JP2000507946A - 血管形成のpla2阻害剤 - Google Patents

血管形成のpla2阻害剤

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JP2000507946A JP9534590A JP53459097A JP2000507946A JP 2000507946 A JP2000507946 A JP 2000507946A JP 9534590 A JP9534590 A JP 9534590A JP 53459097 A JP53459097 A JP 53459097A JP 2000507946 A JP2000507946 A JP 2000507946A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、過剰な、望ましくないかまたは不適当な血管形成により引き起こされる慢性疾患の治療におけるPLA2阻害剤の新規使用に関する。

Description

【発明の詳細な説明】 血管形成のPLA2阻害剤 発明の分野 本発明は、哺乳動物における不適当な、過剰なまたは望ましくない血管形成が 起こっている疾患の治療に関する。 発明の背景 慢性疾患は、しばしば著しい血管形成を伴い、これは炎症性および/または増 殖性状態に寄与するかまたはこれを維持でき、あるいは血管の侵入性増殖による 組織の破壊を引き起こす。IL−1βおよびTNFαはin vivoでの血管 形成の有効な誘発物質であることが判明しており、通常、慢性炎症性疾患の病状 に関与する(Folkman and Shing,J.Biol.Chem.,267:10931,1992)。 血管形成は、一般に新生もしくは置換血管の発達、または、血管新生を説明す るのに用いられる。これは必要で生理学的に正常なプロセスであり、これにより 胚中に脈管構造が確立される。血管形成は、一般に正常な成人においては起こら ない。しかしながら、多くの疾患は持続性かつ未制御の血管形成を特徴とする。 たとえば、関節炎においては、新生毛細血管が関節に侵入し、軟骨を破壊する (Colville-Nash and Scott,Ann.Rheum.Dis.,51,919,1992)。糖尿病におい ては、新生血管は硝子体および血液に侵入し、失明を引き起こす(および、多く の種々の眼疾患を引き起こしうる)(Brooksら,Cell,79,1157,1994)。アテロ ーム性硬化症の過程は血管形成と関連づけられている(Kahlonら,Can.J.Cardi ol.8,60,1992)。腫瘍増殖および転移は血管形成依存性であることが判明して いる(Folkman,Cancer Biol,3,65,1992;Denekamp,Br.J.Rad.,66,181,1 993;Fidler and Ellis,Cell,79,185,1994)。 主な疾患における血管形成の関与の認識から、血管形成の阻害剤の同定および 開発のための研究が行われてきている。これらの阻害剤は一般に、たとえば、血 管形成シグナルによる内皮細胞の活性化;分解酵素の合成および放出;内皮細胞 の移行;内皮細胞の増殖;および毛細管の形成などの血管形成カスケードにおけ る別個の標的に応じて分類される。したがって、血管形成は多くの段階において 起こり、これらの種々の段階で血管形成をブロックするように働く化合物の発見 および開発が現在試みられている。 血管形成の阻害剤が、さまざまな機構により働くが、癌および転移(O'Reilly ら,Cell,79,315,1994;Ingberら,Nature,348,555,1990)、眼疾患(Friedl anderら,Science,270,1500,1995)、関節炎(Peacockら,J.Exp.Med.,175 ,1135,1992;Peacockら,Cell.Immun.,160,178,1995)および血管腫(Tarabo lettiら,J.Natl.Cancer Inst.,87,293,1995)などの疾患において有用であ ることを示唆する開示がある。 しかし、血管形成成分を有するこれらの疾患の治療のための哺乳動物において 血管形成を遮断する適当な小分子阻害剤を見いだす必要が依然として存在する。 本出願は、サイトカイン産生を遮断する化合物は、血管形成に関する初期サイト カインシグナルを除去することにより血管形成を遮断できるという新しい知見を 教示する。 発明の要約 本発明は、過剰な、不適切な血管形成により引き起こされる慢性炎症性または 増殖性または脈管形成疾患の治療に対するPLA2阻害剤の新規使用に関する。 図面の簡単な説明 図IAおよびBは血管形成の血管キャスティングモデルにおける化合物Iの効 果を表し、図IAは血管指数を示し、図IBは肉芽腫乾燥重量を示す。 発明の詳細な記載 本発明は、過剰なまたは不適切な血管形成により引き起こされる慢性炎症性疾 患の治療に対するPLA2阻害剤、特に低分子量の14kDa PLA2の新規使 用に関する。 ホスホリパーゼA2 [PLA2(EC3.1.1.4)]はリン脂質のsn−2 位からのアラキドン酸の遊離の原因となる。これらは炎症の発生病理およびおそ らくは免疫不全においても、両方とも細胞結合酵素ならびに細胞外可溶性酵素と して、重要な役割を果たすと考えられる。低分子量、哺乳動物II型14kDa PLA2はよく解析されており、炎症性液体中に細胞外形態(Kramerら,J.Bio l. Chem.,264:5768-5775(1989))および細胞結合形態(Kandaら,Biochemical and Biophysical Research Communications,163:42-48(1989))の両方で存在するこ とが知られており、種々の細胞および組織においてまたは、抗原性活性化因子ま たは前炎症性メディエイター、たとえばインターロイキン(IL)−1、IL−6 または腫瘍壊死因子(TNF)などに応答して放出された場合細胞外で見いだされ ている。