JPH11509200A - 粘膜アジュバントとしてのクロストリジウム・ディフィシール(Clostridium Difficile)トキシン - Google Patents

粘膜アジュバントとしてのクロストリジウム・ディフィシール(Clostridium Difficile)トキシン

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、哺乳動物の抗原に対する防御的および/または治療的な免疫応答を誘導するための方法および組成物を特徴とする。本発明の方法において、抗原は、クロストリジウム属(Clostridium)(例えば、C.difficile)の毒素、またはアジュバント活性を有するその断片もしくは誘導体と共に哺乳動物に投与される。

Description

【発明の詳細な説明】 粘膜アジュバントとしての クロストリジウム・ディフィシール(Clostridium Difficile)トキシン 発明の背景 本発明は粘膜アジュバントに関する。 クロストリジウムディフィシール(Clostridium Difficile)は、重篤で時に 致命的な結腸炎へと発展しうる抗生物質関連下痢症を引き起こす、グラム陽性の 、胞子形成性で、毒素産生性の細菌である。例えば抗生物質または抗新生物治療 による正常な腸内菌相の破壊において、C.difficileは結腸に定着するようにな り、トキシンAとトキシンBという二つの高分子量のトキシンを産生する。これら ポリペプチドは両方とも細胞毒素であるが、トキシンBはトキシンAよりも1000倍 以上の毒性がある。トキシンAはまた結紮した動物の腸内ループ液に蓄積を起こ す腸毒素である。 発明の概要 本発明者らはC.difficileトキシンが抗原(例えば、ヘリコバクター・ピロリ (Helicobacterpylori)のウレアーゼ、オバルブミン(OVA)、またはキホール ・リンペット・ヘモシアニン(Keyhole Lompet Hemocyanin)(KLH))と共に鼻 腔内投与すると、抗原に対する粘膜免疫応答を誘導する効果があることを示した 。例えば、C.difficileトキシンと共にウレアーゼを鼻腔内投与することで誘導 される、H.ピロリ(pylori)のウレアーゼに対する免疫応答は、ヘリコバクタ ー感染に対して防御的である。本発明者らはまた、炭水化物結合領域を形成する カルボキシ末端繰り返し配列を含む、毒性を持たないC.difficileトキシンAの 誘導体と共に抗原を鼻腔内投与しても粘膜免疫応答が引き起こされることも示し た。さらに、本発明者らは直腸および膣の免疫経路が効果的であることを示した 。従って、C.difficileトキシンおよびその断片は、ワクチン方法において使用 されうる効果的な粘膜アジュバントである。 従って、本発明は哺乳動物における抗原に対する免疫応答(例えば、粘膜免疫 応答)を誘導する方法を特徴とする。この方法では、クロストリジウム属の細菌 (例えば、C.difficile、C.novyi、C.sordellii、C.perfringens、C.tetan i、およびC.botulinum)に由来するような、トキシン(例えば、C.difficile トキシンAまたはB)またはアジュバント活性を有するその断片もしくは誘導体( 例えば、トキシンAの炭水化物結合領域(ARU;下記参照)を形成する繰り返し配 列のいくつかまたはすべてを含むカルボキシ末端断片)と共に抗原を哺乳動物に 投与する。トキシンは抗原と共に個々に、または組み合わせて(例えば、抗原+ トキシンA+トキシンB)投与してもよい。本発明の方法は、将来の感染の機会を 防御もしくは減らすため(すなわち、防御的免疫応答を誘導するため)、および /または進行している感染を治療するために(すなわち、治療的免疫応答を誘導 するため)、実施してもよい。 本明細書で用いられる「アジュバント」とは、抗原と共に投与した場合に、抗 原に対する免疫応答を増加ような物質のことである。本明細書で用いられる「ト キシン」とは、ある種の微生物ならびに高等植物および動物種の代謝および増殖 の間に、細胞または組織全体を構成する部分として(内毒素)、細胞外産物とし て(外毒素)、またはそれらの組み合わせとして形成または同化される、有害ま たは有毒な物質(例えば、細胞毒素)のことである。 本発明で使用される毒素は細菌培養物(例えば、C.difficileの培養物、例え ば、ライアリー(Lyerly)ら、FEM Microbio.Lett.33:31〜35、1986参照)か ら精製されうるか、または標準的な組み換え方法もしくは化学的合成方法を用い て産生されうる。ポリペプチドは、例えば異種の細菌、酵母、または哺乳動物細 胞において、例えばポリペプチドをコードする核酸の発現により、組み換えDNA 技術の方法を用いて作製される場合、「組み換え(recombinant)」と記述され る。ポリペプチドをコードする核酸はベクターの中に含まれるか、または、発現 させようとする細胞の染色体に組み込まれる(アウシュベル(Ausubel)ら編、 分子生物学における最新プロトコール(Current Protocols in Molecular Biolo gy)、John Wiley & Sons Inc.、1994参照)。例えば標準的固相ペプチド合成法 のように、インビトロで化学的方法を用いて作製される場合、蛋白質は「合成( synthetic)」と記述される。トキシンの断片は例えば組み換え、合成または蛋 白質分解による方法を用いて作製されうる。一般的に、ペプチドトキシンに対し ては、断片は少なくとも20アミノ酸長であるべきである。特に有用な断片は、 トキシンAの 炭水化物結合領域を形成するカルボキシ末端の繰り返し配列のすべてまたは一部 を含みうる。本発明に含まれるトキシンの誘導体は、アジュバント活性が保持さ れているならば、野生株トキシン配列の変異、その配列への挿入、および/また はその配列の欠損を含んでいてもよい。 当業者は、本発明の方法および組成物を使用してトキシンの断片または誘導体 を作製するにあたり、アジュバント活性保持の必要条件は、生物学的活性の保持 の必要条件よりも厳密なものではないことを容易に理解すると思われる。実際に 、本発明のトキシンの断片および誘導体を作製するにあたり、トキシンの生物学 的活性(すなわち、毒性)を維持することは望ましくない。 本発明で使用されるトキシンはまた融合蛋白質としても産生されうる。融合蛋 白質は、二つまたはそれ以上の蛋白質(またはその断片)に対応するアミノ酸配 列を含むポリペプチドであって、ペプチド結合により相互に結合しているような 、通常は独立した蛋白質である。