JP2000515928A - 多層干渉性顔料 - Google Patents

多層干渉性顔料

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JP2000515928A JP10549833A JP54983398A JP2000515928A JP 2000515928 A JP2000515928 A JP 2000515928A JP 10549833 A JP10549833 A JP 10549833A JP 54983398 A JP54983398 A JP 54983398A JP 2000515928 A JP2000515928 A JP 2000515928A
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アンデス,ステファニー
バウアー,ゲルト
ブレンナー,ギュンター
ブリュックナー,ディーター
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ヘイラント,アンドレア
クンツ,マティアス
オスターリート,カール
プファッフ,ゲルハルト
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、担体材料が小片状二酸化チタンからなり、低屈折率を有する金属酸化物層と高屈折率を有する金属酸化物層が交互に被覆されており、この屈折率の差が少なくとも0.1である多層干渉性顔料であって、連続ベルト上で熱加水分解性チタン化合物の水性溶液を固化させ、次いで加水分解し、生成する塗膜を剥離し、生成する二酸化チタン小片を、中間で乾燥させるかまたは乾燥させることなく、湿式法により、対応する水溶性金属化合物の加水分解によって高屈折率を有する水化金属酸化物および低屈折率を有する水化金属酸化物により交互に被覆し、分離し、乾燥させ、次いで所望により、得られた材料を焼成することによって得られる多層干渉性顔料に関する。

Description

【発明の詳細な説明】 多層干渉性顔料 本発明は、基質として小片状二酸化チタンを有する多層干渉性顔料に関する。 低透明度を有する多層顔料は公知である。金属酸化物層は、湿式法で、担体材料 上に金属塩溶液から水化金属酸化物を沈殿させることによって、あるいは減圧下 における蒸着またはスパッタリングによって形成される。一般に、蒸着法は複雑 でありすぎ、また顔料の大量製造では費用がかかり過ぎる。従って、US4,434,01 0には、反射性材料(アルミニウム)の中央層およびこの中央アルミニウム層の どちらかの側に存在する2枚の透明で誘電性の高屈折率を有する物質層および低 屈折率を有する物質層(例えば、二酸化チタンと二酸化ケイ素)からなる交互層 を有する多層干渉性顔料が記載されている。この顔料は機密保持用印刷に使用さ れる。 特公平7−759には、金属光沢を有する多層干渉性顔料が記載されている。こ の顔料は、二酸化チタンおよび二酸化ケイ素からなる交互層が塗布されている基 質からなる。この基質は薄片状のアルミニウム、金または銀から形成されている か、あるいは金属付着雲母小片およびガラスから形成されている。従って、この 顔料は典型的な金属効果顔料(metal−effect pigment)である。この顔料は高 隠蔽力を有する。顔料含有材料が高透明度を有することが要求される用途、例え ば農業用フィルムの場合、この顔料は不適である。さらにまた、芯部を形成して いる金属層での総合的光反射により、多数の顔料粒子が相互反応することができ ないことから、干渉性顔料に典型的な深層効果(depth effect)が生じないとい う欠点を有する。従って、干渉効果は金属層上に位置する塗膜に制限される。 雲母は、干渉性顔料製造に最も頻繁に使用される基質である。 雲母顔料は、印刷および塗装工業、化粧品およびポリマー処理に広く使用され ている。これらの顔料は、干渉色および高光沢を有するという点で際立っている 。しかしながら、格別に薄い塗膜を形成するには、顔料の金属酸化物塗布用の基 質としての雲母それ自体が、200〜1200nmの厚さを有するので、雲母顔料は適 していない。もう一つの欠点は、小片状雲母の厚さの平均値が場合毎に格別に変 化することにある。さらにまた、雲母は、天然産出物質であり、異種イオンが夾 雑し ている。さらにまた、技術的に格別複雑であり、また時間を消費する工程、特に 粉砕および分別を包含する工程を必要とする。 