JP2000504319A - 肥満症タンパク質製剤 - Google Patents

肥満症タンパク質製剤

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Abstract

(57)【要約】 本発明は可溶性非経口製剤であって、肥満症タンパク質およびアルキルパラベン、クロロブタノールもしくはそれらの混合物からなる群から選択される保存剤を含む製剤を開示する。

Description

【発明の詳細な説明】 肥満症タンパク質製剤 本出願は1996年1月19日提出の米国仮出願第60/010,229号の 利益を請求する。 本発明はヒト医学分野にあり、特に肥満症および肥満症に関連する障害の処置 に関する。さらに詳細には、本発明は肥満症タンパク質の製剤に関する。 肥満症、および特に上半身肥満症は米国および世界中において一般的で非常に 深刻な公衆衛生上の問題である。最近の統計によると、米国人口の25%以上お よびカナダ人口の27%以上が太り過ぎである。Kuczmarski、Amer.J.of Clin .Nutr.55: 495s-502s(1992); Reeder ら、Can.Med.Ass.J.,23: 226-233(1 992)。上半身肥満症はII型真性糖尿病に対して知られる最も強力な危険因子で あり、また心臓血管障害およびがんの強力な危険因子でもある。最近の肥満症医 療コストの推定額は世界中で150,000,000,000ドルである。公衆 衛生局長官が主導してアメリカ社会に蔓延し増加し続ける脂肪症との格闘を開始 させるほどこの問題は深刻になってきた。 この肥満症を誘発する病因の多くは異脂肪血症(dyslipidemia)、高血圧症お よびインシュリン耐性に強い関連をもつ。食事療法および運動によって肥満を減 じることがこれらの危険因子を劇的に減らすことが多くの研究で示された。不運 なことにこれらの処置はほとんどが失敗し、失敗率は95%に達する。この失敗 は、この状態が食欲の増加、高カロリー食品への嗜好、肉体活動の減少および脂 質形成代謝の増大の一因となる遺伝的に受け継がれる因子に強く関連することに 由来する。このことはこのような遺伝的特質を受け継いだ人々がこの状態と格闘 する彼らの努力に関係なく肥満になりがちであることを示す。それゆえ、遺伝継 承にかかわらずにこの脂肪症ハンディキャップを正常にし、内科医が肥満症患者 の処置を首尾よく行うことができる薬理活性物が必要とされる。 ob/obマウスは肥満症および糖尿病のモデルであり、第6染色体上の突然 変異にかかわる常染色体劣性特性をもつことが知られる。最近、Yiying Zhang および共同研究者らはこの状態にかかわるマウス遺伝子のポジショナルクローニ ングを公表した。Yiying Zhang ら、Nature 372: 425-32(1994)。この報告は マウスおよびヒトの脂肪組織において発現するタンパク質を開示する。同様に、 村上らはBiochemical and Biophysical Research Communications 209(3): 944- 52(1995)においてラット肥満遺伝子(obese gene)のクローニングおよび発現 を報告している。このob遺伝子にコードされるタンパク質はマウスにおいて脂 肪症を効果的に調節する能力を示した。Pelleymounter ら、Science 269: 540-5 43(1995)。 不溶性タンパク質を含む非経口製剤は用量−作用における非統一性および予測 不可能性に関する問題を引き起こす。この予測不可能性は懸濁製剤の薬物動態学 がより大きく変動するせいであると考えられる。不溶性製剤は吸着前にまず溶解 しなければならない。この過程が皮下貯蔵量を大きく変動させると仮定される。 さらに、生理的条件下における非ネイティブな会合および凝集は注入部位でのタ ンパク質の沈澱を導き、この沈澱が炎症および他の免疫反応を導く可能性がある 。これらの理由のために、不溶性のタンパク質粒子を形成するヒト肥満症タンパ ク質製剤はその恩恵を求める患者および管理機関に受け入れられないであろう。 不運なことに、天然に存在する肥満症タンパク質は凝集する傾向を示し、可溶 性の医薬的に許容される非経口製剤の調製を非常に難しくする。保存剤、緩衝液 、イオン強度、pH、温度および界面活性剤もしくは糖のような追加の賦形剤の いずれかとの間の分子相互作用は肥満症タンパク質が製剤から凝集し沈澱する傾 向を考慮すると、非常に予測不可能である。 本発明は肥満症タンパク質(obesity protein)が可溶性であり、多用途医薬 品として商業的に利用可能な条件を提供する。最も驚くべきことに本製剤の物理 的安定性はメチルパラベン、プロピルパラベン、ブチルパラベン、クロロブタノ ールまたはこれらの混合物の存在下で大きく高まる。すなわち、本明細書に記載 の条件下で製剤化した場合、肥満症タンパク質はよりずっと高い濃度でも、また 可溶性、非経口製剤に許容されるpH領域でも可溶性のままである。したがって 、 本発明は肥満症タンパク質の可溶性非経口製剤を提供する。 本発明は肥満症タンパク質およびアルキルパラベン、クロロブタノールもしく はこれらの混合物からなる群から選択される保存剤を含有する可溶性非経口製剤 に関する。 本発明はさらに肥満症タンパク質およびアルキルパラベン、クロロブタノール もしくはそれらの混合物からなる群から選択される保存剤を混合することを特徴 とする可溶性非経口製剤の調製方法に関する。 したがって、本発明は肥満症の処置を必要としている哺乳類における肥満症の 処置方法であって、同哺乳類に本発明の可溶性非経口製剤を投与することを特徴 とする方法を提供する。 本発明の目的のため、本明細書中に開示および記載する以下の用語および略語 を次のように定義する。 「アルキルパラベン」は、C1〜C4アルキルパラベンを意味する。アルキルパ ラベンはメチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベンまたはブチルパラ べンであるのが好ましい。 「塩基対(bp)」は、DNAまたはRNAを意味する。DNA分子において 存在する略語A、C、GおよびTはそれぞれ5’モノリン酸形態のヌクレオチド 、(デオキシ)アデニン、(デオキシ)シチジン、(デオキシ)グアニンおよび (デオキシ)チミンに対応する。RNA分子において存在する略語U、C、Gお よびTは5’モノリン酸形態のヌクレオシド、ウラシル、シチジン、グアニンお よびチミンにそれぞれ対応する。二本鎖DNAでは、塩基対はAとTまたはCと Gの組み合わせを意味する。DNA/RNAヘテロ二重らせんでは、塩基対はT とAまたはCとGの組み合わせを意味する。 「肥満症タンパク質」は、転写およびイントロンの欠失、タンパク質への翻訳 および分泌シグナルペプチドが除去される成熟タンパク質へのプロセシングによ って天然ob遺伝子から産生される天然哺乳類タンパク質、例えば成熟タンパク 質のN末バリン−プロリンからC末システインを意味する。ヒト肥満症タンパク 質は Zhang ら、Nature 372: 425-32(1994)に開示されている。ラット肥満症 タ ンパク質は村上ら、Biochemical and Biophysical Research Comm.209(3): 944 -52(1995)に開示されている。天然ブタおよびウシObタンパク質は Hansen M .Hsiung および Dennis P.Smith による1995年5月19日提出の米国特許 出願第08/445,305号(EPO 743 321)に開示されている。 