融合蛋白質は一般に、融合蛋白質を形成する個 々のポリペプチドのそれぞれをコードするヌクレオチドを含む、ハイブリッド遺 伝子の発現により合成される。本発明に含まれる融合蛋白質の例としては、抗原 (例えば、H.pyloriのウレアーゼ)に融合した、クロストリジウム属(Clostri dium)(例えば、C.difficile)のトキシン(例えば、C.difficileのトキシン AもしくはB;またはアジュバント活性を有するその断片もしくは誘導体)を含む ような蛋白質がある。本発明に含まれるもう一つの種類の融合蛋白質には、融合 蛋白質の精製を容易にするようなポリペプチド(例えば、グルタチオンS-トラン スフェラーゼ(GST))に融合しているC.difficileのトキシンが含まれる。本 発明で使用されるトキシンはまた、標準的な方法を用いて、抗原に共有結合的に 共役または化学的に架橋されていてもよい。 本発明はまた、クロストリジウム属のトキソイドをアジュバントとして使用し てもよい。トキソイドとは、トキシンの有毒な性質を破壊または減少させるが抗 原性を保持するように処理されたトキシン(またはトキシンの混合物、例えば、 C.difficileトキシンAおよびトキシンB)のことである。本発明に含まれるトキ ソイドは、標準的な方法を使用して作製され、化学的(例えば、ホルムアルデヒ ドまたはグルタルアルデヒド)処理、プロテアーゼ切断、および組み換え的方法 (例えば、トキシンの断片または変異体(例えば、点変異体)を作製することに よる)が含まれるが、それらには限定されない。 防御的および/または治療的免疫応答が望ましいようないかなる抗原も、本発 明のアジュバントと共に投与されうる。抗原(例えば、サブユニット抗原、死滅 した全細胞、または溶解物であってもよい)が由来しうる典型的な有機体として は、以下のものが含まれるが、それらには限定されない:ヘリコバクター(Heli cobacter)(例えば、H.pylori、H.felis、およびH.heilmanii)、キャンピ ロバクター(Campylobacter)(例えば、C.jejuni)、クロストリジウム属(Cl ostridia)(例えば、C.difficile)、ジフテリア菌(Corynebacterium diphth eriae)、百日咳菌、インフルエンザウイルス、パラインフルエンザウイルス、 呼吸器シンシチウムウイルス(respiratory syncytial virus)、ボレリア・ブ ルグドルフェリ(Borrelia burgdorferi)、マラリア原虫、ヘルペスシンプレッ クスウイルス(herpes simplex virus)、ヒト免疫不全病ウイルス、パピローマ ウイルス、コレラ菌、大腸菌、麻疹ウイルス、風疹ウイルス、水痘-帯状抱疹ウ イルス、おたふくかぜ、ロタウイルス、赤痢菌属、腸チフス菌、淋菌、エルジニ ア属、梅毒トレポネーマ、肝炎ウイルス、およびクラミジア。さらに、非微生物 病原体に対するワクチン、例えば死滅癌細胞、または癌細胞特異的もしくは濃縮 された抗原を含むワクチンが、本発明のアジュバントと共に投与されうる。 本発明のアジュバントは(抗原と共に)標準的な方法を用いて患者に投与され る。例えば、投与は患者の粘膜の(例えば、鼻腔、口、目、胃、直腸、膣、腸、 および尿路の)表面に行われる。本発明の組成物はまた非経口的な(例えば、静 脈内、皮下、腹腔内、または筋肉内の)経路によっても投与されうる。本発明の 方法を用いて治療されうる患者には、ヒト、ウシ、ウマ、ブタ、イヌ、ネコ、ヒ ツジ、およびヤギのような哺乳動物が含まれるが、それらに限定はされない。 本発明はまた、薬学的に許容される賦形剤(例えば、水、塩溶液(例えば、リ ン酸緩衝塩液)、重炭酸溶液(例えば、0.24 M NaHCO3)または選択される免疫 経路に応じて座剤の形態で)中で、抗原、およびクロストリジウム属の細菌(例 えば、C.difficile、C.novyi、C.sordellii、C.perfringens、C.tetani、 およびC.botulinum)に由来するようなトキシン、またはアジュバント活性を有 する その断片もしくは誘導体を含む組成物も特徴とする。本発明の組成物に含まれう るトキシンは上記に説明されており、例えばC.difficileのトキシンA、C.diff icileのトキシンB、C.difficileのトキシンAとC.difficileのトキシンBの両方 、またはアジュバント活性を有するようなそれらの断片(例えば、トキシンAの 炭水化物結合ドメインを形成する繰り返し配列(ARU)を含むカルボキシ末端断 片)もしくは誘導体が含まれる。トキシンは、組み換え的であっても、合成的で あっても、(例えば抗原(例えば、ヘリコバクター・ピロリ(Helicobacter pyr oli)のウレアーゼ)または融合蛋白質の精製を容易にするようなポリペプチド (例えば、GST)を含むような)融合蛋白質の一部であっても、共有結合で抗原 に結合していても、化学的に抗原に架橋されていても、またはトキソイド化(す なわち、毒性を軽減されたもの、上記参照)されていてもよい。本発明の組成物 において、アジュバントと共に含まれうる抗原の例は上記に列挙されている。 粘膜アジュバントとして細菌毒素を利用する一般的な概念は新しいものではな い。しかしながら、アジュバント活性を持つすでに報告されてきた細菌毒素は、 それぞれ複数の結合ドメインのポリペプチドとADP-リボシルトランスフェラーゼ 酵素活性を有する単一のペプチドとからなる、密接に関連した毒素の単一クラス である。これらの毒素の毒性の機序はアデニル酸シクラーゼのリボシル化を含ん でおり、これが最終的には影響を受けた細胞の中でcAMPレベルの上昇を引き起こ す。コレラトキシン(CT)および大脳菌の熱変性性トキシン(LT)はこのクラス のアジュバントの古典的な例であるが(スパングラー(Spangler)ら、Microbio logical Reviews 56(4):622〜647、1992)、百日咳トキシンもまたこのグループ に含まれる。C.difficileのトキシンAおよびBは、ADPリボシル化トキシンより ははるかに特質付けがなされていないが、毒性の機序(例えば、C.difficileの トキシンは細胞骨格の変化を誘導する(例えば、シファート(Siffert)ら、Inf ection and Immunity 61(3):1082〜1090、1993参照)が、一方CTおよびLTはADP リボシル化を促進する(スパングラー(Spangler)ら、上記参照))、酵素活性 (C.difficileトキシンはADPリボシルトランスフェラーゼ活性を持たない)、 および全体の構造(C.difficileトキシンは単一のポリペプチドであるが、一方 LTおよびCTはそれぞれ複数の鎖を含む)という点において、明らかに完全に異な るクラ スのトキシンであると言うことができる。