JP2000506895A - 下痢治療におけるクロトリマゾールおよび関連化合物の使用 - Google Patents

下痢治療におけるクロトリマゾールおよび関連化合物の使用

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、下痢または感染性下痢を予防、または治療することにおいて、芳香族化合物の医薬または獣医的の使用および組成物に関する。該組成物は、式(I)に対応し、最も好ましくはクロトリマゾールまたはその代謝物(特に、2−クロロフェニル−ビス−フェニル−メタノール)またはミコナゾールまたはエコナゾールである。

Description

【発明の詳細な説明】 下痢治療におけるクロトリマゾールおよび関連化合物の使用 背景技術 急性および慢性の下痢は世界の多くの地域において主要な医学的課題を示して いる。下痢は栄養失調の重要な因子であり、5才にならない子供の主要な死(5 ,000,000死亡/年)の原因でもある。分泌性下痢は、後天性免疫不全症 候群(エイズ)および慢性炎症性腸疾患(IBD)の患者において危険な状態で もある。先進国から途上国への毎年1600万人の旅行者は旅行先の国や地域に よって異なる重症度と数の下痢を発症している。下痢疾患の主な医学的結果は脱 水、アシドーシス、死および成長不全を含む。 牛、ブタ、馬、羊、山羊、猫、犬等の家畜やペットの下痢は、感染性下痢とし ても知られ、これら動物の死の主たる原因である。下痢は、離乳とか肉体的な動 き等のなんらかの大きな変化から生じる。下痢の一つの形は、細菌またはウイル ス感染による下痢を特徴とし、一般的に動物の生命の初めの数時間内におこる。 下痢疾患の主な結果は非常に似ているが、数多くの原因の下痢がある。分泌性 および滲出性下痢は、主として細菌またはウイルス感染によっておこる。最も普 通の下痢をおこす細菌は、K99線毛抗原を有する腸毒素原性大腸菌(ETEC )である。下痢の普通のウイルス性の原因は、ロタウイルスおよびコロナウイル スである。他の感染性のものは、クリプトスポリジウム、ランブル鞭毛虫、サル モネラ等である。 下痢治療は、患者や感染源による。先進国への旅行者に見られる下痢(旅行者 の下痢)は、しばしば糞に汚染された食物および/または水の摂取によって入る 細菌性病原体によっておこる。これらの場合の約50−75%はETECによる 。旅行者の下痢は苦痛ではあるが、一般に生命に危険はなく、しばしば症状は3 −5日続く。症状には、緊急な下痢、腹部痙攣、悪心および熱である。旅行者の 下痢の最も効果的な治療手段は、経口再水和剤とともに抗生物質の投与である。 抗生物質の予防的な投与は、旅行者の経験する下痢の数多くの症状を劇的に軽減 する。しかし、抗生物質の常用投与は、それが耐性菌株を生じさせることになる の で推奨されない。他の治療方法としては、次サリチル酸ビスマスの投与であり、 しばしばペプトービスマル、ジフェノキシレートおよびロペラミドのかたちをと る。 エイズ患者の下痢は消耗をおこす非常にきびしい状態であり、これら患者の衰 弱の重要な因子である。エイズ患者は、しばしば彼等の免疫システムが戦えない 腸感染による下痢をおこすが、またエイズ患者はエイズ腸症による下痢をおこす 。エイズ腸症は二次感染を含まぬ下痢を特徴とする疾患である。それは小腸粘膜 細胞および結腸粘膜細胞のヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染によっておこる 。エイズ患者の腸感染による下痢をおこす最も普通の感染物はクリプトスポリジ ウム(cryptosporidium)である。エイズ患者の下痢を治療する方法は、抗生物 質の投与および免疫グロブリンまたは牛初乳の免疫グロブリンに富む分画の投与 を含む。出産後哺乳動物によってつくられる初めのミルクである初乳は抗体に富 んでいる。 急性下痢または感染姓下痢は、子牛や子ブタのような多くの家畜の死の主たる 原因である。感染姓下痢はしばしばK99線毛抗原を有するETECによってお こる。ETECによる感染は液および電解質の過分泌をおこす。過分泌は次いで 新生の子牛や子ブタの死を生じさせる脱水およびpHインバランスを生じる。 また新生の家畜は感染姓下痢を生じるウイルス感染物にかかり易い。ロタウイ ルスおよびコロナウイルスによる感染は新生の子牛や子ブタでは普通である。ロ タウイルス感染はしばしば出生12時間以内におこる。ロタウイルス感染の症状 は水様便の排泄、脱水および衰弱を含む。新生動物のもっと重症をおこすコロナ ウイルスは、ロタウイルス感染よりも高い死亡率を有する。しかし、しばしば若 い動物は、一度に一つ以上のウイルスまたはウイルスと細菌性微生物の組み合わ せによって感染する。これは疾患の重症度を劇的に増す。 ウイルスまたは細菌感染から新生家畜の一番の保護は初乳を使うことである。 母親の動物がこれらの感染物にさらされてきたならば、抗体を有しており、これ がしばしば新生児を病気から守るのに十分である。しかし、時々これが十分でな く、動物はさらなる予防を必要とする。治療の通常の方法は、濃厚な初乳液また は初乳液から単離された免疫グロブリン分画の投与である。この経口治療は再水 和塩と組み合わせてもよい。これらの方法は感染姓下痢を有する新生動物の罹患 率および死亡率を改善したが、未だより効果的な治療に対する要求がある。 クロトリマゾールのようなある種のイミダゾール類は、抗真菌剤として局所的 ならびに全身的に用いられてきた。より最近の研究によりそのようなイミダゾー ル類の他の用途を確認した。USP 5,273,992は、これらイミダゾール類が赤血球 におけるCa++活性化K+チャンネルを調節し、従ってカリウム輸送を阻害する鎌 状赤血球性貧血を治療することに有効であることを示した。またこれらイミダゾ ール類は、内皮および/または血管の平滑筋細胞増殖を阻害することに有効であ ることが発見された。この発見の結果は、USP 5,358,959および動脈硬化および 血管再生を各々治療するためにクロトリマゾールを使用することを開示している USSN 08/018,840に記載されている。また非イミダゾール代謝物および前記化 合物のアナローグが前記状態を治療するのに有効であると記載されている(USSN 08/307,874および08/307,887参照)。 発明の要約 本発明は下痢および感染性下痢を治療するための方法および製造物を提供する 。芳香族化合物は下痢の患者を治療することに有効であることが発見された。こ れらの化合物は腸細胞における分泌促進物質刺戟線上皮起電性のクロライド分泌 の強力は阻害剤である。 本発明の一側面として、広範な病因の下痢を治療する方法が提供される。この 方法はそのような治療を必要としている対象に下痢を防ぐために効果的な量の本 発明の芳香属族合物を投与することからなる。好ましくは、化合物を経口再水和 液と同時に経口的に投与する。本発明に有用な芳香族化合物は次式を有する: H、C≡C、SCH2、OCH2およびNOCH2からなる群から選ばれ、R'はH 、O、SH、NO2、CN、CHO、ONH2、COH、COR”、CO2H、C O2R”、OR”、SR”、NR”R”、CONR”R”、ヘテロアリールおよ びCONR”(OCH3)からなる群から選ばれ、Ar1はフェニル、置換フェニ ルおよびヘテロアリールからなる群から選ばれ、Ar2はフェニルおよび置換フ ェニルからなる群から選ばれ、Ar3はフェニル、置換フェニル、ビフェニル、 ビベンジルおよびナフチルからなる群から選ばれ、フェニル置換基はCl、F、 Br、I、R、OR”、SR”、NO2、CN、CF3、NR”R”およびCO2 Rからなる群から選ばれ、RはCZ(z=1-5)の直鎖アルキル、CZ(z=1-5)の置換直 鎖アルキル、CZ(z=1-5)の分枝アルキルおよびCZ(z=1-5)の置換分枝アルキルか らなる群から選ばれ、アルキル置換基はCl、Br、F、I、OH、OCH3、 SH、SCH3、NH2、NHCH3およびN(CH32からなる群から選ばれ、 R”は水素原子およびRからなる群から選ばれる。 ヘテロアリール群はフラニル、イミダゾール、ピリジニル、チオフェニル、イ ンドリル、イミダゾリルおよびキノリルを含むが限定はされない。 本発明の好ましい態様において、芳香族化合物はクロトリマゾールまたはクロ トリマゾールの代謝物である。 本発明に有用な他の芳香族化合物はミコナゾールまたはエコナゾールである。 本発明の一つの態様において、前記芳香族化合物を他の抗下痢剤と組み合わせ て投与してよい。また他の態様において、芳香族化合物を他の抗感染性下痢剤と 組み合わして投与してよい。 本発明の一つの態様によれば、そのような治療の必要な対象は下痢または感染 性下痢の症状をもつ対象である。本発明の他の態様において、そのような治療の 必要な対象は下痢または感染性下痢を進行させる危険のある対象である。 