JP2001002486A - 珪酸含有有機質肥料の製造方法 - Google Patents

珪酸含有有機質肥料の製造方法

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JP2001002486A
JP2001002486A JP17276699A JP17276699A JP2001002486A JP 2001002486 A JP2001002486 A JP 2001002486A JP 17276699 A JP17276699 A JP 17276699A JP 17276699 A JP17276699 A JP 17276699A JP 2001002486 A JP2001002486 A JP 2001002486A
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Shinji Yagihashi
信治 八木橋
Akira Horiike
彰 堀池
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BISEIBUTSU NOHO KENKYUSHO KK
Sapporo Breweries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 食品産業や都市などで発生する安全性の高い
有機性廃棄物に珪酸もしくは珪酸を含む材料を添加し、
発酵を行わせることにより、珪酸が豊富で、しかも均一
に分散した有機質肥料を製造する技術を確立すること。 【解決手段】 含水率65±5%の有機性廃棄物と珪酸
若しくは珪酸を含む材料とを攪拌しながら発酵を行うこ
とを特徴とする珪酸含有有機質肥料の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、珪酸含有有機質肥
料の製造方法に関し、更に詳しくは食品産業等で排出す
る有機性廃棄物と珪酸若しくは珪酸を豊富に含有する材
料とを混合して発酵させて珪酸の豊富な有機質肥料を製
造する方法に関する。珪酸含有有機質肥料は、イネ科作
物等の作物を栽培する農家により地力維持や耐倒伏性改
善、耐病虫害性向上などに利用され、また公園等の培土
の地力向上に利用される。
【0002】
【従来の技術】有機性廃棄物を産出する食品製造業、食
品加工業、畜産業等においては、該廃棄物の有効利用を
図るために堆肥化することが従来から行われている。ま
た、都市ゴミを処理する自治体においても減容化や安定
物質への変換等を目的として堆肥化することが行われて
いる。一方、珪酸は、珪酸カリウム、珪酸カルシウム、
珪酸マグネシウム等無機珪酸塩の形で肥料として使われ
ており、作物の耐倒伏性改善、耐病虫害性向上に効果を
有することが知られており、作物栽培農家等で使用され
ている。また、食品産業において、主に溶液の濾過材と
して使用される珪藻土は、使用直後では多量の濾過溶液
を含んでいる。そのため、使用済みの珪藻土をそのまま
廃棄すると、腐敗して異臭を放つが、これまでは再利用
技術が確立していなかったため、埋め立て等により処理
されていた。前記したように、無機珪酸塩は作物の耐病
虫害性を向上させる等の目的で栽培農家は珪酸肥料とし
て使用していたが、単独の施肥作業が必要であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これまで、珪酸肥料は
土壌に与えるに当たり、他の肥料とは別に、それ単独で
与えたり、他の肥料と予め混合してから与える方法が一
般的であり、何れも施肥作業において手間と時間のかか
る作業であった。また、他の肥料と混合するに際して
も、均一に混合することは難しく、特にWO98/54
112号に示すビール粕、水産加工工場から排出される
魚粕等の有機性廃棄物を微生物発酵させて得られる堆肥
のように、微粉末状でなく、フレーク状で、所定の大き
さの粒度を持つものと混合する場合、珪酸が当該堆肥の
表面をコーティングするような形になり、堆肥の内部に
まで珪酸が混練されず、成分が均一に混じり合った肥料
を製造することが出来なかった。
【0004】
【課題を解決するための手段】したがって、本発明の目
的は、上述した課題を解決して珪酸含有有機質肥料の製
造方法を確立することである。
【0005】請求項1記載の本発明は、含水率65±5
