JP2001008924A - X線診断システム - Google Patents

X線診断システム

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JP2001008924A JP11187091A JP18709199A JP2001008924A JP 2001008924 A JP2001008924 A JP 2001008924A JP 11187091 A JP11187091 A JP 11187091A JP 18709199 A JP18709199 A JP 18709199A JP 2001008924 A JP2001008924 A JP 2001008924A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 比較的低コストの構成でありながらも、従来
の一般の医療施設ではできなかった微小血管の造影が可
能なX線診断システムを提供すること。 【解決手段】 ヨウ素のK吸収端直上の単色X線を、
毎秒毎秒7.7×10-4〔C/kg〕以上の照射線量に
て、少なくとも照射し得るX線照射装置1、または、ガ
ドリニウムのK吸収端直上の単色X線を、毎秒7.7×
10-5〔C/kg〕以上の照射線量にて、少なくとも照
射し得るX線照射装置1と、前記X線照射装置1から
発せられ被検体Hを通過したX線Lを、直接または蛍光
板装置を介して、サチコン管の8倍以上の感度を有しか
つ6〔lp/mm〕以上の解像度の画像として撮像し得
るX線撮像装置2と、撮像された画像を、前記解像度
にて表示し得る画像表示装置とを、少なくとも有するX
線診断システムである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、造影剤を用いたX
線撮影システムの技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】血管造影法は、血管内に直接的・間接的
に造影剤を投与してX線撮影を行う検査法であり、心
臓、動脈、静脈などの循環器系自体の病変や血行動態の
みならず、全身各臓器の病変の存在診断、質的診断に関
する情報を得ることができる検査方法である。
【0003】心臓、脳、四肢の循環障害、悪性腫瘍で
は、これらの病変に特有な形態を示す微小な血管が新生
する(新生血管)。従って、これら病変の診断・治療に
おいては、新生血管を含む微小血管の観察と評価が重要
な意義を持つ。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来、
病院などの一般の医療施設が保有するX線診断装置で
は、X線撮影システム自体の感度や解像度の限界、造影
剤投与量の人体に対する限界などの点から、動脈では内
径0.2mm程度よりも太い血管が、また静脈では内径
1mm程度よりも太い血管が検出の限界とされ、血管病
変を評価するに至っては、各々、その3〜4倍の太さを
有する血管が限界とされていた。従って、一般の医療施
設では、前記内径以下の微小血管については、そもそも
X線診断による観察の対象とされていないのが現状であ
る。
【0005】一方、シンクロトロン放射光装置(施設)
を用い、一般のX線診断装置では発生し得ない高強度な
X線を照射することで、微小血管の造影を行い得ること
は知られている。しかしながら、臨床X線診断に用いら
れるシンクロトロン放射光装置は、周長が約40mから
時に1km以上にも達する長大な円環状あるいは楕円状
の建造物であり、総工費も巨額であることから、一般の
医療施設が個々に保有し得るものではない。
【0006】本発明の目的は、上記問題を解決し、比較
的低コストの構成でありながらも、従来の一般の医療施
設ではできなかった微小血管の造影が可能なX線診断シ
ステムを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、比較的低
コストのX線診断装置によって微小血管の造影を行うこ
とに着目し、血管造影の撮影限界を改善することについ
て研究したところ、X線の波長を、造影剤に含まれるX
線吸収用の元素の検出のために最適化し、X線撮影装置
の感度と解像度を同時に改善することによって、比較的
低コストなX線診断システムでありながら、従来よりも
微細な血管を造影し得ることを見出し、本発明を完成さ
せた。本発明のX線診断システムは、次の特徴を有する
ものである。
【0008】(1)シンクロトロン放射光装置を除く
X線照射装置であって、X線スペクトルにおいてヨウ素
のK吸収端直上のエネルギー域に強度のピークを有する
X線を、毎秒7.7×10-4〔C/kg〕以上の照射線
量にて少なくとも照射し得るものであるか、または、X
線スペクトルにおいてガドリニウムのK吸収端直上に強
度のピークを有するX線を、毎秒7.7×10-5〔C/
kg〕以上の照射線量にて少なくとも照射し得るもので
ある、X線照射装置と、前記X線照射装置から発せら
れ被検体を通過したX線を、直接または蛍光板装置を介
して、サチコン管の8倍以上の感度を有しかつ6〔lp
/mm〕以上の解像度の画像として撮像し得るX線撮像
装置と、前記X線撮像装置によって撮像された画像
を、前記解像度にて表示し得る画像表示装置とを、少な
くとも有するものであるX線診断システム。
【0009】(2)上記強度のピークを有するX線が、
実質的に単色のX線である上記(1)記載のX線診断シ
ステム。
【0010】(3)上記X線照射装置が、X線スペクト
ルにおいてヨウ素のK吸収端直上のエネルギー域に強度
のピークを有するX線を照射し得るものであって、当該
X線診断システムが、ヨード造影剤を用いて行なう血管
造影に用いられるものである上記(1)記載のX線診断
システム。
【0011】(4)上記X線照射装置が、上記X線に加
えてさらに、ヨウ素のK吸収端直下のエネルギー域に強
度のピークを有するX線を照射し得るものであり、当該
X線診断システムが、これらX線を用いてK吸収端サブ
トラクション法による画像処理を行い得るものである上
記(3)記載のX線診断システム。
【0012】(5)上記X線照射装置が、X線スペクト
ルにおいてガドリニウムのK吸収端直上のエネルギー域
に強度のピークを有するX線を照射し得るものであっ
て、当該X線診断システムが、ガドリニウム造影剤を用
いて行なう血管造影に用いられるものである上記(1)
記載のX線診断システム。
【0013】(6)上記X線照射装置が、上記X線に加
えてさらに、ガドリニウムのK吸収端直下のエネルギー
域に強度のピークを有するX線を照射し得るものであ
り、当該X線診断システムが、これらX線を用いてK吸
収端サブトラクション法による画像処理を行い得るもの
である上記(5)記載のX線診断システム。