このような炎症性液体、組織滲出液または血清におけるその存在は、し たがって、II型−14kDa−PLA2の炎症における役割と関連づけられる( Vadasら,(1985)Life Sci.36、579-587;およびSeilhamerら,(1989)J.Biol.C hem.)264,5335-5338)。最近、炎症障害におけるPLA2活性の高い血清レベル は、14kDa−PLA2がその一部であると指摘されている肝臓からの急性期 蛋白質放出のサイトカイン誘発に起因するとされる(Crowlら,(1991)J.Biol.C hem.266,2647-2651)。加えて、可溶性PLA2活性は関節リウマチの患者の血 清および関節滑液において著しく上昇する(Stefanskiら,J.Biochem.,100: 1297-303(1986))。さらに、増加する血清PLA2レベルは臨床的重篤度と正比例 することが証明されている(Bomalaski and Clark,Arthritis and Rheumat.36: 190-198(1993))。PLA2の種々の阻害剤が出版物および米国特許に記載されて いる。たとえば、米国特許番号4959357;4933365;520822 3;5208244;Marshallら,J.Rheumatology 18:1(1991);Marshall ら,Phospholipase A2,PyuWong編,Plenum Press NY(1990)p169-181;Wilkerson ら,Eur.J.Med.Chem.,26:667,1991およびWilkerson,Antiinflammatory Phospholipase A2 inhibitors,Drugs of the Future,第15巻,No.2 p139- 148(1990)参照。したがって、PLA2はリン脂質からのアラキドン酸の遊離にお いて重要であり、さらにリソリン脂質形成を介してPAFの生成に役割を担うの で、かかる酵素の阻害はこれにより引き起こされる疾患の治療において有用であ る。 最近発見されたホスホリパーゼA2の多くの新規形態がある。本発明における 目的に関して、PLA2のsn−2アシルヒドロラーゼ科の要素は、哺乳動物、 または哺乳動物以外の供給源からのものである、低分子量および高分子量酵素に 分類される。低分子量PLA2は一般に12000ないし15000の範囲の分 子量を有する。高分子量は、SDS電気泳動分析により、30000または56 000kDaないし110000の範囲である。 ホスホリパーゼA2 [PLA2(EC3.1.1.4)]はリン脂質のsn−2 位からのアラキドン酸の遊離の原因となる。これらは炎症の発生病理およびおそ らくは免疫不全においても、両方とも細胞結合酵素ならびに細胞外可溶性酵素と して、重要な役割を果たすと考えられる。低分子量、哺乳動物II型14kDa PLA2はよく解析されており、炎症性液体中に細胞外形態(Kramerら,J.Bio l.Chem.,264:5768-5775(1989))および細胞結合形態(Kandaら,Biochemical an d Biophysical Research Communications,163:42-48(1989))の両方で存在する ことが知られており、種々の細胞および組織においてまたは、抗原性活性化因子 または前炎症性メディエイター、たとえばインターロイキン(IL)−1、IL− 6または腫瘍壊死因子(TNF)などに応答して放出された場合細胞外で見いださ れている。このような炎症性液体、組織滲出液または血清におけるその存在は、 したがって、II型−14kDa−PLA2の炎症における役割と関連づけられ る(Vadasら,(1985)Life Sci.36、579-587;およびSeilhamerら,(1989)J.Biol .Chem.)264,5335-5338)。最近、炎症障害におけるPLA2活性の高い血清レ ベルは、14kDa−PLA2がその一部であると指摘されている肝臓からの急 性期蛋白質放出のサイトカイン誘発に起因するとされる(Crowlら,(1991)J.Bio l.Chem.266,2647-2651)。加えて、可溶性PLA2活性は関節リウマチの患者 の血清および関節滑液において著しく上昇する(Stefanskiら,J.Biochem.,100 :1297-303(1986))。さらに、増加する血清PLA2レベルは臨床的重篤度と正比 例することが証明されている(Bomalaski and Clark,Arthritis and Rheumat.3 6:190-198(1993))。PLA2の種々の阻害剤が出版物および米国特許に記載され ている。たとえば、米国特許番号4959357;4933365;52082 23;5208244;Marshal1ら,J.Rheumatology 18:1(1991);Marshall ら,Phospholipase A2,PyuWong編,Plenum Press NY(1990)p169-181;Wilkerson ら,Eur.J.Med.Chem.,26:667,1991およびWilkerson,Antiinflammatory Phospholipase A2 inhibitors,Drugs of the Future,第15巻,No.2 p139- 148(1990)参照。したがって、PLA2はリン脂質からのアラキドン酸の遊離にお いて重要であり、さらにリソリン脂質形成を介してPAFの生成に役割を担うの で、かかる酵素の阻害はこれにより引き起こされる疾患の治療において有用であ る。 