JP2000515737A - 増殖停止遺伝子組成物および方法 - Google Patents

増殖停止遺伝子組成物および方法

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Abstract

(57)【要約】 新規遺伝子およびその遺伝子によってコードされる増殖停止遺伝子産物が開示される。増殖停止遺伝子B4Bの発現は、細胞増殖の阻害を生じる。この遺伝子および遺伝子産物は、ガン性および前ガン性状態のマーカーとして、および免疫状態のマーカーとして役立つ。

Description

【発明の詳細な説明】 増殖停止遺伝子組成物および方法 発明の分野 本発明は、新規の増殖停止因子をコードする新規のヌクレオチドコード配列、 その因子、その遺伝子産物を発現する細胞、ならびに前記組成物を産生する方法 に関する。 発明の背景 Bリンパ球の発生および分化は、哺乳動物種における免疫応答の確立および維 持において重要である。成熟したイムノグロブリン分泌B細胞は、骨髄に由来す る造血始原体からの分化の複雑な過程の結末である。 Bリンパ球の分化プログラムは、分子シグナルの複雑なセットを含み、おそら く、この分子シグナルの最も基本は、イムノグロブリン(Ig)可変ドメイン遺 伝子座の生産的再構成である。B細胞の個体発生の間、Ig遺伝子座の生産的再 構成は、成熟段階の記憶B細胞およびIg分泌形質細胞へのB細胞分化の進行を 可能にする中心的事象のようであるが、機能的重鎖ポリペプチドを形成するため の、C領域と重鎖可変領域のV、D、およびJ領域との正確な連結は、全ての始 94を参照)。 ポジティブ選択が、生産的Ig再構成を有するB細胞の連続的な生存能および 拡大を容易にすると考えられる一方、bcl−2およびfasにより調節される アポトーシス以外の、ネガティブ選択の特徴づけられていない機構もまた、非生 産的Ig遺伝子再構成を含む細胞の除去に関与することが示されている(Tarlin ton.1994)。事実、大多数の候補B細胞は、この初期の分化段階に失敗し、そ してB細胞レパートリーから除去される。対照的に、そしておそらく種々の形態 の除去の崩壊の結果として、B細胞分化のほとんど任意の段階の細胞は、腫瘍性 の不死化を経験し、その結果、そのような細胞を同定および破壊する身体の能力 が崩壊する場合、種々の形態の白血病およびリンパ腫の出現を生じることが知ら れている(Lukens、1993)。したがって、奇形細胞の早期検出手段は、白血病の 早期診断および処置の達成に有用である。本発明の基礎を形成するのは、「B4 B」と呼ばれる新規遺伝子の同定である。たとえB4B mRNAの発現が、複 数の組織で検出され得ても、B4B遺伝子によってコードされるタンパク質の発 現は、細胞質μ鎖を発現しない始原体/プレB細胞のサブセットに厳しく限定さ れる。したがって、このような細胞は生産的Ig遺伝子再構成を欠き得、そして 身体にとって不必要であり得る。本発明の重要な特徴によれば、B4Bの細胞で の発現が、細胞増殖の阻害を誘導することがさらに認識される。したがって、B 4B抗原の発現は有用な細胞マーカーとして役立ち、そしてそのような発現の誘 導は、所望でない細胞増殖を妨げ得る。これらおよび本発明の有用な特色は、以 下の項に記載される。 発明の要旨 1つの局面において、本発明は、B4B増殖停止ファミリー遺伝子産物をコー ドする単離されたDNA分子を含む。より詳細には、本発明は、配列番号3およ び配列番号7として示される配列から選択されるアミノ酸配列を有するタンパク 質に対する少なくとも50%、そして好ましくは75%以上の配列同一性により 特徴づけられるアミノ酸配列を有する増殖停止遺伝子産物をコードする単離され た遺伝子を含む。好ましい実施態様において、本発明に含まれる単離されたDN A分子は、増殖停止遺伝子産物をコードする。この増殖停止遺伝子産物は、その 遺伝子が上記の宿主細胞により発現される場合、その宿主細胞の増殖を阻害し得 る。発現可能な遺伝子を含むDNAは、イントロンを含み得るか、または本明細 書に記載の遺伝子の連続したオープンリーディングフレームを単に含み得ること に留意すべきである。本発明はまた、このような遺伝子配列に対応するRNA分 子および以下に記載の本発明の種々の局面におけるそれらの使用を包含すること を意味する。 他の実施態様において、本発明の単離されたDNA分子は、配列番号2または 配列番号6ともまたハイブリダイズするプローブとハイブリダイズする。ここで 、全てのハイブリダイゼーションは、中程度のストリンジェンシー条件下で、参 照配列に対する少なくとも50%の配列同一性、そして好ましくは少なくとも7 5%の配列同一性を有するDNA配列を検出するために実行される。好ましい実 施態様において、本発明のDNA分子は、配列番号2の配列、または配列番号6 の配列を有する。 関連する局面において、本発明は、単離されたB細胞タンパク質抗原を包含す る。この単離されたB細胞タンパク質抗原は、(i)その抗原がCOS−7細胞 のような真核生物細胞中にトランスフェクトされ、そしてその細胞によって発現 される場合、そのような細胞の増殖を阻害すること、および(ii)配列番号3お よび配列番号6として示される配列を有するタンパク質からなる群より選択され るタンパク質との少なくとも50%の配列同一性(好ましくは少なくとも75% の同一性)により特徴づけられる。他の実施態様において、このタンパク質は、 CD19、CD45、およびHLA−DRもまた発現するが、CD20、CD3 、CD6、CD56は発現しないB細胞により発現される。抗原は、好ましくは 配列番号3または配列番号7のアミノ酸配列を有する。 さらに別の関連する局面において、本発明は、配列番号3および配列番号7か らなる群より選択されるアミノ酸配列を有するタンパク質との少なくとも50% の配列同一性、そして好ましくは少なくとも75%の同一性により特徴づけられ る配列を有するB4B遺伝子産物をコードするDNA分子を含む発現ベクターを 含む。好ましい形態のベクターは、上記のDNA分子について記載されたポリヌ クレオチドコード領域を含む。 関連する実施態様において、本発明は真核生物細胞を含む。その細胞は、配列 番号3および配列番号7として示される配列から選択されるアミノ酸配列を有す るタンパク質に対し少なくとも50%の同一性、そして好ましくは少なくとも7 5%の同一性を有するB4B遺伝子産物をコードするヌクレオチド配列を含む非 相同なDNA分子を含む。 好ましい実施態様において、細胞は、配列番号2および配列番号6として示さ れる配列から選択される配列を有するDNA分子を含む。 本発明はまた、上記のB4Bタンパク質抗原を発現し得る原核生物細胞を含む 。 さらに他の関連する局面において、本発明は、宿主細胞の増殖を阻害し得る( すなわち、本明細書に記載のB4B増殖停止遺伝子産物の発現による)増殖停止 遺伝子産物を産生する細胞の産生方法を含む。細胞は、配列番号3および配列番 号7から選択される配列を有するタンパク質との少なくとも50%の配列同一性 、そして好ましくは少なくとも75%の同一性により特徴づけられる配列を有す るB4B遺伝子産物をコードするヌクレオチド配列を含むコード領域を含む発現 ベクターでトランスフェクトすることによって作製される。