JP2000506607A - 液体用貯蔵器と塗布器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 貯蔵器と塗布器との結合体であって、管状貯蔵器（１０）は一端（１１）が開き且つ長さの少なくとも一部分に渡って外ねじ（１６）を有し、管状塗布器（１３）は、貯蔵器（１０）の開放端（１１）を含む部分を受け入れるように構成されており、また塗布器（１３）は、貯蔵器ねじ（１６）と係合する内部螺旋ねじ（１８）を有している。塗布器は、更に貯蔵器の開放端（１１）に係合してシールする円形シール面を形成する閉鎖体（２６）を有している。塗布器と貯蔵器のねじ（１６、１８）を完全に弛めても塗布器から貯蔵器が完全に抜けないように抵抗するストッパー構成（１７、２０）も具備する。

Description

【発明の詳細な説明】 液体用貯蔵器と塗布器 この発明は、特に液体に限るわけではないが、液体接着剤に使用する貯蔵器と 塗布器との組合わせに関する。 接着剤は、事故で又は手術の途中のいずれかで負った傷の治癒を助長するため に医療の分野で大々的に使用されている。意図した用途に対して適当な等級の接 着剤を選ぶことは重要であり、また使用が必要とされるまで接着剤は無菌状態の 下で貯蔵されなければならない。この目的に対して、医療技術者や外科医が使用 したい時に或る量の接着剤を出せるようにした医療用等級の液体接着剤の貯蔵器 について色々と提案されている。 或る特別な接着剤は、施術の場面で非常にうまく使用されており、患者に対し て傷箇所に細片を接着するのを助け、細片は切れた組織を合わせて保持できるよ うにしている。この接着剤は、一端が閉じて他端に塗布パッドを備えた薄壁の透 明なプラスチックチューブに収容されたガラス瓶に入れられて用意される。接着 剤が使用される時には、プラスチックチューブは押し潰されてガラス瓶を壊し、 接着剤を出すようにしている。続けて圧力をプラスチックチューブに加えて、塗 布パッドにまた塗布パッドを通して液体を送り出し続ける。 上述の構造は、完全に満足のいくものではない。かなりの圧力を正確に必要な 箇所に加えなければ、プラスチックチューブを介してガラス瓶を割るのはむずか しい。更に、プラスチックチューブが割れたガラスの鋭いエッジによって突き破 られて、それで施術者に怪我を負わせたり、また未使用の接着剤を漏らしてしま うことになる。 本発明は、液体接着剤に使用し、医療や手術の現場で使用するのに特に適して おり、またガラス瓶を使った公知の構造の上述のような欠点を克服する貯蔵器と 塗布器との結合を提供することを目的としている。 本発明の一要旨に依ると、一端が開き且つ他端が閉じ、また長さの少なくとも 一部分に渡って外ねじを有した管状貯蔵器と、開放端を有した一方端部分を含む 貯蔵器の少なくとも一部分を内部に収容する構造を成し、また貯蔵 器の外ねじが係合できる内螺旋ねじを有した管状塗布器とから構成されており、 塗布器は、更に、塗布器内に完全にねじ込まれると貯蔵器の一方端部分と相互に 係合してシールを形成するようになっている円形シール面を形成する内部閉鎖体 を有しており、塗布器と貯蔵器のねじ弛めの相対回転を行った際に、貯蔵器を塗 布器から完全に抜けてしまわないようにする保持手段が設けられていることを特 徴とする液体用貯蔵器と塗布器との結合が提供されている。 本発明の構成では、使用が必要とされるまでシールされた小室内に接着剤を収 容できるようにしている。塗布器は貯蔵器からねじを弛めて離され、そこで貯蔵 器を開放して液体が塗布器へ流入できるようにするが、保持手段が貯蔵器が塗布 器から完全に抜けてしまうのを防ぐ働きをする。このようにして接着剤は塗布器 自身を通してのみ組合わされた組立体から出すことができる。 この発明の貯蔵器と塗布器の組立体の好適な形では、貯蔵器のねじが塗布器の ねじから係合が解かれた後にのみ貯蔵器を塗布器から完全に抜けるのを制止する 働きをする。このように、貯蔵器と塗布器とを連続的に相対回転させても保持手 段に何ら軸方向荷重を与えることが無い。 