本発明の他の観点によれば、医薬製剤が提供される。これら医薬製剤は抗下痢 剤と共に本発明の芳香族化合物を含む。一つの態様において、本発明の有用な芳 香族化合物は上記一般式をもつ。他の態様において、本発明の有用な芳香族化合 物はミコナゾールまたはエコナゾールからなる群からから選ばれる。さらに他の 態様において、本発明の有用な芳香族化合物は上記の一般式を有しているが、式 中R'およびAr1がイミダゾールを含まない。好ましくは、本発明の医薬組成物 を経口的に投与してよい。 本発明の他の観点によれば、獣医製剤が提供される。これら獣医製剤は、抗感 染性下痢剤と共に本発明の有用な芳香族化合物を含む。一つの態様において、本 発明の芳香族化合物は上記一般式をもつ。他の態様において、本発明の有用な芳 香族化合物はミコナゾールまたはエコナゾールからなる群からから選ばれる。さ らに他の態様において、本発明の有用な芳香族化合物は上記の一般式を有してい るが、式中R'およびAr1がイミダゾールを含まない。 また本発明は、下痢の治療のための薬剤製造における本発明の芳香族化合物を 提供する。一つの態様において、本発明の芳香族化合物は上記の一般式をもつが 、クロトリマゾールを含まない。他の態様において、下痢の治療のための薬剤製 造に有用な芳香族化合物は上記の一般式を有しているが、式中R'およびAr1が イミダゾールを含まない。 また本発明は感染性下痢の治療のための薬剤製造における本発明の芳香族化合 物を提供する。一つの態様において、本発明の芳香族化合物は上記の一般式をも つが、クロトリマゾールを含まない。 他の態様において、感染性下痢の治療のための薬剤製造に有用な芳香族化合物 は上記の一般式を有しているが、式中R'およびAr1がイミダゾールを含まない 。 図面の簡単な説明 図1は、T84細胞におけるcAMPおよびCa++依存Cl-分泌の阻害にお けるクロトリマゾールの効果を描く棒グラフである。 図2は、ベースラインおよびT84単層からCa++刺戟86Rbエフラックス(e fflux)の阻害に関するクロトリマゾールの効果を示すグラフである。 発明の詳細な説明 本発明は、下痢の症状の軽減または進行する下痢の危険がある対象における下 痢を防ぐための方法および製造物からなる。本発明化合物は芳香族化合物である 。本発明による有用な芳香族化合物は医薬製剤および獣医製剤において提供され る。本発明の芳香族化合物は、下痢および感染性下痢を防ぐ方法のみならず下痢 および感染性下痢を治療する方法においても有用である。 本発明に有用であると知られる芳香族化合物は次式を有する: H、C≡C、SCH2、OCH2およびNOCH2からなる群から選ばれ、R'はH 、OH、SH、NO2、CN、CHO、ONH2、COH、COR”、CO2H、 CO2R”、OR”、SR”、NR”R”、CONR”R”、ヘテロアリールお よびCONR“(OCH3)からなる群から選ばれ、Ar1はフェニル、置換フェ ニルおよびヘテロアリールからなる群から選ばれ、Ar2はフェニルおよび置換 フェニルからなる群から選ばれ、Ar3はフェニル、置換フェニル、ビフェニル 、ビベンジルおよびナフチルからなる群から選ばれ、フェニル置換基はCl、F 、 Br、I、R、OR”、SR”、NO2、CN、CF3、NR”R”およびCO2 Rからなる群から選ばれ、RはCZ(z=1-5)の直鎖アルキル、CZ(z=1-5)の置換直 鎖アルキル、CZ(z=1-5)の分枝アルキルおよびCZ(z=1-5)の置換分枝アルキルか らなる群から選ばれ、アルキル置換基はCl、Br、F、I、OH、OCH3、 SH、SCH3、NH2、NHCH3およびN(CH32からなる群から選ばれ、 R”は水素原子およびRからなる群から選ばれる。 ヘテロアリール群はフラニル、イミダゾール、ピリジニル、チオフェニル、イ ンドリル、イミダゾリルおよびキノリルを含むが限定はされない。 一つの態様において、本発明の芳香族化合物はクロトリマゾールであり、以下 の化学構造を有する。 本発明により有用とされる他の芳香族化合物はクロトリマゾール代謝物であり、 以下の構造を有する。 本発明により有用とされる他の芳香族化合物は以下の化学構造を有するミコナ ゾールおよびエコナゾールを含む。 本発明の芳香族化合物は上市化合物であるか、上市化合物から誘導されるか、 または当業者に知られた通常の化学合成法を用いて新たに合成される。 ここで用いられる下痢は、下痢または感染性下痢の症状を特徴とする医学的症 候をいう。下痢は、基礎にあるメカニズムに基づいて三つのカテゴリーに分類さ れる。即ち滲出性、減少した吸収性および分泌性である。滲出性下痢は、損なわ れた結腸吸収に導く炎症プロセスおよび潰瘍性大腸炎、細菌性赤痢およびアメー バ症のような障害によって起される細胞およびコロイドの流出のためである。減 少した吸収性の障害は浸透圧性障害、解剖学的障害および動きの障害を含む。浸 透圧下痢はラクトース不耐性のような消化異常の結果として起る。解剖学的障害 は結腸亜全切除術および胃大腸壁瘻のような操作によっておこる減少した吸収表 面の結果である。動きの障害は、甲状腺機能充進症および炎症性腸症候群のよう な疾患から生じる減少する接触時間の結果である。分泌性下痢は、腸壁の細胞か ら液および電解質の過分泌を特徴とする。古典的なかたちでは、過分泌は透過性 、吸収能および腸内の外から生じさせられる浸透圧勾配と無関係な変化による。 しかし、全ての下痢は分泌性要素を表わす。 本発明の方法および製造物は、特に分泌性下痢治療に有用である。しかし、本 発明の方法および製造物を、減少した吸収性または炎症によって起される下痢を 治療するために当該技術で公知の他の方法と組み合わせて使用してもよい。本発 明の化合物は、Cl-分泌を調節することに関与し、液分泌全体を減少するため に単独でも機能するが、主として吸収性の異常または炎症による場合でも、また は他の治療方法と組み合わせて機能する。 本発明の方法および製造物は、対象が下痢および感染性下痢の障害の危険な状 態にさらされることを防ぐことに有用である。下痢および感染性下痢を発症する 危険性のある対象とは、これら症状をおこす細菌およびウイルス微生物にさらさ れる蓋然性の高い対象である。例えば、開発途上国への旅行者の約1/3が下痢 になり、ロタウイルスの感染が開発途上国の幼児の死の主たる原因であり、HI Vをもつ患者は、下痢の発症が50%以上の確率であり、そして多くの新生子牛 および子ブタが感染性下痢をおこす。炎症性腸疾患の患者は再発性下痢をおこす 。 本発明の方法および製造物は、既に下痢および感染性下痢の症状を示している 対象を治療することにおいても有用である。一度対象が症状を起す微生物にさら されると、対象は症状を減じるために本発明の方法および製造物によって治療さ れる。下痢の症状は、腸の不正常、ナトリウムやカリウムに富む便性液、液様便 、脱水、発熱、体重減少、頭痛、食欲不振、嘔吐、倦怠症および筋肉痛を含む。 感染性下痢の症状は、体重減少または成長不振、脱水、悪臭便、液様便、部分的 に消化されたミルクの一部または半固体物質を含む便および黄白色または灰色の 便を含む。 本発明の一つの製造物は、本発明の芳香族化合物の獣医製剤であり、それ単独 でまたは抗感染性下痢剤と組み合わせて使用される。抗感染性下痢剤は感染性下 痢の症状を防いだり阻害することに有用であることが知られている組成物である 。公知の組成物は、例えばUSP 4、377,569およびカナダ特許No.1、175,352 に記載されたり、広く上市(例えば、溶解性初乳粉、VedCo社、St.Joseph MO; 初乳塊II、RXベテナリープロダクト、Kansas City MO等)されている様な初 乳抽出物、下痢をおこすある種の微生物に対して免疫されたミルクをつくる哺乳 動物から分けられた初乳の免疫製剤であって、USP 4、834、974、オーストラリ ア特許No.39340/89、オーストラリア特許No.52547/90およびドイツ特許No.1 、560,344に記載されているようなもの、Sherman et al、Infection and Immun ity、 42巻(2)ページ653-658(1983)に記載されているような、微生物特異的ハイ ブリドーマ由来モノクロナル抗体を含む微生物特異的免疫製剤、およびUSP 3、9 84,539に記載の分画のような牛血漿または澄明な牛血清から製造される牛免疫グ ロブリン分画、経口再水和液および/または経口や静脈投与ために製造された乾 燥組成物または液剤の形で広く上市されている置換電解質組成物、(例えば、電 解質H、Agri-Pet社、Aubrey TX;電解質粉8X、Phoenix Pharmaceutical社、S t.Joseph MO;電解質溶液Rx、Lextron社、Greeley社、ProLabs社、Sto Josep h MOおよびVetTek社、Blue Springs MO;牛再水和剤、Durvet社、Blue Spring M O等)および上市されている抗生物質組成物(例えば、商標BIOSOL液、The UpJoh n Company Animal Health Division、Kalamazoo MI;商標AMOXIBOL、SmithKline -Beecham Animal Health、Exton PA;商標5-WAY CALF SCOUR B0LUS、Agri Labor atories社、St.Joseph MO;1-A-DAY CALF SCOUR BOLUS、A.H.A.;商標GARACIN P IG PUMP、Schering-plough Animal Health Corporation、Kenilworth NJ等) を含む。 