好ましい実施態様 において、細胞へ組み込まれるコード領域は、配列番号2または配列番号6とし て示される配列を含む。 さらに別の関連する局面において、本発明は、細胞の混合物におけるB4B抗 原を含む細胞のサブセットの存在を検出する方法を含む。この方法は、細胞混合 物と、配列番号3の配列を有するタンパク質と免疫反応性である抗体とを接触さ せる工程、および細胞混合物中の細胞と抗体との結合を検出する工程を含む。好 ましい実施態様において、抗体は、配列番号4のアミノ酸配列を有するペプチド 、および配列番号5のアミノ酸配列を有するペプチドからなる群より選択される ペプチドに対する抗体である。ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)のような増幅ア ッセイによる検出を含む、本発明の知見を利用する他の検出方法もまた、本発明 の部分を構成する。 本発明は、B4B+細胞型、ならびにB4B遺伝子産物に対する抗体およびま たはそのフラグメント、ならびに本明細書に記載のヌクレオチド配列、抗原、お よび/または抗体を利用する診断キットをさらに含む。 本発明のこれらならびに他の目的および特徴は、添付の図面とともに以下の発 明の詳細な説明を読むと、より完全に明らかになる。 図面の簡単な説明 図1は、B4B cDNAクローンのヌクレオチド配列(配列番号1)および 推定アミノ酸配列(配列番号3)を示す。ここでオープンリーディングフレーム は、nt123からnt593(配列番号2)で構成され、このタンパク質の予 想される膜貫通領域は下線で示され、ペプチド1(CSDSLSYASEDAL K;配列番号4)およびペプチド2(SHYANRDGTQYHH;配列番号5 )を含むアミノ酸残基はイタリック体で示され、可能性のあるN−グリコシル化 部位は太字で示され、そして101bpのDD−PCRフラグメントに含まれる DNA配列は下線で示される; 図2は、ヒトB4Bゲノムプローブ、またはB4Bプローブとヒト第20染色 体のセントロメア領域に特異的なプローブとの組合せを用いた蛍光インサイチュ ハイブリダイゼーションにより決定された、B4B遺伝子の染色体位置の模式図 を示す; 図3は、マウスB4Bコード領域のヌクレオチド配列を示す(配列番号6); 図4は、配列番号6によりコードされるアミノ酸配列を配列番号7として示す 。 図5(A−B)は、CD34-FITC、CD20−PE、およびCD19− Tricolorで染色され、そして多パラメーター分析に供された正常ヒト骨 髄単核細胞のフローサイトメトリー分析プロットを示す。ここで、象限ゲート( quadrant gate)を、無関係なアイソタイプ適合コントロールmAbで染色され た細胞の99.9%を除外するように設定し、そして、(A)において、細胞を、C D19の発現(x軸)およびCD20の発現(y軸)について分析し、一方、パ ネル(B)は、(A)の右下象限の細胞(CD19+CD20−)のCD19の 発現(x軸)およびCD34の発現(y軸)についての再プロットを示し、そし てパーセント値(4.6%、3.7%)は、対応する表現型を有する全細胞の割合 をいう; 図6Aは、チミジン取り込みアッセイにおける、トランスフェクトされたCO S−7細胞における細胞増殖に対するB4BまたはCD34発現の効果を示す; 図6Bは、細胞のB4B誘導増殖停止のキネティクスを示す;そして 図7(AおよびB)は、B4Bタンパク質(A)およびPMP−22タンパク 質(B)のハイドロパシー分析の比較を示す。ここで、相対的疎水性(Genework sバージョン2.45ソフトウェアプログラムのハイドロパシーアルゴリズムを使 用して決定)は、縦座標の数値目盛りに正比例する。 発明の詳細な説明 I.定義 他に示さない限り、本明細書中で使用される全ての用語は、それらが本発明の 分野の当業者に対して有する意味と同じ意味を有する。実施する者は、特に、当 該分野の定義および用語についてCurrent Protocols in Molecular Biology(Au subelら、1988)を参照せよ。 用語「非相同DNA」および「非相同RNA」は、それらが存在する細胞に対 して内在性でないヌクレオチドをいう;一般に、このようなヌクレオチドは、ト ランスフェクション、マイクロインジェクション、エレクトロポレーションなど により細胞に添加されている。このようなヌクレオチドは、一般に、少なくとも 1つのコード配列を含む。 用語「ベクター」または「発現ベクター」は、外来細胞において、非相同DN Aフラグメントを組込み、そしてこれを発現する能力を有するベクターである。 多くの原核生物細胞および真核生物細胞の発現ベクターが、市販されている。適 切な発現ベクターおよびプロモーターの選択は、当業者の知識の範囲である。 「B4B増殖停止遺伝子ファミリー」とは、(i)主に疎水性アミノ酸からな る4つの異なる領域、(ii)本明細書中の配列番号3または配列番号7として示 されるB4B遺伝子産物との少なくとも50%、そして好ましくは75%以上の 配列同一性、および(iii)遺伝子産物が細胞により発現される場合、または遺 伝子産物が細胞に挿入される場合、細胞の増殖(複製)を阻害する能力により特 徴づけられるタンパク質をコードする1セットの遺伝子を意味する。このような タンパク質遺伝子産物の例は、本明細書に記載されるヒトおよびマウス形態のB 4Bを含む。 本明細書で使用される用語「ポリヌクレオチド」は、代表的なポリヌクレオチ ドに水素結合し得る塩基を支持する骨格を有するポリマー性分子をいう。ここで ポリマー骨格は、ポリマー分子と代表的なポリヌクレオチド(例えば、一本鎖D NA)との間で配列特異的な様式でそのような水素結合を可能にする方法で塩基 を提示する。このような塩基は、代表的には、イノシン、アデノシン、グアノシ ン、シトシン、ウラシルおよびチミジンである。ポリマー分子には、二本鎖およ び一本鎖のRNAおよびDNA、ならびにその骨格改変体(例えば、メチルホス ホネート結合)が含まれる。 用語「遺伝子」は、一般に、機能的ポリペプチドまたはRNA分子の合成に必 要な完全な核酸配列をいう。遺伝子は、イントロンのような非翻訳領域を含み得 る。本明細書中での請求の範囲に記載された遺伝子配列またはコード領域への言 及は、コード領域に挿入され得る任意の非翻訳領域(イントロン)を含むコード 領域をカバーすることを意図される。 本明細書で使用される用語「ポリペプチド」は、ペプチド結合により連結され た一本鎖のアミノ酸残基から作製された化合物をいう。用語「タンパク質」は、 用語「ポリペプチド」と同義であり得るか、または2つ以上のポリペプチドの複 合体を加えて呼ばれ得る。 本明細書で使用されるように、用語「実質的相同性」または「実質的同一性」 、およびそのずれ(declination)は、配列が最も適合したアラインメントで配 置される場合、アミノ酸配列と他のアミノ酸配列との、またはポリヌクレオチド 配列と他のポリヌクレオチド配列との、少なくとも50%、そして好ましくは少 なくとも約75〜80%またはそれ以上の一致をいう。ヌクレオチド配列の場合 、これらの用語は、問題のヌクレオチド配列が、スクリーニングアッセイにおい て、中程度に高いストリンジェンシー条件下で、配列番号1、配列番号2、また は配列番号6として規定されるヌクレオチド配列に由来するハイブリダイゼーシ ョンプローブにより検出され得ることを意味する。 