JP2000509714A - シアリルオリゴ糖のビスマス塩並びに該化合物を用いて胃および十二指腸潰瘍を処置および阻害するための方法 - Google Patents

シアリルオリゴ糖のビスマス塩並びに該化合物を用いて胃および十二指腸潰瘍を処置および阻害するための方法

Info

Publication number
JP2000509714A
JP2000509714A JP9539929A JP53992997A JP2000509714A JP 2000509714 A JP2000509714 A JP 2000509714A JP 9539929 A JP9539929 A JP 9539929A JP 53992997 A JP53992997 A JP 53992997A JP 2000509714 A JP2000509714 A JP 2000509714A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
galactose
oligosaccharide
formula
neuac
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9539929A
Other languages
English (en)
Inventor
スワルツ,ハーバート
Original Assignee
ネオセ テクノロジーズ インク
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ネオセ テクノロジーズ インク filed Critical ネオセ テクノロジーズ インク
Publication of JP2000509714A publication Critical patent/JP2000509714A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/70Carbohydrates; Sugars; Derivatives thereof
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/70Carbohydrates; Sugars; Derivatives thereof
    • A61K31/7135Compounds containing heavy metals
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K33/00Medicinal preparations containing inorganic active ingredients
    • A61K33/24Heavy metals; Compounds thereof
    • A61K33/245Bismuth; Compounds thereof
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K45/00Medicinal preparations containing active ingredients not provided for in groups A61K31/00 - A61K41/00
    • A61K45/06Mixtures of active ingredients without chemical characterisation, e.g. antiphlogistics and cardiaca
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P1/00Drugs for disorders of the alimentary tract or the digestive system
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P1/00Drugs for disorders of the alimentary tract or the digestive system
    • A61P1/04Drugs for disorders of the alimentary tract or the digestive system for ulcers, gastritis or reflux esophagitis, e.g. antacids, inhibitors of acid secretion, mucosal protectants

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 式(I):(NeuAc-α(2-3)-pGal-β(1)-(-X-)m-(-Y-)n-)p-Z[上式においてX=結合基Yまたは多価支持体Zのいずれかにpガラクトースを結合しうる化学結合または基であり;ガラクトースのC1のグリコシドの酸素がN、SまたはCで置換されてもよい;Y=結合基;Z=多価支持体;m=0または1;n=0または1;並びにp=2−1000の整数]のオリゴ糖のビスマス塩を含む薬学的組成物を投与することを含む、胃および十二指腸の潰瘍を処置および/または阻害する方法が記載されている。また、式(III):NeuAc-α(2-3)-pGal-β(1)-A[上式においてA=pガラクトースに結合しうる基であり;ガラクトースのC1のグリコシドの酸素がN、SまたはCで置換されてもよい]のオリゴ糖のビスマス塩を含む薬学的組成物を投与することを含む、胃および十二指腸の潰瘍を処置および/または阻害する方法も記載されている。

