JP2000516964A - 免疫調節薬としてのグリーンポルフィリン - Google Patents

免疫調節薬としてのグリーンポルフィリン

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Abstract

(57)【要約】 グリーンポルフィリンは特定の抗原に対する免疫応答の活性相中で抗原特異的免疫調節薬として作用する。この効果は、周囲光のレベルで起こる。

Description

【発明の詳細な説明】 免疫調節薬としてのグリーンポルフィリン技術分野 本発明は、ほぼ周囲条件の光のレベルにおいて、グリーンポルフィリンを投与 することによって免疫応答を調節する分野にある。抗原特異的免疫応答は、特定 の抗原への応答の間、グリーンポルフィリンが投与されるとき調節される。技術背景 光力学的治療に有用な一連の化合物は、総称してグリーンポルフィリンと命名 され、米国特許第5,283,255号;4,883,790号;4,920,143号;5,095,030号;およ び5,171,749号を含む一連の特許に開示され、これらの開示は、本明細書中に参 考として援用される。これらのグリーンポルフィリンは、プロトポルフィリンIX とのDiels-Alder反応および必要に応じて得られる生成物の転位または還元を使 用して合成される。他のグリーンポルフィリンは、1997年8月26日に出願した同 時係属出願である米国特許出願第08/918,840号および1997年5月7日に出願した 同時係属出願である米国特許出願第08/852,494号に記載され、これらはまた本明 細書中に参考として援用される。上で引用した特許で概略されるように、これら のグリーンポルフィリンの特に好ましい形態は、一酸形態または「BPD-MA」のベ ンゾポルフィリン誘導体である。この薬物は、現在、種々の腫瘍の光化学的およ び他の条件に関して臨床試験中である。 光力学的治療は、投与される光活性化合物(この場合、グリーンポルフィリン) は光の非存在下においては生理学的効果がないという仮定に基づく。しかし、光 が照射された場合、化合物の励起された形態は局所的な毒性効果を発揮する。従 って、例えば、腫瘍の処置において、これらの光活性化合物は、正常組織からの クリアランスが実行された後に腫瘍組織内に保持される傾向があるという利点が ある。新生血管の領域への局所的照射は、化合物が正常の組織からクリアーされ る前でさえも効果的であることもまた見出されている。この「初期処置」は同時 係属出願第08/391,414号(現在は許可され、本明細書中に参考として援用される) 中に記載される。しかし、薬物動態に関する処置のタイミングは、通常、腫瘍処 置に関して議論され、通常、免疫調節のための使用に適用され得ない。 さらに、血流またはどこかの細胞に経皮的に影響を及ぼすために、光が適用さ れることは公知である。米国特許第5,484,804号は光の適用のこの形態について 記載し、これは、標的組織に関して、標的組織へ薬物が戻った後になされ得るか 、または薬物が戻る機会の前に(すなわち、薬物が正常な組織をクリアーする前 に)なされ得る。 免疫応答を調節するための、光力学的な処置それ自身の潜在的な適用能力は、 しばしば公知である。例えば、Gruner,S.らScand J Immunol(1985)21:267-2 73は、マウス皮膚グラフト生存、表皮性Langerhans細胞におけるヘマトポルフィ リン誘導体を使用する場合のPDTの影響、および同種間で混合した白血球反応の 刺激について研究した。それらの研究の結果として、その著者らは、ヘマトポル フィリン誘導体および可視光が抗原の存在する細胞の機能を干渉すると結論づけ ている。Gruner,S.ら.Tissue Antigens(1986)27:147-154による追加の論文は 、ソラレンが光増感剤(Photosensitizing agent)として使用された場合の同様の 結果を見出した。Elmets,C.A.らCancer Res(1986)46:1608-1611による論文は 、PDTプロトコールにおいて、ヘマトポルフィリン誘導体を使用した研究につい て報告しており、ここで、このようなPDTプロトコールは、感作抗原としてジニ トロフルオロベンゼン(DNFB)を使用した場合、マウスにおける遅延型過敏性また は接触過敏性(CHS)反応を阻害することが示された。免疫調節効果が見いだされ た。この著者らはさらに、「HPDのみで処理し、同じ日にDNFBに感作したマウス 」が僅かではあるが接触過敏性の統計的に重要な(P<0.02)抑圧を発達させたこ とを注意する。これはPDTレジメンを使用して得られた値に比べかなり小さいと 述べられ、その著者らは、「HPD単独では直接的に免疫抑制性であり得るが、我 々は、穏やかな免疫抑制を生じるのに十分な少量の周囲光にこれらを不注意にも 露光し得る可能性を除外することはできない」と仮定した。 Simkin,G.ら、Proceeding of 「Optical Methods for Tumor Treatment and D etection:Methods and Techniques in Photodynamic Therapy IV」SPIE-The In ternational Society for Optical Engineering,San Jose,CA,4-5February19 95による報告において、本出願人は、DNFBに基づく接触過敏性(CHS)モデル中のP DTの効果およびマウス中の同種間の皮膚グラフトの受諾への影響について研究し た。本発明者らは、経皮性PDTがDNFBに対するCHS応答を効率的に阻害し、皮膚同 種移植片の生存時間を拡張するのに有用であることを見いだした。実際に、同時 係属出願第08/371,707号および第08/759,318号(両方とも本明細書中に参考とし て援用される)は、同種移植片の拒絶を減少させるためにこれらのレジメにおけ るグリーンポルフィリンの使用を含む光力学的治療の使用について記載する。さ らに、米国出願第07/889,707号(現在許可され、本明細書中に参考として援用さ れる)は、活性化された白血球細胞集団を選択的に減少させるためグリーンポル フィリンを使用した光力学的治療の能力について記載する。 米国出願第08/309,509号は、自己免疫疾患の例として多重硬化症および関節リ ウマチの処置における光力学的治療の使用について記載する。さらに、米国特許 第5,368,841号は、同一の目的のために滑膜性の連結上の直接のPDTについて記載 する。 本出願人はまた、BPD-MAを使用した場合のPDTの樹枝状細胞に対する効果につ いて開示し、これは潜在的な、抗原呈示細胞(APC)である。インビトロで暗中に おいてBPD-MAを用いる純粋な樹枝状細胞の処置およびその後のこれらの細胞のの 690nm光の5J/cm2への露光は、MHCクラスIおよびクラスII抗原の発現、ICAM-1(CD 54)の発現、ならびにCD80およびCD86の発現における減少をもたらした。白血球 機能に関連した1(LFA-1,CD11a)およびDEC-205レセプターの発現は、この処置 後増加し、一方でCD45、CD11b(MAC1)およびCD18(インテグリンβ2鎖)のレベル はほとんど影響されない。さらに、この方法で処置される樹枝状細胞は、混合白 血球反応において異質遺伝子型T細胞の弱い刺激物質であった。光の非存在下に おいて、免疫刺激特性においては全く影響はなかった。