【0014】(7)上記X線撮像装置が、被検体を通過
したX線を直接または蛍光板装置を介して撮像する、高
感度・高解像度テレビジョンカメラである上記(1)記
載のX線診断システム。
【0015】(8)上記X線撮像装置によって得られた
画像がデジタルデータとして処理されるものである上記
(1)記載のX線診断システム。
【0016】(9)上記X線照射装置から上記X線撮像
装置に至る光路上のいずれかの位置に、該光路上を進む
X線または蛍光板装置にて波長変換された光線を、間欠
化するX線撮像用シャッター装置がさらに設けられたも
のである上記(1)記載のX線診断システム。
【0017】(10)上記X線撮像用シャッター装置
が、上記X線撮像装置の撮像動作と連動して開閉動作を
行うものである上記(9)記載のX線診断システム。
【0018】(11)上記血管造影が、内径0.2mm
〜0.05mmの微小血管を含む動脈、または内径1m
m〜0.2mmの微小血管を含む静脈を、造影の対象と
するものである上記(3)または(5)記載のX線診断
システム。
【0019】(12)X線照射装置と、前記X線照
射装置から発せられ被検体を通過したX線を、直接また
は蛍光板装置を介してテレビジョン撮像し得るX線撮像
装置と、X線撮像用シャッター装置とを、少なくとも
有し、前記X線撮像用シャッター装置は、前記X線照射
装置から前記X線撮像装置に至る光路上のいずれかの位
置に設けられ、該光路上を進むX線または蛍光板装置に
て変換された光線を間欠化するものであるX線診断シス
テム。
【0020】(13)上記X線撮像用シャッター装置
が、上記X線撮像装置の撮像動作と連動して開閉動作を
行うものである上記(12)記載のX線診断システム。
【0021】(14)上記X線撮像装置が、被検体を通
過したX線を、直接または蛍光板装置を介して、サチコ
ン管の8倍以上の感度を有しかつ6〔lp/mm〕以上
の解像度の画像としてテレビジョン撮像し得る、高感度
・高解像度テレビジョンカメラである上記(12)記載
のX線診断システム。
【0022】
【発明の実施の形態】本明細書では、波長の異なるX線
を示す際に、波長の代わりにX線エネルギーを用いて示
す。X線エネルギーEは、X線の波長λに応じて定めら
れる値であって、X線の振動数ν、プランクの定数h、
光の速度cとして、E〔eV〕=hν=hc/λであ
る。また、〔lp/mm〕は、解像度の単位であり、
〔 line pair/mm〕の略であって、画像を構成する1
つの線(走査線または1行の画素)と、その線の片側に
隣接する線間の間隙とを1対として、その1対が1mm
の幅内に何対あるかを示すものである。以下、X線照射
装置から被検体を通ってX線撮像装置に至る経路におい
て、X線照射装置側を「前側」、X線撮像装置側を「後
側」と呼んで、経路上の位置関係の説明に用いる。
【0023】本発明によるX線診断システムは、図1に
示すように、X線照射装置1、X線撮像装置2、画像表
示装置4を少なくとも有するものである。以下に示すよ
うに、各部の能力および互いの能力の最適化によって、
一般のX線診断システムでは従来撮像できなかった微小
血管を撮像し観察することが可能となる。また、X線診
断システムの撮像能力をこのように改善することによっ
て、逆に、従来よりも少ない造影剤投与量で従来と同等
以上の解像度での血管造影が可能となる。これらを次に
説明する。
【0024】図1に示すX線照射装置1は、次に示す
(A)、(B)のX線のいずれかを少なくとも照射し得
る装置である。 (A)のX線;X線スペクトルにおいてヨウ素のK吸収
端直上のエネルギー域に強度のピークを有するX線。こ
れは、ヨード造影剤を投与して行なう血管造影のための
X線である。ヨウ素のK吸収端のエネルギーは33.1
7〔keV〕である。ここでいう「直上」とは、X線ス
ペクトルのX線エネルギー軸において、ヨウ素のK吸収
端よりも高エネルギー側の近傍、即ち、K吸収端エネル
ギーよりも高く、本発明の目的を達成し得る吸収係数が
確保できる上限までの範囲を意味する。このエネルギー
域の範囲に強度のピーク中心を有するX線が、当該
(A)のX線である。実使用上有用な範囲としては、3
3.2〔keV〕〜50.0〔keV〕程度が挙げら
れ、特に、33.2〔keV〕〜40.0〔keV〕が
より好ましい範囲として挙げられる。
【0025】上記(A)のX線は、強度のピークが上記
エネルギー域の範囲内にあればよいが、ピークを中心に
緩やかにすそ野が拡がるスペクトルの分布よりも、鋭い
分布の実質的に単色(即ち、単色または擬似単色)のX
線が好ましい。ここでいう実質的に単色とは、X線スペ
クトルにおいて半値幅15〔keV〕程度以内の狭いエ
ネルギー範囲に強度の分布を持つものをいう。以下、単
色または擬似単色のX線を含む実質的に単色のX線を
「単色X線」とも呼ぶ。X線の単色化は、例えばシリコ
ン等の結晶を用いてブラッグ回折を生じさせるモノクロ
メータの使用、反射鏡、X線吸収体(フィルター)の使
用等により行い得るが、特に好ましいX線源としてプラ
ズマX線源が挙げられる。上記(A)のX線を得る場
合、プラズマX線源は、陽極にLa(原子番号57)か
らTm(原子番号69)までの範囲の重元素を用いるこ
とが好ましく、これによって、X線のピークが33.2
〔keV〕〜50.0〔keV〕の間にある、擬似単色
のX線を得ることができる。
【0026】単色X線を用いることによって、広いスペ
クトルを有するX線の使用で問題となっていたビーム硬
化作用(高エネルギー側の成分が減衰し難いために、被
検体透過後には高エネルギー側の成分に偏ったスペクト
ルになること)や、バックグラウンドノイズの増加等を
回避することができ、また、少ない照射線量で鋭敏なコ
ントラスト効果が得られる。
【0027】(B)のX線;X線スペクトルにおいてガ
ドリニウムのK吸収端直上のエネルギー域に強度のピー
クを有するX線。これは、ガドリニウム造影剤を投与し
て行なう血管造影のためのX線である。ガドリニウムの
K吸収端のエネルギーは50.23〔keV〕である。
「直上」の意味や、単色X線が好ましいことなどについ
ては、上記(A)のX線と同様である。ガドリニウムの
K吸収端直上の実使用上有用な範囲は、50.3〔ke
V〕〜67.0〔keV〕程度であり、この範囲内にX
線の強度のピークがあればよい。この場合、プラズマX
線源の陽極に用いる金属としては、Tm(原子番号6
9)からAu(原子番号79)までの範囲のものが適当
である。
【0028】照射線量は、上記(A)のX線を用いる場
合には、毎秒7.7×10-4〔C/kg〕以上、特に、
0.05mmにも達する微細な血管を鮮明に造影するに
は、毎秒1.3×10-3〔C/kg〕以上とするのが好
ましい。また、上記(B)のX線を用いる場合には、毎
