JP2001006600A - チャージアップ防止装置及び電子分光分析装置 - Google Patents

チャージアップ防止装置及び電子分光分析装置

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JP2001006600A
JP2001006600A JP11177150A JP17715099A JP2001006600A JP 2001006600 A JP2001006600 A JP 2001006600A JP 11177150 A JP11177150 A JP 11177150A JP 17715099 A JP17715099 A JP 17715099A JP 2001006600 A JP2001006600 A JP 2001006600A
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conductive
prober
prevention device
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JP11177150A
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Miki Horii
美樹 堀井
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 試料に電子線を照射し、該試料から放出され
る二次電子を検出することにより該試料を分析する装置
において、試料の表面近傍に蓄積した電荷を取り除くこ
と。 【解決手段】 試料に接近させて試料表面近傍に蓄積さ
れた電子を流す導電性プローバーと、該導電性プローバ
ーを支持する支持棒と、該支持棒を搭載した可動ステー
ジと固定台を含む位置調整機構と、上記導電性プローバ
ー、支持棒、位置調整機構の何れかに接続され導電性プ
ローバーを接地するアース手段とを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一次電子線照射に
より絶縁性物質を含む試料から放出される二次電子を検
出して試料の分析を行うための装置に関し、特に、その
ような装置におけるチャージアップの防止に関する。
【0002】
【従来の技術】試料の表面状態を調べるのに種々の電子
分光法が用いられる。電子分光法における電子放出の励
起源には光、電子、イオン、励起原子等が用いられる
が、ここでは、主として、オージェ電子分光法(AS
E)について説明する。オージェ電子分光法は、固体試
料について、電子励起により放出されるオージェ電子を
検出するもので、軽元素の場合、X線放出よりオージェ
電子検出の方が優れている。入射電子線を1μm以下に
絞り、試料上を走査して特定の元素から放出されるオー
ジェ電子を検出すると、表面近傍での元素の二次元の分
布を描くことができる。これを、走査型オージェ電子分
光法又は走査型オージェ・マイクロプローブとよび、表
面での元素の局所分析をする手段に用いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】オージェ電子分光分析
により試料表面の分析を行う場合、その試料の分析部位
が絶縁性の物質であると、そこに一次電子線の電荷が蓄
積し、いわそるチャージアップ現象が生じるために、正
確な測定ができず、試料分析に支障をきたすことがあ
る。例えは、分光スペクトルを求める場合には、ピーク
エネルギー値がシフトしてしまったり、ノイズが入った
りする。そうして最悪の場合には、スペクトルが得られ
ないこともある。また、二次電子像の観察に於いて、コ
ントラストがつきにくく、画像にノイズが入る等の問題
がある。
【0004】これを防ぐ対策として、一次電子の加速電
圧を低く設定したり、試料表面への電子線の入射角(ビ
ームと試料面のなす角)を大きくとり、入射電流と放出
電流量が等しくなる程度まで放出二次電子の量を増大さ
せる等してチャージアップを抑えることが行われる。
【0005】また、試料に導電膜を蒸着するなどして、
チャージアップにより蓄積した電荷を逃がして測定する
ことも可能であるが、この方法は分析部位を汚す危険性
がある。さらにまた、半導体等のミクロな構造を持つ試
料を測定する場合には、導電体を形成する部分と絶縁体
を形成する部分が入り込んで形成されているために、た
とえ分析部位が導電性であったとしても、その周りが絶
縁性物質で形成されていれば、その絶縁性物質の所に一
次電子線による電子が蓄積し、その蓄積した電荷が分析
部位に回り込むことがある。こうしたミクロな構造をも
