JP2001006896A - デブリシールド装置及びシールド部の製造方法 - Google Patents

デブリシールド装置及びシールド部の製造方法

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JP2001006896A
JP2001006896A JP17115299A JP17115299A JP2001006896A JP 2001006896 A JP2001006896 A JP 2001006896A JP 17115299 A JP17115299 A JP 17115299A JP 17115299 A JP17115299 A JP 17115299A JP 2001006896 A JP2001006896 A JP 2001006896A
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film
thickness
silicon nitride
ray
debris
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JP17115299A
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English (en)
Inventor
Yasuhiko Nishimura
靖彦 西村
Akira Mase
晃 間瀬
Kyoji Matsubara
享治 松原
Hirozumi Azuma
博純 東
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Toyota Motor Corp
Toyota Central R&D Labs Inc
Toyota Macs Inc
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Toyota Central R&D Labs Inc
Toyota Macs Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】X線光学系へのデブリの付着を確実に防止し、
フィルタを薄膜としてX線の透過率を高く維持するとと
もに、真空槽を常圧に戻すことなくデブリが付着したフ
ィルタを容易に新品と交換できるようにする。 【解決手段】開口部をもつ枠状の基板51と、少なくとも
開口部の開口を覆いX線を透過可能で飛散粒子の通過を
阻止するフィルタとよりなるシールド部を備え、フィル
タを厚さ0.05〜 0.2μmの窒化ケイ素膜53と、窒化ケイ
素膜53の表面に形成され窒化ケイ素膜53を補強する補強
膜54とから構成した。窒化ケイ素膜53が基板51と薄膜の
補強膜54で補強されているので、X線透過率を高く維持
しつつ強度が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザープラズマ
軟X線発生装置やX線レーザー発生装置などのX線光源
装置に用いられ、励起用レーザー光がターゲットに照射
される際に発生する飛散粒子や真空容器内を漂う浮遊粒
子を遮蔽することで、X線光学素子やX線集光光学系を
保護するデブリシールド装置のシールド部の構造とその
製造方法に関する。本発明のデブリシールド装置をもつ
X線光源装置は、X線縮小投影リソグラフィ、X線顕微
鏡、ナノ構造解析などの電子及び材料分野に利用され
る。
【0002】
【従来の技術】近年、所定のターゲットにレーザービー
ムを照射してX線を発生させるX線光源装置が知られて
いる。例えばターゲットとして平板状あるいは円柱状の
固体金属を用い、このターゲットの表面にレーザービー
ムを集光させることによって高密度プラズマを生成し、
この自由膨張したプラズマ中から発生するX線をX線光
学系を介して外部へ導く構造のものが知られている。
【0003】また近年、10〜 100MW/cm2以上の強度をも
つ高エネルギーのレーザー光が開発され、このレーザー
光を励起用に用いてレーザープラズマ軟X線を発生させ
る装置が提案され(特開平7-128500号公報など)、X線
リソグラフィやX線顕微鏡などへの応用が期待されてい
る。
【0004】しかしこのようなX線光源装置では、過熱
による不具合を回避するために数10分以上の間隔をあけ
て間欠的に励起用レーザー光の照射を行っているのが現
状である。これでは連続的に軟X線を取り出すことが困
難であるが、近年、特開平7-94296号公報に開示されて
いるように、波形制御されたパルス列の固体レーザーを
用いることにより、1Hz又は10Hzの繰り返しでレーザー
プラズマ軟X線を発生させることができるようになって
いる。
【0005】そして米国特許4,700,371 号などには、テ
ープ形状のターゲットを用いることにより、真空槽を常
圧に戻すことなく高頻度で繰り返してレーザープラズマ
軟X線を発生させることが提案されている。
【0006】ところが励起用レーザー光を用いたX線光
源装置では、ターゲットから燃焼分解物や破砕物からな
る飛散粒子(以下、これをデブリという)がX線と同時
に放出され、広範囲の領域に飛散する。また10MW/cm2
上の高エネルギーの励起用レーザー光の場合は、デブリ
の速度が特に大きくなり、一層広範囲に飛散する。そし
てこのデブリがX線光学系に付着すると、装置から取り
出されるX線量が減少したり、X線光学系の要素を劣化
