JP2001000675A - 遊技機 - Google Patents

遊技機

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JP2001000675A
JP2001000675A JP2000170857A JP2000170857A JP2001000675A JP 2001000675 A JP2001000675 A JP 2001000675A JP 2000170857 A JP2000170857 A JP 2000170857A JP 2000170857 A JP2000170857 A JP 2000170857A JP 2001000675 A JP2001000675 A JP 2001000675A
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Yoji Kagomiya
洋二 籠宮
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Sanyo Bussan Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 パチンコ台等の複数列または行に分割された
分割表示部を有する遊技装置において、分割表示部への
表示内容を斬新なものとし、趣を凝らして遊技性を向上
させる。 【解決手段】 シーン情報SCの下位4ビットの内容が
「0010」へと変化した時、サブCPU54から読み
出される表示用ROM56格納の表示制御用データは、
特別図柄の走査方向を斜め、すなわちオフセット表示位
置を特別図柄表示部16Bの隣接する列の表示部へ実行
する斜め走査に切り替わる。従って、この遊技状態で
は、液晶表示パネル16の特別図柄表示部16Bの表示
内容は、特別図柄が描かれた帯が隣の表示部の上隅ある
いは下隅にも移動するかのごとき趣の異なった表示が実
行され、斬新な表示が実現される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、パチンコ台やアレンジ
ボール等の遊技機に関し、詳しくは、可変表示装置の表
示内容に趣を凝らし、その遊技性を一層向上させる遊技
機に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の遊技装置では、複数列に分割さ
れた分割表示部のそれぞれの列に、所定の表示パターン
を表示すると共に、その表示パターンを同一の列内で上
下方向に僅かにずらせて再表示し、あたかも表示パター
ンが上下方向に回転移動しているかのごとく遊技者に認
識させ、その遊技性を高めている。例えば、スロットマ
シンを模倣し、数字や絵柄などの表示パターンが描かれ
ている3本のドラムがあたかも回転しているかのように
液晶パネルあるいはLEDの表示を制御し、ある種の表
示パターンが総ての列の分割表示部に同様に表示された
とき「大当たり」等の特定の遊技状況を作り出してい
る。すなわち、遊技者への視覚的な表示機能を高めるこ
とは、遊技装置の遊技性を高める上で大きな役割を果た
している。
【0003】従って、この種の遊技装置においては、遊
技者が飽きのこない多様な視覚的表示機能を搭載するこ
とが要求されており、この要求に伴って遊技装置の表示
能力も年々向上している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、如何に
多種多様な表示パターンを用意し、その表示パターンが
上下方向に回転しているかのように分割表示部に表示し
ようとも、遊技を長期間に亘って楽しむうちに遊技者の
目はその表示の趣向に馴れ、特別な遊技心を喚起され難
くなる。単純な数字や絵柄が上下移動するかのようにそ
の表示位置を僅かにずらして表示しているだけでは、い
ずれ遊技者はこれに飽き、特別な表示として意識しなく
なるのである。この結果、当初分割表示によって数字や
絵柄が回転し、これが揃ったとき「大当たり」になると
いう趣向自体も、遊技性に寄与しなくなる虞れがあっ
た。
【0005】本発明の遊技機は、こうした問題を解決
し、遊技者を十分に満足させることのできるように、可
変表示装置への表示内容に趣を凝らして遊技性を向上さ
せる表示機能を備えることを目的としてなされ、次の構
成を採った。
【0006】
【課題を解決するための手段及びその効果】本発明は、
識別情報を可変表示した後に確定表示する可変表示装置
を備え、その可変表示装置の確定表示結果に応じて遊技
者に有利な第1状態と不利な第2状態とに切換可能とし
た遊技機において、前記可変表示装置における前記識別
情報の可変表示方向を変更する変更制御手段を備えたこ
とを特徴とする。この場合、前記可変表示装置は複数の
識別情報を表示可能であり、前記変更制御手段は、これ
ら複数の識別情報同士の相対的な可変表示方向を固定し
たまま、一括して可変表示方向を変更するものとするこ
とができる。また、前記変更制御手段は、遊技状況に応
じて可変表示方向を変更するものとすることができる。
【0007】以上のように構成された本発明の遊技機で
は、可変表示装置において可変表示される識別情報の可
変表示方向が、変更制御手段によって適宜変更されるこ
とにより、従来のような上下方向等に固定された単純な
可変表示しか見ることができないことによる興趣の低下
を防止することができる。即ち、遊技者は識別情報の可
変表示開始から確定表示に至るまで、その推移に注視す
ることとなって、遊技に対する興味を継続させることが
できる。
【0008】
【発明の実施の形態】以上説明した本発明の構成・作用
を一層明らかにするために、以下本発明の好適な実施例
について説明する。図1は本発明の一実施例としてのパ
チンコ遊技装置1の斜視図、図2はその遊技部DPを示
す説明図、図3はパチンコ遊技装置の裏面図である。
【0009】図示するように、このパチンコ遊技装置1
は、機枠2の前面に前面枠4を開閉自在に装着してい
る。前面枠4の前面にはガラス扉枠6および前面板8が
開閉自在に装着されている。また、前面枠4の裏面に
は、図示しない取付枠を介して遊技盤10が着脱自在に
装着される。
【0010】遊技盤10の表面には、発射位置の延長上
にガイドレール11が設けられ、そのガイドレール11
で囲まれる遊技部DPには、図2に示すように、複数の
普通入賞口12,第一種始動口13,大入賞口14が設
けられ、遊技盤10の下部には、アウト口15が設けら
れている。第一種始動口13には、パチンコ玉の入賞状
況を検出する通常の入賞センサ13Aが設けられてい
る。大入賞口14には、大当たりの条件が成立したとき
可動片を開き、パチンコ球が入りやすくなる状態を作り
出す大当たり駆動部14Bが備えられており、更にここ
にパチンコ球が入ったとき大当たりの状況を継続(いわ
ゆる、V入賞)するための大入賞センサ14Cおよびこ
こに10個のパチンコ球が入って大当たりの状況を停止
する条件となったことを検出するテンカウントセンサ1
4Aが設けられている。
【0011】遊技盤10の略中央部には、3インチのカ
ラーTV用液晶ディスプレイを用いて構成される可変表
示装置としての液晶表示パネル16が備えられている。
すなわち、この液晶表示パネル16は、通常のTVディ
スプレイと同様に2:1の飛越し走査(interla
ced scanning)が採用され、毎秒60フレ
ームの画像信号を入力し、これを表示する機能を有して
いる。即ち、本実施例の液晶表示パネル16は、通常の
液晶テレビのユニットをそのまま利用したものである。
従って、液晶表示パネル16に対して16.67mse
c以内に1フレーム分の信号を送信すれば、通常のTV
と同等の鮮明なカラー画をダイナミックに表示すること
が可能となる。
【0012】液晶表示パネル16の構成を図4に示す。
図示するように、本実施例の液晶表示パネル16の表示
内容は通常の遊技状態において大きく3つの領域に区分
されており、上部がメッセージライン16A、中央が可
変表示装置の中心的役割を担う特別図柄表示部16B、
下部が保留数表示部16Cとなっている。上部のメッセ
ージライン16Aには、現在の遊技状況に見合ったメッ
セージが流れるように表示される。また、中央の特別図
柄表示部16Bには、3列にわたって、遊技者に有利な
第1状態たる特別遊技状態の発生を示す大当たりや遊技
者に不利な第2状態たる通常遊技状態の維持を示す外れ
等の遊技状況を表す、識別情報としての特別図柄が表示
される。更に、下部の保留数表示部16Cには、第一種