「中程度に高い」ストリンジェンシー条件とは、一般に、一定の温度(一般に 、約42℃)にて、約50%から約25〜30%のホルムアミドの存在下で標的 DNAに対するプローブのハイブリダイゼーションを意味する。より詳細には、 このようなハイブリダイゼーションは、上記の範囲にわたってホルムアミド濃度 の増分増加(incremental increase)の存在下で実施される。 アミノ酸残基は、本明細書において、標準的な1文字表記で言及される:A、 アラニン;C、システイン;D、アスパラギン酸;E、グルタミン酸;F、フェ ニルアラニン;G、グリシン;H、ヒスチジン;I、イソロイシン;K、リジン ;L、ロイシン;M、メチオニン;N、アスパラギン;P、プロリン;Q、グル タミン;R、アルギニン;S、セリン;T、トレオニン;V、バリン;W、トリ プトファン;X、ヒドロキシプロリン;Y、チロシン。 II.B4B遺伝子および遺伝子産物 A.B4B遺伝子の単離および関連ヌクレオチド配列 本発明における使用のために、B4B遺伝子は、当該分野で公知の多数の方法 のうち任意の方法によりクローンライブラリーまたは天然の供給源から単離され 得る。下記に例示されるように、遺伝子は末梢血単核細胞(PBMC)画分より 単離され得る。あるいは、本明細書のガイダンスを用いて、ポリヌクレオチドは 、例えば、Applied BioSystems DNA合成機(model 394)を使用する従来の方法 により合成され得る。 さらに、関連するヌクレオチド配列は、当該分野で周知の方法に従って、公知 のアミノ酸置換原理および/またはコドン使用頻度表を使用して、B4B増殖停 止ファミリータンパク質の発現を提供するように設計され得る。このような配列 は合成的に産生され得る。 1.末梢血単核細胞画分からのB4B遺伝子の単離 実施例1および2は、B4B遺伝子産物をコードする遺伝子を末梢血単核細胞 (PBMC)中で同定し、そして末梢血単核細胞から単離したかを記載する。こ れらの実施例において、使用されたPBMCはヒトであった;しかしそれらは多 数の供給源の任意のもの、そして特に他の哺乳動物種に由来し得る。手短に言え ば、PBMCは標準的な方法に従って単離され、そして密度勾配法を使用して分 画される。PBMCは、30%、40%、50.5%および75%のPERC0LL(Ph armacia、Piscataway、NJ)からなるPERC0LL密度段階勾配で遠心分離される。4 0%画分と50.5%画分との間の界面に分画される細胞を収集し、そしてFc Rを有する細胞を除くためにヒトIgGとさらにインキュベートする。残りの細 胞を再分画して低密度の単球および高密度のリンパ球が比較的除かれた中間密度 細胞(IDC)画分を提供する。 IDC画分(約200倍の富化を示す約1〜5×106細胞/バフィーコート) は、代表的には、予想される系統前駆体に加えて、T細胞芽細胞、B細胞、樹状 細胞、およびナチュラルキラー細胞からなる。 ヒトB4B遺伝子は、初めは、実施例2に詳細に述べるように、IDCから単 離されたRNAと、PBMCの低および高密度の画分から単離されたRNAとを 比較するディファレンシャルディスプレーPCR法を使用して同定およびクロー ン化された。101塩基対(bp)のインサートを、IDC画分中に検出可能な レベルで発現させた。インサートをまた、より高いストリンジェンシー条件下で 、配列特異的プライマーを使用してバルクのPBMCにおいて検出した。インサ ー トは、高密度画分でも低密度画分中でも検出されず、EBVで形質転換された成 熟B細胞中にも検出されなかった。 101bp PCR産物を放射標識し、そしてプローブとして使用して、ID C mRNAから調製したλファージcDNAライブラリーから完全長2.7kb cDNAインサートを得た。このインサートを、E.coli(Top−10株 )クローン(「1〜12#6〜29.BS」)により運ばれるプラスミドBluescr lpt IIKS中にサブクローン化した。クローンを含む細菌細胞を、Stanford Unive rsity Blood Bank(Edgar Engleman博士、Palo Alto、CA)に寄託している。完 全長B4B cDNA(図1)は、122bpの5'非翻訳領域(代わりのATG 翻訳開始コドンを含まない)に続いて471塩基対(bp)の単一オープンリー ディングフレーム、続いて約2.1kbの3'非翻訳領域を含む。オープンリーデ ィングフレーム(ORF)は、図に示されるように、157アミノ酸のポリペプ チドをコードし、これは、17,542ダルトンの分子量と計算され、4つの推 定膜貫通スパニング(TM)ドメイン、および2つの可能性のあるアスパラギン リンクグリコシル化部位を有する。この配列は、現在、寄託番号Z50751と してEMBL、Genbank、およびDDBJのヌクレオチド配列データベー スに見られる。 同様の方法を用いて、B4BのマウスホモログをコードするマウスcDNAク ローンもまた、単離した(配列番号6、図3)。このORF cDNAは、アミ ノ酸レベルでヒトホモログと76%の配列同一性を示すポリペプチド(配列番号 7、図4)をコードする。 ヒト2.7kb cDNAを配列決定し、そしてプローブとして使用して、正常 ヒトゲノムライブラリーからB4Bゲノムクローンを同定した;この遺伝子は、 ヒト第20染色体に位置した。 本開示から得られる情報は、本発明の一部を形成するB4B増殖停止遺伝子フ ァミリーの他のメンバーのcDNAを単離するために使用される。今や、ヒトお よびマウスB4B遺伝子の配列が公知なので、当該分野で周知の方法に従って、 (i)ヒトおよび他の種由来の相同なDNAセグメントを同定すること、(ii) 他の組織から相同なDNAセグメントを単離すること、および(iii)合成B4 B遺伝子を産生することが可能であることもまた、理解される。具体的には、こ のような方法は、本明細書に開示されるB4B遺伝子配列(例えば、配列番号1 、配列番号2、配列番号6)に由来するハイブリダイゼーションプローブを用い てcDNAライブラリーをスクリーニングすること、または当該分野で公知のP CRに基づくスクリーニング技術を包含するが、それらに限定されない。(Whit e)。従来のハイブリダイゼーションプローブは、本明細書中に示されるB4B ヌクレオチド配列の任意のフラグメントに由来し得るか、またはこのようなB4 Bポリヌクレオチドの完全な配列を含み得るが、一般に、少なくとも20ヌクレ オチドの長さである。これらは、好ましくは、オープンリーディングフレームに 由来し、そして約100ヌクレオチドと約500ヌクレオチドの間の長さである 。このようなプローブの設計および構築は当業者の知識のうちである。同様の技 術が、上記のように、B4B増殖停止遺伝子ファミリーの他のメンバーの配列を 特徴づけるために使用される。 λファージcDNAライブラリーから単離された2.7kb cDNAの配列を 、ABI model373 DNAシーケンサー(Perkin Elmer/Applied Biosystems、Foster City、CA)を使用して決定した。2.7kbインサートの配列を、図1に配列番 号1として示す。オープンリーディングフレーム(ORF)の推定アミノ酸配列 (nt123〜593;配列番号2)を、図1において配列番号3として示す。 2.B4Bの組織位置決め a.染色体位置決め.