薄い小片状雲母を基質とし、そして金属酸化物が塗布されている真珠光沢顔料 は、その縁端の厚みによって、特に20μ以下の比較的細かい粒子サイズ分布の場 合、顕著な分散断片を含有する。 基質として、雲母の代わりに、薄いガラス薄片を使用することが提案されてお り、これはガラス溶融物をローリングし、次いで粉砕することによって得られる 。確かなこととして、このような材料を基質とする干渉性顔料は、通常の雲母基 質顔料に比較して、優れた干渉色を示す。しかしながら、ガラス薄片は、約10〜 15μmの非常に厚い平均厚さおよび非常に広い厚さ分布(代表的に、4〜20μm )を有し、しかも干渉性顔料の厚さは典型的に、3μmよりも厚くてはならない という欠点を有する。 EP0,384,596には、水化アルカリ金属ケイ酸塩を480〜500℃の温度でエアジェ ットの作用に付し、薄い壁部を有する泡を生成させ、次いでこの泡を粉砕し、3 μmより薄い厚さを有する小片状アルカリ金属ケイ酸塩基質を得る方法が記載さ れている。しかしながら、この方法は、複雑であり、また生成される小片の厚さ 分布は比較的広い。 DE1136042には、周期律表第IV族および第V族の金属および鉄族の小片状また は光輝顔料状の酸化物または水化酸化物を製造する連続ベルト法が記載されてい る。この方法では、先ず最初に所望により、例えばシリコーン塗膜からなる放出 層を連続ベルトに施し、金属酸化物層の後続の剥離を容易にする。次いで、所望 の酸化物に変換される金属の加水分解性化合物の溶液を含有する液状薄膜を適用 し、この薄膜を乾燥させ、次いで振動装置を用いて剥離する。得られた小片の塗 膜の厚さは、0.2〜2μm程度であるが、この場合の具体例は示されていない。 EP0240952およびEP0236952は、二酸化ケイ素、酸化アルミニウムおよび二酸化 チタンを包含する種々の小片状物質を製造する連続ベルト法を提案している。こ の方法では、一定の厚さを有する小片状物質の先駆体の薄い液状薄膜を、ローラ ー装置を用いて、滑らかなベルトに施す;この薄膜を乾燥させ、次いでベルトか ら剥離し、小片状粒子を生成させる。この粒子を次いで、所望により、焼成し、 粉砕し、次いで分別する。 EP0240952に記載の方法に従い得られた小片の厚さは、その薄膜が、例えばロ ーラー装置を用いて連続ベルトに非常に均一に施されることから、比較的良好に 制限される。例において、この小片の層厚さは、0.3〜3.0μmであるとされてい る。例1に従うと、上記先駆休が満たされている貯蔵容器中に第一のローラーを 部分的に浸すことによって、このローラーを使用される先駆体で湿らせる。この 薄膜を、第一ローラーから、この第一ローラーと非常に密に接触している第二の ローラーに移す。次いで、この薄膜を、第二ローラーから連続ベルト上に巻き取 る。 しかしながら、この方法の欠点は、非常に高価な先駆体物質を使用することに あり、特に有機金属化合物が使用される場合、作業場所の安全性の観点から、適 用しなければならない要件が増加される。先駆体物質の所望の塗布物質への完全 な化学的変換は一般に、薄膜およびベルト材料の高温加熱を必要とする。ベルト 材料上に加えられる相当な熱的ストレスに加えて、多量のエネルギー消費および 処理速度における制限はまた、この方法の経済性にとって大きい欠点である。 WO93/08237には、二酸化ケイ素を含有する小片状マトリックスからなる小片 状顔料が記載されており、この顔料は、溶解性または不溶性着色剤を含有してい てもよく、また金属酸化物または金属の1枚または2枚以上の反射性層で被覆さ れている。この小片状マトリックスは、連続ベルトで水ガラスを固化させ、次い で加水分解させることによって製造される。 DE1273098には、連続ベルトに、ZnS、MgF2、ZnO、CaF2およびTiO2を蒸着させ ることによる、真珠母貝顔料の製造方法が記載されている。しかしながら、この 方法はUS4,879,140に記載の方法に類似する方法であって、SiH4およびSiCl4から のプラズマ沈着により得られるSiおよびSiO2塗膜を有する小片状顔料は装置に非 常に費用がかかる。 本発明の目的は、強力な干渉色および干渉色の大きい角度依存性を有する本質 的に透明な干渉性顔料を提供することにある。さらにまた、本発明の目的は光学 官能性の層のみからなり、従って格別に薄い顔料を提供することにある。 