JP2000511905A - 7―デオキシ―6―置換パクリタクセル - Google Patents

7―デオキシ―6―置換パクリタクセル

Info

Publication number
JP2000511905A
JP2000511905A JP10500862A JP50086298A JP2000511905A JP 2000511905 A JP2000511905 A JP 2000511905A JP 10500862 A JP10500862 A JP 10500862A JP 50086298 A JP50086298 A JP 50086298A JP 2000511905 A JP2000511905 A JP 2000511905A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
och
alkyl
nhc
sch
hydroxy
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10500862A
Other languages
English (en)
Inventor
ディ ウィットマン,マーク
ジェイ アルトスタット,トーマス
エフ カドウ,ジョン
ジー アイ キングストン,デビッド
リーアン,シアン
Original Assignee
ブリストル―マイヤーズ スクイブ カンパニー
バージニア テック インテレクチュアル プロパティーズ インコーポレーテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ブリストル―マイヤーズ スクイブ カンパニー, バージニア テック インテレクチュアル プロパティーズ インコーポレーテッド filed Critical ブリストル―マイヤーズ スクイブ カンパニー
Publication of JP2000511905A publication Critical patent/JP2000511905A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D407/00Heterocyclic compounds containing two or more hetero rings, at least one ring having oxygen atoms as the only ring hetero atoms, not provided for by group C07D405/00
    • C07D407/02Heterocyclic compounds containing two or more hetero rings, at least one ring having oxygen atoms as the only ring hetero atoms, not provided for by group C07D405/00 containing two hetero rings
    • C07D407/12Heterocyclic compounds containing two or more hetero rings, at least one ring having oxygen atoms as the only ring hetero atoms, not provided for by group C07D405/00 containing two hetero rings linked by a chain containing hetero atoms as chain links
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D305/00Heterocyclic compounds containing four-membered rings having one oxygen atom as the only ring hetero atoms
    • C07D305/14Heterocyclic compounds containing four-membered rings having one oxygen atom as the only ring hetero atoms condensed with carbocyclic rings or ring systems

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 本発明は新規パクリタクセル誘導体、抗腫瘍剤としてのその利用及び製薬調合物に関する。

