JP2001007423A - フッ素ガスの供給方法および供給装置 - Google Patents

フッ素ガスの供給方法および供給装置

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JP2001007423A
JP2001007423A JP17902599A JP17902599A JP2001007423A JP 2001007423 A JP2001007423 A JP 2001007423A JP 17902599 A JP17902599 A JP 17902599A JP 17902599 A JP17902599 A JP 17902599A JP 2001007423 A JP2001007423 A JP 2001007423A
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fluorine
gas
pressure
fluorine gas
mixing
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JP17902599A
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English (en)
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Junichi Torisu
純一 鳥巣
Mitsuyoshi Yamazaki
満義 山崎
Yasuyuki Hoshino
恭之 星野
Yuji Sakai
雄二 酒井
Shunzo Nakagawa
俊三 中川
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Resonac Holdings Corp
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Showa Denko KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フッ素吸蔵物質をフッ素ガス発生手段に用い
た場合に、エキシマレーザ装置のチャンバー4等に対し
て、ガス交換時はもとよりその運転中でも、必要な量の
フッ素ガスを安定して、しかも速やかに均一な濃度とな
るように供給することが可能なフッ素ガスの供給方法お
よび供給装置1を提供する。 【解決手段】 フッ素ガス発生手段2においてフッ素吸
蔵物質を所定の温度に制御することによって使用先でフ
ッ素ガスを発生させ、このフッ素ガスを混合容器3に導
入するとともに、この混合容器3に希釈ガスを導入して
フッ素ガスと混合することにより、所定の圧力およびフ
ッ素ガス濃度のフッ素混合ガスを調製して混合容器3に
保持し、このフッ素混合ガスをその圧力差によりチャン
バー4等の使用先に供給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エキシマレーザ装
置のエキシマレーザチャンバー(以下、チャンバーと略
称する。)等にフッ素ガスを供給するためのフッ素ガス
の供給方法および供給装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】エキシマレーザ装置のチャンバーにフッ
素ガスを供給するものとしては、例えば特開平6−33
4241号公報に、フッ素ガスを充填したガスボンベ
と、クリプトン等の希ガスを充填したボンベと、さらに
ネオンやヘリウムのバッファガスを充填したボンベとを
備え、エキシマレーザガスを構成するガス成分のうちガ
ス濃度構成比が低いフッ素ガスと希ガスはサブチャンバ
ーを介して、またガス濃度構成比の高いバッファガスは
直接に、上記チャンバーに供給するものが記載されてい
る。ところが、このようにフッ素ガスをガスボンベから
供給する場合には、ボンベが高圧状態でフッ素ガスを内
蔵していることやボンベが大きくかつ重いことなどによ
り、安全性の確保や取扱い上の観点からボンベをエキシ
マレーザ装置から離れたボンベボックスに収容するよう
にしなければならず、装置全体がきわめて大きくなって
しまうとともに、長期間貯蔵しておくとボンベに充填さ
れたフッ素ガスが劣化してしまうため、エキシマレーザ
のレーザ特性が損なわれてしまうという問題がある。
【0003】その一方で、例えば特表平5−50298
1号公報には、フッ素を吸蔵したフルオロニッケル材料
等のフッ素吸蔵物質を用いたフッ素ガス発生手段につい
ての記載がなされており、かかるフッ素吸蔵物質は加熱
して所定の温度に制御することによりフッ素ガスを発生
するものであって、比較的低い制御温度でも必要な量の
フッ素ガスを発生させることができ、かつ発生圧力も低
くできるため、取扱いが容易であるとともに安全性が高
く、また発生手段を小型化することができ、しかも平衡
状態にあってガス化していないフッ素は吸蔵された状態
であるので、長期間貯蔵しても劣化が少ないという特徴
を備えている。ただし、このようなフッ素ガス発生手段
において発生するフッ素ガスの圧力は、実用的な温度範
囲で効率よくフッ素ガスを取り出そうとすると、一般に
エキシマレーザ装置運転中のチャンバーの圧力よりも低
いため、チャンバー内のガスを真空引きしてガス交換を
行う場合は別にして、運転中のエキシマレーザ装置のチ
ャンバーにこのフッ素ガスをそのまま直接的に導入する
ことはできない。そこで、このようなフッ素吸蔵物質を
用いたフッ素ガス発生手段によって発生したフッ素ガス
を、ガス交換時はもとより運転中でも上記チャンバーに
供給可能としようとする試みがいくつか提案されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このうち、まず上記特
表平5−502981号公報には、チャンバー内のガス
をポンプによって循環させるとともに、その循環経路に
上記フッ素ガス発生手段を接続可能とし、循環するガス
とともにチャンバーにフッ素ガスを供給するようにした
ものが提案されている。また、特開平9−116214
号公報には、このフッ素ガス発生手段にNe等のバッフ
ァガスのボンベを接続し、発生したフッ素ガスをこのバ
ッファガスによりチャンバー内に圧送するようにして供
給するものが提案されている。しかしながら、上記フッ
素吸蔵物質によるフッ素ガスの発生は温度等に応じて一
義的に単純に制御可能であるという訳では必ずしもな
く、このためチャンバー内に供給されるガスの経路に上
記フッ素ガス発生手段を直接的に接続させたこれらの供
給方法や装置では、必要な量のフッ素ガスを精度よく安
定的に供給することは困難であり、しかもフッ素吸蔵物
質からは濃度100%のフッ素ガスが発生することか
ら、チャンバー内に供給されるガスに部分的かつ一時的
にフッ素ガス濃度が高い部分が生じ、レーザ特性が不安
定となるなどの悪影響が及ぶおそれもある。
【0005】一方、米国特許5396514号には、上
記フッ素ガス発生手段において発生したフッ素ガスを一
旦回収容器に導入し、この回収容器とチャンバーとを接
続してフッ素ガスをチャンバー内に拡散させたり、また
は上記特開平9−116214号公報の場合と同様に希
ガスボンベ等をこの回収容器に接続し、この間と回収容
器とチャンバーとの間とを同時に解放することにより、
フッ素ガスを希ガス等によって回収容器から圧送するよ
うにしてチャンバーに流入させたり、あるいは上記特表
平5−502981号公報の場合と同様にチャンバー内
のガスを循環させて、その循環経路に上記回収容器を接
続することによりフッ素ガスを供給させたりするものが
提案されている。しかしながら、このような供給方法お
よび供給装置でも、濃度100%のフッ素ガスまたはフ
ッ素ガス濃度が不均一なガスが直接的にチャンバーに供
給されることに変わりはなく、上述の場合と同様にレー
ザ特性が不安定となるおそれがあるとともに、このうち
特に拡散によってフッ素ガスをチャンバーに供給する場
合には、フッ素ガスがチャンバー内に均一に拡散するま
でに時間がかかるので、このレーザ特性が不安定な状態
が長く続いてしまうという問題も生じる。
【0006】また、上述のようにバッファガスや希ガス
等によってフッ素ガス発生手段や回収容器内のフッ素ガ
スをチャンバーに流入させる場合には、この流入ガス中
のフッ素ガス濃度を再現性よく常に所定の濃度に維持す
ることは極めて困難であり、フッ素ガスの供給の度にレ
ーザ特性が変動したりしてしまうおそれがある。さら
に、上述のようにポンプや圧縮機、ブロア等の循環装置
によってチャンバー内のガスを循環させ、この循環経路
にフッ素ガスを供給する場合には、上述の再現性等の問
題を有するばかりでなく、この循環装置やこれを駆動す
る駆動装置を配設するためにフッ素ガス供給装置が複雑
化することが避けられず、フッ素ガス発生手段にフッ素
吸蔵物質を用いた効果が損なわれるという問題もある。
【0007】一方、サブチャンバーを用いた上記特開平
6−334241号公報や回収容器を用いた米国特許5
396514号に記載の供給方法では、エキシマレーザ
装置のチャンバー内のガス交換のため、あるいはエキシ
マレーザ装置の運転中のガス追加のために、これらのサ
ブチャンバーからフッ素ガスを1回供給するごとに、容
