【発明の詳細な説明】
パーソナルコンピューターの制御・起動装置発明の技術分野
本発明は、一般にコンピューターシステムに関するものであり、より詳細には
パーソナルコンピューターの制御・起動装置に関するものである。発明の背景技術
計算能力の発達が進み、さらに企業によって実行されているコスト削減対策が
継続するにつれて、ビジネス活動がますます家の外や小さなサテライトオフィス
の外で行われるようになっている。このビジネス活動は、主にパーソナルコンピ
ューターの使用に依存している。パーソナルコンピューターと、それをサポート
するハードウェアとソフトウェアは、ビジネスに関する情報の開発、収集、操作
、ローカルな収納、および移動を可能にする。ビジネスに関する情報が企業の管
理された環境の外部にある場合、在宅勤務の従業員を抱える企業は、戦力的なビ
ジネス情報の損失、悪用、濫用の影響を受けやすく、企業が認識していないよう
な戦力的なビジネス情報の損失、悪用、濫用が生じている。外部情報ベースの安
全性を管理するために、外部の従業員によって作成され、保存されている情報に
遠くからアクセスするためのいくつかの仕組みを企業は必要とするであろう。し
たがって、企業は、その内部で管理された環境の外部にあるビジネス情報に対し
て安全にリモートアクセスできることが好ましい。発明の概要
先の記載から、企業の中心的な管理された環境の外側にいる従業員から情報に
アクセスする能力を企業に提供する仕組みの必要性が生じていることが分かるあ
ろう。本発明にしたがって、リモート情報アクセスに関する欠点と問題を実質的
に解消する、または減らすパーソナルコンピューターの制御・起動装置が提供さ
れる。
本発明の実施態様にしたがって、無線ページングメッセージを受信できるペー
ジャートランシーバーを含むパーソナルコンピューターの制御・起動装置が提供
される。マイクロ制御装置は無線ページングメッセージを解読し、さらにそれか
ら命令を作成する。パーソナルコンピューターを起動し、かつそれにアクセスす
るために、インタフェース回路は、マイクロ制御装置からの命令をパーソナルコ
ンピューターに転送する。
本発明は、従来のリモート情報アクセスシステムを上回るさまざまな技術的利
点を提供する。例えば、1つの技術的利点は、パーソナルコンピューターの情報
アクセスを容易にすることである。別の利点は、ページングメッセージによって
パーソナルコンピューターを起動し、かつ制御することである。さらに別の利点
は、パーソナルコンピューターから情報に対する自動的なリモートアクセスでき
るシステムを提供することである。以下の図面、説明、さらに請求の範囲からそ
の他の事例は当業者にとって容易に明らかである。図面の簡単な説明
本発明とその利点をより完全に理解するために、ここで添付図面と関連して記
載された以下の説明が参照される。ここにおいて同一の参照番号は、同一部品を
表す。
図1は、リモートアクセス促進ネットワークのブロック図を図示している。
図2は、リモートアクセス促進ネットワークにおいて使用されるパーソナルコ
ンピューターの起動・制御装置のブロック図を図示している。発明の詳細な説明
図1は、リモートアクセス促進ネットワーク10のブロック図である。リモー
トアクセス促進ネットワーク10は、コンピューター14と制御・起動装置16
とを有するベース計算機器環境12を含む。リモートユーザー18は、無線ペー
ジングサービス20によってベース計算機器環境12との通信を請求する。リモ
ートユーザー18とベース計算機器環境12間の通信は、1つまたは複数のテレ
コミュニケーションネットワーク、例えばローカルネットワーク22とリモート
ネットワーク24を介して行われる。リモートユーザー18は、携帯型コンピュ
ーターから、仮想オフィスビル環境アプリケーションを備えるメインフレームシ
ステムまでの範囲に及ぶかもしれない。コンピューター14は独立型のプロセッ
サかもしれないし、または企業システムネットワークにリモートアクセスするた
めの企業内ネットワーク上のコミュニケーションサーバーかもしれない。コンピ
ューター14とリモートユーザー18内のソフトウェアは、制御・起動装置16
によって初期化されるときに、リモートユーザー18がコンピューター14にリ
モートアクセスできる能力を備える。したがって、個々のデータベースまたはメ
インフレームのデータベースは、ベース計算機器環境12にある情報、アプリケ
ーション、さらにサービスに対する安全なアクセスを遠い位置から得ることがで
きる。
実施において、リモートユーザー18は、例えば携帯型コンピューターからリ
モートアクセスアプリケーションプログラムを起動する。アプリケーションプロ
グラムは、例えばリモートネットワーク24によって無線ページングサービス2
0にダイヤルする通信プロトコルを実行する。ページングサービス20による応
答と同時に、リモートユーザー18は、コールバック番号およびその他の制御、
ステータス、暗証番号または命令をページングサービス20へ送信する。次にリ
モートユーザー18は、リターンコールを待つためにリモートネットワーク24
との接続を切る。ページングサービス20は、ページングメッセージをベース計
