JP2001004771A - 17×17型pwr燃料集合体の異物対策下部ノズル - Google Patents

17×17型pwr燃料集合体の異物対策下部ノズル

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JP2001004771A
JP2001004771A JP11177959A JP17795999A JP2001004771A JP 2001004771 A JP2001004771 A JP 2001004771A JP 11177959 A JP11177959 A JP 11177959A JP 17795999 A JP17795999 A JP 17795999A JP 2001004771 A JP2001004771 A JP 2001004771A
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Toshihiko Motomura
俊彦 本村
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Nuclear Fuel Industries Ltd
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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Abstract

(57)【要約】 【課題】17×17型燃料集合体の下部ノズル流路の下
部炉心板への投影面積を極力小さくし、異物の姿整を制
御することにより、線状の異物の集合体内への侵入を防
止する。 【解決手段】燃料棒と下部ノズルプレートとの間に介設
したフィルター部材に、各燃料棒の下方で夫々上向きに
突設した中空の多数の上部突起7と、最下部支持格子の
格子板の各交差部の下方で夫々下向きに突設した中空の
多数の下部突起8とを形成し、上記各上部突起7に、そ
の上方に位置する燃料棒の鉛直下方向へのほぼ投影範囲
内で流水孔9を、また、上記各下部突起8に、その上方
に位置する格子板交差部の鉛直下方向へのほぼ投影範囲
内で流水孔10を夫々形成すると共に、上記フィルター
部材の板厚を略15mm、上部突起の突起形状仰角を略
62.5度、ならびに流水孔の形状、寸法を特定化し、
17×17型燃料集合体に適合させた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は加圧水型原子炉(P
WR)の一次系冷却材中に混入する異物による損傷を防
止した燃料集合体に係り、詳しくは上記一次系冷却材中
に混入した異物による損傷を防止するために下部ノズル
の上面に異物対策フィルター部材を付設せしめた17×
17型PWR燃料集合体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】加圧水型原子炉で使用される燃料棒は、
一般に多数の燃料棒を並列し、かつシンブル管と計装案
内管とを混入して複数の支持格子にて支持せしめ、その
上下に夫々上部ノズルと下部ノズルを固定することによ
って構成されている。
【0003】そして、上記下部ノズルは、燃料集合体の
骨格となる上記シンブル管を固定する複数のシンブルス
クリュー穴と多数の流水孔とを有する四角形の下部ノズ
ルプレートと、該下部ノズルプレートのコーナー部から
垂下し、下部炉心板との間に所定の間隔を設けて上記下
部ノズルプレートを支持せしめる4本の脚部とによって
構成されている。
【0004】ところで、加圧水型原子炉においては、冷
却水は下部炉心板に設けられた炉心板流水孔より燃料集
合体の下部ノズルに至り、この下部ノズルに至った冷却
水は、次いで下部ノズルにあけられた前記多数の流水孔
より燃料集合体内へ流入し、支持格子・燃料棒の間を通
って上部ノズルに至る。そして、上部ノズルの流水孔を
通過した冷却水は蒸気発生器等を経て下部炉心板へ至り
循環するが、この場合、冷却水の系統にまぎれ込んだ金
属片等の異物は、下部ノズルの流水孔を通過したのち
は、燃料集合体の燃料棒及び支持格子部の間に引っ掛か
ることが多く、この引っ掛かった異物は、冷却水流によ
って振動し、燃料棒を傷つけることがある。
【0005】そこで、上記異物に対する対策として、こ
れまで異物の燃料集合体内への侵入を防止するという観
点から、下部ノズルの異物トラップ能力の改善、あるい
は最下部支持格子の異物トラップ能力の改善が行われて
いる。このうち、下部ノズルの異物トラップ能力の改善
には、下部ノズルプレート流水孔径の縮小や、フィルタ
ー部材の取り付けなどがあるが、これらの設計は燃料集