この目的が本発明に従い、担体材料が小片状二酸化チタンからなり、低屈折率 を有する金属酸化物層と高屈折率を有する金属酸化物層とが交互に被覆されてお り、この屈折率の差が少なくとも0.1である多層干渉性顔料であって、連続ベル ト上で熱加水分解性チタン化合物の水性溶液を固化させ、次いで加水分解し、生 成する塗膜を剥離し、生成する二酸化チタン小片を、中間で乾燥させるかまたは 乾燥させることなく、湿式法により、対応する水溶性金属化合物の加水分解によ って高屈折率を有する水化金属酸化物および低屈折率を有する水化金属酸化物に より交互に被覆し、分離し、乾燥させ、次いで所望により得られた物質を焼成す ることによって得られる多層干渉性顔料により達成される。 この目的はさらにまた、本発明に従う新規顔料の製造方法によって達成され、 この方法は、 − 連続ベルト上に熱加水分解性チタン化合物の水性溶液を液状薄膜として適 用し、 − この液状薄膜を乾燥によって固化させ、この操作中に化学反応によって、 当該溶液から二酸化チタンを発現させ、 − 生成する層を次いで、ベルトから剥離し、次いで洗浄し、 − 中間で乾燥するかまたは乾燥することなく、得られた二酸化チタン小片を 水中に懸濁し、次いで対応する水溶性金属化合物の添加および加水分解によって 、高屈折率を有する水化金属酸化物および低屈折率を有する水化金属酸化物によ り交互に被覆し、次いで − この被覆された二酸化チタン小片を水性懸濁液から分離採取し、乾燥させ 、次いで所望により、焼成する、 ことからなる。 本発明はさらにまた、このような新規顔料を有色塗料、印刷インキ、プラステ ィック類、化粧品および釉に使用すること、および農業用フィルムの製造に使用 することに関する。 この目的には、これらの顔料は市販の顔料、例えば無機および有機吸光性顔料 、金属効果を有する顔料およびLCP顔料との混合物として使用することができる 。この新規顔料は小片状二酸化チタンを基質とするものである。これらの小片は 、10nm〜500nm、好ましくは40nm〜150nmの厚さを有する。2種の別寸法 の範囲は2〜200μm、特に5〜50μmである。 高屈折率を有する金属酸化物は、吸光性を有しているかまたは有していない酸 化物または酸化物の混合物、例えばTiO2、ZrO2、Fe2O3、Fe3O4、Cr2O3またはZnO であるか、あるいは高屈折率を有する化合物、例えばチタン酸鉄、酸化鉄水化物 およびチタン亜酸化物あるいはこれらの化合物の相互のまたは別種の金属酸化物 との混合物および(または)混合相である。 低屈折率を有する金属酸化物は、SiO2、Al2O3、AlOOH、B2O3あるいはその混合 物であり、これらはまた吸光物性を有するかまたは非吸光物性を有することかて きる。所望により、低屈折率を有する酸化物層は構成成分として、アルカリ金属 酸化物およびアルカリ土類金属酸化物を含有することができる。 これらの低屈折率を有する金属酸化物層および高屈折率を有する金属酸化物層 の厚さは、顔料の光学的性質にとって臨界的である。強力な干渉色を有する生成 物が望ましいことから、これらの層の厚さは、相互に相対して調整しなければな らない。nが層の屈折率であり、そしてdが層厚さであるとすると、薄層に現れ る色は、nとdとの積、すなわち、光学厚さである。反射光で光の垂直入射をも って生成されるものとして、このような薄膜の色は、波長の光の増大λ=(4/ 2N−1)・ndから、および波長の光の減衰λ=(2/N)・ndにより生じる(ここ で、Nは正の整数である)。薄膜の厚さが厚くなるに従い生じる色の変化は、干 渉による光の特定の波長の増大またはそれぞれの減衰からもたらされる。例えば 、1.94の屈折率を有する二酸化チタンの115nm厚さの薄膜は、115×1.94=223 nmの光学厚さを有し、そして波長の光2×223=446nm(青)が反射中に減衰 され、この結果として、反射光は黄色である。多層状顔料の場合、干渉色は特定 の波長の増大により決定され、多層状顔料中の2枚または3枚以上の層が同一の 光学厚さを有する場合、反射光の色は、さらに強力になり、層の数が増加するほ ど完全になる。さらにまた、層厚さを適当に選択することによって、視角に依存 する、色の特に顕著な変化を得ることができる。際立った色フロップ(flop)が 発現し、これは本発明による顔料にとって望ましいことがある。従って、各金属 酸化物層の厚さは、それらの屈折率とは独立して、20〜500nm、好ましくは50 〜300nmである。 