させる場合がある。またテープ形状のターゲットを用い
るなどして、長時間繰り返してレーザープラズマ軟X線
を発生させる場合には、短時間の間に多量のデブリが爆
発的に発生してX線光学系に付着する。
【0007】そのため従来のX線光源装置では、数十か
ら数千回の励起用レーザー照射毎に真空槽を常圧に戻
し、X線光学系やレーザー光学系に付着したデブリを除
去している。したがって長時間の連続照射が困難であ
り、作業性及び生産性が低いという問題があった。
【0008】そこで特開平4-112498号公報、特開平8-19
4100号公報には、ターゲット材料と高分子フィルムを重
ねX線光学系側に高分子フィルムを介在させ、高分子フ
ィルムを通してX線をX線光学系へ照射する構成の装置
が開示されている。このようにすれば、ターゲットから
直接高分子フィルム方向に飛散するデブリは高分子フィ
ルムに付着して捕捉されるので、デブリがX線光学系に
付着するのが防止され、上記不具合が回避される。つま
り高分子フィルムはデブリシールドとして機能してい
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところが高分子フィル
ムにデブリが付着するにつれてX線の透過率が低減する
ため、X線強度が徐々に低下してしまう。したがって高
分子フィルムを定期的に新品と交換する必要があるが、
X線光源装置を常圧に戻すと長時間の連続照射の達成が
困難となる。
【0010】また高分子フィルムをテープ状として一対
のリール間に懸架し、一方のリールに巻き取ることで移
動させて常に新しい部分が懸架されるように構成すれば
上記不具合は回避されるが、高分子フィルムに強度が必
要となるためその厚さを厚くする必要がある。ところが
高分子フィルムの厚さを厚くすると、特定の波長のX線
が高分子フィルムに吸収されるためX線の透過率が低下
するという問題がある。
【0011】さらに、デブリのうち微細なものは真空槽
内の広範囲に浮遊するため、高分子フィルムの裏面側に
回り込むものも多い。したがってこのような浮遊粒子を
上記したようなフィルタで除去することは困難であり、
X線リソグラフ、X線光電子分光に用いられるX線集光
光学素子などの軟X線光学系で特に問題となる。
【0012】また、特開平5-346495号公報には、円盤状
のシリコンウエハーや巻回されたマイラーからなる高分
子フィルムを用いてデブリからX線光学系を保護するこ
とが記載されているが、シリコンウエハーの大きさによ
って連続時間が異なることや、巻回されたマイラーでは
厚さが厚くなるため実用的でないという問題がある。
【0013】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、X線光源装置に配置されX線光学系側への
飛散粒子の通過を阻止するデブリシールド装置におい
て、X線光学系へのデブリの付着を確実に防止し、フィ
ルタを薄膜としてX線の透過率を高く維持するととも
に、真空槽を常圧に戻すことなくデブリが付着したフィ
ルタを容易に新品と交換できるようにすることを目的と
する。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明のデブリシールド装置の特徴は、X線光源装置に配置
されX線光学系側への飛散粒子の通過を阻止するデブリ
シールド装置であって、開口部をもつ枠状の基板と、少
なくとも開口部の開口を覆いX線を透過可能で飛散粒子
の通過を阻止するフィルタとよりなるシールド部を備
え、フィルタは厚さ0.05〜 0.2μmの窒化ケイ素膜と、
窒化ケイ素膜の表面に形成され窒化ケイ素膜を補強する
補強膜とからなることにある。
【0015】補強膜は厚さ0.05〜 0.1μmの酸化ケイ素
膜、厚さ0.05〜 0.2μmのポリプロピレン膜、厚さ0.05
〜 0.2μmのパリレン膜から選ばれる1種であることが
好ましい。またフィルタは、窒化ケイ素膜と酸化ケイ素
膜とが交互に2層以上積層されてなることも好ましい。
【0016】またフィルタは、最表面にアルミニウム及
びベリリウムから選ばれる少なくとも1種の金属からな
り厚さ 0.005〜 0.5μmの薄膜を有することが好まし
い。
【0017】さらに上記デブリシールド装置は、X線光
源装置に着脱自在に配置されていることが望ましく、開
口部は面積4〜100mm2の開口が複数個形成されてなり、
シールド部を基板の表面に沿う2次元方向へ可動とする
ことでそれぞれの開口を選択してX線が透過可能に構成
されていることが望ましい。
【0018】そして上記デブリシールド装置に用いられ
る本発明のシールド部の製造方法の特徴は、X線光源装
置に配置されX線光学系側への飛散粒子の通過を阻止す
るデブリシールド装置に用いられ、開口部をもつ枠状の
基板と、少なくとも開口部を覆いX線を透過可能で飛散
粒子の通過を阻止するフィルタとよりなるシールド部の
フィルタの製造方法であって、シリコン基板の少なくと
も一表面を窒化処理して窒化ケイ素膜を形成する工程
と、シリコン基板の一表面に形成された窒化ケイ素膜の
表面に補強膜を形成する工程と、補強膜をもたないシリ
コン基板の他表面にレジスト膜を形成し、フォトレジス
ト法によりレジスト膜に所定の開口を形成する工程と、
開口からシリコン基板をエッチングして開口部をもつ枠
状の基板を形成する工程と、レジスト膜を除去する工程
と、よりなることにある。