一つの態様において、獣医製剤に有用な芳香族化合物はミコナゾール、エコナ ゾールおよび上記一般式の芳香族化合物を含む。 他の態様において、獣医製剤に有用な芳香族化合物は上記一般式の芳香族化合 物を含むが、式中R'およびAr1はイミダゾールを含まない。 一つの態様において、獣医製剤は本発明の芳香族化合物および抗感染性下痢剤 の乾燥製剤である。乾燥製剤を直接投与するか、水和するかおよび/または投与 前に溶液剤で希釈する。他の態様において、獣医製剤は本発明の化合物および抗 感染性下痢剤の溶液剤である。 本発明の他の製造物は、本発明の芳香族化合物および抗下痢剤の医薬製剤であ る。抗下痢剤は、例えば、牛初乳からの免疫グロブリン製剤;ロモティル (lomotil);静脈内または経口再水和液;乾燥再水和組成塩;電解質置換組成 物(乾燥または液の形);経口または静脈内糖−電解質溶液または乾燥組成物; テトラサイクリン、トリメトプリムまたはスルホメトキサゾール等の抗生物質; ノルフロキサシンまたはシプロフロカサシン等のキノロン薬、次サリチル酸ビス マス、ジフェノキシレートおよびロペラミドを含む。 一つの態様において、医薬製剤において有用な芳香族化合物は、ミコナゾール 、エコナゾールおよび上記一般式の芳香族化合物を含む。 他の態様において、医薬製剤に有用な芳香族化合物は上記一般式の芳香族化合 物を含むが、式中R'およびAr1はイミダゾールを含まない。 一つの態様において、医薬製剤は本発明の芳香族化合物および抗下痢剤の乾燥 製剤である。乾燥製剤を直接投与するか、水和するかおよび/または投与前に溶 液剤で希釈する。他の態様において、医薬製剤は本発明の化合物および抗下痢剤 の溶液剤である。 ここで用いられる対象は、ヒト、霊長類、馬、牛、羊、ブタ、山羊、猫、犬で ある。 本発明による有用な芳香族化合物の投与時間は、投与の目的によって変わる。 本発明の化合物を、感染物にさらされる高い危険のある地域え旅行する対象また はさもなければ下痢を起すものにさらされる対象に下痢の発症を防ぐために投与 するとき、化合物を対象が危険または高い危険地域にさらされる頃に投与すべき である。化合物を感染性下痢の発症を防ぐために対象に投与するとき、獣医製剤 を生後12時間以内、好ましくは生後の初めの4時間以内に投与すべきである。 本発明の化合物を、下痢または感染性下痢の症状を有する対象を治療するために 使用するとき、化合物を対象が症状を経験している時ならいつでも、好ましくは 症状が発生するとすぐに投与する。 投与する場合、本発明の処方を薬学的に許容される量および薬学的に許容され る組成で適用する。そのような製剤は、通常塩、緩衝剤、保存剤、適合坦体およ び任意の他の治療成分を含む。医薬品において使用される場合、塩は薬学的に許 容されるべきであるが、薬学的に許容されない塩を、その薬学的に許容される塩 を製造するために都合よく使用してよく、本発明の範囲から除外しない。そのよ うな薬理学的および薬学的に許容される塩は、限定されるものではないが、以下 の酸、即ち塩酸、臭酸、硫酸、硝酸、リン酸、マレイン酸、酢酸、サリチル酸、 p−トルエンスルホン酸、酒石酸、クエン酸、メタンスルホン酸、蟻酸、マロン 酸、コハク酸、ナフタレン−2−スルホン酸およびベンゼンスルホン酸を含む。 また、薬学的に許容される塩をカルボン酸基のナトリウム、カリウムまたはカル シウム塩のようなアルカリ金属またはアルカリ土類金属塩として製造できる。 適当な緩衝剤は、即ち酢酸および塩(1−2%W/V)、クエン酸および塩(1 −3%W/V)、ホウ酸および塩(0.5−2.5%W/V)およびリン酸およ び塩(0.8−2%W/V)を含む。 適当な保存剤は、塩化ベンズアルコニウム(0.003−0.03%W/V) 、クロロブタノール(0.3−0.9%W/V)、パラベン(0.01−0.25 %W/V)およびチメロサール(0.004−0.02%W/V)を含む。 本発明の活性化合物は、抗下痢剤と組み合わせて任意に薬学的に許容される坦 体中に含有される。治療的に有効量の上記一般式の芳香族化合物を有する医薬組 成物であることができる。また、本発明の活性化合物は、抗感染性下痢剤と組み 合わせて任意に薬学的に許容される坦体中に含有される治療的に有効量の上記一 般式の芳香族化合物を有する獣医組成物であることができる。ここで使用される “薬学的に許容される坦体”という用語は、ヒトまたは動物への投与に適当な一 つ以上の適合する固体または液体充填剤、希釈剤またはカプセル化物質を意味す る。“坦体”という用語は有機または無機成分、天然または合成のものであり、 活性成分がその適用を促進するために組み合わされるものを指す。医薬組成物の 構成成分は、本発明の化合物と所望の薬学的効果を本質的に損なう相互作用を起 こさないように、抗下痢剤または抗感染性下痢剤およびその両方と混合すること もできる。 通常の投与媒体(例えば、丸剤、錠剤、ボーラス、希釈用散剤または液剤、ピ グポンプ、埋め込み剤、注射液剤等)は、本発明に有用な化合物と抗下痢剤また は抗感染性下痢剤とを含有する。従って、本発明は、本発明の活性化合物をその 一つ以上の薬学的に許容される坦体および他の治療成分と一緒に含む医学または 獣医学的使用のための医薬または獣医組成物を提供する。 本発明の処方は有効量で投与される。有効量は、腸上皮細胞のCl-分泌を阻 害するために十分な量であり、それによって分泌応答を効果的に下げ、またそれ によって下痢または感染性下痢、および/またはそれらの症状の減少となる。勿 論有効量は、治療される特殊な状態、即ち状態の重症度、および年齢、肉体的状 態、身長および体重を含む個々の患者のパラメター、合併治療、治療頻度および 投与モードによる。これらの因子は当業者にはよく知られており、通常の実験の 範囲内で行なわれる。一般的に、最大用量を使用するのが好ましく、即ち特に、 急性の下痢または感染性下痢が主たる臨床的兆候であるならば正常な医学的判断 による最も高い安全用量である。 用量は、所望の薬物血漿濃度を達成するように適宜調節される。一般的に、活 性化合物の一日経口用量は、一日約0.01ミリグラム/kgから1000ミリ グラム/kgである。一日一乃至数回投与で、50−500ミリグラム/kgの 経口用量は所望の効果を生じることが期待される。対象の対応がそのような用量 で不十分である場合、より高い用量(または異なるより局所の送達ルート)を、 患者が耐えられる範囲で適用される。一日当たりの投与回数は化合物の適当なレ ベルを達成するように考慮される。 種々の投与ルートがある。選択される特定のモードは、勿論選択される薬物、 治療される下痢または感染性下痢の重症度および治療効果に対して要求される用 量による。一般的に言って、本発明の方法は医学的に許容されるいかなる投与モ ード即ち臨床的に許容されない副作用をおこすことなく活性化合物の効果的レベ ルを生じるモードを使用して行われる。そのような投与モードは、経口、直腸、 局所、経鼻、経皮または非経ロルートを含む。“非経口”という用語は皮下、静 脈内、筋肉内または輸液を含む。静脈内および筋肉内ルートは、長期治療および 予防にあまり適当ではない。しかし、それらは緊急状態において好ましい。経口 投与は、投与スケジュールのみならず患者の都合から、予防的治療に好ましい。 組成物は、好都合には単位用量形態であらえられ、薬学の技術でよく知られて いるどのような方法によっても製造される。全ての方法は、活性化合物を一つ以 上の付加坦体と一緒にするステップを含む。一般的に、組成物を、均一かつしっ かりと活性化合物を液体坦体、細かく砕かれた固体坦体またはその両方と一緒に させ、次いで必要に応じて製造物の形をつけることによって製造する。 経口投与に適する組成物は、カプセル剤、カシェー剤、錠剤またはドロップ剤 等の明確な単位としてあたえられ、各々は予め決められた量の活性化合物をを含 む。他の組成物は、シロップ剤、エリキシール剤または乳剤等の水溶性液剤また は非水溶性液剤の懸濁剤を含む。経口的に投与される活性成分は、経口投与に適 する形、例えば丸剤、錠剤、ボーラス、飲む溶液剤、食物で希釈または混合され る液体または粉の組成物、ピグポンプ等である。 