JP2000511665A - 干渉信号消去機能を備える電子式物品監視システム - Google Patents

干渉信号消去機能を備える電子式物品監視システム

Info

Publication number
JP2000511665A
JP2000511665A JP10500585A JP50058598A JP2000511665A JP 2000511665 A JP2000511665 A JP 2000511665A JP 10500585 A JP10500585 A JP 10500585A JP 50058598 A JP50058598 A JP 50058598A JP 2000511665 A JP2000511665 A JP 2000511665A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
digital
sequence
sample sequence
electronic article
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP10500585A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3875997B2 (ja
Inventor
フレドリック、トーマス・ジェイ
グッドリッチ、スティーブン
ベッティン、デイル・アール
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sensormatic Electronics Corp
Original Assignee
Sensormatic Electronics Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sensormatic Electronics Corp filed Critical Sensormatic Electronics Corp
Publication of JP2000511665A publication Critical patent/JP2000511665A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3875997B2 publication Critical patent/JP3875997B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G08SIGNALLING
    • G08BSIGNALLING OR CALLING SYSTEMS; ORDER TELEGRAPHS; ALARM SYSTEMS
    • G08B13/00Burglar, theft or intruder alarms
    • G08B13/22Electrical actuation
    • G08B13/24Electrical actuation by interference with electromagnetic field distribution
    • G08B13/2402Electronic Article Surveillance [EAS], i.e. systems using tags for detecting removal of a tagged item from a secure area, e.g. tags for detecting shoplifting
    • G08B13/2465Aspects related to the EAS system, e.g. system components other than tags
    • G08B13/2488Timing issues, e.g. synchronising measures to avoid signal collision, with multiple emitters or a single emitter and receiver
    • GPHYSICS
    • G08SIGNALLING
    • G08BSIGNALLING OR CALLING SYSTEMS; ORDER TELEGRAPHS; ALARM SYSTEMS
    • G08B13/00Burglar, theft or intruder alarms
    • G08B13/22Electrical actuation
    • G08B13/24Electrical actuation by interference with electromagnetic field distribution
    • G08B13/2402Electronic Article Surveillance [EAS], i.e. systems using tags for detecting removal of a tagged item from a secure area, e.g. tags for detecting shoplifting
    • G08B13/2465Aspects related to the EAS system, e.g. system components other than tags
    • G08B13/2468Antenna in system and the related signal processing
    • G08B13/2471Antenna signal processing by receiver or emitter

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Automation & Control Theory (AREA)
  • Computer Security & Cryptography (AREA)
  • Electromagnetism (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Radar Systems Or Details Thereof (AREA)
  • Burglar Alarm Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 呼掛け信号ゾーン(30)において呼掛け信号(28)を発生させる信号発生器(22、24、26)と、呼掛け信号ゾーン(30)に存在する信号(34)を受信するアンテナ(36)と、干渉を消去する回路を含む電子式物品監視装置(100)。ハイブリッド干渉成分消去ループはデジタル干渉推定信号(108)を形成し、このデジタル推定信号はアナログ推定信号に変換(106)されて入力アナログ信号(40)から取り去られる(102)。差動信号はデジタル化され追加の干渉消去処理(108)を受ける。各信号処理操作(108)は、デジタル入力信号の多相分解を行い、その結果生じた部分列のそれぞれの平均値を推定し、そしてこれらの推定平均値を結合して干渉成分推定信号を形成することを必要とする。櫛型フィルタ処理段階の入力サンプルウインドウを呼掛け信号に対して位相調整して標識信号(34)の位相変化を補償する。