本発明の第２要旨に依ると、一端が開き且つ他端が閉じ、長さの少なくとも一 部分に渡って外ねじを有し且つ少なくともその開放端に隣接した端部分が比較的 硬い素材から形成されている管状貯蔵器と；該貯蔵器の少なくとも上記端部分を 内部に収容するように構成され、また貯蔵器の外ねじが係合できる内螺旋ねじを 有した管状塗布器とから構成されており、塗布器は更に、塗布器内に完全にねじ 込まれると貯蔵器の上記端部分と相互に係合してシールを形成するようになって いる円形シール面を形成する内部閉鎖体を有しており、シールが作用している時 に上記貯蔵器の端部分に重なる少なくとも塗布器の一部分は、内側に変形可能と なっているが、その内側への変形が上記端部分が塗布器の内部閉鎖体からねじを 弛めて離れてしまうまで該端部分によって抵抗を受けるようになっていることを 特徴とする液体用貯蔵器と塗布器との結合が提供される。 本発明のこの第２要旨は、塗布器が貯蔵器からねじが弛められて、貯蔵器 を開いて貯蔵器から塗布器へ液体が流れることができるようにする時まで圧力が 塗布器に加えられないと言う長所を有している。しかし、一旦塗布器が貯蔵器か ら解放されると、その塗布器は、内側に押し潰されて塗布器から必要な使用個所 に接着剤が放出するのを助ける。 好ましくは、貯蔵器の一端部分は、塗布器の内部管状壁に対してシール作用を 行う構成の外部シール面を形成している。例えば、当該外部シール面は、貯蔵器 の一端部分から高く構成され、貯蔵器の高くなっている外部シール面が協働する 内部肩部が塗布器内に設けられる。かくしてこれで、保持手段と、貯蔵器と塗布 器の間の連結部からの漏れを防ぐ為の別のシールとの連合機能を果たすことにな ろう。 この発明の貯蔵器と塗布器の組立体の好適な実施例は、貯蔵器の一端部分によ って内部のほぼ環状を成した面を形成している。この場合、塗布器の円形シール 面は、外部のほぼ環状を成した面から構成されるべきであり、その結果両方のほ ぼ環状を成した面は、貯蔵器の開放端を閉じるように貯蔵器を塗布器内に捩じ込 むと相互に係合することになる。有利なことには、上記のほぼ環状を成した面の 内の少なくとも一方は、円錐形を成しており、貯蔵器と塗布器とが相互により深 く係合するに従ってシール効果を高めることになる。 医療等級の接着剤のような液体を必要な箇所に塗布するべく塗布器の使用を容 易にするために、塗布器は、塗布パッドのホルダーを有することができ、ホルダ ーは、貯蔵器の一端部分が円形シール面から離れるようにねじが弛められると貯 蔵器の内部と連通する。 この発明は、貯蔵器内に入れられた液体接着剤の調合剤を含んだ上述のような この発明の組合わされた貯蔵器と塗布器の組立体にも及んでいる。 さて、ただ例示として、本発明の一つの具体的実施例を添付図面を参照にして 詳細に説明するが、ここで：− 図１は、本発明の好適な要旨に従って構築され配置された組合わされた貯蔵器 と塗布器の組立体の側面図であり； 図２は、塗布器によって閉鎖された貯蔵器を示すもので、図１の組立体の長手 方向断面図であり； 図３は、図２と同様な図であるが、開放された貯蔵器を示しており； 図４は、図１の塗布器の全体斜視図であり； 図５は、図４と同様な図であるが、内部の構造上の特徴を示すために部分的に 切り欠かれており； 図６は、図１と図４に示された塗布器の端面図であり、 図７は、図１から図５の構成に使用される塗布パッドを示した詳細図である。 図面に示された貯蔵器と塗布器との結合は、医療現場で使用されるようにした もので、傷の近くの必要な箇所に液体接着剤を正確に付与できるようにし、患者 の皮膚に対して外傷用医薬材料が接着できるようにする。 この組立体は、一端１１が開放し且つ他端１２が閉鎖された管状貯蔵器１０か ら構成されており、一端１１は、貯蔵器１０から遠い端に塗布パッド１４を嵌め 込んだ管状塗布器１３内に嵌め込まれている。貯蔵器１０は、塗布器が使用され る時に貯蔵器を握るのを助ける４つのフィン１５を有すると共に、貯蔵器の２つ の端１１、１２の間の中途位置に外ねじ１６を形成する。貯蔵器の開放端１１に は、後で説明する目的で外部環状リブ１７が形成されている。 