非経口投与に適する組成物は、好都合には投与を受けるものの血液と好ましく は等張である活性化合物の滅菌水剤からなる。この水剤は、適当な分散剤または 湿潤剤それと懸濁剤を用いる公知の方法によって処方される。また滅菌注射剤は 、例えば1,3−ブタンジオールの溶液のような無毒な非経口的に許容される希 釈液または溶媒の非滅菌注射溶液または懸濁液である。許容媒体および溶媒の中 で、使用されるものは水、リンゲル液および等張食塩溶液である。加えて、滅菌 安定油を好都合に溶媒または懸濁媒体として使用する。この目的のためには、合 成モノまたはジグリセリドを含むいかなる無刺戟油も用いられる。加えて、オレ イン酸等の脂肪酸は注射剤の製造において使用されることがある。経口、皮下、 静脈内、筋肉内等に適する坦体処方は、Remington's Pharmaceutical Sciences 、Mack Publishing社、Easton PAの中に見い出だされる。 他の送達システムは、時間放出、遅延放出または持続放出の送達システムを含 む。そのようなシステムは、本発明の活性化合物の繰り返しの投与をさけること ができ、対象および医師により便利である。多くのタイプの放出の送達システム は、利用できかつ当業者に公知である。それらはポリ酢酸およびポリグリコール 酸、ポリ無水物およびポリカプロラクトン等のシステムに基づくポリマー、コレ ステロール、コレステリルエステルおよび脂肪酸等のステロールを含む脂肪また はモノ、ジおよびトリグリセリド等の中性脂肪、ヒドロゲル放出システム、シラ スティク(silastic)システム、ペプチドに基づくシステム、ワックス被覆、通常 の結合剤および賦形剤を使用する圧縮錠剤、部分的融合埋め込み剤等を含む。特 定の例は、但し限定されるものではないが、即ち(a)USP4,452,775(Kent)、USP 4,667,014(Nestor et al)およびUSP 4,748,034およびUSP 5,239,660(Leonard )に見い出される多糖類をマトリックス内に形にして含むエロジオンシステムお よび(b)USP 3,832,253(Higuchi et al)および3,854,480(Zaffaroni)に見 い出される活性成分がポリマーを通してコントロールされた速度で透過する拡散 システムを含む。加えて、ポンプに基づくハードウェアー送達システムを使用で き、そのいくつかは埋め込みに合わされる。 長期間持続放出埋め込み剤の使用は、本発明の組成物の持続的投与を必要とす る免疫不全患者の下痢の治療に特に適する。ここで用いられる“長期間”放出は 、埋め込み剤が活性成分の治療レベルを少なくとも30日間、好ましくは60日 間送達するように構築されかつ手配される。長期間持続放出埋め込み剤は当業者 によく知られており、上記放出システムのいくつかを含む。 [実施例]実施例 1 :クロトリマゾールは腸上皮細胞の水および電解質分泌を阻害する。 分泌性下痢の生化学的基盤は、腸腺窩細胞における腸Cl-分泌を含む。正常 な状態では、Cl-をNa/K ATPアーゼポンプおよびNa/K/2Cl共 輸送のような一次および二次活性輸送機構によって電気化学ポテンシャルをこえ るレベルで腸腺窩細胞内で維持する。Cl-は先端(apical)Cl-チャンネルを 通じて腸腺窩細胞から内腔え輸送される。K+、cAMP、cGMPおよびCa++の 細胞内レベルは、全て分泌応答を調節することに含められる。 T84細胞は、クロトリマゾールが腸腺窩細胞のCl-分泌を調節するかどう かを決定するために使用された。T84細胞は、円柱上皮の集密的細胞単層を形 成し、これが高い経上皮抵抗、分極した先端膜およびバソラテラル(basilateral )膜、および生きた腸で見い出されるのと類似したcAMPおよびCa++調節の Cl-分泌経路をを示す。 方法 T84細胞の増殖:ATCCから得られたT84細胞を、等部のダルベッコの 修飾イーグル培地(DMEM)、D−グルコース1g/lおよびHams F−12 栄養混合物中で、5%新生牛血清、HEPES 15mM、NaHCO3 14mM 、ペニシリン40mg/l,アンピシリン8mg/lおよびストレプトマイシン 0.90mg/lを付加して培養および継代した。細胞を前記のとおり希釈され たラットコラーゲンで被覆した0.33cm2または5cm2トランスウェルイン サート(Costar Cambridge,MA)に集密的細胞密度で植えた(Lencer et al J.Cl in.Invest.92:2941-2951(1993);Lencer et al、J.Cell Biol.117:1197− 1209(1992))。経上皮抵抗は7日後安定したレベルに達する(>1000オーム .cm2)。高い経上皮抵抗の発生は、形態分析で評価されるよく出来上がっ た緊密な結合をもつ集密的細胞単層およびCl-を分泌する単層の能力と関連し た(Madara et al、Gastro.92:1133−1145(1987)。電気生理学(電気発生性Cl-分泌の測定):集密的細胞単層を、CaCl20 .185g/l、MgSO4 0.098g/l、KCl 0.4g/l、KH2 PO4 0.06g/l、NaCl8g/l、Na2HPO4 0.048g/l 、グルコース1g/lおよびpH7.4HEPES 10nMを含むHanks緩衝塩溶液( HBSS)へ移した。漿膜および粘膜レザバーをリンゲル緩衝液でつくられた5%寒 天橋を介してカロメルおよびAg−AgCl電極に結合した。経上皮抵抗を25 μAまたは50μA電流パルスを与える二重電圧クランプを用いて測定した。短 絡電流(Isc)を以前記載されているようにオームの法則を用いて計算した( Lencer et al、J.Clin.Invest.92:2941−2951(1993);Lencer et al、J. Cell Biol.117:1197−1209(1992))。 結果 クロトリマゾールは、Ca++またはcAMP依存アゴニストによって誘起され るT84細胞におけるCl-分泌を阻害する。 :以前の研究は、T84細胞にお けるCl-分泌が生物物理学的および薬理学的に互いに異なるK+外向き流束によ ってコントロールされることを示してきた。 一つの経路はcAMP依存アゴニストに対する分泌応答にあずかりBa++塩に 対する感受性を示す(McRoberts et al、J.Biol.Chem.260:14163-14172(19 85);Reentra,Am.J.Physiol.264:C161-168(1993))。他はCa++依存ア ゴニストにたいする応答を仲介し、Ba++非感受性である。K+チャンネルのい くつかの経路に特異的なアゴニストは、特定の化合物がCa++またはcAMP特 異的経路を通して作用するかどうかを決定するために有用である。例えば、バソ アクティブ・インテスティナル・ペプチド(VIP)およびコレラ毒素は、K+チ ャネルのcAMP仲介アゴニストが、カルバコールはCa++調節K+チャネルの Ca++依存アゴニストである。T84細胞のCl-分泌の特定の阻害剤が機能す る経路を、Cl-分泌を刺戟するためにVIPまたはカルバコールで処理される T84細胞の経上皮抵抗を修飾する阻害剤の力を測定することによって同定する 。 T84細胞を上記のように育て、Cl-分泌はカルバコール(100μM)ま たはVIP(5nM)のいずれかを培地に加えることによって刺戟される。次い で細胞をBaCl2(3mM)、チャリブソトキシン(100nM)またはクロト リマゾール(33μM)で処理した。短絡電流(Isc)を、阻害剤の存在しな い対照の%として各阻害剤処理に対して決定した(図1)。BaClはcAMP 仲介アゴニストVIPえの分泌応答を強く阻害したが、Ca++依存アゴニストの カルバコールによって誘起される分泌応答にはあまり影響しなかった。対照的に 、サソリ毒チャリブソトキシンはカルバコールによって誘起される分泌応答を強 く阻害したが、VIPによって誘起されるCl-分泌についてはごく小さな影響 であった。しかし、クロトリマゾールは両方のアゴニストに対するCl-分泌応 答を阻害した。クロトリマゾールによるCl-分泌の阻害は、牛血清アルブミン 0.01mg/mlの存在下60分後完全に可逆的(96±2%、n=4)であ った。 cAMPおよびCa++仲介アゴニストの協同作用に関するクロトリマゾールの 影響を調べるために、先ずVIPで刺戟された単層を分泌の定常状態に達しさせ 、次いでカルバコール(100μM)に加えてさらした。クロトリマゾールは、 cAMPよりもカルバコールに対する分泌応答を阻害することに、各々IC50 値が3μMと8μMで少しだけ有効であった。