%の有機性廃棄物と珪酸若しくは珪酸を含む材料とを攪
拌しながら発酵を行うことを特徴とする珪酸含有有機質
肥料の製造方法である。請求項2記載の本発明は、有機
性廃棄物と珪酸若しくは珪酸を含む材料に好気性の種菌
を接種し、若しくは製造現場の環境中に存在する好気性
菌を用い、攪拌しながら酸素を供給して原料全体に酸素
が行き渡るようにすると共に、該原料の含水率を65±
5%に維持して発酵を行うことを特徴とする珪酸含有有
機質肥料の製造方法である。請求項3記載の本発明は、
珪酸を含む材料が、珪藻土あるいは産業廃棄物としての
廃珪藻土である請求項1または2記載の方法である。請
求項4記載の本発明は、有機性廃棄物が、水分60〜7
0%を含むビール粕である請求項1〜3のいずれかに記
載の方法である。請求項5記載の本発明は、請求項1〜
3のいずれかに記載の方法により得られた、珪酸含量が
10%以上である珪酸含有有機質肥料である。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明において有機性廃棄物と
は、食品製造工場、食品加工場などから排出されるもの
で、例えばビール工場から排出されるビール粕、水産加
工工場から排出される魚粕、その他豆腐製造において排
出されるおから等の穀類粕などがある。これらの廃棄物
には、炭水化物、タンパク質、脂肪などが含まれてお
り、水分含量は通常55〜70%である。また、使用す
る珪酸は、珪酸カリウム、珪酸カルシウム、珪酸マグネ
シウム等の無機珪酸塩があり、珪酸を含む材料とは、珪
藻土、産業廃棄物としての廃珪藻土等がある。なお、廃
珪藻土とは、食品産業において、主に溶液の濾過材とし
て利用された後に廃棄されるものであり、一般に濾過溶
液を含んでおり、放置すると悪臭を放つため、廃棄物と
して埋め立て処理されていたものである。
【0007】有機性廃棄物と珪酸の使用割合については
特に制限はなく、製品の用途等を考慮して適宜決定すれ
ばよい。1例として、廃珪藻土を使用する場合、本発明
者の研究結果によると、重量比で前者:後者=1:0.
1〜 1:1程度が適当である。有機性廃棄物と珪酸を
含む原料を発酵させて有機質肥料を製造するために好気
性菌を用いる場合には、種菌を接種する。種菌として
は、既製の堆肥を用いたり、市販の微生物を使用するこ
とができる。なお、種菌の接種量や接種時期については
適宜決定すればよい。そして、攪拌しながら原料全体に
酸素が行き渡るように酸素を供給し、さらに発酵中の原
料の水分含量を所定値に維持して発酵を行う。なお、種
菌を接種しなくても、製造現場の環境中に存在する好気
性菌、例えば原料に着生する好気性菌や供給酸素中に存
在する好気性菌等を利用することができる。一方、嫌気
性発酵を行う場合には、特に種菌の接種をする必要がな
く、この場合も製造現場の環境中に存在する嫌気性菌を
利用して発酵を行うことができる。
【0008】本発明による有機質肥料製造のための装置
としては、図1および図2に示したような発酵装置が用
いられる。装置の主要部は発酵槽で、通常は開放型発酵
槽が用いられる。この発酵槽には、発酵中の原料の酸素
濃度を常に一定濃度以上に維持する(すなわち、好気性
菌が活動し易い周囲環境に設定する)ための酸素供給手
段や原料の発酵物中の水分を最適な状態に維持するため
の散水手段が設けてある。なお、この散水手段は好気性
発酵を行う場合に使用される。さらに、原料の発酵度合
いを均一にするために、発酵中の原料全体を定期的に攪
拌するための攪拌手段を備えている。
【0009】発酵槽としては、各種タイプのものを使用
できるが、特に水平型発酵槽が好ましく、例えば高さ
1.2m、幅2.0m、奥行き15.0m程度のものが
好適に用いられる。発酵槽に原料を供給するために、バ
ケットローダーあるいはコンベアーを用いる。原料を攪
拌、混合するため、攪拌羽のついた攪拌機、例えば水平
自走式攪拌機を1〜2回往復させながら、攪拌羽を回転
させて十分に攪拌、混合する。これにより、発酵槽内に
堆積された原料の層は均一化される。原料混合物の層中
に酸素(通常は空気)を供給するため、発酵槽床面に適
当な間隔で埋設した穴あき送気パイプを設けてあり、送
気ブロアーからの酸素を該パイプから発酵槽内に導入し
て原料全体に酸素を行き渡らせる。
【0010】さらに、好気性発酵の場合には、発酵中の
原料の含水率を65±5%に保つために散水手段から適