器内に残存するガスを真空排気し、その後容器内にフッ
素ガス発生手段からフッ素ガスを受け入れているが、操
作が煩雑であるばかりでなく、この残存ガスにはフッ素
ガスが未だある程度の濃度で含有されているとともに希
ガスやバッファガスも含まれているため不経済である。
さらにまた、これらの公報記載の供給方法および供給装
置では、上記容器からチャンバーにフッ素ガスを供給し
ている間は、当然ながら該容器にフッ素ガスを導入する
ことはできず、例えばチャンバーにフッ素ガスを供給し
ている途中で容器内のフッ素ガス量が不足したりした場
合には、フッ素ガスの供給を一旦中断して容器に再度フ
ッ素ガスを導入しなければならなくなって、連続的なフ
ッ素ガスの供給が不可能となってしまう。
【0008】本発明は、このような背景の下になされた
ものであって、上述のようなフッ素吸蔵物質をフッ素ガ
ス発生手段に用いた場合に、エキシマレーザ装置のチャ
ンバー等に対して、ガス交換時はもとより運転中でも、
必要な量のフッ素ガスを安定して、しかも速やかに均一
な濃度となるように供給することが可能なフッ素ガスの
供給方法および供給装置を提供することを主たる目的と
し、さらにはフッ素ガスや希ガスの有効利用を図り、ま
た連続的なフッ素ガスの供給を可能とすることも目的と
する。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決して、上
述した主たる目的を達成するために、本発明のフッ素ガ
スの供給方法は、フッ素吸蔵物質を所定の温度に制御す
るフッ素ガス発生手段によってフッ素ガスを発生させ、
このフッ素ガスを混合容器に導入するとともに、この混
合容器に希釈ガスを導入して上記フッ素ガスと混合する
ことにより、所定の圧力およびフッ素ガス濃度のフッ素
混合ガスを調製して該混合容器に保持し、このフッ素混
合ガスをその圧力より低い圧力の使用先に供給すること
を特徴とする。ここで、希釈ガスとは、N2、He、A
r、Neのいずれかの単独ガス、またはHe、Ne(バ
ッファガス)の混合ガス、あるいはHe、Neの単独ガ
スまたは混合ガスにAr、Kr(希ガス)の単独ガスま
たは混合ガスを加えた混合ガスであり、特にKrFのエ
キシマレーザ用としては、NeまたはNeとKrとの混
合ガスを希釈ガスとして使用する。従って、本発明の供
給方法によれば、フッ素吸蔵物質から発生した低圧のフ
ッ素ガスを、混合容器において高圧の希釈ガスと混合し
てフッ素混合ガスに調製することにより、調製されたフ
ッ素混合ガスが有する上記所定の圧力を、この希釈ガス
の圧力によって供給先のチャンバー等の圧力よりも高く
することができ、このチャンバーを真空引きした場合は
勿論、運転中のエキシマレーザ装置のチャンバーに対し
ても、このフッ素混合ガスを循環装置等を要することな
くその圧力差によって必要な量ずつ供給することが可能
となる。
【0010】その一方で、本発明においては、この供給
されるフッ素混合ガス中のフッ素ガス濃度が、混合容器
に導入されたフッ素ガスの分圧に対する調製されたフッ
素混合ガスの全圧との比として一義的に決定されるの
で、例えばこれらの圧力が所定の比となるように測定し
ながらフッ素ガスや希釈ガスを混合容器に導入すること
により、このフッ素ガス濃度が再現性よく常に正確に所
定の濃度となるようにフッ素混合ガスを調製することが
できる。また本発明によれば、このようにフッ素ガス発
生手段から導入された濃度100%のフッ素ガスが希釈
ガスによって希釈されて低フッ素ガス濃度のフッ素混合
ガスに調製されることや、フッ素混合ガスが混合容器内
で保持されることでフッ素ガスが均一に分散することに
より、フッ素混合ガス中にフッ素ガス濃度の部分的な偏
りが生じることを防ぐことができるので、このフッ素混
合ガスを上記チャンバー内に供給した際のレーザ特性へ
の影響等を最小限に抑えることができ、安定したレーザ
特性を保つことができる。
【0011】ここで、本発明において上記混合容器内に
フッ素混合ガスを調製する場合にあって、例えば最初に
混合容器にフッ素混合ガスを調製するときや、上記チャ
ンバー等のガス交換を行った後などに混合容器内に保持
されるフッ素混合ガスが極めて少なくなったとき等に
は、予め混合容器内を真空引きした後に、フッ素ガスと
希釈ガスとを導入して混合し、フッ素混合ガスを調製す
るようにしてもよい。なお、この場合には、予め上記混
合容器内を真空引きした後に、まず希釈ガスを一定分圧
まで導入し、次いでフッ素ガスを導入し、しかる後希釈
ガスを追加してフッ素混合ガスを調製する方法を用いて
も良い。ただし、この場合において真空引きされた混合
容器内の圧力は、理想的には0MPaであるのが勿論望
ましいのであるが、実質的には0.01MPa(絶対
圧。以下同じ)未満とされるのが望ましい。その理由
は、真空引き後の混合容器内の圧力が0.01MPa以
上であると、次に混合容器内にフッ素混合ガスを調製す
る際に、混合容器内に残存するフッ素混合ガスの影響が
無視できなくなるため、次に述べるように残存するフッ
素混合ガスを考慮した調製を行わなければならなくなる
からである。
【0012】すなわち、本発明においては、調製された
フッ素混合ガスは混合容器に保持されて供給されるた
め、この供給によって混合容器内のフッ素混合ガスが少
なくなってきたときでも、混合容器内のフッ素混合ガス
を排気することなく残存させたまま、該混合容器内で新
しいフッ素混合ガスを調製することも可能であり、これ
により残存フッ素混合ガス中のフッ素ガスやバッファガ
スなどを無駄にすることなく有効利用して、経済性の向
上を図ることができる。ここで、このように混合容器内
にフッ素混合ガスを残存させたまま新しいフッ素混合ガ
スを調製する場合としては、上述の場合とは逆にこの残
存するフッ素混合ガスの圧力が0.01MPa以上であ
るのが望ましく、さらに大気圧(0.1013MPa)
以上であればより経済的である。なお、この残存フッ素
混合ガスの圧力は、これが高いほど多くのフッ素混合ガ
スが混合容器内に残存していて経済的であるのだが、高
すぎると新たなフッ素混合ガスを調製するときにフッ素
ガス発生手段からのフッ素ガスが効率的に導入できなく
なるおそれがあるので、現状では実質的に0.2〜0.
3MPa程度が上限とされる。
【0013】ところで、上述のように予め混合容器を真
空引きしてから新たなフッ素混合ガスを調製する場合
や、このように混合容器内にフッ素混合ガスを残存させ
たまま新たにフッ素混合ガスを調製する場合でも、初回
の真空引きした状態での調製から数えて3回目以降に新
たなフッ素混合ガスを調製する場合には、前回の調製時
である2回目の調製と同じ分圧でフッ素ガスおよび希釈
ガスを混合容器に導入することにより、2回目に調製さ
れたフッ素混合ガスと等しいフッ素ガス濃度および圧力
(全圧)のフッ素混合ガスを新たに調製することができ
る。ところが、混合容器内に先に調製されたフッ素混合
ガスの一部を残存させたまま新たにフッ素混合ガスを調
製する場合において、この先の調製が初回の混合容器が
真空引きされた状態からの調製であって、その後に新た
なフッ素混合ガスの調製を行う場合、すなわち初回の次
の2回目に初めてフッ素混合ガスを残存させたまま新た
な調製を行う場合には、初回と同じ分圧でフッ素ガスを
導入し、かつ初回と同じ全圧のフッ素混合ガスを調製し
ようとすると、残存するフッ素混合ガス中のフッ素ガス
により、新たに調製されるフッ素混合ガスと先に調製さ
れたフッ素混合ガスとでフッ素ガス濃度が異なるものと
なってしまう。
【0014】そこで、このような場合において先に調製
されたフッ素混合ガスと新たに調製されるフッ素混合ガ
スとでフッ素ガス濃度を等しくするための方法として
は、一つには、この先にフッ素混合ガスを調製する際に
上記混合容器に導入されるフッ素ガスの分圧と、新たに
フッ素混合ガスを調製する際に導入されるフッ素ガスの
分圧とを同一の分圧とするか、あるいは他の一つとし
て、先に調製されたフッ素混合ガスの全圧と、新たに調
製されるフッ素混合ガスの全圧とを同一の一定値とすれ
ばよい。前者によれば、先に(初回に)調製されたフッ
素混合ガスと新たに(2回目に)調製されたフッ素混合
ガスとの全圧は変わってしまうが、混合容器に導入する
フッ素ガスの分圧は同じでよく、フッ素ガス発生手段か
らのフッ素ガス導入操作を容易にすることができる。こ
れに対して後者によれば、逆に混合容器に導入されるフ
ッ素ガスの分圧は変化させなければならないものの、調
製されたフッ素混合ガスの全圧を等しくすることによ
り、調製ごとのフッ素混合ガスの全圧を一定にして使用
先の供給操作を容易にすることができる。
【0015】また、本発明の供給方法は、例えば半導体
製造プロセスなどで希釈したフッ素ガスを必要とする場
合に適用することも可能であるが、上述した背景を鑑み
れば、上記フッ素混合ガスをエキシマレーザ装置のチャ
ンバーに供給するのに用いて特に好適であり、この場
合、上記チャンバーを真空引きしてガス交換を行う場合
は勿論のこと、上記混合容器内において調製されるフッ
素混合ガスの全圧をこのチャンバーの運転圧力よりも高
い圧力とすることにより、上述のようにエキシマレーザ
装置の運転中でもフッ素混合ガスをその圧力差によりチ
ャンバーに供給して連続的かつ安定した運転を維持する