他の哺乳類Obタンパク質は1995年5月26日出願の米国特許出願第08/ 452,228号(EPO 744 408)、1995年9月19日出願の米 国仮出願第60/003935号(EP )に開示されている。肥満症タ ンパク質にはリーダー配列をもつタンパク質が含まれる。リーダー配列はタンパ ク質の産生または精製を助けるための1つまたはそれ以上のN末アミノ酸である 。好ましいリーダー配列はMet−R1−(ここにR1は不存在またはProを 除くアミノ酸のいずれかである)である。 「プラスミド」は、染色体外の自己複製遺伝子成分である。 「読み取り枠」は、翻訳開始点からtRNA、リボソームおよび関連する因子 の翻訳装置によってトリプレットで「読みとられる」ヌクレオチド配列であり、 それぞれのトリプレットは特定のアミノ酸に対応する。それぞれのトリプレット は別個で同じ長さであるため、コーディング配列は3の倍数でなければならない 。1塩基対挿入または欠失(フレームシフト突然変異という)は結果として同じ DNAセグメントによってコードされる2つの異なったタンパク質となる。これ を防ぐには、所望のポリペプチドに対応するトリプレットコドンは開始コドンか ら3の倍数でならんでいなければならず、すなわち正しい「読み取り枠」が維持 されなければならない。キレーティングペプチドを含有する融合タンパク質を作 成する際、構造タンパク質をコードするDNA配列の読み取り枠はそのキレーテ ィングペプチドをコードするDNA配列において維持されなければならない。 「組換えDNAクローニングベクター」は、1つまたはそれ以上の追加DNA セグメントを加えることができる、あるいは既に加えられたDNA分子を含有す る自律複製因子であり、これにはプラスミドおよびファージがあるが、これらに 限定されない。 「組換えDNA発現ベクター」は、プロモーターが導入されている組換えDN Aクローニングベクターである。 「レプリコン」は、プラスミドおよび他のベクターの自律複製を制御し、可能 にするDNA配列である。 「転写」は、DNAのヌクレオチド配列に含まれる情報を相補的なRNA配列 に移す過程である。 「翻訳」は、メッセンジャーRNAの遺伝情報を用いてポリペプチド鎖の合成 を特定化し、指揮する過程である。 「ベクター」は、適当な制御配列と組み合わせた場合に形質転換される宿主細 胞に特別な性質を与える適当なタンパク質分子に対応するポリヌクレオチド配列 を保有する、遺伝子操作の際に細胞の形質転換に用いられるレプリコンである。 プラスミド、ウイルスおよびバクテリオファージは本来レプリコンであるので、 適切なベクターである。人工ベクターは異なる起源からのDNA分子を制限酵素 およびリガーゼを用いて切断および連結することによって作成される。ベクター は組換えDNAクローニングベクターおよび組換えDNA発現ベクターを含む。 「処置」とは、本明細書では、疾患、状態または障害と格闘することを目的と する患者の管理および介護を指し、これには兆候または併発症の発症を予防し、 それらを緩和し、あるいは疾患、状態または障害を除去するために本発明のタン パク質を投与することが含まれる。本明細書中に用いている処置は美容目的のた めに本タンパク質を投与することを含む。美容目的は哺乳類の体重をコントロー ルして体の見た目を改善することを求める。 「等張性試薬」は、細胞膜を透過する正味の水流出を防ぐために製剤に適当な 張性を付与する生理的に寛容な試薬を意味する。一般にグリセリンのような化合 物が既知の濃度でそのような目的に用いられる。他の可能な等張性試薬は塩、例 えば塩化ナトリウム、デキストロース、マンニトールおよびラクトースなどであ る。 「生理的に寛容な緩衝液」は当分野において既知である。生理的に寛容な緩衝 液は好ましくはリン酸ナトリウムのようなリン酸緩衝液である。他の生理的に寛 容な緩衝液はトリス、酢酸ナトリウムまたはクエン酸ナトリウムなどである。緩 衝液の選択および濃度は当分野において既知である。 ヌクレオチドおよびアミノ酸の略語は米国特許および商標庁によって37C. F.R.§1.822 (b) (2) (1993)の記載として許容される 。特に明記しなければ、アミノ酸はL体である。 上記のように、本発明はヒト肥満症タンパク質およびアルキルパラベンまたは クロロブタノールからなる群から選択される保存剤を含有する可溶性非経口製剤 を提供する。これらの保存剤の存在下でこの肥満症タンパク質は溶液中に溶解し たままであり、可溶性非経口製剤となり得る。 非経口製剤は保存効力のガイドラインに沿って商業的に利用可能な製品にしな ければならない。非経口製剤において許容される当分野に既知の医薬用保存剤は :フェノール、m−クレゾール、ベンジルアルコール、メチルパラベン、クロロ ブタノール、p−クレゾール、硝酸フェニル水銀、チメローザル(thimerosal) およびこれらの種々の混合物などである。例えば WALLHAUSER,K.-H.,DEVELOP. BIOL.STANDARD.24,PP.9-28(Basel,S.Krager,1974)参照。 最も予期しなかったことに、良い製剤安定性をもたらす精選した数の保存剤が 同定された。これらの精選された保存剤はアルキルパラベンまたはクロロブタノ ールである。最も好ましくは、保存剤はメチルパラベン、プロピルパラベンまた はブチルパラベンである。最も驚いたことに、肥満症タンパク質はこれらの保存 剤の存在下において製剤化に必要な条件、特に37℃の条件で凝集しない。 製剤中の肥満症タンパク質の濃度は約1.0mg/ml〜約100mg/ml、 好ましくは約5.0mg/ml〜約50.0mg/ml、最も好ましくは約10. 0mg/mlである。必要とされる保存剤の濃度は保存効力を維持するために必 要な濃度である。保存効力を維持するために必要な保存剤の相対量は用いる保存 剤によって変化する。一般に必要量は引用によって本明細書に包含される WALL HAUSER,K.-H.,DEVELOP.BIOL.STANDARD.24,PP.9-28(Basel,S.Krager, 1974)中にみることができる。保存剤の最適濃度はその保存剤、その溶解度およ び製剤のpHに依存する。 等張性試薬、好ましくはグリセリンをさらに製剤に加えることができる。等張 性試薬の濃度は非経口製剤に対して当分野に既知の範囲内であり、好ましくは約 1〜20mg/ml、より好ましくは約8〜16mg/ml、さらにより好ましく は約16mg/mlである。製剤のpHはまた生理的に寛容な緩衝液、好ましく はリン酸ナトリウムのようなリン酸緩衝液で緩衝することができる。他の許容さ れる生理的に寛容な緩衝液はトリス、酢酸ナトリウムまたはクエン酸ナトリウム などである。緩衝液の選択および濃度は当分野において既知である。しかしなが ら本発明の製剤は好ましくは、許容最小限濃度の緩衝液で調製する。 他の添加剤、例えばトゥウィーン(Tween)20(ポリオキシエチレン(20 )ソルビタンモノラウレート)、トゥウィーン40(ポリオキシエチレン(20 )ソルビタンモノパルミテート)、トゥウィーン80(ポリオキシエチレン(2 0)ソルビタンモノオレエート)、プルロニック(Pluronic)F68(ポリオキ シエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマー)、ブリッジ(BRIJ)35 (ポリオキシエチレン(23)ラウリルエーテル)およびペグ(ポリエチレング リコール)のような医薬的に許容される可溶化剤は凝集を減らすために製剤に加 えられることもある。