Description

【発明の詳細な説明】 7−デオキシ−6−置換パクリタクセル 〔技術分野〕 本発明は抗腫瘍性化合物に関する。さらに詳しくは、本発明によれば、新規な パクリタクセル(paclitaxel)誘導体、その医薬組成物および抗腫瘍 剤としてのその使用が提供される。 〔背景技術〕 タクソール(Taxol:登録商標)は太平洋沿岸産いちいの木、Taxus brevifolia 、の樹脂から抽出される天然物である。このものはイン ・ビボ動物モデルですぐれた抗腫瘍活性を有することが示され、また近年の研究 によりその独特の作用機序が解明され、それはチューブリンの異常重合および有 糸分裂の中断に係るものである。このものは難治性重症卵巣ガンおよび乳ガンの 治療に承認されていて、そしてその他のガンに係る研究から有望な結果を示して いる。パクリタクセル臨床研究の結果が多くの研究者によって検討されている。 例えば、「The Clinical Pharmacology and U se of Antimicrotubule Agents in Canc er Chemotherapeutics」,Pharmac.Ther.5 2:35−84,1991,SpencerおよびDonehower;「Pa clitaxel,A Review of its Pharmacodyn amic and Pharmacokinetic Propertiesa nd Therapeutic Potentiaリ in the Trea tment of Cancer」,Drugs,48,(5),794−84 7,1994,SpencerおよびFaulds;「Chemistry a nd Biology of Taxol」,Angew.Chem.Int. Ed.Engl.,33:15−44,1994,K.C.Nicolaou等 ;Gunda I.Georg,Thomas T.Chen.Iwao Oj imaおよびDolotrai M.Vyas編書「Taxane Anti cancer Agents Basic Science and Curr ent Status」中F.A.Holmes,A.K.Kudelka,J .J.Kavanaugh,M.H.Huber,J.A.Ajani,V.V alero,1995,American Chemical Society ,Washington,DC,31−57;Mathew Suffness 編 95,CRC Press Inc.,Boca Raton,Florida ,376−416,Susan G.ArbuckおよびBarbara Bl aylock;およびこれらの中で引用されている参考文献。 Taxotere(登録商標)と称されるパクリタクセルの半合成類似体(ド セタクセル)も良好な抗腫瘍活性を有することが見い出されている。パクリタク セルおよびTaxotere(登録商標)の構造をそのクラスに属する分子につ いての通常の番号付けシステムによって以下に示し;そしてこの番号付けシステ ムは本発明にも使用する。 〔発明の開示〕 本発明は式(I)で表わされる新規な抗腫瘍性化合物またはその製造上許容し 得る塩に関する。式中、Rは水素、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-6シ クロアルキル、C3-6シクロアルケニル、ヘテロ原子1個または2個を含有する 環状3−7員環、ヘテロアリールまたは−Z1−R3であり; Z1は直接結合、C1-6アルキルまたは−O−C1-6アルキルであり; R3はアリール、置換アリール、C3-6シクロアルキル、C3-6シクロアルケニル 、ヘテロ原子1個または2個を含有する環状3−7員環またはヘテロアリールで あり; RAおよびRBは独立して水素、−NHC(O)R、−NHC(O)OR、−NH C(O)NHR、−NHC(O)N(R)2、−NHS(O)mR、−NHP(= O)(OR)2、−NHP=S(OR)2、(ここでmは1または2である)であ り; RCおよびRDは独立して水素、ヒドロキシ、フルオロ、−OC(O)Rx、−O C(O)ORx、OP(O)(OH)2、OCH2OP(O)(OH)2、−OCH2 OCH2OP(=O)(OH)2、−(OCH2nOC=OCH2NHRx、−( OCH2nOC(=O)CH2NR’6R’7(ここでnは0−3である)、−O COCH2CH2NH3 +HCOO-、−OCOCH2CH2COOH、−OCO(C H23COOH、−OC(O)(CH2nNRFG、(ここでnは0−3である )、−OC(O)CH(R”)NH2、−OC(O)CH2CH2C(O)OCH2 CH2OHまたは−OC(O)−Z−C (O)−R’であり; Zはエチレン(−CH2−CH2−)、プロピレン(−CH2CH2CH2−)、− CH=CH−、1,2−シクロヘキサンまたは1,2−フェニレンであり; R’は−OH、−OH塩基、−NR’2R’3、−OR’3、−SR’3、−OCH2 C(O)NR’4R’5であり; R’2は−Hまたは−CH3であり; R’3は−(CH2nNR’6R’7または(CH2n+R’6R’7R’8-であ り(ここでnは1−3である); R’4は−Hまたは−C1−C4アルキルであり; R’5は−H、−C1−C4アルキル、ベンジル、ヒドロキシエチル、−CH2CO2 Hまたはジメチルアミノエチルであり; R’6およびR’7は独立して−H、−CH3、−CH2CH3、ベンジルであるか 、またはR’6およびR’7はNR’6R’7の窒素と一緒になってピロリジノ、ピ ペリジノ、モルホリノまたはN−メチルピペリジノ基を形成し; R’8は−CH3、−CH2CH3またはベンジルであり; X-はハライドであり; 塩基はNH3、(HOC243N、N(CH33、CH3N(C242NH、N H2(CH26NH2、N−メチルグルカミン、NaOHまたはKOHであり; RFおよびRGは独立して−Hまたは−C1−C3アルキルであり、またはRFおよ びRGはNRFGの窒素と一緒になってピロリジノ、ピペリジノ、モルホリノま たはN−メチルピペリジノ基を形成し; R”は−H、−CH3、−CH2CH(CH32、−CH(CH3)CH2CH3、 −CH(CH32、−CH2フェニル、−(CH23NH2、−(CH24NH2 、−CH2CH2COOH、−(CH23NHC(=NH)NH2、アミノ酸プロ リン残基、−OC(O)CH=CH2、−C(O)CH2CH2C(O)NHCH2 CH2SO3−Y+または−OC(O)CH2CH2C(O)NHCH2CH2CH2 SO3−Y+であり; Y+はNa+またはN+(Bu)4であり; R2はRx、RyまたはRy’であり; R4はC1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-6シクロアルキ ル、C3-6シクロアルケニル、C3-6ヘテロアリール、−O−C1-6アルキル、− O−C2-6アルケニル、−O−C2-6アルキニル、−CH2OCH3、−CH2OC H2OCH3、−CH2OCH2OCH2CH3、−CH2CH2OCH3、−CHOC H2(オキシラン)、または−S−C1-6アルキルであり;LはOまたはSであり ; R6およびR6'は独立して水素、ヒドロキシ、−O−C1-6アルキル、−OC(O )Rx、−OC(O)ORx、−OC(O)NHRx、−OC(O)NR’6R’7 、−OCH2OR、−OC(Rx2OR、−OCHRxOR、−OCH2SCH3、 −OCH2OCH2SCH3、OP(O)(OH)2、OCH2OP(O)(OH)2 、−OCH2OCH2OP(O)(OH)2、−(OCH2nOC=OCH2NHRx 、−(OCH2nOC(=O)CH2NR’6R’7、(nは0−3である)、− C1-5アルキル、−CH2OR、−CH2SCH3、−CH2OCH2SCH3、−O C(Rx2SR、−OCHRxSR、−OCOCH2CH2NH3 +HCOO-、−O COCH2CH2COOH、−OCO(CH23COOH、−OC(O)(CH2 nNRFG、(nは0−3である)、−OC(O)−Z−C(O)−R’また は−OC(O)CH2CH2C(O)OCH2CH2OHであり、但しR6およびR6 ’は共に水素ではなく、R6およびR6'は一緒になってオキソ基またはチオカル ボニル基を形成していてもよく、またはR6およびR6'は一緒になって式−C= N−R、−C=N−ORまたは−C=N−NHRまたは−C=N−NR6’R’7 の炭素−窒素二重結合を形成していてもよく、ここでRは先の定義のとおりであ り、但し水素ではない; R7'は水素であり;R7は水素またはR19と一緒になってシクロプロパン環を形 成していてもよく; R9およびR9'は独立して水素、ヒドロキシであるか、または一緒になってオキ ソ(ケト)基を形成し; R10およびR10’は独立して水素、ヒドロキシ、−OC(O)Rx、−OC( O)ORx、−O−C1-6アルキル、−OCH2OCH3、−OCH2OCH2OCH3 、−OCH2OCH2OCH2CH3、−OCH2OCH2CH2OCH3、−OCH2 OCH2CH2OH、−OCH2SCH3、−OCH2OCH2SCH3、−OC(O )NR’6R’7、C1-6アルキル、−(CH23C(O)Rx、−(CH23C( O)ORx、−(CH23CN、−OP(O)(OH)2、−OCH2OP(O) (OH)2、−OCH2OCH2OP(O)(OH)2、−(OCH2nOC=OC H2NHRx、−(OCH2nOC(=O)CH2NR’6R’7、(nは0−3で ある)、−OCOCH2CH2NH+HCOO-、−OCOCH2CH2COOH、− OCO(CH23COOH、−OC(O)−Z−C(O)−R’、−OC(O) (CH2nNRFG(nは0−3である)、または−OC(O)CH2CH2C( O)OCH2CH2OHであり; R14は水素、ヒドロキシ、−OC(O)Rx、−OC(O)ORx、−O−C1-6 アルキル、−OCH2OCH3、−OCH2OCH2OCH3、−OCH2OCH2O CH2CH3、−OCH2OCH2CH2OCH3、−OCH2OCH2CH2OH、− OCH2SCH3、−OCH2OCH2SCH3、OP(O)(OH)2、OCH2O P(O)(OH)2、−OCH2OCH2OP(O)(OH)2、−(OCH2nO (C=O)CH2NHRxまたは−(OCH2nOC(=O)CH2NR’6R’7 (nは0−3である)であり; R19はメチル、ヒドロキシメチルであるか、またはR19およびR7は一緒になっ てシクロプロパン環を形成していてもよく、但しこれらの置換分がシクロプロパ ン環であるときはR7’は水素であり; RxはC1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルケニル、C3-6シクロアルキ ルであり、これらの基のいずれは場合によっては同一または異なったハロゲン原 子1〜6個で置換されていてもよく; Ryは式 (式中、Wは結合であり、そしてRm、RnおよびRoは独立して水素、ニトロ、 シアノ、アジド、アミノ、C1-6アルキルアミノ、ジ−C1-6アルキルアミノ、ハ ロゲン、C1-6アルキル、ヒドロキシまたはC1-6アルコキシである)を有する基 であり;そして Ry’は式 (式中、WはC1-6アルキルまたは−O−C1-6アルキルであり、そしてRm、Rn およびRoは独立して水素、ニトロ、シアノ、アジド、アミノ、C1-6アルキルア ミノ、ジ−C1-6アルキルアミノ、ハロゲン、C1-6アルキル、ヒドロキシまたは C1-6アルコキシである)を有する基である。 本発明の別の特徴によれば、哺乳動物宿主に式(I)の化合物の抗腫瘍に有効 な量を投与することを特徴とする哺乳動物での腫瘍を抑制する方法が提供される 。 さらに、本発明の他の特徴によれば、製薬上許容し得る担体、賦形剤、希釈剤 または補助剤の一種または二種以上を組み合わされた式(I)の化合物の抗腫瘍 に有効な量を包含することを特徴とする医薬組成物が提供される。 本願において、他に明確な定めのない限り、または文脈内において、次の定義 を適用する。記号「C」の後の下に記載した数字は特別な基が含有し得る炭素原 子の数を定義している。例えば、「C1-6アルキル」は1〜6個の炭素原子を有 する直鎖または有枝鎖飽和炭素鎖を意味し;例にはメチル、エチル、n−プロピ ル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、t−ブチル、n −ペンチル、sec−ペンチル、イソペンチルおよびn−ヘキシルが包含される 。文脈に基づいて、「C1-6アルキル」は二個の基に架橋しているC1-6アルキレ ンにも引用され;例にはプロパン−1,3−ジイル、ブタン−1,4−ジイル、 2−メチルーブタン−1,4−ジイル等が包含される。「C2-6アルキレン」は 少なくとも一個の炭素−炭素二重結合を有し、かつ2〜6個の炭素原子を有する 直鎖または有枝鎖炭素鎖を意味し;例にはエテニル、プロペニル、イソプロペニ ル、ブテニル、イソブテニル、ペンテニルおよびヘキセニルが包含される。文脈 を基にして、「C2-6アルケニル」は二個の基に架橋しているC2-6アルケンジイ ルにも引用され;例にはエチレン−1,2−ジイル(ビニレン)、2−メチル− 2−ブテン−1,4−ジイル、2−ヘキセン−1,6−ジイル等が包含される。 「C2-6アルキニル」は少なくとも一個の炭素−炭素二重結合を有し、かつ2〜 6個の炭素原子を有する直鎖または有枝鎖炭素鎖を意味し;例にはエチニル、プ ロピニル、ブチルおよびヘキシニルが包含される。 「アリール」は6〜10個の炭素原子を有する芳香族炭化水素を意味し;例に はフェニルおよびナフチルが包含される。「置換アリール」は、C1-6アルカノ イルオキシ、ヒドロキシ、ハロゲン、C1-6アルキル、トリフルオロメチル、C1 -6 アルコキシ、アリール、C2-6アルケニル、C1-6アルカノイル、ニトロ、アミ ノ、シアノ、アジド、C1-6アルキルアミノ、ジ−C1-6アルキルアミノ、および アミドから選択される基1〜5個(好ましくは、1〜3個)で独立して置換され ているアリールを意味する。「ハロゲン」はフッ素、塩素、臭素およびヨウ素を 意味する。 「ヘテロアリール」は酸素、硫黄および窒素から選択される少なくとも1個で 、4個までの非炭素原子を含有する5−または6員環の芳香族環を意味する。ヘ テロアリールの例には、チエニル、フリル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリ ル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、トリアゾ リル、チアジアゾリル、オキサジアゾリル、テトラゾリル、チアトリアゾリル、 オキサトリアゾリル、ピリジル、ピリミジル、ピラジニル、ピリダジニル、トリ アジニル、テトラジニル、および類似の環が包含される。 「ヒドロキシ保護基」には、限定されるものではないが、エーテル例えばメチ ル、t−ブチル、ベンジル、p−メトキシベンジル、p−ニトロベンジル、アリ ル、トリチル、メトキシメチル、メトキシエトキシメチル、エトキシエチル、テ トラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、ジアルキルシリルエーテル例 えばジメチルシリルエーテルおよびトリアルキシシリル例えばトリメチルシリル エーテル、トリエチルシリルエーテルおよびt−ブチルジメチルシリル;エステ ル例えばベンゾイル、アセチル、フェニルアセチル、ホルミル、モノ−、ジ−お よびトリハロアセチル例えばクロロアセチル、ジクロロアセチル、トリクロロア セチル、トリフルオロアセチル;およびカーボネート例えばメチル、エチル、2 ,2,2−トリクロロエチル、アリル、ベンジルおよびp−ニトロフェニルが包 含される。ヒドロキシ保護基のそれ以上の例は、標準的な参考書例えばGree neおよびWuts,Protective Groups in Organ ic Synthesis、第2版、1991年、John Wiley & Sons,and McOmie;およびProtective Groups in Organic Chemistry、1975年、Plenum P ress.にみられる。 「Ph」はフェニルを意味し;「ipr」はイソプロピルを意味し;「DAS T」はジエチルアミノ硫黄トリフルオライドを意味する。 本文に記載の置換アルキル、アルケニル、アルキニル、アリールおよびヘテロ アリール基および部分の置換分はアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール 、ヘテロアリールであってよく、そして(または)窒素、酸素、硫黄、ハロゲン を含有していてもよく、そして例えば低級アルコキシ例えばメトキシ、エトキシ 、ブトキシ、ハロゲン例えばクロロまたはフルオロ、ニトロ、アミノおよびケト を包含している。 用語「タクサン」(taxane)または「タクサンコア」(taxanec ore)は次の構造骨格を有する部分を言う: 式(I)のR7およびR19から構成され得るシクロプロパン基はあるいはまた Tetrahedron Letters、1994、35巻、43号、789 3−7896のような「7β、8β−メタノ」基または1993年10月19日 付与の米国特許第5,254,580号のような「シクロプロパン」基と称して もよい。 好ましい態様は構造式(II)を有する化合物またはその製薬上許容し得る塩で あり、次の基を有している: RA=−水素、RC=−水素、R9=R9'=オキソ(ケトン)、L=酸素、R10 ’=−H、R14=−H、R7=R7'=−H。 Rは2−フラニル(2−フリル)、2−チエニル、3−フラニル(3−フリル) 、3−チエニル、フェニル、ナフチル、4−ヒドロキシフェニル、4−メトキシ フェニル、4−フルオロフェニル、4−トリフルオロメチルフェニル、2−プロ ピニル、ベンジル、フェネチル、フェニルエテニル、3,4−ジメトキシフェニ ル、 2−(2−フラニル)エテニル、2−メチルプロピル、C3-6シクロアルキル、 シクロヘキシルメチル、シクロヘキシルエチル等を包含する。 Rはまたn−プロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソプロピル、2−メチ ル−プロピル、イソブチルを包含するC3-6アルキル、1−(1−プロペニル) 、1−(2−プロペニル)、2−プロペニル、2−(1−ブテニル)、1−(2 −ブテニル)、1−(3−ブテニル)、2−(1−ブテニル)、2−(2−ブテ ニル)、2−(3−ブテニル)、および1−(2−メチル−1−プロペニル)( イソブテニル)、t−ブチルを包含するC3-6アルケニルまたは−Z1−R3を包 含し;Z1は直接結合であり、R3はフェニルを包含するアリール、p−フルオロ フェニルおよびp−メチルフェニルを包含する置換アリール、シクロプロピル、 シクロブチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルを包含するC3-6シクロア ルキル、C3-6シクロアルケニル、ヘテロ原子1または2個を含有する環状3− 7員環、または例えば2−フリル、3−フリル、2−チエニルまたは3−チエニ ルのようなヘテロアリールである。 RBは−NHC(O)Ph(または置換フェニル)、−NHC(O)O(C1-6ア ルキル)、最も好ましくは−NHC(O)OtBu、−NHC(O)OnBu、 −NHC(O)OiPr、−NHC(O)OCH2Ph、NHC(O)−複素環 (−NHC(O)−2−フリル、−NHC(O)NHR、−NHC(O)N(R )2を包含する)を包含する。 RDはヒドロキシ、OP(O)(OH)2、OCH2OP(O)(OH)2、−OC H2OCH2OP(O)(OH)2、−(OCH2mOC=OCH2NHRx、−( OCH2mOC(=O)CH2NR’6R’7(ここでmは0−3てある)、−O C(O)CH3、−OC(O)OCH2C(Cl)3、−OCOCH2CH2NH3 + HCOO-、NHC(O)フェニル、−NHC(O)OC(CH33、−OCO CH2CH2COOH、−OCO(CH23COOH、−OC(O)−Z−C(O )−R’、−OC(O)(CH2nNRFG(ここでnは0−3である)、また は−OC(O)CH2CH2C(O)OCH2CH2OHを包含し; R2は−フェニルまたは置換フェニル(好ましくは一または二置換)を包含し; R4は最も好ましくはメチルを包含するが、C1-4アルキル、C3-5シクロアルキ ル、−O−C1-4アルキル、−CH2OCH3、CHOCH2(オキシラン)、また は−S−C1-4アルキルであってもよく; R6およびR6'は独立して水素、ヒドロキシ、−O−C1-6アルキル、−OC(O )Rx、−OC(O)ORx、−OC(O)NHRx、−OC(O)NR2、−OC H2OR、最も好ましくは−OCH2OCH3、−OCH2OCH2OCH3、−OC H2OCH2OCH2CH3、−OCH2OCH2CH2OCH3、または−OCH2O CH2CH2OH、−OC(Rx2OR、−OCHRxOR、−OCH2SR最も好 ましくは−OCH2SCH3または−OCH2OCH2SCH3、−OC(Rx2S R、−OCHRxSR、OP(O)(OH)2、OCH2OP(O)(OH)2−O CH2OCH2OP(O)(OH)2、−(OCH2nOC=OCH2NHRx、− (OCH2nOC(=O)CH2NR’6R’7、(ここでnは0−3である)、 −C1-6アルキル、−CH2OR、最も好ましくは−CH2OCH3、−CH2OC H2OCH3、−CH2OCH2OCH2CH3、−CH2OCH2CH2OCH3または −CH2OCH2CH2OH、または−CH2SR最も好ましくは−CH2SCH3、 −CH2OCH2SCH3、但し、R6およびR6'は共に水素ではないか、またはR6 およびR6'は一緒になってオキソ基を形成するか、またはR6およびR6'は一緒 になって式C=N−Rまたは−C=N−ORの炭素−窒素二重結合を形成し; R10は水素、ヒドロキシ、−OC(O)Rx、−OC(O)ORx、−O−C1-6 アルキル、−OCH2OCH3、−OCH2OCH2OCH3、−OCH2OCH2O CH2CH3、−OCH2OCH2CH2OCH3、−OCH2OCH2CH2OH、− OCH2SCH3、−OCH2OCH2SCH3、−OC(O)NR89、C1-6アル キル、−(CH23C(O)Rx、−(CH23C(O)ORx、または−(CH23CN;最も好ましくはR10は水素、ヒドロキシ、または−OC(O)CH3 であり;そして R19は−CH3であるか、またはR19およびR7は一緒になってシクロプロパン環 を形成していてもよく、但しこれらの置換分がシクロプロパン環であるときはR7 'は水素である。 別の好ましい態様は、式(III)を有する化合物またはその製薬上許容し得る 塩であり、次の基を有する: RA=−水素、RC=−水素、R2=−フェニル、R4=メチル、R7=R7'=− H、R9=R9'=オキソ(ケトン)、L=酸素、R10’=−H、R14=−H、R1 9 =−CH3。 この記述は本発明の特定の実験操作を記載するのに用いられるが、本発明に包 含されるその他の化合物は本文に詳述する操作に従わないことを意味するもので はない。構造(I)での若干の変化し得るものを除いて構造(I)=(II)=( III)は上述の如く構造(III)の製造に充当される。構造は、上述の置換分は実 施例を明瞭にするために充当されている一般構造(I)の誘導体であることが企 図されている。簡略化された式(III)に包含されない構造(I)のその他の一 般的化合物を合成するための簡明な方法は本文に記載され、また当該分野で周知 である。 Rは2−フラニル(2−フリル)、2−チエニル、3−フラニル(3−フリル) 、3−チエニル、フェニル、ナフチル、4−ヒドロキシフェニル、4−メトキシ フェニル、4−フルオロフェニル、4−トリフルオロメチルフェニル、2−プロ ピニル、ベンジル、フェネチル、フェニルエテニル、3,4−ジメトキシフェニ ル、2−(2−フラニル)エテニル、2−メチルプロピル、C3-6シクロアルキ ル、シクロヘキシルメチル、シクロヘキシルエチル等を包含する。 Rはまたn−プロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソプロピル、2−メチ ル−プロピル、イソブチルを包含するC3-6アルキル、1−(1−プロペニル) 、1−(2−プロペニル)、2−プロペニル、2−(1−ブテニル)、1−(2 −ブテニル)、1−(3−ブテニル)、2−(1−ブテニル)、2−(2−ブテ ニル)、2−(3−ブテニル)、および1−(2−メチル−1−プロペニル)( イソブテニル)、t−ブチルを包含するC3-6アルケニルまたは−Z1−R3を包 含し;Z1は直接結合であり、R3はフェニルを包含するアリール、p−フルオロ フェニルおよびp−メチルフェニルを包含する置換アリール、シクロプロピル、 シクロブチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルを包含するC3-6シクロア ルキル、C3-6シクロアルケニル、ヘテロ原子1または2個を含有する環状3− 7員環、または例えば2−フリル、3−フリル、2−チエニルまたは3−チエニ ルのようなヘテロアリールである。 RBは−NHC(O)Ph(または置換フェニル)、−NHC(O)O(C1-6ア ルキル)、最も好ましくは−NHC(O)OtBu、−NHC(O)OnBu、 −NHC(O)OiPr、−NHC(O)OCH2Ph、NHC(O)−複素環 (−NHC(O)−2−フリル、−NHC(O)NHR、−NHC(O)N(R )2を包含する)を包含する。 RDはヒドロキシ、OP(O)(OH)2、OCH2OP(O)(OH)2、−OC H2OCH2OP(O)(OH)2、−(OCH2mOC=OCH2NHRx、−( OCH2mOC(=O)CH2NR’6R’7、(ここでmは0−3である)、− OC(O)CH3、−OC(O)OCH2C(Cl)3、−OCOCH2CH2NH3 + HCOO-、NHC(O)フェニル、−NHC(O)OC(CH33、−OCO CH2CH2COOH、−OCO(CH23COOH、−OC(O)−Z−C(O )−R’、−OC(O)(CH2nNRFG、(ここでnは0−3である)、ま たは−OC(O)CH2CH2C(O)OCH2CH2OHを包含し; R6およびR6'は独立して水素、ヒドロキシ、−O−C1-6アルキル、−OC(O )Rx、−OC(O)ORx、−OC(O)NHRx、−OC(O)NR2、−OC H2OR、最も好ましくは−OCH2OCH3、−OCH2OCH2OCH3、−OC H2OCH2OCH2CH3、−OCH2OCH2CH2OCH3、 または−OCH2OCH2CH2OH、−OC(Rx2OR、−OCHRxOR、− OCH2SR最も好ましくは−OCH2SCH3または−OCH2OCH2SCH3、 −OC(Rx2SR、−OCHRxSR、OP(O)(OH)2、OCH2OP( O)(OH)2、−OCH2OCH2OP(O)(OH)2、−(OCH2nOC= OCH2NHRx、−(OCH2nOC(=O)CH2NR’6R’7、(ここでn は0−3である)、−C1-6アルキル、−CH2OR、最も好ましくは−CH2O CH3、−CH2OCH2OCH3、−CH2OCH2OCH2CH3、−CH2OCH2 CH2OCH3または−CH2OCH2CH2OH、または−CH2SR最も好ましく は−CH2SCH3、−CH2OCH2SCH3、但し、R6およびR6'は共に水素で はないか、またはR6およびR6'は一緒になってオキソ基を形成するか、または R6およびR6'は一緒になって式C=N−Rまたは−C=N−ORの炭素一窒素 二重結合を形成し;そして R10は水素、ヒドロキシ、−OC(O)Rx、−OC(O)ORx、−O−C1-6 アルキル、−OCH2OCH3、−OCH2OCH2OCH3、−OCH2OCH2O CH2CH3、−OCH2OCH2CH2OCH3、−OCH2OCH2CH2OH、− OCH2SCH3、−OCH2OCH2SCH3または−OC(O)NR’6R’7で ある。 最も好ましくは、R10は水素、ヒドロキシまたは−OC(O)CH3である。ま たは−Z1−R3を包含し;Z1は直接結合であり、R3はフェニルを包含するアリ ール、p−フルオロフェニルおよびp−メチルフェニルを包含する置換アリール 、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルを包含 するC3-6シクロアルキル、C3-6シクロアルケニル、ヘテロ原子1または2個を 含有する環状3−7員環、または例えば2−フリル、3−フリル、2−チエニル または3−チエニルのようなヘテロアリールである。 RBは−NHC(O)Ph(または置換フェニル)、−NHC(O)O(C1-6ア ルキル)、最も好ましくは−NHC(O)OtBu、−NHC(O)OnBu、 −NHC(O)OiPr、−NHC(O)OCH2Ph、NHC(O)−複素環 (−NHC(O)−2−フリル、−NHC(O)NHR、−NHC(O)N( R)2を包含する)を包含する。 RDはヒドロキシ、OP(O)(OH)2、OCH2OP(O)(OH)2、−OC H2OCH2OP(O)(OH)2、−(OCH2mOC=OCH2NHRx、−( OCH2mOC(=O)CH2NR’6R’7、(ここでmは0−3である)、− OC(O)CH3、−OC(O)OCH2C(Cl)3、−OCOCH2CH2NH3 + HCOO-、NHC(O)フェニル、−NHC(O)OC(CH33、−OCO CH2CH2COOH、−OCO(CH23COOH、−OC(O)−Z−C(O )−R’、−OC(O)(CH2nNRFG、(ここでnは0−3である)、ま たは−OC(O)CH2CH2C(O)OCH2CH2OHを包含し; R2は−フェニルまたは置換フェニル(好ましくは一または二置換)を包含し; R4は最も好ましくはメチルを包含するが、C1-4アルキル、C3-5シクロアルキ ル、−O−C1-4アルキル、−CH2OCH3、CHOCH2(オキシラン)、また は−S−C1-4アルキルであってもよく; R6およびR6'は独立して水素、ヒドロキシ、−O−C1-6アルキル、−OC(O )Rx、−OC(O)ORx、−OC(O)NHRx、−OC(O)NR2、−OC H2OR、最も好ましくは−OCH2OCH3、−OCH2OCH2OCH3、−OC H2OCH2OCH2CH3、−OCH2OCH2CH2OCH3、または−OCH2O CH2CH2OH、−OC(Rx2OR、−OCHRxOR、−OCH2SR最も好 ましくは−OCH2SCH3または−OCH2OCH2SCH3、−OC(Rx2S R、−OCHRxSR、OP(O)(OH)2、OCH2OP(O)(OH)2、− OCH2OCH2OP(O)(OH)2、−(OCH2nOC=OCH2NHRx、 −(OCH2nOC(=O)CH2NR’6R’7、(ここでnは0−3である) 、−C1-6アルキル、−CH2OR、最も好ましくは−CH2OCH3、−CH2O CH2OCH3、−CH2OCH2OCH2CH3、−CH2OCH2CH2OCH3また は−CH2OCH2CH2OH、または−CH2SR最も好ましくは−CH2SCH3 、−CH2OCH2SCH3である、但し、R6およびR6'は共に水素ではく、また R6およびR6'は一緒になってオキソ基を形成していてもよく、またR6およびR6 'は 一緒になって式C=N−Rまたは−C=N−ORの炭素−窒素二重結合を形成し ていてもよい; R10は水素、ヒドロキシ、−OC(O)Rx、−OC(O)ORx、O−C1-6ア ルキル、−OCH2OCH3、−OCH2OCH2OCH3、−OCH2OCH2OC H2CH3、−OCH2OCH2CH2OCH3、−OCH2OCH2CH2OH、−O CH2SCH3、−OCH2OCH2SCH3、−OC(O)NR89、C1-6アルキ ル、−(CH23C(O)Rx、−(CH23C(O)ORx、または−(CH2 3CN;最も好ましくはR10は水素、ヒドロキシ、または−OC(O)CH3で あり;そして R19は−CH3であるか、またはR19およびR7は一緒になってシクロプロパン環 を形成していてもよく、但しこれらの置換分がシクロプロパン環であるときはR7 'は水素である。 別の好ましい態様は、式(III)を有する化合物またはその製薬上許容し得る 塩であり、次の基を有する: RA=−水素、RC=−水素、R2=−フェニル、R4=メチル、R7=R7'=− H、R9=R9'=オキソ(ケトン)、L=酸素、R10’=−H、R14=−H、R1 9 =−CH3。 この記述は本発明の特定の実験操作を記載するのに用いられるが、本発明に包 含されるその他の化合物は本文に詳述する操作に従わないことを意味するもので はない。構造(I)での若干の変化し得るものを除いて構造(I)=(II)=( III)は上述の如く構造(III)の製造に充当される。構造は、上述の置換分は実 施例を明瞭にするために充当されている一般構造(I)の誘導体であることが企 図されている。簡略化された式(III)に包含されない構造(I)のその他の一 般的化合物を合成するための簡明な方法は本文に記載され、また当該分野で周知 である。 Rは2−フラニル(2−フリル)、2−チエニル、3−フラニル(3−フリル) 、3−チエニル、フェニル、ナフチル、4−ヒドロキシフェニル、4−メトキシ フェニル、4−フルオロフェニル、4−トリフルオロメチルフェニル、2−プロ ピニル、ベンジル、フェネチル、フェニルエテニル、3,4−ジメトキシフェニ ル、2−(2−フラニル)エテニル、2−メチルプロピル、C3-6シクロアルキ ル、シクロヘキシルメチル、シクロヘキシルエチル等を包含する。 Rはまたn−プロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソプロピル、2−メチ ループロピル、イソブチルを包含するC3-6アルキル、1−(1−プロペニル) 、1−(2−プロペニル)、2−プロペニル、2−(1−ブテニル)、1−(2 −ブテニル)、1−(3−ブテニル)、2−(1−ブテニル)、2−(2−ブテ ニル)、2−(3−ブテニル)、および1−(2−メチル−1−プロペニル)( イソブテニル)、t−ブチルを包含するC3-6アルケニルまたは−Z1−R3を包 含し;Z1は直接結合であり、R3はフェニルを包含するアリール、p−フルオロ フェニルおよびp−メチルフェニルを包含する置換アリール、シクロプロピル、 シクロブチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルを包含するC3-6シクロア ルキル、C3-6シクロアルケニル、ヘテロ原子1または2個を含有する環状3− 7員環、または例えば2−フリル、3−フリル、2−チエニルまたは3−チエニ ルのようなヘテロアリールである。 RBは−NHC(O)Ph(または置換フェニル)、−NHC(O)O(C1-6 アルキル)、最も好ましくは−NHC(O)OtBu、−NHC(O)OnBu 、−NHC(O)OiPr、−NHC(O)OCH2Ph、NHC(O)−複素 環(−NHC(O)−2−フリル、−NHC(O)NHR、−NHC(O)N( R)2を包含する)を包含する。 RDはヒドロキシ、OP(O)(OH)2、OCH2OP(O)(OH)2、−OC H2OCH2OP(O)(OH)2、−(OCH2mOC=OCH2NHRx、−( OCH2mOC(=O)CH2NR’6R’7、(ここでmは0−3である)、− OC(O)CH3、−OC(O)OCH2C(Cl)3、−OCOCH2CH2NH3 + HCOO-、NHC(O)フェニル、−NHC(O)OC(CH33、−OCO CH2CH2COOH、−OCO(CH23COOH、−OC(O)−Z−C(O )−R’、−OC(O)(CH2nNRFG、(ここでnは0−3である)、ま たは−OC(O)CH2CH2C(O)OCH2CH2OHを包含し; R6およびR6'は独立して水素、ヒドロキシ、−O−C1-6アルキル、−OC(O )Rx、−OC(O)ORx、−OC(O)NHRx、−OC(O)NR2、−OC H2OR、最も好ましくは−OCH2OCH3、−OCH2OCH2OCH3、−OC H2OCH2OCH2CH3、−OCH2OCH2CH2OCH3、または−OCH2O CH2CH2OH、−OC(Rx2OR、−OCHRxOR、−OCH2SR最も好 ましくは−OCH2SCH3または−OCH2OCH2SCH3、−OC(Rx3S R、−OCHRxSR、OP(O)(OH)2、OCH2OP(O)(OH)2、− OCH2OCH2OP(O)(OH)2、−(OCH2nOC=OCH2NHRx、 −(OCH2)nOC(=O)CH2NR’6R’7、(ここでnは0−3である) 、−C1-6アルキル、−CH2OR、最も好ましくは−CH2OCH3、−CH2O CH2OCH3、−CH2OCH2OCH2CH3、−CH2OCH2CH2OCH3また は−CH2OCH2CH2OH、または−CH2SR最も好ましくは−CH2SCH3 、−CH2OCH2SCH3、但し、R6およびR6'は共に水素ではないか、または R6およびR6'は一緒になってオキソ基を形成するか、またはR6およびR6'は一 緒になって式C=N−Rまたは−C=N−ORの炭素−窒素二重結合を形成し; そし て R10は水素、ヒドロキシ、−OC(O)Rx、−OC(O)ORx、−O−C1-6 アルキル、−OCH2OCH3、−OCH2OCH2OCH3、−OCH2OCH2O CH2CH3、−OCH2OCH2CH2OCH3、−OCH2OCH2CH2OH、− OCH2SCH3、−OCH2OCH2SCH3または−OC(O)NR’6R’7で ある。 