秒7.7×10-5〔C/kg〕以上、特に、毎秒1.3
×10-4〔C/kg〕以上とするのが好ましい。
【0029】本発明に用いられるX線照射装置は、用い
る造影剤に応じて、少なくとも上記(A)または(B)
のX線を、上記照射線量にて照射し得る装置であればよ
い。そのようなX線を発生させ得るX線源としては、上
記プラズマX線源が好ましいものとして挙げられる他、
上記限定に能力的に応じ得るものならば、X線管球であ
ってもよい。そのようなX線管球としては、例えば、フ
ィリプス社製MRS−200、バリアン社製6.5MH
UCT用X線管などが挙げられる。シンクロトロン放射
光装置は、上記のように低コストの構成を達成できない
ために除く。
【0030】(実験例1)ここで、プラズマX線源によ
る単色X線(擬似単色のX線)のコントラスト増強効果
を明らかにするために行った実験(比較用の実験を含
む)を示す。この実験は、同じ仕様の2つの容器の一方
にインジウム(In、原子番号49、K吸収端エネルギ
ー27.9〔keV〕)粒子を入れ、他方にセリウム
(Ce、原子番号58、K吸収端エネルギー40.4
〔keV〕)粒子を入れ、これらを被写体として、セリ
ウムを陽極に使用したプラズマX線(X線強度のピーク
34.6〔keV〕)を照射し撮影したものである。X
線撮像装置には、高輝度蛍光体(FOS、浜松ホトニク
ス)と超高感度ハイビジョンカメラ(New Supe
rHARP)とを組み合わせたもの(いずれも後述)を
用いた。図3は、撮影結果を静止画像として出力したも
のであって、同図の左側がセリウムを収容した容器、右
側がインジウムを収容した容器である。
【0031】同図の画像から判るように、K吸収端が4
0.4〔keV〕であるセリウム粒子よりも、K吸収端
が27.9〔keV〕であるインジウムの方がより白く
写っている。即ち、X線吸収度(コントラスト効果)が
顕著である。これは、用いた本プラズマX線のスペクト
ルが、In、Ce両者のK吸収端にまたがる分布を有す
るものではないこと、即ち、擬似単色のX線として機能
することを示すものである。このことから、K吸収端の
エネルギーが33.17〔keV〕であるヨード造影剤
の検出にも、本実験で用いたX線が高いコントラスト増
強効果を示すことが示唆された。以上が実験例1であ
る。
【0032】X線源に加えて、該X線源と被検体の間に
光学系が必要な場合には、該光学系をさらにX線照射装
置に含めてよい。そのような光学系としては、X線フィ
ルターやX線コリメーターなどが挙げられる。
【0033】本発明のシステムは、経時的サブトラクシ
ョン法(Ratib and Rutishauser, Int. J. Cardiac Ima
ging 1:29 )や、K吸収端サブトラクション法(Rubens
teinE. R. et al.,Proc. Natl. Acad. Sci. USA 83:972
4、K. Ueda and Umetani etal., Rev. Sci. Instrum 6
0:2272 (1989))を実施し得る構成としてもよい。これ
らの方法は、読影の妨げになるような他の組織に起因す
るバックグラウンドの低減に効果がある。これらサブト
ラクション法など、より高解像で鮮明な画像を得る公知
の手法を実施するために、必要な装置等は自由に追加し
てよい。
【0034】K吸収端サブトラクション法は、K吸収端
の直上のエネルギー域と直下のエネルギー域のX線を照
射し撮影して差分処理するものである。これら2種類の
X線の照射は同時であっても経時的であってもよいが、
同時の照射は、時間のずれにより撮影対象が動くことで
生じる画像の乱れを受けないので、一層鮮明な像が得ら
れる。
【0035】本発明のシステムを用いて、ヨウ素のK吸
収端のサブトラクション法を行うためには、X線照射装
置が、上記(A)のX線に加えてさらに、ヨウ素のK吸
収端直下のエネルギー域に強度のピークを有するX線
(以下、これを「(a)のX線」ともよぶ)を照射し得
る様に構成する。「直下」とは、X線スペクトルのX線
エネルギー軸において、ヨウ素のK吸収端よりも低エネ
ルギー側の近傍、即ち、K吸収端エネルギーよりも低
く、有効な差分処理を確保できる下限までの範囲を意味
する。実使用上有用な範囲としては、16.0〔ke
V〕〜33.0〔keV〕程度であり、この範囲内にX
線の強度のピークがあればよい。照射線量や、単色X線
が好ましいことは上記(A)と同様である。この場合、
プラズマX線源の陽極に用いる金属としては、Zr(原
子番号40)からBa(原子番号56)までの範囲のも
のが適当である。
【0036】また、ガドリニウムのK吸収端のサブトラ
クション法を行うためには、X線照射装置が、上記
(B)のX線に加えてさらに、ガドリニウムのK吸収端
直下のエネルギー域に強度のピークを有するX線を照射
し得る構成とする。ガドリニウムのK吸収端に対する
「直下」の意味は、上記(a)のX線と同様、K吸収端
エネルギーよりも低く、有効な差分処理を確保できる下
限までの範囲を意味する。単色X線が好ましいことや、
照射線量などについては、上記(A)のX線と同様であ
る。ガドリニウムのK吸収端直下の実使用上有用な範囲
は、33.0〔keV〕〜50.0〔keV〕程度であ
り、この範囲内にX線の強度のピークがあればよい。こ
の場合、プラズマX線源の陽極に用いる金属としては、
La(原子番号57)からEr(原子番号68)が適当
である。
【0037】本発明に用いられるX線照射装置は、ただ
1種類(1ピーク)のX線を照射する1つの装置を意味
するだけでなく、複数の種類のX線を照射し得るよう構
成された1つの装置であっても、1種類のエネルギーの
X線を照射する1つの装置が照射に必要な種類の数だけ
集められた複数の装置であってもよく、態様は限定され
ない。図2の例は、K吸収端のサブトラクション法を行
なうための構成例であり、K吸収端直上・直下のX線を
各々同時照射し得るよう、X線照射装置1a、1bが設
けられている。また、X線照射装置1a、1bから照射
される各X線L1、L2を、各々撮像するためのX線撮
像装置2a、2bが設けられている。
【0038】また、梅谷らが提唱したように、単一のX
線照射装置から照射されるX線を、ヨウ素またはガドリ
ニウムのフィルターを介してK吸収端の直上・直下に振
り分ける方法・システム構成であってもよい。ヨウ素に
ついての例を用いて簡単に説明すると、X線照射装置と
被写体間にヨウ素フィルターを置き、単色X線(中心ピ
ークエネルギー33.2〔keV〕)の照射を行うに際
して、1コマ目(通常33msec)ではX線はヨウ素
フィルターを通過せず、2コマ目(通常33msec)
ではX線はヨウ素フィルターを通過するよう、前記フィ