ヒトB4B遺伝子の染色体位置を、実施例3に詳述した 方法に従って、蛍光インサイチュハイブリダイゼーション(B4Bゲノムプロー ブは、ヒト第20染色体に特異的にハイブリダイズする)によって決定した。第 2の実験において、第20染色体セントロメアに特異的なプローブを、B4Bプ ローブと同時にハイブリダイズさせた。そして、10の同時ハイブリダイズした 第20染色体の測定により、B4B遺伝子は、セントロメアからアームqのテロ メアまでの距離の48%の位置(バンド20q12とバンド20q13.1との 間の境界に対応する区域)に存在することが示された(図2)。この領域に存在 することが公知の他の遺伝子には、srcガン遺伝子、アデノシンデアミナーゼ 、 骨形成因子2a、ならびに若年者の成人発症型糖尿病およびファンコーニ貧血に 関する配列未決定の遺伝子座が包含される。対照的に、PMP−22/gas− 3をコードする遺伝子は、第17染色体のバンドq11.1に存在する(Patel、 Matsunami、Timmerman、Valentijin)。 b.B4Bの組織分布.B4B mRNAの発現は、末梢血のIDC画分に制 限されているようである。しかし、本発明の支持のために実施した研究において 、B4Bプローブを用いた複数組織のノーザンブロット分析により、脳、脾臓お よびPBMCを除いて、試験した実質的にすべての組織において2.7kb mR NA種が検出された。おそらく、PCRと比較して減少した感受性に起因するバ ルクPBMCからの検出可能なシグナルの欠如は、明らかに希な、IDCに制限 された、末梢血でのB4Bの発現と一致する。 PMP−22(ヒトB4Bとわずか35%の相同性を有すると同定され、した がって増殖停止遺伝子産物ファミリーの一部と考えられないタンパク質)に対す る配列保存を最小にする基準に基づいて、B4Bの予想されるアミノ酸配列から 選択される2つの合成ペプチドに対して、抗血清を惹起させた。これらのペプチ ド配列を図1においてイタリック体で表記された残基として示す。B4Bのこれ ら2つの領域は、4つの膜貫通(TM)ドメイン(Wright)を含む他のタンパク 質との類似性によって、このタンパク質の推定細胞外ドメインに存在すると予測 される。アフィニティー精製抗ペプチド2 Igは、放射免疫沈降実験において 、期待されたサイズ(18キロダルトン)のインタクトなB4Bタンパク質を認 識した。一方、抗ペプチド1 Igは認識しなかった。したがって、引き続き、 抗ペプチド1 Igをネガティブコントロールとして使用した。次いで、抗ペプ チド抗体を使用して、免疫組織学によって正常ヒト組織切片のパネルを検査した 。mRNAレベルで観察されたB4Bの広範囲の組織分布とは対照的に、免疫組 織学によってポジティブであることが見出された唯一の細胞は、抗ペプチド1で 染色されたリンパ節と比較した場合、リンパ節の髄質洞を裏打ちする希な大きな 細胞であった。心臓および胎盤、ならびに試験したすべての他の組織(脳、肺、 腎臓、肝臓、膀胱、結腸、小腸、胃、副腎髄質、甲状腺、皮膚、脾臓、胸腺、舌 、前立腺、睾丸、乳房、子宮および卵巣)は、記載された感度レベルでこの検出 法 を使用して、ネガティブであった。 抗ペプチド2抗血清とリンパ節細胞との相互作用を、過剰な遊離ペプチド2と のプレインキュベーションによって完全にブロックした。このことは、抗ペプチ ド2抗血清でのリンパ節細胞の染色は、B4Bに対して特異的であることを示す 。 c.B4B+細胞のPBMC分画細胞表面表現型内でのB4Bの分布.抗ペプ チド2 Igは、この抗体を使用したフローサイトメトリー分析を除いて、5% パラホルムアルデヒドと有機溶媒との組合せで固定した細胞とのみ反応した。し かし、二色免疫蛍光顕微鏡観察を、パラホルムアルデヒド固定細胞と反応する表 現型マーカーの限定されたパネルを用いて実行した。抗B4B Igを使用して PBMCを染色した。ここで、極端にまれな(約0.01%)ポジティブ細胞が 観察され、これは、リンパ節と末梢血との間にB4B+細胞についての平衡が存 在することと一致する。分析の容易のためにB4B+細胞の頻度を増大させるた めに、50%Percoll勾配の界面細胞を後の染色に使用した。ここで、B4B+ 細胞の頻度は0.1〜1.0%に増大した。 本発明の支持として実施した研究において、正常ドナー由来のPBMCを、LY MPHOPREPによって精製し、50%PERCOLL(Pharmacia、Piscataway、NJ)にわた って分画して、B4B+細胞について富化し、次いで特異的抗体の混合物とイン キュベートして細胞性抗原の存在を決定した。さらなる研究において、細胞を抗 ペプチド2 IgおよびCD45に特異的なマウスIgで、またはHLA−DR 、μ鎖、CD34、もしくはCD68で染色した。結合したAbを、種特異的、 交差吸着PEロバ抗ウサギIgGとビオチン化ロバ抗マウスIgGとの混合物、 続いてFITCストレプトアビジンで検出した。代表的な顕微鏡写真の視野を調 製した。PEまたはFITCフィルターを通して写真撮影をして、B4Bおよび 系統マーカーをそれぞれ可視化し、そして種々の系統マーカーおよびB4Bの発 現の二重ポジティブ対相互排除の評価について分析した。 免疫前Igおよび抗ペプチド1 Igでの細胞の染色は、検出可能なシグナル を生じなかった。抗ペプチド2 Igと系統サブセットmAbとの組合せでの染 色により、B4B+細胞は、CD45およびHLA−DRを同時発現するが、細 胞質性もしくは表面μ鎖、CD34およびCD68についてはネガティブである ことが明らかになった。 免疫選択によるPBMCの免疫細胞表現型サブセットへの分画化、続く固定、 および抗ペプチド2 Igでの染色は、汎用B細胞マーカーCD19を使用して B4B+細胞が約10倍富化されたことに基づいて、B4B+細胞はCD19+ であることを明らかにした。しかし、抗B4Bおよび抗CD20での二色分析は 、B4B+細胞がCD20についてネガティブであり、そして、末梢血において B細胞の希なCD19+CD20−サブセットを代表することを明らかにした。 CD3またはCD16およびCD56を認識するmAbでのポジティブ免疫選択 は、B4B+細胞頻度の検出不可能なレベルまでの減少を生じた。したがって、 このことは、B4B+細胞がCD3−CD16−CD56−であることを確認す る。 上記のB4B細胞表面マーカー発現パターンは、CD19、CD45およびH LA−DRを発現するが、CD3(T細胞)、CD20および細胞質μ鎖(成熟 B細胞)、CD16およびCD56(ナチュラルキラー細胞)、CD68(単球 /マクロファージ)およびCD34(造血幹細胞始原細胞)を欠くことに基づく 初期B系統表現型と一致する。B4Bは始原細胞/プレB系統細胞によって発現 されるという仮説に基づいて、正常成人骨髄(B系統細胞の起源区画)の単核細 胞について免疫蛍光顕微鏡分析を実施した。B4B+細胞の頻度は、PBMCに おけるB4B+細胞の頻度(0.01%)と比較して100倍以上高い(3〜1 0%)ことが判明した。 d.骨髄.三色フローサイトメトリー分析により、先に記載されていないプレ Bリンパ球のCD19+CD20−CD34−表現型サブセットが正常骨髄に存 在することが明らかになった。CD19およびCD20の2パラメータ分析にお いて、正常骨髄単核細胞は、4.6%のCD19+CD20−細胞を含んでいた 。