最も好ましくは、R10は水素、ヒドロキシまたは−OC(O)CH3である。 一般式(I)、(II)および(III)を有する新規生成物は異常な細胞増殖に ついて顕著な阻害効果を奏し、そして異常な細胞増殖に関連する病的状態を有す る患者の治療を可能とする治療特性を有している。病的状態には、限定的ではな く、筋肉、骨および(または)結合組織;皮膚、脳、肺および性器;リンパおよ び腎系;乳房細胞および(または)血液細胞;肝臓、消化系および膵臓;および 甲状腺および(または)副腎を包含する種々の組織および(または)器官での悪 性または非悪性細胞での異常細胞増殖が包含される。これらの病的状態には、乾 癬;固形がん;卵巣、胸部、脳、前立腺、結腸、胃、腎臓および睾丸のがん、カ ポジ肉腫;肝管がん;繊毛がん;神経芽腫;ヴィルムス腫;ホジキン病;メラノ ーマ;多発性骨髄腫;慢性白血病;および急性または慢性顆粒球リンパ腫が包含 される。本発明による新規な生成物は非ホジキンリンパ腫、多発性骨髄腫、メラ ノーマおよび卵巣、尿路系、食道、肺および乳房がんの治療に特に有用である。 本発明の生成物は発症または再発を予防または遅延させるか、またはこれらの病 的状態を治療するのに使用することができる。さらに、式(I)の化合物は腎多 のう胞病(PKD)および関節リウマチの治療および(または)予防にも有用て ある。 本発明の化合物は通常の有機化学レパートリからの技術により製造することが できる。式(I)の範囲内の化合物を製造し得る方法を説明している反応式I〜 XIIは例示のためにのみ掲げるものであり、いずれの他の方法により化合物を製 造する方法を限定しているものと解すべきではない。 以下の操作では、C−6に置換分を含有し、C−7で脱酸素化され、そして意 外にも予期されない制がん作用を有するタクサン類似体の製造に利用し得る方法 を説明する。これらは、パクリタクセルの6−α−ヒドロキシ類似体(C−7で ヒドロキシ基を有する)がパクリタクセルの既知のヒトの代謝物であり、親化合 物よりも細胞毒性が一層低いことが見い出され、それ故有効性がより一層低い可 能性がある事実に照らしたものである。J.W.Harris等、J.Med. Chem.,1994,37,706−709;A.Rahman等、Canc er Research 1994,54,5543−5546;G.Kuma r等、Cancer.Chemother.Pharmacol.1995,3 6,129−135。 β−配位でC−6にアルコールを有するタクサン類似体の合成および意外に増 強された特性はこれまでは開示されていなかった。 本発明の化合物(I)は7−デオキシ−6−酸素化または6−置換タクサン類 似体である。企図されている類似体はいずれも先に報告した6α,7α−ジオー ル中間体(4)(反応式I)または適宜置換された類似体から製造することがで きる。このジオール中間体の製造は反応式Iに示す。 反応式Iに示されているように、出発物質はC−7の最も反応性のヒドロキシ 基の脱離を適当に保護したタクサン類似体である。反応式Iの化合物(1)は側 鎖の2’ヒドロキシ基で保護されている。実際に記載されている化合物(1)の 二種の例は2’−位でシリル保護基を用いているが、その他の保護基も使用し得 る。中間体(1)の製造は現在当該分野で周知である。ジオール(4)の合成は 現在当該分野で周知の前駆物質6,7−オレフィン類似体(3)を使用する。化 合物(3)は米国特許第5,380,751号に記載の如く試薬例えばDAST を用いる処理によって中間体(1)から直接製造することができる。反応式Iに 記載のオレフィン(3)の合成は工程Aに示す如く製造する7−トリフルオロメ タンスルホネート(トリフレート)中間体(2)を経由して進行する。トリフレ ートの除去(工程B)により、所望のオレフィン(3)が得られる。7−Oトリ フレートの製造およびそのシクロプロパンおよびオレフィンへの変換はJohn son,R.A.等、Taxol chemistry.7−O−trifla tes as precursors to olefins and cyc lopropanes.Tetrahedron Letters,1994, 35(4):p.7893−7896および同じ筆者等のWO4/29288に 開示されている。 次に、オレフィン(3)を、例えばN−メチルモルホリン−N−オキシド(N MO)のような助酸化剤の存在下に化学量論量または触媒として使用される四酸 化オスミウムによりヒドロキシ化する(工程C)。その若干の製造方法を包含す るこのようなジオール中間体についての特許出願が公開されている:Roth等 6,7 EP0600517A1。保護されたタクサンジオール中間体もLia ng等により文献、Tetrahedron Letters 1995,36 (17)2901−2904および同誌、1995,36(43)7795−7 798に記載されている。オスミウム試薬は、この文献にタクサンコアが説明さ れているように下方またはαである二重結合の表面から反応するのみである。そ れ故、この反応では一種の立体異性体のみが提供される。 当初の7−デオキシ−置換タクンへの好適なアプローチは反応式IIに示されて いる。このアプローチの利点は出発6,7−ジオール(4)の選択的保護の必要 が避けられることである。アミン塩基および場合によっては不活性溶媒の標準的 な条件下にチオカルボニルジイミダゾール(あるいはまたチオホスゲンを使用す ることもできる)との反応により新規な環状チオカーボネート(5)が形成され る(工程D)。その他の標準的な有機化学の基礎技術も使用し得る。最も好まし くはトリアルキルゲルマン例えばトリ−n−ブチルゲルマンによるチオカーボネ ート(5)の還元(工程E)により、もし形式されたとしてもほとんど競合しな いC−6デオキシ体の形成を伴ってC−7デオキシ化合物(6)が得られる。あ るいはまた、トリアルキルスズ水素化物をゲルマニウム試薬の代りに使用するこ とができる。スズ水素化物の使用でもC−10に競合脱酸素化を生じ、これによ り分離しなければならない混合物を生成する。スズ試薬はC7および10デオキ シ−6−置換類似体を、所望の標的であるときは、生成するための選択の方法で ある。必要としない副反応を抑制するためのトリアルキルゲルマンの使用は先例 がない。この試薬はその他の反応で物理化学者によって研究されている。J.W .Wilf等、J.Am.Chem.Soc.,1988,110,281−2 87。工程Eの生成物は側鎖で保護されている7−デオキシ−6α−ヒドロキシ 中 間体(6)である。反応式いいされているように、現在まで当該分野で周知であ る標準的な方法による側鎖の脱保護(工程F)により化合物(III)(RD=−O H、R6=−H、R6'=−OH)が得られ、この化合物は有用な抗腫瘍特性を有 し、そして本願で特許請求されている化合物である。上記の反応は実施例1で説 明する。 これらの同一の化合物を合成するための代替的な合成ルートは反応式IIIに示 す。C−7を脱酸素するためのこの方法は通常のシリル、エステルまたはカーボ ネート保護基を用いてGreene等に記載の如くジオール(4)のC−6ヒド ロキシ基(下方またはαにある)の選択的保護を包含する。最も好ましい保護基 はトリアルキルシリルエステル、アセテート、フェノキシアセテート、トリクロ ロエチルクロロホルメートまたはベンゾエートである。選択的に保護された化合 物の例は文献、X.Liang,D.G.Kingston,Tetrahed ron Letters,1995,36,2901−2904にみられる。こ の特許での工程Gの例では、化合物(7)を提供するためのトリアルキルシリル 保護基の使用が記載されている。標準的な条件下でのC−7でのメチルキサンテ ートの形成により化合物(8)が提供される。反応に十分な上昇した温度(通常 70°〜110℃)で不活性溶媒中化合物(8)とトリアルキルまたはアリール スタネート例えばトリ−n−ブチルスズ水素化物との反応により、化合物(9) と(10)との混合物が得られる。場合によっては、反応を例えばAIBNのよ うなラジカル開始剤の存在下に実施する。生成物の比はある程度は反応条件に左 右される。その理由は、過剰のスズ試薬および高い方の反応温度はC−10脱酸 素化反応、ひいては化合物(10)の形成に有利に働くからである。トリ−n− ブチルゲルマンの使用はC−10脱酸素反応を抑制することになる。化合物(9 )および(10)は脱保護(工程J)後に水性酸またはフッ化物源を用いてクロ マトグラフィーにより分離することができる。上述した反応を例1で説明する。 C−7およびC−10両方でのタクサンの脱酸素化は同じような方法論を用い て以前に報告されている。C−7脱酸素化タクサンの製造およびそれらの活性の 合成方法論は次の文献に記載されている:Chen,S.−H.およびV.Fa rina,Paclitaxel structure−activity r elationships and core skeletal rearr angements.ACS Symp.Ser.,1995.583(Tax ane Anticancer Agents):p.247−61;Chen ,S.−H.,等,A Facile Synthesis of 7,10− Dideoxy Taxol and 7−Epi−10−Deoxy Tax ol.Tetrahedron Letters,1993.34(43):p .6845−6848;Chen,S.−H.,等,Synthesis of 7−Deoxy− and 7,10−Dideoxytaxol via Radical Intermediates.J.Org.Chem.,19 93.58:p.5028−5029;Chen,S.H.,等,Taxol( R)Structure−Activity−Re1ationships−S ynthesis And Biological Evaluation O f Taxol Analogs Modified At C−7.Bioo rganic & Medicinal Chemistry Letters ,1994.4:p.2223−2228;Kingston,D.G.I., A.G.Chaudhary,およびJ.M.Rimoldi,Modifie d Taxols.10.Preparation of 7−Deoxyta xol,a Highly Bioactive Taxol Derivat ive,and Interconversion of Taxol and 7−epi−Taxol.J.Org.Chem.,1993.58(15) :p.3798−3799.Chaudhary,A.G.,Kingston ,D.G.I.,Synthesis of 10−deacetoxy ta xol and 10−deoxytaxotere,Tetrahedron Letters,1993,34(31),4921−4924。 これらの化合物はいずれもがC−6で水素置換分を有している。 特許文献では、1995年12月26日に付与されたU.S.5,48,85 4、Upjohn(WO94/13655)、およびHolton等(WO94 /1750、1994年8月4日公開)にはC−7脱酸素化された化合物が開示 されている。特許出願WO94/17050において、Holtonはヒドロキ シおよびアルコキシを包含するタクサンC−6位(および分子全体の数多くの他 の位置)の多くの置換分をクレームしているが、これらの化合物を製造するため の可能な方法論を有してはいない。その他のC−7デオキシ特許出願は双方共に タクサンC−6位に水素のみが開示されている。 反応式IVに示すように、C−6アルコール(6)は当該分野で通常の標準的な 酸化剤を用いてケトン(11)に酸化することができる。好ましい試薬はAld richimica Acta 21(1).16(1988)および同誌、2 2(2),53(1989)およびJ.Chem.Soc.,Chem.Com mun.,1625(1987)にLeyが記載しているようにTPAP(テト ラプロピルアンモニウムペルルテネート)である。次に、このケトンを様々な標 準的条件下で脱シリル化して化合物(III)(RD=−OH、R6=R6'=オキソ (=O))を得る。上述した反応を実施例2、8、10、11で説明する。 エステル(またはさらに立体障害C−9ケトン)の存在下に選択的ケトン還元 が生じる条件下エタノール中で標準的な還元剤例えばホウ水素化ナトリウムによ るケトン(11)の還元により、保護された6β−ヒドロキシ−7−デオキシパ クリタクセル(12)が生成する(反応式V)。水素化物送達は底部から、立体 障害のより少ないα表面から生じる。化合物(12)の脱シリル化により、6β −ヒドロキシ化合物(III)(RD=−OH、R6=−OH、R6'=−H)が得ら れる。上述した反応を実施例3、9、10、11に説明する。 反応式VIに示すように、ケトン(11)に有機金属試薬の付加により、β−配 位(上方)にアルコールをC−6に有する第三アルコールが主として、または独 占的に提供される。これは底面からのさらに容易なアタックの結果である。例え ば、トリメチルアンモニウムの使用により化合物(13)(R6=−OH、R6' =−CH3)が得られ、この化合物はケトンに対するメチル付加の生成物である 。当該分野で周知のその他の有機金属試薬例えばアルミニウムリチウム試薬、グ リニャール試薬またはセリウムベースの試薬によっても、所望の生成物のいくつ かが得られる。脱シリル化により、化合物(III)(RD=−OH、R6=−OH 、R6'=−CH3)が得られる。上述した反応を実施例4に説明する。 実験の部の反応式VIIに示すように、ジオール(III)(RD=−OH、R6=− H、R6'=−OH)から標準的なタキソール方法(N.F.Magri,D.G .I.Kingston,C.Jitrangsri,T.Piccariel lo,J.Org.Chem.,1986,51,3239−3242)により 水素化ホウ素テトラブチルアンモニウムを用いてC−13側鎖の還元除去により 、α−ヒドロキシバカチンが得られ、このものは6−ヒドロキシ基で標準的な保 護基を用いて選択的に保護して(15)を得ることができる。実施例では、トリ アルキルシリルエーテルを保護基として使用しているが、その他のものも適して いる。保護されたバカチン(15)はここで当該分野で周知のいずれの方法を用 いてその他の側鎖とカップリングさせることができる。これらの実施例では、H oltonに付与された米国特許第5,229,526号および同第5,175 ,315号に記載されている標準的なカップリングを用いることによりラクタム を使用する。脱シリル化(または適当な脱保護条件)により、化合物(9)を製 造するための代替側鎖を有する類似体(III)(RD=−OH、R6=−H、R6' =−OH)が得られる。上述した反応を実施例5、6および7に説明する。 反応式VIIIに示すように、類似体(III)の6α−アルコール(RD=−OH、 R6=−H、R6'=−OH)の直接酸化次いで反応式Vで上述した還元により、 修飾側鎖を有する6β−ヒドロキシ類似体が得られる。あるいはまた、反応式IX に示すように、ビスシリル化合物(9)は例えばメタノールに懸濁した酸性Do wex樹脂を用いてC−6で選択的に脱保護して(工程W)中間体(6)を得て 、このものは反応式IVおよびVに記載の如く酸化し、還元することができる。こ れにより6β−ヒドロキシ置換分および修飾側鎖を有する化合物(III)(RD= −OH、R6=−OH、R6'=−H)が生成される。上述した反応を実施例10 および11に説明する。 反応式X、工程Xに示すように、アルコール(17)のリチウムアミド塩基( リチウムビストリメチルシリルアミド)による脱プロトン化次いでブロモメチル メチルエーテルによるO−アルキル化により6α−メトキシメチルエーテル類似 体(17)が得られる。この反応はC−6でのヒドロキシ誘導体の製造を例示す るものであり、通常のアルコール誘導体化技術をC−6アルコールで使用し得る ことを示している。本発明のその他の誘導体も同様な方法を用いて製造できる。 標準的な条件下で2’−ヒドロキシ保護基の脱保護により、6−メトキシメチル エーテル(III)(RD=−OH、R6=−OCH2OCH3、R6'=−OH)が得 られる。反応式XIに示すように、類似の反応順序を用いて6β−アルコールを誘 導体化することができ、この場合6β−メトキシメチルエーテル類似体(III) が生成される。上述した反応を実施例12および13に説明する。 ケトン(11)をヒドロキシアミンとの縮合(反応式XII、工程AB)により 、幾何異性体E−19およびZ−20として二種のオキシムが得られ、これらを クロマトグラフィーにより分離し、次に脱シリル化すると純粋な(III)(RD= −OH、R6=R6'=−(=N−OH(E))、および(III)(RD=−OH、 R6=R6'=−(=N−OH(Z))が得られる。O−アルキルまたは置換ヒド ロキシルアミンまたはヒドラジンもまた同様にケトン(11)と縮合させること ができる。 7,19シクロプロパン誘導体は当該分野で既知の条件を用いて製造すること ができる。反応II、工程Gに示すように、化合物(4)のC−6アルコールを選 択的に保護して化合物(7)とし、次いでDASTで処理すると、1993年1 0月19日付けで付与された米国特許第5,254,580号および1994年 6月8日付けで公開された欧州特許出願600,517A1に記載の如くシクロ プロパンが得られる。あるいはまた、化合物(7)をピリジン中メタンスルホニ ルクロリドまたはその他のスルホニル化試薬または触媒としてDMAPを伴うそ の他のアミン塩基で処理するとC−7αスルホネートが得られる。R.A.Jo hnsonがTetrahedron Letters、35巻、43号、78 93−7896頁(1994年)に記載しているように、シリカゲルでスルホネ ートを加熱するとC−7,19シクロプロパンが得られることが他の研究者によ って認められた。C−6ヒドロキシ基を脱保護するとC−6αアルコールが得ら れ、このものから上述の如くして誘導体を製造することができる。次に、このア ルコールを上述の如く酸化し、そして還元するとC−6βアルコールおよびその 誘導体が得られる。 反応式I反応式I(続き)反応式II反応式II(続き)反応式III反応式III(続き)反応式IV反応式V反応式VI反応式VII反応式VII(続き)反応式VIII反応式IX反応式X反応式XI反応式XII反応式I−XIIを用いる式IVの化合物の製造:表1に次の実施例1−16の各々を示す: 反応式I〜XIIに基く、次の表2に示す出発物質および中間体、1a−20aの 製造を実施例とその直前の項に記す。 反応式のいくつかではヒドロキシ保護基、好ましくはトリアルキルシリル基を 示している。このヒドロキシ保護基は炭酸塩でもエステル基−C(O)ORxま たは−C(O)Rxでもよい。これらの基をヒドロキシ保護基として用いたとき 、それらは除去されて遊離のヒドロキシ保護基を生ずるか又は最終生成物の1部 として残る。 タクサンのコアに広範な種々の基を導入する方法が多くの刊行物に開示されて いる。これらの既に確立している方法又はその自明の類似方法を用いて式VIIの 出発物質のタクサン又はそのヒドロキシ保護同族化合物を容易に製造できる。た とえばC4−アセトキシの他の官能基への変換はS.H.Chen等のJ.Or ganic Chemistry,59,6156−6158お8よび1994 年7月7日公開のPCT出願WO94/14787に、C2−ベンゾイルオキシ の他の基への変換はS.H.Chen等のBioorganic and Me dicinal Chemistry Letters,4巻,No.3,47 9−482(1994);K.C.Nicolaou等のJ.Am.Chem. Soc.,1995,117,2409および1994年9月28日公開のヨー ロッパ特許出願617,634A1に、C10−アセチルオキシの変性はK.V .RaO等のJ.Med.Chem.38,3411−3414(1995), J.Kant等のTetrahedron Letters,35巻,No.3 1,5543−5546(1994)および1994年3月15日発行の米国特 許5,294,637号に、C10および/またはC7非置換(デオキシ)誘導 体の製造は1994年4月6日公開のヨ一ロッパ特許出願590,267A2お よび1993年4月1日公開のPCT出願WO93/06093に、C−10エ ピヒドロキシまたはアセトキシ化合物の製造はPCT出願WO96/03394 に、C−10デオキシ−C−10アルキル同族化合物の製造はPCT出願WO9 5/33740に、7β,8β−メタノ、6α,7α−ジヒドロキシおよび6, 7−オレフィン性基の製造はR.A.JohnsonのThtrahedron Letters,35巻,No.43,7893−7896(1994)、1 993年10月19日発行の米国特許5,254,580および1994年6月 8日公開のヨーロッパ特許出願600,517A1に、C7/C6オキシランの 製造は X.LiangおよびD.G.I.KingstonのTetrahedron Letters,36巻,No.17,2901−2904(1995)に、 C7−エピ−フルオロの製造はG.Roth等のTetrahedron Le tters,36巻,1609−1612(1995)に、C7エステル及びカ ーボネートの製造は1993年12月21日発行の米国特許5,272,171 およびS.H.Chem等のTetrahedron,49巻、No.14,2 805−2828(1993)に、9αおよび9β−ヒドロキシタクサンの製造 はL.L.KleinのTetrahedron Letters,34巻,N o.13,2047−2050(1993)、1994年4月28日公開のPC T出願WO94/08984、1994年10月4日発行の米国特許5,352 ,806、1994年9月15日公開のPCT出願WO94/20485およひ G.I.Georg等のTetrahedron Letters,36巻,N o.11,1783−1786(1995)にそれぞれ開示されている。 〔実施例〕 本発明の化合物の製造を例証する実施例を示すがこれらは発明の範囲を制限す るものではない。本発明の化合物の製造はここに記載した方法に限られず変更し うる。この幾分異なる方法による同じ化合物の製造は当業者が適宜理解しうるも のである。 次の実験方法ではすべての温度は、断りのない限り摂氏(C)で示す。核磁気 共鳴(NMR)スペクトル特性は対象標準品としてテトラメチルシラン(TMS )に対するパートパーミリオン(ppm)で示した化学シフト(δ)による。プ ロトンNMRスペクトルデータでの種々のシフトについて報告した相対面積はそ の分子中の特定の官能タイプの水素原子の数に対応する。多重度に関するシフト の特性は広いシングレット(bsまたはbrs)、広いダブレット(bdまたは brd)、広いトリプレット(btまたはbrt)、広いクオーテット(bqま たはbrq)、シングレット(s)、マルチプレット(m)、ダブレット(d) 、クオーテット(q)、トリプレット(t)、ダブレットのダブレット(dd) 、トリプレットのダブレット(dt)およびクオーテットのダブレット(dq) として示す。NMRスペクトルをとる際に用いた溶媒はアセトン−d6(重 水素化したアセトン)、DMSO−d6(過重水素化したジメチルスルホキシド )、D2O(重水素化した水)、CDCl3(重水素化したクロロホルム)および 他の一般的な重水素化した溶媒である。赤外(IR)スペクトルの記載には官能 基同定値をもつ吸収波数(cm-1)だけを含む。 セライトはジョンソン−メンビルプロダクツコーポレーションのケイソウ土の 商標である。 ここで用いる略号は当該分野で広く用いられている略号である。それらのいく つかを示す:DAB(デアセチルバクカチンIII);MS(質量分光測定);H RMS(高解像度質量分光測定);Ac(アセチル);Ph(フェニル);v/ v(容積/容積);FAB(高速原子衝突);NOBA(m−ニトロベンジルア ルコール);min(分);hまたはhr(s)(時間);DCC(1,3−ジ シクロヘキシルカルボジイミド):BOC(t−ブトキシカルボニル);CBZ またはCbz(ベンジルオキシカルボニル);Bn(ベンジル);Bz(ベンゾ イル);Troc(2,2,2−トリクロロエチルオキシカルボニル);DMC (ジメチルシリル)、TBAF(テトラブチルアンモニウムフルオライド);D MAP(4−ジメチルアミノピリジン);TES(トリエチルシリル);DMS O(ジメチルスルホキシド);THF(テトラヒドロフラン);HMDS(ヘキ サメチルジシラザン);MeOTf(メチルトリフレート);NMD(モルフェ ナリン−N−オキシド);(DHQ)2PHAL(ヒドロキニン1,4−フタラ ジンジイルジエーテル);Tf=トリフレート=トリフルオロメタンスルホネー ト;LRMS(低解像度質量分光測定);ESI(電子スプレーイオン化)。 出発物質の製造(反応式I): 2’−O−(トリエチルシリル)−パクリタクセル〔1a〕 パクリタクセル(15g、17.57ミリモル)をピリジン60mLとジクロ ロメタン60mLの溶液にとかし、この混合物を0℃に冷却した。トリエチルシ リルクロリド(11.8mL、70.3ミリモル)と上記反応物を90分0℃で 攪拌した。反応物を酢酸エチルで稀釈し、水とブラインとで連続的に洗い、無水 硫酸マグネシウムを用いて乾燥し濾過し、真空下に濃縮した。流離液として2: 1のヘキサン/酢酸エチルを用いるシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィ ーで粗生成物を精製し表記化合物17.0g(99%)を得た。 2’−O−(t−ブチルジメチルシリル)−パクリタクセル〔1b〕 パクリタクセル(146.0mg、0.17ミリモル)を無水N,N−ジメチ ルホルムアミド(1mL)にとかした。この溶液にイミダゾール(116.1m g、1.7ミリモル)とt−ブチルジメチルシリルクロリド(128.8mg、 0.85ミリモル)を連続して加え、この混合物を60℃で1時間攪拌した。次 いで反応混合物を酢酸エチル(2mL)で稀釈し、さらに水で稀釈した。合体し た有機層を水およびブラインで順次洗い、硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発させて 粗生成物を得た。予備TLC(シリカゲル、7:3のヘキサン:酢酸エチル)を 用いて粗生成物を精製し、2’−O−(t−ブチルジメチルシリル)−パクリタ クセル(157mg、収率95%)を得た。 2’−O−(トリエチルシリル)−7β−O−トリフルオロメタンスルホニル パクリタクセル〔2a〕 アルコール化合物1a(17g、17.5ミリモル)とDMAP(8.55g 、70ミリモル)をジクロロメタンにとかし、この混合物を0℃に冷却した。ト リフルオロメタンスルホン酸無水物(3.39mL、20.1ミリモル)をシリ ンジを介して加え次いで室温まであたためた。反応混合物を2時間攪拌し、酢酸 エチルで洗い、水とブラインで順次洗い、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過 し、真空下に濃縮した。2:1のヘキサン/酢酸エチルを用いるシリカゲルのフ ラッシュクロマトグラフィーで表記化合物17.6g(91%)を得た。 2’−O−(t−ブチルジメチルシリル)−7β−O−トリフルオロメタンス ルホニルパクリタクセル〔2b〕 2’−O−(t−ブチルジメチルシリル)−パクリタクセル〔1b〕(180 .0mg、0.19ミリモル)を無水CH2Cl2(2mL)にとかした。この溶 液に4−ジメチルアミノピリジン(61.0mg、0.5ミリモル)とトリフル オロメチルスルホニルクロリド(50mL、0.5ミリモル)を0℃で順次加え 、この混合物を室温で1時間攪拌した。次いでこの溶液に4−ジメチルアミノピ リジン(61.0mg、0.5ミリモル)とトリフルオロメタンスルホニルクロ リド(50mL、0.5ミリモル)を順次加え、この混合物を室温でさらに1. 5 時間攪拌した。次いでこの反応混合物をEtOAc(4.0mL)で稀釈し、沈 澱物をセライトで濾過除去した。溶媒を蒸発し、残渣を予備TLC(シリカゲル 、6:4のヘキサン:EtOAc)で精製して2’−O−(t−ブチルジメチル シリル)−7β−O−トリフルオロメタンスルホニルパクリタクセル(187. 0mg、収率92%)を得た。1 H NMR(CDCl3,TMS,400 MHz)δ 8.12(d,2H) ,7.73(d,2H),7.60(t,1H),7.53−7.30(m,1 0H),7.09(d,1H,J=8.9,HNH),6.62(s,1H,H10 ),6.25(t,1H,J=9.2,H13),5.76(q,1H,J=8. 9,2.6,H3'),5.74(d,1H,J=7.0,H2),5.49(d d,1H,J=7.5,10.1,H7),4.94(d,1H,J=8.6, H5),4.67(d,1H,J=2.0,H2'),4.37(d,1H,J= 8.5,H20),4.22(d,1H,J=8.5,H20),3.97(d,1 H,J=7.0,H3),2.85(m,1H,H6),2.60(s,3H,− CH3),2.39(m,1H,H14),2.19(s,3H,−CH3),2. 18(m,2H,H6,H14),2.08(s,3H,−CH3),1.89(s ,3H,−CH3),1.22(s,3H,−CH3),1.18(s,3H,− CH3),0.8(s,9H),−0.02(s,3H),−0.29(s,3 H).13C NMR(CDCL3,TMS,100 MHz)d 200.97 ,171.89,171.16,169,34,167.71,167.42, 141.75,138.77,134.66,134.45,133.48,1 32.46,130.84,129.52,129.47,129.40,12 9.38,128.65,127.59,127.00,86.39,83.6 8,80.64,79.25,76.94,75.77,75.74,74.9 2,71.69,57.97,56.23,47.55,43.75,36.3 2,34.67,26.76,26.23,26.13,23.47,22.0 1,21.29,18.75,14.87,14.80,11.538,9H) ,−0.05(s,3H),−0.32(s,3H).13C NMR(CDCl3 ,TMS,100 MHz)δ 205.44,171.32,169. 56,169,39,166.91,166.87,141.60,140.0 3,138.27,134.06,133.67,133.61,131.76 ,130.19,129.16,128.80,128.73,128.71, 128.69,127.92,126.96,126.36,126.126, 81.22,81.12,76.31,75.82,75.64,85.12, 71.23,60.36,55.65,55.40,35.98,26.29, 25.49,23.14,22.12,22.02,20.744,20.46 ,18.09,14.62,14.17.−5.28,−5.89.LRFAB MS m/z C5364NO13Si[MH]+の計算値950、実測値950。 2’−O−(トリエチルシリル)−6α−ヒドロキシ−7−エピ−パクリタク セル〔4a〕 オレフィン化合物3aをアセトン180mLと水22.5mLにとかした。N MO(4.06g、34.74ミリモル)を加え、さらにOsO4 10モル% を加え、反応混合物を12日間攪拌した。シリカゲルを加え、反応混合物を真空 下に濃縮してほぼ自由流動性の粉末を得た。この粉末をフラッシュクロマトグラ フィーシリカゲルカラムの上部に置いた。1:1のヘキサン/酢酸エチルで溶離 して所望のジオール13.35g(86%)を得た。 2’−O−(t−ブチルジメチルシリル)−6α−ヒドロキシ−7−エピ−パ クリタクセル〔4b〕 2’−O−(t−ブチルジメチルシリル)−6,7−ジヒドロパクリタクセル 〔3b〕(60.0mg、0.063ミリモル)のTHF(500mL、水10 滴)溶液に4酸化オスミウム(2−メチル−2−プロパノール、150mLの2 5wt%溶液、0.015ミリモル)と4−メチルモルホリン−N−オキシド( NMO、50mg、0.42ミリモル)を加えた。この混合物を室温で4時間攪 拌した。次いで追加の4酸化オスミウム溶液(150mL、10.015ミリモ ル)を反応混合物に加えて反応を促進させた。反応混合物をさらに5時間室温で 攪拌し続けた。この反応溶液に重亜硫酸ナトリウム(25mg)を加え、10分 間攪拌し、次いでEtOAc(1mL)で稀釈し、セライトを用いて濾過し、H2 Oおよびブラインで洗った。水性層を追加のEtOAc(2×2mL)で抽 出した。合体した有機層をNa2SO4で乾燥し、蒸発させた。残渣を予備TLC 板(シリカゲル、1:1のヘキサン:EtOAc)上で分離して出発物質(7. 2ミリグラム、12%)とより極性のある化合物2’−O−(t−ブチルジメチ ルシリル)−6α−ヒドロキシ−7−エピ−パクリタクセル〔4b〕(48.0 mg、収率78%)を得た。1 H NMR(CDCl3,TMS,400 MHz)δ 8.15(d,2H) ,7.70(d,2H),7.64−7.26(m,6H),7.07(d,1 H,J=8.8,HNH),6.83(s,1H,H10),6.29(t,1H, J=8.8,H13),5.79(q,1H,J=8.8,2.4,H3'),5. 74(d,1H,J=7.6,H2),4.71(d,1H,J=12.0,H7 -OH ),4.68(d,1H,J=2.0,H5),4.66(bs,2H,H20 ),4.36(s,1H,H2),4.18(m,1H,H6),3.87(d, 1H,J=7.6,H3),3.70(q,1H,J=5.2,12.0,H7) ,2.90(d,1H,J=8.2,H6-OH),2.62(s,3H,−CH3 ),2.42−2.10(m,2H,H14),2.18(s,3H,−CH3) ,1.90(s,3H,−CH3),1.62(s,3H,−CH3),1.18 (s,3H,−CH3),1.12(s,3H,−CH3),0.78(s,9H ),−0.03(s,3H),−0.3(s,3H).HRFABMS m/z C4752NO15[MH]+の計算値870.3337、実測値870.333 6。例 1 7−デオキシ−6α−ヒドロキシパクリタクセル〔IIIa〕の製造−反応式(II ジオール4a(1.773g、1.809ミリモル)、チオカーボニルジイミ ダゾール(0.996g、5.427ミリモル)、DMAP(0.618g、5 .065ミリモル)を50mlのTHFにとかし一夜攪拌した。反応をEtOA cで希釈し、NaHCO3および塩水で洗った。溶液をMgSO4上で乾燥し、濾 過しそして濃縮した。残渣をシリカゲル上でクロマトグラフ処理(1:1/ヘキ サン/エチルアセテート)して1.646gの生成物5a(89%)をえた。 ESILRMS M+NH4 +;C5463152S Siの計算値:1043 .実測値:1043. C5463O115NS Siの計算値:C,63.20;H,6.19;N,1 .36.