ことができる。なお、この場合において、後述するよう
に混合容器に保持容器が付設されている場合には、これ
ら混合容器と保持容器の圧力をチャンバーの圧力よりも
高い圧力とする。
【0016】さらに、フッ素混合ガスをエキシマレーザ
装置のチャンバーに供給する場合においては、上記混合
容器内のフッ素混合ガスの量と圧力を、このようにチャ
ンバーが運転圧力にある状態において供給する少なくと
も1回のガス追加工程と、該フッ素混合ガスを、チャン
バー内を真空引きした後に供給する少なくとも1回のガ
ス交換工程とに対応できるようにするか、または2回以
上のガス追加に対応できるようにするのが望ましい。す
なわち、本発明の供給方法では、上記混合容器内のフッ
素混合ガスの1回の調製によって混合容器に保持される
フッ素混合ガスにより、少なくとも1回のチャンバーへ
のガス追加を行った後で、さらに少なくとも1回のチャ
ンバーのガス交換が可能となるように設定されるか、ま
たは2回以上のガス追加が可能となるように設定される
ことが望ましい。また、例えばこのような場合におい
て、1または複数回のチャンバーへのガス追加などによ
り、混合容器内のフッ素混合ガスの圧力が低下し、上記
チャンバーに対し、圧力差によるガス追加ができなくな
る状態となったときでも、このときチャンバーのガス交
換が必要な場合は、上述のようにこのチャンバー内を真
空引きした後に上記フッ素混合ガスを供給して、ガス交
換を行うようにしてもよい。
【0017】さらにまた、本発明の供給方法において
は、上記混合容器に保持容器を付設して、該混合容器に
おいて調製されたフッ素混合ガスをさらにこの保持容器
に導入して保持し、上記使用先に供給することにより、
この保持容器から使用先にフッ素混合ガスを供給してい
る間に、混合容器にフッ素ガスと希釈ガスとを導入して
新たなフッ素混合ガスを調製することができ、連続的な
フッ素ガスの供給を図ることができる。従って、この場
合において、上記保持容器に導入されたフッ素混合ガス
を供給する際には、該保持容器と上記混合容器との間の
バルブを閉じることとなる。
【0018】次に、本発明の供給装置は、フッ素吸蔵物
質を所定の温度に制御することによってフッ素ガスを発
生させるフッ素ガス発生手段と、このフッ素ガスと希釈
ガスとを導入して混合することによりフッ素混合ガスを
調製して保持する混合容器とを備えることを特徴とす
る。従って、本発明の供給装置によれば、フッ素発生手
段としてフッ素吸蔵物質を用いているので、装置全体の
小型化および取扱い易さの向上を図ることができるとと
もに、上記混合容器において適当な濃度および圧力に調
製されて保持されたフッ素混合ガスを上記チャンバー等
の供給先に供給することにより、上記本発明の供給方法
を実施することが可能となる。
【0019】ここで、上記フッ素ガス発生手段において
は、上記フッ素吸蔵物質を保持するフッ素ガス発生容器
と、このフッ素ガス発生容器の周囲に配設される電熱線
等の加熱手段と加熱温度を制御する温度制御手段とを備
えて、上記フッ素ガス発生容器内にはフィンを設けるこ
とにより、上記温度制御手段により外部から加熱する場
合、このフィンを通してフッ素吸蔵物質への伝熱速度の
上昇を図ることができるので、フッ素吸蔵物質の温度制
御を正確かつ速やかに行うことが可能となる。なお、電
熱線等による加熱手段は、発生容器の周囲に配設しても
よいし、発生容器内部に組み込むことも可能である。ま
た、上記加熱手段と温度制御手段にさらに、上記フッ素
ガス発生容器に設けられるバルブ周辺を冷却する冷却手
段を備えれば、フッ素ガス発生の際にフッ素ガス発生容
器に与えられた熱がバルブに伝播するのを抑えることが
できる。さらに、上記混合容器に、該混合容器に導入さ
れた上記フッ素ガスと希釈ガスとの混合を促進する混合
促進手段を備えれば、調製に要する時間の短縮を図ると
ともにフッ素ガス濃度の偏りのないフッ素混合ガスを製
造し、これを供給することが可能となる。
【0020】また、本発明の供給装置においては、上述
のように混合容器に保持容器を付設することにより、保
持容器からフッ素混合ガスを供給している間に混合容器
内に新たなフッ素混合ガスを調製することができる。さ
らに、複数の上記混合容器を用意し、上記フッ素ガスお
よび希釈ガスをこれら混合容器間で選択的に導入可能、
かつ調製された上記フッ素混合ガスを選択的に供給可能
にした場合でも、このうち少なくとも1の混合容器から
フッ素混合ガスを供給している間に他の少なくとも1の
混合容器にフッ素ガスおよび希釈ガスを導入してフッ素
混合ガスを調製しておくことができる。従って、これら
のいずれの場合でも、フッ素混合ガスの調製と供給とを
並行して行うことができて連続的なフッ素ガスの供給を
図ることができる。なお、上記保持容器がそれぞれ付設
された複数の混合容器を備えるようにすることも勿論可
能である。さらにまた、複数の上記フッ素ガス発生手段
を、これらフッ素ガス発生手段間で選択的にフッ素ガス
を上記混合容器に導入可能にした場合には、このうち少
なくとも1のフッ素ガス発生手段において発生したフッ
素ガスを混合容器に導入している間に、他の少なくとも
1のフッ素ガス発生手段でフッ素ガスを発生させて保持
しておくことができるし、発生したフッ素ガスを同時に
混合容器に導入することもでき、さらにこのフッ素ガス
の混合容器への導入も連続的に行うことが可能となる。
【0021】
【発明の実施の形態】図1ないし図4は、本発明の第1
の実施形態のフッ素ガスの供給装置1および該供給装置
1を備えたエキシマレーザ装置を示すものである。ただ
し、エキシマレーザ装置とは関係なしに供給装置1を使
用しても良い。本実施形態の供給装置1は、図1に示す
ようにフッ素ガス発生手段2とこのフッ素ガス発生手段
2のバルブV1にバルブV2を介して接続される混合容
器3とを備えたものであり、この混合容器3はさらにバ
ルブV3を介して上記エキシマレーザ装置のチャンバー
4に接続されている。なお、上記バルブV1とバルブV
2との間および混合容器3とチャンバー4には、それぞ
れ圧力計等の圧力測定手段P1〜P3が備えられてい
る。また、上記混合容器3には、バルブV4および圧力
調整弁5を介して希釈ガスを充填した希釈ガスボンベ6
が接続されており、この希釈ガスボンベ6は、さらに圧
力調整弁7およびバルブV5を介して上記チャンバー4
にも接続されている。一方、上記混合容器3とチャンバ
ー4とは、それぞれバルブV6,V7を介して、真空ポ
ンプ8に接続されていて、混合容器3およびチャンバー
4内のガスがそれぞれ排気可能とされている。
【0022】ここで、上記フッ素発生手段2は、図2お
よび図3に示すように、内部に図示されないフッ素吸蔵
物質を保持するフッ素ガス発生容器11と、このフッ素
ガス発生容器11を保持するホルダ12とから概略構成
されている。上記フッ素ガス発生容器11は、本実施形
態ではモネルメタル等のニッケル合金またはニッケルに
より形成されて、図2に示すように両端が閉塞された円
筒状をなしており、その上端部に上記バルブV1が取り
付けられている。さらにその内周部の下側には複数枚
(本実施形態では8枚)の板状のフィン13が設けられ
ている。なお、ここでは一例として板状のフィンを例示
した。フィン13は、図2および図3に示すように同軸
上に間隔をあけて並べられた円筒状の3つの芯部14の
外周に、周方向に等間隔にとなるように放射状に接合さ
れて取り付けられたものであり、フッ素ガス発生容器1
1の内周面との間に僅かな隙間をあけるようにして緩挿
されて、該フッ素ガス発生容器11の中心線方向(上下
方向)に延びるように内装されている。
【0023】また、上記フッ素吸蔵物質は、本実施形態
では上記特表平5−502981号公報に記載されたK
3NiF7等のK、Ni、Fを主成分とするフルオロニッ
ケル材料であり、この物質は加熱することによってK3
NiF6と1/2F2とに分解してフッ素ガスF2を発生
する。ここで、このフッ素吸蔵物質における上記主成分
K、Ni、Fの合計は90wt%以上であることが望まし
く、これを下回ると、比較的高温に加熱しなければ必要
な量のフッ素ガスを発生することができなくなったり、
発生したフッ素ガスの純度が損なわれたりするおそれが
ある。
【0024】また、上記ホルダ12には、本実施形態に
おける加熱手段として電熱線15,16がそれぞれ張り
巡らされている。さらに、これらの電熱線15,16の
加熱によるフッ素ガス発生容器11内のフッ素吸蔵物質
の温度は、本実施形態における温度制御手段としての温
度コントローラ17によって所定の温度に制御可能とさ
れている。なお、フッ素ガス発生容器11とバルブV1
との接続部およびバルブV1の温度上昇を防止する必要
がある場合は、フッ素ガス発生容器11の上部等に放熱
部を設けたり、冷却用のファンを設置したりして、この
部分を冷却する冷却手段を設けるのが望ましい。
【0025】一方、本実施形態における上記混合容器3
は、ステンレス鋼等により形成されて図4に示すように
縦断面が長円形をなす概略有底蓋円筒状に形成された耐
圧性の容器であり、その上端部には上記各バルブV2,
V3,V4,V6および圧力測定手段P2に接続される
接続端部21が設けられるとともに、混合容器3の内部
には、本実施形態における混合促進手段として、この接