CD19+CD20−細胞をゲートし(gate)、そしてCD34発現について 分析した場合、2つのサブセットは、一方はCD34を同時発現し(総単核細胞 の0.9%)、他方はCD34についてネガティブである(総単核細胞の3.7% )ことが明らかであった。この後者CD19+CD20−CD34−サブセット は、上記の免疫蛍光顕微鏡観察により決定した場合の、表現型およびB4B+サ ブセットが優勢であることの両方が一致する。 B.B4Bの非相同発現 B4B抗原は、当該分野において公知の方法に従って、真核生物細胞にトラン スフェクトされ、そしてこれにおいて非相同的に発現され得る。本発明のこの局 面を支持するために実施した研究において、当該分野において周知の標準的方法 に従って、CMV初期プロモーターおよびバクテリオファージプロモーターt7 プロモーターの二重コントロールの下で、COS−7細胞を、上記のように単離 したB4B cDNAか、またはコントロールとしてCD4 cDNAでトランス フェクトした。細胞を、バクテリオファージT7 RNAポリメラーゼ(このポ リメラーゼは、次いで、細胞質において直接B4B cDNAのRNA転写を駆 動し得る)を発現する組換えワクシニアウイルスに感染させた場合、CD4につ いて観察された割合に匹敵する約60〜80%の細胞において、B4Bタンパク 質を検出した。抗B4B IgはB4Bに特異的であった。なぜなら、これをワ クシニア感染CD4トランスフェクト細胞を染色するために使用した場合、シグ ナルが観察されなかったからである。 C.遺伝子ファミリー SwissProtタンパク質配列データベース(Rel.31)と配列相同性について比較 した場合、(Geneworksソフトウェアバージョン2.45、Intelligenetics Corp .、Mountain View、CA)、B4Bタンパク質配列は、1つの遺伝子産物PMP− 22/gas−3と相同性(アミノ酸レベルで35%の同一性)を示す。B4B 配列をDNAレベルでGenbankデータベース(Rel.88)と比較した場合、さらな る相同性は示されなかった。Geneworksソフトウェアパッケージのハイドロパシ ーアルゴリズムを使用したB4BおよびPMP−22のハイドロパシー分析(図 7Aおよび7B)は、全体のドメイン構造の劇的な保存を示す。 したがって、本発明は、新たな増殖停止遺伝子ファミリーの最初の同定を示す 。このファミリーのメンバーには、本明細書に記載したB4B遺伝子産物(配列 番号3;配列番号6)のいずれかと少なくとも50%、そして好ましくは少なく とも75%のアミノ酸相同性を示し、(i)主に疎水性アミノ酸からなる4つの 異なる領域、(ii)本明細書中に配列番号3および配列番号6として示されるB 4 B遺伝子産物との50%を越える、そして好ましくは75%を越える配列相同性 、および(iii)そのタンパク質を発現する細胞の増殖を停止する能力を有する タンパク質をカバーするタンパク質が含まれる。 III.有用性 A.細胞増殖インヒビター 本発明を支持するために実施した実験において、B4Bタンパク質の発現が細 胞増殖を阻害することが見出された。上記のように、COS−7細胞をB4Bま たはコントロールとしてのCD4でトランスフェクトし、そしてワクシニア/T 7に感染させた。トランスフェクト細胞を15時間培養し、次いで[3H]チミ ジン(TdR)でパルスし、そして回収して増殖応答を定量した。細胞を18時 間培養し、最後の3時間は[3H]TdRの存在下で培養して回収した。図6A のデータは、チミジン取り込みを4連の測定の平均として示す。図6Bは、B4 B誘導増殖停止のキネティクスを示す。細胞を、実施例8に記載のように、トラ ンスフェクトし、そしてワクシニアウイルスに感染させ、そしてx軸に示される 時間(最後の2時間が[3H]TdRパルスを構成した)培養した。 図6Aに示されるように、COS−7におけるB4Bタンパク質の発現は、C D4を発現する細胞と比較して50%を越えて細胞増殖を阻害した(p<0.0 01)。阻害のキネティクス(図6B)は、実験の初期相の間のB4B発現に起 因する増加性特異的阻害と、続く後期のワクシニアウイルス感染によって誘導さ れる非特異的阻害との組合せの期待される効果と一致する二相性パターンを示し た。 B4B発現が細胞増殖を阻害するという観察は、多くの方法で利用され得る。 第1に、遺伝子は、下記のように、増殖を制御または阻害するために細胞に挿入 され得る。 例えば、このような発現は、目的の細胞へのB4B遺伝子のレトロウイルス形 質導入によって達成され得る。あるいは、当該分野において公知である、遺伝子 移入のための他の方法のいずれか、例えば、リポフェクション、リン酸カルシウ ム沈降、DEAE媒介トランスフェクション、エレクトロポレーション、アデノ ウイルスもしくはアデノ随伴ウイルス媒介遺伝子移入が、標的細胞にB4Bを移 入するために使用され得る。 このような導入方法は、下記のような遺伝子治療方法に組み込まれ得る。例え ば、米国特許第5,399,346号(本明細書中に参考として援用される)は、 細胞を特定の組織部位に標的付けるためにリンパ球へ目的の遺伝子を挿入するこ とを記載する。同様に、米国特許第5,470,730号(本明細書中に参考とし て援用される)は、細胞傷害性Tリンパ球の遺伝子操作のための方法を教示する 。 B.細胞マーカー 本発明の重要な特徴は、B4B遺伝子産物が、B細胞の小さな、または「まれ な」サブセットに抗原として発現されるという認識である。全身循環またはリン パにおけるこのような細胞の存在は、ガンまたは前ガンの状態に関する診断マー カーとして役立つ。さらに、循環におけるこのような細胞の存在は、特定の免疫 状態の指標として役立つ。したがって、本明細書に提供される教示に従い、そし て診断分野において周知の方法に従って生成された抗体および遺伝子診断試薬は 、診断目的でこのような細胞の検出に使用され得る。このような方法は、本明細 書中実施例4〜7に示される。 例えば、診断テストは、本明細書中実施例5に記載されるように調製された抗 B4Bペプチド抗体を用いる標準的なELISA形式を使用して構築され得る。 抗体は、当該分野において公知の方法に従って、マイクロタイタープレート上に コートされ、細胞捕獲アッセイを生成する。次いで、B4Bポジティブ細胞を含 む液体は、マイクロタイターウェル中で、細胞の捕獲を達成するに十分な時間イ ンキュベートされる。結合した細胞の検出は、続いてB4Bまたはその細胞上に 存在する別の抗原(例えば、CD19)に対する標識抗体を添加することによっ て達成され得る。あるいは、抗原の検出は、本明細書に開示される構築物および 配列を利用して、PCR法または当該分野で公知の他の等価な方法によって達成 され得る。 C.遺伝子治療 B4Bタンパク質は、免疫グロブリン遺伝子座の非生産的VDJ再構成を経験 するBリンパ球において発現する。これらの細胞において、B4Bは、他の機能 障害細胞型の増殖停止遺伝子として役立ち得る。逆に、非生産的VDJ再構成を 経験するプロB細胞においてB4Bタンパク質を発現できない欠損または消滅B 4B遺伝子は、悪性クローンの成長(outgrowth)を導き得る。プロB細胞白血 病の実質的部分は、B4B発現と代表的に関連する表現型を示し、したがって消 滅B4B遺伝子によって引き起こされ得る悪性疾患の候補である。