算機器環境12の制御・起動装置16に送る。ページングメッセージは、コール
バック番号、暗証番号、さらにその他の好ましい命令が含まれるかもしれない。
制御・起動装置16は、ページングサービス20からページングメッセージを受
信し、さらに正しいコードが受信されたことを確認する。制御・起動装置16は
、コンピューター14を起動し、コンピューター14に適切なコールバック番号
を与える。コンピューター14は、リモートアクセスアプリケーションプログラ
ムを実行し、リモートユーザー18によって与えられるコールバック番号にダイ
ヤルする。リモートユーザー18がリターンコールに応答するとき、コンピュー
ター14からローカルネットワーク22とリモートネットワーク24を経由して
リモートユーザー18までの通信リンクが確立される。
適切なユーザー識別手順によってアクセスを保護し、さらにコンピューター1
4内の情報に対して制限されたアクセス能力を備えるために、セキュリティー検
査交換はアクセス前に行うかもしれない。コンピューター14とリモートユーザ
ー18間の通信が確立されると、情報交換、アプリケーションの実行、サービス
機能を行うために、コンピューター14は制御をリモートユーザー18へ送る。
コンピューター14とリモートユーザー18間の情報のやりとりを行うために、
リモート端末アプリケーションプログラムは、リモートユーザー18で初期化さ
れるかもしれない。情報をやりとりするセッションが完了すると、通信リンクが
終わる前に、付加的なセキュリティー情報が交換されるようにリモートアクセス
アプリケーションプログラムが呼び出されるかもしれない。コンピューター14
とリモートユーザ18は、情報をやりとりするセッションの間に生じる交換を文
書化するために、それぞれアクティビティログファイルを記録し、かつ格納する
。最終的に、もう実行されるべき処理がないならば、コンピューター14とリモ
ートユーザー18は接続を解除し、ベース計算機器環境12は電源が切られるか
、または使用されていない休止状態にされるかもしれない。
コールバック番号をダイヤルして、リモートユーザー18との通信を確立する
前に、コンピューター14がタスクを実行するための命令を、ページングサービ
ス20によって制御・起動装置16に送られるページングメッセージは含むかも
しれない。この技術により、情報をやり取りするセッションの前にコンピュータ
ー14はリモートユーザー18によって請求された情報を準備することができる
であろう。通信リンクの確立と関連する潜在的な長距離通話の継続時間とその料
金を減らすために、コンピューター14とリモートユーザー18間のいずれかの
セキュリティー検査の交換後、すぐに請求された情報が送信されるかもしれない
。
リモートユーザー18が仮想オフィスビル環境にあるとき、ビジネス情報の完
全な状態は、主要な職場から離れて作成されているとしても、例えばベース計算
機器環境12を有する在宅勤務の従業員によって制御され、さらに保存されるこ
とが可能である。在宅勤務の環境で作成される情報は、リモートユーザー18で
安全な設備として保存される中央情報システムにおいて自動的にバックアップさ
れることが可能である。情報を交換するために、勤務時間外または必要なときに
いつでも、ベース計算機器環境12に自動的にアクセスするようにリモートユー
ザー18はプログラムされるかもしれない。リモートユーザー18における中央
情報システムは、コンピューター14において生じる新しい全ての情報を獲得で
き、さらにこの情報を会社のアクセス可能なバックアップファイルに収容できる
。中央情報システムは、電子メールおよびソフトウェアアプリケーションにおい
て更新するときに、情報をコンピューター14にダウンロードもするかもしれな
い。複数のベース計算機器環境12は連続的に呼び出され、それぞれの呼出しの
ときに役に立つかもしれない。どんなビジネス情報でも交換されることが許され
る前の暗証番号の交換とこのコールバック技術とによって、情報の安全性が維持
される。そのうえ、さらに安全な対策を行うためにアクセスプロシージャーのと
きに、暗号化の技術が実行されるかもしれない。
ページングサービスを使用することによって、真夜中に発生するかもしれない
自動アクセスの間、在宅勤務の従業員は、鳴り響く電話によって妨害されること
がないであろう。リモートユーザー18へのリターンコールを開始する前に、コ
ンピューター14は回線が使用されていない状態になるまで待つので、独立した
専用回線は必要とされない。リモートユーザー18は、処理されていない情報の
検索を考慮に入れるために制御・起動装置16も使用するかもしれない。リモー
トユーザー18は、ベース計算機器環境12から準備するためにある程度時間が
かかってもよい情報を請求するかもしれない。請求された情報が準備されると、
ベース計算機器環境12は、ページングメッセージをリモートユーザー18にあ
る制御・起動装置16に送信する。ベース計算機器環境12との通信リンクを確
立するために、制御・起動装置16はリモートユーザー18を起動する。ベース
計算機器環境12は、請求された情報をリモートユーザー18にダウンロードす
