JP2000507209A - ボレリア・ブルグドフェリ(Borrelia burgdorferi)抗原を投与するための組成物および方法 - Google Patents

ボレリア・ブルグドフェリ(Borrelia burgdorferi)抗原を投与するための組成物および方法

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Abstract

(57)【要約】 OspAおよびその組成物の粘膜投与について開示している。より詳細には、ボレリア・ブルグドフェリ(Borrelia burgdorferi)に対する免疫応答、例えば、ライム(Lyme)病を予防する防御免疫などを誘発するためのOspAおよびその組成物の粘膜投与について開示している。従って、経口ライム(Lyme)病ワクチンもしくは免疫学的組成物ならびにそれらの使用方法を開示している。

Description

【発明の詳細な説明】 ボレリア・ブルグドフェリ(Borrelia burgdorferi)抗原を 投与するための組成物および方法 政府による援助の表明 本研究は、NIH補助金RO1 AI37248号によって援助されたものであり、事前の承 認がなくても、アメリカ合衆国政府は一定の権利を有することがある。 関連出願 1994年10月3日に出願された第08/320,416号、1993年10月26日に出願された 第08/137,175号、1994年6月20日に出願された08/262,220号、1995年1月17日 に出願されたPCT/US95/07665号および08/373,455号、PCT/US92/08697号な らびにWO90/04411号をそれぞれ参照として本明細書中に取り入れる。いくつか の文献を本明細書中に引用しているが、それらは「参考文献」の項に列挙してお り、各文献を参照として本明細書中に取り入れる。 発明の属する分野 本発明は、ボレリア・ブルグドフェリ(Borrelia burgdorferi)抗原を投与す る方法に関する。より詳しく述べると、本発明は、ボレリア・ブルグドフェリ( Borrelia burgdorferi)のOspA(外表面タンパク質A)、特に組換えOspA(rOspA) 、および/もしくはOspD(外表面タンパク質D)、特に組換えOspD(rOspD)、また はそれらの断片を投与する方法、また、そのような方法において使用する組成物 に関する。さらに詳しく述べると、本発明は、特に、ライム(Lyme)病感染に感 受性のある宿主ほ乳類(例えば、ヒト、家畜、さらには、非家畜もしくは野生動 物も)にrOspAなどのOspAを粘膜投与する(例えば、rOspAなどのOspAを経口投与 する)方法(非家畜または野生動物も対象としているのは、本発明によれば、Os pAまたはrOspAは、摂食によって野生動物の体内に残り得るため、野生動物と接 触することなく投与することができ、それによってボレリア・ブルグドフェリ( Borrelia burgdorferi)の数を減少させ、故に、家畜やヒトに伝染したボレリア ・ブルグドフェリ(Borrelia burgdorferi)およびライム(Lyme)病に対して抵 抗力を発するからである)、およびそれらの組成物に関する。発明の背景 ライム(Lyme)病は、イヌダニ(Ixodes ricinus)類のダニによって媒介され る複雑な疾患である。スピロヘータである広義のボレリア・ブルグドフェリ(Bo rrelia burgdorferi)は、ライム(Lyme)病の病因因子であり、アメリカ合衆国 においては最も一般的な節足動物媒介疾患であり、中央ヨーロッパにおいては風 土病である(1)。初期段階においては抗生物質によって治療可能であるが、ライ ム(Lyme)病の進行を放置しておくと、心臓、神経および複合疾患が生じる。ラ イム(Lyme)病に対するヒト用のワクチンの開発に関する研究がなされている。そ のようなワクチンにおいては、ボレリア・ブルグドフェリ(Borrelia burgdorfe ri)の外表面リポタンパク質であるOspAが現在の主要候補である。マウスにおけ る感染性ボレリア・ブルグドフェリ(Borrelia burgdorferi)のチャレンジに対 して、組換えOspA(rOspA)は防御免疫応答を誘発することが知られている(2,3 )。現在、アメリカ合衆国においては、OspAは、皮下投与ワクチンとしてヒトに おける試験が行われている(4)。 上掲の出願08/373,455号およびPCT/US92/08697号は、rOspAワクチン、とり わけ脂質化rOspA、ならびにOspAもしくはそれらの断片をコードしているDNAを発 現する方法に関する。上掲の出願08/320,416号およびWO90/04411号は、OspAを コードしているDNA、OspAのアミノ酸配列、合成OspA、OspAもしくは合成OspAを 含む組成物、ならびにそのような組成物を使用する方法に関する。さらに、その 他の上掲の出願は、他のボレリア(Borrelia)抗原または他のOsp類をコードし ているDNA、あるいはOspAもしくは他のOsp類または他のボレリア(Borrelia)抗 原の有用な断片をコードしているDNA、それらのアミノ酸配列、そのような断片 または他のOsp類を含む組成物、ならびにそのような組成物を使用する方法に関 する。また、そのようなDNAは、08/373,455号またはPRC/US92/08697において、 OspA、他のボレリア(Borrelia)抗原もしくはOsp類、またはそれらの断片を産 生する方法として用いられており、本発明において使用している。 別の投与経路を提供するような新たなワクチン戦略が所望されており、それに よって、注射に対して感受性を有するヒト(例えば、幼児または乳児)、または 注射が困難な他の宿主(例えば、野生動物および家畜)へも投与することができ る。 大腸菌(Escherichia coli)内に封入して経口投与したOspAは、粘膜性免疫応 答を刺激し、感染性ボレリア・ブルグドフェリ(Borrelia burgdorferi)を用い たチャレンジに対してマウスを防御した(5)。