このような添加剤はポンプおよびプラスチック容器を用い て製剤を投与する場合に特に有用である。医薬的に許容される界面活性剤が存在 することにより、本タンパク質が凝集する傾向が緩和される。 また任意の態様として保存剤と共にあって抗微生物効果を高める相乗作用を示 すことが知られる試薬を含むことができる。そのような試薬は当分野において認 識され、例えばエチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)、1,2−ジ(2−ア ミノエトキシ)エタン−N,N,N’N’−テトラ酢酸(EGTA)、クエン酸 塩およびカプリン酸などがある。これらの試薬の濃度は所望の保存効果によって 変化する。好ましい試薬はEDTAであり、特に濃度約0.025%〜0.4% でアルキルパラベンと組み合わせるのが好ましい。とりわけ、EDTAまたはE GTAを含有する調製物においてはイオン強度を最小限にするために緩衝液濃度 を下げる。本製剤は生理的に寛容な溶媒、例えばグリセロール、プロピレングリ コール、フェノキシエタノール、フェニルエチルアルコールを含有することもで きる。そのような溶媒は一般に製剤の保存効力においてタンパク質の溶解度を 高めるために加える。 本発明の非経口的製剤は通常の溶解および混合手順を用いて調製することがで きる。適当な製剤を調剤するために、例えば水中のヒト肥満症タンパク質の測定 量と水中の所望の保存剤をこのタンパク質および保存剤を所望の濃度とするのに 充分な量混合する。一般に製剤は投与前に滅菌濾過する。この方法のバリエーシ ョンは当業者によって認識されるところであろう。例えば、成分を加える順番、 用いる界面活性剤、製剤を調製する温度およびpHは濃度および用いる投与手段 に最適とすることができる。 メチルパラベン、プロピルパラベン、ブチルパラベン、クロロブタノール、ク レゾール、フェノール、ベンジルアルコールまたはそれらの混合物を含有する製 剤を調製し、3日後4℃および37℃で溶液中に残留するタンパク質量を比較す ることによって、予期しなかった製剤安定性に対する保存効力が示された。表1 のデータはヒト肥満症タンパク質の安定性および溶解度がアルキルパラベンまた はクロロブタノールの存在下において高められたことを示す。表1のデータ作成 に用いた製剤は実施例1および2に類似の方法で調製した。 表1.保存剤および各種条件の相関によるタンパク質の回収量。値は防腐効果 、酸可動域効果、緩衝液効果、状態効果およびすべての2因子相互作用効果を含 む第2級ファクトリーモデルに生データを合わせることにより求めた最小二乗法 の計算値および標準誤差である。(R2=0.94、(Prob>F)=1.9 6e-39、全観測数=147)。溶液中のタンパク質パーセントは理論上標的の 1.6mgタンパク質/mlを用いて計算する。 アルキルパラベンによる安定化効果は他の保存剤との構造的類似性を考慮する と最も予期しないことである。このデータは、使用時、物理的安定性試験の際に 必要とされる温度である37℃ではアルキルパラベンおよびクロロブタノールが より優れていることを明らかに示す。 好ましくは本製剤のpHは約pH7.0〜約8.0、最も好ましくは7.6〜 8.0である。本製剤は好ましくは肥満症タンパク質および保存剤をpH7.0 より高いpHで混合することによって塩基性条件下で調製する。好ましくは、p Hは約7.6〜8.0、最も好ましくは約pH7.8である。理想的には、保存 剤および水の溶液をpH7.6〜8.0で混合する。この溶液に肥満症タンパク 質水溶液を加える。必要にあわせてpHを約7.6〜8.0に調整する。次いで 成分が溶解するまで約20〜40分、好ましくは約30分溶液を保つ。製剤のp H調整に用いる塩基は水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウムのような医薬的に 許容される1つまたはそれ以上の塩基とすることができる。好ましい塩基は水酸 化ナトリウムである。 本発明にしたがって調製する製剤はシリンジ、注射器、ポンプまたは当分野に おいて非経口投与用と認識される他の器具中にて用いることができる。 好ましくは、本発明の製剤に用いられる肥満症タンパク質は配列番号1のヒト 肥満症タンパク質である。 本発明の製剤に用いられる肥満症タンパク質は古典(溶液)法、固相法、半合 成法およびより最近の組換DNA法を含め、認識されるいかなる種類のペプチド 合成技術によっても調製することができる。ヒト肥満症タンパク質の調製は既知 であり、例えば Halaas Jeffrey L.ら、Science 269(1995)に開示されている 。他の哺乳類の肥満症タンパク質の調製は1995年5月19日出願の米国出願 第08/445,305号(EPO 743 321);1995年5月26日 出願の米国特許出願第08/452,228号(EPO 744 408);1 995年9月19日出願の仮出願60,003935号(EP );(これ らはすべて引用により本明細書中に包含される)に記載されている。 本明細書に記載の肥満症タンパク質は組換DNA技術によってか、あるいは液 相または固相ペプチド合成、または通常の溶液法よりカップリングしたタンパク 質断片から開始する溶液中での半合成のような周知の化学的手法のいずれかによ って製造することができる。高い収量を望む場合には組換え法が好ましい。タン パク質の組換え製造における基本工程は次の通りである: a)肥満症タンパク質をコードする合成または半合成DNAの構築(または天 然起源からの単離)、 b)単独または融合タンパク質のいずれかのタンパク質発現に適した手法によ るコーディング配列の発現ベクターへの組み込み、 c)この発現ベクターを用いた適当な真核生物または原核生物宿主細胞の形質 転換、および d)組換え的に生産したタンパク質の回収および精製。 インビトロまたはインビボにおいて転写および翻訳された結果、本タンパク質を 与える合成遺伝子は当分野に周知の技術によって構築することができる。遺伝コ ードの天然の縮重のせいで、所望のタンパク質をコードする、相当な数ではある が限られた数のDNA配列を構築することができることは当業者であれば認識す るところであろう。本発明の好ましい実施態様において、合成は組換えDNA技 術によって行う。 合成遺伝子構築の方法論は当分野に周知である。例えば、Brown ら、(1979) M ethods in Enzymology,Academic Press,N.Y.,Vol.68,pgs.109-151 参照 。本請求タンパク質合成遺伝子に相当するDNA配列はアプライドバイオシステ ムズ(Applied Biosystems)モデル 380A または 380B 合成機(Applied Biosys tems,Inc.,850 Lincoln Center Drive,Foster City,CA 94404 から商業的に 入手可能)のような通常のDNA合成装置を用いて製造できる。いくつかの適用 において、例えば融合タンパク質構築物からシグナルペプチドを切除することを 制御するために、シグナルペプチドおよび構造タンパク質間に都合のよいプロテ アーゼ感受性切断部位を包含するように肥満症タンパク質をコードする配列を修 飾することが望ましいことがある。 また肥満症タンパク質をコードする遺伝子はポリメラーゼ連鎖反応(PCR) を用いることによって作成することもできる。