これらの相違はアジュバント能の機構 の中心となっており、おそらくは粘膜応答の決定的な様相に影響を与えている。 粘膜応答における多様性には、アジュバントの効果的な投与量、エフェクター部 位と比較した誘導部位、そこに含まれているTヘルパーのサブセット、抗体応答 の持続時間、および免疫応答の記憶が含まれるが、それらに限定されない。 抗原の鼻腔内投与は、上気道(URT;例えば、マックギー(McGhee)ら、Infec tions Agents and Disease 2:55〜73、Raven Press、Ltd.、New York、1993)で の粘膜免疫応答を引き起こすと一般的に信じられている。本発明者らはこのURT に加え、クロストリジウム属のアジュバント(例えば、C.difficileのトキシン AおよびB)と共に抗原を鼻腔内投与すると、胃腸管および尿生殖管において抗原 に対する粘膜免疫応答が引き起こされることを示した。従って、本発明のアジュ バントの利点は、従来の粘膜アジュバント(例えば、コレラトキシン(CT))と は異なり、鼻腔内投与で本発明のアジュバントが腸内および尿生殖管で免疫応答 を誘導するために使用されうることである。従って、本発明のアジュバントは、 この領域での応答が感染病から防御したり、治療を行ったりするときの中心とな っているときに用いられうる。鼻腔内経路に加え、直腸または膣経路も使用され うる。例えば、本発明のアジュバントは性行為感染性感染病(例えば、後天性免 疫不全症候群、淋病、およびクラミジア)の予防および治療における適切なワク チンと共に使用されうる。 本発明のその他の特徴および利点は、以下に続く本発明の好ましい態様の説明 、および請求の範囲から明らかとなると思われる。 詳細な説明 まず、図面について説明する。図面 図1Aおよび1Bは、図に示されているように、C.difficileトキシンA、大腸菌 熱変性性トキシン(LT)、またはアジュバントなしと組み合わて、オバルブミン (OVA;図1A)またはキーホール・リンペット・ヘモシアニン(Keyhole Limpet Hemocyanin)(KLH;図1B)で鼻腔内免疫したマウスからの試料に存在する、抗 原特異的な血清IgG、血清IgA、唾液IgA、糞便IgA、および膣IgAのレベルを示す グラフ である。 図2は、ウレアーゼ(5μg)および指示されたアジュバント(PBS=リン酸緩 衝塩液(アジュバントなし);ウレアーゼのみ(アジュバントなし);+CT=ウ レアーゼ+5μg CT(コレラトキシン);+txd=ウレアーゼ+15μg txd(トキ ソイド);+toxA=ウレアーゼ+0.2μg toxA(C.difficileトキシンA);+toxB =ウレアーゼ+1μg toxB(C.difficileトキシンB);CT/CTB=ウレアーゼ+ 5 ng CT(コレラトキシン)および5μgCTB(コレラトキシンBサブユニット)を 用いて鼻腔内免疫したマウスから得られた、血清のウレアーゼ特異的IgGおよび 血清、唾液、糞便および膣分泌物におけるウレアーゼ特異的IgAのレベルを示す 一連のグラフである。一次抗体の一回の希釈物(血清、100倍;粘膜試料、2 0倍)を用いた読みとり値(OD405)の2回の平均がグラフに示されている。示 されている抗体レベルは、各グループで5匹の動物の平均を示す。 図3は、指示されたアジュバントとの組み合わせでウレアーゼ(5μg)と共 に鼻腔内免疫し、引き続き強毒のヘリコバクター・フェリス(Helicobacter fel is)を投与した、マウスの胃の組織のウレアーゼ活性を示すグラフである(図2 の上記の説明参照)。胃の組織試料はH.felisの投与後2週間で採取された。 図4A〜4Bは、表4に示されている設計に従ってトキシンAのカルボキシ末端領 域(GST-ARU)を含む融合蛋白質で免疫したマウスからの、ELISAにより測定され た、血清における抗C.difficileトキシンA IgGおよびIgA(図4A)および唾液、 糞便、および膣試料(図4B)のレベルを示すグラフである。 図5A〜5Bは、指示されているようにオバルブミン+GST/ARUおよび/またはト キシンAで鼻腔内免疫されたマウスにおける、抗オバルブミン血清IgA(図5A)お よび血清IgG(図5B)のレベルを示すグラフである。棒線は各群5匹のマウスの 抗体レベルの平均を示している。標準偏差(SD)が示されている。 図6A〜6Bは、指示されているようにオバルブミン+GST/ARUおよび/またはト キシンAで鼻腔内免疫されたマウスにおける、抗オバルブミン唾液IgA(図6A)お よび糞便IgA(図6B)のレベルを示すグラフである。棒線は各群5匹のマウスの 抗体レベルの平均を示している。標準偏差(SD)が示されている。 図7A〜7Bは、指示されているようにオバルブミン+GST/ARUおよび/またはト キシンAで鼻腔内免疫されたマウスにおける、抗オバルブミン膣IgA(図7A)およ び膣IgG(図7B)のレベルを示すグラフである。棒線は各群5匹のマウスの抗体 レベルの平均を示している。標準偏差(SD)が示されている。 図8は、指示されているようにオバルブミン、オバルブミン+トキシンA、ま たはオバルブミン+LTで直腸に(Rec)または膣に(Vag)免疫したマウスにおけ る、抗オバルブミン血清IgG、血清IgA、唾液IgA、糞便IgA、膣IgA、および膣IgG の水準を示す一連のグラフである。棒線は各群5匹のマウスの抗体レベルの平均 を示している。標準偏差(SD)が示されている。粘膜アジュバントとしてのC.difficileトキシンの利用 本発明は、クロストリジウム属(Clostridium)(例えば、C.difficile)ト キシンポリペプチド(例えば、C.difficileトキシンAまたはB)、アジュバント 活性を有するその断片もしくは誘導体(トキシンAのARU断片またはその誘導体( 下記参照)のようなもの)、またはC.difficileトキソイドをアジュバントとし て使用することを含む、抗原への予防的および/または治療的免疫応答を誘導す るための方法および組成物を提供する。以下の説明では、本発明に含まれるアジ ュバントの特定の例として、C.difficileトキシンA、C.difficileトキシンB、 およびC.difficileトキソイドに焦点を当てる。