層の数および厚さは、所望の効果に依存する。通常、5層系、TiO2/SiO2/ TiO2/SiO2/TiO2から構成されている場合、および各層の厚さが相互に光学的に されている場合に、所望の効果が達成される。光学的に比較的薄いTiO2層(層厚 さ<100nm)を用いる場合、例えば実質的に少ないTiO2含有量をもって、純粋 なTiO2−雲母顔料に比較して、色で強力であり、かつまたより透明である青色を 有する干渉性顔料を生成させることができる。TiO2にかかわる節約は、80重量% までである。 厚いSiO2層(層厚さ<100nm)を沈着させることによって、強力に際立った 干渉色の角度依存性が得られる。 追加のSiO2層およびTiO2層を沈着させることによって、さらに層数が多い系を 得ることもでき、従って層数は顔料の経済性により制限される。 雲母に比較して、基質としての小片状二酸化チタンは光学官能性層であるから 、例えば上記構造の2枚の層により基質を被覆することによって、厳格に規定さ れた厚さを有する5枚の薄層からなる干渉系が得られる。このような顔料の反射 または透過スペクトルは、雲母などの広い厚さ分布を有する基質を基材とする対 応する顔料のスペクトルに比較して、より明晰で、かつまたより正しく調和でき る構造を示す。 格別に薄いTiO2層(層厚さ:40μm)の場合でさえも、これらの顔料は強力な 干渉色を示す。干渉色の角度依存性はまた、特に際立っている。この格別の色フ ロップは、慣用の金属酸化物−雲母顔料では見られない。 新規顔料は、2工程で製造される。第一工程において、小片状二酸化チタン粒 子を連続ベルトを用いて製造する。 先ず最初に、このベルト法を図1を引用して説明する。 ローラー系2を経て導かれる連続ベルト1は、アプリケーター装置3を通り、 ここで熱加水分解性チタン化合物の水性溶液の薄膜が塗布される。好適なものと して、四塩化チタン水性溶液の使用が挙げられる。これらの溶液中のチタン塩の 濃度は、7〜30重量%、好ましくは8〜15重量%である。使用することができる 適当なアプリケーター装置はローラーアプリケーターであり、そしてまたフロー 式装置である。ベルト速度は、2〜400m/分、好ましくは5〜200m/分である 。 プラスティック製ベルトを均一に湿らせるために、塗布溶液に市販の湿潤剤を 添加するか、あるいはベルト表面を火炎処理、コロナ処理またはイオン化により 活性化することが推奨される。 この塗布されたベルトを次いで、乾燥域4に通し、ここで塗膜を30〜200℃の 温度で乾燥させる。乾燥機としては、例えば市販の赤外線乾燥機、循環エアジェ ット乾燥機および紫外線乾燥機を使用することができる。 乾燥域を通過した後に、このベルトを、適当な剥離媒質、例えば脱イオン化水 を含有する剥離浴5に通し、乾燥した層をベルトから分離する。この剥離操作は 、追加の装置、例えばジェット、ブラシまたは超音波により援助される。 後続の乾燥機6において、このベルトを乾燥させた後に、再度被覆処理する。 この連続ベルトは、化学的および熱的に耐性のプラスティックから形成し、適度 の作業寿命および高い乾燥温度を確保すべきである。ベルト用に適当な材料は、 ポリエチレンテレフタレート(PEF)またはその他のポリエステル類およびポリ アクリレート類を包含する。 薄膜の幅は代表的に、数センチメーターないし2メートルまたは3メートル以 上である。厚さは10μmないし数ミリメーターである。これら2種のパラメータ ーを特定の要件にかかわり最適にする。 連続ベルト法にかかわる追加の詳細は、US3,138,475、EP0240952およびWO93/ 08237から知られている。 第二工程において、ベルトから剥離された二酸化チタン小片を、事前に乾燥さ せることなく、低屈折率を有する水化金属酸化物および高屈折率を有する水化金 属酸化物により、交互に被覆する。 これらの金属酸化物層は好ましくは、湿式化学法により適用する。この湿式化 学法は真珠光沢顔料の製造にかかわり開発された湿式化学塗布技術の1種である ことができる。この種の技術は、例えばDE1467468、DE1959988、DE2009566、DE2 214545、DE2215191、DE2244298、DE2313331、DE2522572、DE3137808、DE3137809 、DE3151343、DE3151354、DE3151355、DE3211602、DE3235017あるいはまた追加 の特許文書およびその他の刊行物に記載されている。 