JP2000505520A - アンダーリーマアームセットを備えたドリル刃 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 ドリル刃アセンブリ（１）は、ダウンホール圧縮空気ハンマーに装着されるようになっているドライバー（２）を備えている。案内刃（３０）は、ドライバー（２）と案内刃（３０）とが相対的に回転し、また、軸線方向の移動ができるようにドライバー（２）と連結されている。アンダーリーマアーム（１９）のセットは、ドライバー（２）と案内刃（３０）との中間に配設され、案内刃（３０）の中央に設けられたカムブロック（１８）と係止されている。アンダーリーマ（１９）の軸支柱（２１）は、旋回するようになっており、アームが稼動配置状態と引き込み状態の間のドライバーの一時的な回転により、ドライバー（２）と共に回転する。ドライバー（２）と案内刃の通路（３９）は、案内刃の作業面へ圧縮空気を導入し、掘削された塵埃を案内刃とドライバーに設けた溝（４１）を通じて上方に吹き上げる。アンダーリーマアーム（１９）の斜面（２３Ａ）は、ケーシング（Ｃ）の下端と協働し、ケーシングを通じてドリル刃アセンブリを抜き取ることに先立ち、アームの引き込みを行う。

Description

【発明の詳細な説明】 発明の名称 アンダーリーマアームセットを備えたドリル刃 技術分野 本発明は、ドリル刃（drill bit）の構造に関し、掘削されたグランドホール （地孔）の一部分に沿って放射方向に広がる領域をアンダーリーマ（underream ）することに用いられる。 背景技術 アンダーリーマと呼ばれる装置による地中穿孔技術は、ケーシングまたはパイ プに収納された案内刃の周囲に放射状に広がる領域を形成するために用いられて いる。偏心して装着されたアンダーリーマは、使用に際し、アンダーリーマ作業 のために旋回するアームを備え、脱着のために穿孔軸の方向へ引き込むことがで きる。この偏心して装着されたアンダーリーマには、アンダーリーマが過酷で不 均一の障害に遭遇して、穿孔された穴からずれてしまう危険がある。例えば、岩 石の破片やその他の硬く鋭い障害物等である。大口径のドリル刃のずれは、ほと んどの穿孔作業を不可能にし、特に、一連のグランドホールが連続柱列である場 合や、各孔の間隔が接近している場合にはなおさらである。穿孔された穴にケー シングを設置するのは、主にこのようなずれを防止するため である。 公知の穿孔装置は、漸増する作業面を有するプレートに装着した３個の刃を用 いており、この漸増する作業面の領域は、アンダーリーマを行うために外側に移 動する当該プレートにより形成される孔の領域よりも実質的に小さい。このよう な小さな作業面を有するプレートは、過剰な摩滅を被ると共に、穿孔作業が遅く なる。 グランドホール内のアンダーリーマは、王冠状またはリング状の刃を用いるこ とにより達成できるが、同様に、アンダーリーマされた領域内に刃を置き去りに することがあるため費用がかかり、また、ある種の穿孔作業には使用できないと いう欠点がある。 発明の概要 本発明は、案内刃と複数の揺動移動可能なアームを備えたドリル刃アセンブリ により具体化され、このアームは、グランドホールに沿ってアンダーリーマを行 い、次いでケーシングから分離するためにアームを引込むことができる。 本発明に係るドリル刃アセンブリは、大きなグランドホールを穿孔する際に用 いられる一般的な圧搾空気衝撃ハンマーへ装着するための軸部を備えている。案 内刃は、後述するドライバーにピンで係止されており、案内刃とドライバー間の 回転運動を可能にしている。案内刃のカムは、アンダーリーマアームと当接して おり、このアー ムを稼動配置状態に移動させる。このようなアンダーリーマアームのカムの駆動 は、一時的に案内刃のカムと相対的に回転するドライバーにより行われる。ドラ イバーには、ソケットと伸張溝を形成する各凹部が設けられており、アーム軸支 柱とアーム制止ピンを収容するようになっている。さらに、穿孔作業中、ドライ バーの底壁の周囲に設けられた接触部は、稼動配置状態にあるアームを係止する 。 本発明の重要な目的は、案内刃と複数のアームを備えたドリル刃アセンブリに より、穿孔やアンダーリーマの構成部品を地中に置き去りにすることなく所望の 速度で大きな直径のグランドホールのアンダーリーマ作業を成し遂げることであ る。