最近、デューン(Dunne)らは、O spAを発現するネズミチフス菌(Salmonella typhimurium)の弱毒株を用いてマ ウスに経口免疫し、感染性ボレリア・ブルグドフェリ(Borrelia burgdorferi) を用いたチャレンジに対して約80%のマウスを防御したと報告している(6)。組 換えBCG発現OspAを用いた鼻腔内投与による粘膜性免疫についても研究されてい る(7)。しかしながら、大腸菌(Escherichia coli)内のrOspA、サルモネラ(S almonella)発現OspAおよびBCG発現OspAは、ヒトや動物(家畜または野生動物) へrOspAを有効に投与するための活性産物とはいえない。なぜならば、大腸菌(Es cherichia coli)、サルモネラ(Salmonella)およびBCGは安全ではなく、ヒトま たは動物への投与が認められていない(たとえ弱毒化したとしても、復帰の可能 性がある)からである。また、これまでの文献における免疫応答は、大腸菌(Esc herichia coli)、サルモネラ(Salmonella)およびBCGによるアジュバント効果 または免疫刺激効果によるものではないかどうか確認されていない(注、例えば 、LPSがどのようなアジュバント効果を有するかについては既知である)。 故に、従来技術においては、ライム(Lyme)病に感受性のあるほ乳類宿主(家 畜もしくは野生動物またはヒト)に対して、ボレリア(Borrelia)抗原またはそ れらの免疫学的断片(例えば、OspA、好ましくはrOspA、より好ましくは脂質化O spAもしくは脂質化rOspA、好ましくは、菌由来の他のタンパク質を実質的に含ま ず、実質的にリポ多糖類(LPS)を含まない)を、適切な基剤(担体)または希 釈剤を用い、宿主内で免疫応答、好ましくは防御免疫応答を誘導するのに十分量、 好ましくはいかなる免疫増強アジュバントも用いることなく、粘膜、好ましくは 経口投与すること、またはそれらの組成物について教示されたり、示唆されたり していない。また、本明細書において示されているそのような投与による防御に ついても、これまで教示されたり、示唆されたりしていない。さらに、そのよう な経口投与の利点−例えば、単に口中に滴下するだけという、家畜ならびに幼児 もしくは乳児に対する投与の容易性、OspAまたはrOspAを含む餌をまくことによ る野生動物への投与の容易性など-について教示されたり、示唆されたりしてい ない。 発明の目的および概要 本発明の目的は、ライム(Lyme)病に感受性のあるほ乳類宿主に対して、ボレ リア・ブルグドフェリ(Borrelia burgdorferi)の単離および/または精製ボレ リア(Borrelia)抗原またはそれらの免疫学的断片(例えば、OspA、好ましくは rOspA、より好ましくは単離および/または精製脂質化OspAもしくは脂質化rOspA であって、菌由来の他のタンパク質を実質的に含まず、実質的にリポ多糖類(LP S)を含まない)を、適切な基剤または希釈剤を用い、宿主内で免疫応答、好ま しくは防御免疫応答を誘導するのに十分量、好ましくはいかなる免疫増強アジュ バントを添加または用いることなく、粘膜(例えば、経口)投与する方法ならび に組成物を提供することである。 さらに詳しく述べると、基剤または希釈剤を用いて経口投与されたOspAは、ボ レリア・ブルグドフェリ(Borrelia burgdorferi)に対して防御免疫を誘導する ということは、驚くべき発見である。 このように、本発明は、広義には、ライム(Lyme)病またはボレリア(Borrel ia)感染症に感受性のある宿主に対して、単離および/もしくは精製ボレリア( Borrelia)抗原またはそれらの免疫学的に活性な断片を適切な基剤または希釈剤 と混合して、粘膜、好ましくは経口投与することによって免疫応答を誘発する方 法、ならびに抗原、基剤もしくは希釈剤を含有する組成物を提供する。該抗原ま たは断片は、アジュバントを含んでいる必要がない、または使用を要しないよう な組成物および方法となるように脂質化されていることが好ましい。組成物は、 固体または液体の形で使用することができる。 故に、本発明は、好ましくは、免疫学的に有効な、好ましくは防御量のボレリ ア・ブルグドフェリ(Borrelia burgdorferi)のOspAならびに適切な基剤もしく は希釈剤を含む組成物を粘膜投与して、ライム(Lyme)病に感受性のある宿主に 免疫応答を誘起する方法を提供する。該OspAとしてはrOspAを用いることができ 、 好ましくは脂質化されており、菌由来の他のタンパク質を実質的に含まず、LPS を実質的に含んでいない。該組成物は、いかなるアジュバントも含んでいる必要 はなく、好ましくは含んでいない。粘膜投与は好ましくは経口投与である。LPS を実質的に含んでいない、および菌由来の他のタンパク質を実質的に含んでいな いという概念は、上記および引用している「関連出願」に記載されているものに 準じる。基剤または希釈剤は、PBSなどの液体基剤または野生動物の餌として適 切なものである。ボレリア(Borrelia)抗原またはそれらの断片(例えば、OspA など)の含有量は、医学または獣医学の分野において既知の因子によって、また は上記および引用している関連出願の記載に従って測定することができ、例えば、 0.5〜500μgである。本発明においては、好ましくは0.5〜50μgであり、例え ば、1〜10μgである。 従って、本発明は、より好ましくは、基本的に、基剤もしくは希釈剤ならびに 組換え脂質化ボレリア・ブルグドフェリ(Borrelia burgdorferi)OspAを含有す る組成物を経口投与することにより、ライム(Lyme)病に感受性のある宿主に免 疫応答、好ましくは防御免疫応答を誘起する方法を提供する。ここで、該OspAは、 単離および/または精製され、細由来の他のタンパク質を実質的に含まず、また、L PSを実質的に含んでいない。 該方法において使用する組成物も本発明に包含されている。 防御応答を誘起するOspAの断片も本発明の実施において用いることができる。 ボレリア(Borrelia)抗原およびそれらの断片については、「関連出願」の項に 引用されている出願を参照し、本明細書に参考として取り入れておく。 他の目的および実施例については開示しており、または以下の詳細な説明から 明らかである。 