最近見出されたホスホリパーゼA2の多くの新規形態がある。本発明における 目的に関して、PLA2のsn−2アシルヒドロラーゼ科の要素は、哺乳動物、 または哺乳動物以外の供給源からのものである、低分子量および高分子量酵素に 分類される。低分子量PLA2は一般に12000ないし15000の範囲の分 子量を有する。高分子量は、SDS電気泳動分析により、30000または56 000kDaないし110000の範囲である。 本発明においてPLA2阻害剤としての使用に好ましい化合物は、構造式: [式中、 R1は、(CH2)nOHまたは(CH2)nCO28であり; nは、0または1の整数であり; Xは、酸素または硫黄であり; R2は、水素、ハロゲン、所望により置換されていてもよいC1-8アルキル、ま たはC1-8アルコキシであり; mは、0または1もしくは2の整数であり; R3は、S(O)27であり; R4は、水素またはS(O)27であり; R5は、水素、ハロゲン、CF3、CH3、(CH2)tC(O)29、または (CH2tOHであり; tは、0または1もしくは2の整数であり; R6は、水素またはハロゲンであり; R7は、所望により置換されていてもよいアリール、所望により置換されてい てもよいアリールC1-2アルキル、または所望により置換されていてもよいC1-8 アルキルであり; R8は、水素またはC1-4アルキルであり; R9は、水素またはC1-4アルキルである] により表される式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩を包含する。 R1は、適当には、(CH2)nOHまたは(CH2)nCO28である。好ましくは 、R1は(CH2)nCO28であり、nは、好ましくは0である。R8は、好ましく は水素またはメチル、より好ましくは水素、またはその医薬上許容される塩であ る。 適当には、R2は、独立して、1ないし2個のベンゼン環上の置換基であり、 かかる置換基は、水素、ハロゲン、所望により置換されていてもよいC1-8アル キル、またはC1-8アルコキシ基から選択される。適当には、R2がハロゲンであ る場合、塩素、臭素、フッ素またはヨウ素である。R2が所望により置換されて いてもよいC1-8アルキルである場合、アルキルはハロゲン、たとえばフッ素で 1ないし3回、置換されていてもよく、好ましくはトリフルオロメチル基である 。所望により置換されていてもよいC1-8アルキル基は、好ましいならば、1, 1−ジメチルプロピル基などの分枝C5鎖または1,1,3,3−テトラメチル ブチル基などのC8分枝鎖である。 適当には、R3は、S(O)27であり;R7は所望により置換されていてもよい アリール、所望により置換されていてもよいアリールC1-2アルキル、または所 望により置換されていてもよいC1-8アルキル基である。好ましくは、R7がアリ ール基である場合、フェニルまたはナフチル、好ましくはフェニルであり;R7 がアリールアルキル基である場合、好ましくはベンジルである。適当には、アリ ール、アリールアルキルまたはアルキル基は、独立して、ハロゲン、トリフルオ ロメチル、アリールオキシ、メトキシ、CH2OH、メチル、またはC(O)2Hで 1ないし3回置換されている。好ましくは、置換基はハロゲン、またはトリフル オロメチルである。置換基ハロゲン基は、好ましくはCl、Brおよびフッ素で ある。好ましくは、置換基はアリール環の3,5−位または4−位にある。より 好ましくは、アリール置換基は、3,5−ビス−トリフルオロメチル、4−トリ フルオロメチル、4−ブロモ、4−クロロ、または4−フルオロである。 R7が、所望により置換されていてもよいアルキル基である場合、好ましくは メチルまたはC8非分枝鎖である。メチル基は置換されている場合、好ましくは 、たとえばトリフルオロメチル基におけるように1個またはそれ以上のフッ素で 置換されている。 R4は、適当には、水素またはS(O)27である。好ましくは、R4は水素であ る。R4がS(O)27である場合、R7基はビス構造を形成するR3基におけるの と同じR7基である。 適当には、R5は、水素、ハロゲン、CF3、CH2、CH2C(O)29、または 、CH2OH(ここに、tは1である)である。好ましくは、R5がCH2C(O)29 である場合、R9はC1-4アルキル、好ましくはt−ブチルである。好ましいR5 基は、水素、CF3、またはハロゲンである。より好ましくは、R5は水素または CF3である。 適当には、R6は水素またはハロゲンであり;好ましくは水素である。R6がハ ロゲンである場合、これは好ましくはフッ素または塩素である。 本発明においてPLA2の阻害剤として用いるさらなる化合物は、米国特許番 号5470882、Dixonら、1995年11月28日付与;WO95/3 3712、Dixonら、1995年12月14日公開;米国特許番号5545 669、Adamsら、1996年8月13日付与;WO95/33461、A damsら、1995年12月14日公開;WO95/33462、Adams ら、1995年12月14日公開;米国特許番号5447957、Adamsら 、1995年9月5日付与;WO95/33460、Adamsら、1995年 12月14日公開;WO95/33458、Adamsら、1995年12月1 4日公開;WO95/33713、Adamsら、1995年12月14日公開 ;WO95/33715、Egglestonら、1995年12月14日公開 ;米国特許番号5496855、Adamsら、1996年3月5日付与;WO 96/22770、Adamsら、1996年8月1日公開に見られる。 