Description

【発明の詳細な説明】 干渉信号消去機能を備える電子式物品監視システム 発明の分野 本発明は電子式物品監視(EAS)に関し、特に、EASシステムで受信した 信号から干渉信号を除去することに関する。 発明の背景 小売店において商品が盗まれることを防止あるいは検知するために電子式物品 監視システムを備えることが知られている。典型的なシステムにおいて、店の出 口に置かれた電磁界と相互作用するように設計されたマーカーが商品に取り付け られる。マーカーが場、即ち「呼掛け信号ゾーン」内に持って来られると、マー カーの存在が検出されアラームが鳴る。他方、レジにおいて商品に対して適切な 支払いがなされた場合、マーカーは商品から取り除かれるか、あるいは、もしマ ーカーを残したままにする場合、マーカーを非作動状態にする処理を行い、マー カー特性を変えてマーカーがもう呼掛け信号ゾーンにおいて検出されないように する。 広く使われれているEASシステムの1つのタイプにおいて、呼掛け信号ゾーン に供給した電磁界は選択された周波数で交番し、検出されるマーカーは、場を通 過する際に前記選択された周波数の調波周波数を引き起こす磁性材料を含む。呼 掛け信号ゾーンに検出装置を設け、この装置をマーカーによって引き起こされた 特有の調波周波数を認識するように調整する。このような周波数が存在するなら 、検出システムはアラームを発生させる。このタイプのEASシステムは、例え ば、Humphreyに付与され本出願と共に譲渡された米国特許第4,660,025号 に開示される。 EASシステムは、実質的に電磁気信号が存在する場所にしばしば配置される 。建物電力システムによって生み出される通常の60Hzの放射及び調波に加え 、他の干渉信号が電子式キャッシュ・レジスター、売場端末、建物防護システム など から放射されやすい。 呼掛け信号がEASシステムの近くに存する他の装置に対して干渉するといっ た可能性を極力減らし、かつ、EASシステムが呼掛け信号ゾーンの外から来る干 渉信号あるいはマーカー信号を検出することを減らすために、通常送信検出アン テナの近辺に信号シールドを設置する。不幸にも、シールド自身は、呼掛け信号 と電力線信号の相互変調によって形成された成分はもちろんのこと、呼掛け信号 と周囲の60Hzの放射信号の調波によってこれらの両方の信号にも相互作用す る傾向がある。結果として生じる相互変調成分は呼掛け信号と電力線周波数の整 数倍数の和及び差の周波数である。これらの干渉信号が存在すると、EASシステ ムを満足する方法で操作することが難しくなる。 さらに、干渉信号と検出されたマーカー信号との間に通常位相コヒーレンスが ある。なぜなら電力線に対する位相同期によって呼掛け信号を習慣的に得ている からである。デジタル信号処理が使用されるとき、デジタルサンプリングクロッ クは、また、電力線に対して位相が同期した基準信号から典型的に得られる。 大、小の感度設定の間でEASシステムを調整することが知られている。シス テムを比較的敏感に設定調整すると、EASマーカーが検出されずに呼掛け信号ゾ ーンを通過する可能性を低減できるが、その代償として誤警報を与えることが多 くなる。逆に、システムの感度を下げると、感受率が下がって誤警報を与えるこ とは減少するが、マーカーが検出されないで呼掛け信号ゾーンを通過する危険性 が増加する可能性がある。それで、しばしば、信頼できるマーカー検出(時折、 「ピックレート(検出速度)と呼ばれる」と、誤警報を与える感受率との間でE ASシステムを調整することが必要となる。干渉信号が存在すると、誤警報を与 えるような容認できない感受率を与えることなく容認できる高検出感度を達成す ることが困難になる。 この問題を克服するために、マーカーが呼掛け信号ゾーンで存在するかどうか 決定するための信号処理を行う前に、検出装置によって信号を受信した際にある 種の信号調整あるいはフィルタ処理をすることが知られている。本出願の対応米 国出願と共に譲渡された米国特許第4,975,681号に開示されるように、干 渉 信号の消去に使用される周知技術において、干渉信号は、受信信号それ自身から の受信信号の遅延バージョンを引き出すことによってEASシステムで受信され た信号から取り除かれる。この周知技術の詳細は今図1を参照して説明される。 参照番号20は公知のEASシステムを示す。 EASシステム20は位相同期ループ/周波数逓倍回路22を含み、この回路2 2は、ローカル電力線信号に位相が同期する基準信号を発生させる。この基準信 号から回路22は、所望のシステム送信周波数(例えば、73.125Hz)の 送信クロック信号を発生させる。送信クロック信号は送信回路24に送られる。 送信回路24は送信アンテナ26を駆動し呼掛け信号ゾーン30内に呼掛け場信 号28を放射する。呼掛け場信号28は、送信回路24に供給された送信クロッ ク信号と同期して発生させる。 EASマーカー32が呼掛け信号ゾーン30に存在し、このマーカーは標識信 号34を放射する。標識信号34は、呼掛け場信号28並びに時折呼掛け信号ゾ ーン30に存在する種々の雑音及び干渉信号とともに受信アンテナ36で受信さ れる。これらの信号の間に、呼掛け信号の調波、電力線信号放射線とその調波、 部材(図示省略)を保護することによって電力線信号と呼掛け場信号の相互変調 を通して形成された成分、バルクハウゼン雑音、売り場ターミナルやスキャナー などのような他の装置(図示省略)によって生み出された信号が存在しうる。 アンテナ36において受信された信号はプリアンプ38において増幅され、こ の増幅された信号はアナログ信号調整回路40に供給される。アナログ信号調整 回路40は、増幅された受信信号に関してアナログフィルタ処理を行う。例えば 、信号調整回路40をバンドパスフィルタとすることができ、このフィルタは、 およそ600Hz以下の周波数を有する信号を減衰させ(それによって呼掛け場 信号、電力線放射とその低調波を取り去り)、かつ、およそ8kHz以上の信号 (これは興味ある調波信号を含むバンドを越える)を減衰させる。 信号処理回路40から送出されるフィルタ処理済み信号出力はアナログ-ディ ジタル・コンバータ(A/Dコンバータ、ADC)42に供給され、A/Dコン バータ42はフィルタ処理済み信号をデジタル信号に変換する。ADC42によ って形成 されたデジタル信号は、A/Dコンバータ42に供給されたサンプルクロック信号 と同期して形成されたデジタルサンプルの数列から成る。サンプルクロック信号 は位相ロックループ(PLL)/周波数逓倍器回路22によって発生させられる 。PLL/周波数逓倍器回路22は、ローカル電力信号に位相が同期した基準信 号からサンプルクロックを発生させる。 A/Dコンバータ42によって形成されたデジタル信号は遅延線回路46におい て所定時間遅延され、次に、遅延された信号はデジタル・アナログ変換器(D/ Aコンバータ)48によってアナログ信号に変換される。遅延線回路46とD/ Aコンバータ48の両方がPLL回路22によって生み出されたサンプルクロッ ク信号と同期して作動する。D/Aコンバータ48によって形成された遅延アナ ログ信号は、アナログ加算ジャンクション(多重ノード)50においてアナログ 信号調整回路40によってフィルタ処理済み信号出力から差し引かれる。その結 果の信号は次にA/Dコンバータ52においてデジタル信号に変換される。A/Dコン バータ52はPLL/周波数逓倍器22によって発生させられたサンプルクロッ ク信号と同期して作動する。デジタル信号処理回路54は、A/Dコンバータ5 2によって形成されたデジタル信号に関するマーカー検出処理を行う。もしDS P回路54が呼掛け信号ゾーン内にマーカーが存在すると決定するなら、回路5 4は表示器56を始動させる。表示器は、目に見え若しくは聞こえ、又は、その 両方の機能を与えるアラームを発生させるか、あるいは他の適切な動作をとる。 遅延線46によって与えられた遅延は、ジャンクション50において消去され る干渉信号の周期と釣合うよう選ばれる。特に、A/Dコンバータによって作り 出されたサンプルとサンプルの間のインタバルがTs=1/Fsであり、そして消 去される干渉信号のインタバルがNxTsであるようにA/Dコンバータ42がサン プリング周波数Fsで作動するなら、遅延線46はデジタル信号にNサンプルの 遅延を与える。遅延は、呼掛け場信号若しくは電力線信号の周期、又はそれらの 2つの信号の「分数調波」、すなわち、呼掛け場信号と電力線両方を調波として 含む最も大きい周波数に一致するように選ぶことができる。 変換装置回路と加算ジャンクションの非理想の特性を無視すれば、遅延信号消 去装置は不連続伝達関数H(z)=1−Z-Nを与え、この関数は周波数nFs/ Nにおいてゼロである櫛型ノッチフィルタである。ここで、nはN/2よりも小 さい正の整数である。 図1の遅延信号消去装置はデジタルマーカー検出処理を行う前に干渉を取り除 くという利益を引き起こすが、干渉消去に関してもっと良い性能を供給すること が望まれる。例えば、図1の例の櫛型ノッチフィルタは、特に標識信号が消去さ れる干渉と関連するため、標識信号を部分的に消去する傾向がある広阻止帯を有 する。さらに、遅延信号キャンセラによって供給されるフィルタ処理は、干渉信 号変化をほとんど均らさない短時定数を備える。 発明の目的と要約 従って、本発明の目的は、システムによって検出される標識信号(マーカーシ グナル)と相関する干渉を消去する回路を含むEASシステムを供給することに ある。 本発明の別の目的は、経時変化する特徴を持つ干渉を消去する回路を含むEA Sシステムを供給することにある。 本発明のさらなる目的は、EASシステムで受信された信号を分析するために 使われる回路で発生したサンプリングクロック信号に相関する干渉信号を除去す ることにある。 本発明のさらなる別目的は、EASシステムによって受信した信号が標識信号検 出のために行われるデジタル信号処理の前に量子化されるときに発生する量子化 雑音を最小にすることにある。 本発明のさらに別の目的は、EASシステムによって受信した信号からEAS システムの電力線周波数と発信器動作周波数の相互変調によって発生する干渉を 除去することにある。 本発明の更に別の目的は、従来の信号調整装置よりもより少ないハードウェア の使用ですむEASシステム用の信号調整回路を供給することにある。 本発明の現示によれば、呼掛け信号ゾーンにおいて所定の周波数で交番する呼 掛け信号を発生させて放射する回路と、呼掛け信号ゾーンで存在する信号を受信 するアンテナと、アンテナによって受信された信号を表すアナログ信号から干渉 を取り除く干渉消去回路とを含み、この干渉消去回路は、アンテナによって受信 された信号を表すアナログ信号からアナログ推定干渉信号を除去して処理済みア ナログ信号を形成する回路と、この処理済みアナログ信号をデジタルサンプル数 列に変換するA/Dコンバータと、このデジタルサンプル数列を処理して前記アナ ログ信号に存在する推定干渉を表すデジタル推定信号を形成するデジタル信号処 理回路と、このデジタル推定信号を除去回路によってアナログ信号から除去され るアナログ推定干渉信号に変換するD/Aコンバータとを含む電子式物品監視シ ステムが供給される。 本発明のこの現示によれば、さらに、デジタル信号処理回路はデジタルサンプ ル数列からM個の部分列(Mは1より大きい正の整数)を構成することによって デジタルサンプルの数列を処理し、M個の部分列のそれぞれの平均を推定し、そ のM個の部分列のそれぞれの推定された平均を結合してデジタル推定信号を構成 する。 本発明のもう1つの現示によれば、呼掛け信号ゾーンにおいて所定の周波数で 交番する呼掛け信号を発生させ放射する回路と、呼掛け信号ゾーンに存する信号 を受信するアンテナと、アンテナによって受信した信号を表すアナログ信号に利 得を与えて増幅されたアナログ信号を形成する利得増幅器であって、前記利得は 前記利得増幅器に供給された利得設定信号に従う利得である利得増幅器と、前記 増幅アナログ信号をデジタルサンプル数列に変換するA/Dコンバータと、前記 デジタルサンプル数列を処理して利得増幅器に供給される利得設定信号を構成す るデジタル信号処理回路とを含む電子式物品監視システムが供給される。 本発明のさらに別の現示によれば、呼掛け信号ゾーンにおいて所定の周波数で 交番する呼掛け信号を発生させ放射する回路と、呼掛け信号ゾーンに存する信号 を受信するアンテナと、アンテナによって受信した信号を処理してデジタルサン プル数列を形成する回路と、デジタルサンプル数列からM個の部分列(Mは1よ り大きい正の整数)を構成し、M個の各部分列のそれぞれの平均を推定し、M個 の各部分列のそれぞれの推定平均を結合してデジタル推定サンプル数列を構成す るデジタル推定信号を形成し、デジタル推定サンプル数列の各サンプルを対応す るデジタルサンプル数列のサンプルから除去して処理済みデジタルサンプル数列 を形成するデジタル信号処理回路とを含む電子式物品監視システムが供給される 。 本発明に従い供給されたハイブリッドのデジタル信号処理でもって、検出され る信号と関連しかつ経時変化する特性を有する干渉成分がマーカー検出処理の前 に取り除かれ、それ故EASシステム全体の性能が改善される。 本発明のさらなる現示によれば、呼掛け信号ゾーンにおいて所定の周波数で交 番する呼掛け信号を発生し放射する回路と、呼掛け信号ゾーンに存する信号を受 信するアンテナと、アンテナによって受信した信号を処理しデジタルサンプル数 列を形成する回路であって、前記デジタルサンプル数列はサンプルフレームの数 列を含み、それぞれのサンプルフレームは呼掛け信号のそれぞれのサイクルに対 応するデジタルサンプル数列形成回路と、各サンプルフレームのそれぞれのサブ セットを連続的に選択し、それぞれのサブセットはそれぞれの呼掛け信号サイク ル内のウインドウ周期内に存するサンプルからなるウインド処理回路であって、 サンプルフレームの特性に従ってそれぞれのサイクルに対するウインドウ周期の タイミングを調整するウィンド処理回路と、該ウインドー処理回路によって連続 的に選択されたサンプルフレームサブセットを櫛型フィルタ処理する櫛型フィル タ処理回路とを含む電子式物品監視システムが供給される。ウインドー処理回路 は、それぞれの呼掛け信号サイクルに対して、それぞれのサンプルフレーム内に 存する標識信号の位相を推定する回路を含むこととしてもよく、この標識信号の 推定位相に従ってウインドウ周期のタイミングを調整するように設けられている 。 本発明のさらなる現示によれば、呼掛け信号ゾーンにおいて所定周波数で交番 する呼掛け信号を発生し放射する回路と、呼掛け信号ゾーンに存する信号を受信 するアンテナと、アンテナによって受信した信号を処理しデジタルサンプル数列 を形成する回路であって、デジタルサンプル数列はサンプルフレーム数列から成 り、各サンプルフレームは呼掛け信号のそれぞれのサイクルに対応し、サンプル フレーム数列はそれぞれの呼掛け信号サイクルに対して、サンプルフレームから サンプルフレームへと同期して変化する標識信号を含むデジタルサンプル数列形 成回路と、それぞれの呼掛け信号サイクルに対してサンプルフレームに含まれる 標識信号の位相を推定する回路とを含む。本発明のこの現示によれば、推定回路 は、サンプルフレームに含まれる標識信号を櫛型フィルタ処理して標識信号のフ ィルタ処理済み推定を構成する回路と、標識信号のフィルタ処理済み推定を複数 のサンプルフレームの現在の1つの選択された部分と密接に関連づける回路とを 含むこととしても良い。 本発明の上記及びその他の目的、特徴、利点は次の好ましい実施形態の詳細な 記述と発明の実施及び図面からさらに理解される。