合体の圧力損失を増加させるため、流水孔径やフィルタ
ー部材のメッシュ径を小さくすることには限界がある。
このため、上記流水孔の下部炉心板への投影寸法よりも
小さな断面を有する異物に対しては、その侵入を阻止す
ることは難しい。
【0006】一方、最下部支持格子の異物トラップ能力
の改善には、下部ノズル上面と接するまでの位置下げ、
支持格子の燃料棒用のセル内における異物トラップ用デ
ィンプルの追加等が含まれる。最下部支持格子の位置下
げは、支持格子のストラップにより下部ノズル流水孔を
分割して、より小さな断面を有する異物まで、燃料集合
体内への侵入を阻止しようというものである。
【0007】しかしながら、上記従来の異物対策では、
前述したように流水孔の最大投影寸法よりも小さな断面
を持つ異物には効果が小さい。すなわち、異物混入した
流水試験を行い燃料集合体下部ノズルを観察した結果、
以上述べてきた異物対策はいずれも、最小断面の径が4
mm以上の異物に対しては有効であるが、断面が小さい
ワイヤーのような直径が2mm以下の線状の異物に対し
ては殆ど用をなさないことが分かった。
【0008】そこで、本発明者は、さきに上記実状に対
処し、下部ノズルプレートの上面に新規な構成のフィル
ター部材を付設することにより、フィルター流水孔の下
部炉心板への投影面積をゼロまたは大幅に減少せしめ、
かつ異物の姿整を制御して、異物阻止効果を大幅に改善
する手段を提案した。(特願平8−265369号)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は更に上記提案
を発展させ、特に17×17型燃料集合体に使用する燃
料棒に対応する流水孔の最適寸法を見出すことにより、
上記燃料集合体の下部ノズルにおける異物対策を効果的
ならしめ、異物による燃料集合体の損傷を防止すること
を目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】即ち、上記目的に適合す
るため本発明は特に17×17型PWR燃料集合体の下
部ノズルにおいて、下部ノズルのプレートと燃料棒の間
にフィルター部材を介設する一方、最下部の支持格子を
その上面に当接するよう配設し、上記フィルター部材
に、各燃料棒の下方で夫々上向きに突出する中空の多数
の上部突起と、上記最下部支持格子の格子板の各交差部
の下方で夫々下向きに突出する中空の多数の下部突起と
を形成して、上記各上部突起に、その上方に位置する燃
料棒の鉛直下方向へのほぼ投影範囲内で第1形態の流水
孔を、また、上記各下部突起に、その上方に位置する格
子板交差部の鉛直下方向へのほぼ投影範囲内で第2形態
の流水孔を夫々形成せしめると共に、前記第1形態の流
水孔を17×17型燃料集合体に使用する燃料棒の燃料
棒径φ9.5mmに対応するように同心円内に扇型形状
流水孔を4つ有し、燃料棒ピッチと同じの12.6mm
間隔で配分して形成し、一方、第2形態の流水孔を寸法
幅が略1.5mmのスリットを十字形態に組み合わせ、
十字形態の大きさが略8mm×8mmの範囲に納まり、
かつスリットの交点には丸みRを配してストラップ交点
の大きさに対応させて形成し、しかも、上記フィルター
部材の上部突起先端から下部突起の先端までのフィルタ
ー板厚を略15mm、突起形状の仰角を略62.5度と
した構成にある。
【0011】そして、上記本発明の燃料集合体の下部ノ
ズルにおいて、上記上部突起は、上方に位置する燃料棒
の中心軸を対称とした回転対称形状に形成することが好
適であり、さらに、上記下部ノズルの下面内周部にスカ
ート形状を付与せしめることも好適である。
【0012】
【作用】上記本発明は、その寸法規定により17×17
型PWR燃料集合体に適用され、フィルター部材の上下
各突起の流水孔における下部炉心板上への投影面積が、
燃料棒あるいは支持格子の格子板が上方に重なることに
よって実質上ゼロに近いものとなり、これにより異物の
姿整を制御して大きな異物阻止効果を得ることが可能と
なる。
【0013】また、異物に対して投影面積がゼロに近い
にもかかわらず、フィルター部材の突起を上下に配分
し、この突起に流水孔を形成することから、突起の側壁
等を利用して流水孔を広く形成することができ、その結
果、前記従来の下部ノズルより大きな流路面積を持た
せ、圧力損傷の増加を防ぐことが可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、更に添付図面を参照して、
本発明の実施の形態を説明する。
【0015】図1は本発明の実施形態に係る上下突起を
有するフィルターを組み込んだ異物対策下部ノズル付近