ルターを速やかに動かす。ヨウ素フィルターを通過しな
い場合に得られるX線(ヨウ素のK吸収端以上のエネル
ギーを有する単色X線)を照射して撮影した画像と、そ
の直後にヨウ素フィルターを通過させて得られるX線
(ヨウ素のK吸収端よりも下側のエネルギーを有する単
色X線)を照射して得た画像とを、デジタル画像処理す
ることにより両画像の差分処理を行う。これにより、よ
り画質の高い血管の映像を得ることができる。
【0039】本発明によるシステムの用途は限定されな
いが、従来の技術における問題として挙げたように、内
径0.2mm以下の微細な動脈、内径1mm以下の微細
な静脈は、一般の医療施設では造影困難とされている。
従って、従来より造影可能な太い血管は勿論のこと、既
存の一般システムでは造影困難のために対象外とされて
いた微細な血管を造影し、定量または半定量的評価の対
象とするときに本発明の有用性は特に顕著となる。本発
明のシステムでは、造影剤の静脈内投与と撮像によって
も内径0.2mm程度の微細な動脈を明確にすることが
できる。また、目標とする微小動脈の上流部の動脈内に
造影剤を選択的に投与することによって、0.05mm
にも達する微小動脈を明確に造影し観察することが可能
となる。微小静脈を観察する場合も同様に、目標とする
微小静脈の上流部の動脈内に造影剤を選択的に投与する
ことによって、内径1mm以下、特に0.2mmにも達
する微小静脈を明確に造影し観察することが可能とな
る。
【0040】本発明のシステムを用いて血管造影を行う
に際しては、照射するX線が上記(A)のX線の場合に
は、ヨード造影剤を用いる。本発明において使用し得る
ヨード造影剤は特に限定されず、ヨウ素をX線吸収用の
物質として有するものであれば、公知のものでも、新た
に開発されるものでもよい。公知のヨード造影剤のなか
でも好ましいものとしては、少なくとも1個のヨウ素置
換芳香族炭化水素を含む化合物を含有するヨード造影剤
が挙げられる。なかでも前記ヨウ素置換芳香族炭化水素
が三ヨウ素置換芳香族炭化水素であるものは、少ない投
与量であっても高いX線吸収量を示すので、特に好まし
い。
【0041】本発明において使用し得るヨード造影剤
は、通常、X線造影に使用される各種ヨード造影剤、例
えば水溶性ヨード造影剤が用いられ、非イオン性または
イオン性造影剤、モノマー型またはダイマー型のものが
挙げられる。好ましくは尿路血管用の造影剤として公知
の(商業的に入手可能)非イオン性モノマー型であるイ
オパミドール(商品名:イオパミロン(日本シエーリン
グ))、イオヘキソール(商品名:オムニパーク(第一
製薬))、イオベルゾール(商品名:オプチレイ(山之
内製薬))およびイオメプロール(商品名:イオメロン
(エーザイ))、イオン性ダイマー型のイオキサグル酸
(商品名:ヘキサブリックス320 (栄研化学−田辺))
等である。
【0042】また、照射するX線が上記(B)のX線の
場合には、ガドリニウム造影剤を用いる。ガドリニウム
造影剤は限定されず、ガドリニウムをX線吸収用の物質
として有するものであれば、公知のものでも、新たに開
発されるものでもよく、従来核磁気共鳴イメージング検
査(MRI)に使用されているGd−DTPA、Gd−
HP−DO3A、Gd−DTPA−BMA、Gd−DO
TA等が挙げられる。より具体的には日本シエーリング
社のマグネビスト等が用いられる。
【0043】本発明のシステムを用いて血管造影を行な
うに際し用いられるヨード造影剤またはガドリニウム造
影剤の種類、投与経路、注入量、注入速度等は造影の対
象となる部位、該造影剤を投与する対象の年齢や身体の
大きさ等によって適宜増減できるが、通常、ヨード造影
剤を成体に対して静脈内投与(IV−DSA)する場合
には、造影剤1mlあたり、30〜40mgのヨウ素を
含有する造影剤を、体重1kgあたり0.2〜1.0m
lで注入する。一方、動脈内に選択的に投与する場合に
は、同濃度のヨウ素を含有する造影剤を、体重1kgあ
たり0.1〜1.0mlで、数秒以内に注入する。
【0044】また、ガドリニウム造影剤を成体に対して
静脈内投与する場合には、0.5〜1.0Mのガドリニ
ウム含有量の造影剤を、体重1kgあたり0.1〜0.
5mlの用量で注入する。一方、動脈内に選択的に投与
する場合には、0.5〜1.0Mのガドリニウム含有量
の造影剤を、体重1kgあたり0.1〜0.5mlで、
数秒以内に急速注入する。
【0045】一般に造影の対象となる血管が比較的太い
ものであって、静脈内造影剤投与によるDSA(digita
l subtraction angiography )撮影などの場合、本発明
のX線診断システムを使用すれば当該造影剤の投与量を
より低減することが可能となる。
【0046】本発明のシステムを用いて血管造影を行な
う場合の、造影剤の投与と、X線の照射・撮像との時間
的な関係は、投与対象、投与経路等によって適宜変更し
うるが、例えばウサギに造影剤を選択的に動脈内投与す
る場合であれば、X線の照射・撮像は、上述の造影剤を
動脈内投与した直後に行う。静脈内投与によるDSAの
場合、投与部位の静脈から目標とする動脈までの循環時
間の算出を行い、造影剤注入と撮影開始とのタイムラグ
を決める。
【0047】本発明に用いられるX線撮像装置は、被検
体を通過したX線を、直接的に撮像するか、または、X
線をいったん該蛍光板装置で受けて波長変換し、蛍光板
装置上の画像を撮影する装置である。即ち、蛍光板装置
を介して撮像する場合には、X線撮像装置は、蛍光板装
置と撮像装置とを含む。いずれの態様であっても、結果
として、サチコン管の8倍以上の感度として撮像でき、
かつ6〔lp/mm〕以上の解像度の画像として撮像し
得るものであればよい。ここでいうサチコン管の感度と
は、光源の色温度が2856〔ケルビン〕のとき350
〔μA/ルーメン〕となる感度である。
【0048】X線撮像装置の撮像方式は、テレビジョン
撮像方式だけに限定されるものではなく、スチルカメラ
による撮像のように静止画像だけの撮像であってもよ
い。しかし、テレビジョン撮像を行うことによって、微
小血管を静止画像だけでなく動画として観察できるよう
になり、これによって当該血管を動的に把握することが
可能となり、より詳細に病変を認識し得る。図1に示す
構成例では、被検体Hを通過した上記のX線Lを、蛍光
板装置21で受けて波長変換し、該蛍光板上に蛍光によ
る画像を現し、これをテレビジョンカメラ22によって
撮像している。上記のように、X線撮像装置は、テレビ
ジョンカメラ22だけではなく、X線をテレビジョン撮
像し得るようその前段に必要に応じて設けられる蛍光板
装置や光学系をも含むものである。
【0049】X線撮像装置は、上記図2で説明したよう
に、K吸収端サブトラクション法などにおいて、同時に