cAMPおよびCa++依存分泌経 路えのクロトリマゾールの効果を同じ単層について調べたとき、VIPとカルバ コールの協同応答の阻害は、Ca++アゴニストのみでおこされる分泌の阻害と同 等であることが見い出された。低い用量(=10-7以下)では、クロトリマゾー ルはいずれのアゴニストに対するCl-分泌応答をわずかに(5−10%)強め た。クロトリマゾールは、コレラ毒素(20nM、cAMP依存アゴニスト)お よび大腸菌熱安定毒素(100nm、cGMP依存アゴニスト)(IC50値が 各々10μMと15μM)に対する分泌応答を効果的に阻害した。 また、K+コンダクタンスえのクロトリマゾールの効果を86Rbを用いる同位 体フラックスによって調べた。T84細胞をcAMPアゴニストVIPまたはC a++仲介アゴニスト(タプシガルジン,Thapsigargin)の存在において育てた。 クロトリマゾールを加え、86Rb外向き流束を測定した。クロトリマゾールは有 意にベースラインを阻害しCa++は、クロトリマゾールで処理されなかった細 胞に比べてcAMPおよびCa++仲介アゴニスト両方の存在において86Rb外向 き流束を刺戟した。 本発明の他の芳香族化合物は、Cl-分泌を阻害することが見い出された。ク ロトリマゾールはcAMPおよびCa++誘起Cl-分泌の試験された最も強力な 阻害剤であったけれども、ケトコナゾール、エコナゾール、ミコナゾールおよび 2−クロロフェニル−ビス−フェニルメタノールもCl-分泌を阻害する点で効 果的であった。 総合すると、これらの研究はクロトリマゾールがT84細胞におけるcAMP およびCa++仲介K+チャネルによって誘起されるCl-分泌を阻害することを示 す。実施例 2 :クロトリマゾールはcAMPおよびCa++依存シグナル 伝達経路の遠位ステップに働く。 クロトリマゾールの作用点を決定するために、クロトリマゾールの予め処理効 果を、cAMPシグナルカスケードの逐次ステップでCl-分泌を開始するアゴ ニストで刺戟された単層について調べた。T84単層をクロトリマゾール(33 μM)の存在または非存在下HBSS中プレインキュベートし、ついでVIP5 nM(ヘテロ三量体GTPアーゼの連鎖した細胞表面レセプターを通してアデニ レートサイクラーゼを活性化する)、フォルスコリン10μM(アデニレートサ イクラーゼを直接活性化する)または8Br−cAMP3mM(プロテインカイ ネースAの直接の活性化剤)のいずれかで刺戟した。クロトリマゾールはこれら のアゴニストの各々えの分泌応答を阻害した。これらのデータは、クロトリマゾ ールがプロテインカイネースAの活性化の遠位ステップに働くと言う証拠を提供 する。 T84および他の非興奮性細胞のCa++依存細胞内シグナリングは、イノシト ールトリフォスフェート(IP3)依存細胞内Ca++貯蔵の漸増(HalmとFrizell、 分泌性下痢のテキストブック、Raven Press,47-58(1990);Mandel et al、J. Biol.Chem.267:704−712(1986);Halm et al、Am.J.Physiol.(Cell Phy siol.23)254:C505-C511(1988))および続く細胞膜Ca++インフラックス経路 の活性化(Barrett,Am.J.Physiol.(Cell Physiol.34):C859-C868(1993 ) を含む。ダウンストリームできごとは、[Ca++]i、IP3、ジアシルグリセ ロールまたは未だ同定されていない分散性因子によって仲介される(PutneyとBi rd、Cell75:199−201(1993)。クロトリマゾール作用だけのところを調べるた めに、クロトリマゾール(33μM)の存在または非存在において予め処理され たT84単層のこのシグナリングカスケードを、Ca++依存アゴニストのカルバ コール(100μM、Ca++およびIP3シグナルを誘起する)、タプシガルジ ン(5μM、ERCa++ATPアーゼの阻害を介して細胞質Ca++を上げる)(V andorpe et al、Biophys.J.66:46-58(1994))またはCa++イオノホアのイ オノマイシン(10μM)で刺戟した。クロトリマゾールは、強くこれら試薬の 各々に対するCl分泌応答を阻害した。これらのデータはクロトリマゾールが細 胞内Ca++貯蔵の放出に対して遠位な分泌応答に働くことを示唆する。 実施例 3:クロトリマゾールは先端膜のアニオンコンダクタンスまたはバソ ラテラルNaK2Cl共輸送に影響をあたえない。 方法 125 I外向き流束の実験 5cm2のトランスウエル装置の集密的細胞単層を10ー14日集落形成後使 用した。125Iを以前記載されているように(Venglarik et al、Am.J.Physiol .(Cell Physiol.28):C358-C364(1990))先端Cl-チャネルおよびバソラ テラルK+チャネル活性の指標として測定した。単層を、HBSS中37°Cで1 25 14μCi/mlと90分プレインキュベートした、この90分プレインキュベ ートの間の終りの30分間クロトリマゾール33μMを存在させたりさせなかっ たりした。クロトリマゾール前処理は、細胞の125I負荷を変えなかった。新鮮な HBSSで二度洗浄した後、サンプル0.5mlを先端レザバーから2分ごとに 得、新鮮なHBSSで置換した。四つのベースラインサンプルを得てから、細胞 をバソアクティブインテスティナルペプチド(VIP、5nM)またはタプシガ ルジン(5μM)でCl-分泌を活性化するために処理(t=8分で)し、加え て15の定時サンプルを得た。最後に、細胞単層をリンスし、ポリスチレン環か ら支持台で切断され、残留細胞に関連する放射活性を決定した。単層を実験中部 屋を37°Cで維持した。125Iは、ガンマー計数管で数え、以前記載した ように全取り込み%に標準化した(Venglarik et al、Am.J.Physiol.(Cell Physiol.28):C358±C364(1990))。 86 Rb取り込み実験 5cm2のトランスウエル装置の集密的細胞単層を、HBSS中37°Cで3 0分インキュベートした。コントロールとクロトリマゾール(CLT)処理(3 3μM、30分間)した単層の群をブメタニド(10μM、12分間)で処理し た。次いで、全ての単層をVIP(5nM)で処理し、86Rb1μCi/mlを 含有するHBSSえ37°Cで3分移行した。86Rb取り込みをMgCl210 0mMおよびpH7.4のTRIS−Cl 100mMを含有する氷冷溶液中で 洗浄することによって終了させた。単層を装置から切断し、シンチレーションバ イアルにいれ、通常の方法を用いて数えた。 結果 実験は起電性Cl-分泌の阻害が先端膜のCl-チャンネルの阻止または基底外 側に位置するNaK2Cl共輸送の阻止によっておこるのかどうかを決定するた めに行われた。クロトリマゾールが先端膜Cl-チャンネルを通したイオンコン ダクタンスに影響するのかどうか決定するために、我々は、クロトリマゾールの 存在または非存在下予め処理されたT84単層からの125I外向き流束の時間経 過を調べた(Vengalrik et al、Am.J.Physiol.(Cell Physiol.28):C358- C364(1990))。クロトリマゾールはVIPで処理された単層からの125I外向 き流束の時間経過にほんのわずかの影響または無影響であった。クロトリマゾー ル処理または無処理の単層からの125I外向き流束の速度常数は区別ができなか った(0.0637%対0.0645%取り込み/分、二回でn=2)。クロト リマゾールはタプシガルジンによって刺戟された125I外向き流束え同様影響が無 かった。我々は、次いでブメタミド感受性86Rb取り込みによって評価されたよ うにバソラテラルNaK2Cl共輸送えのクロトリマゾールの影響を試験した( Matthews et al、J.Biol.Chem.269:15703‐15709(1994))。クロトリマゾ ール処理は86Rb取り込みの全量を53.6±5.8%(平均±SEM、n=6 )減少したが、ブネタニド感受性である分画成分えの影響はなかった(88±3 .2対75.2±12.7全取り込み%、平均士SEM)。総合すると、こ れらのデータは、クロトリマゾールが先端膜Cl-チャネルまたはバソラテラル 膜NaK2Cl共輸送の阻害を介してT84細胞におけるCl-分泌に影響しな いことを強く示す。実施例 4 :クロトリマゾールはT84細胞におけるバソラテラルK+チャンネ ルを通すK+外向き流束を阻害することによってクロライド分泌を阻害する。 方法 1. クロトリマゾールはBa++感受性およびチャリブドトキシン感受性両チ ャンネルを通すK+輸送の阻止によってクロライド分泌を阻害す 86 Rb外向き流束実験 5cm2のトランスウエル装置の集密的細胞単層を10ー14日集落形成後使 用した。86Rb外向き流束を以前記載されているように(Venglarik et al、Am .J.Physiol.