湿式塗布法の場合、基質粒子を水中に懸濁し、次いで加水分解に適し、金属酸 化物および(または)水化金属酸化物が小片上に、いかなる二次的沈殿も伴うこ となく、直接沈殿されるように選択されるpHで、1種または2種以上の加水分 解性金属塩を添加する。このpHは通常、塩基の同時的計量添加により一定に保 持する。顔料を次いで、分離採取し、洗浄し、次いで乾燥させ、所望により、次 いで焼成する。この焼成温度は、存在する特定の塗膜に応じて最適にすることが できる。所望により、各塗膜が施された顔料は分離採取し、乾燥させ、次いで所 望により焼成することができ、次いで再懸濁し、沈殿により追加の層を適用する ことができる。 さらにまた、塗布操作はまた、気相塗布法により流動床反応器で行うこともで きる。この場合、例えばEPOO45851およびEPO106235に真珠光沢顔料の製造にかか わり提案されている技術を対応して使用することができる。使用される高屈折率 を有する金属酸化物は好ましくは、二酸化チタンであり、そして使用される低屈 折率を有する金属酸化物は好ましくは、二酸化ケイ素である。 二酸化チタン層を施す場合、US3,553,001に記載の方法が好適である。 水性チタン塩溶液は、約50〜100℃、特に70〜80℃に加熱されている被覆する 物質の懸濁液にゆっくりと添加し、次いで約0.5〜5、特に約1.5〜2.5の一定の pHを、塩基、例えば水性アンモニア溶液または水性アルカリ金属水酸化物溶液 の同時的計量添加により保持する。所望の層厚さを有するTiO2沈殿が達成された ならばすぐに、このチタン塩溶液および塩基の添加を停止する。 この方法はまた、滴定法(titration method)と称され、過剰のチタン塩を回 避できるという点で特筆される。これは、水化TiO2による均一塗布に必要であり 、また粒子の被覆に利用てきる表面積により単位時間あたりで吸着させることが できる、単位時間あたりの量のみを加水分解に付すことによって達成される。従 って、被覆される表面上が沈着されていない水化二酸化チタン粒子の生成は見ら れない。 二酸化ケイ素層を施す場合、次の方法を使用すべきである:約50〜100℃、特 に70〜80℃に加熱されている被覆する物質の懸濁液に、ケイ酸ナトリウム溶液を 計量添加する。pHを、10%塩酸の同時的添加により、7.5の一定に保持する。 所望の層厚さを有するSiO2沈殿が達成されたならばすぐに、このケイ酸塩溶液の 添加を停止する。引続いて、撹拌を30分間行う。 微粉砕されている小片状基質上に正確に定められた厚さおよびなめらかな表面 を有する、高屈折率および低屈折率の2枚または3枚以上の干渉層を湿式化学法 により製造することは、現時点まで開示されたことはない。先ず最初に、透過性 の担体材料に低屈折率を有する金属酸化物を適用する必要があることに留意され るべきである。 仕上げられた顔料は、さらに事後塗布または事後処理に付すことができ、これ により光、天候および化学物質に対する安定性を増大させることができ、あるい は顔料の取り扱い、特にその相違する媒質中への配合を容易にすることができる 。適当な事後塗布または事後処理法には、例えばDE−C2215191、DE−A3151354、 DE−A3235017またはDE−A3334598に記載の方法がある。 追加的に適用される物質は、総顔料の約0.1〜5重量%、好ましくは約0.5〜3 重量%を構成する。 さらにまた、新規顔料はまた、堅く接着している低溶解度を有する無機または 有機着色剤により被覆することができる。好ましいものとして、染色レーキ、特 にアルミニウム染色レーキの使用が挙げられる。この目的には、水酸化アルミニ ウムの層を沈殿により施し、次いで第二工程において、染色レーキにより染色す る。この方法は、DE2429762およびDE2928287にさらに詳細に記載されている。 EP0141173およびDE2313332に記載されているような錯塩顔料、特にシアノフェ レート錯塩、例えばプルシアンブルーおよびターンブルブルーによる追加の塗布 が好ましいものとしてまた挙げられる。 新規顔料はまた、DE4009567に従い、有機染料により、および特に、フェロシ アニンまたは金属フェロシアニンおよび(または)インダントレン染料により被 覆することもできる。この目的には、当該染料の溶液中の顔料の懸濁液を調製し 、この溶液を次いで、当該染料が低い溶解度を有するか、または無溶解性である 溶剤と配合する。 