鋳型はcDNAライブラリー(CL ONETECH または STRATAGENE より商業的に入手可能)または所望のアライバル脂 肪組織から単離したmRNAとすることができる。そのような方法論は当分野 M aniatis,ら、Molecular Cloning: A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor ,New York(1989)において周知である。 構築または単離したDNA配列は肥満症タンパク質を直接発現か、あるいは融 合タンパク質としてかのどちらかによって発現するのに有用である。この配列を 融合遺伝子として用いる場合には、その産物は酵素的または化学的切断を必要と する。ポリペプチドを特異的部位で切断する、あるいはペプチドをペプチド鎖の アミノ末端またはカルボキシ末端から消化する(例えばジアミノペプチダーゼ) 種々のペプチダーゼが知られる。さらに、特定の化学物質(例えば臭化シアン) はポリペプチド鎖を特異的部位で切断する。部位特異的内部切断部位を含ませる ためにアミノ酸配列(および組換え法を用いるならば合成または半合成コーディ ング配列)に必要とされる修飾は当業者であれば認識するところであろう。米国 特許第5,126,249号; Carter P.,Site Specific Proteolysis of Fusion Protein,Ch.13 in Protein Purification: From Molecular Mec hanisms to Large Scale Processes,American Chemical Soc.,Washington,D. C.(1990)参照。 所望のコーディングおよび制御配列を含有する適当なベクターの構築には標準 的連結技術を用いる。単離したプラスミドまたはDNA断片を切断し、仕立て、 再連結して必要とされるプラスミドを生成するような形にする。 所望のタンパク質を効果的に翻訳するために、設計された合成DNA配列を適 した制限エンドヌクレアーゼを利用して過剰の適当な組換DNA発現ベクターに 挿入する。合成コーディング配列はこれらの発現プラスミドおよび増幅発現プラ スミドからの単離およびそれらへの組み込みを容易にするために転写体末端の一 方に制限エンドヌクレアーゼ切断部位を保有するように設計することができる。 単離したcDNAコーディング配列は合成リンカーを用いることによって、この 配列を当分野に周知の技術によって所望のクローニングベクターへ包含するよう に容易に修飾することができる。使用する特定の制限エンドヌクレアーゼは用い る親発現ベクターの制限エンドヌクレアーゼ切断パターンによって規定される。 制限部位は制御配列に対しコーディング配列が正しい方向になるように選択し、 正しい読み取り枠で本タンパク質が発現されるようする。 一般に、宿主細胞と適合する種由来のプロモーターおよび制御配列を含有する プラスミドベクターをこれらの宿主と共に用いる。通常、ベクターは複製開始点 および形質転換細胞において表現型選択を可能にするマーカー配列を保持する。 例えば、大腸菌は典型的に、大腸菌種由来のプラスミドであるpBR322(Bo livar,ら、Gene 2:95(1977))を用いて形質転換する。プラスミドpBR322 はアンピシリンおよびテトラサイクリン耐性遺伝子を含有するため形質転換細胞 の容易な同定手段を提供する。また、このpBR322プラスミド、または他の 微生物プラスミドは組換えDNA技術に用いられるプロモーターおよび他の制御 要素を含有していなければならず、あるいは含有するように修飾されなければな らない。 所望のコーディング配列は、タンパク質が発現する宿主細胞において機能的で あるべきプロモーターおよびリボソーム結合部位から転写が開始されるように正 しい方向で発現ベクターへ挿入する。そのような発現ベクターの例として Belag aje ら、米国特許第5,304,493号(その教示内容は引用により本明細書 に包含される)に記載のプラスミドがある。米国特許第5,304,493号に 記載のA−C−Bプロインシュリンをコードする遺伝子は制限酵素NdeIおよ びBamHIを用いてプラスミドpRB182から取り除くことができる。単離 したDNA配列はNdeI/BamHI制限断片カセット上にてプラスミド骨格 に挿入することができる。 本発明において有用なベクターを構築する際、一般に原核生物をDNAのクロ ーニングに用いる。例えば、大腸菌K12株294(ATCC No.3144 6)は特に有用である。用いることができる他の細菌株には大腸菌Bおよび大腸 菌X1776(ATCC No.31537)などがある。これらの例は制限す るものではなく例示にすぎない。 また原核生物は発現にも有用である。前記株および大腸菌W3110(原栄養 株、ATCC No.27325)、枯草菌(Bacillus subtilis)のようなバチ ルス、およびサルモネラ・ティフィリウム(Salmonera typhimurium)またはセ ラチア・マルセスセンス(Serratia marcescans)のような他の腸内細菌科、お よび種々のシュードモナス種を用いることができる。原核生物の宿主と共に用い るのに適したプロモーターにはβ−ラクタマーゼ(ベクターpGX2907[A TCC 39344]はレプリコンおよびβ−ラクタマーゼ遺伝子を含有する) およびラクトースプロモーター系(Changら、Nature 275:615(1978); および G oeddel ら、Nature 281:544(1979))、アルカリホスファターゼ、トリプトファ ン(trp)プロモーター系(ベクターpATH1[ATCC37695]はt rpプロモーターの制御下にtrpE融合タンパク質としてのオープン読み取り 枠の発現を容易にするように設計されている)およびtacプロモーター(プラ スミドpDR540 ATCC−37282から単離可能)のようなハイブリッ ドプロモーターなどがある。しかし、ヌクレオチド配列が一般的に既知の他の機 能性細菌プロモーターであっても必要な制限部位を付与するリンカーまたはアダ プターを用いてタンパク質をコードするDNAに連結することが可能である。ま た細菌系用プロモーターはタンパク質をコードするDNAに作動可能に連結した シャイン・ダルガルノ配列を含有するであろう。 またDNA分子は真核生物発現系において組換え的に生産することもできる。 哺乳類宿主細胞における転写を制御する好ましいプロモーターは種々の起源、例 えばポリオーマ、シミアンウイルス40(SV40)、アデノウイルス、レトロ ウイルス、B型肝炎ウイルスおよび最も好ましくはサイトメガロウイルスのよう なウイルスゲノムから、あるいは例えばβ−アクチンプロモーターのような異種 哺乳類プロモーターから得ることができる。SV40ウイルスの初期および後期 プロモーターはSV40ウイルス複製起点も含むSV40制限断片として容易に 得られる。Fiers,ら、Nature,273:113(1978)。SV40全ゲノムはプラスミ ドpBRSV、ATCC 45019から得られる。ヒトサイトメガロウイルス の即時初期プロモーターはプラスミドpCMBb(ATCC 77177)から 得ることができる。もちろん宿主細胞または関連種からのプロモーターもまたこ こに有用である。 高等真核生物によるDNAの転写はエンハンサー配列をベクターに挿入するこ とによって増加する。