(Cell Physiol.28):C358‐C364 (1990))先端Cl-チャン ネルおよびバソラテラルK+チャンネル活性の指標として測定した。単層を、H BSS中37°Cで86Rb4μCi/mlと90分プレインキュベートした、この 90分プレインキュベートの間の終りの30分間クロトリマゾール33μMを存 在させたりさせなかったりした。クロトリマゾール前処理は、細胞の86Rb負荷 を変えなかった。サンプル1mlを得、バソラテラルレザバーから置換した。四 つのベースラインサンプルを得てから、細胞をバソアクティブインテスティナル ペプチド(VIP、5nM)またはタプシガルジン(5μM)でCl-分泌を活 性化するために処理(t=8分で)し、加えて15の定時サンプルを得た。最後 に、細胞単層をリンスし、ポリスチレン環から支持台で切断され、残留細胞に関 連する放射活性を決定した。単層を実験中室温を37°Cで維持した。86Rbは 、ガンマー計数管で数え、以前記載したように全取り込み%に標準化した (Vengalrik et al、Am.J.Physiol.(Cell Physiol.28):C358‐C364(1990 ))。結果+チャネル活性を86Rb外向き流束の測定によって推定した。クロトリマゾ ールはcAMPアゴニストVIP(5nM)で処理した後86Rb向き流束の速度 を有意に阻害することが見い出された。VIP刺戟86Rb外向き流束の速度常数 をクロトリマゾールで処理した単層において87%減少した(0.0062% 対0.0465%取り込み/分、三回でn=2)。クロトリマゾールは、タプシ ガルジンによって刺戟された単層からの86Rb外向き流束を同程度阻害し(パネ ルB,速度常数0.011対0.048取り込み%/分、n=2),クロトリマ ゾールがBa++感受性およびチャリブドトキシン感受性両チャンネルを通すK+ 輸送の阻止によってクロライド分泌を阻害することができることを示唆している 。 2. クロトリマゾールは異なるcAMPおよびCa++感受性バソラテラルK +チャンネルを通すクロライド分泌を阻害する。 選択的膜透過性およびバソラテラル膜のカリウムコンダクタンスの測定。バソ ラテラルカリウムコンダクタンスをDawson et alによって開発された技術を使用 して測定した。カリウム勾配(粘膜から漿膜え)をK+を唯一の透過イオンとし て含む非対称粘膜および漿膜緩衝液を用い単層をよこぎって先ずつくった。粘膜 レザバーえアムホテリシンB(20μM)の添加が先端膜に伝導孔を形成し、従 ってこの膜をよこぎる経上皮カリウム運動に対する全ての抵抗を除く。従って、 本実験条件下、単層は短絡され(即ち、ゼロポテンシャルで電圧固定される)、 経上皮カリウム勾配は一定し、アムホテリシン依存Iscがバソラテラル膜をよ こぎる経上皮カリウムフラックスの速度のめどになる。短絡電流(Isc)の変 化は、次いでバソラテラルK+コンダクタンス(gK)の変化をあらわす。Is cとK+コンダクタンスをカロメル電極、3MKCl寒天橋および電圧固定(Iow a大学、Iowa市)を用いて測定した。電圧−電流チャネル関係をつくるため、非 対称的高K+グルコネート溶液における−80から+80まで10mV増加ごと に試験ポテンシャルが1秒で誘起された。 バソラテラル膜のK+透過性の計算:膜透過性を式にしたがって計算した。PK=(cm/s)=1K(mM/cm2・s)/・[K+](mM/cm3) 式中、・[K+]は、非対称的先端およびバソラテラル浴槽溶液間のK+濃度( 135mM)の差に等しい。最大Iscを、以前に記載された用にファラデイ定 数F(96,500クーロン/mol)で割ることによってK+フラックスえ変 換した(Huflejt et al、J.Clin.Invest.93:1900−1910(1994))。 結果 バソラテラルK+輸送をアムホテリシンBの前処理によって先端で透過され るT84単層で調べた。先端およびバソラテラル緩衝液は唯一つの透過イオンと してK+を含有した。全ての実験を135mMの基底外側に向けられたK+勾配で 行った。この方法は、T84細胞およびHT29−Cl.16E細胞におけるC l-およびK+両輸送を調べるため前から利用されてきた。簡単には、集密T84 細胞単層の内腔またはバソラテラル膜のイオンコンダクタンスをイオノフォアの アムホテリシンBを用いて評価できる。これは、イオノフォアのアムホテリシン Bによってできた孔を含む細胞膜をよこぎるイオン輸送に対する全ての電気的抵 抗を人工的に取り除く。結果として、無処置対側細胞膜は経上皮イオン輸送の律 速になる。イオンコンダクタンスのアゴニスト依存変化を、できあがあったイオ ン勾配の存在における経上皮短絡電流(Isc)としてか、またはできあがあっ た経上皮ポテンシャルの存在における経上皮コンダクタンス(G)として直接評 価できる。 K+輸送を、ベースラインにおいておよびcAMPとCa++アゴニストの決め られた添加後に測定した。アムホテリシンBを用いた初期透過はコンダクタンス の49±19%増加をともなった。アムホテリシンBで形成される孔は、一価カ チオンに選択性を示す。Ca++は、アムホテリシンBを用いた先端透過によって おこるIscおよびGKのすこしの定常状態増加で証明されるように比較的不透 過のままであった。この低いベースラインIscおよびGKを与えると、cAM PとCa++感受性K+透過率(PK)は、アゴニスト刺戟後容易にあきらかであ った。cAMPアゴニストのフォルスコリン(10μM)を用いた処理は、Is cおよびGの対称的増加によって証明されるように明らかに低コンダクタンス経 路を通るK+輸送の活発な増加を生じた。カルバコールもK+電流を増加した。し かし、カルバコール誘起Isckの大きさは、カルバコールだけまたはフォルス コリンの後に加えても同様であった(各々111.7±7.4対180.7±1 5.7μA/cm2)。従って、先端で透過された細胞システムで期待されるよ うに、cAMPとCa++の仲介K+経路の間に協同作用の明らかな証拠はない。 無処置T84単層における我々の以前の発見と同様に、Iscのフォルスコリン 誘起変化を、カルバコールの効果が短命である間維持した。IsckおよびGkの 両方は、カルバコール添加後5分以内にベースラインえ戻った。 形式的な電流/電圧(I/V)関係を、cAMPとCa++依存両電流が生理的 膜ポテンシャルで誘起されることを確かめるためにアゴニスト刺戟の前後で定義 した。タプシガルジンをこれらの実験でCa++アゴニストとしてカルバコールの 代りに使用した。なぜなら、タプシガルジンによって誘起されるK+過渡が無処 置単層におけるように、非常に長く持続する定常状態を達成する。基底外側に向 かうK+勾配の条件下、フォルスコリンおよびタプシガルジン共、正の経上皮電 圧で肉眼的に外向きに調整された(粘膜から漿膜え)電流を活性化する。フォル スコリンおよびタプシガルジンの刺戟後得られる実験的I/V関係は、計算され たネルンストポテンシャル(RT/zQolog[Na]out/[Na]inとし て計算された−85mV)に近似する逆ポテンシャル(−40mV)を示した。 これらの結果は、一つ以上の非特異的経上皮イオンシャントと関係する別個のc AMPおよびCa++感受性バソラテラル膜K+コンダクタンスの活性化と合い、 多分細胞内密着帯またはバソラテラル膜の“リーク”を通しておこる。 IscおよびGの観察される変化はK+選択的経路を通したK+輸送を表わすこ とを確かめるため、T84単層コンダクタンスえのフォルスコリンおよびカルバ コールの影響をNa+を唯一つの透過カチオンとして含む緩衝液を用いて調べた 。これらの実験を、類似する135mMの基底外側に向かうカチオン(Na+) 勾配を用いて行った。IscおよびGの増加はK+の非存在の場合検出されなか った。従って、アゴニスト刺戟によって誘導されるカチオンコンダクタンスの増 加はK+輸送に特異的である。 二つの薬理学的に異なるK+外向き流束経路が以前無処理T84細胞で見つけ られていた。一つの経路がcAMP依存アゴニストに対する分泌応答に関与し、 Ba++塩に感受性を示した。他のK+外向き流束経路はCa++依存アゴニストに 対する応答を仲介し、Ba++不感受性である。これらの発見は透過性を上げた細 胞モデルで確かめられた。cAMP感受性Ik(フォルスコリン10μMの処理 で誘起)を、バソラテラルレザバーへBaCl2(3mM)の添加によって70 %以上阻害した。しかし、Ba++は同じ単層に次のカルバコール(100μM) の添加によって誘導されるK+輸送に検出できる影響をあたえなかった。対照的 に、透過性を上げた単層をカルバコールで先ず処理したとき、誘導Ca++kを サソ リ毒チャリブドトキシン(100nM)の前処理で50%阻害した。