適当な医薬上許容される塩は、当業者に周知のものであり、塩酸、臭化水素酸 、硫酸、燐酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、酢酸、リンゴ酸、酒石酸 、クエン酸、乳酸、シュウ酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸、安息香酸、サ リチル酸、フェニル酢酸およびマンデル酸などの無機および有機酸の塩基性塩を 包含する。加えて、式(I)の化合物の医薬上許容される塩は、たとえば置換基R1 がカルボキシ基を含む場合、医薬上許容されるカチオンと形成されてもよい。 適当な医薬上許容されるカチオンは当業者に周知であり、アルカリ金属、アルカ リ土類金属、アンモニウムおよび第4アンモニウムカチオンが包含される。 以下の用語は本明細書において用いる場合、次のものを意味する: ・「ハロ」 − すべてのハロゲン、即ち、クロロ、フルオロ、ブロモおよびヨ ード。 ・「C1-8アルキル」または「アルキル」 − 鎖長が限定されていない場合、 炭素数1ないし8個の直鎖および分枝鎖ラジカルであり、メチル、エチル、n− プロピル、iso−プロピル、n−ブチル、sec−ブチル、iso−ブチル、 tert−ブチルなどを包含するが、これに限定されない。 ・「アリール」 − フェニルおよびナフチル。 ・「アリールアルキル」は本明細書において用いて、特記しないかぎり前記に定 義したC1-4アルキルに結合したフェニルおよびナフチルを意味する。本発明の 化合物は1個またはそれ以上の不斉炭素原子を含有し、ラセミおよび光学活性な 形態で存在してもよい。これらの化合物はすべて本発明の範囲内に含まれる。 本発明において用いられる式(I)の化合物の例は: 2−[2−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルスルホンアミド]− 4−トリフルオロメチルフェノキシ]安息香酸; 2−[2−(4−ブロモフェニルスルホンアミド)−4−トリフルオロメチルフ ェノキシ]安息香酸; 2−[2−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルスルホンアミド]フ ェノキシ]安息香酸; 2−[2−(2−ナフチルスルホンアミド)−4−トリフルオロメチルフェノキ シ]安息香酸; 2−[2−(2−ナフチルスルホンアミド)フェノキシ]安息香酸;2−[2− [3,5−ビス(トリフルオロメチルフェニル]スルホンアミド−4−トリフル オロメチルフェノキシ]−5−(1,1−ジメチルプロピル)安息香酸; 2−[2−(オクチルスルホンアミド)フェノキシ]安息香酸;(2−[2−[[( オクチルスルホニル)アミノ]フェノキシ]安息香酸とも称する); 2−[2−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルスルホンアミド]− 4−メチルフェノキシ]安息香酸; 2−[2−[[(メチルスルホニル)アミノ]−4−(トリフルオロメチル)フェ ノキシ]安息香酸; 2−[2−[(オクチルスルホニル)アミノ]−4−(トリフルオロメチル)フェ ノキシ]安息香酸; 2−[2−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル−N−メチルスルホ ンアミド]−4−トリフルオロメチルフェノキシ]安息香酸; 2−[2−(フェニルスルホンアミド)−4−トリフルオロメチルフェノキシ] 安息香酸; 2−[2−(4−クロロフェニルスルホンアミド)−4−トリフルオロメチルフ ェノキシ]安息香酸; 2−[2−(1−ナフチルスルホンアミド)−4−トリフルオロメチル−フェノ キシ]安息香酸; 2−[2−(フェニルメチルスルホンアミド)−4−トリフルオロメチルフェノ キシ]安息香酸; 2−[2−(4−トリフルオロメチルフェニルスルホンアミド)−4−トリフル オロメチルフェノキシ]安息香酸; 2−[2−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルスルホンアミド]− 4−トリフルオロメチルフェノキシ]フェニル酢酸; 2−[2−(4−フルオロフェニルスルホンアミド)−4−トリフルオロメチル フェノキシ]安息香酸; 2−[2−(4−メトキシフェニルスルホンアミド)−4−トリフルオロメチル フェノキシ]安息香酸; 2−[2−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルスルホンアミド]− 4−(トリフルオロメチル)−フェノキシ]−4−メトキシ安息香酸; 2−[2−[N,N−ビス[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルスル ホニル]アミノ]−4−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−4−メトキシ安息 香酸; 2−[2−[N,N−ビス[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルスル ホニル]アミノ]−4−(トリフルオロメチル)フェノキシ]安息香酸; 2−[2−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルスルホンアミド]− 4−ブロモフェノキシ]安息香酸; 2−[2−[[[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]スルホニル]アミ ノ]−4−ブロモフェノキシ]安息香酸; 2−[2−(4−ヒドロキシメチルスルホンアミド)−4−トリフルオロメチル フェノキシ]安息香酸; 6−[2−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルスルホンアミド]− 