つ試料の場合、分析部分以外の所のみに蒸着して蓄積し
た電荷を逃がすようにするのは難しい。
【0006】キャピラリーチューブによりガスを試料近
傍に導入して電荷の放電を促進させる方法もあるが、こ
の方法は、ガスを放出させるために試料室内の真空度が
悪くなってしまうおそれがある。本発明は、上記従来の
電子分光分析装置の欠点を克服した、新規なチャージア
ップ防止装置を提供すること、及びそのようなチャージ
アップ防止手段を備えた電子分光分析装置を提供するこ
とを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、下記の手段を備えたチャージアップ防止
装置を提供する。即ち、試料に電子線を照射し、該試料
から放出される二次電子を検出することにより該試料を
分析する装置に用いるチャージアップ防止装置であっ
て、試料に接近させて試料表面近傍に蓄積された電子を
流す導電性プローバーと、該導電性プローバーを支持す
る支持棒と、該支持棒を搭載した可動ステージと固定台
を含む位置調整機構と、上記導電性プローバー、支持
棒、位置調整機構の何れかに接続され導電性プローバー
を接地するアース手段とを備えたチャージアップ防止装
置を提供する。
【0008】上記チャージアップ防止装置において、前
記導電性プローバーが多数の細いワイヤーを束ねて箒状
に形成されたチャージアップ防止装置も提供する。更に
また、上記チャージアップ防止装置において、前記可動
ステージが3次元移動可能であり、従って、前記導電性
プローバーが3次元移動できるチャージアップ防止装置
も提供する。
【0009】本発明は、更に、試料導入機構及び試料ホ
ルダーを有する真空試料室と、試料上に一次電子を照射
するための手段、及び試料から放出される二次電子を検
出する手段を有する電子分光分析装置であって、先端が
試料表面近傍に接近可能でありアースされた導電性プロ
ーバーと、該プローバーを支持する支持棒と、該支持棒
を3次元駆動するための位置調整機構を上記真空試料室
内に備えた電子分光分析装置も提供する。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかる電子分光分
析装置の実施形態について説明する。図1は、本発明の
チャージアップ低減装置の一例を示す模式図である。図
2は、本発明のチャージアップ低減装置をオージェ電子
分光分析装置に適用した例を示す装置模式図である。図
3は、本発明にかかるチャージアップ低減の原理を説明
するためのチャージアップ低減手段の概念図である。
【0011】先ず、図3を参照して本発明にかかるチャ
ージアップ低減の原理を説明する。同図に示すように、
測定しようとする試料2に電子銃から出射した一次電子
線1を当てた時に試料2から放出される電子を検出する
ことにより試料の表面近傍の状態を分析する場合、一次
電子線1を照射した試料2の分析部位が絶縁性である
と、その部位に電荷が蓄積しチャージアップが生じる。
そこでこの部位に図示のようにアースを取った導電性の
細いプローバー4を近づけると、そのプローバーを通っ
てチャージアップした電荷がアースに逃げていく。
【0012】本発明のチャージアップ防止装置は上記の
原理を応用したもので、その概略の構成を図1に示す。
同図に示すとおり、本チャージアップ防止装置は、導電
性プローバー4と該プローバーの位置を調整するための
位置調整機構6から成る。導電性プローバー4は位置調
整機構6に設けられたステージ上に取り付けられた支持
棒5に固定されている。導電性プローバー4はこの位置
調整機構6を介してアース7に接続する。
【0013】後述するとおり、この導電性プローバー4
と位置調整機構6を含むチャージアップ防止装置は試料
分析室内に接地される。位置調整機構6は試料分析室内
に定置され、上記支持棒5が取り付けられたステージの
みが可動とする。従って、操作者はSEM像を見ながら
ステージをX,Y,Z方向に動かし導電性プローバー4
の位置を調整することができる。導電性プローバーの先
端は多数の細いワイヤー状の導電性物質を1つに束ねる
ことで、箒状に構成する。そのため、帯電した電荷を効
率良く逃がすことができる。
【0014】図2は、本発明のチャージアップ防止装置
をオージェ電子分光分析装置に適用した例を示してい
る。図示のとおり、オージェ電子分光分析装置は、中央
の試料室101とその上方に及び下方に設けられたイオ
ンポンプ102、103、及び試料の出し入れを行う試
料導入系104から成る。
【0015】試料室101内は超高真空に保持される。
試料導入系104から入れられた試料は試料ステージ1
11の試料ホルダー110上に運ばれそこに保持され