図面の簡単な説明 以下の「詳細な説明」においては添付の図面を参照する。 図1(A)は、rOspAまたはrOspDを用いて経口胃内免疫したマウス由来の血清 のイムノブロットを示しており、rOspAを投与したマウスにおいて、rOspAに対す る抗体が現れている。(24μgのrOspAを調製用PAGEゲルにのせ、続いてイムノ ブロットを行った。血清は、0.3%のミルクを含むPBSで1:100に希釈した。正 の対照(+)は、OspAに特異的なモノクローナル抗体(MAb)H5332であり、ハイ ブリドーマの上清をPBS/ミルクで1:50に希釈した。負の対照(−)は、OspD に特異的なMAb HlC8であり、ハイブリドーマの上清をPBS/ミルクで1:50に希 釈した。) 図1(B)は、経口胃内免疫したマウス由来の血清のイムノブロットを示して いる。(24μgのrOspDをイムノブロット用の調製用PAGEゲルにのせた。血清は 、PBS/ミルクで1:100に希釈した。正の対照(+)は、MAb HlC8。) 図1(C)は、4μgのrOspDを皮下免疫したマウス由来の血清のイムノブロ ットを示している。(24μgのrOspDをイムノブロット用の調製用PAGEゲルにの せた。血清は、PBS/ミルクで1:200に希釈した。正の対照(+)は、MAb HlC 8。) 図1(D)は、rOspAおよびrOspDを経口胃内または皮下免疫したマウス由来の 血清のイムノブロットを示しており、IgA特異的なコンジュゲートを有するIgAの サブクラス免疫グロブリンが検出されている(マウスの血清は、PBS/ミルクで1 :400に希釈した。IgGの正の対照(α−OspA+)は、PBS/ミルクで1:10に希 釈したMAb H5332(IgG2a)のハイブリドーマ上清であり、細片はIgG特異的コン ジュゲートとインキュベートした。IgGの負の対照(IgG-ve)は、MAb H5332の ハイブリドーマ上清であり、細片はIgA特異的コンジュゲートとインキュベート した。IgA特異的コンジュゲートのバックグラウンドの対照(IgA-ve)は、細片 をPBS/ミルクとインキュベートし、次にIgA特異的コンジュゲートとインキュベ ートした。IgAの正の対照は、マウスミエローマタンパク質TEPC15(IgAk))。 発明の詳細 本発明の目的は、OspA、好ましくは脂質化OspA、より好ましくは菌由来の他の タンパク質を実質的に含まず、実質的にリポ多糖類(LPS)を含まない脂質化Osp A、最も好ましくは菌由来の他のタンパク質を実質的に含まず、実質的にリポ多 糖類(LPS)を含まない脂質化rOspAを、適切な基剤または希釈剤を用い、好まし くはいかなる免疫原性増強アジュバントをも必要とせず、ボレリア・ブルグドフ ェリ(Borrelia burgdorferi)、ひいてはライム(Lyme)病に対抗するように、ラ イム(Lyme)病に感受性のある宿主、例えばほ乳類宿主に粘膜、好ましくは経 口投与するための方法を提供する。 実際、実施例1に示しているように、ボレリア・ブルグドフェリ(Borrelia b urgdorferi)のB31株由来の組換え外表面タンパク質A(rOspA)(これは、菌由 来の他のタンパク質を実質的に含まず、また、LPSを実質的に含んでいない)を 、基剤または希釈剤(PBS)中、いかなるアジュバントも添加せず、投与量4.0μ gおよび2.0μgとしてマウスにそれぞれ経口投与した。感染性ボレリア・ブル グドフェリ(Borrelia burgdorferi)の104を用いてマウスにチャレンジし、器 官を培養して防御を判定した。2回の実験において、rOspAを4.0μg投与したマ ウスにおいては、8匹中8匹ともボレリア・ブルグドフェリ(Borrelia burgdor feri)による感染に対して防御され、2.0μgのrOspAを投与したマウスにおいて は、7匹中6匹が防御され、4.0μgのrOspDを投与したマウスにおいては、8匹 中1匹も防御されなかった。酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)およびイムノ ブロットアッセイにより、rOspAを経口投与したマウスにおいては、rOspAに対す る特異的抗体応答が上昇しており、血清にはIgA免疫グロブリンのサブクラスの 抗体が含まれていることが明らかになった。対照的に、rOspDを用いて経口胃内 免疫を行つたマウス由来の血清においては、rOspDに対する抗体応答は検出され なかった。しかしながら、rOspDを用いて皮下免疫を行ったマウス由来の血清に おいては、イムノブロットでの検出が可能なrOspD特異的抗体を含んでいた。rOs pAを経口投与したマウス由来の血清は、インビトロ(in vitro)において、ボレ リア・ブルグドフェリ(Borrelia burgdorferi)のB31株の増殖を阻害した。 これまでのマウスを用いた研究(3)から、イヌおよび人に対する今回の試験 によって示されるように、ボレリア・ブルグドフェリ(Borrelia burgdorferi) およびライム(Lyme)病に関して、家畜、ヒト、ならびにライム(Lyme)病およ びボレリア・ブルグドフェリ(Borrelia burgdorferi)感染に対して感受性のあ る他の動物(例えば、シカなどの野生動物)に対して外挿するにあたっては、マ ウスは適した動物モデルであることは明かである。 本発明を広義に捉えると、本発明はボレリア(Borrelia)抗原またはそれらの 免疫学的に活性な断片に応用することができ、そして、本明細書中においてOspA についてなされている議論は、広義の本発明を包含するものであり、すなわち、 「OspA」は例示であり、本明細書中においては「ボレリア(Borrelia)抗原また はそれらの免疫学的断片」と読み替えることができる。 本発明における粘膜投与とは、好ましくは経口投与であるが、広義には、経口、 経鼻、経口的、舌下、経舌、消化管内、経肛門、経腟あるいはその他の粘膜経由 の投与も含まれる。 本発明において、OspA(広義には、ボレリア(Borrelia)抗原またはそれらの 免疫学的に活性な断片)は、年齢、性別、体重、種別ならびに患者に特異的な状 態、および投与経路などの因子を考慮に入れ、医学または獣医学の分野の当業者 において既知の投与量および手法によって投与することができる。