4−トリフルオロメチルフェノキシ]−2−メトキシ安息香酸; 2−[2−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルスルホンアミド]− 4−トリフルオロメチルチオフェノキシ安息香酸; 2−[2−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルスルホンアミド]− 4,5−ジクロロ−フェノキシ]安息香酸; 2−[2−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルスルホンアミド]− 4−トリフルオロメチルフェノキシ]ベンジルアルコール; 2−[2−(4−クロロフェニルスルホンアミド)−4,5−ジクロロフェノキ シ]安息香酸; 2−[2−(4−ブロモフェニルスルホンアミド)−4−(カルボキシメチル)フ ェノキシ]安息香酸; 2−[2−(4−ブロモフェニルスルホンアミド)−4−(ヒドロキシエチル)フ ェノキシ]安息香酸; 2−[2−(4−ブロモフェニルスルホンアミド)−4−(カルボキシメチル)− フェノキシ]安息香酸メチル; 2−[2−(4−ブロモフェニルスルホンアミド)−4−(tert−ブトキシカ ルボニルメチル)−フェノキシ]安息香酸; 2−[2−[(トリフルオロメチルスルホニル)アミノ]−4−(トリフルオロ メチル)フェノキシ]安息香酸; 2−[trans−2−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルスルホ ンアミド]シクロヘキシルオキシ]ベンジルアルコール;および 2−[trans−2−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルスルホ ンアミド]シクロヘキシルオキシ]安息香酸である。 式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩を治療において用いるために、 通常これを標準的医薬手法にしたがって医薬組成物に処方する。したがって、本 発明はさらに、有効かつ非毒性量の式(I)の化合物と医薬上許容される担体また は希釈剤とを含んでなる医薬組成物に関する。 式(I)の化合物、その医薬上許容される塩およびこれを配合した医薬組成物は 、薬剤投与に通常用いられるいずれかの経路、たとえば経口、局所、非経口また は吸入によって、都合よく投与される。式(I)の化合物は、式(I)の化合物を常 法にしたがって標準的医薬担体と組合せることにより調製される通常の投与形態 で 投与される。かかる医薬上許容される担体または希釈剤およびその製造方法は当 業者には周知であり、Remington's Pharmaceutical Scienes,第18版,Alfonso R.Genarao編,1990,Mack Publishing Co.およびthe Handbook of Pharmaceut ical Excipients,APhA Publications,1986などのテキストに見ることができる 。 式(I)の化合物はまた、既知の第二の治療的に活性な化合物、たとえばステロ イドまたはNSAIDと組合せて通常の投与形態で投与できる。これらの方法は 、所望の製剤に適したように、混合、造粒および圧縮または成分を適当に溶解す ることを含む。医薬上許容される担体または希釈剤の形態および特性は、組合せ る活性成分の量、投与経路および他の周知の要因に依存すると考えられる。担体 は、処方物の他の成分と適合し、摂取者に有害でないという意味で「許容され」 なければならない。 用いられる医薬担体は、たとえば固体または液体のいずれでもよい。固体担体 の例はラクトース、白土、スクロース、タルク、ゼラチン、寒天、ペクチン、ア カシア、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸などである。液体担体の例は 、シロップ、ピーナツ油、オリーブ油、水などである。同様に、担体または希釈 剤は、グリセリルモノステアラートまたはグリセリルジステアラートなどの当該 分野で周知の遅効性物質を単独またはワックスと共に含んでもよい。 広範囲におよぶ医薬形態を用いることができいる。したがって、固体担体を用 いる場合、製剤は、錠剤にしたり、粉末またはペレット形態でハードゼラチンカ プセル中に入れたり、トローチまたはロゼンジの形態にできる。固体担体の量は 広範囲におよぶが、好ましくは約25mgないし約1gである。液体担体を用い る場合、製剤はシロップ、乳剤、ソフトゼラチンカプセル、アンプルなどの滅菌 注射可能な液体または非水性懸濁剤の形態にされる。 式(I)の化合物は局所的に、即ち非全身性投与により投与できる。これは、式 (I)の化合物の外部から表皮へまたは口腔内への投与、およびこのような化合物 の耳、目および鼻への点滴注入が包含され、化合物が著しく血流に入らないよう にする。対照的に、全身性投与は、経口、静脈内、腹膜組織内および筋肉内投与 を意味する。 局所投与に適した処方物は炎症部位へ皮膚を通して浸透するのに適した液体ま たは半液体製剤、たとえばリニメント、ローション、クリーム、軟膏またはペー スト、および目、耳または鼻への投与に適した滴剤を包含する。活性成分は、局 所投与に関しては、処方物の0.001%ないし10%w/w、たとえば1%な いし2重量%含まれる。しかし、処方物の10%w/wを含んでもよいが、5% w/w未満、より好ましくは0.1%ないし1%w/wを含むのが好ましい。 本発明のローションは、皮膚または目への適用に適したものを包含する。眼ロ ーションは所望により殺菌剤を含んでもよい滅菌水性溶液を含み、滴剤の調製と 類似の方法により調製される。