Description

【発明の詳細な説明】 シアリルオリゴ糖のビスマス塩並びに該化合物を用いて胃および十二指腸潰瘍 を処置および阻害するための方法 発明の背景 発明の分野: 本発明は、シアリルオリゴ糖(sialyloligosaccharide)のビスマス塩を投与す ることにより、患者の胃および十二指腸潰瘍を処置および阻害するための方法、 並びにこれを実施するための組成物に関する。 背景の説明: 以前はキャンピロバクターピロリ(C.pylori)として知られていた、グラム陰性 、らせん形、微好気性細菌ヘリコバクターピロリ(H.pylori)による感染は、非 自己免疫性胃炎の主な原因であり、消化性潰瘍疾患の要因であり、かつ胃ガン患 者に共通する。Warren(Lancet(1983)1:1273)とMarshall(Lancet(1983)1:127 3-5)により最初に分離された、H.pyloriは世界中の患者の胃組織バイオプシーで 分離された。炎症の明確なメカニズムはよくわからないものの、H.pyloriは胃粘 膜分泌細胞の先端表面と関係があることが判っている。 付着の部位特異性により、胃および十二指腸粘膜分泌細胞上に存在するH.pylo riの特異的付着部位があることが示唆されている。H.pyloriの特異的結合部位を 同定しようと、多くの研究が行われた。 Zopfらの米国特許第5514660号は、以下の式I (NeuAc-α(2-3)-pGal-β(1)-(-X-)m-(-Y-)n-)p-Z [上式において X=結合基Yまたは多価支持体Zのいずれかにpガラクトースを結合しうる化学 結合または基であり; ガラクトースのC1グリコシドの酸素(C1 glycosidic oxygen)がN、Sまたは C で置換されてもよい; Y=結合基; Z=多価支持体; m=0または1; n=0または1;並びに p=2−1000の整数] のシアリルオリゴ糖を投与することにより哺乳動物の潰瘍を処置および予防する 方法を記載している。 シアリルオリゴ糖のビスマス塩の特定の使用については報告されていない。 Evansら(Infection and Immunity(1988)56:2896-2906)は、赤血球凝集阻 害によって測定したとき、赤血球レセプターに対するH.pyloriの結合が、N-ア セチルノイラミニル-α(2→6)-Gal β1→4 Glc(以下NeuAc( 2→6)-ラクトース)と比較して、N-アセチルノイラミニル-α(2→3)-G al β1→4 Glc(以下NeuAc(2→3)-ラクトース)によって優先 的に阻害されることを報告した。NeuAc-ラクトースのNeuAc(2→3 )Gal異性体を含むシアロタンパク(sialoproteins)、すなわちヒト赤血球グ リコホリンA、フェチュインおよびヒトα2-マクログロブリンも、NeuAc( 2→3)-ラクトースで観察されたものよりも高い濃度(mg/ml)においてH .pyloriの結合を阻害したが、対応するアシアログリコプロテインでは阻害は全 く観察されなかった。 Evansらは、同書において、NeuAc-ラクトース構造を含む数種の化合物の 赤血球凝集阻害能(hemagglutination inhibiting ability)(HIA)を測定し た。赤血球凝集阻害活性に基づいて、この調査により、100%HAIを達成す るために、1.000mg/mlのα2-マクログロブリンが必要であり、0.5 00mg/mlのフェチュインが必要であり、0.250mg/mlのグリコホ リンAが必要であり、そして、0.078mg/mlのウシNeuAc-ラクト ースが必要であることが調べられた。彼らの赤血球凝集阻害の研究によれば、こ の調査は、フェチュインはα2-マクログロブリンの約2倍の効果を有するが、約 80%のNeuAc(2→3)-ラクトースと20%のNeuAc(2→6)-ラ クト ースを含むウシNeuAc-ラクトースのわずか0.156倍の効果しかないこ とを示している。 また、Evansら(Infection and Immunity(1989)57:2272-2278)は、H.pylor iがY-1マウス副腎細胞の単層に結合することも観察した。しかし、この粘着性 は、ノイラミニダーゼでY-1細胞を予備処理することによって妨げられ、フェ チュインでブロックされる。しかしながら、Y-1マウス副腎細胞と胃の組織と の間には関係が無いことに注意すべきである。 Lingwoodら(Lancet(1989)2:238-241)は、H.pyloriのレセプターとして挙 動することが観察された胃のグリセロ脂質物質の分離を報告した。この物質は赤 血球細胞、並びにブタの胃およびヒトの胃の粘膜の切片から分離された。この研 究者らは、この物質はスルホン化アルキルアシルグリセロ脂質であると仮定した が、この物質の実際の構造については報告されなかった。続く調査(Lingwoodら ,Infection and Immunity(1992)60:2470-2474)により、このレセプターがホ スファチジルエタノールアミンであることが示された。 Lingwoodらによる、文献Infection and Immunity(1992)61:2472-2478は、ヘ リコバクターピロリが、ホスファチジルエタノールアミン、ガングリオトリアオ シルセラミド(gangliotriaosylceramide)およびガングリオテトラオシルセラミ ド(gangliotetraosylceramide)を特異的に認識すること、並びにこの生物体の脂 質結合特異性の原因と考えられているS-粘着性因子(S-adhesin)の分離を報告し ている。しかしながら、H.pyloriにより特異的に認識されることが報告された化 合物は、いずれもシアル酸のついたオリゴ糖ではない。 Tzovelekisら(Infection and Immunity(1991)59:4252-4253)は、胃粘素に よるHEp−2細胞に対するH.pyloriの結合阻害を報告した。この研究者らは、 精製されたムチンがH.pyloriの結合を最も強く阻害したが、アシアロムチンはや や弱い阻害を示し、過ヨウ素酸塩−酸化ムチンは最も低いレベルの結合を示した ことを観察した。これらの観察に基づいて、この研究者らは、シアル酸がH.pylo riとヒト胃粘素との間の結合相互作用の少なくとも部分的な原因であると結論づ けた。しかしながら、ムチンは種々の異なるサッカリド基と結合を含むことに注 意すべきである。 Borenら(Science(1993)262:1892-1895)は、ルイスb血液型とH型I抗原が 、ヒト胃粘素に対するH.pyloriの付着を仲介することを報告した。 Fauchereらによる、文献Microbial Pathogenesis,1990 9 427-439は、H.pylo riの粘着性はミクロタイターアッセイ(microtiter assays)で評価することがで き、尿素と共精製(copurify)する細菌表面物質を含み、N-アセチル-ノイラミニ ル-ラクトース結合血球凝集素とは異なることを報告している。 Robinsonらは、J.Hed.Microbiol.(1990)33 277-284において、Arthrobac ter ureafacienおよびClostridium perfringenに由来するノイラミニダーゼでヒ ト赤血球の予備処理をすることにより、可溶性であるが、細胞関連性血球凝集素 でないものによる血球凝集が廃止されたことを報告しており、このことはシアル 酸がH.pyloriの結合阻害に関連しないことを示唆している。 DunnらによるReviews of Infectious Diseases 1991;13(Suppl 8):(S657-64) は、ノイラミニダーゼで物質を処理することにより、平均蛍光強度(Mean Fluore scence Intensity)による結合阻害調査を報告している。その研究者らは、16 .8%のN-アセチルノイラミニルラクトースのノイラミニダーゼ処理でMFI に16.8%の減少、フェチュインを用いた場合に29.8%の減少、並びにア シアロフェチュインの8.6%の減少を報告している。しかしながら、この研究 者らは、ノイラミニダーゼでKATO細胞を処理することにより30%増大する ことを報告している。これらの結果は、H.pyloriの部位特異的結合におけるシア リレーション(sialylation)の役割に疑問を生起するものである。 Saitohらは、H.pyloriにより特異的に認識されるリガンドとして硫酸エステル 含有グリセロ脂質を報告している。 H.pylori結合阻害を備えた化合物について多くの研究があるが、これらの文献 は矛盾する証拠を十分に備えている。 さらに、H.pylori結合阻害を調べる方法の意義について一致性を欠く。