さらにまた、金属カルコゲニド化合物または水化金属カルコゲニド化合物およ びカーボンブラックを、追加の塗布用に使用することができる。 下記の例は本発明をさらに詳細に説明しようとするものであり、本発明を制限 するものではない。 例1 ポリエチレンテレフタレートの循環しているベルト(幅:0.3m、速度:20m /分)を、対向アプリケーターロールを用いて20%四塩化チタン溶液で被覆する 。この塗布溶液は、界面活性剤(DISPERSE−AYD W−28、製造業者:DANIEL PRODUCTS COMPANY)を0.3重量%の量で含有する。ベルト上の水性薄膜を乾燥域 で、70℃において、熱い空気に暴露することによって乾燥させ、形成された層を 、脱イオン水で満たされている剥離浴中でベルトから剥離する。この二酸化チタ ン小片を濾別し、次いで脱イオン水で洗浄する。この小片は、銀色光沢およひ10 0±10nmの塗膜厚さを有する。 さらに被覆する場合には、これらを脱イオン水中に再分散させるか、あるいは 110℃に乾燥させる。 例2 TiO2/SiO2/TiO2/SiO2/TiO2からなる5層系 1)SiO2層: 黄色干渉色を有するTiO2薄片(粒子サイズ:<20μm)50gを、脱イオン水1.5 リットル中に懸濁し、この懸濁液を75℃に加熱する。ケイ酸ナトリウム溶液(SiO2 125g/リットル)270mlを、75℃において90分間かけて、この懸濁液に計量添 加する。この添加期間中、10%塩酸によりpHを7.5に一定に保持する。この添 加が終了した時点で、撹拌を75℃で30分間行い、沈殿を完了させる。 2)TiO2層: 懸濁液のpHを、10%塩酸により2.2に低下させ、次いでTiCl4水性溶液(TiCl4 400g/リットル)590mlを、3時間かけて計量添加する。この添加期間中、32% NaOH溶液によりpHを2.2に一定に保持する。この添加が終了した時点で、撹拌 を75℃でさらに30分間行い、沈殿を完了させる。 この混合物を次いで、室温まで冷却させ、得られた顔料を濾別し、脱イオン水 により塩が存在しないように洗浄し、次いで110℃で乾燥させる。この顔料を次 いで、700℃で30分間焼成する。このようにして得られた顔料は、光輝く金色干 渉色を示し、この色は出発材料のものに比較して実質的に一層強い。 例3 青色干渉色を有するTiO2/SiO2/TiO2/SiO2/TiO2からなる5層系 1)SiO2層: 銀色干渉色を有するTiO2薄片40gを、脱イオン水1.5リットル中に懸濁し、この 懸濁液を75℃に加熱する。ケイ酸ナトリウム溶液(SiO2 125g/リットル)580m lを、75℃において180分間かけて、この懸濁液に計量添加する。この添加期間中 、10%塩酸によりpHを7.5に一定に保持する。この添加が終了した時点で、撹 拌を75℃で30分間行い、沈殿を完了させる。 2)TiO2層: 懸濁液のpHを、10%塩酸により2.2に低下させ、次いでTiCl4水性溶液(TiCl4 400g/リットル)470mlを、120分間かけて計量添加する。この添加期間中、32 %NaOH溶液によりpHを2.2に一定に保持する。この添加が終了した時点で、撹 拌を75℃でさらに30分間行い、沈殿を完了させる。 この混合物を次いで、室温まで冷却させ、得られた顔料を濾別し、脱イオン水 により塩が存在しないように洗浄し、次いで110℃で乾燥させる。この顔料を次 いで、700℃で30分間焼成する。 このようにして得られた顔料は、深青干渉色を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 11/00 C09D 11/00 (72)発明者 ブレンナー,ギュンター ドイツ連邦共和国 デー―64347 グリー スハイム、ヤーンシュトラーセ 37アー (72)発明者 ブリュックナー,ディーター ドイツ連邦共和国 デー―64289 ダルム シュタット、ジーメンスシュトラーセ 10 (72)発明者 シュメルツ,ミヒャエル ドイツ連邦共和国 デー―65830 クリフ テル、ケーニッヒスベルガー シュトラー セ 31 (72)発明者 ヘイラント,アンドレア ドイツ連邦共和国 デー―64385 オーバ ー―カインスバッハ、タールシュトラーセ 25 (72)発明者 クンツ,マティアス ドイツ連邦共和国 デー―64342 ゼーハ イム、イム ベルクガルテン 16 (72)発明者 オスターリート,カール ドイツ連邦共和国 デー―64807 ディー ブルク、メッセラー ヴェーク 206 (72)発明者 プファッフ,ゲルハルト ドイツ連邦共和国 デー―64839 ミュン スター、トラウテナウアー シュトラーセ 41