明細書を通して同様の構成要 素及び部分には同様な参照番号を用いている。 図画の簡単な説明 図1は、遅延線を用いた干渉信号を消去する回路を備える従来技術の電子監視 システムのブロック線図。 図2は、本発明による雑音消去回路を備えるEASシステムのブロック線図。 図3は、図2のシステムの一部であるコーデック回路とデジタル信号処理回路 によって実行される信号処理の詳細を示す機能ブロック線図。 図4は、図2に示すEASシステムによって受信した信号内に存する分数調波 雑音成分を推定する目的で図2と3に示すデジタル信号処理回路によって実行さ れる信号処理を示す機能ブロック線図。 図5は、干渉信号成分を推定する目的でDSP回路によって実行された多相分解 を表すデータ列を例示する図。 図6は、自動利得制御の目的で図2と3に示すDSP回路によって実行される 信号処理を例示する機能ブロック線図。 図7は、図2と3に示すDSP回路によって実行される電力線干渉消去を示す 機能ブロック線図。 図8は、図2と3のDSP回路によって実行される送信機信号干渉消去を示す 機能ブロック線図。 図9は、図2と3のDSP回路によって実行される電力レベルのモニタリング を示す機能ブロック線図。 図10は、送信機信号干渉に関連してDSP回路によって実行される部分列推 定に使用される部分列依存利得要素を示すグラフ。 図11は、DSP回路によって行われるマーカー検出アルゴリズムの主要な部 分を示す機能ブロック線図。 図12は、DSP回路に実装される標識信号追跡機能の状態を示す概略図。 図13は、標識信号追跡機能の一部として実行される波形均し機能を示す概略 図。 図14は、図11のマーカー検出アルゴリズムの最終段階である状態を示す組 織図。 図15は、図11のマーカー検出アルゴリズムの一部として候補標識信号を認 知するために使われるしきい値を発生させる処理を示す概略図。 図16は、図13の波形均し機能に関して入力信号に適用する位相調整処理を 示す概略的図。 図17は、図16の位相調整処理の一部である櫛型フィルタ処理機能を示す概 略図。 図18(a)と18(b)はそれぞれ、入力信号が位相調整されていない場合 の、図13に示す入力信号と出力信号の信号追跡を示す図であり、図18(c) と(d)はそれぞれ、図16に示す位相調整処理を適用した後の図18(a)の 入力信号を示す図及び波形均し機能の結果として生じる出力信号を示す図。 好ましい実施形態 本発明の好ましい実施形態を今、初めに図2に言及して説明する。 システムの概要 図2において、参照番号100は一般に発明に従い供給されたEASシステム (装置)を示す。システム装置100は参照番号22乃至40と56によって示 す構成要素を含み、これらの要素は、好ましくは図1の公知システムに関連して 説明した対応構成要素と同じである。これらの構成要素は市場で入手可能なEA Sシステム装置に備えられているハードウェアとして認識できる。 ただ1つだけの受信アンテナ36が図2に示されているが、発明の別の好まし い実施形態において受信アンテナを2つあるいはそれ以上含むことができ、そし て受信アンテナを介して受信した信号はそれぞれのチャンネルで処理可能である ことが理解されるべきである。これは、例えば、並列処理ハードウェアチャネル を使ったり、タイムシェアリングによる通常のハードウェア処理によりなされる 。 システム装置100の信号受信回路はアナログ加算ジャンクション(多重ノー ド)102を含み、このジャンクションはアナログ信号調整回路40から出力さ れたフィルタ処理済みアナログ信号を受信するためにそれに接続されている。加 算ジャンクション102は、加算ジャンクション102の下流で発生して加算ジ ャンクション102にフィードバックされるアナログ推定干渉信号をフィルタ処 理済みアナログ信号から消去する。フィルタ処理済みアナログ信号からアナログ 推定干渉信号を除去した信号が低域フィルタ(LPF)104を介してコーデッ ク(CODEC)106に入力信号SIとして与えられる。コーデック106は 、利得を入力信号に適用し、そして次に結果として生じる増幅信号をPLL/周 波数逓倍器回路22によってコーデック106に供給されたサンプルクロック信 号に同期して形成されたデジタルサンプルの数列に変換することによって、LP F104を介して供給された入力信号を処理する。コーデック106によって形 成されるデジタルサンプル数列はデジタル信号処理(DSP)回路108に入力 信号として供給される。DSP回路108は、分数調波干渉成分を推定し、電力 線及び発信器干渉成分を消去し、自動利得制御を行ない、他のデジタル信号調整 機能を成し、かつ、受信アンテナ36において受信した信号が呼掛け信号ゾーン 30にマーカー34が存在するかどうか決定する目的のため、コーデック106 から受信した入力信号に関してデジタル信号処理を行う。DSP回路108によ って実行される機能は以下に詳細に説明する。 DSP回路108によって行われた信号処理の下に、表示器56はアラームを 発生させるか、あるいは他の適切な動作をとるために選択的に始動する。DSP 回路108はまた、アナログ信号調整回路40から出力された信号内に存在する 分数調波干渉成分の推定を表すデジタル信号をコーデック106にフィードバッ クする。このフィードバック信号はコーデック106によってアナログ信号に変 換さ れて次にアナログ推定干渉信号として(低域通過フィルタ110を介して)アナ ログ加算ジャンクション102に供給される。 同じくDSP回路108からコーデック106供給されるものは利得制御信号 であり、この制御信号は、コーデック106によって入力信号SIに適用された 利得のレベルを決定する。 DSP回路108はユーザ・インタフェース装置112に連結され、このイン タフェース112を介して入力信号が、例えば、干渉成分推定に使用するパラメ ータを設定する目的で、DSP回路108に提供される。DSP回路108はまた、基 準値を下にした雑音消去処理を行うために使われる基準信号を受信する。基準信 号は、基準信号検出器114とアナログ−ディジタル・コンバータ116によっ てDSP108に供給される。 プリアンプ38から出力された増幅アナログ信号はアナログ信号調整回路40 に供給されると共に、LPF回路118において低域通過フィルタ処理されアナ ログ・ディジタル変換器120においてデジタル形式に変換されて、そして次に 制御回路122にデジタル信号として供給される。制御回路122はそれに入力 されたデジタル信号を処理し、受信アンテナ36で受信した信号の基本的レベル を検出する。その検出レベルに従い、制御回路122はDSP回路108に選択的 に抑制信号を与え、この抑制信号は、下記の理由により、DSP回路108が干 渉成分の推定を更新することを抑制する。同じくわかるように、DSP回路10 8は、干渉成分推定を更新することを選択的に抑制する内部信号処理ルーチンを 実行する。 デジタル信号処理に関する総覧 コーデック106及びDSP回路108で行う処理を図3に言及して説明する 。 コーデック106に供給した入力信号SIは、DSP回路108からコーデッ ク106へ供給した利得信号Gに従い、コーデック106内の可変増幅器ブロッ ク124において増幅される。増幅された信号は次にコーデック106内のアナ ログ−ディジタル・コンバータブロック126においてデジタル信号に変換され 、その変換されたデジタル信号はDSP回路108に供給される。DSP回路1 08内 で、デジタル信号は自動利得制御ブロック132に入力として供給され、また、 掛算器ブロック128によって示すように、可変増幅器ブロック124において 適用した利得値Gの逆数である利得値1/Gが変換デジタル信号に掛けられる。 掛算器ブロック128からの信号出力は、DSP108によって実行される3つ の機能、即ち、分数調波推定量ブロック130、電力線干渉キャンセラブロック 134(Fpキャンセラ)及び電力レベルモニターブロック136によってそれ ぞれ表される機能に対して入力として供給される。 掛算器ブロック128のAGC(自動利得制御)ブロック132はADC126 によって形成されたデジタル信号を処理し利得制御値を発生させ、掛算器ブロッ ク128によってそしてコーデック106の可変増幅器ブロック124によって 供給される利得を設定する。 分数調波推定量ブロック130は掛算器ブロック128によって供給される信 号を処理し、加算ジャンクション102に入力されるフィルタ処理済みアナログ 信号入力に存する干渉成分の推定を表すデジタル信号を発生させる。デジタル推 定信号はDSP回路108からコーデック106へと出力される。コーデック1 06の一部であるデジタル−アナログ・コンバータブロック138は、DSP回 路108から出力されたデジタル推定信号を低域フィルタ110を介して加算ジ ャンクション102へ供給される前述のアナログ推定干渉信号に変換する。 Fpキャンセラブロック134は、電力線信号の調波周波数に対応する干渉成 分を減衰させるため、掛算器ブロック128によって生み出された信号を処理す る。Fpキャンセラブロック134によって供給され、そこから出力された信号 は基準値キャンセラブロック140へ入力され、このブロック140は、A/D コンバータ116(図2)を介して基準値信号検出器114から供給された基準 信号を下に基準信号ベースの雑音消去処理を行う。基準値キャンセラブロック1 40から出力された信号はFoキャンセラブロック142に入力信号として供給 され、このFoキャンセラブロック142はその信号を処理して呼掛け信号周波 数の調波に対応する干渉成分を減衰させる。Foキャンセラブロック142から 出力された信号はデジタル信号調整ブロック144に入力として供給され、こ のデジタル信号調整ブロック144は、順次さらなる雑音減衰処理を行う。結果 として生じた信号は次にマーカー検出処理ブロック146に入力として提供され る。ブロック146において行われる処理は、呼掛け信号ゾーンにマーカーが存 在する確度を決定するために、以下に説明する技術に従い実行される。この決定 の下に、表示器56が始動するように選択される。同じくマーカー検出ブロック 146でなされた決定の下に、分数調波推定量ブロック130と、送信機信号キ ャンセラブロック142は干渉成分のそれぞれの推定を更新することを選択的に 抑制される。後者の2つのブロックは、電力レベルモニターブロック136から 出力された信号を下に、干渉成分推定を更新することを同じく抑制される。電力 レベルモニターブロック136から選択的に出力された抑制信号は、掛算器ブロ ック128から出力された信号に関して行われた処理を下に発生する。分数調波 推定量ブロック130とFoキャンセラブロック142に与えられるもう1つの 抑制信号は、以下に説明する処理に基づいて、制御回路122から選択的に出力 される。 ハイブリッド分数調波キャンセラ コーデック106に供給するデジタル干渉成分を分数調波推定量ブロック13 0によって発生させる処理について、ここで図4と5を参照して説明する。図4 に示すように、分数調波推定量130は掛算器ブロック128から出力されるデ ジタル信号の数列である入力デジタル信号x(k)を受信し、そしてその入力信 号からデジタル信号xi(n)のM個の部分列を形成する。ここで、iは0、1 、2、・・・、M−1、Mであり、Mは1より大きい整数である。部分列xi( n)は入力信号の「多相分解」として知られ、入力信号x(K)をM−1個の遅 延素子150−1乃至150−(M−1)のカスケード接続に適用することによ り形成される。入力信号x(K)と遅延要素150−1乃至150−(M−1) からのそれぞれの出力はM重分解ブロック152−0乃至152−(M−1)に それぞれ供給される。各分解ブロック152は、出力部分列xi(n)がFsampl e/M)に等しいサンプリング速度(ここで、Fsampleは入力信号x(k)のサ ンプルレート)を有するようにそれぞれの入力数列をサブサンプル化する。さら に、 部分列は、x0(n)=x(k)、x1(n)=x(k−1)、x2(n)=x( k−2)、・・・、xM-1(n)=x{k−(M−1)}であるように入力信号 と関係がある。さらに、このケースの場合、x0(n+1)=x(k+N)、x1 (n+1)=x(k+N+1)、x2(n+1)=x(k+M+2)、・・・、 xM-1(N+1)=x(k+1)等である。 図5は、デシメータ(分解子)152によって形成されるM個の部分列の行列 表示である。図5において、M行の各行は部分列の各1つを表し、図5の指標m は部分列xiの指標に相当する。図5の行列の行数はMであり、デシメータ15 2によって構成される部分列の数に対応し、他方、行列の列数は任意に長く、生 じる部分列と同様に入力数列x(k)の不定長さに対応している。図5の各列は 入力信号の「フレーム」に相当し、ここでフレームは時間周期Tc=M・Tsを有 し、Ts=1/Fsample・Tcは呼掛け信号Foに相当する。 再び図4に言及して、分数調波推定量130は部分列推定ブロック154−0 乃至154−(M−1)を含む。部分列推定量154のそれぞれが分解ブロック 152−0乃至152−(M−1)によって構成される部分列の各1つを処理し 、 において、入力信号x(k)と同じサンプリング速度を有する部分列へ変換され の各サンプル間に挿入することによってなされる。アップ・サンプリングブロッ ク156−0によって形成された結果として生じているサンプル化された部分列 は、遅延要素158−1乃至158−(M−1)と加重ブロック160−1乃至 160−(M−1)によって結合され、分数調波推定量ブロック130からコー 信号は入力信号x(k)と同じサンプリング速度を有する。 変調と、それらの2つの信号の調波によってできた干渉成分の推定であることを 意図するものである。故に、干渉成分が周波数Fsubharmonicで実質的に周期的 で あると仮定される。ここで、Fsubharmonicは調波としてFpとFoの両方を持つ 最大周波数である。分数調波推定量130で形成した部分列Mの数は、Fsample ÷Fsubharmonicにより得られる。加算ジャンクション102に供給された入力 信号がFsubharmonicで周期的な干渉成分の合計であり、かつ、ワイドセンス定 常の白色ガウス雑音であると仮定すれば、部分列xi(n)は、加算されたワイ ドセンス定常の白色ガウス雑音に対して一定になる。この仮定は、他の信号成分 もジャンクション102への入力信号内にまた存在しているという意味で正しく ないことが知られているけれども、分解ブロック152−0乃至152−(M− 1)によって分解される分解は、部分列内の雑音がほぼ白色であるように他の信 号成分にエーリアシングをもたらす。各部分列推定ブロック154−0乃至15 4−(M−1)の目的は、雑音でだめになった絶え間のない部分列xi(n)か ら絶 入力信号x(k)が加算ジャンクション102に供給したフィルタ処理済みア ナログ信号に対応せず、むしろ、それからアナログ推定干渉信号を取り去ること によって作り出された信号に対応するので、部分列推定ブロック154−0乃至(n)+αi・xi(n)に従うこととすることができる。ここで、αiは、推定 量の、追跡速度又は時間定数はもちろん、帯域幅を制御するパラメータである。 好ましくは、各推定ブロックは他と同様に作動し、αiは同じ値であり、すべて の部分列推定量に対して、例えば、0.01である。 分数調波推定量130とジャンクション102を含む帰還ループは、FpとFo の調波はもちろん、FpとFoの相互変調に対応している干渉成分を減衰させる櫛 型ノッチフィルタとして機能する。