実測値:C,63.04;H,6.22;N,1.33. IR(KBr)3438(br.),2958,1746,1717,128 2,1236cm-11H NMR(CDCl3,300MHz)δ8.15(d,J=7.2Hz ,2H),7.74(d,J=7.2Hz,2H),7.63−7.32(m, 11H),7.12(d,J=9.0Hz,1H),6.87(s,1H),6 .25(br.t.,1H),5.83(d,J=6.9Hz,1H),5.7 0(d,J=9.0,1H),4.97(d,J=11.4Hz,1H),4. 87(s,1H),4.72(m,2H),4.39(d,J=8.1Hz,1 H),4.22(d,J=8.1Hz,1H),4.00(D,J=6.9Hz ,1H),2.57(s,3H),2.43−2.35(m,1H),2.21 (s,3H),2.16−2.08(m,1H),2.03(m,4H),1. 87(s,3H),1.21(s,3H),1.17(s,3H),0.79( m,9H),0.44(m,6H). チオカーボネート5a(0.200g、0.196ミリモル)、AIBN(触 媒)、(アザイソブチリルニトリル(触媒)及びBu3GeH(0.479g、 1.96ミリモル)をアルゴン下の3mlのトルエンにとかした。反応混合物を 真空凍結乾燥し、3回解凍してO2を除いた。反応を85℃で1時間加熱した。 反応混合物をシリカゲル上で濃縮しクロマトグラフ処理(1.5:1 ヘキサン /エチルアセテート)して0.137gの生成物6αをえた(72%)。 ESILRMS M+H;C536514NSiの計算値:968.実測値:9 68. C536514NSi−H2O計算値:C,64.55;H,6.85;N,1 .42.実測値:C,64.49;H,6.82;N,1.41. IR(KBr)3442(br.),2956,1734,1486,137 2,1244,710cm-11H NMR(CDCl3,300MHz)δ8.13(d,J=8.7Hz ,2H),7.72(d,J=8.4Hz,2H),7.62−7.33(m, 11H),7.10(d,J=8.7Hz,1H),6.45(s,1H),6 .24(t,J=8.7Hz,1H),5.71−5.64(m,2H),4. 80(s,1H),4.66(d,J=2.1Hz,1H),4.31(d,J =8.4Hz,1H),4.18−4.14(m,2H),3.78(d,J= 7.5Hz,1H),2.54(s,3H),2.48−2.39(m,1H) ,2.20(s,3H),2.17−2.08(m,1H),2.02(d,J =9.0Hz,2H),1.90(s,4H),1.77(s,1H),1.7 1(s,3H),1.19(s,3H),1.10(s,3H),0.79(m ,9H),0.41(m,6H). アセトニトリル中の6−aアルコール6α(7.63g、7.89ミリモル) の溶液に0℃で1NのHCl(15.78ml、15.78ミリモル)を加え、 溶液を1時間攪拌した。溶液をエチルアセテートで希釈し、飽和重炭酸塩と塩水 で洗い、MgSO4上で乾燥し、そして濃縮した。残渣をシリカゲル上でクロマ トグラフ処理(2:1 ヘキサン/エチルアセテート)して6.07gのジオー ルIII (90%)をえた。 ESIHRMS M+H;C4752NO1414計算値:854.3388.実 測値:854.3377. IR(KBr)3436(br.),2985,1732,1648,124 4cm-11H NMR(CDCl3,300MHz)δ8.13(d,J=6.9Hz ,2H),7.70(d,J=6.9Hz,2H),7.60−7.26(m, 11H),6.94(d,J=9.0,1H),6.41 (s,IH),6. 20(br.t.,1H),5.77(d,J=6.3Hz,1H),5.64 (d,J=7.5Hz,1H),4.77(s,2H),4.28(d,J=8 .4Hz,1H),4.16−4.08(m,2H),3.76(d,J=7. 2Hz,1H),3.48(s,1H),2.40−2.36(m,4H),2 .28−2.19(m,4H),2.01−1.80(m,4H),1.80( s,3H),1.70(s,3H),1.19(s,3H),1.10(s,3 H). 13C NMR(アセトン,300MHz)δ173.5,170.9,169 .7,166.5,141.6,140.3,135.5,134.5,134 .0,132.1,131.2,130.8,129.4,129.2,129 .1,128.3,128.19,128.15,93.7,85.1,78. 8,77.3,76.4,74.7,74.6,71.6,71.5,56.8 ,53.7,45.0,44.3,43.7,37.1,30.5,28.9, 28.8,26.6,23.0,22.2,20.6,16.3,14.5. 別の脱酸素法 トルエン(6.4ml)中のチオカーボネート5a(0.201g、0.19 7ミリモル)の溶液にBu3SnH(0.530ml、1.97ミリモル)およ びAIBN(触媒)を加えた。反応混合物を15分間還流し、冷却し濃縮した。 残渣をシリカゲル上でクロマトグラフ処理(1:1 ヘキサン/エチルアセテー ト)して120mgの2生成物混合物(63%)をえた。CH3CN(5ml) 中の0℃の脱酸素生成物(0.373g、0.386ミリモル)の溶液に1Nの HCl(0.771ml、0.771ミリモル)を加えた。反応を0℃で50分 間攪拌し、EtOAcで希釈し、NaHCO3と塩水で洗った。溶液をMgSO4 上で乾燥し、濃縮し、そして残渣をシリカゲル上でクロマトグラフ処理(1:2 ヘキサン/エチルアセテート)して所望のジオールIIIa 176mgを54m gのC−10デスアセチル誘導体IIIbと共に得た。 C−10 デスアセチルジオール〔IIIb〕: ESIHRMS M+H;C4550NO12計算値:796.3333.実測値 :796.3361. IR(KBr)3346(br.),1728,1648,1272,110 8cm-11H NMR(CDCl3,300MHz)δ8.13(d,J=8.4Hz, 2H),7.72(d,J=8.4Hz,2H),7.63−7.30(m,1 1H),6.96(d,J=8.7Hz,1H),6.11(t,J=9.0, 1H),5.78(d,J=9.0Hz,1H),5.65(d,J=7.5H z,1H),4.77−4.73(m,2H),4.28(d,J=7.8Hz ,1H),4.16−4.06(m,2H),3.96(d,J=6.6Hz, 1H),3.80(d,J=16.5Hz,2H),3.47−3.31(m, 3H),2.44−2.36(m,4H),2.27−2.20(m,1H), 1.95(d,J=9.0Hz,2H),1.68(s,3H),1.66(s ,3H),1.15(s,3H),1.08(s,3H).例1の表題化合物の別の製法(反応式III) 2’−O−(t−ブチルジメチルシリル)−6α−ヒドロキシ−7−エピ−パ クリタクセル〔4b〕(7.2mg)を乾燥N,N−ジメチルホルムアミド(4 00ml)にとかした。この溶液にイミダゾール(22mg、44eq)とt− ブチルジメチルシリルクロリド(28mg、25eq)を順次加え、混合物を7 0℃で14時間攪拌した。反応混合物を次いでエチルアセテート(2ml)で希 釈し、希HClで洗い、NaHCO3で次いで塩水で希釈した。集めた有機層を 硫酸ナトリウム上で乾燥し蒸発して粗生成物をえた。予備TLC(シリカゲル、 7:3ヘキサン:エチルアセテート)による粗生成物の精製により2’,6α− −O−ジ(t−ブチルジメチルシリル)パクリタクセル〔7a〕(7.5mg、 83%収率)をえた。 1H NMR(CDCl3,TMS,400MHz)δ8.15(d,2H), 7.70(d,2H),7.64−7.26(m,6H),7.08(d,1H ,J=8.8,HNH),6.87(S,1H,H10),6.29(t,1H,J =8.8,H13),5.78(q,1H,J=8.8,2.4,H3'),5.7 3(d,1H,J=7.6,H2),4.74(d,1H,J=2.0,H5), 4.66(s,1H,H2'),4.34(2d,2H,J=9.0,H20),4 .18(m,1H,H6),3.98(d,1H,J=7.6,H3),3.92 (d,1H,J=12.0,H,7-OH),3.58(q,1H,J=5.2,1 2.0,H7),2.64(s,3H,−CH3),2.5(m,1H,H14), 2.20(s,3H,−CH3),2.1(m,1H,H14),1.92(s, 3H,−CH3),1.63(s,3H,−CH3),1.19(s,3H,−C H3),1.14(s,3H,−CH3),0.90(s,9H),0.78(s , 9H),0.09(s,3H),0.07(s,3H),−0.03(s,3H ),−0.3(s,3H).LRFABMS m/z:C597915NSi2[ MH]+計算値1098,実測値1098. 無水THF中の2’,6α−O−ジ(t−ブチルジメチルシリル)パクリタク セル〔7a〕(43.5mg)の溶液に、水素化ナトリウム(4.0mg、4e q)を加えた。反応混合物を黄色に変わるまで15分間攪拌した。この黄色混合 物に2硫化炭素(148ml、60eq)と沃化メチル(144ml、60eq )を加えた。反応を室温で30分間進行させた。この時点で反応混合物をエチル アセテートで次いで水で希釈した。水性層を追加のエチルアセテート(2×4m l)で洗った。集めた有機層を次いで水と塩水で洗い、そして硫酸ナトリウム上 で乾燥した後、溶液を濾過し蒸発させて粗混合物をえた。これを予備TLCに3 回かけて(シリカゲル、4:1 ヘキサン:エチルアセテート)、2’,6α− O−ジ(t−ブチルジメチルシリル)−7−エピ−O−(S−メチルチオカルボ キシ)パクリタクセル〔8a〕(28.4mg、60%収率)、2’,6α−O −ジ(t−ブチルジメチルシリル)−2,7−エピ−O−ジ(S−メチルチオカ ルボキシ)−1−ベンゾイル−2−デベンゾイルパクリタクセル(7.6mg、 14%)、及び2’,6α−O−ジ(t−ブチルジメチルシリル)−2,7−ジ (S−メチルチオカルボキシ)−1−ベンゾイル−2−デベンゾイルパクリタク セル(8.0mg、15%収率)をえた。 1H−NMR:2’,6α−O−ジ(t−ブチルジメチルシリル)−7−エピ −O−(S−メチルチオカルボキシ)−パクリタクセル〔8a〕(CDCl3, TMS,400MHz)δ8.16(d,2H,J=7.26),7.75(d ,2H,J=7.0),7.60(t,1H,J=7.5),7.55−7.3 2 (m,5H),7.10(d,1H,J=9.0,HNH),6.29(t,1H ,J=8.39,H13),6.26(s,1H,H10),6.17(d,1H, J=3.51,H7),5.80(q,1H,J=9.0,2.0,H3'),5 .74(d,1H,J=7.02,H2),4.77(d,1H,J=4.42 ,H5),4.69(d,1H,J=2.0,H2'),4.59(d,1H,J =8.39,H20),4.35(q,1H,J=4.58,3.66,H6), 4.30(d,1H,J=8.26,H20),4.20(d,1H,J=7.0 2,H3),2.67(s,3H,−CH3),2.60(s,3H,−CH3) ,2.58(m,1H,H14),2.13(s,3H,−CH3),2.12( m,H14),2.04(s,3H,−CH3),1.81(s,3H,−CH3) ,1.19(s,3H,−CH3),1.14(s,3H,−CH3),0.80 (s,9H),0.78(s,9H),−0.003(s,3H),−0.00 8(s,3H),−0.04(s,3H),−0.32(s,3H).13 C NMR:2’,6α−O−ジ(t−ブチルジメチルシリル)−7−エピ− O−(S−メチルチオカルボキシ)パクリタクセル(CDCl3,TMS,10 0MHz)δ216.4(C キサンチル),205.3(C9),171.3 (C1’),169.1(C4カルボニル),168.7(C10カルボニル) ,166.9(C2カルボニル),166.8(Cアミド),141.3(C1 2),138.3,134.1,133.7(C11),132.8,131. 7,130.2,129.1,128.8,128.7,128.7,127. 9,127.0,126.4,90.1(C5),86.8(C7),85.4 (C4),79.2(C20),78.6(C1),77.0(C10),75 .8(C2),75.1(C2’),74.1(C6),71.1(C13), 56.3(C8),55.6(C3’),42.4(C3),40.6(C15 ),36.3(C14),26.0(C17),25.5,25.5,23.5 (SCH3),21.7(C16),20.7(C10 OAc),19.8( C19),19.8(C4 OAc),18.1,17.8,15.5(C18 ),−5.1,−5.2,−5.2,−5.9.HRFABMS:2’6α−O −ジ(t−ブチルジメチルシリル)−7−エピ−O−(S−メチルチオカルボキ シ) パクリタクセル:[MNa]+, 分子式:C618115NS2Si2Na,誤差:0.5ppm. 1H NMR:2’,6α−O−ジ(t−ブチルジメチルシリル)−2,7− エピ−O−ジ(S−メチルチオカルボキシ)−1−ベンゾイル−2−デベンゾイ ルパクリタクセル:(CDCl3,TMS,400MHz)δ7.79(s,2 H,J=7.0),7.74(d,2H,J=7.0),7.55−7.44( m,4H),7.38−7.26(m,7H),7.05(d,1H,J=9. 16,HNH),6.78(d,1H,J=6.72,H2),6.65(t,1 H,J=7.94,H13),6.26(s,1H,H10),6.17(d,1H ,J=3.36,H7),5.86(q,1H,J=8.70,2.4,H3') ,4.93(d,1H,J=8.65,H20),4.78(d,1H,J=5. 03,H5),4.71(d,1H,J=2.14,H2'),4.43(d,1 H,J=8.75,H20),4.41(q,1H,J=4.78,3.15,H6 ),4.39(d,1H,J=6.35,H3),3.57(q,1H,J=1 5.72,7.03,H14),2.65(s,3H,−CH3),2.62(s ,3H,−CH3),2.51(s,1H,−CH3),2.40(q,1H,J =15.72,7.03,H14),2.12(s,3H,−CH3),2.07 (s,3H,−CH3),1.90(s,3H,−CH3),1.24(s,3H ,−CH3),1.22(s,3H,−CH3),0.81(s,9H),0.7 7(s,9H),0.06(s,3H),0.03(s,3H),−0.03( s,3H),−0.32(s,3H).13 C NMR(CDCl3,TMS,100MHz)δ216.2(2Cキサン チル),205.0(C9),171.0(C1’),169.5(C4カルボ ニル),168.6(C10カルボニル),166.9(Cアミド),164. 8(C1カルボニル),143.0(C12),138.3,134.4,13 2.9(C11),131.5,130.6,130.3,129.6,128 .6,128.6,128.0,127.7,127.2,126.4,90. 1(C5),88.9(C1),86.8(C7),85.4(C4),84. 9(C2),79.4(C20),77.0(C10),75.4(C2’), 7 3.9(C6),70.9(C13),56.6(C8),55.5(C3’) ,44.2(C15),40.5(C3),31.4(C14),29.6(C 17),25.5,25.5,23.5(SCH3),22.8(C16),2 1.3(C19),20.7(C10 OAc),19.8(SCH3),18 .4(C4 OAc),18.1,17.9,15.6(C18),−5.0, −5.2,−5.2,−6.0.HRFABMS m/z:C638315NS4 Si2Li[MLi]+計算値1284.4344,実測値1284.4319, 誤差2.0ppm. 1H NMR:2’,6α−O−ジ(t−ブチルジメチルシリル)−2,7− ジ(S−メチルチオカルボキシ)−1−ベンゾイル−2−デベンゾイルパクリタ クセル:(CDCl3,TMS,400MHz)δ7.81(d,2H,J=7 .0),7.75(d,2H,J=7.0),7.55−7.44(m,4H) ,7.38−7.26(m,7H),7.04(d,1H,J=9.00,HNH ),6.84(d,1H,J=7.18,H2),6.84(d,1H,J=9 .31,H7),6.61(s,1H,H10),6.59(t,1H,J=8. 09,H13),5.68(q,1H,J=8.70,2.6,H3'),4.83 (d,1H,J=1.47,H5),4.74(d,1H,J=8.24,H20 ),4.68(d,1H,J=2.28,H2'),4.51(d,1H,J=8 .24,H20),4.37(d,1H,J=7.24,H3),4.26(q, 1H,J=9.31,1.98,H6),3.65(q,1H,J=16.17 ,8.24,H14),2.63(s,3H,−CH3),2.54(s,3H, −CH3),2.45(s,3H,−CH3),2.28(q,1H,J=16. 17,8.24,H14),2.12(s,3H,−CH3),2.08(s,3 H,−CH3),1.89(s,3H,−CH3),1.25(s,3H,−CH3 ),1.22(s,3H,−CH3),0.83(s,9H),0.76(s, 9H),0.04(s,3H),0.02(s,3H),−0.05(s,3H ),−0.33(s,3H).HRFABMS m/z:C638315NS4S i2Li[MLi]+計算値1284.4344,実測値1284.4316,誤 差2.2ppm. トルエン(750ml)中の2’,6α−ジ−O−(t−ブチルジメチルシリ ル)−7α−O−(S−メチルキサンチル)パクリタクセル〔8a〕(12.0 mg)の溶液に、トリブチル錫ヒドリド(40ml)、アゾビス(イソブチルニ トリル)(AIBN)(9mg)、及びH2O(1滴)を加えた。反応を85℃ で6時間進行させた。反応を標準法で操作して、粗混合物をえた。これを予備T LC(シリカゲル、7:3ヘキサン:EtOAc)にかけて、2’,6α−ジ− O−(t−ブチルジメチルシリル)−10−デアセトキシ−7−デオキシパクリ タクセル〔10b〕(8.2mg、76%収率)を得た。 1H NMR(CDCl3,TMS,400MHz)δ8.14(d,2H,J =8.4),7.75(d,2H,J=8.4),7.59(t,1H,J=7 .5),7.54−7.30(m,5H),7.10(d,1H,J=8.7, HNH),6.20(t,1H,J=8.0,H13),5.74(bd,1H,J =8.9,H3'),5.66(d,1H,J=7.3,H2),4.72(d, 1H,J=2.3,H5),4.64(d,1H,J=2.0,H2'),4.3 1(d,1H,J=8.9,H20),4.28(d,1H,J=8.9,H20) ,4.15(m,1H,H6),4.09(d,1H,J=7.3,H3),3 .85(d,1H,J=16.8,H10),3.35(bd,1H,J=15. 0,H10),2.47(q,1H,J=15.3,9.8,H14),2.08( q,1H,J=15.1,8.1,H14),2.18(t,J=12.2,H7 ),1.61(q,1H,J=12.5,6.4,H7),2.59(s,3H ,−CH3),1.81(s,3H,−CH3),1.66(s,3H,−CH3 ),1.17(s,3H,−CH3),1.08(s,3H,−CH3),0.8 5(s,9H),0.80(s,9H),0.02(s,3H),0.002( s, 3H),−0.05(s,3H),−0.32(s,3H).13C NMR(C DCl3,TMS,100MHz)δ211.2(C9),171.4(C1’ ),169.5(C4カルボニル),167.0(Cアミド),166.8(C 2カルボニル),138.5(C12),134.1,133.6(C11), 133.3,133.0,131.7,130.2,129.3,128.7, 128.7,128.6,127.8,127.0,126.4,92.5(C 5),85.0(C4),79.1(C1),77.4(C20),76.0( C2),75.2(C2’),72.7(C6),71.5(C13),55. 8(C3’),55.0(C8),44.4(C10),44.0(C3),4 3.5(C15),43.5(C7),36.4(C14),25.8(C17 ),25.5,25.2,23.9(C16),23.2(C4 OAc),1 8.1,18.1,16.9(C18),14.2(C19),−4.8,−4 .9,−5.3,−5.9. トルエン(750ml)中の2’,6α−O−ジ(t−ブチルジメチルシリル )−7α−(S−メチルチオカルボキシ)パクリタクセル〔8a〕(12.0m g)の溶液に、トリブチル錫ヒドリド(40ml)、アゾイソブチルニトリル( AIBN)(9mg)、及び水(1滴)を加えた。反応を75℃で3時間進行さ せた。この時点で反応混合物をエチルアセテートで、次いで水で希釈した。水性 層を追加のエチルアセテート(2×4ml)で洗った。集めた有機層を次いで水 と塩水で洗い、そして硫酸ナトリウム上で乾燥後に、溶液を濾過し蒸発させて粗 混合物を得た。これを予備TLC(シリカゲル、7:3ヘキサン:エチルアセテ ート)にかけ、2’,6α−ジ−O−(t−ブチルジメチルシリル)−7−デオ キシパクリタクセル〔9b〕と2’,6α−ジ−O−(t−ブチルジメチルシリ ル)−10−デアセトキシ−7−デオキシパクリタクセル〔10b〕との混合物 (合計8.2mg)を得た。 無水THF(600ml)中の2’,6α−O−ジ(t−ブチルジメチルシリ ル)−7−デオキシパクリタクセル〔9b〕と2’,6α−ジ−O−(t−ブチ ルジメチルシリル)−10−デアセトキシ−7−デオキシパクリタクセル〔10 b〕との混合物(合計7.0mg)の溶液に、HFとピリジン溶液(150ml )を加えた。反応を室温で4時間進行させた。この時点で反応混合物をエチルア セテートで、次いで水で希釈した。水性層を追加のエチルアセテート(2×4m l)で洗った。集めた有機層を次いで重炭酸ナトリウム溶液、水及び塩水で洗い 、硫酸ナトリウム上で乾燥した後、溶液を濾過し蒸発させて粗生成物をえた。こ れをくりかえしの予備TLC(シリカゲル、3:2ヘキサン:エチルアセテート )にかけ、7−デオキシ−6α−ヒドロキシパクリタクセル〔IIIa〕(3.2 mg)及び10−デアセトキシ−7−デオキシ−6α−ヒドロキシパクリタクセ ル〔IIIb〕(2.5mg)を得た。 1H NMR:7−デオキシ−6α−ヒドロキシパクリタクセル[IIIa]:( CDCl3,TMS,400MHz)δ8.16(d,2H),7.72(d, 2H),7.62(t,1H),7.54−7.30(m,5H),6.96( d,1H,J=8.9,NH),6.44(S,1H,H10),6.22(t, 1H,J=9.9,H13),5.80(q,1H,J=8.9,2.3,H3') ,5.66(d,1H,J=7.4,H2),4.79(d,1H,J=4.7 , H5),4.78(m,1H,H2'),4.31(d,1H,J=8.4,H20 ),4.18(d,1H,J=8.4,H20),4.12(m,1H,H6), 3.79(d,1H,J=7.2,H3),3.51(d,1H,J=4.7, H2'-OH),2.44−2.23(m,2H,H6,H14),2.42(s,3H ,−CH3),2.22(s,3H,−CH3),2.05−1.95(m,2H ,H7),l.83(s,3H,−CH3),1.73(s,3H,−CH3), 1.22(s,3H,−CH3),1.13(s,3H,−CH3).13C NM R:7−デオキシ−6α−ヒドロキシパクリタクセル(CDCl3,TMS,1 00MHz)δ204.8(C9),172.8(C1’),170.7(C4 カルボニル),169.5(C10),167.1(Cアミド),167.1( C2カルボニル),140.3(C12),137.9,133.7,133. 5(C11),132.0,130.2,129.1,128.8,128.7 ,128.4,127.0,126.9,92.7(C5),83.7(C4) ,79.0(C1),76.3(C20),75.3(C2),73.9(C1 0),73.1(C2’),72.3(C13),70.8(C6),55.0 (C3’),53.3(C8),45.0(C3),44.1(C7),42. 9(C15),35.9(C14),26.2(C17),22.6(C4 O Ac),21.4(C16),20.7(C10 OAc),15.1(C18 ),14.4(C19).HRFABMS:7−デオキシ−6α−ヒドロキシパ クリタクセル:m/z[MNa]+876.3204,分子式:C475114H NNa,計算値:876.3207,誤差:0.3ppm. 1H NMR:10−デアセトキシ−7−デオキシ−6α−ヒドロキシパクリ タクセル〔IIIb〕:(CDCl3,TMS,400MHz)δ8.15(d,2 H),7.74(d,2H),7.62(t,1H),7.54−7.30(m ,5H),7.00(d,1H,J=8.4,HNH),6.13(t,1H,J =8.8,H13),5.79(q,1H,J=8.9,2.7,H3'),5.6 8(d,1H,J=7.0,H2),4.79(bs,1H,H5),4.77( q,1H,J=2.4,5.2,H2'),4.30(d,1H,J=8.4,H20 ),4.17(d,1H,J=8.4,H20),4.12(m,1H,H6 ),3.98(d,1H,J=6.9,H3),3.80(d,1H,J=16 .6,H10),3.49(d,1H,J=5.3,H2'-OH),3.36(bd ,1H,J=15.6,H10),2.41−2.26(m,2H,H14),2. 00−1.96(m,2H,H7),2.41(s,3H,−CH3),1.70 (s,3H,−CH3),1.68(s,3H,−CH3),1.17(s,3H ,−CH3),1.1(s,3H,−CH3).13C NMR:10−デアセトキ シ−7−デオキシ−6α−ヒドロキシパクリタクセル(CDCl3,TMS,1 00MHz)δ210.1(C9),172.8(C1’),170.7(C4 カルボニル),167.0(Cアミド),167.0(C2カルボニル),13 8.0(C12),133.7,133.6(C11),132.3,131. 9,130.2,129.2,129.0,128.7,128.7,128. 6,128.3,127.0,126.9,92.6(C5),83.7(C4 ),78.9(C1),76.4(C20),75.5(C2),73.1(C 2’),72.6(C13),70.8(C6),55.4(C8),55.0 (C3’),44.8(C3),44.2(C10),44.1(C7),42 .7(C15),36.1(C14),25.2(C17),23.4(C16 ),22.7(C4 OAc),15.5(C18),14.0(C19).H RFABMS:10−デアセトキシ−7−デオキシ−6α−ヒドロキシパクリタ クセル:m/z[NNa]+818.3131,分子式:C454912NNa, 計算値:818.3152,誤差:2.7ppm.例 2 7−デオキシ−6−ケトパクリタクセル〔IIIc〕の製造−(反応式IV) CH2Cl2(3ml)中のアルコール6a(0.193g、0.2ミリモ ル)とNMO(0.049g、0.419ミリモル)の溶液を、TPAP(10 モル%)を固体として加える前に、4Åモレキュラーシーブ上で10分間攪拌し た。反応を15分間攪拌した。溶液をセライトに通し、濃縮し、EtOAcで希 釈し、Na2SO3および塩水で洗った。溶液をMgSO4上で乾燥し、濾過し、 濃縮した。残渣をシリカゲル上でクロマトグラフ処理して0.145gのケトン 11a(75%)を得た。 ESILRMS M+H:C536414NSi計算値:966.実測値:96 6. C531414NSi−H2O計算値:C,64.48:H,6.65;N,1 .42.実測値:C,64.73;H,6.54;N,1.36. IR(KBr)3442(br.),2956,1730,1666,148 4,1372,1242cm-11H NMR(CDCl3,300MHz)δ8.14(d,J=6.9Hz, 2H),7.71(d,J=8.7Hz,2H),7.60−7.31(m,1 1H),7.09(d,J=9.0Hz,1H),6.42(s,1H),6. 27(br.t.,1H),5.74−5.69(m,2H),4.82(s, 1H),4.68(d,J=2.1Hz,1H),4.39(dd,J=19. 5,8.7Hz,2H),4.13(d,J=7.5Hz,1H),3.15( d,J=14.1Hz,1H),2.59(s,3H),2.51−2.42( m,1H),2.31(d,J=13.8Hz,1H),2.20(s,3H) ,2.19−2.10(m,1H),1.91(s,3H),1.72(s,1 H),1.67(s,3H),1.22(s,3H),1.11(s,3H), 0.79(m,9H),0.42(m,6H). CH3CN中のシリルケトン11a(0.051g、0.053ミリモル)の 溶液を0℃に希釈し、HCl(1N、0.106ml、0.106ミリモル)を 加えた。反応を℃で1時間攪拌した。反応をEtOAcで希釈し、NaHCO3 と塩水で洗った。溶液をMgSO4上で乾燥し、濾過し、そして濃縮した。残渣 をシリカゲル上でクロマトグラフ処理し(1:1 ヘキサン/エチルアセテート )そしてエチル/アセテート/ヘキサンから再結晶して0.041gの表記化合 物ケトンIIIc(80%)を得た。 ESIHRMS(M+Na計算値C474914N Na:874.3051. 実測値:874.3014. IR(KBr)3448(br.),2955,1732,1654,137 4,1242cm-11H NMR(CDCl3,300MHz)δ8.15(d,J=6.0Hz, 2H),7.70(d,J=6.9Hz,2H),7.64−7.34(m,1 1H),6.90(d,J=9.3Hz,1H),6.39(s,1H),6. 25(t,J=8.4Hz,1H),5.80(d,J=9.0,1H),5. 70(d,J=7.5,1H),4.79(s,2H),4.42(d,J=8 .4Hz,1H),4.35(d,J=8.4Hz,1H),4.11(d,J =7.5Hz,1H),3.47(d,J=5.4Hz,1H),3.11(d ,J=13.8Hz,1H),2.50−2.42(m,4H),2.33−2 .25(m,3H),2.20(s,3H),1.84(s,4H),1.66 (s,3H),1.22(s,3H),1.12(s,3H). 13C NMR(CDCl3,75.5MHz)δ202.4,202.1,1 72.9,170.9,169.6,167.3,166.8,141.0,1 37.9,133.9,133.6,133.3,132.0,130.3,1 29.1,129.0,128.9,128.7,128.4,127.1,1 27.0.85.0,84.4,78.7,78.2,76.6,75.2,7 3.7,73.1,72.2,55.0,53.0,51.0,45.2,43 .0,36.1,26.2,22.6,21.6,20.7,16.3,14. 5.例 3 7−デオキシ−6−β−ヒドロキシパクリタクセル〔IIId〕の製造−(反応式 V) ケトン11a(0.084g、0.087ミリモル)を3mlのEtOHにと かし、0℃に冷却した。NaBH4(0.003g、0.087ミリモル)を固 体として加え、反応を0℃で1時間攪拌した。反応をH2Oで急冷(停止し)、 エチルアセテートで希釈し、塩水で洗った。溶液をMgSO4上で乾燥し、濃縮 した。残渣をシリカゲル上でクロマトグラフ処理(1:1 ヘキサン/エチルア セテート)して、0.0693gの6β−アルコール12a(82%)を得た。 ESILRMS M−H:C536414NSi;計算値966.実測値:96 6. IR(KBr)3442(br.),2956,1732,1664,148 5,1372,1242cm-11H NMR(CDCl3,300MHz)δ8.14(d,J=7.2Hz, 2H),7.71(d,J=76.9Hz,H),7.54−7.29(m,1 1H),7.07(d,J=7.1Hz,1H),6.44(s,1H),6. 24(br.t.,1H),5.69(d,J=7.8Hz,1H),4.97 (d,J=8.4Hz,1H),4.65(s,1H),4.46(d,J=8 . 1Hz,1H),4.24(m,2H),3.65(d,J=6.9Hz,1H ),2.75(br.d.,1H),2.53(s,3H),2.45−2.3 5(m,1H),2.22−2.10(m,5H),1.86(s,3H),1 .77(s,3H),1.19(s,3H),1.10(s,3H),0.78 (m,9H),0.41(m,6H). シリルエーテル12a(0.063mg、0.065ミリモル)を5mlのC H3CNにとかし、0℃に冷却し、HCl(1N、0.130ml、0.130 ミリモル)を加え、反応を1時間攪拌した。溶液をエチルアセテートで希釈し、 NaHCO3、塩水で洗った。溶液をMgSO4上で乾燥し、濾過し、そして濃縮 した。残渣をシリカゲル上でクロマトグラフ処理(1:2 ヘキサン/エチルア セテート)して、0.053gの表記化合物、ジオールIIId(95%)を得た 。 ESILRMS M−H:C475014N:計算値852.実測値:852. C475114N:計算値C,66.11;H,6.02;N,1.64.実測 値:C,65.92;H,6.14;N,1.54. IR(KBr)3442(br.),2945,1732,1648,137 2,1242cm-11H NMR(CDCl3,300MHz)δ8.14(d,J=6.9Hz, 2H),7.71(d,J=7.2Hz,2H),7.61−7.25(m,1 1H),6.93(d,J=9.0Hz,1H),6.41(s,1H),6. 19(br.t.,1H),5.78(d,J=6.3Hz,1H),5.68 (d,J=7.2Hz,1H),4.95(d,J=8.4Hz,1H),4. 78(m,1H),4.46(d,J=8.4Hz,1H),4.22(m,2 H),3.66(d,J=6.9Hz,1H),3.47(d,J=5.4Hz ,1H),2.72(br.d.,1H),2.39(s,3H),2.35− 2.24(m,2H),2.19(s,3H),2.18−2.11(m,1H ),1.85−1.76(m,2H),1.78(s,3H),1.56(s, 3H),1.18(s,3H),1.10(s,3H).例 4 7−デオキシ−6β−ヒドロキシ−6α−メチルパクリタクセル〔IIIe〕の製 (反応式VI) シリルケトン11a(0.100g、0.104ミリモル)をCH2Cl2にとか し、−20℃に冷却し、Me3Al(ヘキサン中2.0M、0.415ml、0 .830ミリモル)を注射針から加えた。反応を−15〜−20℃で30分間攪 拌した。反応をH2Oで急冷し、EtOAcで希釈し、塩水で洗った。溶液をM gSO4上で乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲル上でクロマトグラフ 処理(1:1 ヘキサン/エチルアセテート)して、0.090gの3級アルコ ール13a(88%)を得た。 ESILRMS M+NH4 +:C5471142Si:計算値999.実測値 :999. C546714NSi−H2O計算値:C,64.84;H,6.95;N,1 .40.実測値:C,64.56;H,6.86;N,1.21. IR(KBr)3444(br.),2956,1734,1244,710 cm-11H NMR(CDCl3,300MHz)d8.14(d,J=6.9Hz, 2H),7.71(d,J=6.9Hz,2H),7.60−7.31(m,1 1H),7.08(d,J=9.0Hz,1H),6.42(s,1H),6. 24(br.t.,1H),5.73−5.64(m,2H),4.67(d, J=2.1Hz,1H),4.57(s,1H),4.43(d,J=8.1H z,1H),4.30(d,J=8.7Hz,1H),3.73(d,J=6. 