この疾患の場 面において、不完全なB4B対立遺伝子を有する細胞への健常なB4B対立遺伝 子の挿入を使用する遺伝子治療アプローチは、プロB細胞白血病および他の悪性 疾患の進展を防ぐ。 治療的に使用される細胞へのB4Bの挿入は、本発明により認識されるさらな る利点を有する。例えば、B4Bは、「自殺インヒビター」カセットを形成する ために、調節可能なプロモーターもまた含むベクターに挿入され得る。ここで、 B4Bの発現は、細胞の拡大を停止させるために、細胞をプロモーターの外来性 化学的アクチベーター(例えば、ガンシクロビル)に曝すことによって誘導され 得る。このような組成物は、細胞をインビトロまたはインビボで拡大させ、次い で増殖を停止させることが望ましい場合、有用であり得る。移植のために培養物 中で増殖した皮膚細胞は、インビボでの発現のために、例えば、非相同サイトカ イン遺伝子を有し得るリンパ球と同様に、このような構築物から利益を受け得る 。 このような遺伝子治療は、当該分野において今や公知の方法に従い、そして特 に、米国特許第5,399,346号、第5,470,730号および第5,252 ,479号に、ならびにYang(1996)によって記載されるように実施され得る。 これらはすべて、本明細書中に参考として援用される。 以下の実施例は本発明を例示するが、いかなる方法においても限定を意図する ものではない。 実施例1 中間密度細胞(IDC)画分の単離 PBMCを、Lymphoprep(Gibvo BRL、Gaithersburg、MD)を供給された取り 扱い説明書に従って使用して、正常成人血液ドナーのバフィーコート画分から単 離した。次いで、PBMCを、30%、40%、50.5%および75%Percoll (Pharmacia LKB、Uppsala、Sweden)の段階からなる4段階不連続Percoll勾配 (15)上で低および高密度画分に分画した。低密度細胞画分は、50.5%段 階界面から回収されたものであった。75%段階ペレットを回収し、RPMI1 640/10%プールヒト血清中で一晩培養し、そして15.5%メトリザミド勾 配(Gibco BRL)で分画した。そしてペレット画分を高密度細胞画分として使用 した。50.5%Percoll界面画分を、ヒトIgGをコートしたペトリ皿 で一晩培養して、FcRを有する細胞を除去し、そして14%メトリザミド勾配 で再分画した。得られた界面を中間密度細胞(IDC)画分として使用した。 実施例2 B4Bのクローニング B4B遺伝子を、ディファレンシャルディスプレイPCRおよびcDNAによ って同定およびクローン化した。Fast Track Kit(Invitrogen、San Diego、CA )を使用して、ポリ(A)+RNAを、実施例1に記載の方法に従って単離され たIDC、低密度および高密度の細胞画分から、ならびにEBV形質転換リンパ 芽球様細胞株REM(Liuら、1990)から精製した。ポリ(A)+RNAを、オ リゴ(dT)およびcDNA Copy Kit(Invitrogen)を使用してcDNAに逆転写 し、そしてBstXIで消化したpcDNA1プラスミド(Inbvitrogen)の誘 導体への挿入のための非自己相補的BstXIアダプターに連結した。連結した インサートを使用して、エレクトロポレーションによりE.coli株MC10 61を形質転換し、そして0.5〜2.0×106の範囲の独立クローンのcDN Aライブラリーを生じた。テンプレートとして、ポリ(A)+RNAの代わりに 、増幅したcDNAライブラリーからの精製プラスミドDNAを使用したこと以 外、LiangおよびPardeeに従って、ディファレンシャルディスプレイPCRを 実施した。PCR条件は、DNA Thermal Cycler(Perkin Elmer、Norwalk、CT) を使用して、以下のとおりであった:94℃30秒間、42℃60秒間、および 72℃30秒間を合計40サイクル、続いて72℃にて5分間の伸長。IDCラ イブラリーによって独自に提示されたバンドを、PAGEゲルから単離し、同一 条件を使用してPCRによって再び増幅し、そしてpCRII(Invitrogen)中にク ローン化し、そして配列決定した。DNA配列をGenbankデータベースと 比較し、そして新規であると判明したものを、30マー配列特異的プライマー対 を合成すること、および以下のPCR条件(94℃60秒間、60℃60秒間、 72℃60秒間を合計30サイクル、続いて72℃にて5分間の伸長)を使用し て、ポジティブコントロールとしてのインサートプラスミドDNAと共に、4つ のcDNAライブラリーをスクリーニングすることによってさらに特徴付けた。 完全長cDNAクローンを得るために、101bp B4Bインサートを、ラ ンダムヘキサマー標識キット(Boehringer Mannheim、Indianapolis、IN)を使 用して[32P]dGTPおよび[32P]dCTPで標識し、そしてこれを使用し て、Lambda Superscript and Packaging Kit(Gibco BRL)をE.coliにおい て供給された取り扱い説明書に従って使用してIDC mRNAから調製したλ ファージcDNAライブラリーをプローブした。スクリーニングした合計1×1 06プラークのうち、4つを二次スクリーニングに選択し、そして2.7kbイン サートを含む1つのクローンを、さらなる分析のために選択した。インサートを pBluescript II KS(+)(Stratagene、San Diego、CA)中にサブクローン化し、 そしてABI 373 DNAシーケンサー(Applied Biosystems、Foster City、CA)を使 用して配列決定した。Bluescript II KSプラスミド中にB4B配列を含むcDN Aの2.7kbインサートを含むE.coliクローンを単離した。このクローン を「l−12#6−29.BS」と名付け、Stanford University Blood Bank(E dgar Engleman博士、Palo Alto、CA)に寄託している。 実施例3 蛍光インサイチュハイブリダイゼーションによるゲノムクローンの同定 実施例2に記載の2.7kb B4B cDNAインサートをプローブとして使 用して、正常ヒトゲノムDNAライブラリー由来のB4Bゲノムクローンを、P 1ファージ系(BIOS Laboratories、New Haven、CT)を使用して同定した。B4 Bゲノムクローンを、ニックトランスレーションによりビオチンdUTPで標識 し、そして標準的技術に従って正常ヒト中期染色体とハイブリダイズさせた。ハ イブリダイズしたプローブをアビジン−FITCで検出し、そして染色体をヨー 化プロピジウムで対比染色した。第2の実験において、ヒト第20染色体特異的 プローブをB4Bプローブと同時ハイブリダイズさせて、B4B遺伝子の染色体 内でのより細かな位置を決定した。合計80の中期細胞を分析し、そして73細 胞が特異的シグナルを示した。 実施例4 B4Bの発現の位置決め A.ノーザン分析 B4B cDNAインサートをファージライブラリースクリーニングのために 標識し、そしてこれを使用して、種々の正常ヒト組織(Clontech、Palo Alto、C A)から製造業者の取り扱い説明書に従って電気泳動的に分離したポリ(A)+ RNAを含むナイロンフィルターをプローブした。