続端部21から該混合容器3の中心線に沿って内挿管2
2が挿入されている。この内挿管22は、下端部が閉止
される一方、混合容器3内に位置する部分の外周部に長
手方向(上記中心軸線方向)に沿って間隔をあけて複数
の貫通孔22aが形成されたものであり、特に本実施形
態ではこれらの貫通孔22aは螺旋状に配置されてい
る。そして、上記フッ素ガス発生手段2から供給された
フッ素ガスおよび希釈ガスボンベ6から供給された希釈
ガスは、この内挿管22を介して混合容器3内に導入さ
れるとともに、該混合容器3内で調製されたフッ素混合
ガスはやはりこの内挿管22を介して上記チャンバー4
に供給される。
【0026】なお、この混合容器3を始め、フッ素ガス
発生手段2の上記フッ素ガス発生容器11や、チャンバ
ー4、およびこれらを接続する接続配管や該配管に設け
られる上記バルブV1〜V7や圧力調整弁5,7など、
フッ素ガスやフッ素混合ガスに晒される各装置部品の内
面の全体または一部には、該装置内面に無電解ニッケル
メッキをした後、これをさらに強制酸化した後に膜厚
0.5μm以上のフッ化層が形成されている。このフッ
化層は、例えば特開平11−92912号公報に記載の
方法で形成されるものであって、すなわち上記装置部品
の内面の金属材料もしくは金属皮膜を、例えば陽極酸化
法により陽極で発生する酸素、または亜酸化窒素、過酸
化窒素、オゾン、あるいはこれらのガスを含有する混合
ガスの少なくとも1種や、硝酸または過酸化水素水含有
溶液などの酸化性物質により強制酸化させた後に、こう
して得られた強制酸化膜をフッ化ガスと反応させること
により形成されるものであり、このフッ化ガスとしては
フッ素、三フッ化塩素、およびフッ化窒素の少なくとも
1種、またはこのようなガスを不活性ガスで希釈したも
のが用いられる。
【0027】また、上記構成のフッ素ガスの供給装置1
によってフッ素ガスが供給される本実施形態のエキシマ
レーザ装置においては、そのチャンバー4と図1におい
て破線で囲った供給装置1部分とが、一体化されるか、
あるいは少なくとも同じ室内に収容されるかしていて、
隣接するように配設されるのが望ましいが、供給装置1
を別室や別棟または他の場所に設置することも可能であ
る。さらに、本実施形態の供給装置1およびエキシマレ
ーザ装置における各バルブV1〜V7や圧力調整弁5,
7の開閉操作は、圧力測定手段P1〜P3における測定
結果等により、以下に説明する本発明のフッ素ガスの供
給方法の実施形態に基づいて、図示されないコンピュー
タ等の制御装置によって自動的に制御することも可能で
ある。
【0028】次に、このように構成された供給装置1お
よび該供給装置1を備えたエキシマレーザ装置を用い
て、このエキシマレーザ装置のチャンバー4に、フッ素
ガスを希釈ガスにより希釈されたフッ素混合ガスとして
供給する場合の本発明の供給方法の実施形態について説
明する。ただし、初期の状態において混合容器3、チャ
ンバー4、およびフッ素ガス発生容器11内は真空引き
されており、また各バルブV1〜V7は閉じられている
ものとする。さらに、説明の中で挙げられる温度や圧
力、濃度等の数値はあくまでも一例であり、本発明がこ
れらに限定されることはない。なお、圧力の単位は絶対
圧で表示した。
【0029】まず初めに、フッ素ガス発生手段2におい
て、その加熱手段としての上記電熱線15,16に通電
することにより、フッ素ガス発生容器11内のフッ素吸
蔵物質を270〜500℃の範囲(例えば350℃)に
加熱して維持し、フッ素ガスを発生させる。このフッ素
ガスの発生圧は、バルブV1を開くことにより圧力測定
手段P1によって測定される。そこで、この発生圧が所
定の圧力(例えば、加熱温度350℃では0.4MPa
程度)に達したなら、そのままバルブV2を開き、その
圧力を圧力測定手段P2により測定しながらフッ素ガス
を上記内挿管22を介して混合容器3内に導入し、所定
の圧力(例えば0.05MPa)に達したところでバル
ブV2を閉じる。
【0030】次いで、バルブV4を開いて、希釈ガスボ
ンベ6から上記希釈ガスを、圧力調整弁5により減圧し
つつ、やはり内挿管22を介して混合容器3内に導入
し、圧力測定手段P2によってその全圧が所定の圧力
(例えば1.00MPa)となったところでバルブV4
を閉じ、そのまま2〜3分間ほど保持する。これによ
り、混合容器3内にはフッ素ガス濃度5.0vol%のフ
ッ素混合ガスが調製されて保持されることとなる。な
お、こうして混合容器3内に保持されるフッ素混合ガス
の圧力は、エキシマレーザ装置の運転状態におけるチャ
ンバー4内の圧力(例えば0.3〜0.4MPa)より
も十分高い圧力とされる。
【0031】次に、こうして調製されたフッ素混合ガス
を、バルブV3を開くことにより、混合容器3から予め
真空引きされたチャンバー4に供給し、圧力測定手段P
3に基づいてチャンバー4内の圧力が所定の圧力に達し
たところでバルブV3を閉じる。続いて、希ガスのみを
チャンバー4に導入する必要がある場合は、図示されな
いボンベ等から希ガスを先に導入した後に、バルブV5
を開いて希釈ガスボンベ6から圧力調整弁7を介して希
釈ガスをチャンバー4に導入し、チャンバー4内のフッ
素ガスをさらに希釈して適当なフッ素ガス濃度および希
ガス濃度に調整するとともに、チャンバー4内の圧力を
上述の運転圧力にする。これにより、当該エキシマレー
ザ装置において、エキシマレーザ発振が可能となる。
【0032】さらに、こうしてエキシマレーザ発振が行
われるに従い、チャンバー4内のフッ素が消費される
と、レーザ特性が低下する。そこで、このようにレーザ
特性の低下が認められた場合には、チャンバー4内の圧
力が上記運転圧力にある状態において、混合容器3から
フッ素混合ガスを、その圧力差によりバルブV3を介し
て必要量ずつ断続的にチャンバー4に供給する(ガス追
加工程)。なお、この必要量を、レーザ特性の復帰状態
によってフィードバック制御するようにしてもよい。
【0033】さらに、こうしてチャンバー4にフッ素混
合ガスの追加を行ううちには、混合容器3内の圧力が低
下してチャンバー4の運転圧力との差がほとんどなくな
り、チャンバー4にフッ素混合ガスを追加するには不十
分な圧力となる。また、レーザ発振によってチャンバー
4内のフッ素が消費するに従い、チャンバー4内におけ
る不純物も増大してしまい、フッ素混合ガスの追加だけ
ではレーザ特性が回復しなくなってしまう。そこで、こ
のような場合には、一旦エキシマレーザ装置の運転を中
断してチャンバー4内を真空引きし、混合容器3内のフ
ッ素混合ガスや希ガス、希釈ガスを再びチャンバー4に
供給する操作を行う(ガス交換工程)。ただし、このガ
ス交換を行う場合には、混合容器3内に残存するフッ素
混合ガスの量(混合容器3の容量と残存するフッ素混合
ガスの圧力との積)が、ガス交換に必要な量よりも大き
くなければならない。
【0034】このガス交換工程においては、まずチャン
バー4に接続される他のバルブV3、V5が閉じられた
状態でバルブV7が開けられ、真空ポンプ8によりチャ
ンバー4内のガスが真空引きされる。その後は、最初に
チャンバー4にフッ素混合ガスを供給する場合と同様、
バルブV7を閉じた後にバルブV3を開けて混合容器3
からフッ素混合ガスを所定の圧力になるまでチャンバー
4に供給し、さらにバルブV3を閉じた後に、希ガスの
みをチャンバー4に供給する必要がある場合は希ガスを
導入し、その後にバルブV4を開けて希釈ガスをチャン
バー4に供給し、チャンバー4内を適当なフッ素ガス濃
度に希釈するとともに適当な希ガス濃度とし、同時に全
圧を上記運転圧力にする。
【0035】一方、こうしてガス追加工程やガス交換工
程を経ることにより、混合容器3内に保持されるフッ素
混合ガスも減少してゆき、このフッ素混合ガスが上述の
ように運転状態におけるチャンバー4には供給不可能な
圧力となったり、ガス交換に必要な量よりも少ない量と
なったりする。そこで、このような場合には、この混合
容器3において新たにフッ素混合ガスを調製することに
なるが、この場合において本実施形態では2つの方法を
選択することができる。
【0036】一つは、混合容器3内を真空引きして残存
するフッ素混合ガスを排気し、改めて新たにフッ素混合
ガスを調製する方法である。この場合には、バルブV
2、V3、V4が閉じられた状態からバルブV6を開い
て、真空ポンプ8によって混合容器3内を真空引きし、
次いでバルブV6を閉じてから、最初にフッ素混合ガス
を調製したときと同じようにバルブV2を開いてフッ素
ガスを混合容器3に導入し、さらに該バルブV2を閉じ
てからバルブV4を開いて希釈ガスを導入し、所定の圧
力およびフッ素ガス濃度のフッ素混合ガスを調製する。
従って、この場合には、混合容器3内に導入されるフッ
素ガスおよび希釈ガスの分圧と調製されたフッ素混合ガ
スの全圧とは、いずれも上記最初にフッ素混合ガスを調
製したときと同じ圧力となる。
【0037】一方、他の一つの方法は、このように混合
容器3を真空引きするのではなく、バルブV2、V3、
V4を閉じた状態からバルブV6を開け、残存するフッ
素混合ガスの一部を抜き出すことにより全圧がある一定
の圧力になったらバルブV6を閉じ、その後バルブV2
を開けてフッ素ガスを混合容器3に導入し、次いでバル
ブV2を閉じてからバルブV4を開けて希釈ガスを導入
することにより、フッ素混合ガスを混合容器3内に残存
させたまま新しいフッ素混合ガスを調製する方法であ
る。すなわち、混合容器3内に残存するフッ素混合ガス
のフッ素ガス濃度は当初調製されたままであり、また残
存フッ素混合ガスの圧力は圧力測定手段P2によって測
定可能であるから、これらにより残存フッ素混合ガス中
のフッ素ガスの分圧、すなわち残存フッ素ガス量を知る
ことができ、これに応じて新たに導入するフッ素ガスお
よび希釈ガスの分圧を適当に設定することにより、最初
に調製されたフッ素混合ガスと等しいフッ素ガス濃度の
フッ素混合ガスを調製することができるのである。
【0038】ところで、この他の一つの方法では混合容
器3内にフッ素混合ガスが残存しているのであるから、
混合容器3を真空引きした後にフッ素混合ガスを調製す
るときの初回に対して、その次の2回目にこの方法を採
る場合において、初回と同じ分圧でフッ素ガスを導入
し、かつ初回と同じ全圧のフッ素混合ガスを調製しよう
とすると、残存するフッ素混合ガス中のフッ素ガスによ
り、新たに調製されるフッ素混合ガスと先に調製された
フッ素混合ガスとでフッ素ガス濃度が異なるものとなっ
てしまう。そこで、この2回目に上記他の一つの方法を
採る場合において、上述のように初回と等しいフッ素ガ
ス濃度のフッ素混合ガスを調製するのに、本実施形態で
はさらに2つの方法を選択することができる。すなわ
ち、一つは、上記初回に混合容器3に導入されたフッ素
ガスの分圧と、2回目に混合容器3に導入されるフッ素
ガスの分圧とを同一の一定値とし、調製されるフッ素混
合ガスの全圧を初回と2回目とで異なる圧力とすること
により、該フッ素混合ガスにおけるフッ素ガス濃度を同
一の一定値とする方法であり、また他の一つは、逆に初
回と2回目とで導入されるフッ素ガスの分圧を異なる圧
力として、調製されるフッ素混合ガスの全圧を初回と2
回目とで同一の一定値とする方法である。
【0039】ここで、次表1は、このように混合容器3
に新たにフッ素混合ガスを調製するに際して、上述のよ
うに混合容器3内を一旦真空引きしてから新たにフッ素
混合ガスを調製する場合(CASE1)と、混合容器3
内にフッ素混合ガスを残存させたまま新たにフッ素混合
ガスを調製する場合のうち、混合容器3に導入されるフ
ッ素ガスの分圧を一定とする場合(CASE2)と、調
製されたフッ素混合ガスの全圧を一定とする場合(CA
SE3)とにおいて、最初に真空引きされた混合容器3
にフッ素混合ガスを調製した初回と新たにフッ素混合ガ
スを調製する2回目とで、フッ素ガス濃度が5.0vol
%で等しくなるように、かつ2回目に調整されたフッ素
混合ガスの全圧が1.00MPaとなるようにしたとき
の、初回と2回目とにおける調製前の混合容器3内の残
存フッ素混合ガスの全圧と、調製時に導入されるフッ素
ガスおよび希釈ガスの分圧と、調製されたフッ素混合ガ
スの圧力(全圧)とを示すものである。なお、CASE
2,3において2回目の調製の際には0.10MPaの
フッ素混合ガスが残存しているものとする。
【0040】
【表1】
【0041】しかるに、フッ素混合ガスの調製ごとに予
め混合容器3内を真空引きするCASE1においては、
初回と2回目とで導入されるフッ素ガスおよび希釈ガス
の分圧は同一値であり、調製されたフッ素混合ガスの全
圧も同一値となる。これに対して混合容器3内に初回の
フッ素混合ガスを残存させたまま新たに調製を行う場合
のうち、初回と2回目とで混合容器3に導入されるフッ
素ガスの分圧を0.045MPaと一定圧力としたCA
SE2では、混合容器3に残存するフッ素混合ガスのフ
ッ素ガス濃度も5.0vol%であるので、これと新たに
導入されるフッ素ガスとからフッ素ガス濃度5.0vol
%のフッ素混合ガスを調製するには、初回と2回目とで
希釈ガスも同一の分圧で導入しなければならず、結果的
に残存するフッ素混合ガスの圧力分だけ2回目に調製さ
れたフッ素混合ガスの全圧は初回よりも高くなる。
【0042】一方、同じくフッ素混合ガスを残存させた
まま新たにフッ素混合ガスの調製を行う場合のうち、初
回と2回目とで調製されるフッ素混合ガスの全圧を一定
とするCASE3では、フッ素ガス濃度が5.0vol%
と一定となることから、残存するフッ素混合ガスの分だ
け新たに導入されるフッ素ガスおよび希釈ガスの分圧は
小さくなる。なお、CASE1〜3のいずれにおいて
も、それぞれ同じ条件で3回目以降の新たなフッ素混合
ガスの調製を行う場合には、導入されるフッ素ガスおよ
び希釈ガスの分圧は2回目と同じとなる。また、このと
きにはCASE2においても全圧が高くなることはな
い。
【0043】このように、本実施形態のフッ素ガスの供
給方法では、まずフッ素ガス発生手段2においてフッ素
吸蔵物質を加熱する加熱手段(電熱線15,16)およ
び温度制御手段(温度コントローラ17)によって所定
の温度に制御することにより低圧のフッ素ガスを発生さ
せており、重量の大きいボンベに充填された高圧のフッ
素ガスを取り扱うのに比べ、安全性が高くて取扱いも容
易である。そして、本実施形態では、このフッ素ガスと
希釈ガスとを混合容器3に導入して混合することにより
フッ素混合ガスを調製して保持し、この混合容器3から
フッ素ガスを上記フッ素混合ガスとして供給しているた
め、導入されるフッ素ガスの分圧に応じてこのフッ素混
合ガスを所定のフッ素ガス濃度に正確かつ再現性よく調
製することができるとともに、このフッ素ガス濃度に偏
りが生じるのを防いで一定濃度のフッ素混合ガスを安定
して供給することができ、さらに低圧のフッ素ガスを希
釈ガスの圧力により高圧のフッ素混合ガスとして、循環
装置等を要することなく、その圧力差により供給するこ
とが可能となる。
【0044】ここで、この混合容器3にフッ素混合ガス
を調製する場合において、上記CASE1のように一旦
混合容器3を真空引きした後に改めてフッ素混合ガスを
調製し直す場合には、初回や2回目を問わずフッ素ガス
や希釈ガスの圧力などの条件を一定とすることができ、
操作がきわめて容易となる。ただし、この場合には、混
合容器3内の圧力が0.01MPa未満となるまで真空
引きすることが望ましく、これ以上の圧力で混合容器3
内にフッ素混合ガスが残存していると、新たに調製され
たフッ素混合ガスの圧力が先の調製時の圧力と異なる大
きさとなって、全く同じ条件で調製を行うことができな
くなるおそれがある。
【0045】また、これに対して上記CASE2、3の
ように先に調製されたフッ素混合ガスを混合容器3に残
存させたまま次のフッ素混合ガスを新たに調製するよう
にした場合には、この残存フッ素混合ガス中のフッ素ガ
スや希釈ガスを無駄に排気することがなくなり、経済的
である。しかも、このうちCASE2のように導入する
フッ素ガスの圧力を一定とする場合には、このフッ素ガ
スの導入操作を一定の条件として容易に行うことができ
る一方、CASE3のように調製されるフッ素混合ガス
の全圧を一定とする場合には、調製後のフッ素混合ガス
の圧力(全圧)が常に一定の条件となるため、混合容器
3から使用先へのフッ素混合ガスの供給操作を安定した
ものとすることができる。
【0046】ただし、逆にCASE2の場合には調製後
のフッ素混合ガスの全圧が変わったり、またCASE3
の場合には新たに導入するフッ素ガスの圧力を変えたり
しなければならないため、CASE1の場合に比べては
操作が煩雑となることは避けられない。そこで、残存す
るフッ素混合ガスを排気する場合の経済性と操作が煩雑
化することによる経済性とを考慮すると、このように先
のフッ素混合ガスを残存させたまま新たなフッ素混合ガ
スを調製するには、残存するフッ素混合ガスの圧力が
0.01MPa以上であることが望ましく、これが大気
圧以上であれば一層望ましい。
【0047】なお、上記の説明では、CASE1の初回
および2回目やCASE2、3の初回のように混合容器
3を真空引きした後にフッ素混合ガスを調製する場合
に、まず真空からフッ素ガスを所定の圧力で導入し、次
に希釈ガスを導入するようにしているが、この圧力を測
定するための圧力測定手段P1〜P3は、特に真空状態
の近傍ではその精度が損なわれ易いため、このような順
序でフッ素ガスと希釈ガスとを導入するとフッ素ガスの
圧力に誤差が生じるおそれがある。そこで、そのような
場合には、真空引きされた混合容器3にまず一旦希釈ガ
スを適当な圧力(フッ素ガスの発生圧を越えない圧力。
例えば0.10MPa)で導入し、次いでフッ素ガスを
所定の分圧で導入した後、残りの希釈ガスを導入するよ
うにすればよい。なお、CASE2、3の2回目以降で
は、混合容器3内にフッ素混合ガスが残存しているた
め、このような操作を行う必要はない。
【0048】さらに、このような供給方法によってエキ
シマレーザ装置のチャンバー4にフッ素ガス(フッ素混
合ガス)を供給する場合においては、上述のように混合
容器3で希釈ガスを混合することによって低圧のフッ素
ガスを高圧のフッ素混合ガスに調製できるため、このフ
ッ素混合ガスの圧力をチャンバー4の運転圧力よりも高
い圧力とすることにより、上記ガス追加工程としてエキ
シマレーザ装置が運転中でもその圧力差によってフッ素
混合ガスをチャンバー4に供給することができ、フッ素
ガスの消費によって低下したレーザ特性を復帰させて安