【0019】上記製造方法において、補強膜は厚さ0.05
〜 0.1μmの酸化ケイ素膜、厚さ0.05〜 0.2μmのポリ
プロピレン膜、厚さ0.05〜 0.2μmのパリレン膜から選
ばれる1種であることが好ましい。
【0020】
【発明の実施の形態】窒化ケイ素膜はX線の透過率が高
く、約12.4nmの波長のX線の透過率が選択的に高いとい
う特性を備えている。しかし膜厚が厚くなると、各波長
においてX線透過率が低下するため、厚さは 0.2μm以
下とする必要がある。
【0021】そのため 0.2μm以下の膜厚の窒化ケイ素
膜は、単体では破断しやすい。また窒化ケイ素は作業時
に基板となるケイ素との格子定数の違いにより、従来の
高分子フィルムのようにテープ状としてデブリシールド
装置に保持することが困難であり、またデブリの衝突に
対する耐性が低く寿命が短いという欠点がある。
【0022】そこで本発明のデブリシールド装置では、
開口部をもつ枠状の基板と、少なくとも開口部の開口を
覆いX線を透過可能で飛散粒子の通過を阻止するフィル
タとよりなるシールド部を備え、フィルタは厚さ0.05〜
0.2μmの窒化ケイ素膜と、窒化ケイ素膜の表面に形成
され窒化ケイ素膜の応力緩和ならびに補強する補強膜と
から構成されている。
【0023】すなわち窒化ケイ素膜の周辺部は基板に支
持され、膜の部分では補強膜によって応力緩和されると
同時に補強されている。したがってデブリシールド装置
に安定して保持することができ、寿命を長くすることが
できる。またフィルタは開口周囲の基板の枠によって支
持されるので、開口の大きさをフィルタの強度に見合っ
た大きさとすることで、比較的大きな面積でX線の透過
を許容しつつデブリシールド装置に安定して保持するこ
とができる。さらに、開口を複数設けておけば、それぞ
れの開口を順に用いることでデブリの付着によるX線透
過率の低下を防止しつつ、連続して長時間のX線光源装
置の駆動が可能となる。
【0024】この補強膜は、窒化ケイ素膜の応力緩和と
同時に補強できるものであればよく、各種酸化物薄膜あ
るいは高分子薄膜などが利用できる。中でも厚さ0.05〜
0.1μmの酸化ケイ素膜、厚さ0.05〜 0.2μmのポリプ
ロピレン膜、厚さ0.05〜 0.2μmのパリレン膜から選ば
れる1種であることが望ましい。このような補強膜とす
ることにより、X線の高い透過率を維持しつつ窒化ケイ
素膜を補強することができる。なおこれらの補強膜の厚
さがこの範囲より薄いと補強効果を得にくく、この範囲
より厚くなるとX線透過率が低下するため好ましくな
い。またそれぞれの補強膜によって透過するX線の波長
を選択することも可能である。
【0025】例えば窒化ケイ素膜と酸化ケイ素膜とより
なるフィルタとすれば12〜17nmの波長のX線の透過率が
高く、窒化ケイ素膜とポリプロピレン膜とよりなるフィ
ルタ、窒化ケイ素膜とパリレン膜とからなるフィルタな
ども窒化ケイ素膜と酸化ケイ素膜からなるフィルタとほ
ぼ同じ波長のX線の透過率が高い。
【0026】なお、基板上に窒化ケイ素膜をもちその表
面に補強膜をもつ構成としてもよいし、基板上に補強膜
をもちその表面に窒化ケイ素膜をもつ構成とすることも
できる。また補強膜として酸化ケイ素膜を窒化ケイ素膜
上に形成した場合、その酸化ケイ素膜の表面にさらに窒
化ケイ素膜を形成した3層構造のフィルタとすることも
できる。この場合には、2層の窒化ケイ素膜の合計膜厚
を0.05〜 0.2μmとすることが望ましい。
【0027】フィルタは、最表面にアルミニウム及びベ
リリウムから選ばれる少なくとも1種の金属からなり厚
さ 0.005〜 0.5μmの薄膜を有することも好ましい。こ
れにより可視光の透過を遮蔽することができる。この薄
膜の厚さが 0.005μmより薄いとその効果が得られず、
0.5μmより厚くなるとX線の透過率が低下する。
【0028】上記デブリシールド装置は、X線光源装置
に着脱自在に配置されていることが望ましい。これによ
りデブリの付着によってフィルタのX線透過率が低下し
た場合にフィルタの交換が容易となる。
【0029】さらに、基板の開口部は面積4〜100mm2
開口が複数個形成されてなり、シールド部は基板の表面
に沿う2次元方向へ可動とされて、それぞれの開口をX
線が透過可能に構成されていることが望ましい。これに
より、シールド部を移動させることでX線が透過する開
口を移動させることができ、デブリが付着していない新
しい開口を順に用いてX線を透過させることができる。
したがって真空槽を常圧に戻すことなくフィルタを新品
に交換することが可能となり、連続して長時間のX線の
発生が可能となる。
【0030】開口部をもつ枠状の基板の材質としては特
に制限されないが、下記の製造方法を用いることができ
るシリコン基板を用いることが望ましい。
【0031】さて、上記したフィルタを製造する場合、
開口をもつ基板に薄膜の窒化ケイ素膜と補強膜を積層す
ることは一般に困難を極める。したがって以下に説明す
るフォトレジストを利用した製造方法を用いることが望
ましい。
【0032】すなわち先ず開口をもたない基板の少なく
とも一表面に、厚さ0.05〜 0.2μmとなるように窒化ケ
イ素膜を形成する。窒化ケイ素膜は、基板の片側表面の
みに形成してもよいし、両側表面に形成してもよい。こ
の窒化ケイ素膜は、基板表面に窒化ケイ素を堆積あるい
は蒸着することで形成することもできるが、シリコン基