Fp=60Hz、Fo=73.125Hz、Fs ample=18.72kHzである場合、Fsubharmonic=1.875Hz、M=99 84である。 入力信号が衝撃雑音又はEASマーカーの存在若しくは(買い物カートのよう な)EASマーカーに似た物によって乱される場合に分数調波推定量130の性 能を改善するために、これらの状況を示す抑制信号が以下に説明する処理によっ て 発生され、そして、抑制信号に応答して、部分列推定量154−0乃至154− 質的に凍結される。 ハイブリッドAGCループ 推定量130と加算ジャンクション102で実行されるハイブリッド分数調波 消去ループは十分に相互変調干渉と他の干渉成分を減衰させるから、A/Dコン バータ126においてデジタル化のために提供された信号の信号対雑音比は十分 に改善され、そしてデジタル化の前に信号レベルを引き上げてデジタル化の結果 生じる量子化雑音の相対レベルを減らすことが可能である。その目的のためにハ イブリッド利得制御ループはDSP回路108内のAGCブロック132によっ て実行される。AGCブロック132はコーデック106内の可変増幅器ブロッ ク124を駆動する。 ブロック132において実行されるAGC処理について、ここで図6に言及し て説明する。 図6からわかるように、アナログ−デジタル変換器126(図3)から出力さ れたデジタル信号の数列の絶対値が絶対値ブロック200において得られる。得 られた絶対値信号は遅延要素202−1乃至202−255の縦続接続に入力さ れる。絶対値信号はまた、遅延要素202の出力側から送り出された信号ととも に、最大値ブロック204に供給される。最大値ブロック204はその入力とし て与えられた信号のうちの最大値をその出力として供給する。最大値ブロック2 04から出力された信号は分解ブロック206においてダウンサンプルとされる 。遅延要素202の数と、分解ブロック206において行われたダウンサンプリ ングの度合いは、システム発信器信号(すなわち、呼掛け信号)のサイクル又は 「フレーム」を作り上げるサンプル数に相当する。73.125Hzの好ましい 送信周波数と、18.72kHzの好ましいサンプリング速度の場合、信号サイ クル毎のサンプル数は256である。ブロック200乃至206で実行された処 理の効果はそれぞれの発信器信号サイクルに関して掛算器ブロック128の出力 の最 大値を得ることであることが認識されるであろう。最大値信号の数列は次にブロ ック208においてデジタル低域フィルタ処理を受け、そして次にフィルタ処理 済みの値はブロック210において二乗される。ブロック212において、10 xlog関数が適用され、そして次に利得レベル設定信号が加重ブロック214に おいて、ブロック212から出力された信号から差し引かれる。本発明の1つの 好ましい実施形態において、コーデック106(図3)のA/Dコンバータ12 6のフルダイナミックレンジを利用するために、目標値は10xlog10(16, 384)2である。 さらに図6に言及し、加重ブロック214からの出力はウインドウ機能ブロッ ク216に入力として供給される。最大値(ブロック212の出力信号によって 表される)が設定信号から2dB以上違っていないことを加重ブロック214の 出力信号が示すならば、ウインドウ機能ブロック216の出力は0である。もし 最大値が設定信号から2dBを越えて下回るならば、ウインドウブロック216 の出力は+1である。もし最大値が2dBを越えて設定信号を上回るならば、ウ インドウ機能ブロック216の出力は−1である。ウインドウ機能ブロック21 6の出力信号は、加重ブロック218と、限界機能ブロック220と、遅延素子 222とから成る積算器に蓄積される。限界機能ブロック220は積算器の出力 をゼロ以上(0を含む)15以下の整数に制約する。遅延要素222の出力によ って表される積算器出力は、従って、ZOH(ゼロオーダ保持)ブロック224 において保持されるゼロオーダーであり、その効果はブロック226において1 .5倍の大きさ(スケール)に調整される。その結果、AGOループは0−22. 5dBの利得範囲を有する。スケール調整ブロック226の出力は可変増幅器1 24(図3)に直接入力される。スケール調整ブロック226の出力はブロック 228においてまた逆数に変換され、掛算(器)ブロック128において適用さ れる係数として供給される。これは、その信号を可変増幅器124のすぐ上流に 存するレベルに復活させるためである。 電力線成分の消去 電力線周波数Fpの調波に対応する干渉成分を更に減衰させるブロック134 (図3)の作動についてここで説明する。図7に示すように、Fpキャンセラ1 34によって行われる処理は、Fp干渉成分の推定(この推定処理は図7のブロ ック230によって表されている)と、ブロック232に示すように、入力信号 から推定干渉成分を除去することを含む。 Fp推定量ブロック230で行われる処理は、分数調波推定量130に関連し て上に説明しかつ図4で示すものと同じ一般的なタイプのものである。分数調波 推定量の場合のように、Fp推定量230はその入力信号x(k)として掛算器 ブロック128において形成された信号を受け取り、その入力信号からM個の部 によって形成される。次に部分列推定はM重にアップサンプルとされ、このアッ互いに結合される。Fp推定量230と分数調波推定量130との相違は、形成 された部分列の数にある。Fp推定量のために、部分列Mの数は好ましくは、3 12であり、これはそれぞれの60Hzの電力線信号のサイクルにおいて生じる る数列xi(n)の平均の推定であり、この推定に到達する処理は回帰的である 必要がない。なぜなら、入力信号が直接的に(かつ、分数調波消去ループについ て本当であったように、成分消去が生じるポイントの下流でないところで)受信 されるからである。Fp推定量230の好ましい実施において、各部分列推定量 は次の伝達関数を有する低域IIRフィルタの形式をとる。 前と同じように、パラメータαはフィルタのバンド幅を設定する。好ましくは 、このパラメータαはユーザ・インタフェース112(図2)を介してシステム オペレータによって設定することができる。パラメータαは、例えば、0≦α≦ 0.5の範囲に調節可能であり、αの典型的な値は0.01とすることができる。 その他の部分列推定技術(例えば、FIRフィルタ処理)を利用することも可能 で ある。上述のIIR部分列推定量と、0.01のようなαの小さい値を使って、 Fpキャンセラは60Hzの調波において狭阻止帯を備えた櫛型ノッチフィルタ として機能する。入力信号が分数調波推定量130に関連して上に論じたタイプ の妨害に特に敏感ではないので、Fpキャンセラの部分列推定量を抑制すること を選択する必要はない。 基準値を下にした雑音消去 上記の通り、ブロック140において、Fpキャンセラブロック134から出 力されたデジタル信号に対して基準信号を下にした消去がなされる。雑音を含ん でいる入力が入力信号内の雑音に相関する雑音を含む「基準値」入力を下にした 入力信号から雑音成分を消去することは、例えば、Widrow他による、Proceeding s of the IEEE,vol.63,no.12,1975年12月号第1692−1716頁に記載さ れた「Adaptive Noise Cancelling:Principles and Applications(雑音消去の 適応:原理と応用)」に説明される公知の技術である。基準値を下にした雑音消 去に関する従来のアプローチの1つを選択することは当業者の能力の範囲内であ り、従って基準値キャンセラブロック140のさらなる説明は省略する。 発信器信号成分消去 基準値キャンセラブロック140の出力側で得られた信号はFoキャンセラ( ブロック)142に入力として提供される。Foキャンセラは図8に示され、多 くの点で上に説明されたFpキャンセラに類似している。図8に見られるように 、Foキャンセラ142は、システム送信機周波数Foの調波に相当する干渉成分 を推定する処理(この推定処理はブロック234によって表される)と、この処 理の後に行われ除去ブロック236によって表される、その推定成分を入力信号 から除去する処理を含む。 Fo推定量234は、部分列の異なった数に関してではあるが、Fp推定量に関 連して説明された処理に類似する処理を行う。特に、発明の好ましい実施形態に おいて、Fo推定量は256の部分列(すなわち、M=256)を形成し処理す 関して形成され、各部分列平均を推定する技術はFp推定量に関連して説明した 技術と同じとものとすることができる。しかしながら、Fo推定量においては、 より高いエネルギー部分列でより速い応答を与えるために部分列から部分列まで 異なる部分列推定量を使うことが好ましい。従って、好ましい部分列推定量は次 の形式を備える。 ここで、αはすべての部分列推定量で用いられる利得パラメータであるが、「 過剰利得プロフィール」として知られるαiは部分列推定量の間で変化する。前 と同じように、αは、好ましくは、使用者がプログラムでき、αiは、最も高い エネルギー部分列(送信機信号サイクルの峰に近いもの)の場合0.025とい った値に等しく、他の部分列の場合αi=0である。過剰利得プロファイルαiと 、部分列と、送信信号サイクルとの関係を図10に概略的に示す。図10に示す ように、曲線238は入力信号レベルを示し、線240は過剰利得パラメータαi の値を示す。 分数調波推定量130の場合のように、Fo推定量234に抑制信号が選択さ れ供給される。抑制信号のいずれか1つが与えられると、利得パラメータαは各 部分列推定量に対して0に設定され、これにより、各部分列推定量を「凍結」し (即ち、各部分列推定量によるアップデートを抑制し)、あるいは、各部分列推定 量の応答時間を増大させる。 Foキャンセラのバックアップ推定量 本発明の好ましい実施形態において、推定量234(図8)が除去ブロック2 36に供給されるFo干渉成分の推定を更新するのを妨げられるときでさえ、バ ックアップ推定処理は作動し続ける。バックアップ推定処理は、バックアップ推 定量が除去ブロック236から出力された信号に作用することを除き、推定量2 34と同じ方法で作動し、そして、バックアップ推定量はその作動が抑制信号に よって妨げられることがない。もし推定量234がその推定をアップデートする ことを所定時間以上妨げられるなら、推定量234によって与えられた「凍結 された」推定にバックアップ推定量の出力推定信号が加えられてFo干渉成分の 「瞬間的な」更新を与える。このアップデートされた推定は、Fo推定量142 へ入力された信号から除去ブロック236において除去されるために除去ブロッ ク236に提供される。 また、Foキャンセラ142において2つのバックアップ推定処理を供給する ことと、その2つのバックアップ推定量の間を「行ったり来たり(トグル)する 」ことを意図し、それにより、1つのバックアップ推定量が連続的に残余の干渉 成分の推定を更新するのに対して、他のバックアップ推定量による、その成分の 推定は「凍結される」。所定ピリオドが経過し、そして第1バックアッブ推定量 が主推定量を更新するために使われるとき、第1バックアップの出力は凍結され 、第2バックアップはアクティブバックアップとして作動する。このようにして 、推定を選択的に更新することが生じると共に、前の残余の干渉成分推定に関す る情報もまた維持される。 デジタル信号調整 再び図3に言及して、Foキャンセラブロック142から出力された信号(こ の信号はシステム動作周波数に対応する減衰させた干渉成分を持っていた)はデ ジタル信号調整(信号処理)ブロック144に供給され、ここで更なるフィルタ 処理が実行される。例えば、発明の好ましい実施形態にあっては、ブロック14 4はカスケード接続された、3つのプログラム可能なシングルトーンノッチフィ ルタと、櫛型中間数フィルタと、線形櫛型バンドパスフィルタを含む。 3つのプログラム可能なシングルトーンフィルタは、例えば他のタイプのEA Sシステムの近くに置かれているという理由により呼掛け信号ゾーン内に存在す るかもしれないシングルトーン干渉を取り除くために有用である。 櫛型中間数フィルタは、本願発明の発明者のうちの2人の発明であって、同じ く係属中の1996年4月22日に出願された米国特許出願第08/635,6 97で説明されている。簡単に言えば、櫛型中間数をフィルタ処理は、入力信号 の多相分解を行い、その結果生じた各部分列に中間数フィルタ処理を適用し、フ ィルタ処理部分列を合成して入力信号と同じサンプリング速度を持つ出 力信号を形成することによって達成される。櫛型中間数フィルタで形成された部 分列の数は、好ましくは、上に説明したFoキャンセラで形成された部分列の数 と同じである。部分列の中間フィルタ処理は好ましくは3つあるいは5つのサン プルウインドウを使って行われる。櫛型中間数フィルタは、もし取り去られない ならば、線形櫛型バンドパスフィルタの下流において警報を鳴らす傾向がある衝 撃雑音を取り除くために供給される。 線形櫛型バンドパスフィルタは、検出される標識信号の特有の周波数間の干渉 を減衰させる周知の処理である。線形櫛型バンドパスフィルタの通過帯域はシス テム発信器周波数Foの調波に対応するように選ばれる。 発明の好ましい実施形態において、櫛型中間数フィルタと線形櫛型バンドパス フィルタは、システムが異常な雑音環境に設置されない限り操作されることのな いユーザが選択可能な特質のものである。これらの2つの櫛型フィルタの使用を 避けることが好ましい。なぜなら、櫛型フィルタ処理は呼掛け信号サイクルと同 期してジッタを生ずる標識信号を「ぼやかす」傾向があるからである。この現象 とその効果を改善するための技術について次のセクションで論じる。 標識信号検出と推定量抑制 デジタル信号調整ブロック144から出力されたフィルタ処理済み信号はマー カー検出処理のためにブロック146へ供給される。ブロック146での処理に おいて、標識信号が呼掛け信号ゾーン内に存在する確度を示す統計量を供給する ためにある特定の処理アルゴリズムが実行される。 見ての通り、ブロック146での処理の結果、システムによって検出されるタ イプのマーカーが呼掛け信号ゾーン内に存在すると決定されると、分数調波推定 量130とFoキャンセラ142のFo推定量234は抑制される。ブロック14 6での処理はまた、推定量130,234が抑制される他の状態をも検出する。 ブロック146で実行される処理をここで、最初に図11に言及して、要約す る。 ここで説明するEASシステムは上述の米国特許第4,660,025号で説明 し たタイプの調波EASマーカーと共に使用する意図であることが、更なる論議の 目的のために、想定される。このタイプのマーカーは、以下において「Jタグ」 として述べられる。マーカー検出処理によって実行される主機能は、そういった マーカーが呼掛け信号ゾーン内に存在することを検出し、かつ、警報条件を始動 させて分数調波推定量130とFo推定量234の更新を抑制する信号を出力す ることである。例えばパーマロイで形成された能動素子を含む異なるタイプの調 波マーカーが時々呼掛け信号ゾーン内に持ち込まれることもまた想定される。第 2タイプのマーカーもまた呼掛け信号の調波周波数を生じさせるが、平均でJタ グよりかなり高い出力信号レベルを有する。第2タイプのマーカーもまた検出さ れることは望まれるが、これは推定量130,234の更新を抑制する目的のみ のためであり、警報(アラーム)を始動させるためではない。