9Hz,1H),3.22(s,1H),2.55(s,3H),2.43−2 .35(m,1H),2.19(s,3H),2.14−2.06(m,1H) ,1.98−1.81(m,2H),1.88(s,3H),1.75(s,3 H),1.27(s,3H),1.19(s,3H),1.09(s,3H), 0.78(m,9H),0.44(m,6H). 2’保護3級アルコール13a(0.077g、0.078ミリモル)を3m lのTHFにとかし、エチルアセテートで希釈したBu4NF(0.086ml 、THF中1.0M、0.086ミリモル)と共に振とうし、H2O、塩水で洗 った。溶液をMgSO。上で乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲル上で クロマトグラフ処理(1:1 ヘキサン/エチルアセテート)して、0.057 2gの3級アルコールIIIe(85%)を得た。 ESIHRMS M+Na:C485314N Na:計算値890.3364 .実測値:890.3389. IR(KBr)3442(br.),1736,1648,1372,124 2cm-11H NMR(CDCl3,300MHz)δ8.14(d,J=7.2Hz, 2H),7.71(d,J=7.2Hz,2H),7.61−7.33(m,1 1H),6.94(d,J=9.0Hz,1H),6.39(s,1H),6. 19(br.t.,1H),5.78(d,J=8.7Hz,1H),5.68 (d,J=6.9Hz,1H),4.77(m,1H),4.55(s,1H) ,4.42(d,J=8.4Hz,1H),4.28(d,J=8.4Hz,1 H),3.71(d,J=6.9Hz,1H),3.44(d,J=5.1Hz ,H),3.19(s,1H),2.41(s,3H),2.35−2.25( m,2H),2.20(s,3H),1.81−1.74(m,2H),1.7 7(s,3H),1.74(s,3H),1.25(s,3H),1.18(s ,3H),1.10(s,3H).13C NMR(CDCl3,75.5Hz)δ205.0,172.6,17 0.1,166.9,140.0,137.8,133.6,131.9,13 0.1,129.1,128.9,128.7,128.6,128.2,12 6.9,126.8,89.9,81.7,78.8,75.4,73.7,7 3.0,72.1,68.2,54.8,53.5,48.6,44.5,42 .7,35.8,31.3,26.1,22.5,21.3,20.7,16. 2,14.3.例 5 3’デスフェニル−3’−(2−フリール)−3’N−デベンゾイル−3’N− t−ブトキシカルボニル−6α−ヒドロキシ−7−デオキシ−パクリタクセル 〔IIIf〕の製造−(反応式VII) メチレンクロリド中のジオール6a(6.07g、7.10ミリモル)の溶液 を室温で60時間テトラブチルアンモニウムボロヒドリド(3.02g、11. 73ミリモル)で処理した。酢酸(25.66ml)を反応混合物に徐々に加え 、溶液を濃縮した。残渣をシリカ上でクロマトグラフ処理(4:1 ヘキサン/ エチルアセテート)して3.27gのバカチン誘導体14aを得た。 バカチン誘導体14a(3.27g、5.58ミリモル)をイミダゾール(1 . 18g、17.30ミリモル)と共にDMFにとかした。TESCl(2.81 ml、16.74ミリモル)を加え、反応を1時間攪拌した。反応をEtOAc で希釈し、H2Oで、次いで塩水で洗った。溶液をMgSO4上で乾燥し、濾過し 、濃縮した。残渣をシリカゲル上でクロマトグラフ処理(2:1 ヘキサン/エ チルアセテート)して2.592g(52%)のモノシリル化バカチンl5aを 得た。 ESILRMS M−H:C375111Si:計算値699.実測値:699 . IR(KBr)3528(br.),2956,1714,1454,137 2,1230cm-11H NMR(CDCl3,300MHz)d8.07(d,J=8.57Hz ,2H);7.61−7.43(m,3H):6.44(s,1H);5.57 (d,J=7.2Hz,1H);4.84(br.s,1H);4.70(d, J=1.84Hz,1H);4.23(ab q,J=16.9,8.36Hz ,2H);4.16−4.10(m,1H);3.95(d,J=7.3Hz, 1H);2.36−2.14(m,9H);2.05(s,4H);1.71− 1.56(m,5H);1.06(s,6H);0.88(m,9H);0.5 2(m,6H). モノシリルバカチン誘導体15a(1.00g、1.43ミリモル)をTHF にとかし、−78℃に冷却した。n−BuLi(0.72ml、ヘキサン中2. 5M、1.79ミリモル)を加え、反応を−78℃で10分間攪拌した。ラクタ ム16a(±)シス−3,4−(2−フリール)−3−トリエチルシリルオキシ −N−t−ブトキシカルボニルアゼチジン−2−オン(2.10g、5.71ミ リモル)をTHF中の溶液として加えた。反応を0℃に加温し、0℃で50分間 攪拌した。反応をEtOAcで希釈し、NH4Clで洗い、次いで塩水で洗った 。溶液をMgSO4上で乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲル上でクロ マトグラフ処理(20% エチルアセテート/ヘキサン)して、1.319gの 生成物9c(86%)を得た。 ビスシリルエーテル9c(1.32g、1.149ミリモル)をCH3CNに とかし、0℃に冷却した。水性HCl(4.6ml、1N、4.6ミリモル)を 加え、反応を0℃で45分間攪拌した。反応をEtOAcで希釈し、NaHCO3 で、次いで塩水で洗った。溶液をMgSO4上で乾燥し、濾過し、真空濃縮した 。残渣をシリカゲル上でクロマトグラフ処理した(1:1 ヘキサン/EtOA c)。反応は完了しなかった。出発物質を再び反応条件にかけた。反応をEtO Acで希釈し、NaHCO3で次いで塩水で洗った。溶液をMgSO4上で乾燥し 、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲル上でクロマトグラフ処理(1:1EtO Ac/ヘキサン)して945mgのジオールIIIf(91%)を得た。 ESILRMS M+H:C435416N:計算値840.実測値:840. IR(KBr)3446(br.),2980,1716,1496,145 2,1370,1242cm-1. C435517N−H2O:計算値C,60.20;H,6.23;N,1.6 3.実測値:C,60.43;H,6.28;N,1.55. 1H NMR(CDCl3,300MHz)d8.11(d,J=7.1Hz, 2H);7.63−7.41(m,4H);6.46(s,1H);6.38( m,1H);6.31(m,1H);6.22(t,J=9.2,1H),5. 66(d,J=7.0Hz,1H);5.34(d,J=8.0Hz,1H); 5.20(d,J=10.1Hz,1H);4.79(s,1H);4.70 (s,1H);4.30(d,J=7.9Hz,1H);4.14−4.08( m,2H);3.80(d,J=7.1Hz,1H);3.24(br.s,1 H);2.42−2.38(m,4H);2.33−2.22(m,4H);2 .10−1.96(m,2H);1.89(s,3H);1.71(s,4H) ;1.33(s,9H);1.22(s,3H);1.13(s,3H).例 6 〔IIIg〕の製造 モノシリルバカチン誘導体15a(1.400g、2.00ミリモル)をTH Fにとかし、−78℃に冷却した。n−BuLi(1.0ml、ヘキサン中2. 5M、2.5ミリモル)を加え、反応を−78℃で15分間攪拌した。ラクタム 16b(3R,4S)−N−ヘキサノイル−4−フェニル−3−トリエチルシリ ロキシアゼチジン−2−オン(3.00g、8.00ミリモル)をTHF中の溶 液として加えた。反応を0℃に加温し、0℃で50分間攪拌し、EtOAcで希 釈し、NH4Clで、次いで塩水で洗った。溶液をMgSO4上で乾燥し、濾過し 、真空濃縮した。残渣をシリカゲル上でクロマトグラフ処理(20%エチルアセ テート/ヘキサン)して1.615gのビスシリルエーテル9d(75%)を得 た。 ESILRMS M−H:C588414NSi2:計算値1074.実測値: 1074. IR(KBr)3440(br.),2958,1736,1682,149 6,1372,1244cm-1. C588514NSi2:計算値C,64.71;H,7.96;N,1.30 .実測値:C,64.48;H,7.97;N,1.30.1H NMR(CDCl3,300MHz)d8.11(d,J=7.03Hz ,2H);7.60−7.46(m,3H);7.37−2.22(m,5H) ;6.44(s,1H);6.34(d,J=9.13Hz,1H);6.23 (t,J=9.01Hz,1H);5.63(d,J=7.41HZ,1H), 5.54(d,J=7.76Hz,1H);4.68(d,J=2.08Hz, 1H);4.55(d,J=1.97Hz,1H);4.25(s,2H);4 .14(m,1H);3.87(d,J=7.35Hz,1H);2.50(s ,3H);2.45−2.37(m,1H);2.22−2.09(m,7H) ;1.91(s,3H);1.75(s,1H);1.71−1.64(m,4 H);1.61(s,2H);1.53(br.t,2H);1.24−1.1 8(m,8H);1.11(s,3H);0.91−0.86(m,9H);0 .81−0.73(m,9H);0.57−0.49(m,6H);0.47− 0.25(m,6H). ビスシリルエーテル9d(1.652g、1.54ミリモル)をCH3CNに とかし、0℃に冷却した。HCl(3.18ml、1.0N、3.18ミリモル )を加え、反応を0℃で75分間攪拌し、EtOAcで希釈し、NaHCO2で 、次いで塩水で洗った。溶液をMgSO4上で乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣 をシリカゲル上でクロマトグラフ処理(60%エチルアセテート/ヘキサン)し て1.144g(87%)のジオールIIIgを得た。 ESILRMS M+H:C465814N:計算値848.実測値:848. IR(KBr)3420(br.),2956,1726,1636,145 2,1372,1246cm-1. C465714N:計算値C,65.16;H,6.78;N,1.65.実測 値:C,64.82:H,6.71;N,1.54. 1H NMR(CDCl3,300MHz)d8.11(d,J=7.36H z,2H);7.63−7.58(m,1H);7.52−7.47(m,2H );7.39−7.31(m,5H);6.43(s,1H);6.19−6. 13(m,2H);5.64(d,J=7.3Hz,1H);5.56(d,J =6.66Hz,1H);4.76(s,1H);4.64(m,1H);4. 28(d,J=8.42Hz,1H);4.13(d,J=8.27Hz,1H );4.08(m,1H);3.75(d,J=7.35Hz,1H);3.3 8(d,J=5.37Hz,1H);2.41−2.27(m,4H);2.2 4−2.14(m,6H);2.04−1.97(m,2H);1.88−1. 82(m,4H);1.73−1.70(m,4H);1.55(s,4H); 1.22−1.20(m,6H);1.12(s,2H);0.83−0.78 (m,3H).例 7 〔IIIh〕の製造−(反応式VII) モノシリルバカチン誘導体15a(0.800g、1.14ミリモル)をTH Fにとかし、−78℃に冷却した。n−BuLi(0.571ml、ヘキサン中 2.M、1.428ミリモル)を加え、反応を−78℃で15分間攪拌した。ラ クタム16c(±)−シス−N−ベンゾイル−4−(4−フルオロフェニル)− 3−トリエチルシリオキシアセチジン−2−オン(2.42g、6.065ミリ モル)をTHF中の溶液として加えた。反応を−78℃で30分間、そして0℃ で30分間攪拌した。反応をEtOAcで希釈し、NH4Clで、次いで塩水で 洗った。溶液をMgSO4上で乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲル上 でクロマトグラフ処理(20% エチルアセテート/ヘキサン)して1.094 gのビスシリルエーテル9e(75%)を得た。 ESILRMS M+H:C597914NSi2F:計算値1100.実測値 :1100. IR(KBr)3444(br.),2956,1736,1671,148 2,1370,1232cm-1. C597814NSi2F:計算値C,64.40;H,7.14;N,1.2 7.実測値:C,64.14;H,6.95;N,1.31. 1H NMR(CDCl3,300MHz)d8.11(d,J=6.99H z,2H);7.72−7.70(m,2H);7.61−7.30(m,9H );7.08(t,J=8.85Hz,2H);6.43(s,1H);6.2 5(t,=8.83Hz,1H);5.67−5.61(m,2H);4.68 (d,J=2.09Hz,1H);4.61(d,J=1.97Hz,1H); 4.26−4.24(m,2H);4.14(m,1H);3.88(d,J= 7.33Hz,1H);2.52(s,3H);2.46−2.37(m,1H );2.23−2.11(m,4H);1.91(s,3H);1.71−1. 65(m,6H);1.25−1.17(m,3H);1.09(s,3H); 0.93−0.77(m,18H);0.59−0.32(m,12H). ビスシリルエーテル9e(0.419g、0.381ミリモル)をCH3CN にとかし、0℃に冷却した。HCl(0.152ml、1.0N、0.152ミ リモル)を加え、反応を0℃で1時間攪拌した。EtOAcで希釈し、NaHC O3、塩水で洗った。溶液をMgSO4上で乾燥し、濾過し、そして濃縮した。残 渣をシリカゲル上でクロマトグラフ処理(2:1 エチルアセテート/ヘキサ ン)して、0.289g(72%)のジオールIIIhと約15%の他の側鎖ジア ステレオマーを得た。 ESILRMS M−H:C474914NF:計算値870.実測値:870 . IR(KBr)3427(br.),2948,1729,1652,151 1,1371,1237cm-1. C475014NF:計算値C,64.74:H,5.78;N,1.61.実 測値:C,64.52;H,5.95;N,1.53. 1H NMR(CDCl3,300MHz)d8.13(d,J=8.22H z,2H);7.69(d,J=8.14Hz,2H);7.60−7.34( m,9H);7.09(t,J=8.51Hz,2H);6.90(d,J=9 HZ,1H);6.42(s,1H);6.21(t,J=9Hz,1H);5 .76(d,J=7.4Hz,1H);5.64(d,J=7.3Hz,1H) ;4.77−4.74(m,2H);4.29(d,J=8.67Hz,1H) ;4.14(d,J=8.43Hz,1H);4.13−4.07(m,1H) ;3.77(d,J=7.16Hz,1H);3.57(br.s,1H);2 .40(s,3H);2.35−2.19(m,5H);2.05−1.97( m,3H);1.81(s,3H);1.70(s,4H);1.89(s,3 H);1.11(s,3H).例 8 〔IIIi〕の製造−(反応式VIII) ジオールIIIf(0.945g、1.125ミリモル)とNMO(0.276 g、2.36ミリモル)をCH2Cl2にとかし、4Åモレキュラーシーブ上で1 0分間攪拌し、0℃に冷却し、その後にTPAP(0.040g、0.1125 ミ リモル)を加えた。反応を0℃で1時間攪拌した。反応をセライトを介して濾過 し、濃縮した。残渣をEtOAcにとかし、Na223、塩水で洗った。溶液 をMgSO4上で乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲル上でクロマトグ ラフ処理(1:1 ヘキサン/EtOAc)して、0.327gのケトンIIIi (35%)を得た。 ESILRMS M−H:C435016N:計算値836.実測値:836. IR(KBr)3540(br.),2982,1730,1498,137 0,1240cm-1. C435116N:計算値C,61.64;H,6.13;N,1.67.実測 値:C,61.59;H,6.24;N,1.69. 1H NMR(CDCl3,300MHz)d8.10(d,J=8.48H z,2H);62−7.58(m,1);7.52−7.47(m,2H);7 .41(br.s,1H);6.42(s,1H);6.38−6.36(m, 1H);6.32−6.31(m,1H);6.24(t,J=9Hz,1H) ;5.69(d,J=7.15Hz,1H);5.27(ab q,J=40. 25,9.89Hz,2H);4.80(s,1H);4.72−4.70(m ,1H);4.36(ab q,J=28.4,8.36Hz,2H);4.1 4(d,J=7.12Hz,1H);3.25(d,J=5.49Hz,1H) ;3.12(d,J=13.92Hz,1H);2.46−2.41(m,4H );2.37−2.29(m,2H);2.21(s,3H);1.90(s, 3H);1.69−1.65(m,4H);1.32(s,9H);1.24( s,3H);1.13(s,3H).例 9 〔IIIj〕の製造−(反応式VIII) ケトンIIIi(0.300g、0.358ミリモル)をEtOHにとかし、0 ℃に冷却し、その後にNaBH4(0.014g、0.358ミリモル)を固体 として加えた。反応を0℃で1時間攪拌した。反応をEtOAcで希釈し、H2 Oで、次いで塩水で洗った。溶液をMgSO4上で乾燥し、濾過し、濃縮した。 残渣をシリカゲル上でクロマトグラフ処理(1:1 ヘキサン/EtOAc)し て、0.237gのジオールIIIj(79%)を得た。 ESILRMS M−H:C435216N:計算値838.実測値:838. IR(KBr)3540(br.),2980,1716,1498,145 2,1370,1240cm-1. C435316N:計算値C,61.49;H,6.36;N,1.67.実測 値:C,61.34;H,6.42;N,1.57. 1H NMR(CDCl3,300MHz)d8.12(d,J=7.19H z,2H);7.61−7.58(m,1H);7.51−7.48(m,2H );7.40(s,1H);6.45(s,1H),6.35(m,1H);6 .31(m,1H);6.23(t,J=9Hz,1H),5.69−5.67 (d,J=7.2Hz,1H);5.27(ab q,J=40.25,9.8 9Hz,2H);4.96(d,J=8.51Hz,1H);4.68(m,1 H);4.34(d,J=8.4Hz,1H);4.21(m,2H);3.6 7(d,J=7.2Hz,1H);3.27(br.d,1H);2.72(b r.d,1H);2.40−2.20(m,9H);1.85(s,3H);1 .76(s,3H);1.68(s,1H);1.44−1.40(m,1H) ;1.32(s,9H);1.21(s,3H);1.12(s,3H).例 10 〔IIIk〕の製造−(反応式IX,V) ビスシリルエーテル9d(0.917g、0.853ミリモル)をMeOHに とかし、0℃に冷却した。触媒量のDowex H+樹脂を加え、反応を0℃で 3時間攪拌した。反応を濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲル上でクロマトグラ フ処理(1.5:1 ヘキサン/EtOAc)して、0.729gのモノ脱保護 アルコール6b(89%)を得た。 ESILRMS M+H:C527214NSi:計算値962.実測値:96 2. IR(KBr)3438(br.),2956,1733,1496,137 1,1243cm-1. C527114NSi:計算値C,64.91;H,7.44;N,1.46. 実測値:C,64.76;H,7.33;N,1.50. 1H NMR(CDCl3,300MHz)d8.11(d,J=8.52H z,2H);7.59−7.56(m,1H);7.53−7.48(m,2H );7.37−7.22(m,5H);6.46(s,1H);6.33(d, J=9Hz,1H);6.22(br.t,1H);5.65(d,J=7.3 Hz,1H);5.53(d,J=8.1Hz,1H);4.79(s,1H) ;4.55(d,J=2.05Hz,1H);4.30(d,J=8.13Hz ,1H);4.15(d,J=8.1Hz,1H);4.12(m,1H);3 .78(d,J=7.45Hz,1H);2.50(s,3H);2.45−2 .37(m,2H);2.22−2.17(m,7H);2.03(d,J=9 Hz,2H);1.89(s,4H);1.71(s,4H);1.24−1. 12(m,12H);0.79−0.74(m,9H);0.45−0.29( m,6H). モノシリルアルコール6b(0.720g、0.749ミリモル)とNMO( 0.184g、1.573ミリモル)をCH2Cl2にとかし、4Åモレキュラー シーブ上で5分間攪拌し、その後にTPAP(0.026g、0.075ミリモ ル)を加えた。反応を1時間攪拌した。反応をセライトを介して濾過し、濃縮し た。残渣をEtOAcにとかし、Na223、塩水で洗った。溶液をMgSO4 上で乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲル上でクロマトグラフ処理(2 :1ヘキサン/EtOAc)して0.648gのシリルケトン11b(90%) を得た。 ESILRMS M+H:C527014NSi:計算値960.実測値:96 0. IR(フィルム)3437(br.),2956,1729,1676,12 41,752,709cm-1. C526914NSi:計算値C,65.05;H,7.24;N,1.46. 実測値:C,64.83;H,7.23;N,1.49. 1H NMR(CDCl3,300MHz)d8.12(d,J=8.55H z,2H);7.62−7.57(m,1H);7.53−7.48(m,2 H);7.39−7.23(m,5H);6.43(s,1H);6.35(d ,J=9.4Hz,1H);6.25(t,J=9.2Hz,1H);5.71 (d,J=7.3Hz,1H);5.57(d,J=7.8Hz,1H);4. 81(s,1H);4.58(d,J=2.1Hz,1H);4.38(dd, J=17,8.4Hz,2H);4.12(d,J=7.4Hz,1H);3. 14(d,J=13.6Hz,1H);2.55(s,3H);2.47−2. 17(m,8H);1.91−1.87(m,4H);1.67(s,3H); 1.62(s,3H);1.53(m,2H);1.26(s,3H);1.2 3−1.18(m,4H);1.12(s,3H);0.81−0.74(m, 9H);0.49−0.28(m,6H). シリルケトン11b(0.300g、0.313ミリモル)をEtOHにとか し、0℃に冷却し、その後にNaBH4(0.012g、0.313ミリモル) を固体として加えた。反応を0℃で1時間攪拌した。反応をEtOAcで希釈し 、H2O、塩水で洗った。溶液をMgSO4上で乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣 をシリカゲル上でクロマトグラフ処理した。残渣をCH3CNにとかし、0℃に 冷却した。HCl(0.626ml、1N、0.626ミリモル)を加え、反応 を0℃で1時間攪拌した。反応をEtOAcで希釈し、NaHCO3、塩水で洗 った。溶液をMgSO4上で乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲル上で クロマトグラフ処理(1:2 ヘキサン/EtOAc)して0.216gのジオ ールIIIk(82%)を得た。 ESILRMS M−H:C465614N:計算値846.実測値:846. IR(KBr)3440(br.),2931,1735,1637,145 2,1371,1239cm-1. C465714N:計算値C,65.16;H,6.78;N,1.65.実測 値:C,64.86;H,6.72;N,1.56. 1H NMR(CDCl3,300MHz)d8.10(d,J=8.5Hz ,2H);7.60−7.29(m,8H);6.41(s,1H);6.17 −6.14(m,2H);5.66(d,J=7.1Hz,1H);5.54( d,J=9.0Hz,1H);4.91(d,J=8.3Hz,1H);4.6 5− 4.62(m,1H);4.41(d,J=8.2Hz,1H);4.20(d ,J=8.2Hz,2H);3.62(d,J=7.0Hz,1H);2.70 (d,J=7.5Hz,1H);2.34(s,3H);2.31−2.13( m,8H);1.84−1.75(m,8H);1.52(m,2H);1.2 5−1.17(m,8H);1.09(s,3H);0.79(m,3H).例 11 〔III1〕の製造−(反応式IX,V) ビスシリルエーテル9e(0.575g、0.523ミリモル)をMeOHに とかし、0℃に冷却した。触媒量のDowex H+樹脂を加え、反応を0℃で 3時間攪拌した。反応を濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲル上でクロマトグラ フ処理(2:1 ヘキサン/EtOAc)して、0.313gのモノシリルエー テル6c(61%)を得た。 ESILRMS M+H:C536514NSiF:計算値986.実測値:9 86. IR(KBr)3439(br.),2955,1732,1510,148 3,1371,1235cm-1. C536414NSiF:計算値C,64.55;H,6.54;N,1.42 . 実測値:C,64.54;H,6.46;N,1.49. 1H NMR(CDCl3,300MHz)d8.12(d,J=6.9Hz ,2H);7.70(d,J=7.16Hz,2H);7.60−7.29(m ,8H);7.07(m,3H);6.45(s,1H);6.23(br.t ,1H);5.64(d,J=7.5Hz,1H);4.80(s,1H);4 .61(s,1H);4.31(d,J=8.3Hz,1H);4.17−4. 10(m,2H);3.79−3.72(m,2H);2.52(s,3H); 2.50−2.37(m,2H);2.19(s,3H);2.01(d,J= 8.9Hz,2H);1.89(s,3H);1.85−1.81(m,1H) ;1.71−1.67(m,4H);1.19(s,3H);1.10(s,3 H);0.83−0.78(m,9H);0.51−0.36(m,6H). モノシリルアルコール6c(0.305g、0.309ミリモル)とNMO( 0.076g、0.649ミリモル)をCH2Cl2にとかし、4Åモレキュラー シーブ上で10分間攪拌し、その後にTPAP(0.011g、0.03ミリモ ル)を加えた。反応をセライトを介して濾過し、濃縮した。残渣をEtOAcに とかし、Na223、塩水で洗った。溶液をMgSO4上で乾燥し、濾過し、濃 縮した。残渣をシリカゲル上でクロマトグラフ処理(2:1 ヘキサン/EtO Ac)して0.266gの11c(87%)を得た。 ESILRMS M−H:C536114NSiF:計算値982.実測値:9 82. IR(フィルム)3439(br.),2956,1728,1679,13 71,1241cm-1. C536214NSiF:計算値C,64.68;H,6.35;N,1.42 . 実測値:C,64.66;H,7.08;N,1.49. 1H NMR(CDCl3,300MHz)d8.13(d,J=7.1Hz ,2H);7.71(d,J=7.1Hz,2H);7.58−7.45(m, 4H);7.40−7.28(m,4H);7.11−7.05(m,3H); 6.42(S,1H);6.27(t,J=9.2HZ,1H);5.71−5 .69(m,2H);4.81(s,1H);4.64(m,1H);4.39 (ab q,J=19.4,8.19Hz,2H);4.12(d,J=7.3 Hz,1H);3.13(d,J=14.2Hz,1H);2.57(s,3H );2.49−2.40(m,2H);2.19−2.10(m,4H);1. 91(s,3H);1.74(s,1H);1.66(s,3H);1.21( s,3H);1.11(s,3H);0.84−0.79(m,9H);0.5 5−0.37(m,6H). シリルケトン11c(0.260g、0.264ミリモル)をEtOHにとか し、0℃に冷却し、その後にNaBH4(0.010g、0.264ミリモル) を固体として加えた。反応を0℃で1時間攪拌した。反応をEtOAcで希釈し 、H2O、塩水で洗った。溶液をMgSO4上で乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣 をCH3CNにとかし、0℃に冷却した。HCl(0.528ml、1N、0. 528ミリモル)を加え、反応を0℃で1時間攪拌した。反応をEtOAcで希 釈し、NaHCO3、塩水で洗った。溶液をMgSO4上で乾燥し、濾過し、濃縮 した。残渣をシリカゲル上でクロマトグラフ処理(1:2 ヘキサン/EtOA c)して、0.182g(79%)のジオールIII1を得た。 ESILRMS M−H:C474914NF:計算値870.実測値:870 . IR(KBr)3430(br.),2944,1731,1652,151 0,1485,1371,1238cm-1. C475014NF:計算値C,64.74;H,5.78;N,1.61.実 測値:C,64.44;H,5.77;N,1.55. 1H NMR(CDCl3,300MHz)d8.13(d,J=8.5Hz ,2H);7.68(d,J=8.2Hz,2H);7.60−7.34(m, 9H);7.07(t,J=8.6Hz,2H);6.91(d,J=8.9H z, 1H);6.40(s,1H);6.19(br.t,1H);5.74(d, J=8.7Hz,1H);5.67(d,J=7.1Hz,1H);4.93( d,J=8.1Hz,1H);4.72(m,1H);4.43(d,J=7. 8Hz,1H);4.21(d,J=8.4H,2H);3.64(d,J=6 .9Hz,1H);3.53(d,J=4.73Hz,1H);2.69(d, J=7.3Hz,1H);2.38−2.32(m,4H);2.28−2.1 5(m,4H);1.85−1.74(m,8H);1.20(s,3H);1 .09(s,3H).例 12 〔IIIm〕の製造−(反応式X) アルコール6a(0.513g、0.531ミリモル)をTHF(10ml) にとかし、−50℃に冷却した。LiHMDS(0.637ml、THF中1. M、0.637ミリモル)を加え、反応を−50℃で15分間攪拌した。MOM Br(0.052ml、0.637ミリモル)を加え、反応を0℃に30分間加 温し、0℃で1時間攪拌した。反応をH2Oで急冷し、エチルアセテートで抽出 した。溶液をMgSO4上で乾燥し、濃縮した。残渣をシリカゲル上でクロマト グラフ処理(1:1 ヘキサン/エチルアセテート)して、0.476gのメト キシメチルエーテル17a(89%)を得た。 ESILRMS M+H:C557015NSi:計算値1012.実測値:1 012. IR(KBr)3442(br.),2954,1734,1670,148 3,1371,1232cm-1. C556915NSi:計算値C,65.26:H,6.87;N,1.38. 実測値:C,65.58;H,6.88;N,1.43. 1H NMR(CDCl3,300MHz)d8.15(d,J=8.5Hz ,2H);7.71(d,J=8.5Hz,2H);7.61−7.28(m, 11H);7.11(d,J=8.1Hz,1H);6.48(s,1H);6 .24(br.t,1H);5.69(t,J=9.9Hz,2H);4.86 (s,1H);4.77−4.63(m,3H);4.30(ab q,J=2 0.5,8.5Hz,2H);4.14(m,1H);3.90(d,J=7. 0Hz,1H);3.32(s,3H);2.55−2.42(m,4H);2 .21−2.10(m,5H);2.04−1.91(m,4H);1.25− 1.12(m,6H);0.93−0.77(m,9H);0.50−0.37 (m,6H). シリルエーテル17a(0.446g、0.441ミリモル)を15mlのC H3CNにとかし、0℃に冷却した。HCl(0.882ml、1N、0.88 2ミリモル)を加え、反応を0℃で1時間攪拌した。反応をNaHCO3(飽和 )で急冷し、エチルアセテートで抽出した。溶液をMgSO4上で乾燥し、濾過 し、濃縮した。残渣をシリカゲル上でクロマトグラフ処理(1:2 ヘキサン/ エチルアセテート)して、0.344gのメトキシメチルエーテルIIIm(87 %)を得た。 ESILRMS M+H:C495615N:計算値898.実測値:898. IR(KBr)3428(br.),2948,1734,1664,148 5,1371,1232cm-1. C495515N:計算値C,65.54;H,6.17;N,1.56.実測 値:C,65.37;H,6.06;N,1.37. 1H NMR(CDCl3,300MHz)d8.15(d,J=8.5Hz ,2H);7.71(d,J=8.5Hz,2H);7.63−7.34(m, 11H);6.94(d,J=9.5Hz,1H);6.43(s,1H);6 .21(t,J=9.9Hz,1H);5.80(dd,J=17.8,9.9 Hz,1H);5.64(d,J=7.8Hz,1H);4.81(s,1H) ;4.77−4.74(m,1H);4.60(ab q,J=8.9,6.8 Hz,2H);4.27(ab q,J=18.8,8.4Hz,2H);4. 14−4.07(m,1H);3.87(d,J=7.8Hz,1H);3.4 1(d,J=5.8Hz,1H);3.30(s,3H);2.46−2.37 (m,4H);2.28−2.10(m,5H);1.93−1.87(m,1 H);1.81(s,3H);1.71−1.68(m,4H);1.20(s ,3H);1.12(s,3H).例 13 〔IIIn〕の製造−(反応式XI) アルコール7a(0.472g、0.488ミリモル)をTHF(6ml)に とかし、−50℃に冷却した。LiHMDS(0.586ml、THF中1M、 0.586ミリモル)を加え、反応を−50℃で15分間攪拌した。MOMBr (0.048ml、0.586ミリモル)を加え、反応を30分にわたって0℃ に加温し、0℃で1時間攪拌した。反応をH2Oで急冷し、エチルアセテートで 抽出した。溶液をMgSO4上で乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲル 上でクロマトグラフ処理(1:1 ヘキサン/メチルアセテート)して、0.4 51gのモノシリルメトキシメチルエーテル18a(91%)を得た。 ESILRMS M+H:C557015NSi:計算値1012.実測値:1 012. IR(KBr)3445(br.),2955,1731,1670,148 3,1371,1242cm-1. C556915NSi:計算値C,65.26;H,6.87;N,1.38. 測値:C,65.23;H,6.88;N,1.33. 1H NMR(CDCl3,300MHz)d8.15(d,J=7.0Hz ,2H);7.73(d,J=7.1Hz,2H);7.60−7.29(m, 11H);7.10(d,J=8.9Hz,1H);6.47(s,1H);6 .23(br.t,1H);5.74−5.68(m,2H);5.02(d, J=7.5Hz,1H);4.67(m,1H);4.57(ab q,J=1 1.4,6.9Hz,2H);4.30−4.17(m,2H);3.64(d ,J=7.0Hz,1H);3.32(s,3H);2.52(s,3H);2 .38−2.10(m,6H);1.88−1.84(m,6H);1.76( s,1H);1.20(s,3H);1.12(s,4H);0.83−0.7 8(m,9H);0.50−0.35(m,6H). シリルエーテル18a(0.428g、0.423ミリモル)を10mlのC H3CNにとかし、0℃に冷却した。HCl(0.846ml、1N、0.84 6ミリモル)を加え、反応を0℃で1時間攪拌した。