OspA(または ボレリア(Borrelia)抗原もしくはそれらの断片)は、単独、または他の抗原と 共投与もしくは順次投与することができる。さらに、OspA(またはボレリア(Bo rrelia)抗原もしくはそれらの断片)は、継続して、例えば、「ライム(Lyme) 病が流行する季節」である春がはじまる頃に、毎年投与することができる。 本発明において、OspA(または抗原もしくはそれらの断片)は、溶液、懸濁液 、乳化剤(エマルション)、シロップ、エリキシル、カプセル(ジェルカプセル− これは、液体のOspA、抗原または断片を配合したものを包含するゼラチンカプセ ルである−を含む)、錠剤、ハードキャンディ様製剤などに形態にすることがで きる。OspA(または抗原もしくはそれらの断片)は、適切な基剤、希釈剤または 賦形剤、例えば、蒸留水、生理的食塩水、PBS、グルコースなどと混合すること もできる。組成物は凍結乾燥することができる。組成物には、投与経路、抗原お よび製剤において必要な場合には、補助的物質、例えば、湿潤または乳化剤、pH 緩衝剤、アジュバント、ゲル化または増粘剤、保存剤、香料、色素などを加える ことができる(例えば、特に脂質化抗原またはそれらの断片については、アジュ バントの存在は好ましくないが、非脂質化抗原またはそれらの断片については有 用なこともある)。 「レミントン 薬剤学(REMINGTON'S PHARMACEUTICAL SCIENCE)」第17版(1985 年)などの標準的な教科書を調べることにより、不要な実験をすることなく適切 な製剤を調製することができ、本明細書中に参考として引用しておく。適切な投 与量は、以下の実施例および本明細書中に引用している文献に基づいて決定す ることもできる。「レミントン 薬剤学(REMINGTON'S PHARMACEUTICAL SCIENCE)」 などの標準的な教科書、ならびに市販されているドリスタン(Dristan)経鼻ス プレー、ヴァンセナーゼAQ(Vancenase AQ)経鼻スプレーなどを参照すれば、Os pA(またはボレリア(Borrelia)抗原もしくはそれらの断片)を経鼻投与するに あたって、または、それらの製剤を調製するにあたって、不要な実験を要しない 。また、 「レミントン 薬剤学(REMINGTON'S PHARMACEUTICAL SCIENCE)」 などの 標準的な教科書、ならびに市販されている経肛門坐剤および経腟坐剤などを参照 すれば、OspA(またはボレリア(Borrelia)抗原もしくはそれらの断片)を経肛 門または経腟投与するにあたって、または、それらの製剤を調製するにあたって 、不要な実験を要しない。 さらに、本明細書に示しているように、本発明に従うOspA(またはボレリア( Borrelia)抗原もしくはそれらの断片)の粘膜投与は、ヒトまたは動物において 免疫応答または抗体応答を刺激する。この抗体応答とは、(防御応答をも有する ものとは対照的に)単に免疫応答を刺激するためだけに、本方法を用いることが できることを意味し、これは、得られた抗体が防御能を持たないにもかかわらず 有用だからである。誘発された抗体から、当該分野において既知の技術により、 モノクローナル抗体を調製することができる。これらのモノクローナル抗体は、 既知の抗体結合アッセイ、診断キットまたは診断試験に用いることができ、ボレ リア・ブルグドフェリ(Borrelia burgdorferi)の存否を判定し、あるいはスピ ロヘータに対する免疫応答が単に刺激されているか否かを判断する。これらのモ ノクローナル抗体はまた、免疫吸着クロマトグラフィーに用いて、OspAなどのボ レリア(Borrelia)抗原を回収または単離することができる。モノクローナル抗 体は、ハイブリドーマ細胞によって産生される免疫グロブリンである。モノクロ ーナル抗体は、単一の抗原決定因子と反応し、従来の血清由来の抗体よりも高い 特異性を示す。さらに、多数のモノクローナル抗体をスクリーニングすることに より、所望する特異性、結合性、およびアイソタイプを有するそれぞれの抗体を 選択することが可能である。ハイブリドーマ細胞系は、化学的に同一な抗体を産 生するための安定した安価な原料であり、そのような抗体の調製は容易に標準化 することができる。モノクローナル抗体を産生する方法は、当業者において既知 であり、例えば、1989年4月1日交付のコプロウスキ(Koprowski),Hら、米国特 許第4,196,265号などがあり、本明細書中に参考として取り入れておく。 モノクローナル抗体の用途については既知である。そのような用途のひとつと して、例えば、1983年3月8日に交付されたデイヴィッド(David),Gおよびおグ リーン(Greene),H、米国特許第4,376,110号など、の診断法があり、本明細書中 に参考として取り入れておく。モノクローナル抗体はまた、免疫吸着クロマトグ ラフィーによって物質を回収することに用いることもでき、例えば、ミルステイ ン(Milstein),C、サイエンティフィック・アメリカン(Scientific American) 243:66,70(1980)などに記載されており、本明細書中に参考として取り入れて おく。 このように、本発明の方法およびそれによって得られた生成物には、本明細書 に記載しているいくつかの用途がある。本発明の実施態様としては、他の用途も 含まれる。 実例を挙げている以下の実施例から、本発明およびその効果がさらに明かにな るであろう。 実施例 実施例1−OspAおよびOspDの経口投与 材料および方法 ボレリア・ブルグドフェリ(Borrelia burgdorferi):ボレリア・ブルグドフ ェリ(Borrelia burgdorferi)のSh-2-82株(これは、B31株と同じOspA血清型に 由来する株)を感染チャレンジに使用した(8)。Sh-2-82株は、限界希釈法によ りクローン化し、SCIDマウス内で継代し、必要になるまで、10容量%のDMSOを含 むBSK II培地中、−135℃で凍結保存した(メリーランド州、ロックヴィルのATCC にて)。 