量の水を供給する。すなわち、有機質肥料の製造過程に
おける温度の上昇に伴い、原料からの水分の蒸発が避け
られず、放置すると好気性発酵が円滑に行えなくなるの
で、前記したように、散水手段により適宜水分の補給を
行う。そのためには、発酵中の原料の水分含量を知るこ
とが必要である。そこで、本発明に用いる装置には、発
酵槽内の原料の水分含量を検知する手段並びに該検知結
果に基づいて散水手段による散水量を制御するための手
段を設けるか、あるいは発酵装置の試験動作時に測定し
た温度対原料の水分含量、発酵継続時間対原料の水分含
量のデータより水分補給のタイミング、補給量を予め決
定し、それを装置制御データとして備える散水手段の制
御装置を設け、発酵中の原料の温度あるいは発酵継続時
間を監視、計測し、該計測データを制御装置に与えて散
水手段を制御することにより、原料中の水分含量を調整
するようにしてもよい。
【0011】図1は堆肥製造装置の側断面説明図、図2
は該装置の平面説明図である。図中の1は開放型発酵
槽、2は送気パイプ、3は送気ブロアー、4は散水パイ
プ、5は攪拌機、6は攪拌羽である。なお、図示されて
いないが、本装置には、散水パイプ4を通じて発酵中の
原料に水分を補給する散水装置、原料中の水分含量を検
知する検知手段及び該検知手段からの検知データを受け
て散水装置を制御する制御手段等も含まれる。また、散
水装置の制御方法としては、上記以外にも、先に述べた
原料温度あるいは発酵継続時間に基づく水分補給のタイ
ミング及び補給量を表す装置制御データを予め制御手段
に記憶させておき、原料温度や発酵継続時間を計測し、
前記記憶に基づき制御手段を介して散水装置を制御する
方法もある。
【0012】以下に、図面を参照して本発明を説明す
る。なお、この場合は、好気性菌を使用し、添加する珪
酸として廃珪藻土を用いる場合を事例とした説明である
ことを了解されたい。まず、バケットローダーあるいは
コンベアーを用いて上記の原料のうちビール粕等の有機
性廃棄物の一部を発酵槽に入れる。このとき、通常は層
高が1.0m程度になるように堆積する。次いで、廃珪
藻土と有機性廃棄物の適量を交互に加えて層状に堆積
し、攪拌羽のついた攪拌機を1〜2回往復させて発酵槽
内に堆積した原料を十分に攪拌、混合する。これによ
り、層内は均一化される。
【0013】原料に種菌を接種して発酵を開始するが、
種菌の接種時期は任意であり、上記の有機性廃棄物の添
加と同時または添加後、もしくは廃珪藻土と有機性廃棄
物の適量を交互に加えるときに接種してもよい。前記し
たように、攪拌機5を発酵槽1の長手方向に往復動さ
せ、該攪拌機の回転する攪拌羽6により原料全体を攪拌
する。これにより、増殖する好気性菌の均一化を図るこ
とができる。また、原料全体に酸素(通常は空気)が行
き渡るように送気ブロアー3から導入される酸素を、送
気パイプ2を経て原料に送る。その結果、好気的条件下
での発酵が効率よく行われるようになる。
【0014】さらに、好気性発酵による有機質肥料の製
造では、高温の発酵状態が継続するため、発酵熱により
原料からの水分の蒸発が激しく、良好な発酵状態を維持
することが困難になる可能性がある。そのため、発酵中
の原料の水分を定期的に検査し、検知された情報に基づ
いて散水量を決定し、不足する水分を補給して最適な水
分含量である65±5%に維持する。すなわち、発酵中
の原料(特に有機性廃棄物)の水分含量を調節するた
め、検知手段によって原料の水分含量を測定する。測定
値は制御手段に伝えられ、ここで原料への散水量を決定
し、散水パイプ4からの散水量を調整するように制御す
る。このようにして、発酵中の原料の水分含量を65±
5%に維持することができる。その結果、好気性菌によ
る順調な発酵が続けられる。
【0015】発酵中の原料は徐々に粘着性を帯びてくる
ため、放置すると周囲と結合し、酸素が原料全体に均一
に行き渡らなくなり、好気性発酵の継続が困難になる可
能性がある。そこで、本発明では、前記したように、原
料を攪拌して固まりを崩すことによって、酸素を原料全
体に行き渡らせる。また、このようにして発酵を継続す
るに従い、有機質肥料が徐々に粘着性を増し、周囲と結
合して固まりを形成するようになる。さらに、攪拌を続
けることにより、有機質肥料は所定の大きさと重さを有
するものとなり、取扱性に優れた有機質肥料が得られ
る。有機質肥料(特に堆肥)の製造に要する期間は、通
常3〜4週間程度である。この有機質肥料中の珪酸含量
は10%以上、通常20〜40%である。その他の成分
としては、有機質の分解による良好な腐植質を豊富に含
んでおり、その含有量は30〜50%である。
【0016】原料の有機性廃棄物としてビール粕を使用
した場合について説明すると、得られる有機質肥料はフ
レーク状で、粒度が5〜10mm程度のものが多い。そ
のため、この有機質肥料を散布するときに、風などで飛
散するおそれはない。なお、有機質肥料の粘着性が増す
原因は、表面のヘミセルロース、セルロースが発酵過程
で分解され、糖類を生成することにあると思われる。本
発明においては、ビール粕等の有機性廃棄物の好気性発
酵は、廃珪藻土を配合したことにより、該廃珪藻土を含
まない場合よりも、発酵温度の上昇が速く、発酵開始後
1〜2日目で最高発酵温度が70℃を超える。最高発酵
温度が70℃以上の高温発酵期が約2週間程続くと、有
機性廃棄物中の有機物は好気性菌によって分解され、ア
ンモニアやアミン等を発生しながら安定した物質に変換
される。また、粉体であった廃珪藻土は、分解する有機
物と混ざり合い分解有機物と珪藻土の均一化が進む。
【0017】なお、上記の説明では好気性発酵による有
機質肥料の製造について述べたが、嫌気性発酵によって
目的とする有機質肥料を製造することができる。好気性
発酵の場合は、原料を攪拌したり、酸素を供給すると共
に、原料の水分量を発酵工程中一定に保つために水を補
給する等の作業を必要とし、そのための設備や手間を要
していた。しかし、嫌気性発酵の場合は、原料の攪拌は
均一な発酵と発酵時間の短縮を図るために実施するが、
その他の作業等は不要で、原料を野積みの状態で、環境
を特別に整えることもなしに、発酵を行って有機質肥料
を製造することができる。しかしながら、嫌気性発酵は
進行が遅く、穏やかであるため、好気性発酵に比べて発
酵の完了までに5〜10倍の期間を要する。そのため、
大量の有機性廃棄物を発酵処理するためには、より広い
スペースが必要となる。
【0018】
【実施例】次に、本発明を実施例により説明するが、本
発明はこれらによって制限されるものではない。 実施例1 ビール工場のビール仕込み工程で発生した麦芽絞り粕
(水分含量約80%)をロータリー式プレス脱水機で脱
水し、その水分含量を65〜67%に調整し、原料の一
つとする。一方、ビール製造の貯酒から瓶詰めに至る工
程で酵母を取り除くための珪藻土濾過工程で発生する使
用済み珪藻土濾材(含有水分率約85%)を水切り濾過
して、その水分含量を55%まで低下させ、これも原料
の一つとする。さらに、ビール工場で発生したビール粕
を脱水したもの(水分含量約67%)を原料として用意
し、これをバケットローダーあるいはコンベアで高さ
1.2m、幅2.0m、奥行き15.0mの水平型発酵
槽に導入し、層高が1.0mになるように堆積した。次
いで、これに前記廃珪藻土約4m3 と麦芽絞り粕約15
3 および種菌としてビール粕の発酵堆肥約0.3m3
(麦芽絞り粕の約2%)を添加して層状に堆積した。発
酵槽に装備してある、攪拌羽を備えた水平自走式攪拌機
を2往復/日で運転し、堆積した原料を攪拌、混合して
原料の仕込みを完了した。
【0019】仕込み終了後の発酵管理条件について述べ
ると、発酵槽床面に60cm間隔で埋設した直径3mm
の穴あき送気パイプより、送気ブロアーからの酸素を強
制的に発酵槽へ導入し、該槽中の酸素濃度を15%以上
とした。水分(65±5%)の維持は、散水パイプを利
用して前記の攪拌機による攪拌(2回/日)と同時に散
水することにより行った。
【0020】仕込み開始後、1〜2日で発酵槽内のビー
ル粕を主とする原料の温度が上昇して最高発酵温度は7
0℃以上に達した。最高発酵温度が70℃以上の高温発
酵期は約2週間続き、ビール粕中の有機物は好気性菌に
よって分解され、アンモニアやアミン等を発生しながら
安定した腐植質へと変化した。その後、発酵温度が降下
し、原料中のセルロース、ヘミセルロース等の高温発酵
では一部しか分解しなかった物質が糸状菌、放線菌など
により分解され、安定した腐植質に変化した。また、仕
込み時に混合した廃珪藻土は、ビール粕の発酵による変
化と共に、発酵開始後2週間頃から、攪拌と水分の影響
により、発酵されたビール粕と一体化して粒状化が進ん
だ。
【0021】好気性菌の働きが収まると、発酵温度は徐
々に低下するので、糸状菌や放線菌などが増殖するよう