エンハンサーは通常約10〜300塩基対のDNAのシス 作用性要素であり、プロモーターに作用してその転写を増大させる。エンハンサ ーは比較的独立した方向および位置に置かれ、イントロン中(Banerji,J.L.ら 、Cell 33:729(1983))およびコーディング配列自体中(Osborne,T.F.ら、M ol.Cell Bio.4:1293(1984))、転写ユニットに対して5’側(Laimins,L.ら 、PNAS 78:993(1981))および3’側(Lusky,M.L.ら、Mol.Cell Bio.3:11 08(1983))に見られた。現在、多くの哺乳類遺伝子(グロビン、RSV、SV 40、EMC、エラスターゼ、アルブミン、α−フェトプロテインおよびインシ ュリン)由来エンハンサー配列が知られている。しかし、典型的には真核生物細 胞ウイルス由来のエンハンサーを用いる。例としてはSV40後期エンハンサー 、サイトメガロウイルス初期プロモーターエンハンサー、複製起点の後期側上の ポリオーマエンハンサーおよびアデノウイルスエンハンサーなどがある。 また真核生物宿主細胞(酵母、真菌、昆虫、植物、動物、ヒトまたは他の多細 胞生物由来有核細胞)にて用いられる発現ベクターはmRNA発現に影響し得る 転写終結に必要な配列を含有するであろう。これらの領域はタンパク質をコード するmRNAの非翻訳部分のポリアデニル化セグメントとして転写される。3’ 側の非翻訳領域もまた転写終結部位を含む。 発現ベクターは選択マーカーと呼ばれることもある選択遺伝子を含有していて よい。哺乳類細胞に適当な選択マーカーの例にはジヒドロ葉酸レダクターゼ(D HFR、これはpJOD−10[ATCC 68815]のBglII/Hind III制限断片から誘導することができる)、チミジンキナーゼ(単純ヘルペスウ イルスチミジンキナーゼはvP−5クローン[ATCC 2028]のBamH I断片に含まれる)またはネオマイシン(G418)耐性遺伝子(pNN414 酵母人工染色体ベクター[ATCC 37682]から得られる)がある。その ような選択マーカーが哺乳類宿主細胞中に首尾よく転移すると、トランスフェク ションされた哺乳類宿主細胞は選択圧下に置かれても生存することができる。広 く用いられる2つの異なるカテゴリーの選択的体制が存在する。第1のカテゴリ ーは細胞の代謝および補足培地なしに生育する能力が欠如した突然変異細胞株の 利用に基づくものである。2つの例は:CHO DHFR-細胞(ATCCC R L−9096)およびマウスLTK-細胞(L−M(TK−)ATCCCCL− 2.3)である。これらの細胞はチミジンまたはヒポキサンチンのような栄養素 を加えることなしに生育する能力を欠いている。これらの細胞は完全なヌクレオ チド合成経路に必要な特定の遺伝子を欠いているために、欠失ヌクレオチドが補 足培地中に供給されなければ生存できない。培地を補足することの代替法は完全 なDHFRまたはTK遺伝子をそれぞれの遺伝子を欠いている細胞へ導入するこ とであり、これによりこれらの細胞の生育要求性を変える。DHFRまたはTK 遺伝子によって形質転換されなかった個々の細胞は補足されていない媒地中では 生存能力がない。 第2のカテゴリーは優性選択であって、いかなる細胞タイプにおいても用いら れる選択機構を意味し、突然変異細胞株の利用を必要としない。これらの機構で は典型的に薬剤をもちいて宿主細胞の生育を阻止する。新規遺伝子を有するこれ らの細胞は薬物耐性を付与するタンパク質を発現し、その選択に生き残るであろ う。そのような優性選択の例では薬物ネオマイシン(Southern P.および Berg, P.J.Molec.Appl.Genet.1: 327(1982))、ミコフェノール酸(Mulligan,R .C.および Berg,P.,Science 209:1422(1980))、またはハイグロマイシン( Sugden,B.ら、Mol.Cell.Biol.5:410-413(1985))を用いる。上記の3例は 真核生物性調節下に細菌遺伝子を用いてそれぞれ適当な薬剤G418またはネオ マイシン(ジェネチシン)、xgpt(ミコフェノール酸)、またはハイグロマ イシンに対する耐性をもたらす。 真核生物性発現に好ましいベクターはpRc/CMVである。pRc/CMV はインビトロジェン・コーポレーション、3985 Sorrento Valley Blvd.,San Di ego,CA 92121 から商業的に入手可能である。構築プラスミド中の配列が正確か 確認するため、連結反応混合物を用いて大腸菌K12株DHI0B(ATCC 31446)を形質転換し、抗生物質耐性によって上首尾の形質転換体を適切に 選択する。形質転換体由来プラスミドを調製し、制限および/または Messing, ら、Nucleic Acids Res.9:309(1981)の手法による配列によって分析する。 宿主細胞は本発明の発現ベクターを用いて形質転換し、プロモーターの誘導、 形質転換体の選択または遺伝子の増幅に適当であるように修飾した慣用的栄養培 地において培養することができる。その培養条件、例えば温度、pHなどは以前 に発現に対して選択した宿主細胞で用いた条件であり、これは当業者には明らか であろう。細胞を上記ベクターを用いて形質転換する技術は当分野に周知であり 、Maniatis,ら、Molecular Cloning: A Laboratory Manual、Cold Spring Harb or,New York(1989)、または Current Protocols in Molecular Biology(198 9)および補遺のような概説参考文献に記載されている。 高等真核生物において特許請求しているタンパク質をコードするベクターの発 現に好ましい適当な宿主細胞は:SV40によって形質転換されるアフリカミド リザル腎細胞株(COS−7、ATCC CRL−1651);形質転換ヒト初 期胚腎細胞株293(Graham,F.L.ら、J.Gen Virol.36:59-72(1977)、Vi rology 77:319-329、Virology 86:10-21)、ベビーハムスター腎細胞(BHK− 21(C−13)、ATCC CCL−10、Virology 16:147(1962));チャ イニーズハムスター卵巣細胞CHO−DHFR-(ATCC CRL−9096) 、 マウスセルトリ細胞(TM4、ATCC CRL−1715、Biol.Reprod.23: 243-250(1980))、アフリカミドリザル腎細胞(VERO 76、ATCC CR L−1587);ヒト頸部上皮がん腫細胞(HeLa、ATCC CCL−2) ;イヌ腎細胞(MDCK、ATCC CCL−34)、バッファローラット肝細 胞(BRL 3A、ATCC CRL−1442)、ヒト2倍体肺細胞(WI−3 8、ATCC CCL−75)、ヒト肝細胞がん腫細胞(Hep G2、ATCC HB−8065)、およびマウス乳腫瘍細胞(MMT 060562、ATCC CCL51)などを含む。 原核生物に加えて、酵母培養物のような単細胞真核生物もまた用いられる。た くさんの他の株も一般に利用可能であるがサッカロミセスセレビシエ(すなわち 一般パン酵母)が最も一般的に用いられる真核微生物である。サッカロミセスに おける発現には、例えばプラスミドYRp7(ATCC−40053、Stinchco mb,ら、Nature 282:39(1979); Kingsman ら、Gene 7:141(1979); Tschemper ら 、Gene 10:157(1980))が一般的に用いられる。