照射される2種類のX線を受像する場合など、必要に応
じて複数系統設けてよい。
【0050】X線撮像装置が蛍光板装置と撮像装置とを
含む態様である場合、蛍光板装置は、上記感度と解像度
に大きく関与する。蛍光板装置は、被検体を通過したX
線を、撮影可能な波長の蛍光(通常は可視光)に変換し
映像として現すものである。蛍光板装置は、当該システ
ムの感度と解像度を損なわない能力(例えば、X線/可
視光の変換能力、解像度など)を有するものであればよ
い。X線/可視光の変換能力の点では、例えば、後述の
撮像装置の能力に対してどれだけの光を供給すれば撮像
可能となるかという観点から規定すると、X線の照射線
量や被検体透過後の線量の値にもよるが、該蛍光板装置
の両面のうち撮像装置側の蛍光面から発せられる光の照
度が、該蛍光面から8mmの距離において0.005ル
クス以上となるような発光能力を確保し得るものであれ
ばよい。この発光能力は、高い値であるほど好ましい
が、撮像装置として後述の超高感度ハイビジョンカメラ
を用いる場合には、0.3ルクス程度の低い値であって
も、実際の診断に十分に好ましい撮像が可能となる。ま
た、蛍光板装置の解像度の点では、6〔lp/mm〕以
上、好ましくは10〔lp/mm〕以上の高解像度のも
のが適当である。以上のような蛍光板装置としては、例
えば、蛍光スクリーンでは、フジフィルム社製、HR
mammo Fine(解像度16〜20〔lp/m
m〕)が挙げられる。X線蛍光増倍管は解像度が低いも
のが殆どであるが、上記条件を満たすものがあれば用い
てよい。また、X線用蛍光体では、浜松ホトニクス社
製、CsI(TI)、Gd2 3 S、FOS(Fiber Op
tic Plate with X-ray scintillator)が挙げられる。
【0051】上記テレビジョン撮像するためのテレビジ
ョンカメラとしては、感度が、サチコン管の8倍以
上、であり、かつ解像度が6〔lp/mm〕以上、好
ましくは10〔lp/mm〕以上を有するもの、即ち、
高解像度テレビジョン方式による撮像カメラのなかでも
高感度のものが用い得ることになる。具体的には、「ハ
イビジョン(Hi-vision, high definition televisio
n)」として知られる高解像度テレビジョン方式に用い
られるテレビジョンカメラのなかでも、さらにサチコン
管の8倍以上を達成し得るもの、即ち、超高感度ハイビ
ジョンカメラ(NewSuper HARP、日本放送
協会(NHK))が、本発明における最適化に応じ得る
好ましいものとして挙げられる。前記超高感度ハイビジ
ョンカメラは、最も優れた性能のものでは、感度がサチ
コン管の600倍程度にも達し、かつ、解像度は139
〔lp/mm〕に達するものがあるが、放送用として用
いられており、一般のX線診断システムとしては用いら
れていない。
【0052】ハイビジョンカメラの高解像度について
は、日本科学技術振興財団、科学技術館「日本の科学と
技術」1988年10月〜12月合併号(vol.29、No.2
52)、または、日本放送出版協会「ハイビジョン」19
87年、日本放送協会編著、p.125などに詳細に記
載されている。また、ハイビジョンカメラが高感度とな
るための主なメカニズムは、撮像管の非結晶セレン層内
で、高電圧下でアバランシェ現象と呼ばれる増幅機構が
作動することである。超高感度ハイビジョンカメラ「N
ew Super HARP」の作用については、特公
平6−87404号公報にも詳しく記載されている。ハ
イビジョン方式のアスペクト比は、放送用では16:9
であるが、本発明においては、X線診断に好ましいよう
に自由に変更してよい。
【0053】ここで、超高感度ハイビジョンカメラの有
用性を明らかにするために行った実験(実験例2〜4)
を示す。各々の実験には、従来技術との比較のための実
験も含まれている。 (実験例2)この実験は、33.3〔keV〕の単色X
線で、MTFチャートと、イヌの小腸の小動脈を撮影
し、従来の撮像装置と比較したものである。この実験に
用いたシステム(「実験用システム1」と呼ぶ)の構成
は次のとおりである。 X線照射装置;33.3〔keV〕の単色X線を、毎
秒1.3×10-3〔C/kg〕の照射線量にて照射し得
るシンクロトロン放射光装置。 X線撮像装置;高輝度蛍光体(FOS、浜松ホトニク
ス)と超高感度ハイビジョンカメラ(New Supe
r HARP)とを組み合わせたもの。 画像表示装置;ハイビジョン対応のCRTディスプレ
イをモニターとして用いたもの。
【0054】図4は、この実験においてMTFチャート
を撮影した結果を静止画像として出力したものである。
MTFチャートは、5本の鉛線からなる縞状パターンを
1組として、縞状パターンの細密度を各組毎に変化させ
たものであって、同図の画像から判るように、下側の第
1組から上側の第7組に向かうに従って疎から密へと段
階的に変化させたものである。撮影結果では、縞状パタ
ーンは白い影として写し出されている。
【0055】図4に示した撮影結果から明らかなとお
り、最上側の第7組の縞状パターンの5本線が互いに分
離した線として識別可能となっている。第7組の縞状パ
ターンの仕様は、鉛線の幅25μm、線間の隙間の幅2
5μmであって、20〔lp/mm〕である。このこと
から、実験用システム1のX線撮像装置は、20〔lp
/mm〕の解像度を少なくとも有することが示された。
【0056】図5は、上記実験用システム1を用いて、
同じ撮影条件のもと、イヌの小腸の小動脈を撮影した結
果を静止画像として出力したものである。同図に矢印の
サイズを変えて示すように、小腸壁上の小血管が分岐す
る度に、血管径が減少していく明確な画像が得られてい
る。
【0057】上記実験用システム1のX線撮像装置の能
力を従来のものと比較するために、該システム1のX線
撮像装置だけを既存の撮像装置(イメージ増強管とテレ
ビジョンカメラとからなる撮像装置:解像度3〔lp/
mm〕)に変え、比較用システム1を構成した。この比
較用システム1を用い、上記と同じイヌの小腸を被検体
として撮影した。図6は、その撮影結果を静止画像とし
て出力したものであるが、同図の画像から明らかなとお
り、血管の分岐に伴う血管径の減少が不明瞭である。こ
の結果からも、超高感度ハイビジョンカメラのX線診断
への有用性が明らかとなっている。以上が実験例2であ
る。
【0058】(実験例3)この実験では、上記の実験用
システム1を用い、マウスの癌の新生血管を撮影し、超
高感度ハイビジョンカメラの有用性を示した。マウスの
右腋下の皮下に癌細胞を移植して直径2cmに成長した
ところで、ヨード造影剤の上行大動脈注入により血管造
影を行った。ヨード造影剤としては、イオパミロン37