これらの結果は、ウィー ン1996およびサンノゼ1997のシンポジウムのHunt,D.W.C.ら、Proceedings of S PIE(1997)2972:110-121;ウィーン、オーストリア1996のProceedings of「Asso ciation Internationale de Photobiologie」で報告された。 PDTにおける光レベルの調節は、J Invest Dermatol(1996)106:950中で報告 されるように、Bae,J.らによるポルフィリン前駆体ALAと結び付けて研究された 。低レベルの光はこの前駆体化合物の光毒性を向上させるのに効果的であること が見いだされた。 さらに、米国特許第5,422,362号は、光の非存在下において(光力学的処置とは 反対に)グリーンポルフィリンが血管への外傷により引き起こされる再狭窄を阻 害する能力を示す。本特許の開示はまた、本明細書中に参考として援用される。 本出願人はまた、経皮的な光力学的治療がマウスの実験的自己免疫脳脊髄炎(E AE)の1形態の発達を変えることを示した。Leong,S.ら.Photochem Photobiol(1 996)64:751-757。 グリーンポルフィリンは、組織に直接に、または経皮的にのいずれかにおいて 投与されるより強烈な光と区別される、周囲光のレベルに対応した光のレベルに おいて免疫調節活性を有することが現在見いだされている。本発明は、従来では 予想されなかった、グリーンポルフィリンのこの特性を利用する。発明の開示 本発明は、既知の抗原に対してまたは未確認の特異的抗原として発生する免疫 応答に影響を及ぼすグリーンポルフィリンの能力を直接的または経皮的に投与さ れる照射なしに利用する。得られた免疫調節は、被検体が、通常、免疫無防備状 態であるという不利益なしに、自己抗原、アレルゲンなどに関して不要な応答に 対して保護され得るために、この効果が実質的に処理される条件に制限されると いう意味において抗原特異的である。 従って、1つの局面では、本発明は抗原特異的な免疫応答を調節するための方 法に関し、ここで、この方法は、周囲に近いレベルの光の存在下で、抗原に対す る上記の免疫応答を調節するのに効果的な量のグリーンポルフィリンを抗原に対 して不要の免疫応答を体験する被検体に投与する工程であって、ここで、この投 与は本質的に、特定の抗原それ自身への免疫応答の活性相の間になされる、工程 、を包含する。 周囲に近い光が、標準の光力学的治療において用いられる全光エネルギーより ずっと低いことが好ましいことが認識される。PDTの特徴的なレベルは、任意の 与えられた被検体において、経験的に、光活性試剤を投与し、次いで様々なレベ ルの光エネルギーにおいて被検体の皮膚の小片を試験することによって確証され 得る。被検体が皮膚の紅斑あるいは赤み(redness)を示すレベルがPDTのための最 小レベルとして使用される。周囲に近い投与は、このレベルのほぼ4分の1また は6分の1にすぎない 関連した局面では、本発明は、不要の免疫応答が同定されたまたは未同定の特 定抗原に関連する特定の条件に、本発明の免疫調節方法を適用することに関する 。これらの条件には、同種移植、関節リウマチ、多重硬化症、乾癬、紅斑性狼蒼 などおよびアレルギー反応のような自動免疫疾患が挙げられる。 他の局面において、本発明は、本発明の方法において有用なグリーンポルフィ リンの処方を含む。図面の簡単な説明 図1および2は、本発明の方法に有用なグリーンポルフィリンのための代表的 構造を示す。 図3は、実験で未使用の剪毛されていないBalb/cマウスにおける接触過敏性(C HS)応答に対する4つのBPDアナログの影響の比較を示す。 図4A、4Bおよび4Cは、CHSモデルにおける免疫応答に対する種々の濃度のBP D-MAおよび種々のレベルの光の影響を示す。 図5は、種々の光プロトコールを用いてマウスに1mg/kg BPD-MAが投与される 場合のCHS免疫応答の比較を示す。 図6は、免疫調節におけるBPD-酸および二酸の比較的な効果を示す。 図7は、周囲光の存在下において、非グリーンポルフィリン光活性化合物が免 疫応答を調節する能力の無さを示す。発明の実施態様 特定の抗原に対する免疫応答が望ましくない例が多数存在する。これらの状況 の中でも、アレルギー性応答、自己免疫応答、および臓器移植、皮膚グラフトな どの免疫拒絶が卓越している。本発明のグリーンポルフィリンは、免疫応答を誘 発する活性相に投与されたとき有効であり、従って抗原に以下の露光時間周期に 投与されるとき、またはその活性形態内での免疫応答が、この連続した相の間、 連続的である場合、有効である。本発明の方法に従う免疫応答の調節の候補であ る被検体は、機能的な免疫システムを有する被検体、典型的には任意の脊椎動物 を含む。従って、本発明の方法は、例えばヒト患者ならびに他の哺乳類および鳥 類脊椎動物の処置のために考案される。 適した波長の光の照射の存在下で、ならびに周囲光に対応した強度および全エ ネルギー下で、グリーンポルフィリンはそれらの効果を発揮する。従って、標的 の意図的な照射は用いられず、通常の光条件である日光または人工またはその両 方のいずれかで十分である。上の背景の章に記載されるように、グリーンポルフ ィリンは光力学的治療プロトコールにおいて広範囲に使用されてきた。これらの プロトコールにおいて、グリーンポルフィリンの実質的な量を含むために改変さ れた一群の細胞または組織は、グリーンポルフィリン化合物により吸収される波 長を有する光で意図的に照射される。グリーンポルフィリンによるこれらの波長 の吸収は、周囲の物質が損害を受ける様式で分子の励起をもたらす。励起した化 合物からその毒性の原因である酸素分子へのエネルギー移動により、一重項酸素 が発生すると想定される。一重項酸素と酸化し得る生物学的分子との相互作用は この効果の原因であると考えられる。光活性試剤自体は、非毒性であると想定さ れる。 本発明の方法において、励起をもたらすための直接的な光照射または経皮的な 光照射は、プロトコールに含まれない。周囲光レベルは十分である。しかし、処 置される被検体からの全ての光の遮断は、効果をなくす。従って、免疫調節をも たらすためのPDTの使用はしばしば公知であるが、光活性化合物および光の両方 の低用量レベルにおいて、グリーンポルフィリンがこの活性を示す能力は驚くべ きことである。 本明細書中で使用されるように、句「周囲光の条件下」は、通常の研究状況下 で典型的に見いだされる光を意味する。光は太陽光または人工光によって供給さ れ得る。人工光は、白熱ランプ、蛍光ランプ、またはハロゲンランプから発生し 得、およびLEDのような他の光源をも含み得る。光を供給する特別の配置を作製 する必要はなく、専用の光源または複合した光源の出費が避けられる。 周囲光が研究者の位置および習慣で代わり得ることは理解される。しかし、広 範囲の光強度は、広範囲の全ての光用量として許容し得る。有用な最小用量は、 0.2J/cm2、好ましくは0.5J/cm2、さらに好ましくは1J/cm2のオーダーである。 で使用される代表的な全エネルギーは、典型的に200J/cm2であるか、またはそれ より高い。従って、低用量PDTには10J/cm2またはそれより低いエネルギーが使用 される。 以下に記載されるように、グリーンポルフィリンについてPDTに関連した最小 全エネルギーは、任意の被検体について経験的に決定され得、使用される照射は この全エネルギーの一部のみである。 