このプラスミドはトリプトファ ン中で生育する能力の欠如した酵母突然変異株、例えばATCC no.440 76またはPEP4−1(Jones,Genetics 85 :12(1977))に対する選択マーカ ーを供給するtrp遺伝子をすでに含有している。 酵母宿主と共に用いる適当なプロモーター配列には3−ホスホグリセリン酸キ ナーゼプロモーター(プラスミドpAP12BD ATCC 53231上に見ら れ、米国特許第4,935,350号、1990年6月19日に記載されている )または他の解糖系酵素、例えばエノラーゼ(プラスミドpAC1 ATCC 3 9532上に見られる)、グリセルアルデヒド−3−リン酸デヒドロゲナーゼ( プラスミドpHcGAPC1 ATCC 57090、57091に由来)、ジモ モナスモビリス(1991年5月19日発行の米国特許第5,000,000号 )、ヘキソキナーゼ、ピルビン酸デカルボキシラーゼ、ホスホフルクトキナーゼ 、グルコース−6−リン酸イソメラーゼ、3−ホスホグリセリン酸ムターゼ、ピ ルビン酸キナーゼ、トリオースリン酸イソメラーゼ、ホスホグルコースイソメラ ーゼおよびグルコキナーゼのプロモーターがある。 生育条件によって制御されるさらに別の転写上の利点をもつ誘導性プロモータ ーを含有する他の酵母プロモーターは、アルコールデヒドロゲナーゼ2、イソシ トクロームC、酸性ホスファターゼ、窒素代謝に関連する分解酵素、メタロチオ ネイン(プラスミドベクターpCL28XhoLHBPV ATCC 39475 上に含まれる、米国特許第4,840,896号)、グリセルアルデヒド3−リ ン酸デヒドロゲナーゼおよびマルトースおよびガラクトース利用に関与する酵素 (プラスミドpRY121 ATCC 37658上に見られるGAL1)のプロ モーター領域である。酵母での発現に用いる適当なベクターおよびプロモーター はR.Hitzeman ら、欧州特許公開第73,657A号にさらに記載されている。 サッカロミセスセレビシエ由来UAS Gal(プラスミドYEpsec−−h I1beta ATCC 67024上のCYC1プロモーターと連結して見られ る)のような酵母エンハンサーもまた酵母プロモーターと共に都合よく用いられ る。以下に実施例を挙げ、本発明の実施方法の記載を補足し、本発明を例証する 。本発明の範囲が以下の実施例のみからなると理解するべきではない。製造例1 ブタOB遺伝子および遺伝子産物 ペルーフリーズ(Pel−Freez)R(Pel-Freez Inc.)より得たブタ脂 肪組織から全RNAを単離し、cDNAを Hsiung ら、Neuropeptide 25: 1-10 (1994)に記載の技術にしたがってクローニングした。 プライマーはヒトob遺伝子の開示されているアミノ酸配列を基にして設計し た。このプライマーはモデル380A DNA合成機(PE-Applied Biosystems,I nc.,850 Lincoln Center Drive,Foster City,CA 94404)を使用しポリメラー ゼ連鎖反応(PCR)増幅方法に用いるために調製した。プライマーPCROB −1(12504)(ATG CAT TGG GGA MCC CTG TG)、PCROB−2(125 05)(GG ATT CTT GTG GCT TTG GYC CTA TCT)、PCROB−3(12506 )(TCA GCA CCC AGG GCT GAG GTC CA)およびPCROB−4(12507)( CAT GTC CTG CAG AGA CCC CTG CAG CCT GCT CA)を調製した。 cDNA合成のためにブタ脂肪組織から単離した全RNA1μl(1μg/μl )およびパーキンエルマー(Perkin Elmer)ランダムプライマー(5 0μM)1μlを総量12μl容量中、10分間70℃でアニーリングし、次い で氷上で冷却した。次いで以下のものをアニーリングした混合物に加えた:BR L5× H−逆転写酵素(RT)反応緩衝液4μl(Gibco BRL CAT#28025-013) 、0.1M DTT2μl、10mM dNTPs1μl。次いでこのアニーリング した混合物を37℃で2分間インキュベートし、BRL M−MLV−逆転写酵 素(200U/μl)1μlを加え、37℃でさらに1時間インキュベーションし た。インキュベーション後、この混合物を95℃で5分間加熱し、次いで氷上で 冷却した。cDNAの増幅のために、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を上記c DNA反応混合物(1μl)、アンプリタク(AMpliTaq)DNAポリメラーゼ(P erkin-Elmer Corporation)2.5単位、10×PCR反応緩衝液(Perkin-Elme r Corporation)10μlおよびブタOB増幅に対するセンス(PCROB−1) およびアンチセンス(PCROB−3)プライマーそれぞれ50ピコモルを含有 する反応混合物(100μl)中にて行った。PCRの条件は95℃で1分間、 57℃で1分間 および72-℃で1分間のPCRDNA熱サイクラー(Perkin-Elmer Corporatio n)を用いた30サイクルであった。PCR増幅後、BRL T4 DNAポリメ ラーゼ(5U/μl)5μl、BRL T4ポリヌクレオチドキナーゼ(10U/ μl)2μlおよびATP(10mM)5μlをPCR反応混合物(100μl)に 直接加え、37℃で30分間インキュベートした。インキュベーション後、反応 混合物を95℃で5分間加熱し、次いで氷上で冷却した。500塩基対断片(約 0.5mg)をアガロースゲル電気泳動によって精製し、凍結圧搾法によって単 離した。次いで500塩基対断片(約0.2μg)をSmaI線状化pUC18 プラスミド(約1μg)に連結し、この連結混合物を用いてDH5α(BRL) 感応細胞を形質転換した。この形質転換混合物をアンピシリン(Amp)(10 0μg/ml)を含有する0.02%X−Gal TY ブロスプレート上にまき 、次いで37℃で一晩インキュベートした。白色クローンを取り、Amp(10 0pg/ml)を含有するTY ブロス中にて37℃で一晩培養する。プラスミ ドをウィザードミニプレップDNA精製系(Promega)を用いて単離し、 アプライドバイオシステム370DNA合成機のDNA配列決定に付した。 製造例2 ウシOB遺伝子および遺伝子産物 ウシOBcDNAの増幅にセンス(PCROB−2)およびアンチセンス(P CROB−3)プライマーを用いたことを除いて製造例1と類似の技術によって ウシOB遺伝子のDNA配列を得た。 製造例3 ベクター構築 肥満症タンパク質をコードするDNA配列を含むプラスミドをNdeIおよび BamHI制限部位を含むように作成する。クローニングしたPCR産物を保持 するプラスミドをNdeIおよびBamHI制限酵素を用いて切断する。〜45 0塩基対の小断片をゲル精製し、A−C−Bプロインシュリンに対するコーディ ング配列を欠失させたベクターpRB182に連結する。大腸菌DH10B(商 業的にGIBCO−BRLから入手可能)を連結産物で形質転換し、テトラサイ クリン10mg/mlを補足したトリプトン−酵母(DIFCO)プレート上に 生育したコロニーを分析した。プラスミドDNAを単離し、NdeIおよびBa mHIで消化し、得られた断片をアガロースゲル電気泳動によって分離した。