の要部拡大図であり、図4に示す如く、多数の燃料棒1
を並列し、かつシンブル管2と計装案内管(図示せず)
とを混入して複数の支持格子3にて支持せしめた燃料束
部と、この燃料束部の上下に夫々固定された上部ノズル
4と下部ノズル5とで構成された燃料集合体の下部ノズ
ル5のプレート5aと燃料棒1の間に上記突起を有する
フィルター部材6が薄板状として介設されており、その
上面は燃料棒1の下端面に当接するように配設されてい
る。
【0016】そして、上記の如き燃料集合体に配置され
た下部ノズル5における異物対策フィルター部材6は図
1から図3にその詳細を示すように、各燃料集合体の鉛
直下方で夫々上向きに突出して形成された中空の多数の
上部突起7と、上記最下部支持格子3′の格子板の各交
差部3aの鉛直下方で夫々下向きに突出して形成された
中空の多数の下部突起8を有して形成されている。
【0017】上記上部突起7は、上部に位置する燃料棒
1と同軸の円錐形状を呈し、その外径は燃料棒1の外径
とほぼ同じである。一方、上記下部突起8は上部突起7
よりやや小さめの逆さ円錐形状を呈し、その頂部が前記
支持格子3′の格子板の交点3bの鉛直下方に来るよう
形成されている。このように上部突起7と下部突起8と
を夫々回転対称形状とすることにより、冷却水の流れを
偏らないようにすることができる。また、上記下部突起
8の頂部は、流水抵抗を考慮して曲面化されている。
【0018】そして、上記各上部突起7には、前記図1
から図3に示すように、各上部突起7の上方に位置する
燃料棒1の鉛直下方向へのほぼ投影範囲内で扇型形状流
水孔を4つ有する第1形態の流水孔9が夫々形成されて
いる。また、上記各下部突起8には、各下部突起8の上
方に位置する格子板交差部3aの鉛直下方向への投影範
囲内で十字形状の第2形態流水孔10が夫々形成されて
いる。
【0019】なお、前記下部ノズル5としては、シンブ
ル管を嵌挿させるボスと計装案内管を嵌挿させるボスと
をリブ13にて格子状に連結した低圧損型プレート5a
を有する下部ノズルが用いられており、この下部ノズル
プレート5aの外枠14の内面14a、即ち下面内周部
は、図1に示す如く、その下部が薄肉となるテーパー状
斜面のスカート形状に形成されており、燃料集合体同士
のギャップに異物が流入しにくいようになっている。ま
た、リブ13も、流水抵抗を減じるために、図1に示す
如く下部が薄肉で丸味を帯びた流線形に形成されてい
る。
【0020】ところで、異物対策として流水孔径を小さ
くした従来の下部ノズルの流路面積は、下部ノズルプレ
ート表面積の約3割である。この種の下部ノズルにおい
ては、異物の侵入に大きく影響する流路の下部炉心板上
への投影面積が下部ノズルの総投影面積に占める割合も
同じく約3割である。
【0021】これに対し、上記実施形態のフィルター付
下部ノズルでは、フィルター部材6の上下部の各突起
7,8の立体的な構造を生かすと共に、近接する燃料棒
1や最下部支持格子3′と両流水孔9,10との上下位
置を重複させることにより、流水孔9,10の下部炉心
板上への投影面積を実質上ゼロに近いものとし、異物の
姿整を制御することにより、細かい異物に対してもその
異物阻止効果を大幅に改善することが可能である。
【0022】即ち、上記の実施形態では、燃料集合体の
下側からみた場合の流路の投影面積を、下部ノズルプレ
ート5aの下流に取り付けたフィルター部材6を用いて
極力小さくし、異物の姿整を制御することにより、これ
までの設計では阻止が不可能であった線状の異物の集合
体への侵入を防ぎ、燃料棒の損傷を防止することができ
る。
【0023】本発明は以上のような燃料集合体の異物対
策下部ノズルを特に17×17型PWR燃料集合体に適
用し、その好適かつ効果的な形態を提案している。
【0024】即ち、燃料集合体を下方より見たとき、流
水孔はすべて集合体の主要構成物である燃料棒下部端栓
及び最下部支持格子ストラップ、ストラップ交点に対応
している。従って、下部ノズルのみにおいて、異物阻止
性能を高めるだけでなく、集合体構成物との位置関係を
有効に活用することにより異物阻止性能をより高めるこ
とができる。
【0025】本発明は、上記の趣旨にもとづいて17×
17型PWR燃料集合体の下部ノズル部における異物阻
止機能を高めている。即ち、上記構成において異物対策
下部ノズルの流水孔の形態は、図1、図2に明らかなよ
うに2種類に分別することができる。
【0026】第1形態の流水孔9は上方へ突出した上部
突起7に設けられ、17×17型燃料集合体に使用する
燃料棒に対応する流水孔9であり、燃料棒径9.5mm
に対応するように同心円内に図2に示す如く扇型形状流