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.担体材料が小片状二酸化チタンからなり、低屈折率を有する金属酸化物層と 高屈折率を有する金属酸化物層とが交互に被覆されており、この屈折率の差が少 なくとも0.1である多層干渉性顔料であって、連続ベルト上に熱加水分解性チタ ン化合物の水性溶液を固化させ、次いで加水分解し、生成する塗膜を剥離し、生 成する二酸化チタン小片を、中間で乾燥させるかまたは乾燥させることなく、湿 式法により、対応する水溶性金属化合物の加水分解によって高屈折率を有する水 化金属酸化物および低屈折率を有する水化金属酸化物により交互に被覆し、分離 し、乾燥させ、次いで所望により得られた材料を焼成することによって得られる 、前記多層干渉性顔料。 2.高屈折率を有する酸化物が、TiO2、ZrO2、Fe2O3、Fe3O4、Cr2O3またはZnO、 あるいはこれらの酸化物の混合物であるか、あるいはチタン酸鉄、水化鉄酸化物 またはチタン亜酸化物あるいはこれらの化合物の混合物または混合相であること を特徴とする、請求項1に記載の干渉性顔料。 3.低屈折率を有する金属酸化物が、SiO2、Al2O3、AlOOH、B2O3あるいはその混 合物であり、所望により、アルカリ金属酸化物およびアルカリ土類金属酸化物を 追加の成分として存在させることができることを特徴とする、請求項1および2 のいずれかに記載の干渉性顔料。 4.− 連続ベルト上に熱加水分解性チタン化合物の水性溶液を薄膜として適用 し、 − この液状薄膜を乾燥によって固化させ、この操作中に化学反応によって、 溶液から二酸化チタンを発現させ、 − 生成する層を次いで、ベルトから剥離し、次いで洗浄し、 − 得られた二酸化チタン小片を、中間で乾燥するかまたは乾燥することなく 、水中に懸濁し、次いで対応する水溶性金属化合物の添加および加水分解によっ て、高屈折率を有する水化金属酸化物および低屈折率を有する水化金属酸化物に より交互に被覆し、次いで − この被覆された二酸化チタン小片を水性懸濁液から分離採取し、乾燥させ 、 次いで所望により、焼成する、 ことを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の新規顔料を製造する方法。 5.高屈折率を有する酸化物か、TiO2、ZrO2、Fe2O3、Fe3O4、Cr2O3またはZnO、 あるいはこれらの酸化物の混合物であるか、あるいはチタン酸鉄、水化鉄酸化物 またはチタン亜酸化物あるいはこれらの化合物の混合物または混合相であること を特徴とする、請求項4に記載の方法。 6.低屈折率を有する金属酸化物が、SiO2、Al2O3、AlOOH、B2O3あるいはその混 合物であり、所望により、アルカリ金属酸化物およびアルカリ土類金属酸化物を 追加の成分として存在させることができることを特徴とする、請求項4に記載の 方法。 7.金属酸化物を、被覆する材料の中間乾燥に引き続き、CVDにより流動床反応 器で適用することを特徴とする、請求項4〜6のいずれかに記載の方法。 8.有色塗料、印刷インキ、プラスティックス、化粧品、農業用フィルムおよび セラミックおよびガラス用釉における、請求項1〜3のいずれかに記載の顔料の 使用。 9.顔料を市販顔料の混合物として使用することを特徴とする、請求項8に記載 の使用。 10.請求項1〜3のいずれかに記載の顔料により着色されている、塗料、印刷 インキ、プラスティックス、化粧品、農業用フィルム、セラミックおよびガラス 。
JP10549833A 1997-05-23 1997-05-23 多層干渉性顔料 Pending JP2000515928A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004292816A (ja) * 2003-03-27 2004-10-21 Merck Patent Gmbh 顔料混合物、ならびに化粧品分野、および食品および薬剤分野でのその使用

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