皮膚へ適用するためのローションまたはリニメン トはさらにアルコールまたはアセトンなどの皮膚の乾燥を促進し、冷却する薬剤 および/またはグリセロールあるいはヒマシ油または落花生油などの油などの保 湿剤を含んでもよい。 本発明のクリーム、軟膏またはペーストは外部適用用の活性成分の半固体製剤 である。これらは、活性成分を微粉末または粉末形態で、単独または水性または 非水性流体中溶液または懸濁液中で、適当な機械を用いて、グリース状または非 グリース状基剤と混合することにより調製される。基剤は、炭化水素、たとえば 、固型、軟または流動パラフィン、グリセロール、ミツロウ、金属石鹸;漿剤; アーモンド油、トウモロコシ油、落花生油、ヒマシ油またはオリーブ油などの天 然源の油;羊毛脂またはその誘導体またはステアリン酸またはオレイン酸などの 脂肪酸などをアルコール、たとえばプロピレングリコールまたはマクロゲルとと もに含んでもよい。処方物は適当な界面活性剤、たとえばアニオン、カチオンま たは非イオン性界面活性剤、たとえばソルビタンエステルまたはそのポリオキシ エチレン誘導体を含んでもよい。また、懸濁化剤、たとえば天然ゴム、セルロー ス誘導体、または無機物質、たとえば石英含有シリカ、および他の成分、たとえ ばラノリンを含んでもよい。 本発明の滴剤は、滅菌水性もしくは油性溶液または懸濁液を含んでもよく、活 性成分を殺菌剤および/または殺真菌剤および/または他の適当な保存剤の適当 な水性溶液中に溶解し、好ましくは界面活性剤を配合することにより調製される 。 次いで得られた溶液を濾過により清澄化し、適当な容器に移し、これを密封し、 加圧殺菌また98〜100℃に半時間維持することにより滅菌する。別法として 、溶液を濾過により滅菌し、無菌技術により容器に移す。滴剤に配合するのに適 した殺菌剤および殺真菌剤の例は、硝酸または酢酸フェニル水銀(0.002%) 、ベンザルコニウムクロリド(0.01%)および酢酸クロルヘキシジン(0.01 %)である。油性溶液の調製に適した溶媒は、グリセロール、希釈アルコールお よびプロピレングリコールを包含する。 経口投与用の各投与単位は、好ましくは1ないし250mg(非経口投与用に は、好ましくは0.1ないし25mg)の構造式(I)の化合物またはその医薬上許 容される塩を遊離塩基換算で含有する。 本発明の医薬上許容される化合物は、通常患者に毎日の投与計画にしたがって 投与される。例えば成人患者について、これは、遊離塩基換算での式(I)の化合 物またはその医薬上許容される塩の1mgと500mg、好ましくは1mgと2 50mgの間の経口用量、または0.1mgと100mg、好ましくは0.1m gと25mgの間の静脈内、皮下、または筋肉内投与量であり、化合物を1日に つき1ないし4回投与する。 投与の形態、ならびに有効な投与量の選択は、なかでも治療される症状に依存 する。投与様式および投与量の選択は当業者の技術範囲内である。 脈管形成成分を有する慢性疾患は、糖尿病性網膜症および黄斑変性などの種々 の眼球新生血管形成である。 脈管構造の過剰なまたは増加した増殖を有する他の慢性疾患は腫瘍増殖および 転移、アテローム性硬化症、およびある種の関節炎症状である。したがって、サ イトカイン阻害剤はこれらの病態の脈管形成成分のブロックに有用である。 本明細書において用いる「血管形成に不適当な過剰なまたは増加した増殖」な る用語はこれに制限されないが、血管腫および眼病を特徴とする疾患を包含する 。 本明細書において用いる「不適当な血管形成」なる用語は、癌、転移、関節炎 およびアテローム性硬化症において起こるような組織増殖をともなう小胞増殖に より特徴付けられる疾患を包含するが、これに限定されない。 以下に記載するように、炎症性血管形成のモデルを用いてPLA2阻害が血管 の過剰なまたは不適当な増殖の組織破壊を止めることを証明する。これらの観察 の基づいて、PLA2阻害剤、2−[2−[3,5−ビス(トリフルオロメチル) −フェニルスルホンアミド]−4−トリフルオロメチルフェノキシ]安息香酸( 化合物I)を炎症性血管形成のin vivo動物モデルにおいて血管形成を阻害 する能力に関して試験した。 慢性炎症のネズミエアパウチ肉芽腫モデル(Kimuraら,1985,J.Pharmacobio- Dyn.,8:393-400;Colville-Nashら,1995,J.Pharm.and Exp.Ther.,274;1463 -1472、この開示は全体として出典明示により本発明の一部とする)は炎症性細胞 流入物、線維状組織増殖および強力な血管形成を特徴とする。これは炎症性血管 形成の代表例であり、脈管形成性成分は肉芽腫の増殖および大きさに関係無く薬 理学的に調節できることを実証する。加えて、血管形成は、血管キャスティング 法により正確に定量できる。 血管密度(および乾燥重量)に対する化合物の効果を肉芽腫誘発後6日間測定し た。この時点が血管形成のピークであるかその付近であることが確認されている 。化合物Iは血管指数において、有意の減少を示し、その最大減少は30mg/ kg、一日につき2回、腹膜組織内投与で36%であった。正の対照として、メ ドロキシプロゲステロン、血管静止ステロイド(Grossら,1981,Proc.Natl.Acad. Sci.USA,78:1176-1180、この開示は全体として出典明示により本発明の一部と する)を用いた。この対照は、このモデルにおいて50%の最大減少を示した。 化合物I、メドロキシプロゲステロンのどちらも、乾燥重量により測定された肉 芽腫の大きさに影響を与えなかった。 肉芽腫における血管形成を顕微鏡で評価した。未処置および化合物I処置マウ スの両方からの6日の肉芽腫の脈管構造を試験した。肉芽腫における著しい血管 形成が、対照組織における広範囲の血管網により示される。