B311株は、クローン化され、数回継代された、非感染性のB31株(ATCC 35210 )(OspAおよびOspBを産生する)の誘導株である(9)。HB19R1株は、多数回継代 され、非感染性のHB19株(増殖過程において、OspAに対する抗体およびOspAが存 在するか否かで選択したもの)の誘導株である(15)。HB19R1は、OspAあるいはOs pBは産生しないが、OspDは産生する。 組換えリポタンパク質:ボレリア・ブルグドフェリ(Borrelia burgdorferi) のB31株の組換え脂質化外表面タンパク質であるrOspAおよびrOspDは上記のよう にして取得、精製され(3)、コノート・ラボラトリーズ(Connaught Laboratori es)(ペンシルバニア州、スウィフトウォーター)のR.ヒューブナー(Huebner )博士から提供された。rOspAは、50mMのTris(pH7.5)、10mMのNaCl、2mMのEDTA 、0.3%のトライトン(Triton)X-100中に準備した。rOspD緩衝液はpHを6.5にし た以外は、rOspAと同様にした。 免疫:ハーラン・ラボラトリース(Harlan Laboratories)(インディアナ州 、インディアナポリス)からメスのC3H/HeNマウスを入手した。10週令において 、ボレリア・ブルグドフェリ(Borrelia burgdorferi)のB31株由来のrOspAまた はrOspDを用いてワクチン接種した。ワクチンの投与は経口で行い、滅菌PBS(pH 7.4)で希釈したrOspA、0.5mlを用いた。ワクチンは、20ゲージ1.5のステンレス 製給餌針(ポッパー・アンド・サン(Popper&Son)社製、ニューヨーク)を通し て注入した。 感染性ボレリア・ブルグドフェリ(Borrelia burgdorferi)を用いたチャレン ジ:104(ID50の100倍量)のボレリア・ブルグドフェリ(Borrelia burgdorferi )のSh-2-82株を尾の付け根に皮内投与した(3)。感染性ボレリア・ブルグドフ ェリ(Borrelia burgdorferi)のSh-2-82株のチャレンジから10日後に、マウス を殺した。マウスはメトファン(Metofane)(ピットマン−ムーア(Pitman-Moo re)社、イリノイ州、ムンデライン)を用いて麻酔をかけ、心穿刺により瀉血し 、頚部脱臼により殺した。心臓、膀胱および頚骨足根骨の接合部の横断部分を無 菌摘出した。これらの器官および0.5mlのプラズマを、10%のウサギ血清を含むB SKII培地中、35℃で培養した。屠殺後5日目から16日目まで、位相差顕微鏡によ り、培養物中のスピロヘータの存在について調べた。20倍の視野中において、ス ピロヘータが観察されない場合には、培養物は陰性と考えられた。 酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA):前記のように(9)、マウスの血清につ いて、ホールウェットセルELISAを行った。プレートは、重炭酸被覆緩衝液(15m MのNa2CO3、35mMのNaHCO3、3mMのNaN3、pH9.6)中、1ウェルあたり107のボレ リア・ブルグドフェリ(Borrelia burgdorferi)のB31株を用いて4℃、48時間 、 または、アーディル(Erdile)らによって記載されているように(3)、rOspAを 用いて被覆(コート)した。マウス血清の一連の希釈は、1%の無脂粉乳を含む PBS(pH7.4)中で行った。二次抗体は、アルカリホスファターゼにコンジュゲー トさせたヤギ抗マウスIgG+IgA+IgM(H+L)またはヤギ抗マウスIgA(H+L)(ザ イムド・ラボラトリーズ(Zymed Laboratories)、カリフォルニア州、サンフラン シスコ)のいずれかを、PBS/1%ミルクで1:1000に希釈して用いた。 ポリアクリルアミド電気泳動(PAGE)およびイムノブロット:PAGEおよびイム ノブロットは、文献の記載に従って行った(10,11)。24μgの組換えタンパク質 、rOspAおよびrOspDを調製用SDA-PAGEゲルにかけ、次にこれらをニトロセルロー ス膜に移した。イムノブロットは乾燥し、必要になるまで4℃で保存した。IgA の正の対照は、精製マウスミエローマタンパク質TEPC15(IgAk)を用いた。H533 2およびH1C8のモノクローナル抗体ハイブリドーマ上清を1%のPBS/ミルクで1 :10に希釈して用い、それぞれ、rOspAおよびOspDの負の対照とした。 増殖阻害アッセイ:インビトロ(in vitro)におけるマウス血清の増殖阻害活 性は、サジエン(Sadziene)らの記載(12)に従って評価した。非加熱モルモッ ト補体(カルバイオケム−ノヴァバイオケム(Calbiochem-Novabiochem)社、カ リフォルニア州、サンディエゴ)の2溶血ユニット(HU)を各セルに加え、抗体 添加後の培地中の最終濃度がI0HU/mlとなるようにした。マイクロタイターウェ ルは、フェノールレッド指示薬の色の変化を目視でモニターし、また、ウエット マウントの位相差顕微鏡によってモニターした。増殖阻害(GI)力価は、抗血清 の最低希釈度(セルの色は黄色ではなくピンクになる)として求められ、細胞数 が対照(非免疫血清)ウェルの少なくとも20分の1より少ないことを意味する。 トリプシン消化:脂質化組換えタンパク質rOspAおよびrOspDは、Osp希釈緩衝 液を用いて濃度が250μg/mlとなるように希釈した。96穴のマイクロタイター プレートの各ウェルに100μlを加えた。L-1 トシルアミド−2−フェニルエチ ルクロロメチルケトン(TPCK)処理トリプシン(シグマ・ケミカル(Sigma Chem ical)社、ミズーリ州、セントルイス)の保存溶液は、トリプシン消化緩衝液( pH8.0)(10mMのリン酸ナトリウム(pH6.0)、50mMのNaCl、20mMのトリス(Tris)- HCl)で希釈した(13)。各ウェルに15μlの1Mのジチオスレイトール(DTT) を含む3倍濃度のPAGE溶解緩衝液(0.19Mのトリス(Tris)(pH6.8)、30容量% のグリセロール、3%のSDS、0.0015%のブロモフェノールブルー)を加え、サ ンプルをすぐに凍結した。