JP2000516980A - 冷媒組成物 - Google Patents

冷媒組成物

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Abstract

(57)【要約】 (A)1,1,1,2-テトラフルオロエタン(R-134a)、1,1,2,2-テトラフルオロエタン(R-134)及び1,1-ジフルオロエタン(R-152a)からなる群から選ばれたハイドロフルオロカーボンの少なくとも1種;及び(B)5〜50℃の範囲の沸点を有するハイドロフルオロカーボンの少なくとも1種;からなる非共沸組成物が記載されている。この組成物は冷媒として有用であり、冷媒R-11の代替物として使用し得る。

Description

【発明の詳細な説明】冷媒組成物 本発明は冷媒としての用途に適当な組成物、特に、かかる組成物の冷凍及び空 気調節装置系における使用に関する。本発明は、特に、現在、トリクロロフルオ ロメタン(冷媒R-11)によって満足されている用途に使用し得る非共沸冷媒組成物 に関する。 冷蔵庫、フリーザー、ヒートポンプ及び空気調節装置系のごとき機械的圧縮型 の熱伝達装置は周知である。かかる装置系においては、適当な沸点を有する冷媒 流体を低圧で蒸発させ、周囲の熱伝達流体から熱を奪取させる。ついで、得られ た蒸気を圧縮し、コンデンサーに通送し、ここで蒸気を凝縮させ、他の熱伝達流 体に熱を放出させる。ついで、凝縮物を、膨脹弁を経て、蒸発機に還送し、かく して、サイクルを完成させる。蒸気を圧縮しかつ流体をポンプで移送するにの必 要な機械的エネルギーは電動機又は内燃機関によって提供され得る。 適当な沸点と高い蒸発潜熱とを有することの他に、冷媒についての好ましい特 性として低毒性、不燃性、非腐食性、高い安定性及び不快な臭気のないことが挙 げられる。 従来、熱伝達装置においては、ブロモトリフルオロメタン(冷媒R-13B1)、トリ クロロフルオロメタン(冷媒R-11)、ジクロロジフルオロメタン(冷媒R-12)、クロ ロジフルオロメタン(冷媒R-22)及びクロロジフルオロメタンとクロロペンタフル オロエタン(冷媒R-115)との共沸混合物のごとき完全に又は部分的にハロゲン化 されたクロロフルオロカーボン冷媒が使用されている;共沸混合物である、例え ば、冷媒R-502、冷媒R-502はチラーにおいて広く使用されている。 しかしながら、特に、完全ハロゲン化クロロフルオロカーボンは地球の保護オ ゾン層の破壊を生じており、その結果、その使用と生産は国際協定によって制限 されている。 本発明が関係する形式の熱伝達装置は本質的に密閉された装置系であるが、 装置の作動中あるいは保全作業中の漏洩により、冷媒の大気中への損失を生じ得 る。従って、完全ハロゲン化クロロフルオロカーボン冷媒を、低い又は零のオゾ ン減損能力(ozone depletion potential)を有する物質で置換することが重要で ある。 オゾン減損の可能性の他に、大気中の大きな濃度のクロロフルオロカーボン冷 媒は地球の温暖化(いわゆる、温室効果)の原因になり得ることも示唆されてい る。従って、ヒドロキシル基のごとき、他の大気成分と反応する能力を有する結 果として、比較的短い大気中での寿命を有する冷媒を使用することが望ましい。 現在使用されているクロロフルオロカーボン冷媒の幾つかについての代替物も 既に開発されている。これらの代替冷媒は選択されたハイドロフルオロアルカン 、即ち、その構造中に炭素、水素及び弗素原子だけを含有する化合物からなる。 例えば、冷媒R-12は、通常、1,1,1,2-テトラフルオロエタン(R-134a)で置換され ている。 適当な代替冷媒を利用し得るが、R-11のごとき現在使用されているクロロフル オロカーボン冷媒と置換することのできる、低い又は零のオゾン減損能力を有す る新規な冷媒が常に要求されている。更に、置換されつつある冷媒より高い冷却 能力を有する新規な代替冷媒により、非常に現実的な利益が提供され得る。また 、ある種の熱伝達装置においては、クロロフルオロカーボン冷媒の代わりに、低 い又は零のオゾン減損能力を示すばかりでなしに、適当に広範囲の温度に亘って 沸騰する非共沸冷媒混合物を使用することは利点がある;その理由は、この方法 においては、装置のエネルギー効率(成績係数)が増大し、間接的な地球の温暖 化を減少させるからである。 本発明によれば、R-11の代替として例えばチラー中で使用し得る、低い又は零 のオゾン減損能力を有する化合物の混合物からなる非共沸組成物(non-azeotroic composition)が提供される。本発明の非共沸組成物は広い温度範囲で沸騰する ことができ、この性質は、この組成物が使用される装置のエネルギー効率を増大 させるのに利用され得る。更に、本発明の組成物は有利な高い冷凍能力を発揮し 得る。 本発明によれば、 (A)1,1,1,2-テトラフルオロエタン(R-134a)、1,1,2,2-テトラフルオロエタン( R-134)及び1,1-ジフルオロエタン(R-152a)からなる群から選ばれたハイドロフル オロカーボンの少なくとも1種;及び (B)5〜50℃の範囲の沸点を有する、ハイドロフルオロカーボンの少なくとも 1種;からなる非共沸組成物(azeotropic(zeotropic)composition)が提供される 。 また、本発明によれば、 (A)1,1,1,2-テトラフルオロエタン(R-134a)、1,1,2,2-テトラフルオロエタン(R- 134)及び1,1-ジフルオロエタン(R-152a)からなる群から選ばれたハイドロフルオ ロカーボンの少なくとも1種;及び (B)5〜50℃の範囲の沸点を有するハイドロフルオロカーボンの少なくとも1 種;からなる非共沸組成物を含有する、蒸発機、コンデンサー、圧縮機及び膨脹 弁からなる、チラーのごとき熱伝達装置が提供される。 本発明の非共沸組成物は少なくとも2種の別々の成分からなる。 第1成分(成分(A))は、それぞれ、-26.5℃、-19.7℃及び-24.7℃の沸点を有す る、1,1,1,2-テトラフルオロエタン(R-134a)、1,1,2,2-テトラフルオロエタン(R -134)及び1,1-ジフルオロエタン(R-152a)からなる群から選ばれたハイドロフル オロカーボンの少なくとも1種からなる。好ましくは、成分(A)はR-134a又はR-1 34aとR-134との混合物からなり、特に好ましい態様においては、成分(A)はR-134 aである。 第2成分(成分(B))は、5〜50℃の範囲の沸点を有するハイドロフルオロカー ボンの少なくとも1種;からなる。好ましい態様においては、成分(B)を構成す る少なくとも1種のハイドロフルオロカーボンは5〜40℃の範囲、特に、10〜35 ℃、特に、10〜30℃、特に、15〜30℃の範囲の沸点を有する。成分(B)は2種又 はそれ以上のハイドロフルオロカーボンからなり得るが、かかる化合物の1種だ けからなることが好ましいであろう。 成分(B)として適当なハイドロフルオロカーボンは、1,1,2,2,3-ペンタフルオ ロプロパン(R-245ca)(これは約25℃の沸点を有する)、1,1,1,3,3-ペ ンタフルオロプロパン(R-245fa)(これは約15℃の沸点を有する)、1,1,1,2,2,3 ,3,4,4-ノナフルオロブタン(R-329ccb)(これは約15℃の沸点を有する)、1,1,1 ,2,2,3-ヘキサフルオロプロパン(R-236cb)(これは約15℃の沸点を有する)、1, 1,1,2,2,4,4,4-オクタフルオロブタン(R-338cfa)(これは約18℃の沸点を有する )及び1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロブタン(R-356ffa)(これは約26℃の沸点を 有する)からなる群から選ばれ得る。好ましい態様においては、成分(B)を構成 する少なくとも1種のハイドロフルオロカーボンはR-245ca及びR-356ffaから選 ばれ、特に好ましい態様においては、成分(B)はR-245caである。 成分(A)として選択されるR-134a、R-134及びR-152aの沸点は、成分(B)を構成 する少なくとも1種のハイドロフルオロカーボンの沸点より低いことは明らかで あり、このことは、本発明の組成物は広い温度範囲で沸騰しかつ凝縮し得ること 、即ち、この組成物は蒸発機及び凝縮機中で広い温度グライド(temperature gli de)を示し得ることを意味する。 本発明の非共沸組成物中に含有される、R-134a、R-134及びR-152aから選択さ れる少なくとも1種のハイドロフルオロカーボンの量及び5〜50℃の範囲の沸点 を有する、少なくとも1種のハイドロフルオロカーボンの量は、広い範囲で変動 させ得るが、典型的には該組成物は、R-134a、R-134及び/又はR-152aを1〜60重 量%、5〜50℃の範囲の沸点を有するハイドロフルオロカーボンを40〜99重量% 含有するであろう。 冷媒R-11の代替物としてのその適合性の観点から好ましい本発明の組成物は、 R-134aを1〜40重量%、5〜40℃の範囲の沸点を有するハイドロフルオロカーボ ンを60〜99重量%含有するものである。 冷媒R-11の代替物としてのその適合性の観点から特に好ましい本発明の組成物 は、R-134aを1〜20重量%、特に、5〜15重量%、5〜40℃の範囲の沸点を有す るハイドロフルオロカーボンを80〜99重量%、特に、85〜95重量%含有するもの である。 冷媒R-11の代替物としてのその適合性の観点から更に好ましい本発明の組成物 は、R-134aを約5重量%、5〜40℃の範囲の沸点を有するハイドロフル オロカーボンを約95重量%含有するものである。 冷媒R-11の代替物としてのその適合性の観点から特に好ましい本発明の更に別 の組成物は、R-134aを約10重量%、5〜40℃の範囲の沸点を有するハイドロフル オロカーボンを約90重量%含有するものである。 本発明の組成物を冷媒として使用すべき場合には、該組成物を、この組成物が 鉱油又はアルキルベンゼン型潤滑剤を冷凍回路の周囲に移送しかつこれを圧縮機 に還送するのに十分な量の1種又はそれ以上のハイドロカーボンと組合せること ができる。この方法により、圧縮機を潤滑化するのに、鉱油又はアルキルベンゼ ンをベースとする安価な潤滑剤を使用し得る。 本発明の冷媒組成物中に包含させるのに適当なハイドロカーボンは2〜6個の 炭素原子を含有するものであり、3〜5個の炭素原子を含有するハイドロカーボ ンが好ましい。油の移送を可能にする水準において冷媒の熱物理的性質を著しく 変化させないハイドロカーボン、例えば、ブタン及びペンタンの直鎖状及び分岐 鎖状異性体が特に好ましく、ペンタンが特に好ましい。 ハイドロカーボンを包含させる場合、これを組成物の全重量に基づいて、1〜 10重量%の量で存在させることが好ましいであろう。 本発明の冷媒組成物はハイドロカーボンをベースとする冷媒と共に使用するた めに特に開発されたタイプの潤滑剤と併用し得る。かかる潤滑剤としてはポリオ キシアルキレングリコールベースオイルからなるものが挙げられる。適当なポリ オキシアルキレングリコールとしては、ヒドロキシル基開始ポリオキシアルキレ ングリコール、例えば、メタノール、ブタノール、ペンタエリスリトール及びグ ルセロールのごとき一価又は多価アルコール上で開始されているエチレン及び/ 又はプロピレンオキシドオリゴマー/ポリマーが挙げられる。かかるポリオキシ アルキレングリコールはアルキル基例えばメチル基のごとき適当な末端基で末端 キャップを行い得る。ハイドロカーボンをベースとする冷媒と共に使用するため に開発されたかつ本発明の冷媒組成物と併用し得る他の種類の潤滑剤としては、 少なくとも1種のネオペンチルポリオールと少なくとも1種の脂肪族カルボン酸 又はそのエステル化し得る誘導体との反応から誘導されるネオペンチルポリオー ルベースオイルからなる ものが挙げられる。エステルベースオイルを形成させるのに適当なネオペンチル ポリオールとしてはペンタエリスリトール、ジ一及びトリペンタエリスリトール のごときポリペンタエリスリトール、トリメチロールエタン及びトリメチロール プロパンのごときトリメチロールアルカン及びネオペンチルグリコールが挙げら れる。エステルは線状及び/又は分岐鎖アルカン酸のごとき線状及び/又は分岐鎖 脂肪族カルボン酸を使用して形成し得る。好ましい酸はC5-8、特に、C5-7線状ア ルカン酸及びC5-10、特にC5-9分岐鎖アルカン酸から選ばれる。エステルを合成 する際に、その粘度を増大させるために、小割合の脂肪族ポリカルボン酸、例え ば、脂肪族ジカルボン酸も使用し得る。合成に使用されるカルボン酸の量は、通 常、ポリオール中に含有されるヒドロキシル基の全てをエステル化するのに十分 な量であるが、残留ヒドロキシル官能基も許容される。 慣用の熱伝達装置で使用される単一成分冷媒及び共沸冷媒混合物は、蒸発機内 では一定の圧カ条件下で、一定の温度で沸騰し、その結果、蒸発機内に一定の温 度分布を生じる。例えば、空気又は水であり得る、冷却される熱伝達流体の温度 は、最初、蒸発機内で蒸発している冷媒によって提供される冷表面に接触したと き、流体と蒸発している冷媒との間の大きな温度差のために極めて急激に低下す る。しかしながら、熱伝達流体の温度は、該流体が蒸発機の長さに沿って通過す るにつれて次第に低下するため、流体と蒸発している冷媒との間の温度差は次第 に減少し、その結果、熱伝達又は冷却速度が低下する。 これに対して、本発明の冷媒組成物は非共沸組成物であり、一定の圧力条件下 では広い温度範囲に亘って沸騰し、その結果、蒸発機内に温度グライドを形成さ せ、これは、例えばロレンツサイクル(Lorentz cycle)を利用することにより、 熱伝達装置を作動させるのに必要なエネルギーを減少させるのに利用し得る。温 度グライドを利用するための技術の一つは、冷媒と熱伝達流体とを相互に向流さ せる向流式蒸発機と凝縮機を備えた熱伝達装置を使用することである。かかる装 置を使用した場合、蒸発している冷媒と凝縮している冷媒との間の温度差を最小 にすることができ、一方、冷媒と外部流体と の間の温度差を十分に高く保持して、所望の熱伝達を生起させ得る。 同一の装置内での蒸発している冷媒と凝縮している冷媒との間の温度差を最小 にすることにより、圧力差も最小になる。その結果、蒸発機条件から凝縮機条件 への冷媒圧力の上昇をもたらすのに、より少ないエネルギーしか消費されないの で、装置の全エネルギー効率が改善される。 このエネルギー効率の改善は、熱伝達流体が蒸発機と凝縮機を通過する際に受 けるべき温度変化に等しいか又はほぼ等しい温度範囲に亘って沸騰し、凝縮する 非共沸組成物を使用することにより、最適にし得る。 本発明の非共沸組成物は、該組成物を凝縮させ、ついで、凝縮物、冷却すべき 熱伝達流体との熱交換により蒸発させることからなる方法により、チラーのごと き熱伝達装置に所望の寒冷を提供するのに使用し得る。特に、本発明の組成物は チラーにおいて冷媒R-11の代替物として使用し得る。 その冷媒としての使用の他に、本発明の組成物はエアゾール噴射剤として、発 泡ポリオレフィン、ポリウレタン及び関連するフォーム用のフォーム発泡剤とし て又は脱脂及び抽出の分野での溶剤としても使用し得る。 本発明を以下の実施例により例示する。実施例1 5種の本発明の冷媒組成物の冷却サイクルにおける性能を標準的冷却サイクル 分析技術を使用して測定して、R-11の代替物としてのその適合性を評価した。分 析に使用した条件は、チラー及び空気調節装置において見出だされる条件の典型 的なものとして選択されたものであり、熱交換機における向流を仮定した。 評価する際に、最初に、各熱交換機(蒸発機及び凝縮機)における、熱伝達流 体(例えば空気又は水であり得る)の入口及び出口温度を定めた。ついで、純粋 な(単一成分)冷媒が冷却サイクルに使用されていると仮定して、蒸発機と凝縮 機の温度を選択し、これらの温度と、上記熱伝達流体の入口及び出口温度とを使 用して、各熱交換機の目的対数平均温度差を測定した。サイクル分析自体におい ては、蒸発機と凝縮機の両者における冷媒入口及び出口温度を、各熱交換機につ いて目的対数平均温度差が達成されるまで調節し た。各熱交換機について目的対数平均温度差が達成されたとき、サイクルにおけ る冷媒組成物の種々の特性を記録した。 下記の冷媒組成物をサイクル分析にかけた: (1)75重量%のR-134aと25重量%のR-245aとからなる組成物 (2)50重量%のR-134aと50重量%のR-245aとからなる組成物 (3)25重量%のR-134aと70重量%のR-245aとからなる組成物 (4)10重量%のR-134aと90重量%のR-245aとからなる組成物 (5)5重量%のR-134aと95重量%のR-245aとからなる組成物 サイクル分析においては下記の作動条件を使用した: 蒸発機 蒸発機温度 5℃ 熱伝達流体の入口温度 20℃ 熱伝達流体の出口温度 12℃ 蒸発機の対数平均温度差 10.5℃ 凝縮機 凝縮機温度 32 熱伝達流体の入口温度 20℃ 熱伝達流体の出口温度 30℃ 蒸発機の対数平均温度差 5.58℃ 過熱(superheat)の量 5℃ 過冷(subcooling)の量 5℃ 断熱(isetropic)圧縮機効率 75% 圧縮機の容積流 1m3/s これらの操作条件を使用して冷却サイクルにおける5種の冷媒組成物の性能を 分析した結果は表1に示されている。 表1及び表2に示されている性能パラメーター、即ち、凝縮機圧力、蒸発機圧 力、排出温度、冷却能力(これは圧縮機の単位工程容積(swept volume)当りに達 成される冷却効率(cooling duty)を意味する)、成績係数(COP) (これは圧縮機に供給される機械的エネルギーに対する、達成された冷却効率(r efrigeration effect)の比を意味する)及び蒸発機及び凝縮機におけるグライド (glide)(冷媒組成物が蒸発機内で沸騰し、凝縮機内で凝縮する温度範囲)は全 て、承認されているパラメーターである。 比較のため、同一の操作条件下での冷媒R-11の性能も表1に示されている。 表1から、R-134aとR-245caを含有する本発明の冷媒組成物は、蒸発機内では広 い温度範囲に亘って沸騰し、凝縮機内では広い温度範囲に亘って凝縮すること、 即ち、これらの組成物は両者の熱交換機において広いグライド挙動を示すこと、 及び、これらの特性により、R-134aとR-245ca単独のものと比較して、本発明の 組成物の大部分についての成績係数について記録される高い値から明らかなごと く、冷却プロセスのエネルギー効率が増大させ得ることが明らかである。 表1は更に以下のことを示している;即ち、エネルギー効率(成績係数)はR- 134aを約10%含有する組成物について最大に到達することを示している;その理 由は、かかる組成物は蒸発機と凝縮機を通過する際に、熱伝達流体に生じる温度 変化(それぞれ、8℃及び10℃)に非常に良く一致する、蒸発機と凝縮機内での 温度グライド(それぞれ、8.15℃及び10.15℃)を示すからである。 表1は、更に、R-134aとR-245caを含有する本発明の冷媒組成物はR-11より高 い冷却能力と、同等の又はより低い排出温度を有することも示している。更に、 5重量%及び10重量%のR-134aを含有する組成物については、蒸発機及び凝縮機 圧力はR-11と同等である。 表1から、更に、R-134aとR-245caを含有する本発明の冷媒組成物の性能は、 これらの組成物を冷媒R-11に代替物として許容されるものにせしめるようなもの であることも明らかである。実施例2 本発明の冷媒組成物の冷却サイクルにおける性能を実施例1と全く同一の技術 を使用してかつ実施例1と全く同一の作動条件下で評価した。 下記の冷媒組成物をサイクル分析にかけた: (1)75重量%のR-134aと25重量%のR-356ffaとからなる組成物 (2)50重量%のR-134aと50重量%のR-356ffaとからなる組成物 (3)25重量%のR-134aと70重量%のR-356ffaとからなる組成物 (4)10重量%のR-134aと90重量%のR-356ffaとからなる組成物 (5)5重量%のR-134aと95重量%のR-356ffaとからなる組成物 冷却サイクルにおける5種の冷媒組成物の性能を分析した結果は表2に示され ている。 比較のため、同一の操作条件下での冷媒R-11の性能も表2に示されている。 表2から、R-134aとR-356ffaを含有する本発明の冷媒組成物は、蒸発機内で は広い温度範囲に亘って沸騰し、凝縮機内では広い温度範囲に亘って凝縮するこ と、即ち、これらの組成物は両者の熱交換機において広いグライド挙動を示すこ と、及び、これらの特性により、R-134aとR-356ffa単独のものと比較して、本発 明の組成物についての成績係数について記録される高い値から明らかなごとく、 冷却プロセスのエネルギー効率が増大させ得ることが明らかである。 表2は更に以下のことを示している;即ち、エネルギー効率(成績係数)はR- 134aを約10%含有する組成物について最大に到達することを示している;その理 由は、かかる組成物は蒸発機と凝縮機を通過する際に、熱伝達流体に生じる温度 変化(それぞれ、8℃及び10℃)に非常に良く一致する、蒸発機と凝縮機内での 温度グライド(それぞれ、8.41℃及び12.26℃)を示すからである。 表2は、更に、R-134aとR-245caを含有する本発明の冷媒組成物はR-11より高 い冷却能力と、同等の又はより低い排出温度を有することも示している。更に、 5重量%及び10重量%のR-134aを含有する組成物については、蒸発機及び凝縮機 圧力はR-11と同等である。 表2から、更に、R-134aとR-356ffaを含有する本発明の冷媒組成物の性能は、 これらの組成物を冷媒R-11に代替物として許容されるものにせしめるようなもの であることも明らかである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG ,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT ,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA, CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,F I,GB,GE,GH,HU,IL,IS,JP,KE ,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS, LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,M X,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE ,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT, UA,UG,US,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 コアー,スチユアート イギリス国 チエシヤー ダブリユエイ4 5デイエツチ,ウオリングトン,アツプ ルトン,フオツクスヒルズ クロス 31 (72)発明者 マーフイ,フレデリツク,トーマス イギリス国 チエシヤー ダブリユエイ6 7アールワイ,フロードサム,フエアー ウエイズ 53 (72)発明者 モリソン,ジエームス,デービツド イギリス国 チエシヤー シイダブリユ8 2キユエヌ,ノースウイツチ,カデイン グトン,サンダウン クレセント 39

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.(A)1,1,1,2-テトラフルオロエタン(R-134a)、1,1,2,2-テトラフルオロエ タン(R-134)及び1,1-ジフルオロエタン(R-152a)からなる群から選ばれたハイド ロフルオロカーボンの少なくとも1種;及び (B)5〜50℃の範囲の沸点を有するハイドロフルオロカーボンの少なくとも1 種;からなる非共沸組成物。 2.(A)R-134a、R-134及びR-152aからなる群から選ばれたハイドロフルオロカ ーボンの少なくとも1種 1〜60重量%;及び (B)5〜50℃の範囲の沸点を有するハイドロフルオロカーボンの少なくとも1 種 40〜99重量%;からなる、請求項1に記載の組成物。 3.成分(A)はR-134aであり、成分(B)は5〜40℃の範囲の沸点を有するハイド ロフルオロカーボンの少なくとも1種;からなる、請求項1又は2に記載の組成 物。 4.(A)1〜40重量%のR-134a;及び (B)5〜40℃の範囲の沸点を有するハイドロフルオロカーボンの少なくとも1 種 60〜99重量%;からなる、請求項3に記載の組成物。 5.(A)1〜20重量%のR-134a;及び (B)5〜40℃の範囲の沸点を有するハイドロフルオロカーボンの少なくとも1 種 80〜99重量%;からなる、請求項4に記載の組成物。 6.(A)5〜15重量%のR-134a;及び (B)5〜40℃の範囲の沸点を有するハイドロフルオロカーボンの少なくとも1 種 85〜95重量%;からなる、請求項5に記載の組成物。 7.(A)約5重量%のR-134a;及び (B)5〜40℃の範囲の沸点を有するハイドロフルオロカーボンの少なくとも1 種 約95重量%;からなる、請求項6に記載の組成物。 8.(A)約10重量%のR-134a;及び (B)5〜40℃の範囲の沸点を有するハイドロフルオロカーボンの少なくとも1 種 約90重量%;からなる、請求項6に記載の組成物。 9.成分(B)は1,1,2,2,3-ペンタフルオロプロパン(R-245ca)、1,1,1,3,3-ペン タフルオロプロパン(R-245fa)、1,1,1,2,2,3,3,4,4-ノナフルオロブタン(R-329c cb)、1,1,1,2,2,3-ヘキサフルオロプロパン(R-236cb)、1,1,1,2,2,4,4,4-オクタ フルオロブタン(R-338cfa)及び1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロブタン(R-356ffa)か らなる群から選ばれたハイドロフルオロカーボンの少なくとも1種からなる、請 求項3〜8のいずれかに記載の組成物。 10.成分(B)はR-245ca及びR-356ffaからなる群から選ばれたハイドロフルオロ カーボンの少なくとも1種からなる、請求項9に記載の組成物。 11.成分(B)はR-245caである、請求項10に記載の組成物。 12.少なくとも1種のハイドロカーボンを更に含有する、請求項1〜10のいず れかに記載の組成物。 13.少なくとも1種のハイドロカーボンはペンタンからなる、請求項12に記載 の組成物。 14.ハイドロカーボンは、組成物の全重量に基づいて1〜10重量%の量で存在 させる、請求項11又は12に記載の組成物。 15.請求項1〜14のいずれかに記載の組成物を含有する熱伝達装置。 16.請求項1〜14のいずれかに記載の組成物を凝縮させついでそれを冷却すべ き熱伝達流体との熱交換において蒸発させることからなる、寒冷の提供方法。 17.請求項1〜14のいずれかに記載の組成物の、冷媒R-11の代替物としての使 用。
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