る。ダウンロードは、近くの誰も妨害しない会合の最中に、または真夜中に行わ
れることが可能である。
図2は、制御・起動装置16のブロック図を示す。ベース計算機器環境12の
独立した部品として図示されているが、制御・起動装置16は内蔵されるかもし
れないし、またはコンピューター14に取り付けられるかもしれない。制御・起
動装置16は、ページャートランシーバー30、マイクロ制御装置32、さらに
インタフェースユニット34を含む。ページャートランシーバー30は、ページ
ングサービス20から、リモートユーザー18によって作成されるページングメ
ッセージを受信し、さらに双方向ページングアプリケーションのためのリターン
ページングメッセージを送信できる。マイクロ制御装置32は、マイクロプロセ
ッサとメモリーによってリモートアクセスアプリケーションプログラムを実行す
る。インターフェースユニット34は、コンピューター14を警告しかつ起動す
る能力を備え、コンピューター14とデータを交換する性能も備える。ページャ
ー制御装置アプリケーションプログラマーズインターフェース(API)は、ペ
ージャートランシーバー30とマイクロ制御装置32間の情報交換を規定する。
例えば情報交換のための1つの技術は、ページャーボタンアクションをエミュレ
ート(emulate)し、ページャーディスプレイ信号を監視することである
。制御・起動装置16とコンピューター14間の情報交換のために、インターフ
ェースAPIは、マイクロ制御装置32とインターフェースユニット34間の情
報の転送を規定する。
実施において、制御・起動装置16のページャートランシーバー30は、ペー
ジングサービス20から、リモートユーザー18によって作成される1つまたは
複数のページングメッセージを受信する。ページャー制御装置APIを介して処
理するためにマイクロ制御装置32に送信されるページングメッセージは、コー
ルバック番号、実行・識別コード、さらにコード化された命令を含むかもしれな
い。データの保全性検査および/または検査されたアクセスの確認のために、マ
イクロ制御装置32はページングメッセージの実行・識別コードを遮蔽する。マ
イクロ制御装置32は、インターフェースユニット34によりインターフェース
APIを介してコンピューター14に送信されるバス割り込み信号または電源を
入れる信号によって、コンピューター14にページングメッセージの受信を知ら
せる。コンピューター14が起動すると、マイクロ制御装置32は、ページング
メッセージにおいて与えられるいずれかの命令、いずれかの実行・識別コード、
さらにコールバック番号を転送するためにコンピューター14と通信する。さら
にマイクロ制御装置32は、コンピューター14に対していずれかのアプリケー
ション従属情報を送受信するかもしれない。マイクロ制御装置32は、ページャ
ートランシーバー30によって送信するための逆ページングメッセージを作成す
るために、コンピューター14からステータス情報を受信するかもしれない。ペ
ージングメッセージが受信された、コンピューター14との通信を確立できなか
った、コンピューター14が現在使用中である、電話回線が現在利用できないと
いう応答のような指示と、逆ページングメッセージにおいて含まれることが可能
なその他のさまざまな指示の中で緊急情報を与える警告メッセージとを、逆ペー
ジングメッセージは含むかもしれない。
コンピューター14は、インタフェースユニット34によってマイクロ制御装
置32からパワーオン信号を受信し、さらにコンピューター14を初期化するた
めにバスウェイクアップコマンドを発信する。リモートアクセスアプリケーショ
ンプログラムは実行され、マイクロ制御装置32とコンピューター14間で通信
が確立される。セキュリティーアクセスとハンドシェーキング作用は、適当な権
限を検証するために実行される。ページングメッセージにおける情報は、マイク
ロ制御装置32からコンピューター14へ送信される。コンピューター14は、
逆ページングメッセージの作成のために情報をマイクロ制御装置32へ転送する
かもしれない。コンピューター14は、リモートユーザー18と交信するために
コールバック番号をダイヤルする。リモートユーザー18は、コンピューター1
4との通信リンクを確立するためにかかってきた電話に応答する。適切なハンド
シェーキング・検査が実行されると、コンピューター14は、情報交換を始める
ために制御をリモートユーザー18へ転送する。情報交換の終了時に、リモート
ユーザー18は、切断コマンドをコンピューター14に発信する。コンピュータ
ー14は、リモートユーザー18または制御・起動装置16のいずれかによって
停止状態に戻され、将来の起動またはその他の使用のために応じられる状態にさ
れる。
インターフェースユニット34は、複数の装置または電気器具のいずれかのス
テータス監視、停止、起動をサポートするために補助ポートを含む。補助ポート
アプリケーションのために、制御・起動装置16はページングメッセージを解読
し、さらに補助ポートによって制御通信を装置または電気器具に与える。そのう
え制御・起動装置16は、電気器具からのステータスと警告情報を受信し、逆ペ
ージングメッセージによって当該情報を送信するかもしれない。