血球凝 集アッセイは、多くの異なる研究者によって用いられているが(例えばEvansら によるInfection and immunity(1988)56:2896-2906)を参照)、Figueroaらは 、Journal of Infection(1992)24 263-267において、特異的血球凝集素抗原の 発現に依存していない粘着メカニズムを報告している。このレポートは、血球凝 集阻 害とH.pylori結合阻害との間の関係を率直に問うものである。さらに、H.pylori 結合阻害を調べるために用いられた多くの細胞表面粘着システムは、胃の組織と は全く関係がない。 多くの結合阻害研究に加えて、胃および十二指腸潰瘍患者を処置するための方 法が求められている。 コロイド状ビスマスサブシトラート(colloidal bismuth subcitrate)(CBS )は、胃および十二指腸潰瘍疾患の両方の処置に都合よく用いられていた(論評 として、Reviews of Infectious Diseases(1991)13(Suppl.8):S691-5のLambe rt参照)。CBSはヒスタミンH2アンタゴニストとして有効性が実証され、H.p yloriを根絶するCBSの能力による治療を止めた後の低い再発率と関係してい る。また、ビスマスサブサリチラート(Bismuth subsalicylate)(BSS)も、H .pyloriを阻害することが観察されている。 Colemanら(米国特許第4935406号)は、ビスマス(リン酸/硫酸)化 サッカリド組成物の投与を介して、H.pylori集団に由来する胃腸病を和らげる方 法を報告している。この方法に基づくサッカリド組成物は、単なるアルドースお よびケトース単糖類のリン酸塩および硫酸塩である。 アモキシリンまたはテトラサイクリン、メトロニダゾル(抗原生動物剤(antip rotozoal))、およびBSSの“トリプル治療”と共同してラニチジンを用いてH .pyloriを処置することについて、臨床試験が報告されている(EvansらAnn.Int ernal Hed.(1991)8月15日,115(4):266-9)。この臨床研究は、ラニチジ ンに加え“トリプル治療”を受けた患者の方が、ラニチジンのみを受けた患者よ りも潰瘍の治癒が早いことを示唆した。 消化性潰瘍においてH.pyloriが演じる強力な役割は、1994年2月にナショ ナル・インスティチュート・オブ・ヘルス(the National Institute of Health) によって召集された専門家の独立諮問委員によって、消化性潰瘍およびH.pylori を有すると診断された患者が抗生物質の組み合わせで二週間処置されるべきこと を勧める発表をするに至った。文献“the Consensus Development Conference S tatement Helicobacter pylori in Peptic Ulcer Disease”のコピーが、ナショ ナル・インスティチュート・オブ・ヘルスから利用可能である。別のタイプの治 療の推奨はなかった。 しかしながら、この生物体の長期根絶は、これらのある治療を用いた場合には 困難であった。抗生物質によるアプローチは、新しい抗生物質耐性株を生む危険 を冒す。さらに、喜ばしくないことに、かつ、このような治療制度に従うことを より困難にする、長期抗生物質治療による副作用がある。しかして、H.pyloriを 優れた長期根絶法で処置する方法は未だ開発されていない。 本発明者らの研究に基づいて、3’シアリルラクトースのようなシアリルオリ ゴ糖のビスマス塩が、哺乳動物において驚くほど有効なH.pyloriの阻害剤である ことが見出された。 発明の概要 従って、本発明の一つの目的は、胃および/または十二指腸潰瘍を、シアリル オリゴ糖のビスマス塩で処置および/または予防する方法である。 本発明の他の目的は、患者の胃および/または十二指腸からヘリコバクターピ ロリを消滅することを含む、哺乳動物の組織に対するヘリコバクターピロリの感 染および/または再感染を阻害するための方法である。 本発明の別の目的は、患者の胃および/または十二指腸からヘリコバクターピ ロリを消滅することを含む、哺乳動物の組織に対するヘリコバクターピロリの感 染または再感染を阻害するための、並びに胃および/または十二指腸潰瘍を処置 および/または予防するための薬学的組成物を提供することである。 本発明の上記全ての目的、並びに以下の本発明の記載から明らかな他の目的は 、式I (NeuAc-α(2-3)-pGal-β(1)-(-X-)m-(-Y-)n-)p-Z [上式において X=結合基Yまたは多価支持体Zのいずれかにpガラクトースを結合しうる化学 結合または基であり; ガラクトースのC1のグリコシドの酸素がN、SまたはCで置換されてもよい ; Y=結合基; Z=多価支持体; m=0または1; n=0または1;並びに p=2−1000の整数、ビスマス塩は前記オリゴ糖の酸性基から形成される。 好ましくはビスマス塩はNeuAcのカルボン酸官能基と形成される。] のオリゴ糖のビスマス塩の組成物を投与することによって満たされることが、本 発明者らによって見出された。 また本発明は、式III NeuAc-α(2-3)-pGal-β(1)-A [上式において A=pガラクトースに結合しうる基であり; ガラクトースのC1のグリコシドの酸素がN、SまたはCで置換されてもよい ]のオリゴ糖組成物のビスマス塩によっても提供される。 さらに、本発明の発明者らは、オリゴ糖(すなわち式Iのオリゴ糖)の多価提 示(a multivalent presentation)は、同じオリゴ糖の単価提示(monovalent pres entation)よりも、オリゴ糖基に基づいたモルベース(a molar basis)で、予想外 に優れていることを見出した。 さらに、式Iおよび/または式IIIのオリゴ糖を単独で含む、あるいはH2ブロ ッカー、抗生物質、オリゴ糖化合物および/または抗潰瘍性化合物と組み合わせ て含む薬学的組成物が哺乳動物に投与される方法は、胃および十二指腸の粘膜に 対するヘリコバクターピロリの結合を阻害することにおいて、かつ胃および十二 指腸潰瘍の影響を和らげることにおいて有効であることが、本発明者らによって 見出された。 好ましい態様の詳細な記載 以下の略語、すなわち、ガラクトースに対して“Gal”;グルコースに対し て“Glc”;N−アセチルノイラミン酸に対して“NeuAc”が、明細書を 通じて用いられる。特定のサッカリド基に対する“p”の記号は、ピラノース環 構造を示す。 式Iのオリゴ糖化合物 (NeuAc-α(2-3)-pGal-β(1)-(-X-)m-(-Y-)n-)p-Z [上式において X=結合基Yまたは多価支持体Zのいずれかにpガラクトースを結合しうる化学 結合または基であり; ガラクトースのC1のグリコシドの酸素がN、SまたはCで置換されてもよい ; Y=結合基; Z=多価支持体; m=0または1; n=0または1;並びに p=2−1000の整数] が、本方法に従って投与される。 例えばXは、置換されたC1-20アルキル基、置換されたC1-20アルキルカルボ ン酸エステル基、置換されたC1-20アルキルカルボキシアミド基、水酸基末端を 備えたポリエーテル、アミン末端を備えたポリエーテル、イノシトール、オリゴ 糖、オリゴ糖の末端還元端を備えた二糖または単糖、ビラノースまたは開鎖形状 (open chain form)の二糖または単糖、アザオリゴ糖(azaoligosaccharide)、ア ザオリゴ糖の末端還元端を備えたアザ二糖(azadisaccharide)またはアザ単糖(az amonosaccharide)、ピラノースまたは開鎖形状のアザ二糖またはアザ単糖とする ことができ、 前記置換は、ヒドロキシル基またはアミン基のような多価支持体の結合基と反 応することができる。 好ましくは、基Xは、グルコース、N−アセチルグルコサミン、ガラクトース 、N−アセチルガラクトサミン、マンノース、フコース、アロース、アルトロー ス、グロース、イドース、タロースおよびラムノースのようなモノサッカリドヘ キソース基である。さらに、適切な基Xは、グルシトールのような上記ヘキソー ス基の還元型である。 基Xが多価支持体に直接結合できる場合には、nは0である。 ガラクトースのC1のグリコシドの酸素が多価支持体に直接結合しうる場合に は、mとnは0である。 適切なリンカー基は、基Xと結合しうるY基の一方の末端部位を備えるか、も う一方の末端は多価支持体と結合しうる。 基Xと結合基Yを結合するため、並びに結合基Yを多価支持体に結合するため に必要な化学作用は、結合化学の分野でよく知られている。例えば、Xがオリゴ 糖、二糖または単糖のようなサッカリドであれば、XとYとの間の結合は、-N H-、RがC1-20アルキル、ヒドロキシアルキルアミン、アミド、エステル、チ オエステル、チオアミドである-N(R)-のような適切な結合を形成するために 、X基のC1におけるアルデヒドまたはカルボン酸を、あるいは酸化によってX 基に導入されたアルデヒドまたはカルボン酸基をY基と反応させることによって 形成される。 