電気泳動用の15%のポリアクリルアミドゲルにのせる 直前に、サンプルを3分間煮沸した。 結果 免疫: 実験1:1日目に4μgのrOspA、2μgのrOspA、または4μgのrOspDを用 いてマウスにワクチン接種し、初回のワクチン接種から2、4および12日目に同 じ投与量を投与し、尾から採血した。21日目に同じワクチンを用いてブースター をかけ、31日目に再び尾から採血した。 実験2:最初の尾からの採血を初回免疫後8日目に行った以外は、実験1と同 様にマウスを免疫し、追加のブースター投与を22日目に行い、2度目の採血を25 日目に行った。 感染性ボレリア・ブルグドフェリ(Borrelia burgdorferi)を用いたチャレン ジ:異なる組換えOsp類を用いて行った経口免疫が感染性のチャレンジに対して 防御を発揮するか否かを判定するために、初回免疫後32日目に、104の感染性ボ レリア・ブルグドフェリ(Borrelia burgdorferi)のSh2株をマウスに皮内チャ レンジした。屠殺後、マウス由来の培養物は、スピロヘータの存否について、5 日後に位相差顕微鏡によって最初の観察を行い、7、8、10、12および16日目に 再観察を行った。5日目までに、OspDを投与した5匹のマウスの心臓、膀胱、お よび接合部の培養物のすべてにおいてスピロヘータが観察されたが、他のすべて の培養物においては陰性であった。16日目の培養データを表1に示す。 ELISA:免疫したマウスから採取した血清は、ELISAに供し、rOspAまたはrOspD の経口免疫に対する体液性免疫を調べた。力価は、皮下免疫したマウスの血清の それと比較した。血清は、1:20から始めて、2倍ずつ一連に希釈を行い、1: 40,960まで希釈した。実験1および実験2の2回目の採血において得られた力価 を表1に示す。実験2の血清は、マウスIgAに特異的な二次抗体を用い、非脂質 化rOspAについてのELISAも行った。 イムノブロット:rOspAまたはrOspDを経口免疫したマウスの抗体応答の特異性 をイムノブロットにより調べた。経口免疫したマウス由来の血清が必要な場合に は、実験2で得られた血清のみを使用した。経口で4μgのrOspAを免疫したマ ウス由来の血清は、イムノブロットにより、1:1600の力価を有していた。2μ gのrOspAを免疫したマウスのうち、2匹の血清は、イムノブロット力価は1:1 600であり、他の3匹の血清の力価は1:400であった。図1Aは、rOspAを経口 免疫したマウス由来の血清中の抗体の結合を示している。rOspDを経口免疫した マウス由来の血清は、イムノブロットにおいて、rOspDに結合する抗体を含んで いなかった(図1B)。しかしながら、4μgのrOspDを単独で皮下免疫したマウ ス由来の血清は、イムノブロットにおいて、rOspDに結合する抗体を含んでいた( 図1C)。経口または皮下免疫マウス由来の血清(希釈は1:400)は、マウスIg Aに特異的なコンジュゲートを用いたイムノブロットにも供し、他の投与経路に よって免疫したマウス由来の血清中のこの免疫グロブリンサブクラスの量を比較 した(図1D)。 増殖阻害アッセイ:rOspAまたはrOspDを経口免疫したマウスおよびrOspDを皮 下免疫したマウス由来の血清についてGIAを行い、血清中の抗体がインビトロ(i n vitro)において、ボレリア・ブルグドフェリ(Borrelia burgdorferi)の増 殖を阻害することができるか否かを判定した。4μgのrOspAを経口免疫したマ ウス由来の血清は、1:128希釈で、インビトロ(in vitro)において、OspA産 生株であるボレリア・ブルグドフェリ(Borrelia burgdorferi)のB311株の増殖 を阻害した。しかしながら、この同じ血清は、インビトロ(in vitro)において 、HB19-R1株の増殖は阻害しなかった。この株は、OspAを産生せず、親株であるH B19株(ref)と比較するとより多量のOspDを産生する。2μgのrOspAを経口投 与したマウス由来の血清は、同じ経路で4μgのrOspAを投与したマウスの血清 に比べて4分の1以下の対数GI力価しか有しておらず、HB19-R1株の増殖に対し て全く影響を与えなかった。rOspDを経口投与したマウス由来の血清は、インビ トロ(in vitro)において、B311株またはHBl9-R1株のいずれの増殖も阻害しな かったが、rOspDを皮下免疫したマウス由来の血清は、1:32希釈までHB19-R1株 の増殖を阻害した。得られたGI力価は表2にまとめている。 トリプシンに対するrOspAおよびrOspDの感受性:イムノブロット、ELISAおよ びGIのデータから、皮下投与したrOspAは、OspD特異的抗体を産生したが、経口 投与したrOspDは産生しなかった。経口投与した場合にrOspAは抗体産生を刺激す るが、rOspDはしないのかという理由を明らかにする目的で、トリプシンに対す るrOspAおよびrOspDの相対感受性を調べた。Osp緩衝液中の濃度が250μg/mlの rOspAは、同じ条件下の0.03125μg/mlのトリプシンにより消化されたようであ る。Osp緩衝液中の濃度が250μg/mlの牛血清アルブミン(BSA)を25μg/ml のトリプシンとインキュベートし、トリプシンがOsp緩衝液中で活性であるか否 かを確認した。これらの条件下で、BSAはトリプシンによって消化された。 表1:ボレリア・ブルグドフェリ(Borrelia burgdorferi)のB31株のrOspAま たはrOspDを消化管内免疫したマウスにおける実験のELISA力価および防御データ a ELISA力価は2回目の採血(ブースター後3日目)からの幾何平均力価を 示している。 * 陽性培養は同じマウスから得られたものである。 表2:ボレリア・ブルグドフェリ(Borrelia burgdorferi)の組換えリポタン パク質を経口または皮下免疫したマウス由来の血清の増殖阻害力価 a B311株はOspAを発現するが、OspDは発現しない。 b HB19R1株はOspDを発現するが、OspAは発現しない。 