全エネルギーレベルを供給するために使用される光強度は、合理的な範囲内で 重要ではないように見える。しかし、この強度は従来のPDTで使用される強度に 比べ典型的に低く、延長された時間周期で5mW/cm2ほどの低い強度が使用され得 ると考えられる(例えば、米国特許第5,145,863を参照)。にもかかわらず、従来 のPDTにおいて、160mW/cm2の範囲内の強度が使用され、および1W/cm2ほど高い 強度が使用された。本明細書中の実施例に記載されるように、本発明で使用され る光強度は、典型的に100μW/cm2の範囲内にあり、そして5mW/cm2未満、好まし くは1mW/cm2未満、さらに好ましくは500μW/cm2未満の強度が通常用いられる。 好ましい範囲は、5〜6時間で100〜400μW/cm2である。光は通常グリーンポル フィリンの投与過程の間適用され、実質的な周期にわたって連続的であり得る。 しかし、暗闇(darkness)の介在周期が許容可能であるが、グリーンポルフィリン のいかなる「ホーミング(homing)」をも待つ必要はない。 上記より明らかなように、供給される周囲光のレベルは、通常の光力学的治療 において生じる生きた細胞の広範な破壊が避けられるほどの十分に低い強度であ る。供給される強度および全エネルギーは、免疫機能が調節されるが被検体の細 胞は生存可能であるようなものである。以下に記載されるように、真実の光力学 的効果の閾値レベルを決定するために薬物が投与された後、皮膚の一部を単離す ることおよび種々の全エネルギーの光で処置することによって、有用な最大の光 レベルが経験的に決定され得る。このレベルより低い光強度および光エネルギー が維持される。グリーンポルフィリン グリーンポルフィリンの性質は本明細書中の上記の背景の章で引用される特許 に記載される。簡潔には、プロトポルフィリンIXまたは関連したポルフィリン、 プロトポルフィリンIIIおよびXIIIの誘導体が存在し、これらは、置換されたア セチレンとのDiels-Alder反応を用いて、続いて必要に応じて、転位および/また は還元によって得られ得る。プロトポルフィリンIXからこのように得られる化合 物の代表的な式を図1に示し、プロトポルフィリンIIIまたはXIIIが用いられる 場合に得られる化合物を図2に示す。図1および2に示される式の好ましい実施 態様は、環式システムが、図1−3または1−4、もしくは図2−3および2− 4に示されるプロトポルフィリンIIIおよびXIIIのDiels-Alder生成物中のそれら の対応する実施態様に示される式を有し;および/または各々のR1およびR2が独 立して、カルバルコキシル(2〜6C)、アルキル(1〜6C)、アリールスルホニ ル(6〜10C)、シアノ;および-CONR5C0-(ここでR5はアリール(6〜10C)または アルキル(1〜6C)である)からなる群から選択され;各々のR3が独立してカル ボキシル、カルボキシアルキル(2〜6C)またはその塩、アミド、エステル、ま たはアシルヒドラジンまたはアルキル(1〜6C)であり;R4はCH=CH2または-CH (OR4’)CH3(ここでR4’はHまたは必要に応じてヘテロ原子置換基で置換された アルキル(1〜6C)である)であるものである。勿論、混合物は使用され得る。 特に好ましいのは、図1−3および1−4または2−3および2−4の化合物 であり、ここで各々のR1およびR2は独立してカルバルコキシル(2〜6C)であり ;R3の一方はカルボキシアルキル(2−6C)でありかつおよび他方のR3はカルボ キシアルキル(2〜6C)置換基のエステルであり;そしてR4はCH=CH2または-CH (OH)CH3である。 特に好ましいのは、図1−3および1−4または2−3および2−4のように 示される化合物であり、ここでR1およびR2はメトキシカルボニルであり;両 方のR3は-CH2CH2COOHであるか、またはここでR3の一方は-CH2CH2COOCH3でありか つ他方のR3はCH2CH2COOHであり;そしてR4はCH=CH2である。これらの化合物は 、図1−3に関してBPD-DAおよびBPD-MAおよび図1−4についてはBPD-DBおよび BPD-MBとして命名される。これらは、ベンゾポルフィリン誘導二酸または一酸の 頭文字であり、ここでそれぞれA環またはB環上でDiels-Alder付加が起きる。 これらの中でも、BPD-MAおよびBPD-MB、特にBPD-MAが好ましい。 さらに、好ましい化合物は図1−3および1−4に示される化合物を含み、こ こで、R1はカルボキシルであり、R2はメチルカルボニルであり、両方のR3は-CH2 CH2COOHであり、そしてR4は-CH=CH2である。「三酸」形態と表される、これら の形態は、1997年8月26日に出願された同時係属出願である米国出願第08/918,84 0号に記載される。図2の化合物および式1−4のB-EA6と命名されたさらなる好 ましい形態であって、ここで、R1およびR2がメチルカルボニルであり、両方のR3 が-CH2CH2COOCH2CH2OHであり、そしてR4がビニルである形態もまた、1997年5月 7日に出願された同時係属出願である米国出願第08/852,494号に記載される。本 明細書中でグリーンポルフィリンと命名される光増感剤のクラスの追加のメンバ ーは、本明細書中に参考として援用されるこれらの同時係属出願に開示される。処置される状態の性質 グリーンポルフィリンは、特定の抗原または抗原の群に対して活性化された免 疫応答の過程の間、脊椎動物被検体に投与される場合、被検体が全身的なまたは 通常の免疫抑制を生じることなく周囲光に露光される場合の特定の抗原に対する 応答を調節する。被検体が投与された免疫源/抗原に関して未処置である場合、 投与のタイミングは容易である。故意に投与された抗原に対する不要の免疫応答 は、例えば、皮膚移植または臓器移植、糖尿病のためのインシュリン置換に使用 される移植のような個体の細胞移植のような同種移植を使用した移植プロトコー ル、および任意の他の外科的手順または注射を含む手順(ここで異種の細胞また は組織が故意に被検体に導入される)に見いだされる。不要の免疫応答が、故意 に投与される化合物に起こり得る他の例には、被検体のタンパク質に対して異種 の種のタンパク質が使用される例を含む。代表的な例は、腫瘍の処置におけるモ ノクローナル抗体の投与である。多くの場合、ヒト化抗体でなされる試みがある が、マウスに由来するモノクローナル抗体はヒト治療に使用される。このような 抗体に対する所望でない免疫応答は本発明の方法によって調節され得る。これら の例において、一次免疫応答は活性化され、およびグリーンポルフィリンの投与 が同時にまたはそれに続く抗原の投与が所望の効果を与える。 外来性の抗原に免疫応答が生じる他の例は、アレルギー性の反応によって例示 される。これらの反応は、通常二次免疫応答であるが、本発明のグリーンポルフ ィリンの投与は、この二次曝露と同時に、またはその直後の時間周期においても 効果的である。 上記の場合の両方において、グリーンポルフィリンは、抗原またはアレルゲン が投与される同じ時間に、あるいは抗原に対する活性応答において要する時間周 期内で、グリーンポルフィリンが投与される。通常、この時間周期は、抗原の投 与の72時間内、好ましくは48時間内、およびより好ましくは24時間内である。同 時、または抗原が被検体に対して与えられた後のグリーンポルフィリンの投与が 好ましい。 