また、ドリル刃アセンブリのドライバーの瞬間的な回転方向の変更（逆転） によりアンダーリーマアームを移動したり引込んだりするドリル刃アセンブリを 提供することである。また、高速で動き、全部を穿孔作業面とする案内刃と、ケ ーシングを越えて伸張し、また、ケーシングを通じて上方にドリル刃アセンブリ を離脱可能にするために引き込むことができるアンダーリーマアームとを備えた ドリル刃アセンブリを提供することにある。また、地中に噛み込み穿孔回転方向 に対して固定されたドリル刃と相対的に弧状に回転するドリル刃アセンブリのド ライバーにより制御される複数の移動可能なアンダーリーマアームを備えると共 に、ドライバーの回転中にアームに作用するカムを有するドリル 刃アセンブリを提供することにある。また、案内刃周囲内の空間に引込むことが でき、容易に交換できるアンダーリーマアームを備えたドリル刃アセンブリを提 供することにある。 図面の簡単な説明 第１図は、本発明のドリル刃アセンブリの側面図である。 第２図は、本発明のドリル刃アセンブリの分解図である。 第３図と第４図は、第１図の断面線３−３の水平断面図であり、アンダーリー マアームを収容しているドライバーの下方部分を示している。第３図は、アンダ ーリーマアームを伸張した状態を、また、第４図は、アンダーリーマアームを引 込んだ状態を示している。 第５図は、第３図の断面線５−５の縦断面図であり、ドライバーの底壁断片と 該断片のアーム係止接触部を示している。 第６図は、第１図の断面線６−６の縦断面図である。 第７図は、１本のアンダーリーマアームの斜視図である。 発明を実施するための最良の形態 図面を参照する上で、同じ参照番号は、同様の部品を示している。参照番号１ は、本発明に係るドリル刃アセ ンブリ全体を示しており、これは、直径２フィート（約61cm）程度の大口径のグ ランドホールを穿孔する圧縮空気ダウンホールハンマーの下端に装着される。 参照番号２で示すドライバーは、所定の直径を有する軸部３を備えており、ま た、この軸部３には、衝撃ハンマーに装着するためのスプラインが設けられてい る。ドライバーヘッド４は、軸部３と不可分に構成されている。ドライバーヘッ ド４の周囲には、外周へ間隙を形成した溝５が設けられており、土砂や岩屑の上 方への通路を形成する。軸方向に延在するドライバーの孔６は、土砂を分離する ための圧縮された下降気流を導入する。ドライバーヘッド４には、その中央を外 れて孔７が穿孔されており、ドリルアセンブリの後述する案内刃（pilot bit） と係合可能とするピン８が挿入される。 ドライバーへッド４の底面１０には、第３図に示されている一連の円筒状ソケ ット１１が、ドライバーの垂直軸Ａから一定の間隔を隔てて形成されている。各 ソケットは、ドライバーの下方に形成された対となる伸張溝１３を有し、この伸 張溝には、後述するアンダーリーマアームの移動を制限する制止ピンを収容する 。さらに、ヘッド４の底面１０には、下方に突出するように形成した複数のアー ム係止接触部１４が設けられている。このアーム係止接触部１４は、伸張し稼動 配置状態にあるアンダーリーマアームを係止する。ドライバーの内部壁面には、 空間領域を区画する縁部１６，１７が設けられてお り、カムブロック１８を収容すると共に、その周囲におけるヘッドの回転動作を 可能とする。不均整な壁面１６，１７は、選択的にカムブロック１８と当接し、 後述するアンダーリーマアームが所定位置（伸張位置または引き込み位置）に配 置されるために揺動する間、ドライバーの回転を規制する。 アンダーリーマアームのセットは、第２図において、その全体を参照番号１９ で示し、一本のアームは参照番号２０により示す。これは、平面図において鉤型 形状である当該アームの全てに適用される。また、第７図において、アーム軸支 柱２１は、ドライバーのヘッド４の裏面に形成された軸受１１に支持されている 。アームの制止支柱または制止ピン２２は、ドライバーヘッド４の裏面側で、伸 張溝１３内へ上方に突出している。この伸張溝１３は、アーム制止ピン２２の外 側への移動を規制する溝端壁１３Ａを有している。