0、0.1mlを用いた。図7〜図10は、その撮影結
果を静止画像として出力したものである。
【0059】図7は、移植後1週での撮影結果を示す画
像である。同図から判るとおり、腫瘍も小さくほとんど
皮膚の盛り上がりが認められない程度であるが、矢印の
ように微小ながら異常な形態の新生血管が観察できた。
図8は、移植後4週での撮影結果を示す画像である。矢
印は最大4次分岐まで癌を栄養する血管(栄養血管)が
観察できることを示す。同図中、近接した2つの矢印
は、癌の新生血管に特有の形態(枝分かれせず、蛇行す
る形態)を示す。矢じり印は、異常な造影剤による染ま
り(tumor stain )を示し、癌に特徴的なものである。
【0060】図9は、肺動脈から派生した栄養血管を撮
影した画像である。同図に矢じり印で示されているのは
右心室であって、その背後に腫瘍を貫く低コントラスト
で血管径が大である血管像が確認されている。図10
は、血管新生阻害剤(VEGF中和抗体)により新生血
管の発達が抑制された状態を撮影した画像である。腫瘍
の発育と比して血管網の発達が乏しいことが確認できる
画像である。
【0061】既存の血管造影装置(既存のX線源と既存
の撮影装置とを組合せた比較用システム2)を用いて同
じ被検体を撮影したところ、一次分岐ですら観察できな
かった。これらの実験結果から、超高感度ハイビジョン
カメラを用いたシステムが、新生血管形成の動態の観察
に有用なことが確認された。以上が実験例3である。
【0062】(実施例4)この実験では、実験用システ
ム1を用い、犬における虚血心筋の微小血管の発達を、
ヨード造影剤の冠動脈内注入により撮影した。図11
は、その撮影結果を示す画像である。図11(b)は、
微小冠血管の新生を促すことを目的としてレーザー刺激
を加えて1か月後に撮影した結果を示す画像である。同
図に示すように、レーザー刺激を加えた部分には、心筋
内の微小血管の増加(矢じり印)が顕著であることが画
像から判別できた。一方、図11(a)は、レーザー刺
激を加えなかった対象領域を撮影した結果であり、血管
密度が明らかに少ないことが画像から判別できた。以上
が実験例4である。
【0063】撮像対象とする部位が、例えば、心臓ある
いは心臓近傍の臓器血管のように、動きの激しいもので
ある場合、その動きによって撮像映像がボケ(ブレ)た
り、微小血管の場合には読影できない場合がある。特
に、X線撮像装置として、上記の超高感度ハイビジョン
カメラなどのテレビジョンカメラを用いる場合には、テ
レビジョン撮影の1フィールド時間は約16.7ms
(1/60秒)であるから、撮像対象が心臓などのよう
に自体が動くものである場合には、画像、特に静止画像
における撮像対象のボケは顕著となる。これを解決する
ために、本発明では、次に説明するX線撮像用シャッタ
ー装置を加えることを提案する。
【0064】X線源から発せられたX線は、蛍光板装置
によって波長変換される場合があるので、ここでは説明
のために、X線および蛍光板装置にて波長変換された光
線を含めて「照射線」と総称する。X線撮像用シャッタ
ー装置は、X線照射装置からX線撮像装置に至る光路
(照射線が進む経路)上のいずれかの位置に配置され、
照射線を短い時間だけ通過させるように、開閉を行うシ
ャッター機能を有するものである。その結果、下記のよ
うに、X線撮像装置内の撮像素子面上には、画像を形成
する照射線が短い時間だけ単発的にまたは繰り返して投
影され、撮像対象のボケは抑制される。
【0065】X線撮像用シャッター装置の配置位置は、
X線照射装置から被検体を経てX線撮像装置に至る光路
で、シャッター機能を示し得る位置であればよく、被検
体の前側、後側のいずれであってもよい。また、被検体
の後側とする場合でも、蛍光板装置を用いる構成なら
ば、蛍光板装置の前側、後側のいずれに配置してもよ
い。しかし、被検体の前側に配置することによって、画
質向上のためのシャッター機能が、被検体の被爆量を低
減させるという作用をも同時に示すので、この観点から
は被検体の前側に配置することが好ましい。
【0066】X線撮像用シャッター装置のシャッター動
作、即ち、開閉動作は、ただ1度だけの単発的な開閉で
あっても、テレビジョン撮影の動画等に対応すべく連続
的に繰り返される開閉であってもよい。開閉動作は、照
射線を通過させる状態と通過させない状態とになる動作
であればよく、「開閉」が動作の種類を限定するもので
はない。開口を開始するタイミング、開口時間、連続的
に繰り返される開閉の場合の間欠周期など、開閉動作を
決定する要素は、用いられるX線撮像装置に応じて適宜
決定してよい。例えば、テレビカメラの場合、間欠周期
を、フィールド周期またはフレーム周期と同期させた周
期とし、開口時間は1フィールド時間(約16.7m
s)の数分の1〜数十分の1に設定することにより、ボ
ケやブレのない鮮明な動画として捉えることができる。
当該シャッター装置の開閉動作は、前記のようにX線撮
像装置の撮像動作と連動(同期)させるのが好ましい態
様であるが、必ずしも連動(同期)させなくても、鮮明
な画像を得るという目的は達成できる。
【0067】X線撮像用シャッター装置の1つの実施例
を図12に示す。同図の例では、X線を遮蔽し得る鉛製
の円板Pを円周方向に回転可能に保持し、該円板Pの板
面には円周方向に沿って1個または複数個の透過用窓
(図では説明のため2個)Wを設けている。この装置を
X線Lの光路上に配置し、円板PにてX線を遮った状態
(閉の状態)とし、円板Pを回転させれば、図のように
透過用窓Wが光路を横切るときだけX線Lが透過用窓か
ら通過し得る状態(開の状態)となり、開閉動作が達成
される。当該シャッター装置の上記開口時間は、透過用
窓の開口角度θと円板Pの回転速度とによって設定すれ
ばよく、また上記間欠周期は、円周上の透過用窓の数と
円板Pの回転速度とによって設定すればよい。透過用窓
の開口形状は限定されない。
【0068】以上のようにX線撮像用シャッター装置を
設けることによって、心臓周辺などの動きの速い微小血
管を撮像する場合であっても、その瞬時の映像を鮮明に
捉えることが可能となり、本発明のシステムの能力を格
段に向上させることができる。このX線撮像用シャッタ
ー装置は、X線源がシンクロトロン放射光装置のような
場合にも有用であり、被検体を通過したX線を、直接ま
たは蛍光板装置を介してテレビジョン撮像し得るX線撮
像装置のために好ましい装置となる。また、当該シャッ
ター装置を設けて開口時間を短くすると、X線撮像装置
の高感度化が要求されるが、本発明においてX線撮像装
置の感度をサチコン管の8倍以上の感度と限定した効果
がここにも顕著に生かされるのである。
【0069】本発明のシステムには、図1に示すよう
に、X線撮影装置によって得られた画像や、後述の画像