次いで、フィルターから取り 外し、そして供給されたβアクチンcDNAで再プローブした。放射活性バンド を、標準的技術(Rueggら、1995)に従って可視化した。 B.免疫組織学 ホルマリン固定しパラフィン包埋した正常ヒト組織(BioGenex、San Ramon、C A)の切片を含む顕微鏡スライドを、供給された取り扱い説明書に従って脱パラ フィンし、そして非特異的結合部位を、Tris緩衝化生理食塩水中の5%脱脂 粉乳/20%正常ヤギ血清において20分間インキュベートすることによってブ ロックした。次いで、ブロッキング緩衝液で希釈した抗ペプチドIg(2μg/ ml)を添加し、そして45分間インキュベートし、続いてTris緩衝化生理 食塩水中で洗浄した。過剰な遊離ペプチドを用いるブロック研究のために、抗ペ プチド2 Igを、遊離ペプチド2(1mg/ml)とともに20分間プレインキ ュベートし、次いでこの混合物を組織切片に添加した。ビオチン化ヤギ抗マウス Ig、続いてアビジン−アルカリホスファターゼ(BioGenex)を用いて、結合し たIgを検出した。ポジティブ細胞をFast Red基質で可視化し、そしてヘマトキ シリンで対比染色し、顕微鏡写真観察のためにマウントした。 実施例5 B4Bペプチド抗体の作製 B4B由来ペプチドであるペプチド1(CSDSLSYASEDALK;配列 番号4)およびペプチド2(SHYANRDGTQYHH;配列番号5)を合成 し(BioSynthesis、Lewisville、TX)、そしてInjet Activated Immunogen Conj ugation Kit(Pierce Chemical、Rockford、IL)を使用して、N末端システイン 残基を介してキーホールリンペットヘモシアニン(KLH)に結合させた。KL H結合ペプチドを使用してウサギ(EL Labs、Soquel、CA)を免疫し、そして合 計3回の免疫後、血清を回収した。ImmunoPure Ag/Ab Immobilization Kit(Pie rce)を製造業者の取り扱い説明書に従って使用して、ペプチド1またはペプチ ド2のいずれかで誘導体化したカラムを通過させることによって、ペプチド特異 的Igを全血清からアフィニティー精製した。アフィニティー精製抗ペプチドI gを、後のすべての研究に使用した。 実施例6 B4Bタンパク質のインビトロ産生 B4Bタンパク質を、[35S]システインの存在下で、TNT Kit(Promega、Ma dison、WI)を使用してインビトロで転写および翻訳した。次いで、反応混合物 を、1%Triton X-100/0.5%デオキシコール酸/0.1%SDS中に可溶化した 。抗ペプチドIgを最終濃度2μg/mlに添加し、そして免疫複合体をProtein G-Sepharose(Zymed、South San Francisco、CA)で回収した。免疫吸着した抗 原を、5%2−メルカプトエタノールを含むSDS−PAGEサンプル緩衝液中 で煮沸することによって遊離させ、15%SDS−PAGEゲル上で分離し、そ して放射活性バンドを記載(Rueggら、1992)のように可視化した。 実施例7 免疫蛍光顕微鏡観察 PBMCを、50%Percoll勾配からの界面画分を使用することによって、B 4B+細胞についてさらに富化し、そして直接分析するか、または代わりに、顕 微鏡スライドに付着する前に、Englemanら(1981)によって記載される方法に従 ってペトリ皿での抗体パニングにより分画した。正常成人ドナーからの骨髄吸引 物を、Lymphoprepにより加工した後、顕微鏡スライドに固定した。5 %パラホルムアルデヒドと有機溶媒との組合せによる固定のみが、B4Bペプチ ド2エピトープを明らかにしたという観察に基づいて、すべての白血球調製物を 以下のように固定した:生存可能細胞を、ポリLリジン(Sigma Chemical Co.、 St.Louis、MO)をコートした顕微鏡スライドに15分間付着させ、5%パラホ ルムアルデヒド中で5分間、続いて50%アセトン/50%メタノール中で5分 間インキュベートし、Tris緩衝化生理食塩水中で再水和させ、そして非特異 的結合部位を、上記の組織切片に関してのようにブロックした。別の言及がなけ れば、免疫蛍光顕微鏡観察に使用したすべてのmAbは、抗CD34(Amac,In c.、Westbrook、ME)を除いて、Dako(Carpinteria、CA)社製であった。C OS−7細胞トランスフェクタントの免疫蛍光顕微鏡観察のためには、細胞をカ バーガラス上で増殖させ、次いでまさに白血球についてのように固定および染色 した。 抗ペプチド1または抗ペプチド2 Igを、ホルマリン固定パラフィン包埋ヒ ト組織と反応させ、ビオチン化ヤギ抗ウサギIgおよびアビジン結合アルカリホ スファターゼ、続いてFast Red基質で可視化し、そしてヘマトキシリンで対比染 色した。リンパ節を、抗ペプチド1(ネガティブコントロールとして)、抗ペプ チド2、または過剰な遊離ペプチド2とプレインキュベートした抗ペプチド2で 染色した。心臓、胎盤および他の組織もまた抗ペプチド2で染色した。 二色分析実験において、抗ペプチド2 Ig(ウサギ)をマウスmAbと組み 合わせて使用し、そしてそれぞれを、種特異的、交差吸着フィコエリトリン(P E)4結合ロバ抗ウサギIgGとビオチン化ロバ抗マウスIgGとのカクテル、 続いてFITC結合ストレプトアビジン(Jackson ImmunoResearch、West Grove 、 PA)を使用して、特異的に検出した。細胞を、Zeiss Axiovert 100蛍光顕微鏡( Carl Zeiss Inc.、Thornwood、NJ)を使用して、検査および写真撮影した。免疫 選択した細胞系統サブセットのためには、抗CD3(OKT3)、抗CD19(Calt ag、South San Francisco、CA)、または抗CD16および抗CD56(Caltag )の組合せを使用してポジティブ選択を実施した。ヤギ抗マウスIgGをコート したペトリ皿でのパニングを、Englemanら(1981)により記載されるように実施 した。 実施例8 フローサイトメトリー実験 正常骨髄をLymphoprepで分画し、そして界面の細胞を、D−PBS /20%正常ヤギ血清とのFcR結合についてブロックし、続いて蛍光標識した 抗CD34−FITC(Becton-Dickinson,Inc.、San Jose、CA)、抗CD19 −Tricolor、または抗CD20−PE(Caltag,Inc.、South San Fran cisco、CA)、あるいは無関係なアイソタイプ適合コントロールで染色した。F ACScanフローサイトメーター(Becton-Dickinson)を使用して分析を実施 した。ここで、アイソタイプコントロール(無関係なアイソタイプ適合コントロ ールmAb)で染色された細胞の99.9%を排除するように象限ゲートをセッ トした。結果を図5に示す。ここで、パネルAは、CD19の発現(x軸)およ びCD20の発現(y軸)について分析された細胞を示す。パネルBは、CD1 9の発現(x軸)およびCD34の発現(y軸)について再プロットされた、パ ネルAの右下象限の細胞(CD19+CD20−)を示す。パーセント値(4. 