参照番号２３、２４は、アー ムの上面と底面を夫々示し、両者の末端には、斜角のついたアーム外縁２３Ａ、 ２４Ａが設けられている。下方の斜角縁２４Ａには、複数のボタン型カーバイト ２５が挿入されている。アーム２０の内側壁２６は、後述するように、アームが 稼動配置状態または引込まれた状態の間に、カムブロックの周囲において移動す る。参照番号２７は、（アームの回転方向に対し）後方側に斜角のついたアーム 端壁を示す。アーム斜角縁２３Ａは、ケーシングが設置された孔の下縁と接触す ることにより、 穿孔作業終了時にアームを内側に引き込む。アームのショルダー部２８は、作動 中のドライバーの係止接触部１４と接触し係止される。各アームの内側壁２６は 、アームが所定位置に配置されるために揺動する間、カムブロックの表面に沿っ て移動する。 案内刃全体は、参照番号３０により示されており、最上面３２を有する本体３ １を備え、当該最上面３２の上部中央には壁面３６を有するカムブロック１８が 設けられている。カムブロック１８には、軸受３７が一体に設けられており、こ の軸受３７は、接線方向にヘッドを貫通するピン８をその周囲において収容する 環状溝３８を有している。溝３８は、余裕を持って大き目に形成されており、ア ームが所定位置に配置されるために揺動し、その後に係止される間、ドライバー ２の上方への移動を可能とする。 参照番号３９は、案内刃の圧縮空気中央通路を示しており、ドライバー空気通 路６と一致し、連通している。案内刃３０の下方周辺部３１に間隙を形成する溝 ４１が設けられており、穿孔作業中には、アームを通過して岩屑が上方へ吹き上 げられる。案内刃の底面４２には、放射状に配設された溝４３が形成されており 、軸方向の圧縮空気中央通路３９により形成された内部通路を経由して導入され た圧縮空気の気流が供給される通路となる。 ドリル刃について注意すべきは、底面４２には、地中穿孔装置に一般に用いら れている適宜のボタン型のタン グステンカーバイドまたは摩滅抵抗部材４４が設置されている。 穿孔作業及びアンダーリーマの作業では、参照符号Ｃで示すケーシングの進行 端よりも下方且つ放射方向に広い状態で案内刃は地中に進行し、このとき、アン ダーリーマアームは稼動配置状態に係止されている。ケーシングの移動は、アン ダーリーマされた比較的広い領域により容易になっている。作業完了時に、ドラ イバーは、穿孔回転方向とは逆方向に一時的に回転し、アーム軸支柱を切り替え 、アーム内側壁をカムブロック表面３６に沿わせつつ、それぞれのアームを引き 込む。アームの引き込み動作は、アーム斜角外縁２３ＡがケーシングＣに接触す ることにより助けられ、穿孔作業の終了時に、ケーシングを通じてドリル刃を抜 き取ることを可能にする。 ここに本発明に係る一実施例を示したが、本発明の精神及び範囲から逸脱する ことなしに、他の方法によっても実施可能であることは当業者にとって明らかで あろう。 以上のように、本発明を開示し、それ故に、以下の請求の範囲に記載した内容 について特許による保護を求める。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，Ｌ Ｕ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ， ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，Ｓ Ｄ，ＳＺ，ＵＧ，ＺＷ)，ＵＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ， ＣＨ，ＣＮ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，Ｆ Ｉ，ＧＢ，ＧＥ，ＨＵ，ＩＬ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ， ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，Ｎ Ｏ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ ，ＳＩ，ＳＫ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ， ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．