水孔を4つ有し、燃料棒ピッチと同じの12.6mm間
隔で配分されている。
【0027】従来下部ノズルの下部ノズルプレートに同
様の流水孔を開口させた場合、燃料棒で流路がふさがっ
てしまうが、上記突起部7を有する下部ノズルフィルタ
ーでは第1形態の扇型形状流水孔が立体的に配分される
ため従来下部ノズルと比較して同等あるいはそれ以上の
冷却水の流れを確保することができる。
【0028】この場合、下部ノズルフィルター板厚寸法
は原子炉下部炉心板に配置された位置決めピンとの干渉
を最大限防止するためできるだけ薄いものがの望まし
い。しかし、突起状形態を有するため第1形態の扇型形
状流水孔9の流路断面積を大きくするためには下部ノズ
ルフィルター板厚が厚めの方が望ましい。
【0029】そこで、本発明では上述した設計要求から
下部ノズルフィルター板厚(上部突起先端から下部突起
の先端までの距離)を略15mmとした。この時、突起
形状の仰角は略62.5度となる。
【0030】次にもう1つの第2形態の流水孔10は下
方に突出した下部突起8に設けられ、17×17型燃料
集合体に使用する最下部支持格子3′のストラップ交点
3b中心に対応するよう開口された十字形態を有する流
水孔10である。
【0031】第2形態の流水孔である十字形態流水孔1
0の寸法は下部ノズルフィルターの強度要求、最下部支
持格子ストラップの板厚およびストラップ交点3bの大
きさによって決定されるべきである。これより、第2形
態の流水孔10の寸法は幅略1.5mmのスリットを十
字形態に組み合わせたものとし、十字形態の大きさは略
8mm×8mmの範囲に納まるものとした。また、スリ
ットの交点3bには丸みRを配することによりストラッ
プ交点の大きさに対応させている。
【0032】かくして上述した寸法関係により本発明は
17×17型燃料集合体の下部ノズルにおいて、異物に
対して投影面積がほとんど0に近いにもかかわらず、下
部ノズルフィルターの突起を上下に配分することにより
従来技術で用いられている下部ノズルより大きな流路面
積を持たせることができる。更に、その突起状構造によ
り流水に対しての流水抵抗も最小限にすることができ圧
力損失特性も従来技術で用いられている下部ノズルと同
等であることを確認している。
【0033】なお、上記下部ノズルフィルターを作成す
るには、1枚の格子板をプレスすることにより作製する
方法、また精密鋳造、粉末冶金法、ろうづけ溶接等で作
製する方法が考えられるが、下部ノズルフィルターの形
状に応じて、それに適したものを選択すればよい。ま
た、下部ノズルフィルターには、強度、耐腐食性などを
考慮した金属材料を用いるのがよい。
【0034】さらに、下部ノズルフィルターの下部ノズ
ルへの取り付けは、溶接等の手段で脚部に固定する方
法、および下部ノズルフィルターを下部ノズルプレート
の外枠に機械的に結合する方法がある。後者における機
械的結合方法としては、ネジによる結合、リベットによ
る結合等が考えられる。また、フィルターを下部ノズル
プレート(ストラクチャー)の下流側へ取り付けている
ため、下部ノズルプレート下面でのシンブル管の固定を
阻害することもない。
【0035】以下、更に本発明における下部ノズルフィ
ルターを、その立体構造を生かし、集合体主要構成物と
の位置関係と対応させることによって開口率は現行ノズ
ルの0.3に対して0.4以上と大きくなるに拘わら
ず、流路の投影面積を殆ど0とし、異物阻止効果を大幅
に改善することを流水試験により確認した。
【0036】図5及び図6は異物の形状や線状異物の長
さを変えて行った流水試験による異物阻止性能確認試験
結果を示し、(イ)は本発明によるもの、(ロ)は従来
の状況である。図中、□部は通過率、薄墨色部分は燃料
棒ペレット部でのトラップ率、黒色部分は下部ノズルで
のトラップ率を表す。図の比較より明らかなように従来
のものに比し本発明における下部ノズルは異物阻止率が
一段と向上していることが分かる。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、本発明PWR燃料
集合体のフィルター付き下部ノズルは、燃料棒と下部ノ
ズルプレートとの間に介設したフィルター部材に、各燃
料棒の下方で夫々上向きに突出する中空の多数の上部突
起と、最下部支持格子の格子板の各交差部の下方で夫々
下向きに突出する中空の多数の下部突起とを形成し、上
記各上部突起に、その上方に位置する燃料棒の鉛直方向
へのほぼ投影範囲内で流水孔を形成する一方、上記各下
部突起に、その上方に位置する格子板交差部の鉛直下方
向へのほぼ投影範囲内で流水孔を形成せしめ、更に17