他のクロストリジウム(Clostr idia)、例えば、C.novyi(例えば、C.novyi α-トキシン;ベット(Bette) ら、Toxicon 29(7):877〜887、1991)およびC.sordellii(例えば、C.sordell ii致死トキシン;(Bette)ら、上記)に由来するようなトキシンおよびトキソ イドもまた含まれ、以下に説明される。 本発明の方法および組成物において使用されるトキシンポリペプチドはいくつ かの標準的な方法のいずれかを用いても調製されうる。例えば、トキシン(例え ば、C.difficileトキシンAおよび/またはC.difficileトキシンB)は細菌培養 濾過物から精製されうる。(C.difficile培養濾過物からのトキシンの調製方法 については、例えば、ライアリー(Lyerly)ら、FEMS Microbio.Lett.33:31〜 35、1986;およびKimら、Infection and Immunity 55:2984〜2992、1987参照。 )トキシンポリペプチドはまた、標準的な組み換えDNA方法を用いても産生され うる。これらの方法においては、トキシンをコードする核酸断片の全てまたは一 部を 含む適切な発現ベクターで、適当な宿主細胞が形質転換される。(C.difficile トキシンAの塩基配列および推定アミノ酸配列、ならびにトキシンBの核酸配列は 、それぞれ、ドーブ(Dove)ら、Infection and Immunity 58:480〜488、1990、 およびバロッソ(Barroso)ら、Nucleic Acids Research 18:4004、1990参照。 )広く多様な発現システムのいずれも組み換えトキシンを産生するために使用さ れうる。トキシンポリペプチドは原核細胞の宿主(例えば、大腸菌のような細菌 )または真核細胞の宿主(例えば、パン酵母のような酵母細胞、哺乳動物細胞( 例えば、COS1、NIH3T3、またはJEG3細胞)、または節足動物細胞(例えば、スポ ドプテラ・フルギペルダ(Spodoptera frugiperda)(SF9)細胞)において産生 されうる。このような細胞は広範囲の供給源、例えば、American Type Culture Collection(ATCC)、Rockland、MDから入手できる(例えば、アウスベル(Ausu bel)ら、上記参照)。トランスフェクションの方法および発現ベクターの選択 は、選択された宿主システムに依る。形質転換およびトランスフェクションの方 法は、例えば「アウスベル(Ausubel)ら、上記」により説明されている。発現 ベクター(例えば、プラスミドおよびウイルスベクター)は、例えば「クローニ ングベクター:実験室マニュアル(Cloning Vectors: A Laboratory Manual)( ポウエルズ(Pouwels)ら、1985、増補、1987)」に説明されているものから選 択されうる。トキシンポリペプチド、特に短い断片ではまた、化学合成、例えば 、固相ペプチド合成(Solid Phase Peptide Synthesis)、1984、第2版、スチ ュワート(Stewart)およびヤング(Young)編、Pierce Chemical Co.、Rockfor d、ILに説明されているような方法、または標準的なインビトロ翻訳方法によっ ても産生されうる。 トキソイド(例えば、C.difficileトキソイド)はまた、本発明の方法および 組成物で使用されうる。トキソイドとは、トキシンの毒性が消失または減少して いるがアジュバント活性が維持されるように処理されたトキシンのことである。 トキソイドは標準的な方法を用いて、例えば化学的(例えば、グルタルアルデヒ ドまたはホルムアルデヒド)処理(例えば、リビー(Libby)ら、Infection and Immunity 36:822〜829、1982)によって調製される。トキソイドはまた標準的 なDNA組み換え方法を用いても調製されうる。例えば、トキシンをコードする遺 伝子 を変異させることができ、上記に説明されているように、変異遺伝子によりコー ドされる変異体トキシンを発現システムで産生させることができる。変異させう るC.difficileトキシンAおよび/またはC.difficileトキシンBの領域は、例え ば、保存されたシステイン残基、核酸結合領域、内部の疎水性領域、および/ま たはカルボキシ末端の繰り返し配列ドメインが含まれる。本発明で使用されうる C.difficileトキシンにおけるこのような変異の特定の例は、例えば「バロッソ (Barroso)ら、Microbial Pathogenesis 16:297〜303、1994」により説明され ている。 本発明で使用されうるトキソイドを産生するその他の方法は、毒性に必須であ るがアジュバント能に関係しないようなアミノ酸の化学的修飾を含む。たとえば 、リジン、チロシン、トリプトファン、ヒスチジン、またはSHを含むアミノ酸を 特異的に修飾する試薬を、本発明で使用してもよく、当技術分野で公知である( 例えば、コーエン(Cohen)ら、Ann.Rev.Biochem.37:683〜695、1968参照)。 さらに、例えばアジド結合した基質誘導体を用いて、紫外線照射によってトキシ ンの活性部位に共有結合的に結合される標準的な光親和性標識法が、本発明で使 用されるトキソイドを産生するために使用されうる。本発明に含まれるものとし てはまた、アジュバントとしてのトキシンとトキソイドとの混合物の使用がある 。例えば、C.difficileトキソイドは、わずかな量のトキシンAまたはトキシンB と共に投与されうる(例えば、タムラ(Tamura)ら、Vaccine 12(12):1083〜108 9、1994参照)。 本来の全長のC.difficileトキシンに加え、トキシンのポリペプチド断片、ま たは(トキソイドであるかまたはそうでないような)変異を含むトキシン(また はトキシンのポリペプチド断片)は、アジュバント活性が保持されているならば 、本発明で使用されうる。C.difficileトキシンの断片の例としては、例えば「 プライス(Price)ら、Current Microbology 16:55〜60、1987;ライアリー(Ly erly)ら、Current Microbiology 21:29〜32、1990;およびフレイ(Frey)ら、 Infection and Immunity 60:2488〜2492、1992」を参照のこと。C.difficileト キシン、および/または変異を含むトキシンの断片をコードする遺伝子は標準的 な方法を用いて作製される(例えば、アウスベル(Ausubel)ら、上記参照)。 本 発明に含まれる断片、誘導体、およびトキソイドは、当技術分野の標準的な方法 を用いて、例えば、粘膜の免疫応答の誘導、または予防的および/または治療的 免疫(以下参照)の誘導を測定することにより、アジュバント活性に対して選別 が行われうる。