Xがオリゴ糖、二糖または単糖のようなサッカリドである場合には、XとYと の間の結合は、C1ヒドロキシル基をピラノース形態で、アシル化剤およびハロ ゲン化物と反応させて、次いで-NH-、RがC1-20アルキルである-N(R)-、 -S-、および-O-のような適切な結合を形成する求核性試薬と反応させることに よって形成されうる。このタイプの結合の化学は、Stowellらの文献Advances in Carbohydrate Chemistry and Biochemistry,37(1980)p225+に記載されてい る。 式Iの化合物のビスマス塩は、文献Mellor's vol.IX 598(1929)に引用された L.Vanino、C.J.McLoughlinらの独国出願DE2501787号、P.J.H Bosら欧 州特許出願EP75992および米国特許U.S.4801608に記載されて いる方法と類似した方法で調製することができ、その内容全体を参照としてここ に含める。 例えば、ビスマス塩は、Schmitz,Pharmazie 5,517(1950)に記載されている ように、グリコールのような溶媒において、硝酸ビスマスと式Iのオリゴ糖とを 混合することにより調製してもよい。 また本発明は、式Iのシアリルオリゴ糖の遊離カルボン酸または式Iのシアリ ルオリゴ糖のビスマスではない薬学的に許容できる塩と混合して、式Iのシアリ ルオリゴ糖のビスマス塩の混合物である組成物の投与を考慮してもよい。適切な 薬学的に許容できる塩は以下に記載されている。 投与されるべき組成物に存在するBi+3の量は特に限定されないが、好ましく はシアリルオリゴ糖の塩の全重量の0.001−40wt%、さらに好ましくは シアリルオリゴ糖の塩の全重量の0.01−20wt%、最も好ましくはシアリ ルオリゴ糖の塩の全重量の0.1−15wt%である。 他の好ましい態様では、2モルのBi+3および3モルの式Iのシアリルオリゴ 糖の化学量論的塩(a stoichiometric salt)が形成される。 本発明の範囲内で、式Iまたは式IIIのNeuAc基は、式IIのシアル酸 [上式において、 R6、R7、R8およびR10は、それぞれ独立にH、C1-6アシル、ラクチル、C1-6 アルキル、スルホン酸エステル、リン酸エステル、無水(anhydro)、式IIのシ アル酸、(α-1)Fuc、(β-1)Glcまたは(β-1)Galであり; R9は、NH-C1-6アシル、グリコリルアミド、アミノまたはヒドロキシルで あり;かつ Aは、Hまたはカチオンである] として定義されてもよい。 式IIの基は、ノイラミン酸に関連する9−炭素がカルボキシル化された糖のフ ァミリーのシアル酸である。Aがカチオンであればビスマスを含み、AがHまた は塩の場合には、カルボン酸は遊離酸の形態であってもよい。 ビスマスに加えて適切なカチオンは、アルカリ金属、アルカリ土類金属または アンモニウムを含む。既知の、適切な、薬学的に許容できるあらゆるカチオンが 用いられてもよく、このようなカチオンは、アルカリ金属塩(例えばナトリウム 塩、カリウム塩等)またはアルカリ土類金属塩(例えばカルシウム塩、マグネシ ウム塩等)のような金属塩、アンモニウム塩、有機塩基塩(例えばトリメチルア ミン塩、トリエチルアミン塩、ピリジン塩、ピコリン塩、ジシクロヘキシルアミ ン塩、N,N'-ジベンジルエチレンジアミン塩等)、有機酸塩(例えばギ酸塩、 酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、マレイン酸塩、酒石酸塩、メタンスルホン酸塩、 ベンゼンスルホン酸塩、トルエンスルホン酸塩等)、無機酸塩(例えば塩酸塩、 臭化水素酸塩、硫酸塩、リン酸塩等)、アミノ酸の塩(例えばアルギニン塩、ア スパラギン酸塩、グルタミン酸塩等)などを含む慣例的な無毒性塩のカチオンを 含む。 好ましくは、式IIの基は、N−アセチル−ノイラミン酸、N−グリコリル−ノ イラミン酸、ケト−デオキシ−ノヌロソン酸(nonulosonic acid)、9−O−アセ チル N−アセチル−ノイラミン酸、9−O−アセチル N−グリコリル−ノイラ ミン酸、9−O−アセチル−ケト−デオキシ−ノヌロソン酸、7−O−アセチル −N−アセチル−ノイラミン酸、7−O−アセチル−N−グリコリル−ノイラミ ン酸、4−O−アセチル−N−アセチル−ノイラミン酸、4−O−アセチル−N −グリコリル−ノイラミン酸、7,9−ジ−O−アセチル−N−アセチル−ノイ ラミン酸、8,9−ジ−O−アセチル−N−アセチル−ノイラミン酸、7,9−ジ −O−アセチル−N−グリコリル−ノイラミン酸、8,9−ジ−O−アセチル− N−グリコリル−ノイラミン酸、4,9−ジ−O−アセチル−N−アセチル−ノ イラミン酸、7,8,9−トリ−O−アセチル−N−アセチル−ノイラミン酸、7 ,8,9−トリ−O−アセチル−N−グリコリル−ノイラミン酸、9−O−ラクチ ル−N−アセチル−ノイラミン酸、9−O−ラクチル−N−グリコリル−ノイラ ミン酸、4−O−アセチル−9−O−ラクチル−N−アセチル−ノイラミン酸、 4−O−アセチル−9−O−ラクチル−N−グリコリル−ノイラミン酸、8−O −メチル−N−アセチル−ノイラミン酸、8−O−メチル−N−グリコリル−ノ イラミン酸、8−O−メチル−9−O−アセチル−N−グリコリル−ノイラミン 酸、8−O−メチル−7,9−ジ−O−アセチル−N−グリコリル−ノイラミン 酸、8−O−スルホ−N−グリコリル−ノイラミン酸、8−O−ホスホロ−N− アセチル−ノイラミン酸、2,3−ジデヒドロ 2,6 アンヒドロ−N−アセチル −ノイラミン酸、9−O−アセチル−2,3−ジデヒドロ 2,6 アンヒドロ−N −アセチ ル−ノイラミン酸、9−O−ラクチル−2,3−ジデヒドロ 2,6 アンヒドロ− N−アセチル−ノイラミン酸、2,3−ジデヒドロ 2,6 アンヒドロ−N−グリ コリル−ノイラミン酸、9−O−アセチル−2,3−ジデヒドロ 2,6 アンヒド ロ−N−グリコリル−ノイラミン酸、9−O−ラクチル−2,3−ジデヒドロ 2 ,6 アンヒドロ−N−グリコリル−ノイラミン酸、8−O−メチル−2,3−ジ デヒドロ 2,6 アンヒドロ−N−グリコリル−ノイラミン酸、2,7 アンヒド ロ−N−アセチル−ノイラミン酸、2,7 アンヒドロ−N−グリコリル−ノイラ ミン酸、8−O−メチル−2,7 アンヒドロ−N−グリコリル−ノイラミン酸、 4,8アンヒドロ−N−アセチル−ノイラミン酸ならびにこれらの塩からなる群 から選択される。より好ましくは、式IIのシアル酸はN−アセチルノイラミン酸 またはN−グリコリル−ノイラミン酸である。これらのシアル酸は、A.Varki G lycobiology v2,(1992)p25-40に記載されている。従って、この参考文献は、シ アル酸の出発物質と、式Iのオリゴ糖の酵素的合成に必要な適切なシアリルトラ ンスフェラーゼを記載している。 式IIの基がシアル酸で置換される場合には、R7の位置で置換されることが好 ましい。 適切な多価支持体は、結合基の基Xに結合しない、結合基の末端に対する多価 結合部位を備えた化合物、基Xに対する多価結合部位を備えた化合物、またはガ ラクトースのC1のグリコシドの酸素に対する多価結合部位を備えた化合物であ る。例としては、ポリオール、ポリサッカリド、ポリリシン、アビジン、ポリア クリルアミド、デキストラン、脂質、脂質エマルジョン、リポソーム、デンドリ トマー(a dendritomer)、ヒト血清アルブミン、ウシ血清アルブミンまたはシク ロデキストリンを含むが、これらに限定されない。 オリゴ糖は、式Iに係る多価分子として提供される。この態様において、多価 支持体にリンカーを介してオリゴ糖の一つ以上の個々の分子が共有結合した結合 体(conjugate)を形成するように、既知の技術を用いて、多価支持体にオリゴ糖 部が結合される。多価支持体は、多価支持体に結合した2−1000の間(すな わち、p=2−1000の整数)、好ましくは2−100、さらに好ましくは2 −30分子のオリゴ糖部から離れる多価分子を提供するのに十分に長いものとさ れ る。 オリゴ糖部は、基Xの遊離アノマー炭素を介して多価支持体に結合されうる。 または、オリゴ糖部は、Smithらによって、Complex Carbohydrates part C,Met hods in Enzymology,volume L,Ed by V.Ginsburg(1978),p169-171に記載され ているようにフェネチルアミン−イソチオシアナート誘導体を介して結合されう る。式Iのオリゴ糖は水溶性を維持することが好ましいが、ポリマー粒子の形態 で式Iのオリゴ糖を投与することも可能である。 例えば、式Iのオリゴ糖部は、ビーズの表面が式Iのオリゴ糖部と結合したビ ーズを形成するために、支持体に結合されてもよい。 