6%、3.7%)は、対応する表現型を有する総細胞の割合を示す。前方散乱お よび側方散乱により非生存細胞を排除した。 実施例9 COS−7細胞における一過性発現 COS−7細胞を、pcDNAプラスミド(Invitrogen)において利用可能な CMV即時プロモーターおよびバクテリオファージT7プロモーターの二重制御 下のB4BまたはCD4(無関係なコントロール)のcDNAでのエレクトロポ レーションによってトランスフェクトした。細胞を、T7 RNAポリメラーゼ を発現する組換えワクシニアウイルスvTF7−3(21)に直ぐに感染させた か、または感染させなかったかのいずれかであった。 実施例10 細胞増殖アッセイ 増殖アッセイのために、細胞(1ウェルあたり2×104)を96ウェル平底 プレートにプレートし、そして37℃にて指定された時間インキュベートした。 培養物を[3H]TdR(1μCi/ウェル)でパルスし、そして1205 BetaPlate (Wallac、Turku、Finland)を使用して取り込まれたチミジンを測定した。バッ クグランドの読み取り値は、平均12cpmであった。 %阻害を以下の式を用いて算出した: %阻害=(1−(B4B cpm/CD4 cpm))×100 二次多項式曲線をこのデータにフィットさせ、阻害の二相性過程をモデル化した 。統計学的有意性を、スチューデントのt検定を使用して決定した。 本発明は、特定の方法および実施態様に関して記載されているが、種々の改変 および変更が本発明を逸脱することなくなされ得ることが認識される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 33/574 C12N 5/00 B (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG ,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT ,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA, CH,CN,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,G B,GE,GH,HU,IL,IS,JP,KE,KG ,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT, LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX,N O,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG ,SI,SK,TJ,TM,TR,TT,UA,UG, UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 イングルマン,エドガー ジー. アメリカ合衆国 カリフォルニア 94027, アサートン,レーン プレイス 60

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.配列番号3および配列番号7として示される配列から選択されるアミノ酸配 列を有するタンパク質との少なくとも50%の配列同一性により特徴づけられる アミノ酸配列を有する増殖停止遺伝子産物をコードする遺伝子を含む、単離され たDNA分子。 2.前記DNAが宿主細胞により発現される場合、該宿主細胞の増殖を阻害し得 る増殖停止遺伝子産物をコードする、請求項1に記載の単離されたDNA分子。 3.配列番号2または配列番号6とハイブリダイズするプローブとハイブリダイ ズする、請求項1に記載の単離されたDNA分子であって、ここで全ての該ハイ ブリダイゼーションが、中程度のストリンジェンシー条件下で実行される、単離 されたDNA分子。 4.配列番号2の配列を有する、請求項1に記載の単離されたDNA分子。 5.配列番号6の配列を有する、請求項1に記載の単離されたDNA分子。 6.単離されたB細胞タンパク質抗原であって、 (i)該抗原が、真核生物細胞にトランスフェクトされ、そして真核生物細胞 により発現される場合、真核生物細胞の増殖を阻害すること、および (ii)配列番号3として示されるアミノ酸配列を有するタンパク質、および配 列番号6として示されるアミノ酸配列を有するタンパク質からなる群より選択さ れるタンパク質との少なくとも50%の配列同一性、 によって特徴づけられる、抗原。 7.CD19、CD45、およびHLA−DRもまた発現するが、CD20、C D3、CD16、CD56は発現しないB細胞により発現される、請求項6に記 載の抗原。 8.配列番号3の配列を有する、請求項6に記載の単離されたB細胞抗原。 9.配列番号7の配列を有する、請求項6に記載の単離されたB細胞抗原。 10.配列番号3および配列番号7からなる群より選択されるアミノ酸配列を有 するタンパク質との少なくとも50%の配列同一性により特徴づけられる配列を 有するB4B遺伝子産物をコードするヌクレオチド配列を含むコード領域を含む 、発現ベクター。 11.前記コード領域が、配列番号2として示されるDNA配列を含む、請求項 10に記載のベクター。 12.前記コード領域が、配列番号6として示される配列を含む、請求項10に 記載のベクター。 13.配列番号3および配列番号7として示される配列から選択されるアミノ酸 配列を有するタンパク質に対し少なくとも50%の同一性を有するB4B遺伝子 産物をコードするヌクレオチド配列を含む非相同DNA分子を含む、真核生物細 胞。 14.前記DNA分子が、配列番号2および配列番号6として示される配列から 選択される配列を含む、請求項13に記載の細胞。 15.配列番号3および配列番号7として示される配列から選択されるアミノ酸 配列を有するタンパク質に対し少なくとも50%の配列同一性を有するB4B遺 伝子産物をコードするヌクレオチド配列を含む非相同コード領域を含む、原核生 物細胞。 16.前記非相同コード領域が、配列番号3として示されるアミノ酸配列を有す るB4B遺伝子産物をコードする、請求項15に記載の原核生物細胞。 17.宿主細胞の増殖を阻害し得る増殖停止遺伝子産物を産生する細胞を産生す る方法であって、 該細胞に、配列番号3および配列番号7から選択される配列を有するタンパク 質との少なくとも50%の配列同一性により特徴づけられる配列を有するB4B 遺伝子産物をコードするヌクレオチド配列を含むコード領域を含む発現ベクター を挿入する工程、 を包含する、方法。 18.前記コード領域が、配列番号2として示される配列を含む、請求項17に 記載の方法。 19.前記コード領域が、配列番号6として示される配列を含む、請求項17に 記載の方法。 20.細胞混合物においてB4B抗原を含む細胞のサブセットの存在を検出する 方法であって、 該細胞混合物と、配列番号3の配列を有するタンパク質と免疫反応性である抗 体とを接触させる工程、および 該細胞混合物中の細胞への該抗体の結合を検出する工程 を包含する、方法。 21.前記抗体が、配列番号4のアミノ酸配列を有するペプチドおよび配列番号 5のアミノ酸配列を有するペプチドからなる群より選択されるペプチドに対する 抗体である、請求項20に記載の方法。
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