始動口13に入賞し未だ特別図柄表示部16Bの回転に
供されていないパチンコ玉の個数、いわゆる保留個数
が、矩形の表示エリアを左から順次反転表示することで
最大4つまで表示される。
【0013】なお、本実施例では液晶表示パネル16と
して3インチの液晶テレビのユニットを利用したが、こ
の液晶表示パネル16に替えて、従来の3列表示用の部
品との共通化を図るために、16×16のドットマトリ
ックス方式による表示部を3つ並べ、その上下に別途構
成されたメッセージ表示部や保留数表示部を配置する構
造としてもよい。
【0014】パチンコ遊技装置1には、その他の表示装
置として、大当たりを表示する大当たりランプ17Aお
よび遊技中であることを表示する遊技動作中ランプ17
Bが設けられている(図1参照)。
【0015】前面板8の前面には、投入されたパチンコ
球を発射位置(不図示)に一個ずつ導くための打球供給
皿19が取り付けられている。また、前面枠4の下部に
は、発射位置のパチンコ球を遊技部へ打ち出すための操
作ハンドル20と、打球供給皿19の余剰景品球を溜め
る下部球受皿21が設けられている。操作ハンドル20
は、打球用のモータ26による弾発力を制御するもので
ある。
【0016】図3に示すように、遊技盤10の裏面の中
央部には遊技盤制御装置30が取付けられている。この
遊技盤制御装置30は、パチンコ遊技装置1の遊技状況
を全般的に統括管理する。すなわち、入賞センサ13
A,テンカウントセンサ14Aの検出出力等からパチン
コ遊技装置1の遊技状況を判断し、その判断結果に応じ
て大当たり駆動部14B,液晶表示パネル16,大当た
りランプ17A,遊技動作中ランプ17B,図示しない
スピーカ等の動作を制御する。また、遊技盤制御装置3
0は後述する表示ユニット50とともに変更制御手段を
構成する。
【0017】パチンコ遊技装置1には、これらの装置の
他、入賞口12,14もしくは始動口13に入賞したパ
チンコ玉を一括して検出する入賞球検出装置、入賞球お
よびアウト玉を搬送する機構、遊技状況を報知するその
他の各種ランプ,スピーカ、あるいは不正検出装置とい
った一般的な装備が設けられているが、これらの一般的
な装置構成の詳細の説明は省略する。
【0018】次に、遊技盤制御装置30の構成とその動
作について説明する。遊技盤制御装置30は、図5に示
すように算術論理演算部やROM,RAM等を内蔵した
1チップマイクロコンピュータ(以下、MPUという)
31を中心に、電源部33、入出力インタフェース35
A,35Bおよび出力インタフェース35C等から構成
されている。また、MPU31には水晶発振器Xtal
が外付けされており、これにより高精度に経過時間を計
測することが可能となっており、これを用いたインター
バルタイマによる割込制御などが行なわれている。
【0019】電源部33は、外部から24ボルトの交流
を入力して3種類の電源VE,VD,VCCを生成する
回路である。電源部33は、24ボルトの交流を全波整
流して動力用電源VEを生成するダイオードスタック4
1、更にこれを平滑して直流高電圧電源VDを生成する
電解コンデンサC1,C2およびダイオードD1、直流
高電圧電源VDから安定化された5ボルトの安定化電源
VCCを生成するレギュレータ43から構成されてい
る。この電源部33により得られる各種の電圧源は、パ
チンコ遊技装置1の遊技盤の電装品の電力として利用さ
れる。
【0020】入出力インタフェース35A,35Bおよ
び出力インタフェース35Cは、遊技盤制御装置30に
配置されたMPU31と別に配置された各種電装品との
信号の入出力を可能とするための通常のインターフェイ
ス回路から構成される。従ってその電気回路は、MPU
31と信号の入出力を実行する先の各種電装品の電気的
特性に応じて決定され、公知のチャタリング防止回路、
波形成形回路、レベルシフト回路、ホールド回路等を適
宜組み合わせることで構成される。
【0021】この様に構成される遊技盤制御装置30に
は、別に設けられた前記大当たりランプ17A,遊技動
作ランプ17B等のランプを始めとし、大当たり駆動部
14B,打球用モータ26等との接続を容易とするため
に、コネクタCN1が用意されている。
【0022】MPU31の出力ポートの内の9ビット
(P20ないし28)は、オープンコレクタタイプの出
力インタフェース35CおよびコネクタCN2を介し、
フラットケーブルFCにて表示ユニット50と接続さ
れ、液晶表示パネル16を制御するための表示コマンド
出力用(データ8ビットおよびストローブ1ビット)と
して使用される。また、このコネクタCN2を介して表
示ユニット50側へ電力を供給するため、コネクタCN
2には電源部33にて作り出された直流高電圧電源VD
および5ボルトの安定化電源VCCが接続され、前記フ
ラットケーブルFCが電源線としても利用されている。
【0023】表示ユニット50には、液晶表示パネル1
6を駆動するための通常の液晶パネルドライバ52に加
え、サブCPU54および不揮発的に情報を記憶する表
示用ROM56が配置されている。ここで、サブCPU
54とは、表示用ROMの128Kバイトの領域に記憶
された表示制御用プログラムおよび256Kバイトの領
域に記憶された表示制御用データを適宜読み出しては実
行するマイクロコンピュータであり、遊技盤制御装置3
0から入力される計7バイトを単位とする表示コマンド
を表示用ROM56に記憶された表示制御用プログラム
に基づいて解釈し、その解釈結果に基づき表示用ROM
56から必要な表示制御用データを読み出しては液晶パ
ネルドライバ52へ出力するものである。
【0024】図6は、遊技盤制御装置30のMPU31
からサブCPU54に送られる表示コマンドのデータ形
式説明図である。図示するごとく、表示コマンドは計7
バイトからなる遊技状況の情報である。その第1バイト
は、表示コマンドのスタートを知らせるスタート情報S
Tであり、以下に続く6バイトの情報にて使用をしない
1バイト(8ビット)の情報、例えば8ビットが総て
「1」であるビット列「11111111」からなる。
【0025】第2バイトないし第4バイトは、図柄1情
報Z1,図柄2情報Z2,図柄3情報Z3である。図3
の説明で前述したごとく、本実施例では液晶表示パネル
16の特別図柄表示部16Bに3列にわたって特別図柄
(本実施例では0〜9までの数字10種類とその他の記
号5種類の合計15種類)をあたかも回転するかのごと
く表示する。これら3列の特別図柄の組み合わせ情報
は、大当たりの発生を決定する意味を有し、パチンコ遊
技装置1の重要な遊技規則の1つとなる。そこで、遊技
盤制御装置30のMPU31にその主たる管理を任せ、
サブCPU54はMPU31からの指令に忠実な表示を
実行するのみの構成を採用している。
【0026】そこで、第2バイトから第4バイトまでの
3バイトを使用し、その上位4ビットには特別図柄表示
部16Bの各列に表示すべき特別図柄の図柄情報を、そ
の下位4ビットにはその特別図柄が上下方向あるいは斜
め方向に回転するかのように見せ掛けるための表示位置
のオフセット情報を送り出す。本実施例では、特別図柄
として15種類、回転表示のためのオフセットとして1
6段階の表示が可能なように構成するため、上位4ビッ
トは0〜14、下位4ビットは0〜15の情報を表現す
る。
【0027】第5バイトは、大入賞情報C/Rを表現す
る情報である。本実施例では、パチンコ遊技装置1の遊
技規則として、「大入賞時に大入賞口14に10個のパ
チンコ球が入ったときには大当たりの状況を停止する。
しかし、その停止条件発生以前に所定のポイントをパチ
ンコ玉が通過したときはその大当たりの状況を最大16
ラウンドまで継続させる(V入賞)。」と規定してい
る。この様な条件を検出するために、前述のごとくテン
カウントセンサ14Aおよび大入賞センサ14Cが備え
られ、その検出信号はMPU31へ入力される。また、
この種の遊技状況は遊技者にとって極めて大きな意義を
有するものであるため、液晶表示パネル16に視覚的に
表示することが好ましい。そこで、この第5バイトの上
位4ビットを用いてテンカウントセンサの検出状況であ
るテンカウント情報0〜10を、下位4ビットを用いて
ラウンド数0〜15を送信する。
【0028】第6バイトは、保留情報RZである。この
保留情報RZは、遊技規則上0から4までの何れかの情
報であり、その情報量が少なくてよい。そこで、上位4
ビットは使用せず、下位4ビットを用いて保留数0〜4
を送信する。