反応をNaHCO3(飽 和)で急冷し、エチルアセテートで抽出した。溶液をMgSO4上で乾燥し、濾 過し、濃縮した。残渣をシリカゲル(1:2 ヘキサン/エチルアセテート)上 でクロマトグラフ処理して、0.343gのメトキシメチルエーテルIIIn(9 0%)を得た。 ESILRMS M+H:C495615N:計算値898.実測値:898. IR(KBr)3436(br.),2930,1730,1664,148 5,1371,1241cm-1. C495515N:計算値C,65.54;H,6.17;N,1.56.実測 値:C,65.52;H,6.22:N,1.52. 1H NMR(CDCl3,300MHz)d8.15(d,J=7.1Hz ,2H);7.73(d,J=8.5Hz,2H);7.64−7.32(m, 11H);6.98(d,J=8.8Hz,1H);6.44(s,1H);6 .18(t,J=9.5Hz,1H);5.78(d,J=8.5Hz,1H) ;5.71(d,J=7.25Hz,1H);5.00(d,J=7.05Hz ,1H);4.79−4.76(m,1H);4.56(ab q,J=11. 5,6.9Hz,2H);4.39(d,J=7.7Hz,1H);4.26− 4.21(m,1H);4.16(d,J=7.8Hz,1H);3.64(d ,J=7.2Hz,1H);3.51(d,J=4.9Hz,1H);3.33 −3.30(m,3H);2.38(s,3H);2.33−2.22(m,6 H);1.88(s,4H);1.79−1.71(m,4H);1.20(s ,3H);1.13(s,3H).例 14 〔19a〕〔20a〕の製造−(反応式XII) シリルケトン11a(0.251g、0.260ミリモル)を5mlのMeO Hに、NH2OH−HCl(0.112g、1.613ミリモル)およびDAB CO(0.050g、0.442ミリモル)と共に加熱しながらとかし、20分 間攪拌した。反応をエチルアセテートで希釈し、H2Oで2回及び塩水で洗った 。溶液をMgSO4上で乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲル(20% CH3CN/CH2Cl2)上でクロマトグラフ処理して、0.116g(46% )のオキシム19a、及び0.0876g(36%)のオキシム20aを得た。 ESILRMS M+H:C5365142Si:計算値981.実測値:9 81. C5364142Si−H2O:計算値C,63.71;H,6.46;N,2 .80.実測値:C,63.65;H,6.48;N,2.74. IR(KBr)3440(br.),2956,1734,1236,710 cm-11H NMR(CDCl3,300MHz)δ8.14(d,J=7.2Hz ,2H),7.71(d,J=76.9Hz,2H),7.54−7.29(m ,11H),7.07(d,J=7.1Hz,1H),6.43(s,1H), 6.24(br.t.,1H),5.70(m,2H),5.56(d,J=8 .4Hz,1H),4.65(s,1H),4.46(d,J=8.1Hz,1 H),4.30(d,J=8.1Hz,1H),3.88(d,J=6.9Hz ,1H),2.90(br.d.,1H),2.53(s,3H),2.45− 2.35(m,2H),2.22(s,3H),2.15(m,1H),1.8 9(s,1H),1.70(s,3H),1.19(s,3H),1.12(s ,3H),0.78(m,9H),0.41(m,6H). ESILRMS M+H:C5365142Si:計算値981.実測値:9 81. C5364142Si−2H2O:計算値C,62.58;H,6.74;N, 2.75.実測値:C,63.01;H,6.40:N,2.75. IR(KBr)3438(br.),2956,1734,1238,710 cm-11H NMR(CDCl3,300MHz)δ8.14(d,J=7.2Hz ,2H),7.71(d,J=76.9Hz,H),7.54−7.29(m, 11H),7.07(d,J=7.1Hz,1H),6.52(s,1H),6 .24(br.t.,1H),5.70(m,2H),5.16(d,J=8. 4Hz,1H),4.65(s,1H),4.46(d,J=8.1Hz,1H ),4.24(d,J=8.1Hz,1H),3.88(d,J=6.9Hz, 1 H),3.10(br.d.,1H),2.53(s,3H),2.45−2. 35(m,2H),2.22(s,3H),2.15(m,1H),1.89( s,1H),1.81(s,3H),1.19(s,3H),1.12(s,3 H),0.78(m,9H),0.41(m,6H).例 15 〔IIIo〕の製造−(反応式XII) シリルオキシム19a(0.080g、0.0816ミリモル)を3mlのT HFにとかし、Bu4NF(THF中1.0M、0.090ml、0.090ミ リモル)と共に振とうし、エチルアセテートで希釈し、そして塩水で洗った。溶 液をMgSO4上で乾燥し、濃縮した。残渣をシリカゲル上でクロマトグラフ処 理(20% CH3CN/CH2Cl2)して、0.060gのオキシムIIIo(8 5%)を得た。 E SILRMS M+H:C4751142:計算値867.実測値:86 7. IR(KBr)3430(br.),1734,1648,1372,124 0cm-11H NMR(CDCl3,300MHz)δ8.14(d,J=7.2Hz ,2H),7.71(d,J=7.2Hz,2H),7.64−7.31(m, 12H),6.96(d,J=8.4Hz,1H),6.49(s,1H),6 .19(t,J=8.7Hz,1H),5.78−5.71(m,2H),5. 14(s,1H),4.77−4.75(m,1H),4.41(d,J=8. 1Hz,1H),4.23(d,J=8.7Hz,1H),3.85(d,J= 7.2Hz,1H),3.51(d,J=5.4Hz,1H),3.51(br .s.,1H),3.07(d,J=16.8Hz,1H),2.49−2.3 0(m, 2H),2.38(s,3H),2.21(s,3H),1.89(s,1H) ,1.81(s,3H),1.78(s,3H),1.55(m,1H),1. 20(s,3H),1.14(s,3H). 13C NMR(DMSO,300MHz)δ204.4,172.6,170 .4,169.1,166.2,165.3,150.3,140.4,139 .2,134.5,133.6,132.7,131.3,129.8,129 .6,128.8,128.3,127.4,81.3,79.1,76.9, 75.9,75.1,73.6,69.3,56.3,52.5,44.9,4 2.6,41.3,34.9,25.9,22.4,21.4,20.5,14 .8,13.9.例 16 〔IIIp〕の製造−(反応式XII) シリルオキシム20a(0.110g、0.112ミリモル)を3mlのTH Fにとかし、エチルアセテートで希釈したBu4NF(THF中1.0M、0. 123ml、0.123ミリモル)と共に振とうした。溶液をMgSO4上で乾 燥し、濃縮した。固体をアセトン/ヘキサンから結晶化させて0.060gのオ キシムIIIp(62%)を得た。 ESILRMS M+H:C4751142:計算値867.実測値:867 . IR(KBr)3432(br.),1716,1646,1372,123 8cm-11H NMR(CDCl3,300MHz)δ8.14(d,J=7.2Hz ,2H),7.70(d,J=7.2Hz,2H),7.63−7.33(m, 11H),6.95(d,J=9.0Hz,1H),6.40(s,1H),6 . 20(t,J=8.7Hz,1H),5.77(d,J=9.6Hz,1H), 5.67(d,J=7.5Hz,1H),5.53(s,1H),4.77(m ,1H),4.37(d,J=8.4Hz,1H),4.28(d,J=8.7 Hz,1H),3.87(d,J=7.8Hz,1H),3.54(d,J=5 .1Hz,1H),2.84(d,J=14.4Hz,1H),2.44−2. 23(m,4H),2.39(s,3H),2.20(s,3H),1.93( s,1H),1.80(s,3H),1.69(s,3H),1.20(s,3 H),1.13(s,3H). 13C NMR(DMSO,300MHz)δ204.3,172.6,170 .2,169.2,166.2,165.4,149.8,140.2,139 .2,134.4,133.5,132.7,131.3,129.8,129 .6,128.8,128.3,127.4,127.4,82.3,80.1 ,76.8,75.4,75.2,73.6,73.2,69.3,56.3, 51.7,43.4,42.6,35.6,34.8,30.7,25.8,2 2.2,21.4,20.5,15.4,13.8.例 17 〔9f〕の製造−(反応式VII) モノシリルバカチン誘導体15a(1.261g、1.80ミリモル)をTH F(15ml)にとかし、−50℃に冷却した。n−BuLi(1.35ml、 ヘキサン中1.6M、2.16ミリモル)を加え、反応を−50℃で15分間攪 拌した。ラクタム16C(3R,4S)−N−べンゾイル−4−イソブテニル− 3−トリエチレンシリオキシアゼチヂン−2−オン(3.24g、9.00ミリ モル)を0℃に加温し、0℃で45分間攪拌した。反応をEtOAcで希釈し、 NH4Cl、H2O、塩水で洗った。溶液をMgSO4上で乾燥し、濾過し、濃縮 した。残渣をシリカゲル上で2回クロマトグラフ処理(30% エチルアセテー ト/ヘキサン)して、1.718gの生成物(90%)を、4:1のジアステレ オマー混合物として得た。 ESILRMS M+H:C578214NSi2:計算値1060.実測値:1 060. IR(KBr)3445(br.),2956,2878,1737,171 7,1271cm-1. C578114NSi2:計算値C,64.56;H,7.70;N,1.32 .実測値:C,64.69;H,7.74;N,1.36. 1H NMR(CDCl3,300MHz)d8.12(d,J=7.2Hz ,2H),7.72−7.33(m,8H),6.63(d,J=8.5Hz, 1H),6.44(s,1H),6.11(t,J=8.7Hz,1H),5. 63(d,J=7.6Hz,1H),5.39(d,J=8.9Hz,1H), 5.30−5.24(m,1H),4.69(d,J=2.1Hz,1H),4 .39(d,J=2.4Hz,1H),4.33−4.25(m,2H),4. 16(m,1H),3.90(d,J=7.5Hz,1H),2.53−2.3 8(m,4H),2.32−2.14(m,8H),2.04−1.87(m, 7H),1.78(s,4H),1.18(s,3H),1.10(s,3H) ,1.03−0.97(m,9H),0.95−0.87(m,9H),0.7 1−0.63(m,6H),0.58−0.50(m,6H).例 18 〔IIIq〕の製造−(反応式IX,X) ビスシリルエーテル9f(0.44g、0.415ミリモル)をMeOHにと かし、触媒量のDowex H+を加えた。反応を一夜攪拌した。反応をEtO Acで希釈し、NaHCO3(飽和)、H2O、塩水で洗った。溶液をMgSO4 上で乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲル上でクロマトグラフ処理(1 :1 エチルアセテート/ヘキセン)して、0.151gの生成物(39%)を 得た。 ESILRMS M+H:C516814NSi:計算値946.実測値:94 6. IR(KBr)3445(br.),2956,1733,1452,127 1,1242cm-1. C516714NSi:計算値C,64.74;H,7.14;N,1.48. 実測値:C,64.60;H,7.25;N,1.37. 1H NMR(CDCl3,300MHz)d8.12(d,J=7.2Hz ,2H),7.72−7.57(m,3H),7.49−7.33(m,5H) ,6.51−6.45(m,2H),6.10(t,J=9.1Hz,1H), 5.65(d,J=7.5Hz,1H),5.38(d,J=8.9Hz,1H ),5.29−5.23(m,1H),4.80(s,1H),4.39(d, J=2.6Hz,1H),4.30(d,J=8.4Hz,1H),4.19( d,J=8.3Hz,1H),4.14−4.03(m,2H),3.81(d ,J=7.4Hz,1H),2.53−2.40(m,4H),2.34−2. 23(m,2H),2.20−2.18(m,6H),2.03−1.86(m ,7H),1.78(s,4H),1.17(s,3H),1.08(s,3H ),1.02−0.89(m,9H),0.71−0.56(m,6H). アルコール6d(1.162g、1.23ミリモル)をCH2Cl2(30ml )にとかし、4Åシーブを加え、反応を15分間攪拌した。NMO(0.302 g、2.583ミリモル)を加え、反応を1.5時間攪拌した。反応混合物をセ ライトを介して濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲル上でクロマトグラフ処理( 1:1 エチルアセテート/ヘキセン)して、1.046gの生成物(90%) を得た。 ESILRMS M+H:C516614NSi:計算値944.実測値:94 4. IR(KBr)3442(br.),2957,1732,1485,126 9,1241cm-1. C516514NSi:計算値C,64.88;H,6.94;N,1.48. 実測値:C,64.99;H,7.00:N,1.40. 1H NMR(CDCl3,300MHz)d8.12(d,J=8.5Hz ,2H),7.72−7.59(m,3H),7.50−7.34(m,5H) ,6.64(d,J=8.3Hz,1H),6.47(s,1H),6.15( t,J=8.8Hz,1H),5.71(d,J=7.5Hz,1H),5.4 1(d,J=8.9Hz,1H),5.32−5.25(m,1H),4.82 (s,1H),4.44−4.35(m,3H),4.16(d,J=6.8H z,1H),3.16(d,J=13.7Hz,1H),2.56−2.44( m,4H),2.40−2.21(m,4H),2.20−2.14(m,4H ),1.91(s,3H),1.87(s,3H),1.79(s,4H),1 .21(s,3H),1.12(s,3H),1.04−0.93(m,9H) ,0.72−0.56(m,6H). ケトン11d(1.05g、1.11ミリモル)をEtOH(40ml)にと かし、0℃に冷却した。NaBH4(0.042g、1.11ミリモル)を加え 、反応を0℃で25分間攪拌した。反応をEtOAcで希釈し、H2Oで急冷し 、塩水で洗った。溶液をMgSO4上で乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣をシリ カゲル上でクロマトグラフ処理(75% ジエチルエーテル/ヘキサン)して、 0.811gの2’−O−トリエチルシリル保護生成物(77%)を得た。 ESILRMS M+H:C516814NSi:計算値946.実測値:94 6. IR(KBr)3446(br.),2957,1732,1660,127 2,1240cm-1. C516915NSi:計算値C,63.53;H,7.21;N,1.45. 実測値:C,63.95;H,7.26;N,1.21. 1H NMR(CDCl3,300MHz)d8.13(d,J=8.5Hz ,2H),7.72−7.59(m,3H),7.50−7.33(m,5H) ,6.49−6.41(m,2H),6.10(t,J=9.2Hz,1H), 5.70(d,J=7.2Hz,1H),5.39(d,J=8.8Hz,1H ),5.31−5.22(m,1H),4.97(d,J=8.5Hz,1H) ,4.45(d,J=8.2Hz,1H),4.39(m,1H),4.28− 4.23(m,2H),3.69(d,J=7.1Hz,1H),2.76(b r.s,1H),2.50−2.40(m,4H),2.35−2.16(m, 5H),2.08−2.04(m,1H),1.95(s,3H),1.87( s,3H),1.86−1.78(m,7H),1.18(s,3H),1.1 1(s,3H),1.02−0.93(m,9H),0.71−0.54(m, 6H). シリルエーテル(0.775g、0.819ミリモル)をCH3CN(45m l)にとかし、0℃に冷却した。HCl(1.64ml、1N、1.64ミリモ ル)を加え、反応を0℃で45分間攪拌した。反応をEtOAcで希釈し、Na HCO3(飽和)、H2O、塩水で洗った。溶液をMgSO4上で乾燥し、濾過し 、供給した。残渣をシリカゲル上でクロマトグラフ処理(30% CH3CN/ CH2Cl2)して、0.5004gのIIIq(73%)を得た。 ESILRMS M+H:C455414N:計算値832.実測値:832. IR(KBr)3442(br.),2938,1732,1646,127 1,1240cm-1. C455314N:計算値C,64.97;H,6.42:N,1.68.実測 値:C,64.85;H,6.50;N,1.53. 1H NMR(CDCl3,300MHz)d8.13(d,J=8.5Hz ,2H),7.70−7.59(m,3H),7.51−7.45(m,3H) ,7.40−7.35(m,2H),6.44−6.41(m,2H),6.1 7(t,J=7.6HZ,1H),5.70(d,J=7.2HZ,1H),5 .45(d,J=9.0Hz,1H),5.30−5.23(m,1H),4. 97(d,J=8.3Hz,1H),4.45(d,J=8.3Hz,1H), 4.35(s,1H),4.24(d,J=8.1Hz,2H),3.68(d ,J=7.0Hz,1H),3.58(br.s,1H),2.74(br.s ,1H),2.41−2.38(m,5H),2.25−2.14(m,5H) ,1.86(s,3H),1.82−1.78(m,10H),1.22(s, 3H),1.12(s,3H).例 19 〔9g〕の製造−(反応式VII) モノシリルバカチン誘導体15a(1.001g、1.43ミリモル)をTH F(10ml)にとかし、−50℃に冷却した。n−BuLi(1.0725m l、ヘキサン中1.6M、1.716ミリモル)を加え、反応を−50℃で15 分間攪拌した。ラクタム16d(3R,4S)−N−t−ブトキシカーバモイル −4−フェニル−3−トリエチルシロキシアゼチジン−2−オン(1.188g 、3.146ミリモル)をTHF(10ml)中の溶液として加え、フラスコを THF(2×5ml)で洗った。反応を30分にわたって0℃に加温し、0℃で 30分間攪拌した。反応をEtOAcで希釈し、NH4Cl、H2O、塩水で洗っ た。溶液をMgSO4上で乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲル上でク ロマトグラフ処理(10%〜20% エチルアセテート/ヘキサン)して、1. 453gの生成物9g(94%)を得た。 ESILRMS M+H:C578415NSi2:計算値1078.実測値: 1078. IR(KBr)3448(br.),2957,1717,1494,136 9,1243cm-1. C578315NSi2:計算値C,63.48;H,7.76;N,1.30 .実測値:C,63.54;H,7.56;N,1.33. 1H NMR(CDCl3,300MHz)d8.11(d,J=8.5Hz ,2H),7.60−7.25(m,8H),6.46(s,1H),6.29 (t,J=8.3Hz,1H),5.63(d,J=7.4Hz,1H),5. 49(d,J=9.4Hz,1H),5.29(d,J=8.9Hz,1H), 4.71(d,J=2.1Hz,1H),4.53(s,1H),4.26(a b q,J=12.4,8.6Hz,2H),4.16(m,1H),3.90 (d,J=7.3Hz,1H),2.53(s,3H),2.46−2.35( m,1H),2.24−2.16(m,5H),2.03(s,3H),1.7 2−1.62(m,5H),1.28(s,9H),1.25(s,3H),1 .12(s,3H),0.98−0.87(m,9H),0.83−0.72( m,9H),0.62−0.50(m,6H),0.45−0.29(m,6H ).例 20 〔IIIr〕の製造−(反応式IX,X) ビスシリルエーテル9g(1.431g、1.328ミリモル)をMeOH( 60ml)にとかし、−0℃に冷却し、触媒量のDowex H+を加えた。反 応を0℃で5時間攪拌した。反応をEtOAcで希釈し、NaHCO3(飽和) 、H2O、塩水で洗った。溶液をMgSO4上で乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣 をシリカゲル上でクロマトグラフ処理(1:1 エチルアセテート/ヘキサン) して、0.832gの6e(65%)を得た。 ESILRMS M+H:C517015NSi:計算値964.実測値:96 4. IR(KBr)3451(br.),2957,1716,1369,127 1,1243cm-1. C516915NSi:計算値C,65.53:H,7.21;N,1.45. 実測値:C,63.49:H,7.45:N,1.32. 1H NMR(CDCl3,300MHz)d8.12(d,J=8.5Hz ,2H),7.62−7.25(m,8H),6.48(s,1H),6.27 (t,J=8.8Hz,1H),5.66(d,J=7.4Hz,1H),5. 45(br.d,1H),5.29(br.d,1H),4.82(s,1H) ,4.53(s,1H),4.31(d,J=8.6Hz,1H),4.16− 4.08(m,2H),3.81(d,J=7.2Hz,1H),2.53(s ,3H),2.46−2.38(m,1H),2.21(s,4H),2.06 −2.03(m,2H),1.90(s,3H),1.72(s,5H),1. 29(s,9H),1.25(s,3H),1.13(s,3H),0.79− 0.74(m,9H),0.47−0.26(m,6H). アルコール6e(0.809g、0.840ミリモル)をCH2Cl2にとかし 、NMOおよび4Åモレキュラーシーブを加え、反応を15分間攪拌した。TP APを加え、反応を一夜攪拌した。反応をセライトを介して濾過し、濃縮した。 残渣をシリカゲル上でクロマトグラフ処理(1:1 エチルアセテート/ヘキサ ン)して、0.629gのケトン11e(78%)を得た。 ESILRMS M−H:C516615NSi:計算値960.実測値:96 0. IR(KBr)3446(br.),2958,1731,1718,126 9,1242cm-1. C516715NSi:計算値C,63.66;H,7.02;N,1.46. 実測値:C,63.85;H,7.08;N,1.37. 1H NMR(CDCl3,300MHz)d8.12(d,J=8.6Hz ,2H),7.63−7.27(m,8H),6.44(s,1H),6.31 (t,J=8.9Hz,1H),5.71(d,J=7.3Hz,1H),5. 47(d,J=9.7Hz,1H),5.29(d,J=8.5Hz,1H), 4.84(s,1H),4.55(d,J=2.0Hz,1H),4.43(d ,J=8.5Hz,1H),4.34(d,J=8.4Hz,1H),4.15 (d,J=7.2Hz,1H),3.15(d,J=13.9Hz,1H),2 .58(s,3H),2.49−2.24(m,3H),2.21(s,3H) ,1.91(s,3H),1.75(s,1H),1.67(s,3H),1. 29(s,9H),1.27(s,3H),1.13(s,3H),0.79− 0.74(m,9H),0.47−0.26(m,6H). ケトン11e(0.600、0.624ミリモル)をEtOH(15ml)に とかし、0℃に冷却した。NaBH4(0.024g、0.624ミリモル)を 加え、反応を0℃で30分間攪拌した。反応をEtOAcで希釈し、H2Oで急 冷し、塩水で洗った。溶液をMgSO4上で乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣を シリカゲル上でクロマトグラフ処理(1.5:1 ヘキサン/エチルアセテート )して、0.481gの2’−O−トリエチルシリルエーテル(80%)を得た 。 ESILRMS M+H:C517015NSi:計算値964.実測値:96 4. IR(KBr)3542(br.),2956,1732,1716,127 1,1242cm-1. C516915NSi:計算値C,63.53;H,7.21:N,1.45. 実測値:C,63.31;H,7.20:N,1.40. 1H NMR(CDCl3,300MHz)d8.13(d,J=8.5Hz ,2H),7.62−7.24(m,8H),6.46(s,1H),6.26 (t,J=8.7Hz,1H),5.70(d,J=7.2Hz,1H),5. 46(d,J=9.4Hz,1H),5.28(br.d,1H),4.98( d,J=8.5Hz,1H),4.52(d,J=1.95Hz,1H),4. 47(d,J=8.3Hz,1H),4.22(d,J=8.2Hz,1H), 3.68(d,J=7.1Hz,1H),2.74(br.s,1H),2.5 3(s,3H),2.43−2.34(m,1H),2.23−2.13(m, 5H),1.88−1.84(m,4H),1.78−1.72(m,4H), 1.28(s,9H),1.22(s,3H),1.12(s,3H),0.7 6−0.73(m,9H),0.46−25(m,6H). シリルエーテル(0.470g、0.488ミリモル)をCH3CNにとかし 、0℃に冷却した。HCl(0.976ml、1N、0.976ミリモル)を加 え、反応を0℃で1時間攪拌した。反応をEtOAcで希釈し、NaHCO3( 飽和)、H2O、塩水で洗った。溶液をMgSO4上で乾燥し、濾過し、濃縮した 。残渣をシリカゲル上でクロマトグラフ処理(2:1 ヘキサン/エチルアセテ ート)して、0.385gのIIIr(93%)を得た。 ESILRMS M+H:C455615N:計算値850.実測値:850. IR(KBr)3448(br.),2980,1734,1715,127 1,1242cm-1. C455515N:計算値C,63.59;H,6.52;N,1.65.実測 値:C,63.64;H,6.20;N,1.56. 1H NMR(CDCl3,300MHz)d8.12(d,J=7.2Hz ,2H),7.64−7.29(m,8H),6.44(s,1H),6.21 (br.t,1H),5.68(d,J=7.1Hz,1H),5.36(d, J=9.4Hz,1H),5.26(br.d,1H),4.95(d,J=8 .4Hz,1H),4.60(s,1H),4.45(d,J=8.4Hz,1 H),4.20(d,J=8.3Hz,2H),3.66(d,J=7.0Hz ,1H),3.31(s,1H),2.73(s,1H),2.39(s,3H ),2.33−2.13(m,5H),1.87−1.82(m,4H),1. 77−1.71(m,4H),1.31(s,10H),1.22(s,3H) ,1.12(s,3H). 上記の方法に実質的に従って、本発明の範囲内の次の化合物を合成することが できる。 さらに; 本発明の化合物は生体内モデル及び/又は試験管内モデルで抗腫瘍活性を示す 。たとえば、次の試験は本発明の代表的な化合物を評価するのに使用する生体内 試験を記述している。マウスM109モデル Evaluation of Madison 109 Lung Carc inoma as a Model for Screening Antit umor Drugs,Cancer Treatment Reports, 65,No.3−4(1981)にWilliam Roseによって記載され ているように、バルブ/CXDBA/2F、ビブリドマウスに、5mlの2%( w/v)ブライのM109肺カルシノーマを腹膜内移植した。 1、5及び9日後の後腫瘍移植のいずれかの日に、又は5及び8日後の後移植 の日に、種々の薬量を腹膜内投与することによって、マウスを本発明の化合物で 処理した。約75−90日の後腫瘍移植までマウスを毎日検査して生存率を求め た。マウスの実験当り1群は処理せず、対照標準として役立てた。 化合物で処理した(T)マウスの中央生存時間を対照標準(C)マウスの中央 生存時間と比べた。それぞれの化合物処理群の2つの値の比を100倍し、%と して表示した値(すなわち% T/C)として次の表に代表的な化合物の表とし て示す。 inj:注射マウスM109モデル バルブ/CXDBA 2F1(CDF1)ヒブリドマウスに、0.1mlの2% (w/v)ブライのM109肺カルシノーマを、(Evaluation of Madison 109 lung Carcinoma as a Mod el for Screening Antitumor Drugs,Can cer Treatment Reports ,65,No.3−4(1981 )にWilliams Roseによって述べられているように)皮下(SC) 移植した。 試験化合物および基準薬剤パクリタクセルをマウスの群に静脈投与した:それ ぞれの群は異なった水準で化合物を受取り、化合物当り3又は4の異なった水準 の薬量を試験した。マウスを4、5、6、7及び8日の後腫瘍の日数について一 日に一回、これらの化合物で静脈処理した。マウスを、それらの死まで又は腫瘍 移植後60−90日まで毎日生存させた。実験当り1群のマウスを非処理のまま でおき、主たる対照標準群として役立てた。第2対照標準群はマウスの他の群の すべての腫瘍接種の1/10を代表的に含み受け取った。腫瘍はまた2週間に1 度又はそれ以上測定して刊行された方法(同上)により腫瘍重量を推定した。 化合物−処理した(T)マウスの中央生存時間を対照標準(マウス)の中央生 存時間と比べた。各化合物で処理したマウス群の2つの値の比を100倍し%と して表示して次の表にそれぞれの化合物について示す。また、処理群の中央生存 時間と腫瘍を1g生長させる対照標準群のそれとの差をT−C値(日数)として 示し、これも次の表に示す。T−C値が大きいほど、主要腫瘍生成は大きい。T /C>125%及び/又はT−C>4.0日を示す化合物はMC109 SCモ デルにおいて活性であると考えられる。ただし前記の第2制御群は1gの腫瘍の 生成に対して1次対照制御群とは4日以上異なっていないものとする。1次およ び2次対照標準群の双方の1gの腫瘍の生長時間の差が4日以上であるとき、そ 差は活性の基準になる。 パクリタクセル誘導体の改良遠位サイト抗腫瘍IVテスト 従って、本発明の別の面は、腫瘍をもつ宿主に式Iの化合物の抗腫瘍有効量を 投与することからなるヒト及び/又は他の哺乳動物の腫瘍を抑止する方法に関す る。 多くの腫瘍を治療するために、本発明の式Iの化合物をパクリタクセルのそれ と類似の方法で使用することができる。たとえば、Physician’s D sek Reference,49版,Medical Economics, p682,1995参照。本発明の化合物の薬量、投与のモデル及びスケジュー ルは特に制限されない。腫瘍治療に習熟する腫瘍治療学者は、不当な実験なしに 、本発明の化合物を投与するための適当な治療ブロトコールを確かめることがで きる。すなわち式Iの化合物はいずれかの好適な投与ルートにより、非経口的に 、又は経口的に投与することができる。非経口投与として、静脈、腹膜内、筋肉 内、及び皮下の投与があげられる。 本発明の方法を実施するのに使用する薬量は、予防治療を受けさせるか又は最 大治療応答を誘発することを可能にする薬量である。薬量は投与の種類、えらば れた特定の生成物、及び治療すべき主体の個人的特性に応じて変わる。一般に、 薬量は異性な細胞増殖によって生ずる疾患の治療に治療上有効な薬量である。本 発明による生成物は多くの場合、所望の治療効果を得るために必要な量で投与す ることができる。ある患者は比較的高い又は低い薬量に迅速に応答して、温和な 保持を必要とし、又は保持薬量を全く必要としない。静脈ルートにより、薬量は 1〜100時間にわたってたとえば約20〜約500mg/m2の範囲でありう る。経口ルートでは、5〜1000mg/kg/日の体重の範囲でありうる。使 用する実際の薬量は、処方された特定の組成物、投与ルート、及び治療すべき腫 瘍の測定の場所、宿主、及び腫瘍の種類により変わる。患者の年令、体重、性別 、食餌および肉体条件を含めて、薬剤の作用を変性する多くの因子を薬量の決定 の際に考慮に入れるべきである。 本発明はまた、抗腫瘍有効量の式Iの化合物と、1以上の医薬的に許容しうる 担体、補薬、希釈剤または補助薬とを組合せて含む製薬処方物(組成物)に関す る。この組成物は通常の方法により製造することができる。パクリタクセルまた はその誘導体の配合例はたとえば米国特許第4,960,790および4,81 4,470号に見出され、これらの例は本発明の化合物を処方するのに使用する のに使用することができる。たとえば、式Iの化合物は、錠剤、ピル、粉末混合 物、カプセル、注射液、溶液、座薬、エマルジョン、懸濁液、食品プレミックス 、 及び他の好適な形体に処方することができる。殺菌固体−組成物たとえば凍結乾 燥品の形体で製造することもでき、所望ならば他の医薬的に許容しうる補助薬と 組合せることもできる。このような固体組成物は、殺菌水、生理学的食塩水、ま たは水と有機溶媒たとえばプロピレングリコール、エタノールなどとの混合物、 により再構成することができ、または非経口投与に使用する直前に他の殺菌注射 用媒質と組合せて使用することができる。 代表的な医薬的に許容しうる担体の例は、たとえばマニトール、尿素、デキス トラン、ラクトース、ポテト及びトウモロコシでんぷん、ステアリン酸マグネシ ウム、タルク、植物油、ポリアルキレングリコール、エチルセルロース、ポリ( ビニルピロリドン)、炭酸カルシウム、オレイン酸エチル、ミリスチン酸イソプ ロピル、安息香酸ベンジル、炭酸ナトリウム、ゼラチン炭酸カリウム、ケイ酸で ある。医薬処方物はまた非毒性の補助物質たとえば乳化剤、保有剤、湿潤剤など 、ならびにたとえばソルビタンモノラウレート、トリエタノールアミンオレート 、ポリオキシエチレンモノステアレート、グリセリルトリパルミテート、ジオク チルナトリウムスルホスクシネートなどを含むこともできる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 31/4523 A61K 31/445 610 C07D 407/12 C07D 407/12 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU ,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH, CN,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,G B,GE,HU,IL,IS,JP,KE,KG,KP ,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU, LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,N Z,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI ,SK,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,UZ, VN (72)発明者 ウィットマン,マーク ディ アメリカ合衆国コネチカット州 06410 チエシャー サウス ブルックスベール ロード 328 (72)発明者 アルトスタット,トーマス ジェイ アメリカ合衆国コネチカット州 06457 ミドルタウン サウス メイン ストリー ト 57 (72)発明者 カドウ,ジョン エフ アメリカ合衆国コネチカット州 06492 ウォーリンフォード クオリー ラン 9 (72)発明者 キングストン,デビッド ジー アイ アメリカ合衆国バージニア州 24060 ブ ラックスバーグ ローカスト アベニュー 1409 (72)発明者 リーアン,シアン アメリカ合衆国コロラド州 80301 ボー ルダー #2011,ハビタット ドライブ 6255