下記に説明するように、C.difficileトキシンAのARU断片は効果 的な粘膜アジュバントである。 例えば病原体の抗原(例えば、H.pyloriのウレアーゼ)に融合されたクロスト リジウム属(例えば、C.difficile)毒素(またはアジュバント活性を有するそ の断片もしくは誘導体)を含む融合蛋白質もまた本発明に含まれ、標準的な方法 (例えば、アウスベル(Ausubel)ら、上記参照)を用いて調製されうる。さら に、本発明のトキシンアジュバントは、抗原に共有結合的に共役または架橋され うる(例えば、クリズ(Cryz)ら、Vaccine 13:67〜71、1994;リャン(Liang) ら、J.Immunology 141:1495〜1501、1988;およびチェルキンスキー(Czerkins ky)ら、Infection and Immunity 57:1072〜1077、1989、参照)。 本発明のアジュバント/ワクチン組成物は粘膜の(例えば、鼻腔、口、目、胃 腸、直腸、膣、または尿生殖器の)表面に投与されうる。または、非経口的な( 例えば、静脈内、皮下、腹腔内、または筋肉内の)投与様式もまた使用されうる 。投与されるアジュバントおよびワクチンの量は、当業者により決定されるよう な、特定のワクチン抗原およびアジュバント、投与の様式と頻度、ならびに所望 の効果(例えば、予防および/または治療)に依存する。一般的に本発明のアジ ュバントは、1μgから100mgの間の範囲の抗原と共に、1ngから1mgの間の範囲 の量で投与されることになろう。投与は、当業者により必要であると決定される ように繰り返される。例えば、初回の投与の後、週間隔で3回のブースター投与 を行ってもよい。 本発明の(抗原と組み合わせた)アジュバントは、薬学的に許容される担体ま たは希釈物(例えば、水、塩溶液(例えば、リン酸緩衝塩液)、重炭酸塩溶液( 例えば、0.24 M NaHCO3)、座薬、クリーム、またはゼリー)中で投与されても よく、それは投与の様式と経路、および標準的な薬学的習慣に基づいて選択され る。薬学的処方におけるそれらの使用の薬学的な必要性ばかりでなく、適切な薬 学的担体および希釈物は、当技術分野、USP/NFでの標準的な参照テキストであ るレ ミントンの製薬科学(Remington's Pharmaceutical Sciences)(アルフォンソ ・ジェナロ(Alfonso Gennaro)ら編、第17版、Mack Publishing Co.、Easton PA、1985)において、およびラッチマン(Lachman)ら(工業的製薬学の理論と 実際(The Theory & Practice of Industrial Pharmacy)、第2版、Lea & Febi ger、Philadelphia PA、1976)に記載されている。直腸および膣投与の場合には 、ワクチンは、この領域へ薬学的物質を投与する際に標準的に使用される方法お よび担体を用いて投与される。例えば、標準的な膣アプリケーター、点滴注入器 、シリンジ、または浣腸、ならびに座薬、クリーム(例えば、ココアバター)、 またはゼリーが、当業者により適切であると決定されるように使用されうる。 以下の実施例は本発明の方法および組成物の例示を目的とするものであり、限 定するものではない。以下に列挙される条件およびパラメーターの、当業者に明 らかである改変は、本発明に含まれる。 実施例 実施例I.オバルブミン(OVA)またはキーホール・リンペット・ヘモシアニン( Keyhole Limpet Hemocyanin)(KLH)と共に投与されるC.difficileトキシンの アジュバント活性 C.difficileトキシンAのアジュバント活性を解析するために、メスのスイス ・ウェブスターマウス(Swiss Webster Mice)(Taconic Farms、Germantown、N Y)に対して、抗原(オバルブミン(OVA)またはキーホール・リンペット・ヘモ シアニン(Keyhole Limpet Hemocyanin)(KLH)のいずれか50μg)を、単独で 、またはトキシンA(40ng)と組み合わせて、鼻腔内免疫を行った。対照として は、ワクチン抗原は、粘膜アジュバント活性があることが知られている大腸菌熱 変性性トキシン(LT;5μg)と共に投与された。免疫投与プログラムとしては 連続する4週間、週に1回投与を行った。試料は最終免疫後1週間のところで動 物から採取された。 トキシンAまたはLTと共にOVAを鼻腔内免疫すると、血清、唾液、糞便および膣 試料において、アジュバントなしでOVAが投与された動物からの同様な試料に較 べたとき、OVA特異的なIgA抗体応答の有意に高い誘導が起こっていた(図1A)。 血清でのOVA特異的なIgGレベルは、アジュバントの添加なしでも血清および粘膜 試 料でのOVA-特異的なIgAのレベルよりも一般的に高くなるが、アジュバントが存 在すると増強されていた(図1A)。OVA特異的な粘膜IgAは、抗原と共にアジュバ ントが投与された動物においてのみ、有意に検出可能であった(図1A)。 同様に、KLH特異的な粘膜免疫応答(IgGおよびIgA)は、アジュバントなしでK LHを投与されたマウスに較べたとき、KLH+トキシンAまたはLTを鼻腔内投与され たマウスにおいて上昇していた(図1B)。 アジュバント処理の存在対非存在において生成される抗原(OVAおよびKLH)に 対する免疫応答での統計的な比較は以下の表1にまとめられている。 方法 抗原およびアジュバント調製 オバルブミン(OVA;シチメンチョウ、Sigma Chemical Co.、St.Louis、MO) またはキーホール・リンペット・ヘモシアニン(KLH;Southern Biotech.、Birm ingham、AL)が最終濃度5 mg/mlとなるようにリン酸緩衝塩液(PBS)で希釈さ れた。組み換えウレアーゼ(rUrease)は組み換え体大腸菌から溶解、限外濾過 、DEAEセファロースクロマトグラフィー、およびQ-セファロースクロマトグラフ ィーにより調製された(リー(Lee)ら、J.Infect.Dis.172:161〜172、1995 )。凍結乾燥された精製ウレアーゼはPBS中4 mg/mlの濃度となるように再構成 された。凍結乾燥された大腸菌熱変性性エンテロトキシン(LT;Berna、Coral G ables、FL)はPBS中1 mg/mlの濃度となるように再構成された。 トキシンAはC.difficile培養濾過物から硫酸アンモニウム、DEAEクロマトグ ラフィー、および酸沈殿により精製された。