予 想される〜450塩基対のNdeI〜BamHI断片を含有するプラスミドを取 った。大腸菌K12RV308(NRRLから入手可能、受託番号B−1562 4)をこの第2プラスミドで形質転換し、本タンパク質の発現に適当な培養物と した。 上記ベクターを用いて細胞を形質転換する技術は当分野に周知であり、Maniat is,ら、(1988)Molecular Cloning: ALaboratory Manual,Cold Spring Harbo r Press,Cold Spring Harbor Laboratory,Cold Spring Harbor,New York ま たは Current Protocols in Molecular Biology(1989)および補遺のような概 説参考文献に記載されている。本明細書に例示するような本発明の好ましい実施 態様において用いる大腸菌細胞の形質転換を含む技術は当分野に周知である。形 質転換した大腸菌細胞を培養する正確な条件は大腸菌宿主細胞株の性質および用 いる発現ベクターもしくはクローニングベクターに依存する。例えば、c185 7熱誘導性ラムダファージプロモーターオペレーター領域のような熱誘導性プロ モーターオペレーター領域を包含するベクターはタンパク質合成を誘導するため に培養条件の温度を約30℃から約40℃に変える必要がある。 本発明の好ましい態様において、大腸菌K12RV308細胞を宿主細胞とし て用いたが、多数の他の細胞株、例えば大腸菌K12L201、L687、L6 93、L507、L640、L641、L695、L814(大腸菌B)(これ に限定されないが)も利用できる。次いで形質転換した宿主細胞を発現プラスミ ドに存在する耐性遺伝子に対応する抗生物質の選択圧下、適当な培地のプレート にまく。次いで用いた宿主細胞株に適当な時間および温度で培養物をインキュベ ートする。 大量細菌発現系において発現されるタンパク質は大量の過剰発現タンパク質を 含有する細粒または封入体に凝集することが特徴である。Kreuger ら、in Prote in Folding,Gierasch and King,eds.,pgs 136-142(1990),American Associa tion for the Advancement of Science Publication No.89-18S,Washington,D .C.。そのようなタンパク質凝集体はさらに精製したり、所望のタンパク質産 物を単離したりするために可溶化しなければならない。(前掲)。タンパク質を 溶解するためには、グアニジン塩酸のような強い変性溶液および/またはジチオ スレイトール(DTT)のような弱い変性溶液を用いる種々の技術が用いられる 。溶液中の変性試薬を徐々に除去すること(しばしば透析によって)によって変 性タンパク質に天然のコンフォメーションをとらせることができる。変性および 折りたたみ状態に対する特定の条件は、特定のタンパク質発現系および/または 問題のタンパク質によって決まる。 DNA配列は米国特許第5,126,249号(これは引用によって本明細書 に包含される)に記載のようにMet−ArgまたはMet−Tyrをコードす るジペプチドのリーダー配列を伴って発現されるのが好ましい。このアプローチ はタンパク質の効率的発現を容易にし、カテプシンCまたは他のジペプチジルペ プチダーゼを用いて敏速に活性タンパク質型に変換することができる。タンパク 質の精製は当分野に既知の逆相クロマトグラフィー、アフィニティークロマトグ ラフィーおよびサイズ排除などの技術によって行う。 以下の実施例および製造例は単に本発明製剤の製造を例示するためのものであ る。本発明の範囲は単に以下の実施例のみからなると考えるべきではない。 実施例1 ヒト肥満症タンパク質製剤 ヒト肥満症タンパク質(hOb)溶液を作成するために、まず凍結乾燥した固 形物質を水に溶解してストック溶液(ストック1)を作成した。ストック1中の hOb濃度は、最大スペクトル吸光度(279nmまたは280nm)でのhO bに対する既知の吸光係数を用い、最大スペクトル吸光度(279nmまたは2 80nm)を測定し、希釈因子を利用してUV/Vis分光光度計によって確か めた。メチルパラベンを含有するストック保存剤溶液はその固形物を水に溶解す ることによって調製した(ストック2)。ストック1を必要量の水といっしょに アルカリ性pH(7.8±0.3)でストック2を含む容器に加えることによっ て1.6mg/ml hOb溶液を調製し、必要ならば、そのpHを塩酸または水 酸化ナトリウムを用いて調節した。室温で適当な時間(30分間)インキュベー トした後、溶液のpHを検査し、必要ならば微量μlの塩酸または水酸化ナトリ ウムで調節し、0.17%メチルパラベンを含み、pH7.8±0.1の1.6 mg/ml hOb溶液を調製した。次いでこの溶液を0.22μmシリンジフィ ルターのついたガラスシリンジを用いて、手でガラスバイアル中へ濾過した。 実施例2 ヒト肥満症タンパク質溶液 ヒト肥満症タンパク質(hOb)溶液を作成するために、まず凍結乾燥した固 形物質を水に溶解してストック溶液(ストック1)を作成した。ストック1中の hOb濃度は、最大スペクトル吸光度(279nmまたは280nm)でのhO bに対する既知の吸光係数を用い、最大スペクトル吸光度(279nmまたは2 80nm)を測定し、希釈因子を利用してUV/Vis分光光度計によって確か めた。クロロブタノールを含有するストック保存剤溶液は、例えばその固形物を 水に溶解することによって調製した(ストック2)。ストック1を必要量の水と いっしょにアルカリ性pH(7.8±0.3)でストック2を含む容器に加える ことによって1.6mg/ml hOb溶液を調製し、必要ならば、そのpHを塩 酸または水酸化ナトリウムを用いて調節した。室温で適当な時間(30分間)イ ンキュベートした後、溶液のpHを検査し、必要ならば微量μlの塩酸または水 酸化ナトリウムで調節し、0.50%クロロブタノールを含み、pH7.8±0 .1の1.6mg/ml hOb溶液を調製した。次いでこの溶液を0.22μm シリンジフィルターのついたガラスシリンジを用いて、手でガラスバイアル中へ 濾過した。 実施例3ヒト肥満症タンパク質溶液 ヒト肥満症タンパク質(hOb)溶液を作成するために、中性水溶液から凍結 乾燥した大きな固形物質を水に再溶解してストック溶液(ストック1)を作成し た。ストック1中のhOb濃度は、最大スペクトル吸光度(279nmまたは2 80nm)にhObに対する既知の吸光係数で割った希釈因子を掛けることによ ってUV/Vis分光光度計によって確かめた。メチルパラベンを含有するスト ック保存剤溶液はその固形物を水に溶解することによって調製した(ストック2 )。グリセリンのような等張性試薬のストックはその正味の液状物を水に溶解す ることによって調製した(ストック3)。リン酸ナトリウムのような生理的に寛 容な緩衝液のストックはその固形物を水に溶解することによって調製した(スト ック4)。ストック1を必要量の水といっしょに、ストック2をストック3とい っしょに含む容器に加えることによって1.6mg/ml hOb溶液を調製し、 必要ならば、塩酸または水酸化ナトリウムを用いてアルカリ性pH(7.8±0 .3)に調節した。室温で適当な時間(30分間)インキュベートした後、スト ック4を加えた。