になる。ところで、この時期に発酵中の原料の水分量を
65±5%に維持しても、発酵促進効果が得られない。
その上、発酵が完了して得られる有機質肥料の水分含量
を40%以下に抑えることが望ましいので、水分調整を
行わないで、発酵を続けた。このようにして、糸状菌や
放線菌による発酵を終了すると、発酵物である有機質肥
料の水分含量は30〜50%となる。
【0022】得られた珪酸含有有機質肥料は、第1表に
示したように、コマツナを用いた植物安全性確認試験に
おいて、肥料無添加の対照区と差がなく、生育障害は認
められなかった。また、成分分析の結果、該肥料中の重
金属等の含量は非常に低く、有機質肥料として高度に安
全であることが分かった。また、有機質肥料中の珪酸含
量は、第2表に示したように、廃珪藻土の添加量に比例
して増大し、廃珪藻土の添加量を、肥料の製造に支障の
ない27%(v/v)とした場合、最終の有機質肥料中
における珪酸含量は40%を超えた。
【0023】
【表1】第 1 表
【0024】
【表2】第 2 表 *:廃珪藻土のみ 試験区の廃珪藻土は仕込み時に一括添加した。
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、食品加工業、食品製造
業などから排出される有機性廃棄物に珪酸若しくは珪酸
を含有する材料を添加して発酵を行うことにより、珪酸
を含有する有機質肥料を製造する方法が提供される。こ
の肥料を用いれば、土壌改良のための有機性肥料(堆
肥)と植物の耐病虫害性向上や耐倒伏性改善に有効な珪
酸を同時に施肥することができるため、栽培者の作業軽
減と作物の養分吸収の改善を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に用いられる装置の1態様の側断面説
明図である。
【図2】 本発明に用いられる装置の1態様の平面説明
図である。
【符号の説明】
1 開放型発酵槽 2 送気パイプ 3 送気ブロアー 4 散水パイプ 5 攪拌機 6 攪拌羽
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C05F 9/04 C05F 17/00 17/00 B09B 3/00 ZABD (72)発明者 堀池 彰 静岡県田方郡修善寺町大野849−2 株式 会社微生物農法研究所内 Fターム(参考) 4D004 AA02 BA04 CA15 CA19 CB28 CC08 CC11 DA03 DA06 DA09 DA10 DA20 4H061 AA02 CC11 CC12 CC32 CC42 CC45 EE01 EE02 EE66 GG43 GG49 HH08 HH11 HH34 KK01 LL25 LL26

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 含水率65±5%の有機性廃棄物と珪酸
    若しくは珪酸を含む材料とを攪拌しながら発酵を行うこ
    とを特徴とする珪酸含有有機質肥料の製造方法。
  2. 【請求項2】 有機性廃棄物と珪酸若しくは珪酸を含む
    材料に好気性の種菌を接種し、若しくは製造現場の環境
    中に存在する好気性菌を用い、攪拌しながら酸素を供給
    して原料全体に酸素が行き渡るようにすると共に、該原
    料の含水率を65±5%に維持して発酵を行うことを特
    徴とする珪酸含有有機質肥料の製造方法。
  3. 【請求項3】 珪酸を含む材料が、珪藻土あるいは産業
    廃棄物としての廃珪藻土である請求項1または2記載の
    方法。
  4. 【請求項4】 有機性廃棄物が、水分60〜70%を含
    むビール粕である請求項1〜3のいずれかに記載の方
    法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜3のいずれかに記載の方法に
    より得られた、珪酸含量が10%以上である珪酸含有有
    機質肥料。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011021356A (ja) * 2009-07-15 2011-02-03 Akita Univ 珪藻土と籾殻を利用した緑化ボード
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