トキシンBはC.difficile培養濾過 物からDEAEクロマトグラフィーにより精製された(ライアリー(Lyerly)ら、上 記、1986)。 免疫応答のELISA解析 免疫されたマウスの免疫応答は、適切な抗原(OVAまたはKLH)の抗体に対して 、血清(IgGおよびIgA)、唾液(IgA)、糞便(IgA)、および膣(IgAに対して )の試料のELISA解析により測定された。血清試料はイソフラレン麻酔下眼窩後 方の採血により得られた。唾液試料はピロカルピン処置後(100 mg/kg)得られ た。膣試料を得るためには、プロテアーゼ阻害剤(200 μMアミノエチルベンゼ ンスルフォニルフルオリド(AEBSF)、0.1 %アプロチニン、0.01μMロイペプチ ン、および3.25μMベスタチン)で前もってしめらせたガーゼが動物に施された 。糞便、および膣試料を含むガーゼは、解析に先立ち2.5 %無脂肪乾燥スキムミ ルク中のプロテアーゼ阻害剤溶液で再懸濁された。 ELISA解析に対しては、炭酸塩のコーティング緩衝液(0.1 M 炭酸塩、pH 9.6 )でコートされた96ウェルプレートのウェルが、4℃で一晩、10μg/mlの濃度 の抗原とインキュベートされ、その後2%のTween20(Sigma Chemical Co.、st.L ouis、MO)を含むPBS中2.5%の無脂肪乾燥スキムミルクで、37℃1時間ブロッキ ングを行った。血清抗体はブロッキング溶液で100倍に希釈されてアッセイさ れ、粘膜試料は10倍希釈でアッセイが行われた。特異的なIgG抗体はアルカリ フォスファターゼ結合ヤギ抗マウスIgGを用いて検出され、特異的なIgA抗体はア ルカリ フォスファターゼ結合ヤギ抗マウスIgGで測定が行われた。結果は各処置群から の平均のOD405の読みとり値として図1Aおよび1Bに示されている。実施例II.H.pyloriウレアーゼとのC.difficileトキシンのアジュバント活性 以下の実験では、低い、毒性のない投与量のC.difficileトキシンAまたはC. difficileトキシンBと共に抗原が鼻腔内投与されたときにH.pyloriウレアーゼ に対する粘膜免疫応答が増強され、さらにこの免疫応答が引き続くヘリコバクタ ー(Helicobacter)の投与に対して予防的であることが示される。 ウレアーゼの構造サブユニットを発現する組み換え大腸菌から精製されたH.P yloriウレアーゼのアポ酵素(5μg)(リー(Lee)ら、上記)が、C.difficil eトキシンA(0.2μg)、C.difficileトキシンB(1μg)、C.difficileトキソ イド培養濾過物(1%ホルマリンで不活化した各15μgのトキシンAおよびトキシン Bを含む)、CT(5μg)、CTのBサブユニット(CTB;5μg)+CT(10 ng)、ま たはアジュバントなし、との組み合わせで、メスのスイス・ウェブスターマウス (Swiss Webster Mice)(アジュバントあたりマウス5匹)に対して、連続する 4週間1週間あたり一度、鼻腔内投与された。トキシンのアジュバント能は(1) ウレアーゼ特異的粘膜IgAの誘導の測定、および(2)予防的免疫の誘導の観察によ って決定された。 粘膜IgAの誘導 最後のウレアーゼ免疫の1週間後、糞便、唾液および膣試料が抗ウレアーゼIg A粘膜免疫応答の解析のためにマウスから得られた。糞便試料はプロテアーゼ阻 害剤溶液(200 μM AEBSF、0.1 %アプロチニン、0.01μMロイペプチン、3.25μM ベスタチン)でいくつかの糞便ペレットをホモジェナイズすることにより調製さ れ;唾液試料はケタミン麻酔下ピロカルピン誘導により得られ;膣試料は前もっ てプロテアーゼ阻害剤溶液(上記参照)でしめらせた吸収性のガーゼを、イソフ ルオレン麻酔下の動物に挿入することにより得られた。 試料中の抗ウレアーゼIgAレベルはELISAにより測定された。96ウェルプレート のウェルは炭酸塩コーティング緩衝液(上記参照)中ウレアーゼ(0.5μg/ウェ ル)と共にコートされ、2.5 %の無脂肪乾燥スキムミルクでブロックされ、マウ ス試料と接触された。抗ウレアーゼIgAのレベルは、ウェルにアルカリフォスフ ァタ ーゼで標識したヤギ抗マウスIgA抗体を加え、405ナノメートルの可視光での吸収 を測定することにより決定された(図2)。 各処置群の抗体レベルはウィルコキソン並列総和検定(Wilcoxon Ranked Sums test)により比較された(表2)。血清の抗ウレアーゼIgGレベルはウレアーゼ が鼻腔内投与された全ての群で増強しており、様々な処置群で有為差はなかった 。糞便抗ウレアーゼIgAレベルは、トキシンAまたはトキシンBがウレアーゼと共 に投与されたとき、ウレアーゼ単独、またはCTとウレアーゼの投与により誘導さ れるレベルに比較すると、有意に増強した。CTBおよびCTの組み合わせと共にウ レアーゼを投与した動物に比較して、トキシンAまたはBと共にウレアーゼを投与 した動物での糞便の抗ウレアーゼIgAには差がなかった。膣のウレアーゼに対す るIgAレベルは、トキシンAがウレアーゼと共に投与されたときに、他の処置群に 比較して有意に高かった。この差は単独または試験された他のいかなるアジュバ ントの組み合わせに比較しても統計的に有意であった。 従って、C.difficileトキシンAおよびC.difficileトキシンBは鼻腔内投与さ れたとき、様々な区分で異種の抗原に対する粘膜免疫応答を有意に増強する。特 に、トキシンAが上気道に投与されたとき、強い尿生殖管および消化管での応答 が誘導されている。この増強は他の知られている粘膜アジュバントで観察される よりも強いものである;他のアジュバント(例えば、CT、LT、およびCT+CT B) は抗原を鼻腔内投与されたときに主要な気道免疫を刺激する。 予防的免疫の誘導 C.difficileトキシンにより誘導される免疫応答が接種に対する予防と関連す るかどうかを決定するために、免疫された動物にH.felisを接種した。H.felis (1x107)を、ウレアーゼでの最終免疫14日後、麻酔したメスのスイス・ウェ ブスターマウス(Swiss Webster mice)に胃内投与した。動物は14日後に犠牲 にされ、H.felisの存在を決定するために胃の生検(幽門洞)に対してウレアー ゼ活性が解析された。生検試料は4時間、急速ウレアーゼ培地(Rapid Urease B roth)(フェノールレッドのpH指示薬を含む尿素緩衝溶液)中でインキュベート された。胃物質は遠心により除去され、OD550が測定された。細菌のコロニー化 の濃度がOD550の測定値に反映され(胃のウレアーゼ活性量)、組織病理学によ り観察される細菌の濃度と関連している。