る。試料室内の試料ホルダー110の上方には電子銃1
05及び分光器106が設置され電子銃から発する一次
電子が試料に当たるようになっている。即ち、電子銃よ
り出射した一次電子ビームはコンデンサーレンズ10
7、対物レンズ108を通った後試料上に達しこれを照
射する。試料は一次電子ビームが照射されたことにより
オージェ電子を放出し、このオージェ電子が検出器10
9で検出される。
【0016】試料ホルダー110上に保持された試料の
絶縁性物質部分を一次電子線が照射するとき、試料表面
に電荷が蓄積し、この電荷のために正確な測定がでくな
くなることがある。この不都合を除くために試料の近傍
に導電性プローバー112が設けられている。この導電
性プローバー112は支持棒113によって位置調整機
構114に移動可能に取り付けられている。そうして位
置調整機構114はアースに接続されているので、導電
性プローバー112もアースに接続されている。
【0017】位置調整機構114は導電性プローバー1
12を(X,Y,Z)の3次元方向に調整することがで
きる。これによってプローバー112の先端を試料のす
ぐ近くまで近づけるので試料の表面に蓄積された電荷を
アースに逃がすことができる。上記の説明から明らかな
とおり、本発明のチャージアップ防止装置は、オージェ
電子分光分析装置だけでなく、EDX,XPS(X線光
電子分光法)等の電子分光分析装置全般に適用可能であ
る。
【0018】
【発明の効果】本発明のチャージアップ防止装置は、ア
ースに接続された導電性プローバーを試料に接近させる
だけで試料表面に累積した電荷を取り除くことができる
ので、従来電子分光分析器等において行っていた、資料
室内に試料を導入する前に、試料の分析部分以外の部分
に導電性の膜を付けるなどの加工をしなくてもよくな
り、チャージアップしやすい試料の測定をすることがで
きるようになる。
【0019】また、チャージアップしにくい試料であっ
ても、測定を長時間続けていると電荷が測定部あるいは
測定部周辺に蓄積してしまうことがある。そのような場
合にも、試料室内で直接的に蓄積した電荷を簡単に逃が
すことができる。
【0020】さらにまた、本発明のチャージアップ防止
装置に用いる導電性プローバーの先端は多数の細いワイ
ヤーを1つに束ねて箒状に構成されているため、表面積
が大きいので、電荷を効率的に逃がすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態のチャージアップ防止装
置の概略図である。
【図2】本発明の他の実施形態のオージェ電子分光分析
装置の模式図である。
【図3】本発明にかかるチャージアップ低減方法の説明
図である。
【符号の説明】
4‥‥導電性プローバー、5‥‥支持棒、6‥‥位置調
整機構、7‥‥アース

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試料に電子線を照射し、該試料から放出
    される二次電子を検出することにより該試料を分析する
    装置に用いるチャージアップ防止装置であって、 試料に接近させて試料表面近傍に蓄積された電子を流す
    導電性プローバーと、 該導電性プローバーを支持する支持棒と、 該支持棒を搭載した可動ステージと固定台を含む位置調
    整機構と、 上記導電性プローバー、支持棒、位置調整機構の何れか
    に接続され導電性プローバーを接地するアース手段とを
    備えたチャージアップ防止装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のチャージアップ防止装
    置において、前記導電性プローバーが多数の細いワイヤ
    ーを束ねて箒状に形成されたチャージアップ防止装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のチャージアップ防止装
    置において、前記可動ステージが3次元移動でき、従っ
    て、前記導電性プローバーが3次元移動できるチャージ
    アップ防止装置。
  4. 【請求項4】 試料導入機構及び試料ホルダーを有する
    真空試料室と、試料上に一次電子を照射するための手
    段、及び試料から放出される二次電子を検出する手段を
    有する電子分光分析装置であって、 先端が試料表面近傍に接近可能でありアースされた導電
    性プローバーと、該プローバーを支持する支持棒と、該
    支持棒を3次元駆動するための位置調整機構を上記真空
    試料室内に備えた電子分光分析装置。
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