式IIIのオリゴ糖組成物 NeuAc-α(2-3)-pGal-β(1)-A [上式において A=pガラクトースに結合しうる基であり; ガラクトースのC1のグリコシドの酸素がN、SまたはCで置換されてもよい ]が、本発明の方法に従って投与される。 例えば、AはC1-20アルキル基、C1-20アルキルカルボン酸エステル基、C1- 20 アルキルカルボキシアミド基、ポリエーテル、イノシトール、オリゴ糖、オリ ゴ糖の末端還元端を備えた二糖または単糖、ビラノースまたは開鎖形状の二糖ま たは単糖、アザオリゴ糖、アザオリゴ糖の末端還元端を備えたアザ二糖またはア ザ単糖、ピラノースまたは開鎖形状のアザ二糖またはアザ単糖とすることができ る。 好ましくは、基Aは、グルコース、N−アセチルグルコサミン、ガラクトース 、N−アセチルガラクトサミン、マンノース、フコース、アロース、アルトロー ス、グロース、イドース、タロースおよびラムノースのようなモノサッカリドヘ キソース基である。さらに、適切な基Aは、グルシトールのような上記ヘキソー ス基の還元型である。 ガラクトースの対応するNおよびSグリコシドは、当業者に知られた慣例的な 方法によってガラクトースから調製され、次いで従来の方法により3位において シアリル酸基(sialyl acid group)が取り付けられる。ガラクトースの対応する C グリコシドは、従来の有機合成技術によって調製され、次いで従来の方法により 3位においてシアリル酸基か取り付けられる。 カルボン酸基の塩を形成するために、ビスマスに加えて、既知の、適切な、薬 学的に許容できるあらゆるカチオンが、式Iおよび式IIIのオリゴ糖と共に用い られてもよい。適切なカチオンは、アルカリ金属塩(例えばナトリウム塩、カリ ウム塩等)またはアルカリ土類金属塩(例えばカルシウム塩、マグネシウム塩等 )のような金属塩、アンモニウム塩、有機塩基塩(例えばトリメチルアミン塩、 トリエチルアミン塩、ピリジン塩、ピコリン塩、ジシクロヘキシルアミン塩、N ,N'-ジベンジルエチレンジアミン塩等)、有機酸塩(例えばギ酸塩、酢酸塩、 トリフルオロ酢酸塩、マレイン酸塩、酒石酸塩、メタンスルホン酸塩、ベンゼン スルホン酸塩、トルエンスルホン酸塩等)、無機酸塩(例えば塩酸塩、臭化水素 酸塩、硫酸塩、リン酸塩等)、アミノ酸の塩(例えばアルギニン塩、アスパラギ ン酸塩、グルタミン酸塩等)などを含む慣例的な無毒性塩を含む。 本発明のオリゴサッカリドは、(1)酵素的に、公開された国際出願WO91 /16449に記載された本発明者の方法の一つを用いる方法、(2)合成的に 、古典的な有機化学を用いる方法、(3)天然由来のオリゴ糖、糖脂質、または 糖タンパクの分解、あるいは(4)ウシの初乳のような天然源からの分離、を含 む既知の方法を用いて得られる。ウシの初乳からの3’シアリルラクトースの分 離は、文献Venら,Journal of Chromatography,212,(1981)313-322に記載さ れている。3’シアリルラクトースは、1994年11月7日に米国特許庁に出 願された米国出願番号08/337181の中でBrianらが記載しているような チーズ加工の残留物から分離することもでき、その全体の内容を参照としてここ に含める。 式Iおよび/または式IIIのシアリルオリゴ糖のビスマス塩は、既知のプロト ンポンプ阻害剤または既知のH2レセプターアンタゴニストと共に投与されても よい。代表的なプロトンポンプ阻害剤はオメプラゾールであり、代表的なH2ア ンタゴニストはシメチジン、ラニチジン、ニザチジンおよびファモチジンを含む 。シアリルオリゴ糖のビスマス塩と共に投与されるプロトンポンプ阻害剤とH2 アンタゴニストの量は、既知の治療で投与される量とほぼ同じ量である。従って 、プロト ンポンプ阻害剤とH2の有効な投与量は、機械的な実験で決定することができる 。 あるいは、既知の抗潰瘍化合物が、H2レセプターアンタゴニストと共に、ま たは代替として用いられてもよい。適切な抗潰瘍剤は、アセグルタミド(aceglut amide)アルミニウム複合体、ε-アセトアミドカプロン酸亜鉛塩、アセトキソロ ン(acetoxolone)、アルバプロスチル(arbaprostil)、塩酸ベネキサート(benexat e hydrochloride)、ビスマスサブシトラートゾル(bismuth subcitrate sol)、ビ スマスサブサリチラート(bismuth subsalicylate)、カルベノキソロン、セトラ キサート(cetraxate)、シメチジン、エンプロスチル(enprostil)、エサプラゾー ル(esaprazole)、ファモチジン、フタキシジド(ftaxidide)、ジェファルナート( gefarnate)、ガイアズレン(guaiazulene)、イルソグラジン(irsogladine)、ミソ ブロストール、ナザチジン(nazatidine)、オルノプロスチル(ornoprostil)、γ- オリザノール(γ-oryzanol)、ピファルニン(pifarnine)、ピレンゼピン、プラウ ノトール(plaunotol)、ラニチジン、リオプロスチル(rioprostil)、ロサプロス トール、ロトラキサート(rotraxate)、ロキサチジンアセタート(roxatidine ace tate)、ソファルコン(sofalcone)、スピゾフロン(spizofurone)、スクラルファ ート、テプレノン(teprenone)、トリモプロスチル(trimoprostil)、トリチオジ ン(trithiozine)、トロキシピド(troxipide)、およびゾリミジン(zolimidine)を 含む。本発明のオリゴ糖と共に投与される抗潰瘍剤の量は、既知の治療で投与さ れる量とほぼ同じである。従って、抗潰瘍剤の有効な投与量は、機械的な実験で 決定することができる。 あるいは、式Iおよび/または式IIIのシアリルオリゴ糖のビスマス塩は、H.p yloriに対して活性を備えた抗生物質と共に投与されてもよい。適切な抗生物質 は、メトロニダゾル、テトラサイクリン、ビスマス、エリスロマイシン、マクロ ライド、キノロン、セファロスポリンおよびアモキシリンを含む。本発明のシア リルオリゴ糖のビスマス塩と共に投与される抗生物質の量は、既知の治療で投与 される量とほぼ同じである。従って、抗生物質の有効な投与量は、機械的な実験 で決定することができる。 あるいは、式Iおよび/または式IIIのシアリルオリゴ糖のビスマス塩は、H 型1抗原またはルイスb血液型抗原、あるいはNeuAc-α(2→6)-Gal β1→4 G lcのようなオリゴ糖と共に投与されてもよい。適切なH型1およびルイスb血液 型抗原は、文献Borenら(Science(1993)262:1892-1895)に報告されている。 本発明の抗-H.pylori組成物は、好ましくは経口または経腸投与に適した形態 で、適切なあらゆる液体または固体、薬学的に許容できるキャリアーまたは賦形 剤と組み合わせて、式Iおよび/または式IIIのオリゴ糖のビスマス塩を含む。 さらに、本発明の薬学的組成物は、好ましくは発熱物質を含まない。 一般に、薬学的組成物は、標準的な製剤を用いた投与経路に依存して適切に選 択されたキャリアーとの混合物として投与される。例えば、本発明の化合物は、 本発明の活性成分の粉末に、デンプン、ラクトース、スクロース、グルコース、 クリスタリンセルロース、炭酸カルシウムまたはカオリンのような賦形剤、ヒド ロキシプロピルセルロース、グルコース溶液、スクロース溶液、水またはエタノ ール、デンプン、寒天、ゼラチンパウダー、カルボキシメチルセルロースカルシ ウム(CMC−Ca)、カルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC−Na )、クリスタリンセルロース、炭酸カルシウムまたは炭酸水素ナトリウムのよう な崩壊剤(disintegrator)、もしくはステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸 カルシウム、タルク、マクロゴアル(macrogoal)4000、マクロゴアル600 0またはステアリン酸のような潤滑油を添加することにより、既知の技術を用い て調製されるタブレット形態で投与されてもよい。 次いで、混合物は慣例的なタブレット化方法で圧縮成型され、必要であれば、 例えばアラビアゴム、タルク、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール および/または酸化チタニウムを含む濃縮糖溶液を用いて糖被覆が施されるか、 例えばポリビニルアセタールジエチルアミノアセタート、ヒドロキシプロピルメ チルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、エチルセルロースまたはポリ ビニルピロリドンからなる皮膜形成剤を用いて皮膜被覆が施されるか、あるいは エチルセルロースフタラート、セルロースアセタートフタラートまたはヒドロキ シプロピルメチルセルロースフタラートからなる皮膜形成剤を用いて腸用の被覆 が施される。 