第2タイプのマー カーは以下に「Pタグ」として述べられる。 最後に、検出処理はわりと大きな振幅の調波信号を発生させるショッピングカ ートあるいは他の金属物の存在を検出するので、そういった物が呼掛け信号ゾー ン内に存するとき、ここでも推定量130,234は干渉成分推定を更新するこ とを抑制される。 検出処理ブロック146を構成する各ステップを図11に要約的に示す。これ らのステップは、標識信号を追跡すること(ブロック300)、ブロック300 において追跡した信号の波形から時間領域及び周波数領域のパラメータを計算す ること(ブロック302)、時間領域及び周波数領域のパラメータから確度統計 量を計算すること(ブロック304)、多数の候補標識信号について計算された 確度統計量を下に最終確度統計量を確立すること(ブロック306)、経過時間 毎の最終確度統計量を集積すること(ブロック308)、警報始動信号を選択し 出力して分数調波推定量130とFo推定量234に適用される信号を抑制する ために集積確度統計を下に状態マシーンを作動させること(ブロック310)を 含む。 標識信号追跡ブロック300において、複数の信号特性のそれぞれの信号特性 が標識信号であるかどうか決定する目的のために複数の信号特性が同時に追跡さ れる。好ましい実施形態において、限定できるならば最大で4つまでの特性が追 跡される。追跡の限定をするために、信号特性はしきい値の上のピーク値を有す る必要があり、かつ、追跡されているもう1つの特性に位相があまり近くあって はならない。なるべく、しきい値は、システム呼掛け信号のサイクルに対応する 1セットのデータポイントである各信号フレームに関して更新される。 しきい値を設定するアルゴリズムを図15に概略的に示す。ブロック502、 504及び506に示すように、各サンプルピリオドに関して左と右のチャンネ ルの絶対値は比較され、そしてこの2つのうちの大きいほうが選択される。各信 号フレームに関する選択された256のサンプルの中から大きい値の周りにウイ ンドウを持たない最も大きい8つの値が見いだされれ(ブロック508)、この 8つのうちの最も小さい値は所定の最小しきい値と比較される(ブロック510 ,512)。所定の最小しきい値と8番目に大きい値のうちの大きい値のほうが 信号候補を限定するためにしきい値として選ばれる。好ましい実施形態において 、最小しきい値は使用者によって選択される。最小しきい値のための適当なデフ ォルト値は25ミリボルトである。 マーカーが存在するとき、信号フレームの各半分に通常1つの標識信号(時々 「スイッチ」と呼ばれる)がある。それぞれのフレームで最高4つの標識信号候 補を追跡することによって、両方のスイッチの追跡を持続することは可能である 。但し、フレーム内にはおよそ2本の雑音スパイクが存在する。 4つの標識信号追跡機能のそれぞれが3つのモード、即ち、「再起動」、「追 跡」、「スキップ」のうちの1つで作動する。図12は、これらのモードの相互 関係を示する状態説明図である。 4つのすべての追跡機能は、EASシステムが初期化され若しくはリセットさ れるとき、又は警報条件若しくは抑制条件が終了したとき、追跡モード312に 入る。4つのすべての追跡機能が同時に再起動するとき、最小しきい値よりも上 にあり、かつ、お互いに十分に離れた4つの最大ピークが追跡される。候補とし て限定された候補信号(すなわち、限定ピーク)が再起動モードである追跡のた めに準備されると、追跡器(トラッキング装置)は、314に示すように追跡モ ー ド316に移行する。 候補として限定されるために、信号ピークは順応しきい値の上になければなら ず、かつ、2つの連続したフレームの所定位相ウインドウ内になければならない 。限定されるピークがないなら、318で示すように追跡器は再起動モードのま まであり、すでに追跡されたピークから所定位相距離内にない残りの大きなピー クの追跡を行う。 追跡器が追跡モード316であるとき、320において示すように、同じ候補 信号の追跡は、候補信号が順応しきい値の上にありかつ位相ウインドウ内にある 限り続行される。追跡されている候補信号が1つのフレーム内になくなると、追 跡器は、経路324に示すようにスキップモード322に移行する。スキップモ ード322において追跡される信号の統計量は前の信号フレームから変化せずに 持続される。追跡される信号が第2フレームからなくなると、追跡器は経路32 6に示すように再起動モード312移行する。さもなければ(すなわち、候補信 号がただ1つのフレームだけなくした後の状態に戻るならば)、追跡器は328 に示すようにスキップモード322から追跡モード316に戻る。 各追跡機能によって供給された主出力は、追跡機能によって追跡された標識信 号候補を表す波形を均したものである。波形均し機能を図13に概略的に参照番 号400で示す。図13からわかるように、均し機能は、64個のサンプルの1 ウインドウ上に実装されかつ16個の信号フレームに対して実行される櫛型帯域 フィルタである。低域通過フィルタ処理は64個の部分列のそれぞれに対して行 われる。 上に示すように、呼掛け信号サイクルに対する標識信号候補の位相(phase) が変化するか、あるいは(しばしばそうであるように)信号フレームから信号フ レームまでその位相に「ジッタ」が生じるなら、均し機能400の出力は、標識 信号候補のピークが十分に減じられかつぼやけたものとなる。図18(a)は多 数の信号に対する多大な位相ジッターを抑制する入力標識信号候補を示し、図1 8(b)は均し機能400から出力され結果として生じている均し済み波形を示す 。機能400によって行われる櫛型処理が入力信号のピーク値を大きく減衰させ る と共に、また出力に非常にぼやけたピークを作り出したことが図18(b)から わかる。標識信号候補内の位相ジッターを埋め合わせるために、均し機能400 に対する入力ウインドウのタイミングは、ウインドウが標識信号候補の位相を「 追跡する」ように、呼掛け信号サイクルに対して調整される。位相調整処理を図 16に概略的に示す。 標識信号候補が最初に識別されるとき、ピーク値に対応するサンプルは標識信 号候補の位相であるとされ、均し機能400に関する入力ウインドウのタイミン グは、図13に示すように、ピークサンプルがウインドウ内の20番目のサンプ ルであるように最初に設定される。その後、ウインドウのタイミング又は位相が 調整され標識信号候補の位相の推定された変化に従う。図16からわかるように 、均し機能400(図16において「主波形推定量」という)に加えてこの処理 に使われる複数の機能的な処理ブロックは高速波形推定量402、位相調整ブロ ック404、位相チェックブロック406及び相関ブロック408である。高速 波形推定量402の出力は標識信号候補の位相の急速に更新された推定を供給す るために使われる。図17に見られるように、高速波形推定量402は、好まし くは、短時定数を有しかつ標識信号候補の推定位相位置に集中した9つのサンプ ルの1ウインドウに関して作動する櫛型フィルタとして実相される。結果として 生じた9つの部分列のそれぞれは次式によって回帰的にフィルタ処理される。 y’[m、n]=αx[m]+(1−α)y’[m、n−1] 本発明の好ましい実施形態において、αは0.1とされる。最初に、高速波形 推定量402の「中央タップ」は標識信号候補のピークに対応するサンプルにお いて調整される。すなわち、高速波形推定量402に対する入力を選ぶ9-サン プルウインドウは、図17に見られるようにウインドウ内の5番目のサンプルが x(phase)であるように信号フレーム内に置かれる。 相関ブロック408は、高速波形推定量402の出力と、次式に従った入力信 号(すなわち、現在の信号フレーム)の適切な部分に関して作動する。 ここで、パラメータlは、標識信号候補の位相の変化を検出するため、−5か ら5までの範囲で連続的に割り当てられる値である。上式において、phase(n )は現在の信号サイクルにおける推定量400,402の入力ウインドウに対し てを使われる標識信号候補の位相の推定、x()は入力信号(現在の信号フレー ムからのサンプル)、y’()は高速波形推定量402の部分列フィルタの1つ によって供給される出力、iはサンプル指標である。xcorr(l)の最大値 に対応するどのlの値でも相関ブロック408の出力遅延lag(n)として供 給されて位相調整ブロック404への入力となる。位相調整ブロック404に対 する追加入力が位相チェックブロック406によって供給される。位相チェック ブロック406は高速波形推定量402から出力された推定波形に作用し、標識 信号候補の波形形状の変化にうまく対処するために供給される。位相チェックブ ロック406は、高速推定量402から出力された波形推定のピークが5番目の サンプル以外の位置にあるかどうか決定する。もしそうであるなら、次に、その ピークの振幅が5番目のサンプルの振幅より6dB以上より大きいか否かが位相 チェックブロック406で決定され、この場合、ピークサンプルの指標から5が 差し引かれて位相チェックブロック406の出力dphase(n)を作り出す。結果 として生じる出力dphase(n)は位相調整ブロック404に入力として供給され る。位相調整ブロック404において、次の信号フレームで使われる標識信号候 補の位相の推定は次式に従って与えられる。 phase(n+1)=phase(n)+lag(n)+dphase(n) 更新された推定位相は次に、入力ウインドウの推定量400と402の両方に 対する「舵取り」のために使われる。特に、波形均し器400に対する入力ウイ ンドウのタイミングは、信号フレームn+1においてphase(n+i)における 主ピークが前のフレームに関して対応するサンプルに対してラインアップされる ように調整される。高速推定量402に関して、入力ウインドウは、ウインドウ 内の5番目のサンプルがphase(n+1)に対応するように調整される。 図18(c)は、波形均し器400に対する入力ウインドウのタイミングに関 する上述の調整についての図18(a)の入力信号に対する効果を示す。波形均 し器400から出力されたフィルタ処理出力信号を図18(d)に示す。図18 (d)に示すフィルタ処理済み出力信号と図18(b)に示す信号を比較すると 、入力信号の位相調整により、より鋭い出力信号がもたらされることと、この出 力信号において入力信号のピーク値の減衰がより少なかったことがわかる。 波形均し器400から出力された標識信号候補波形の均された推定は図11の ブロック302において処理され時間及び周波数領域パラメータの両方を発生さ せる。右側及び左側受信アンテナチャネルの両方からの入力信号に対応する均さ れた推定波形が使われる。 周波数領域パラメータは、ニューラルネットワーク処理アルゴリズムに対する 入力として使用されることに適するように発生させられる。ニューラルネットワ ークマーカー検出処理に関し周波数領域パラメータ入力を発生させる技術は、本 願と共通の発明者、共通の譲受人を持つ1995年1月27日出願の、発明の名 称「Method and Apparatus for Detecting an EAS Marker Using a Neural Netw ork Processing Device(ニューラルネットワーク処理装置を用いてEASマー カーを検出する方法と装置)」で説明されている。米国特許出願第08/379 ,262号の開示は参考としてここに含まれるが、本発明の好ましい実施形態で 実行されるように、周波数領域パラメータの使用に関するある特定の詳細を今こ こで説明する。 初めに、ウインドー処理が左右チャンネルのそれぞれに提供された64-サン プル長さの推定波形に適用される。非対称のウインドウが使われ、このウィンド ウにおいて、最初の8つのサンプルが16サンプルブラックマン-ハリス(Black man-Harris)ウインドウの最初の半分(第1ハーフ)に従い形成され、次 の24サンプルが波形均し器から出力されて続く。ウインドウの最終の32サン プルが64サンプルブラックマン-ハリスウインドウの第2ハーフとして形成さ れる。このウインドウは、ウインドウの第1ハーフにおいてピークが現われる典 型的な標識信号に対して合わされ、自然発生した応答が終わりに向かう。ウイン ドウは波形の初めあるいは終わりに存在するどんな鋭いエッジでも減らすために 働く。 ウインドー処理の後に、右及び左のチャネル信号(これらは実数列である)は、 ひとつの複合数列として取り扱われ複合高速フーリエ変換(FFT)がなされ、 そして結果として生じた係数データは左右数列のそれぞれの係数セットに分離さ れる。パワースペクトルが左右チャンネルのそれぞれに関して計算され、次に両 チャンネルに関して結果として生じたパワースペクトル統計量が一緒に合計され る。次に、それぞれ約1kHz幅の複数の周波数ビンが3つの隣接した係数を合 計することによって形成され、0から約7kHzのレンジをカバーする7つの周 波数チャンネル統計量を構成する。7つのチャンネル統計量を構成するために使 われない高い周波数係数は捨てられる。第1及び第3乃至第7のチャネル統計量 はそれぞれ第2チャネル(およそ周波数範囲1-2kHzに相当)の統計量によ って分割され、そしてそれぞれの比の平方根がニューラルネットワークに入力の ために準備ができている6つの周波数領域パラメータを作り出すためにとられる 。 ブロック302において計算された時間領域パラメータは、送信機信号サイク ルに対する標識信号候補の位相と、標識信号候補の位相速度と、その位相速度の 絶対値と、候補信号波形のエネルギと、前の信号サイクルで追跡されたように信 号に対する入力候補信号の相互関係と、絶対振幅と、パルス幅及びパルス波形を 含めた波形形状とに関連する。 標識信号候補の位相は、上に論じたように決定され、サンプルにおいて測定さ れる。 速度はサイクルからサイクルに渡り位相変化の関数である。ブロック302で 供給された速度パラメータは多数のサイクルにおいての平均位相変化であって、 そしてサイクル毎にサンプルについて測定される。 速度パラメータの絶対値は位相変化のサイン(向き)を無視することによって 計算されており、同様に多数サイクルについて平均されサイクル毎にサンプルに ついて測定される。 相関係数は、図13の波形均し機能に対する入力として与えられる信号と、波 形均し機能によって与えられる均し済み出力を下に計算される。 波形状係数のパルス幅部は、出力信号における各64サンプル位置の左右チャ ネルのそれぞれのサンプルを合計し、そして次に、その合計されたサンプルの主 ピークの両横のゼロ交叉点間の距離を決定することによって計算される。パルス 波形統計量は主ピークに続いて過度に大きい第2ピークが存在するかどうか決定 する。 満足なパルス幅は3サンプルより大きくかつ14サンプルより小さくとられ、 主ピークが主ピーク値の振幅の.75以上ではなくなった後に最も高いピークが 20サンプル以降に発見されたならば満足なパルス波形は存在する。「1」の値 は、パルス幅とパルス波形特性の両方が満足される場合に限り、波形状係数に割 り当てられる。 ブロック304の確度計算は、上に示すように計算された周波数領域パラメー タにニューラルネットワーク処理を適用することによって行われる。ニューラル ネットワーク処理は、発明の好ましい実施形態において、上に参照した米国特許 出願第08/379,262号で説明される3層知覚を使用して行われる。ニュ ーラルネットワークは、「生きた」データに作用する前に、JタグとPタグから 集められたデータと、これらのタグがないときに集められたデータとを使うこと によって教え込まれる。