しかし、チ ャリブドトキシンは次のフォルスコリンの添加によって誘導されるK+輸送に検 出できる影響をあたえなかった。従って、透過性を上げた細胞において、K+チ ャンネルブロッカーのBaCl2およびチャリブドトキシンの阻害に対するK+輸 送の異なる感受性は、無処理細胞におけるK+輸送えのこれらのチャンネル選択 的阻害剤の影響とまさに同様であった(Cl-電流として間接的に測定)。 総合すると、透過性を上げたT84細胞モデルを明らかにし、定められた条件 下IscおよびGは共に別個のcAMPおよびCa++感受性バソラテラルK+チ ャネルを通したK+輸送を表わすという強い証拠を提供する。 3. クロトリマゾールおよび構造的に関連する安定代謝物の2−クロロフェ ニル−ビス−フェニル メタノールはcAMPおよびCa++感受性両K+チャン ネルを通すK+輸送を阻害する。 我々はつぎにクロトリマゾールがヒト腸T84細胞において、赤血球における ようにバソラテラル膜K+チャンネルを直接阻害するという仮設を試験した。ク ロトリマゾールは、cAMPアゴニストのフォルスコリン(101μM)および Ca++アゴニストのカルバコール(100μM)で処理後のK+輸送の時間経過 状態を有意に阻害した。cAMPまたはCa++刺戟後の定常状態でとられた形式 的IV関係は、クロトリマゾールがcAMPおよびCa++感受性両K+チャネル に影響したことを確認する。ほぼ同じ結果が2−クロロフェニル−ビス−フェニ ルメタノールについて得られた。クロトリマゾールおよびその代謝物の2−クロ ロフェニル−ビス−フェニル メタノールは、直接cAMPおよびCa++感受性 両K+チャンネルを通すK+輸送を阻害し、イミダゾール環のない環構造がこの生 物活性に十分であることを示している。 4. クロトリマゾールはT84細胞の先端表面よりもバソラテラル表面を目標 にする。 方法 先端細胞膜のCl-コンダクタンスの測定:先端Cl-コンダクタンスを調べる ために、Cl-を同一の先端およびバソラテラル緩衝溶液を使用する唯一つの透 過イオンとして用いる。単層は、漿膜層レザバーえアムホテリシンB(100 μM)の添加によって基底外側に透過性を上げられた。チャンネル電流の電圧− 電流カーブの生成を、対称的高コリンクロリド緩衝液中10mVごとに−80か ら+80mVの1秒試験ポテンシャルによって誘起した。 結果 クロトリマゾールの最初のターゲットがバソラテラルまたは先端の細胞表面に 位置しているのかを決定するために実験を行った。最も早い阻害を単層の両側に クロトリマゾールとインキュベートして得た。しかし、バソラテラル適用だけが 両側上でのインキュベーションとほぼ同じように効果的であった。加えて、決ま った時点でのクロトリマゾールの見かけの阻害強度は、先端よりもバソラテラル に適用されたときより大きいことが分かった。細胞のバソラテラル表面でのクロ トリマゾールの優先的な作用は、その主たるターゲットがバソラテラルK+チャ ンネルであるという仮設と一致する。 これらの発見を確かめるため、我々はアムホテリシンBによって形成される孔 で基底外側に透過性を上げられたT84細胞単層のCl-輸送を調べた。これら の実験を、唯一つのアニオンとしてのCl-および対称的先端およびバソラテラ ルCl-濃度(142mM)で行った。クロトリマゾールで処理されない単層に おいて、バソラテラルレザバーえのフォルスコリン(10μM)の添加は、多分 嚢胞性繊維症トランスメンブラン調節(CFTR)Cl-チャンネルの活性化を 介して有意にベースラインよりもCl-コンダクタンスを増加した。しかし、ク ロトリマゾールのバソラテラルK+コンダクタンスえの明らかな阻害的影響と対 照的に、クロトリマゾールはフォルスコリンまたはタプシガルジン刺戟Cl-コ ンダクタンスえの検出できる影響はなかった。Cl-輸送のI/V関係はクロト リマゾールで処理されたかまたはされなかった単層でほぼ同じであった。これら のデータは、クロトリマゾールが特異的にバソラテラルK+チャネルに影響して 無処理T84細胞単層のCl-分泌を阻害するというさらなる証拠を提供する。 先端膜Cl-チャンネルは阻害されない。実施例 5 :クロトリマゾールはインヴィボのCl-分泌を阻害する。 1.家兎結腸粘膜を用いるユシングチェンバー実験 方法 ニュージーランド家兎雄四匹(2.5kg)をペントバルビタール(0.5m 1/kg)の静脈注射によって麻酔した。遠位結腸を長さ15cm取り出し、縦 走方向に開いた。外筋層を鈍解離で取り出し、結腸粘膜標本をユシングチェンバ ー(DCTSYS;Precision Instrument Design社、CA;表面積10.3cm2) につるし、クロトリマゾール(30μM)の存在または存在なしに、mMでNa Cl;122.0、CaCl2:2.0;MgSO4;1.3、KCl;5.0、 グルコース;20、NaHCO3;25.0(95%O2/5%CO2のガスを通 じたときのpH;温度は37°Cに保つ)を含む緩衝液でインキュベートした。 粘膜の各サイドの液量は7mlであった。 電位差およびIscを連続的にモニターし、10分毎に記録した。内腔および 漿膜層緩衝液をAg−AgCl電極(電圧/電流クランプ、モデルVCC600 、Physiologic Instruments社、San Diego、CAN USA)およびリンゲル/寒天橋を 介して電圧クランプデバイス(モデルDVC−1000;電圧/電流クランプ、 World Precision Instruments社)に接した。抵抗(R)をオームの法則を用い て計算し、IscはΩ×cm2で与えられる。安定したベースライン抵抗および Isc値が得られた後、粘膜標本を漿膜層クロトリマゾール(30μM)の存在 または存在なしに30分インキュベートし、次いでフォルスコリン(10μM) またはカルバコール(10μM)を漿膜層レザバーへ添加して刺戟した。 結果 生きた腸組織のK+チャネルおよび従ってCl-分泌を阻止するクロトリマゾー ルの能力を試験するために、我々はクロトリマゾール(30μM)の存在または 存在なしに修飾リンゲル溶液を含むユシングチェンバー中家兎結腸粘膜の単離標 本をつるした。Iscが安定した後、フォルスコリン(10μM)および次いで カルバコール(100μM)と順次の添加を漿膜層レザバーえ適用し、Iscお よびGを連続的にモニターした。クロトリマゾールはフォルスコリン誘導Isc の時間経過状態を強く阻害した。カルバコールはこのシステムではIscへの影 響はなかった。 2.分泌性下痢のマウスモデル 方法 処理およびコントロール、未処理マウスに、クロトリマゾール(150mg/ kg/日を二つの等用量に分け、20mg/mlの濃度でピーナツ油に溶かし) またはコントロール坦体を7日間の負荷期間強制摂取させた。次いで、マウッス にPBS中精製コレラトキシン25μg(Calbiochem、SanDie go、CA)、コントロール坦体のみ(コレラトキシンなしのPBS)またはク ロトリマゾール30μMを含むPBS中のコレラトキシンのいずれかで強制的に チャレンジした。動物を5時間後混んでいないCO2フードで殺した。死体の重 さをはかり、腹部を開け、リガチャーを近位十二指腸および遠位直腸で結んだ。 腸ブロックを支持構造から切りはなし、一つのユニットとして取り出し、重さを はかった。小腸および大腸セグメントを各動物の体重(腸の重さ/死体重)に標 準化した。 結果 クロトリマゾールがインヴィボで腸分泌を阻害するかどうかを試験するために 、我々は分泌性下痢のマウスモデルを利用した。Balb/Cマウスにクロトリ マゾール150mg/kg/日、二つの等用量に分け、またはをコントロール坦 体を7日間、12時間毎にの負荷期間強制摂取させ、次いで精製コレラトキシン (25μg)を経口的にチャレンジした。コレラトキシン処理後5時間で、マウ スを殺し、腸液分泌を重量評価した。クロトリマゾール前処理はコレラトキシン によって誘発される腸液分泌を86%減少した。クロトリマゾールは、コレラト キシンの無い場合には腸分泌に影響しなかった。従って、クロトリマゾールは、 インヴィボの分泌性下痢を多分腺窩上皮細胞のバソラテラルK+チャンネルを阻 害することによって効果的に治療した。 各々の前記特許、特許出願および引用文献は全て引用することにより本明細書 に含まれる。本発明に記載の好ましい態様を記載したが、ここに示された教示に 鑑み他の修飾、変形または交換は、当業者に自明のことと考えられる。従って、 そのようなすべての修飾、変形または交換は次に掲げる請求の範囲によって定義 される本発明の範囲に属するものと理解されるべきである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 31/4174 A61K 31/415 611 // C07D 233/56 C07D 233/56 (72)発明者 ブルグナラ,カルロ アメリカ合衆国 マサチューセッツ州 02161、ニュートン ハイランズ、アバデ ィーン ストリート 33 (72)発明者 アルパー,セス アメリカ合衆国 マサチューセッツ州 02130、ジャマイカ プレーン、オーチャ ード ストリート 74