データ処理装置によって処理された画像を、リアルタイ
ムに、および/または、録画と再生を経て、表示する画
像表示装置4が設けられる。ここでいう画像の表示は、
X線撮影装置によって得られた画像を表示するテレビジ
ョン装置(ハイビジョン対応のCRTディスプレイ等)
であってもよいし、画像を紙や樹脂フィルム上にプリン
トアウトし得る装置であってもよい。いずれの態様であ
っても、当該システムのX線照射装置とX線撮影装置と
で達成した感度と解像度とを生かすことができる表示能
力を有するものを用いる。X線撮影装置に対して、画像
表示装置をどの部分に接続するかは限定されず、X線撮
影装置の後段直後、後述の画像データ処理装置の後段直
後など、必要な種類の装置を必要な数だけどのように専
属的に設けてもよい。
【0070】本発明のシステムには、図1に示すよう
に、種々の画像処理(図2ではK吸収端サブトラクショ
ン法など)を行うための画像データ処理装置3を設ける
ことが好ましい。該画像データ処理装置としてはコンピ
ュータが最適である。また、X線撮影装置から出力され
る画像信号や、前記画像データ処理装置によって処理さ
れた画像データを、デジタルデータとしてまたはアナロ
グデータとして記録(録画)・読み出し(再生)する手
段は適宜設けてよい。記録は、磁気的な記録やICメモ
リーへの記録であってよい。
【0071】データの授受や保存において、ノイズの混
入やデータの劣化を防止する点などから、X線撮像装置
によって得られる画像をデジタルデータとして扱うシス
テムとするのが好ましい。例えば、X線撮像装置の後段
(該撮像装置内に一体的に設けられる場合を含む)に、
X線撮像装置からの画像信号をデジタルデータに変換す
るA/D変換装置を設け、それ以降に設けられる上記の
画像データ処理装置や、上記の記録・読み出しする手段
を、全てデジタルデータを扱う装置とする態様が挙げら
れる。画像信号のデジタルデータ化は、当該システムの
X線照射装置とX線撮影装置とで獲得した画像の解像度
を損なわない変換であればよい。
【0072】
【実施例】以下に、本発明によるX線診断システムの具
体的な構成例を、ヨード造影剤の投与を前提としたシス
テムについて示す。システム全体の構成は、図1に概略
的に示すとおり、X線照射装置1からX線Lを被検体H
に照射し、被検体を通過したX線をX線撮像装置2で撮
像し、画像データ処理装置3によって必要な画像処理を
施し、画像表示装置4で診断すべき画像を表示するとい
う構成である。細部の仕様を以下に示す。
【0073】〔X線照射装置〕プラズマX線装置をX線
源とし、そこからのX線をX線コリメータを通して被検
体に照射する構成である。 X線源:陽極にCe(原子番号58)を用いたプラズマ
X線装置。X線は、X線スペクトルにおいてエネルギー
34.6〔keV〕を中心とする単色X線(擬似単色)
であって、照射線量はおよそ1マイクロ秒の照射で約2
×10-5〔C/kg〕である。また、このX線をコリメ
ータを通して被検体に対して照射したときの照射面積
は、25cm2 である。
【0074】〔X線撮像装置〕蛍光板装置21で受けて
波長変換し、該蛍光板上に現れた画像を、テレビジョン
カメラ22によって撮像する構成である。 蛍光板装置:浜松ホトニクス社製FOS(X線シンチ
レータ付きファイバオプティクプレート、型名J614
4、シンチレータ種類Gd2 3 S(Tb)、相対光出
力120%、解像度14〔lm/mm〕)。 テレビジョンカメラ:超高感度ハイビジョンカメラ
(New SuperHARP、NHK)。感度はサチ
コン管の600倍(光源の色温度が2856〔ケルビ
ン〕のときに210〔mA/ルーメン〕となる感度)で
あって、解像度は139〔lp/mm〕である。上記ハ
イビジョンカメラから出力される映像信号は、下記画像
データ処理装置で処理すると共に、処理前の映像信号を
磁気記録装置(VTR装置)によって磁気テープに記録
する構成とする。
【0075】〔画像データ処理装置〕上記New Su
per HARPからの映像信号を、デジタルデータに
変換し、撮像結果の画像にサブトラクション法に基づく
デジタル画像処理を施す装置であって、基本構成は、ア
ナログの映像信号を、640Mb(メガバイト)のフレ
ームメモリー(内田計測技研)によりデジタルデータに
変換し、ワークステーションであるコンピュータ(Su
n、Station5、2Gb)による制御下で、デジ
タル画像処理を行い、ハードディスク(Compute
r Dynamics、10Gb)に記録する構成とす
る。
【0076】〔画像表示装置〕ハイビジョン対応のCR
Tディスプレイを、画像処理を施した画像の動画観察用
モニターとした。上記画像データ処理装置には、静止画
像をその解像度のままにアウトプットするために、上記
画像データ処理装置にビデオプリンター(精巧舎、VP
−4500)を接続する構成とする。以上の構成によっ
て、微小血管の撮像および表示が可能な診断システムが
得られる。
【0077】
【発明の効果】本発明のX線診断システムは、ヨード造
影剤またはガドリニウム造影剤の使用に対して、X線照
射装置の照射能力、X線撮像装置の撮像能力を、個々に
また互いを関連づけて最適化することによって、X線診
断システム全体の撮像能力を向上させたものである。こ
れによって、従来の一般医療施設が保有し得るX線撮像
装置では撮像できなかった微小血管が撮像可能となる。
また、この撮像能力の向上によって、従来よりも少ない
造影剤投与量で従来と同等以上の解像度での血管造影が
可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のX線診断システムの一構成例を示す模
式図である。
【図2】本発明のX線診断システムの他の構成例を示す
模式図である。
【図3】プラズマX線源によるX線のコントラスト増強
効果を説明するために行った実験(実験例1)におい
て、インジウム粒子を収容した容器と、セリウム粒子を
収容した容器を被写体として、セリウムを陽極に使用し
たプラズマX線を照射し撮影した結果の静止画像(X線
写真)である。
【図4】超高感度ハイビジョンカメラの有用性を明らか
にするために行った実験(実験例2)において、MTF
チャートを撮影した結果の静止画像(X線写真)であ
る。
【図5】実験例2において、イヌの小腸の小動脈を撮影
した結果を静止画像(X線写真)である。
【図6】実験例2において、比較のために従来のX線撮
像装置を用いて、イヌの小腸の小動脈を撮影した結果の
静止画像(X線写真)である。
【図7】実験例3の撮影結果の静止画像(X線写真)で
ある。
【図8】実験例3の撮影結果の静止画像(X線写真)で
ある。図中の矢じり印とは、同図の欄外に示した三角印
であって、図9、図11においても同様である。