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.式(I): 式中、Rは水素、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-6シ クロアルキル、C3-6シクロアルケニル、ヘテロ原子1個または2個を含有する 環状3−7員環、ヘテロアリールまたは−Z1−R3であり; Z1は直接結合、C1-6アルキルまたは−O−C1-6アルキルであり; R3はアリール、置換アリール、C3-6シクロアルキル、C3-6シクロアルケニル 、ヘテロ原子1個または2個を含有する環状3−7員環またはヘテロアリールで あり; RAおよびBBは独立して水素、−NHC(O)R、−NHC(O)OR、−NH C(O)NHR、−NHC(O)N(R)2、−NHS(O)mR、−NHP(= O)(OR)2、−NHP=S(OR)2、(ここでmは1または2である)であ り; RCおよびRDは独立して水素、ヒドロキシ、フルオロ、−OC(O)Rx、−O C(O)ORx、OP(O)(OH)2、OCH2OP(O)(OH)2、−OCH2 OCH2OP(=O)(OH)2、−(OCH2nOC=OCH2NHRx、−( OCH2nOC(=O)CH2NR’6R’7(ここでnは0−3である)、−O COCH2CH2NH3+HCOO-、−OCOCH2CH2COOH、−OCO(C H23COOH、−OC(O)(CH2nNRFG、(ここでnは0−3である )、−OC(O)CH(R”)NH2、−OC (O)CH2CH2C(O)OCH2CH2OHまたは−OC(O)−Z−C(O) −R’であり; Zはエチレン(−CH2−CH2−)、プロピレン(−CH2CH2CH2−)、− CH=CH−、1,2−シクロヘキサンまたは1,2−フェニレンであり; R’は−OH、−OH塩基、−NR’2R’3、−OR’3、−SR’3、−OCH2 C(O)NR’4R’5であり; R’2は−Hまたは−CH3であり; R’3は−(CH2nNR’6R’7または(CH2n+R’6R’7R’8-であ り(ここでnは1−3である); R’4は−Hまたは−C1−C4アルキルであり; R’5は−H、−C1−C4アルキル、ベンジル、ヒドロキシエチル、−CH2CO2 Hまたはジメチルアミノエチルであり; R’6およびR’7は独立して−H、−CH3、−CH2CH3、ベンジルであるか 、またはR’6およびR’7はNR’6R’7の窒素と一緒になってピロリジノ、ピ ペリジノ、モルホリノまたはN−メチルピペリジノ基を形成し; R’8は−CH3、−CH2CH3またはベンジルであり; X-はハライドであり; 塩基はNH3、(HOC243N、N(CH33、CH3N(C242NH、N H2(CH26NH2、N−メチルグルカミン、NaOHまたはKOHであり; RFおよびRGは独立して−Hまたは−C1−C3アルキルであり、またはRFおよ びRGはNRFGの窒素と一緒になってピロリジノ、ピペリジノ、モルホリノま たはN−メチルピペリジノ基を形成し; R”は−H、−CH3、−CH2CH(CH32、−CH(CH3)CH2CH3、 −CH(CH32、−CH2フェニル、−(CH23NH2、−(CH24NH2 、−CH2CH2COOH、−(CH23NHC(=NH)NH2、アミノ酸プロ リン残基、−OC(O)CH=CH2、−C(O)CH2CH2C(O)NHCH2 CH2SO3−Y+または−OC(O)CH2CH2C(O)NHCH2CH2CH2 SO3−Y+であり; Y+はNa+またはN+(Bu)4であり; R2はRx、RyまたはRy’であり; R4はC1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-6シクロアルキ ル、C3-6シクロアルケニル、C3-6ヘテロアリール、−O−C1-6アルキル、− O−C3-6アルケニル、−O−C2-6アルキニル、−CH2OCH3、−CH2OC H2OCH3、−CH2OCH2OCH2CH3、−CH2CH2OCH3、−CHOC H2(オキシラン)、または−S−C1-6アルキルであり; LはOまたはSであり; R6およびR6'は独立して水素、ヒドロキシ、−O−C1-6アルキル、−OC(O )Rx、−OC(O)ORx、−OC(O)NHRx、−OC(O)NR’6R’7 、−OCH2OR、−OC(Rx2OR、−OCHRxOR、−OCH2SCH3、 −OCH2OCH2SCH3、OP(O)(OH)2、OCH2OP(O)(OH)2 、−OCH2OCH2OP(O)(OH)2、−(OCH2nOC=OCH2NHRx 、−(OCH2nOC(=O)CH2NR’6R’7、(nは0−3である)、− C1-6アルキル、−CH2OR、−CH2SCH3、−CH2OCH2SCH3、−O C(Rx2SR、−OCHRxSR、−OCOCH2CH2NH3 +HCOO-、−O COCH2CH2COOH、−OCO(CH23COOH、−OC(O)(CH2 nNRFG、(nは0−3である)、−OC(O)−Z−C(O)−R’また は−OC(O)CH2CH2C(O)OCH2CH2OHであり、 但しR6およびR6'は共に水素ではなく、R6および6'は一緒になってオキソ基ま たはチオカルボニル基を形成していてもよく、またはR6およびR6'は一緒にな って式−C=N−R、−C=N−ORまたは−C=N−NHRまたは−C=N− NR’6R’7の炭素−窒素二重結合を形成していてもよく、ここでRは先の定義 のとおりであり、但し水素ではない; R7'は水素であり;R7は水素またはR19と一緒になってシクロプロパン環を形 成していてもよく; R9およびR9'は独立して水素、ヒドロキシであるか、または一緒になってオキ ソ(ケト)基を形成し; R10およびR10’は独立して水素、ヒドロキシ、−OC(O)Rx、−OC(O )ORx、−O−C1-6アルキル、−OCH2OCH3、−OCH2OCH2OCH3 、−OCH2OCH2OCH2CH3、−OCH2OCH2CH2OCH3、−OCH2 OCH2CH2OH、−OCH2SCH3、−OCH2OCH2SCH3、−OC(O )NR’6R’7、C1-6アルキル、−(CH23C(O)Rx、−(CH23C( O)ORx、−(CH23CN、−OP(O)(OH)2、−OCH2OP(O) (OH)2、−OCH2OCH2OP(O)(OH)2、−(OCH2nOC=OC H2NHRx、−(OCH2nOC(=O)CH2NR’6R’7、(nは0−3で ある)、−OCOCH2CH2NH3 +HCOO-、−OCOCH2CH2COOH、 −OCO(CH23COOH、−OC(O)−Z−C(O)−R’、−OC(O )(CH2nNRFG(nは0−3である)、または−OC(O)CH2CH2C (O)OCH2CH2OHであり; R14は水素、ヒドロキシ、−OC(O)Rx、−OC(O)ORx、−O−C1-6 アルキル、−OCH2OCH3、−OCH2OCH2OCH3、−OCH2OCH2O CH2CH3、−OCH2OCH2CH2OCH3、−OCH2OCH2CH2OH、− OCH2SCH3、−OCH2OCH2SCH3、OP(O)(OH)2、OCH2O P(O)(OH)2、−OCH2OCH2OP(O)(OH)2、−(OCH2nO (C=O)CH2NHRxまたは−(OCH2nOC(=O)CH2NR’6R’7 (nは0−3である)であり; R19はメチル、ヒドロキシメチルであるか、またはR19およびR7は一緒になっ てシクロプロパン環を形成していてもよく、但しこれらの置換分がシクロプロパ ン環であるときはR7'は水素であり; RxはC1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルケニル、C3-6シクロアルキ ルであり、これらの基のいずれは場合によっては同一または異なったハロゲン原 子1〜6個で置換されていてもよく; Ryは式:(式中、Wは結合であり、そしてRm、RnおよびRoは独立して水素、ニトロ、 シアノ、アジド、アミノ、C1-6アルキルアミノ、ジ−C1-6アルキルアミノ、ハ ロゲン、C1-6アルキル、ヒドロキシまたはC1-6アルコキシである)を有する基 であり;そして Ry’は式: (式中、WはC1-6アルキルまたは−O−C1-6アルキルであり、そしてRm、Rn およびRoは独立して水素、ニトロ、シアノ、アジド、アミノ、C1-6アルキルア ミノ、ジ−C1-6アルキルアミノ、ハロゲン、C1-6アルキル、ヒドロキシまたは C1-6アルコキシである)を有する基である、 で示される化合物またはその製薬上許容しうる塩。 2.式(II): 式中Rは2−フラニル(2−フリル)、2−チエニル、3−フラニル(3−フリ ル)、3−チェニル、フェニル、ナフチル、4−ヒドロキシフェニル、4−メト キシフェニル、4−フルオロフェニル、4−トリフルオロメチルフェニル、2− プロピニル、ベンジル、フェネチル、フェニルエテニル、3,4−ジメトキシフ ェニル、2−(2−フラニル)エテニル、2−メチルプロピル、C3-6シクロア ルキル、シクロヘキシルメチル、シクロヘキシルエチル、C3-6アルキル、C3-6 アルケニル、t−ブチルまたは−Z1−R3であり; R3はアリール又は置換アリールであり; RBは−NHC(O)Ph(ここでPhは置換または非置換である)、−NHC (O)O(C1-6アルキル)、−NHC(O)OCH2Ph、−NHC(O)T( ここでTはヘテロ原子1個または2個を含有する3−7員環である)、−NHC (O)NHRまたは−NHC(O)N(R2)であり; RDはヒドロキシ、OP(O)(OH)2、OCH2OP(O)(OH)2、−OC H2OCH2OP(O)(OH)2、−(OCH2mOC=OCH2NHRx、−( OCH2mOC(=O)CH2NR’6R’7、(ここでmは0−3である)、− OC(O)CH3、−OC(O)OCH2C(Cl)3、−OCOCH2CH2NH3 + HCOO-、NHC(O)フェニル、−NHC(O)OC(CH33、−OCO CH2CH2COOH、−OCO(CH23COOH、−OC(O)−Z−C(O )−R’、−OC(O)(CH2nNRFG(ここでnは0−3である)、また は−OC(O)CH2CH2C(O)OCH2CH2OHであり; R2はフェニルまたは置換フェニルであり; R4はメチルを包含するC1-4アルキル、C3-5シクロアルキル、−O−C1-4アル キル、−CH2OCH3、CHOCH2(オキシラン)、または−S−C1-4アルキ ルであり; R6およびR6'は独立して水素、ヒドロキシ、−O−C1-6アルキル、−OC(O )Rx、−OC(O)ORx、−OC(O)NHRx、−OC(O)NR2、−OC H2OR、−OCH2OCH2OCH2、−OCH2OCH2OCH2CH3、−OC H2OCH2CH2OCH3、−OCH2OCH2CH2OH、−OC(Rx2OR、 −OCHRxOR、−OCH2SR、−OCH2OCH2SCH3、−OC(Rx2 SR、−OCHRxSR、OP(O)(OH)2、OCH2OP(O)(OH)2、 −OCH2OCH2OP(O)(OH)2、− (OCH2nOC=OCH2NHRx、−(OCH2nOC(=O)CH2NR’6 R’7、(ここでnは0−3である)、−C1-6アルキル、−CH2OR、−CH2 OCH2OCH3、−CH2OCH2OCH2CH3、−CH2OCH2CH2OCH3、 −CH2OCH2CH2OH、−CH2SCH3または−CH2OCH2SCH3である が、R6およびR6'は共に水素ではなく、またR6およびR6'は一緒になってオキ ソ基を形成していてもよく、またR6およびR6'は一緒になって式C=N−Rま たは−C=N−ORの炭素−窒素二重結合を形成していてもよい; R10は水素、ヒドロキシ、−OC(O)Rx、−OC(O)ORx、−O−C1-6 アルキル、−OCH2OCH3、−OCH2OCH2OCH3、−OCH2OCH2O CH2CH3、−OCH2OCH2CH2OCH3、−OCH2OCH2CH2OH、− OCH2SCH3、−OCH2OCH2SCH3、−OC(O)NR’6R’7、C1-6 アルキル、−(CH23C(O)Rx、−(CH23C(O)ORxまたは−(C H23CNであり;そして R19は−CH3であるか、またはR19およびR7は一緒になってシクロプロパン環 を形成していてもよく、但しこれらの置換分がシクロプロパン環であるときはR7 'は水素である、 で示される化合物またはその製薬上許容しうる塩である請求項1の化合物。 3.式(III): 式中、Rは2−フラニル(2−フリル)、2−チエニル、3−フラニル(3−フ リル)、3−チェニル、フェニル、ナフチル、4−ヒドロキシフェニル、4−メ トキシフェニル、4−フルオロフェニル、4−トリフルオロメチルフェニル、2 −プロペニル、ベンジル、フェネチル、フェニルエテニル、3,4−ジメトキシ フェニル、2−(2−フラニル)エテニル、2−メチルプロピル、C3-6シクロ アルキル、シクロヘキシルメチル、シクロヘキシルエチル、C3-6アルキル、C3 -6 アルケニルまたは−Z1−R3であり; Z1は直接結合であり; R3アリールまたは置換アリールであり; RBは−NHC(O)Ph(ここでPhは置換または非置換である)、−NHC (O)O(C1-6アルキル)、−NHC(O)OCH2Ph、−NHC(O)T( ここでTはヘテロ原子1個または2個を含有する3−7員環である)、−NHC (O)NHRまたは−NHC(O)N(R2)であり; RDはヒドロキシ、OP(O)(OH)2、OCH2OP(O)(OH)2、−OC H2OCH2OP(O)(OH)2、−(OCH2mOC=OCH2NHRx、−( OCH2mOC(=O)CH2NR’6R’7(ここでmは0−3である)、−O C(O)CH3、−OC(O)OCH2C(Cl)3、−OCOCH2CH2NH3 + HCOO-、NHC(O)フェニル、−NHC(O)OC(CH33、−OCO CH2CH2COOH、−OCO(CH23COOH、−OC(O)−Z−C(O )−R’、−OC(O)(CH2nNRFG(ここでnは0−3である)、また は−OC(O)CH2CH2C(O)OCH2CH2OHであり; R6およびR6'は独立して水素、ヒドロキシ、−O−C1-6アルキル、−OC(O )Rx、−OC(O)ORx、−OC(O)NHRx、−OC(O)NR2、−OC H2OR、−OCH2OCH2OCH3、−OCH2OCH2OCH2CH3、−OCH2 OCH2CH2OCH3、−OCH2OCH2CH2OH、−OC(Rx2OR、− OCHRxOR、−OCH2SR、−OCH2OCH2SCH3、−OC(Rx2S R、−OCHRxSR、OP(O)(OH)2、OCH2OP(O)(OH)2、− OCH2OCH2OP(O)(OH)2、−(OCH2nOC=OCH2NHRx、 −(OCH2nOC(=O)CH2NR’6R’7、(ここでnは0−3である) 、−C1-6アルキル、−CH2OR、−CH2OCH2OCH3、−CH2OCH2O CH2CH3、−CH2O CH2CH2OCH3、−CH2OCH2CH2OH、−CH2SCH3または−CH2 OCH2SCH3であるが、R6およびR6'は共に水素ではなく、またR6およびR6 'は一緒になってオキソ基を形成していてもよく、またR6およびR6'は一緒に なって式C=N−Rまたは−C=N−ORの炭素一窒素二重結合を形成していて もよい; R10は水素、ヒドロキシ、−OC(O)Rx、−OC(O)ORx、−O−C1-6 アルキル、−OCH2OCH3、−OCH2OCH2OCH3、−OCH2OCH2O CH2CH3、−OCH2OCH2CH2OCH3、−OCH2OCH2CH2OH、− OCH2SCH3、−OCH2OCH2SCH3または−OC(O)NR’6R’7、 C1-6アルキル、−(CH23C(O)Rx、−(CH23C(O)ORxまたは −(CH23CNである、 で示される化合物またはその製薬上許容しうる塩である請求項1の化合物。 4. RBが−NHC(O)OtBu、−NHC(O)OnBu、−NHC(O) OiPr、−NHC(O)OCH2Ph、−NHC(O)PhまたはNHC(O )−2−フリルであり; R2がフェニル、モノ−もしくはジ置換フェニルであり; R4がメチルであり; R6およびR6'が独立して−H、−OH、−OCH3、−OCH2OCH3、−OC H2SCH3または−CH2OHであり;そして R10が−H、−OHまたは−OC(O)CH3である請求項2の化合物。 5. Rがフェニル、イソブテニル、p−フルオロ−フェニルまたはp−メチル− フェニルであり; RBが−NHC(O)OtBu、−NHC(O)OnBu、−NHC(O)Oi Pr、−NHC(O)OCH2Ph、−NHC(O)PhまたはNHC(O)− 2−フリルであり; RDが−OHであり; R6およびR6'が独立して−H、−OCH3、−OH、−OCH2OCH3、−OC H2SCH3または−CH2OCH3であり;そして R10が−H、−OHまたは−OC(O)CH3である請求項3の化合物。 6. R6が−OHであり、そしてR6'が−Hである請求項3の化合物。 7. 下記に示す化合物IIIa〜IIIrからなる群から選ばれる式(IV): で示される請求項1の化合物: 8. 製薬上許容しうる塩も包含する請求項7の化合物IIId。 9. 請求項1−8のいずれか1項の式Iの化合物の抗腫瘍有効量をもつ医薬。 10.請求項1−8のいずれか1項の式Iの化合物の腫瘍阻害量を哺乳類の宿主に 投与することを特徴とする腫瘍生長を阻害する方法。
JP10500862A 1996-06-06 1997-06-05 7―デオキシ―6―置換パクリタクセル Pending JP2000511905A (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US1949396P 1996-06-06 1996-06-06
US60/019,493 1996-06-06
US60/042,599 1997-04-02
US4259997P 1997-04-21 1997-04-21
PCT/US1997/009776 WO1997046232A1 (en) 1996-06-06 1997-06-05 7-deoxy-6-substituted paclitaxels

