の運転条件で精度よく計測できるもの
であればよい。
【0022】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。 (実施例1)まず、図1を用いて、本発明のポリビニル
アルコール水溶液の供給装置の実施例に付き説明する。
まず、全体の構成の概略につき説明する。図1におい
て、10は本発明のポリビニルアルコール水溶液の供給
装置を示す。ポリビニルアルコール水溶液の供給装置1
0は、微粉末のポリビニルアルコールを貯蔵するホッパ
ー11と、ホッパー11より供給路である接続パイプ1
2を介して供給された微粉末のポリビニルアルコールを
溶解し、ポリビニルアルコール水溶液を生成する溶解槽
13と、溶解槽13に接続パイプ15を介して接続して
設けられ、ポリビニルアルコール水溶液を交互に貯留す
る2つの貯液槽17A,17Bと、貯液槽17A、17
Bの外部に設けられポリビニルアルコール水溶液を循環
する循環流路18を有する液循環手段23を備えてい
る。
【0023】また、ポリビニルアルコール水溶液の供給
装置10は、2つの貯液槽17A、17Bより交互に供
給されるポリビニルアルコール水溶液を加圧し、循環流
路に連通する供給流路20を介して、次工程のエマルジ
ョン製造装置21(供給口以降は図示していない。)に
供給する加圧手段22と、供給流路20の途中に設けら
れ、加圧されたポリビニルアルコール水溶液の供給流量
を計測する質量流量計24とを有している。
【0024】さらに、詳細な構成につき説明する。前述
のホッパー11には、輸送用の可撓性のコンテナーバッ
グ(いわゆるフレコンバッグ)27から適時に微粉末の
ポリビニルアルコールが補充される。ホッパー11に
は、図示していないが、粉塵爆発対策としてホッパーの
投入口11aの近くの側壁面に吸入ブロワーダクトおよ
び流速を制限するスペーサーが設けられている。
【0025】また、ホッパー11と溶解槽13を接続す
る接続パイプ12には、ポリビニルアルコールの定量供
給ができる変速機付きのロータリーバルブ28が設けら
れている。また、接続パイプ12の途中で溶解槽へのポ
リビニルアルコールの供給口のすぐ近くには、高度の気
密性で遮断できる遮断弁であるバタフライ式遮断弁30
が設けられ、遮断弁30とロータリーバルブ28との間
には、不活性ガスである窒素ガス31を供給する窒素ガ
スパイプ32が接続されている。
【0026】溶解槽13の外側には、加温器であるジャ
ケット35が設けられ、ジャケット35には蒸気を供給
する蒸気パイプ36が取り付けられ、溶解槽13内が8
0℃になるように設定されている。また、14は給水パ
イプである。溶解槽13内には図示していない撹拌翼が
所定の速度で回転するようになされ、また、不活性ガス
等のガスの排出口が設けられている。
【0027】溶解槽13から貯液槽17A,17Bに接
続する接続パイプ15には、3方切替弁38が設けられ
ており、3方切替弁38を切り替え、溶解槽13からの
ポリビニルアルコール水溶液を貯液槽17A、17B
(代表するときには、単に貯液槽17という)のそれぞ
れに供給するようになされている。
【0028】貯液槽17の外周には、図示していない加
温用の蒸気パイプが設けられ、蒸気を循環させ貯液槽内
を適温に維持できるようになされている。また、貯液槽
17内には、図示していないが、十分な大きさを有する
回転翼が設けられ、ポリビニルアルコール水溶液の全体
が均一な温度と均質な濃度を維持できるようになされて
いる。また、貯液槽17には、それぞれの貯液槽17
A、17Bの底部17a,17bおよびそれぞれの上部
17c,17dから、貯液槽の外部で次工程のエマルジ
ョン製造装置の近傍までの間を循環する循環流路18が
設けられている。循環流路には、貯液槽のそれぞれの底
部17a,17bの近傍にストップ弁43、44、途中
に循環ポンプ45、貯液槽17の上部の近傍に3方切替
弁46が設けられている。循環ポンプ45は、後述の加
圧ポンプ51をも兼ねるようにギアーポンプが用いられ
ている。
【0029】これらストップ弁43、44および3方切
り替え弁46を適時に切り替え、循環ポンプ45を作動
させることにより、それぞれの貯液槽17内のポリビニ
ルアルコール水溶液をそれぞれに循環流路18を介して
循環させうるようになされている。また、循環流路18
は3方切替弁48を介して供給流路20に連通し、3方
切替弁48は、ポリビニルアルコール水溶液の貯液槽1
7への還流と、次工程のエマルジョン製造装置への供給
とを切り替えることができるようになっている。前述の
循環流路18、循環ポンプ45、ストップ弁43および
44、3方切替弁46、48は、液循環手段23を構成
している。
【0030】供給流路20には、質量流量計24の下流
側に絞り弁50が、上流側で循環流路18に前述の循環
ポンプ45のギアーポンプでもある加圧ポンプ51が設
けられている。そして、絞り弁50を適宜に絞って、加
圧ポンプ51で加圧圧送することにより、供給流路20
内の液圧が上昇し、供給流路20内の気泡を潰すように
なされている。また、質量流量計24の上流側の供給流
路20には、水供給のための給水路52が接続してい
る。なお、54、55はストップ弁である。