【図9】実験例3の撮影結果の静止画像(X線写真)で
ある。
【図10】実験例3の撮影結果の静止画像(X線写真)
である。
【図11】実験例4の撮影結果の静止画像(X線写真)
である。
【図12】本発明のシステムに用いられるX線撮像用シ
ャッター装置の一構成例を示す模式図である。
【符号の説明】
1 X線照射装置 2 X線撮像装置 21 蛍光板装置 22 テレビジョンカメラ 3 画像データ処理装置 4 画像表示装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 盛 英三 東京都世田谷区桜上水2丁目7番5号 (72)発明者 谷岡 健吉 東京都世田谷区砧一丁目10番11号 日本放 送協会 放送技術研究所内 (72)発明者 大川 裕司 東京都世田谷区砧一丁目10番11号 日本放 送協会 放送技術研究所内 (72)発明者 久保田 節 大阪府大阪市中央区馬場町3番43号 日本 放送協会 大阪放送局内 (72)発明者 望月 亮 東京都渋谷区宇田川町37番18号 財団法人 エヌエイチケイエンジニアリングサービス 内 (72)発明者 山口 孝一 東京都渋谷区宇田川町37番18号 財団法人 エヌエイチケイエンジニアリングサービス 内 (72)発明者 兵藤 一行 茨城県つくば市並木2丁目10番地1 205 棟205号 Fターム(参考) 4C093 AA08 AA24 CA32 DA02 EA02 EA07 EB01 EB02 FF34 FG09

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シンクロトロン放射光装置を除くX線
    照射装置であって、X線スペクトルにおいてヨウ素のK
    吸収端直上のエネルギー域に強度のピークを有するX線
    を、毎秒7.7×10-4〔C/kg〕以上の照射線量に
    て少なくとも照射し得るものであるか、または、X線ス
    ペクトルにおいてガドリニウムのK吸収端直上に強度の
    ピークを有するX線を、毎秒7.7×10-5〔C/k
    g〕以上の照射線量にて少なくとも照射し得るものであ
    る、X線照射装置と、 前記X線照射装置から発せられ被検体を通過したX線
    を、直接または蛍光板装置を介して、サチコン管の8倍
    以上の感度を有しかつ6〔lp/mm〕以上の解像度の
    画像として撮像し得るX線撮像装置と、 前記X線撮像装置によって撮像された画像を、前記解
    像度にて表示し得る画像表示装置とを、 少なくとも有するものであるX線診断システム。
  2. 【請求項2】 上記強度のピークを有するX線が、実質
    的に単色のX線である請求項1記載のX線診断システ
    ム。
  3. 【請求項3】 上記X線照射装置が、X線スペクトルに
    おいてヨウ素のK吸収端直上のエネルギー域に強度のピ
    ークを有するX線を照射し得るものであって、当該X線
    診断システムが、ヨード造影剤を用いて行なう血管造影
    に用いられるものである請求項1記載のX線診断システ
    ム。
  4. 【請求項4】 上記X線照射装置が、上記X線に加えて
    さらに、ヨウ素のK吸収端直下のエネルギー域に強度の
    ピークを有するX線を照射し得るものであり、当該X線
    診断システムが、これらX線を用いてK吸収端サブトラ
    クション法による画像処理を行い得るものである請求項
    3記載のX線診断システム。
  5. 【請求項5】 上記X線照射装置が、X線スペクトルに
    おいてガドリニウムのK吸収端直上のエネルギー域に強
    度のピークを有するX線を照射し得るものであって、当
    該X線診断システムが、ガドリニウム造影剤を用いて行
    なう血管造影に用いられるものである請求項1記載のX
    線診断システム。
  6. 【請求項6】 上記X線照射装置が、上記X線に加えて
    さらに、ガドリニウムのK吸収端直下のエネルギー域に
    強度のピークを有するX線を照射し得るものであり、当
    該X線診断システムが、これらX線を用いてK吸収端サ
    ブトラクション法による画像処理を行い得るものである
    請求項5記載のX線診断システム。
  7. 【請求項7】 上記X線撮像装置が、被検体を通過した
    X線を直接または蛍光板装置を介して撮像する、高感度
    ・高解像度テレビジョンカメラである請求項1記載のX
    線診断システム。
  8. 【請求項8】 上記X線撮像装置によって得られた画像
    がデジタルデータとして処理されるものである請求項1
    記載のX線診断システム。
  9. 【請求項9】 上記X線照射装置から上記X線撮像装置
    に至る光路上のいずれかの位置に、該光路上を進むX線
    または蛍光板装置にて波長変換された光線を、間欠化す
    るX線撮像用シャッター装置がさらに設けられたもので
    ある請求項1記載のX線診断システム。
  10. 【請求項10】 上記X線撮像用シャッター装置が、上
    記X線撮像装置の撮像動作と連動して開閉動作を行うも
    のである請求項9記載のX線診断システム。
  11. 【請求項11】 上記血管造影が、内径0.2mm〜
    0.05mmの微小血管を含む動脈、または内径1mm
    〜0.2mmの微小血管を含む静脈を、造影の対象とす
    るものである請求項3または5記載のX線診断システ
    ム。
  12. 【請求項12】 X線照射装置と、前記X線照射装
    置から発せられ被検体を通過したX線を、直接または蛍
    光板装置を介してテレビジョン撮像し得るX線撮像装置
    と、X線撮像用シャッター装置とを、少なくとも有
    し、前記X線撮像用シャッター装置は、前記X線照射装
    置から前記X線撮像装置に至る光路上のいずれかの位置
    に設けられ、該光路上を進むX線または蛍光板装置にて
    変換された光線を間欠化するものであるX線診断システ
    ム。
  13. 【請求項13】 上記X線撮像用シャッター装置が、上
    記X線撮像装置の撮像動作と連動して開閉動作を行うも
    のである請求項12記載のX線診断システム。
  14. 【請求項14】 上記X線撮像装置が、被検体を通過し
    たX線を、直接または蛍光板装置を介して、サチコン管
    の8倍以上の感度を有しかつ6〔lp/mm〕以上の解
    像度の画像としてテレビジョン撮像し得る、高感度・高
    解像度テレビジョンカメラである請求項12記載のX線
    診断システム。
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