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000511905A true JP2000511905A (ja) 2000-09-12

Family

ID=26692272

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10500862A Pending JP2000511905A (ja) 1996-06-06 1997-06-05 7―デオキシ―6―置換パクリタクセル

Country Status (6)

Country Link
US (1) US5773461A (ja)
EP (1) EP0949918A1 (ja)
JP (1) JP2000511905A (ja)
AU (1) AU706155B2 (ja)
CA (1) CA2257261A1 (ja)
WO (1) WO1997046232A1 (ja)

Families Citing this family (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5973160A (en) * 1992-12-23 1999-10-26 Poss; Michael A. Methods for the preparation of novel sidechain-bearing taxanes
US7288665B1 (en) 1997-08-18 2007-10-30 Florida State University Process for selective derivatization of taxanes
EP1105380B1 (en) 1998-08-18 2004-02-25 Bristol-Myers Squibb Company Process for the preparation of c-4 deacetyltaxanes
US20050192360A1 (en) * 1999-04-14 2005-09-01 Li Chiang J. Method of treatment of pancreatic cancer
US20050222246A1 (en) * 1999-04-14 2005-10-06 Li Chiang J Beta-lapachone is a broad spectrum anti-cancer agent
JP4502338B2 (ja) * 1999-09-17 2010-07-14 株式会社横浜国際バイオ研究所 タキソイド化合物の製造法
US6362217B2 (en) * 2000-03-17 2002-03-26 Bristol-Myers Squibb Company Taxane anticancer agents
MXPA03002494A (es) 2000-09-22 2004-05-24 Bristol Myers Squibb Co Metodo para reducir toxicidad de quimio terapias combinadas.
US7070797B2 (en) * 2000-11-07 2006-07-04 Dana Farber Cancer Institute, Inc. Method of treating hematologic tumors and cancers
US20050197405A1 (en) * 2000-11-07 2005-09-08 Li Chiang J. Treatment of hematologic tumors and cancers with beta-lapachone, a broad spectrum anti-cancer agent
US6816571B2 (en) * 2002-02-06 2004-11-09 L-3 Communications Security And Detection Systems Corporation Delaware Method and apparatus for transmitting information about a target object between a prescanner and a CT scanner
WO2004033442A2 (en) * 2002-10-09 2004-04-22 Chatham Biotec Ltd. Novel taxanes and methods related to use and preparation thereof
US7202370B2 (en) * 2003-10-27 2007-04-10 Conor Medsystems, Inc. Semi-synthesis of taxane intermediates from 9-dihydro-13-acetylbaccatin III
US20050187288A1 (en) * 2004-02-20 2005-08-25 Chiang Li Beta-lapachone and methods of treating cancer
US20050192247A1 (en) * 2004-02-23 2005-09-01 Li Chiang J. Method of treating cancers
US8791279B2 (en) * 2010-12-13 2014-07-29 Yung Shin Pharm. Ind. Co., Ltd. Process for preparing taxoids from baccatin derivatives using lewis acid catalyst
WO2014164682A1 (en) * 2013-03-12 2014-10-09 Abbvie Inc. Azaadamantane formate ester and process preparing azaadamantane derivatives

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5489601A (en) * 1991-09-23 1996-02-06 Florida State University Taxanes having a pyridyl substituted side-chain and pharmaceutical compositions containing them
CA2109861C (en) * 1992-12-04 1999-03-16 Shu-Hui Chen 6,7-modified paclitaxels
BR9405798A (pt) * 1993-02-22 1995-12-12 Vivorx Pharmaceuticals Inc Métodos para liberação in vivo de material biológico e composições úteis dos mesmos
CA2180260A1 (en) * 1993-12-29 1995-07-06 Dennis M. Brown Methods and compositions for the treatment of a host with a cellular proliferative disease
GB2296239B (en) * 1994-12-21 1998-08-26 Erba Carlo Spa Taxane derivatives

Also Published As

Publication number Publication date
CA2257261A1 (en) 1997-12-11
EP0949918A1 (en) 1999-10-20
EP0949918A4 (ja) 1999-11-03
AU3477797A (en) 1998-01-05
WO1997046232A1 (en) 1997-12-11
AU706155B2 (en) 1999-06-10
US5773461A (en) 1998-06-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5912264A (en) 6-halo-or nitrate-substituted paclitaxels
JP3360186B2 (ja) 6,7位を修飾したパクリタキセル類
US5977386A (en) 6-thio-substituted paclitaxels
US5821263A (en) Sulfenamide taxane derivatives
JP2000511905A (ja) 7―デオキシ―6―置換パクリタクセル
US5635531A (en) 3'-aminocarbonyloxy paclitaxels
JPH08225558A (ja) パクリタクセルのアミノ酸誘導体
TWI245042B (en) C-4 carbonate taxanes
EP0747385B1 (en) Prodrugs of paclitaxel derivatives
US5739359A (en) Methods for preparing 1-deoxy paclitaxels
CA2152771C (en) 7-o-ethers of taxane derivatives
US5773464A (en) C-10 epoxy taxanes
MXPA96001994A (en) Paclite derivatives profarmacos
US5840929A (en) C4 methoxy ether derivatives of paclitaxel
US6362217B2 (en) Taxane anticancer agents
WO1998047360A1 (en) 7-sulfur substituted paclitaxels
WO1999032109A1 (en) 7-deoxy-6-nitrogen substituted paclitaxels
JP2001513778A (ja) 7−メチルチオオキソメチルおよび7−メチルチオジオキソメチルパクリタクセル
WO1998000419A1 (en) Ortho-ester analogs of paclitaxel