【0029】最後の第7バイトはシーン情報SCであ
り、現在の遊技場面を表現する。上記説明から明らかな
ように、本実施例のパチンコ遊技装置1には大別して2
つのシーン、すなわち通常の遊技場面と大当たり場面と
が存在する。また、この各場面には、特別図柄の変動中
であるとか、大当たりの継続が約束されたいわゆるV入
賞中であるとか、更に細かなレベルでの遊技場面があ
る。パチンコ遊技装置1の遊技者は、この様な多種多様
な各場面を楽しむことで遊技を堪能しているのであり、
その各場面に応じた視覚的な表示がなされることが好ま
しい。
【0030】また、この様に多種多様な各場面が遊技ル
ールとして用意されてはいるものの、その中でも、特別
図柄が回転表示され、これらの特別図柄が合致して停止
して大当たり場面へ移行することを期待する図柄変動状
態は、遊技中に最も高い頻度で発生する。この場面期間
が長時間にわたるとき、遊技者は、単調な図柄の変動に
興醒めを感じることとなる。そこで、この図柄変動状態
が所定期間にわたって継続しているとき、その経過時間
がどれ程に達しているかをサブCPU54へ連絡するた
めにもこのシーン情報SCを利用する。
【0031】このため、MPU31は、各種センサの検
出信号及び内部クロックから判断される現在の遊技場面
や同一場面での経過時間を表示コマンドの最終バイトと
してサブCPU54に向けて送信する。
【0032】図7は、この第7バイト目の情報として送
信されるシーン情報SCの詳細を説明するシーン情報説
明図である。図示するようにシーン情報SCの上位4ビ
ットは、通常の遊技場面であるか大当たり場面であるか
を表す情報であり、その最上位ビットは不使用とし、下
位3ビットが「101」であるときは通常の遊技場面
を、「010」であるときは大当たり場面を表してい
る。
【0033】下位4ビットは、上位4ビットにて大別さ
れた遊技場面の更に詳細な遊技場面を特定するための情
報であり、総てが「0」であるときは特別図柄の回転表
示が不要な待機状態を示している。最下位ビットのみが
「1」であるときは、第一種始動口13にパチンコ玉の
入賞が発生して特別図柄を回転表示しなければならない
図柄変動状態に入り、その経過時間が0〜2sec(直
後から2sec未満)を示す。第2ビット目のみが
「1」であるときは、同じく図柄変動状態であるが、そ
の経過時間が2〜4sec(2secから4sec未
満)を示す。下位4ビットが「0011」であるときも
同じく図柄変動状態であるが、この場合はその経過時間
が4sec以上であることを示す。この様に本実施例で
は、特定の遊技状態が継続して発生する場合には、その
経過時間までもシーン情報SCとして送信する。
【0034】また、下位4ビットのうちの第3ビットの
みが「1」であるときは、特別図柄のうち2列が同一の
数値(例えば、「7」)となり大当たりの発生の可能性
が生じた状態(以下、リーチ状態と呼ぶ)を示す。下位
4ビットが「0101」であるときは、特別図柄の3列
が「7」となったか否かを判定する当たり判定中の状態
を示している。
【0035】この下位4ビットのうち、最上位の4ビッ
ト目が「1」であるときは、上位4ビットが「X01
0」である大当たり遊技場面を更に詳細に特定する情報
として使用される。下位4ビットが「1000」である
ときは、大当たりの発生直後で、図示しないスピーカか
らファンファーレが流れている状態を示す。下位4ビッ
トが「1001」であるときは、大入賞開放が実行され
ている状態を示す。下位4ビットが「1010」である
ときは、大当たりが継続して実行されるV入賞が発生し
た状態を示す。下位4ビットが「1011」であるとき
は、V入賞が発生したことを記憶し、次回の大入賞開放
が予約された状態を示す。下位4ビットが「1100」
であるときは、大入賞開放と次ラウンドの大入賞開放と
のインターバル状態を示す。下位ビットが「1101」
であるときは、大入賞開放の終わり状態で、特に総ての
大入賞開放ラウンドが実行された状態、いわゆる正常終
了(最終演出1と呼ぶ)を示す。下位4が「1110」
であるときは、同じく大入賞開放の終わり状態である
が、総ての大入賞開放ラウンドが実行されなかった、い
わゆるパンク終了(最終演出2と呼ぶ)を示す。
【0036】なお、通常のコンピュータ間の通信には通
信情報の終端を示すストップ情報(いわゆる、ストップ
ビット)が設けられるが、本実施例ではスタート情報S
Tとこれに続く第2バイト〜第7バイトの情報の表現す
るコード体系から明らかに表示コマンド情報の終端を判
別することが可能であり、この様な特殊なストップ情報
を割愛している。
【0037】次に、以上のように構成されたパチンコ遊
技装置1において、MPU31およびサブCPU54に
て処理される遊技状況読み込みプログラム、表示コマン
ド送信プログラムおよび表示制御用プログラムについて
説明する。
【0038】図8および図9は、MPU31にて実行さ
れる遊技状況読み込みプログラムおよび表示コマンド送
信プログラムのフローチャートである。MPU31は、
電力の供給が開始されると所定のハードチェック、後述
する記憶エリアに予め定められた情報をセットするなど
の初期設定を実行した後に、ここに説明する各種のプロ
グラムの処理を開始する。
【0039】まず図8に基づいて遊技状況読み込みプロ
グラムについて説明する。このプログラムは1msec
毎に繰り返しMPU31にて実行される割込みプログラ
ムであり、このプログラムの処理にMPU31が入ると
入賞センサ13Aや大入賞センサ14Cなどの各種セン
サの検出信号や内部クロックを読み込み、更には現在の
大当たり状況などから現在の遊技場面やその場面の経過
時間である遊技状況PJを認識する(ステップ10
0)。そして、この遊技状況PJを内蔵するRAMの遊
技状況記憶エリアに格納し(ステップ110)、本プロ
グラムを終了する。このプログラムにより、内部RAM
の遊技状況記憶エリアの記憶内容、すなわちパチンコ遊
技装置1の最新の遊技状況PJは、表示ユニット50へ
の一連のデータの送信に先だって、更新される。
【0040】なお、MPU31の立ち上げ時にあって
は、前述した初期設定処理により、内部RAMの遊技状
況記憶エリアには入賞や大当たりなどの特別な変化のな
い待機状態である旨の遊技状況PJ0がセットされる。
【0041】図9にフローチャートを示す表示コマンド
送信プログラムは、図8に示した処理により内部RAM
の遊技状況記憶エリアに記憶された遊技状況PJから前
述した表示コマンドを作成し、これをサブCPU54へ
送信するためのもので、MPU31により2msec毎
に処理される。本プログラムの処理に入るとMPU31
は、送信バイトカウンタCBをインクリメントし(ステ
ップ200)、この送信バイトカウンタCBの値が7以
下であるか否かを判断する(ステップ210)。これ
は、全7バイトからなる表示コマンドを2msec毎に
1バイトずつ送信するためであり、このステップ210
にて肯定判定されたときには、その送信バイトカウンタ
CBの内容により指示される表示コマンドの第CB番目
の情報をサブCPU54へ送信して(ステップ22
0)、本プログラムを終了する。
【0042】一方、ステップ210にて否定判定された
とき、すなわち既に全7バイトの表示コマンドの送信を
終了していると判定されたときには、遊技状況記憶エリ
アへアクセスしてそこに格納されている最新の遊技状況
PJを読み出し(ステップ240)、この遊技状況PJ
から図6および図7にて説明した規則に基づいて最新の
表示コマンドを作成する(ステップ250)。そして、
今回の表示コマンドの送信タイミングは、新たに作成し
た表示コマンドの第1回目の送信タイミングとなるた
め、表示コマンドの1バイト目の情報であるスタート情
報STをサブCPU54へ出力し(ステップ260)、
送信バイトカウンタCBの内容を「1」にセットして
(ステップ270)、本プログラムを終了する。
【0043】以上のようにして、MPU31からは2m
sec毎に表示コマンドが1バイト単位に送信される。
送信された表示コマンドを入力するサブCPU54は、
図10にフローチャートを示す表示制御用プログラムを
実行することで、その表示コマンドにて把握されたパチ
ンコ遊技装置1の遊技状況PJに応じた液晶表示パネル
16の駆動制御を実行する。
【0044】MPU31から1バイトずつに分割された
表示コマンドが入力されると、サブCPU54はこの表
示制御用プログラムの処理に入り、その受信した表示コ