結論 ライム(Lyme)病に対するワクチン開発の研究は、現在、候補ワクチンとして OspAに焦点があてられている。ヒトについての試験においては、rOspAが皮下投 与されている(3)。本発明は、ワクチンまたは免疫学的組成物の別の経路による 投与を提供する。OspAを発現する組換えBCGベクターの鼻腔内投与によって粘膜 免疫系が刺激されること示されており(7)、また、最近、デューン(Dunne)と その共同研究者らによって、OspAを発現するネズミチフス菌(Salmonella typhi murium)の弱毒株をマウスに経口投与したことが報告されている(6)。しかしな がら、デューン(Dunne)およびランガーマン(Langermann)は、安全性および その他の事項に関して、実際的な用途については何も示しておらず、単に研究上 の興味のみによるものであり、OspAに由来する結果であるといういかなる確証も ない(さらに、免疫の増強が、投与した製剤中に存在する他の材料に由来するも のでないという確証もない)ということに加えて、デューン(Dunne)、ランガー マン(Langermann)および他の研究者らの研究においては、彼らの研究において 提示されているワクチンによって、感染性チャレンジに対してすべての実験動物 が防御されたわけではない。これに対して、本発明者らは、本明細書にお いて、rOspAを単独で(免疫原性を増強するいかなるアジュバントまたは添加材 料も用いず)経口投与することによって、ボレリア・ブルグドフェリ(Borrelia burgdorferi)による感染に対してマウスを100%防御することを報告している 。 ELISAおよびイムノブロット実験から、本発明のワクチンまたは免疫原性組成 物のブースター投与後に、免疫した動物内にOspAに対する強力な抗体応答(IgG およびIgAの両方の免疫グロブリンサブクラスからなる)が示された。rOspDを同 じ投与経路で投与したリポタンパク質対照群においては、ELISAおよびイムノブ ロットのどちらとも検出可能な抗体応答はみられなかった。対照的に、4μgの rOspDを皮下免疫したマウスは、イムノブロットによって、血清の1:100希釈ま で検出可能な抗体応答を示した。もちろん、脂質化しても、あるいはアジュバン トと混合しても、OspDは免疫応答を誘起する。 経口投与した場合におけるrOspAおよびrOspDの免疫原性の差異を明らかにする 目的で、これらのリポタンパク質のトリプシンおよび低pHに対する感受性を調べ た。胃内の酸度または小腸内のトリプシンがこれらのタンパク質に対して異なる 作用を及ぼし、それによって、これらに対する抗体応答が影響を受けるものと考 えられる。本明細書中の実験条件下において、rOspAおよびrOspDをOsp緩衝液中 に再懸濁すると、トリプシンに対するそれらの感受性は4倍の差があることがわ かった。rOspAは、rOspDに比べて、トリプシン消化に対する抵抗性が少し高かっ たが、rOspDが非常に感受性が高いようには思われなかった。デューン(Dunne) とその共同研究者らによる報告よりは、rOspAはトリプシンに対する感受性が高 いようであったが、彼らの実験においては、rOspAをOsp緩衝液中に再懸濁してい なかった。この緩衝液はトライトン(Triton)X-100を含んでおり、これは、rOs pAのタンパク質加水分解解裂に対する感受性を増強する。 ボレリア・ブルグドフェリ(Borrelia burgdorferi)による感染に対する、単 一のタンパク質を含有する粘膜、好ましくは経口ワクチン、または免疫学的組成 物の使用に関しては報告されたことも示唆されたこともない。ボレリア・ブルグ ドフェリ(Borrelia burgdorferi)に対する経口免疫の研究は、バクテリア輸送 系、すなわち、大腸菌(Escherichia coli)および弱毒化ネズミチフス菌(Salm onella typhimurium)を用いて行われてきた(5,6)。OspAに由来する結果の 安全性、確実性ならびに調製の容易性および廉価性から、本発明は従来技術に比 べて、驚くほど安全、確実、効率的および効果的であると考えることができる。 また、宿主の免疫系は、従来技術の輸送系の抗原に対して応答し、故に、従来技 術の組成物を繰り返し投与すると(または従来法を繰り返し行うと)、ワクチン抗 原の有効性が減弱する。 rOpsAリポタンパク質の分子構造が胃腸管内での吸収および粘膜免疫系の刺激 に役立っているものと考えられる。胃内の酸性度は、胃腸管内で細胞によって摂 取され、輸送されるOspAの能力に影響をあたえてはいないと考えられる。胃酸に 対して比較的抵抗性のあるタンパク質は、経ロワクチンの有力な候補であるとい う事実がある(例えば、ヘリコバクター・ピロリ(Helicobacter pylori)の組換 えウレアーゼなど(14))。rOspDが酸性状態で安定であるか否かは知られていない 。、経口投与した場合に、rOspDが検出できる程度の抗体応答を誘起できなかっ たのは、これらのタンパク質の生化学的特性のそのような差異によるのかもしれ ない。本実験の防御データから、粘膜、好ましくは経口投与されたrOspAは、感 染性ボレリア・ブルグドフェリ(Borrelia burgdorferi)によるチャレンジに対 し、マウスにおいて100%有効な防御免疫応答を誘起することが示される。 本明細書中に記載しているように、本発明に従う経口投与の簡便性および有効 性から、本発明によって、ヒトおよび動物(家畜または野生動物)の経口免疫ま たはワクチン投与が提供されることが示される。 本発明は、野生動物における感染を縮小することができる。野生動物の感染は 、ヒトおよび家畜への感染を引き起こす。ボレリア・ブルグドフェリ(Borrelia burgdorferi)は、ボレリア・ブルグドフェリ(Borrelia burgdorferi)に感染 したシカが保有している蚤によって伝染することはよく知られている。家畜また はヒトとの接触がある場所にシカから落とされた蚤によって、家畜またはヒト宿 主に蚤がバクテリアを運び、蚤が咬み、それにより、家畜またはヒトに感染する 。