×17型燃料集合体に合わせて寸法規定を特定化したも
のであり、上記下部ノズルフィルターの各突起における
流水孔の下部炉心板への投影面積を、燃料棒あるいは支
持格子板を上記流水孔の上方に重ねることにより、実質
上ゼロに近いものとして大きな異物阻止効果を実現する
と共に、異物の姿整を制御することが可能となり、燃料
棒の傷つきを防止する顕著な効果を奏する。
【0038】そしてさらに、流水中の異物に対しての投
影面積がゼロに近いにもかかわらず、フィルター部材の
突起を上下に配分し、この突起に流水孔を形成すること
から、突起の側壁等を利用して流水孔を広く形成するこ
とができ、その結果、従来の異物対策用下部ノズルより
大きな流路面積を持たせ、圧力損失の増加を防ぐことが
可能であり、特に17×17型燃料集合体の下部ノズル
における異物対策構造として極めて有効かつ効果的であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施形態の燃料集合体の下部ノズル付近
を示す要部拡大断面図である。
【図2】同下部ノズルのフィルター部材の要部拡大平面
図である。
【図3】図2のA−A線断面図である。
【図4】同実施形態の燃料集合体の全体図である。
【図5】異物形状による流水試験の異物阻止性能結果を
示す図表であり、(イ)は本発明、(ロ)は従来の場合
を示す。
【図6】ワイヤタイプの長さを変えた流水試験の異物阻
止性能結果を示す図表であり、(イ)は本発明、(ロ)
は従来の場合を示す。
【符号の説明】
1 燃料棒 2 シンブル管 3,3′ 支持格子 3a 格子板の交差部 3b 格子板の交点 4 上部ノズル 5 下部ノズル 5a 下部ノズルプレート 6 下部ノズルフィルター 7 上部突起 8 下部突起 9,10 流水孔 11,12 ボス 13 リブ 14 プレート外枠 14a 外枠の内面

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下部ノズルのプレートと燃料棒の間にフィ
    ルター部材を介設する一方、最下部の支持格子を上記フ
    ィルター部材の上面に当接するよう配設したPWR燃料
    集合体において、上記フィルター部材に、各燃料棒の下
    方で夫々上向きに突出する中空の多数の上部突起と、上
    記最下部支持格子の格子板の各交差部の下方で夫々下向
    きに突出する中空の多数の下部突起とを形成し、上記各
    上部突起に、その上方に位置する燃料棒の鉛直下方向へ
    のほぼ投影範囲内で第1形態の流水孔を、また、上記各
    下部突起に、その上方に位置する格子板交差部の鉛直下
    方向へのほぼ投影範囲内で第2形態の流水孔を夫々形成
    すると共に、上記上部突起の先端から下部突起の先端ま
    でのフィルター板厚を略15mm、突起形状の仰角を略
    62.5度となし、かつ、前記第1形態の流水孔を17
    ×17型燃料集合体に使用する燃料棒の燃料棒径φ9.
    5mmに対応するように同心円内に扇型形状流水孔を4
    つ有し、燃料棒ピッチと同じの12.6mm間隔で配分
    して形成し、一方、第2形態の流水孔を寸法が幅略1.
    5mmのスリットを十字形態に組み合わせ、その十字形
    態の大きさが略8mm×8mmの範囲で、かつスリット
    の交点には丸みを配し、ストラップ交点の大きさに対応
    させて形成してなることを特徴とする17×17型PW
    R燃料集合体の異物対策下部ノズル。
  2. 【請求項2】上記上部突起を、上方に位置する燃料棒の
    中心軸を対称軸とした回転対称形状に形成し、かつ、こ
    の上部突起の外径を上記燃料棒とほぼ同径となした請求
    項1記載の17×17型PWR燃料集合体の異物対策下
    部ノズル。
  3. 【請求項3】上記下部ノズルの下面内周部に異物侵入を
    防止するためスカート形状を付与した請求項2記載の1
    7×17型PWR燃料集合体の異物対策下部ノズル。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108010590A (zh) * 2017-12-18 2018-05-08 岭澳核电有限公司 突起式下管座及燃料组件

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CN108010590A (zh) * 2017-12-18 2018-05-08 岭澳核电有限公司 突起式下管座及燃料组件

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