定したレーザ発振を連続させることが可能となる。しか
も、このフッ素混合ガスは、混合容器3で保持されるこ
とによって予めフッ素ガスが均一に分散されたものであ
るから、チャンバー4内に供給されてもフッ素ガス濃度
に偏りが生じるのを抑えることができ、レーザ特性への
悪影響はほとんどない。
【0049】また、このように混合容器3内に調製され
るフッ素混合ガスの圧力をチャンバー4の運転圧力より
高くする場合には、少なくとも1回(望ましくは複数
回)の上記ガス追加工程に加えて、上記実施形態のよう
にエキシマレーザ装置の運転を一旦中断してチャンバー
4を真空引きした後にフッ素混合ガスを供給するガス交
換工程を少なくとも1回行うようにすることが効率的で
ある。言い換えれば、混合容器3に調製されるフッ素混
合ガスの量(混合容器3の容量と調製されたフッ素混合
ガスの全圧との積)が、1回のガス追加工程においてチ
ャンバー4に追加されるフッ素混合ガスの量と1回のガ
ス交換工程に必要なフッ素混合ガスの量との和よりも大
きくなるように設定されるか、または2回以上のガス追
加工程においてチャンバー4に追加されるフッ素混合ガ
スの量以上になるように設定されるのが望ましい。
【0050】なお、これらガス追加工程とガス交換工程
とをどのような順序でそれぞれ何回行うかは、上記混合
容器3におけるフッ素混合ガスの調製量やチャンバー4
におけるフッ素ガスの消費量、あるいはこのフッ素ガス
の消費に伴う不純物の発生によるガス交換のタイミング
などにより、適宜に設定される。例えば、混合容器3の
調製量が十分大きければ、調製後にガス交換を行った後
にチャンバー4内でのフッ素ガスの消費に合わせて複数
回のガス追加を行い、さらに再度ガス交換を行うような
ことも可能であるし、逆に調製量が少なくてガス追加1
回分とガス交換1回分程度しかなければ、先にガス交換
をしては圧力が不十分となって後にガス追加ができなく
なるため、初めにガス追加を行ってからガス交換を行う
という順序にならざるを得ない。また、不純物の発生に
よりガス追加を行ってもレーザ特性が回復しなくなった
場合には、ガス交換工程に移行せざるを得ない。
【0051】さらにまた、このようなガス追加やガス交
換によって混合容器3内に保持されたフッ素混合ガスの
圧力が低下してチャンバー4の運転圧力との差がほとん
どなくなった場合、これ以降のガスの追加は不可能とな
るため、混合容器3に新たにフッ素混合ガスを調製する
には、上記CASE1のように混合容器3を真空引きし
て残存するフッ素混合ガスを排気したり、あるいは上記
CASE2、3のようにフッ素混合ガスを残存させたま
まフッ素ガスおよび希釈ガスを導入してフッ素混合ガス
を調製することとなるが、その一方で、この場合におい
て残存するフッ素混合ガスの量が上述のようにチャンバ
ー4のガス交換に十分な量であるなら、該チャンバー4
を真空引きした後に、この残存するフッ素混合ガスを圧
力差によりチャンバー4に供給してガス交換を行うこと
も可能である。
【0052】従って、このように混合容器3内のフッ素
混合ガスの圧力がチャンバー4の運転圧力と等しい状態
でその量がガス交換に十分であるなら、この状態となっ
た時点で、例えばレーザ特性の状態等を考慮して、ガス
交換を行うか、新たなフッ素混合ガスを調製するかを判
断すればよい。ただし、より厳密には、混合容器3から
運転状態にあるチャンバー4にフッ素混合ガスを供給す
るには、混合容器3の圧力とチャンバー4の圧力にある
程度の差があることが必要となることから、フッ素混合
ガスの混合容器3からチャンバー4への供給はチャンバ
ー4の運転圧力よりも若干高い圧力で不可能となるの
で、この判断は、混合容器3のフッ素混合ガスの圧力が
チャンバー4の運転圧力よりも例えば0.01〜0.0
5MPa程度かそれ以上高い状態で下されるのが望まし
い。
【0053】一方、本実施形態のフッ素ガスの供給装置
1においては、上述のようにフッ素ガス発生手段2がフ
ッ素吸蔵物質を加熱手段(電熱線15,16)と温度制
御手段(温度コントローラ17)により所定の温度に制
御することによってフッ素ガスを発生するものであり、
必要なときに必要分だけフッ素ガスを発生させることが
できて、常に不純物の少ないフッ素ガスを供給すること
ができる。しかも、こうして発生した低圧のフッ素ガス
を混合容器3において希釈ガスと混合することにより昇
圧するので、高圧のフッ素混合ガスボンベの代替として
混合容器3が使用できる状態となり、その圧力によって
上記チャンバー4等に供給しているので、高圧のフッ素
ガスボンベや供給のための循環装置を要することがな
く、供給装置1の小型化や取扱い性の向上を図ることが
でき、上述した実施形態の供給方法を確実に執り行うこ
とが可能となる。
【0054】また、本実施形態では、上記混合容器3
に、長手方向に間隔を開けて複数の貫通孔22aが穿設
された内挿管22が混合促進手段として挿入されてい
て、上記フッ素ガス発生手段2からバルブV2を介して
導入されるフッ素ガスや希釈ガスボンベ6から圧力調製
弁5およびバルブV4を介して導入される希釈ガスは、
この内挿管22を通って上記貫通孔22aから混合容器
3内に噴出させられる。このため、これらフッ素ガスお
よび希釈ガスを満遍無く均一に混合容器3内に導入して
速やかに混合し、調製に要する時間の短縮を図るととも
に、調製されたフッ素混合ガスのフッ素ガス濃度に偏り
が生じるのをより確実に防ぐことができる。なお、本実
施形態では1本の上記内挿管22が混合容器3に挿入さ
れていて、フッ素ガスと希釈ガスとの両方をこの内挿管
22から導入するようにしているが、例えば2本の内挿
管22,22を挿入しておいてこれらフッ素ガスと希釈
ガスとを別々に導入するようにしてもよい。また、本実
施形態では調製されたフッ素混合ガスもこの内挿管22
を通って供給されたり真空引きされたりして排出される
こととなるが、排出用には別の管を設けるようにしても
よい。
【0055】一方、本実施形態では、このように上記混
合促進手段として貫通孔22aが形成された内挿管22
を混合容器3内にその中心線に沿って挿入しているが、
このような混合容器3内のガスの混合を促進する手段と
しては、例えば上記実施形態のような内挿管を中心線に
交差するように十字に混合容器3内に設けたりしてもよ
く、また内挿管以外にも、例えば混合容器3内に邪魔板
を設けて導入されるガスを攪拌するようにしたり、ある
いは混合容器3内へのガスの導入孔をスプレーノズル状
に形成したりしてもよい。ただし、本実施形態のような
内挿管22を挿入する手段が簡便な方法の一つではあ
る。なお、混合容器3の材質についても、本発明が上述
のものに限定されることはない。
【0056】さらに、本実施形態の上記フッ素ガス発生
手段2においては、上記フッ素吸蔵物質を保持したフッ
素ガス発生容器11がホルダ12の内周部に保持される
とともに、このホルダ12の内周部には加熱手段として
上記電熱線15,16が張り巡らされている。そして、
フッ素ガス発生容器11の内部にはフィン13が設けら
れていて、上記フッ素吸蔵物質はこのフィン13が設け
られた部分に充填されているので、電熱線15,16か
ら発せられた熱を、フッ素ガス発生容器11からこのフ
ィン13を介して効率的にフッ素吸蔵物質に与えること
ができ、これにより正確かつ速やかなフッ素吸蔵物質の
温度制御を行うことが可能となって、所定の圧力のフッ
素ガスを確実に発生させることができる。しかも、この
フィン13は円筒状の芯部14の周りに放射状に取り付
けられているので、フッ素ガス発生容器11内の中央部
にはある程度の空間が該フッ素ガス発生容器11の中心
線方向に沿って画成されることとなり、フッ素ガス発生
容器11の底部で発生したフッ素ガスも、この空間を通
して確実かつ速やかにバルブV1に向けて上昇させるこ
とができる。なお、ここでは一例として板状のフィンを
示したが、この目的には種々の形状のものが使用できる
ので、フィンの形状は本実施形態に限定されるものでは
ない。ただし、板状のフィンが簡便である。
【0057】さらにまた、本実施形態では、フッ素ガス
またはフッ素混合ガスに晒される装置部品の内面の全体
または少なくとも一部に前記のフッ化層が形成されてお
り、このフッ化層によってこれら装置内面の耐食性を向
上させてフッ素ガスとの反応による腐食を防止すること
ができ、装置部品の寿命の延長を図って、引いては装置
全体の寿命を延長させることができる。また、その一方
で、このように装置部品の腐食が防がれることにより、
混合容器3に導入されるフッ素ガスやチャンバー4に供
給されるフッ素混合ガスに不純物が発生するのも抑制す
ることができ、これにより上記エキシマレーザ装置にお
いてさらに安定したレーザ出力の維持を図ったりするこ
とが可能となる。
【0058】さらに、このような供給装置1を備えた上
記実施形態のエキシマレーザ装置においては、上述のよ
うに供給装置1を小型化することができるのに伴い、こ
の供給装置1とエキシマレーザ装置のチャンバー4と
を、一体化したり、別体であっても例えば同じ室内に配
置したりして、隣接して配設することができるので、こ
れによりエキシマレーザ装置の付帯設備の小型化を図る
ことができて、その取扱いを容易としたり、設置スペー
スの縮小を図ったりすることができる。なお、本実施形