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 下痢治療のための薬剤の製造における芳香族化合物の使用であって、該 芳香族化合物が一般式: =CH、CX≡C、SCH2、OCH2およびNOCH2からなる群から選ばれ、R ’はH、OH、SH、NO2、CN、CHO、ONH2、COH、COR”、CO2 H、CO2R”、OR”、SR”、NR”R”、CONR”R”、ヘテロアリー ルおよびCONR”(OCH3)からなる群から選ばれ、Ar1はフェニル、置換 フェニルおよびヘテロアリールからなる群から選ばれ、Ar2はフェニルおよび 置換フェニルからなる群から選ばれ、Ar3はフェニル、置換フェニル、ビフェ ニル、ビベンジルおよびナフチルからなる群から選ばれ、フェニル置換基はCl 、F、Br、I、R、OR”、SR”、NO2、CN、CF3、NR”R”および CO2Rからなる群から選ばれ、RはCZ(z=1-5)の直鎖アルキル、CZ(z=1-5)の 置換直鎖アルキル、CZ(z=1-5)の分枝アルキルおよびCZ(z=1-5)の置換分枝アル キルからなる群から選ばれ、アルキル置換基はCl、Br、F、I、OH、OC H3、SH、SCH3、NH2、NHCH3およびN(CH32からなる群から選ば れ、R”は水素原子およびRからなる群から選ばれる、を有する、前記使用。 2. 芳香族化合物がクロトリマゾールである、請求項1に記載の使用。 3. 芳香族化合物が、からなる群から選択される、請求項1に記載の使用。 4. 芳香族化合物が経口的に投与される、請求項1に記載の使用。 5. 対象がヒトである、請求項1に記載の使用。 6. 対象に抗下痢剤を投与することをさらに含む、請求項5に記載の使用。 7. 抗下痢剤が経口再水和液である、請求項6に記載の使用。 8.芳香族化合物が2−クロロフェニル−ビス−フェニル−メタノールであり、 次式: を有する、請求項1に記載の使用。 9. 対象の感染性下痢を抑制するために有効な量の芳香族化合物および抗感染 性下痢剤を含む獣医製剤であって、該芳香族化合物が一般式: H、C≡C、SCH2、OCH2およびNOCH2からなる群から選ばれ、R’は H、OH、SH、NO2、CN、CHO、ONH2、COH、COR”、CO2H 、CO2R”、OR”、SR”、NR”R”、CONR”R”、ヘテロアリール およびCONR”(OCH3)からなる群から選ばれ、Ar1はフェニル、置換フ ェニルおよびヘテロアリールからなる群から選ばれ、Ar2はフェニルおよび置 換フェニルからなる群から選ばれ、Ar3はフェニル、置換フェニル、ビフェニ ル、ビベンジルおよびナフチルからなる群から選ばれ、フェニル置換基はCl、 F、Br、I、R、OR”、SR”、NO2、CN、CF3、NR”R”およびC O2Rからなる群から選ばれ、RはCZ(z=1-5)の直鎖アルキル、CZ(z=1-5)の置 換直鎖アルキル、CZ(z=1-5)の分枝アルキルおよびCZ(z=1-5)の置換分枝アルキ ルからなる群から選ばれ、アルキル置換基はCl、Br、F、I、OH、OCH3 、SH、SCH3、NH2、NHCH3およびN(CH32からなる群から選ばれ 、R”は水素原子およびRからなる群から選ばれる、を有する、前記獣医製剤。 10. 芳香族化合物がクロトリマゾールである、請求項9に記載の獣医製剤。 11. 抗感染性下痢剤が初乳抽出物である、請求項9に記載の獣医製剤。 12. 抗感染性下痢剤が初乳の免疫製剤である、請求項9に記載の獣医製剤。 13. 抗感染性下痢剤が微生物特異的免疫製剤である、請求項9に記載の獣医 製剤。 14. 抗感染性下痢剤が経口再水和液である、請求項9に記載の獣医製剤。 15. 抗感染性下痢剤が置換電解質組成物である、請求項9に記載の獣医製剤 。 16. 抗感染性下痢剤が抗生物質組成物である、請求項9に記載の獣医製剤。 17. 獣医製剤が乾燥製剤である、請求項9に記載の獣医製剤。 18. 芳香族化合物が2−クロロフェニル−ビス−フェニル−メタノールであ り、次式:を有する、請求項9に記載の獣医製剤。 19. 下痢を抑制するために有効な量の芳香族化合物および抗下痢剤を含む医 薬製剤であって、該芳香族化合物が一般式: CH、C≡C、SCH2、OCH2およびNOCH2からなる群から選ばれ、R’ はH、OH、SH、NO2、CN、CHO、ONH2、COHCOR”、CO2H 、CO2R”、OR”、SR”、NR”R”、CONR”R”、ヘテロアリール およびCONR”(OCH3)からなる群から選ばれ、Ar1はフェニル、置換フ ェニルおよびヘテロアリールからなる群から選ばれ、Ar2はフェニルおよび置 換フェニルからなる群から選ばれ、Ar3はフェニル、置換フェニル、ビフェニ ル、ビベンジルおよびナフチルからなる群から選ばれ、フェニル置換基はCl、 F、Br、I、R、OR”、SR”、NO2、CN、CF3、NR”R”およびC O2Rからなる群から選ばれ、RはCZ(z=1-5)の直鎖アルキル、CZ(z=1-5)の置 換直鎖アルキル、CZ(z=1-5)の分枝アルキルおよびCZ(z=1-5)の置換分枝アルキ ルからなる群から選ばれ、アルキル置換基はCl、Br、F、I、OH、OCH3 、SH、SCH3、NH2、NHCH3およびN(CH32からなる群から選ばれ 、R”は水素原子およびRからなる群から選ばれる、を有する、前記医薬製剤。 20. 芳香族化合物が2−クロロフェニル−ビス−フェニル メタノールであ り、次式: を有する、請求項19に記載の医薬製剤。 21. 芳香族化合物がクロトリマゾールである、請求項19に記載の医薬製剤 。 22. 抗下痢剤が経口再水和液である、請求項19に記載の獣医製剤。 23. 抗下痢剤が抗生物質である、、請求項19に記載の医薬製剤。 24. 抗下痢剤が電解質組成物である、請求項19に記載の医薬製剤。 25. 抗下痢剤が牛初乳からの免疫製剤である、請求項19に記載の医薬製剤 。 26. 抗下痢剤が経口糖−電解質溶液である、請求項19に記載の医薬製剤。 27. 下痢の治療のための薬剤の製造における芳香族化合物の使用であって、 該芳香族化合物がミコナゾールおよびエコナゾールからなる群から選択される、 前記使用。 28. 感染性下痢を治療するための方法であって、そのような治療の必要な対 象に、感染性下痢を抑制するために有効な量の芳香族化合物を投与する段階を含 み、該芳香族化合物がミコナゾールおよびエコナゾールからなる群から選択され る、前記方法。 29. 感染性下痢の治療方法であって、そのような治療の必要な対象に、感染 性下痢を抑制するために有効な量の芳香族化合物を投与する段階を含み、該芳香 族化合物が一般式: CH、C≡C、SCH2、OCH2およびNOCH2からなる群から選ばれ、R’ はH、OH、SH、NO2、CN、CHO、ONH2、COH、COR”、CO2 H、CO2R”、OR”、SR”、NR”R”、CONR”R”、へテロアリー ルおよびCONR”(OCH3)からなる群から選ばれ、Ar1はフェニル、置換 フェニルおよびヘテロアリールからなる群から選ばれ、Ar2はフェニルおよび 置換フェニルからなる群から選ばれ、Ar3はフェニル、置換フェニル、ビフェ ニル、ビベンジルおよびナフチルからなる群から選ばれ、フェニル置換基はCl 、F、Br、I、R、OR”、SR”、NO2、CN、CF3、NR”R”および CO2Rからなる群から選ばれ、RはCZ(z=1-5)の直鎖アルキル、CZ(z=1-5)の 置換直鎖アルキル、CZ(z=1-5)の分枝アルキルおよびCZ(z=1-5)の置換分枝アル キルからなる群から選ばれ、アルキル置換基はCl、Br、F、I、OH、OC H3、SH、SCH3、NH2、NHCH3およびN(CH32からなる群から選ば れ、R”は水素原子およびRからなる群から選ばれる段階を有する、前記方法。 30. 芳香族化合物がクロトリマゾールである、請求項29に記載の感染性下 痢の治療方法。 31. 芳香族化合物が、からなる群から選択される、請求項29に記載の感染性下痢の治療方法。 32. 芳香族化合物が経口的に投与される、請求項29に記載の感染性下痢の 治療方法。 33. 対象が馬、牛、ブタおよび山羊からなる群から選ばれる、請求項29に 記載の感染性下痢の治療方法。 34. 対象に抗感染性下痢剤を投与することをさらに含む、請求項29に記載 の感染性下痢の治療方法。 35. 芳香族化合物が2−クロロフェニル−ビス−フェニル−メタノールであ り、次式: を有する、請求項29に記載の感染性下痢の治療方法。
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