塗布器は、貯蔵器の外ねじ１６と相互係合するように内ねじ１８を配置してお り、また、更にリブ１７が係合する円筒状のほぼ平行な面１９を有している。そ の面１９は、内ねじ１８に隣接した肩部２０で終結している。外部において、塗 布器１３には、これが貯蔵器１０に対して回される時に塗布器の握りを容易にす る４つのスロット２１が形成されている。塗布器は、更に、貯蔵器を開放するた めに塗布器が貯蔵器に対して回されるべき方向を示すマーキング２２を有してい る。 塗布器の端部２３は、図７に非常に詳しく示された塗布パッド１４のホルダー として形成されており、パッドは、塗布器の自由端２３に形成されたリップ２５ の後にスプリング係合される外面２４を有している。パッドは、接着剤を容易に 正確に塗るためにほぼ楔形状を成している。幾分接着剤を付与した後に空気が貯 蔵器内に入れるようにするために、パッドに沿って延びた溝が設けられている。 塗布器の端部２３内には、塗布器軸線に配置された円錐状シール部材２６が形 成されており、その周りに環状溝２７が設けられている。貯蔵器１０の開放して いる一端１１は、シール部材２６が貯蔵器のその開放した一端を閉じることがで きるようにするためにその溝に係合する。ねじ１６、１８が相互により深く係合 されるに従って、貯蔵器の開放端１１は、徐々に狭くなっている溝２７の奥に更 に押し込まれ、それで円錐状部材２６と貯蔵器の端１１との間のシール効果を高 めることになる。溝２７の基部近くの領域には、円錐状シール部材２６を通るよ うに溝２９が形成されており、接着剤が溝２７から塗布パッド１４に貫流できる ようにしている。 貯蔵器１０は、硬質ＰＶＣのような比較的硬い等級のプラスチック材から成形 されており、塗布器１３は、貯蔵器から離れた塗布器の部分２８を内側に変形さ せられるようにするために、より柔軟な等級の同様なプラスチック材から成形さ れている。塗布パッド１４は、液体接着剤が貫流できるようにする十分な有孔率 を持つことができるようにするために若干柔軟な焼結されたポリエチレンから造 られている。 使用に際し、貯蔵器１０は、無菌の液体接着剤の調合剤で充填され、貯蔵器の 開放している一端１１がその貯蔵器の内壁とその一端で円錐状のシール部材２６ と相互係合してしっかりとシールされるまで、塗布器１３は貯蔵器に続けてねじ 込まれる。塗布パッド１４は、塗布器ホルダー内にスナップ嵌合され、次いでそ の組立体全体が、支持用厚紙上で説明書等を入れて、例えば気泡包装紙で包装さ れる。最終的に包装された製品は、例えばガンマー放射線に晒すことで殺菌され る。 塗布器が接着剤を付与する為に使用される時、組立体全体が気泡包装紙から取 り出され、貯蔵器１０と塗布器１３とを相互に捩ることで貯蔵器が開放される。 これで、図３に示されている状態に貯蔵器と塗布器とを分離する。これで、ねじ １６、１８が分離され、リブ１７は塗布器の肩部２０に係合するまで面１９に沿 って滑り戻る。その相互係合によって貯蔵器と塗布器との更なる分離が防止され 、それら２つの構成部材間で相対回転させても、いずれの部材にも何ら軸方向の 力を加えることが無い。 さて、塗布器１３の領域２８は、比較的硬い貯蔵器１０から離れており、 内側に押し潰すことができる。これで、液体接着剤に圧力を加えて、塗布パッド １４を通して接着剤の流れに勢いをつけることができる。使用後は、貯蔵器と塗 布器は共に向かい合って押されて、反対方向に回され、ねじを再び係合して貯蔵 器１０を閉じて接着剤の望ましくない漏れを防ぐ。あるいは、塗布器側を下にし て本装置を保持して、ねじを再係合し、塗布器に対して貯蔵器を回して、貯蔵器 の容積を効果的に減少させて接着剤をパッド１４を通して押し出す。これは、例 えば接着剤で包帯や皮膚の一部分を覆うのに役立つであろう。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． 