従って、ボレリア(Borrelia)抗原またはそれらの免疫学的断片、例えば、Os pAなどを含む適切な餌(例えば、ボレリア・ブルグドフェリ(Borrelia burgdor feri)の感染に対して感受性の高い野生動物の餌、鹿の餌など)は、野生宿主に 免疫化をもたらし、その結果、そのような野生宿主間の感染を縮小し、ひいては 、 そのような野生宿主からヒトおよび家畜への感染の伝播をくい止める。 さらに、本明細書に記載している防御結果は、いかなるアジュバントも用いず 、単離、精製された組換え脂質化OspAによるものであることから、OspAの脂質化 は、防御効果を提供するものと考えられるが、特に定まった理論があるわけでは ない。 実施例2−OspAの鼻腔内および胃内(経口)投与 上述のように調製された組換え脂質化OspA(3)を次のように投与した:5匹 のC3H/HeNマウスを1群とする群に、25μgの脂質化OspAを、アジュバントを用 いず、基剤(PBS)に溶解し、0および28日目の2回、鼻腔内または胃内免疫 した。14日目に、両方の群において、ELISAによって非常に強力な血清IgGおよび 良好な血清IgA応答が観察された。唾液中においても、特に鼻腔内免疫した群に おいて、優れた分泌IgA応答があった。粘膜応答は、ELISPOT分析により、64日目 に確認された。これは非常に有用である。なぜならば、抗体分泌細胞数を直接計 数し、それによって、異なる抗体に対する応答を定量的に比較することができる からである。鼻腔内免疫したマウスにおいては、唾液腺中に、総リンパ球106個 あたり1,470〜5,700個(平均=3,390個)の抗OspA IgA細胞を有していた。胃内 免疫したマウスにおいては、唾液腺中に、総リンパ球106個あたり350〜1,310個 (平均=660個)の抗OspA IgA細胞を有していた。比較として、20μgのタチナ タマメウレアーゼを0および28日目に投与したところ、製剤化しない場合には全 く応答はなく、リポソームに封入して投与した場合には、鼻腔内で約100スポッ ト、胃内投与で10〜50スボットであった。古典的な粘膜性免疫原であるコレラ毒 素Bのサブユニット(投与量は10μg)でさえ、鼻腔内投与ではリンパ球106 個あたりわずか500スポットであり、胃内投与においてはほとんどスポットは検 出されない。このように、脂質化ボレリア(Borrelia)抗原またはそれらの免疫 学的に活性な断片、特に脂質化OspAは、非常に強力な粘膜性免疫原であり、防御 抗体を含む、有用な抗体を産生または誘起することができる。 本発明の好ましい実施態様について詳細に記載してきたが、本発明は請求の範 囲によって規定されるものであり、上述の特定の記載事項によって制限されるも のではなく、それらの多くの自明な変更もまた本発明の範ちゅうに含まれる。参考文献
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12R 1:01)

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.単離ボレリア・ブルグドフェリ(Borrelia burgdorferi)OspAを基剤または 希釈剤と混合して粘膜投与することにより、ライム(Lyme)病またはボレリア ・ブルグドフェリ(Borrelia burgdorferi)の感染に対して感受性を有するほ 乳類宿主内において、免疫応答を誘導する方法。 2.OspAが精製組換え脂質化OspAであり、菌由来の他のタンパク質を実質的に含 まず、LPSを実質的に含まないものであることを特徴とする請求の範囲第1項 記載の方法。 3.粘膜投与が経口投与であることを特徴とする請求の範囲第2項記載の方法。 4.基剤または希釈剤が液体であることを特徴とする請求の範囲第3項記載の方 法。 5.基剤または希釈剤が餌であることを特徴とする請求の範囲第3項記載の方法 。 6.基剤または希釈剤に混合しているOspAが、いかなる免疫原性増強アジュバン トをも含まないことを特徴とする請求の範囲第3項記載の方法。 7.基本的に単離ボレリア・ブルグドフェリ(Borrelia burgdorferi)OspAなら びに基剤もしくは希釈剤を含む組成物を粘膜投与することにより、ライム(Ly me)病またはボレリア・ブルグドフェリ(Borrelia burgdorferi)の感染に対 して感受性を有するほ乳類宿主内において、免疫応答を誘導する方法。 8.OspAが精製組換え脂質化OspAであり、菌由来の他のタンパク質を実質的に含 まず、LPSを実質的に含まないものであることを特徴とする請求の範囲第7項 記載の方法。 9.粘膜投与が経口投与であることを特徴とする請求の範囲第8項記載の方法。 10.OspAが、 野生型ボレリア・ブルグドフェリ(Borrelia burgdorferi)OspAの全長をコ ードしている遺伝子を含み、組換えボレリア・ブルグドフェリ(Borrelia bur gdorferi)OspAリポタンパク質を産生するプラスミドをもちいて宿主細胞を形 質転換し、さらに、 非変性条件下において、宿主細胞の溶解物から、菌由来の他のタンパク質お よびリポ多糖類を実質的に含まない組換えボレリア・ブルグドフェリ(Borrel ia burgdorferi)OspAリポタンパク質を精製して、脂質化されており、宿主に 投与可能な形態の精製組換えボレリア・ブルグドフェリ(Borrelia burgdorfe ri)リポタンパク質を得る、 ことからなる方法により得られることを特徴とする請求の範囲第8項記載の方 法。 11.基本的に単離ボレリア・ブルグドフェリ(Borrelia burgdorferi)OspAなら びに適切な基剤もしくは希釈剤を含む組成物であって、該組成物が経口投与に 適していることを特徴とする免疫学的組成物。 12.液体、懸濁液、乳化剤、シロップ、エリキシル、カプセル、錠剤、ハードキ ャンディ様の製剤または固体食材であることを特徴とする請求の範囲第11項記 載の組成物。
JP9526117A 1988-10-24 1997-01-17 ボレリア・ブルグドフェリ(Borrelia burgdorferi)抗原を投与するための組成物および方法 Ceased JP2000507209A (ja)

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