ニューラルネットワーキング処理の出力は、2つの統計 量、即ちJタグが存在するときの確度係数と、Pタグの存在するときの確度係数 から成り立つ。両確度係数は0から1の範囲である。 ブロック304において計算されたもう1つの確度係数は「TIME_LF」 として言及される。TIME_LFは、6つの時間領域に関連したパラメータの それぞれが資格を取得するためのそれぞれの基準を満たすときのみ値「1」を割 り当てられ、それ以外は、値「0」が割り当てられる。TIME_LFが値「1 」を持つためには、 (a)位相パラメータは送信信号サイクル内の所定ウインドウ内になければなら ない、(b)速度パラメータは所定の値以下でなければならない、(c)スイッチ 候補波形のエネルギは所定係数(例えば、9dB)だけ暗雑音レベル以上でなけ ればならない、(d)波形のエネルギレベルに基づいて調整された後の絶対値速 度値は所定のしきい値以下でなければならない、(e)波形状係数は値「1」を 持っていなくてはならない、かつ、(f)相関係数パラメータは所定のしきい値を 超えていなくてはならない。 周波数領域パラメータのニューラルネットワーク処理のほかに、また、時間領 域で集まった信号振幅とエネルギーパラメータのニューラルネットワーク処理が ある。本発明の好ましい実施形態において、4つの別個の多層知覚(MLP)は 、エネルギー及び振幅パラメータがJタグあるいはPタグの存在を示しているか どうか決定するために使用される。パラメータは左右両側受信アンテナに関して とられる。Jタグの場合、もしタグが両側アンテナのほぼ途中にあるなら、比較 的低い信号エネルギ及び振幅が両方のチャネル内に存在するであろう。もしJタ グが一方のアンテナに近いなら、そのチャネルにはむしろ高レベルが供給され、 他のチャネルには低いレベルが供給される。もし比較的高いエネルギー又は大き い振幅が両方のチャンネルに存在するなら、Jタグは存在できない。故に、Jタ グのすべてのMLPはそれぞれ、エネルギと振幅パラメータがJタグによって供 給されるものであるかどうかを決定する。Jタグの各2つのMLPは、それぞれ 信号の振幅とエネルギがタグ領域にあることを示す出力「1」、あるいは、それ 以外の場合の出力「ゼロ」を生じさせる。Pタグ領域はJタグ領域と同じ形状を 有するが、振幅とエネルギの両方に関しもっと高い信号レベルが許容される。前 と同じように、PタグのすべてのMLPは「1」又は「0」を出力する。もし信 号チャネル出力が、左右両方のチャネル信号が比較的高くて、そのためJタグと Pタグのいずれも信号を生み出すことができないようであるならば、買い物カー トのような何か別の金属物が恐らく呼掛け信号ゾーン内に存在する。 4つのスイッチ追跡器(トラッキング装置)によって追跡された各標識信号候 補に関してJ_PROB、P_PROB、SWITCH_LF及びPHASEの4 つの出力が存 在する。 いずれかのTIME_LFがゼロであるか、Jタグ(すなわち、電力又は振幅 )のいずれかの時間領域パラメータMLPの出力がゼロである場合にJ_PRO Bがゼロに設定される以外、スイッチ追跡器に関するJ_PROB出力は周波数 領域ニューラルネットワーク処理によって出力されたJタグ確度係数に等しい。 同様に、TIME_LFがゼロ又はPタグのMLPのうちのいずれか1つが「 0」を出力する場合に、P_PROBはゼロに設定される。他の場合、P_PRO Bは周波数領域ニューラルネットワーク処理から出力されたPタグ確度係数に等 しいが、JタグのいずれかのMLPがゼロを出力する場合には、周波数領域ニュ ーラルネットワーク処理から出力されたJタグ確度係数の値で増大させられる。 (後者の場合、周波数領域ニューラルネットワーク出力は、Jタグが存在し、か つ、Pタグは存在していなかったことを示し、また、前記増大結果はPタグが存 在しているという正しい表示であると推定される。) 出力SWITCH_LFは、パラメータJ_PROBと、TIME_LFと、そ の他の要素の加重(重み付け)合計として計算される。特に、J_PROBとT IME_LFに与える加重はそれぞれ0.25である。更に、上に説明した速度、 絶対値速度及び電力レベル適格条件を満足するいずれのケースの場合にも0.0 5が前記合計に加算される。さらに、波形均し器によって与えられた推定波形の エネルギーがバックグランド電力レベルを所定の限界分(例えば、18dB)越 えるなら、0.1が加重合計に加えられる。また、0から0.1までの範囲のフェ ーズ係数が加重合計に加えられ、大きな重み付けでもって搬送信号サイクルのゼ ロ交差に近いスイッチ候補信号が授けられる。TIME_LFがゼロのとき、J_ PROBもまたゼロであることが指摘されるであろう。しかしながら、若干の他 の要素がゼロでないかもしれず、また、その要素はSWITCH_LFの出力値 をゼロレベルではないが低くするかもしれない。一般に、SWITCH_LFの 範囲は0乃至1.0である。 PHASE出力は、標識信号候補が搬送信号サイクルに比較してどこで落るか を単に示す。 追跡器機能によって追跡された4つの標識信号候補に関してすべての4つの出 力が計算された後、図11のブロック306によって表されるアルゴリズムが実 行され、データフレームに対する最終のJタグ及びPタグ確度統計量を提供する 。アルゴリズムの第一ステップとして、それぞれの標識信号候補がそれ自身と他 の各標識信号候補と対にされ、全部で10対が作り出される。次に、それぞれの 対についてスイッチ対確度係数が次の基準に従って計算される。対のスイッチが お互いと異なっている(同じスイッチ対ではない)とき、2つのスイッチの位相 差が90°以内であればスイッチ対確度は係数ゼロであり、それ以外であれば、 2つの異なったスイッチの確度係数(SWITCH_LF)の合計の2分の1で ある。スイッチ対が同じであるとき、スイッチ確度係数は、問題のスイッチのス イッチ確度係数の2分の1である。これらの合計スイッチ対確度値は比較され、 最大スイッチ確度を有する対が選択される。選択された対が同じスイッチ対では ないなら、その信号フレームの最終J_PROBは、その2つのスイッチの各J_ PROB値の合計の2分の1とされ、また、信号フレームのP_PROBは、そ の2つのスイッチの各P_PROB値の合計の2分の1とされる。同じスイッチ 対が選ばれるなら、フレームの信号フレームJ_PROB及びP_PROB値は、 選択スイッチ対を作るためにそれ自身と対にされたスイッチに関する対応値の2 分の1になる。 図11に示す検出処理は次に積分ブロック308に進む。信号フレームJ_P ROBは非線形性を受け、次に時間で積分される。この非線形性は、J_PRO Bが0.25かそれ以上であるとき、1.31x(J_PROB−0.25)の値を出 力し、それ以外のとき、非線形性の出力は4x(J_PROB−0.25)である 。積分器の出力は0乃至13の範囲に制限される。同じ非線形性と積分機能は信 号フレームの最終P_PROBに関してまた実行される。 積分機能の出力は状態マシーン310(図11)を駆動するために使われる。 状態マシーンの代表例を図14に示す。状態マシーンは4つの状態、即ち、初期 化状態(状態330)、定常状態(状態332)、アラーム又は抑制状態(状態 334)、買物カート抑制状態(状態336)を含むことがわかる。 システムが初期化され維持されるときに、経路0によって示すように初期化状 態330に入り、初期化が完了する。初期化が完成すると、経路1によって示す ように定常状態332に入る。 定常状態332において、Jタグ及びPタグ確率に関する積算器の出力はそれ ぞれの閾値に対して比較される。加えるに、4つの標識信号候補波形の何れがP タグの積であるにはあまりにも大きい電力レベルを示すかが決定される。これら のイベントのいずれも検出されないならば、経路2で示すように定常状態332 が維持される。しかしながら、いずれかのJタグ閾値を越える場合、あるいは、 Pタグ閾値を超える場合、経路3によって示すようにアラーム又は抑制状態32 4に入る。 アラーム又は抑制状態324において、先に述べた通り、抑制信号は分数調波 推定量130とFo推定量234に与えられる。加えるに、Jタグ閾値を超えた ためにアラーム又は抑制状態324に入ったならば、アラーム表示が表示器56 (図2)に出力される。 Jタグ又はPタグ積分器出力が(ケースによって)閾値以上に維持される限り 、そして、その後所定のタイムアウト時間が経過した後、アラーム又は抑制状態 324は、経路5によって示すように維持される。積分器出力が閾値以下に落ち たあとの前記タイムアウト時間の経過の際に、積分器はリセットされ、抑制及び /又はアラーム信号が停止され、経路4で示すように、再び定常状態332に入 る。 再び定常状態332を考慮すると、経路6は、4つのマーカー候補信号電力レ ベルのうちの1つがPタグの特性を示すレベルよりも上にある場合に生じる転移 を示している。この場合、カート抑制状態336に入り、分数調波推定量130 とFo推定量234に対する抑制信号が行使される。カート抑制状態336に入 る原因となった条件がなくなり、そしてタイムアウト時間の間に再発しないなら ば、経路7で示すように、再び定常状態332に入る。その他の場合、カート抑 制状態336は、経路8で示すように維持される。抑制信号を行使することに加 え、システムは、買物カートが呼掛け信号ゾーン内に存在していて、それを取り 去るべきであるという表示を行うことによって、またカートに反応するかもしれ ない。推定量更新の抑制 たった今上に論じたように、マーカー検出処理ブロック146は、状態マシー ン310を介して、分数調波推定量130とFo干渉成分推定量234によって 干渉信号成分の更新を抑制する抑制信号を選択的に供給する。分数調波推定量1 30とFo推定量234に対する追加の抑制信号源は、DSP回路108を通し て実行される電力モニタ機能ブロック136である。電力モニタブロック136 で続けられる処理は図9で概略的に示される。図9に示すように、掛算器ブロッ ク128からのデジタル信号出力は2乗され(ブロック250)、次にデジタル 低域通過フィルタ処理がなされる(ブロック252)。これにより生じた低域通 過フィルタ処理されたデジタル信号は次に係数256によってダウンサンプルさ れ(ブロック254)、システムの現在のフレームの電力レベルを表す統計量で ある信号FPを与える。信号FPは次にブロック256において低域通過フィル タ処理され遅い平均された電力統計量信号を形成する。比較機能ブロック258 は信号FPと信号SAPを比較し、フレーム電力統計量信号FPが6dB以上遅 い平均された電力統計量信号SAPと違うとき、抑制信号を与える。比較機能ブ ロック258から選択的に出力された抑制信号は分数調波推定量130とFo推 定量234の両方に与えられ、各干渉成分のそれらの機能によって推定を抑制す る。電力モニタブロック136によって与えられた抑制の効果は、衝撃雑音が推 定量130と234の動作を混乱させることを阻止することである。 再び図2に言及し、推定量130と234のもう1つの抑制信号源は、低域フ ィルタ118と、A/Dコンバータ120と、制御回路122とによって形成さ れるチャネルである。図2に示すように、プリアンプ38によって作り出されて 前もって増幅されたアナログ信号は処理アナログ信号調整回路40から上流に取 り出され、LPF回路118において低域通過フィルタ処理され、次にA/Dコ ンバータ120によってデジタル信号に変換される。この結果生じたデジタル信 号はアンテナ36において受信された信号の基本的なレベルの変更を検出するた めに制御回路122によって処理される。信号の基本的なレベルが所定量以上増 加するなら、抑制信号が制御回路122によって行使される。 推定量130,234は、上に説明した複数の抑制信号のいずれか1つが行使 されたときに抑制されることが理解されるべきである。 信号調整、干渉成分の消去及び量子化ノイズの低減に関して本の発明に従って 実行される方法を用いてマーカー検出処理ブロック146に与えた信号を処理し 、信頼性の高い、従来のシステムでより誤警報を与えることが少ない、呼掛け信 号ゾーン内のEASマーカーの存在を検出することができる。 ここで開示した実施例の利点は、図3に示す技術のすべてを実行しなくても得 られることがわかる。例えば、分数調波推定量130及び加算ジャンクション1 02を使用するハイブリッド分数調波干渉消去ルーブと、Fpキャンセラ134 と、基準キャンセラ140と、Foキャンセラ142と、デジタル信号調整ブロ ック144のうちの1つ又は2つ以上を使用しないことも考えられる。また、分 数調波推定と消去を完全にデジタル式にDSP108内で実行することを考える こともできる。AGC処理ブロック132と、可変増幅器ブロック124を実装 したハイブリッドAGCループもまた省略できる。さらに、干渉成分推定の更新 を抑制することに関連して上に説明した特徴の1つあるいは2以上を省略するこ とも考えられる。 ここまではシステムの好ましい実施形態を説明してきた。好ましい実施形態に おいてはシステムは73.125Hzの発信器周波数で作用するが、他の発信器 周波数も考えることができる。特に、分数調波推定量が小さい値のMで稼働する ことができるように、発信器周波数は10Hzあるいは20Hzの比較的低い倍 音として選ぶことができる。例えば、発信器周波数は80Hzとすることができ たし、その場合Fsubharmonicは20Hzであり、そして分数調波推定量130 のMは936となったであろう。代わりに、60Hzの発信器周波数を選択した なら、Fpキャンセラ134とFoキャンセラ142は、ハイブリッド干渉ループ があるので省略でき、分数調波推定量130はM=312で実行され、部分列推 定量の間での若干の変化が分数調波推定量130を補う。しかしながら、80H zあるいは60Hzのような発信器周波数を用いることはマーカー検出処理を変 更することを望ましくすることに留意すべきである。 前述の装置に種々の変更をすることや、説明した実施例を変更することは、本 発明から逸脱することなく可能である。特に好ましい方法と装置はこれらに限定 する意味ではなく説明的なものである。本当の精神と発明の範囲は次の請求項で 設定される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU ,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH, CN,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,G B,GE,HU,IL,IS,JP,KE,KG,KP ,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU, LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,N Z,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI ,SK,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,UZ, VN (72)発明者 グッドリッチ、スティーブン アメリカ合衆国、テキサス州 75038、ア ーヴィング、ナンバー 148―191、ノー ス・マッコーサー・ブールバード 5330 (72)発明者 ベッティン、デイル・アール アメリカ合衆国、フロリダ州 33067、コ ーラル・スプリングス、エヌ.ダブリュ. フィフティフォース・ドライブ 6212