一端が開き且つ他端が閉じ、また長さの少なくとも一部分に渡って外 ねじを有した管状貯蔵器と； 開放端を有した一方端部分を含む貯蔵器の少なくとも一部分を内部に収容す る構造を成し、また貯蔵器の外ねじが係合できる内螺旋ねじを有した管状塗布器 とから構成されており、塗布器は、更に、塗布器内に完全にねじ込まれると貯蔵 器の一方端部分と相互に係合してシールを形成するようになっている円形シール 面を形成する内部閉鎖体を有しており、塗布器と貯蔵器のねじ弛めの相対回転を 行った際に、貯蔵器を塗布器から完全に抜けてしまわないようにする保持手段が 設けられていることを特徴とする液体用貯蔵器と塗布器との結合。 ２． 保持手段は、貯蔵器のねじが塗布器のねじから係合が解かれた後に貯 蔵器が完全に抜けてしまうのを制止するものである請求の範囲第１項記載の貯蔵 器と塗布器との結合。 ３． 塗布器は、変形可能な等級のプラスチック材から製造されている請求 の範囲第１項又は第２項記載の貯蔵器と塗布器との結合。 ４． 貯蔵器は、比較的硬い材料から製造され、塗布器から少なくとも部分 的にねじが弛められるまでは塗布器の内側への変形に抵抗する請求の範囲第３項 記載の貯蔵器と塗布器との結合。 ５． 貯蔵器の一端部分は、塗布器の内部管状壁に対してシール作用を行う ように構成された外部シール面を形成している請求の範囲第１項乃至第４項のい ずれか１項に記載の貯蔵器と塗布器との結合。 ６． 上記外部シール面は、貯蔵器の一端部分から高くなっており、また共 に上記保持手段を形成するように貯蔵器のその高くなっている外部シール面が協 働する内部肩部が塗布器内部に形成されている請求の範囲第５項記載の貯蔵器と 塗布器との結合。 ７． 一端が開き且つ他端が閉じ、長さの少なくとも一部分に渡って外ねじ を有し且つ少なくともその開放端に隣接した端部分が比較的硬い素材から形成さ れている管状貯蔵器と；該貯蔵器の少なくとも上記端部分を内部に 収容するように構成され、また貯蔵器の外ねじが係合できる内螺旋ねじを有した 管状塗布器とから構成されており、塗布器は更に、塗布器内に完全にねじ込まれ ると貯蔵器の上記端部分と相互に係合してシールを形成するようになっている円 形シール面を形成する内部閉鎖体を有しており、シールが作用している時に上記 貯蔵器の端部分に重なる少なくとも塗布器の一部分は、内側に変形可能となって いるが、その内側への変形が上記端部分が塗布器の内部閉鎖体からねじを弛めて 離れてしまうまで該端部分によって抵抗を受けるようになっていることを特徴と する液体用貯蔵器と塗布器との結合。 ８． 貯蔵器の一端部分は、塗布器の内部管状壁に対してシール作用を行う ように構成された外部シール面を形成している請求の範囲第７項記載の貯蔵器と 塗布器との結合。 ９． 上記外部シール面は、貯蔵器の一端部分から高くなっており、また共 に上記保持手段を形成して、塗布器と貯蔵器とのねじ弛めの相対回転を行って貯 蔵器が塗布器から完全に抜けるのに抵抗するように、貯蔵器のその高くなってい る外部シール面が協働する内部肩部が塗布器内部に形成されている請求の範囲第 ８項記載の貯蔵器と塗布器との結合。 １０． 貯蔵器の一端部分は、内部のほぼ環状を成した面を形成しており、 塗布器の円形シール面は、外部のほぼ環状を成した面と成っており、上記のほぼ 環状を成した面は、貯蔵器の開放端を閉鎖するように貯蔵器を塗布器にねじ込む と相互に係合するように成っている請求の範囲第１項乃至第９項のいずれか１項 に記載の貯蔵器と塗布器との結合。 １１． 上記のほぼ環状を成した面の少なくとも一方は、円錐形を成し、貯 蔵器と塗布器のねじが相互により深く係合するに従ってシール効果を高めるよう にしている請求の範囲第１０項記載の貯蔵器と塗布器との結合。 １２． 塗布器は、塗布パッドのホルダーを有しており、該塗布器ホルダー は、貯蔵器の一端部分が円形シール面から離れるようにねじが弛められると貯蔵 器の内部と連通するように成っている請求の範囲第１項乃至第１１項のいずれか １項に記載の貯蔵器と塗布器との結合。 １３． 更に、塗布パッドホルダー内に保持され且つ貯蔵器が円形シール面 から離れるようにねじが弛められると貯蔵器から液体を受け取るように 構成された塗布パッドから構成されている請求の範囲第１２項記載の貯蔵器と塗 布器との結合。 １４． 貯蔵器内部に液体接着剤の調合剤を有している請求の範囲第１項乃 至第１３項のいずれか１項に記載の貯蔵器と塗布器との結合。