バックグラウンドの2倍よりも高い吸 光度の読みとり値を持つマウスが感染されていると考えられた。部分的な予防は OD550レベルがバックグラウンドよりも高く、感染における対照(PBS群)のSDの 2倍よりも低いものとして定義される。 図3は胃のウレアーゼアッセイの結果を示し、予防の結果は表3にまとめられ ている。ウレアーゼ単独およびC.difficileトキソイドと共にウレアーゼが投与 されたものでは、接種動物での予防免疫を誘導する効果がなかった。CTまたはCT +CTBと共にウレアーゼが投与されたものではそれぞれ4/4および5/5の動物を 完全に予防し、一方トキシンAと共にウレアーゼを投与したものでは3/5の動物 で完全に予防し、5/5で部分的に予防した。ウイルコキソン並列総和解析(Wilc oxon ranked sums analysis)により、OD550の測定により決定されるものとして の感染の強さは、ウレアーゼ単独で投与されたものに比較してウレアーゼ+トキ シンAを投与された動物で、有意に低いことが示された(p=0.0122)。ウレアー ゼ+トキシンBで免疫した動物ではまた、ウレアーゼ単独で免疫されたものより も低い程度の感染が起こり、ウレアーゼ+トキシンBで免疫した動物の4/5で部 分的に予防されていた。これらのデータはC.difficileトキシンAおよびトキシ ンBが、H.pyloriと共に鼻腔内投与されたとき、H.felisの接種に対して予防的 免疫を誘導していることを示す。 * 1匹の感染動物は対照よりもコロニー化が弱かった。 * 3匹の感染動物は対照よりもコロニー化が弱かった。実施例III C.difficileトキシンAの融合蛋白質(GST-ARU)の合成 C.difficileトキシンAのカルボキシ末端領域は、一連の繰り返しアミノ酸単 位を含み、標的細胞における炭水化物残基に対してトキシンが結合するのに関与 していると考えられている(例えば、ライアリー(Lyerly)ら、Current Microb iology 21:29〜32、1990;フレイ(Frey)ら、Infection and Immunity 60:2488 〜2492、1992;およびそれらの中に引用されている引用文献参照)。グルタチオ ンS-トランスフェラーゼ(GST)に融合したC.difficileトキシンAのカルボキシ 末端領域からなる融合蛋白質が、以下のように構築された。標準的な方法を用い て、トキシンAの794カルボキシ末端アミノ酸をコードするヌクレオチドを含むSa u3A断片が単離された(トキシンA遺伝子の配列に関してはドーブ(Dove)ら、上 記、参照)。この断片の突出末端が平滑化され、平滑末端断片がSmaIで消化した pGEX3X(Pharmacia、Piscataway、NJ)に連結された。GST-ARUをコードしている プラスミドを含むクローンは、標準的方法を使用して大腸菌内で増幅され、GST- ARU融合蛋白質はグルタチオン−アガロースアフィニティーカラム上で精製され 、遊離のグルタチオンによりカラムから溶出され、グルタチオンを除去するため に透析された。GST-ARUは毒性がない。実施例IV C.difficileトキシンA融合蛋白質(GST-ARU)のアジュバント活性 A.GST-ARUの投与は抗トキシンA免疫応答を誘導する GST-ARUは標準的方法を用いて大腸菌で発現され、アフィニティー精製され、 表4に説明されている実験におけるマウスに投与された。 試料中の抗C.difficileトキシンA IgAおよび/またはIgGレベルはELISAによ って測定された。96ウェルプレートのウェルは炭酸塩コーティング緩衝液(上記 参照)中トキシンA(1μg/ウェル)でコートされ、2.5 %の無脂肪乾燥スキム ミルクでブロックされ、試料と接触された。抗ウレアーゼIgA(またはIgG)のレ ベル は、ウェルに対してアルカリフォスファターゼで標識したヤギ抗マウスIgA(ま たはIgG)抗体を加え、405ナノメートルの可視光での吸収を測定することにより 決定された。 これらの実験の結果は図4A〜4Bに示されている。これらのデータはCTが抗トキ シンA血清IgAもしくはIgG、または抗トキシンAの粘膜免疫応答の誘導増強に必要 でないことを示している。この効果は、特に鼻腔内免疫後に明かであった(図4A 〜4B)。トキシンAのカルボキシ末端領域は異種のアジュバント(これは、CT) なしに免疫応答を誘導することができるので、これらのデータはトキシンAのこ の領域がアジュバントとして有益でありうることを示した。しかしながら、GST 単独(これは、ARUと融合蛋白質を形成してないGST)では粘膜的または全身的に 投与されたとき、抗原性は見いだされなかった。従って、GSTはC.difficileト キシン−抗原融合蛋白質に対する適切な試験抗原ではない。以下に説明される実 験では、GST-ARUはオバルブミンと共に鼻腔内に投与されたときに効果的なアジ ュバントであることが示された。 B.GST-ARU+オバルブミンの鼻腔内投与は抗オバルブミン免疫応答を引き起こ す GST-ARUのアジュバント活性は、GST-ARUおよび/またはトキシンAをオバルブ ミンと共に鼻腔内免疫することによりテストされた。マウスは週間の間隔で4回 、100μgのオバルブミン、25μgのGST-ARUNおよび減少していく量のトキシンA( 200 ng、40 ng、8 ng、1.6 ng、および0 ng)、または100μgのオバルブミンお よび減少していく量のトキシンA(200 ng、40 ng、8 ng、1.6 ng、および0 ng) でGST-ARUなし、を鼻腔内投与された。各処置群5匹のマウスであった。 血清、唾液、糞便、および膣分泌物における抗オバルブミン免疫応答は、上記 に説明されているようにELISA解析により決定された(図5A〜7B参照)。 血清のIgAおよびIgG応答では、減少していく投与量のトキシンAのみを与えら れた動物で抗オバルブミン抗体のレベルの減少が示される。GST-ARUが活性トキ シンの減少する投与量と共に与えられたときには、トキシンAが投与されていな いときでさえ、応答は減少しなかった(図5Aおよび5B)。同様に、唾液、糞便、 および膣の抗オバルブミンIgAレベルは、活性のあるトキシンAの存在に無関係に 、GST- ARUがアジュバントとして使用された時には増強していた(図6A〜図7B)。GST-A RUがアジュバントとして使用されたときには、単独投与されたオバルブミンに較 べて解析されたすべての免疫応答で有意に増強されていた。これらの応答はアジ ュバントとしてLTを用いて観察される応答と強さにおいて有意差がなかった(表 5)。