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.呼掛け信号ゾーンにおいて所定周波数で交番する呼掛け信号を生成し放射す る手段と、 前記呼掛け信号ゾーンに存在する信号を受信するアンテナ手段と、 前記アンテナ手段によって受信した前記信号を表すアナログ信号から干渉 を取り除く手段であって、前記アナログ信号からアナログ推定干渉信号を取り 出して処理済みアナログ信号を形成する取り出し手段と、前記処理済みアナロ グ信号をデジタルサンプル数列に変換するA/Dコンバータ手段と、前記デ ジタルサンプル数列を処理して前記アナログ信号に含まれる干渉の推定を表 すデジタル推定信号を形成するデジタル信号処理手段と、前記取り出し手段に よって前記アナログ信号から取り出される前記アナログ推定干渉信号に前記 デジタル推定信号を変換するD/Aコンバータ手段を含む取り除き手段とを、 含んでなる電子式物品監視装置。 2.前記デジタル信号処理手段は、前記デジタルサンプル数列からM個の部分列 を構成し(ここでMは1より大きい正の整数)、前記各M個の部分列のそれぞ れの平均を推定し、前記M個の部分列の推定平均を結合して前記デジタル推定 信号を形成することにより、前記デジタルサンプル数列を処理する請求項1に 記載の電子式物品監視装置。 3.前記Mが、M=Fsample÷Fsubharmonicであり、ここで、Fsampleは前記 A/Dコンバータ手段が前記デジタルサンプルを形成する速度であり、 Fsubharmonicは調波としてFoとFpの両方を有する最大周波数であり、Fo は前記呼掛け信号の所定周波数であり、Fpは電子式物品監視装置が稼働する 環境における標準電力装置作動周波数である請求項2に記載のの電子式物品 監視装置。 4.前記Fo=73.125Hz、Fp=60Hz、Fsample=18,720Hz、 M=9984である請求項3に記載の電子式物品監視装置。 5.前記Fsubharmonicが10Hz以上である請求項3に記載の電子式物品監視 装 置。 6.前記デジタルサンプル数列を受信し処理して利得レベル信号を形成し、該利 得レベル信号に従い利得を前記処理済みアナログ信号に適用する利得制御手 段を更に含んでなる請求項1に記載の電子式物品監視装置。 7.前記利得制御手段は、前記デジタルサンプル数列に対して前記処理済みアナ ログ信号に適用される前記利得の逆数である利得を適用する請求項6に記載 の電子式物品監視装置。 8.前記デジタルサンプル数列の特徴を検出し、該検出に応答して前記干渉消去 手段が前記デジタル推定信号を更新することを選択的に妨げる抑制手段を更 に含んでなる請求項1に記載の電子式物品監視装置。 9.前記検出されたデジタルサンプル数列の特徴は前記デジタルサンプル数列に よって表される電力レベルである請求項8に記載の電子式物品監視装置。 10.前記検出されたデジタルサンプル数列の特徴はEASマーカーが呼掛け信号 ゾーンに存在する確度を示す特徴である請求項8に記載の電子式物品監視装置 。 11.前記干渉消去手段の上流に接続された入力側を有して前記アンテナ手段によ って受信した前記信号を表す信号を受信する抑制手段であって、前記入力側で 受信した前記信号の特徴を検出し、該検出特徴に従い前記干渉消去手段が前記 デジタル推定信号を更新することを選択的に妨げる抑制手段を更に含んでな る請求項1に記載の電子式物品監視装置。 12.前記検出された特徴は前記入力側において受信した前記信号のレベルである 請求項11に記載の電子式物品監視装置。 13.呼掛け信号ゾーンにおいて所定周波数で交番する呼掛け信号を生成し放射す る手段と、 前記呼掛け信号ゾーンに存在する信号を受信するアンテナ手段と、 前記アンテナ手段によって受信した信号を表すアナログ信号に利得を与え て増幅アナログ信号を形成する利得増幅器手段であって、前記利得は前記利得 増幅器手段に与える利得設定信号に従う利得増幅器手段と、 前記増幅アナログ信号をデジタルサンプル数列に変換するA/Dコンバー タ手段と、 前記デジタルサンプル数列を処理して前記利得増幅器手段に与える前記利 得設定信号を形成するデジタル信号処理手段とを、 含んでなる電子式物品監視装置。 14.前記デジタル信号処理手段は、前記利得増幅器手段によって与えられる前記 利得の逆数である利得を前記デジタルサンプル数列に対して与える請求項 13に記載の電子式物品監視装置。 15.前記A/Dコンバータ手段は符号器-解読器(コーダ・デコーダ)集積回路 を含み、前記デジタル信号処理手段は前記符号器-解読器集積回路に接続され たデジタル信号処理集積回路を含んでなる請求項13に記載の電子式物品監視 装置。 16.前記のデジタル信号処理手段は、 前記デジタルサンプル数列から該サンプル数列のレベル示すレベル信号を 形成し、 前記レベル信号を所望のレベル設定と比較し、 該比較の結果に基づき前記利得設定信号を選択的に修正する ようにプログラムされる請求項13に記載の電子式物品監視装置。 17.前記デジタル信号処理手段は、前記レベル信号が前記所望のレベル設定と所 定量以上違わない限り、前記利得設定信号を修正しない請求項16に記載の電 子式物品監視装置。 18.前記所定量は実質的に2dBである請求項17に記載の電子式物品監視装置 。 19.呼掛け信号ゾーンにおいて所定周波数で交番する呼掛け信号を生成し放射す る手段と、 前記呼掛け信号ゾーンに存在する信号を受信するアンテナ手段と、 前記アンテナで受信した前記信号を処理してデジタルサンプル数列を形成 する第1手段と、 前記デジタルサンプル数列からM個(Mは1より大きい正の整数)の部分列 を形成し、前記各M個の部分列のそれぞれの平均を推定し、前記M個の部分列 の推定平均を結合してデジタル推定サンプル数列からなるデジタル推定信号 を形成し、前記デジタル推定サンプル数列の各サンプルを前記デジタルサンプ ル数列の対応サンプルから取り出して処理済みデジタル推定サンプル数列を 形成するデジタル信号処理手段とを、 含んでなる電子式物品監視装置。 20.前記デジタル信号処理手段は、前記各M個の部分列に対して低域通過フィル タ処理を行うことによって前記各M個の部分列のそれぞれの平均を推定する 請求項19に記載の電子式物品監視装置。 21.前記Mは、M=Fsample÷Fsubharmonicであり、ここで、Fsampleは前記 のデジタルサンプルが形成されるサンプリング速度であり、Fsubharmonicは 調波としてFoとFpの両方を有する最大周波数であり、Foは前記呼掛け信号 の前記所定周波数であり、Fpは前記電子式物品監視装置が稼働する環境にお ける標準的な電力装置動作周波数である請求項19に記載の電子式物品監視装 置。 22.前記Mは、M=Fsample÷Foであり、ここで、Fsampleは前記デジタルサ ンプルが形成されたサンプリング速度であり、Foは前記呼掛け信号の前記所 定周波数である請求項19に記載の電子式物品監視装置。 23.前記Mは、M=Fsample÷Foであり、ここで、Fsampleは前記デジタルサ ンプルが形成されたサンプリング速度であり、Foは電子式物品監視装置が稼 働する環境における標準的な電力装置動作周波数である請求項19に記載の電 子式物品監視装置。 24.前記処理済みデジタルサンプル数列の特徴を検出し、該検出特徴に応答して 前記デジタル信号処理手段が前記デジタル推定信号を選択的に更新すること を抑制する抑制手段を更に含んでなる請求項19に記載の電子式物品監視装 置。 25.前記検出特徴は前記処理済みデジタルサンプル数列によって表される電力レ ベルである請求項24に記載の電子式物品監視装置。 26.前記検出特徴は、EASマーカーが呼掛け信号ゾーンに存在しているという 確 度を示す特徴である請求項25に記載の電子式物品監視装置。 27.前記第1手段の上流側に接続された入力側を有し前記アンテナによって受信 された信号を受信する抑制手段であって、前記入力側で受信した信号の特徴を 検出し、かつ、該検出特性に応答して前記デジタル信号処理手段が前記デジタ ル推定信号を更新すること選択的に抑制する抑制手段を更に含んでなる請求 項19に記載の電子式物品監視装置。 28.前記検出特徴は前記信号のレベルである請求項27に記載の電子式物品監視 装置。 29.電子式物品監視装置によって受信した信号を処理することにより得たデジタ ルサンプル数列から干渉成分を除去する干渉消去装置であって、 前記デジタルサンプル数列からM個の(Mは1よりも大きい正の整数)部分 列を形成する手段と、 前記各M個の部分列のそれぞれの平均を推定する手段と、 前記それぞれの推定平均を結合してデジタル推定サンプル数列からなるデ ジタル推定信号を形成する手段と、 前記デジタル推定サンプル数列の各サンプルを前記デジタルサンプル数列 の対応サンプルから取り出して処理済みデジタルサンプル数列を形成する手 段とを、 含んでなる干渉消去装置。 30.前記部分列形成、推定、結合及び取り出し機能を実行するようにプログラム されたデジタル信号処理集積回路を更に含んでなる請求項29に記載の干渉 消去装置。 31.前記部分列を形成する前記デジタルサンプル数列は、前記デジタル信号処理 集積回路に与えられる入力デジタル信号数列である請求項30に記載の干渉 消去装置。 32.前記デジタル信号処理集積回路は該回路に与えられた入力デジタル信号数列 を処理し、前記部分列を形成する前記デジタルサンプル数列を形成する請求項 30に記載の干渉消去装置。 33.前記推定手段は、前記各M個の部分列に対してデジタル低域通過フィルタ処 理を行う手段を更に含んでなる請求項29に記載の干渉消去装置。 34.前記Mは、M=Fsample÷Fsubharmonicであり、ここで、Fsampleは前記 デジタルサンプル数列が形成されるサンプリング速度であり、Fsubharmonic は調波としてFoとFpの両方を有する最大周波数であり、Foは前記電子式物 品監視装置が呼掛け信号を発生させる動作周波数であり、Fpは前記電子式物 品監視装置が稼働する環境における標準的な電力装置動作周波数である請求項 29に記載の干渉消去装置。 35.前記Mは、M=Fsample÷Foであり、ここで、Fsampleは前記デジタルサ ンプル数列が形成されるサンプリング速度であり、Foは前記電子式物品監視 装置が呼掛け信号を発生させる動作周波数である請求項29に記載の干渉消 去装置。 36.前記Mは、M=Fsample÷Fpであり、ここで、Fsampleは前記デジタルサ ンプル数列が形成されるサンプリング速度であり、Fpは前記電子式物品監視 装置が稼働する環境における標準的な電力装置動作周波数である請求項29 に記載の干渉消去装置。 37.呼掛け信号ゾーンにおいて所定周波数で交番する呼掛け信号を生成し放射す る手段と、 前記呼掛け信号ゾーンに存在する信号を受信するアンテナ手段と、 前記アンテナ手段で受信した前記信号をフィルタ処理し前記フィルタ処理 済みアナログ信号を形成するアナログ信号調整手段と、 前記フィルタ処理済みアナログ信号からアナログ推定干渉信号を取り去っ て処理済みアナログ信号を形成する取り去り手段と、 前記処理済みアナログ信号をデジタルサンプル数列に変換するA/D変換 手段と、 前記デジタルサンプル数列からM1個(M1は1より大きい正の整数)の部分 列を形成する手段と、 前記各M1個の部分列のそれぞれの平均を推定する推定手段と、 前記M1個の部分列の推定平均を結合して前記処理済みアナログ信号に含まれ る第1干渉成分を表す第1デジタル推定信号を形成する手段と、 前記第1デジタル推定信号を前記取り去り手段によって前記フィルタ処理済み アナログ信号から取り去られる前記アナログ推定干渉信号に変換するD/A変換 手段と、 前記デジタルサンプル数列からM2個(M2はM1とは異なる1より大きい正の 整数)の部分列を形成する手段と、 前記各M2個の部分列のそれぞれの平均を推定する第2推定手段と、 前記M2個の部分列の推定平均を結合して前記デジタルサンプル数列に含まれ る第2干渉成分を表す第2デジタル推定サンプル数列から成る第2デジタル推定 信号を形成する手段と、 前記デジタルサンプル数列の対応サンプルから前記第2デジタル推定サンプル 数列の各サンプルを抜き出して処理済みデジタルサンプル数列を形成する手段と 、 前記処理済みデジタルサンプル数列と、雑音基準信号を受信し、かつ、該雑音 基準信号に基づいて前記処理済みデジタルサンプル数列に雑音消去処理を施して 第2処理済みデジタルサンプル数列を形成する基準値ベースの雑音消去手段と、 前記第2処理済みデジタルサンプル数列からM3個の部分列を形成するする手 段であって、ここでM3は前記M1,M2と異なる1より大きい正の整数である手 段と、 前記各M3個の部分列のそれぞれの平均を推定する第3推定手段と、 前記M3個の部分列の前記推定平均を結合して前記処理済みデジタルサンプル 数列に含まれる第3干渉成分を表す第3デジタル推定サンプル数列から成る第3 デジタル推定信号を形成する手段と、 前記第2処理済みデジタルサンプル数列の対応サンプルから前記第3デジタル 推定サンプル数列の各サンプルを抜き取って第3処理済みデジタルサンプル数列 を形成する手段と、 前記第3処理済みデジタルサンプル数列に対してデジタルフィルタ処理を 施して第4処理済みデジタルサンプル数列を形成するデジタル信号調整手段 と、 前記第4処理済みデジタル信号数列を受信し該第4処理済みデジタル信号 数列から前記呼掛け信号ゾーンに電子式物品監視マーカーが存在する確度を 示す確度信号を発生させる検出処理手段とを、 含んでなる電子式物品監視装置。 38.前記確度信号を受信し該確度信号を所定の閾値と比較し、該比較に基づいて 前記第1及び第3推定手段が前記M1個の部分列と前記M3個の部分列の前記 推定平均を更新することを選択的に抑制する抑制手段を更に含んでなる請求 項37に記載の電子式物品監視装置。 39.前記A/D変換手段によって形成された前記デジタルサンプル数列の特徴を 検出し、該特徴検出に応答して前記第1及び第3推定手段が前記M1個の部分 列と前記M3個の部分列の前記推定平均を更新することを選択的に抑制する抑 制手段を更に含んでなる、請求項37に記載の電子式物品監視装置。 40.前記デジタルサンプル数列の検出された特徴は前記デジタルサンプル数列に よって表される電力レベルである請求項39に記載の電子式物品監視装置。 41.前記アンテナによって受信した前記信号の特徴を検出し該検出された特徴に 応答し前記第1及び第3推定手段が前記M1個の部分列と前記M3個の部分列 の前記推定平均を更新することを選択的に抑制する抑制手段を更に含んでな る請求項37に記載の電子式物品監視装置。 42.前記抑制手段は前記信号をアナログ形式で受信し、前記受信信号の前記検出 特徴は前記信号のレベルである請求項41に記載の電子式物品監視装置。 43.前記部分列形成、平均推定、結合、サンプルの取り去り、雑音消去処理、デ ジタルフィルタ処理及び確度信号発生は、前記A/D変換手段に連結され該A /D変換手段からデジタルサンプル数列を受信する1つのデジタル信号処理 集積回路によって行われる請求項37に記載の電子式物品監視装置。 44.M1=9984、M2=256、M3=312である請求項37に記載の電子 式物品監視装置。 45.前記デジタルサンプル数列を受信し処理して利得レベル信号を形成し、該利 得レベル信号に応じて利得を前記処理済みアナログ信号に与える利得制御装 置を更に含んでなる請求項37に記載の電子式物品監視装置。 46.前記利得制御装置手段は、前記処理済みアナログ信号に与えられる前記利得 の逆数である利得を前記デジタルサンプル数列に与える請求項45に記載の 電子式物品監視装置。 47.ステップ電子式物品監視装置によって受信した信号から干渉成分を取り去る 方法であって、 前記受信信号をフィルタ処理してフィルタ処理済みアナログ信号を形成し、 前記干渉成分の推定を表すアナログ推定信号を前記フィルタ処理済みアナ ログ信号から取り去って処理済みアナログ信号を形成し、 前記処理済みアナログ信号をデジタルサンプル数列に変換し 前記デジタルサンプル数列を処理し、前記干渉成分の前記推定を表すデジタ ル推定信を形成し、 前記デジタル推定信号を前記フィルタ処理済みアナログ信号から取り去ら れる前記アナログ推定信号に変換する ステップを含んでなる方法。 48.前記デジタルサンプル数列を処理するステップは、 前記デジタルサンプル数列からM個の部分列(Mは1より大きい正の整数) を形成し、 前記各M個の部分列のそれぞれの平均を推定し、 前記M個の部分列の前記推定平均を結合して前記デジタル推定信号を形成 する請求項47に記載の方法。 49.前記Mは、M=Fsample÷Fsubharmonicであり、ここで、Fsampleは前記 デジタルサンプル数列が形成されるサンプリング速度であり、Fsubharmonic は調波としてFoとFpの両方を有する最大周波数であり、Foは前記電子式物 品監視装置が呼掛け信号を発生させる動作周波数であり、Fpは前記電子式物 品 監視装置が稼働する環境における標準的な電力装置動作周波数である請求項 47に記載の方法。 50.Fo=73.125Hz、Fp=60Hz、Fsample=18,720Hz、M= 9984である請求項49に記載の方法。 51.前記デジタルサンプル数列を処理して利得レベル信号を形成するステップと 、前記利得レベル信号に応じて利得を前記処理済みアナログ信号に与えるステ ップとを更に含んでなる請求項47に記載の方法。 52.前記処理済みアナログ信号に与えられる前記利得の逆数である利得を前記デ ジタルサンプル数列に与えるステップを更に含んでなる請求項51に記載の 方法。 53.電子式物品監視装置によって受信した信号を処理することによって形成した デジタル信号であって、デジタルサンプル数列から成るデジタル信号から干渉 成分を消去する方法であって、 前記デジタルサンプル数列からM個の部分列(Mは1より大きい正の整数) を形成し、 前記各M個の部分列のそれぞれの平均を推定し、 前記M個の部分列の推定平均を結合して、前記干渉成分の推定を表すデジタ ル推定サンプル数列から成るデジタル推定信号を形成し、 前記デジタルサンプル数列の対応サンプルから前記デジタル推定サンプル 数列の各サンプルを取り去る ステップを含んでなる方法。 54.前記各部分列のそれぞれの平均を推定するステップは前記各部分列をデジタ ル低域通過フィルタ処理することを含む請求項53に記載の方法。 55.前記Mは、M=Fsample÷Fsubharmonicであり、ここでFFsampleは前記 デジタルサンプル数列が形成されるサンプリング速度であり、Fsubharmonic は調波としてFoとFpの両方を有する最大周波数であり、Foは前記電子式物 品監視装置が呼掛け信号を発生させる動作周波数であり、Fpは前記電子式物 品監視装置が稼働する環境における標準的な電力装置動作周波数である請求項 53に記載の方法。 56.前記Mは、M=Fsample÷Foであり、ここで、Fsampleは前記のデジタル サンプル数列が形成されるサンプリング速度であり、Foは前記電子式物品監 視装置が呼掛け信号を発生させる動作周波数である請求項53に記載の方法。 57.前記Mは、M=Fsample÷Fpであり、ここで、Fsampleは前記デジタルサ ンプル数列が形成されるサンプリング速度であり、Fpは前記電子式物品監視 装置が稼働する環境における標準的な電力装置動作周波数である請求項53 に記載の方法。 58.電子式物品監視装置によって受信した信号に対して自動利得制御を行う方法 であって、 利得設定信号に従い利得を前記受信信号を処理することによって形成した アナログ信号に与え、 前記利得が与えられる前記アナログ信号をデジタルサンプル数列に変換し、 前記デジタルサンプル数列を処理して前記利得信号を形成する ステップを含んでなる方法。 59.前記アナログ信号に与える前記利得の逆数である利得を前記デジタルサンプ ル数列に与えるステップを更に含んでなる請求項58に記載の方法。 60.前記デジタルサンプル数列を処理するステップは、前記デジタルサンプル数 列のレベルを表すレベル信号を形成し、前記レベル信号を所望のレベル設定と 比較し、該比較の結果に基づき前記利得設定信号を選択的に変更することを含 む請求項58に記載の方法。 61.前記レベル信号が前記所望のレベル設定と所定量以上違わないならば、前記 利得設定信号は修正されない請求項60に記載の方法。 62.前記所定量は実質的に2dBである請求項61に記載の方法。 63.呼掛け信号ゾーンにおいて所定周波数で交番する呼掛け信号を生成し放射す る手段と、 前記呼掛け信号ゾーンに存在する信号を受信するアンテナ手段と、 前記アンテナによって受信した信号を処理し、各サンプルフレームが前記呼 掛け信号のそれぞれのサイクルに対応している複数のサンプルフレームの数 列から成るデジタルサンプル数列を形成する手段と、 それぞれのサブセットが各呼掛け信号サイクル内で1ウインドウ周期に含 まれるサンプルから成る、前記各サンプルフレームの各サブセットを順次選択 するウインドウ手段であって、前記サンプルフレームの特徴に従って前記各呼 掛け信号サイクルに対して前記ウインドウ周期のタイミングを調整するウィ ンドウ手段と、 前記ウインドウ手段によって順次選択された前記サンプルフレームサブセ ットを櫛型フィルタ処理する櫛形フィルタ手段とを、 含んでなる電子式物品監視装置。 64.前記ウインドウ手段は、前記各呼掛け信号サイクルに対し、前記各サンプル フレーム内に存在する標識信号の位相を推定する手段を含み、前記標識信号の 前記推定位相に従って前記ウインドウ周期の前記タイミングを調整する請求 項63に記載の電子式物品監視装置。 65.呼掛け信号ゾーンにおいて所定周波数で交番する呼掛け信号を生成し放射す る手段と、 前記呼掛け信号ゾーンに存在する信号を受信するアンテナ手段と、 前記アンテナによって受信した信号を処理し、それぞれのサンプルフレーム が前記呼掛け信号の各サイクルに対応する複数サンプルフレームの数列から 成るデジタルサンプル数列を形成する手段であって、前記サンプルフレーム数 列はそれぞれ、各呼び掛け信号サイクルに対してサンプルフレームからサンプ ルフレームへと同期して変化する標識信号を含む手段と、 前記各呼掛け信号サイクルに対して、前記サンプルフレームに含まれる標識 信号の位相を推定する手段とを 含んでなる電子式物品監視装置。 66.前記推定手段は、前記サンプルフレーム内に含まれる前記標識信号を櫛型フ ィルタ処理して前記標識信号のフィルタ処理済み推定を形成するフィルタ処 理手段と、前記標識信号の前記フィルタ処理済み推定を前記複数のサンプルフ レームうちの現在のサンプルフレームの選択された部分と関連づける手段とを含 んでなる請求項65に記載の電子式物品監視装置。
JP50058598A 1996-06-06 1997-05-09 干渉信号消去機能を備える電子式物品監視システム Expired - Fee Related JP3875997B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US08/656,949 1996-06-06
US08/656,949 US5699045A (en) 1996-06-06 1996-06-06 Electronic article surveillance system with cancellation of interference signals
PCT/US1997/007959 WO1997046989A1 (en) 1996-06-06 1997-05-09 Electronic article surveillance system with cancellation of interference signals