【0031】質量流量計24は、図2に示すように、桜
エンドレス株式会社製のコリオリ質量流量計プロマス6
0であり、センサ25と変換器26が一体型のものであ
り、内臓する2つの計測チューブが水平になるようにし
て、図1で示すように横置きで、設置されている。変換
器26の出力は、瞬時の流量および累計流量のいずれか
を選択して液晶表示面26aに表示可能であり、また、
下流側の絞り弁50と連動し、エマルジョン製造装置へ
の供給流量を制御できるようになされている。質量流量
計は、呼び口径が25mmで、設定流量範囲が200〜
2500kg/hrで、粘度範囲が50〜3000cp
sで計測可能に設定されている。
【0032】次に、ポリビニルアルコール水溶液の供給
装置の作動につき、例を挙げて説明する。ホッパー11
にコンテナーバック27から、例えば重合度1750、
ケン化度88モル%の微粉末ポリビニルアルコールA’
が投入される。微粉末ポリビニルアルコールA’は、図
示していないスペーサーによりホッパー11内部への投
入速度が制限され、且つ、舞い上がった微粉末は吸引ブ
ロワーダクトに吸引されるので、投入時の静電気の発生
もなく、粉塵爆発等の危険もなくホッパー11内に貯留
される。
【0033】溶解槽13内には、予め所定量の水が注入
され、かつジャケット35にはジャケットパイプ36よ
り蒸気が供給されて、溶解槽13内の水を約80℃に保
持している。次いで、遮断弁30が開けられ、ロータリ
ーバルブ28が所定の速度で回転し始めると、ポリビニ
ルアルコールA’は一定量の速度で接続パイプ12内に
供給され、窒素ガスパイプ32から供給される窒素ガス
31とともに、溶解槽13内の水面上に落下し、撹拌翼
により撹拌され、逐次溶解される。そして最終的に、粘
度3000cpsの15%ポリビニルアルコール水溶液
Aを生成する。遮断弁30は閉じられる。溶解槽13内
の空気は、水の注入、窒素ガスの注入およびポリビニル
アルコールの落下により排出口より排出される。
【0034】次いで、生成されたポリビニルアルコール
水溶液Aは、3方切替弁38により切り替えられ、貯液
槽17Aまたは貯液槽17Bに貯留される。そして、貯
液槽17A内のポリビニルアルコール水溶液Aは、スト
ップ弁43を開とし、3方切り替え弁48および46を
貯液槽17A側に流路を切り替え、循環ポンプ45を稼
動させることにより、形成された循環流路18を循環す
る。このため、循環流路18内に局所的に温度の低下が
起こっても、未溶解物が発生することもなく、装置内お
よび管内の閉塞を起こすこともなく、ポリビニルアルコ
ール水溶液は均一な品質を維持することができる。ま
た、貯液槽17B内のポリビニルアルコール水溶液Aも
前述とタイミングをはかって前記と同様に、循環流路1
8を形成して循環するので、前述同様に均一な品質が維
持できる。また、貯液槽17Aと貯液槽17Bとはそれ
ぞれ別個に循環流路を設けてもよいのは勿論である。
【0035】次いで、次工程のエマルジョン製造装置へ
のポリビニルアルコール水溶液Aの供給は、3方切り替
え弁48を切り替え、ストップ弁55を開とし加圧ポン
プ51を兼ねる循環ポンプ45側の循環流路18aと供
給流路20側とが連通するようにし、加圧ポンプ51を
稼動させる。循環流路18aおよび供給流路20内のポ
リビニルアルコール水溶液は、加圧ポンプ51により3
〜6kg/cm2に加圧されるので、流路内で気泡が発
生しても潰されてしまう。このため広範囲の運転条件、
粘度範囲、速度範囲を持つ水溶液の流量は、質量流量計
24により高精度に計測される。
【0036】具体的には、ポリビニルアルコール水溶液
Aの200、500、1000、1500、2000、
2500kgを質量流量計を通して定量仕込を、それぞ
れ各3回実施し、下記方法による実績との誤差を計測し
た。結果は、誤差1%程度で従来に比較し大幅に精度が
向上した。また、前記ポリビニルアルコール水溶液Aを
用いて製造したエマルジョン製品は、従来の装置で製造
した製品と、性状、機能ともに、ほぼ同じであった。以
上のように、ポリビニルアルコールAは、ポリビニルア
ルコール水溶液Aとして溶解槽から次工程までパイプ内
を均一な品質を維持しながら供給され、かつ、溶解槽内
には窒素ガスが充満しているので、粉塵爆発の危険性は
全くなく、また、質量流量計で流量計測されるので、3
000cpsの高粘度の運転条件でも十分な供給精度
で、次工程に定量仕込を実施することができる。
【0037】ここで仕込誤差は±0.22%であった。
【0038】また、ポリビニルアルコール水溶液Aの供
給を終了した後、必要であれば、ストップ弁55を閉
じ、ストップ弁54を開いて給水路52から給水し、質
量流量計内のポリビニルアルコールの付着を除去する洗
浄をしてもよい。また、給水路52からの上記の洗浄を
兼ねた給水により、エマルジョン製造装置内のポリビニ
ルアルコール水溶液Aの濃度の調整を行ってもよい。す
なわち、給水路52が設けてあるので、質量流量計内お
よび供給流路の管内を洗浄でき、ポリビニルアルコール
水溶液Aが除去され、管内への固着を防止することがで
きる。
【0039】(実施例2)次に、本発明の実施例2につ
き説明する。実施例2では、実施例1の装置を用い、重