通常、グリーンポルフィリンはこの通常の時間周期内で抗原の投与以前または 投与後または投与に沿ってのいずれかで投与され得る。周囲光は、グリーンポル フィリンの投与後の、および好ましくは抗原の投与後の適した時間周期において 存在するはずである。従って、代表的なプロトコールは、抗原の投与の時間を0 時間において示す工程を包含し得る: -48時間におけるグリーンポルフィリンの投与;-24時間〜+24時間で少なくと も2つの12時間周期に存在する周囲光; +24時間におけるグリーンポルフィリンの投与;24時間から始まり29時間で終 わる5時間の周囲光; 0時間におけるグリーンポルフィリンの投与;+10時間〜+22時間の周囲光の 照射; -12時間におけるグリーンポルフィリンの投与;0時間〜+6時間で周囲光の 照射; 幾つかの徴候において、抗原の投与後のグリーンポルフィリンの投与が明らか に好ましい。従って、上記の周期内の投与であるが、抗原の投与の時間または投 与後の時間が好ましい。 本文脈中で、「抗原」は例えば、ドナー移植組織またはマウスモノクローナル 抗体のような外来性タンパク質であることが思い出される。 さらに、ドナー組織自体は、移植前にグリーンポルフィリンおよび低い光用量 で予備処置され得る。代表的な患者は、低用量のグリーンポルフィリン、続いて 薬物投与後の1時間と72時間との間に非常に低い光で延長して露光することによ って処置される。 処置の条件が関節リウマチ、多重硬化症、紅斑性狼蒼、乾癬、特定のタイプの 糖尿病または炎症反応のような自己免疫応答である場合、一般に、自己抗原また は抗原が現在公知であるかどうかまたは未だに確認すべきであるかどうかにかか わらず、恐らく継続して存在し、そしてグリーンポルフィリンの投与および周囲 光の照射は、被検体にとって都合のよい任意の時間に起こる。しかし、特に好ま しい時間は、症状が明らかになる周期の間である。 本発明の方法が適切である被検体は、通常脊椎動物被検体、好ましくは哺乳動 物被検体である。特に好ましい被検体は、家畜および鳥類被検体ならびにヒト被 検体である。適したプロトコール、用量、および処方は、勿論、被検体の性質に 依存する。抗原の投与 グリーンポルフィリンの投与と同時にあるいはその直前に抗原を投与すること は、その抗原の性質によって異なる。薬物、モノクローナル抗体あるいは治療ま たは診断目的で使用される他の異種タンパク質のような抗原を慎重に投与するた めに、投与の投薬量レベルと形態は、当該抗原が一般的に投与されるという目的 によってコントロールされる。当該抗原は、適切に処方された薬学的組成物とし て典型的には既に入手可能であり、そして投与の投薬量レベルおよび予想される 経路は既知である。 同種移植片に関しては、目的のレシピエントと同種のメンバー由来の組織また は器官(これは、心臓、腎臓、肝臓、肺などのような血管新生化器官、および下 垂体、甲状腺、副腎、副甲状腺および膵臓のような内分泌腺、および皮膚移植片 を含む)を規定する細胞は、潜在的に免疫原性であるが、免疫に基づく移植拒絶 反応を起こすために必要な主な組織適合性複合体(MHC)抗原を含み得ないと 一般的に考えられている。むしろ、これら抗原は、移植された細胞に存在する白 血球のようなパッセンジャー細胞によって表されると考えられている。 従って、グリーンポルフィリンの投与は、異なるMHC保有細胞を有する移植 片それ自体の移植の時かまたは移植のすぐ後のいずれかで投与され得、すなわち 、被験体は、関連する組織適合性抗原を、別々に、タンパク質それ自体としてか またはそれらを保有する細胞表面上に含ませて投与することによって、前もって 防御され得る。次いで、当該グリーンポルフィリンは、その細胞または組織適合 性抗原の前投与時付近に投与される。例えば、ヒトにおける組織適合性の主要な 決定因子は、MHCクラスII抗原のグループのHLA-DRで示される。これら はサブクラス分けされ、もしそのドナーがタイプ分けされた(type)場合、DR抗 原のサブタイプは、その移植それ自体に先立って行われるグリーンポルフィリン の近位投与と共に投与され得る。 もし当該抗原がアレルゲンであれば、そのアレルゲンは、注射により直接、ま たはグリーンポルフィリンと共に経口で、あるいはグリーンポルフィリンの投与 直前に投与され得る。あるいは、例えば、被験体においてアレルギー反応を引き 起こすことが知られている花粉を含有する植物の近位にその被験体を置くことに より、当該投与は自然の曝露を真似し得る。被験体がこのような環境に置かれた 場合、グリーンポルフィリンは、同時にあるいはその後極めて速やかに投与され る。 もし、当該抗原が、慢性関節リウマチ、多発性硬化症、エリテマトーデス、乾 癬、特定の型の糖尿病、または自己抗原によって一般的に生じる炎症反応を含む 多くの症状に関連すると考えられるような自己抗原であるならば、当該抗原の投 与は別々にコントロールされ得ない。本発明の方法の効力は、内部に供給される 自己抗原に対する持続的な活性免疫応答に依存する。この場合には、当該グリー ンポルフィリンは、自己免疫疾患に悩まされている被験体に対して投与され、好 ましくは、免疫応答が最も顕著である期間中に投与される。 自己免疫応答に関係すると考えられる他の症状は乾癬である。従って、本発明 の方法は、この症状の処置に適切である。処方および投与 本発明のグリーンポルフィリンは、当該分野で公知である、小分子薬物に一般 的な簡便な方法、例えば、Remington's Pharmaceutical Sciences,Mack Publis hing Company,Easton,PA,Latest Editionに記載されている方法で処方され、 そして投与され得る。当該組成物は、免疫調節を提供するのに効果的な量のグリ ーンポルフィリンを含有する。その投薬量レベルは、投与、処方、処置されるべ き症状および被験体の性質の様態に依存して変わる。しかし、一般的に、全身的 投与のためのグリーンポルフィリン量は、好ましくは1μg/kg〜10mg/kgのオ ーダーであり、好ましくは10μg/kg〜20mg/kgであり、最も好ましくはマウ スで約1mg/kgであり、ヒトで約0.01-1mg/kgである。様々な代謝因子が、全身 的投与により結果として得られた血漿レベルに影響を及ぼし、そして血漿レベル が標的細胞における濃度を決定する。このように、種の違いが予想される。もし 投与が局所的であれば、当該組成物の約5%〜約95%の範囲、好ましくは当該組 成物の約10%〜50%の範囲の当該組成物における適切な濃度が使用される。 全身的投与の経路は、静脈内、筋肉内、腹腔内などを含む注射、経口、経粘膜 、または適切な賦形剤を用いた経皮などであり得る。また、限局的投与は、坐剤 や皮膚パッチを用いた経皮または経粘膜手段によっても達成され得、あるいは、 当該グリーンポルフィリンはゲルまたは軟膏剤の形態で局所的に適用され得る。 全身的投与が行われる場合、リポソームの組成物は特に好ましい。リポソーム は標準の方法を用いて調製され得る。リポソームは、ホスファチジルグリセロー ル、ホスファチジルセリン、ホスファチジルイノシトールのような負電荷を帯び たリン脂質、および脂質それ自体、および様々な安定化剤から典型的に調製され る。当該リポソームは、多層または単層であってもよく、そしてある範囲の大き さである。リポソーム組成物におけるグリーンポルフィリン濃度は、典型的に1 〜20%のオーダーである。 周囲光の適用は、一般的にはほとんど注意する必要がない。