このように、本発明にしたがって上記に記された利点を満たすパーソナルコン
ピューター制御・起動装置が提供されていることは明らかである。本発明は詳細
に記載されているが、当業者によって容易に確かめられるさまざまな変形、代用
、変更は、以下の請求の範囲によって明確に定められるような本発明の精神と範
囲から離れることなくこの中で作成されることが可能なことが分かるであろう。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項
【提出日】1998年6月19日(1998.6.19)
【補正内容】
請求の範囲
1.無線ページングメッセージを受信できるページャートランシーバーと、
無線ページングメッセージを解読してそれから命令を作成することができるマ
イクロ制御装置と、
ページングメッセージに応じてマイクロ制御装置によって作成される命令をコ
ンピューターに転送できるインターフェース回路とを含み、ここにおいて、マイ クロ制御装置が、ページャートランシーバーによって送信するための逆ページン グメッセージを自動的に作成し、逆ページングメッセージがコンピューターのス テータスを示す、
コンピューター用の制御・起動装置。
2.無線ページングメッセージが受信されているかどうか、コールバック番号
が利用できるかどうか、さらにテキストメッセージが利用できるかどうかという
指示を、ページャートランシーバーがマイクロ制御装置に与える、請求項1に係
る制御・起動装置。
3.マイクロ制御装置がページャートランシーバーにコマンドを与えて、コー
ルバック番号とテキストメッセージの転送を請求する、請求項2に係る制御・起
動装置。
4.無線ページングメッセージに応じてインターフェース回路によってマイク
ロ制御装置とコンピューター間の通信リンクを確立するために、制御装置がイン
ターフェース回路によってコンピューターを起動し、バスウェークアップコマン
ドを発信する、請求項1に係る制御・起動装置。
5.削除
6.リモートユーザーから無線ページングメッセージを受信するステップと、
ページングメッセージに応じてコンピューターを起動するステップと、 ページングメッセージに応じて逆ページングメッセージを自動的に作成するス テップとを含み、逆ページングメッセージがコンピューターのステータスを示す 、
遠くからコンピューターを起動する方法。
7.ページングメッセージ内のコールバック番号を識別するステップと、
リモートユーザーとの通信パスを確立するためにコンピューターでコールバッ
ク番号をダイヤルするステップをさらに含む、請求項6に係る方法。
8.通信パスが確立すると、コンピューターとリモートユーザー間で情報を交
換するステップをさらに含む、請求項7に係る方法。
9.通信パスが確立すると、コンピューターとリモートユーザー間で検査プロ
シージャーを実行するステップをさらに含む、請求項7に係る方法。
10.適切な検査が実行されていることが確定すると、操作上の制御をコンピ
ューターからリモートユーザーへ転送して、情報交換を初期化するステップをさ
らに含む、請求項9に係る方法。
11.削除
12.逆ページングメッセージをリモートユーザーに送信するステップをさら
に含み、逆ページングメッセージが、コンピューターの起動のステータスを含む
、請求項6に係る方法。
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フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)
H04Q 7/12
9/00 301
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L
U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF
,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,
SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S
D,SZ,UG,ZW),UA(AM,AZ,BY,KG
,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT
,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,
CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,F
I,GB,GE,GH,HU,ID,IL,IS,JP
,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,
LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,M
W,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD
,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,
TT,UA,UG,UZ,VN,YU,ZW