これらの薬学的組成物は、本発明の活性成分に、デンプン、ゼラチン、アラビ アゴム、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、重無水ケ イ酸または軽無水ケイ酸のような結合剤を添加し、こねて、通常の方法で顆粒状 にすることによって調製された顆粒または微小顆粒の形態;または本発明の活性 成分そのもののパウダー;あるいは本発明の活性成分に、ラクトース、デンプン またはクリスタリンセルロースのような賦形剤、および/またはステアリン酸マ グネシウム、ステアリン酸カルシウムまたはタルクのような潤滑油を添加し、カ プセルにこの混合物を充填することにより調製されるカプセルであってもよい。 溶液または懸濁液は、慣習上当分野で用いられるあらゆる希釈剤を添加するこ とによって調製されてもよい。例えば、適切な希釈剤は、水、エチルアルコール 、プロピレングリコール、ポリオキシエチレンソルビトール、およびソルビタン エステルを含む。塩化ナトリウム、グルコースまたはグリセロールは、このよう な液体調製物中に、等張液を調製するのに十分な量で含まれてもよい。治療組成 物は、さらに普通の溶解補助成分、バッファー、鎮痛剤、防腐剤、並びに任意的 着色剤、香料、香味料、甘味料および当分野で周知の他の薬理学的活性剤を含ん でもよい。 適切な組成物は、溶液、懸濁液、タブレット、被覆されたタブレット、あるい は胃または十二指腸まで輸送するのに適した薬学的に許容できるあらゆる形態を とることもできる。 本発明の好ましい実施態様によれば、シアリルオリゴ糖のビスマス塩または薬 学的組成物は、経口または経腸的に患者に投与されて、H.pyloriの結合を阻害も しくは患者の胃および/または十二指腸からH.pyloriコロニーを消滅する。 典型的に、適切な患者はヒトである。しかしながら、本発明の方法は、ブタ、 ウシ、ウマ、ヒツジ、ヤギ、イヌ、ネコ、ネズミおよびヒト以外の霊長目の動物 のような哺乳動物を含むがこれらに限定されない動物の処置にも適用できる。 本発明の方法は、十二指腸潰瘍、胃潰瘍を有する患者の予防および処置、およ び患者の胃ガンの予防に適している。 投与される式Iおよび/または式IIIのシアリルオリゴ糖のビスマス塩を含む 薬学的組成物の適切な量は、服用量当たり1μgから10000mg/ml、好 ましくは10μgから1000mg/mlさらに好ましくは0.5mgから50 mg/ml、最も好ましくは1から10mg/mlのシアリルオリゴ糖のビスマ ス塩の有効な胃内濃度を生じる量を含む。例えば、平均のヒトの胃の体積が50 0mlであることを基に、3gmの投与量は、約6mg/mlの有効胃内濃度を 生じる。 式IIIのシアリルオリゴ糖のビスマス塩を含む薬学的組成物の投与は、服用量 当たり1μgから10000mg/ml、好ましくは10μgから1000mg /ml、さらに好ましくは0.5mgから50mg/ml、最も好ましくは1か ら10mg/mlの連続的な有効胃内濃度を達成するように行われる。これは、 少なくとも毎日の、好ましくは1日に二回の、さらに好ましくは1日に3回の、 最も好ましくは1日に4回の投与によって達成することができる。 多価分子として投与される場合、式Iのシアリルオリゴ糖のビスマス塩を含む 薬学的組成物は、服用量当たり1μgから1000mg/ml、好ましくは10 μgから100mg/ml、さらに好ましくは50μgから5mg/ml、最も 好ましくは10μgから2mg/mlの連続的な有効胃内濃度を達成するように 投与される。これは、少なくとも毎日の、好ましくは1日に2回の、さらに好ま しくは1日に3回の、最も好ましくは1日に4回の投与によって達成することが できる。 プロトンポンプ阻害剤、H2アンタゴニスト、または抗潰瘍剤が共に投与され た場合には、組成物は、毎日10−500mg、好ましくは100−300mg の間のプロトンポンプ阻害剤、H2アンタゴニスト、または抗潰瘍剤を提供する ように製剤される。例えば、適切な治療は、テトラサイクリン(1日に500m g4回)、ビスマスサブサリチラート(1日に2つのタブレット4回、食事と就 寝時)、およびメトロニダゾール(1日に250mg3回、食事時)の投与を含 み、それぞれ14日間行われる。投与形態は、タブレット、カプセル、溶液また は懸濁液のような単位投与形態を含む。 H.pylori感染の根絶または潰瘍の処置の後で、維持投与が、服用量当たり1μ gから1000mg/ml、好ましくは10μgから100mg/ml、さらに 好ましくは50μgから5mg/ml、最も好ましくは10μgから2mg/m 1の連続的な有効胃内濃度を達成するように投与される。これは、少なくとも毎 日の、好ましくは1日に2回の、さらに好ましくは1日に3回の、最も好ましく は1日に4回の投与によって達成することができる。 本発明の他の特徴は、本発明を例証するが、それらに限定されない模範的態様 に関する以下の記載に従って明確になるだろう。 実施例1: H.pylori結合阻害効果をテストする細胞培養物を、文献FauchereらMicrobial Pathogenesis 1990;9 427-439に報告されている方法から修飾された方法に従っ て、American Type Culture Collection Rockville,MDから得たヒトガン胃ガン 上皮細胞HuTu-80から調製した。その培養物は、T 75フラスコ中の10 %子ウシ血清を含むイーグル基礎培地(Basal medium Eagle)中で、37℃かつ5 %CO2雰囲気中に維持された。細胞はトリプシン/EDTA放出によって収穫 され、96ウェル平底ミクロタイタープレートにプレートされた。このミクロタ イタープレートを、単層が集密的になるまで2−3日インキュベートした。結合 阻害テストの前に、単層をCa+2およびMg+2、0.1%BSA、50mM H EPES、0.01フェノールレッドまたはHBHPRを含むハンクス液(HBSS )で洗浄した。 H.pylori細菌分離物をB.Marshall(バージニア大学)から得て、ヒツジ血液 寒天上で増殖させ、48時間で回収し、洗浄し、HBSS+0.1%ウシ血清ア ルブミン+50mM HEPESバッファー+0.01%フェノールレッドまた はHBHPRの結合バッファー中に懸濁した。 H.pylori結合阻害をテストするために、単層に結合したH.pyloriの濃度が中間 OD595(595nmにおける光学密度)で決められた(約0.4OD単位)。 同じ濃度の細菌およびテスト化合物を10分間組み合わせ、その後単層に移され た。優しく攪拌しながら、室温で20分間結合をさせた。未結合の細菌を、HB HPRの1回の洗浄、さらにHEPESバッファーを除く同じバッファー(HB PR)の2回の洗浄で洗い流した。 単層への細菌の付着の量は、50μlの尿素−フェノールレッド(UPR)溶 液(0.2%尿素、0.85%NaCl中に0.03%フェノールレッド)でイ ンキュベートすることによって測定された。結合した細菌の存在は、NH3を生 じ る細菌性ウレアーゼの存在によって示され、これはpHを上げ、色をOD595の 近くの紫色に変える。 テストされた各化合物に対して、mg/mlにおいてIC50を調べた。テスト データを以下の表1に示す: 表1 1 3’シアリルラクトース−HSAは、HSAと3’シアリルラクトースの複 合体であり、約20モルの3’シアリルラクトースが、HSAに結合したもので ある。2 3’シアリルラクトースと対比。 このデータは、多価形態で試験した場合に、3’シアリルラクトースは、3’ シアリルラクトースよりモルベースで290倍有効であったことを示す。 実施例2: フェチュインの結合阻害活性を以下のようにして調べた: Sigma Chemical社の商業的に利用できるフェチュインを、SEPHACRYL S-100カ ラム(Pharmacia社)を用いて、0.15MNaClと0.05MTris-HC l、pH7.0と0.02%NaN3の水溶液中で精製し、単離されたそれぞれ のピークについてIC50が調べられた。IC50は、HuTu−80細胞系統の単 層を用いて調べられた。結果は以下の表2に示されており、表中#3の欄は純粋 なフェチュインに対応し、#1と#2の欄は未同定の高分子重量不純物に対応す る。 表2 2mg/mlの試験された最高濃度でさえも、阻害が全く観察されなかった。 in vivo動物テスト: ノトバイオート由来の子豚(帝王切開法で取り出され、無菌環境に収容された )が、5.0ml水中100mgの3’シアリルラクトースで経口処置された。 実験A: 6日齢のノトバイオートの子豚が、約8時間の間隔をおいて各100mgの3 ’シアリルラクトースを7回経口投与された。