従って、GST-ARUは血清および粘膜分泌物において、共に投与される抗原 に対する免疫応答を増強する。さらに、これらのデータはトキシンAの毒性が、 アジュバント能に影響を与えずに遺伝的に除去されうることを示している。実施例V 直腸および膣免疫方法 直腸および膣免疫経路は以下のように調べられた。1週間の間隔で4回、1μ gのトキシンA、25μgのLT、またはアジュバントなしと共に、マウスに200μgの オバルブミンが投与された。各処置群5匹のマウスであり、ワクチンはマウスが 軽く麻酔されているあいだに給餌針を用いて全量15μlで投与された。 最終免疫後、血清および粘膜分泌物の試料が、ELISAにより抗オバルブミン抗 体レベルを測定するために、上記に説明されているように採取された。血清の抗 オバルブミンIgG免疫応答は、抗原がトキシンAと共に直腸または膣経路により投 与された時には増強されたが、抗原が単独で投与されたときには増強されなかっ た(図8)。トキシンAがアジュバントとして使用されたときには、抗オバルブ ミンIgA抗体応答は糞便で強く上昇し、血清、唾液および膣分泌物ではわずかに 増大した。オバルブミン+アジュバントの直腸免疫後で測定されたすべての免疫 応答は、オバルブミン単独で直腸免疫を行った後に測定されたものより統計的に 高かった(表6)。同様な傾向は膣免疫でも明かであったが、統計的な有意を示 すためにはより多くの数のマウスが必要である。興味あることに、オバルブミン がアジュバントと共に直腸または膣に投与されたとき、抗原が単独で投与された ときに比較して、膣抗オバルブミンIgG応答は上昇していた。これらのデータは 直腸または膣粘膜に投与されたとき、トキシンAが血清および粘膜分泌物での特 異的な抗体レベルを上昇させることを示している。直腸経路での有効性に対する さらなる支持として、上記に説明されたのと同様の接種とアッセイ方法を用いて 、ヘリコバクター(Helicobacter)ウレアーゼで直腸免疫されたマウスがヘリコ バクターの接種に対して予防されることが示された。 その他の態様は以下の請求の範囲内である。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】1997年2月4日 【補正内容】 【図1】 【図2】 【図3】 【図4】 【図4】 【図5】 【図6】 【図7】 【図8】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S Z,UG),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD ,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CZ, DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE,HU,I L,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LK ,LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK, MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,R U,SD,SE,SG,SI,SK,TJ,TM,TR ,TT,UA,UG,UZ,VN (72)発明者 ザング ゼンクシ アメリカ合衆国 マサチューセッツ州 ケ ンブリッジ リンジ アベニュー #8 362 (72)発明者 トレス−ロペス フランシスコ ザビエル メキシコ ディー.エフ.01740 メキシ コ市 コロニア サン クレメンテ ジャ カランダス 107−204 (72)発明者 レイ ウェンデ アメリカ合衆国 マサチューセッツ州 ケ ンブリッジ リンジ アベニュー #8 362 (72)発明者 ライアリー デビッド エム. アメリカ合衆国 バージニア州 ラドフォ ード マッカーサー アベニュー 204 (72)発明者 モンクリーフ ジェイムズ エス. アメリカ合衆国 バージニア州 クリスチ ャンズバーグ ウォルターズ ドライブ 695

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.抗原とクロストリジウム属(Clostridium)の細菌のトキシンを含むアジュ バントとを含む、哺乳動物において抗原に対する免疫応答を誘導するための組成 物、またはアジュバント活性を有するその断片または誘導体。 2.抗原およびアジュバントが、哺乳動物の粘膜表面に投与されるよう処方され ている、請求項1記載の組成物。 3.粘膜表面が鼻腔内である、請求項2記載の組成物。 4.粘膜表面が口部である、請求項2記載の組成物。 5.粘膜表面が直腸である、請求項2記載の組成物。 6.粘膜表面が尿生殖管内である、請求項2記載の組成物。 7.粘膜表面が膣である、請求項6記載の組成物。 8.細菌が、クロストリジウム・デイフィシル(Clostridium difficile)、ク ロストリジウム・ソルデリイ(Clostridium sordellii)、およびクロストリジ ウム・ノヴィ(Clostridium novyi)からなる群より選択される、請求項1記載 の組成物。 9.細菌がクロストリジウム・デイフィシル(Clostridium difficile)である 、請求項1記載の組成物。 10.アジュバントがクロストリジウム・デイフィシル(Clostridium difficile )のトキシンAである、請求項1記載の組成物。 11.アジュバントがクロストリジウム・デイフィシル(Clostridium difficile )のトキシンBである、請求項1記載の組成物。 12.抗原が、クロストリジウム・デイフィシル(Clostridium difficile)のト キシンAおよびクロストリジウム・デイフィシル(Clostridium difficile)のト キシンB、またはアジュバント活性を有するその断片もしくは誘導体と共に投与 される、請求項1記載の組成物。 13.アジュバントがクロストリジウム・デイフィシル(Clostridium difficile )のトキシンAの炭水化物結合ドメインを含む、請求項1記載の組成物。 14.トキシンが融合蛋白質として産生される、請求項1記載の組成物。 15.融合蛋白質が抗原を含む、請求項14記載の組成物。 16.抗原が、ヘリコバクター・ピロリ(Helicobacter pylori)のウレアーゼ、 またはその断片もしくは誘導体である、請求項1記載の組成物。
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