通常の室内照明お よび日光または人工光が存在し、通常グリーンポルフィリンによる処置中および その後通常の覚醒時の場合に、被験体の皮膚にそれら光が到達し得ると仮定すれ ば、これは免疫調節効果を確かめるのに十分である。従って、周囲光を供給する ための特別なプロトコールを計画することは、一般的には必要でない。もし周囲 光のレベルを制御することが望ましいならば、これは、通常の最適化プロトコー ルを用いて達成され得る。もちろん、PDTで要求される強度よりもずっと低い 比較的弱い光源(例えば、5mW/cm2未満)の前に、限られた時間ずっといるよう に、被験体に単に助言することは可能である。 低レベルの慎重に適用された光を用いることも許容される。しかし、このレベ ルは、認識された光力学効果を得るために必要とされる最小レベルのほんの約4 分の1、好ましくはほんの約6分の1であるべきである。PDTのための最小全 エネルギーは、薬物投与後に光の全エネルギーを変えながら、被験体の皮膚の限 定された部分に照射することにより容易に確かめられ得る。紅斑を引き起こすエ ネルギーレベルは、認識された光力学効果の閾値である。次いで、被験体の患部 または全身を処置するために用いられるレベルは、この量の画分として較正され る。 薬物の効果的な活性化は、0.2-0.5J/cm2のオーダーで、10J/cm2より低い、 典型的には5J/cm2より低い、より好ましくは1J/cm2より低い全エネルギーで起 こる。この全投薬量は、典型的に比較的短期間、3日未満、好ましくは2日未満、 より好ましくはl日未満で送達される。さらに短い時間も使用可能である。 以下の実施例は、本発明を説明するためのものであり、本発明を限定するもの ではない。 実施例1 CHSにおけるBPD-MAの効果 よく文献に記載された遅延型過敏症(DTH)あるいはいわゆる接触過敏症( CHS)モデルを用いた。ジニトロフルオロベンゼン(DNFB)を、第0日に 無毛種のマウスの鼠径部分に塗布した。第5日に、当該DNFBを耳に塗布し、 その結果、抗原特異的T細胞による組織化(orchestrate)の24時間後の間、その 耳の腫脹により表される、測定可能な局所的炎症応答を起こした。 第0日にDNFBを塗布したマウスに、第-2、-1、0、+1、+3または+4日に1mg /kgの用量でリポソームBPD-MAを用いて静脈内注射した。第5日に、耳にD NFBを塗布することによりマウスをチャレンジし、そして耳の腫脹を24時間後 に測定した。最小の耳の腫脹は、下塗りしていないマウスで見られた。BPD- MAよりむしろ生理食塩水を投与されたDNFBで感作されたマウスは、DNF Bでのチャレンジ後、強い耳腫脹応答を示した。腫脹はパーセント腫脹または として記録した。 BPD-MAを第-2、-1、0、+1または+3日に与えたとき、耳の腫脹は、ポジテ ィブコントロール動物において観察されたものの50%未満であった。第4日に BPD-MAを与えた場合には、CHS応答の阻害は約25%であった。 さらなる実験において、前もってDNFBで感作されたマウスを、別の皮膚接 触感作物質であるオキサゾロンで処置した。続いて、当該マウスをDNFBとオ キサゾロンでチャレンジした。BPD-MAで処置されたマウスは、DNFBに 対する応答の減少を示した。しかし、BPD-MAを投与したマウスでは、オキ サゾロンに対する応答における耳腫脹の低減は見られなかった。このように、抗 原-特異的T細胞(DNFBに対して反応性)の発達および/または作用は、BP D-MAによって影響された。これらマウスは、DNFB感作とともにBPD-M Aでの処置を行ったにもかかわらず、第2の抗原であるオキサゾロンに応答する 能力を維持した。 実施例2 皮膚同種移植拒絶におけるBPD-MAの効果 MHC不適合マウス間での皮膚移植片を含む、皮膚同種移植拒絶アッセイを、 MedewarおよびBillingham、「The Technique of Free Skin Grafting in Mammal s」Journal of Experlmental Biology,(1951),Vol.28,pp.385-402の方法に従 って行った。コントロールマウス(n=16)は、皮膚同種移植処置後11.1±1.9日 で、その移植片を拒絶した。 実験群では、マウス(n=6)は、同種移植3-4時間後に0.25mg/kgのBPD-Mリ ポソーム調製物の単回静脈内注射を受け、拒絶に20.7±0.9日までの延長された 移植を示した。第8日に追加の0.25mg/kgのBPD-MAの注射を受けた他群のマ ウスは、23.3±1.9日の平均拒絶時間を示した。 このように、慎重で直接的または経皮的な照射を行わないBPD-MAは、同 種移植片の拒絶を抑制するようである。 実施例3 CHS応答における様々なBPDアナログの実験 直接的または経皮的に適用された光の非存在下、局所投与されたハプテンDN FBに対するCHS応答におけるBPD-MA,BPD-MB、BPD-DAおよ びBPD-DBの影響の比較を、上記実施例2に記載の方法を用いて行った。こ れら化合物は、投薬を受けていない剃毛していないBalb/cマウスで評価した。そ れぞれの処置群は4-5匹の動物からなった。BPDアナログをDMSO中で再構 成し、DNFB塗布24時間後に投与した。当該実験の第5日にマウスの耳にチャ レンジし、その1日後にその応答を測定した。最終のDMSO濃度は2%であっ た。コントロールマウスには、適切で適合した溶媒を用いた。 その結果を表1および2に示し、図3に要約する。BPD-MAおよびBPD- MBはCHS応答を強く阻害した。BPD-DAおよびBPD-DBはCHS応答 を阻害したが、BPD-MAまたはBPD-MBのいずれよりも程度が弱かった。 実施例4 免疫調節における光レベルの影響 DNFBでの感作24時間後に投与するBPD-MAの様々な投薬量および様々 な光レベルを用いて、実施例1に記載のCHSアッセイを繰り返した。 一連の実験において、これらの結果を図4A-4Cに示し、周囲光が免疫調節効果 を維持するのに十分であったことを再度示した。 様々なレベルのBPD-MAの投与後15J/cm2の光を与えたとき、CHS応答の 有意な阻害が生じた前に、最低約0.1mg/kgが必要であったことを図4Aは示す。固 定した15J/cm2の光の投与のかわりに周囲光を用いたときも、図4Cに示すように 同様の結果が得られた。Richter,A.ら、Photochem Photobiol(1994)59:350-3 55に記載されているように、慎重に適用された光を経皮的に与えた。簡単に言え ば、BPD-MAの静脈内注射後1時間は、マウスを暗闇に放置し、次いでこれ らを透明なプレキシガラス容器内に放置した。被験体の上および下に配置した光 励起ダイオード(LED)から、12.5mW/cm2で692±12nmの波長の光を送達した 。従って、全光線量は、それらLEDからの慎重な照射の時間により決定した。 図4Aおよび4Cの比較は、単独の周囲光照射が15J/cm2の光の投与の場合と同様の 結果を与えることを示す。 様々な光線量で1mg/kgのBPD-MAを静脈内投与したときに得た結果を、図 4Bに示す。これら結果は、スペクトル全体にわたって実質的に同じである。 DNFBでの感作24時間後、リポソーム処方物中のBPD-MAを1mg/kgで静 脈内投与して、再び実験を行った。注射1時間後に経皮光(15J/cm2)で処置され たマウスを除いては、実験期間を通して、周囲光下または光-保護条件下のいず れかでマウスを保持した。 