ドライバーと、案内刃と、該ドライバーと該案内刃相互をドリル刃アセンブ リの垂直軸周囲で回転可能に結合した連結手段と、該ドライバーと該案内刃の中 間位置に配設されると共に、案内刃の領域の外側に位置することが可能なアンダ ーリーマを行う領域を備えたアンダーリーマアームと、前記アンダーリーマアー ムに作用する表面を有し、前記ドライバーと前記案内刃の間で回転動作中に、ア ンダーリーマを稼動状態にさせ、また、その稼動状態から引き込ませるカム手段 とを有することを特徴とする圧縮空気ダウンホールハンマー装着用ドリル刃。 ２．前記ドライバーにより、前記アンダーリーマアームを前記アンダーリーマの 稼動状態に係止するための係止手段を備えたことを特徴とする請求の範囲第１項 に記載の圧縮空気ダウンホールハンマー装着用ドリル刃。 ３．前記ドライバーは、前記アンダーリーマアームと係止可能な係止手段を備え 、アンダーリーマの稼動状態から引き込まれた状態に先立つ係止解除のために、 前記連結手段は、ドリル刃アセンブリの垂直軸方向に、前記案内刃と相対的に移 動することを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の圧縮空気ダウンホールハン マー装着用ドリル刃。 ４．前記アンダーリーマアームの各々は、前記ドライバーにより回転される軸支 柱を備え、ドリル刃の垂直軸周囲と前記カム手段の周囲で弧状に揺動可能であり 、該軸支柱周囲で前記アンダーリーマアームを稼動配置状態と引き込み状態にす るために、前記カム手段上の間隔を開けて設けられた位置にアンダーリーマアー ムが選択的に接触することを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の圧縮空気ダ ウンホールハンマー装着用ドリル刃。 ５．前記アンダーリーマは、前記ドライバーの伸張溝内を移動する制止ピンを備 えていることを特徴とする特許請求の範囲第４項記載の圧縮空気ダウンホールハ ンマー装着用ドリル刃。 ６．前記カム手段は、多面状壁面を有し、前記アンダーリーマアームの各々は、 該多面状壁面に対向した側壁面を有すると共に、ドライバーと前記案内刃の間で 回転動作する間に、前記カム手段の多面状壁面を横方向に移動することを特徴と する特許請求の範囲第４項記載の圧縮空気ダウンホールハンマー装着用ドリル刃 。 ７．ハンマーに装着可能であると共に、ハンマーにより回転動作が可能なドライ バーと、前記ドライバーの下方にあると共に、軸受とカム手段を有する案内刃と 、前記 軸受と結合されると共に、前記ドライバーと前記ドリル刃の相互移動を可能にす る連結手段と、ドライバーと前記案内刃との間で介在されると共に、ドライバー と係止されるピン手段を設けたアンダーリーマアームと、前記アンダーリーマア ームの各々と当接する各壁面を有し、アンダーリーマアームが稼動状態へ伸張し 、または、アンダーリーマアームが稼動状態から引込まれるように、案内刃との 相対関係でドライバーが回転動作する間、前記壁面が、前記アンダーリーマアー ムを前記壁面に沿って移動させるように前記アンダーリーマアームを強制するカ ム手段とを備えたことを特徴とするダウンホール衝撃ハンマー用ドリル刃。 ８．前記ドライバーは、前記アンダーリーマアームとの係止手段を備えているこ とを特徴とする特許請求の範囲第７項記載のダウンホール衝撃ハンマー用ドリル 刃。 ９．前記アンダーリーマアームは、それぞれ、前記係止手段と係止するためのシ ョルダー部を備えていることを特徴とする特許請求の範囲第８項記載のダウンホ ール衝撃ハンマー用ドリル刃。 １０．前記連結手段は、垂直軸に沿ったドライバーと前記ドリル刃との相対移動 を可能にし、前記係止手段は、ドライバーの上方軸移動により、その係止を解除 するこ とを特徴とする特許請求の範囲第９項記載のダウンホール衝撃ハンマー用ドリル 刃。 １１．前記ドライバーは、前記カム手段と係止可能であると共に、前記ドライバ ーと前記ドリル刃との間の回転動作を規制する不均整な壁面を有する連続的な内 部壁を備えていることを特徴とする特許請求の範囲第７項記載のダウンホール衝 撃ハンマー装着用ドリル刃。