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000511665A true JP2000511665A (ja) 2000-09-05
JP3875997B2 JP3875997B2 (ja) 2007-01-31

Family

ID=24635250

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP50058598A Expired - Fee Related JP3875997B2 (ja) 1996-06-06 1997-05-09 干渉信号消去機能を備える電子式物品監視システム

Country Status (10)

Country Link
US (1) US5699045A (ja)
EP (1) EP0902932B1 (ja)
JP (1) JP3875997B2 (ja)
AR (1) AR007520A1 (ja)
AU (1) AU724342B2 (ja)
BR (1) BR9709659A (ja)
CA (1) CA2249015C (ja)
DE (1) DE69730026T2 (ja)
ES (1) ES2225971T3 (ja)
WO (1) WO1997046989A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010530099A (ja) * 2007-06-08 2010-09-02 センサーマティック・エレクトロニクス・コーポレーション 適応可能な閾値を有する検出フィルタを用いる無効化されたラベルの検出を抑制するためのシステムおよび方法

Families Citing this family (23)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE19644927A1 (de) * 1996-10-29 1998-04-30 Esselte Meto Int Gmbh Vorrichtung zur Überwachung eines elektronischen Sicherungselementes in einer Abfragezone
US5990791A (en) 1997-10-22 1999-11-23 William B. Spargur Anti-theft detection system
US6153998A (en) * 1998-05-28 2000-11-28 Kabushiki Kaisha Toshiba Method of controlling a two-degree-of-freedom control system
US6351664B1 (en) 1999-11-12 2002-02-26 Ge Medical Systems Information Technologies, Inc. Method of removing signal interference from sampled data and apparatus for effecting the same
US6351216B1 (en) * 2001-02-05 2002-02-26 Sensormatic Electronics Corporation Large signal noise cancellation in electronic article surveillance
BR0207122A (pt) * 2001-02-08 2004-02-10 Sensormatic Electronics Corp Sincronização sem fio automática de sistemas de vigilância de artigos eletrônicos
US6750768B2 (en) * 2002-04-15 2004-06-15 Wg Security Products, Inc. EAS system employing pseudorandom coding system and method
US6753821B2 (en) * 2002-04-22 2004-06-22 Wg Security Products, Inc. Method and arrangement of antenna system of EAS
KR100610478B1 (ko) * 2004-05-06 2006-08-08 매그나칩 반도체 유한회사 이미지센서 및 그의 디지털 이득 보상 방법
US6956517B1 (en) * 2004-06-12 2005-10-18 L-3 Integrated Systems Company Systems and methods for multi-channel analog to digital conversion
US9488478B2 (en) * 2008-06-02 2016-11-08 The Boeing Company Methods and systems for visual flight rule (VFR) chart generation
EP2301156B1 (en) 2008-07-16 2013-08-14 Signal Processing Devices Sweden AB Device and method for blocking-signal reduction
US8422974B2 (en) * 2008-08-21 2013-04-16 Intersil Americas Inc. Noise cancellation for antenna module
US8078130B2 (en) * 2008-12-23 2011-12-13 L-3 Communications Integrated Systems L.P. Systems and methods for interference cancellation
US8081946B2 (en) * 2008-12-23 2011-12-20 L-3 Communications Integrated Systems L.P. Interference cancellation for reconfigurable direct RF bandpass sampling interference cancellation
US8311485B2 (en) * 2010-01-13 2012-11-13 Sensormatic Electronics, LLC Method and system for receiver nulling using coherent transmit signals
WO2012023846A2 (en) 2010-07-06 2012-02-23 Forage Innovations B.V. Rake wheel with plastic support band for tines
WO2014012012A1 (en) * 2012-07-12 2014-01-16 Cornell University Rfid device, methods and applications
TWI494902B (zh) * 2013-09-25 2015-08-01 Taiwan Secom Co Ltd 保全監測裝置及其系統
US9595177B2 (en) 2014-12-14 2017-03-14 Wg Security Products, Inc. Noise compensating EAS antenna system
US10389464B2 (en) * 2016-04-28 2019-08-20 Samsung Electronics Co., Ltd System and method for improved data decoding, tracking, and other receiver functions in the presence of interference
EP3697003A1 (en) * 2019-02-13 2020-08-19 ABB Schweiz AG Radio-based detector and method to protect against unpredictable interference in industrial wireless communications
US11982751B2 (en) 2020-11-24 2024-05-14 Honeywell International Inc. GNSS anti-jamming using interference cancellation

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4859991A (en) * 1987-08-28 1989-08-22 Sensormatic Electronics Corporation Electronic article surveillance system employing time domain and/or frequency domain analysis and computerized operation
US4975681A (en) * 1989-12-07 1990-12-04 Sensormatic Electronics Corporation Interfering signal rejection circuitry and electronic article surveillance system and method employing same
US5349339A (en) * 1992-04-07 1994-09-20 Actron Entwicklungs Ag Apparatus for the detection of labels employing subtraction of background signals
KR19980703681A (ko) * 1995-04-07 1998-12-05 워렌리차드보비 적응 필터링 기능 및 디지털 검출 기능을 갖는 전자식 물체감시 시스템

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010530099A (ja) * 2007-06-08 2010-09-02 センサーマティック・エレクトロニクス・コーポレーション 適応可能な閾値を有する検出フィルタを用いる無効化されたラベルの検出を抑制するためのシステムおよび方法

Also Published As

Publication number Publication date
AU724342B2 (en) 2000-09-21
WO1997046989A1 (en) 1997-12-11
EP0902932A1 (en) 1999-03-24
AU3003397A (en) 1998-01-05
CA2249015A1 (en) 1997-12-11
BR9709659A (pt) 1999-08-10
EP0902932B1 (en) 2004-07-28
DE69730026D1 (de) 2004-09-02
ES2225971T3 (es) 2005-03-16
JP3875997B2 (ja) 2007-01-31
CA2249015C (en) 2004-01-06
US5699045A (en) 1997-12-16
WO1997046989A9 (en) 2004-03-18
EP0902932A4 (en) 2001-05-02
AR007520A1 (es) 1999-11-10
DE69730026T2 (de) 2005-07-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2000511665A (ja) 干渉信号消去機能を備える電子式物品監視システム
CA2346251C (en) A method and system for updating noise estimates during pauses in an information signal
US7146316B2 (en) Noise reduction in subbanded speech signals
US6820053B1 (en) Method and apparatus for suppressing audible noise in speech transmission
WO2000036592A1 (en) Improved noise spectrum tracking for speech enhancement
KR101678900B1 (ko) 금속 검출 기능 및 조절 가능 간섭 검출기를 구비한 전자식 물품 감시 시스템
US8280725B2 (en) Pitch or periodicity estimation
JP3877332B2 (ja) 櫛形濾波および偽警報抑制による電子物品監視システム
US6906629B2 (en) Differentially coherent combining for electronic article surveillance systems
AU711993B2 (en) Electronic article surveillance system with comb filtering by polyphase decomposition and nonlinear filtering of subsequences
AU2002245396A1 (en) Differencially coherent combining for electronic article surveillance systems
JP2000105599A (ja) 雑音レベル時間変動率計算方法及び装置と雑音低減方法 及び装置
WO2004006119A2 (en) Anomaly detection system
JPH09146588A (ja) 緊急車両警報音検出装置
JPS59142424A (ja) 異常検出装置
US6993478B2 (en) Vector estimation system, method and associated encoder
US6961718B2 (en) Vector estimation system, method and associated encoder
Ibrahim On line splitting in the optimum tapered Burg algorithm
Punchalard et al. Modified adaptive IIR notch filter based on direct frequency estimation algorithm
JPS59136635A (ja) 異常検出装置
Diethorn A low-complexity, background-noise reduction preprocessor for speech encoder
He et al. A novel CFAR intrusion detection method using chaotic stochastic resonance
Theys et al. Detection and Estimation of Changes in the Parameters of a Chirp Signal
CN114444538A (zh) 一种改进的线谱自动提取方法
Cheong et al. Robust detection of underwater targets using a nonlinear energy tracker

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040406

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050705

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20051004

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20051121

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20061003

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20061030

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees