JP2000511708A - エミッション低減手段が設けられた画像表示装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 ２枚のガラスプレートを有する、表示装置用エミッション低減遮蔽体。一方のガラスプレート上に導電層が存在する。この導電層は連続層である為、モアレ効果が生じない。遮蔽体は反射防止被膜及び静電防止被膜をも有しうる。

Description

【発明の詳細な説明】 エミッション低減手段が設けられた画像表示装置 本発明は、熱可塑性材料及び導電材料を封入する２枚のほぼ平行なガラスプレ ートを有するエミッション低減手段が設けられた画像表示装置に関するものであ る。 又、本発明は、画像表示装置に用いるのに適したエミッション低減手段を具え る遮蔽体であって、エミッション低減手段が、熱可塑性材料及び導電材料を封入 する２枚のほぼ平行なガラスプレートを有している当該遮蔽体にも関するもので ある。 この種類の装置は、米国特許第4,381,421号明細書から既知である。この米国 特許明細書には、例えば画像表示装置のような電子装置に対する電磁遮蔽体が開 示されている。この電磁遮蔽体は、ポリビニルブチラール（ＰＶＢ）内に埋込ま れた金属ガーゼを封入する２枚のガラスプレートを有する。この金属ガーゼは側 方に突出し、遮蔽体を懸垂するのに用いられている。この金属ガーゼが存在する 為、遮蔽体は電子装置の内部を電磁界から保護する。このことは、隣接の装置が 妨害を受けないようにするのに必要なことでもある。 この既知の画像表示装置には重大な欠点がある。この装置内に存在する電磁遮 蔽体はモアレ効果を呈する。これにより、画像中に面倒なパターンを生ぜしめる 。更に、使用される金属ガーゼは比較的高価である。 本発明の目的は、上述した欠点を無くすことにある。特に、本発明の目的は、 いかなるモアレ効果をも呈することがなく、好ましくは廉価とするエミッション 低減手段を有する画像表示装置を提供せんとするにある。 この目的は、熱可塑性材料及び導電材料を封入する２枚のほぼ平行なガラスプ レートを有するエミッション低減手段が設けられた画像表示装置において、導電 材料が透明であることを特徴とする画像表示装置により達成される。透明材料を 用いると、モアレ効果が生じない。これまでは、必然的にガーゼ形状とした不透 明手段が用いられていた。この不透明なガーゼはモアレ効果を呈する。 透明導電材料は、少なくとも一方のガラスプレート上に蒸着された層を有して いるようにするのが好ましい。このようにすることにより、画像表示装置に対す るこれらのエミッション低減手段を容易に、従って、比較的廉価に製造しうると いう利点が得られる。この層は、所望に応じ、双方のガラスプレート上に設ける こともできる。 本発明の他の例によれば、蒸着層を連続層とする。この種類の層は、設けるの が容易である。 本発明の好適例によれば、蒸着連続層が金属を有する。驚いたことに、このよ うな層も赤外線放射を遮蔽することを確かめた。本例は特に、プラズマ表示装置 に用いるのに適している。この種類の表示装置は、動作中、強力な電磁界を生じ 、多くの赤外線放射を生じ、赤外線放射は表示装置の付近にいる人に極めて悪い 影響を与える。 ポリビニルブチラール（ＰＶＢ）をガラスプレート間に存在させるのが好まし い。これらガラスプレートは、加熱及び真空排気によりこのＰＶＢ材料層と一緒 に固着させることができる。このような層を用いると、導電材料を蒸着層とする 場合に、追加の利点が得られる。これらの層は一般に極めて薄肉であり、ＰＶＢ は導電材料層を損傷から良好に保護する。導電材料層を酸素に露出させてはなら ない場合、ＰＶＢはこの酸素からの満足な保護をも達成する。 導電材料は銀及び酸化錫を有するようにするのが好ましい。この材料は満足な 導電特性を有し、入手するのが容易である。 ガラスプレート間の導電材料を有する部分に加えて、エミッション低減手段が 他の導電部分をも有する場合であって、（例えば、ファラデー遮蔽を形成するた めに）この他の導電部分をガラスプレート間の導電材料に導電的に連結する必要 がある場合には、この連結を金属細条により行うのが好ましい。この金属細条は 導電層と接触する個所でガラスプレート間に部分的に存在させる。突出部分はエ ミッション低減手段の他の部分に連結する。 エミッション低減手段は部分的に、熱可塑性材料と透明な導電材料とを封入す る２枚のほぼ平行なガラスプレートを有する遮蔽体を以て構成することができる 。透明なエミッション低減手段を、別体とした遮蔽体内に収容すると、これを一 般 的な目的に用いることができるという利点が得られる。後に種々の画像表示装置 のキャビネット内に組込むことのできる標準の遮蔽体を得ることができる。 本発明の上述した特徴及びその他の特徴は、以下の実施例の説明から明らかと なるであろう。図中、 図１は、エミッション低減手段が設けられた陰極線管を具える画像表示装置の 線図的縦断面図であり、 図２は、エミッション低減手段が設けられたプラズマ表示装置の線図的縦断面 図であり、 図３は、本発明によるエミッション低減手段の一実施例の線図的横断面図の一 部を示し、 図４は、反射防止被膜及び静電防止被膜が設けられた本発明によるエミッショ ン低減手段の一実施例の線図的横断面図の一部を示し、 図５は、別体とした遮蔽体が設けられた画像表示装置の線図的縦断面図を示す 。 図１は、エミッション低減手段が設けられた陰極線管を具える画像表示装置の 線図的縦断面図である。この画像表示装置は、キャビネット（３）中に陰極線管 （１１）とエミッション低減遮蔽体（１）とを有する。キャビネット（３）は、 エミッション低減遮蔽体における導電被膜と相俟ってエミッション低減手段を構 成する導電被膜を有することができる。これら２つの被膜層は導電的に相互連結 して閉空間、すなわち、ファラデー遮蔽を構成するようにすることができる。こ の相互連結を参照符号（１２）で示す。図面を簡潔にするために、この場合に関 連しないあらゆる素子を省略した。 図２は、エミッション低減手段を設けたプラズマ表示装置の線図的縦断面図で ある。この表示装置は、キャビネット（３）中に収容したプラズマディスプレイ パネル（２）及びエミッション低減遮蔽体（１）を有する。キャビネット（３） は、エミッション低減遮蔽体における導電被膜と相俟ってエミッション低減手段 を構成する導電被膜を有することができる。これら２つの被膜層は導電的に相互 連結して閉空間、すなわち、ファラデー遮蔽を構成するようにすることができる 。この相互連結を参照符号（１２）で示す。図面を簡潔にするために、この場合 に関連しないあらゆる素子を省略した。 図３は、本発明によるエミッション低減手段の一実施例の線図的横断面図の一 部を示す。２つのガラスプレート（４，５）間には熱可塑性層（７）が存在する 。一方のガラスプレート上には導電層（６）が蒸着されている。これらガラスプ レートの厚さはそれぞれ、2.8mm及び1.2mmとすることができる。ＰＶＢ層の厚さ は0.76mmとすることができる。蒸着層の厚さはそれよりも著しく薄い。 図４は、反射防止被膜及び静電防止被膜が設けられた本発明によるエミッショ ン低減手段の一実施例の線図的横断面図の一部を示す。図２に示す透明な手段の 部分に反射防止被膜（８）及び静電防止被膜（９）が追加されている。パネルの 特性は以下の通りである。 ‐ 表面積は９９７×５９７mm ‐ 厚さは３〜４mm ‐ （化学）硬化ガラス、すなわち安全ガラス ‐ 約３Ω／□の抵抗値を有する金属層 ‐ 一般に金属接点により接地されている ‐ 赤外線放射（８００〜１０００nm）は１０％よりも少ない ‐ ガラス上のペイントのリムによりエッジで遮蔽されている ‐ 反射率は約2.5％である ‐ 視覚的な透過率は約７０〜７５％ ‐ 熱抵抗は８０℃まで 実施例は他の寸法を有するようにすることができること勿論である。組成を変 えることにより他の特性を得ることもできる。 図５は、別体とした遮蔽体が設けられた画像表示装置の線図的縦断面図を示す 。画像表示装置（２）はキャビネット（３）内に収容されている。フレーム（１ ０）内に入れたエミッション低減遮蔽体（１）がキャビネットの前方に配置され ている。図面を簡潔にするために、この場合に関連しないあらゆる素子を省略し た。 本発明は、要するに、２つのガラスプレートを有する表示装置用エミッション 低減遮蔽体に関するものである。一方のガラスプレート上に導電層が存在する。 この導電層は透明である為、モアレ効果は生じない。遮蔽体は反射防止被膜及び 静電防止被膜をも有しうる。

【手続補正書】 【提出日】平成１０年１２月３日（１９９８．１２．３） 【補正内容】 請求の範囲 １．熱可塑性材料及び導電材料を封入する２枚のほぼ平行なガラスプレートを有 するエミッション低減手段が設けられた画像表示装置において、 導電材料が透明であることを特徴とする画像表示装置。 ２．請求の範囲１に記載の画像表示装置において、透明導電材料が、少なくとも 一方のガラスプレート上に蒸着された層を有していることを特徴とする画像表示 装置。 ３．請求の範囲２に記載の画像表示装置において、蒸着層が連続層であることを 特徴とする画像表示装置。 ４．請求の範囲３に記載の画像表示装置において、導電材料が金属を有している ことを特徴とする画像表示装置。 ５．請求の範囲４に記載の画像表示装置において、導電材料が、銀と酸化錫との 混合物を有していることを特徴とする画像表示装置。 ６．請求の範囲４に記載の画像表示装置において、画像表示装置がプラズマ表示 装置であることを特徴とする画像表示装置。 ７．請求の範囲１に記載の画像表示装置において、熱可塑性材料が主として、ポ リビニルブチラール（ＰＶＢ）を有していることを特徴とする画像表示装置。 ８．請求の範囲１に記載の画像表示装置において、導電材料が金属細条によりエ ミッション低減手段以外 の部分に固着されていることを特徴とする画像表示装置 。 ９．本発明による画像表示装置に用いるのに適したエミッション低減手段を具え る遮蔽体であって、エミッション低減手段が、熱可塑性材料及び導電材料を封入 する２枚のほぼ平行なガラスプレートを有している当該遮蔽体において、導電材 料が透明であることを特徴とする遮蔽体。 １０．請求の範囲９に記載の遮蔽体において、導電材料が、少なくとも一方のガ ラスプレート上に蒸着された層を有していることを特徴とする遮蔽体。 （１）明細書第４頁第１〜９行を以下の通りに補正する。 「図３は、本発明によるエミッション低減手段の一実施例の線図的横断面図の一 部を示す。２つのガラスプレート（４，５）間にはＰＶＢ層のような熱可塑性層 （７）が存在する。一方のガラスプレート上には導電層（６）が蒸着されている 。これらガラスプレートの厚さはそれぞれ、2.8mm及び1.2mmとすることができる 。ＰＶＢ層の厚さは0.76mmとすることができる。蒸着層の厚さはそれよりも著し く薄い。 図４は、反射防止被膜及び静電防止被膜が設けられた本発明によるエミッショ ン低減手段の一実施例の線図的横断面図の一部を示す。図３に示す導電層（６） は透明としているも、本例ではこれに加え反射防止被膜（８）及び静電防止被膜 （９）が設けられている。パネルの特性は以下の通りである。」

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．熱可塑性材料及び導電材料を封入する２枚のほぼ平行なガラスプレートを有 するエミッション低減手段が設けられた画像表示装置において、 導電材料が透明であることを特徴とする画像表示装置。 ２．請求の範囲１に記載の画像表示装置において、透明導電材料が、少なくとも 一方のガラスプレート上に蒸着された層を有していることを特徴とする画像表 示装置。 ３．請求の範囲２に記載の画像表示装置において、蒸着層が連続層であることを 特徴とする画像表示装置。 ４．請求の範囲３に記載の画像表示装置において、導電材料が金属を有している ことを特徴とする画像表示装置。 ５．請求の範囲４に記載の画像表示装置において、導電材料が、銀と酸化錫との 混合物を有していることを特徴とする画像表示装置。 ６．請求の範囲４に記載の画像表示装置において、画像表示装置がプラズマ表示 装置であることを特徴とする画像表示装置。 ７．請求の範囲１に記載の画像表示装置において、熱可塑性材料が主として、ポ リビニルブチラール（ＰＶＢ）を有していることを特徴とする画像表示装置。 ８．請求の範囲１に記載の画像表示装置において、導電材料が金属細条により遮 蔽手段の他の部分に固着されていることを特徴とする画像表示装置。 ９．本発明による画像表示装置に用いるのに適したエミッション低減手段を具え る遮蔽体であって、エミッション低減手段が、熱可塑性材料及び導電材料を封 入する２枚のほぼ平行なガラスプレートを有している当該遮蔽体において、導 電材料が透明であることを特徴とする遮蔽体。 １０．請求の範囲９に記載の遮蔽体において、導電材料が、少なくとも一方のガ ラスプレート上に蒸着された層を有していることを特徴とする遮蔽体。