処置組織の脈管構造 において著しい減少があった。実際、ほとんど微細毛細血管は見られず、2、3 のより大きな血管が見られるだけであった。 プロスタノイドおよびロイコトリエンは、PLA2により放出されるアラキド ン酸の下流産物である。肉芽腫におけるこれらの脂質メディエーターのレベルを 測定して、化合物Iによる調整が血管形成と相関するかどうかを調べた。プロス タグランジンD2(PGD2)およびロイコトリエンB4(LTB4)レベルをELIS Aにより6日肉芽腫組織のホモジネートを用いて測定した。LTB4はビヒクル 処置動物において3404pg/ml、化合物I処置動物において2042pg /mlと測定された。このように、化合物IはLTB4レベルを40%減少させ る。対照的に、PGD2レベルは化合物Iにより影響を受けず、ビヒクル処置動 物において378pg/mlPGD2、化合物I処置動物において403pg/ mlPGD2であった。これらの結果は、ロイコトリエン合成に関して14kD PLA2はアラキドン酸を放出し、一方プロスタグランジン合成に用いるアラ キドン酸は85kD PLA2により放出されるので、in vivoでの化合 物Iによる14kD PLA2の特異的阻害と一致する。 方法: ネズミエアパウチ肉芽腫モデル: −1日、マウスをアエラン(Aerrane)(イソフルラン)ガス(5%)を用いて麻酔 し、その後、3mlの空気を27g針を用いて背皮下組織中に注射する。マウス を回復させる。 0日、マウスを再びアエランを用いて麻酔し、麻酔にかかったら0.5mlの フロインド完全アジュバントを0.1%v/vクロトンオイルとともに−1日に 形成したエアパウチ中に注入する。動物にさらに投薬規制飼育(研究に応じた日 数)を開始し、動物に典型的には0.2mlのN,Nジメチルアセトアセトアミ ド(DMA)(Sigma,St.Louis,Mo.)/クレメフォアE1(Sigma,St.Louis,Mo .品)/塩水(10/10/8)または他の適当なビヒクルを投与する。動物を回復 させ、その後の投薬をすべて麻酔なしに動物に対して行う。 1−5日、動物に計画にしたがって投薬する。 6日に、動物を再びアレランを用いて麻酔し、その後血管キャスト(Kimuraら ,1986,J.Pharmacobio-Dyn.,9:442-446)、これはカルミン・レッド(Carmine Red)(10%)(Sigma,St.Louis,Mo.)/ゼラチン(5%)(Sigma,St.Louis,Mo .) 溶液の1ml尾静脈i.v.注射を含む。次いで、動物を致死量の麻酔薬の投与 により屠殺し、肉芽腫組織摘出前に4℃に2時間冷却する。 肉芽腫を摘出したら、秤量し、次いで3日間45℃で乾燥し、再秤量する。そ の後、乾燥組織を0.9mlの0.05Mリン酸緩衝液pH7.0[12U/m l-1パパイン(Sigma,St.Louis,Mo.)および0.33g/L-1N−アセチル− 1−システイン(Sigma,St.Louis,Mo.)含有]中、57℃で3日間消化する。 3日間消化後、0.1mlの5mM NaOHの添加によりカルミンレッドを溶 解させる。サンプルを遠心分離し、次に0.2umアクロディスクを用いて濾過 する。次いで、カルミン含量を、非カルミン処置動物から抽出した組織において 生成したカルミンレッド標準曲線(0.5ないし2mg/ml)に対して測定し、 490nmで読み取る。サンプルおよび標準値をデルタソフトエリザ分析(Delta Soft Elisa analysis)ソフトウェア(Biometallics Inc.,Princeton,MJ)を用い て測定する。カルミン含量を次に用いて種々の処置についての血管指数を測定し 、ここに血管指数はカルミン色素(mg)/乾燥組織(mg)である。 肉芽腫を0.5mlの5mM KH2PO4/0.1g湿潤組織中均質化するこ とにより組織抽出物を調製した。PGD2およびLTB4をケイマン・ケミカル・ カンパニー(Cayman Chemical Company)より入手したELISAキットを用いて 測定した。両ELISAに関するサンプル値を、デルタソフトELISA分析ソ フトウェア(Biometallics Inc.,Princeton,MJ)を用いて計算する。 図1は、化合物Iまたはメドロキシプロゲステロンでの処置後6日の肉芽腫の 乾燥重量および血管指数[VIカルミン色素(mg)/乾燥組織(gm)]を示す。 薬物投与は肉芽腫が誘発された時点で開始した。VIデータはビヒクル処置対照 動物+/−標準偏差のパーセンテージで表す。対照VI=4.6。対照乾燥重量 =0.25g。n=5。*ダンカンのマルチプルレンジテスト(Duncan's multip le range test)により訃算して、p<0.05で対照から有意。 本発明における使用に関する化合物のPLA2活性を測定するために、種々の 細胞検定を用いることができる。加えて、前脚浮腫モデル、マウスザイモザン腹 膜炎、逆アルチュスろく膜炎またはLewisら、Experimental Models of Inflammation assays,Handbook of Inflammation,Vol.5,Bonto Ed.,Elsevie rScience Publishers,NY(1985)(その開示を出典明示により本発明の一部とする) に記載されている種々の皮膚炎症検定などの、上昇したエイコサノイドレベルを 評価するためのその病因のある特性を有する種々の古典的in vivo急性炎 症モデルを用いることができる。ラットにおけるTPA誘発性耳浮腫モデル(マ ウス)ならびにカラギーナン前脚浮腫モデルもまた本明細書に記載する。これら の炎症の古典的モデルは炎症応答を変更する薬剤の能力を反映するが、薬剤作用 の特異性に向けることはできない。