次いで、この溶液のpHを必要ならば微量μlの塩酸または水 酸化ナトリウムで再調節し、0.17%メチルパラベン、16mg/mlグリセ リンおよび14mMリン酸ナトリウムを含み、pH7.8±0.1の1.6mg /ml hOb溶液を製造した。次いでこの溶液を0.22μmシリンジフィルタ ーのついたガラスシリンジを用いて、手でガラスバイアル中へ濾過した。 実施例4 ヒト肥満症タンパク質溶液 ヒト肥満症タンパク質(hOb)溶液を作成するために、中性水溶液から凍結 乾燥した大きな固形物質を水に再溶解してストック溶液(ストック1)を作成し た。ストック1中のhOb濃度は、最大スペクトル吸光度(279nmまたは2 80nm)にhObに対する既知の吸光係数で割った希釈因子を掛けることによ ってUV/Vis分光光度計によって確かめた。クロロブタノールを含有するス トック保存剤溶液はその固形物を水に溶解することによって調製した(ストック 2)。 グリセリンのような等張性試薬のストックはその正味の液状物を水に溶解するこ とによって調製した(ストック3)。リン酸ナトリウムのような生理的に寛容な 緩衝液のストックはその固形物を水に溶解することによって調製した(ストック 4)。ストック1を必要量の水といっしょに、ストック2をストック3といっし ょに含む容器に加えることによって1.6mg/ml hOb溶液を調製し、必要 ならば、塩酸または水酸化ナトリウムを用いてアルカリ性pH(7.8±0.3 )に調節した。室温で適当な時間(30分間)インキュベーションした後、スト ック4を加えた。次いで、この溶液のpHを必要ならば微量μlの塩酸または水 酸化ナトリウムで再調節し、0.5%クロロブタノール、16mg/mlグリセ リンおよび14mMリン酸ナトリウムを含み、(製剤によって必要とされるなら ば)pH7.8±0.1の1.6mg/mlhOb溶液を製造した。次いでこの 溶液を0.22μmシリンジフィルターのついたガラスシリンジを用いて、手で ガラスバイアル中へ濾過した。 実施例5 ヒト肥満症タンパク質溶液の製造 ヒト肥満症タンパク質(hOb)の保存溶液を作成するために、個々の溶液成 分を中性水溶液にそれぞれの成分が次の成分の添加前に溶解するように順次加え た。およそ5〜6mlの滅菌水(最終容量=10.00ml)、引き続いて保存剤 固形物(ブチルパラベン1.51mg;最終濃度=0.015%)を容器に加え た。溶液をテフロンスターラーバーを用いて中速度で混合し、固形物の溶解を促 進するために加熱をした。溶液を過熱あるいは煮沸しないように注意をはらって 保存剤固形物を溶解した。溶解が完了(およそ1〜1.5時間)後、溶液を撹拌 しながら室温にまで冷却した。次いで、グリセリン(160.0mg)をこの溶 液に加え、溶解が完了するまで撹拌した。最終グリセリン濃度が16mg/ml となることを目標とした。10.0mg量の固形エチレンジアミンテトラ酢酸( EDTA)をこの溶液に加え、撹拌して溶解した(最終濃度=0.10%)。次 いで二塩基リン酸ナトリウム結晶(17.0mg)を加え、撹拌によって溶解し た。 最終リン酸濃度は6.3mMを目標とした。次いでスクロース(600.0mg )を加え、溶解するまで撹拌した(最終濃度60mg/ml)。凍結乾燥した大 量のhOb(115.4mg)を撹拌した溶液へそれぞれの添加分量が次の分量 の添加前に溶解するよう、増加的に加えた。この溶液に加えたhOb量が最終濃 度10.2mg/mlとなった。添加量は、特定のhObロットについてUV/ Vis分光光度計によって求めた「そのままの」重量%を用いて決定した。多量 の全成分の添加に引き続いて、固形物の溶解を促進するためこの溶液のpHをお よそ11μlの10%水酸化ナトリウムを用いて8.5に調節した。この溶液を 10〜15分間撹拌後、およそ4〜5μlの10%塩酸を用いてそのpHを7. 8に下げ、溶液をさらに10分間撹拌した。次いで得られた溶液を10mlメス フラスコに移し、滅菌水で最終容量にした。次いでこのフラスコを20回逆さに して充分に内容物を混合し、ガラス標品バイアルに移し、pHを再確認して7. 78となった。少量の10%水酸化ナトリウム(およそ1μl)を加え、最終p Hを7.83とした。この溶液を0.2μmのシリンジフィルターのついた5m lガラスシリンジを用いて、手で20mlガラスバイアル中へ濾過し、ふたをし 、必要となるまで凍結保存した。 本発明の原理、好ましい態様および実施様式は前記の明細書に記載したとおり である。しかし、開示した特定の形態は制限的よりむしろ例示的とみなされるべ きであり、本明細書中保護を意図する発明はこれに限定されると考えるべきでは ない。本発明の概念から離れることなく当業者によってバリエーションおよび変 化を加えることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 OA(BF,BJ,CF,CG, CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN,T D,TG),AP(KE,LS,MW,SD,SZ,UG ),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AL,AM,AU,AZ,BA,BB, BG,BR,BY,CA,CN,CU,CZ,EE,G E,HU,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR ,KZ,LC,LK,LR,LS,LV,MD,MG, MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,RO,R U,SD,SG,SI,SK,TJ,TM,TR,TT ,UA,UG,US,UZ (72)発明者 ペカー,アレン・エイチ アメリカ合衆国46220インディアナ州イン ディアナポリス、ノース・パーク・アベニ ュー5354番

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.肥満症タンパク質および、アルキルパラベン、クロロブタノールもしくは それらの混合物からなる群から選択される保存剤を含む可溶性非経口製剤。 2.保存剤がメチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベンまたはブチ ルパラベンである請求項1に記載の製剤。 3.タンパク質濃度が約1.0mg/ml〜約10mg/mlである請求項2 に記載の製剤。 4.さらに等張性試薬を含む請求項3に記載の製剤。 5.さらに生理的に許容される緩衝液を含む請求項4に記載の製剤。 6.保存剤がメチルパラベンであり、等張性試薬がグリセリンである請求項5 に記載の製剤。 7.タンパク質がMet−リーダー配列を有することもあるヒト肥満症タンパ ク質である、請求項1〜6のいずれかに記載の製剤。 8.タンパク質がヒト肥満症タンパク質である、請求項1〜6のいずれかに記 載の製剤。 9. 請求項1〜8のいずれかに記載の可溶性非経口製剤の製造方法であって 、肥満症タンパク質および、アルキルパラベン、クロロブタノールもしくはそれ らの混合物からなる群から選択される保存剤を混合することを特徴とする方法。 10.肥満症の処置を必要としている哺乳類における肥満症の処置方法であっ て、同哺乳類に請求項1〜8のいずれかに記載の可溶性非経口製剤を投与するこ とを特徴とする方法。 11.肥満症の処置に用いるための請求項1〜8のいずれかに記載の製剤。
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