合度1750、ケン化度88モル%の微粉末ポリビニル
アルコールB’を用い、溶解槽13で粘度100cps
の15%ポリビニルアルコール水溶液Bを生成したこと
以外は、実施例1と全く同様にして行った。そして、実
施例1と同様に、200kg〜2500kgの定量仕込
を行ったところ、誤差は1%程度で、粘度100cps
と粘度が小さいときでも、従来に比較し大幅に精度が向
上した。また、前記ポリビニルアルコール水溶液Bを用
いて製造したエマルジョン製品は、従来の装置で製造し
た製品と、性状、機能ともに、ほぼ同じであった。以上
のように、ポリビニルアルコールB’は、ポリビニルア
ルコール水溶液Bとして溶解槽から次工程まで、パイプ
内を供給され、かつ、溶解槽内には窒素ガスが充満して
いるので、この場合も粉塵爆発の危険性は全くない。ま
た、質量流量計で流量計測されるので、3000cps
の高粘度から100cpsの低粘度までの広範囲の運転
条件で十分な供給精度で、次工程に定量仕込を実施する
ことができる。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
窒素ガスを注入し、ホッパーと溶解槽とを遮断し、溶解
槽で均質な水溶液にすることにより、微粉末のポリビニ
ルアルコールの粉塵爆発の危険性を除き、かつ吸湿して
固形状になり配管内が閉塞するのを防ぐことができる。
また、ポリビニルアルコール水溶液の調製に変速機付き
ロータリーバルブを用いることにより、ポリビニルアル
コール未溶解物の発生を防ぎ、次工程における製品品質
を向上することができる。また、液循環手段、加圧手
段、質量流量計および給水路を用いることで、 ポリビ
ニルアルコール水溶液の貯蔵からエマルジョン製造装置
まで、高粘度範囲で、定量仕込の幅広い運転条件で、高
精度にかつ安定して制御できる装置を提供することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1のフローチャートである。
【図2】 本発明の質量流量計の拡大正面図である。
【符号の説明】
10 ポリビニルアルコール水溶液の供給装置 11 ホッパー 12 接続パイプ(供給路) 17、17A、17B 貯液槽 18、18a 循環流路(液循環手段) 20 供給流路 21 エマルジョン装置 22 加圧手段 23 液循環手段 24 質量流量計 28 ロータリーバルブ 30 遮断弁 31 窒素ガス(不活性ガス) 33 ガス注入口 35 ジャケット(加温器) 43、44 ストップ弁(液循環手段) 45 循環ポンプ(液循環手段) 46 3方切替弁(液循環手段) 50 絞り弁(加圧手段) 51 加圧ポンプ(加圧手段) 52 給水路

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 付設された加温器を有し、ホッパーより
    供給された微粉末のポリビニルアルコールを溶解し、ポ
    リビニルアルコール水溶液を生成する溶解槽と、 該溶解槽に接続して設けられ、ポリビニルアルコール水
    溶液を貯留する貯液槽と、 該貯液槽の外部に設けられ、前記ポリビニルアルコール
    水溶液を循環する循環流路を有する液循環手段と、 前記循環流路および循環流路に連通する供給流路に設け
    られ、これら流路を介して次工程のポリビニルアルコー
    ル水溶液使用工程に、前記ポリビニルアルコール水溶液
    を加圧し供給する加圧手段と、 前記供給流路に設けられ、加圧されたポリビニルアルコ
    ール水溶液の供給流量を計測する質量流量計を備えたこ
    とを特徴とするポリビニルアルコール水溶液の供給装
    置。
  2. 【請求項2】 ホッパーより溶解槽への微粉末のポリビ
    ニルアルコールの供給が、変速機付きロータリーバルブ
    を介して行うことを特徴とする請求項1記載のポリビニ
    ルアルコール水溶液の供給装置。
  3. 【請求項3】 ポリビニルアルコールが供給される溶解
    槽の供給口の近傍に、供給を遮断する高気密性の遮断弁
    を設けたことを特徴とする請求項1または2記載のポリ
    ビニルアルコール水溶液の供給装置。
  4. 【請求項4】 ホッパーから溶解槽へポリビニルアルコ
    ールを供給する供給路に、不活性ガスを注入するガス注
    入口を設けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか
    1項記載のポリビニルアルコール水溶液の供給装置。
  5. 【請求項5】 液循環手段が、循環流路とその循環流路
    に設けられた循環ポンプであることを特徴とする請求項
    1〜4のいずれか1項に記載されたポリビニルアルコー
    ル水溶液の供給装置。
  6. 【請求項6】 加圧手段が、供給流路の上流側または循
    環流路に設けられた加圧ポンプと供給流路の下流側に設
    けられた絞り弁であることを特徴とする請求項1〜5の
    いずれか1項記載のポリビニルアルコール水溶液の供給
    装置。
  7. 【請求項7】 質量流量計の上流側の供給流路に、水供
    給のための給水路が接続していることを特徴とする請求
    項1〜6のいずれか1項記載のポリビニルアルコール水