態ではこのようにフッ素ガスの供給装置1をエキシマレ
ーザ装置のチャンバー4と隣接して配設しているが、希
釈ガスボンベ6や真空ポンプ8などはこれと別体とし
て、別室や別棟に配設するようにしてもよいし、供給装
置1自身を別室や別棟、その他の場所に配設するように
しても良い。
【0059】次に、図5および図6は、それぞれ本発明
の第2、第3の実施形態のフッ素ガスの供給装置31,
41および該供給装置31,41を備えたエキシマレー
ザ装置を示すものであり、図1、図2、図3、および図
4に示した第1の実施形態と共通する要素には同一の符
号を配してある。しかるに、まず図5に示す第2の実施
形態においては、混合容器3に圧力測定手段P4を備え
た保持容器32が付設されていて、混合容器3において
調製されたフッ素混合ガスを、この保持容器32に導入
して一旦保持可能とされていることを特徴とする。すな
わち、本実施形態においては、第1の実施形態の混合容
器3とバルブV3との間に上記保持容器32が設けられ
ており、この保持容器32と混合容器3との間には、さ
らにバルブV11が設けられている。なお、この保持容
器32の材質や形状は適当なものを選べば良いが、本実
施形態では混合容器3と同材質、同形状に形成されたも
のであり、その容量は混合容器3よりも小さく設定する
ことが望ましく、本実施形態でもそのように設定されて
いる。
【0060】このように構成された第2の実施形態の供
給装置31においては、混合容器3にフッ素ガスと希釈
ガスとを導入してフッ素混合ガスを調製した後、バルブ
V3を閉じたまま上記バルブV11を開けてこのフッ素
混合ガスを保持容器32に導入し、圧力測定手段P4に
より測定される圧力が所定の圧力に達したところでバル
ブV11を閉じることにより、上記混合容器3において
調製されたフッ素混合ガスを、そのフッ素ガス濃度のま
ま上記所定の圧力で保持容器32に一旦保持することが
できる。さらに、こうして保持容器32に保持されたフ
ッ素混合ガスは、その上記所定の圧力がチャンバー4の
運転圧力よりも高く設定されていれば、バルブV11を
閉じた状態で運転中のチャンバー4に供給することがで
きて、ガス追加工程を行うことができ、またこのガス追
加工程などによってその圧力とチャンバー4の運転圧力
との差がほとんどなくなった場合でも、残存するフッ素
混合ガスの量がチャンバー4のガス交換に必要な量より
も多ければ、チャンバー4を真空引きした後にバルブV
3を開くことによってガス交換工程を行うことができ
る。さらに、保持容器32内の残存する混合ガスの量
が、チャンバー4のガス交換に必要な量に対して不足し
ているときでも、混合容器3と保持容器32内の混合ガ
スの合計量が、チャンバー4のガス交換に必要な量に達
している場合は、混合容器3と保持容器32の両方のガ
スをチャンバー4のガス交換に使用してもよい。
【0061】そして、その一方で本実施形態によれば、
このように保持容器32からチャンバー4にフッ素混合
ガスの供給が行われている間は、上記混合容器3はバル
ブV11を閉じておくことによって保持容器32とは断
絶された状態となるので、この間に混合容器3内に新た
なフッ素混合ガスを調製して保持することができ、こう
して調製された新たなフッ素混合ガスを、バルブV3が
閉じている状態でバルブV11を開くことにより保持容
器32に導入した後、バルブV11を閉じて、その後バ
ルブV3を開くことにより、速やかにチャンバー4への
供給を行うことができる。このため、保持容器32に保
持されたフッ素混合ガスが少なくなっても、短時間でチ
ャンバー4へのフッ素混合ガスの供給を続行可能な状態
とすることができ、例えばチャンバー4でのフッ素ガス
の消費が著しい場合であっても、フッ素混合ガスの調製
のためにエキシマレーザ装置の運転を中断したりするこ
となく、連続的な運転を可能とすることができる。
【0062】また、図6に示す第3の実施形態の供給装
置41においては、それぞれ圧力測定手段P2を備えた
複数(本実施形態では2つ)の混合容器3,3がバルブ
V2、V4、V6とバルブV3との間に並列に設けられ
ており、さらに各混合容器3とバルブV2,V4,V6
との間にはバルブV21が、またバルブV3との間には
バルブV22が、これら混合容器3,3同士の間でやは
り並列に接続されている。そして、本実施形態では、こ
れらのバルブV21,V21およびバルブV22,V2
2を適宜開閉することにより、フッ素ガス発生手段2か
らのフッ素ガスおよび希釈ガスボンベ6からの希釈ガス
を、これらの混合容器3,3間で選択的に導入可能とさ
れており、かつこうして導入されたフッ素ガスと希釈ガ
スとを混合して調製したフッ素混合ガスを、やはりこれ
らの混合容器3,3間で選択的に上記チャンバー4に供
給可能とされている。
【0063】従って、この第3の実施形態によれば、一
方の混合容器3から、そのバルブV21を閉じた状態で
バルブV22を開くことにより、チャンバー4にフッ素
混合ガスを供給している間に、他方の混合容器3におい
ては、逆にそのバルブV22を閉じた状態でバルブV2
1を開くことにより、フッ素ガスと希釈ガスとを導入し
てフッ素混合ガスを調製、保持しておくことができ、上
記一方の混合容器3のフッ素混合ガスの圧力が小さくな
ったときには、バルブV21,V21およびバルブV2
2,V22の開閉をそれぞれ切り換えることにより、他
方の混合容器3に保持されたフッ素混合ガスを供給する
ことが可能となる。このため、この第3の実施形態の供
給装置41においても、エキシマレーザ装置のチャンバ
ー4等へのフッ素混合ガスの供給を中断することなく連
続して行うことができ、しかもこの第3の実施形態で
は、このようにバルブV21,V22の切り換えによっ
て即座に他方の混合容器3のフッ素混合ガスを供給可能
となるので、より一層連続的な供給を促すことができ
る。
【0064】さらにこの第3の実施形態においては、上
記フッ素ガス発生手段2についても、複数(本実施形態
では混合容器3と同数の2つ)のフッ素ガス発生手段
2,2が互いに並列に設けられており、それぞれのフッ
素ガス発生手段2,2に備えられたバルブV1,V1を
適宜開閉することにより、これらフッ素ガス発生手段
2,2間でも、発生したフッ素ガスを選択的に混合容器
3,3に導入可能とされている。従って、例えば一方の
フッ素ガス発生手段2において、そのフッ素ガス発生容
器11内のフッ素吸蔵物質に吸蔵されたフッ素がフッ素
ガスの発生によって減少し、十分な発生圧が得られなく
なったりした場合には、上記バルブV1,V1を切り換
えることによって他方のフッ素ガス発生手段2から発生
したフッ素ガスを混合容器3,3に導入することが可能
であり、またその間に、上記一方のフッ素ガス発生手段
2のフッ素ガス発生容器11を十分にフッ素を吸蔵した
フッ素吸蔵物質が充填されたものに交換することが可能
であるので、この第3の実施形態によれば、混合容器
3,3へのフッ素ガスの導入に関しても連続性を維持す
ることができ、これによりフッ素混合ガスのチャンバー
4等への供給をさらに確実に連続させることが可能とな
る。
【0065】なお、この第3の実施形態の供給装置41
では、上述のようにそれぞれ2つずつのフッ素ガス発生
手段2,2と混合容器3,3とが備えられているが、こ
れらのいずれか一方だけを複数としても、それぞれによ
る効果を得ることはできる。また、この第3の実施形態
において複数設けられた混合容器3,3のそれぞれ、ま
たは一部に、第2の実施形態のような保持容器32を付
設するようにしてもよく、この場合にはさらに一層の連
続的なフッ素混合ガスの供給を図ることができる。
【0066】一方、上記第1〜第3の実施形態において
は、調製されたフッ素混合ガスをエキシマレーザ装置の
チャンバー4に供給する場合について説明しているが、
本発明はこの他にも、例えば半導体製造プロセスで、C
VD装置またはエッチング装置等のクリーニングガス
用、あるいはエッチングガス用等にフッ素ガスを使用す
る場合や、一般工業用あるいは化学用等の分野でフッ素
化剤としてフッ素ガスを使用する場合等、種々の目的で
フッ素ガスを使用する場合にもフッ素ガスの供給に適用
することが可能である。このようなエキシマレーザ装置
に適用する場合も含めたより広範な用途に適用する場合
には、上記混合容器3において調製されるフッ素混合ガ
スは、そのフッ素ガス濃度が0.5〜50vol%、調製
時の全圧が0.5〜5.0MPaの範囲内に設定される
のが望ましい。ただし、エキシマレーザ装置に適用する
場合に混合容器3において調製されるフッ素混合ガス
は、そのフッ素ガス濃度が0.5〜20vol%、調製時
の全圧が0.5〜1.0MPa程度の範囲内であること
が望ましい場合が多い。
【0067】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のフッ素ガ
スの供給方法および供給装置によれば、フッ素吸蔵物質
を温度制御して発生したフッ素ガスを、所定の圧力およ
びフッ素ガス濃度のフッ素混合ガスに調製することによ
り、エキシマレーザ装置のチャンバー等のガス交換時は
勿論、運転中にガスを追加する場合などでも、必要な量
のフッ素ガスを精度よく安定して、しかも均一な濃度
で、フッ素混合ガスとしてその圧力により供給すること