図5に示すように、DNFBで感作し、何の処置も受けていないマウスは、約 15×10-2cmの耳の厚さの変化を示し、BPD-MAを受けていない光保護された マウスも同様の変化を示した。しかし、BPD-MAを投与されかつ光保護され なかったかあるいはLED光で処置されたマウスは、わずかに約11×10-2mmの変 化を示した。BPD-MAで処置され、光保護されたマウスは、コントロールと 同様の厚さの増加、即ち約16-17×10-2mmを示した。BPD-MAを投与され、そ の後LED光で処置されたマウスは、わずかに約7×10-2mmの増加を示した。この ように、その効果を得るには、少なくとも周囲光が必要である。 上記の様々な形態のBPDを、CHS応答におけるそれら効果について比較し た。当該化合物は、DNFB感作24時間後1mg/kgで、または同じプロトコール( BPD-MBを0.5mg/kgおよび0.1mg/kgで投与した)を用いて0.1mg/kgのいずれ かで投与した。当該マウスは、周囲光下で保持した。図6に示すように、BPD -DBは、4つの試験した化合物のうち最も効果が低かった。一酸形態は最も効 果的であった。 リン錫を含む他の光増感剤もまた試験した。図7に示す結果は、PDTで一般的 に用いられるこれらの別の光活性化合物が、周囲光照射下での免疫応答を調節す ることにおいて、有意に効果的ではなかったことを示す。1mg/kgのエチオパー ムおよび1mg/kgまたは0.14mg/kgのフタロシアニン亜鉛は、耳腫脹応答に有意に 影響を及ぼさなかった。 実施例5 免疫応答に効果を及ぼす薬物投薬量/光レベルパラメーター 実施例2に記載された接触過敏症アッセイ(CHSアッセイ)を使用した。感 作1日前に、DBA/2マウス群(1群あたり4-8匹)を以下に記載されたような 様々な光力学的治療(PDT)養生法を用いて処置した。PDT24時間後、マウ スの左わき腹にアセトン:オリーブオイル(4:1)中の0.5%DNFB溶液の3 5μlを上皮塗布することによって、感作した。感作5日後に、左耳内部に10 μlの0.25%DNFB溶液を適用することにより、接触過敏症を誘発した。DN FBのチャレンジ用量の適用前およびその24時間後に、ダイアル式厚さゲージを 用いて耳の厚さを測定した。2つの読み取り値間の違いを、耳腫脹として記録し た。パーセント抑制は以下のようにして計算した。 最初の実験において、処置なし(コントロール);光なしで1mg/kgのBPD- MA;BPD-MAなしでUVA光のみ;あるいは1mg/kgのBPD-MAプラス UVA光の組み合わせのいずれかをマウスは受けた。当該プロトコールにおいて 、尾の静脈を通して動物にリポソーム形態でBPD-MAを静脈内投与した。動 物を暗闇の中に1時間放置した;次いで、光を受ける動物を、10mW/cm2で8分 20秒間曝露し、320-420nmの波長範囲の光を合計5.0J/cm2与えた。 コントロール群は平均で0.083mmの耳腫脹を示した。光単独、BPD-MA単独 、またはこれらの組み合わせで処置された動物におけるパーセント抑制を表3に 示す。 示したように、CHSにより測定された免疫応答を阻害することにおいて、当 該組み合わせは、BPD-MA単独またはUVA単独のいずれよりもより効果的 である。 2番目の実験において、300-900nmの波長範囲の広域スペクトル光(BSL) を11.85mW/cm2で7分間適用し、全エネルギー5J/cm2を与えたこと以外は同じ プロトコールで行った。この実験におけるコントロール群は、平均0.074mmの耳 腫脹を示した。パーセント抑制についての結果を表4に示す。 また、薬物と低レベルの広域スペクトル光の組合せは、腫脹の抑制に、光また は薬物単独のいずれかよりも、より有効であった。 第3の実験において、マウスを、BPD-MAを1mg/kgまたは2mg/kgのいずれかで投 与したこと、および広域スペクトル光を低い強度−−300μW/cm2(200〜400μ W/cm2)で5時間の平均時間の間、投与したことを除いて上記のプロトコールに 供した。従って、5.0J/cm2の全エネルギーを維持した。コントロール群は、0.08 9mmの平均耳腫脹を示した。この実験において、1mg/kgでのBPD-MA単独は、コン トロールよりもいくらか高い、群における平均腫脹を示し、結果としてパーセン ト抑制の算出は可能ではない。 結果を表5に示す。 示されるように、この低い方の強度では、2mg/kgと5J/cm2BSLの組合せは、前 述の結果と同程度のパーセント抑制を提供した。 第4の実験において、広域スペクトル光を110μW/cm2で6時間の間供給して2 .4J/cm2の全エネルギーを提供した。コントロール群における、耳腫脹は0.115mm であった。表6は種々の処置条件下でのパーセント抑制を示す。また、有意な抑 制が、2mg/kg用量のBPD-MA投与と光処置の組合せの場合のみ生じた。 実施例6 細胞培養における低強度のPDTの効果 種々の細胞型を示す種々の細胞培養を、PDTに対する基板として、可変用量のB PD-MAおよび照射条件下で試験した。典型的な実験において、100μlの細胞培養 物を96ウェル平底組織培養プレートにおいて、6個の複製において処置した。BP D-MAを添加し。次いでプレートを暗所において37℃で1時間インキュベートした 。室温で露光を行った。露光後、組織培養培地を細胞に添加して200μl/ウェル の最終容量を提供し、そしてプレートを加湿CO2インキュベーター中で37℃で18 〜20時間の間、インキュベートした。細胞生存率をMTTアッセイを使用して評価 した(Mosmann.T.,J Immunol Meth(1983)65:55-63)。パーセント生存率を、( コントロール群と処置群の生存率の差異)÷(コントロール群の生存率)×100 として算出した。 最初の実験において、付着ケラチノサイト細胞株であるPAM212を、1.25〜320n g/mLの範囲のBPD-MAを用いて、以下のような種々の光レベルで処置した:1J/cm2 UVA光(320〜420nm)、5mW/cm2で3分25秒間;および0.4、0.8または1.2J/cm2を 提供するために、0.4〜1.2J/cm2広域スペクトル光(300〜900nm)の範囲で、117 mW/cm2で1、2または3時間の間。パーセント細胞生存に関する結果を表7に示 す。 全ての光用量で、320ng/mLおよび160ng/mLの濃度で、生存率において有意な減 少を得た。1.0J/cm2UVA光を用いるLD50値は110ng/mLであったのに対して、BPD-M Aならびに0.4、0.8および1.2J/cm2BSMに対するLD50値は、それぞれ、200、96お よび93ng/mLであった。 第2の実験において、48時間の間のConcanavalin Aにより活性化されたマウス 牌細胞を、1.25〜160ng/mLのBPD-MA濃度で、255μW/cm2で、32、65または98分 間の間供給して0.5、1.0または1.5J/cm2の全エネルギーを提供する、0.5〜1.5J/ cm2広域スペクトル光;5mW/cm2で3分25秒間供給される1J/cm2UVA光、の存在下 または非存在下、あるいは34mWで30秒間供給される1J/cm2LED光存在下で処理し た。この実験の結果は、パーセント細胞生存として表8に示す。 表9に示されるように、広域スペクトル光によって活性化されるBPD-MAは、薬 剤および光用量依存様式で細胞を殺傷する。