これらのモデルは伝統的に非ステロイド抗炎 症剤感受性薬理学的スクリーンとしてデザインされ、以下に記載するようなNS AIDSからPLA2を区別できるモデルを用いることが重要である。ホスホリパーゼA2検定: rh II型−14kDa PLA2またはヒト関節滑液から部分精製したP LA2のホスホリパーゼA2活性をMarshallら、J.Rheumatology,18:1,pp 59- 65(1991)によりすでに記載されているように高比活性(NEN)[3H]−AA− イー・コリ(E.coli)(0.5mCi/5nmol PLPi)のアシル加水分解に より測定した。高比活性[3H]AA−イー・コリは精製14kDa PLA2ま たは低分子量PLA2アシル加水分解および薄層クロマトグラフィー(TLC)に よる生成物の分離(データーは示していない)により示されるように、ほとんど排 他的にsn−2位に局所化された燐脂質中に配合された95%までの標識を有す る。[本明細書においては主に、rh II型14kDa PLA2、または別法 としてウシ膵臓PLA2も用いた]。反応混合物(合計容積50または100ml) は25 mMHEPES、pH7.4、150mM NaCl、5mM CaCl2 および[3H]−AA−イー・コリ(低比活性;5〜8nmolPL Pi/アッ セイ)を含有していた。アッセイを時間対加水分解プロットの直線部分上にのる ようにあらかじめ決められた時間インキュベートした。最終加水分解値%がブラ ンク校正後2%(400〜1000dpm)ないし10%(2000〜5000d pm)アシル加水分解の範囲で、実験を行った。1.0mLのテトラヒドロフラ ン(THF)の添加により、反応を終結させた。全サンプルをアミノプロピル固体 相シリカ カラム上に置き、THF:酢酸(49:1)で溶出し、排他的に遊離脂肪酸を95 %以上の回収率で分離した。この溶出液中の放射標識を液体シンチレーション計 測により定量した。結果を加水分解された脂肪酸の%([サンプルdpm−非特異 性(ブランク)dpm/全tpm]×100)または時間対加水分解%プロットの直 線部分から得た加水分解値から計算した比活性(加水分解された遊離脂肪酸pm ol/mg/分)として表した。非特異性活性は常に全カウントの1%未満であ った。蛋白質測定 すべての蛋白質濃度を、ブラッドフォード蛋白質分析キット(Biorad,Richmond ,CA)により測定した。本明細書に記載した式(I)の代表的化合物はすべて前記方 法において正のPLA2阻害を示した。これらの化合物は一般に50μmレベル で試験し、陽性であったが、いくつかは500μMレベルまでで正の阻害活性に 関しても試験した。 本明細書中に記載した特許および特許出願を含むがこれに限定されないすべて の開示は、個々の開示が完全に記載されているかのように本発明の一部となるよ うに、特に、個々に示されているように、出典明示により本発明の一部とする。 前記載事項はその好ましい具体例を含む本発明を完全に開示する。本明細書に 開示した具体例の修飾および改良は以下の請求の範囲内である。さらに努力する ことなく、当業者は前記載事項を用いて本発明を最大限に利用できると考えられ る。したがって、本明細書の実施例は単に例示的であって、本発明の範囲をなん ら制限するものでないと考えられる。排他的性質または優先権を主張する本発明 の具体例を以下のように定義する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 35/04 A61K 31/00 635B 43/00 643 A61K 31/135 31/135 31/165 31/165 31/198 31/195 603 31/27 31/27

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.14kDa PLA2の産生、転写、翻訳または活性を阻害する化合物の 有効量による、哺乳動物における、過剰な、望ましくないかまたは不適当な血管 形成により特徴付けられる慢性疾患の治療方法。 2.疾患が、糖尿病性網膜症および他の眼球新生血管形成であることを特徴と する請求項1に記載の方法。 3.疾患が腫瘍増殖および転移である請求項1記載の方法。 4.疾患がアテローム性硬化症である請求項1記載の方法。 5.化合物が式: [式中、 R1は、(CH2)nOHまたは(CH2)nCO28であり; nは、0または1の整数であり; Xは、酸素または硫黄であり; R2は、水素、ハロゲン、置換されていてもよいC1-8アルキル、またはC1-8 アルコキシであり; mは、0または1もしくは2の整数であり; R3は、S(O)27であり; R4は、水素またはS(O)27であり; R5は、水素、ハロゲン、CF3、CH3、(CH2)tC(O)29、または (CH2tOHであり; tは、0または1もしくは2の整数であり; R6は、水素またはハロゲンであり; R7は、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアリールC1-2 アルキル、または置換されていてもよいC1-8アルキルであり; R8は、水素またはC1-4アルキルであり; R9は、水素またはC1-4アルキルである] の化合物またはその医薬上許容される塩である請求項1記載の方法。 6.化合物が2−[2−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルスルホ ンアミド]−4−トリフルオロメチルフェノキシ]安息香酸、またはその医薬上 許容される塩である請求項5記載の方法。
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