マンドを記憶する(ステップ300)。そして、スター
ト情報STから始まる全7バイトの表示コマンドの総て
が揃ったか否かを判断し(ステップ310)、未だに総
ての表示コマンドの入力が完了していないときには本プ
ログラムの処理を終了する。
【0045】一方、スタート情報STを入力すれば全7
バイトの表示コマンドを入力したと判断できるから、こ
れによりステップ310にて全7バイトの表示コマンド
の入力が完了したと判定されたときには、続いてその表
示コマンドに応じた表示制御用データを表示用ROM5
6から読み込み(ステップ320)、その表示制御用デ
ータを液晶パネルドライバ52へ出力し(ステップ33
0)、記憶し続けてきた表示コマンドを消去して(ステ
ップ340)、本プログラムの処理を終了する。すなわ
ち、サブCPU54は、表示コマンドにて特定される表
示用ROM56の表示制御用データ格納エリアに記憶さ
れている表示制御用データを読み出し、これを液晶パネ
ルドライバ52へ出力するのであり、表示用ROM56
を差し替えることで液晶表示パネル16に表示される内
容を如何様にでも変更することが可能である。
【0046】本実施例の表示用ROM56に格納される
表示制御用データで最も特徴的な部分は、表示コマンド
第7バイト目のシーン情報SCとして「00010」〜
「0011」が送信されたときに読み出される表示制御
用データである。
【0047】このシーン情報SCの下位4ビットとして
「0001」が送信されたときには、表示すべき特別図
柄やそのオフセット位置は、表示コマンドの第2バイト
目から第4バイト目に送信された図柄1〜図柄3及び情
報Z1〜Z3に従いつつ通常の上下回転を模倣した走査
信号を作りだし、これを液晶パネルドライバ52へ出力
する。従って、その液晶表示パネル16の特別図柄表示
部16Bには、図11に示す様に、あたかも3本の特別
図柄が描かれた帯が図示する矢印方向に回転するかのよ
うな表示が実行される。
【0048】この様な上下回転を模倣した表示が2se
c以上継続して実行されると、シーン情報SCの下位4
ビットの内容は「0010」へと変化する。この時、サ
ブCPU54から読み出される表示用ROM56格納の
表示制御用データは、特別図柄の走査方向を斜め、すな
わちオフセット表示位置を特別図柄表示部16Bの隣接
する列の表示部へ実行する斜め走査に切り替わる。従っ
て、この遊技状態では、液晶表示パネル16の特別図柄
表示部16Bの表示内容は、図12に示すように、特別
図柄が描かれた帯が隣の表示部の上隅あるいは下隅にも
移動するかのごとき趣の異なった表示が実行される。
【0049】なお、この様な斜め走査の手法としては、
上下方法のオフセット量は表示コマンドとして入力され
るため、それに一定の左右方向オフセット量を加算して
やるだけで簡単に実現される。
【0050】更にこの図柄変動状態が継続してその継続
時間が4sec以上となったとき、サブCPU54は、
一定時間(例えば30sec)毎に表示用ROM56か
ら読み出す表示制御用データを自動的に選択し、オフセ
ット表示位置を斜め方向から上下方向へ、あるいは上下
方向から斜め方向へと順次変更する。これにより、特別
図柄表示部16Bの表示内容は、一定時間毎に図11と
図12に示す表示状態に自動的に切り替わり、遊技者の
目の馴れを防止する。
【0051】以上説明した本実施例のパチンコ遊技装置
1によれば、MPU31から2msec毎に1バイトず
つに分割した表示コマンドを出力するのみで、液晶表示
パネル16に複雑なカラー動画を表示させることができ
る。しかも、液晶表示パネル16は、通常の液晶テレビ
と同一の仕様であり、テレビと同様のダイナミックな画
面表示が可能である。テレビと同一の動画表示に必要と
される毎秒60フレームの画像情報を、遊技盤制御装置
30から液晶表示パネル16に直接出力することは、不
可能であるのに対して、画像情報を表示ユニット50に
より生成する本実施例の構成によれば、遊技盤制御装置
30のメモリ空間の制限、遊技盤制御装置30と表示ユ
ニット50との間のデータ受け渡しの制約を解消し、ダ
イナミックな画像表示が実現できるのである。
【0052】この様に柔軟性及び機動性に富むシステム
を利用し、本実施例のパチンコ遊技装置1は、同一遊技
場面の継続時間に応じて表示コマンドの内容を変更し、
液晶表示パネル16に表示される特別図柄の走査方向を
上下あるいは斜めへと切り替えている。従って、表示内
容が単調に継続して実行されることが完全に回避され、
遊技者の目が表示内容に馴れて、遊技に対する興味が殺
がれるのを防止することができる。
【0053】その他にも、本実施例のパチンコ遊技装置
1は、遊技盤制御装置30から表示ユニット50に繰り
返し表示用のデータを送信しているので、遊技盤制御装
置30が認識している遊技状態と、表示ユニット50の
表示が異なってしまうという不具合もない。また、表示
用ROM56に記憶される表示制御用データにより現実
の表示図柄、移動や回転などの表示内容が決定される。
従って、MPU31は複数種類のパチンコ遊技装置に共
通して使用し、表示用ROM56のみを取り替えること
で、液晶表示パネル16に全く異なるグラフィック表現
を実行させることが可能となる。すなわち、馴れによる
興醒めが発生しやすいユーザーインターフェイス的なグ
ラフィック表示部分とパチンコ遊技装置として要求され
る基本的な機能部分との分離が容易に実現されるため、
例えば、斜め回転の角度を変化させたり、右上から左下
への斜め回転あるいは左上から右下への斜め回転など、
斜め回転の表示に多様な態様を簡単に選択することがで
きる。
【0054】更に、MPU31から単純な全7バイトの
表示コマンドを出力すると、その表示コマンドに応じた
グラフィック表示がサブCPU54および表示用ROM
56により実行されるため、MPU31のグラフィック
表示のための負荷が大幅に軽減される。従って、MPU
31の多くの時間を他のプログラム処理に割り当てた
り、あるいはMPU31として安価なマイクロコンピュ
−タを採用することがことが可能となる。
【0055】以上、本発明の実施例について説明した
が、本発明はこうした実施例に限定されるものではな
く、パチンコ遊技装置のみならずスロットマシンやその
他のゲーム機器に応用したり、斜め回転を通常遊技状態
でのみ実行するのでなく、大当たり場面であってもよ
く、たとえばV入賞が発生したときに斜め回転になり遊
技者の心理状況に合致した大きな表示内容の変化を起こ
してもよい。
【0056】以上説明したように本発明の遊技装置は、
遊技状況に応じて表示される表示パターンが列または行
方向とは直角以外の角度で交差する方法に回転するよう
表示される。従って、その分割表示部への表示内容は、
従来に比較して趣が異なり、遊技者にとっては斬新に写
り、遊技に対する興味を継続させることができなど遊技
性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である遊技装置の斜視図であ
る。
【図2】同じくその遊技部DPの構成を示す説明図であ
る。
【図3】同じくその背面図である。
【図4】液晶表示パネル16の表示例説明図である。
【図5】遊技盤制御装置30を中心とした遊技装置の電
気回路図である。
【図6】表示コマンドのデータ形式説明図である。
【図7】そのシーン情報のコード体系説明図である。
【図8】MPU31が実行する遊技状況読み込みプログ
ラムのフローチャートである。
【図9】MPU31が実行する表示コマンド送信プログ
ラムのフローチャートである。
【図10】サブCPU54が実行する表示制御用プログ
ラムのフローチャートである。
【図11】上下回転時の特別図柄表示部16Bへの表示
概念の説明図である。
【図12】斜め回転時の特別図柄表示部16Bへの表示
概念の説明図である。
【符号の説明】
1…遊技機としてのパチンコ遊技装置、10…遊技盤、
12…普通入賞口、13…第一種始動口、14…大入賞
口、15…アウト口、13A…入賞センサ、14A…テ
ンカウントセンサ、14B…大当たり駆動部、14C…
大入賞センサ、16…可変表示装置としての液晶表示パ
ネル、20…操作ハンドル、30…遊技盤制御装置、3
1…MPU、33…電源部、35A,35B…入出力イ
ンタフェース、35C…出力インタフェース、50…表
示ユニット、52…液晶パネルドライバ、54…サブC