対照として、子豚に水が投与され た。3’シアリルラクトースと対照の3回目の投与は、2x109の生きたH.pyl oriと共に投与された。2匹の子豚に3’シアリルラクトースが投与され、2匹 の子豚に対照が投与された。結果は以下の表3に示されている。 実験B: 21日齢のノトバイオートの子豚が、約8時間の間隔をおいて各100mgの 3’シアリルラクトースを7回経口投与された。対照として、子豚に水が投与さ れた。3’シアリルラクトースと対照の3回目の投与は、4x109の生きたH.p yloriと共に投与された。4匹の子豚に3’シアリルラクトースが投与され、2 匹の子豚に対照が投与された。結果は以下の表3に示されている。 コロニー形成単位/胃上皮のグラム(CFU/g)として血液寒天中の細菌コロニ ーを測定することによって、子豚を評価した。胃上皮ホモジネートを連続的な1 : 10希釈で寒天にプレートし、5日後に20−200コロニー/プレートとなっ たプレート上の細菌コロニーを計測した。 表3 実施例3 抗ヘリコバクター組成物は、1gの化学量論的な3’シアリルラクトースのB i+3塩を、水とプロピレングリコールの混合物に懸濁することによって調製され る。 実施例4 抗ヘリコバクター組成物は、1gの化学量論的な3’シアリルラクトースのB i+3塩と250mgのH2レセプターアンタゴニスト ラニチジンとを混合するこ とにより調製される。次いでこの混合物を、水とプロピレングリコールの混合物 に懸濁する。 実施例5 抗ヘリコバクター組成物は、1gの化学量論的な3’シアリルラクトースのB i+3塩と250mgのプロトンポンプ阻害剤オメプラゾールとを混合することに より調製される。次いでこの混合物を、水とプロピレングリコールの混合物に懸 濁する。 実施例6 抗ヘリコバクター組成物は、1gの化学量論的な3’シアリルラクトースのB i+3塩と500mgのテトラサイクリンとを混合することにより調製される。次 いでこの混合物を、水とプロピレングリコールの混合物に懸濁する。 実施例7 治療処置として、H.pyloriに感染した患者が実施例3の組成物で処置される。 患者は、2mg/mlの有効胃内濃度を生じる投与量で毎日4回経口的に処置さ れる。治療は二週間続けられ、その後試験によってH.pylori細菌の根絶が示され る。根絶後、本発明の組成物を用いた維持治療が再発予防のために続けられる。 上記教示を考慮して、本発明に多数の修飾および変更を加えることは、明らか に可能である。従って、添付した請求の範囲の範囲内で、ここに特別に記載され たものとは別の方法により本発明を実施してもよい。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 経口または経腸投与に適したキャリアーまたは賦形剤と共に、 式I (NeuAc-α(2-3)-pGal-β(1)-(-X-)m-(-Y-)n-)p-Z [上式において X=結合基Yまたは多価支持体Zのいずれかにpガラクトースを結合しうる化学 結合または基であり; ガラクトースのC1のグリコシドの酸素がN、SまたはCで置換されてもよい ; Y=結合基; Z=多価支持体; m=0または1; n=0または1;並びに p=2−1000の整数] のオリゴ糖のビスマス塩を含む薬学的組成物。 2. 経口または経腸投与に適したキャリアーまたは賦形剤と共に、 式III NeuAc-α(2-3)-pGal-β(1)-A [上式において A=pガラクトースに結合しうる基であり; ガラクトースのC1のグリコシドの酸素がN、SまたはCで置換されてもよい ]のオリゴ糖のビスマス塩を含む薬学的組成物。 3. H2ブロッカー、抗潰瘍性化合物、プロトンポンプ阻害剤、抗生物質、ル イスb血液型活性オリゴ糖、オリゴ糖およびこれらの混合物からなる群から選択 された成分をさらに含む請求項1記載の薬学的組成物。 4. H2ブロッカー、抗潰瘍性化合物、プロトンポンプ阻害剤、抗生物質、ル イ スb血液型活性オリゴ糖、オリゴ糖およびこれらの混合物からなる群から選択さ れた成分をさらに含む請求項2記載の薬学的組成物。 5. 服用量当たり1μgから10000mg/mlのオリゴ糖のビスマス塩の 有効な胃内濃度を生じるのに有効な量の、式I (NeuAc-α(2-3)-pGal-β(1)-(-X-)m-(-Y-)n-)p-Z [上式において X=結合基Yまたは多価支持体Zのいずれかにpガラクトースを結合しうる化学 結合または基であり; ガラクトースのC1のグリコシドの酸素がN、SまたはCで置換されてもよい ; Y=結合基; Z=多価支持体; m=0または1; n=0または1;並びに p=2−1000の整数] のオリゴ糖のビスマス塩を含む組成物を哺乳動物の胃または十二指腸に投与する ことを含む哺乳動物患者の胃または十二指腸の漬瘍を処置または予防する方法。 6. 服用量当たり1μgから10000mg/mlのオリゴ糖のビスマス塩の 有効な胃内濃度を生じるのに有効な量の、式III NeuAc-α(2-3)-pGal-β(1)-A [上式において A=pガラクトースに結合しうる基であり; ガラクトースのC1のグリコシドの酸素がN、SまたはCで置換されてもよい ]のオリゴ糖のビスマス塩を含む組成物を哺乳動物の胃または十二指腸に投与す ることを含む哺乳動物患者の胃または十二指腸の潰瘍を処置または予防する方法 。 7. 服用量当たり1μgから10000mg/mlのオリゴ糖のビスマス塩の 有効な胃内濃度を生じるのに有効な量の、式I (NeuAc-α(2-3)-pGal-β(1)-(-X-)m-(-Y-)n-)p-Z [上式において X=結合基Yまたは多価支持体Zのいずれかにpガラクトースを結合しうる化学 結合または基であり; ガラクトースのC1のグリコシドの酸素がN、SまたはCで置換されてもよい ; Y=結合基; Z=多価支持体; m=0または1; n=0または1;並びに p=2−1000の整数] のオリゴ糖のビスマス塩を含む組成物を哺乳動物の胃または十二指腸に投与する ことを含む、哺乳動物患者の胃または十二指腸におけるH.pyloriの感染または再 感染を阻害する方法。 8. 服用量当たり1μgから10000mg/mlのオリゴ糖のビスマス塩の 有効な胃内濃度を生じるのに有効な量の、式III NeuAc-α(2-3)-pGal-β(1)-A [上式において A=pガラクトースに結合しうる基であり; ガラクトースのC1のグリコシドの酸素がN、SまたはCで置換されてもよい ]のオリゴ糖のビスマス塩を含む組成物を哺乳動物の胃または十二指腸に投与す ることを含む、哺乳動物患者の胃または十二指腸におけるH.pyloriの感染または 再感染を阻害する方法。 9. Xが、グルコース、N−アセチルグルコサミン、ガラクトース、N−アセ チルガラクトサミン、マンノース、フコース、アロース、アルトロース、グロー ス、イドース、タロース、ラムノースおよびグルシトールからなる群から選択さ れる、請求項1記載の薬学的組成物。 10. Aが、グルコース、N−アセチルグルコサミン、ガラクトース、N−ア セチルガラクトサミン、マンノース、フコース、アロース、アルトロース、グロ ース、イドース、タロース、ラムノースおよびグルシトールからなる群から選択 される、請求項2記載の薬学的組成物。 11. Zが、ポリオール、ポリサッカリド、ポリリシン、アビジン、ポリアク リルアミド、デキストラン、脂質、脂質エマルジョン、リポソーム、デンドリト マー、ヒト血清アルブミン、ウシ血清アルブミンおよびシクロデキストリンから なる群から選択される、請求項1記載の薬学的組成物。 12. 式IIIの前記オリゴ糖が、NeuAc-α(2-3)-pGal-β(1-4)Glcである、請求 項2記載の薬学的組成物。 13. Xが4−グルシトール、mが1、Yがフェネチルアミン−イソチオシア ナート、nが1、pが12−20、かつZがヒト血清アルブミンである、請求項 1記載の薬学的組成物。 14. 前記ビスマス塩が化学量論的な塩である、請求項5記載の方法。
JP9539929A 1996-05-03 1997-04-28 シアリルオリゴ糖のビスマス塩並びに該化合物を用いて胃および十二指腸潰瘍を処置および阻害するための方法 Pending JP2000509714A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US1676596P 1996-05-03 1996-05-03
US60/016,765 1996-05-03
PCT/US1997/006376 WO1997041875A1 (en) 1996-05-03 1997-04-28 Bismuth salt of sialyloligosaccharide and a method for treating and inhibiting gastric and duodenal ulcers with same