板を用いれば窒化処理するだけで窒化ケイ素膜をきわめ
て容易に形成することができる。
【0033】つまり、先ずシリコン基板の少なくとも一
表面を窒化処理して窒化ケイ素膜を形成する。なお窒化
処理は、アンモニアを用いたガス窒化法、KCNなどを
用いた液体窒化法、イオン窒化法など公知の窒化処理方
法を用いることができる。
【0034】次に、基板の一表面に形成された窒化ケイ
素膜の表面に補強膜を形成する。この補強膜は、酸化ケ
イ素を厚さ0.05〜 0.1μmとなるように堆積あるいは蒸
着によって形成することができる。またポリプロピレ
ン、パリレンなどの高分子物質をCVD法もしくはPV
D法などによって厚さ0.05〜 0.2μmとなるように堆積
して形成してもよい。
【0035】そして補強膜をもたない基板の他表面にレ
ジスト膜を形成し、フォトレジスト法によりレジスト膜
に所定の開口を形成する。レジスト膜としてはネガある
いはポジのどちらでも用いることができ、マスキングし
て露光しその後露光部分又は非露光部分を除去すること
でレジスト膜に開口を形成する。上述したように、開口
は複数個形成することが望ましい。
【0036】その後開口から基板あるいは窒化ケイ素膜
と基板をエッチングして開口部をもつ枠状の基板を形成
し、最後にレジスト膜を除去する。これにより一面側に
は開口部をもつ枠状の基板表面が表出し、他面側には開
口を覆う窒化ケイ素膜と補強膜が形成されたシールド部
を形成することができる。
【0037】なお基板上に先ず補強膜を形成し、その上
に窒化ケイ素膜を形成してもよい。また上述したよう
に、最表面にアルミニウム及びベリリウムから選ばれる
少なくとも1種の金属からなり厚さ 0.005〜 0.5μmの
薄膜を形成することもできる。この薄膜は、堆積あるい
は蒸着によって形成することができる。
【0038】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。
【0039】(実施例1)図1に本実施例のデブリシー
ルド装置をもつレーザープラズマ軟X線装置を示す。こ
の装置は、側壁に形成されたレーザー光入射窓10と、図
示しないX線光学系に連通するX線通路12とをもつ真空
槽1と、真空槽1外部に配置された集光レンズ11と、真
空槽1内部に配置されたターゲット駆動装置2と、真空
槽1内部に配置された入射窓側デブリシールド装置3
と、X線通路12に配置された光学系側デブリシールド装
置4とから構成されている。
【0040】真空槽1には図示しない排気装置が接続さ
れ、真空槽1内を10-4Paまで減圧可能とされている。ま
たレーザー光入射窓10は石英ガラスから形成され、真空
槽1の側壁に真円形状に形成されている。
【0041】ターゲット駆動装置2は、リール21に巻回
されたテープ状のターゲット20(アルミニウム製)を間
欠的又は連続的に励起用レーザー光集光部に供給する。
また入射窓側デブリシールド装置3は、リール31に巻回
されたテープ状のポリエチレンフィルム30を、間欠的又
は連続的にレーザー光入射窓10近傍で励起用レーザー光
軸上に供給している。
【0042】集光レンズ11は、真空槽1外部でレーザー
光入射窓10と同軸的に配置されている。そしてターゲッ
ト20のターゲット法線と、レーザー光入射窓10の中心及
び集光レンズ2の中心が同一直線(励起用レーザー光
軸)上に位置し、その延長線上に図示しない励起用レー
ザー光源が配置されている。
【0043】図示しない励起用レーザー光源からの励起
用レーザー光は、集光レンズ11で集光されてレーザー光
入射窓10から真空槽1内に入射され、ポリエチレンフィ
ルム30を透過した後ターゲット20に照射される。これに
よりターゲット20からX線が発生し、その光軸QはX線
通路12の中心軸となるように構成されている。
【0044】X線通路12には、間隔を隔てて一対のシャ
ッター13が設けられている。また一対のシャッター13の
間には面積4mm2 の開口15をもつ一対の遮蔽板14が配置
され、さらに一対の遮蔽板14の間に本発明の光学系側デ
ブリシールド装置4が配置されている。そして前方側の
シャッター13のさらに前方には、X線光学素子16が配置
されている。
【0045】光学系側デブリシールド装置4は、図2に
示すように、Xステージ40とYステージ41とよりなるX
−Yステージと、X−Yステージに保持されたシールド
部5とから構成され、シールド部5がX線光軸Qに垂直
となるように配置されている。またXステージ40とYス
テージ41はそれぞれX方向及びY方向に移動可能であ
り、それぞれX線通路12の外部へ突出するノブ42,43の
操作によってX方向及びY方向に手動で駆動可能となっ
ている。そしてシールド部5は縦横それぞれ3個、合計
9個の窓50をもち、ノブ42,43の操作によってX−Yス
テージの移動とともに移動することで、いずれかの窓50
がX線光軸Q上に位置するように構成されている。
【0046】このシールド部5は、図3(f)に示すよ
うに、9個の開口52をもつ格子状のシリコン基板51と、
基板51の一表面の全面に形成され開口52を覆う窒化ケイ
素膜53と、窒化ケイ素膜53の一表面に全面に形成された
酸化ケイ素膜54とから構成されている。開口52が窓50を
構成している。シリコン基板51の厚さは 500μmであ
り、開口52の面積はそれぞれシャッター13の開口15と同
一面積の4mm2 である。また窒化ケイ素膜53の膜厚は0.
05μm、酸化ケイ素膜54の膜厚は0.05μmである。
【0047】次に、上記シールド部5の製造方法を図3
を参照しながら説明する。
【0048】先ずシリコン基板51を用意し、図3(a)
に示すようにその両側表面をガス窒化法を用いて窒化処
理し窒化ケイ素膜53を形成した。窒化ケイ素膜53の厚さ
はそれぞれ0.05μmである。
【0049】次に図3(b)に示すように、一方の窒化
ケイ素膜53の表面に蒸着法によって酸化ケイ素膜54を形
成し、他方の窒化ケイ素膜53の表面にレジスト材を塗布
してレジスト層55を形成した。酸化ケイ素膜54の膜厚は
0.05μmであり、レジスト層55の膜厚は2μmである。
【0050】そして光ステッパー装置にレジスト層55を
上にして配置し、開口52サイズのマスクパターンを露光
転写する。その後未硬化部分を洗浄して現像すると、図
3(c)に示すように開口52サイズの開口をもつパター
ンがレジスト層54に転写される。
【0051】次にレジスト層55の開口を介して表出する
窒化ケイ素膜53を、 CF4+O2混合ガスによるリアクティ
ブイオンエッチング(RIE)法を用いてエッチングす
ると、図3(d)に示すように窒化ケイ素膜53には9個
の開口が形成され、開口からシリコン基板51が表出す
る。そこで図3(e)に示すようにレジスト層55を除去
し、次いで窒化ケイ素膜53の開口を介して水酸化テトラ
メチルアンモニウムを用いてシリコン基板51をエッチン
グして開口52を形成する。そして最後に開口をもつ窒化
ケイ素膜53を除去することにより、図3(f)に示すよ
うに、開口52を窓50とするシールド部5が形成される。
【0052】この光学系側デブリシールド装置4をもつ
レーザープラズマ軟X線装置では、発生したX線は遮蔽
板14の開口15を通過してシールド部5に照射される。シ
ールド部5では、X線はX線光軸Qの位置にある1個の
窓50に照射され、開口52から入射したX線は窒化ケイ素
膜53と酸化ケイ素膜54をこの順に透過してX線光学系に
照射される。そしてX線通路12内のデブリは、遮蔽板14
とシールド部5によってシールドされ、X線光学系に侵
入するのが防止されている。またシールド部5の窓50で
は、窒化ケイ素膜53と酸化ケイ素膜54とが積層されてフ
ィルタが構成され、かつ窓50の開口面積は最低限必要な
面積とされているため、デブリの衝突に対しても十分な
強度を有し耐久性に優れている。
【0053】そしてシールド部5では、フィルタへのデ
ブリの付着によって次第にX線透過率が低くなる。そこ
でX線光軸Qの位置にある窓50のX線透過率がある程度
低下した時点で、手動によりノブ42,43を駆動して次の
窓50をX線光軸上に位置させる。これによりX線は新品
の窒化ケイ素膜53と酸化ケイ素膜54からなるフィルタを
透過するため、X線透過率が回復する。したがって励起
用レーザー光の照射を停止して真空槽1を常圧に戻すよ
うな必要なく新品のフィルタに交換できるので、連続的
に長時間のX線の利用が可能となる。
【0054】(実施例2)本実施例のデブリシールド装
置をもつレーザープラズマ軟X線装置は、シールド部5
の構成が異なること以外は実施例1と同様の構成であ
る。シールド部5は、図4(e)に示すように、酸化ケ
イ素膜54に代えて厚さ 0.2μmのポリプロピレン膜56を
もつこと以外は実施例1と同様の構成である。
【0055】このシールド部5は、図4(a)に示すよ
うに、先ずシリコン基板51の一方の表面を実施例1と同
様に窒化処理して窒化ケイ素膜53を形成する。そして図
4(b)に示すように、窒化ケイ素膜53の表面にスピン
コート法法によってポリプロピレン膜56を製膜し、シリ
コン基板51の他方の表面にレジスト層55を形成する。
【0056】そしてレジスト層55を実施例1と同様にし
て露光・現像して図4(c)に示す状態とし、形成され
た開口を介してシリコン基板51をエッチングすると、図
4(d)に示すようにシリコン基板51には開口52が形成
される。その後レジスト層55を除去することで、図4
(e)に示すシールド部5が形成される。
【0057】本実施例のデブリシールド装置において
も、シールド部5の窓50では、窒化ケイ素膜53とポリプ
ロピレン膜56とが積層されてフィルタが構成され、かつ
窓50の開口面積は最低限必要な面積とされているため、
デブリの衝突に対して十分な強度を有し耐久性に優れて
いる。
【0058】(実施例3)本実施例のデブリシールド装
置をもつレーザープラズマ軟X線装置は、シールド部5
の構成が異なること以外は実施例1と同様の構成であ
る。シールド部5は、図5(f)に示すように、格子状
のシリコン基板51の一方の表面に窒化ケイ素膜53と酸化
ケイ素膜54とが交互に形成された4層構造のフィルタを
有している。窒化ケイ素膜53の合計膜厚は 0.1μmであ
り、酸化ケイ素膜54の合計膜厚は 0.1μmである。
【0059】またこのシールド部5を製造するには、図
5(b)に示すように、実施例1と同様に形成された2
層目の酸化ケイ素膜54上に窒化ケイ素を蒸着することで
3層目の窒化ケイ素膜53を形成し、さらにその表面に4
層目の酸化ケイ素膜54を形成した。
【0060】本実施例のデブリシールド装置において
も、シールド部5の窓50では、窒化ケイ素膜53と酸化ケ
イ素膜54とが交互に4層積層されてフィルタが構成さ
れ、かつ窓50の開口面積は最低限必要な面積とされてい
るため、デブリの衝突に対して十分な強度を有し耐久性
に優れている。またそれぞれの薄膜の合計膜厚は実施例
1と同様であるので、X線透過率も実施例1と同等とな
っている。
【0061】(実施例4)本実施例のデブリシールド装
置をもつレーザープラズマ軟X線装置は、シールド部5
の構成が異なること以外は実施例1と同様の構成であ
る。シールド部5は、図6に示すように、酸化ケイ素膜
54の表面に膜厚 0.005μmのアルミニウム膜57が形成さ
れていること以外は実施例1と同様の構成である。この
アルミニウム膜57は、蒸着法によって形成された。
【0062】このシールド部5において、各種波長の軟
X線透過率を測定し、結果を図7に示す。図7からわか
るように、波長が長くなるにつれて透過率が低下する
が、約13nm付近の波長で高い透過率を示している。これ
は主として窒化ケイ素膜53の波長選択性によるものであ
る。またアルミニウム膜57の存在にも係わらず約13nm付
近の波長で高い透過率を示しているのであるから、アル
ミニウム膜57が存在しない実施例1のデブリシールド装
置では、これ以上の透過率を示すことが明らかである。
【0063】(実施例5)本実施例では、アルミニウム
膜57に代えて、酸化ケイ素膜54の表面に膜厚0.01μmの
ベリリウム膜をもつこと以外は実施例4と同様の構成で
ある。ベリリウム膜は蒸着法により形成された。
【0064】このシールド部5において、各種波長の軟
X線透過率を測定し、結果を図8に示す。図8からわか
るように、実施例4の場合と同様に波長が長くなるにつ
れて透過率が低下するが、約13nm付近の波長で高い透過
率を示している。また約13nm付近の波長の透過率は実施
例4より大きく、実施例5のデブリシールド装置は実施
例4より優れた性能を有しているといえる。
【0065】(実施例6)本実施例のデブリシールド装
置をもつレーザープラズマ軟X線装置は、シールド部5
の構成が異なること以外は実施例2と同様の構成であ
る。シールド部5は、ポリプロピレン膜56の表面に膜厚
0.01μmのアルミニウム膜が形成されていること以外は
実施例2と同様の構成である。このアルミニウム膜は、
蒸着法によって形成された。
【0066】このシールド部において、各種波長の軟X
線透過率を測定し、結果を図9に示す。図からわかるよ
うに、実施例4の場合と同様に波長が長くなるにつれて
透過率が低下するが、約13nm付近の波長で高い透過率を
示している。また約13nm付近の波長の透過率は実施例4
及び実施例5より大きく、実施例6のデブリシールド装
置は実施例4及び実施例5より優れた性能を有している
といえる。
【0067】(実施例7)本実施例では、アルミニウム
膜に代えて、ポリプロピレン膜56の表面に膜厚0.01μm
のベリリウム膜をもつこと以外は実施例2と同様の構成
である。ベリリウム膜は蒸着法により形成された。
【0068】このシールド部5において、各種波長の軟
X線透過率を測定し、結果を図10に示す。図10からわか
るように、実施例4の場合と同様に波長が長くなるにつ
れて透過率が低下するが、約13nm付近の波長で高い透過
率を示している。また約13nm付近の波長の透過率は実施
例4〜6より大きく、実施例7のデブリシールド装置は
特に優れた性能を有しているといえる。
【0069】(試験例)ベリリウム膜の厚さとX線透過
率との関係を調べたところ、ベリリウム膜の厚さが 0.5
μmを超えると約13nm付近の波長のX線の透過率が40%
以下となることがわかった。したがってベリリウム膜の
厚さは 0.5μm以下とすることが望ましい。
【0070】次に、アルミニウム膜57の膜厚によってX
線透過率がどう変化するかを調査した。すなわち、アル
ミニウム膜57の膜厚が 0.1μmと 0.7μmの2水準とな
るようにしたこと以外は実施例4と同様にしてシールド
部5を形成し、各波長のX線透過率をそれぞれ測定し
た。結果を図11に示す。
【0071】図11より、波長13μmの軟X線の透過
率は、アルミニウム膜の膜厚が 0.7μmの場合に約1×
10-8%まで低下し、アルミニウム膜の膜厚が 0.1μmの
場合には数%の低下ですむ。したがってデブリの付着に
よる透過率の低下度合いの許容値を数%とすると、デブ
リの堆積厚さの許容値は膜厚 0.1μmのアルミニウム膜
とほぼ等しいこととなる。またデブリの堆積厚さは、励
起用レーザー光のパルス信号の回数に比例することがわ
かっている。
【0072】したがって実施例1のデブリシールド装置
において、励起用レーザー光の照射回数とデブリの堆積
厚さとの関係を予め調べておけば、励起用レーザー光の
照射回数の制限値が決定され、その制限値となったとき
にシールド部を移動させて新しい窓50をX線光軸に位置
させることで、X線透過率の極端な低下なく安定した強
度のX線をX線光学系に供給することが可能となる。
【0073】例えばフィルタがターゲットから 200mm離
れた位置にある場合に、励起用レーザー光を 100,000回
照射すると、フィルタ上にはデブリが約 0.7μm堆積
し、そのときのX線透過率は約1×10-6%まで低下し
た。そして励起用レーザーを12,000〜18,000回照射した
ときのデブリの堆積厚さは約 0.1μmとなり、そのとき
のX線透過率は透過率の低下度合いの許容値である数%
となることが明らかとなった。
【0074】すなわち本実施例のデブリシールド装置で
は、励起用レーザー光の照射回数をカウントするだけ
で、フィルタの交換時期を容易に検知することができ
る。そして交換時期となったときに、X−Yステージの
移動によりシールド部5を移動させるだけで新しいフィ
ルタに交換できるので、真空槽1を常圧に戻すことなく
交換が可能となる。したがって連続的に長時間X線を発
生させることができる。
【0075】なお、フィルタの交換時期を検知する他の
方法として、水晶発振子を利用する方法が考えられる。
つまり水晶発振子にデブリが付着すると、その付着量に
応じて振動周波数が変化する。したがって水晶発振子を
遮蔽板14の近傍に配置し、水晶発振子の振動周波数の変
化を検出すればデブリの付着量がわかり、フィルタの交
換時期を検知することができる。
【0076】
【発明の効果】すなわち本発明のデブリシールド装置に
よれば、X線光学系へのデブリの付着を確実に防止でき
る。またフィルタのX線の透過率を高く維持することが
でき、X線の波長選択も可能である。さらに真空槽を常
圧に戻すことなくデブリが付着したフィルタを容易に新
品と交換することができ、連続的に長時間X線を利用す
ることが可能となる。
【0077】そして本発明のシールド部の製造方法によ
れば、それぞれにフィルタを備えた複数の窓をもつシー
ルド部を容易にかつ確実に製造することができ、そのシ
ールド部は本発明のデブリシールド装置に好適に用いる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のデブリシールド装置を備え
たX線光源装置の構成を示す説明断面図である。
【図2】本発明の一実施例のデブリシールド装置の斜視
図である。
【図3】本発明の一実施例のデブリシールド装置に用い
たシールド部の製造方法の説明図である。
【図4】本発明の第2の実施例のシールド部の製造方法
の説明図である。
【図5】本発明の第3の実施例のシールド部の製造方法
の説明図である。
【図6】本発明の第4の実施例のシールド部の断面図で
ある。
【図7】本発明の第4の実施例のシールド部のX線波長
とX線透過率の関係を示すグラフである。
【図8】本発明の第5の実施例のシールド部のX線波長
とX線透過率の関係を示すグラフである。
【図9】本発明の第6の実施例のシールド部のX線波長
とX線透過率の関係を示すグラフである。
【図10】本発明の第7の実施例のシールド部のX線波
長とX線透過率の関係を示すグラフである。
【図11】アルミニウム膜の厚さに応じたX線波長とX
線透過率の関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1:真空槽 2:ターゲ
ット駆動装置 4:光学系側デブリシールド装置 5:シール
ド部 14:遮蔽板 50:窓 51:
シリコン基板 52:開口 53:窒化ケイ素膜 54:
酸化ケイ素膜 55:レジスト層 56:ポリプロピレン膜 57:
アルミニウム膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西村 靖彦 愛知県豊田市トヨタ町2番地 株式会社ト ヨタマックス内 (72)発明者 間瀬 晃 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 松原 享治 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 東 博純 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1株式会社豊田中央研究所内 Fターム(参考) 4C092 AA06 AB21 BD14

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 X線光源装置に配置されX線光学系側へ
    の飛散粒子の通過を阻止するデブリシールド装置であっ
    て、開口部をもつ枠状の基板と、少なくとも該開口部の
    開口を覆いX線を透過可能で飛散粒子の通過を阻止する
    フィルタとよりなるシールド部を備え、 該フィルタは厚さ0.05〜 0.2μmの窒化ケイ素膜と、該
    窒化ケイ素膜の表面に形成され該窒化ケイ素膜を補強す
    る補強膜とからなることを特徴とするデブリシールド装
    置。
  2. 【請求項2】 前記補強膜は厚さ0.05〜 0.1μmの酸化
    ケイ素膜、厚さ0.05〜 0.2μmのポリプロピレン膜、厚
    さ0.05〜 0.2μmのパリレン膜から選ばれる1種である
    ことを特徴とする請求項1に記載のデブリシールド装
    置。
  3. 【請求項3】 前記フィルタは窒化ケイ素膜と酸化ケイ
    素膜とが交互に2層以上積層されてなることを特徴とす
    る請求項1に記載のデブリシールド装置。
  4. 【請求項4】 前記フィルタは最表面にアルミニウム及
    びベリリウムから選ばれる少なくとも1種の金属からな
    り厚さ 0.005〜 0.5μmの薄膜を有することを特徴とす
    る請求項1〜3に記載のデブリシールド装置。
  5. 【請求項5】 前記X線光源装置に着脱自在に配置され
    ていることを特徴とする請求項1〜4に記載のデブリシ
    ールド装置。
  6. 【請求項6】 前記開口部は面積4〜100mm2の開口が複
    数個形成されてなり、前記シールド部を前記基板の表面
    に沿う2次元方向へ可動とすることでそれぞれの該開口
    を選択してX線が透過可能に構成されていることを特徴
    とする請求項1〜5に記載のデブリシールド装置。
  7. 【請求項7】 X線光源装置に配置されX線光学系側へ
    の飛散粒子の通過を阻止するデブリシールド装置に用い
    られ、開口部をもつ枠状の基板と、少なくとも該開口部
    を覆いX線を透過可能で飛散粒子の通過を阻止するフィ
    ルタとよりなるシールド部の製造方法であって、 シリコン基板の少なくとも一表面を窒化処理して窒化ケ
    イ素膜を形成する工程と、 該シリコン基板の一表面に形成された該窒化ケイ素膜の
    表面に補強膜を形成する工程と、 該補強膜をもたない該シリコン基板の他表面にレジスト
    膜を形成し、フォトレジスト法により該レジスト膜に所
    定の開口を形成する工程と、 該開口から該シリコン基板をエッチングして開口部をも
    つ枠状の基板を形成する工程と、 該レジスト膜を除去する工程と、よりなることを特徴と
    するシールド部の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記補強膜は厚さ0.05〜 0.1μmの酸化
    ケイ素膜、厚さ0.05〜 0.2μmのポリプロピレン膜、厚
    さ0.05〜 0.2μmのパリレン膜から選ばれる1種である
    ことを特徴とする請求項7に記載のシールド部の製造方
    法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003092199A (ja) * 2001-09-19 2003-03-28 Gigaphoton Inc 光源装置及びそれを用いた露光装置
JP2008532231A (ja) * 2005-02-25 2008-08-14 サイマー インコーポレイテッド Euv光源の内部構成要素をプラズマ生成デブリから保護するためのシステム
CN103765997A (zh) * 2011-09-02 2014-04-30 Asml荷兰有限公司 用于器件制造的光刻设备的辐射源以及方法

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CN103765997B (zh) * 2011-09-02 2016-08-10 Asml荷兰有限公司 用于器件制造的光刻设备的辐射源以及方法

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