0.5、1.0および1.5J/cm2での細胞に 対するBPD-MALD50値は、それぞれ、50、22および13ng/mLであった。BPD-MAおよ び1.0J/cm2のBSL、LEDまたはUVA光に対するLD50値は、それぞれ、22、20および1 4ng/mLであった。 これらの結果もまた、脾細胞がケラチノサイト集団よりもPDTに対して感受性 であるようであることを示す。 さらなる実験において、それぞれ、0.5、1.0および1.5J/cm2を提供するように 、それぞれ、47、93分および140分の平均曝露時間の間、BSLを182μW/cm2で供給 したことを除いて以前の実験のプロトコールに、単球起源の細胞株U937、ならび にT細胞株CEMおよびH9を供した。これらの実験の結果を表9に示す。 示すように、供給された全ての光強度で約20ng/mLのBPD-MA濃度で、生存率は 減少した。 種々の光濃度でのこれらの細胞株に対するLD50値を、表10においてng/mLの単 位において示す。 LD50値は光の全レベルに依存するようである。 さらなる実験において、送達された光の強度の効果は、上記のプロトコールに おいてU937細胞を用いて試験した。BPD-MAに2.5〜80ng/mLで供給し、そして1.0J /cm2LED光を250μW/cm2〜50mW/cm2の強度で送達した。従って、LED光を50、10、 1および0.250mWcm2で、20、100、1000および4000秒間、それぞれ、送達した。 結果を表11に示す。 表11に示されるように、生存率(特に低用量のBPD-MAで)は、比較的光強度に 非依存的であるようであった。
【手続補正書】 【提出日】平成12年4月14日(2000.4.14) 【補正内容】 請求の範囲 1.以下の工程: 原に対する免疫応答を調節するために有効である量のグリーンポルフィリン を、このような調節を要する被検体に投与する工程、 該投与が、該抗原に対する該抗原特異的免疫応答が継続する間行われる工程、 および 免疫調節に効果のある十分な時間、周囲光中で該被検体を維持するが、該被検 体の細胞の生存率を保持する工程、 を包含する方法を用いて該被検体における該抗原特異的免疫応答を調節するため の薬物を調製するためのグリーンポルフィリンの 使用 2.前記有効量のグリーンポルフィリンの投与後、前記周囲光が、前記被検体にお ける紅斑を誘導するために要する光の全エネルギーの4分の1未満であるか、ま たは 該周囲光が10J/cm2未満であるか、または 該周囲光が500μW/cm2未満の強度で適用される、 請求項1に記載の使用。 3.前記グリーンポルフィリンがリポソーム組成物で全身的に投与される、請求項 1または2に記載の使用。 4.前記抗原が自己抗原であるか、 または 前記被検体が外来性の組織のレシピエントであるか、または 該被検体が乾癬と関連しているか、または 該抗原がアレルゲンである、 請求項1〜3のいずれか1項に記載の使用。 5.前記グリーンポルフィリンが以下からなる群から選択されるグリーンポルフィ リンまたはグリーンポルフィリンの混合物である、請求項1に記載の使用であっ て: ここで各々のR1およびR2が独立してカルバルコキシル(2〜6C);アルキル(1 〜6C);アリールスルホニル(6〜10C);シアノ;およびR5がアリール(6〜10 C)またはアルキル(1〜6C)である-CONR5CO-;からなる群から選択され、 各々のR3が独立してカルボキシル、カルボキシアルキル(2〜6C)または塩、 アミド、エステル、またはアシルヒドラゾンまたはアルキル(1〜6C)であり; 各々のR4がCH=CH2あるいはR4がHまたはヘテロ原子置換基で必要に応じて置換さ れたアルキル(1〜6C)である-CH(OR4)CH3である、使用。 6.請求項5に記載の使用であって、前記グリーンポルフィリンが1−3、1−4 、2−3、または2−4またはそれらの混合物であり、ここで各々のR1およびR2 が独立してカルバルコキシ(2〜6C)であり; R3の一方がカルボキシアルキル(2〜6C)であり、かつ他方のR3がカルボキシ アルキル(2〜6C)置換基のエステルであり;および R4がCH=CH2または-CH(OH)CH3であり; 該グリーンポルフィリンが1−3、1−4、2−3、または2−4またはそれ らの混合物であり、ここでR1が-COOHであり、R2がメトキシカルボニルであり 、両方のR3が-CH2CH2COOHであり、そしてR4が-CH=CH2であり;あるいは 該グリーンポルフィリンが1−3、2−3、1−4、または2−4またはそれ らの混合物であり、ここでR1およびR3がメトキシカルボニルであり、両方のR3 が-CH2CH2COOCH2CH2OHであり、そしてR4が-CH=CH2である、使用。 7.前記グリーンポルフィリンが1−3、2−3、または2−4であり、ここで R1およびR2がメトキシカルボニルであり;R3の一方が-CH2CH2COOCH3であり、 かつ他方のR3がCH2CH2COOH あり、そしてR4がCH=CH2である、請求項6に記載 の使用。 8.以下の工程: 前記抗原に対する前記免疫応答を調節するために有効である量のグリーンポル フィリンを、このような調節を要する被検体に投与する工、 該投与は、該抗原に対する該抗原特異的免疫応答が継続する間、行われる工程 、および 免疫調節に効果のある十分な時間、周囲光中で該被検体を維持するが、該被検 体の細胞の生存率を保持する工程、 を包含する方法を用いて該被検体における抗原特異的免疫応答を調節するための 薬学的組成物。 9.前記有効量のグリーンポルフィリンの投与後、前記周囲光が、前記被検体にお ける紅斑を誘導するために要する光の全エネルギーの4分の1未満であるか、ま たは 該周囲光が10J/cm2未満であるか、または 該周囲光が500μW/cm2未満の強度で適用される、 請求項8に記載の薬学的組成物。 10.前記グリーンポルフィリンがリポソーム組成物で全身的に投与される、請 求項8または9に記載の薬学的組成物。 11.前記抗原が自己抗原であるか、 または 前記被検体が外来性の組織のレシピエントであるか、または 該被検体が乾癬と関連しているか、または 該抗原がアレルゲンである、 請求項8〜10のいずれか1項に記載の薬学的組成物。 12.前記グリーンポルフィリンが請求項5で定義されるグリーンポルフィリン またはグリーンポルフィリンの混合物である、請求項8〜11のいずれか1項に 記載の薬学的組成物。 13.前記グリーンポルフィリンが請求項6で定義されるグリーンポルフィリン またはグリーンポルフィリンの混合物である、請求項12に記載の薬学的組成物 。 14.前記グリーンポルフィリンが請求項7で定義されるグリーンポルフィリン またはグリーンポルフィリンの混合物である、請求項13に記載の薬学的組成物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR, NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,KE,L S,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL ,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR, BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,DK,E E,ES,FI,GB,GE,GH,GM,GW,HU ,ID,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR, KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,M D,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL ,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK, SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,US,U Z,VN,YU,ZW (71)出願人 ザ ユニバーシティ オブ ブリティッシ ュ コロンビア カナダ国 ブイ6ティー 1ゼット3 ブ リティッシュ コロンビア,バンクーバ ー,インダストリー リアイソン オフィ ス,ルーム 331,アイアールシー ビル ディング, ヘルス サイエンシーズ モ ール 2194 (72)発明者 チャン,アグネス カナダ国 ブイ3エイチ 4ブイ7 ブリ ティッシュ コロンビア,ポート モーデ ィ,アスペンウッド ドライブ 119 (72)発明者 ハント,デイビッド ダブリュー.シー. カナダ国 ブイ4ビー 4ダブリュー3 ブリティッシュ コロンビア,ホワイト ロック,ハブグッド ストリート 886 (72)発明者 シムキン,ギラーモ オー. カナダ国 ブイ7エイチ 1イー9 ブリ ティッシュ コロンビア,ノース バンク ーバー,マウント シーモー パークウェ イ 2940 (72)発明者 レビー,ジュリア ジー. カナダ国 ブイ6ジェイ 4ゼット3 ブ リティッシュ コロンビア,バンクーバ ー,ペニーファーシング レーン 1490, ナンバー601 (72)発明者 オボチ,モデスタス オー.ケイ. カナダ国 ブイ5ティー 2ビー8 ブリ ティッシュ コロンビア,バンクーバー, イースト 11ティーエイチ アベニュー 90,ナンバー306 (72)発明者 リッチャー,アンナ エム. カナダ国 ブイ6ティー 1エックス4 ブリティッシュ コロンビア,バンクーバ ー,トロント ロード ピーエイチ1― 5775

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.被検体における抗原特異的免疫応答調節を調節するための薬物を調製するため のグリーンポルフィリンの使用であって、該方法は、該抗原に対する該免疫応答 を調節するために有効である量のグリーンポルフィリンを、このような調節を要 する被検体に投与する工程であって、該投与は、該抗原に対する抗原特異的免疫 応答が継続する間行われる、工程、および 免疫調節に効果のある十分な時間、周囲光中で該被検体を維持するが、該被検 体の細胞の生存率を保持する工程、を包含する方法を用いる、使用。 2.前記有効量のグリーンポルフィリンの投与後、前記周囲光が、前記被検体にお ける紅斑を誘導するために要する光の全エネルギーの4分の1未満であるか、ま たは 該周囲光が10J/cm2未満であるか、または 該周囲光が500μW/cm2未満の強度で適用される、 請求項1に記載の使用。 3.前記グリーンポルフィリンがリポソーム組成物で全身的に投与される、請求項 1または2に記載の使用。 4.前記抗原が自己抗原であるか、 または 前記被検体が外来性の組織のレシピエントであるか、または 該被検体が乾癬と関連しているか、または 該抗原がアレルゲンである、 請求項1〜3のいずれか1項に記載の使用。 5.前記グリーンポルフィリンが以下からなる群から選択されるグリーンポルフィ リンまたはグリーンポルフィリンの混合物である、請求項1に記載の使用であっ て; ここで各々のR1およびR2が独立してカルバルコキシル(2〜6C);アルキル(1 〜6C);アリールスルホニル(6〜10C);シアノ;およびR5がアリール(6〜10 C)またはアルキル(1〜6C)である-CONR5CO-;からなる群から選択され、 各々のR3が独立してカルボキシル、カルボキシアルキル(2〜6C)または塩、 アミド、エステル、またはアシルヒドラゾンまたはアルキル(1〜6C)であり; 各々のR4がCH=CH2あるいはR4がHまたはヘテロ原子置換基で必要に応じて置換さ れたアルキル(1〜6C)である-CH(OR4)CH3である、使用。 6.請求項5に記載の使用であって、前記グリーンポルフィリンが1−3、1−4 、2−3、または2−4またはそれらの混合物であり、ここで各々のR1およびR2 が独立してカルバルコキシ(2〜6C)であり: R3の一方がカルボキシアルキル(2〜6C)であり、かつ他方のR3がカルボキシ アルキル(2〜6C)置換基のエステルであり;および R4がCH=CH2または-CH(OH)CH3であり; 該グリーンポルフィリンが1−3、1−4、2−3、または2−4またはそれ らの混合物であり、ここでR1が-COOHであり、R2がメトキシカルボニルであり 、両方のR3が-CH2CH2COOHであり、そしてR4が-CH=CH2であり;あるいは 該グリーンポルフィリンが1−3、1−4、2−3、または2−4またはそれ らの混合物であり、ここでR1およびR2がメトキシカルボニルであり、両方のR3 が-CH2CH2COOCH2CH2OHであり、そしてR4が-CH=CH2である、使用。 7.前記グリーンポルフィリンが1−3、2−3、または2−4であり、ここでR1 およびR2がメトキシカルボニルであり;R3の一方が-CH2CH2COOCH3であり、か つ他方のR3がCH2CH2COOCH3であり、そしてR4がCH=CH2である、請求項6に記載 の方法。 8.抗原特異的免疫応答を調節する方法であって、該抗原に対する該免疫応答を調 節するために有効である量のグリーンポルフィリンを、このような調節を要する 被検体に投与する工程であって、該投与は、該抗原に対する抗原特異的免疫応 答が継続する間、行われる工程、および 免疫調節に効果のある十分な時間、周囲光中で該被検体を維持するが、該被検 体の細胞の生存率を維持する工程、を包含する方法。 9.前記有効量のグリーンポルフィリンの投与後、前記周囲光が、前記被検体にお ける紅斑を誘導するために要する光の全エネルギーの4分の1未満であるか、ま たは 該周囲光が10J/cm2未満であるか、または 該周囲光が500μW/cm2未満の強度で適用される、 請求項8に記載の方法。 10.前記グリーンポルフィリンがリポソーム組成物で全身的に投与される、請 求項8または9に記載の方法。 11.前記抗原が自己抗原であるか、 または 前記被検体が外来性の組織のレシピエントであるか、または 該被検体が乾癬と関連しているか、または 該抗原がアレルゲンである、 請求項8〜10のいずれか1項に記載の方法。 12.前記グリーンポルフィリンが請求項5で定義されるグリーンポルフィリン またはグリーンポルフィリンの混合物である、請求項8〜11のいずれか1項に 記載の方法。 13.前記グリーンポルフィリンが請求項6で定義されるグリーンポルフィリン またはグリーンポルフィリンの混合物である、請求項12に記載の方法。 14.前記グリーンポルフィリンが請求項7で定義されるグリーンポルフィリン またはグリーンポルフィリンの混合物である、請求項13に記載の方法。
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