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000509714A true JP2000509714A (ja) 2000-08-02

Family

ID=21778853

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9539929A Pending JP2000509714A (ja) 1996-05-03 1997-04-28 シアリルオリゴ糖のビスマス塩並びに該化合物を用いて胃および十二指腸潰瘍を処置および阻害するための方法

Country Status (6)

Country Link
EP (1) EP0918526A1 (ja)
JP (1) JP2000509714A (ja)
KR (1) KR20000010732A (ja)
AU (1) AU710576B2 (ja)
CA (1) CA2253913A1 (ja)
WO (1) WO1997041875A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008120789A (ja) * 2006-10-18 2008-05-29 Asahi Kasei Chemicals Corp ピロリ菌の抑制剤または静菌剤

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FI20011403A (fi) * 2001-06-29 2002-12-30 Carbion Oy Menetelmä ja koostumukset vatsan sairauksien hoitoon
EP1411952B1 (en) * 2001-06-29 2009-04-22 Glykos Finland Oy Use of at least one glycoinhibitor substance against infectious diseases

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4935406A (en) * 1988-09-20 1990-06-19 Marion Laboratories, Inc. Use of bismuth (phosph/sulf)ated saccharides against Camplyobacter-associated gastrointestinal disorders
MX9304638A (es) * 1992-07-31 1994-05-31 Neose Pharm Inc Composicion para tratar e inhibir las ulceras gastricas y duodenales.
WO1994003184A1 (en) * 1992-07-31 1994-02-17 Neose Pharmaceuticals, Inc. Compositions for treating and inhibiting gastric and duodenal ulcers
AU709149B2 (en) * 1994-03-02 1999-08-19 Neose Technologies, Inc. Method for treating and inhibiting gastric and duodenal ulcers

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008120789A (ja) * 2006-10-18 2008-05-29 Asahi Kasei Chemicals Corp ピロリ菌の抑制剤または静菌剤

Also Published As

Publication number Publication date
WO1997041875A1 (en) 1997-11-13
AU2732697A (en) 1997-11-26
CA2253913A1 (en) 1997-11-13
AU710576B2 (en) 1999-09-23
KR20000010732A (ko) 2000-02-25
EP0918526A1 (en) 1999-06-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5883079A (en) Method for inhibiting H. pylori infection in mammalian tissue
AU710078B2 (en) Bacterial inhibition with an oligosaccharide compound
EP0645143B1 (en) Antiulcer agent and adhesion inhibitor for Helicobacter pylori
ES2317029T3 (es) Prevencion y tratamiento de la perdida osea inducida por inflamacion y/o mediada inmunologicamente.
US7858595B2 (en) Anti-infectious carbohydrates
WO1994003184A1 (en) Compositions for treating and inhibiting gastric and duodenal ulcers
JP6612346B2 (ja) 感染症の予防および/または治療のための方法および試薬
JP3179108B2 (ja) 胃潰瘍及び十二指腸潰瘍を治療及び阻止する方法
EP1663258A2 (en) Pharmaceutical compositions and therapeutic treatment with oligo-beta- (1,3) - glucans
CN100338085C (zh) 唾液酸化的碳水化合物
PT655249E (pt) Moenomicina como medicamento para o tratamento de ulceras gastricas
AU710576B2 (en) Bismuth salt of sialyloligosaccharide and a method for treating and inhibiting gastric and duodenal ulcers with same
JP2005047896A (ja) 抗クラミジア組成物
US20050220819A1 (en) Novel binding epitopes for helicobacter pylori and use thereof
PT1357917E (pt) Utilização de hidratos de carbono para eliminar infecções intestinais em animais
MXPA98009158A (en) Salt of bismuto de sialiloligosacarido and a metodopara treat and inhibit gastric and duodenal ulceras with the mi
EP1169044A1 (en) Use of fucosylated sialylated n-acetyl lactosamine carbohydrate structures for inhibition of bacterial adherence
EP1002805A1 (en) Fixation inhibitors for helicobacter pylori
US20030139375A1 (en) Chlamydia oligosaccharides
JP2004002239A (ja) TNF−α産生抑制剤