PU、56…表示用ROM。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年7月6日(2000.7.6)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 遊技機
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、パチンコ台やアレンジ
ボール等の遊技機に関し、詳しくは、可変表示装置の表
示内容に趣を凝らし、その遊技性を一層向上させる遊技
機に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の遊技装置では、複数列に分割さ
れた分割表示部のそれぞれの列に、所定の表示パターン
を表示すると共に、その表示パターンを同一の列内で上
下方向に僅かにずらせて再表示し、あたかも表示パター
ンが上下方向に回転移動しているかのごとく遊技者に認
識させ、その遊技性を高めている。例えば、スロットマ
シンを模倣し、数字や絵柄などの表示パターンが描かれ
ている3本のドラムがあたかも回転しているかのように
液晶パネルあるいはLEDの表示を制御し、ある種の表
示パターンが総ての列の分割表示部に同様に表示された
とき「大当たり」等の特定の遊技状況を作り出してい
る。すなわち、遊技者への視覚的な表示機能を高めるこ
とは、遊技装置の遊技性を高める上で大きな役割を果た
している。
【0003】従って、この種の遊技装置においては、遊
技者が飽きのこない多様な視覚的表示機能を搭載するこ
とが要求されており、この要求に伴って遊技装置の表示
能力も年々向上している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】また、近年の遊技装置
では、表示によって各種情報を遊技者に報知することで
遊技を楽しませたり現状の遊技状況を知らしめるように
なっているが、表示装置が各種ばらばらに配置されたの
では、遊技者にとっては表示内容の認識が困難となり、
遊技装置として見れば部品点数の増大等により製造の点
で不利となり、また遊技領域の表示装置の占有による不
都合も生じ得る。
【0005】本発明の遊技機は、こうした問題を解決
し、遊技者にとっては表示内容を識別し易くすることが
でき、製造側からすればコスト低減や遊技機器の配置構
成の自由度確保といった利点を生じさせ得ることを目的
としてなされ、次の構成を採った。
【0006】
【課題を解決するための手段及びその効果】本発明は、
所定の文字,数字,記号,図柄等の表示パターンを可変
表示する表示画面を有した可変表示装置を備え、前記表
示パターンの表示結果に応じて大当りを発生する遊技機
において、前記表示画面中には前記表示パターンとは異
なる表示を行うための補助的な表示領域を設定するとと
もに、該補助的な表示領域を前記表示パターンの表示領
域よりも小さく設定したことを特徴とする。ここで、前
記補助的な表示領域は、表示画面中の隅部に配置されて
いることが好ましい。また、前記補助的な表示領域に
は、反転表示がなされることが好ましい。
【0007】以上のように構成された本発明の遊技機で
は、大当りの成立過程を楽しませるための表示パターン
を表示する可変表示装置の表示画面中に、補助的な表示
領域を設定したことで、別途表示装置を設けなくとも、
遊技機に関連した情報を適宜補助表示領域で伝達するこ
とができる。しかも、表示パターンの表示を大当り成立
過程を遊技者に知らしめるものであって遊技機の重要な
部分を占めるが、補助的な表示領域を小さく設定してい
るので、表示パターンの視認性低下を極力防止すること
ができる。また、補助的な表示領域を表示画面の隅部に
配置すれば一層表示パターンの視認性低下を防止するこ
とができる。また、補助的な表示領域での情報伝達の手
段として2種の表示形態の反転表示を行うこととすれ
ば、表示制御の複雑化を抑えることができるとともに、
不必要に表示内容を複雑化することがなくなる。
【0008】
【発明の実施の形態】以上説明した本発明の構成・作用
を一層明らかにするために、以下本発明の好適な実施例
について説明する。図1は本発明の一実施例としてのパ
チンコ遊技装置1の斜視図、図2はその遊技部DPを示
す説明図、図3はパチンコ遊技装置の裏面図である。
【0009】図示するように、このパチンコ遊技装置1
は、機枠2の前面に前面枠4を開閉自在に装着してい
る。前面枠4の前面にはガラス扉枠6および前面板8が
開閉自在に装着されている。また、前面枠4の裏面に
は、図示しない取付枠を介して遊技盤10が着脱自在に
装着される。
【0010】遊技盤10の表面には、発射位置の延長上
にガイドレール11が設けられ、そのガイドレール11
で囲まれる遊技部DPには、図2に示すように、複数の
普通入賞口12,第一種始動口13,大入賞口14が設
けられ、遊技盤10の下部には、アウト口15が設けら
れている。第一種始動口13には、パチンコ玉の入賞状
況を検出する通常の入賞センサ13Aが設けられてい
る。大入賞口14には、大当たりの条件が成立したとき
可動片を開き、パチンコ球が入りやすくなる状態を作り
出す大当たり駆動部14Bが備えられており、更にここ
にパチンコ球が入ったとき大当たりの状況を継続(いわ
ゆる、V入賞)するための大入賞センサ14Cおよびこ
こに10個のパチンコ球が入って大当たりの状況を停止
する条件となったことを検出するテンカウントセンサ1
4Aが設けられている。
【0011】遊技盤10の略中央部には、3インチのカ
ラーTV用液晶ディスプレイを用いて構成される可変表
示装置としての液晶表示パネル16が備えられている。
すなわち、この液晶表示パネル16は、通常のTVディ
スプレイと同様に2:1の飛越し走査(interla
ced scanning)が採用され、毎秒60フレ
ームの画像信号を入力し、これを表示する機能を有して
いる。即ち、本実施例の液晶表示パネル16は、通常の
液晶テレビのユニットをそのまま利用したものである。
従って、液晶表示パネル16に対して16.67mse
c以内に1フレーム分の信号を送信すれば、通常のTV
と同等の鮮明なカラー画をダイナミックに表示すること
が可能となる。
【0012】液晶表示パネル16の構成を図4に示す。
図示するように、本実施例の液晶表示パネル16の表示
内容は通常の遊技状態において大きく3つの領域に区分
されており、上部がメッセージライン16A、中央が可
変表示装置の中心的役割を担う特別図柄表示部16B、
下部が保留数表示部16Cとなっている。上部のメッセ
ージライン16Aには、現在の遊技状況に見合ったメッ
セージが流れるように表示される。また、中央の特別図
柄表示部16Bには、3列にわたって、遊技者に有利な
第1状態たる特別遊技状態の発生を示す大当たりや遊技
者に不利な第2状態たる通常遊技状態の維持を示す外れ
等の遊技状況を表す、識別情報としての特別図柄が表示
される。更に、下部の保留数表示部16Cには、第一種
始動口13に入賞し未だ特別図柄表示部16Bの回転に
供されていないパチンコ玉の個数、いわゆる保留個数
が、矩形の表示エリアを左から順次反転表示することで
最大4つまで表示される。従って、特別図柄表示部16
Bに対して、メッセージライン16Aや保留数表示部1
6Cは補助的な表示領域となり、図4に示すように、こ
れらは液晶表示パネル16の上下の隅部において比較的
小さめに設定されている。
【0013】なお、本実施例では液晶表示パネル16と
して3インチの液晶テレビのユニットを利用したが、こ
の液晶表示パネル16に替えて、従来の3列表示用の部
品との共通化を図るために、16×16のドットマトリ
ックス方式による表示部を3つ並べ、その上下に別途構
成されたメッセージ表示部や保留数表示部を配置する構
造としてもよい。
【0014】パチンコ遊技装置1には、その他の表示装
置として、大当たりを表示する大当たりランプ17Aお
よび遊技中であることを表示する遊技動作中ランプ17
Bが設けられている(図1参照)。
【0015】前面板8の前面には、投入されたパチンコ
球を発射位置(不図示)に一個ずつ導くための打球供給
皿19が取り付けられている。また、前面枠4の下部に
は、発射位置のパチンコ球を遊技部へ打ち出すための操
作ハンドル20と、打球供給皿19の余剰景品球を溜め
る下部球受皿21が設けられている。操作ハンドル20
は、打球用のモータ26による弾発力を制御するもので
ある。
【0016】図3に示すように、遊技盤10の裏面の中
央部には遊技盤制御装置30が取付けられている。この
遊技盤制御装置30は、パチンコ遊技装置1の遊技状況
を全般的に統括管理する。すなわち、入賞センサ13
A,テンカウントセンサ14Aの検出出力等からパチン
コ遊技装置1の遊技状況を判断し、その判断結果に応じ
て大当たり駆動部14B,液晶表示パネル16,大当た
りランプ17A,遊技動作中ランプ17B,図示しない
スピーカ等の動作を制御する。また、遊技盤制御装置3
0は後述する表示ユニット50とともに変更制御手段を
構成する。
【0017】パチンコ遊技装置1には、これらの装置の
他、入賞口12,14もしくは始動口13に入賞したパ
チンコ玉を一括して検出する入賞球検出装置、入賞球お
よびアウト玉を搬送する機構、遊技状況を報知するその
他の各種ランプ,スピーカ、あるいは不正検出装置とい
った一般的な装備が設けられているが、これらの一般的
な装置構成の詳細の説明は省略する。
【0018】次に、遊技盤制御装置30の構成とその動
作について説明する。遊技盤制御装置30は、図5に示
すように算術論理演算部やROM,RAM等を内蔵した
1チップマイクロコンピュータ(以下、MPUという)
31を中心に、電源部33、入出力インタフェース35
A,35Bおよび出力インタフェース35C等から構成
されている。また、MPU31には水晶発振器Xtal
が外付けされており、これにより高精度に経過時間を計
測することが可能となっており、これを用いたインター
バルタイマによる割込制御などが行なわれている。
【0019】電源部33は、外部から24ボルトの交流
を入力して3種類の電源VE,VD,VCCを生成する
回路である。電源部33は、24ボルトの交流を全波整
流して動力用電源VEを生成するダイオードスタック4
1、更にこれを平滑して直流高電圧電源VDを生成する
電解コンデンサC1,C2およびダイオードD1、直流
高電圧電源VDから安定化された5ボルトの安定化電源
VCCを生成するレギュレータ43から構成されてい
る。この電源部33により得られる各種の電圧源は、パ
チンコ遊技装置1の遊技盤の電装品の電力として利用さ
れる。
【0020】入出力インタフェース35A,35Bおよ
び出力インタフェース35Cは、遊技盤制御装置30に
配置されたMPU31と別に配置された各種電装品との
信号の入出力を可能とするための通常のインターフェイ
ス回路から構成される。従ってその電気回路は、MPU
31と信号の入出力を実行する先の各種電装品の電気的
特性に応じて決定され、公知のチャタリング防止回路、
波形成形回路、レベルシフト回路、ホールド回路等を適
宜組み合わせることで構成される。
【0021】この様に構成される遊技盤制御装置30に
は、別に設けられた前記大当たりランプ17A,遊技動
作ランプ17B等のランプを始めとし、大当たり駆動部
14B,打球用モータ26等との接続を容易とするため
に、コネクタCN1が用意されている。
【0022】MPU31の出力ポートの内の9ビット
(P20ないし28)は、オープンコレクタタイプの出
力インタフェース35CおよびコネクタCN2を介し、
フラットケーブルFCにて表示ユニット50と接続さ
れ、液晶表示パネル16を制御するための表示コマンド
出力用(データ8ビットおよびストローブ1ビット)と
して使用される。また、このコネクタCN2を介して表
示ユニット50側へ電力を供給するため、コネクタCN
2には電源部33にて作り出された直流高電圧電源VD
および5ボルトの安定化電源VCCが接続され、前記フ
ラットケーブルFCが電源線としても利用されている。
【0023】表示ユニット50には、液晶表示パネル1
6を駆動するための通常の液晶パネルドライバ52に加
え、サブCPU54および不揮発的に情報を記憶する表
示用ROM56が配置されている。ここで、サブCPU
54とは、表示用ROMの128Kバイトの領域に記憶
された表示制御用プログラムおよび256Kバイトの領
域に記憶された表示制御用データを適宜読み出しては実
行するマイクロコンピュータであり、遊技盤制御装置3
0から入力される計7バイトを単位とする表示コマンド
を表示用ROM56に記憶された表示制御用プログラム
に基づいて解釈し、その解釈結果に基づき表示用ROM
56から必要な表示制御用データを読み出しては液晶パ
ネルドライバ52へ出力するものである。
【0024】図6は、遊技盤制御装置30のMPU31
からサブCPU54に送られる表示コマンドのデータ形
式説明図である。図示するごとく、表示コマンドは計7
バイトからなる遊技状況の情報である。その第1バイト
は、表示コマンドのスタートを知らせるスタート情報S
Tであり、以下に続く6バイトの情報にて使用をしない
1バイト(8ビット)の情報、例えば8ビットが総て
「1」であるビット列「11111111」からなる。
【0025】第2バイトないし第4バイトは、図柄1情
報Z1,図柄2情報Z2,図柄3情報Z3である。図3
の説明で前述したごとく、本実施例では液晶表示パネル
16の特別図柄表示部16Bに3列にわたって特別図柄
(本実施例では0〜9までの数字10種類とその他の記
号5種類の合計15種類)をあたかも回転するかのごと
く表示する。これら3列の特別図柄の組み合わせ情報
は、大当たりの発生を決定する意味を有し、パチンコ遊
技装置1の重要な遊技規則の1つとなる。そこで、遊技
盤制御装置30のMPU31にその主たる管理を任せ、
サブCPU54はMPU31からの指令に忠実な表示を
実行するのみの構成を採用している。
【0026】そこで、第2バイトから第4バイトまでの
3バイトを使用し、その上位4ビットには特別図柄表示
部16Bの各列に表示すべき特別図柄の図柄情報を、そ
の下位4ビットにはその特別図柄が上下方向あるいは斜
め方向に回転するかのように見せ掛けるための表示位置
のオフセット情報を送り出す。本実施例では、特別図柄
として15種類、回転表示のためのオフセットとして1
6段階の表示が可能なように構成するため、上位4ビッ
トは0〜14、下位4ビットは0〜15の情報を表現す
る。
【0027】第5バイトは、大入賞情報C/Rを表現す
る情報である。本実施例では、パチンコ遊技装置1の遊
技規則として、「大入賞時に大入賞口14に10個のパ
チンコ球が入ったときには大当たりの状況を停止する。
しかし、その停止条件発生以前に所定のポイントをパチ
ンコ玉が通過したときはその大当たりの状況を最大16
ラウンドまで継続させる(V入賞)。」と規定してい
る。この様な条件を検出するために、前述のごとくテン
カウントセンサ14Aおよび大入賞センサ14Cが備え
られ、その検出信号はMPU31へ入力される。また、
この種の遊技状況は遊技者にとって極めて大きな意義を
有するものであるため、液晶表示パネル16に視覚的に
表示することが好ましい。そこで、この第5バイトの上
位4ビットを用いてテンカウントセンサの検出状況であ
るテンカウント情報0〜10を、下位4ビットを用いて
ラウンド数0〜15を送信する。
【0028】第6バイトは、保留情報RZである。この
保留情報RZは、遊技規則上0から4までの何れかの情
報であり、その情報量が少なくてよい。そこで、上位4
ビットは使用せず、下位4ビットを用いて保留数0〜4
を送信する。
【0029】最後の第7バイトはシーン情報SCであ
り、現在の遊技場面を表現する。上記説明から明らかな
ように、本実施例のパチンコ遊技装置1には大別して2
つのシーン、すなわち通常の遊技場面と大当たり場面と
が存在する。また、この各場面には、特別図柄の変動中
であるとか、大当たりの継続が約束されたいわゆるV入
賞中であるとか、更に細かなレベルでの遊技場面があ
る。パチンコ遊技装置1の遊技者は、この様な多種多様
な各場面を楽しむことで遊技を堪能しているのであり、
その各場面に応じた視覚的な表示がなされることが好ま
しい。
【0030】また、この様に多種多様な各場面が遊技ル
ールとして用意されてはいるものの、その中でも、特別
図柄が回転表示され、これらの特別図柄が合致して停止
して大当たり場面へ移行することを期待する図柄変動状
態は、遊技中に最も高い頻度で発生する。この場面期間
が長時間にわたるとき、遊技者は、単調な図柄の変動に
興醒めを感じることとなる。そこで、この図柄変動状態
が所定期間にわたって継続しているとき、その経過時間
がどれ程に達しているかをサブCPU54へ連絡するた
めにもこのシーン情報SCを利用する。
【0031】このため、MPU31は、各種センサの検
出信号及び内部クロックから判断される現在の遊技場面
や同一場面での経過時間を表示コマンドの最終バイトと
してサブCPU54に向けて送信する。
【0032】図7は、この第7バイト目の情報として送
信されるシーン情報SCの詳細を説明するシーン情報説
明図である。図示するようにシーン情報SCの上位4ビ
ットは、通常の遊技場面であるか大当たり場面であるか
を表す情報であり、その最上位ビットは不使用とし、下
位3ビットが「101」であるときは通常の遊技場面
を、「010」であるときは大当たり場面を表してい
る。
【0033】下位4ビットは、上位4ビットにて大別さ
れた遊技場面の更に詳細な遊技場面を特定するための情
報であり、総てが「0」であるときは特別図柄の回転表
示が不要な待機状態を示している。最下位ビットのみが
「1」であるときは、第一種始動口13にパチンコ玉の
入賞が発生して特別図柄を回転表示しなければならない
図柄変動状態に入り、その経過時間が0〜2sec(直
後から2sec未満)を示す。第2ビット目のみが
「1」であるときは、同じく図柄変動状態であるが、そ
の経過時間が2〜4sec(2secから4sec未
満)を示す。下位4ビットが「0011」であるときも
同じく図柄変動状態であるが、この場合はその経過時間
が4sec以上であることを示す。この様に本実施例で
は、特定の遊技状態が継続して発生する場合には、その
経過時間までもシーン情報SCとして送信する。
【0034】また、下位4ビットのうちの第3ビットの
みが「1」であるときは、特別図柄のうち2列が同一の
数値(例えば、「7」)となり大当たりの発生の可能性
が生じた状態(以下、リーチ状態と呼ぶ)を示す。下位
4ビットが「0101」であるときは、特別図柄の3列
が「7」となったか否かを判定する当たり判定中の状態
を示している。
【0035】この下位4ビットのうち、最上位の4ビッ
ト目が「1」であるときは、上位4ビットが「X01
0」である大当たり遊技場面を更に詳細に特定する情報
として使用される。下位4ビットが「1000」である
ときは、大当たりの発生直後で、図示しないスピーカか
らファンファーレが流れている状態を示す。下位4ビッ
トが「1001」であるときは、大入賞開放が実行され
ている状態を示す。下位4ビットが「1010」である
ときは、大当たりが継続して実行されるV入賞が発生し
た状態を示す。下位4ビットが「1011」であるとき
は、V入賞が発生したことを記憶し、次回の大入賞開放
が予約された状態を示す。下位4ビットが「1100」
であるときは、大入賞開放と次ラウンドの大入賞開放と
のインターバル状態を示す。下位ビットが「1101」
であるときは、大入賞開放の終わり状態で、特に総ての
大入賞開放ラウンドが実行された状態、いわゆる正常終
了(最終演出1と呼ぶ)を示す。下位4が「1110」
であるときは、同じく大入賞開放の終わり状態である
が、総ての大入賞開放ラウンドが実行されなかった、い
わゆるパンク終了(最終演出2と呼ぶ)を示す。
【0036】なお、通常のコンピュータ間の通信には通
信情報の終端を示すストップ情報(いわゆる、ストップ
ビット)が設けられるが、本実施例ではスタート情報S
Tとこれに続く第2バイト〜第7バイトの情報の表現す
るコード体系から明らかに表示コマンド情報の終端を判
別することが可能であり、この様な特殊なストップ情報
を割愛している。
【0037】次に、以上のように構成されたパチンコ遊
技装置1において、MPU31およびサブCPU54に
て処理される遊技状況読み込みプログラム、表示コマン
ド送信プログラムおよび表示制御用プログラムについて
説明する。
【0038】図8および図9は、MPU31にて実行さ
れる遊技状況読み込みプログラムおよび表示コマンド送
信プログラムのフローチャートである。MPU31は、
電力の供給が開始されると所定のハードチェック、後述
する記憶エリアに予め定められた情報をセットするなど
の初期設定を実行した後に、ここに説明する各種のプロ
グラムの処理を開始する。
【0039】まず図8に基づいて遊技状況読み込みプロ
グラムについて説明する。このプログラムは1msec
毎に繰り返しMPU31にて実行される割込みプログラ
ムであり、このプログラムの処理にMPU31が入ると
入賞センサ13Aや大入賞センサ14Cなどの各種セン
サの検出信号や内部クロックを読み込み、更には現在の
大当たり状況などから現在の遊技場面やその場面の経過
時間である遊技状況PJを認識する(ステップ10
0)。そして、この遊技状況PJを内蔵するRAMの遊
技状況記憶エリアに格納し(ステップ110)、本プロ
グラムを終了する。このプログラムにより、内部RAM
の遊技状況記憶エリアの記憶内容、すなわちパチンコ遊
技装置1の最新の遊技状況PJは、表示ユニット50へ
の一連のデータの送信に先だって、更新される。
【0040】なお、MPU31の立ち上げ時にあって
は、前述した初期設定処理により、内部RAMの遊技状
況記憶エリアには入賞や大当たりなどの特別な変化のな
い待機状態である旨の遊技状況PJ0がセットされる。
【0041】図9にフローチャートを示す表示コマンド
送信プログラムは、図8に示した処理により内部RAM
の遊技状況記憶エリアに記憶された遊技状況PJから前
述した表示コマンドを作成し、これをサブCPU54へ
送信するためのもので、MPU31により2msec毎
に処理される。本プログラムの処理に入るとMPU31
は、送信バイトカウンタCBをインクリメントし(ステ
ップ200)、この送信バイトカウンタCBの値が7以
下であるか否かを判断する(ステップ210)。これ
は、全7バイトからなる表示コマンドを2msec毎に
1バイトずつ送信するためであり、このステップ210
にて肯定判定されたときには、その送信バイトカウンタ
CBの内容により指示される表示コマンドの第CB番目
の情報をサブCPU54へ送信して(ステップ22
0)、本プログラムを終了する。
【0042】一方、ステップ210にて否定判定された
とき、すなわち既に全7バイトの表示コマンドの送信を
終了していると判定されたときには、遊技状況記憶エリ
アへアクセスしてそこに格納されている最新の遊技状況
PJを読み出し(ステップ240)、この遊技状況PJ
から図6および図7にて説明した規則に基づいて最新の
表示コマンドを作成する(ステップ250)。そして、
今回の表示コマンドの送信タイミングは、新たに作成し
た表示コマンドの第1回目の送信タイミングとなるた
め、表示コマンドの1バイト目の情報であるスタート情
報STをサブCPU54へ出力し(ステップ260)、
送信バイトカウンタCBの内容を「1」にセットして
(ステップ270)、本プログラムを終了する。
【0043】以上のようにして、MPU31からは2m
sec毎に表示コマンドが1バイト単位に送信される。
送信された表示コマンドを入力するサブCPU54は、
図10にフローチャートを示す表示制御用プログラムを
実行することで、その表示コマンドにて把握されたパチ
ンコ遊技装置1の遊技状況PJに応じた液晶表示パネル
16の駆動制御を実行する。
【0044】MPU31から1バイトずつに分割された
表示コマンドが入力されると、サブCPU54はこの表
示制御用プログラムの処理に入り、その受信した表示コ
マンドを記憶する(ステップ300)。そして、スター
ト情報STから始まる全7バイトの表示コマンドの総て
が揃ったか否かを判断し(ステップ310)、未だに総
ての表示コマンドの入力が完了していないときには本プ
ログラムの処理を終了する。
【0045】一方、スタート情報STを入力すれば全7
バイトの表示コマンドを入力したと判断できるから、こ
れによりステップ310にて全7バイトの表示コマンド
の入力が完了したと判定されたときには、続いてその表
示コマンドに応じた表示制御用データを表示用ROM5
6から読み込み(ステップ320)、その表示制御用デ
ータを液晶パネルドライバ52へ出力し(ステップ33
0)、記憶し続けてきた表示コマンドを消去して(ステ
ップ340)、本プログラムの処理を終了する。すなわ
ち、サブCPU54は、表示コマンドにて特定される表
示用ROM56の表示制御用データ格納エリアに記憶さ
れている表示制御用データを読み出し、これを液晶パネ
ルドライバ52へ出力するのであり、表示用ROM56
を差し替えることで液晶表示パネル16に表示される内
容を如何様にでも変更することが可能である。
【0046】本実施例の表示用ROM56に格納される
表示制御用データで最も特徴的な部分は、表示コマンド
第7バイト目のシーン情報SCとして「00010」〜
「0011」が送信されたときに読み出される表示制御
用データである。
【0047】このシーン情報SCの下位4ビットとして
「0001」が送信されたときには、表示すべき特別図
柄やそのオフセット位置は、表示コマンドの第2バイト
目から第4バイト目に送信された図柄1〜図柄3及び情
報Z1〜Z3に従いつつ通常の上下回転を模倣した走査
信号を作りだし、これを液晶パネルドライバ52へ出力
する。従って、その液晶表示パネル16の特別図柄表示
部16Bには、図11に示す様に、あたかも3本の特別
図柄が描かれた帯が図示する矢印方向に回転するかのよ
うな表示が実行される。
【0048】この様な上下回転を模倣した表示が2se
c以上継続して実行されると、シーン情報SCの下位4
ビットの内容は「0010」へと変化する。この時、サ
ブCPU54から読み出される表示用ROM56格納の
表示制御用データは、特別図柄の走査方向を斜め、すな
わちオフセット表示位置を特別図柄表示部16Bの隣接
する列の表示部へ実行する斜め走査に切り替わる。従っ
て、この遊技状態では、液晶表示パネル16の特別図柄
表示部16Bの表示内容は、図12に示すように、特別
図柄が描かれた帯が隣の表示部の上隅あるいは下隅にも
移動するかのごとき趣の異なった表示が実行される。
【0049】なお、この様な斜め走査の手法としては、
上下方法のオフセット量は表示コマンドとして入力され
るため、それに一定の左右方向オフセット量を加算して
やるだけで簡単に実現される。
【0050】更にこの図柄変動状態が継続してその継続
時間が4sec以上となったとき、サブCPU54は、
一定時間(例えば30sec)毎に表示用ROM56か
ら読み出す表示制御用データを自動的に選択し、オフセ
ット表示位置を斜め方向から上下方向へ、あるいは上下
方向から斜め方向へと順次変更する。これにより、特別
図柄表示部16Bの表示内容は、一定時間毎に図11と
図12に示す表示状態に自動的に切り替わり、遊技者の
目の馴れを防止する。
【0051】以上説明した本実施例のパチンコ遊技装置
1によれば、MPU31から2msec毎に1バイトず
つに分割した表示コマンドを出力するのみで、液晶表示
パネル16に複雑なカラー動画を表示させることができ
る。しかも、液晶表示パネル16は、通常の液晶テレビ
と同一の仕様であり、テレビと同様のダイナミックな画
面表示が可能である。テレビと同一の動画表示に必要と
される毎秒60フレームの画像情報を、遊技盤制御装置
30から液晶表示パネル16に直接出力することは、不
可能であるのに対して、画像情報を表示ユニット50に
より生成する本実施例の構成によれば、遊技盤制御装置
30のメモリ空間の制限、遊技盤制御装置30と表示ユ
ニット50との間のデータ受け渡しの制約を解消し、ダ
イナミックな画像表示が実現できるのである。
【0052】この様に柔軟性及び機動性に富むシステム
を利用し、本実施例のパチンコ遊技装置1は、同一遊技
場面の継続時間に応じて表示コマンドの内容を変更し、
液晶表示パネル16に表示される特別図柄の走査方向を
上下あるいは斜めへと切り替えている。従って、表示内
容が単調に継続して実行されることが完全に回避され、
遊技者の目が表示内容に馴れて、遊技に対する興味が殺
がれるのを防止することができる。
【0053】その他にも、本実施例のパチンコ遊技装置
1は、遊技盤制御装置30から表示ユニット50に繰り
返し表示用のデータを送信しているので、遊技盤制御装
置30が認識している遊技状態と、表示ユニット50の
表示が異なってしまうという不具合もない。また、表示
用ROM56に記憶される表示制御用データにより現実
の表示図柄、移動や回転などの表示内容が決定される。
従って、MPU31は複数種類のパチンコ遊技装置に共
通して使用し、表示用ROM56のみを取り替えること
で、液晶表示パネル16に全く異なるグラフィック表現
を実行させることが可能となる。すなわち、馴れによる
興醒めが発生しやすいユーザーインターフェイス的なグ
ラフィック表示部分とパチンコ遊技装置として要求され
る基本的な機能部分との分離が容易に実現されるため、
例えば、斜め回転の角度を変化させたり、右上から左下
への斜め回転あるいは左上から右下への斜め回転など、
斜め回転の表示に多様な態様を簡単に選択することがで
きる。
【0054】更に、MPU31から単純な全7バイトの
表示コマンドを出力すると、その表示コマンドに応じた
グラフィック表示がサブCPU54および表示用ROM
56により実行されるため、MPU31のグラフィック
表示のための負荷が大幅に軽減される。従って、MPU
31の多くの時間を他のプログラム処理に割り当てた
り、あるいはMPU31として安価なマイクロコンピュ
−タを採用することがことが可能となる。
【0055】以上、本発明の実施例について説明した
が、本発明はこうした実施例に限定されるものではな
く、パチンコ遊技装置のみならずスロットマシンやその
他のゲーム機器に応用したり、斜め回転を通常遊技状態
でのみ実行するのでなく、大当たり場面であってもよ
く、たとえばV入賞が発生したときに斜め回転になり遊
技者の心理状況に合致した大きな表示内容の変化を起こ
してもよい。
【0056】以上説明したように本発明の遊技装置は、
遊技状況に応じて表示される表示パターンが列または行
方向とは直角以外の角度で交差する方法に回転するよう
表示される。従って、その分割表示部への表示内容は、
従来に比較して趣が異なり、遊技者にとっては斬新に写
り、遊技に対する興味を継続させることができなど遊技
性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である遊技装置の斜視図であ
る。
【図2】同じくその遊技部DPの構成を示す説明図であ
る。
【図3】同じくその背面図である。
【図4】液晶表示パネル16の表示例説明図である。
【図5】遊技盤制御装置30を中心とした遊技装置の電
気回路図である。
【図6】表示コマンドのデータ形式説明図である。
【図7】そのシーン情報のコード体系説明図である。
【図8】MPU31が実行する遊技状況読み込みプログ
ラムのフローチャートである。
【図9】MPU31が実行する表示コマンド送信プログ
ラムのフローチャートである。
【図10】サブCPU54が実行する表示制御用プログ
ラムのフローチャートである。
【図11】上下回転時の特別図柄表示部16Bへの表示
概念の説明図である。
【図12】斜め回転時の特別図柄表示部16Bへの表示
概念の説明図である。
【符号の説明】 1…遊技機としてのパチンコ遊技装置、10…遊技盤、
12…普通入賞口、13…第一種始動口、14…大入賞
口、15…アウト口、13A…入賞センサ、14A…テ
ンカウントセンサ、14B…大当たり駆動部、14C…
大入賞センサ、16…可変表示装置としての液晶表示パ
ネル、20…操作ハンドル、30…遊技盤制御装置、3
1…MPU、33…電源部、35A,35B…入出力イ
ンタフェース、35C…出力インタフェース、50…表
示ユニット、52…液晶パネルドライバ、54…サブC
PU、56…表示用ROM。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 識別情報を可変表示した後に確定表示す
    る可変表示装置を備え、その可変表示装置の確定表示結
    果に応じて遊技者に有利な第1状態と不利な第2状態と
    に切換可能とした遊技機において、 前記可変表示装置における前記識別情報の可変表示方向
    を変更する変更制御手段を備えたことを特徴とする遊技
    機。
  2. 【請求項2】 前記可変表示装置は複数の識別情報を表
    示可能であり、前記変更制御手段は、これら複数の識別
    情報同士の相対的な可変表示方向を固定したまま、一括
    して可変表示方向を変更するものである請求項1記載の
    遊技機。
  3. 【請求項3】 前記変更制御手段は、遊技状況に応じて
    可変表示方向を変更するものである請求項1又は請求項
    2記載の遊技機。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2302556A2 (en) 2009-09-28 2011-03-30 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Printer and method for controlling printer

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