    溶液の供給装置。
JP11184410A 1999-06-29 1999-06-29 ポリビニルアルコール水溶液の供給装置 Pending JP2001009260A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11184410A JP2001009260A (ja) 1999-06-29 1999-06-29 ポリビニルアルコール水溶液の供給装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11184410A JP2001009260A (ja) 1999-06-29 1999-06-29 ポリビニルアルコール水溶液の供給装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001009260A true JP2001009260A (ja) 2001-01-16

Family

ID=16152691

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11184410A Pending JP2001009260A (ja) 1999-06-29 1999-06-29 ポリビニルアルコール水溶液の供給装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001009260A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009073111A3 (en) * 2007-11-30 2010-02-25 Celanese International Corporation Methods for incorporating polyvinyl alcohol particles into products
CN103674894A (zh) * 2013-12-30 2014-03-26 安徽皖维集团有限责任公司 一种利用折光仪检测聚乙烯醇光学膜生产中聚乙烯醇溶液浓度的方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009073111A3 (en) * 2007-11-30 2010-02-25 Celanese International Corporation Methods for incorporating polyvinyl alcohol particles into products
US8946348B2 (en) 2007-11-30 2015-02-03 Sekisui Specialty Chemicals America, Llc Method for dissolving polyvinyl alcohol particles into aqueous media using high shear
CN103674894A (zh) * 2013-12-30 2014-03-26 安徽皖维集团有限责任公司 一种利用折光仪检测聚乙烯醇光学膜生产中聚乙烯醇溶液浓度的方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN107983194A (zh) 一种定量定比化肥水溶液配制装置
TW201521652A (zh) 用於液體供應器之多閥式液體流量控制
WO2005075107A1 (ja) 塗工装置及び塗工装置の洗浄方法
US6190461B1 (en) Sugar liquification system and process
CN109689192B (zh) 一种密封胶自动化生产线
JP2001009260A (ja) ポリビニルアルコール水溶液の供給装置
CN209019941U (zh) 一种化工用结晶釜
CN108816089A (zh) 一种药学配置装置
CN104034104B (zh) 灌装冷却剂的方法
US4567923A (en) Apparatus for filling tanks with liquefied gas
CN108419650B (zh) 一种取肥混肥施肥机及水肥一体化浇灌系统
CN215323404U (zh) 液体肥料供料装置
JP2023519505A (ja) ポリマー材料に流体製剤を投与するための装置及び方法
CN210826180U (zh) 菌种发酵系统
CN211358659U (zh) 絮凝剂制备系统
CN110361281B (zh) 一种蠕变疲劳试验系统
CN210026031U (zh) 一种包装材料生产用发泡机
CN207153500U (zh) 一种小容量注射剂生产用浓配装置
CN215282784U (zh) 一种覆膜生产用原料配比混合装置
CN206156741U (zh) 液体失重式喂料机
KR20050006458A (ko) 요소 수용액 조제장치
CN212369955U (zh) 一种大量粉体助剂标液形式存储配送系统
CN217359824U (zh) 一种用于垃圾渗滤液蒸发模拟测试的消泡测试装置
CN217456423U (zh) 灌装系统
CN204824689U (zh) 聚氨酯弹性体预聚体连续合成装置