ができる。また、他の用途にフッ素混合ガスを使用する
場合でも、小型で簡便な装置として使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態のフッ素ガスの供給
装置1および該供給装置1を備えたエキシマレーザ装置
を示す図である。
【図2】 図1に示す第1の実施形態のフッ素ガス発生
手段2を示す断面図である。
【図3】 図2におけるZZ断面図である。
【図4】 図1に示す実施形態の混合容器3を示す断面
図である。
【図5】 本発明の第2の実施形態のフッ素ガスの供給
装置31および該供給装置31を備えたエキシマレーザ
装置を示す図である。
【図6】 本発明の第3の実施形態のフッ素ガスの供給
装置41および該供給装置41を備えたエキシマレーザ
装置を示す図である。
【符号の説明】
1,31,41 フッ素ガスの供給装置 2 フッ素ガス発生手段 3 混合容器 4 エキシマレーザチャンバー 5,7 圧力調整弁 6 希釈ガスボンベ 8 真空ポンプ 11 フッ素ガス発生容器 12 ホルダ 13 フィン 15,16 電熱線(加熱手段) 17 温度コントローラ(温度制御手段) 22 内挿管 32 保持容器 V1〜V7,V11,V21,V22 バルブ P1〜P4 圧力計等の圧力測定手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 星野 恭之 神奈川県川崎市川崎区扇町5−1 昭和電 工株式会社川崎工場内 (72)発明者 酒井 雄二 神奈川県川崎市川崎区扇町5−1 昭和電 工株式会社川崎工場内 (72)発明者 中川 俊三 神奈川県川崎市川崎区扇町5−1 昭和電 工株式会社川崎工場内 Fターム(参考) 5F071 AA06 BB05 JJ10

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フッ素吸蔵物質を所定の温度に制御する
    フッ素ガス発生手段によってフッ素ガスを発生させ、こ
    のフッ素ガスを混合容器に導入するとともに、この混合
    容器に希釈ガスを導入して上記フッ素ガスと混合するこ
    とにより、所定の圧力およびフッ素ガス濃度のフッ素混
    合ガスを調製して該混合容器に保持し、このフッ素混合
    ガスをその圧力より低い圧力の使用先に供給することを
    特徴とするフッ素ガスの供給方法。
  2. 【請求項2】 予め上記混合容器内を真空引きした後に
    フッ素混合ガスを調製することを特徴とする請求項1に
    記載のフッ素ガスの供給方法。
  3. 【請求項3】 予め上記混合容器内を真空引きした後
    に、まず希釈ガスを一定分圧まで導入し、次いでフッ素
    ガスを導入し、しかる後希釈ガスを追加してフッ素混合
    ガスを調製することを特徴とする請求項2に記載のフッ
    素ガスの供給方法。
  4. 【請求項4】 上記混合容器内の圧力を、0.01MP
    a未満に真空引きすることを特徴とする請求項2または
    請求項3に記載のフッ素ガスの供給方法。
  5. 【請求項5】 先に調製されたフッ素混合ガスの一部を
    上記混合容器内に残存させたまま、新たに該混合容器内
    でフッ素混合ガスを調製することを特徴とする請求項1
    に記載のフッ素ガスの供給方法。
  6. 【請求項6】 上記混合容器内に残存するフッ素混合ガ
    スの圧力を0.01MPa以上とすることを特徴とする
    請求項5に記載のフッ素ガスの供給方法。
  7. 【請求項7】 上記混合容器内に残存するフッ素混合ガ
    スの圧力を大気圧以上とすることを特徴とする請求項5
    に記載のフッ素ガスの供給方法。
  8. 【請求項8】 先にフッ素混合ガスを調製する際に上記
    混合容器に導入されるフッ素ガスの分圧と、新たにフッ
    素混合ガスを調製する際に導入されるフッ素ガスの分圧
    とを同一とすることを特徴とする請求項5ないし請求項
    7のいずれかに記載のフッ素ガスの供給方法。
  9. 【請求項9】 先に調製されたフッ素混合ガスの全圧
    と、新たに調製されるフッ素混合ガスの全圧とを同一と
    することを特徴とする請求項5ないし請求項7のいずれ
    かに記載のフッ素ガスの供給方法。
  10. 【請求項10】 上記フッ素混合ガスをエキシマレーザ
    チャンバーに供給する請求項1ないし請求項9のいずれ
    かに記載のフッ素ガスの供給方法であって、上記混合容
    器内において調製されるフッ素混合ガスの圧力を上記エ
    キシマレーザチャンバーの運転圧力よりも高い圧力とす
    ることを特徴とするフッ素ガスの供給方法。
  11. 【請求項11】 上記混合容器内に調製するフッ素混合
    ガスの量を、上記エキシマレーザチャンバーが運転圧力
    にある状態でガス追加工程の少なくとも1回に必要とさ
    れる供給量と、上記エキシマレーザチャンバー内を真空
    引きした後に行うガス交換工程の少なくとも1回に必要
    とする供給量の合計量以上とすることを特徴とする請求
    項10に記載のフッ素ガスの供給方法。
  12. 【請求項12】 上記混合容器内に調製するフッ素混合
    ガスの量を、上記エキシマレーザチャンバーが運転圧力
    にある状態でガス追加工程の少なくとも2回に必要とさ
    れる供給量以上とすることを特徴とする請求項10に記
    載のフッ素ガスの供給方法。
  13. 【請求項13】 上記フッ素混合ガスをエキシマレーザ
    チャンバーに供給する請求項1ないし請求項12のいず
    れかに記載のフッ素ガスの供給方法であって、上記混合
    容器内のフッ素混合ガスを、その圧力が上記エキシマレ
    ーザチャンバーの運転圧力以下にある状態において、該
    エキシマレーザチャンバー内を真空引きした後に供給で
    きる量にすることを特徴とするフッ素ガスの供給方法。
  14. 【請求項14】 上記混合容器には保持容器が付設され
    ており、該混合容器において調製されたフッ素混合ガス
    をさらにこの保持容器に導入して保持し、上記使用先よ
    り高い圧力で使用先に供給することを特徴とする請求項
    1ないし請求項13のいずれかに記載のフッ素ガスの供
    給方法。
  15. 【請求項15】 上記保持容器に導入されたフッ素混合
    ガスを供給する際には該保持容器と上記混合容器との間
    のバルブを閉じることを特徴とする請求項14に記載の
    フッ素ガスの供給方法。
  16. 【請求項16】 フッ素吸蔵物質を所定の温度に制御す
    ることによってフッ素ガスを発生させるフッ素ガス発生
    手段と、このフッ素ガスと希釈ガスとを導入して混合す
    ることにより所定の圧力およびフッ素ガス濃度のフッ素
    混合ガスを調製して保持する混合容器とを備えることを
    特徴とするフッ素ガスの供給装置。
  17. 【請求項17】 上記フッ素ガス発生手段は、上記フッ
    素吸蔵物質を保持するフッ素ガス発生容器と、このフッ
    素ガス発生容器を加熱する加熱手段および加熱温度を制
    御する温度制御手段とを備えており、上記フッ素ガス発
    生容器内にはフィンが設けられていることを特徴とする
    請求項16に記載のフッ素ガスの供給装置。
  18. 【請求項18】 上記フッ素ガス発生手段は、上記フッ
    素吸蔵物質を保持するフッ素ガス発生容器と、このフッ
    素ガス発生容器を加熱する加熱手段および加熱温度を制
    御する温度制御手段とを備えており、この温度制御手段
    はさらに、上記フッ素ガス発生容器に設けられるバルブ
    周辺を冷却する冷却手段を備えていることを特徴とする
    請求項16または請求項17に記載のフッ素ガスの供給
    装置。
  19. 【請求項19】 上記混合容器には、該混合容器に導入
    された上記フッ素ガスと希釈ガスとの混合を促進する混
    合促進手段が備えられていることを特徴とする請求項1
    6ないし請求項18のいずれかに記載のフッ素ガスの供
    給装置。
  20. 【請求項20】 上記混合容器には、該混合容器におい
    て調製された上記フッ素混合ガスを導入して保持する保
    持容器が付設されていることを特徴とする請求項16な
    いし請求項19のいずれかに記載のフッ素ガスの供給装
    置。
  21. 【請求項21】 複数の上記混合容器が、上記フッ素ガ
    スおよび希釈ガスをこれら混合容器間で選択的に導入可
    能、かつ調製された上記フッ素混合ガスを選択的に供給
    可能に備えられていることを特徴とする請求項16ない
    し請求項20のいずれかに記載のフッ素ガスの供給装
    置。
  22. 【請求項22】 複数の上記フッ素ガス発生手段が、こ
    れらフッ素ガス発生手段間で選択的にフッ素ガスを上記
    混合容器に導入可能に備えられていることを特徴とする
    請求項16ないし請求項21のいずれかに記載のフッ素
    ガスの供給装置。
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